厚生労働委員会

2016-12-06 参議院 全262発言

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会議録情報#0
平成二十八年十二月六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     こやり隆史君     自見はなこ君
 十一月三十日
    辞任         補欠選任
     石橋 通宏君     羽田雄一郎君
     山本 香苗君     里見 隆治君
 十二月一日
    辞任         補欠選任
     羽田雄一郎君     石橋 通宏君
     里見 隆治君     山本 香苗君
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     木村 義雄君     こやり隆史君
     石橋 通宏君     宮沢 由佳君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         羽生田 俊君
    理 事
                島村  大君
                そのだ修光君
                高階恵美子君
                足立 信也君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                こやり隆史君
                自見はなこ君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                石橋 通宏君
                川合 孝典君
                川田 龍平君
                牧山ひろえ君
                宮沢 由佳君
                熊野 正士君
                谷合 正明君
                倉林 明子君
                東   徹君
                福島みずほ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       馬場 成志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        伊原 和人君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    定塚由美子君
       厚生労働省年金
       局長       鈴木 俊彦君
       国土交通大臣官
       房審議官     木原亜紀生君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○公的年金制度の持続可能性の向上を図るための
 国民年金法等の一部を改正する法律案(第百九
 十回国会内閣提出、第百九十二回国会衆議院送
 付)
    ─────────────
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羽生田俊#1
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、こやり隆史君が委員を辞任され、その補欠として自見はなこ君が選任されました。
    ─────────────
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羽生田俊#2
○委員長(羽生田俊君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#3
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に山本香苗君を指名いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#4
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長鈴木俊彦君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#5
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#6
○委員長(羽生田俊君) 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明を聴取いたします。塩崎厚生労働大臣。
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塩崎恭久#7
○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま議題となりました公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 公的年金制度については、社会保障と税の一体改革を踏まえ、社会保障制度改革国民会議で、長期的な持続可能性を強固にし、セーフティーネット機能を強化するための課題が示され、その課題の検討にも資するよう、平成二十六年に財政検証を行いました。さらに、社会保障審議会年金部会で制度の見直しを検討してきましたが、今般、これらを踏まえ、公的年金制度の持続可能性を高め、将来の世代の給付水準の確保等を図るため、この法律案を提出をいたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、短時間労働者について適切に年金の保障を行う観点から、平成二十八年十月一日から施行された被用者保険の適用拡大において対象外となっている一定の規模以下の企業の短時間労働者について、労使の合意に基づき、対象とすることができることとしています。
 第二に、次世代育成支援の観点から、国民年金の第一号被保険者について、産前産後期間の保険料を免除するとともに、その免除期間について基礎年金給付を保障することとしております。
 第三に、公的年金制度の持続可能性を高め、将来の世代の給付水準を確保する観点から、年金額の改定ルールを見直すこととします。具体的には、いわゆるマクロ経済スライドについて、年金額が前年度を下回らない措置を維持しつつ、賃金変動や物価変動の範囲内で、前年度までの未調整分を含めて調整するとともに、賃金が低下し、物価変動を下回る場合には、賃金変動に合わせて年金額を改定することとしております。
 第四に、年金積立金管理運用独立行政法人について、国民から一層信頼される組織体制の確立を図り、年金積立金をより安全かつ効率的に運用する観点から、合議制の経営委員会を設け、中期計画の作成等について議決するとともに、役員の業務の執行の監督を行うこととしています。また、リスク管理のための年金積立金の運用方法を追加することとしています。
 第五に、日本年金機構に不要財産が生じた場合における国庫納付に関する規定を設けることとしております。
 最後に、この法律案の施行期日は、公布の日など、改正事項ごとに所要の施行期日を定めることとしています。
 以上がこの法律案の趣旨でございますが、衆議院において、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進に関する規定の施行期日を公布の日から平成二十九年四月一日に改めることとする修正が行われたところです。
 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。
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羽生田俊#8
○委員長(羽生田俊君) 以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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島村大#9
○島村大君 自由民主党の島村大でございます。
 まず最初に、本法案の審議を通じまして、今回の法案の内容や現在の年金制度の課題について、国民の皆様の理解が深まるような、しっかりと地に足が付いた建設的で骨太な議論をしていきたいと思っております。
 さて、今年は、昭和十七年に労働者年金保険法が施行されてから七十五年、そして国民皆年金ができた昭和三十六年から五十五年、そして昭和六十一年に基礎年金制度ができてから三十年となります。我が国のこの年金制度は、やはり世界に冠たる国民皆年金制度であると我々も承知をさせていただいております。こうした長い歴史の沿革を経て、今日の年金制度は、若い世代が年金を受給している世代を支える仕送りの仕組みとなっております。この年金制度は、こうした世代間の支え合いを基に、今の世代から次の世代へ、そして更に次の世代へと、将来にわたり引き継いでいけるような長期の仕組みでなければならないと思っております。そのためには、今の世代のことももちろんそうでございますが、将来の世代のことを考え、また世代を超えてこの制度に信頼が寄せられていくようなことが大変重要だと考えております。
 その意味で、今回の法案は、年金制度を更に信頼を高め、年金制度を次の世代へ引き継いでいく上で避けては通れない改正のことであると思っております。こうした改正の狙いや将来に向けた意味について、国民の皆様方の理解が十分に深まるような審議を、しっかりと質問をさせていただきたいと思っております。
 それでは、まず質問を第一からさせていただきたいと思っております。
 まず、衆議院における審議の中で、今回の法案に対しては、残念ながら年金カット法案や三割カット法案などといった批判に多くの時間が費やされた念が私は感じております。
 これに対しまして、多くの新聞の社説、論説などでは冷静な受け止めがされており、今回の改正の意義はきちんと評価されているように私は思っております。例えば、最近の社説でも、将来世代の給付水準の確保、世代間の分かち合い等といった今回の改正の意義を評価した上で、世代間の信頼再構築のために議論を深め、年金制度の維持へ国会は建設的な議論をといった求めは書かれておりました。
 今日、資料を出させていただきまして、一枚紙でございますが、十月三十一日朝刊の朝日新聞で、社説でございます。ここに、政治の責任を果たせということが書かれております。ここの最後に、老後の生活をどう守るか、ほかの福祉的な制度での対応や、医療、介護での負担増を抑えて年金減の痛みを和らげる道など、年金制度にとらわれず広く与野党で知恵を絞ってはどうか、問題の先送りは状況を更に厳しくするだけだというふうに書かれております。
 このように、やはりこの年金一つのことだけではなく、やっぱり社会保障を全体的に考えていただきたいと思っておりますし、我々もしっかりと知恵を出していくべきだと思っております。
 ここで、国民の皆様の中には、残念ながらこの法案によってあたかも年金が一気に三割減らされるのではないかとか、この誤解を受けて大変不安を持った国民の方々がいらっしゃるということを我々も地元に帰ってこれは痛感しております。ですから、ここは参議院でございますので、参議院は短いフレーズのみではなく、国民の皆様に無用な不安を与えず、また誤解を与えないように冷静な議論を行うことを我々はしっかりとやっていくべきだと思っております。
 そこで、今回の改正について、特に将来年金を受給する世代にとって改正がどのような意味を持つかについて分かりやすく御説明をいただき、また、この改正の経緯をめぐっては唐突であるとの批判の声もありますが、改正の背景や経緯を含めて説明をいただきたいと思いますので、大臣、よろしくお願いします。
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塩崎恭久#10
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の年金改革法案は言わば将来の年金水準確保法案ということであって、これによって世代間の公平をしっかりと図っていこうというものでございまして、具体的には、中小企業の短時間労働者の被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料免除、そして年金額改定ルールの見直しといったことを内容としているものでございます。
 年金額改定ルールの見直しが一番注目をされて、今、島村委員からもお話があったとおりでございますけれども、平成十六年の改正以降、現役世代の賃金の低下に合わせた年金額の改定を行わなかったために、今の高齢者の所得代替率が上昇をする一方で将来の基礎年金の給付水準が下がったことをその背景としておりまして、マクロ経済スライドの調整期間の長期化を防ぎ、将来の世代の基礎年金の給付水準を確保するためのものでございます。
 マクロ経済スライドの未調整分を先送りをしないでできる限り早期に調整をする、そして賃金に合わせた年金額の改定によって支え手である現役世代の負担能力に応じた給付にするといった見直しを行うこととしたものでございます。この点は平成二十一年の財政検証でも明らかになり、そして当時の年金部会でも指摘をされたところでございます。
 さらに、平成二十四年二月に閣議決定をされた民主党政権時代の一体改革大綱、ここにおいても、世代間公平の確保及び年金財政の安定化の観点から、デフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討するということがこの大綱に明記をされておりました。そして、平成二十六年の財政検証、今から二年前でありますけれども、ここでも同様のことが再確認をされたところでございまして、このように明らかになった政策課題、これに対して必要な見直しを行うというのが責任ある態度であると我々は御説明をしてまいりました。ただし、年金額改定ルールの見直しに当たりましては、低年金の方にもしっかりと配慮をする必要があると。
 まず、少子高齢化による人口の構造変化を踏まえて、年金水準を調整をするマクロ経済スライドについては賃金、物価がプラスのときに発動し、また、マクロ経済スライドによって前年度よりも年金の名目額を下げないいわゆる名目下限という配慮の措置、これを維持をするということでございます。その上で未調整分を繰り越して、好況のときに、景気がいいときに調整をする仕組みを導入すると、こういうものでございます。
 そして、賃金が下がった際に賃金に合わせて改定する見直しについては、低年金、低所得の方に対する年最大六万円の福祉的な給付を平成三十一年十月までにスタートをした後の平成三十三年度から適用をすると、これによって、年金と相まって今まで以上に高齢者の生活を支えていくということになるわけでございます。
 今回の法案を始め不断の改革に取り組むことで、将来にわたって所得代替率五〇%を確保し、高齢世代も若い世代も安心して年金制度をしっかりと構築していくというふうにしていきたいと思っております。
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島村大#11
○島村大君 ありがとうございます。
 今大臣から御説明ありましたように、この年金に関しまして、すぐにカットをするとかではなくて、今言われていましたように、万が一賃金が下がった場合には、いわゆる景気が回復したときに、少しこれはその時代の支給者に対しまして年金の支給額が変わると言われておりますが、ただ、その代わり、低所得者の方とかやはり生活に困っている方々に関しましてはしっかりと手当てをしていくと、そういうふうなこともやるということを今お答えがありました。
 ですから、年金だけのターゲットではなくて、やっぱり今、先ほどお話ししましたように、社会保障を全体的に、我々は、政府はしっかりと手当てをしていくということを是非とも国民の皆様方にも御理解をしていただきたいと思っております。ですから、そのことに関しまして、しっかりと我々国会議員は国民の皆様方に政府と一緒になって説明をしていくべきだと思っておりますので、そこは我々もしっかりと政府とともにやっていきたいと思っております。
 続きまして、年金水準と低所得者に対しての対応についてもう一問させていただきます。
 我が国の年金制度は国民共通の基礎年金を有しておりますが、衆議院の審議では、基礎年金の水準や消費支出との関係等も議論になったと承知しております。国民年金は、元来、自営業者の方々を中心とする制度でありましたが、社会経済構造の変化とともに、現在は非正規雇用労働者など自営業者以外の方々が大宗を占めている状況でございます。こうした中で、年金が高齢期の生活保障の主である、柱であることは間違いがございませんが、基礎年金だけで老後の生活費を全て補うことは難しく、高齢期の雇用の促進や貯蓄の活用なども併せて考えていくという視点が今後も必要であると考えております。
 また、年金制度が給付と負担の関係で成り立っているということも忘れてはいけない点であり、平成十六年改正で保険料の上限を固定しており、基礎年金に対する国庫負担も、消費税増税で財源を確保して二分の一、引き上げたことを考えますと、この負担の問題を抜きにして年金水準の問題を論じることは私どもは無責任であると考えております。
 こうした視点を含めまして年金水準の問題は考えていく必要があると考えておりますが、低年金、低所得者の方には、年金制度以外の措置も有効に組み合わせて、社会保障全体で重点的に支援していくことを考えていく必要があると考えております。先ほど少し話がありましたが、基礎年金の水準とその考え方や、低所得者、低年金の方々への対策について、さらにもう一度お考えを教えていただきたいと思います。
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橋本岳#12
○副大臣(橋本岳君) 今御質問ございました点の中で、まず基礎年金の水準とその考え方の方を先に答弁をさせていただきたいと思いますが、先ほどお話がありましたように、昭和六十年に基礎年金が導入をされたわけでございますが、そのときの基本的な考え方につきましては、基礎年金について、老後の生活の基礎的部分を保障するような水準の額にしたいということを基本にして、具体的には三つのポイントを掲げております。
 一つ目が、食料費、住居費、光熱費、被服費といった衣食住に係る基礎的な消費支出の額でございます。ただ、それだけではなくて、二つ目、生活保護における高齢者の単身世帯の生活扶助の基準。そして三つ目、当時増えていくと見込まれていた将来の保険料負担を被保険者が十分負担できるという範囲内に収めるということ、この三つの点を勘案して決めたということになっております。これは、衆議院の御議論でも昭和五十九年の吉原局長の答弁についての御議論がありましたが、そのときにその三つの点を述べているということでございます。
 現在におきましても、具体的な基礎年金水準は、基礎的消費支出の額のみで決定するものではございませんで、昭和六十年の基礎年金導入当時の給付と負担のバランスを考慮するという基本的な考え方に沿って、その時々の賃金や物価といった経済実勢等を踏まえて決定しているものでございます。そのときに給付と負担のバランスを考えるというために、そして、今後、二〇五〇年には現役世代一・二人で高齢者一人を支える、こういうような将来が見通されるというような中において、マクロ経済スライドなどなどの制度が導入をされた、こういう経緯があるわけでございます。
 その上で、低年金や低所得の高齢者につきましてというお問いがございました。現に、低所得や低年金の高齢者の方につきましては、社会保障・税一体改革におきまして、年金の受給資格期間の短縮、これは先日法律を成立させていただきました。ありがとうございました。それから、年金生活者支援給付金の創設をする。これは平成三十一年十月スタートを予定をしております。それから、医療、介護の保険料の負担の軽減などに取り組むこととしておりまして、加えて、低所得の方へのきめ細かな支援として、生活困窮者自立支援制度において、高齢者も含め、生活保護に至る前の段階にある生活困窮者への相談、就労の支援など包括的な支援を実施をしておりまして、議員が御指摘をいただきましたとおり、年金のみならず、社会保障制度全体で総合的に対策を講じていることでございます。
 さらに、将来の世代について、今の現役世代で将来年金を受給されるような世代の方ということでございますが、その方々は、今から二十年後とか三十年後というようなことでございますが、年金の保障機能を一層強化し、老後の所得保障を厚くするということが必要になってまいります。その場合は、そのために今から高齢の方の就労機会を確保していく、これは働き方改革の中の一つのテーマでもございます。また、厚生年金の更なる適用拡大、今でもその適用拡大の、この法案でも入っておりますが、これは更に検討していきたいということ。
 そしてまた、個人型確定拠出年金、iDeCoという愛称を付けさせていただいておりますが、これの加入を促していくことなど、政府として取り組んでまいりたいと思っておりますし、また、個人的に、さっきちょっとお触れになりましたが、貯蓄だとか様々な形で老後の生活というものをどう考えていくのかお考えをいただくということも、それはそれで大事なことだろうというふうに考えていることでございます。
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島村大#13
○島村大君 ありがとうございます。
 今、橋本副大臣からお話がありましたように、やはり年金制度はもちろん大切な問題でございますが、社会保障全体として考えていっていただきたいと思っております。
 それから、引き続きまして、今回の法案で少しお話が出ていますように、年金額の改定ルールの見直しの議論がこれまで中心となっておりましたが、それ以外に、被用者保険の適用拡大や産前産後期間の保険料免除といった、公的年金制度の恩恵を受ける者を増やすことにつながる意味のある改正も含まれていると言われております。
 そこで、次に、被用者保険の適用拡大についてお伺いさせていただきたいと思います。
 平成二十六年の財政検証でも、短時間労働者への厚生年金の適用を拡大していくことで将来の年金水準を押し上げる効果があることを示されております。また、個人の給付のみでも、基礎年金に加えて報酬に比例して納めた保険料が将来の給付を厚くすることは、将来の年金水準を確保する上で大切なものであります。今後、働き方が多様化していく中で、この労働力の参加を高める観点からも意義があることと感じております。
 そこで、今回のこの改正による中小企業の短時間労働者への被用者保険の適用拡大の意義と、さらに、今後適用拡大をどのように進めていくのか、御説明していただきたいと思います。
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橋本岳#14
○副大臣(橋本岳君) 今、被用者保険の適用拡大の意義などにつきまして質問いただきましたが、この厚生年金の適用拡大は、短時間労働者の就業調整を防ぎ、労働参加を支援をするとともに、先ほど申し上げましたように将来の低年金等を防ぐという意味で、所得や年金を確保していくために重要な施策であると考えております。
 この十月から大企業で働く約二十五万人の短時間労働者を対象に適用拡大が始まっておりまして、さらに、今回の法案は、処遇改善による人材確保の取組に意欲的な中小企業の皆様を後押しするために、中小企業等で働く約五十万人の短時間労働者の方々にも適用拡大の道を開くものでございます。
 中小企業におきましては、現在、人手不足で悩まれている方々も多いという状況でございますが、その短時間労働者への被用者保険の適用が企業の魅力をアップさせ、人材獲得に有利になると、こういうような面もあるんだろうというふうに考えているところでございます。
 また、更なる適用拡大につきましては、この十月の施行から三年以内に検討することが法律で定められておりまして、働きたい方が働きやすい環境を整備する観点から、適用拡大の施行状況、個人の就労実態や企業に与える影響などを見ながら、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
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島村大#15
○島村大君 ありがとうございます。
 この中小企業による短時間労働者の方々が厚生年金に、週に三十時間未満だと、今現在、残念ながら加入ができないと。今副大臣からお話ありましたように、やはり今働いている方々で短時間労働者の方々もこの厚生年金に加入をしたいという方々が大変多いことは、これも私も実感をさせていただいております。
 私事ですが、私の診療室もこの短時間労働者の方々で厚生年金に入りたいという方がいらっしゃるんですが、残念ながら、産休に入りまして、どうしてもなかなか保育所の問題で正社員に復帰できず、短時間労働で働いている者がいました。その者が、私も確認はせずにそのまま厚生年金に入っていたんですけど、以前、社会保険事務所から、うちの診療室のスタッフの全部そのうち勤務時間とか調べまして、残念ながら二名が三十時間以下だと。ですから、逆に、厚生年金に入れじゃなくて、残念ながら入っているものを駄目ですと却下されました。
 そういう意味では、逆に、短時間労働者の方々が今までせっかくこの厚生年金に入っていたのが、三十時間以内で、うちも大企業じゃございませんので、小企業でございますので、今回のこの法案が通りますと、労使が合意の下に、二十時間以上であれば今回また厚生年金に入れることになっておりますので、うちのスタッフも首を長くして待っておりますので、是非ともこれは、私も現場の感覚を持っています、また、本当に今人材が不足しておりまして、この厚生年金に入れるか入れないかというのが非常にやはり労働者から見れば一つの大きな指標になりますので、是非ともそこは進めさせていただきたいと思っております。
 そして、時間もあれなんで、最後にGPIFについて聞かせていただきたいと思います。
 年金の給付に関しましては、保険料と税のほか、積立金が充てられております。公的年金制度の信頼を高めていくためには、年金積立金を適切に運用し、長期的に収益を上げていくことが重要であるということは、これも誰でも理解できるところでございます。そこで、次に、年金積立金を運用するGPIFについてお伺いさせていただきたいと思っております。
 年金積立金の運用状況については、先日、十一月の二十五日に発表されました、平成二十八年七月から九月期のGPIFの運用状況が二・四兆円プラスであったことが公表されました。その後、更にそれを上回る収益が出ているのではないかという一部の報道もございました。このようなニュースは、確かに喜ばしいことでありますが、短期的な損失を取り上げて不安をあおることが不適切であると同時に、短期の成果のみで積立金の運用全体を評価するべきではないと私は考えております。これらの運用実績の数字、あくまでも株式等の資産の時価での評価損益であって、実際に市場で売買された損益ではないということを理解していただきたいと思っております。
 そこで、GPIFは長期投資家であり、長期にわたり資産を保有し続けることで利子や配当収入を安定的に確保することも重要だと思っております。大事なことは、こうした長期投資の利点を生かした上で長期的な状況がどうか、年金財政上、利回りを確保できているかどうかという点であります。
 そこで、長期的に見て年金積立金の運用状況がどのようになっていて、年金財政にどのような影響を及ぼしているのか、あわせて、このような重要な年金積立金の運用を行うGPIFについて、今回の改正によってこの組織ガバナンス改革をどのように行うかについてお伺いをさせていただきたいと思います。
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馬場成志#16
○大臣政務官(馬場成志君) 御指摘いただきましたように、年金積立金の運用状況は長期的な観点から評価すべきものであると思います。
 年金積立金の運用につきましては、平成十三年度の自主運用開始以来、本年九月までの累積収益が約四十三兆円となっており、年金財政上は必要な収益を十分確保し、年金財政にプラスの影響となっております。
 また、GPIFについては、積立金運用への国民の信頼を高めるとともに、運用の多様化や高度化が進む中で、リスクを適切に管理しつつ、機動的な対応を可能とするためにガバナンスを強化することが重要な課題となっております。そのために、今回の法案では、合議制を導入するとともに、意思決定や監督と業務執行を分離することとしており、是非とも御趣旨を御理解いただいて早期に成立させていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
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島村大#17
○島村大君 ありがとうございます。
 やはりこのガバナンスをしっかりと改革をしていただいて、国民から安心、安全な年金だということをしっかりと政府も進めていただきたいと思います。
 そして、この年金制度はやはり世代間の分かち合いであり、どの国も経験したことがないペースで進む少子高齢化に対して、しっかりと各世代が支え合いながら制度を維持して次の世代へ引き継いでいくことが大変重要であると思っております。本日の審議のとおり、今回の改正に関しましては決して唐突に出てきたものではなく、平成二十一年の財政検証でもデフレ下でマクロ経済スライドが発動されないことが今回の年金問題になっております。ですから、将来の年金水準が低下するということは、この問題に関しましては唐突ではなく、以前から出てきた問題であるということを是非とも皆様方に御理解していただき、この法案に関しましてはやはりやらなければならない改革だと我々も思っておりますので、是非ともこの審議を、参議院では審議をしっかりさせていただき、進めさせていただきたいと思いますので、是非ともよろしくお願いします。
 あと一分ぐらいございますが、これから我々自民党の若いホープ二人が質問させていただきますので、各論は引継ぎさせていただきますので、私はこれで終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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小川克巳#18
○小川克巳君 おはようございます。自由民主党の小川克巳でございます。
 時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。
 年金制度については、これまでのもろもろの経過から国民の信頼を相当程度に失っていると感じています。今回の改革案の一つの柱が低年金者や無年金者の救済並びに将来世代に対する年金制度の担保ということでもあるのなら、その趣旨を明確かつ端的に国民に示し、早急に信頼を回復することが求められていると思っています。
 また、制度に対する信頼性を得られていないことが保険料の未納や保険料逃れの増加の一因となっていることは間違いのないところだと考えております。
 つきましては、今回の年金改革法案の絶対的な意義をどのようにお考えか、もう既に何度もお答えになられたことと思いますが、改めて、明確かつ端的に御説明を大臣の方からお願いいたします。
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塩崎恭久#19
○国務大臣(塩崎恭久君) ありがとうございます。
 先ほど島村委員にもお答えをいたしましたが、そのエッセンスを改めて申し上げますと、今回の年金改革法案は、一つは中小企業の短時間労働者の被用者保険の適用拡大、それから国民年金の産前産後期間の保険料の免除、そして年金額改定ルールの見直しなど、幾つかの改革を御一緒に御議論いただくというものでございます。
 今回の改革によって、中小企業で働く約五十万人の短時間労働者が労使合意に基づいて厚生年金に加入できるようになる、そして、これによって将来の年金が増加をし、また、より長く働いた場合には収入を増やすこともできるというふうに考えております。
 また、約二十万人の第一号被保険者の産前産後期間四か月分の国民年金保険料が免除をされるとともに、その期間の基礎年金が保障をされる、そして、その費用として、保険料を月額百円引き上げさせていただくと。
 さらに、マクロ経済スライドについては、前年度より年金額を下げないという名目下限措置を維持をしながら、未調整分の先送りを防ぐことで、現在二十歳の人が六十五歳になって受け取る基礎年金は夫婦で月額二千円程度改善をするというふうに見込まれるわけでございます。
 さらに、仮に将来、名目賃金も実質賃金も低下をするような不測の経済状態になった場合に、賃金に合わせた年金額の改定を行うことによって、若い世代の方々の基礎年金水準の低下を防止をするということができると考えているところでございます。
 以上のように、本法案は、将来世代の給付水準を確保するものでございます。こうした改革によって若い世代の年金制度への信頼が高まるということで、安心して今の高齢者の年金を支えていただけるようになるのではないかということで、年金制度の持続可能性も高まると考えているところでございます。
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小川克巳#20
○小川克巳君 ありがとうございました。
 年金の成立に関しましては、無年金者、低年金者、多くの方が待っておられるというふうに思います。是非早急な決議をいただきたいというふうに私も思っておりますが。
 続きまして、保険料逃れや未納者の実態とその対策についてお尋ねをいたします。
 これらにつきましては、実効性のある対策が既に実施されていることというふうに考えておりますけれども、その詳細についてお尋ねをいたします。よろしくお願いします。
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橋本岳#21
○副大臣(橋本岳君) 今お尋ねいただきました保険料の収納対策、あるいは適用対策という面もございますが、これらは、年金受給権の確保に加え、公的年金制度に対する信頼確保の観点から、大変重要な課題であると考えております。
 国民年金の保険料の収納対策につきましては、コンビニエンスストアでの納付を可能にする、あるいはクレジットカードでの納付など、納めやすい環境を整備すること、また、それとともに、一定以上所得のある未納者に対しては、強制徴収の強化などの取組を講じているところでございます。また、経済的に保険料の納付が困難な方に対しては、免除あるいは納付猶予について個別に勧奨をしているところでございます。
 こうした取組の結果、平成二十七年度の国民年金保険料の納付率は六三・四%と四年連続で上昇し、また、納められる最後の保険料である平成二十五年度の最終納付率は七年ぶりに七〇%台に回復をしているところでございまして、より一層こうしたことは進めていきたいと考えているところでございます。
 また、今、国民年金についてのお答えをさせていただきましたが、併せて厚生年金につきましてもちょっと補足をさせていただきますと、これは実は、厚生年金については納付率が既に約九九%という高い水準となっております。ただし、未加入という問題がございますので、この対策につきましては、平成二十七年度から国税庁の協力を得て、法人情報の提供を受けて未加入の可能性の高い事業所を把握し、これを加入指導に活用しているところでございまして、この結果、平成二十七年度は約九・三万事業所を適用し、年金機構が発足をした平成二十二年度と比べて約十九倍の加入実績を上げておりまして、今年度に入っても八月末までの五か月間で約五万件の事業所を既に適用したところでございまして、こうした取組をしっかり実施してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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小川克巳#22
○小川克巳君 ありがとうございました。
 衆議院予算委員会で井坂議員から、過去十年に新ルールを適用したときには、十年間で五・二%減るとの試算結果が算出されております。
 いずれにせよ、年金制度は世代間分かち合いの仕組みである、そういったことで理解をしてくれということだけでなく、国民の大勢の理解が得られる説明が必要と考えます。改めて、国民の記憶に強く残ったであろうカットという文言を消し去って余りあるしっかりとした説明をお願いいたします。
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橋本岳#23
○副大臣(橋本岳君) 年金は、将来年金を受給する現在の若い人たち、現役世代の方々が現在年金を受給している高齢世代の方々に対して仕送りを行う助け合いの仕組み、まあ賦課方式ということでございますが、これであるとともに、保険料や税など限られた財源を長期にわたり適切に配分をする仕組みでございまして、これを世代間の分かち合いの仕組みと、こういうことで御説明をしているところでございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、現在の年金額改定ルールでは、仮に現在の若い人たちの賃金が下がった場合、経済状態が悪い、賃金が下がっていってしまうというような状況になってしまった、そうした場合には、現在年金を受けているその高齢世代の年金水準は、現在の若い人たちの将来受け取るはずの年金額の一部を財源として、先に、要するに、現在の高齢者の方々がその財源を使ってしまうということになってしまって維持をされるという状況が続きます。一方で、現在の若い人たちにとってみれば、賃金も下がり、そして将来受け取る年金水準も低くなるという言わば二重の苦しみとなる可能性があったわけでございます。これが現行ルールであったらこうなっているという話でございます。
 今回の法案では、そのマクロ経済スライドによる調整をできるだけ先送りをしないキャリーオーバーの仕組みを導入をするということ、また、仮に現在の若い人たちの賃金が下がるような経済状態が起きた場合は、現在の年金額も若い人たちの賃金の変化に合わせて改定することで、若い人たちが将来受給する基礎年金の水準が低下することを防止するものでございまして……ヤジよろしいですか、答弁中でございますが。
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羽生田俊#24
○委員長(羽生田俊君) お続けください。
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橋本岳#25
○副大臣(橋本岳君) はい。
 ただし、そのときには高齢者の方々の要はその年金の額も減るということになりますが、そのことを分かち合い、つらいことも分かち合っていただきたいという御説明をしているということでございます。
 つまり、本法案による改正を行わないままの状態が仮に続いたということにすれば、今後、マクロ経済スライドの調整期間が延びるおそれがあるということで、将来の基礎年金の水準がより低下をするということにつながりかねないということでございまして、今回の見直しはそれを未然に防ぐためのものというふうに御理解をいただければ有り難いと思っております。
 したがいまして、現状を放置する場合と比べ世代間の公平性が確保され、若い世代の方々も安心をして今の高齢者の年金を支えていただくことにつながるのではないか、こういうふうに考えているところでございます。
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小川克巳#26
○小川克巳君 今回の改定は重要な改定だというふうに思っております。そういう意味で、もっと自信を持ってはっきりと説明された方が、こういうことがあるために必要なんだと、絶対に必要なことなんだというふうなことで御説明いただければいいのかなというふうにちょっと思ったりします。ありがとうございました。
 続きまして、短時間労働者への被用者保険適用拡大についてお尋ねをいたします。
 先ほど来御説明がありましたが、従業員数五百人以下の民間企業等においても、労使合意に基づいて適用拡大が可能になりました。その結果、五十万人が新たに被用者保険の潜在的な適用対象者となるわけですが、一方で事業主側の保険料負担が増加するということでもあります。せっかく適用拡大の要件を緩和しても、企業側の理解がなければ先には進まないということになりますが、そこで今回の短時間労働者への被用者保険適用拡大の周知について、今後どのように行っていく予定でしょうか、特に労働者への周知の在り方について政府の見解をお願いいたします。
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鈴木俊彦#27
○政府参考人(鈴木俊彦君) 今般の労使合意を前提といたします中小企業への適用拡大の実施でございますけれども、本年十月から大企業につきましては既に適用拡大を実施しております。この実施と同様に、事業所に対するお知らせ、それからQアンドAの作成などを検討しているところでございます。
 それから、今御指摘ございました労働者の方々に対しましても、同じく、本年十月からの大企業への適用拡大のときと同様に、リーフレットの作成でございますとか、あるいはホームページなどによる様々な周知、広報、これを検討しているところでございます。
 いずれにいたしましても、中小企業における適用拡大が円滑に進みますように、事業主、労働者双方に対して周知、広報を努めてまいりたいと考えております。
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小川克巳#28
○小川克巳君 ありがとうございます。今後の頑張りを更に期待しております。
 さて、参考までに各都道府県の本年の最低賃金を見てみたところ、最低賃金が最も高いのは東京都の九百三十二円でした。サンプルとしては千円というふうなことがよく出ておりますが、実態に合っていないということもあります。この場合は、適用拡大の要件である月額八万八千円をクリアするには、およそ九十四時間働くことでクリアすることになります。しかし、最低賃金の最も低い宮崎県や沖縄県では七百十四円であり、この場合、要件の八万八千円を上回るにはおよそ百二十三時間働かなければなりません。ちなみに、大臣の出身の愛媛県の最低賃金は七百十七円、私の熊本では七百十五円となっており、宮崎県や沖縄県と大差ありません。
 このように、最低賃金の最も高い地域と最も低い地域では、八万八千円の要件を満たすために必要な労働時間の差が三十時間近くあるというふうなことになります。こうした賃金水準の格差を踏まえての各地域の被用者保険の適用状況をどのように認識されているのか、その点について見解をお願いいたします。
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鈴木俊彦#29
○政府参考人(鈴木俊彦君) まず、前提といたしまして、公的年金、社会保険でございますので、そういった適用の要件につきましては保険集団としての同質性を保つ、こういった観点から法律に基づいて全国一律のものにする必要があるということは御理解を賜りたいと思っております。
 その上で、現在の適用要件でございますけれども、週二十時間以上という労働時間の要件のほかに、月額八・八万円以上という賃金の要件もございます。したがいまして、先生から御指摘いただきましたとおり、賃金水準に地域差がございますので、地域によって賃金の要件に該当するために働く必要のある労働時間が異なってくる、こういった状況にあることは私どもも承知をしているところでございます。
 そこで、本年十月からの適用拡大の実施に先立ちまして、都道府県の労働局に配置をされております地方労働市場情報官による情報収集でございますとか、あるいは各地の企業にもヒアリングを行いまして全国的な状況を調査を進めているところでございます。
 また、この秋の最低賃金の見直しによりまして、月額八・八万円という賃金の要件により該当しやすくなったとも考えておりまして、こうした最低賃金の動向を今後とも踏まえるとともに、今般の適用拡大の施行状況につきましては、私ども、統計調査を利用して数値を把握する、それから企業のヒアリングを実施するといった様々な手法を活用いたしまして実態把握に努めていきたいと、こういうふうに考えております。
 また、その際、適用拡大に伴ういろいろなメリット、それから中小企業の事業主を始めといたします積極的な事業主に対するキャリアアップ助成金の拡充による支援、こういったことも含めて適用拡大が円滑に進むように努めてまいりたいと考えております。
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