政府開発援助等に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成二十七年三月四日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 山本 順三君
理 事
高橋 克法君
中西 祐介君
松山 政司君
西村まさみ君
安井美沙子君
杉 久武君
委 員
赤石 清美君
石井 準一君
大家 敏志君
大沼みずほ君
木村 義雄君
島村 大君
伊達 忠一君
藤川 政人君
丸川 珠代君
水落 敏栄君
石橋 通宏君
小川 敏夫君
津田弥太郎君
長浜 博行君
藤末 健三君
石川 博崇君
小野 次郎君
辰巳孝太郎君
山田 太郎君
中野 正志君
又市 征治君
谷 亮子君
荒井 広幸君
参考人
慶應義塾大学名
誉教授
公益財団法人世
界平和研究所特
任研究顧問
ODA大綱見直
しに関する有識
者懇談会座長 薬師寺泰蔵君
立教大学大学院
21世紀社会デザ
イン研究科教授
特定非営利活動
法人難民を助け
る会理事長 長 有紀枝君
─────────────
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府開発援助等に関する調査
(開発協力大綱の下での我が国ODA等の在り
方に関する件)
─────────────
この発言だけを見る →午後一時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 山本 順三君
理 事
高橋 克法君
中西 祐介君
松山 政司君
西村まさみ君
安井美沙子君
杉 久武君
委 員
赤石 清美君
石井 準一君
大家 敏志君
大沼みずほ君
木村 義雄君
島村 大君
伊達 忠一君
藤川 政人君
丸川 珠代君
水落 敏栄君
石橋 通宏君
小川 敏夫君
津田弥太郎君
長浜 博行君
藤末 健三君
石川 博崇君
小野 次郎君
辰巳孝太郎君
山田 太郎君
中野 正志君
又市 征治君
谷 亮子君
荒井 広幸君
参考人
慶應義塾大学名
誉教授
公益財団法人世
界平和研究所特
任研究顧問
ODA大綱見直
しに関する有識
者懇談会座長 薬師寺泰蔵君
立教大学大学院
21世紀社会デザ
イン研究科教授
特定非営利活動
法人難民を助け
る会理事長 長 有紀枝君
─────────────
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府開発援助等に関する調査
(開発協力大綱の下での我が国ODA等の在り
方に関する件)
─────────────
山
山本順三#1
○委員長(山本順三君) ただいまから政府開発援助等に関する特別委員会を開会いたします。
参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
政府開発援助等に関する調査のため、本日の委員会に慶應義塾大学名誉教授・公益財団法人世界平和研究所特任研究顧問・ODA大綱見直しに関する有識者懇談会座長薬師寺泰蔵君及び立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授・特定非営利活動法人難民を助ける会理事長長有紀枝君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
政府開発援助等に関する調査のため、本日の委員会に慶應義塾大学名誉教授・公益財団法人世界平和研究所特任研究顧問・ODA大綱見直しに関する有識者懇談会座長薬師寺泰蔵君及び立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授・特定非営利活動法人難民を助ける会理事長長有紀枝君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
山
山
山本順三#3
○委員長(山本順三君) 政府開発援助等に関する調査のうち、開発協力大綱の下での我が国ODA等の在り方に関する件を議題とし、参考人の方々から御意見を伺います。
この際、参考人の方々に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席賜りまして、誠にありがとうございました。
皆様から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、まず、薬師寺参考人及び長参考人からお一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
御発言の際は、その都度委員長の指名を受けてからお願いいたします。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず薬師寺参考人にお願いいたします。薬師寺参考人。
この発言だけを見る →この際、参考人の方々に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席賜りまして、誠にありがとうございました。
皆様から忌憚のない御意見をお述べいただき、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、まず、薬師寺参考人及び長参考人からお一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
御発言の際は、その都度委員長の指名を受けてからお願いいたします。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず薬師寺参考人にお願いいたします。薬師寺参考人。
薬
薬師寺泰蔵#4
○参考人(薬師寺泰蔵君) ありがとうございました。
私のレジュメがお配りしてあると思いますので、それに沿ってお話をしたいと思います。
二〇〇三年から二〇〇九年まで、国会同意人事をいただきまして、総合科学技術会議の常勤議員を六年務めさせていただきました。その間に科学技術外交というプログラムを二〇〇八年に作りました。
科学技術外交というのは、ODAのお金とそれから科学技術プログラム、科学技術振興費のお金を使いまして、開発途上国に対して日本の科学者と開発途上国の科学者が対等の位置付けでプロジェクトをやるというプログラムでございます。現在まで八十七プロジェクトが走って終わっております。四十一か国、アジア、それからアフリカ、中南米を含めて、そういうプログラムを作り上げました。
それで、今委員長から御紹介ありましたように、ODAの大綱見直しということで座長を務めさせていただきました。その中で、ODAというのは、全然、科学技術外交プログラムを作りました関係で知らないわけではなかったんですけど、初めてそういう分野に国際政治学者として座長を務めさせていただきました。
三月から六月まで、昨年、大体三か月にわたりまして非常に綿密な議論をいたしまして、有識者懇談会報告書を岸田外務大臣に提出したわけでございます。資料の中に入っております。
この我々の報告書をベースにして、全く同じではありませんけれども、新しい新大綱は名前を開発協力大綱というふうにしまして、我々の中でもそういう議論をして、そして有識者懇談会の重要な提言を十分に反映しているというふうに思います。そして、新たな時代にふさわしい政策文書であるというふうに私は思っております。
開発協力の目的というのはこの中で非常に明確になっておりまして、やはりそれは国際社会への貢献でございます。そして、国際社会への貢献は国益につながるということでございます。
国益の議論は様々な議論をマスコミでいただいておりますけれども、これは先生方御存じのように、憲法の前文にこういう文章があります。これは、ODAに関する基本的な考え方がありますので簡単に読まさせていただきますけれども、平和を愛する諸国民の、いわゆる信義といいますけれども、グッドウイルに、ベースにして、我々日本は国の存立を得て、そしてそれを維持するということができると。ですから、国際社会における諸国民のグッドウイルによって我々は存立をしているんだと、そういうことでございます。そして、平和を維持し、専制と隷従、それから圧迫と偏狭を地上からなくすという高い理想の中で、我々日本は名誉ある地位を占めたいと思う。これがODAの基本的な考えでございます。
それは、ですから、我々の存立というようなものが、やはり国民がベースになっている日本国にとっての非常に重要なインタレストだと、こういう意味で国益という言葉を使っております。そういう議論を我々の中でやりました。
開発協力の理念というのはきちんと明確化する必要があります。我が国はイギリス連邦が行っていたコロンボ・プランに参画して、そしてそれから六十年、ちょうど昨年でございますが還暦に当たって、そしてその中で、先生方御存じのように、一九七八年の衆議院外務委員会の議決と、それから八一年の衆議院外務委員会の議決、それから最初のODAをつくりました宮澤内閣の第一回の一九九二年のODAの中にもきちんと書いております。それは、環境と開発を両立させること、それから、軍事的用途及び国際紛争に使ってはいけないということでございます。そして、平和の安定を我々は目指すのであると、それから、いわゆるミサイルとか大量殺りく兵器を造っている国々にはODAは絶対に出さない。これがいわゆる四原則ということでございまして、その四原則はきちんと守るということでございます。
そして、やはり協働、今までは上から援助をするという考え方が強うございましたけれども、やはりこの我々の議論の中できちんと議論したのは、協働、共に働いていくんだと、そういうような、科学技術外交でも対等という言葉を使いましたけれども、その対等という議論が非常に重要だというふうに思います。
それから、人間の安全保障。これは、やはり憲法の前文に書いていますように、ティラニーとか圧制とか、そういうものに虐げられている人々を我々は助けていくんだと。こういう議論として、我々は、国際社会が議論をしている中で、いわゆるそういう人たちを、失われて外されている人たちをインクルードする包摂性、それからもう一つ、環境でございますから環境と、発展ですからサステナビリティー、持続可能性、それからレジリエンス、やはり経済的、それから災害、洪水、そういうようなものに対して我々はきちんとした対応をしていく、この三つの考え方を出しました。
そして、質の高い成長というのは、この三つの議論、包摂性、いわゆる持続可能性、強靱性、それが入っているのが質の高い、いわゆる漠然とした質の高い成長ではございません、そういう質の高い成長を、ポスト二〇一五の国連の中の議論でもやっているように、我々も同じような考え方をして、そしていわゆる人間の安全保障というようなものをきちんとやっていく。それが普遍的な価値の共有、平和な安全な社会の構築、それが日本の、やはり我々のインタレストということでございます。ですから、漠然とした国益という議論をしているわけではなくて、きちんとその議論をロジックに展開をしてまいりました。
そして、このODAというのは、先生方、是非予算を増やしていただきたいんですけれども、限られている。そのために、ODAというのは、基本的な必要条件ですけれども、それで十分条件ではない。ですから、触媒論を使いまして、触媒論を議論して、いろいろな民間の資金が世界の中にある、それからNGOとかCSOとか社会的なことをやっている方々とか、長さんのように難民のことをやっている人たち、そういう人たちとパートナーシップをつくらなければいけない、基本的、それで十分条件に近づいていくと、こういう議論でございます。
民間資金それから官民連携、自治体、いわゆる日本の自治体も入っていただきたい、それから中小企業を含めた経済界の人々も入っていただきたい。そういう点で触媒論という議論を展開をいたしました。触媒論というのは、妙な言葉でございますが、結局パートナーシップを使わなければODAというのは十分条件に近づいていかない、こういうことでございます。
それから、いろいろな、先ほどの憲法の前文にありましたように、虐げられている人の中には女性の人たちが非常に多い、そういう人たちをきちんとやっぱりインクルードしていくというような議論をいたしました。
最後に、ODAは、一九九七年でしょうか、九二年ですか、ODAはピラミッドのように増えてきて、そしてピラミッドのように下がってきて、そして今あるわけでございます。七〇年の国連で議論をされたいわゆるグロース・ナショナル・インカムに対して〇・七%、まだ日本は〇・二%でございます。先生たち、よろしくどうぞお願いします。これはいわゆる世界に対する日本の存立と繁栄とそれから国際社会に対する貢献でございますので、是非とも予算を増やしていただきたいというふうに思います。
ちょっと陳情になりましたけれども、これで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →私のレジュメがお配りしてあると思いますので、それに沿ってお話をしたいと思います。
二〇〇三年から二〇〇九年まで、国会同意人事をいただきまして、総合科学技術会議の常勤議員を六年務めさせていただきました。その間に科学技術外交というプログラムを二〇〇八年に作りました。
科学技術外交というのは、ODAのお金とそれから科学技術プログラム、科学技術振興費のお金を使いまして、開発途上国に対して日本の科学者と開発途上国の科学者が対等の位置付けでプロジェクトをやるというプログラムでございます。現在まで八十七プロジェクトが走って終わっております。四十一か国、アジア、それからアフリカ、中南米を含めて、そういうプログラムを作り上げました。
それで、今委員長から御紹介ありましたように、ODAの大綱見直しということで座長を務めさせていただきました。その中で、ODAというのは、全然、科学技術外交プログラムを作りました関係で知らないわけではなかったんですけど、初めてそういう分野に国際政治学者として座長を務めさせていただきました。
三月から六月まで、昨年、大体三か月にわたりまして非常に綿密な議論をいたしまして、有識者懇談会報告書を岸田外務大臣に提出したわけでございます。資料の中に入っております。
この我々の報告書をベースにして、全く同じではありませんけれども、新しい新大綱は名前を開発協力大綱というふうにしまして、我々の中でもそういう議論をして、そして有識者懇談会の重要な提言を十分に反映しているというふうに思います。そして、新たな時代にふさわしい政策文書であるというふうに私は思っております。
開発協力の目的というのはこの中で非常に明確になっておりまして、やはりそれは国際社会への貢献でございます。そして、国際社会への貢献は国益につながるということでございます。
国益の議論は様々な議論をマスコミでいただいておりますけれども、これは先生方御存じのように、憲法の前文にこういう文章があります。これは、ODAに関する基本的な考え方がありますので簡単に読まさせていただきますけれども、平和を愛する諸国民の、いわゆる信義といいますけれども、グッドウイルに、ベースにして、我々日本は国の存立を得て、そしてそれを維持するということができると。ですから、国際社会における諸国民のグッドウイルによって我々は存立をしているんだと、そういうことでございます。そして、平和を維持し、専制と隷従、それから圧迫と偏狭を地上からなくすという高い理想の中で、我々日本は名誉ある地位を占めたいと思う。これがODAの基本的な考えでございます。
それは、ですから、我々の存立というようなものが、やはり国民がベースになっている日本国にとっての非常に重要なインタレストだと、こういう意味で国益という言葉を使っております。そういう議論を我々の中でやりました。
開発協力の理念というのはきちんと明確化する必要があります。我が国はイギリス連邦が行っていたコロンボ・プランに参画して、そしてそれから六十年、ちょうど昨年でございますが還暦に当たって、そしてその中で、先生方御存じのように、一九七八年の衆議院外務委員会の議決と、それから八一年の衆議院外務委員会の議決、それから最初のODAをつくりました宮澤内閣の第一回の一九九二年のODAの中にもきちんと書いております。それは、環境と開発を両立させること、それから、軍事的用途及び国際紛争に使ってはいけないということでございます。そして、平和の安定を我々は目指すのであると、それから、いわゆるミサイルとか大量殺りく兵器を造っている国々にはODAは絶対に出さない。これがいわゆる四原則ということでございまして、その四原則はきちんと守るということでございます。
そして、やはり協働、今までは上から援助をするという考え方が強うございましたけれども、やはりこの我々の議論の中できちんと議論したのは、協働、共に働いていくんだと、そういうような、科学技術外交でも対等という言葉を使いましたけれども、その対等という議論が非常に重要だというふうに思います。
それから、人間の安全保障。これは、やはり憲法の前文に書いていますように、ティラニーとか圧制とか、そういうものに虐げられている人々を我々は助けていくんだと。こういう議論として、我々は、国際社会が議論をしている中で、いわゆるそういう人たちを、失われて外されている人たちをインクルードする包摂性、それからもう一つ、環境でございますから環境と、発展ですからサステナビリティー、持続可能性、それからレジリエンス、やはり経済的、それから災害、洪水、そういうようなものに対して我々はきちんとした対応をしていく、この三つの考え方を出しました。
そして、質の高い成長というのは、この三つの議論、包摂性、いわゆる持続可能性、強靱性、それが入っているのが質の高い、いわゆる漠然とした質の高い成長ではございません、そういう質の高い成長を、ポスト二〇一五の国連の中の議論でもやっているように、我々も同じような考え方をして、そしていわゆる人間の安全保障というようなものをきちんとやっていく。それが普遍的な価値の共有、平和な安全な社会の構築、それが日本の、やはり我々のインタレストということでございます。ですから、漠然とした国益という議論をしているわけではなくて、きちんとその議論をロジックに展開をしてまいりました。
そして、このODAというのは、先生方、是非予算を増やしていただきたいんですけれども、限られている。そのために、ODAというのは、基本的な必要条件ですけれども、それで十分条件ではない。ですから、触媒論を使いまして、触媒論を議論して、いろいろな民間の資金が世界の中にある、それからNGOとかCSOとか社会的なことをやっている方々とか、長さんのように難民のことをやっている人たち、そういう人たちとパートナーシップをつくらなければいけない、基本的、それで十分条件に近づいていくと、こういう議論でございます。
民間資金それから官民連携、自治体、いわゆる日本の自治体も入っていただきたい、それから中小企業を含めた経済界の人々も入っていただきたい。そういう点で触媒論という議論を展開をいたしました。触媒論というのは、妙な言葉でございますが、結局パートナーシップを使わなければODAというのは十分条件に近づいていかない、こういうことでございます。
それから、いろいろな、先ほどの憲法の前文にありましたように、虐げられている人の中には女性の人たちが非常に多い、そういう人たちをきちんとやっぱりインクルードしていくというような議論をいたしました。
最後に、ODAは、一九九七年でしょうか、九二年ですか、ODAはピラミッドのように増えてきて、そしてピラミッドのように下がってきて、そして今あるわけでございます。七〇年の国連で議論をされたいわゆるグロース・ナショナル・インカムに対して〇・七%、まだ日本は〇・二%でございます。先生たち、よろしくどうぞお願いします。これはいわゆる世界に対する日本の存立と繁栄とそれから国際社会に対する貢献でございますので、是非とも予算を増やしていただきたいというふうに思います。
ちょっと陳情になりましたけれども、これで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
山
長
長有紀枝#6
○参考人(長有紀枝君) 長でございます。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
参議院の先生方は、長い期間にわたりましてじっくりと政策に向き合う先生方であるというふうに承知しております。そういう先生方の前でこのような機会をNGO、市民社会としていただけましたことをまず心より御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
初めに、私が理事長を務めております難民を助ける会のお話からさせていただきたいと思います。
こちらは、一九七九年、今から三十六年前にできた組織ですが、先生方とも御縁の深い憲政の父とも言われております尾崎咢堂、尾崎行雄の三女であります相馬雪香がつくった組織です。そのとき相馬が口にしていたのが、日本の善意の伝統を世界に広めていこうと。そう言うと何かすごく難しく聞こえるのですが、善意の伝統というのは、一言で言ってしまいますと、困ったときはお互いさまという発想を身近な人だけではなくて、見ず知らずの方々、難民の方々にも広げていこうと。さらには、尾崎咢堂が、自分が政治家であった時代に日本が第二次世界大戦に突き進んでしまった当時の環境への痛烈な反省から、日本を世界の孤児にしてはいけないと、日本を世界から孤立させてはいけないと、そういう信念からつくった組織でございます。何を今更というふうに思われるかもしれませんが、今の時代だからこそ、またこの開発協力大綱や私たちの国の国際協力を考える上で大きな示唆があるのではないかと思い、冒頭に紹介をさせていただきました。
今般の開発協力大綱、新大綱と呼ばせていただきますが、こちらの大綱について薬師寺先生が有識者の座長となり進めてこられたものでございますけれども、私たちも大変大きく共感するものであります。
まず、順番に参りますが、今回の見直しの背景や現状認識、こちらは新大綱の前文に書かれてございますが、共感しております。
また、理念、こちらも高く評価し、賛同しているものです。特に、開発協力の目的と基本方針につきまして、それから人間の安全保障の考え方が、私たちの国の開発協力の根本にある指導理念として、様々な課題ですとか主体、援助をする主体とか、重要な概念を束ねる接着剤といいますかハブのような役割をしている、そういうものとして人間の安全保障が捉えられていて、非常に良い形で発展していると感じました。
具体的には、多様化、複雑化、あるいは広範化した課題や領域、こちらのレジュメにも書きましたが、貧困、開発、気候変動、人道支援、復興支援、平和構築、全部は読み上げませんが、こういった様々な領域、でもどれ一つも欠くことができないものです。また、多様な主体、政府、JICA、国際機関はもとより、民間の企業、地方自治体、NGO、市民社会組織、そして大学や研究機関、そして最後に国民一人一人まで言及されているというものです。
また、さらには重要な概念がたくさん展開されています。薬師寺先生からもお話がありましたが、包摂性。このODA大綱の中に、私は、一人ひとりというのがこれ検索しますと四回出てくるんですが、一人ひとりという言葉が非常に多く出ていることにも感銘を受けました。対話と協働、さらには相手国の、こちらが勝手にやるのではなくて、これは日本のODA、日本の国際協力の強みだと存じますが、相手国の自主性、意思や固有性の尊重をして質の高い成長をすると、こういった点を高く評価したいと思います。
また、重点課題を見ていきますが、こちらも、貧困層への支援、絶対的貧困の撲滅あるいは脆弱な状況に置かれた人々の支援というものを質の高い成長より前に置かれていること、この位置も含めて積極的に評価したいと思います。
また、こちらも薬師寺先生から御指摘ございましたが、単なる成長戦略ではなくて、誰一人取り残されないという意味で包摂的というふうな表現がありましたが、本当に誰一人取り残されないということを新大綱が意識的に書かれているというのは非常に重要なことだと思います。また、紛争や政治的不安定さの要因の一つに、貧困についても言及がございます。そして、切れ目のない支援や包括性、こちらも非常に重要なことが明記されているかと思います。
また、地域別の方針では、ASEAN諸国への支援において、経済成長のみならず、人命を守る防災ですとか災害対処能力、こちらに重点を置いていることも非常に重要な点と存じます。また、アフリカといいますと、近年目覚ましい経済発展が語られておりまして、そちらにもちろん言及する一方で、依然として紛争が頻発していて深刻な開発課題が山積していると、こういう実態も述べてくださったことを本当に評価したいと思います。
次に、新大綱の実施ですが、こちらについては、評価とともに多くの課題と強い懸念も抱いておりますことをお伝え申し上げたいと思います。
まず、戦略性の強化におきまして、日本のODAの戦略性の強化をうたいながら、他方で、先ほども申し上げましたが、開発途上国自身の開発政策や開発計画を踏まえるといった点を、これは日本のODAの強みと思いまして高く評価いたします。
また、同時に、ここまで評価点を申し上げたのですが、軍事的用途及び国際紛争助長への使用の回避という点では、これまで事実上禁じてきた他国の軍への直接支援を、民生目的、災害救助など非軍事的目的の開発協力において、その実質的意義に着目し、個別具体的に検討するとしたことにつきましては、大きな疑問とともに危惧を抱くものです。特にこの実質的意義というのがよく分からないというような感じを受けました。
私自身、難民を助ける会の活動を通じまして、失礼な言い方かもしれませんが、私だけではなくてNGOの人間の多くが紛争地、戦争中の国々に行った経緯がございます。軍隊というものがどういうものかというのもこの目で見てまいりました。そこで思いますのが、特に途上国の軍、もちろん国連PKOに最大の兵員を出しているのがインドであったりバングラデシュであったりパキスタンであったりするわけですが、同時に、途上国の軍が国内においては治安の維持装置として働いたり、あるいは、この大綱の中で支援をしていこうとしていく少数者の方たちや先住民の方へのまさに圧制のための道具に使われているような場合もあり、そういった途上国の軍というのは規律や文民統制の点で私たちの国の自衛隊とは大きく異なるものです。
私自身、年に何回か自衛隊の方々にNGOの活動とはとか人道支援とかをお話し申し上げますが、そこでいつも感じますのは、自衛隊の方たちの志の高さであったり規律の高さです。そういう方たちだけを見ていますと、世界中の軍隊がそうというふうに誤解される方があるかもしれませんが、例えば、昨年、発生から二十年を数えましたルワンダのジェノサイドにおいては、国軍がそういった圧制といいますかジェノサイド、虐殺をしたこともあるわけです。ですので、途上国の軍、実質的な意義ということはありながら、また、災害救助と限定しながらも、ここの部分については非常に注意が必要ではないかということを申し上げたいと思います。
それから、開発協力の適正性確保のために女性が社会的弱者として位置付けられるのではなくて、開発の担い手と位置付けられたことを大変高く評価したいと思います。
他方で、今回女性という言葉が非常にたくさん出て、言葉といいますか、出てきておりまして、それはそれでとても良いことだと思うのですが、女性が十二回、実は数えたんですけれども出てきておりまして、女性を重視する余りに、ほかのこの大綱に出てきている様々な社会的弱者の方たちへの配慮がゼロサムにならない形で女性の支援というのを是非進めていただきたいと思います。女性だけではなくて、こういった社会的弱者の方々が中心になるような支援を続けていただきたいと思っております。
また、今回開発協力の適正性確保のための原則で、私たち開発協力関係者の安全配慮が明記されました。明記されたこと自体は非常に高く評価したいと存じますが、ただし実践面では不確実な要素が大変多いのではないかと思います。
また、実施体制、こちらは官民の連携強化、自治体との連携、国際機関や他のドナー、新興国とともに、市民社会との連携の強化がうたわれたことは大変すばらしいと存じます。そして、実施基盤の強化において、対国民総所得、GNI比でODAの量を〇・七%とする国際的目標を念頭としつつも、我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえつつ、基盤強化のための必要な努力を行うというのは、何かとても極めて弱い書きぶりなのではないかというふうに感じました。
まとめまして、今後の課題でございます。
僣越ではございますが、こういったODA新大綱を拝見して、また日々国際協力に携わる中で、今日の国際情勢をめぐる認識、あるいは新大綱でうたわれているODAの理念と現実の実施体制との落差、格差、これが余りにも不均衡な状況にあるのではないかと存じます。
こちらも既に薬師寺先生が御指摘されたことを繰り返すような形になりますが、今のODAの現状、今年度五千七百八十億円ですが、これをどのように考えたらよろしいのでしょうか。一般会計予算の〇・五%、一%にも満たないと。こちらは、日本のODAの対GNI比では〇・一七%で、DAC加盟の二十八か国中では第二十位です。また、NGOの支援と連携の強化をうたいつつも、NGO予算はその少ないODAの予算の中の一%でございます。
ODAの予算は減らされてもNGO向けの予算は減らなくていいですねということをよくおっしゃっていただくのですけれども、確かにそのとおりではあるのですが、そもそもがこのような低い水準でございますので、何も私は国際協力だけをどうぞ推進してくださいですとか、あるいはNGOの支援だけをしてくださいと申し上げているわけではなくて、国益に準じた日本政府ならではのODAをしつつも、それ以外の部分もバランスの取れた形で重視していただきたいということを申し上げたいと思います。
さらには、外務省の定数についても申し上げたいと思います。
私は別に外務省の回し者ではなくて、日々私たちが国際協力を行う中で外務省の助成金などもいただいておりまして、その際に、やはり人数の制限から、もちろん定数以外の方たち、臨時の方たちが、大勢優秀な方たちがいるのも存じ上げておりますが、とはいえ、そういった物理的な人数の不足などから、せっかくあるスキームが滞ったり、そういった経験などもしております。そういったことから、やはり外務省の定数、これを情報発信ですとか情報収集とか情報分析、これは当然、安全関係も含みます。また、助成スキームの運用に多大な影響があるという意味で、こちらも是非御検討いただきたいと思います。
附属の資料を付けましたが、私も改めてこれを見てびっくりしてしまったのですが、外務省の職員の方の定員というのは国土交通省の北海道開発局とほとんど変わらないと。あるいは財務省と比べるのはよくないかも、十二分の一、あるいは厚生労働省の五・五分の一、国土交通省自体と比べますと十分の一でしかないと。この人数で日本の国益をどういうふうに担うといいますか、ちょっと僣越ながらそういった御指摘もさせていただきたいと思います。
また、あと四点ほど急ぎ申し上げます。
真の意味での人道支援の拡充、これも重要かと思います。人道支援というのは、真の意味で敵味方の区別なく、困難な状況にある方たち一人一人を支援することです。この原則を改めて申し上げたいと思います。また、国益に沿った戦略的支援ということであるならば、市民社会、私たち市民社会をより生かした援助の多様化、こちらによって、狭義の国益を度外視した、あるいは目先の国益を度外視した活動から得られる広義の国益というのが必ずやあるというふうに私たちは信じております。また、人間の安全保障という日本の宝物とも言えるこの概念をODAの理念にとどめずに、外交や内政においても、東日本大震災の被災地支援においても指導理念になればすばらしいと思います。
今後も、新大綱にうたわれたとおり、日本の強みを生かした質の高い、きめの細かい一人一人に届く支援を私たちNGOも心掛けたいと思いますし、先生方からの御支援もお願いする次第です。
早口で大変失礼いたしました。ありがとうございます。
この発言だけを見る →参議院の先生方は、長い期間にわたりましてじっくりと政策に向き合う先生方であるというふうに承知しております。そういう先生方の前でこのような機会をNGO、市民社会としていただけましたことをまず心より御礼申し上げたいと思います。本当にありがとうございます。
初めに、私が理事長を務めております難民を助ける会のお話からさせていただきたいと思います。
こちらは、一九七九年、今から三十六年前にできた組織ですが、先生方とも御縁の深い憲政の父とも言われております尾崎咢堂、尾崎行雄の三女であります相馬雪香がつくった組織です。そのとき相馬が口にしていたのが、日本の善意の伝統を世界に広めていこうと。そう言うと何かすごく難しく聞こえるのですが、善意の伝統というのは、一言で言ってしまいますと、困ったときはお互いさまという発想を身近な人だけではなくて、見ず知らずの方々、難民の方々にも広げていこうと。さらには、尾崎咢堂が、自分が政治家であった時代に日本が第二次世界大戦に突き進んでしまった当時の環境への痛烈な反省から、日本を世界の孤児にしてはいけないと、日本を世界から孤立させてはいけないと、そういう信念からつくった組織でございます。何を今更というふうに思われるかもしれませんが、今の時代だからこそ、またこの開発協力大綱や私たちの国の国際協力を考える上で大きな示唆があるのではないかと思い、冒頭に紹介をさせていただきました。
今般の開発協力大綱、新大綱と呼ばせていただきますが、こちらの大綱について薬師寺先生が有識者の座長となり進めてこられたものでございますけれども、私たちも大変大きく共感するものであります。
まず、順番に参りますが、今回の見直しの背景や現状認識、こちらは新大綱の前文に書かれてございますが、共感しております。
また、理念、こちらも高く評価し、賛同しているものです。特に、開発協力の目的と基本方針につきまして、それから人間の安全保障の考え方が、私たちの国の開発協力の根本にある指導理念として、様々な課題ですとか主体、援助をする主体とか、重要な概念を束ねる接着剤といいますかハブのような役割をしている、そういうものとして人間の安全保障が捉えられていて、非常に良い形で発展していると感じました。
具体的には、多様化、複雑化、あるいは広範化した課題や領域、こちらのレジュメにも書きましたが、貧困、開発、気候変動、人道支援、復興支援、平和構築、全部は読み上げませんが、こういった様々な領域、でもどれ一つも欠くことができないものです。また、多様な主体、政府、JICA、国際機関はもとより、民間の企業、地方自治体、NGO、市民社会組織、そして大学や研究機関、そして最後に国民一人一人まで言及されているというものです。
また、さらには重要な概念がたくさん展開されています。薬師寺先生からもお話がありましたが、包摂性。このODA大綱の中に、私は、一人ひとりというのがこれ検索しますと四回出てくるんですが、一人ひとりという言葉が非常に多く出ていることにも感銘を受けました。対話と協働、さらには相手国の、こちらが勝手にやるのではなくて、これは日本のODA、日本の国際協力の強みだと存じますが、相手国の自主性、意思や固有性の尊重をして質の高い成長をすると、こういった点を高く評価したいと思います。
また、重点課題を見ていきますが、こちらも、貧困層への支援、絶対的貧困の撲滅あるいは脆弱な状況に置かれた人々の支援というものを質の高い成長より前に置かれていること、この位置も含めて積極的に評価したいと思います。
また、こちらも薬師寺先生から御指摘ございましたが、単なる成長戦略ではなくて、誰一人取り残されないという意味で包摂的というふうな表現がありましたが、本当に誰一人取り残されないということを新大綱が意識的に書かれているというのは非常に重要なことだと思います。また、紛争や政治的不安定さの要因の一つに、貧困についても言及がございます。そして、切れ目のない支援や包括性、こちらも非常に重要なことが明記されているかと思います。
また、地域別の方針では、ASEAN諸国への支援において、経済成長のみならず、人命を守る防災ですとか災害対処能力、こちらに重点を置いていることも非常に重要な点と存じます。また、アフリカといいますと、近年目覚ましい経済発展が語られておりまして、そちらにもちろん言及する一方で、依然として紛争が頻発していて深刻な開発課題が山積していると、こういう実態も述べてくださったことを本当に評価したいと思います。
次に、新大綱の実施ですが、こちらについては、評価とともに多くの課題と強い懸念も抱いておりますことをお伝え申し上げたいと思います。
まず、戦略性の強化におきまして、日本のODAの戦略性の強化をうたいながら、他方で、先ほども申し上げましたが、開発途上国自身の開発政策や開発計画を踏まえるといった点を、これは日本のODAの強みと思いまして高く評価いたします。
また、同時に、ここまで評価点を申し上げたのですが、軍事的用途及び国際紛争助長への使用の回避という点では、これまで事実上禁じてきた他国の軍への直接支援を、民生目的、災害救助など非軍事的目的の開発協力において、その実質的意義に着目し、個別具体的に検討するとしたことにつきましては、大きな疑問とともに危惧を抱くものです。特にこの実質的意義というのがよく分からないというような感じを受けました。
私自身、難民を助ける会の活動を通じまして、失礼な言い方かもしれませんが、私だけではなくてNGOの人間の多くが紛争地、戦争中の国々に行った経緯がございます。軍隊というものがどういうものかというのもこの目で見てまいりました。そこで思いますのが、特に途上国の軍、もちろん国連PKOに最大の兵員を出しているのがインドであったりバングラデシュであったりパキスタンであったりするわけですが、同時に、途上国の軍が国内においては治安の維持装置として働いたり、あるいは、この大綱の中で支援をしていこうとしていく少数者の方たちや先住民の方へのまさに圧制のための道具に使われているような場合もあり、そういった途上国の軍というのは規律や文民統制の点で私たちの国の自衛隊とは大きく異なるものです。
私自身、年に何回か自衛隊の方々にNGOの活動とはとか人道支援とかをお話し申し上げますが、そこでいつも感じますのは、自衛隊の方たちの志の高さであったり規律の高さです。そういう方たちだけを見ていますと、世界中の軍隊がそうというふうに誤解される方があるかもしれませんが、例えば、昨年、発生から二十年を数えましたルワンダのジェノサイドにおいては、国軍がそういった圧制といいますかジェノサイド、虐殺をしたこともあるわけです。ですので、途上国の軍、実質的な意義ということはありながら、また、災害救助と限定しながらも、ここの部分については非常に注意が必要ではないかということを申し上げたいと思います。
それから、開発協力の適正性確保のために女性が社会的弱者として位置付けられるのではなくて、開発の担い手と位置付けられたことを大変高く評価したいと思います。
他方で、今回女性という言葉が非常にたくさん出て、言葉といいますか、出てきておりまして、それはそれでとても良いことだと思うのですが、女性が十二回、実は数えたんですけれども出てきておりまして、女性を重視する余りに、ほかのこの大綱に出てきている様々な社会的弱者の方たちへの配慮がゼロサムにならない形で女性の支援というのを是非進めていただきたいと思います。女性だけではなくて、こういった社会的弱者の方々が中心になるような支援を続けていただきたいと思っております。
また、今回開発協力の適正性確保のための原則で、私たち開発協力関係者の安全配慮が明記されました。明記されたこと自体は非常に高く評価したいと存じますが、ただし実践面では不確実な要素が大変多いのではないかと思います。
また、実施体制、こちらは官民の連携強化、自治体との連携、国際機関や他のドナー、新興国とともに、市民社会との連携の強化がうたわれたことは大変すばらしいと存じます。そして、実施基盤の強化において、対国民総所得、GNI比でODAの量を〇・七%とする国際的目標を念頭としつつも、我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえつつ、基盤強化のための必要な努力を行うというのは、何かとても極めて弱い書きぶりなのではないかというふうに感じました。
まとめまして、今後の課題でございます。
僣越ではございますが、こういったODA新大綱を拝見して、また日々国際協力に携わる中で、今日の国際情勢をめぐる認識、あるいは新大綱でうたわれているODAの理念と現実の実施体制との落差、格差、これが余りにも不均衡な状況にあるのではないかと存じます。
こちらも既に薬師寺先生が御指摘されたことを繰り返すような形になりますが、今のODAの現状、今年度五千七百八十億円ですが、これをどのように考えたらよろしいのでしょうか。一般会計予算の〇・五%、一%にも満たないと。こちらは、日本のODAの対GNI比では〇・一七%で、DAC加盟の二十八か国中では第二十位です。また、NGOの支援と連携の強化をうたいつつも、NGO予算はその少ないODAの予算の中の一%でございます。
ODAの予算は減らされてもNGO向けの予算は減らなくていいですねということをよくおっしゃっていただくのですけれども、確かにそのとおりではあるのですが、そもそもがこのような低い水準でございますので、何も私は国際協力だけをどうぞ推進してくださいですとか、あるいはNGOの支援だけをしてくださいと申し上げているわけではなくて、国益に準じた日本政府ならではのODAをしつつも、それ以外の部分もバランスの取れた形で重視していただきたいということを申し上げたいと思います。
さらには、外務省の定数についても申し上げたいと思います。
私は別に外務省の回し者ではなくて、日々私たちが国際協力を行う中で外務省の助成金などもいただいておりまして、その際に、やはり人数の制限から、もちろん定数以外の方たち、臨時の方たちが、大勢優秀な方たちがいるのも存じ上げておりますが、とはいえ、そういった物理的な人数の不足などから、せっかくあるスキームが滞ったり、そういった経験などもしております。そういったことから、やはり外務省の定数、これを情報発信ですとか情報収集とか情報分析、これは当然、安全関係も含みます。また、助成スキームの運用に多大な影響があるという意味で、こちらも是非御検討いただきたいと思います。
附属の資料を付けましたが、私も改めてこれを見てびっくりしてしまったのですが、外務省の職員の方の定員というのは国土交通省の北海道開発局とほとんど変わらないと。あるいは財務省と比べるのはよくないかも、十二分の一、あるいは厚生労働省の五・五分の一、国土交通省自体と比べますと十分の一でしかないと。この人数で日本の国益をどういうふうに担うといいますか、ちょっと僣越ながらそういった御指摘もさせていただきたいと思います。
また、あと四点ほど急ぎ申し上げます。
真の意味での人道支援の拡充、これも重要かと思います。人道支援というのは、真の意味で敵味方の区別なく、困難な状況にある方たち一人一人を支援することです。この原則を改めて申し上げたいと思います。また、国益に沿った戦略的支援ということであるならば、市民社会、私たち市民社会をより生かした援助の多様化、こちらによって、狭義の国益を度外視した、あるいは目先の国益を度外視した活動から得られる広義の国益というのが必ずやあるというふうに私たちは信じております。また、人間の安全保障という日本の宝物とも言えるこの概念をODAの理念にとどめずに、外交や内政においても、東日本大震災の被災地支援においても指導理念になればすばらしいと思います。
今後も、新大綱にうたわれたとおり、日本の強みを生かした質の高い、きめの細かい一人一人に届く支援を私たちNGOも心掛けたいと思いますし、先生方からの御支援もお願いする次第です。
早口で大変失礼いたしました。ありがとうございます。
山
山本順三#7
○委員長(山本順三君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
参考人に対する質疑を行う際は、御起立の上、御発言ください。
参考人の方々の御答弁につきましては着席のままで結構でございます。
また、各委員の発言時間が限られておりますので、御答弁は簡潔にお願いいたします。
それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
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これより参考人に対する質疑を行います。
参考人に対する質疑を行う際は、御起立の上、御発言ください。
参考人の方々の御答弁につきましては着席のままで結構でございます。
また、各委員の発言時間が限られておりますので、御答弁は簡潔にお願いいたします。
それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
島
島村大#8
○島村大君 自由民主党の島村大でございます。
本日は、薬師寺先生、長先生、大変有意義なお話を本当にありがとうございました。
開発協力大綱の下での我が国のODA等の在り方に関しまして、トップバッターですので、まずは大きなことから伺わせていただきたいと思います。
まず、長参考人にお伺いさせていただきたいと思います。
この度のテロ組織ISILが邦人二人を拘束、殺害した事件は、誠に言語道断で許し難い暴挙でありました。日本国民は、この事件を通じて、テロ問題や開発の問題はまさに地球規模の課題であり、我が国の平和や繁栄とも無関係ではないということを痛感しました。我が国は、人間の安全保障として難民支援を中心に国際社会におけるテロへの対応に貢献しております。しかしながら、ユニセフ等の最前線で活動していることもあり、余り知られていないと思われております。
そこで、新大綱では、積極的平和主義の考え方も踏まえ、これまでより積極的な貢献が期待されると考えられますが、我が国の難民支援に関する現状と課題、すなわち、これまで足りなかったこと、これからすべきことについて、難民支援の現場にお詳しい長参考人に御認識を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
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開発協力大綱の下での我が国のODA等の在り方に関しまして、トップバッターですので、まずは大きなことから伺わせていただきたいと思います。
まず、長参考人にお伺いさせていただきたいと思います。
この度のテロ組織ISILが邦人二人を拘束、殺害した事件は、誠に言語道断で許し難い暴挙でありました。日本国民は、この事件を通じて、テロ問題や開発の問題はまさに地球規模の課題であり、我が国の平和や繁栄とも無関係ではないということを痛感しました。我が国は、人間の安全保障として難民支援を中心に国際社会におけるテロへの対応に貢献しております。しかしながら、ユニセフ等の最前線で活動していることもあり、余り知られていないと思われております。
そこで、新大綱では、積極的平和主義の考え方も踏まえ、これまでより積極的な貢献が期待されると考えられますが、我が国の難民支援に関する現状と課題、すなわち、これまで足りなかったこと、これからすべきことについて、難民支援の現場にお詳しい長参考人に御認識を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
長
長有紀枝#9
○参考人(長有紀枝君) ありがとうございます。島村先生、お答えいたします。
難民支援について御質問をいただきました。
既に日本には緒方貞子先生という難民支援の象徴となる方がおられて、緒方先生の時代には日本からの支援もUNHCRに大変多く出ていたと思うのですが、やはり今大分減っていることが大きな課題ではないかと思います。
難民支援、二通りあると思いますが、国際機関を通じての支援、それからJICAですとか私たちNGOを通じての支援、こちら双方をやって初めて良い支援ができるのではないかと思うのですが、今は、それぞれに額が下がり過ぎて、両方にとって、なかなか本来できるべきことができなくなっているというのが最大の課題ではないかと存じます。
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既に日本には緒方貞子先生という難民支援の象徴となる方がおられて、緒方先生の時代には日本からの支援もUNHCRに大変多く出ていたと思うのですが、やはり今大分減っていることが大きな課題ではないかと思います。
難民支援、二通りあると思いますが、国際機関を通じての支援、それからJICAですとか私たちNGOを通じての支援、こちら双方をやって初めて良い支援ができるのではないかと思うのですが、今は、それぞれに額が下がり過ぎて、両方にとって、なかなか本来できるべきことができなくなっているというのが最大の課題ではないかと存じます。
島
島村大#10
○島村大君 ありがとうございました。
それでは次に、新大綱の中身、特徴について薬師寺参考人にお伺いしたいと思います。
今日の開発課題に的確に対応するために、新大綱では質の高い成長など新しい概念が取り入れられていますが、この新大綱の大きな方向性としては、従来のODA大綱と大きく変わるところはなく、それを更に深化させたものだと理解させていただいております。
ただ、国民にどう変わったか、良くなったのかというところの部分があると思います。見直された点について改めて御説明いただければと思います。また、国際情勢や周りの変化など、見直すことになった背景についても再度お伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →それでは次に、新大綱の中身、特徴について薬師寺参考人にお伺いしたいと思います。
今日の開発課題に的確に対応するために、新大綱では質の高い成長など新しい概念が取り入れられていますが、この新大綱の大きな方向性としては、従来のODA大綱と大きく変わるところはなく、それを更に深化させたものだと理解させていただいております。
ただ、国民にどう変わったか、良くなったのかというところの部分があると思います。見直された点について改めて御説明いただければと思います。また、国際情勢や周りの変化など、見直すことになった背景についても再度お伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
薬
薬師寺泰蔵#11
○参考人(薬師寺泰蔵君) 島村先生、ありがとうございます。
一番大きな変化は、先ほど長先生もおっしゃったように、一人一人もう絶対に失わない。すなわち、開発のところで人間の安全保障を見たときに、中進国でも、割と経済が行っているところでも、その中に絶対的に忘れられた人たちがたくさんいるわけですよ。それを、今回のODAといいますか我々の考え方は、それはインクルードしないと我々貫徹しない、そういうような思想がまず第一点でございます。
それから、一番いろいろなところで言われております軍の民生的な仕事に関して、我々は慎重に認可しなければいけないけれども、それを開放したということです。私は、個人的には、一九九一年にドイツにおりましたけれども、そのときに緒方貞子先生がUNHCRにおりました。それで、コソボと、それからそのときに緒方先生は軍用機で軍用飛行場に降り立って、そして、あの小さい体で防弾チョッキを着て、兵士に守られながら二百人の難民の交渉に当たられたわけですね。それはやっぱり自分の原点だというふうに思います。
ですから、軍用にやるということは絶対にありません。それは、基本的にはきちんと担保しています。だけれども、民生用にやられるときには、そういうような緒方先生の、いわゆるセルビアの難民を支えるように、やっぱり軍の民生的な人を支える、守るというようなことを、それを我々は慎重に議論をして、限定的にそういうようなものを開放していこうと。それは、ですから一方では、軍事的なことは、大量殺りく兵器とかそういう武器には絶対にならない、それはもう全然変わっていません。
ですから、非常に例外的にそういうような民生的なものをインクルードするためには、やっぱりそういうようなところの人たちの協力を得ないと駄目だと、こういうことでございます。
この発言だけを見る →一番大きな変化は、先ほど長先生もおっしゃったように、一人一人もう絶対に失わない。すなわち、開発のところで人間の安全保障を見たときに、中進国でも、割と経済が行っているところでも、その中に絶対的に忘れられた人たちがたくさんいるわけですよ。それを、今回のODAといいますか我々の考え方は、それはインクルードしないと我々貫徹しない、そういうような思想がまず第一点でございます。
それから、一番いろいろなところで言われております軍の民生的な仕事に関して、我々は慎重に認可しなければいけないけれども、それを開放したということです。私は、個人的には、一九九一年にドイツにおりましたけれども、そのときに緒方貞子先生がUNHCRにおりました。それで、コソボと、それからそのときに緒方先生は軍用機で軍用飛行場に降り立って、そして、あの小さい体で防弾チョッキを着て、兵士に守られながら二百人の難民の交渉に当たられたわけですね。それはやっぱり自分の原点だというふうに思います。
ですから、軍用にやるということは絶対にありません。それは、基本的にはきちんと担保しています。だけれども、民生用にやられるときには、そういうような緒方先生の、いわゆるセルビアの難民を支えるように、やっぱり軍の民生的な人を支える、守るというようなことを、それを我々は慎重に議論をして、限定的にそういうようなものを開放していこうと。それは、ですから一方では、軍事的なことは、大量殺りく兵器とかそういう武器には絶対にならない、それはもう全然変わっていません。
ですから、非常に例外的にそういうような民生的なものをインクルードするためには、やっぱりそういうようなところの人たちの協力を得ないと駄目だと、こういうことでございます。
島
島村大#12
○島村大君 ありがとうございました。
時間も押していますので、最後にもう一点だけ、この新大綱を踏まえた日本の目指すべきODAについて両参考人にお伺いしたいと思います。
新大綱では、ODAの戦略的活用が一つの特徴となっていると認識しております。日本特有の技術や我が国の経験や知識に基づく支援は他国ではまねができず、誇るべき財産であると、これらを国益につなげる取組が非常に重要だと考えています。この日本の強みを生かした協力とはどのようなものだとお考えでしょうか。
また、この際、我が国が目指す人間の安全保障を実現する上でも、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現を支援する取組が重要だと考えます。このグローバルヘルスへの貢献と日本の経済成長の実現を結び付けることは可能でしょうか。今後、我が国の保健医療分野の支援に関する現状と課題について、時間もあれなんですけど、簡潔にお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →時間も押していますので、最後にもう一点だけ、この新大綱を踏まえた日本の目指すべきODAについて両参考人にお伺いしたいと思います。
新大綱では、ODAの戦略的活用が一つの特徴となっていると認識しております。日本特有の技術や我が国の経験や知識に基づく支援は他国ではまねができず、誇るべき財産であると、これらを国益につなげる取組が非常に重要だと考えています。この日本の強みを生かした協力とはどのようなものだとお考えでしょうか。
また、この際、我が国が目指す人間の安全保障を実現する上でも、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現を支援する取組が重要だと考えます。このグローバルヘルスへの貢献と日本の経済成長の実現を結び付けることは可能でしょうか。今後、我が国の保健医療分野の支援に関する現状と課題について、時間もあれなんですけど、簡潔にお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
薬
薬師寺泰蔵#13
○参考人(薬師寺泰蔵君) グローバルヘルスだけ申し上げたいと思います。
我々のODA大綱の中にも入っておりますように、ずっとこれまでも入っておりますけれども、グローバルヘルスという問題がやはり重要な問題として我々は認識しています。ですから、それはいろいろな分野で協力をしないと、エボラの話もありますし、それからフルーツバットというか、それが宿主の、エボラの菌を運んでいるとか、そういう動物学の人たちとの連携とか、そういう多様ないわゆる現象に関して我々は思想を一つにして、インクルーシブしてやっぱり人間の安全保障を助けるんだと、こういうふうに考えるのが一番いいことだと思います。
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長
長有紀枝#14
○参考人(長有紀枝君) ありがとうございます。一言で申し上げます。
日本のNGOなどが強みとしております現地の一人一人の方に寄り添う地道な支援というので、こちらはJICAの方々も同じ方向で目指していらっしゃると思います。そういったものをこれからも続けていくことがやはり大事だと思っております。
この発言だけを見る →日本のNGOなどが強みとしております現地の一人一人の方に寄り添う地道な支援というので、こちらはJICAの方々も同じ方向で目指していらっしゃると思います。そういったものをこれからも続けていくことがやはり大事だと思っております。
島
島村大#15
○島村大君 あと一分ありますので、再度ちょっとお聞きしたいんですけれども、このグローバルヘルスへの日本の貢献と日本の経済成長、これを結び付けることが、先生は、どうでしょうか、できるとお考えでしょうか。そこをちょっとお願いします。
この発言だけを見る →薬
薬師寺泰蔵#16
○参考人(薬師寺泰蔵君) 先生も御存じのように、今AMEDという日本版のNIH、いわゆる医療組織が動いています。その中でのグローバルヘルスという考えだと思います。ですから、非常にそういう点では日本の科学技術の進歩、医科学の進歩、それからそれが経済的にいわゆる重要な日本の中での広がり、そういうものがアウトリーチとしてグローバルヘルスの場所に行くと、こういうことだというふうに思います。
この発言だけを見る →藤
藤末健三#17
○藤末健三君 民主党の藤末健三でございます。
本日は、薬師寺先生、長先生、講演をありがとうございました。
私は、一つお二人に御質問申し上げたいのは、今回のこの政府開発援助の大綱、ODA大綱から開発協力大綱と名前が変わったのは非常に大きなステップだと思います。そしてまた、私は、この人間の安全保障という言葉、概念がこの大きな柱になったことも非常に喜ばしいと思っております。私は人間の安全保障議員連盟のメンバーでございまして、ずっとこれの活動をさせていただいております。
私は、お二人に御質問申し上げたいのは、この人間の安全保障という概念、ちょっと御説明申し上げますと、一九九四年に国連の開発計画の年次報告書に初めて出て、それを受けて一九九六年、日本の外交政策の中に初めて言葉が登場し、その後に人間の安全保障基金をつくるなど、我が国の非常に大きな柱として実績を積んできております。
その中で、二〇〇五年には世界サミット成果の文書の中に、各首脳は、全ての人々が自由にかつ尊厳を持って貧困と絶望から解き放たれて生きる権利を強調し、そして全ての個人が、特に脆弱な人々が全ての権利を享受し、人間としての潜在力を十分に発展させるために平等な機会を持ち、恐怖からの自由、欠乏からの自由を得る権利を有していることを認めるということが書かれてございます。
ここで、やはり人間の安全保障は、恐怖からの自由、そして欠乏からの自由、そして尊厳を持って生きるという自由がある、この三つがあるということが書かれておりまして、そして二〇一二年の九月には、これは国連の総会でございますが、国連の総会の決議において人間の安全保障に関する決議が採択されるという段階に来て、国際的にもこの人間の安全保障、一人一人の人間が平和にいることによって戦争をなくしていくという概念が国際的にも認められているという状況になっているわけでございます。
それで、お二人の先生にお聞きしたいんですが、特に薬師寺先生は先ほどの御説明において憲法の前文を引かれて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して我らの平和を保持しようと決意しという部分を引かれて、この開発協力大綱という形で御説明いただきましたが、私は同時に、憲法の前文にある、全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有するという部分がございます。
私が先ほども御説明申し上げましたように、この人間の安全保障の概念は、その恐怖からの自由、欠乏からの自由、そして尊厳を持って生きる自由というものがございますので、私は憲法前文とこの人間の安全保障の関係をもっと強調した方がいいのではないかということをずっと思っておりますので、お二人の先生にこれについてお聞きしたいということが一つ。
そして、もう一つは、これはもう長先生が説明いただきましたけれど、私は、開発協力大綱にも書いていただき、そして外交のみならず国内の納税者の皆様にも、我が国の外交は人間の安全保障を基盤にするんです。海外にも私は知らしめる必要があると思います。それはなぜかと申しますと、ISILなんかのようなことが起き、日本が武力による平和をつくろうとしているのではないかという懸念がもう既に世界で生まれ始めている。その中で、私たちはやはり人間の安全保障をずっと続けた国家である、平和国家であるということをもう一度海外に訴えなきゃいけないのではないかと。そして、国内の国民の皆様にもそのことを知っていただくことが必要ではないかと思っています。それはなぜかと申しますと、我々の憲法の前文に基づく理念であるからということが基本じゃないかと思っています。そういう中で、憲法との関係、そして日本の国内外での柱にしていく、政策の柱にする。
それと、もう一つ大事なことは、二〇一六年、ポストミレニアムゴールが始まりますけれど、今国際会議でいろんな議論が起きている。そして、来年は我が国でサミットがあるんですよね。その中において私たちが人間の安全保障を打ち出す、国際的に打ち出す非常に大きなチャンスだと思うんですけれども、その点についてお二人の先生がどのようにお考えかということを教えていただきたいと思います。お願いします。
この発言だけを見る →本日は、薬師寺先生、長先生、講演をありがとうございました。
私は、一つお二人に御質問申し上げたいのは、今回のこの政府開発援助の大綱、ODA大綱から開発協力大綱と名前が変わったのは非常に大きなステップだと思います。そしてまた、私は、この人間の安全保障という言葉、概念がこの大きな柱になったことも非常に喜ばしいと思っております。私は人間の安全保障議員連盟のメンバーでございまして、ずっとこれの活動をさせていただいております。
私は、お二人に御質問申し上げたいのは、この人間の安全保障という概念、ちょっと御説明申し上げますと、一九九四年に国連の開発計画の年次報告書に初めて出て、それを受けて一九九六年、日本の外交政策の中に初めて言葉が登場し、その後に人間の安全保障基金をつくるなど、我が国の非常に大きな柱として実績を積んできております。
その中で、二〇〇五年には世界サミット成果の文書の中に、各首脳は、全ての人々が自由にかつ尊厳を持って貧困と絶望から解き放たれて生きる権利を強調し、そして全ての個人が、特に脆弱な人々が全ての権利を享受し、人間としての潜在力を十分に発展させるために平等な機会を持ち、恐怖からの自由、欠乏からの自由を得る権利を有していることを認めるということが書かれてございます。
ここで、やはり人間の安全保障は、恐怖からの自由、そして欠乏からの自由、そして尊厳を持って生きるという自由がある、この三つがあるということが書かれておりまして、そして二〇一二年の九月には、これは国連の総会でございますが、国連の総会の決議において人間の安全保障に関する決議が採択されるという段階に来て、国際的にもこの人間の安全保障、一人一人の人間が平和にいることによって戦争をなくしていくという概念が国際的にも認められているという状況になっているわけでございます。
それで、お二人の先生にお聞きしたいんですが、特に薬師寺先生は先ほどの御説明において憲法の前文を引かれて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して我らの平和を保持しようと決意しという部分を引かれて、この開発協力大綱という形で御説明いただきましたが、私は同時に、憲法の前文にある、全世界の国民がひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有するという部分がございます。
私が先ほども御説明申し上げましたように、この人間の安全保障の概念は、その恐怖からの自由、欠乏からの自由、そして尊厳を持って生きる自由というものがございますので、私は憲法前文とこの人間の安全保障の関係をもっと強調した方がいいのではないかということをずっと思っておりますので、お二人の先生にこれについてお聞きしたいということが一つ。
そして、もう一つは、これはもう長先生が説明いただきましたけれど、私は、開発協力大綱にも書いていただき、そして外交のみならず国内の納税者の皆様にも、我が国の外交は人間の安全保障を基盤にするんです。海外にも私は知らしめる必要があると思います。それはなぜかと申しますと、ISILなんかのようなことが起き、日本が武力による平和をつくろうとしているのではないかという懸念がもう既に世界で生まれ始めている。その中で、私たちはやはり人間の安全保障をずっと続けた国家である、平和国家であるということをもう一度海外に訴えなきゃいけないのではないかと。そして、国内の国民の皆様にもそのことを知っていただくことが必要ではないかと思っています。それはなぜかと申しますと、我々の憲法の前文に基づく理念であるからということが基本じゃないかと思っています。そういう中で、憲法との関係、そして日本の国内外での柱にしていく、政策の柱にする。
それと、もう一つ大事なことは、二〇一六年、ポストミレニアムゴールが始まりますけれど、今国際会議でいろんな議論が起きている。そして、来年は我が国でサミットがあるんですよね。その中において私たちが人間の安全保障を打ち出す、国際的に打ち出す非常に大きなチャンスだと思うんですけれども、その点についてお二人の先生がどのようにお考えかということを教えていただきたいと思います。お願いします。
薬
薬師寺泰蔵#18
○参考人(薬師寺泰蔵君) 先生がおっしゃられるように、憲法の前文のところの、やっぱりそのところは我々もちゃんときちんと書き入れました。
それで、人間の安全保障、それはやはり二〇〇〇年に入ったときに、コフィー・アナン事務総長の下で新しいミレニアムゴールが決まりました。その中に、飢餓というようなものは中国の成長で大体なくなったんですけど、まだまだいわゆる虐げられている人々にやっぱりきちんと対応していないので、それがポスト二〇一五で今年からずっと始まる国連の議論だと、先生のおっしゃるとおりでございます。
日本はこういうODA大綱の中に入れましたので、そういう中で、日本は、やはり国連の中にいてもそういうような、いわゆる虐げられた人々をどうやって日本も協働してやるのかという、いわゆるよすがができたというふうに理解しています。
この発言だけを見る →それで、人間の安全保障、それはやはり二〇〇〇年に入ったときに、コフィー・アナン事務総長の下で新しいミレニアムゴールが決まりました。その中に、飢餓というようなものは中国の成長で大体なくなったんですけど、まだまだいわゆる虐げられている人々にやっぱりきちんと対応していないので、それがポスト二〇一五で今年からずっと始まる国連の議論だと、先生のおっしゃるとおりでございます。
日本はこういうODA大綱の中に入れましたので、そういう中で、日本は、やはり国連の中にいてもそういうような、いわゆる虐げられた人々をどうやって日本も協働してやるのかという、いわゆるよすがができたというふうに理解しています。
長
長有紀枝#19
○参考人(長有紀枝君) 藤末先生、御質問どうもありがとうございます。
人間の安全保障につきまして本当に大事な部分を全て押さえていただきまして、特に恐怖からの自由、欠乏からの自由だけではなく尊厳ということにもお触れいただきましたこと、とてもすばらしいと存じます。先生がお話しされたように、憲法の前文にございます。日本は、その意味でも、人間の安全保障という概念を推し進める最も適した国ではないかというふうに思っております。
先生がおっしゃられたこと、本当に私も共感するのですが、世界に向けて日本が平和国家であるということを示していくというのは、どんなに口で言っても、私たち、現場でいつも思うことは、何か約束しても、約束だけだと全然信じてもらえなくて、行って初めて、物を届けて、それを繰り返して繰り返して初めてできる人間関係、そういったものがあるということを非常に強く意識しております。
その意味で、日本が平和国家であるということを多くの方々に知っていただくためには、今回の新大綱にあるような国際協力を本当に地道に行動で示していくしかないと思いまして、また元に戻ってしまうのですが、そのために開発協力の予算というのがもう少し増えていくことがそれに直結するのではないかと思っております。
この発言だけを見る →人間の安全保障につきまして本当に大事な部分を全て押さえていただきまして、特に恐怖からの自由、欠乏からの自由だけではなく尊厳ということにもお触れいただきましたこと、とてもすばらしいと存じます。先生がお話しされたように、憲法の前文にございます。日本は、その意味でも、人間の安全保障という概念を推し進める最も適した国ではないかというふうに思っております。
先生がおっしゃられたこと、本当に私も共感するのですが、世界に向けて日本が平和国家であるということを示していくというのは、どんなに口で言っても、私たち、現場でいつも思うことは、何か約束しても、約束だけだと全然信じてもらえなくて、行って初めて、物を届けて、それを繰り返して繰り返して初めてできる人間関係、そういったものがあるということを非常に強く意識しております。
その意味で、日本が平和国家であるということを多くの方々に知っていただくためには、今回の新大綱にあるような国際協力を本当に地道に行動で示していくしかないと思いまして、また元に戻ってしまうのですが、そのために開発協力の予算というのがもう少し増えていくことがそれに直結するのではないかと思っております。
藤
藤末健三#20
○藤末健三君 時間も限られていますので、薬師寺先生に是非ちょっとお聞きしたいことが一点ございまして、これは長先生からも御指摘がありましたけれど、この非軍事的協力というところでございますが、私はもう何回も読ませていただき説明を伺っています。理解しているんですが、ただ、マスコミを見ていますと、非軍事的協力だけれど、どんどんどんどんなし崩しになっていくんではないかという議論がございます。
例えば、長先生も御指摘がありましたように、民生目的、災害救助等非軍事目的の開発協力において、その実質的意義に着目し、個別具体的に検討するということで、やはりその個別具体的なものは何か、そして実質的意義は何かということが不明である、だから危ないんではないかという議論が数多く見られます。その点について、私はもういろいろ説明いただいている身ですが、先生、是非ここで御説明いただければと思いますので、よろしくお願いします。
この発言だけを見る →例えば、長先生も御指摘がありましたように、民生目的、災害救助等非軍事目的の開発協力において、その実質的意義に着目し、個別具体的に検討するということで、やはりその個別具体的なものは何か、そして実質的意義は何かということが不明である、だから危ないんではないかという議論が数多く見られます。その点について、私はもういろいろ説明いただいている身ですが、先生、是非ここで御説明いただければと思いますので、よろしくお願いします。
薬
薬師寺泰蔵#21
○参考人(薬師寺泰蔵君) 先生、いろんなところでそういうような御心配があるのは承知しています。我々は、ロジックとしては非常にはっきりとして、先生と同じように、しているんですけれども、そういう人たちに丁寧に説明するということがないんですね。ですから、これからそういうような議論が起こったときに、いろいろなアフリカの軍の病院なんかで、産婦人科のあれを前の、先生御存じのように、実際にそれにODAを使ったと、そういうケースがいろいろあります。そして、そういうようなものを丁寧に、枠組みにはめて考えるんではなくて、いろいろな場合の、ほかの国のケースもどういうふうになっているかと、こういうのを比較しながら、やっぱり国民の税金を使っているわけですので、きちんと説明しなければいけないというふうに思います。
この発言だけを見る →藤
藤末健三#22
○藤末健三君 最後に、質問じゃないんですが、この委員会の同僚議員に申し上げたいことが一つございまして、来年の二〇一六年から始まります新しい国際的な開発の目標をつくる状況になりますので、是非我々ODA委員会もそのことをターゲットにまた議論を深めていただければと思いますので、その提案を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
どうも、両先生、ありがとうございました。
この発言だけを見る →どうも、両先生、ありがとうございました。
杉
杉久武#23
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
本日は、薬師寺先生、長先生、貴重なお時間をいただき御説明いただきまして、大変にありがとうございます。
今、藤末先生との質問にも重複するところがございますが、私も、報道等を見ていますと、やはり軍事転用されるんではないかという、その懸念というものはまだまだ強いものがあるんではないかというように考えているところであります。
私自身も、災害援助や復興など、軍が果たしている非軍事的目的での軍の役割というものはやはり非常に重要でありまして、その必要性については大切な部分であるとは思いますが、やはりこれが軍事転用されないという、されていないということを、これをどう透明化していって、国民に対して、また世界に対して説明をしていくのかということが非常に大切であると思います。
これ、転用ということですので、実際に援助をする入口だけではなくて、それが結果として転用されずに有効に活用されているというその入口だけではなく、やっぱり継続的な面でその透明化というものは図っていかなければならないと思いますが、この点についてどのような具体的な方策が考えられるかについて、両参考人にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、薬師寺先生、長先生、貴重なお時間をいただき御説明いただきまして、大変にありがとうございます。
今、藤末先生との質問にも重複するところがございますが、私も、報道等を見ていますと、やはり軍事転用されるんではないかという、その懸念というものはまだまだ強いものがあるんではないかというように考えているところであります。
私自身も、災害援助や復興など、軍が果たしている非軍事的目的での軍の役割というものはやはり非常に重要でありまして、その必要性については大切な部分であるとは思いますが、やはりこれが軍事転用されないという、されていないということを、これをどう透明化していって、国民に対して、また世界に対して説明をしていくのかということが非常に大切であると思います。
これ、転用ということですので、実際に援助をする入口だけではなくて、それが結果として転用されずに有効に活用されているというその入口だけではなく、やっぱり継続的な面でその透明化というものは図っていかなければならないと思いますが、この点についてどのような具体的な方策が考えられるかについて、両参考人にお伺いしたいと思います。
薬
薬師寺泰蔵#24
○参考人(薬師寺泰蔵君) ありがとうございます。
過去にそういうような、アフリカの軍の病院だとか、あるいはいわゆるアフガニスタンの空港の問題だとか、難民のためにであるとか、個々のケースはたくさんあるわけですね。そういうようなものをきちんと整理をして、国民の前に説明責任、つまりそういう議論が国民のサイドでは起こってきているわけですから、そういうのに丁寧にケースを、ほかの国も含めてケースを集めて、そしてそれを整理をして、そして常にそういうようなことを不断の中でやらなければやっぱり国民に対して申し訳ないと、こういうふうに思います。
実際問題、ケースがたくさんあれば分かるわけですけど、まず最初に民生用のことに限ると、丁寧に、それは実際にそういうようなルールを決めなきゃいけないんじゃないかとかいろいろな議論がありますけど、ルールを決めても守られないケースがたくさんあるわけですね。ですから、そういう点で、最初に包摂性ということをきちんと言って、そして、防災に関してもやはり軍の民生用の仕事があるわけですから、そういうケースみたいなものを各国別にいろいろきちんと押さえて、いわゆるグローサリーで、その中できちんとした整理をこれからしていかなければいけないんじゃないかというふうに思います。
この発言だけを見る →過去にそういうような、アフリカの軍の病院だとか、あるいはいわゆるアフガニスタンの空港の問題だとか、難民のためにであるとか、個々のケースはたくさんあるわけですね。そういうようなものをきちんと整理をして、国民の前に説明責任、つまりそういう議論が国民のサイドでは起こってきているわけですから、そういうのに丁寧にケースを、ほかの国も含めてケースを集めて、そしてそれを整理をして、そして常にそういうようなことを不断の中でやらなければやっぱり国民に対して申し訳ないと、こういうふうに思います。
実際問題、ケースがたくさんあれば分かるわけですけど、まず最初に民生用のことに限ると、丁寧に、それは実際にそういうようなルールを決めなきゃいけないんじゃないかとかいろいろな議論がありますけど、ルールを決めても守られないケースがたくさんあるわけですね。ですから、そういう点で、最初に包摂性ということをきちんと言って、そして、防災に関してもやはり軍の民生用の仕事があるわけですから、そういうケースみたいなものを各国別にいろいろきちんと押さえて、いわゆるグローサリーで、その中できちんとした整理をこれからしていかなければいけないんじゃないかというふうに思います。
長
長有紀枝#25
○参考人(長有紀枝君) 杉先生、御質問どうもありがとうございます。
軍事転用につきましては、私も大きく懸念するところでございます。こういった国際協力の世界で、NGOを問わず国連機関も軍事組織とどのように関係を築いていくか、大きな課題としてずっと議論してまいりました。
大きく分けまして、自然災害と紛争地を分けて、やはり自然災害では大規模な支援活動で軍事組織が力を発揮することも多いわけですが、紛争地で大地震が起きるというようなことも当然あるわけで、実際の運用は本当に難しいものであると感じております。
本当に一つ一つ、ケース・バイ・ケースで国民に情報を開示していただきながら進めていくしかないのではないかと思います。
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大きく分けまして、自然災害と紛争地を分けて、やはり自然災害では大規模な支援活動で軍事組織が力を発揮することも多いわけですが、紛争地で大地震が起きるというようなことも当然あるわけで、実際の運用は本当に難しいものであると感じております。
本当に一つ一つ、ケース・バイ・ケースで国民に情報を開示していただきながら進めていくしかないのではないかと思います。
杉
杉久武#26
○杉久武君 ありがとうございます。
あと、続けて、今回の開発協力大綱の中で明記されたのが、やはり国益の確保に貢献をするということが今回の大綱の中で明記をされました。やはり、そういった意味では、開発を実際進めていく中で最終的にどのように国益に貢献をしていったのかというところについては、PDCA、しっかりサイクルを回しながらやはり検証していかなきゃいけないというように思います。
なかなかこの辺り、どういうふうに効果測定をしていくのかということは非常に難しい面ではあると思いますが、このやっぱりPDCAや又はKPI、どういうふうに目標設定をしていって効果を見ていくのか、この辺りについて具体的な何かアイデア等がございましたら、両参考人に伺いたいと思います。
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なかなかこの辺り、どういうふうに効果測定をしていくのかということは非常に難しい面ではあると思いますが、このやっぱりPDCAや又はKPI、どういうふうに目標設定をしていって効果を見ていくのか、この辺りについて具体的な何かアイデア等がございましたら、両参考人に伺いたいと思います。
薬
薬師寺泰蔵#27
○参考人(薬師寺泰蔵君) 特に妙案はないんですけれども、やっぱり文章の中に国益という書き方がやや稚拙に書いているんですよ。だから、そういうようなものはもっとロジックに書けばよかったのに、とんとん国益と書いているんで、何か真面目に考えているのかと、こういうふうに批判があるわけですけれども。私なんかは新大綱の側に立っているんですけれども、やや、文章の中に何で三つもあるのかと、こういうふうになりますよね。一発でやるとか、すごくパンチが効いていいんですね。
国益というのは、国民、つまりある特殊な国のための益ではなくて、我々が、長先生なんか難民で活躍されているとか、そういうような中にODA大綱の政策文書があるんだと。そういうことをやっぱり丁寧に、いわゆる国民に向けて、税金をもらってODAという予算ができているわけですから、やっぱりこれからはそういう方向で、専門家だけの議論ではなくて、いろいろなところで、一応パブリックコメントとかいろいろな説明はやりましたけど、これからは本当に国民がいろいろ疑念を持ったときに、我々はきちんとこういうふうに国益を考えているんだと。つまり、国民の益なんですよ。それは憲法の前文の中に、先生おっしゃっているように、そういうようなのが書いてあるわけですから、ある特殊な国のことを書いているんじゃなくて、我々の益だというふうに、タックスペイヤーの益だということもきちんと説明をしなければいけないんだというように思います。
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長
長有紀枝#28
○参考人(長有紀枝君) 続けてお答え申し上げます。
国益の確保への貢献ということでございますけれども、私は、一言で申すならば、やはり多様性の確保だというふうに思っております。特に、戦略性ということで、多様性の確保だと思っております。
と申しますのが、日本の国益はこれ、なのでこの部分というふうに一つだけ、狭い国益だけで推し進めた場合、それが駄目になったとき、もう日本の国益は大きく損なわれてしまうと。こういう御時世ですので、どんなことが起きるか分からないからこそ、政府のいわゆる狭義の国益も重要、民間企業の方たちが出ていくのも重要、学術的な交流、研究者同士のものも重要、そして何より市民社会同士のものが非常に重要なんだと思います。
政府の二国間のものが万一いろんな政治的関係で駄目になったとしても、そういった幅広い多様性のある援助をしていれば、一つが駄目になってもほかで十分カバーできる、それこそ私は戦略的な支援ではないかというふうに思っております。
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と申しますのが、日本の国益はこれ、なのでこの部分というふうに一つだけ、狭い国益だけで推し進めた場合、それが駄目になったとき、もう日本の国益は大きく損なわれてしまうと。こういう御時世ですので、どんなことが起きるか分からないからこそ、政府のいわゆる狭義の国益も重要、民間企業の方たちが出ていくのも重要、学術的な交流、研究者同士のものも重要、そして何より市民社会同士のものが非常に重要なんだと思います。
政府の二国間のものが万一いろんな政治的関係で駄目になったとしても、そういった幅広い多様性のある援助をしていれば、一つが駄目になってもほかで十分カバーできる、それこそ私は戦略的な支援ではないかというふうに思っております。
杉
杉久武#29
○杉久武君 ありがとうございます。
時間も迫ってまいりましたので、最後に長先生に御質問させていただきます。
先ほど来、やっぱり人間の安全保障、これが今回大綱の中で明記されたということは非常にすばらしい点であるという形で質疑も続いておりますが、先生の著書を拝見させていただく中で、国家が人間の安全保障を述べることについて一部異論もあるという中で、今回大綱の中で人間の安全保障を推進していくということをしっかり明記をしたということに対して評価をされておりますが、やはり国家が今回、国としてしっかり書いたことについての意義を改めて確認させていただきたいと思います。
この発言だけを見る →時間も迫ってまいりましたので、最後に長先生に御質問させていただきます。
先ほど来、やっぱり人間の安全保障、これが今回大綱の中で明記されたということは非常にすばらしい点であるという形で質疑も続いておりますが、先生の著書を拝見させていただく中で、国家が人間の安全保障を述べることについて一部異論もあるという中で、今回大綱の中で人間の安全保障を推進していくということをしっかり明記をしたということに対して評価をされておりますが、やはり国家が今回、国としてしっかり書いたことについての意義を改めて確認させていただきたいと思います。