農林水産委員会

2015-12-09 参議院 全231発言

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会議録情報#0
平成二十七年十二月九日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月二日
    辞任         補欠選任
     舞立 昇治君     岩井 茂樹君
 十二月三日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     舞立 昇治君
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     岩井 茂樹君     馬場 成志君
 十二月八日
    辞任         補欠選任
     古賀友一郎君     島田 三郎君
 十二月九日
    辞任         補欠選任
     島田 三郎君     渡邉 美樹君
     柳澤 光美君     野田 国義君
     柳田  稔君     浜野 喜史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山田 俊男君
    理 事
                野村 哲郎君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                金子原二郎君
                小泉 昭男君
                島田 三郎君
                中泉 松司君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                渡邉 美樹君
                小川 勝也君
                郡司  彰君
                野田 国義君
                浜野 喜史君
                柳澤 光美君
                柳田  稔君
                平木 大作君
                山口那津男君
                山田 太郎君
                儀間 光男君
   国務大臣
       農林水産大臣   森山  裕君
   副大臣
       農林水産副大臣  伊東 良孝君
       農林水産副大臣  齋藤  健君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       佐藤 英道君
       農林水産大臣政
       務官       加藤 寛治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       消費者庁審議官  吉井  巧君
       厚生労働省医薬
       ・生活衛生局生
       活衛生・食品安
       全部長      福田 祐典君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   佐藤 速水君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   大澤  誠君
       農林水産省消費
       ・安全局長    小風  茂君
       農林水産省食料
       産業局長     櫻庭 英悦君
       農林水産省生産
       局長       今城 健晴君
       農林水産省経営
       局長       奥原 正明君
       農林水産省農村
       振興局長     末松 広行君
       農林水産省政策
       統括官      柄澤  彰君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に
 関する件)
 (畜産物等の価格安定等に関する件)
 (畜産物価格等に関する決議の件)
    ─────────────
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山田俊男#1
○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告申し上げます。
 昨日、古賀友一郎君が委員を辞任され、その補欠として島田三郎君が選任されました。
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山田俊男#2
○委員長(山田俊男君) この際、森山農林水産大臣、伊東農林水産副大臣、齋藤農林水産副大臣、加藤農林水産大臣政務官及び佐藤農林水産大臣政務官から発言を求められておりますので、順次これを許します。森山農林水産大臣。
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森山裕#3
○国務大臣(森山裕君) 皆様、おはようございます。
 去る十月七日に農林水産大臣を拝命をいたしました森山裕でございます。この度、就任後初めて御挨拶の機会をいただきましたので、一言申し上げたいと思います。
 申し上げるまでもありませんが、農林水産業は、国の基であり、国民生活にとって最も基礎的な物資である食料品等を安定供給するという重大な使命を担っているほか、自然環境の維持など、多面的機能の発揮といった重要な役割を担っております。
 また、我が国の農林水産物は、営々と続いてきた農林漁業者の方々の御努力により、世界から安全、安心で高品質なものとの評価をいただくまでになりました。
 他方、農業従事者の高齢化や耕作放棄地の増大など、我が国の農林水産業の課題は山積をしており、農政を改革し、農林水産業の活性化を図っていくことは待ったなしの課題であると認識をしております。
 また、十月に大筋合意に至りました環太平洋パートナーシップ協定といった新たな国際環境にも対応していかなければなりません。日本の農政は、農政新時代というべき新たなステージを迎えていると思っております。
 先般、政府として、総合的なTPP関連政策大綱を取りまとめました。成長産業化に取り組む生産者を応援をするため、競争力強化、体質強化対策を集中的に講じるとともに、協定発効に合わせて経営安定対策の充実等の措置を講じ、関税削減等に対する農林漁業者の懸念と不安を払拭をし、TPP協定発効後の経営安定に万全を期すこととしております。
 あわせて、これまで進めてまいりました農林水産業・地域の活力創造プラン等に基づく農政改革を着実に実施することにより、新たな国際環境の下でも強くて豊かな農林水産業と美しく活力ある農山漁村を実現をしてまいります。
 政策の実施に当たっては、現場の声に応えていくことが何よりも重要であると考えております。就任以来、私自身も機会あるごとに現場に足を運ばせていただきましたが、引き続き、私が先頭に立って、現場の声に寄り添って、両副大臣、両政務官、そして職員全員と一つのチームとなって諸課題に取り組んでまいります。
 山田委員長を始め委員各位におかれましては、今後とも一層の御指導、御鞭撻を賜りますようにお願いを申し上げ、御挨拶といたします。
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山田俊男#4
○委員長(山田俊男君) 続きまして、伊東農林水産副大臣。
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伊東良孝#5
○副大臣(伊東良孝君) おはようございます。
 この度、農林水産副大臣を拝命いたしました伊東良孝でございます。
 私は北海道出身でございますので、特にこの農林水産業、重要課題が山積しておるところであります。この解決に全力を挙げて取り組みたいと、このように思う次第であります。
 森山大臣を支え、齋藤副大臣、そして加藤、佐藤両政務官共々、諸課題の解決に当たらせていただきたいと思う次第でございます。
 山田委員長を始め委員の皆様方の今後とも御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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山田俊男#6
○委員長(山田俊男君) 続いて、齋藤農林水産副大臣。
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齋藤健#7
○副大臣(齋藤健君) おはようございます。
 この度、農林水産副大臣を拝命いたしました齋藤健でございます。
 森山大臣の下、伊東副大臣、加藤政務官、佐藤政務官とともに、チーム森山として一丸となって農林水産業発展のため、微力ではありますが全力を尽くしてまいる所存でございます。
 山田委員長を始め委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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山田俊男#8
○委員長(山田俊男君) 続きまして、加藤農林水産大臣政務官。
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加藤寛治#9
○大臣政務官(加藤寛治君) おはようございます。
 この度、農林水産大臣政務官を拝命いたしました加藤寛治でございます。
 森山大臣の下で、副大臣、政務官、事務方と力を合わせて農林水産行政推進のために一生懸命頑張ってまいる決意でございます。
 山田委員長を始め委員の先生方の御指導、御鞭撻を心からお願いを申し上げて、就任の御挨拶に代えさせていただきたいと思います。
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山田俊男#10
○委員長(山田俊男君) 続きまして、佐藤農林水産大臣政務官。
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佐藤英道#11
○大臣政務官(佐藤英道君) おはようございます。
 引き続き農林水産大臣政務官を務めさせていただくことになりました佐藤英道でございます。
 森山大臣の下、伊東副大臣、齋藤副大臣、そして加藤政務官と一体となって我が国の農林水産業の発展のために身を粉にして働いてまいる決意でございます。
 山田委員長を始め委員の皆様方の御指導、御鞭撻、よろしくお願い申し上げます。
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山田俊男#12
○委員長(山田俊男君) ありがとうございました。
 齋藤農林水産副大臣及び加藤農林水産大臣政務官は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
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山田俊男#13
○委員長(山田俊男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山田俊男#14
○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山田俊男#15
○委員長(山田俊男君) 農林水産に関する調査のうち、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に関する件及び畜産物等の価格安定等に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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堀井巌#16
○堀井巌君 おはようございます。自由民主党の堀井巌でございます。
 まず、改めまして、森山大臣そして伊東副大臣、御就任誠におめでとうございます。また、佐藤政務官におかれましては、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
 大臣、副大臣、御就任後初めての参議院での質疑、トップバッターを務めさせていただくことを大変光栄に存じます。
 TPP協定に関する質問に入る前に一言お礼と質問を申し上げたいと思います。
 森山大臣におかれましては、去る十二月の六日と七日、御多忙のところ、二日間にわたりまして私の地元奈良県にお入りいただきまして、農林業の現場を御視察されました。農林業従事者、それからまた地元自治体等の関係者にとっては本当に大きな励みになりました。本当に心から感謝を申し上げます。
 私は、日程の一部ではございましたが、奈良県の十津川村というところで、四年前の紀伊半島大水害からの復旧復興を目指す直轄治山事業現場、また、四輪駆動車に乗り換えまして、急峻な林道を進んだ場所での木材搬出現場の視察に同道をさせていただきました。
 今般、この視察に行かれまして、現況を御視察いただいた、特に林業の現場についての所感、お伺いできればと存じます。
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森山裕#17
○国務大臣(森山裕君) 今週の日曜日から月曜日にかけまして、奈良県を縦断する形で農林関係の現場を見させていただきました。また、月曜日には堀井委員にも御同行をいただきまして、大変ありがとうございました。
 今回の視察では、まず見させていただきましたのは、高品質なかぶせ茶をフランスにも輸出をしておられるお茶農家の方のお話を聞かせていただきました。フランスでデザインをされた容器に詰めて輸出をやっておられるということで、まさに文化としての輸出なんだなということを改めて思うことでございました。
 また、日本一の柿の産地であります五條市におきましては、高品質な柿の長期出荷体制を確立をしておられまして、若い人たちがかなり柿農家として就農しておられるという話を伺い、また、今年は既に香港等にも輸出の実績を積み重ねておられまして、また、柿を栽培しておられる現場は、農作物を作るには大変条件の厳しいところだなというところに柿の園地がありますので、それぞれの地域に適した御努力をなさっているんだなということを改めて思うことでございました。
 また、食の担い手、いわゆるシェフを養成するとともに、六次産業化の研修拠点として、奈良県の農業大学校をなら食と農の魅力創造国際大学に改組しておられる事例も見させていただきまして、自分たちの地域にある大和野菜を中心に、どうフランス料理と日本食を融合させていくのかということにシェフの皆さんが取り組んでおられるという現場も見させていただきまして、今後の新しい方向の一つではないのかなというふうに思うことでございました。
 また、中山間地では、行政と地域が一体となりまして、薬用作物の生産振興を通じて六次化に取り組んでおられる現場も見させていただきましたが、もう今から千五百年ちょっと前になるんでしょうか、その頃から薬草があったと言われる地域でございますので、そこの土地が持っている歴史というのは本当に大事なことなんだなというふうに思いましたし、まさに農業というのは土壌との関係が非常に深いんだろうなというふうに思うことでございましたが、ここが県と市と農家の皆さんと一体的にやっておられる取組というのは評価ができるというふうに思うことでございました。
 また、奈良県は特に女性の皆さんの活躍が非常に著しいところでありますし、農業従事者が増加傾向にあるということも、私にとりましては視察をさせていただいて大変力強く思うことでございました。
 あと、伝統的な林業地であります吉野・十津川を訪れさせていただきまして、川上から川下まで、高性能林業機械を用いた伐採の現場や、地域材を利用した中学校の校舎や、災害から地域を守る治山の現場などを視察させていただいて、関係の皆さんの御努力に頭の下がる思いでございました。
 また、この十津川村は、十津川の森林組合が中心になって、自分たちの材というのは非常にいいものだということを立証するために、それぞれの材の強度とかあるいは水分の含有率とかというものをきちっと測って、それを明示しながら、工務店と連携をして十津川産材を販売しておられるという努力は本当にすばらしい取組だなというふうに思うことでございました。
 今後とも、いろんな現場を見させていただきまして、いい事例を横展開をさせていただくということが大事なことだなというふうに思いますし、改めて、農業、林業というのは、それぞれの地域の特性を生かした政策をしっかりやるということが大事なことだなということを今回の視察で改めて認識をしたところであります。
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堀井巌#18
○堀井巌君 ありがとうございました。
 お茶の話、そして大和野菜、柿、そして薬草、それぞれ、地域においては攻めの農政ということで、高付加価値化、そして輸出の拡大に向けて一生懸命農業従事者の方は取り組んでおりますので、特に今後とも御支援のほどよろしくお願いしたいと思います。
 林業に関してもう一つだけお伺いをさせていただきたいと思います。
 林業の成長産業化というふうに今言われておりますけれども、地方創生の観点からも、特に中山間地域においては極めて重要であると常々感じているところでございます。
 特に、やはり木材需要の拡大が大事でありますけれども、いわゆるCLT、そして木質バイオマス、こういったことも大変重要であります。これらはもとより、私は、住宅の柱などに利用される価格の高いA材、木材利用の推進をしっかりと図っていくことも大変これはやはり重要ではないか、そしてその木材を高付加価値化していく、このことが重要ではないかというふうに思っておりまして、林業の成長産業化の実現へ向けた大臣の御決意を伺いたいと存じます。
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森山裕#19
○国務大臣(森山裕君) 堀井委員が言われますとおり、A材の活用をどう拡大していくかということが極めて大事なことだというふうに思っております。
 このA材の需要拡大に向けましては、まず、住宅やあるいは公共建築物への利用拡大に更に努力をしなければなりませんし、オリンピックの施設、パラリンピックの施設等についても積極的に木材を利用していただけるように今後もしっかり頑張りたいと思っております。
 それと、CLTの課題でございますが、今、国交省の方でも建築基準のことについては積極的な対応をしていただいておりまして、来年度の早い時期には一定の整理が付くのではないかというふうに思っておりますので、CLTで木造高層住宅を造っていける、高層の建物を造っていけるということが大事なことだと思いますので、そのことにもしっかり努力をさせていただきまして、また、バイオマスの利用促進とも併せて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 以上であります。
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堀井巌#20
○堀井巌君 御決意をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。
 林前大臣はいつも、林業の御決意を伺ったときに、私の名字を見てください、林ですとおっしゃっておりました。今度の大臣は木が一つ増えて森になって、そして山まで付いているということで、本当に心から御期待を申し上げております。
 それでは、TPP協定に関する質問に入らせていただきたいと思います。
 これまで大臣におかれては、自民党のTPP対策委員長として、農林水産業の生産現場の声を受け止めながらこの交渉を見守ってこられました。そして、十月五日に米国アトランタにおけるTPP閣僚会合において協定の大筋合意がなされました。
 改めて、今、大臣のこのTPPの大筋合意についての御所感をお伺いしたいと思います。
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森山裕#21
○国務大臣(森山裕君) TPPは、日本が交渉に参加をする前はホノルル宣言が前提でありました。まさに聖域なき関税撤廃が求められるような交渉には参加をしてはならないという思いで皆さんと一緒に努力をしてきたところであります。
 その後、一昨年の二月に行われました日米の首脳会談において、我が国の農産品にはセンシティビティーがあることが確認をされた上で、我が国は交渉に参加を決断をいたしました。その後、バランスの取れたという表現が入り、交渉が進んでまいりまして、大筋合意ができたことはよかったなと思っておりますし、バランスの取れた交渉であって初めて十二か国が大筋合意ができたのではないか、聖域なき関税撤廃という前提が転向されたことが何よりだったなというふうに思っております。
 交渉に当たりまして、私は、自民党のTPP対策委員長として、国益をしっかり守り抜くこと、日本の農林水産業を成長産業化させていけるかどうかということを常に考えてまいりました。TPP大筋合意に至りましたけれども、厳しい交渉の中で、政府・与党が一体となって、国会決議が最も強い後ろ盾として全力を尽くした結果だというふうに思っております。
 一方で、保秘義務が掛かった交渉であったことから、現場にはなお不安の声があることも承知をしており、現場の声に寄り添って、政府全体で責任を持って万全の国内対策を講じていくことが今から我々に課せられた大事な課題であるというふうに思っているところであります。
 以上でございます。
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堀井巌#22
○堀井巌君 ありがとうございます。
 次に、衆参の農林水産委員会決議でも明記されるとともに、特に厳しい交渉となりました米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物、いわゆる重要五品目の合意内容につきまして、具体的内容を簡潔にお伺いしたいと思います。
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大澤誠#23
○政府参考人(大澤誠君) 事実内容でございますので、説明させていただきます。いわゆる重要五品目につきまして簡潔に御説明いたします。
 まず、米でございますが、制度の根幹であります国家貿易制度を維持しまして、その制度の下で、最終的に合計七万八千四百トンの国別枠を設置することといたしました。なお、枠外税率については維持することといたしました。
 麦につきましても、国家貿易制度を維持し、その制度の下で新たな関税割当て枠を設置いたしました。また、国が徴収するマークアップの段階的引上げも決定されました。なお、枠外税率については維持することとされました。
 甘味資源作物でございますが、制度の基本であります糖価調整制度は維持することとなりまして、その上で、一部の調製品について関税割当て枠を設置することといたしました。
 牛肉・豚肉でございます。牛肉につきましては、十六年目に九%まで関税を削減するということ、それから輸入急増に対するセーフガードを措置することといたしました。豚肉につきましては、十年目に従価税部分を撤廃、従量税部分につきましては五十円まで引き下げることといたしましたが、差額関税制度を維持し、分岐点価格は現状のままといたしました。また、輸入急増に関するセーフガードを措置したところでございます。
 最後に乳製品でございますが、バター、脱脂粉乳の国家貿易制度を維持するとともに、ソフト系チーズなど、今後伸びが期待できる分野について関税を維持したところでございます。
 以上でございます。
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堀井巌#24
○堀井巌君 政府がこのTPP交渉に参加して以来現在に至るまで、日本の農林水産業に与える影響については大きな不安や懸念が示されてきました。そういった思いを体現したものとして、この国会においても衆参の農林水産委員会において決議が行われたわけであります。
 今回のこの大筋合意の内容は、衆議院、なかんずく我々参議院、この国会の農林水産委員会決議をしっかり踏まえたものとなっているのかどうか、この点についてお伺いをしたいと存じます。
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伊東良孝#25
○副大臣(伊東良孝君) 重要五品目の合意内容、そしてまた国会決議との整合性についてのお尋ねでありますが、先ほども森山大臣から御答弁をさせていただきましたが、今回のこのTPP交渉につきましては、甘利大臣、また政府交渉団がこの国会決議を後ろ盾にいたしまして交渉をされたものであります。また、農林水産品の総タリフライン二千三百二十八ラインのうち四百四十三ライン、一九%を関税撤廃の例外とし、また、重要五品目を中心に国家貿易制度や枠外税率を維持するなど、交渉として最大限の努力がなされた結果だと、このように受け止めております。
 一方では、保秘義務が掛かった交渉でありましたことから、現場には情報不足ということもあり、不安の声があったことも承知をいたしているところであります。
 このため、意欲ある農林漁業者が確実に再生産ができるよう、さらに、将来に向けて希望を持って経営に取り組めるよう、交渉で獲得をした措置と併せまして、政策大綱に基づきまして政府全体で責任を持って万全の国内対策を講じていく考えでおります。
 最終的には国会で御審議いただくことになるわけでありますが、政府といたしましては、この国会決議の趣旨に沿っているものと評価していただけると考えているところであります。
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堀井巌#26
○堀井巌君 ありがとうございます。
 農業者の方々の懸念、不安を払拭していくためには、今御答弁ありましたように、やはり万全の対策、経営安定対策を講じていくことが私は必要だというふうに思います。自民党においては、対策の検討に当たり、党内で本当に数多くの議論を重ねるとともに、全国に出向いて農業者の声を聞き、政府に提言をしたところでございます。
 農林水産省においては、このような声をどのように受け止めてどのような対策を行うのかについて、現時点でお答えできるものがあれば是非よろしくお願いしたいと思います。
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伊東良孝#27
○副大臣(伊東良孝君) 国内対策の取りまとめに当たりましては、与党におきましても、関係団体等からのヒアリングあるいは地方キャラバンなど、現場の声を踏まえた活発な御議論をいただき、政府への申入れが行われたと、このように承知をいたしているところであります。
 政策大綱におきましては、こうした与党からの御提言を踏まえまして、攻めの農林水産業への転換として、農林漁業者の経営発展に向けた投資意欲を後押しする競争力強化、体質強化対策を集中的に講じていくとともに、経営安定、安定供給のための備えとして、協定発効に合わせまして経営安定対策の充実等、現場の懸念と不安を払拭するための措置を講ずることとしたところであります。
 引き続き、これまで産業政策と地域政策を車の両輪といたしまして進めてきた攻めの農林水産業に向けた施策を着実に推進していくとともに、TPPに係るこれらの国内対策を講ずることにより、新たな国際環境の下でも強くて豊かな農林水産業、美しく活力ある山村、漁村をつくり上げてまいりたいと、このように考えております。
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堀井巌#28
○堀井巌君 ありがとうございます。
 是非とも万全の対策を講じていただきたいと思います。何よりも不安を払拭していくためには、政府においては十一月二十五日に総合的なTPP関連政策大綱、決定されたと思いますけれども、こういったものを是非とも十分に農業者の方々に周知をしていただきたいと、このように思っております。これは要望というふうにさせていただきたいと思います。
 続きまして、今回のこのTPP協定、これ、世界経済の四割を占める巨大な経済圏が生まれるということでございます。農業においても、今、従事者の高齢化等いろいろ将来不安を抱える中で、むしろ攻めの農政ということで、このTPP協定を機に新しい農業の可能性も見出していけないのかと、このように期待もするところでございます。
 今回のこのTPP協定の大筋合意、農業者へのメリットという観点から、どのようにお考えかをお伺いしたいと思います。
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大澤誠#29
○政府参考人(大澤誠君) 農業者のメリットについて、TPPの合意内容をお答えいたします。
 TPP交渉におきましては、牛肉、水産物、米、日本酒、茶など、我が国の農林水産物・食品の輸出拡大の重点品目の全てで関税撤廃を獲得したところでございます。
 中でも、まず米国向けの牛肉につきましては、十五年目に関税が撤廃されるまでの間、現行の米国向け輸出実績の二十倍から四十倍に相当する数量の無税枠を獲得したところでございます。また、近年輸出の伸びが著しいベトナム向けの水産物につきましては、ブリ、サンマ、サバなど全ての生鮮魚、冷凍魚につきまして即時の関税撤廃を獲得したところでございます。このような措置も活用いたしまして輸出拡大を促進してまいりたいと思います。現在、我が国からTPP十一か国への農林水産物・食品の輸出は対世界への輸出額の約三割を占めている重要な市場だというふうに認識しております。
 なお、先ほどの私の答弁で、麦の合意内容について若干読み違えがございましたので修正させていただきます。申し訳ございません。
 麦につきましては、マークアップの部分については国が徴収するマークアップを段階的に引き下げるという結論でございます。申し訳ございませんでした。
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