厚生労働委員会

2016-12-02 衆議院 全202発言

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会議録情報#0
平成二十八年十二月二日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 丹羽 秀樹君
   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君
   理事 高鳥 修一君 理事 とかしきなおみ君
   理事 三ッ林裕巳君 理事 井坂 信彦君
   理事 柚木 道義君 理事 桝屋 敬悟君
      あべ 俊子君    赤枝 恒雄君
      秋葉 賢也君    江渡 聡徳君
      大串 正樹君    大隈 和英君
      大西 英男君    大野敬太郎君
      木原 誠二君    木村 弥生君
      小松  裕君    今野 智博君
      新谷 正義君    田中 英之君
      田畑 裕明君    高橋ひなこ君
      谷川 とむ君    豊田真由子君
      中川 郁子君    長尾  敬君
      丹羽 雄哉君    福山  守君
      堀内 詔子君    宮川 典子君
      村井 英樹君    八木 哲也君
      山下 貴司君    阿部 知子君
      大西 健介君    岡本 充功君
      郡  和子君    長妻  昭君
      初鹿 明博君    水戸 将史君
      本村賢太郎君    伊佐 進一君
      角田 秀穂君    中野 洋昌君
      高橋千鶴子君    堀内 照文君
      足立 康史君    河野 正美君
    …………………………………
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   厚生労働副大臣      橋本  岳君
   厚生労働副大臣      古屋 範子君
   厚生労働大臣政務官    堀内 詔子君
   厚生労働大臣政務官    馬場 成志君
   経済産業大臣政務官    中川 俊直君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局内閣審議官)         古澤 ゆり君
   政府参考人
   (人事院事務総局職員福祉局次長)         中山 隆志君
   政府参考人
   (総務省自治行政局公務員部長)          高原  剛君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         宮川  晃君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  福島 靖正君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            山越 敬一君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局安全衛生部長)       田中 誠二君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  鈴木 康裕君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
十二月二日
 辞任         補欠選任
  白須賀貴樹君     今野 智博君
  高橋ひなこ君     大西 英男君
  豊田真由子君     宮川 典子君
  福山  守君     八木 哲也君
  中島 克仁君     本村賢太郎君
  河野 正美君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 英男君     高橋ひなこ君
  今野 智博君     白須賀貴樹君
  宮川 典子君     豊田真由子君
  八木 哲也君     大野敬太郎君
  本村賢太郎君     中島 克仁君
  足立 康史君     河野 正美君
同日
 辞任         補欠選任
  大野敬太郎君     大串 正樹君
同日
 辞任         補欠選任
  大串 正樹君     福山  守君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 厚生労働関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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丹羽秀樹#1
○丹羽委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、政府参考人として内閣官房内閣人事局内閣審議官古澤ゆり君、人事院事務総局職員福祉局次長中山隆志君、総務省自治行政局公務員部長高原剛君、厚生労働省大臣官房総括審議官宮川晃君、健康局長福島靖正君、労働基準局長山越敬一君、労働基準局安全衛生部長田中誠二君、保険局長鈴木康裕君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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丹羽秀樹#2
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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丹羽秀樹#3
○丹羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。長尾敬君。
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長尾敬#4
○長尾委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の長尾敬でございます。
 きょうは質問の機会を与えていただきましたことを、心から感謝を申し上げたいと思います。
 けさの新聞で、ことしの流行語大賞のトップテンに、厚生労働委員会のみならず多くの委員会で取り上げられた「保育園落ちた日本死ね」、これがトップテン入りをいたしました。「保育園落ちた」、これは、本当に我々政治家また行政がしっかりと受けとめて問題解決に取り組まなければならぬところ、「死ね」という言葉が流行語大賞ノミネート、トップテン入り、くれぐれもこの言葉が流行しないようにしていただきたいし、笑顔でこの結果をいっときたりとも過ごすようなことがあってはならないと思っております。非常に爽やかでない朝を迎えた中で、あえて質問をさせていただきたいと思います。
 職場で、お前死ねというようなパワハラを受けて、もしかすると過労自死をした方々、あるいは、これからそのようなことがないという気持ちも込め、過労死の問題について質問をさせていただきたいと思います。
 許可を得ましたので。皆さん、これは先月事務所なりに張っていただいたでしょうか。「過労死ゼロを実現するために」ということで、厚生労働省がつくってくれたポスターであります。ここにたどり着くまで、家族の会が一九九一年に設立をされて以来、大変な血のにじむような努力があり、また議員先生初め行政の皆さんの尽力があって、たかがポスターですが、されどポスター、この意味合いを、せっかくなので、この場でかみしめさせていただきたいなと思っています。
 先月は、十一月、この月間でありますけれども、この過労死等防止啓発月間についてどのような取り組みをいただいたのか、厚生労働省から御答弁をいただきたいと思います。
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山越敬一#5
○山越政府参考人 お答えを申し上げます。
 過労死等防止啓発月間でございますけれども、今御指摘もございましたように、過労死等防止対策推進法第五条に基づきまして、国民の間に過労死等を防止することの重要性について自覚を促し、関心と理解を深めるため、毎年十一月に実施しているものでございます。
 この月間におきましては、私ども、過重労働解消キャンペーンといたしまして、違法な長時間労働や悪質な賃金不払い残業などの撲滅に向けた重点的な監督指導や、過重労働に関する全国一斉の無料電話相談を実施しております。また、過労死等の防止に取り組む民間団体の皆様と連携をいたしまして、過労死等防止対策推進シンポジウムも開催をしております。
 これに加えまして、今お示しをいただきましたようなポスターの掲示でございますとか、パンフレット、インターネット広告など、いろいろな媒体を通じまして周知啓発を実施しているところでございます。
 その中で、過労死等防止対策推進シンポジウムでございますけれども、平成二十八年度は、全国四十二の都道府県、四十三の会場で実施をいたしまして、過労死の遺族の方の体験談にも耳を傾けていただいたところでございます。
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長尾敬#6
○長尾委員 施行されて三年目になりますけれども、私の記憶ですと、施行された十一月が、たしか衆議院の解散・総選挙で、なかなか政治の側が取り組めなかったというような記憶をしております。これからどんどんブラッシュアップしていくような取り組みをお願いしたいと思います。
 特に、家族の会やその関係支援団体のみならず、ここに企業関係者、そして労働組合を初めとするこういった団体、直接当事者の方々がさらにかかわれるような流れを、ぜひともつくっていただきたいなと思っております。
 それで、実は二〇一二年の三月に私が、
  大きくなったら、ぼくは博士になりたい。
  そしてドラえもんに出てくるような
  タイムマシーンを作る。
  ぼくはタイムマシーンにのって
  お父さんのしんでしまう前の日にいく
  そして「仕事に行ったらあかん」ていうんや
という、過労死の家族の会の方々がもう共通している、いわゆるマーくんの手紙というのを読ませていただきました。
 そのとき、ここにいる大西議員も僕の後ろにいらっしゃった記憶がありますけれども、今このマーくんも、タイムマシンをつくるのは諦めたらしいですけれども、理科系の大学に通っている、そろそろ成人をされると。いろいろな思いが、この過労死啓発月間には込められております。
 ちょうど、私の地元の冨原さんという女性の方から、実は息子の過労死の認定を今申請しているんだけれども、どうしたらいいだろうと。ただ、当時は、過労死問題というと、労災をどう認定してもらうかということが中心の時代だったんです。ただ、寺西さんとそのときに初めてお目にかかったんですけれども、私たちも、もう十年以上もそういうことばかりやっている、だんだんだんだんエネルギーの使い方が、ちょっと方向性は、正しい方向は違うんじゃないかと。そこで、防止をしていくというような概念を、政治家の皆さんや、また行政の皆さんと一緒にやっていきたいと。ただ単に過労死を防止したいという、言うはやすし、言葉の単純な問題ではなく、そういった家族の方々の思いもあるということで、ここはひとつ共有をさせていただきたいと思います。
 その後、超党派の議員連盟ができて、議員立法で、全会一致で成立した。私は、ちょうどそのとき落選中でございましたので、衆議院の本会議場傍聴席から、参議院の本会議場傍聴席から、この成立を見てまいりました。万感の思いでございました。
 ただ、これからちょっと議論を進めていきたいというふうに思うんですけれども、これから我々がやらなきゃいけないことと、あと、今もすぐにでもできること、その辺の区別というものは、くっきりはっきりと、めり張りをつけた議論をしていきたいなというふうに思っています。
 それと、もう釈迦に説法なんですけれども、やはり日本というのは、欧米に比べて労働生産効率が悪いというのは委員の皆さんも御承知のとおりであります。これは多分、日本流の働き方ということに問題が、よくも悪くもあると思っています。
 私も十七年サラリーマンをやりましたので、一生懸命残業をして働くということが、ある種の上司へのアピールであったり、本音を言うと、住宅のローンを組むときも、通常の給料では間に合わないので、残業代も含めてローンを組んだりや何か、現実にやっているんですね。これも議連で、経団連の方や、あと連合の方にも指摘事項として、やはり残業代を減らしていこうと言いながら、そういう部分も、労使ともに、ちょっと議論が、口で言っている割には乱暴じゃないかなというようなところがたくさんあります。
 ですから、こういった慣例、慣習とか、悪い意味での労働文化を変革していくというのは、やはり先ほども、シンポジウムなりにできるだけ企業経営者や労働団体関係も直接かかわれるようにしていただきたいというのは、そういう意味合いであります。
 あと、これも非常に素朴な疑問、質問ですけれども、結局、政府は働き方改革のためにどのような検討をしているのかということを、改めてこちらでお尋ねしたいと思います。
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橋本岳#7
○橋本副大臣 お答えをいたします。
 私もサラリーマンをしていた時期がございますので、ちょっとしみじみと振り返りながらお話を伺っていたところでございますが、時間外労働について、どのようなことを検討しているのかというお尋ねでございます。
 御案内のとおり、時間外労働というものについては、現行制度上も限度なく認められているものではございません。労使で定めた三六協定の範囲内に限って行うことができるものでございます。
 まずは、こうしたルールを企業が遵守していただくことが必要でございまして、厚生労働省として、これまで企業に対する監督指導の強化に取り組んでまいりました。「かとく」の設置でありますとか、複数の事業場で違法な長時間労働を行う企業の名称を是正指導した段階で公表する仕組みの導入、あるいは監督指導の対象の拡大などなどでございます。
 また、現在、労働基準法の改正法案を提出しておりますが、その中で、企業に対し年五日の年次有給休暇の指定を義務づけること、あるいは中小企業への適用を猶予している月六十時間超の時間外労働への割り増し賃金率の適用など、働き過ぎを防止するための施策を盛り込んでいるところでございます。
 その上で、今御案内のとおり、働き方改革実現会議が開催されておりまして、九月二十七日の会議におきまして、総理より、時間外労働の上限規制のあり方など長時間労働の是正ということもテーマとして御発言があったところでございました。こちらの方で、働く方の立場や視点に立ってしっかりと議論し、実効性のある対策を取りまとめていこう、このような状況でございます。
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長尾敬#8
○長尾委員 今副大臣の御答弁にもありましたように、労使の協定、いわゆる三六協定というのが一番象徴的なわけでございますけれども、この運用に関しては、やはり私もいつも疑問に思っております。
 そこで、過労死ライン、いわゆる八十時間以上と言われていますけれども、八十時間以上、また百時間超の協定を結んでいる企業の事業所ベースでの割合と、あと、業種別の傾向について教えてください。
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山越敬一#9
○山越政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十五年の労働時間等総合実態調査によりますれば、全事業場のうち、特別条項つき三六協定を締結している事業場で、一カ月の特別延長時間が八十時間を超えている事業場の割合は四・八%となっております。百時間を超えている事業場の割合は一・二%でございます。
 また、業種別の傾向といたしまして、特別条項つきの三六協定を締結している事業場のうち、一カ月の特別延長時間が八十時間超えの事業場の割合は、全体では二一・五%でございますけれども、業種別に見ますと、運輸交通業、貨物取扱業、通信業などで三割を超えている状況でございます。
 なお、特別条項は緊急時に備えて締結する性格のものでございますので、一カ月の法定時間外労働が最も長かった労働者について、その実績を見てみますと、八十時間超えの者がいる事業場の割合は全事業場の一・九%、百時間超えの者がいる事業場の割合は全事業場の〇・八%となっているところでございます。
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長尾敬#10
○長尾委員 そこで、八十時間、百時間を超えているような三六協定の締結が労基署に提出された場合、労働基準監督署はどのような対応をとられているんでしょうか、御答弁ください。
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山越敬一#11
○山越政府参考人 労働基準監督署に三六協定が届けられた際でございますけれども、まず、法定の要件にその三六協定が適合しているかどうかを確認し、法定の要件を満たしていない場合には、これを返戻いたしまして、再提出を行うよう指導をしております。
 また、三六協定の内容についても確認をしておりまして、限度基準告示の延長時間の限度を超えているものである場合などにも、これを返戻いたしまして、労使間で再度検討していただきまして、労使協定を再度締結していただき、届け出るよう指導をしているところでございます。
 さらに、特別の事情が生じたときに限り限度時間を超えて延長できる時間を、これをできる限り最小限のものとするようにも指導をしているところでございます。
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長尾敬#12
○長尾委員 ただ単に受け取っているだけということではないけれども、事実上、今御答弁をいただいた対応、いろいろ抜け落ちていることはたくさんあるだろうなというふうに思うんですけれども。
 我々が、ちょっと勘違いしちゃいけないなと思うのは、仮に八十時間、百時間であったとしても、必ずしもその企業が、八十時間の残業をやっているとか百時間の残業をやっているというようなことではないということですね。一部には、特別条項についても、その上限が規定されていないから、運用上、実質的には無制限だというような指摘をすることはわからなくもないんですけれども、必ずしもそういう状況ではないということを、ちょっとここで共有させていただければなと思っています。
 そこで、その三六協定について、締結していない事業所の割合、あと、なぜ締結をしていないのか、その理由について御答弁ください。
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山越敬一#13
○山越政府参考人 労働基準監督署が事業場に対する監督指導を行った際に、三六協定を締結することなく時間外労働や休日労働が行われている状況が認められた場合には、労働基準法違反として是正指導をしているところでございます。
 また、三六協定の存在を知らないことを理由として三六協定を締結していない事業者が少なからず認められることから、従来のパンフレットに加えまして、この十一月一日から新たにポータルサイトを設けまして、これはスタートアップ労働条件というものでございますけれども、この中でも三六協定の周知を図っているところでございます。
 なお、御質問がありました、三六協定を締結していない事業場の割合でございますけれども、全体の四四・八%と承知をしております。
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長尾敬#14
○長尾委員 知らなかったという事業所もあれば、あるいは、そもそも残業そのものがないというようなことで、その辺も我々は、三六協定の運用について、丁寧に理解をしていく必要があると思っております。
 そこで、ちょっと余談というか、こういう質問もなんなんですけれども、国家公務員というのは労働基準法適用外ですよね。
 例えば、あしたいきなり質問ができた、それが夜九時だったと。いろいろな、委員長初め理事の皆さんも大変御苦労をされていらっしゃると思うんですが、それから質問通告をして、答弁書を書いて、深夜まで一生懸命電気をつけて仕事をして、こういうことはやはり考えていかなければいけないなと思っております、委員会の運営上。これは、我々全て含めて、国家公務員の皆さんには本当に心から日ごろ感謝しております。
 ちなみに、我が国の国家公務員の公務災害の補償状況というのは、どのぐらいなんでしょうか。
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山越敬一#15
○山越政府参考人 ことし十月に閣議決定をいたしました過労死等防止対策白書に、今御指摘の公務災害についての状況が記されているところでございます。
 これによりますと、国家公務員の平成二十七年度の脳・心臓疾患について、協議件数が二十六年度に比べて一件増加の七件、認定件数は二十六年度に比べて三件減少の一件となっております。
 また、精神疾患につきましては、協議件数が二十六年度に比べて一件増加の二十三件、認定件数が平成二十六年度に比べて一件減少の九件となっているところと承知をしております。
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長尾敬#16
○長尾委員 数が一桁だとか二桁だとか、そういう問題ではないと思っております。過労自死なり過労死が発生しているというその事態がやはり問題であって、やはりここの部分はしっかりと取り組んでいきたいなと思っています。
 そこで、できることは今厚生労働省も地味ながらもしっかりとやってくださっています。例えば、複数事業所で違法な長時間労働を行う企業に対しての指導、公表というのを運用上実施してくださっているようなので、この運用状況について、いわゆるスリーアウト制ですね、御答弁ください。
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山越敬一#17
○山越政府参考人 御指摘いただきました取り組みでございますけれども、厚生労働省といたしましては従来から、労働基準法等に違反する疑いで送検した事例については原則公表しておりましたけれども、これに加えまして、昨年五月から一歩踏み込みまして、複数の事業場で違法な長時間労働を行う、そして社会的に影響力の大きい企業につきましては、一定の是正指導を三回した段階で公表することとしております。現在までに、この取り組みにより公表した企業は一件となっております。
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長尾敬#18
○長尾委員 平成二十八年五月に千葉労働局で、小売店等の棚卸し請負業を含む企業の経営トップに対してということです。こういうことは今すぐできることですので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 あと、長時間労働の是正には企業全体で取り組んでいくことが重要、当たり前のことですが、そうした観点も含めて、企業名公表制度をより効果的なものにするべく検討すべきだと考えておりますけれども、その辺はいかがでしょうか。
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橋本岳#19
○橋本副大臣 委員御指摘のとおり、長時間労働を是正していくためには、もちろん労働者個々一人一人のことということもないわけではないと思いますが、やはり企業の経営トップがきちんとそういう率先をして、個々の事業場における問題の背景にある企業全体の労務管理あるいは企業風土をめぐる課題、そうしたものの是正に向けて取り組んでいただくことが重要だというふうに考えております。
 先ほど御指摘をいただきました企業名公表制度でございますけれども、現時点では、三回指導があった、いろいろ、幾つかの事業場で全国的に指導をしたものについて公表する、告発する前の段階で公表する、こういうような制度になっておりまして、今一件ということでございます。
 これが多いのか少ないのかというのは見方があって、ワンアウトとかツーアウトの時点で見直しをしてくれていればいいなという趣旨の制度ですから、その結果として一件しかスリーアウトに至っていないという考え方もあるし、あるいはまだまだ把握できていないからそのようになっている、あるいはもっと見直しをする余地というのもあるのかな、そういうことも、両方の見え方があるというふうに思っております。
 御指摘を踏まえて、今私も申しましたような問題意識はございますので、今後、企業名公表制度の拡充も含め、全社的な是正が図られるような仕組みについてしっかり検討してまいりたい、このように考えているところでございます。
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長尾敬#20
○長尾委員 いろいろ労災適用の部分で、どう考えても実態的には適用になるはずだろうと思っていたけれどもならなかった多くの事例が、勤務時間のきっちりとした把握というのができていなかった。きょう、ちょっと質疑させていただいたことも取り組みとしては大切なんですけれども、労働時間の把握というものがどれだけきっちりとできているかというのが、私はこの過労死問題の一番のポイントだというふうに思います。どれだけいい法律があっても、労働時間の把握です。
 これから、多分、労基法の改正議論の中で、年金カット法案というようなレッテル張りもございましたが、残業代ゼロ法案というようなレッテル張りもございます。しかし、我々、与党も野党も、この過労死問題については、先ほど冒頭で紹介させていただいたような純粋な気持ちで、全会一致でやったことですので、いわゆるその気持ちに一点の曇りもなく取り組んでいただきたいと思いますし、お互いがそういう気持ちで取り組んでいるという前提で、来るべき労働基準法改正に向けて、私も一委員として取り組んでまいりたいと思っております。
 以上、質問を終わります。ありがとうございました。
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丹羽秀樹#21
○丹羽委員長 次に、伊佐進一君。
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伊佐進一#22
○伊佐委員 公明党の伊佐進一です。
 今回、この委員会を開催させていただくことになりました一つのきっかけでありました電通事件。若い、とうとい命が失われてしまった。
 御遺族の方に、まず衷心より哀悼の意を表したいと思います。
 そのお母様がおっしゃっておられたのは、命より大切な仕事はありません、過労死を繰り返さないでと。愛する娘を亡くされたこのお母様の訴えというのは、決して無駄にしちゃいけないというふうに思っております。しっかりと議論させていただきたいと思います。
 先ほど、長尾委員の方から、労働時間の把握が大事なんだという指摘が最後にございました。引き続いて、ちょっとその点について伺いたいと思います。
 四六通達について、まず伺いたいと思います。
 十月に、過労死等防止対策白書というのが初めて出てまいりました。労災認定の目安になる月八十時間というのがございますが、この八十時間を超えて残業している企業というのが二三%ということになりました。これは、長時間労働の実態が可視化されたという点では一つ大きな前進だったというふうに思いますが、やはり問題は依然見えていない部分があるというふうに思っております。
 例えば、今回の件もそうでしたが、労働時間を自己申告する際に、過少評価、少なく自己申告させる。今回の電通の場合は、残業時間というのを、これはあなた、自己啓発でしょうといって、自己啓発の時間として過少報告をさせていたということがございました。過少報告させることによって、時間外労働が認められているぎりぎりの時間内におさめていったということがございました。
 労働時間の把握というのは、本来であれば、管理をして確認するというのは使用者側の責任です。ところが、さまざまな事情でやむを得ない場合のみ自己申告ということになっております。しかも、自己申告した際には、それが適正かどうかというところを使用者側が定期的に実態調査を行う、あるいは確認をするということになっております。これがちょっと曖昧なんじゃないか。つまり、このやむを得ない場合は自己申告、では、どういう場合やむを得ないのか。
 あるいは、さっきの自己啓発の話ですが、自己啓発の扱いというのをどうするか。電通事件のように、本当は残業なのに偽って自己啓発、これはもうもってのほかですが、では、本当に自己啓発である場合には、これは、仕事に必要なのであれば残業に本当は含めるべきなんじゃないかというような考え方もあります。
 また、調査をする、これは、調査はどういうふうにするのか、どういったときに調査するのか。こういうような基準というのが不明確なんじゃないかという指摘がございます。
 こうした勤務時間を例外的に自己申告で行うといった場合には、この基準の明確化というものが必要じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
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山越敬一#23
○山越政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘いただきましたとおり、本来は労働時間とすべき時間について労働時間でないと申告させるといった、これは労働基準法違反を生じさせるわけでございますけれども、こういった自己申告制の不適正な運用については問題であるというふうに考えております。
 ただいまの御指摘も踏まえまして、自己申告制の不適正な運用と考えられる事例でございますとか、自己啓発などがどのような場合に労働時間に該当するかなどの点について、通達の解釈がより明確になりますよう検討してまいりたいと考えております。
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伊佐進一#24
○伊佐委員 明確化に取り組むという答弁だったと思います。
 私、もう一つ大事だと思いますのは、やはり企業文化をどうやって変えるかということだと思います。規制をいろいろな形で適正化する、あるいは厳しい形にするというふうにしていったとしても、企業のマインドというものが変わらないと、どうしても、抜け穴といいますか、かいくぐってくるところも出てくるんじゃないか。
 だから、一方で必要なのは、例えば短時間労働、残業を減らすとか、時短であるとか、こういうようないろいろな取り組みをする企業、こういう企業をみんなで応援していく、政府が応援していくということが大事じゃないかというふうに思っております。
 例えば、いろいろな取り組み、一つは勤務間インターバル。これもずっと議論になっておりますが、勤務を終えてから次に仕事が始まるまでの時間、この間、一定の期間を置くというような考え方があります。例えばヨーロッパでは十一時間というような事例もございますが、これを日本でどう考えるかということもあります。
 いきなり規制になるのか、あるいは、少なくとも、自主的に頑張っている企業、労使で合意をして、検討して取り入れている企業、こういったものに対しての支援であるとか、こうしたさまざまな取り組みをしている企業に対して政府は支援をもうちょっと強化していくべきだというふうに思いますが、副大臣、いかがでしょう。
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橋本岳#25
○橋本副大臣 お答えをいたします。
 過重労働を防止し、誰もがその能力を存分に発揮できる社会をつくるためには、時間外労働の抑制や勤務間インターバルの導入を促進するなどの働き方改革は非常に重要なことであるというふうに考えております。
 このため、厚生労働省としては、時間外労働の抑制や年次有給休暇の取得促進などに自主的に取り組む中小企業を対象とした職場意識改善助成金制度というものを設けておりまして、その促進のための支援を図っているところでございます。
 また、勤務間インターバルの導入につきましては、平成二十八年度第二次補正予算で措置をいたしました、インターバルを導入する中小企業への助成金の創設、あるいは好事例の周知などを通じまして自主的な取り組みを推進していくこととしておるところでございまして、委員御指摘をいただきましたように、まずはそうしたことにしっかり取り組む企業をちゃんと応援していくというようなことは、今後もやっていきたい、ぜひ取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
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伊佐進一#26
○伊佐委員 今副大臣からお話しいただいた、勤務間インターバルや頑張っている企業に対する助成、これは二十八年度の補正から行われて、あくまで広報で最初始まっていますが、本当に、この企業に対しての助成というのを今、二十九年度予算で要求しているというふうに伺っておりまして、しっかり我々としてもここは後押しをしてまいりたいというふうに思っております。
 この働き方改革、特に女性の働き方であったりとか、あるいは子育て世代の働き方という点で、もう少し掘り下げて、具体的な職種を取り上げて議論させていただきたいと思います。
 薬剤師の働き方なんです。
 かかりつけ医というのがあって、かかりつけ歯科医というのもございます。
 同時にまた、かかりつけ薬剤師というのもあって、これは政府が推奨しているものですが、患者さんの服薬状況というのをお一人お一人ちゃんと丁寧に把握する。薬剤師が患者さん一人一人に沿ってちゃんとアドバイスをしていくというこのかかりつけ薬剤師ですが、かかりつけ薬剤師になるための基準というのがございます。
 主に三つありまして、一つは、薬剤師として三年以上勤務しているというのが一点。三年以上の勤務経験。二点目が、その薬局に六カ月以上在籍している。六カ月以上の在籍、これが二点目。三点目が、週に三十二時間以上働いているというのがございます。
 一つ目はわかります、三年以上の勤務経験、一定のキャリアがしっかりあるということで。二点目は、六カ月以上その薬局にいる、これもわからなくもない、その地域に根差しているという意味で。もちろん、転勤があるところは一定の配慮が必要だと思いますが、まあ、わからなくもない。
 問題は、三点目、週三十二時間以上勤務しないとかかりつけ薬剤師になれない。
 子育てをされている薬剤師の皆さんというのは時短が許されないんです。時短を採用して三十二時間以下で仕事をしていると、かかりつけ薬剤師になれないという決まりになっております。
 まず伺いたいのは、では、このかかりつけ医、あるいは、かかりつけ歯科医というのはこういうような基準があるんでしょうか。
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鈴木康裕#27
○鈴木政府参考人 短時間勤務に配慮した診療報酬についてお尋ねがございました。
 かかりつけ薬剤師の場合には、御指摘のとおり、そういう条件がございますが、一方、かかりつけ医、かかりつけ歯科医師でございますけれども、この診療報酬においては、常勤の医師、歯科医師の配置は求めておりますけれども、勤務年数に関する要件を設けておりません。
 また、常勤の医師の考え方につきましては、平成二十八年の診療報酬改定で、短時間勤務の医療従事者にも配慮する観点から、常勤の医師が産前産後休業及び育児・介護休業を取得した場合に、複数の非常勤従事者の勤務時間を合計して常勤配置の要件を満たせるよう見直しをしたところでございます。
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伊佐進一#28
○伊佐委員 そうなんです。かかりつけ医とかかりつけ歯科医師については、その人の働き方についての要件というのはない。こういう施設という要件はあります。さっき常勤というのもおっしゃいましたが、確かに御答弁いただいたとおりで、常勤というのもあくまで、例えば、育休を取得されれば、その間は非常勤の方を雇われて、合わせ一本でオーケーとするというようなルールになっております。
 ところが、その合わせ一本のルールもこの薬剤師にはないという現状です。だから、子育てしながら一生懸命頑張っていらっしゃる薬剤師の皆さんがかかりつけ薬剤師になりにくい。
 こういう制度について、子育て世代の働き方という点に関して何らかの配慮が必要なんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
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鈴木康裕#29
○鈴木政府参考人 御指摘のとおり、かかりつけ薬剤師については、三年以上、六カ月以上というような要件がございます。これは、原則、途切れなく勤務を継続することを求めておりますけれども、育児休暇の期間は除外して取り扱うことができるということにしておりまして、一定の子育て世代に対する配慮をしております。
 また、この拡大、かかりつけの薬剤師の指導料については、今後、その影響をさまざまな観点から調査、検証して、次期診療報酬改定に向けて、御指摘の点も踏まえて、しっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。
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