財務金融委員会

2016-02-23 衆議院 全301発言

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会議録情報#0
平成二十八年二月二十三日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 宮下 一郎君
   理事 うえの賢一郎君 理事 神田 憲次君
   理事 藤井比早之君 理事 古川 禎久君
   理事 松本 洋平君 理事 木内 孝胤君
   理事 古川 元久君 理事 伊藤  渉君
      井上 貴博君    井林 辰憲君
      越智 隆雄君    大岡 敏孝君
      勝俣 孝明君    木内  均君
      木村 弥生君    國場幸之助君
      島田 佳和君    助田 重義君
      鈴木 隼人君    瀬戸 隆一君
      田野瀬太道君    竹本 直一君
      冨樫 博之君    中山 展宏君
      根本 幸典君    野中  厚君
      福田 達夫君    福山  守君
      古田 圭一君    宮川 典子君
      宮路 拓馬君    務台 俊介君
      宗清 皇一君    山田 賢司君
      若狭  勝君    落合 貴之君
      玄葉光一郎君    鈴木 克昌君
      玉木雄一郎君    前原 誠司君
      宮崎 岳志君    鷲尾英一郎君
      上田  勇君    斉藤 鉄夫君
      宮本 岳志君    宮本  徹君
      丸山 穂高君    小泉 龍司君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   財務副大臣        坂井  学君
   財務大臣政務官      大岡 敏孝君
   政府参考人
   (内閣官房日本経済再生総合事務局次長)      広瀬  直君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 井野 靖久君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 籠宮 信雄君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   田和  宏君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長)   原  敏弘君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    遠藤 俊英君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 時澤  忠君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電気通信事業部長)     大橋 秀行君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電波部長)         渡辺 克也君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   美並 義人君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    佐藤 慎一君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    迫田 英典君
   政府参考人
   (国税庁次長)      星野 次彦君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           飯田 圭哉君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           伊原 和人君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 武田 俊彦君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           保坂  伸君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    豊永 厚志君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   参考人
   (日本銀行副総裁)    岩田規久男君
   財務金融委員会専門員   駒田 秀樹君
    —————————————
委員の異動
二月二十三日
 辞任         補欠選任
  大野敬太郎君     木村 弥生君
  勝俣 孝明君     若狭  勝君
  田野瀬太道君     宮路 拓馬君
  務台 俊介君     木内  均君
  宗清 皇一君     古田 圭一君
  玄葉光一郎君     玉木雄一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  木内  均君     瀬戸 隆一君
  木村 弥生君     冨樫 博之君
  古田 圭一君     宗清 皇一君
  宮路 拓馬君     田野瀬太道君
  若狭  勝君     勝俣 孝明君
  玉木雄一郎君     玄葉光一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  瀬戸 隆一君     務台 俊介君
  冨樫 博之君     福山  守君
同日
 辞任         補欠選任
  福山  守君     島田 佳和君
同日
 辞任         補欠選任
  島田 佳和君     宮川 典子君
同日
 辞任         補欠選任
  宮川 典子君     大野敬太郎君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)
 所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
     ————◇—————
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宮下一郎#1
○宮下委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、日本銀行副総裁岩田規久男君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房日本経済再生総合事務局次長広瀬直君、内閣府大臣官房審議官井野靖久君、大臣官房審議官籠宮信雄君、政策統括官田和宏君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長原敏弘君、金融庁監督局長遠藤俊英君、総務省大臣官房審議官時澤忠君、総合通信基盤局電気通信事業部長大橋秀行君、総合通信基盤局電波部長渡辺克也君、財務省主計局次長美並義人君、主税局長佐藤慎一君、理財局長迫田英典君、国税庁次長星野次彦君、厚生労働省大臣官房審議官飯田圭哉君、大臣官房審議官伊原和人君、政策統括官武田俊彦君、経済産業省大臣官房審議官保坂伸君、中小企業庁長官豊永厚志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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宮下一郎#2
○宮下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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宮下一郎#3
○宮下委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮崎岳志君。
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宮崎岳志#4
○宮崎(岳)委員 ただいま御紹介いただきました民主・維新・無所属クラブの宮崎岳志でございます。
 本日は今回の所得税法について質問をさせていただくわけでありますが、今回議論の焦点になっております消費税法というのは、私にとっても、初めて造反をしたという思い出深い法案でございます。
 大変な議論が二〇一二年にあって、その結果できた法案でありましたが、その際、ねじれ国会でありましたので、民主、自民、公明の三党合意というのが行われました。しかし、その三党合意というのは、私は既に破棄をされているんじゃないかなというふうに思っております。
 なぜなら、これは既に枝野幹事長等が、前回の総選挙のころからも発言もされておりますが、とにかく三党合意でこの時期を決め、あるいは景気条項みたいなものを決めたにもかかわらず、安倍総理が二〇一四年の十二月に、この消費税の引き上げの時期をめぐって解散をされているということであります。
 いろいろな政党ありますけれども、そもそも消費税の方に反対した主要政党というのは、民主と自民、公明、三党しかないわけでありますので、その中で民主党に協議もなく解散したということは、普通に考えれば、既にこの三党合意は破棄をされたものだというふうに理解するのが通常であろうと思います。
 当時の報道を見ましても、これで三党合意は白紙になったんだということでありますが、この三党合意、まだ生きているというふうにお考えでしょうか。麻生財務大臣、よろしくお願いします。
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麻生太郎#5
○麻生国務大臣 消費税率一〇%への引き上げにつきましては、今言われましたように、三党合意を得まして、税制抜本改革法の景気判断条項に基づくとともに、三党合意の「時の政権が判断する」との文言を踏まえて、御存じのように、一昨年秋に、延期することを決定をしております。平成二十九年四月に確実に実施するということとしたものであって、三党合意の破棄に当たるとの御指摘は当たらないと思っております。
 いずれにせよ、消費税一〇%に引き上げというものは、これはもう基本的には、我々としては、世界に冠たる社会保障制度というものを次の世代に引き渡す責任というものを果たす、また、市場や国際社会からの国の信頼というものを確保するために、経済財政運営に万全を期して、リーマン・ショックや大震災のようなよほどの重大な事態が発生しない限り、確実に実施をしてまいりたいと考えております。
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宮崎岳志#6
○宮崎(岳)委員 麻生大臣、今、三党合意を破棄されたんじゃないかという御指摘には当たらないというふうに言われたんですが、その理由がありませんでした、今の話の中に。ちょっと不可思議だなというふうに思います。
 民主党政権下でつくられた景気条項というのが盛り込まれておりまして、それが二〇一四年の総選挙後、二〇一五年の通常国会でこの景気弾力条項というものが削除されております。この条項は、単純に景気に対して配慮をするというものではありませんで、二つの特徴があります。一つは、努力目標とはいいながら、具体的な数字が入っているということ、そしてもう一つは、「停止」という二文字が入っているということなんです。
 麻生政権下で、私も今でも覚えているんですけれども、いろいろ消費税について議論がありました。当時、与謝野官房長官だったでしょうか、非常に強力に推進されたんでしょうか、そのときに麻生総理がカメラの前で与謝野さんに、これでいいんだろうと吐き捨てるようにおっしゃったという画面が非常に鮮烈に記憶に残っているんです。
 いろいろ議論の中で、そのときに方向性も決まりましたし、あるいは、当時の所得税法の附則第百四条でしたか、そういったものも決まりました。しかし、その中には、数値とかあるいは停止とか、そういうことは書かれていないわけであります。
 数値であります名目三%、実質二%という数字も、最近はよく安倍総理が口にしていただいてありがたいんですけれども、これもある意味、民主党政権下の新成長戦略、それから日本再生戦略、こういうところに盛り込まれたところから始まっている数字でありまして、私と金子洋一さんという参議院議員と、主に二人でこの数字を入れようということで頑張って押し込んだという数字でありまして、その本質的なところは、新成長戦略の名目三パー、実質二パーという後に、デフレーターで一%の物価上昇を目指すんだということが書いてあります。つまり、デフレーターで一%ということは、消費者物価指数でいうと二%に近いような数字になると思うんですが、そういったことも伏線にあっての数字であります。
 そういったことも考えて、実は、当時のことをなかなか記憶がいろいろな方が薄れておりまして、経過というものも知っている方が少なくなってきているなというのが、正直思っております。今、私はこの間びっくりしたんですけれども、景気条項というのは自民党の要求で入ったんだというふうにおっしゃっている方すらいるぐらいの状況なんです。
 麻生大臣、御存じでしょうけれども、景気条項というものは、民主党が入れようということで言った。特に、数値目標が入っているということについて、自民党の方から相当強い反対が、当時、三党協議の中で出ておりました。二〇一二年の六月のことであります。
 ここに資料も用意させていただきましたが、一つは新聞記事です。これは各紙どこを見ても同じですが、景気が悪化すれば、増税しない景気弾力条項に数字を盛り込むことについて自民党側から削除を要求したという内容であります。民主党側は、目標を削除すれば党内の増税反対論が再燃するということで、それを拒否した。こういう流れであります。
 その下は、これは本会議の質問でありまして、自民党の金子一義さんが、数字を入れることはまかりならぬという主張をされているときのものであります。
 しかし、こういった経過があってつくられた景気条項というものを、二〇一四年の衆院選後、二〇一五年の通常国会で削除をされております。
 そうすると、もうこれは、そもそも三党合意というものはもはや白紙になった、機能しなくなったというふうに、これは常々、野党側といいますか民主党側が主張していることですが、与党もお認めになっていることじゃないかというふうに思うんですが、違いますですか。
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麻生太郎#7
○麻生国務大臣 お互い記憶が大分薄らいできているのは間違いありませんので、与謝野さんは官房長官じゃありませんで、経済財政担当大臣。官房長官は河村建夫でしたので。
 今のお話のところでいろいろ御意見があるところだと思いますけれども、一昨年十二月のいわゆる経済条項の削除の件に関しましては、いろいろ意見があろうとは思いますけれども、少なくとも優先順位の一番は消費税をという話が一番でしたので、消費税を、経済条項をつけるとまた何か延ばすんじゃないかというような当時の意見がいろいろ出て、これはますます後退するという意見が、マーケットとか、また国際間でいろいろ言われたところでもありましたので、私どもとして、あれはオーストラリアのときだったと思いますが、そのときに、それをつけずに断固うちはやりますということをきちっと世界に証明する必要があるのではないかということからあれをとられたのであって、三党合意ということで言わせていただければ、そういったこととは無関係に、きちっとした意思を示すというのが目的でやらせていただいたと記憶します。
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宮崎岳志#8
○宮崎(岳)委員 とはいえ、三党合意というのは、民主党と自民党と公明党の三党でできたから三党合意なんですね。もちろんマーケットの意見もありましょう、国際的な見方もありましょう。そういったことによって政策を変えるということはあり得ることだと思いますが、しかし、民主党に相談をせずにこれを削除したということですから、少なくとも、三党間の合意という意味では破棄されたというふうに考えられるんじゃないんでしょうか。違いますか。
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麻生太郎#9
○麻生国務大臣 見解の相違だと思いますけれども、少なくとも、今、私どもと言わせていただいている三党合意の中で決めさせていただきました一〇%等々につきましての基本というものは全く変わらずそのまま進んでおりますので、私どもとしては、三党合意というものをやらねばならぬという意識は私どもの中にはあります。
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宮崎岳志#10
○宮崎(岳)委員 まあ合意でありますから、一党だけ、これが合意なんだ、これは本質は変わっていないんだと言っても、その相手側がそれは違うんじゃないかと言って、文章的にも定められているものと変わっているということであれば、破棄されたというふうに考えるのが常識ではないかというふうに私は思うんです。
 それで、リーマン・ショック級のことがなければ予定どおり実施するんだということはおっしゃっています。そう言う意味はわかりますけれども、年頭からの株価の下落、また中国景気の悪化、そのほかのさまざまな要因を考えると、リーマン・ショック級の経済の混乱というものが、急激にではないにしても、今訪れているんじゃないかというふうに感じております。そういった意味でいえば、消費税の引き上げを再延期すべきじゃないか。
 いずれにせよ、今のまま来年の四月に消費税を上げたら、デフレ脱却というのは私は不可能に近い状況になるんじゃないかというふうに危惧を抱いております。これを再延期する気持ちはございませんでしょうか。
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麻生太郎#11
○麻生国務大臣 今御指摘の点ですけれども、少なくとも、今の日本の企業の業績を見ますと、経常収益というものを見ますと過去最高、また、雇用というものが一番不安定な要素ですけれども、この雇用に関しましても二十四年ぶりの高水準、また、昨年の賃金上昇率というものは十七年ぶりの高水準等々、好調な企業収益というものが雇用とか所得といったものなどの改善につながっておりますので、それが消費や投資に結びついていくという投資の好循環が拡大、深化していきつつあるんだと思っております。
 他方、足元では、御指摘にありましたように、海外要因というものが主な理由ですけれども、世界的なリスク回避の動きが見られているということもまた確かだと思いますので、日本市場にもその変動が見られますのはもう間違いないと思います。
 しかしながら、いわゆる実体経済というものを見ます場合においては、企業収益等々は御存じのようになので、いわゆる日本経済のファンダメンタルズというものに関しましては間違いなくしっかりとしておると思っておりますので、今御指摘になりました一〇%の引き上げについては、まだ今から一年ありますので何が起きるかわからぬと言われるのであれば、それはそうかもしれません。さらにこれがもっとひどいことになり得る、絶対そんなことはないと言えるような状況にはないと思っていますので、そういった意味ではそこはよくわかりませんけれども、よほどの重大な事態が発生しない限りは、今の一〇%の引き上げというものを、来年の四月に実施させていただきたいと考えております。
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宮崎岳志#12
○宮崎(岳)委員 まさに、日本経済のファンダメンタルズがしっかりしているというふうに麻生大臣はおっしゃったんですが、八%に上げる前もそういったことだったと思うんです。
 私は、景気条項を自分である程度のところまで書くまでも書いたし、それをわざわざ入れたというのは、やはりデフレ脱却というものが、消費税を上げることによって、そのときに、もう既に民主党は政権から転落するであろうというふうに言われていた時期でもあるんですけれども、しかしこれは、政権がかわってもデフレ脱却ということは必ずやらなきゃならない。そういった中で、消費税を引き上げることによってこのデフレ脱却からの道筋が途切れてしまえば、また失われた二十年ということになりかねないということで申し上げたわけであります。
 八%に上げました。そのときに、いろいろな景気条項に基づいていろいろな景気判断をされて、オーケーだということでアクセルを踏んだと思うんです。しかし、結果として見れば、では、なぜいまだもってデフレから脱却をできていないのかということでいうと、いろいろな要因はありますけれども、国内要因の最大のものというものは、消費税の引き上げだったと言わざるを得ないということだと思います。海外要因はいろいろありますけれども、国内要因としてはやはり消費税の引き上げなんですよ。
 これをもしやっていなければ、逆に、既に日本はデフレから脱却をして、一〇%への道のりももっとスムーズに進んだかもしれないという見方もできるというふうに思うんです。八%の方を基本的に例えば一年なりおくらせているということであれば、もしかしたら、一〇%の方は当初の予定どおりのスケジュールで、そこから一年ずれるわけですけれども、少なくとも来年の四月よりは半年早いのかな、そういうふうになったような、そういう見方もできるということであります。
 私は麻生大臣に、もうちょっと景気について慎重に見ていただいて、やはり確実にデフレ脱却をなし遂げていただくということをお願いしたい。
 そういう意味で、別に党利党略とかそういうことではなくして、消費税の引き上げというのは、もう一度延期をするという可能性はやはりそれなりに残さなきゃならないというふうに思うんです、景気条項が今はありませんから。やはり、これを延長するというハードルは高くなったというふうに思うんです。
 そういった意味で、もう一つ、これは柔軟に判断するんだということについてちょっとお考えをお聞かせ願えませんでしょうか。
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麻生太郎#13
○麻生国務大臣 今御指摘のありましたように、五から八への三%の消費税のアップというものがいわゆる消費性向というものを減退させたということは、これは先生、間違いない御指摘なんだと、私どももそう思っております。
 これがなかったらどうだったのか。これから先はたらればの話ばかりになりますので、ちょっとこの先は、予想屋をやっているわけじゃありませんので、そういった話はちょっとお答えいたしかねますけれども。
 私どもとしては、今の状況というものを考えたときには、やはり、日本の経済のファンダメンタルズというものがあの当時とは比べて著しくよくなっておりますのが一点。それから、デフレというのはデフレ不況からの脱却であって、インフレで不況もあれば好況もあるのと同じように、デフレでも好況もあれば不況もありますので、そういった意味では、デフレ不況からの脱却ということに関して言わせていただければ、この三年間、デフレ不況とは言えないところまでは上がってきつつあるんだとも思っておりますので、さらにこれをきちんとした形で財政再建の方に結びつけていくためには、デフレのままでは借金の額がそのままですので、私どもとしては、緩やかなインフレーションというものの必要性というものは、これは非常に必要だと存じますし、世界じゅう主要先進国ほとんど、インフレターゲットというものを二%を皆目指してやっておられるというような状況でもありますので、私どもとしては、今の状況というものを考えますと、国際社会の中における信用の問題、日本の国債の信用の問題等々、いろいろなことを考えますと、私どもは、この消費税の二%というのは極めて重大な要素だと思っております。
 重ねて申し上げますけれども、先ほど申し上げましたように、まだ一年あるのも確かです。一年ありますので、その意味では、中国はどうなるかとか、石油の話がISの話でどうなるか、これは、今、私どもに電話がかかってくる国際的な話はこの話ばかりですから、そういった意味では、いろいろなものが起こり得る可能性はこれは十分にあるんだと思って注意等を払っているところなんですけれども、今この状態で聞かれれば、私どもとしては、基本的に、国債の方の信用というものも考えてきちんとした対応をやらせていただければということを今の段階では考えております。
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宮崎岳志#14
○宮崎(岳)委員 デフレにも不況も好況もある、今はデフレ不況じゃないということだと、デフレ好況なのかどうかわかりませんけれども、私は、余りデフレ好況という見方というのは違うのかなというふうに思います。今がどうかということではなくて、デフレ下で景気がいいという状況があったとしても、それはしょせんデフレはデフレであって、いろいろな構造改革等も進みませんので、やはり一定のマイルドなインフレにすることが必要じゃないかなというふうに思います。
 それから、引き上げまでまだ一年あるということですが、その一年で終わりじゃないんです。引き上げた後、やはり一年ぐらいその引き上げの影響は続きますので、その間にあっても予想外の景気への悪影響というのはあり得る。前後二年とか三年とかのバッファーで見なきゃいけないというふうに思うんです。
 そういったことを考えると、私は、今ここまで世界的な経済の鈍化が鮮明になっている中で上げるというのは、そうそう慎重にしなければならないというふうに思っております。
 次に参ります。軽減税率についてちょっと伺いたいんです。
 軽減税率というのは、私、この質問をする前に地元の前橋市の税理士さんとちょっと意見交換をさせてもらったのですけれども、そもそも軽減税率という呼び方がおかしいということを言っていました。これは複数税率だ。何でかというと、二%しか差がない。諸外国を見ると、軽減をされているという食料品等が、食料品は主に軽減をされていることが多いわけですけれども、食料品と標準税率の間には通常一〇%以上の差があるということです。
 そうすると、この二%でこれを軽減と言ってしまっていいのか、これはあくまで複数じゃないかという御意見であったのですが、これを入れる場合、当然、これまで予算委員会等でさんざん議論されていますけれども、一兆円程度、消費税収が減るということになります。そうすると、比率はともかく、金額面では高額所得者に有利に働く、その軽減額が大きくなるということだと思いますが、これはこれでよろしいでしょうか。
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麻生太郎#15
○麻生国務大臣 軽減税率制度について、複数税率ではないか、これはいろいろ意見が分かれるところだと思いますし、ヨーロッパで五と一五とかゼロと二〇とか、いろいろ国によって差がありますけれども、そういった意味で、制度上、高所得者を適用対象から除外するということは、だから困難じゃないかということが一番の大きな問題だと思っておるのです。
 やはり私どもがいろいろ考えた中で、低所得者対策に対して三つぐらい案があったのですが、その中で、日々の生活の中において使っておられる立場の方々にとって、いわゆる痛税感というものを私どもは考えたときに、直接軽減した方が痛税感を感じるのが緩和されるというのが一つと、逆進性の緩和というものを考えたときに、やはり額もありましょうけれども、率でいいますと、所得される額の二百万円とか千万円とかいろいろ額が違いますので、そういった意味でいきますと、軽減税率の導入によりまして、率としては、軽減税率による恩恵の負担というものを感じられるのは、むしろ低所得者の方が恩恵が多いという判断をさせていただいております。
 千五百万円以上の世帯では、外食を除きます飲食料品、酒類等々に占めるのは約一五%、年収二百万未満の世帯では三〇%、比率としてはそうなっておりますので、低所得者の方が率がより大きく、倍ぐらいになりますので、そういった意味においては、額はもうおっしゃるとおりだと思いますけれども、率としてはそういったことになろうと思いますので、逆進性の緩和につながるんだと、私どもはそう思っております。
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宮崎岳志#16
○宮崎(岳)委員 今、額は高額所得者の方が多い、でも低所得者の方は収入自体が少ないので、収入に占める軽減の率で見ると多くなるということだと思います。そのとおりだと思います。
 ただ、それが逆進性の緩和と言えるのかどうかということは別としまして、その前段で、では、この軽減税率を入れる前提としまして、これまで過渡的な措置として行われていた簡素な給付措置、臨時福祉給付金、これが廃止をされるということでありますが、低所得者の負担がここで重くなるということだと思うんですけれども、これについては主税局長でよろしいですかね、制度の説明だけ簡単にお願いをできますか。
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佐藤慎一#17
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 簡素な給付の位置づけでございますが、抜本改革法の第七条によりまして、消費税率引き上げに伴う低所得者対策として、給付つき税額控除、あるいは総合合算制度、あるいは複数税率などをしっかりと検討しなさいというふうになっておりまして、その検討ができるまでの間の暫定的な措置として簡素な給付措置を講ずる、そういう位置づけになっているところでございます。
 よろしいですか。
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宮崎岳志#18
○宮崎(岳)委員 いずれにせよ、市町村民税の非課税世帯に対して六千円ずつですか、を支払っていたものがなくなるということであります。
 そうすると、その分は低所得者、低所得者といっても、人によって違いますけれども、その中でも年収二百万円以下とか百万円以下という方ですが、その方々の不安は、六千円とか重くなるということですね。それに加えて消費税が上がるということであります。
 グラフを用意いたしました。二枚目のグラフの方をごらんいただきたいんですが、これは、収入に占める消費税負担の割合を示したものであります。
 三つなだらかなカーブが上の方にあると思うんですが、このひし形のところの線が、現行の八%のときの収入に占める消費税負担の割合です。収入階層別になっています。
 そうすると、例えば年間二百五十万円の方であれば現行六・四%の負担であるが、千五百万円以上の方であると年間二%の負担ということになります。これが一番上の四角いマークで示されているカーブ、これに変わるということです。違う、一番上じゃないですね。二番目のカーブです。三角のカーブです。七・四%で、千五百万円以上だと二・四%、こういうふうになる。こういうものであります。軽減税率を入れない場合ですと一番上のカーブ、四角のマークで示されたカーブになる。こういうことであります。
 確かに、軽減税率を入れることによってカーブはやや緩やかになっているというのは確かであります。ですから、そういう意味では、逆進性が緩和されたんだと言えなくもない。
 しかし、見ていただけばわかるように、非常に右肩下がりのカーブになっているということは明らかな事実でありまして、これが消費税の逆進性の本質であるというふうに私は思っております。
 これが右肩下がりであれば逆進、右肩上がりであれば累進と言えると思いますけれども、それをなるべくフラットにしていこうというのが逆進性の緩和でありますが、それで、今回、負担の収入に占める率がどれぐらい上がるかというところを抜き出して、つまり差し引きしたところが、一番下のバツのマークで示されているカーブになっています。
 つまり、二百五十万円以下のところで見ますと、現行六・四%で払っている人が、一〇%、軽減入りというものになると七・四%になる、一ポイント上がるということでありますので、ここは一ポイント。そして、千五百万円以上の階層でありますと二・〇%が二・四%に上がる。〇・四パー上がるということで〇・四パーのところにあって、その間に線が引かれているというものであります。
 そうすると、今回の負担上昇分だけを考えると、率から見ても低所得者の方が負担が重いということになるんです。率から見ると低所得者の方が負担が重い。ということは、この軽減なるものに逆進性を解消する効果というものが事実上ほとんどないんじゃないかというふうに思わざるを得ないわけであります。
 もちろん、消費税そのものに本質的に備わっている逆進性でありますから、これを解消するのは容易ではないわけでありますが、やはり私は、この四角のカーブから三角のカーブのところに下げて逆進性を緩和したと言うのは少々無理があるんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
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麻生太郎#19
○麻生国務大臣 社会保障と税の一体改革というものですけれども、この図にありますように、消費税率の引き上げによります増収分を活用して社会保障の充実、安定を図って、世界に誇れます皆保険等々のいわゆる社会保障の制度というものを持続可能なものにするために、次世代に責任を持って引き渡すために、我々の世代でこれをきちんとするべきだというのが三党合意の一番の基本だったと記憶をいたしますが、一方、軽減税率制度の話に関しましては、いわゆる低所得者に配慮をするという観点から、恒久的な対策として導入をさせていただいております。
 今般、軽減税率の導入という制度に加えまして、社会保障の充実の一環として、国民健康保険料の軽減とか、介護の一号保険料の軽減等々の拡充とか、年金生活者の支援給付金の給付などの措置も同時に講じておりますので、歳入と同時に、歳出の部分に関しては今申し上げたようなことをやらせていただいております。
 またさらに、軽減税率制度につきましては、消費税率一〇%の段階における社会保障の姿というものを前提にしながら、我々としては、消費者負担というものを直接軽減できるというようなものに、買い物とか、そういった痛税感の緩和を実感できるという利点があるというものに特に重視してその導入を決定したものです。
 いずれにしても、今言われましたように、我々としてはいろいろなところに配慮をさせていただいておりますので、低所得者への配慮という点に関しましては、その他の部分でも十分にやらせていただいておると思っております。十分というか、いろいろやらせていただいておると思っております。
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宮崎岳志#20
○宮崎(岳)委員 十分かどうかというのは別としまして、今さまざまおっしゃいました。社会保障の方で低所得者への配慮が行われているんだから、この軽減だけをとってどうこう言うものではないという趣旨だと思うんです。
 しかし、社会保障のものというのは、どこがどう緩和されているのか、全体の姿がわかりません。つまり、まさに安倍総理の言をかりれば、痛税感の緩和に全くなっていないんですよ。だって、自分たちが払ったものがどこでどう緩和されているかというところにイコールでひもづけされませんから、これが痛税感の緩和というのにつながらない。やはり、税の本体の部分でも私はきちんと低所得者対策とか逆進性の緩和というものがなされないといけないというふうに思うわけであります。
 私どもは給付つき税額控除という案を出しました。これの制度的なものについては、いろいろな確かに指摘もあると思います。マイナンバー制度が導入されましたから、相当な精度でできるであろうというふうに思いますけれども、しかし、かといって、これは不正に受給する人がいるんじゃないかとか、資産が多い人はどうするんだとか、そういうことはあると思うんですが、私は、もうそもそも、軽減税率なるものが全く低所得者対策になっていないということが最大の問題であるというふうに思うわけであります。
 私たちはこのグラフを見たときに、我々国民の代表たる者はやはり慄然としなくてはいけないと思うんですよ。二百五十万円以下の方に収入の七%を超える負担をさせる、一方で千五百万以上の方は二・数%だというこの事実にきちんと向き合わなければいけないというふうに、私は、それは与野党を超えてそういう気持ちを持たなければいけないというふうに思うんです。
 そして、この状況が続けばどうなるかということもやはり考えていかなくてはならないというふうに思うわけであります。
 一月二十七日の本会議で公明党の井上義久幹事長が代表質問に立たれました。私、井上さんの質問を非常にじっくり聞いていたんです。多分、他党の質問を私ほど真面目に聞いている人はいないと思うんですけれども、いつもそうやって聞いていると、軽減税率のことについて理由を二点しかおっしゃっていないんです。一点は痛税感の緩和です。二点目は国際標準だということなんです。
 痛税感の緩和というのはこれまで繰り返し話されていました。国際標準だというのは確かにそうだと思いますが、ただ、近年の傾向でいえば、だんだん、このいわゆる軽減税率や複数税率というものはよくないんじゃないかということが言われ始めておりまして、最近、消費税というか付加価値税を高くしたところは採用しないところも相当ある。ここら辺は麻生大臣の方が私よりお詳しいんじゃないかというふうに思いますけれども。そうすると、結局、痛税感の緩和にしろ国際標準にしろメリットとして挙げられているのは、わかりやすいという一点なんです。
 私はこの軽減税率、複数税率というものは、百害あって一利のみということだと思っているんです。そのわかりやすいというところはわかりやすい。確かにそういう意味では痛税感の緩和ということは非常にストレートに結びつくんだけれども、感覚だけ緩和されても実態が緩和されなければ意味がないんじゃないかというふうに思うわけであります。
 問題点を挙げれば、低所得者対策にならないということを初め、事務負担が極めて重いということとか、ヨーロッパでは、これは利権の温床だ、利権というか不正の温床だ、つまり、政財界の腐敗、癒着、そういったものの温床になる、陳情合戦が生じるというようなことも強く指摘をされておりますし、税の基本は公平、中立、簡素だというふうに言われているそうですが、その中立性という意味でも極めて疑いが残る。
 例えば、外食産業には多大な打撃になるだろう。この税制が外食産業を抑制しようという目的で入れているのならまだわかりますね、政策税制ということで。しかしそうではない。そうではないけれども、結果的に、後でまた申し上げますけれども、いろいろな形でビジネスのあり方自体を変えてしまう、中立性がない、こういった問題を抱えているということだと思うんです。
 だから、低所得者対策として本当にこれで実現できているとお考えなのか、私はもう一度ちょっと御確認をしたいんですが、いかがですか。
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麻生太郎#21
○麻生国務大臣 宮崎先生の御指摘のありました給付つき税額控除というものは、対象者というものを低所得者に絞れるという利点は、これは間違いなくこっちの方があります。それは私どももそう思っております。
 他方、この給付つき税額控除につきましては、先ほどの痛税感の話とかいろいろ出ましたけれども、額がまとめて来ますものですから、そういった意味では、消費税そのものの負担が直接軽減されるというものではないのであって、痛税感の緩和が実感につながらないというのが一点。
 また、所得という面に関しましては捕捉ができますが、資産等々をお持ちのリタイアされた方、引退されている方々の資産の把握が難しいというのが二つ目です。
 それから、行政の立場からいいますと、執行のコストというものを考えると、また別の問題が出てまいります。
 また、これまでヨーロッパ等々で見てみますと、これは、過払いがあってみたり、いろいろ少なかったり不正があってみたりといった、何百億でしたか、毎年発表されておりますけれども、そういった支給の適正性の確保というのが極めて難しいというので、これはいろいろ毎年、ことしはこれだけというのが額が出されていますけれども、そういったものを見ますと、やはりなかなかこれはこれでまた問題があるかなというのが正直な実感です。
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宮崎岳志#22
○宮崎(岳)委員 これはこれで問題あるかなと、非常に正直な答えだと思うんです。軽減税率も問題もあるけれども、この給付つき税額控除の方もこれはこれで問題ある。
 ただ、先ほど言われた点でいえば、例えば資産等の捕捉が困難ということはもちろんそうでありますが、しかし、軽減税率というのはまさに消費しか捕捉していないわけでありますから、当然、財産を捕捉しているわけでもないし収入を捕捉しているわけでもないというのもこれも事実でありますし、コストという点で考えれば、やはり複数税率にした方が、特に、事業者の方々に御負担いただくコストというのは非常に複数税率の方が高いというふうに思いますので、軽減税率の方がすぐれている理由にはなかなかなり得ない。給付つき税額控除にある程度の問題があるとかデメリットがあるとかという説明にはなり得ても、複数税率の方がすぐれているという説明にはなかなかなっていないのかなというふうに思います。
 それから、事業者の負担についてちょっとお聞きしたいんですが、例えば複数税率が導入された場合、八%と一〇%を区分しなければいけないということになりますので、非常に重い事務コストの負担が事業者の方にかかる。これについてどう認識されておられますか。
 これまで何度かこういう質問もありましたので基本はわかっているんですが、この事務負担というのは、私は今回の複数税率で最大の問題だと思っているんですが、いかがですか。
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麻生太郎#23
○麻生国務大臣 御指摘のありましたように、事業者にとりましては、これは、複数税率に対応した値づけとか、いわゆる値札とか、また、税額計算などが必要となりますし、これに対応するためのシステムとかレジの導入とかいったような改修などの対応が必要となってくるのは確かです。
 したがいまして、今般の税制改正の法案の中にも明記をいたしておりますが、軽減税率制度の導入に当たり混乱が生じないよう万全の準備を進めることが重要であるとして、政府としては、必要な体制を整備するとともに、事業者の準備状況を検証しつつ、軽減税率制度の円滑な導入及び運用に向けた対応を行うなどということを明記しておりまして、しっかりと事業者の対応を行ってまいりたいと思っております。
 かつ、その一環として、これは制度が周知徹底するまでに少々時間がかかるとも思いますので、相談への対応を丁寧に行うのは当然のこととして、中小の、なかんずく零細小売事業者が複数税率に対応するために必要なレジスターの導入や、また、システムの改修などに対して資金的に支援をするということといたしておりまして、予備費、補正予算等々を手当てをするなど、政府としては準備を進めているところであります。
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宮崎岳志#24
○宮崎(岳)委員 私、補正予算の審議の際に本会議場で反対討論に立たせていただいて、この複数税率について、世紀の愚策、亡国の政策というふうに言わせていただきました。このフレーズ自体は予算委員会のあの山井筆頭理事の考案によるものでありまして、しかし、なかなか含蓄のあるフレーズだというふうに思っているんです。
 なぜこれが世紀の愚策とまで言わなければならないのかというと、そのかかる手間とその上がる成果、メリットの間にやはり非常に乖離がある。つまり、効果は小さ過ぎる、そして手間は大き過ぎるということだと思うんです。わずか二%の軽減をして、先ほど見たグラフのように、ほとんど逆進性を緩和する効果がない。それなのに事業者にかかる負担というのは圧倒的に大きい。
 これが例えばイギリスのように、あるいはヨーロッパ各国のように、〇%と二〇%とか、一〇%以上の税率の差があるのであれば、これは考え方は別として、一定の手間とかコストに見合った成果というのが出てくるのかなというのは思うんですけれども、わずか二%でこんなことをやるのかという感覚をどうしても拭えないわけであります。
 そうすると結局、将来、この差を広げるために税率を上げるのか、あるいは食料品を下げるのか、どちらかしかないわけでありますけれども、そういうことになってくるのかなというふうに思わざるを得ないわけであります。
 やはりこの制度を入れたということは、将来的な消費税の引き上げというものも念頭に置いているのかなという感じもあるんですけれども、ここら辺、いかがでしょうか。
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麻生太郎#25
○麻生国務大臣 これは宮崎先生、まだ二%も上がっていない今の段階からその先はどうやったら上げるかなんというような話をできるだけの今余裕がありませんので、今、それに対してはお答えはいたしかねますけれども、今後、穀物連鎖等々によって食料品が極めて枯渇していくというような世界的な環境異変の情報等とかいろいろあちこちに出回っておりますし、いろいろな意味で私どもとしては、食料というものはかなりの輸入に頼っている部分がある国にとりまして、私どもとしてはそういったことも考えて、将来、食料品の税率をさらに下げねばならぬというような状況になり得ぬという保証はありません、はっきり申し上げて。
 国際情勢として環境問題等々を見ておりますと、そういった面もこれは常に考えておかないかぬ問題だと思っておりますのでいろいろなことを考えておかねばならぬとは思っておりますけれども、私どもは、今の段階として、今言われたように、二%だからメリットが少ない、確かにおっしゃるとおりなのかもしれませんけれども、将来の方向として、これをさらに上げるか下げるか、直間比率をさらにもう少し直接税のあれを減らして間接税を上げる、いろいろな御意見等々は財政制度審議会などでいろいろ意見が交換されているところでもありますので、今の段階として、下がる上がるということを申し上げられるような段階にはございません。
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宮崎岳志#26
○宮崎(岳)委員 当然、税率をこれ以上上げるということを今は財務大臣が口にするということはできないことはわかりますが、しかし、この二%のためにこれだけの御負担をおかけをするということには向き合わなければいけないというふうに私は思うんです。私はそもそも複数税率の考え方そのものに反対ですけれども、しかし、入れるとなれば、一定のコストに見合った成果というのは必要だと思います。
 そういった意味で、上げる下げるというのは別として、標準税率と軽減税率の間が将来広がっていくという可能性については否定はされないですか。
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麻生太郎#27
○麻生国務大臣 今の段階でちょっと正直何とも申し上げられませんけれども、両方考えられると思っておりますけれども、両方といったら、これ以上縮まることは考えられないで、二%の差が一%になるとかそういったことは考えられませんので、そういった意味では、このまま、もしくは開いていく可能性はあり得ると思っております。
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宮崎岳志#28
○宮崎(岳)委員 この複数税率については、非常に事務負担が重い、かつ、免税事業者が取引から排除されていくだろう。当然、インボイスというものを入れないと、正確な取引の把握ができませんから正確な税金の徴収ができないということでありますが、これを入れていくと今度は、免税業者というのはインボイスを発行できませんから、BツーBの、つまり事業者同士の取引からは排除されていくだろうというふうなことが言われております。
 そういったことも含めて私も前橋の税理士の方と意見交換をしたときに、このままではばたばたとそういう中小業者が、特に免税業者のようなところは潰れていく可能性はあり得るんだ、大変なことになるということで我々専門家はこぞって反対をしているんだと。
 事実、日本税理士会の神津信一会長は、昨年の十一月十六日のコメントで、複数税率の導入は、単一税率は、公平、中立、簡素で、かつ広く薄くという消費税の長所を後退させるということで、これが与党の税制改正大綱で決まったときにも遺憾の意を表明されております。それはこの翌月のことでありますが。
 あるいは、日本商工会議所の三村明夫会頭、三村会頭は私の高校の先輩でありますけれども、十月十五日の会見で、傘下の百二十五万社の総意として反対をしてきた、口が裂けても容認とは言えないんだ、こういう言い方をされているわけであります。これは、特に中小事業者の偽らざる本心だろうというふうに私は思うんです。
 こういったことに向き合ったときに、中小事業者は、今は免税点の制度がありますから、消費税の計算も、考え方はいろいろでしょうけれども、やはり非常に面倒くさい、大変なこともあると思うんです。払う額はもうもちろんですけれども、額よりもむしろその事務負担の方が重いという考え方も、特に中小事業者の税の支払いについてはある。そして、実際に払う税金が二十万、三十万みたいなことでありますけれども、税理士さんにそれに見合うぐらいのお金を払っているという人も事業者の中には多いだろうというふうに思うんです。
 今回の複数税率を入れますと、今免税になっている業者は、結局、取引から排除されないためには課税登録しなきゃいかぬ。課税事業者として登録するとなると、これは、経理を含めた事務負担というのが大変に重くなるということなんですけれども、これをどうやって解消されるんでしょうか。
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麻生太郎#29
○麻生国務大臣 インボイス制度の導入が、これは免税事業者にとってどの程度どういう影響を与えるかについては、個々の免税事業者ごとに、どのような事業を行っているか、例えば事業者間の取引なのか、それとも消費者との取引が主なのかとか、取引相手がどのような事業者か、例えば大手業者かとか、免税事業者かとか、簡易課税業者のような中小事業者かとか、また、課税事業者となるために必要な記帳等々に対する対応がどの程度整っているか等々によってさまざまだと思いますので、これは一概には申し上げられることはできないと思っておりますが、ただ、御指摘のように、インボイス制度というものは免税事業者の事業に影響を与えるということはもう確かでありますから、そういった意味では、いわゆる中小零細な事業者への配慮が必要、これはもうはっきりしております。
 したがいまして、制度の導入を私どもとしては四年間おくらせていただいて、平成三十三年の四月として準備期間というものを設けさせていただく、また、免税事業者の納入先の企業から短期間のうちに課税事業者への転換を求められたりするということがあるのではないかという御心配のとおりですので、インボイス制度から六年間の経過措置をして、免税事業者からの仕入れについて一定の仕入れ税額控除を認めるということなどとさせていただいておりますので、この時間の間にいろいろ、時間があれば、業者というか商売しておられる方々は、それは十分能力がおありだと思いますので、そういった手間に対応していただけるのではないか。
 いずれにいたしましても、インボイス制度の導入に向かいましては、それぞれの業者が必要な準備を進められるようにすることが重要だと思っておりますので、今般の法案の附則におきまして、インボイス制度の導入にかかわる事業者の準備状況及び事業者取引への影響の可能性などを検証し、必要な対応をとり行うということを附則として書かせていただき、しっかりと事業者への対応は今後とも行っていきたいと思っております。
 これは宮崎先生、役人が考えている発想なんというのは、商売をやったことがないようなのばかりがやっていますから、だから、よくわかっておらぬ人もいっぱいいますよ。あなたは新聞記者だし、そんなに商売を知っているとはとても思えぬけれども、私は商売をしていましたから、だからそういった意味では、こんなことも考えておいた方がいいぞというような話は、したがってもう我々、ヒアリングは物すごく今やらせていただいておりますところなので、いろいろ御意見もあろうかと思いますので、ぜひそういった話も聞かせていただければと思っております。
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