財政金融委員会

2015-05-26 参議院 全116発言

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会議録情報#0
平成二十七年五月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     宮沢 洋一君     森屋  宏君
     平野 達男君     荒井 広幸君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         古川 俊治君
    理 事
                愛知 治郎君
                若林 健太君
                大久保 勉君
                西田 実仁君
                藤巻 健史君
    委 員
                石田 昌宏君
                大家 敏志君
                伊達 忠一君
                塚田 一郎君
                長峯  誠君
                西田 昌司君
                森 まさこ君
                森屋  宏君
                山本 一太君
                礒崎 哲史君
                尾立 源幸君
                大塚 耕平君
                風間 直樹君
                前川 清成君
                竹谷とし子君
                大門実紀史君
                中山 恭子君
                中西 健治君
                荒井 広幸君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   赤澤 亮正君
       財務副大臣    菅原 一秀君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        越智 隆雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 伸一君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局長       池田 唯一君
       金融庁総務企画
       局総括審議官   三井 秀範君
       金融庁監督局長  森  信親君
       金融庁証券取引
       等監視委員会事
       務局長      大森 泰人君
       経済産業大臣官
       房審議官     松永  明君
   参考人
       日本取引所自主
       規制法人理事長  佐藤 隆文君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○金融商品取引法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ─────────────
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古川俊治#1
○委員長(古川俊治君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、宮沢洋一君及び平野達男君が委員を辞任され、その補欠として森屋宏君及び荒井広幸君が選任されました。
    ─────────────
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古川俊治#2
○委員長(古川俊治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 金融商品取引法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として金融庁総務企画局長池田唯一君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古川俊治#3
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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古川俊治#4
○委員長(古川俊治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 金融商品取引法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本取引所自主規制法人理事長佐藤隆文君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古川俊治#5
○委員長(古川俊治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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古川俊治#6
○委員長(古川俊治君) 金融商品取引法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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若林健太#7
○若林健太君 自由民主党の若林健太でございます。ちょっと今日は声がかすれていて、風邪じゃないんですけれども、おみこし担ぎ過ぎまして、お聞き苦しいことはおわびを申し上げたいというふうに思います。
 平成十九年度、金融商品取引法が制定された際に、今回改正の対象となっておりますプロ向けファンドに関して届出制が採用されて、簡素な行為規制とされたというふうに理解しています。
 まず、当時の判断として、どうしてこうした規制となったのかということを政府から御説明をいただきたいと思います。
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池田唯一#8
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 組合型の集団投資スキーム、いわゆるファンドにつきましては、御指摘のとおり、平成十九年に金融商品取引法が制定されました際に、新たにファンドに関する包括的な定義規定を設けて有価証券に指定をし、その自己募集や財産の自己運用を金融商品取引業と位置付けて、原則は登録制とし、各種行為規制を適用することとしたところであります。
 ただ、その際、新たにこうした規制を導入するに当たりまして、金融イノベーションを阻害するような規制とならないように配意するということから、基本的にプロ投資家を対象とするファンドを取り扱う業者につきましては届出制によるものとされまして、適用される行為規制も簡素なものとされたということでございます。
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若林健太#9
○若林健太君 プロ向けファンドについては簡素な行為規制にしたということでありますが、結果として、この届出を簡易なものにしたというところに付け込んで、問題あるファンドが形骸的に組成をされて、必ずしも金融知識が十分でない一般の投資家を勧誘して、そして投資家被害が発生をしているわけであります。
 被害の実態に対して当局はどのように対処してきたか、お伺いしたいと思います。
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森信親#10
○政府参考人(森信親君) プロ向けファンドをめぐる被害については、例えば、設立が比較的容易な投資事業有限責任組合を適格機関投資家として、少額のみの出資を行わせた上で、その他の出資は個人等に対して詐欺的な勧誘を行い、集めるとか、出資金が契約とは異なる投資、ファンドと無関係の会社経費、私費、他の顧客への配当、償還等に流用されるといった問題が確認されているところでございます。
 プロ向けファンドの届出者につきましては、このような法令違反行為やファンド資産の流用等の投資家保護上の問題が認められた場合は、法令違反行為等を直ちに取りやめるよう警告書を発出し、投資家への注意喚起の観点から、届出者の氏名、所在地、代表者の氏名、違反行為等を金融庁及び各財務局のウエブサイトで公表するとともに、警察当局等の関係機関への情報提供を行っております。
 平成二十七年三月末時点におけるプロ向けファンドの届出者は三千百二十三業者でございますが、このうち、警告書を発出した届出者は六十七業者となっております。
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若林健太#11
○若林健太君 警告書を発出するなど対処はしてきたということでありますが、なかなかこの被害がとどまらない、少なくならないと、こういう状況で今回の改正に至るということだと思いますが、プロ向けファンドの制度の見直しに関して、証券取引等監視委員会や消費者委員会また日弁連などから提言が寄せられていると承知しています。
 一方、ベンチャーキャピタルなど成長マネーを重視して、販売が可能な投資家の範囲を過度に限定をすることなく、新たなファンドの組成に対しても配慮してほしいとの意見も出されたわけでありまして、その辺の調整が今回の改正につながっているというふうに思います。
 今回の改正に当たって、どのような観点から行うことにしたのか、法改正の理念について大臣からお伺いしたいと思います。
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麻生太郎#12
○国務大臣(麻生太郎君) このプロ向けファンドというものをめぐります問題というのは、善意の第三者に限らず悪意の第三者もいっぱいおるわけですから、そういったことも考えていろいろやらねばならぬということにもなろうかとは思いますけれども、基本的にこの制度の在り方につきましては、何といっても経済を成長に向かわせるためには成長資金というのが必要なのであって、その成長資金というものが円滑に供給されるという観点がまず一つ。
 もう一つは、同時に、今までデフレ等々によって、投資というものをむしろ避けて、金利がほとんど付かないにもかかわらず預貯金に金が回っているというか寝ているというか、そういった状況にある預金、貯金というものを投資に振り向けるという観点というものの側に立った場合、その人たちがだまされるという点、いわゆる投資者を保護するという観点と、両者についてどうやってバランスを取るかというところが一番の観点だったというように思っております。
 このため、昨年の秋以降、金融審議会におきまして、関係者の意見というものをかなり幅広くいろいろ聴取をさせていただき、審議も行い、その結果、本年一月に報告が取りまとめられたものであります。その報告では、ファンドへの信頼というものを確保、言わば、だまされるというような、危ないとかいうイメージではなくて、いわゆる信頼というものを確保して、成長資金を円滑に市場へ供給していくためにも、プロ向けファンドの制度については法律改正を含めた総合的な対応を行っていくということが必要だと提言されております。
 このような金融審議会の報告を踏まえまして、今回の法案を提出させていただいたということであります。
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若林健太#13
○若林健太君 金融資本市場の在り方を考えていくときに、今大臣がお話しをいただいたように、成長資金の供給ということと投資家保護というこの二つの観点、これが決して相反するものではなくて、制度化に当たっては、両者の要請を満たすよう、それを実現するのが必要だと、こんなふうに思います。
 具体的に、今回の改正に当たってどのような措置を講じることとしたのか、その説明をいただければと思います。
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麻生太郎#14
○国務大臣(麻生太郎君) 御指摘のありましたように、成長資金の円滑な供給と投資者の保護というのは、これ簡単に言えば車の両輪であって、別に相反するものではないという、御指摘のとおりだと思いますが、これに当たっては、これ両者の要請を満たすように配慮するというところが一番の要点だろうと思っております。
 今般のプロ向けファンドの制度の見直しに当たりましては、こうした観点に立って、プロ向けファンドにつきましては届出制を維持すると、これがいわゆる投資者保護の一つの方ですけれども、また、いわゆる円滑に、許可ではなくて届出制にするというのが供給するファンド側の立場であって、傍ら、投資者保護の方でいきますと、届出者に対しまして欠格事由を導入する、大丈夫かというような欠格事由を導入すると。それから、適合性の原則というものを入れてリスクなどの説明をする、こういう点はいいですけど、こういう点は問題ありますよと、いろんな、何ですか、いいところと悪いところと、メリット、デメリットをきちんと説明する義務の導入、また、業務の改善・停止・廃止命令の導入等々の罰則の強化、これがいわゆる投資者保護の反対側の方に対する規制であって、こういったものを総合的にやらせていただくということで、今、金融審議会に対する答えとさせていただいているのがこの主たる内容ですよと、はしょり過ぎていますけれども、大体申し上げたらそういうことです。
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若林健太#15
○若林健太君 ありがとうございます。
 金融商品取引法というのは、今回のこの改正でもありますように、投資者保護と、一方、金融資本市場の育成ということの二つの観点、これを車の両輪として扱う法律だと、こう理解をさせていただいており、今回の改正は、その意味でも実態としてこのプロ向けファンドについて様々な問題があるところを当てて改正をする、こういうことだと思います。
 前回の金融商品取引法の改正では、新規上場会社について上場コストを免除する、市場を育成をするという観点の方から、公認会計士による内部統制報告書監査を上場後三年間免除するというようなことが改正内容として入れられました。
 一方、この後、大久保先生からも御指摘あると思いますけれども、最近、新規上場会社について、業績の見直しなどいろいろな問題が実は多発をしていて社会問題化してきていると、こういうことがあります。
 こういった問題、どういうことに由来しているのか、十分な分析をした上で、引受証券会社だとか監査法人など関係者の協力を要請することはもちろん、制度として点検する必要があると思いますけれども、金融庁としてどんな対応をされているか、お伺いしたいと思います。
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池田唯一#16
○政府参考人(池田唯一君) 最近の新規公開に関しましては、その件数が増加するなど活性化しております一方で、御指摘のとおり、株主、投資者の信頼を損ないかねない事例が散見されているところでございます。
 こうした中で、日本取引所グループでは、最近の事例を踏まえて、新規公開の質的な向上を図るべく、経営者の不適正な取引に係る上場審査の強化ですとか、上場時に公表される業績予想について、その前提条件や根拠について開示の充実を図るといったことや、上場時期の集中緩和に向けた取組等の対応を講じているところであります。
 金融庁としましては、取引所を始めとする市場関係者において、このような対応が主体的に進められることにより新規公開の質的な向上が図られていくことが重要と考えておりまして、まずはこうした市場関係者の対応の状況を注視してまいりたいと考えております。
 なお、冒頭に御指摘がございました新規公開企業に対する内部統制報告書監査の取扱い、一定期間、内部統制報告書監査を受けないことを選択できる制度の導入につきましては、この五月二十九日からこの改正法については施行されるということになっております。
 その運用に当たりましては、例えば内部統制報告書監査の免除を選択している新規公開企業が、例えば財務諸表監査で限定意見となったような場合には、その免除を継続することがないよう慫慂することなどによりまして、新規公開企業の財務報告の信頼性が十分確保されていくよう努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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若林健太#17
○若林健太君 前回の改正は施行がこれからだから、今回のIPO、株式等についての様々な疑念、問題については関係ないと、こういう御答弁で、もちろん直接は関係ないということだと思いますが、しかし、投資家保護とのバランスということについて言えば、上場コストを削減するという名の下に、ある意味では緩和したということになるわけで、そういったことの影響も是非今後よく見ていく必要があると、そのことは御指摘を申し上げたいというふうに思います。
 私の持ち時間、そろそろ終わりでございますので、以上、御質問をさせていただきました。ありがとうございました。
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大久保勉#18
○大久保勉君 民主党の大久保勉です。
 まず、私の前の若林理事の質問で、プロ向けファンドに関してよく内容が分かりました。
 実は、金商法というのは毎年改正があって、今年も法律改正だったんですが、私よく分からないのは、ある部分に関しては府令の改正にとどめる、ある場合は法律の改正と。この改正に関しては、本当に法律の改正が必要であったのか、本当だったら府令でよかったのに、今年は金商法の法案が出ない、だから無理やり取って付けたんじゃないかというような懸念もあります。特に、元々は内閣府令で処理しようと思っていましたら、ある一ベンチャーファンドの関係者が陳情に来て内容を変えた、だから法律改正だと。こういった経緯に関して御説明をお願いしたいと思います。
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池田唯一#19
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 プロ向けファンドに関しましては、投資者被害が増加しているという現状の下、昨年四月に消費者委員会等から投資者の要件を厳格化すべきであるという意見が出されたところであります。そして、こうしたことを踏まえまして、出資者の範囲を一定の範囲のものに限定する、元々金融商品取引法ではこの具体的な出資者の範囲は政令あるいは内閣府令に委任がされておりましたところから、こうした出資者の範囲を限定するための内閣府令の改正案を昨年五月にパブリックコメントに付させていただいたところであります。
 このパブリックコメント案に対しましては、一方では、投資者保護の観点からプロ向けファンドの個人への販売は禁止すべきであるというような意見が出された一方、ベンチャーキャピタルの関係者等からは、販売が可能な投資家の範囲が私どもの案では狭過ぎて新たなファンドの組成が困難になりかねないとの意見をいただいたところでございます。
 このような状況を踏まえまして、昨年秋以降、金融審議会においてプロ向けファンド制度の在り方について審議を深めさせていただいたところでございますが、この金融審議会の報告におきましては、成長資金の円滑を確保しつつ投資者保護を確保していくためには、出資者の範囲の見直しのみによる対応では適切な対応が行えなく、そうしたことに加えて、プロ向けファンドを悪用する者などに対して適切な行政対応等を取ることができるなどの法律改正も含めた総合的な対応を行っていくことが必要という提言をいただいたところでございまして、こうした経緯を踏まえまして、最終的には法律改正も併せた措置が必要と判断させていただいたところでございます。
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大久保勉#20
○大久保勉君 ポイントは、どういう事例が府令で大丈夫で、どういう事例が法律改正か、この辺りがまだ曖昧な部分があります。その辺りはしっかりと基準を今後とも明確にしてほしいと思っています。
 今回の改正は、証券市場全体から考えましたらある程度は重要でありますが、ただ、もっと重要な事例があるからもっと先にここで議論すべき点があるんじゃないかという観点からこれから質問したいと思います。
 まず、今年は日本郵政で、来年はJR九州等の大型のIPOが計画しております。こういったIPO、新規上場に関しましては、特に復興予算に関する日本郵政の問題等も重要でありまして、絶対に成功させないといけないということで、どうやったら新規上場市場を活性化していくかというのは極めて重要だと思います。
 それで、まず政府参考人に質問したいんですが、今回の日本郵政とJR九州、上場の時期はいつぐらいか、また政府として注意すべき点がありましたら答えてもらいたいと思います。
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池田唯一#21
○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
 日本郵政グループ三社につきましては、本年度半ば以降、売出し、上場することを目指す旨、公表をされているというふうに承知をしております。また、JR九州につきましては、国土交通省のJR九州完全民営化プロジェクトチームの取りまとめにおきまして、JR九州の上場は平成二十八年度を目指すことが適当であるとされていると承知をしております。
 証券取引所への上場につきましては、証券取引所におきまして、有価証券上場規程等に基づいて審査、そして上場承認の是非の判断が行われるところでございまして、金融庁としては適切な審査等が行われることを期待しているところでございます。
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大久保勉#22
○大久保勉君 今、日経平均が二万円を超えて、非常に株が上がっています。一九八〇年代のバブルの発生時を非常にほうふつするような状況でありまして、当時はNTT株の新規上場というのもありました。今回、日本郵政の上場、しっかりとした上場市場をつくっていかないといけないと、こういう観点から質問したいと思うんです。
 まず、新規上場市場に関して、どういうふうなパフォーマンスになっているかということで質問したいと思います。
 直近の三年間で、全体の新規上場、IPO銘柄に関して、IPO時と半年後を比較して株価が上昇した銘柄の数、下落した銘柄の数を教えてください。
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池田唯一#23
○政府参考人(池田唯一君) 東京証券取引所に確認させていただきましたところ、二〇一二年四月から二〇一五年三月までの三年間に新規公開をしました銘柄が百九十一銘柄ございますが、このうち、IPO時と半年後を比較しまして、株価が上昇した銘柄は百五十三銘柄、株価が下落した銘柄が三十八銘柄であるというふうに承知をしております。
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大久保勉#24
○大久保勉君 資料一を御覧ください。金融庁経由で東京証券取引所から提示してもらった資料なんですが、全体で百九十一社、そのうち八〇%は半年後、株が上昇しているということです。ですから、恐らく日本郵政とか若しくはJR九州も、新規上場時に買った株式、上がる可能性が過去の事例から考えたら高いと。こういうことで、相変わらずIPO市場に関しては非常に人気があるといったことも言えるかなと思っています。
 しかし、最近、変わった事例が出てきております。例えば、下の方で、うち下方修正、実は上場して半年以内に業績を下方修正した銘柄が全体で一〇%あります。そのうち、株価が下落したところが八社あるということで、この辺りが最近増えてきているということで今回の質問をしたいと思います。
 資料の二を御覧ください。これは前回紹介した表なんですが、東証の方に作ってもらいましたが、過去三年間の業績の下方修正銘柄、二十銘柄、そのリストです。
 特に注意してもらいたいのは、上場時の時価に対して直近の四半期下がった銘柄、これがB割るところのA、パーセントになっていますが、例えば四九・八%というものがあります。これはgumiという会社です。十九番は五三・四%、フルッタフルッタ。その上は、OATアグリオというのが五一・五%。十五番、ジャパンディスプレイ、六九・一%になっていると。ここのところ、どうも業績が下方修正されて、株価も下がっているところがあると。たまたまなのか、それとも構造的な問題なのかということで質問したいと思います。
 まずは、今日は佐藤理事長に来てもらいました。実はもうこの委員会でも非常におなじみの金融庁長官でありまして、実は麻生大臣も、最近の金融庁は非常に良くなったと、前は金融処分庁だったのが最近はしっかりと、いわゆる産業としての金融を応援していると。こういった方向性を打ち立てたのが私は佐藤長官だと思います。これまでの処分行政から、しっかりと金融機関と協調し、対話をし、そして、いわゆる日本の金融市場を発展させていると。そういう方が今度は東証の自主規制機関の理事長ということで、引き続きリーダーシップを発揮してもらいたいという観点で今日はお呼びしまして意見交換をしたいと思います。非常に重大な役割がありますから、是非今日は真剣に議論したいと思います。
 まず、東証の方で、証券業協会と公認会計士協会に宛てました新規公開の品質向上に向けたお願いというのがございます。この背景を説明をお願いします。
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佐藤隆文#25
○参考人(佐藤隆文君) 日頃より取引所の業務につきまして深い御理解と多大な御支援を賜っておりまして、改めて御礼申し上げます。
 御質問にお答えする前に、一言申し上げさせていただきます。
 今般、新規公開会社におきまして、経営者による不適切な取引であるとか、あるいは投資家の不信感を惹起するような上場直後の大幅な業績予想修正といった問題が相次いだところでございまして、上場審査に関わった者といたしまして、このような事態を大変残念に思っておりますし、また重く受け止めているところであります。
 新規上場企業が幅広い投資家の投資対象となるためにふさわしい会社であるか、つまりパブリックカンパニーとしてふさわしいかという適格性を私ども審査しておるわけでございますけれども、上場審査及び関連業務について、私どもの業務遂行について改善の余地がなかったか、あるいはこれまでの対応で不十分な点はなかったかという点を検証を行いまして、三月の時点で、これまでに把握された問題点について所要の改善策に着手させていただいたというところでございます。
 市場の透明性と公正性、これは我が国資本市場の持続的発展と繁栄のために不可欠の大前提であると思っております。その維持向上を担う役割を担っております日本取引所自主規制法人といたしましては、改めて気持ちを引き締めて任務に当たっていきたいというふうに思っております。ちょっと長くなって恐縮でございました。
 御質問へのお答えでございますけれども、三月三十一日付けで私どもから、東証の清田社長と私の連名で日本証券業協会及び日本公認会計士協会に対してお手紙を出させていただきました。
 そのまず前提となる問題認識でございますけれども、これは今申し上げたとおりでございまして、経営者による不適切な取引とか、あるいは上場直後の大幅な業績予想の下方修正といったことが相次いだということでございまして、こういった状況を放置しておけば市場の信頼性が損なわれかねないという問題意識を強く抱いたところでございまして、これを受けまして、取引所としての対応でございますけれども、まず、日本取引所自主規制法人及び東京証券取引所といたしまして、一つは経営者の関与する取引について審査を厳格化する、そしてもう一つは、業績予想に係る前提条件や根拠、これを適切に開示するよう新規公開会社に対して強く要請すると、この二つの対応を柱に対策を取りまとめて、三月末から実施をしているというところでございます。
 それで、具体的な書簡の目的でございますけれども、これは、今申し上げましたような私どもの問題意識、それから取引所として取っている施策につきまして、証券市場のゲートキーパーとしての重要な役割を担っておられる主幹事証券会社及び監査法人の皆さんと共有したい、共有していくということ、それともう一つは、それぞれのお立場から、監査法人あるいは主幹事証券会社におきまして取引所の施策に御協力をお願いする、あるいは御支援をお願いすると、こういうことを目的として出させていただいたものでございます。さらに、そのために、両協会からそれぞれの会員に対しまして周知をしていただき、呼びかけていただくということを加えて要請いたしております。
 両協会での取組につきましては、両協会はそれぞれが自主規制機関でもございますので、自主規制機関としての独自の取組を御検討いただくようお願いもいたしておりまして、それぞれの協会で検討を進めていただいているというふうに承知いたしております。
 ありがとうございました。
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大久保勉#26
○大久保勉君 ありがとうございます。
 もう少し具体的な事例に関して質問したいんですが、実は、東証のこの書簡の発表を受けまして、すぐに日経新聞社説がこの問題を取り上げました。その後は東洋経済社の方が、「続出するお粗末IPO、問題の本質はどこに 「上場ゴール銘柄」はgumiだけではない」といった記事もありますし、その後は週刊ダイヤモンドの方で、東証一部上場後、僅か二か月半で下方修正したgumiなど新興企業が東京証券取引所のげきりんに触れた、その怒りの矛先は主幹事を務める野村証券にまで及んでいると。この辺りの方がもう少し、より本質が分かるのかなと思います。
 今日は資料の方を準備しましたが、資料三といいますのが、東証が日本証券業協会、その次に公認会計士協会に宛てた書簡です。
 一番最後のページを御覧ください。こちらは金融ファクシミリ新聞というもので、かなり専門的な新聞になっていまして、今回の本質、様々な論点を提起しておりますので、これを使って質問したいと思います。
 例えば、金融ファクシミリ新聞、三月三十一日には、「「新手の詐欺」との声も」ということで、いわゆるIPO詐欺といったことが言われています。こういったことに対して是非大臣の方に質問したいと思いますが、十二月に上場したgumiが業績見通しを黒字から赤字へと下方修正、そしてリストラを発表しました。このような事例は過去にあるのか。そして、ちまたではIPO詐欺という批判もあります。やはり、IPO市場にとって信頼性というのは極めて重要ですから、大臣のお言葉をいただきたいと思います。
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麻生太郎#27
○国務大臣(麻生太郎君) これは、大久保先生、まず、御存じのように、前提として、個別の案件につきまして、私どもの立場でこのような場所でコメントすることはまず差し控えさせていただくということであります。
 その上で、次に、どのような事例を御指摘の事例と同様の事例とするか、ちょっとお答えは結構難しいところなんですが、東京証券取引所によれば、最近三年間の新規公開案件のうち、上場時の業績予想から半年以内に黒字から赤字に下方修正しているものは、今言われました御指摘の案件以外に二件あると聞いております。
 したがいまして、一般論で申し上げれば、業績予想の修正につきましては様々な要因も考えられるところでありますが、その原因、要因について十分な説明等が行われないということは、これは投資家のいわゆる新規公開への信頼、投資をするに当たっての信頼を失いかねないということでありまして、適切ではないと、基本的にそう考えております。
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大久保勉#28
○大久保勉君 個別の問題は、銘柄は扱わないということなんですが、一般論としましては、黒字予想だったのが二か月か三か月して赤字になったということは相当大きいことだと思いますし、こういったものが頻発しましたら、何をもって上場審査がなされているのか、若しくは上場予想がなされているのかと、こういった問題もあります。
 また、もう一つ、ジャパンディスプレイという会社があります。ここは東証の一部上場。上場する場合にいろんな上場の仕方がありますが、マザーズで上場して、それから二部、一部に行くといったケースもあります。これだったらいいんですが、しょっぱなから一部になると。非常に一部上場というのは権威がある、それなりにしっかりとした会社でないといけないと。
 ところが、今回の、先ほどのgumi及びジャパンディスプレイは一部に上場していて、また時価総額がほかの案件に比べて非常に大きいと。例えば、ジャパンディスプレイは五千四百億の新規上場時価になっています。これは政府のお金が入っています。ここをしっかりやっておかないと、場合によっては日本郵政であったり若しくはJR九州のIPOにも影響します。ですから、そこはしっかりと国としても襟を正して厳密にやってほしいということなんです。
 ここで、ジャパンディスプレイに関して、是非これも麻生大臣に確認したいんですが、ジャパンディスプレイは上場して半年以内に業績下方修正で、収益が半減しています。もう少し詳しく見ますと、二〇一四年三月十九日に上場したら、僅か一か月半で下方修正と。さらには、数度にわたって下方修正をしているということです。こういったことでしたら、本当に上場させてよかったのかと、こういった疑義もあると思います。
 これは、一般論として、こういった事例に対して大臣としてどう思われるのか。一部上場である、大型案件である、国が関与していた案件である、こういった観点でお願いします。
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麻生太郎#29
○国務大臣(麻生太郎君) 重ねて申し上げますけれども、個別の案件についてのコメントということについては差し控えさせていただきますというのを、まず最初に重ねて申し上げておきます。
 繰り返しになりますけれども、一般論で申し上げれば、業績予想の下方修正というものは、これは様々な要因が考えられるとは思いますけれども、その要因について、先ほども申し上げましたように、十分な説明が行われていないということにつきましては、これは投資家の、新規公開というものに対して、これは大丈夫かいなという、非常に信頼を失いかねないということで甚だ不適切と考えております。
 今般、同様の問題意識だと存じますが、日本取引所グループにおいて、上場時に公表される業績予想につきましては、前提条件やその根拠というものの適切な開示を要請するなどの措置が講じられたものだと承知をいたしております。
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