財務金融委員会

2016-05-25 衆議院 全130発言

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会議録情報#0
平成二十八年五月二十五日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 宮下 一郎君
   理事 うえの賢一郎君 理事 神田 憲次君
   理事 藤井比早之君 理事 古川 禎久君
   理事 松本 洋平君 理事 木内 孝胤君
   理事 古川 元久君 理事 伊藤  渉君
      青山 周平君    赤枝 恒雄君
      穴見 陽一君    安藤  裕君
      井上 貴博君    井林 辰憲君
      越智 隆雄君    大野敬太郎君
      岡下 昌平君    勝俣 孝明君
      國場幸之助君    助田 重義君
      鈴木 隼人君    田中 英之君
      田野瀬太道君    田畑 裕明君
      竹本 直一君    中山 展宏君
      根本 幸典君    野中  厚君
      橋本 英教君    福田 達夫君
      務台 俊介君    宗清 皇一君
      八木 哲也君    山田 賢司君
      井出 庸生君    落合 貴之君
      玄葉光一郎君    鈴木 克昌君
      福島 伸享君    前原 誠司君
      鷲尾英一郎君    上田  勇君
      宮本 岳志君    宮本  徹君
      丸山 穂高君    小泉 龍司君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   内閣府副大臣       高鳥 修一君
   内閣府副大臣       福岡 資麿君
   財務副大臣        坂井  学君
   内閣府大臣政務官     牧島かれん君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局長)  池田 唯一君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    遠藤 俊英君
   政府参考人
   (金融庁公認会計士・監査審査会事務局長)     天谷 知子君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 中川  真君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    佐藤 慎一君
   政府参考人
   (財務省理財局長)    迫田 英典君
   政府参考人
   (国税庁次長)      星野 次彦君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           吉田  学君
   参考人
   (日本銀行総裁)     黒田 東彦君
   財務金融委員会専門員   駒田 秀樹君
    —————————————
委員の異動
五月二十五日
 辞任         補欠選任
  大岡 敏孝君     岡下 昌平君
  國場幸之助君     安藤  裕君
  田野瀬太道君     橋本 英教君
  中山 展宏君     田中 英之君
  宮崎 岳志君     福島 伸享君
同日
 辞任         補欠選任
  安藤  裕君     赤枝 恒雄君
  岡下 昌平君     穴見 陽一君
  田中 英之君     八木 哲也君
  橋本 英教君     田野瀬太道君
  福島 伸享君     井出 庸生君
同日
 辞任         補欠選任
  赤枝 恒雄君     田畑 裕明君
  穴見 陽一君     青山 周平君
  八木 哲也君     中山 展宏君
  井出 庸生君     宮崎 岳志君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     大岡 敏孝君
  田畑 裕明君     國場幸之助君
    —————————————
五月二十四日
 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(斉藤和子君紹介)(第二四八三号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第三一七一号)
 同(池内さおり君紹介)(第三一七二号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第三一七三号)
 同(大平喜信君紹介)(第三一七四号)
 同(笠井亮君紹介)(第三一七五号)
 同(穀田恵二君紹介)(第三一七六号)
 同(斉藤和子君紹介)(第三一七七号)
 同(志位和夫君紹介)(第三一七八号)
 同(清水忠史君紹介)(第三一七九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第三一八〇号)
 同(島津幸広君紹介)(第三一八一号)
 同(田村貴昭君紹介)(第三一八二号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第三一八三号)
 同(畑野君枝君紹介)(第三一八四号)
 同(畠山和也君紹介)(第三一八五号)
 同(藤野保史君紹介)(第三一八六号)
 同(堀内照文君紹介)(第三一八七号)
 同(真島省三君紹介)(第三一八八号)
 同(宮本岳志君紹介)(第三一八九号)
 同(宮本徹君紹介)(第三一九〇号)
 同(本村伸子君紹介)(第三一九一号)
 消費税の増税反対に関する請願(斉藤和子君紹介)(第二四八四号)
 消費税増税の中止に関する請願(斉藤和子君紹介)(第二四八五号)
同月二十五日
 消費税の増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三二八四号)
 同(池内さおり君紹介)(第三二八五号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第三二八六号)
 同(大平喜信君紹介)(第三二八七号)
 同(笠井亮君紹介)(第三二八八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第三二八九号)
 同(斉藤和子君紹介)(第三二九〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第三二九一号)
 同(清水忠史君紹介)(第三二九二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第三二九三号)
 同(島津幸広君紹介)(第三二九四号)
 同(田村貴昭君紹介)(第三二九五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第三二九六号)
 同(畑野君枝君紹介)(第三二九七号)
 同(畠山和也君紹介)(第三二九八号)
 同(藤野保史君紹介)(第三二九九号)
 同(堀内照文君紹介)(第三三〇〇号)
 同(真島省三君紹介)(第三三〇一号)
 同(宮本岳志君紹介)(第三三〇二号)
 同(宮本徹君紹介)(第三三〇三号)
 同(本村伸子君紹介)(第三三〇四号)
 消費税の再増税を中止し、生活費非課税・応能負担の税制を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三三九四号)
 同(池内さおり君紹介)(第三三九五号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第三三九六号)
 同(大平喜信君紹介)(第三三九七号)
 同(笠井亮君紹介)(第三三九八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第三三九九号)
 同(斉藤和子君紹介)(第三四〇〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第三四〇一号)
 同(清水忠史君紹介)(第三四〇二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第三四〇三号)
 同(島津幸広君紹介)(第三四〇四号)
 同(田村貴昭君紹介)(第三四〇五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第三四〇六号)
 同(畑野君枝君紹介)(第三四〇七号)
 同(畠山和也君紹介)(第三四〇八号)
 同(藤野保史君紹介)(第三四〇九号)
 同(堀内照文君紹介)(第三四一〇号)
 同(真島省三君紹介)(第三四一一号)
 同(宮本岳志君紹介)(第三四一二号)
 同(宮本徹君紹介)(第三四一三号)
 同(本村伸子君紹介)(第三四一四号)
 同(田嶋要君紹介)(第三四八三号)
 同(宮本岳志君紹介)(第三六五四号)
 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(田嶋要君紹介)(第三四八一号)
 同(宮本岳志君紹介)(第三六五二号)
 消費税増税の中止に関する請願(志位和夫君紹介)(第三四八二号)
 消費税率を五%に戻し、増税中止を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第三六五三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 金融に関する件(破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告)
 財政及び金融に関する件
     ————◇—————
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宮下一郎#1
○宮下委員長 これより会議を開きます。
 金融に関する件について調査を進めます。
 去る平成二十七年六月二十六日及び十二月十一日、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づき、それぞれ国会に提出されました破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告につきまして、概要の説明を求めます。金融担当大臣麻生太郎君。
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麻生太郎#2
○麻生国務大臣 金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、平成二十六年十月一日以降平成二十七年九月三十日までの期間につき、六カ月ごとを報告対象期間として、その間における破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を、それぞれ、平成二十七年六月二十六日及び十二月十一日に国会に提出いたしております。
 これらの報告に対する御審議をいただくに先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。
 初めに、管理を命ずる処分の状況につきまして申し上げます。
 今回の報告対象期間中に、金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は行われておりません。
 なお、平成二十四年九月十日に解散いたしました日本振興銀行に関し、預金保険機構において、預金保険で保護される範囲を超える部分の預金について概算払いを受けた預金者に対する第二回精算払い等が開始されております。
 次に、預金保険機構によります主な資金援助等の実施状況及び政府保証つき借り入れ等の残高につきまして申し上げます。
 破綻金融機関からの救済金融機関への事業譲渡等に際し、預金保険機構から救済金融機関等に交付される金銭の贈与に係る資金援助は、今回の報告対象期間中に日本振興銀行の清算法人である日本振興清算に対する増額等が生じたことにより四百七十億円の増額となり、これまでの累計で十九兆三百八十七億円となっております。
 預金保険機構による破綻金融機関からの資産の買い取りは、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆五千百九十二億円となっております。
 また、預金保険機構の政府保証つき借り入れ等の残高は、平成二十七年九月三十日現在、各勘定合計で二兆一千九百五十四億円となっております。
 ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講ずることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも、日本の金融システムの一層の安定確保に向けて万全を期してまいる所存でございます。
 御審議のほど、よろしくお願いを申し上げます。
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宮下一郎#3
○宮下委員長 これにて概要の説明は終わりました。
     ————◇—————
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宮下一郎#4
○宮下委員長 次に、財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁総務企画局長池田唯一君、監督局長遠藤俊英君、公認会計士・監査審査会事務局長天谷知子君、財務省大臣官房審議官中川真君、主税局長佐藤慎一君、理財局長迫田英典君、国税庁次長星野次彦君、厚生労働省大臣官房審議官吉田学君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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宮下一郎#5
○宮下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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宮下一郎#6
○宮下委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。勝俣孝明君。
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勝俣孝明#7
○勝俣委員 自由民主党の勝俣孝明でございます。
 本日は、一般質問というせっかくの機会でございますので、金融経済全般について麻生大臣にお尋ねをしていきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず一問目は、個人消費の回復策について少しお尋ねをしていきたいと思います。
 まず、現在、安倍政権において名目GDP六百兆円を目標に掲げておりますけれども、この目標達成のためには、経済の約六〇%を占めると言われている個人消費の拡大を図ることが必要であるというふうに考えております。逆に言うと、この個人消費が活発にならなければ目標達成が難しいとも言えるわけでございますけれども、要は、経済の六〇%を占めるわけでございますので、個人消費が活発にならない限り、経済はなかなかよくなっていかないというふうに私は考えております。
 今、業界団体や企業においてベースアップやボーナスの増加等々が行われつつありますけれども、本来ならば、この上がった分のお金が消費に向かっていくとよいのですけれども、例えば我が国の個人の金融資産は、今、約一千七百兆円とも言われております。私が初当選させていただいた三年半前は、たしか一千四百兆円とも言われておりましたけれども、この三年ちょっとで一千七百兆円までふえているということで、年間で大体百兆円ずつふえていると言われております。そのほとんどが、間接金融の中で、預貯金が占めております。給料が上がった分のお金が、なかなか消費に回らず、預貯金の方に回ってしまっているとも言えるわけでございます。
 そこで、この賃上げで増加した所得をどのようにすれば消費につなげることができるとお考えなのか、大臣の御所見をお伺いいたします。
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麻生太郎#8
○麻生国務大臣 これは先生御指摘のとおり、GDPが今五百兆を超えたところまで戻ってきておりますけれども、GDPの中に占めます三大要素は、個人消費、設備投資、政府支出、これが多くの三つ。その中で一番大きいのは個人消費、約六〇%を超えるというところだと認識をいたしております。
 この個人消費をまず拡大するためには、その原資となります給与所得等々の賃金というものが増加していくことが必要でありますので、企業にとっては、これまで過去最高の企業収益を上げておられる、経常も常にふえておりますので、そういったようなことを考えて、賃上げの方に回してもらいたいと。
 ちなみに、内部留保がこの二、三年で約五十兆を超えておりますが、賃上げに回った分は約五千億、設備投資が五兆ぐらいだと思いますので、そういった意味では、政労使会議等々、官民対話等々でいろいろ働きかけを行ったところで、結果としては、ベースアップというものが三年連続、これまでベアなんて言葉は絶えて久しく聞かれなかった言葉が聞かれるようになったのはいいことだと思っております。確実に改善はしていると思いますが、その使い道がなければ消費はふえてこないということは、もうまことに御指摘のとおりであります。
 一番大きなのは、やはり長いこと続いておりましたデフレというものは、金は持っておけば物価が下がるわけですから、金を持っておりますと相対的所得は上がる。いわゆる資産が上がるということを意味しますので、じいっと持っておきさえすればいい。金利がつかなくても物価が下がっていく。
 そういう意識があろうというのは、これはもうよくわかるところなので、こういったところをやっていくためには、やはり産業競争力会議等で、これからの技術というものでIoTと言われる、インターネット・オブ・シングスというのを略してIoTという技術を用いたもので、例えば自動走行の車が出てくる。こういったものができますと、高齢者でも車が乗れるということにもなります。また、洋服。今、これらの技術を使いますと、オーダーメードでどんどん洋服がえらく簡単にできます。
 そういった技術の進歩などいろいろなものがあって第四次産業革命と言われるようなものが出てきていますので、こういったものがうまく利用されていくということが一つの方法だと思っております。
 また、高齢者というものを考えましたときに、介護用ロボットというようなものも大きな消費の一つになりましょうし、それを補うための人工知能、いわゆるAIというものが技術革新等として新しく出てくるものだと思います。やはり、世界最先端のものを目指して、平均寿命が世界一とかよく言われますけれども、そういった意味では、健康年齢というものを考えると、私どもとしてはきちんとそれをやっていかなきゃいかぬ。
 また、住宅。先進国の中で、多分、中古住宅の流通市場を持っていないという国は日本ぐらいだと思っていますけれども、そういった意味で、中古住宅の流通とかリフォームというものの市場というものをもっときちんと整理していく必要がありますと思っておりますので、こういったものも新たな需要の開拓として取り組んでいくことが必要だろうと思います。
 個人が買いたくなるようなものが出れば少々高くても買う、それが個人の消費マインドの一番の根本だと思いますので、個人が欲しくなるようなものをつくるという発想というのは、売れないという前提ではなくて、売れるものをつくるという発想にやはり生産する側の経営者の方も、いわゆるサプライサイドの方もそこらの点を考えていって、両方でやっていかねばならぬところではないかと思っております。
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勝俣孝明#9
○勝俣委員 財布のひもを緩めていただくための、やはり、大臣がおっしゃるように、欲しいものをつくっていく、需要を拡大していくということが大事なことだというふうに私も思っております。ありがとうございます。
 次に、会計に関する国際的な考え方が日本的経営に及ぼす影響についての対策について少しお伺いをしていきたいというふうに思います。
 今、国際化、グローバル化の進展に伴い、我が国の会計制度も国際会計基準が導入されてまいりました。税効果会計ですとか金融商品の時価会計などの導入により、本業の利益をしっかりと把握していくことは私も非常に大切なことだというふうに考えております。
 十数年前から、恐らく一九九九年以降だと思うんですけれども、ROAですとかROEといった、いかに効率的に資産や資本を使い利益を出していくかというこういった国際的な会計の考え方が、こういった市場や金融機関を通じて企業に浸透していく。それ以前の経営意識とは異なり、いわゆる利益至上主義に走ってしまい、企業のガバナンスを失ってしまう、こういう可能性も今出てきているわけでございます。
 余りにも短期的な利益至上主義に傾くと、過剰な効率化を図ることで、例えば正社員から短期雇用への転換等、年功序列、終身雇用による技術等の伝承により育んできた日本企業文化の本当によい部分が崩壊してしまうのではないかというふうな懸念があるわけでございます。このことが、逆に言うと、我が国の国際競争力の弱体化を招いてしまう、これは私は本末転倒なのかなというふうに考えております。たび重なる今のこういった企業不祥事も、このガバナンスの欠如が一因であるということも言うまでもありません。
 そこで、時価会計などの国際会計基準の考え方が浸透する中で、企業で働く人たちの帰属意識、今は愛社精神なんという言葉は余り言われなくなりましたけれども、そういった帰属意識を高めたり長期的な人材育成を行うといった日本的な経営のよい面が失われることのないよう、企業のガバナンスをしっかりとさせ、中長期的な視野に立った企業経営を促すべきだと考えておりますけれども、大臣のお考えをお伺いいたします。
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麻生太郎#10
○麻生国務大臣 これは勝俣先生、財金の話か経産省の話か文化庁の話か、いろいろなところに重なってくるところだとは思います。
 御指摘のとおり、いわゆる会社は誰のものかという話になったときに、多分、アングロサクソンに聞いたら、ほとんどはまず株主のものと。従業員のものと答える人はほぼいないと思われますけれども、日本の場合は、その点は、従業員とか経営者とか地域の人とか、いろいろな人、株主という形になっていたり下請という形になったり、いろいろな形で皆支え合っているという文化なんだと思いますので、従業員とかお客とか地域住民とかいう人たちが支え合ってつくっているところがありますので、持続的な成長とか中長期的な企業の価値の向上というようなものを長期にわたって図っていくというのは大事で、結果として、日本の場合は、二百年以上続いた会社というのは世界じゅうのうちのほぼ八十何%は日本になっております。
 やはり長く続けていく経営というのを非常に大事にしてきていると思いますので、神戸に行きますと、大化の改新にさかのぼって千五百年間続いている会社が一つありますけれども、あれが世界で一番古い会社ですが、そういったようなものというのは、アメリカにはもちろん、まあ千五百年前なんかアメリカは国もありませんからそれはそんなことを言っても始まりませんが、そういったようなものというのが日本の文化として残っているんだと思います。
 上場企業に適用されておりますコーポレートガバナンスという制度を昨年の六月から入れておりますけれども、やはりコードの趣旨というものを踏まえて、そのコーポレートガバナンスの社外重役とかいろいろな形の中から、短期的な話というのは、先ほど言われましたROEの話にしても、そういったような価値観と異なった価値観というものに関して株主の理解を得るというところが非常に大きな要素を占めるんだと思います。短期で追いますので、四分の一でやっていきますと、どうしても長期の投資、研究開発というようなところに金が回らない。そうなると、結果としては、新しい研究、新しい製品の開発がおくれるということになってきています。
 国際会計基準の中で、やはり一番大きく、法律的に見ますと、簡単なことを言えば時価会計という話なんですけれども、これを全面的に採用しているかというと、そんなに日本と大きく変わっているわけではないんですが、非上場企業の株式というのは、取得価額でやるか時価でやるか等々いろいろなやり方の違いがあります。
 そういったところを含めまして、適切にそういったものも反映させていきつつ、きちんとして残していくというようなものはやはり日本の企業の持っている大きな強みであって、長崎なんかへ行かれるとわかりますけれども、おじいさんも三菱重工にいました、お父さんも三菱重工、私も三菱重工と。三菱重工長崎造船所に勤めるのが家業を継ぐみたいなイメージで、やはり技術が蓄積されていくんですよ。あれには世界じゅう勝てぬですな。みんな来たら、技術屋は必ずそこが目について、みんなその話をしますから、多分みんな同じ驚きで見ているんでしょうけれども、それはやはり、勤めさせたくなるような企業文化がそこにあるんですよ。それはやはり、あの会社の持っている強みというか、あの工場の持っている強みなんだと思います。
 そういったようなものというのをいかに醸成し継続させていくかという面と、技術の開発とかいろいろな利益とかいうのをいかにうまくバランスをやっていくかというのは、企業経営者の責任としてよほど目配りをしておかぬと、なかなかそういったバランスは難しいなと思いながら考えております。
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勝俣孝明#11
○勝俣委員 ありがとうございます。
 最後の質問になります。地方金融機関の役割についてお尋ねをしていきたいと思います。
 これはマイナス金利の政策にも関係していきますけれども、今、日銀の当座預金の残高、これが約二百八十兆円ということでございます。昨年の四月は約二百十兆円でございましたので、この一年で約七十兆円増加しているわけでございますけれども、そういう中でこの状況は、地域の金融機関は、逆に言えばもう貸出先がなくて当座預金がふえているとも言えるわけでございます。
 こういう中で、地域に根差した地域金融機関は、企業の過去の業績のみならず、将来の事業性を評価した融資、創業支援を行い、新規事業の創設や新規開業に必要な資金を供給していくべきであるというふうに私は考えております。
 特に、地域の企業が人口減少等に対応するために業種転換や新規事業への進出を行うことを支援するのは、地域や取引先のことを理解している、まさに今、日本は、間接金融の文化の中での地域金融機関の大きな役割ではないかなというふうに私は考えるわけであります。
 こういった取り組みは、地域経済活性化のみならず、地域金融機関の貸出先不足の解決にもつながるのではないかというふうに考えますけれども、大臣の御所見をお伺いいたします。
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麻生太郎#12
○麻生国務大臣 この間の仙台のG7でも、勝俣先生、今何が不足しているかといったら、金じゃないんですよ。金は、銀行に限らず皆、一千七百兆の個人金融資産を含めまして、日本の国としての対外純資産も世界一ぐらいのあれなんですが、問題は、金じゃない、需要です。需要がないんだ。この需要を起こすために財政がとかいう話をいろいろしておりますので、私どもとしては、新しい需要を掘り起こしていくに当たって、やはり新しい企業が起きてくるというのが非常に大事なところだと思っております。
 いずれにしても、新しい技術の進歩がいろいろ大きな新しい産業の芽をあっちこっちで多分出してきているんだと思いますが、それは、その人がそれだけ開発しているんですけれども、これが何に向いているのかとかいうことを考えて、つくっていったらできちゃったというような人は、実はもう、これは大田区に限らず、いろいろ日本じゅうあちらこちらで出てきますので、努めてそういうところに行ったりなんかするようにしていないと、永田町ばっかりなんかにいると大体情報なんて偏ったものしか入ってきませんから、そういったところに努めて出ていく。
 それで、聞いてみると、ほおっというのはあるんですが、それを目ききと称して、それに目をつけて、ほかのを聞かれると、あっ、これならこれととか、あっ、そういえばこういったものを探している企業があそこにあったなとかいうのは、やはり地元とかその地域で回っている人というのは、転勤の余り少ない地方銀行とか信用金庫とか信組とか、そういったいろいろな、余り大銀行のように東京から九州へとかいうような感じじゃなくて、その地域にずっと根づいている人というのは、やはり一番よく入り込んでいると思いますので、そこらの人が、少なくとも物づくりを、何に使うかということを考えるいい立場にいるはずなので、そういった人たちの目というのが新しい産業を生み出していく大きな要素になり得るんだと思いますので、実効性のある課題解決というのの提案をする。そのかわり、その金が足りない分は融資しましょうとかいった意味で、担保だけに頼るのではなくて、事業の発展性とか企業経営者の資質とか、そういったようなものをきちんと見抜いて金を貸していく姿勢というのが地域金融に与えられている大きな問題なのであって、それができて、大きな企業にだんだん上がってくれば、逆に今度は人がそこへ入っていきますので、人口減少の問題にも、一つの解決にもつながっていくという面もあろうかと思います。
 そういった面で、地域金融の持っております可能性というのは大きいものだ、私どももそう思って、地域金融は育成庁として頑張らないかぬということを金融庁によく言っているところの一つであります。
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勝俣孝明#13
○勝俣委員 どうもありがとうございました。
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宮下一郎#14
○宮下委員長 次に、越智隆雄君。
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越智隆雄#15
○越智委員 自民党の越智隆雄でございます。
 きょうは、会期末近くでございますけれども、質問させていただく時間をいただきまして、ありがとうございます。
 この一月から私自身ちょっと気になっていることがございましたので、それをこの機会に質問させていただきたいと思います。政府参考人の皆様に幾つか事実確認の質問をさせていただいて、最後にできれば大臣から御所見を賜れればというふうに思っているところでございます。
 何をお伺いしたいかと申しますと、財政状況と格付と金利の関係、それと、金融環境と申しますか調達環境、特に民間セクターの調達、これがどういう形で影響し合っているかということについて確認をしたいと思っています。
 と申しますのは、四年前の六月に三党合意があって、その後、財政健全化と経済成長の両立ということで頑張ってきたわけで、財政の方はプライマリーバランスの黒字化二〇二〇年、GDPの方は六百兆円を二〇二〇年過ぎにという具体的な目標を持って今取り組んでいるところでありますけれども、その途中で、いろいろな金融環境の変化、経済環境の変化がございます。
 特に私が気になりましたのは、ことしの一月からの円高、また金利低下というところであります。ここには、もちろん金利の要因があって、日銀のマイナス金利の政策、また、日米の金利差というものが主要因だと思いますけれども、一方で、例えば新聞では、いわゆるリスク回避の円買い、JGB買いというような記述もあります。二月十二日、イエレンFRB議長が議会証言で、利上げのペースも減速するのが適当だというふうに言った直後の日経新聞ですけれども、「世界経済への不安から金融市場の緊迫感が強まり、安全性が高いとされる円や米独の国債に資金が急速に流入している。」というような記載もございます。
 理屈の世界では、財政が厳しい状態になって格付が下がって金利が上昇するということでありますけれども、現実の世界では金利が低下していく。今申し上げたような政策ですとか、あるいは国の信用力ということだと思います。
 このこと自体は、金融政策が効果を出しているとか、あるいは、日本の国の本質的な信用力が高いということだと思いますけれども、一方で、ちょっと冷静に考えると、政府の信用、政府の財政ということと、もっと大きな意味での国家の信用力という意味での乖離が出てきていて、いろいろな現象が出てきている。これは悪いことではないんですけれども、このことをどう捉えて、何を注意しておくべきかということについて私は個人的に関心を持ったということでございます。
 そこで、一つ目、政府参考人に聞きたいんですけれども、主要格付会社による日本国債の格付の推移について、概要を教えていただきたいというふうに思います。
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中川真#16
○中川政府参考人 お答え申し上げます。
 主要三社の日本国債の格付についての推移のお尋ねがございました。主要な格付会社でありますムーディーズ、S&P、そしてフィッチにおける日本国債に対する過去十年間の格付についてでございます。
 まず、ムーディーズにおきましては、二〇〇七年、二〇〇八年及び二〇〇九年に引き上げられました後、二〇一一年と二〇一四年に引き下げられまして、現在はシングルA1、これは上から五番目の格付となっております。
 S&Pにおきましては、二〇〇七年に引き上げられました後、二〇一一年及び二〇一五年に引き下げられまして、現在はシングルAプラス、上から五番目の格付となっております。
 最後のフィッチでございますけれども、二〇一二年及び二〇一五年に引き下げられまして、現在はシングルAということで、上から六番目の格付となってございます。
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越智隆雄#17
○越智委員 ありがとうございました。
 ムーディーズとS&Pが行ったり来たりで、フィッチがずっと格下げということでありますけれども、ムーディーズとS&Pを見ていますと、印象としてはですけれども、骨太の方針二〇〇六が出た後、格上げが起こって、その後、リーマンと震災の時期に格下げになっていっているというふうに思います。
 そして、あとちょっと、事前に聞いてみましたらば、格下げの理由ですけれも、ムーディーズの場合は、消費税の引き上げの先送りを理由にして格下げがなされ、また、SPの場合は、アベノミクス、経済に対する期待が弱くなったということで格下げが起こり、フィッチの場合は、消費税の引き上げ先送りに対する見合いの歳出削減がないということで格下げが起こったということで、それぞれ三者三様で、大ざっぱに言えば、SPは経済に注目していて、ムーディーズとフィッチは財政に注目している、そんなようなことだというふうに受けとめさせていただきました。
 それでは次に、ここ数年の国債の利回りの推移と、そして格付の変化について、その関係について質問したいと思います。
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迫田英典#18
○迫田政府参考人 お答えをいたします。
 最近の十年債の金利水準につきまして、過去二十年間をフォローしてみますと、二十年前の五月の月中平均金利は三・四%でございました。十年前の五月の月中平均金利は一・九%、五年前の五月の月中平均金利は一・一%でございまして、足元ではマイナスの〇・一%程度ということでございます。
 この間の民間の格付の動きは、長い目で見ますと格付は上がるときもあれば下がるときもあったわけでありますけれども、個々の格付が変化したときの国債市場の動きで見てみますと、これは金利が上がるときもあれば下がるときもあるということでございまして、例えば、格付が下がったから金利が上がるといったような一律の動きを示しているわけでは必ずしもないということでございます。
 いずれにしても、国債金利は、内外の経済財政の状況や時々の海外の市場動向等さまざまな要因を背景にいたしまして決まってくることから、こういうことになっているというふうに認識をいたしております。
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越智隆雄#19
○越智委員 ありがとうございます。
 ちょっと時間が押していますので、質問を私の口から逆に説明させていただきたいというふうに思います。
 今御説明ありましたとおり、金利がずっと中長期的に低下してきている中で格下げがあります。格下げのタイミングと金利の推移というのは細かく見ると必ずしも一致していなくて、相関は低いということであります。
 では、格下げ局面における利回りの低下の理由は何かということを考えると、先ほど冒頭申し上げたような金融緩和策の影響もあったと思いますし、これはなかなか検証しにくいと思いますけれども、リスク回避の円買いですとかJGB買いもあったんじゃないかなというふうに思っております。
 そんな中で、きょう特にお伺いしたかったのは、今、財政健全化の努力を継続的にしている。ただ、一方で財政の状況は厳しい。格下げは、トレンドとしては低下傾向になっている。ただ、アウトルック、中長期的な展望としては安定的だというふうになっている。そういう中で、JGBの金利は今低下している。
 それで、JGBの金利が低い、これはある意味ではとてもいいことで、安心材料でありますけれども、格下げ等によって、それ以外の、民間セクターへの影響が出ることを心配しなきゃいけないんじゃないかというところについてきょうはお伺いしたいと思って、ここまでいろいろとお伺いしてまいりました。
 特に、ソブリンシーリングの問題があります。国債の格付よりも高い格付を民間にはつけないというのがあって、例外があるので、ムーディーズの場合はキヤノンとかNTTとか十社例外、スタンダード・プアーズの場合は十六社例外でありますけれども、とはいっても、例外といっても、ムーディーズの場合は四ノッチまで、S&Pの場合は二ノッチまで、上までしかつけないということで、シーリングがかかっているということであります。
 あと、長期格付に加えて短期格付もあるので、特に民間企業の場合、資金繰りの問題があります。ここについて、短期格付に影響が出てきた場合に、結構喫緊の課題になるんじゃないかというのが二点目の心配です。
 三点目は、外貨ファンディング。今、ドル・円の通貨ベースが大分上がってきているので、調達コストが上がっています。ただ、これは米銀の資本規制強化による影響だということもあって、金融庁さんもその辺を気にしてストレステストをしているというふうに聞いておりますけれども、いずれにしましても、そういった影響が出るかもしれない状況であります。
 こういった影響というのは大企業のみじゃないかという意見もあるかもしれませんけれども、金融機関も影響を受けると考えると、その先の借り手にも影響が出るということを考えると、これはちゃんと見ておかなきゃいけないというふうに思っておりますが、国債以外の民間セクターへのインパクトについて今当局がどう考えているのかを教えていただきたいと思います。
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遠藤俊英#20
○遠藤政府参考人 委員御指摘の民間セクターへの影響ということで、銀行への影響についてお答えさせていただきます。
 外貨調達について影響があるのではないかという御指摘だと思います。銀行の外貨調達は、民間格付会社の格付のほか、金融機関の外貨の調達方法でありますとか、それから、より一般的な経済情勢あるいは市場動向など、さまざまな要因に影響を受けるものでございます。
 国債の格付が銀行の外貨調達に与える影響については、そういったさまざまな要因が影響するだけに、一概にお答えすることはなかなか難しいかなというふうに考えております。
 足元では、外貨の供給と需要、両方の要素があるわけでございますけれども、特に外貨需要の高まりなどを背景に、外貨調達コストが御指摘のように上昇しております。邦銀は、しかしながら、総じて充実した財務基盤を有しておりまして、必要な額の外貨資金の調達にも支障は生じていないというふうに承知しております。
 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、市場の動向についてモニタリングを継続するとともに、邦銀におきまして、海外業務の拡大に見合った安定的な外貨調達、ストレス時に備えた外貨流動性リスク管理体制、これが確保されるように、検査監督を通じて促してまいりたいというふうに考えております。
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越智隆雄#21
○越智委員 ありがとうございました。
 これからプライマリーバランス黒字化までの間、財政状況はまだまだ厳しい状況が続くわけで、その間、不測の事態が起きないようにという思いでここまで質問してまいりましたが、大臣、御所見があればいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
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麻生太郎#22
○麻生国務大臣 たしか二〇〇一年でしたか、ボツワナというアフリカのどこかにある国だと記憶していますけれども、その国の国債より日本の国債の格付が下がった。ふざけた話があったので、時の財務官か国際局長か忘れましたけれども、黒田東彦という人が当時いまして、死んだわけじゃないですよ、その人がいまして、抗議文を書いた。こんな英語のうまいのが大蔵省にいるのかという記憶は、今の日銀総裁、黒田東彦の私の最初の印象なんですけれども、天下の名文だったんです。
 やはり、この格付というのがどういう意味を持つかというのに関しては、これは国際的にもいろいろありまして、スタンダード・アンド・プアーズじゃない、あれはプアスタンダーズと読むのが正しいんだとか、あれはムードで動くからムーディーというんだとか、アメリカ人なんかに言わせたらぼろかす言いますから。そういった意味では余り信用されていないというものではあるのかもしれませんけれども、一応格付会社として残っています。
 この格付会社の信用に乗っかって多くの人が迷惑したのが、リーマン・ブラザーズのあのときのサブプライムローン。あれは格付会社が皆格をつけたんですからね。その会社が皆ばたばたいったというあの歴史を、みんな知っている人からいったらこれは大した話じゃないとは思いますけれども、現実問題知らない方も多いので、そういう方から見れば、少なくともこの格付が、トリプルAからダブルAに下がり、シングルAになっていった、プラスだマイナスだという話を、何を基準にやっていて、一体どれだけの人たちがこれに人間を割いているのかと聞くと、一人か二人でこれを決めているというのが実態というのが、知っている者にとりましては余り大した話じゃないと思いますけれども。
 今、各銀行が出しますいろいろなものに対して、格付によって金利がというようなことになると、それは回り回って一般に影響が出てくるところは無視できないということは我々の頭に入れて配慮しておかねばならぬと思いますが、基本として、国自体のものとはかなり違ったものになっている、私どもはそう思っております。
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越智隆雄#23
○越智委員 ありがとうございました。
 これで質問を終わります。
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宮下一郎#24
○宮下委員長 午前十一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前九時三十六分休憩
     ————◇—————
    午前十一時三十分開議
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宮下一郎#25
○宮下委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。前原誠司君。
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前原誠司#26
○前原委員 民進党の前原でございます。
 我が党は、先ほど、消費税率引き上げを先送りする法案を国会に提出をいたしました。私も、財務金融の担当者として党の決定には組織人としてコミットメントしますが、きょうの質問は、少し包括的な観点から議論をさせていただきたいと思います。
 まず財務大臣にお伺いしたいというふうに思いますけれども、一—三月期のGDP一次速報値、これは〇・四%プラスとなりまして、二〇一五年度の実質GDP成長率は〇・八%となりました。年初の原油価格の下落、あるいは中国などの新興国経済の先行き不安から、お正月明けから株価は下落をして、株価、為替のボラティリティーが大きくなっていたことを考えますと、逆に言うと、一月—三月がプラスということは、よく踏みとどまった方だと私は思います。
 ただ、二〇一四年度がマイナス〇・九%、その中でも、GDP、これは六割を個人消費が占めるわけでありますけれども、二〇一四年度がマイナス一・七、二〇一五年度がマイナス〇・二、前年度から回復傾向にあるといっても、この六割を占める消費がマイナスであります。
 安倍首相と議論をすると、消費増税を行ったことの影響だということをずっとおっしゃるわけであります。消費増税だけが原因だと私は思っておりませんが、現下の経済状況を含めて、この消費低迷の原因について、財務大臣のお考えをお聞かせください。
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高鳥修一#27
○高鳥副大臣 前原委員にお答えをいたします。
 個人消費の動向でございますけれども、おおむね横ばいで推移をしております。ただし、消費税引き上げ以降の回復は、総じて力強さを欠いていることは事実でございます。この背景には、以下のような要因が関係していると考えております。
 まずは実質賃金。二〇一四年度は、消費税率引き上げや輸入物価の上昇がございまして、実質賃金を押し下げました。ただし、二〇一五年春以降、マクロ全体で見た総雇用者所得は、名目、実質で増加傾向となっております。
 また、消費者マインド。これは、デフレマインドの払拭に時間を要する中、子育て世代や低所得者を中心に、先行き不透明感等から消費を抑制している可能性がございます。
 それから天候不順。これは、二〇一五年四月から六月期の冷夏、降雨や、十—十二月期の記録的な暖冬。
 そして最後でございますが、耐久消費財の不振ということがございます。これは、消費税引き上げに伴う駆け込み需要やそれ以前の増加を背景に、耐久消費財の減少が続いていることなどが考えられます。
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麻生太郎#28
○麻生国務大臣 これまでの消費の低迷の要因については、今、内閣府の説明もありましたけれども、現在の経済状況というのを見ますと、御存じのように、企業収益は過去最高ということはもうはっきりしていますし、雇用者報酬も、実質で見ても前期比一・三、前年同期比で二・七ということになっていますし、有効求人倍率を見ましても、二十三、四年ぶりの高水準ということになっておりますので、ファンダメンタルズは確かなものなんだと、私どもはそう認識をいたしております。
 これを個人消費の拡大のためというのは、ふえた分は、預金がふえていっているというのではなくて、それが消費に回らず預金ということになっておるんですが、私どもから見ましても、経営者も同じような感覚の方が多いように見受けますけれども、やはりデフレが二十数年も続きますと、金利がつかなくても、物価が下がることによって金の値打ち自体が相対的に上がってくるというところもあって、何となく、一日待てばあしたはまた安くなる、あさってにはまた安くなるという心理がある間はなかなか消費に回っていかないという面は僕は避けられないものだと思いますので、これは企業収益にも、さらに賃金を引き上げてもらいたい、例えば内部留保が五十兆たまっているんだったら、設備投資は幾らにしましたかと言ったら五兆、賃金は幾らふえたんですかと言ったら五千億というのが実態ですから、そういった意味では、やはり引き続きこういったものをみんなで押し上げるためには、個人消費というのはGDPの六〇%を超えておりますので、そこのところをきちんと時間をかけて押していくというか支えていくということが、民需主導の経済というものをつくり上げるためには避けて通れぬところだろうと思っております。
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前原誠司#29
○前原委員 後で伺おうと思ったんですが、今、財務大臣がそういう御答弁をされましたので、どうしても聞きたいことがあります。
 G7で財務相・中央銀行総裁会合が行われましたけれども、予定どおり消費税は引き上げるということをおっしゃったということでありますが、これについて、おっしゃったのか、それは国際公約と捉えていいのか。その点についてお話しください。
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