環境委員会

2015-06-04 参議院 全209発言

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会議録情報#0
平成二十七年六月四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二日
    辞任         補欠選任
     舞立 昇治君     鴻池 祥肇君
     杉  久武君     石川 博崇君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     石川 博崇君     杉  久武君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         島尻安伊子君
    理 事
                高橋 克法君
                中西 祐介君
                水岡 俊一君
                市田 忠義君
    委 員
                岩城 光英君
                尾辻 秀久君
                鴻池 祥肇君
                佐藤 信秋君
                中川 雅治君
                中曽根弘文君
                吉川ゆうみ君
                小見山幸治君
                櫻井  充君
                長浜 博行君
                浜野 喜史君
                杉  久武君
                清水 貴之君
                水野 賢一君
   国務大臣
       環境大臣     望月 義夫君
   副大臣
       環境副大臣    北村 茂男君
       環境副大臣    小里 泰弘君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  高橋ひなこ君
       環境大臣政務官  福山  守君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        櫻井 敏雄君
   政府参考人
       消防庁審議官   北崎 秀一君
       外務大臣官房地
       球規模課題審議
       官        尾池 厚之君
       外務大臣官房審
       議官       豊田 欣吾君
       厚生労働大臣官
       房審議官     成田 昌稔君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       三宅  智君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       土屋 喜久君
       農林水産大臣官
       房審議官     川島 俊郎君
       水産庁資源管理
       部長       枝元 真徹君
       経済産業大臣官
       房審議官     谷  明人君
       経済産業省貿易
       経済協力局貿易
       管理部長     坂口 利彦君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        住田 孝之君
       環境大臣官房廃
       棄物・リサイク
       ル対策部長    鎌形 浩史君
       環境省総合環境
       政策局環境保健
       部長       北島 智子君
       環境省水・大気
       環境局長     三好 信俊君
       環境省自然環境
       局長       塚本 瑞天君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○水銀による環境の汚染の防止に関する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
○大気汚染防止法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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島尻安伊子#1
○委員長(島尻安伊子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二日、舞立昇治君が委員を辞任され、その補欠として鴻池祥肇君が選任されました。
    ─────────────
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島尻安伊子#2
○委員長(島尻安伊子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 水銀による環境の汚染の防止に関する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、環境省水・大気環境局長三好信俊君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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島尻安伊子#3
○委員長(島尻安伊子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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島尻安伊子#4
○委員長(島尻安伊子君) 水銀による環境の汚染の防止に関する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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吉川ゆうみ#5
○吉川ゆうみ君 おはようございます。自由民主党、吉川ゆうみでございます。
 本日審議されます水銀による環境の汚染の防止に関する法律案及び大気汚染防止法の一部改正案は、水銀に関する水俣条約を担保するために必要な措置を規定しているものと認識をいたしております。
 条文は、前文にもございますとおり、我が国の水俣病の教訓を踏まえ、一昨年に熊本で開催された条約外交会議において、我が国を議長国として採択されたものでございますけれども、この外交会議における安倍総理のビデオメッセージ、ここでは、水俣病を経験した日本だからこそ、世界から水銀被害をなくすために先頭に立って力を尽くす責任があるということも述べられたことを踏まえますと、我が国が取るべき水銀対策、これは世界をリードしていくべきであると、その必要が非常にあるものであるというふうに考えております。
 以上を踏まえますと、本日の質問では、両法案が審議、可決された衆議院における審議の中で既に議論された部分とも重なってしまう部分もあるかと存じますけれども、改めて両法案に関する政府の考えを確認させていただきたいというふうに思います。
 まず初めに、先ほど述べさせていただきましたとおり、水銀に関する水俣条約、これは我が国における水俣病の重要な教訓を踏まえ、我が国で採択されたものであります。世界でこのような深刻な環境汚染とまた健康被害、これを二度と繰り返すことがないよう、我が国は、世界の水銀対策をリードしていく姿勢、これが条約の求める措置を担保するということにとどまらず、条約以上の措置をとっていくということが必要であるというふうに私は強く考えております。
 そこで、まず望月大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。大臣はどのような基本姿勢で本法案などの条約担保措置の検討を行われたのかということをお伺いできればというふうに思います。
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望月義夫#6
○国務大臣(望月義夫君) 先生御指摘のとおり、水銀条約は、我が国における水銀による深刻な環境汚染と健康被害の重要な教訓を踏まえまして、平成二十五年秋に我が国で開催された外交会議において採択された重要な条約でございます。
 我が国としては、条約を担保するということはもちろんのことでございますけれども、この経験を生かして、世界のどの地域でもこのような公害の被害を二度と繰り返してはいけない、そして世界の水銀対策をリードしていく、そういう責務があると、そういったことが重要であると考えております。
 具体的には、現在提案しておりますこの二法案、条約の義務を果たす措置のみならず、この条約以上の措置も講じて、そしてまた、併せて水銀対策に関する国際協力を進めることによりまして、地球規模の水銀汚染の防止にしっかりと貢献をしていきたい、このように思っております。
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吉川ゆうみ#7
○吉川ゆうみ君 大臣、ありがとうございます。
 政府においても、水俣病の重要な教訓を踏まえ、条約以上の措置をとってくださるというお考えであること、また国際協力、それを日本がリードしていっていただくお考えがあるということ、そして積極的に展開をしていってくださるという基本姿勢を大臣の口から直接お伺いすることができ、非常に安心をいたしました。是非ともここは、私たち、水俣という大変な経験をしてきた我が国として、積極的な取組をお願いしたいというふうに思います。ありがとうございます。
 続きまして、国内担保措置で講じることとしている条約以上の措置について、その具体的な内容についてお伺いをしていきたいというふうに思います。
 まず、水銀による環境の汚染の防止に関する法律案、こちらにつきまして、具体的にどのような条約以上の措置を講ずることとされているのでしょうか。こちらは環境省、政府の方にお伺いをできればというふうに思います。
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北島智子#8
○政府参考人(北島智子君) お答えいたします。
 水銀による環境の汚染の防止に関する法律案におきましては、条約以上の措置といたしまして、条約上は努力義務となっている実施計画策定を政府に義務付けること、また特定水銀使用製品について、条約の求める水銀含有量基準及び廃止期限を深掘り、前倒しができる規定としていること、廃棄された水銀使用製品の適正な回収につきましては、条約上は規定されておりませんが、本法案では関係者の努力義務を規定したことなどの措置を規定しております。
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吉川ゆうみ#9
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 実施計画あるいは適正回収というところで、様々な条約以上の措置を検討していただいているということで確認をさせていただきました。
 次に、大気汚染防止法の一部改正でございますけれども、大気排出抑制対策については、こちらは具体的にはどのような条約以上の措置を講ずることとしていただいているのか、こちらも政府の方にお伺いできればと思います。
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三好信俊#10
○政府参考人(三好信俊君) 大気排出規制の関係で条約との対比でございますけれども、水俣条約上は、大気排出規制の対象は石炭火力発電所などの五種類の施設ということに限定されておりますが、我が国独自の措置といたしまして、国内において水銀を相当程度多く排出する施設につきましては、自主管理基準の設定等の排出抑制の自主的取組を求めることを規定をしているところでございます。
 また、条約上は、新規施設は条約発効後五年以内、既存施設は十年以内に措置を講ずることが求められておりますが、我が国といたしましては、条約発効後二年以内に必要な準備ができ次第速やかに水銀大気排出規制を施行することといたしているところでございます。
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吉川ゆうみ#11
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 こちらも、自主管理の規制あるいは二年以内など、様々な条約以上の措置を講じるというお考えであるということが確認できまして、大変安心をいたしました。
 続きまして、両法案においては規定がされておりませんけれども、水銀の輸出入規制、こちらも大変重要であるというふうに考えております。具体的に、水銀の輸出入に関しましてはどのような条約以上の措置を講じようというふうにお考えなのか、こちらは輸出入の部分でございますので、経済産業省さんにお伺いをできればと思います。
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坂口利彦#12
○政府参考人(坂口利彦君) お答え申し上げます。
 輸出入規制についてのお尋ねでございます。
 輸出につきましては、外国為替及び外国貿易法に基づきまして、水銀に関する水俣条約で定められた規制以上の厳しい規制を行う予定としております。これは、我が国から輸出される水銀が輸出先国での不適切な使用により健康被害や環境汚染を引き起こさないことを一層確実にするための措置でございます。
 具体的に申し上げますと、条約で求められております水銀の輸出規制に加えまして、塩化第一水銀等六種の水銀化合物の輸出につきましても原則禁止とすることとしております。更に加えまして、周辺環境の汚染や健康被害のおそれのある零細及び小規模の金の採掘、いわゆるASGMでございますが、を用途といたします水銀及び水銀化合物の輸出を禁止するとともに、暫定的保管のみを目的とする水銀及び水銀化合物の輸出を禁止することとしております。
 輸入につきましては、外為法に基づきまして条約で定められた規制を実施する予定でございます。具体的に申し上げますと、条約の非締約国から輸入される水銀につきまして、条約発効後に開発された鉱山で採掘された水銀でないこと等が確認できる場合に限りまして輸入を承認することを予定しております。
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吉川ゆうみ#13
○吉川ゆうみ君 ありがとうございました。
 輸出に関しては六種の水銀化合物の禁止、あるいは輸入に関しても多岐にわたって条約以上の措置を検討していただいているということが分かりました。
 最後に、こちらも両法案においては規定はされておりませんけれども、水銀の廃棄物対策、こちらも大変重要であるというふうに考えております。廃棄物としての水銀の対策として、政府は、具体的にはどのような条約以上の措置を講じようとされていらっしゃるのでしょうか。こちらは環境省さんにお伺いできればと思います。
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鎌形浩史#14
○政府参考人(鎌形浩史君) 水銀廃棄物の扱いについてのお尋ねでございます。
 水銀廃棄物に対しましては、廃棄物処理法に基づきまして対応する予定でございます。そして、水銀廃棄物の種類といたしましては、まず水銀を含む汚泥等の水銀汚染物、そして蛍光灯などの水銀添加製品、そしてさらに金属水銀が廃棄物となったものである廃金属水銀がございます。
 このうち、水銀汚染物及び水銀添加製品につきましては、廃棄物処理法に基づく現行の基準により条約上の義務は担保されているところでございますが、条約上の義務を超える措置として、水銀汚染物及び水銀添加製品のうち、高濃度に水銀を含むものについては、その処分に当たって水銀回収を義務付けるということを考えてございます。
 また、廃金属水銀については、条約上の義務を担保するため、新たに特別管理廃棄物として規制対象に追加することといたしておりますが、さらに、条約の義務を超える措置として、この埋立処分に当たりまして、硫化、固型化により安定的なものにすることを義務付けることを考えているところでございます。
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吉川ゆうみ#15
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 以上四点、条約以上の措置をどのような形で環境省あるいは経済産業省において講じる計画をされているのかということについてお伺いをさせていただきました。
 我が国における水銀対策、こちらは、今皆様から御説明をいただきましたとおり、条約以上の措置を積極的に講ずることによって世界の水銀対策をリードしていくというふうになっていることが確認でき、非常に安心をいたしました。
 続きまして、水銀による環境汚染の防止に関する法律案に基づく具体的な措置について確認をさせていただきたいというふうに思います。
 我が国の水銀対策、こちらは、今回の両法案のみならず、既存の関係法令と相まって措置されるものであるというふうに理解しております。本法案成立後に我が国の水銀対策の全体像、こちらを明示した水銀による環境の汚染の防止に関する計画、こちらを策定することは非常に重要であるというふうに考えております。
 つきましては、この計画、いつ頃に策定される御予定なのか、また、水銀対策には多様な関係者が関与することとなる、このように思われますけれども、計画をより実効性のあるものにするために、それらの関係者にはどのように調整を進めていかれるお考えなのか、こちらは環境省にお伺いをさせていただきたいと思います。
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北島智子#16
○政府参考人(北島智子君) お答え申し上げます。
 条約が規定する対策の範囲は、水銀のライフサイクル全体にわたり関係者も大変広範でありますことから、関係する法令に基づく水銀対策の全体像や将来像を包括的に示し各種施策の密接な連携を図ることは、効果的かつ着実な施策の実施を確保する上で、先生御指摘のとおり、大変重要だと考えております。本法案の成立後には、まず法の施行に必要な政省令の整備を行いまして、その上で関連する施策を計画に盛り込む必要がありますことから、これらの政省令が整い次第、可能な限り速やかに策定してまいりたいと考えております。
 また、関係者の連携でございますが、水銀による環境の汚染の防止に関する法律案におきましては、法律案の規定事項に関する事業を所管する大臣全てを水銀等による環境汚染の防止に関する計画の主務大臣としており、環境省、経済産業省が中心となりまして、主務大臣以外の関係行政機関の長にも協議し、中央環境審議会、産業構造審議会の意見を踏まえまして、本計画を策定することとしております。
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吉川ゆうみ#17
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 計画は、水俣条約の締結後、本当にこの水銀に関してはライフサイクルにおいて非常に多くの関係者が関わっているかと思いますけれども、各関係者との調整を踏まえ、政省令策定後に速やかに策定されるというお考えであることが分かりました。また、環境省さん、経産省さんが中心になって、各関係する主務大臣とも連携を取っていかれるということも確認させていただくことができました。
 次に、水銀による環境の汚染の防止に関する法律案、こちらでは、水銀使用製品の製造を原則禁止としていることや、あるいは製造工程における水銀等の使用が禁止されていることになりますけれども、これらにおける、条約以上の措置も含まれることから、関係する事業者への影響はどのようなものになってくるとお考えでいらっしゃいますでしょうか、お考えをお聞かせいただければと思います。
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北島智子#18
○政府参考人(北島智子君) 我が国の産業界は、これまでも水銀の使用代替、低減の努力を続けてきております。このため、水銀使用製品について、我が国は他国に比べ先進的な技術を有しており、これに加えて、製造事業者へのヒアリングを行う等により、製品の規制水準を適切に設定することとしております。
 また、我が国におきましては、本法案の規制対象となる製造工程は、いずれも既に水銀等を使用しないものに代替されております。このため、今般、水俣条約の担保措置として導入する規制によって我が国産業界に新たに過度な負担が生ずるものではないと考えております。
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吉川ゆうみ#19
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 製造業者へのヒアリングなどもされて、きめ細やかな対応をされていくということで、本当に有り難いなというふうに思っております。また、本法案に基づき取られる製品規制、あるいは製造工程、こちらは我が国においては既に水銀使用を低減する取組が非常にしっかりとされているということ、あるいは事業者における対応の可能性も踏まえた措置、こちらもとられているということが分かりまして、事業者への今回の法案あるいは条約などが過剰な規制とならないように配慮していただいているということを確認させていただくことができました。
 続きまして、水銀による環境の汚染の防止に関する法律案では、法案の第十六条、十七条、十八条において、それぞれにおいて水銀使用製品の適正な回収を促進するために、国あるいは市町村、また事業者が、努力義務というものが規定されておりますけれども、それぞれ具体的にどのような措置を想定されていらっしゃって、また、相互にはどのような関係を進めていこうというふうにお考えでいらっしゃるのか、こちらも環境省さんにお伺いをさせていただきたいと思います。
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北島智子#20
○政府参考人(北島智子君) 本法律案の第十六条は、国の責務といたしまして、水銀使用製品を市町村が適正に回収するために必要な技術的助言等を行う責務を規定しております。具体的には、市町村に対しまして、分別回収に関する先進的な取組を事例集で紹介することなどを想定しております。
 第十七条は、市町村に対しまして、その区域の経済的社会的諸条件に応じて、廃棄された水銀使用製品を適正に回収するために必要な措置を講ずる責務を規定しております。これは、市町村には一般廃棄物の適正な処理を行う責務がありますことから、国の技術的助言も踏まえ、それぞれの事情や状況に応じた適切な回収に努めていただくことを想定したものでございます。
 第十八条は、事業者に対しまして、製品の適正な分別を確保するため、消費者に対する情報提供の責務を規定しております。これは、適正回収を行うためには、消費者がその製品に水銀が使用されていることを把握することが重要でありますことから、水銀使用に係る製品表示等の情報提供をしていただくことを想定したものです。事業者からの情報提供に関しましても、国において、その対象範囲や消費者にとって分かりやすい表示の在り方も含め一定の指針を策定し、事業者に求められる具体的な取組の内容を明らかにしてまいります。
 以上の措置はいずれも水銀による環境汚染を防止することを目的としておりますので、相互に連携して適正回収を促進してまいりたいと考えております。
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吉川ゆうみ#21
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 法案の第十六条、十七条、十八条においての具体的な措置を確認させていただくことができました。また、国、市町村、そして事業者が相互に連携を取っていく、また、より取りやすいような施策も考えていただいているということが確認できました。
 続きまして、大気汚染防止法の一部改正に基づく具体的措置についてお伺いをしたいというふうに思います。
 我が国においては、水俣病の経験を踏まえ、水銀の排水規制は、これは水質汚濁防止法に基づき厳しく講じられてまいりました。この結果、水俣条約においては水あるいは土壌への放出に関する規制が要請されているわけでございますけれども、我が国は既にこの要請は満たしているという状況にあるかと理解をしております。
 他方、水銀の大気への排出規制、こちらはなぜこれまで導入されてこなかったのか、その理由と、これまで水銀の大気排出に関してどのような措置を講じられていらっしゃったのか、併せて環境省さんにお伺いをさせていただきたいと思います。
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三好信俊#22
○政府参考人(三好信俊君) 水銀の大気排出につきましてのこれまでの取組と、これまで規制が講じられていなかった理由でございますけれども、まず、これまでの取組でございますけれども、水銀等につきましては、大気汚染防止法に基づきます有害大気汚染物質対策の中で、有害大気汚染物質に該当する可能性のある物質のうち、優先取組物質として選定をされてきております。これを受けまして、環境中の有害大気汚染物質による健康リスクの低減を図るための指針となる数値として、大気中の水銀蒸気の吸入による長期暴露に係る指針値を設定してきております。また、事業者に、有害大気汚染物質の大気排出状況の把握でございますとか、排出抑制のために必要な措置を講ずることを責務として求めてきているところでございます。
 現在の我が国の大気の汚染状況でございますけれども、まず、我が国では大気汚染を防止する観点から従来から厳しいばい煙規制等を講じてきておりまして、その排ガス処理の工程でばいじんに付着するなどしております水銀等は除去をされることから、水銀等の排出抑制についても一定の効果が上がっているものと認識をしております。
 その結果、全国のモニタリングの結果によりますと、先ほど申し上げました指針値を大きく下回っておりまして、大気中の水銀濃度は直接吸入することによる健康影響が生じるレベルにはないということが確認されてきておりまして、その点から、これまで水銀等の規制措置を講ずる必要がないとされてきたものでございます。
 今般の大気汚染防止法の改正は、先生御質問の過程のとおりでございますけれども、条約に対応するために、新たに環境中を循環する水銀量を削減するために大気排出規制が求められていることを受けまして、所要の措置を講ずるというものでございます。
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吉川ゆうみ#23
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 これまで大防法で規制をされてこなかった理由といたしまして、水銀の大気排出については大気環境中の水銀を吸い込んでも健康被害が生じるレベルにはないということ、しかしながら、一たび大気中に排出された水銀は、残留性、あるいは生物蓄積性、あるいは長距離移動性を持ち、海洋や魚などを通じて環境中を循環してしまうという全地球的な問題があり、これに対応するために大気排出規制を新たに導入をしていただくということが確認できました。
 私も、我が国の大防法、こちらは本当に世界に誇るべき規制で、また日本の事業者の皆様も非常に努力をしてきてくださったものだというふうに理解をしておりますけれども、更に踏み込んで、世界的なこの水銀の問題に対処するための対策を講じていただいているという意味で、従来の大気汚染対策よりも一歩踏み出していただいているものと思いまして、非常に評価できる部分であるというふうに思います。
 では、水銀排出施設に関する届出制度及び水銀濃度の排出基準の遵守の義務付けによる効果はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。こちらも環境省さんにお伺いしたいと思います。
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三好信俊#24
○政府参考人(三好信俊君) 今回の大気汚染防止法の改正案におきましては、水銀排出施設と位置付けられた施設につきましては、設置等の届出、排出口の水銀濃度排出基準の遵守及び水銀濃度の測定を義務付けることといたしております。
 排出基準は、条約で求められております利用可能な最良の技術、いわゆるBATということに対応いたしまして、排出削減に関する技術水準、経済性を勘案いたしまして、現実的に排出抑制が可能なレベルで排出が可能な限り削減されるよう設定することといたしておりまして、これにより水銀の排出抑制対策が確実に行われるものと考えているところでございます。
 また、排出基準に継続して違反したと認められるときには、改善勧告等により対処いたします。さらに、それをもって違反状態が是正されない場合には、改善命令等により対応することといたしているところでございます。
 このような厳格な排出規制を講ずることによりまして、条約の求めます大気排出規制を担保し、地球を循環する水銀量の削減に貢献してまいりたいというふうに考えているところでございます。
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吉川ゆうみ#25
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 大気排出規制を導入することにより地球を循環する水銀量を削減していくというお考えであるということが分かりました。規制に関しても、事業者さんの非常に負担は増える部分はあるものの、私たち日本は世界に先駆けて本当に高い基準でもって環境の保全もしていかなければならない、規制をしていくというところも非常に重要であるというふうには思っております。我が国としても、是非ともしっかりと取り組んでいかなければいけないというふうに思っております。
 ただし、その規制措置を導入する際には、それに伴う費用について支援していくことも、やはり関係者にとっては必要な措置ではないかなというふうに考えられますけれども、水銀に関する大気排出規制に積極的に取り組む企業に対して、環境省は何らかの支援措置を講ずるというお考えはおありになられるのでしょうか。
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三好信俊#26
○政府参考人(三好信俊君) 水銀の排出による大気汚染を防止するための施設の設置、改善を促進することは重要と考えておりまして、改正法案の中でも、そのための必要な資金のあっせん等の国の援助規定を設けさせていただいているところでございます。
 ただ、対策に係ります具体的なコストは、それぞれの施設の種類ごとに、大気排出の実態でございますとか排出基準の水準等によりまして異なってまいりますので、今後の支援の具体的な内容につきましては、事業者のニーズを精査しつつ、排出基準の検討と併せまして検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
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吉川ゆうみ#27
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 水銀の排出規制に積極的に取り組む企業に対しては資金あっせんなどの支援措置もしっかりと考えていただいているということで、安心をいたしました。
 続きまして、両法案においては規定をされていませんけれども、我が国からは約七十トンの水銀の輸出が行われているという実態があり、我が国から輸出される水銀、こちらが輸出先の国において環境汚染を引き起こしてしまうというようなことはあってはならないことであるというふうに考えております。
 そのためには、水銀の輸出規制について、輸出先における最終用途の厳格な確認が重要であるというふうに考えますけれども、こちらはどのようにお考えで、またどのように実施をされるおつもりなのでしょうか、お教えいただければと思います。
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坂口利彦#28
○政府参考人(坂口利彦君) お答え申し上げます。
 我が国から輸出される水銀は、鉱山からの一次採掘由来ではなく、非鉄金属製錬過程等から分離、回収されたものでございまして、年間七十トン程度ございます。
 外為法に基づき行います水銀の輸出審査におきましては、輸出相手国から書面による同意が得られていること、試験研究を始め、条約上許可される最終用途であることなど、輸出される水銀が輸出相手国で適切に使用されることが確認できる場合に限って例外的に輸出を認めることとしております。
 加えまして、事後的にも適宜輸出者に対して報告を求めることによりまして、最終需要者、最終用途等につきまして輸出承認時の内容とそごがないということを確認する予定としております。
 以上申し上げましたように、我が国から輸出される水銀が輸出国先での不適切な使用により健康被害や環境汚染を引き起こすことがないよう、厳格に確認をしてまいります。
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吉川ゆうみ#29
○吉川ゆうみ君 ありがとうございます。
 水銀の輸出規制に関しては、原則禁止でございますけれども、条約上許された最終用途だけではなく、追加的な措置を講じることによって、我が国から輸出される水銀、これが輸出先において環境汚染を引き起こすことがないような防ぐ仕組みを取られているということを確認させていただきました。
 このように、条約発効後には、水銀の輸出規制が厳格されることや世界的に水銀の需要が減少していくということを踏まえると、将来的には水銀を廃棄物として扱う必要が出てくるのではないかということが想定されますけれども、この廃棄物となる金属水銀に関しましてはどのような対策を取ることになるのでしょうか、環境省さんにお伺いをさせていただきたいと思います。
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