予算委員会

2015-04-09 参議院 全346発言

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会議録情報#0
平成二十七年四月九日(木曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     石上 俊雄君     蓮   舫君
     大塚 耕平君     安井美沙子君
     浜野 喜史君     小西 洋之君
     長沢 広明君     河野 義博君
     室井 邦彦君     儀間 光男君
     紙  智子君     辰巳孝太郎君
     江口 克彦君     松沢 成文君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
     荒井 広幸君     平野 達男君
 四月九日
    辞任         補欠選任
     安井美沙子君     大塚 耕平君
     河野 義博君     長沢 広明君
     儀間 光男君     川田 龍平君
     松田 公太君     山田 太郎君
    薬師寺みちよ君     水野 賢一君
     平野 達男君     荒井 広幸君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         岸  宏一君
    理 事
                石井 準一君
                岡田  広君
                古賀友一郎君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                小川 敏夫君
                那谷屋正義君
                若松 謙維君
                小野 次郎君
    委 員
                石田 昌宏君
                猪口 邦子君
                大野 泰正君
                太田 房江君
                北村 経夫君
                佐藤 正久君
                島村  大君
                高野光二郎君
                高橋 克法君
                堂故  茂君
                二之湯武史君
                三木  亨君
               三原じゅん子君
                三宅 伸吾君
                山下 雄平君
                大久保 勉君
                大塚 耕平君
                小西 洋之君
                田城  郁君
                田中 直紀君
                藤田 幸久君
                水岡 俊一君
                安井美沙子君
                蓮   舫君
                河野 義博君
                長沢 広明君
                矢倉 克夫君
                横山 信一君
                川田 龍平君
                儀間 光男君
                大門実紀史君
                辰巳孝太郎君
                井上 義行君
                松田 公太君
                山田 太郎君
                松沢 成文君
                水野 賢一君
               薬師寺みちよ君
                福島みずほ君
                荒井 広幸君
                平野 達男君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣     高市 早苗君
       法務大臣     上川 陽子君
       外務大臣     岸田 文雄君
       文部科学大臣
       国務大臣     下村 博文君
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
       農林水産大臣   林  芳正君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  宮沢 洋一君
       国土交通大臣
       国務大臣     太田 昭宏君
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     望月 義夫君
       防衛大臣
       国務大臣     中谷  元君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 菅  義偉君
       国務大臣
       (復興大臣)   竹下  亘君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        山谷えり子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、消
       費者及び食品安
       全、科学技術政
       策、宇宙政策)
       )        山口 俊一君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    甘利  明君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革、少子化対策
       、男女共同参画
       ))       有村 治子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(国家戦
       略特別区域))  石破  茂君
   副大臣
       財務副大臣    宮下 一郎君
       農林水産副大臣  小泉 昭男君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        松本 洋平君
       内閣府大臣政務
       官        小泉進次郎君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       事務総長     中村  剛君
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   衆議院事務局側
       事務総長     向大野新治君
   政府参考人
       内閣官房知的財
       産戦略推進事務
       局長       横尾 英博君
       内閣府子ども・
       子育て本部統括
       官        武川 光夫君
       財務省主税局長  佐藤 慎一君
       厚生労働省老健
       局長       三浦 公嗣君
       経済産業省商務
       情報政策局長   富田 健介君
       資源エネルギー
       庁長官      上田 隆之君
       国土交通省住宅
       局長       橋本 公博君
       国土交通省自動
       車局長      田端  浩君
       防衛大臣官房審
       議官       武田 博史君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十七年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十七年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
    ─────────────
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岸宏一#1
○委員長(岸宏一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成二十七年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日午前は、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は百七十四分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党十分、民主党・新緑風会五十一分、公明党十九分、維新の党十八分、日本共産党十八分、日本を元気にする会・無所属会十八分、次世代の党十分、無所属クラブ十分、社会民主党・護憲連合十分、新党改革・無所属の会十分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
 また、午後は、締めくくり質疑を四十三分行うこととし、各会派への割当て時間は、自由民主党三分、民主党・新緑風会十六分、公明党四分、維新の党四分、日本共産党四分、日本を元気にする会・無所属会四分、次世代の党二分、無所属クラブ二分、社会民主党・護憲連合二分、新党改革・無所属の会二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の通告表のとおりでございます。
    ─────────────
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岸宏一#2
○委員長(岸宏一君) 平成二十七年度一般会計予算、平成二十七年度特別会計予算、平成二十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、安倍内閣の基本姿勢に関する集中審議を行います。
 これより質疑を行います。古賀友一郎君。
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古賀友一郎#3
○古賀友一郎君 おはようございます。自由民主党、長崎県選出の古賀友一郎でございます。緊張いたしております。
 安倍総理には、先月十八日にも戦後七十年談話と核兵器の廃絶について質問させていただいたところですが、今回は、安倍内閣の基本姿勢ということで、政策目標の在り方について議論させていただきたいと思います。
 まず、食料自給力の目標について質問いたします。
 先月末に閣議決定されました食料・農業・農村基本計画では、十年後の食料自給率を現状三九%から四五%に引き上げる目標が設定されるとともに、新たに、国内の農地等の資源を最大限活用した場合にどこまで食料供給できるか、言わば我が国の潜在的な食料供給能力を表す食料自給力が指標化されました。私は、農政の基本は安全保障政策だと考えておりますので、今回の食料自給力の指標化は大変良い取組だと思っております。
 また、この食料自給力の議論の過程では、当初、政府は農業生産力だけを対象に検討しておりましたけれども、我が国の場合、農業だけでなく水産業も含めて指標化を検討すべきと訴えてまいりましたところ、農林水産業全体での指標としていただきました。この場をお借りして、政府に御礼申し上げたいと思います。
 ただ、私が今日総理に申し上げたいことは、せっかくのこの指標が、基本計画では単に食料安全保障の議論を深めるための言わば参考程度の扱いになっておって、目指すべき目標とは位置付けられていないということにあります。
 ここで、パネルを御覧いただきたいと思います。(資料提示)
 今回発表されました食料自給力指標によりますと、パターンCやD、下の方ですが、これは栄養バランスを加味するかどうかの違いでありますけれども、そのように、とにかく芋を中心に作付けをすれば、国民一人一日当たり二千百四十七キロカロリー、このブルーのラインでありますけれども、それを、必要エネルギーを供給できそうなんだけれども、片やパターンAやBのように、上の方ですけれども、米、小麦を中心とする今の食生活に近い形では供給が難しいという現状が示されたわけであります。
 これは、要するに、食料輸入が困難になった場合に、急場は何とかしのげそうだけれども長期化してくると苦しくなるということを表しているわけでございますから、私は、今後、このパターンAやB、特にこの栄養バランスも加味したパターンAの場合でも必要エネルギーを国民に供給できるようにしておくことが、これは目指すべき目標ではないかと思います。
 そして、それを踏まえて、そのために農地をどれだけ確保しておかなければならないのか、あるいは単位当たりの収穫量をどれだけ引き上げなければならないのか、また農業者、漁業者をどれだけ確保しておかなければならないのかといったその次の段階の目標設定につなげていくべきだと考えているところでございます。
 安倍総理は、一日の当委員会でも、食料自給力の向上が重要だと答弁をされました。当然の御見識と思います。そこで、それをもう一歩進めまして、これを政府の目標として取り組んでいくべきと考えますけれども、御所見を伺いたいと思います。
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安倍晋三#4
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 食料の安定供給を将来にわたって確保していくことは国民に対する国家の最も基本的な責務であり、国内農業生産の増大を図り、食料自給率と、そして今御指摘もいただきました食料自給力を共に向上させていくことが重要であると思います。
 先日、閣議決定いたしました新しい食料・農業・農村基本計画においては、農業の成長産業化に向けた改革を進めていくことによって、十年後の食料自給率を、カロリーベースでは現在三九%から四五%に、金額ベースでは現在六五%から七三%に引き上げる目標を設定をしているところであります。さらに、食料安全保障の議論を深める観点から、国内の農地を最大限活用した場合にどこまで供給できるかを表す食料自給力指標を今回新たに示しているところであります。
 この指標については、食用とはならない花や、あるいはカロリーの少ない野菜に代わって、その代わりにお米や芋類を作付けした場合に得られる供給可能なカロリーを栄養バランスも考慮した複数のパターンに分けてお示しをしているということは今お話をしていただいたとおりでございます。これは、まさに食料安全保障の観点から、いざというときに全ての農地を活用して日本人の食を供給していくということであります。
 その際、カロリーだけに注目したもの、あるいは栄養バランス全体を加味したもの等についてお示しをさせていただいているところでございますが、しかし、これは一定の仮定を置いて試算したものであることから、食料自給率のように目標とすることにはなじまないと考えますが、今後の農政を進めていく上で重要なものと考えております。
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古賀友一郎#5
○古賀友一郎君 ありがとうございました。
 まだ現段階ではなじまないということでありますけれども、私は、今の時代、食料自給率よりもこの自給力の方をやはり重視して取り組んでいくべきだと思います。是非、この指標を精査をして、前向きに今後目標化していっていただきたいと、このようにお願いを申し上げまして、次の質問に移ります。
 次に、介護職員の賃金引上げ目標について伺います。
 二〇二五年度には介護職員が三十万人も不足をするという厚生労働省の予測を踏まえまして、私、前回の質問で塩崎厚労大臣に対して、政府として一定の目標を定めた上で取り組んでいくべきという趣旨の質問をいたしました。大臣からは、賃金水準が主な要因となって人材確保ができないことにならないような水準を目指すべきとしながらも、やり方は従来どおりといった趣旨の答弁をいただいたところで残念ながら時間切れとなって、議論を深め切れませんでした。
 私は、人材確保にネックとならないような賃金を目指すべきであるというこの認識は大臣と共有できたと思っておりますけれども、そうであれば、その水準を具体的な目標にすべきだと思います。
 介護職の有効求人倍率は常に一を超える水準で、一貫して全職種の平均を大きく上回っておりまして、近年は平均の二倍ほどの水準で推移をいたしております。世論調査でも半分以上の人から介護職は賃金水準が低い仕事と受け止められているわけでありますから、やはり私は、人材獲得競争において賃金水準がネックになっていると考えるべきだと思います。
 そういう状況の中にあって、まさしく行き当たりばったりで引き上げていっても、今回のような介護報酬二・二七%の引下げもありましたし、労働市場や現場の介護職員の方々の不安は払拭できないんじゃないかと、このように心配をいたしております。
 やはり私は、他の職種とのバランス、あるいはちゃんと人生設計ができるような水準などをしっかり検討をした上で、政府はそこを目指すんだというメッセージを発しながら計画的に取り組んでいく必要があるのではないかと、このように思っております。
 私がこの問題にこだわっておりますのは、事は介護だけではなくて、年金財政への影響も心配しているからです。
 昨年発表されました年金の財政検証結果によりますと、今後、労働市場への参加が進むことを前提に所得代替率五〇%以上は確保できるということでございましたけれども、その検証のバックデータによりますと、労働市場への参加の中心となるのはこの医療・福祉分野であるとされておりまして、言わば介護労働市場への参加が進むかどうかによって今後の年金の持続可能性も左右される状況にあるというわけであります。
 そして、更に申し上げれば、介護人材の確保は地方創生の成否も左右するというふうに思います。介護需要は全国津々浦々にございまして、地方における若い人の貴重な雇用の場でもございます。私が最近オープニングに出席いたしました壱岐市の特養でも、一旦島を離れた若い人がUターンをして就職をしておりました。そういう人たちが生涯の職業としてライフプランを描けるようにすることこそがまさしく地方創生の具現化だというふうに思うわけであります。
 そこで、以上を踏まえまして、この介護職員の賃金引上げ目標の設定について、安倍総理のお考えを伺いたいと思います。
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安倍晋三#6
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 高齢化が進展していく中、国民が安心して介護サービスを利用できるように介護人材を確保することは重要な課題と考えています。
 このため、今回の介護報酬改定では、基本部分は、全体として事業者の安定的な経営に必要な収支差が残るようにしつつ適正化を行う一方、賃金が相対的に低い状況にある介護職員について最重要の課題として確保を図るため、他の報酬とは別枠で一人当たり月額一万二千円相当の処遇改善を実現するための加算を設ける。そして、中重度の要介護者等を受け入れる場合に加算したり、あるいは小規模な地域密着型サービスに手厚い報酬を設定するなどきめ細かく配慮することにより、質の高いサービスを提供する事業者には手厚い報酬が支払われ、一律の引下げとはならないようにしています。
 また、平成二十七年度からは、都道府県に設置した基金を活用し、介護人材の確保に向けた取組を一層進めることとしています。報道によれば、加算分を上回る処遇改善や介護以外の職員の賃上げといった動きもあるとされており、こうした動きが広がっていくことを期待したいと思います。
 引き続き、都道府県等と連携しながら、介護職員の処遇改善に取り組んでいきたい、質の高い介護人材を確保していきたいと考えております。
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古賀友一郎#7
○古賀友一郎君 終わります。
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岸宏一#8
○委員長(岸宏一君) 以上で古賀友一郎君の質疑は終了いたしました。拍手
    ─────────────
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岸宏一#9
○委員長(岸宏一君) 次に、安井美沙子さんの質疑を行います。安井美沙子さん。
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安井美沙子#10
○安井美沙子君 民主党・新緑風会の安井美沙子でございます。
 今日は、集中審議のテーマが安倍内閣の基本姿勢ということでございまして、冒頭に、安倍内閣の政策に共通する特徴を私なりに三つほど挙げさせていただきたいと思います。
 まず一つ目、近視眼的で中長期的なビジョンがない。とにかく目先。成果が出るまでに時間の掛かる政策というのもたくさんあります。しかし、それに、将来の日本にとって大事であっても、そういった時間の掛かる政策にじっくり取り組んでいくという姿勢が見られません。
 そして二つ目、威勢のいい目標やスローガンを掲げるけれども、ゴール達成に向けた具体的な道筋が見えない。世界で一番企業が活躍しやすい国、全ての女性が輝く日本、こういったこと、目先の、足下の状況を見たときに、決してこれが実現可能と思えないところから、総理のテンションになかなか付いていけません。
 三つ目、政策の進捗状況を客観的に評価しない。都合のいいデータだけを持ち出されるので、客観的にそれを評価していないということを危惧します。客観的に評価できないと次の政策を見誤ると、それを危惧していろいろ御意見を申し上げると、民主党のときよりはましだと視点をずらされます。それポイントではないんです。ここ、客観的に状況を認識するということをされ、できていないことはできていない、しかしこうやって取り組むんだというふうにおっしゃれば、私は安倍内閣の評価はぐんと上がると思っています。
 では、この特徴を念頭に具体的な政策についてお伺いをしていきます。
 まず、地方創生についてお伺いします。
 プレミアム付き地域振興券というのがあります。これ平成二十六年度の補正予算で付けられたものですけれども、補正予算三・五兆円余りのうち二千五百四十億円が緊急経済対策として地域住民に直接届きます。三月六日に自治体からの申請が締め切られましたので、今まさに全国で執行中です。
 パネル一を上げてください。(資料提示)
 これが今の交付状況です。交付金の目的にかなう内容であれば地方公共団体において自由に事業設計が可能という触れ込みだったのですが、現場ではここのパネルにあります五つの類型のどれかで申請するように誘導されまして、結果的にはプレミアム付き地域振興券が千七百八十八自治体のうち九七%以上に当たる千七百三十九の自治体が発行したんです。
 これ、地域の発意と言えるんでしょうか。この結果を御覧になって、総理はどう思われますか。
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安倍晋三#11
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 二十六年度の補正予算に盛り込んだ地域消費喚起・生活支援型交付金については、本年三月、都道府県、市町村に対し交付決定を行いました。このうち、プレミアム付き商品券事業については三十四の都道府県及び九八%の市町村が域内の消費喚起策として取り組むこととしています。また、四十六道府県及び約二割の市町村が、ふるさと名物商品・旅行券事業を域外からの消費を取り込む施策として取り組むこととしております。
 特徴ある取組として、プレミアム付き商品券としては、複数市町村が財源を持ち寄り共同で商品券を発行、神奈川県南足柄市外五市町など。地元特産品の購入が可能な商品券の発行、これは福井県鯖江市で眼鏡などの商品券を発行しています。ヤジ今現場の状況について御説明しています。などの例があり……ヤジ
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岸宏一#12
○委員長(岸宏一君) 御静粛に願います。
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安倍晋三#13
○内閣総理大臣(安倍晋三君) また、ふるさと名物商品・旅行券としては、地域食材を活用した域内外連携型商品券事業を行っています。三重県で野生の鹿肉やイノシシ肉をみえジビエとして食事や商品購入に利用可能なプレミアム付き商品券を販売をしております。
 地域のイベント、あるいはまた地域スポーツ等と連携などの例もあるわけでありまして……ヤジ
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岸宏一#14
○委員長(岸宏一君) 総理、簡潔に御答弁願います。
 それから、静粛にしてください。
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安倍晋三#15
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは山口県下関市でマラソン等のイベント開催の際に市内宿泊を割引価格で提供した、こうした例もあるわけでありまして、こうした例を今まさにテレビで見ている方々に御紹介することによって理解が深まっていくのではないか、このように思うところでございます。
 四月一日に販売を開始した鳥取県の旅行券が即日完売をしたわけでありまして、各地で徐々に事業が本格稼働しつつあり、補助額以上の消費が喚起され、全国津々浦々で大きな景気浮揚効果があることを期待しています。
 今後、政策効果の十分な検証についても各自治体に働きかけていきたいと、このように考えております。
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安井美沙子#16
○安井美沙子君 私がお聞きしたのは、地域の発意で交付金の目的にかなえば自由な事業設計が可能という触れ込みであったにもかかわらず、蓋を開けてみれば九七・六%の自治体がプレミアム付き商品券を結局のところ発行したと。これは全く画一的で金太郎あめじゃないかということなんですよ。そのことを、中身が違うとおっしゃいますけれども、スキームは同じ、同じ国が決めたこのスキームの中で自由に作りなさいなんというのは、地方自治を冒涜していますよ。この枠の中でやりなさいと最初に枠を作るというのは、地方自治体の自由な発意を阻害していると思います。
 今回は、小渕内閣当時の……ヤジ
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岸宏一#17
○委員長(岸宏一君) 静かにして。
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安井美沙子#18
○安井美沙子君 小渕内閣当時の地域振興券とか麻生内閣当時の定額給付金のときに経済効果が非常に限定的だった、ごくごく限定的だったということの反省から、国費投入分をプレミアム分だけに限定したということは評価できます。しかし、振興券というスキーム自体、そろそろやめてはいかがでしょうか。
 今、統一地方選挙にまさに照準を合わせたようにこの地域振興券というのが皆様に使われているわけですけれども、国民の皆様の中には、プレミアムが付いていますから、まあ、お得だわと思いながら喜んで使っていただいているかもしれませんけれども、所詮一過性のことです。原資は税金です。本来、医療や介護といった大事なところに使うべき税金がそっちに回っているわけですから、それだけ経済効果がよほどないと、これ見合わないわけです。今回、PDCAを回して政策評価を一生懸命しようとされていることは承知していますけれども、この地域振興券を前提とした政策評価であれば、所詮そのための参考値にしかならないと思っています。
 これ、御担当の小泉政務官にも来ていただいていますけれども、この分析結果、いつどのような形で公表されるおつもりでしょうか。
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小泉進次郎#19
○大臣政務官(小泉進次郎君) 安井先生の御指摘のとおり、大切なことは、やったことの効果を検証をしっかりやることだと思います。
 ですので、今回のこのプレミアム商品券の結果につきましても、多くの自治体はまず今年度の前半に事業実施を執行すると思います。ただ一方で、ふるさと旅行券など、例えば旅行で秋や冬のシーズンに向けてやりたいという自治体もありますから、そういったケースの場合はしっかり検証するのはやはり今年度の後半になると思います。ですので、しっかりそういった段階で内閣府として検証して効果を見極めていきたいと思っております。どういった形……ヤジ公表もしっかりやっていきます。その公表の在り方につきましても、しっかり現場の状況を踏まえて対応していきたいと思います。公表はしっかりやります。
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安井美沙子#20
○安井美沙子君 これはしっかり提示していただきたいと思っています。そして、まさか、もう一度地域振興券というようなことが来年の補正でも出てこない保証はありませんので、そのときには今回の検証結果をしっかりと厳しくチェックさせていただくつもりです。そもそも、この地域振興券のスキーム自体、私は大いに反対をしております。
 次に、一括交付金についてお伺いします。
 この地域振興券の交付実態から、安倍政権の地方創生の姿勢が透けて見えたというふうに思っています。相変わらず中央集権的で、地方を画一的な枠にはめようという、そういうスタイルです。
 民主党政権時代に導入した一括交付金、これ使い勝手が悪いと安倍政権になってすぐに廃止されましたが、地域に権限と財源を移譲することが地域活性化の第一歩という民主党の哲学を体現したものでありました。省庁ごとの縦割り的な発想では創意工夫に満ちた地域づくりはできないことから、交付金の自由度を高めるために、八省庁の九つの交付金、補助金を一まとめにしました。一括交付金という一つのお財布の中で、予算を学校に使うか防災に使うか道路に使うかといった省庁を超えた難しい判断が求められますので、この自由度が高いということは首長や地方議会の責任も重いということです。省庁別の補助金に長年慣れ親しんできた地方行政の現場に戸惑いがあるのは当然です。
 以前、社会整備総合交付金を導入したときも、その前にあったまちづくり交付金、いわゆるまち交として親しまれてきた、これに比べて使い勝手が悪いという声がありました。しかし、今ではこの社会整備総合交付金、すっかり定着しております。使い勝手というのは改善していけばいいだけの話なんです。
 町づくりは縦割り的な発想ではできません。なぜ、時代を逆行するような形で一括交付金を廃止し、国の省庁別、縦割りの発想を押し付けるんでしょうか。総理、御見解をお願いします。
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安倍晋三#21
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 民主党政権時代に創設された地域自主戦略交付金については、手続の煩雑さなど様々な問題点が指摘されていたことから、平成二十五年度に廃止をし、地方からの意見を踏まえ、より大きな政策目的にまとめるなど運用改善を図った上で、各省庁の交付金等に移行をいたしました。
 今後も、地方の意見を踏まえた不断の検討を行い、真に地方にとって効果が高く、使い勝手の良い施策の仕組みづくりを推進していきたいと考えております。
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安井美沙子#22
○安井美沙子君 これまでの総理の答弁を私は読んだ上で質問しています。この答弁が何度も出てきたので、使い勝手は改善すればいいのだという、これまでのまちづくり交付金から社会整備総合交付金への移行の話も御説明した上で質問しているのに、前からの答弁を繰り返すのは、私の話は何にも聞いていないわけじゃないですか。もういいかげんこういう答弁はやめてください。
 それから、来年度からの地方版総合戦略、これから安倍政権の地方創生というのが始まると思いますが、いよいよ本格的に。官僚の派遣を希望する自治体が百十九にも上り、当初の想定の五倍となったという報道がありました。その記事の中で、官僚派遣を熱望する首長のコメントとして、予算獲得のパイプ役になってほしかったという言葉が引用されていました。地方自治体も縦割りの発想を捨て切れていないということですね。
 官僚はもちろん優秀で、私もいろいろ助けていただいていますけれども、まさに縦割りの発想が残念ながら染み付いています。何か質問しても所管以外のことにはお答えいただけない、考えないという癖が付いていらっしゃるのは残念なところです。地方に派遣された官僚が、急に思考、行動パターンを変えてこの町づくりをできるのでしょうか。
 首長のコメントにあったとおり、国が認めてくれそうな模範的な計画作りを手伝い、補助金を獲得するのが関の山ではないかと思うのですが、この官僚派遣に何を期待しているのでしょうか。総理、お願いします。
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安倍晋三#23
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 地方創生に積極的に取り組む小規模な市町村に対し、国家公務員のほか、これは国家公務員だけではありません。御存じですか。ヤジいや、それをおっしゃらなかったから、今。国家公務員のほか研究者等を派遣する地方創生人材……ヤジ国家公務員のほか研究者等を派遣する地方創生人材支援制度を創設したところであります。派遣される方々は、自らの意思により地域で働くことを選択したものであります。そのことも付け加えておきたいと思います。
 専門知識を生かして、市町村長の補佐役として一定期間働いていただくことになります。本年三月末には派遣者を対象とする激励会を開催をし、私からも、自らの目線で多くの魅力を発見し、そして地域で新たな風を巻き起こしていただくように激励をしたところでございます。
 今までの言わば役所からお願いをするということとは全くこれは違うわけでありまして、まさに地域のために地域の皆さんと一体となって自分の発想を生かしていきたい、自分のキャリアを生かしていきたい、自分の見識を生かしていきたいという、そういう情熱を持って自ら手を挙げていただいているわけであります。
 四月から第一期生として四十八名を派遣したところでありまして、当面、七十名が派遣される予定でありますが、派遣者については、総合戦略の策定や推進の中核的な役割を担うなど、地方創生の担い手として活躍をしていただきたい。もちろん、地域のことを一番よく考えている、あるいは地域のことを思っているのは地域で生活している皆さんでありますが、同時に、外から冷静な目で見たり、あるいは分析をしたり、広い見地から様々な意見を言っていただくことは当然私は必要なんだろうと、そういうものを生かしながら地域の皆さんとともに地域創生に頑張っていただきたいと、このように期待しているところでございます。
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安井美沙子#24
○安井美沙子君 結局は情熱に懸けているという、考え方、思考パターンは変わらないけれども、情熱があれば何とかなるだろうと、そういう御答弁だったと思います。これまでの、地方に権限と財源を移さなければ結局今までと何も変わらないわけですから、民主党は地方に財源と権限を移譲するということがなくてはならないと思っていますので、今の安倍政権の地方創生というのは異次元でも何でもないというふうに思っております。
 次に、消費税増税による逆進性対策についてお伺いをいたします。
 平成二十四年の八月に、民主党政権時に、三党合意によって、いわゆる社会保障・税一体改革関連法を成立させました。このパネルにあります長い名前の法律が、その一部ですけれども、その七条に、政府は、給付付き税額控除、長いので赤いところだけ見ていただければ構いませんけれども、給付付き税額控除についても複数税率についても、具体化に向けてそれぞれ検討し、その結果に基づき速やかに必要な措置を講じなければいけないと法律で定められております。
 本来、同時に検討し比較考量すべきところ、昨年十一月の与党税制協議会合意に基づいて、政府は専ら複数税率だけを検討しています。四月七日の新聞には、具体案八案あったものが既に三案に絞り込まれているという報道がありました。与党はともかく、政府としては法律で定められた検討事項であるんですから、給付付き税額控除についても、複数税率と同時期、同スピードで検討すべきであると考えます。財務省の方と話をすると全くゼロベース、ほとんど検討していないということが分かります。
 来年の税制改正までに複数税率と比較検討するだけの調査分析ができるのでしょうか。
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麻生太郎#25
○国務大臣(麻生太郎君) まず、税制抜本改革法において、低所得者への配慮として、いわゆる給付付きの税額控除と複数税率、通称軽減税率と言われるもの等の検討がされておりますが、与党においては軽減税率制度の検討が進められているところとこれは承知いたしております。
 政府としては、まずは三党における検討というものを踏まえるべきものと考えておりますので、引き続き与党の議論を見守ってまいりたい、これは基本的な姿勢であります。
 これ、それぞれ、給付付き税額控除、またいわゆる軽減税率というのは、メリット、デメリット、いろいろありますのはもう御存じのとおりだと思いますが、少なくとも今の段階で三つに絞ったというような話はございません。
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安井美沙子#26
○安井美沙子君 法律に基づいて政府では給付付き税額控除も検討していただけるという今の御答弁でありましたので、税制改正議論が本格化するときには必ず二つとも同じテーブルにのせて議論ができるよう、下準備をよろしくお願いいたします。もし、これ準備ができないということであれば、民主党が具体案を作りますので、是非これを御検討ください。
 軽減税率について、複数税率ですけれども、消費税一〇%での、その段階での導入は百害あって一利なしと考えております。そもそも、この一番にありますけれども、この導入目的は逆進性対策のはずなのに、高額所得者にもこの恩恵が及ぶので逆進性対策にならない。逆進性対策が目的なのに逆進性対策にならない。この時点で、入口でもう既にアウトだと思うんですけれども、総理、いかがですか。総理、お願いします。
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安倍晋三#27
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 軽減税率と逆進性についての御指摘でございますが、消費税の軽減税率が逆進性対策になるのかという点については、軽減税率制度について様々な御意見がある中で、例えば、昨年、与党税制協議会が行った団体ヒアリングにおいては、痛税感を緩和するといった意見がある一方、高所得者にも恩恵が及ぶのではないかとの懸念もあったということは承知をしております。
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安井美沙子#28
○安井美沙子君 逆進性対策としては問題があるという御答弁だったと理解しました。
 次に、これでいいますと三番になるんですけれども、業界の陳情合戦が始まるのが目に見えています。一〇%の引上げ時点に、例えば精米だけに対象品目を限定した場合に、翌年には、じゃ、パンも頼みます、麺も頼みますと、枠を拡大してほしいという要望が当然出てきます。これ、また企業・団体献金の温床にならないと保証できるんでしょうか。総理、いかがですか。
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麻生太郎#29
○国務大臣(麻生太郎君) これは軽減税率のいわゆる線引き、線引きって意味分かりますか、線引きの難しさというのが伴いますので、これ弊害が生じるのではないかというのは、何も今に始まった話じゃなくて昔からあります。物品税って御存じでしょう、生まれていらっしゃいますよね、あの頃は。
 ですから、そういった意味では、与党税制協議会が行った団体ヒアリングの中においても、対象の拡大を求める陳情合戦となって、ひいては消費税、税制の本質をゆがめるのではないかとの声があったと、先ほど総理から説明されたとおりでもあります。こうした意見を踏まえつつ議論が進められている最中だと思います。私どもも、その点に関しては十分留意しておかねばならぬものだと思っております。
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