沖縄及び北方問題に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成二十九年六月十三日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 鈴木 克昌君
理事 伊東 良孝君 理事 國場幸之助君
理事 武部 新君 理事 堀井 学君
理事 渡辺 孝一君 理事 佐々木隆博君
理事 松木けんこう君 理事 稲津 久君
尾身 朝子君 佐田玄一郎君
櫻田 義孝君 鈴木 貴子君
鈴木 隼人君 高木 宏壽君
宮腰 光寛君 宮崎 政久君
武藤 容治君 山口 泰明君
和田 義明君 石関 貴史君
近藤 昭一君 吉田 宣弘君
畠山 和也君 椎木 保君
…………………………………
参考人
(公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟理事長) 脇 紀美夫君
参考人
(筑波大学教授) 中村 逸郎君
参考人
(根室水産協会会長理事) 高岡 義久君
衆議院調査局第一特別調査室長 大野雄一郎君
—————————————
委員の異動
六月十三日
辞任 補欠選任
赤嶺 政賢君 畠山 和也君
下地 幹郎君 椎木 保君
同日
辞任 補欠選任
畠山 和也君 赤嶺 政賢君
椎木 保君 下地 幹郎君
—————————————
本日の会議に付した案件
北方問題に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 鈴木 克昌君
理事 伊東 良孝君 理事 國場幸之助君
理事 武部 新君 理事 堀井 学君
理事 渡辺 孝一君 理事 佐々木隆博君
理事 松木けんこう君 理事 稲津 久君
尾身 朝子君 佐田玄一郎君
櫻田 義孝君 鈴木 貴子君
鈴木 隼人君 高木 宏壽君
宮腰 光寛君 宮崎 政久君
武藤 容治君 山口 泰明君
和田 義明君 石関 貴史君
近藤 昭一君 吉田 宣弘君
畠山 和也君 椎木 保君
…………………………………
参考人
(公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟理事長) 脇 紀美夫君
参考人
(筑波大学教授) 中村 逸郎君
参考人
(根室水産協会会長理事) 高岡 義久君
衆議院調査局第一特別調査室長 大野雄一郎君
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委員の異動
六月十三日
辞任 補欠選任
赤嶺 政賢君 畠山 和也君
下地 幹郎君 椎木 保君
同日
辞任 補欠選任
畠山 和也君 赤嶺 政賢君
椎木 保君 下地 幹郎君
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本日の会議に付した案件
北方問題に関する件
————◇—————
鈴
鈴木克昌#1
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
北方問題に関する件について調査を進めます。
本日は、本件調査のため、参考人として、公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟理事長脇紀美夫君、筑波大学教授中村逸郎君及び根室水産協会会長理事高岡義久君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、北方問題につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、脇参考人、中村参考人、高岡参考人の順に、お一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず脇参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →北方問題に関する件について調査を進めます。
本日は、本件調査のため、参考人として、公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟理事長脇紀美夫君、筑波大学教授中村逸郎君及び根室水産協会会長理事高岡義久君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、北方問題につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、脇参考人、中村参考人、高岡参考人の順に、お一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答えいただきたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず脇参考人にお願いいたします。
脇
脇紀美夫#2
○脇参考人 皆さん、おはようございます。ただいま御紹介をいただきました、公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟の理事長を仰せつかっております脇でございます。
個人的には、北方四島の一つ、国後島の生まれでありまして、私が生まれた年に第二次世界大戦が始まりました。四歳のときに戦争が終わりまして、その後三年間島にとどまって、最後の引き揚げで本土に渡ってまいりました。以後、それ以来、今住んでいる羅臼町に住まいさせていただいております。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は、鈴木委員長を初め委員皆様の御高配によりまして、北方領土の元居住者を代表して意見を申し上げる機会をいただき、厚く感謝を申し上げます。
また、日ごろより、私ども元島民や後継者に対する支援措置を初め、当連盟に対しまして格別なる御理解と御支援を賜っていることにつきましても、この際、御礼を申し上げたいと思います。
本日は、当連盟の設立の経過や活動の内容については、時間の関係もございますので詳しくは申し上げませんが、既に皆様御承知のことと存じます。当連盟の主な課題に関して、意見や要望などを申し上げてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
当連盟は、御案内のとおり、昭和三十三年、社団法人として設立しております。当時、幾つか存在していた北方領土返還要求を目的とするいろいろな団体が統合する形で発足し、これまで六十年余りが経過いたしました。
当連盟では、北方領土返還要求運動に関する取り組みを初め、領土問題に関する理解を深めてもらえるよう、各種の啓発事業や、元島民とその後継者による語り部の活動を進めています。
また、元島民への援護対策の一環として、財産権を行使できなかったことや、土地など残置財産に関する問題などについて検討するほか、元島民やその家族がふるさとの島を訪問する、いわゆる自由訪問や墓参に関する活動を進めているところでもございます。
このほか、今後の活動を担う二世など後継者のリーダー育成や活動しやすい環境づくりに取り組んでおります。
それでは、千島連盟の主な意見、要望について順次申し上げます。
お手元には、当連盟の組織と事業というタイトルの冊子のほかに、宣言と決議と要望書を配付させていただいております。
このうち、宣言と決議は、先月、五月二十九日に開催されました当連盟の本年度の総会において決定、採択されたものでありまして、宣言は、領土問題や返還要求運動に関するものであります。また、決議は、領土問題に関することを含め、外務省や内閣府など関係する省庁や機関への要望、要請に関する事項を掲げており、要望書には、これらの要望項目に関して、その背景や具体的な要望内容を記載しているところであります。
まず、領土問題に関してですが、宣言をごらんください。
当連盟では、これまで一貫して、北方四島の早期一括返還をスローガンに掲げ、活動を進めております。当時一万七千人余りであった元島民は、既に多くの方が亡くなり、この三月には六千百人余りとなり、その平均年齢は八十二歳を超えています。長い年月が経過しましたが、領土問題の解決、四島の返還に至る道筋は、いまだに明確になっておりません。
昨年十二月、ロシアの大統領が来日して行われた首脳会談には、私どもとしても、何らかの具体的な進展があるのではないかという期待を寄せていたところでありますが、領土問題の解決に向けた具体的な道筋あるいは成果といったものは示されず、大変残念な結果となりました。
政府においては、これまでの発想にとらわれない新しいアプローチという考えのもと、ロシアとの交渉を進め、四島の帰属の問題を解決し平和条約の締結を目指していくこととしております。
安倍総理は、平和条約の締結や領土問題の解決に関して、これまで幾度となく強い意欲と決意を表明されていますので、早期に四島返還の具体的な道筋が明らかになるよう期待するとともに、私どもとしても、外交交渉の後押しとなるよう、引き続き、返還運動などに取り組んでいくことが重要と考えております。
政府の方針である新しいアプローチの一環として、今後、北方四島において共同経済活動が進められることになりますが、この活動は、あくまでも領土返還に向けた環境づくりとして行われるものでなければならないものと考えております。
いつの間にか、経済活動そのものが目的となってしまい、領土問題が置き去りにされることがあってはならないと考えています。また、日ロ両国の企業による合弁事業など具体的なプロジェクトが進められる場合には、我々元島民の土地などの権利が侵害されることがないよう、必要な措置等を求めていくことが必要と考えております。
次に、墓参や自由訪問事業に関してであります。
昨年十二月の首脳会談後の共同記者会見では、安倍総理は、自由に墓参りをし、かつてのふるさとを訪問したいという元島民の願いをかなえるための検討を進めることを合意した旨の発言がありました。これに加えて、ロシアのプーチン大統領からも、これまで閉じられていた地域への最大限自由なアクセスを保障するという、私どもにとって大変喜ばしい発言がありました。
こうした両首脳の発言や、これまでの事業の結果などを踏まえ、墓参や自由訪問事業に関して幅広く要望してまいりたいと考えております。
要望書の一ページから二ページ目の「北方領土墓参・自由訪問事業等の充実と円滑な実施」をごらん願います。
(1)の墓参の関係では、これまで立ち入りが制限されている墓地も含め、希望する地域での実施や、墓地の現地調査、荒れた墓地の修復、保全、環境整備などが重要なことと考えております。
次に、(2)の自由訪問の関係では、元島民の子の配偶者や孫などが訪問の対象者として参加できるよう要望しております。
また、(3)の墓参と自由訪問に共通する事項についてでありますが、今月十八日には、政府が実施する形で、飛行機を利用して国後島と択捉島での墓参を急遽実施していただくこととなり、大変感謝申し上げる次第でもございます。今後とも、可能な限り、自由訪問や墓参での飛行機の利用が可能となるよう配慮いただきたいと考えております。
また、国後島と択捉島であっても空港から遠い地域や、色丹島や歯舞群島のように空港がない地域では、飛行機が使えませんので、ヘリコプターの利用といったことも御検討いただくようお願い申し上げます。
このほか、先ほど墓参に関して申し述べたところでございますが、墓地や元居住地など希望する地域では、制限を受けることなく立ち入りができ、自由な行動を可能としていただきたいと思います。
手続の改善に関しては、この八月末に実施予定の勇留島と志発島の墓参の際には、国後島の古釜布以外の場所に入域、出域の手続を行うポイントが設けられる見込みとなっていますが、これまでのところ、自由訪問では同様の措置が見込まれておらず、残念な状況にあります。
また、何よりも残念なことは、今年度の第一回目の自由訪問として、五月十五日から四日間の日程で国後島を訪れた際の対応についてであります。
訪問予定の三地域のうち二つの地域では、これまで以上に厳しい立ち入り制限がされることとなり、また、従来何の制限もなかった地域でも、全く立ち入りが認められないという事態が生じました。
訪問を待ち望んで参加した皆さんのお気持ちを思うと、極めて遺憾な問題であると受けとめております。
五月二十四日には、外務省と内閣府に対し、今後実施される自由訪問や墓参において、希望する地域において、円滑に、また確実に実施できるよう急遽要請、申し入れを行ったところであり、今後こうしたことが生じないよう、関係の皆様のお力添えをぜひお願いいたします。
次に、要望書の三ページの「元居住者の権益の保護等」についてであります。先ほども申し上げましたが、財産権に関する問題であります。
連盟においては、これまでも、土地などの残置財産の問題とともに、財産権を長年にわたり行使することができなかった損失に関して、必要な措置を行うよう国に求めてきているところであります。
共同経済活動といったことが議論されていくこの時期、このタイミングで、ぜひ要望書に掲げているこれらの問題が解決、実現されるよう、政府を初め委員皆様の御尽力をお願いしたいと考えております。
最後の項目、要望書の四ページの「後継者の育成、活動への支援」についてであります。
返還要求運動を初め、連盟の活動については、今後さらに二世、三世といった後継者の皆さんに大きな役割を担っていただかざるを得ない状況にあります。
当連盟としては、後継者活動の中核となるリーダーの育成を初め、後継者に関する事業の充実に努めていくとともに、(3)に記載のとおり、北対協融資については、より多くの後継者の方がその対象となるよう、制度の改正、充実されることが極めて大事なことと考えており、委員皆様の御理解と御支援をお願いいたします。
終わりになりますが、私ども元島民は高齢となり、残された時間は本当に少なくなっていますが、一日も早く北方領土の返還が実現するよう、多くの後継者を初め、全国各地で返還要求運動に御尽力いただいている関係団体の皆さんと協力し、連携しながら、外交交渉の後押しとなるよう力を尽くしてまいることをここにお誓い申し上げ、私の陳述といたします。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →個人的には、北方四島の一つ、国後島の生まれでありまして、私が生まれた年に第二次世界大戦が始まりました。四歳のときに戦争が終わりまして、その後三年間島にとどまって、最後の引き揚げで本土に渡ってまいりました。以後、それ以来、今住んでいる羅臼町に住まいさせていただいております。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は、鈴木委員長を初め委員皆様の御高配によりまして、北方領土の元居住者を代表して意見を申し上げる機会をいただき、厚く感謝を申し上げます。
また、日ごろより、私ども元島民や後継者に対する支援措置を初め、当連盟に対しまして格別なる御理解と御支援を賜っていることにつきましても、この際、御礼を申し上げたいと思います。
本日は、当連盟の設立の経過や活動の内容については、時間の関係もございますので詳しくは申し上げませんが、既に皆様御承知のことと存じます。当連盟の主な課題に関して、意見や要望などを申し上げてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
当連盟は、御案内のとおり、昭和三十三年、社団法人として設立しております。当時、幾つか存在していた北方領土返還要求を目的とするいろいろな団体が統合する形で発足し、これまで六十年余りが経過いたしました。
当連盟では、北方領土返還要求運動に関する取り組みを初め、領土問題に関する理解を深めてもらえるよう、各種の啓発事業や、元島民とその後継者による語り部の活動を進めています。
また、元島民への援護対策の一環として、財産権を行使できなかったことや、土地など残置財産に関する問題などについて検討するほか、元島民やその家族がふるさとの島を訪問する、いわゆる自由訪問や墓参に関する活動を進めているところでもございます。
このほか、今後の活動を担う二世など後継者のリーダー育成や活動しやすい環境づくりに取り組んでおります。
それでは、千島連盟の主な意見、要望について順次申し上げます。
お手元には、当連盟の組織と事業というタイトルの冊子のほかに、宣言と決議と要望書を配付させていただいております。
このうち、宣言と決議は、先月、五月二十九日に開催されました当連盟の本年度の総会において決定、採択されたものでありまして、宣言は、領土問題や返還要求運動に関するものであります。また、決議は、領土問題に関することを含め、外務省や内閣府など関係する省庁や機関への要望、要請に関する事項を掲げており、要望書には、これらの要望項目に関して、その背景や具体的な要望内容を記載しているところであります。
まず、領土問題に関してですが、宣言をごらんください。
当連盟では、これまで一貫して、北方四島の早期一括返還をスローガンに掲げ、活動を進めております。当時一万七千人余りであった元島民は、既に多くの方が亡くなり、この三月には六千百人余りとなり、その平均年齢は八十二歳を超えています。長い年月が経過しましたが、領土問題の解決、四島の返還に至る道筋は、いまだに明確になっておりません。
昨年十二月、ロシアの大統領が来日して行われた首脳会談には、私どもとしても、何らかの具体的な進展があるのではないかという期待を寄せていたところでありますが、領土問題の解決に向けた具体的な道筋あるいは成果といったものは示されず、大変残念な結果となりました。
政府においては、これまでの発想にとらわれない新しいアプローチという考えのもと、ロシアとの交渉を進め、四島の帰属の問題を解決し平和条約の締結を目指していくこととしております。
安倍総理は、平和条約の締結や領土問題の解決に関して、これまで幾度となく強い意欲と決意を表明されていますので、早期に四島返還の具体的な道筋が明らかになるよう期待するとともに、私どもとしても、外交交渉の後押しとなるよう、引き続き、返還運動などに取り組んでいくことが重要と考えております。
政府の方針である新しいアプローチの一環として、今後、北方四島において共同経済活動が進められることになりますが、この活動は、あくまでも領土返還に向けた環境づくりとして行われるものでなければならないものと考えております。
いつの間にか、経済活動そのものが目的となってしまい、領土問題が置き去りにされることがあってはならないと考えています。また、日ロ両国の企業による合弁事業など具体的なプロジェクトが進められる場合には、我々元島民の土地などの権利が侵害されることがないよう、必要な措置等を求めていくことが必要と考えております。
次に、墓参や自由訪問事業に関してであります。
昨年十二月の首脳会談後の共同記者会見では、安倍総理は、自由に墓参りをし、かつてのふるさとを訪問したいという元島民の願いをかなえるための検討を進めることを合意した旨の発言がありました。これに加えて、ロシアのプーチン大統領からも、これまで閉じられていた地域への最大限自由なアクセスを保障するという、私どもにとって大変喜ばしい発言がありました。
こうした両首脳の発言や、これまでの事業の結果などを踏まえ、墓参や自由訪問事業に関して幅広く要望してまいりたいと考えております。
要望書の一ページから二ページ目の「北方領土墓参・自由訪問事業等の充実と円滑な実施」をごらん願います。
(1)の墓参の関係では、これまで立ち入りが制限されている墓地も含め、希望する地域での実施や、墓地の現地調査、荒れた墓地の修復、保全、環境整備などが重要なことと考えております。
次に、(2)の自由訪問の関係では、元島民の子の配偶者や孫などが訪問の対象者として参加できるよう要望しております。
また、(3)の墓参と自由訪問に共通する事項についてでありますが、今月十八日には、政府が実施する形で、飛行機を利用して国後島と択捉島での墓参を急遽実施していただくこととなり、大変感謝申し上げる次第でもございます。今後とも、可能な限り、自由訪問や墓参での飛行機の利用が可能となるよう配慮いただきたいと考えております。
また、国後島と択捉島であっても空港から遠い地域や、色丹島や歯舞群島のように空港がない地域では、飛行機が使えませんので、ヘリコプターの利用といったことも御検討いただくようお願い申し上げます。
このほか、先ほど墓参に関して申し述べたところでございますが、墓地や元居住地など希望する地域では、制限を受けることなく立ち入りができ、自由な行動を可能としていただきたいと思います。
手続の改善に関しては、この八月末に実施予定の勇留島と志発島の墓参の際には、国後島の古釜布以外の場所に入域、出域の手続を行うポイントが設けられる見込みとなっていますが、これまでのところ、自由訪問では同様の措置が見込まれておらず、残念な状況にあります。
また、何よりも残念なことは、今年度の第一回目の自由訪問として、五月十五日から四日間の日程で国後島を訪れた際の対応についてであります。
訪問予定の三地域のうち二つの地域では、これまで以上に厳しい立ち入り制限がされることとなり、また、従来何の制限もなかった地域でも、全く立ち入りが認められないという事態が生じました。
訪問を待ち望んで参加した皆さんのお気持ちを思うと、極めて遺憾な問題であると受けとめております。
五月二十四日には、外務省と内閣府に対し、今後実施される自由訪問や墓参において、希望する地域において、円滑に、また確実に実施できるよう急遽要請、申し入れを行ったところであり、今後こうしたことが生じないよう、関係の皆様のお力添えをぜひお願いいたします。
次に、要望書の三ページの「元居住者の権益の保護等」についてであります。先ほども申し上げましたが、財産権に関する問題であります。
連盟においては、これまでも、土地などの残置財産の問題とともに、財産権を長年にわたり行使することができなかった損失に関して、必要な措置を行うよう国に求めてきているところであります。
共同経済活動といったことが議論されていくこの時期、このタイミングで、ぜひ要望書に掲げているこれらの問題が解決、実現されるよう、政府を初め委員皆様の御尽力をお願いしたいと考えております。
最後の項目、要望書の四ページの「後継者の育成、活動への支援」についてであります。
返還要求運動を初め、連盟の活動については、今後さらに二世、三世といった後継者の皆さんに大きな役割を担っていただかざるを得ない状況にあります。
当連盟としては、後継者活動の中核となるリーダーの育成を初め、後継者に関する事業の充実に努めていくとともに、(3)に記載のとおり、北対協融資については、より多くの後継者の方がその対象となるよう、制度の改正、充実されることが極めて大事なことと考えており、委員皆様の御理解と御支援をお願いいたします。
終わりになりますが、私ども元島民は高齢となり、残された時間は本当に少なくなっていますが、一日も早く北方領土の返還が実現するよう、多くの後継者を初め、全国各地で返還要求運動に御尽力いただいている関係団体の皆さんと協力し、連携しながら、外交交渉の後押しとなるよう力を尽くしてまいることをここにお誓い申し上げ、私の陳述といたします。
本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。拍手
鈴
中
中村逸郎#4
○中村参考人 おはようございます。御紹介いただきました筑波大学の中村逸郎でございます。
我が国の固有の領土であります北方領土について発言できる機会をいただき、心からお礼を申し上げます。
本日は、二つに焦点を絞ってお話しいたします。一つは、北方領土の現状について御紹介し、もう一つは、領土問題の解決に向けた全く新しい一つの案を参考意見として申し上げたいと思っております。
まずは、一つ目の北方領土の現状から御紹介いたします。
ビザなし交流で国後島を訪問した日本人が、昨年、二〇一六年八月のことです、国後島を多くの外国人が平然と歩いていて驚いた、特に目立ったのは中国人で、なぜ彼らがここにいるのかという疑問の声を私に上げました。もしこの話が本当であるならば、領土問題は複雑化することが予想されます。日ロの領土交渉中に突然、当事者でない国が交渉に横やりを入れ、自国の利益を主張する可能性があります。
この情報提供をきっかけに、私は、ロシアのマスメディアの報道を調べ、花咲港に来ていたロシア人船員たちに話を聞いてみました。そして、以下のような実態が浮き彫りになりました。
どうやら、北方領土に他国が本格的に進出するようになったのは、二〇一〇年十一月ごろだったようです。当時のメドベージェフ大統領が、最高指導者として初めて国後島を視察しました。当時の菅総理は、北方四島は我が国固有の領土であるという姿勢は一貫している、それだけに今回の訪問は大変遺憾に思っていると抗議されました。メドベージェフ氏は、日本政府の抗議に反発し、二〇一二年七月に、国後島を再び訪問しました。これによって領土交渉は停滞期を迎え、ロシア国内では、ロシア愛国主義が台頭してきます。
二〇一一年三月には、サハリン州政府の代表団が中国や韓国を訪問し、経済フォーラムを開催しました。北方領土周辺のクルーズ観光やナマコの養殖施設の建設などの二十項目ほどの投資案件を提示しました。まるで、北方領土の争奪戦が中国と韓国の間で始まったかのような話が伝わってきました。
もはや民間ビジネスではなく、サハリン州政府が絡むプロジェクトとなっている可能性があります。二〇一二年には、国後島にある二つの水産加工工場に、中国の資本が、漁業や養殖のために五千万ドル、約五十二億円を投資したという情報が入ってきました。その一つの工場は、魚介類を缶詰に加工し、バルト三国やドイツ、ポーランドや中国、北朝鮮などに輸出しているようです。
外国企業による資本投下は、択捉島、国後島、色丹島への外国人労働者の急増をもたらしています。これらの島では建設ブームが巻き起こっており、季節労働者が流入しています。彼らの総数は流動的なようですが、地元行政当局は人数を公表しておりません。
他方で、私が二〇一六年十一月末、花咲港を訪問したときのことです。北方領土から来たロシア漁船が停泊しており、船員は私にこう語りました。
月に二、三回の頻度で根室に来ています。夏にはもう少し回数がふえます。二十人の船員が乗務しており、択捉、国後、色丹を回って水産工場から魚を買い付けて、根室に運びます。これら三つの島と根室の間をぐるぐる回る生活を送っています。根室で日本の水産漁業会社が魚介類を買い付け、船員一人当たりの月収は最大で十万ルーブル、約二十二万円です。漁船はサハリンの会社が所有しており、船員二十人には住むアパートは支給されておらず、漁船内の二つのコンパートメントに住んでいます。一人当たりの居住面積は犬小屋よりも狭いのが実情です。私たち船員は出稼ぎ労働者です。私は沿海地方の村が出身地で、給料を家族に仕送りしています。ロシア極東には、中国人労働者の大量流入で、ロシア人のつける仕事は激減しています。
この船員の話によれば、花咲港に寄港した日の夕方に択捉島に出航するまでの時間、バスまたは徒歩で根室市内のスーパーに向かい、食料品や日用品を買い込んでいるようです。私が根室市の印象を尋ねると、船員は困惑の表情で答えてくれました。
町並みがひっそりしており、高齢者が多い印象です。択捉、国後は色彩豊かなアパートがどんどん建設されており、町並みは活気にあふれています。昔は逆で、根室の方が栄えていたと聞いたことがあります。
この船員の話によりますと、五、六年前と比べると、根室に魚介類を運ぶ回数は激減しているようです。北方領土周辺水域でとれた魚介類は、中国を初めとして、日本以外の国々に運ばれているのが原因のようです。根室市民に話を伺っても、この数年、ロシア人の姿が少なくなったと私に語ってくれました。
北方領土の経済活動を振り返れば、日本は中国、韓国よりも先行していました。一九九四年の北海道東方沖地震では、大規模な損害をこうむった北方領土の復興を担ったのは日本でした。モスクワからいわば見捨てられてしまった北方領土を支援した日本のことを、ロシア人の知人は、困ったときに本当に助けてくれたのは日本人でしたと日本への好印象を語ってくれました。
いずれにしても、ソ連邦の崩壊後の北方領土を支えたのは日本であり、領土交渉では、このような経緯をロシア側に何度もきちんと伝えていく必要があると思っています。
ソ連時代の地方都市や町の多くは、国営企業が君臨する企業城下町でした。ソ連邦の崩壊後に国営企業は民営化されましたが、現在でも町を支える企業もあります。
北方領土にもソ連時代からの国営企業の流れをくむ株式会社ギドロストロイが操業しており、本社はサハリン州ユジノサハリンスクにあります。水産業を営む一方で、択捉島を中心にアパート建設や空港を初めとした公共施設の整備、道路建設も請け負っており、ロシア政府が推進するクリル諸島社会経済発展計画の推進主体となっています。
この会社の最高経営者はアレクサンドル・ベルホフスキー氏であり、クリルの主人の異名を誇っております。日本としては、北方領土の実態、中国とか韓国の資本が入っているようですけれども、その実態を解明するために、ベルホフスキー氏と情報交換することが今後非常に重要になってくると思っております。
今日まで、領土返還に向けてさまざまな交渉や試みが行われてきましたが、中でも一九九二年に始まったビザなし交流や各種支援事業、さらに青少年に対する啓発事業等は、独立行政法人北方領土問題対策協会が担ってきました。協会の職員の皆様方の懸命な御努力に、この場をかりまして改めて敬意を表したいと思います。
ビザなし交流では北方領土に住むロシア人との触れ合いが深まり、この成果を北方領土問題の解決に結びつける提案を参考意見として提示させていただきたいと思います。それは、二〇一三年四月に日ロ首脳が双方に受け入れ可能な解決策への交渉加速で合意、二〇一六年五月に新しいアプローチで合意した、その趣旨に沿うものと考えます。
そこで、一つのモデルとして、ノルウェー領スバールバル諸島の取り扱いに関する多国間の条約、スバールバル条約が参考になります。
スバールバル諸島は、二十世紀初頭まで、ノルウェーだけではなく、ロシアを含むヨーロッパ各国やアメリカが領有権を主張し、帰属をめぐって国際的な係争地となりました。
こうした歴史的経緯から、スバールバル条約は、第一条でノルウェーの領有権を認める一方で、スバールバル諸島の地位を独自に定めています。諸島はこの条約によって統治され、この条約に基づいて諸島内の居住区は独自の法律を制定しています。ノルウェーの法律の適用は大きく制限され、条約の第二条で、全ての加盟国はひとしくこの島と海域で漁業と狩猟などの経済活動、居住する権利、土地の所有権を有すると規定されています。
条約加盟国の国民は、ノルウェーの入国管理や税関の審査を受けず、ビザなしで島に入ることができ、域内で徴収された税金は諸島内だけに用いられ、ノルウェー本土への流用は禁じられています。さらに、スバールバル諸島では一切の軍事活動が禁じられており、結果的に、諸島の領有権がどこの国に帰属するのか、余り意味を持たなくなっております。
実は、この条約は、一九二〇年のパリ会議で署名され、当初、日本を初めとする十四カ国が加盟し、現在では、一九二四年に加盟したソ連を含む四十四カ国が参加しています。昨年、二〇一六年には、不思議なことに、北朝鮮も加盟しております。
スバールバル諸島の一つ、スピッツベルゲン島には、現在約二千六百人が暮らしており、ノルウェー人が全体の六九・九%、ロシア人、ウクライナ人、ポーランド人、ドイツ人等々、さまざまな人々が居住しております。
さきに言及しましたビザなし交流事業は、日本とロシアの両国民が領土問題についての認識を高め、現実的な問題解決を図ろうとする企画です。これまでの交流の成果を日ロ首脳間で合意した双方に受け入れ可能な解決策と新しいアプローチに結びつけるために、スバールバル条約を参考にして、日ロで合意できる北方領土の独自の地位に関する条約を構想してみるのもよいかもしれません。その条約名を、えとぴりか条約と名づけてはいかがでしょうか。北方四島交流使用船舶名であり、根室半島と北方領土を自由に行き来する海鳥に由来するものです。北海道は、北方領土の支援拠点としての地位を築くことになります。
私の意見は、ロシアとの間で平和条約を締結し、四島一括返還または二島返還などを見据える領土交渉の進め方を否定するものではありません。私の基本的な立場は四島一括返還を望むものですが、これまでの交流事業の実績を日ロ首脳の合意に結びつけると、その先に日本とロシアが共存できる姿が見えてくるのではないかと思います。
プーチン政権は、領土問題をこれまで約十件解決してきておりますので、北方領土問題を解決することは可能だと思います。北方領土がロシア化するどころか、今では中国化するかもしれないという危機感を議員の皆様と共有し、問題解決に向けて、できるだけ早く手を打つ必要性を痛感しております。
御参考にしていただければ幸いです。
どうも御清聴ありがとうございました。きょうはよろしくお願いいたします。拍手
この発言だけを見る →我が国の固有の領土であります北方領土について発言できる機会をいただき、心からお礼を申し上げます。
本日は、二つに焦点を絞ってお話しいたします。一つは、北方領土の現状について御紹介し、もう一つは、領土問題の解決に向けた全く新しい一つの案を参考意見として申し上げたいと思っております。
まずは、一つ目の北方領土の現状から御紹介いたします。
ビザなし交流で国後島を訪問した日本人が、昨年、二〇一六年八月のことです、国後島を多くの外国人が平然と歩いていて驚いた、特に目立ったのは中国人で、なぜ彼らがここにいるのかという疑問の声を私に上げました。もしこの話が本当であるならば、領土問題は複雑化することが予想されます。日ロの領土交渉中に突然、当事者でない国が交渉に横やりを入れ、自国の利益を主張する可能性があります。
この情報提供をきっかけに、私は、ロシアのマスメディアの報道を調べ、花咲港に来ていたロシア人船員たちに話を聞いてみました。そして、以下のような実態が浮き彫りになりました。
どうやら、北方領土に他国が本格的に進出するようになったのは、二〇一〇年十一月ごろだったようです。当時のメドベージェフ大統領が、最高指導者として初めて国後島を視察しました。当時の菅総理は、北方四島は我が国固有の領土であるという姿勢は一貫している、それだけに今回の訪問は大変遺憾に思っていると抗議されました。メドベージェフ氏は、日本政府の抗議に反発し、二〇一二年七月に、国後島を再び訪問しました。これによって領土交渉は停滞期を迎え、ロシア国内では、ロシア愛国主義が台頭してきます。
二〇一一年三月には、サハリン州政府の代表団が中国や韓国を訪問し、経済フォーラムを開催しました。北方領土周辺のクルーズ観光やナマコの養殖施設の建設などの二十項目ほどの投資案件を提示しました。まるで、北方領土の争奪戦が中国と韓国の間で始まったかのような話が伝わってきました。
もはや民間ビジネスではなく、サハリン州政府が絡むプロジェクトとなっている可能性があります。二〇一二年には、国後島にある二つの水産加工工場に、中国の資本が、漁業や養殖のために五千万ドル、約五十二億円を投資したという情報が入ってきました。その一つの工場は、魚介類を缶詰に加工し、バルト三国やドイツ、ポーランドや中国、北朝鮮などに輸出しているようです。
外国企業による資本投下は、択捉島、国後島、色丹島への外国人労働者の急増をもたらしています。これらの島では建設ブームが巻き起こっており、季節労働者が流入しています。彼らの総数は流動的なようですが、地元行政当局は人数を公表しておりません。
他方で、私が二〇一六年十一月末、花咲港を訪問したときのことです。北方領土から来たロシア漁船が停泊しており、船員は私にこう語りました。
月に二、三回の頻度で根室に来ています。夏にはもう少し回数がふえます。二十人の船員が乗務しており、択捉、国後、色丹を回って水産工場から魚を買い付けて、根室に運びます。これら三つの島と根室の間をぐるぐる回る生活を送っています。根室で日本の水産漁業会社が魚介類を買い付け、船員一人当たりの月収は最大で十万ルーブル、約二十二万円です。漁船はサハリンの会社が所有しており、船員二十人には住むアパートは支給されておらず、漁船内の二つのコンパートメントに住んでいます。一人当たりの居住面積は犬小屋よりも狭いのが実情です。私たち船員は出稼ぎ労働者です。私は沿海地方の村が出身地で、給料を家族に仕送りしています。ロシア極東には、中国人労働者の大量流入で、ロシア人のつける仕事は激減しています。
この船員の話によれば、花咲港に寄港した日の夕方に択捉島に出航するまでの時間、バスまたは徒歩で根室市内のスーパーに向かい、食料品や日用品を買い込んでいるようです。私が根室市の印象を尋ねると、船員は困惑の表情で答えてくれました。
町並みがひっそりしており、高齢者が多い印象です。択捉、国後は色彩豊かなアパートがどんどん建設されており、町並みは活気にあふれています。昔は逆で、根室の方が栄えていたと聞いたことがあります。
この船員の話によりますと、五、六年前と比べると、根室に魚介類を運ぶ回数は激減しているようです。北方領土周辺水域でとれた魚介類は、中国を初めとして、日本以外の国々に運ばれているのが原因のようです。根室市民に話を伺っても、この数年、ロシア人の姿が少なくなったと私に語ってくれました。
北方領土の経済活動を振り返れば、日本は中国、韓国よりも先行していました。一九九四年の北海道東方沖地震では、大規模な損害をこうむった北方領土の復興を担ったのは日本でした。モスクワからいわば見捨てられてしまった北方領土を支援した日本のことを、ロシア人の知人は、困ったときに本当に助けてくれたのは日本人でしたと日本への好印象を語ってくれました。
いずれにしても、ソ連邦の崩壊後の北方領土を支えたのは日本であり、領土交渉では、このような経緯をロシア側に何度もきちんと伝えていく必要があると思っています。
ソ連時代の地方都市や町の多くは、国営企業が君臨する企業城下町でした。ソ連邦の崩壊後に国営企業は民営化されましたが、現在でも町を支える企業もあります。
北方領土にもソ連時代からの国営企業の流れをくむ株式会社ギドロストロイが操業しており、本社はサハリン州ユジノサハリンスクにあります。水産業を営む一方で、択捉島を中心にアパート建設や空港を初めとした公共施設の整備、道路建設も請け負っており、ロシア政府が推進するクリル諸島社会経済発展計画の推進主体となっています。
この会社の最高経営者はアレクサンドル・ベルホフスキー氏であり、クリルの主人の異名を誇っております。日本としては、北方領土の実態、中国とか韓国の資本が入っているようですけれども、その実態を解明するために、ベルホフスキー氏と情報交換することが今後非常に重要になってくると思っております。
今日まで、領土返還に向けてさまざまな交渉や試みが行われてきましたが、中でも一九九二年に始まったビザなし交流や各種支援事業、さらに青少年に対する啓発事業等は、独立行政法人北方領土問題対策協会が担ってきました。協会の職員の皆様方の懸命な御努力に、この場をかりまして改めて敬意を表したいと思います。
ビザなし交流では北方領土に住むロシア人との触れ合いが深まり、この成果を北方領土問題の解決に結びつける提案を参考意見として提示させていただきたいと思います。それは、二〇一三年四月に日ロ首脳が双方に受け入れ可能な解決策への交渉加速で合意、二〇一六年五月に新しいアプローチで合意した、その趣旨に沿うものと考えます。
そこで、一つのモデルとして、ノルウェー領スバールバル諸島の取り扱いに関する多国間の条約、スバールバル条約が参考になります。
スバールバル諸島は、二十世紀初頭まで、ノルウェーだけではなく、ロシアを含むヨーロッパ各国やアメリカが領有権を主張し、帰属をめぐって国際的な係争地となりました。
こうした歴史的経緯から、スバールバル条約は、第一条でノルウェーの領有権を認める一方で、スバールバル諸島の地位を独自に定めています。諸島はこの条約によって統治され、この条約に基づいて諸島内の居住区は独自の法律を制定しています。ノルウェーの法律の適用は大きく制限され、条約の第二条で、全ての加盟国はひとしくこの島と海域で漁業と狩猟などの経済活動、居住する権利、土地の所有権を有すると規定されています。
条約加盟国の国民は、ノルウェーの入国管理や税関の審査を受けず、ビザなしで島に入ることができ、域内で徴収された税金は諸島内だけに用いられ、ノルウェー本土への流用は禁じられています。さらに、スバールバル諸島では一切の軍事活動が禁じられており、結果的に、諸島の領有権がどこの国に帰属するのか、余り意味を持たなくなっております。
実は、この条約は、一九二〇年のパリ会議で署名され、当初、日本を初めとする十四カ国が加盟し、現在では、一九二四年に加盟したソ連を含む四十四カ国が参加しています。昨年、二〇一六年には、不思議なことに、北朝鮮も加盟しております。
スバールバル諸島の一つ、スピッツベルゲン島には、現在約二千六百人が暮らしており、ノルウェー人が全体の六九・九%、ロシア人、ウクライナ人、ポーランド人、ドイツ人等々、さまざまな人々が居住しております。
さきに言及しましたビザなし交流事業は、日本とロシアの両国民が領土問題についての認識を高め、現実的な問題解決を図ろうとする企画です。これまでの交流の成果を日ロ首脳間で合意した双方に受け入れ可能な解決策と新しいアプローチに結びつけるために、スバールバル条約を参考にして、日ロで合意できる北方領土の独自の地位に関する条約を構想してみるのもよいかもしれません。その条約名を、えとぴりか条約と名づけてはいかがでしょうか。北方四島交流使用船舶名であり、根室半島と北方領土を自由に行き来する海鳥に由来するものです。北海道は、北方領土の支援拠点としての地位を築くことになります。
私の意見は、ロシアとの間で平和条約を締結し、四島一括返還または二島返還などを見据える領土交渉の進め方を否定するものではありません。私の基本的な立場は四島一括返還を望むものですが、これまでの交流事業の実績を日ロ首脳の合意に結びつけると、その先に日本とロシアが共存できる姿が見えてくるのではないかと思います。
プーチン政権は、領土問題をこれまで約十件解決してきておりますので、北方領土問題を解決することは可能だと思います。北方領土がロシア化するどころか、今では中国化するかもしれないという危機感を議員の皆様と共有し、問題解決に向けて、できるだけ早く手を打つ必要性を痛感しております。
御参考にしていただければ幸いです。
どうも御清聴ありがとうございました。きょうはよろしくお願いいたします。拍手
鈴
高
高岡義久#6
○高岡参考人 ただいま御紹介いただきました、北海道根室市の水産加工業者で組織する根室水産協会の会長を務めさせていただいております高岡でございます。
本日は、衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会の御高配を賜り、意見陳述の機会をいただきましたことに対しまして、心より御礼を申し上げます。
また、日ごろより北方領土返還要求運動原点の地である根室市を初めとした北方領土隣接地域に絶大なる御理解と御支援を賜っておりますことに対し、改めて感謝とお礼を申し上げる次第であります。
それでは、時間の関係もありますので、早々に、北方領土問題に対する現地根室水産界の実情等につきまして、意見を述べさせていただきます。
根室市を初めとする北方領土隣接地域は、戦前から、漁業、水産業を中心に、北方領土と一体となった社会経済圏、生活圏を形成し、緊密なつながりを持って発展を続けてきた地域であり、特に根室市は、北方領土の物流及び人的交流の拠点、玄関口として、その役割を担っておりました。
しかし、昭和二十年八月の終戦直後、北方領土が旧ソ連によって一方的に占領され、以来、隣接地域と北方領土との間には中間ラインと呼ばれる境界が設定され、このつながりは強制的に断絶されたことに伴い、元島民のふるさとである領土はもちろん、私たちの生活の基盤と言える海域までも奪われたのであります。
この北方領土問題について、私の個人的な見解を述べさせていただきます。
北方領土は、日本固有の領土であり、終戦後に不当に占拠された史実に相違なく、返還を求めるのは至極当然であると考えます。
しかしながら、まことに残念ではありますが、返還においては余りにも長い時節を費やしてしまい、現在四島に生活されているロシア人にしてみれば、それはもうふるさとであり、生活の場であることも理解しなければなりません。
また、元島民においても、もう待ったなしの時間であると思います。私の祖父母も父も元島民であり、祖父母も多くの親戚も、島での当時の生活を語っておりましたが、既に他界しております。
私にしてみれば、島民二世と言われてもぴんとこないのが本音でありますが、現状を鑑みると、一日でも早い北方領土問題の解決を望んでやみません。
それぞれの主義主張があるので、最善の策はこれだとは言えませんが、せめてフィリピンにおける戦没者の慰霊が現地でできるのと同じように、両国が歩み寄る交渉を早期にしていただきたいと思います。
次に、水産協会会長として申し述べさせていただきます。
まずは、戦後、日本の漁業は、北方海域の豊かな水産資源に依存し、北方漁業の開拓とともに発展してまいりました。
この漁業とともに根室経済の一翼を担ってきた水産加工業にとりまして、排他的経済水域における国連海洋法の制定時に海域を追われ、相次ぐ国際漁業規制の強化による沖合漁業の縮小、そしてロシア水域におけるサケ・マス流し網漁業禁止により、大変な危機的環境下にあるのが現状であります。
根室市民にとりましては、三たび島を追われたというのであります。日本固有の領土であるとともに、この海域の豊かな海洋資源は、日本国民にとりましても多大な損失であると思います。
戦後七十三年を迎えようとしている現在でもなお、この目に見えない厚い壁によって漁業水域は大幅に狭められており、狭隘な漁場における水産資源の枯渇によって、基幹産業である漁業、水産業は衰退の一途をたどり、それに起因する関連産業の縮減、これが人口減少、さらには担い手不足につながるといった急激な悪循環が近年ますます加速しております。
このように、根室市は、さまざまな日ロ関係により直接的に影響を受ける地域であり、全国的にも類を見ない、地元の力だけでは太刀打ちできない複雑な問題を抱えている地域であります。
これらの課題を克服し、隣接地域が将来にわたって持続的な発展を遂げていくためには、北方領土問題の解決しかないと考えるわけであります。
このような状況の中、昨年十二月、日ロ首脳会談におきましては、両首脳が、平和条約を解決する真摯な決意を表明し、さらに、平和条約の締結に向けた重要な一歩として北方四島における共同経済活動の実施について合意されたことは、北方領土問題の解決に向けた重要な第一歩として、大きな期待を寄せるところであります。
この合意に対し、本年三月、隣接地域として取りまとめました北方四島における共同経済活動実現に向けた要望書には、十分野にわたり、取り組むべき施策の例を記載してございますが、その中で、我々が直接的なかかわりを持つ水産加工業分野におきましては、一つ目に、隣接地域と四島との企業間連携及び発展支援、二つ目に、北方四島から原料となる漁獲物の受け入れ、三つ目に、水産物、水産加工品の輸出及び移出拡大、四つ目に、これらに必要となる環境整備を求めております。
特に、サケ・マス流し網漁業禁止元年となりました昨年、根室市における総漁獲量は、七万トンを下回り、昭和三十年以来、実に六十一年ぶりの低水準に落ち込んだところであります。こうした漁獲量の落ち込みは、我々、水産加工業を初めとしたあらゆる関連産業に甚大な影響を及ぼし、そのなりわいが崩れてきているというまさに危機的な状況となっております。
こうしたことから、国策における原魚確保に向けた取り組みが求められており、北方四島からの原料となる漁獲物の受け入れを何としても実現していただきたいと切にお願いするものであります。
一方で、水産加工技術に関しましては、隣接地域の有する高度な加工技術を北方四島側に伝授してしまうことに抵抗感や懸念を抱いている地元事業者が多数いることも事実であり、慎重な対応が求められます。
いずれにしても、北方四島における共同経済活動が日ロ両国にとってお互いに経済的な恩恵を享受できるよう、その仕組みの構築が何より重要と捉えております。
これからさまざまな形で北方四島との経済交流が行われると思いますが、これは、地域エゴかもしれませんが、根室の基幹産業、ひいては隣接地域の経済安定のために、ロシアの方々とともに有効な活動を展開していけるようにきちんとしたルールづくりをしていただきたいと思います。
決して、地元の声を無視することなく、机上の空論で終わらないように、現地の声に耳を傾けていただきたいと思います。さまざまな見解があるので、何が正解ということはないと思います。しかしながら、根室を、我々水産協会会員の頭上を水産資源が飛んで通過してしまわないようお願いいたします。
また、根室市を挙げて陳情しているロシア二百海里内サケ・マス流し網漁業禁止対策の要望が早期にかないますようお願い申し上げます。できますれば、北方四島との経済交流を先駆けとしての日ロ関係、北方四島、ひいては根室市の将来を政府がどのように描いておられるのか、お教えいただければ、私どももその実現に向け、共働できるのではないかと思う次第であります。
根室で主に漁獲され、取り扱いされている魚は、春のサケ・マス、サンマ、アキサケ、マダラ、スケトウダラ、カニ、昆布などであります。その大半が北方四島海域に深くかかわっているものであります。四島海域における漁獲枠の拡大に御助力いただきたいとお願い申し上げます。
とりわけ、水揚げ日本一を誇るサンマにおきましては、温暖化の影響なのか、公海による外国船の操業の影響なのかは定かではありませんが、ここ数年、極端な水揚げの減少となっております。
サケ・マス流し網禁止による代替漁業においては、漁業者の、国産サンマの魚価に影響する、そういう懸念の声が多く、冷凍品で海外輸出が水揚げの条件となっており、これでは工場稼働という観点からは文字どおりゼロであります。我々水産加工業はもとより、製缶、運輸などの業界においても何の一助にもなっていないのが実情であります。
日本漁船の公海での冷凍サンマ漁業で海外限定というのはいかなるものかと思うところであります。大衆魚と広く認識されている日本国民財産でもあると言っていいほどのサンマの国内流通の実現に向けて、そのことにおいても委員の皆様の特段の御理解と御支援をお願い申し上げるところであります。
我々根室市民は、北方領土問題の解決なくして戦後はなく、経済的にも社会的にも北方領土問題が解決して初めて正常になる、まさに北方領土問題の今後によって町の将来が大きく左右されるという宿命を背負っております。
我々は、北方領土問題の早期解決を願いながら、政府の外交交渉を後押しする立場で、いかなる困難に遭おうとも、北方領土返還要求運動原点の地の責務として、今後も全国の先頭に立って返還要求運動に邁進してまいる所存でありますので、委員の皆様におかれましては、北方領土問題の解決、さらには、そのための第一歩としての取り組みである北方四島における共同経済活動の実現、さらには隣接地域の振興、発展につきまして、絶大なる御支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、政府におかれましては、これまで以上に具体的かつ積極的な政治対話を推進していただきますよう強く要望させていただいて、参考人としての私の意見陳述を終わらせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会の御高配を賜り、意見陳述の機会をいただきましたことに対しまして、心より御礼を申し上げます。
また、日ごろより北方領土返還要求運動原点の地である根室市を初めとした北方領土隣接地域に絶大なる御理解と御支援を賜っておりますことに対し、改めて感謝とお礼を申し上げる次第であります。
それでは、時間の関係もありますので、早々に、北方領土問題に対する現地根室水産界の実情等につきまして、意見を述べさせていただきます。
根室市を初めとする北方領土隣接地域は、戦前から、漁業、水産業を中心に、北方領土と一体となった社会経済圏、生活圏を形成し、緊密なつながりを持って発展を続けてきた地域であり、特に根室市は、北方領土の物流及び人的交流の拠点、玄関口として、その役割を担っておりました。
しかし、昭和二十年八月の終戦直後、北方領土が旧ソ連によって一方的に占領され、以来、隣接地域と北方領土との間には中間ラインと呼ばれる境界が設定され、このつながりは強制的に断絶されたことに伴い、元島民のふるさとである領土はもちろん、私たちの生活の基盤と言える海域までも奪われたのであります。
この北方領土問題について、私の個人的な見解を述べさせていただきます。
北方領土は、日本固有の領土であり、終戦後に不当に占拠された史実に相違なく、返還を求めるのは至極当然であると考えます。
しかしながら、まことに残念ではありますが、返還においては余りにも長い時節を費やしてしまい、現在四島に生活されているロシア人にしてみれば、それはもうふるさとであり、生活の場であることも理解しなければなりません。
また、元島民においても、もう待ったなしの時間であると思います。私の祖父母も父も元島民であり、祖父母も多くの親戚も、島での当時の生活を語っておりましたが、既に他界しております。
私にしてみれば、島民二世と言われてもぴんとこないのが本音でありますが、現状を鑑みると、一日でも早い北方領土問題の解決を望んでやみません。
それぞれの主義主張があるので、最善の策はこれだとは言えませんが、せめてフィリピンにおける戦没者の慰霊が現地でできるのと同じように、両国が歩み寄る交渉を早期にしていただきたいと思います。
次に、水産協会会長として申し述べさせていただきます。
まずは、戦後、日本の漁業は、北方海域の豊かな水産資源に依存し、北方漁業の開拓とともに発展してまいりました。
この漁業とともに根室経済の一翼を担ってきた水産加工業にとりまして、排他的経済水域における国連海洋法の制定時に海域を追われ、相次ぐ国際漁業規制の強化による沖合漁業の縮小、そしてロシア水域におけるサケ・マス流し網漁業禁止により、大変な危機的環境下にあるのが現状であります。
根室市民にとりましては、三たび島を追われたというのであります。日本固有の領土であるとともに、この海域の豊かな海洋資源は、日本国民にとりましても多大な損失であると思います。
戦後七十三年を迎えようとしている現在でもなお、この目に見えない厚い壁によって漁業水域は大幅に狭められており、狭隘な漁場における水産資源の枯渇によって、基幹産業である漁業、水産業は衰退の一途をたどり、それに起因する関連産業の縮減、これが人口減少、さらには担い手不足につながるといった急激な悪循環が近年ますます加速しております。
このように、根室市は、さまざまな日ロ関係により直接的に影響を受ける地域であり、全国的にも類を見ない、地元の力だけでは太刀打ちできない複雑な問題を抱えている地域であります。
これらの課題を克服し、隣接地域が将来にわたって持続的な発展を遂げていくためには、北方領土問題の解決しかないと考えるわけであります。
このような状況の中、昨年十二月、日ロ首脳会談におきましては、両首脳が、平和条約を解決する真摯な決意を表明し、さらに、平和条約の締結に向けた重要な一歩として北方四島における共同経済活動の実施について合意されたことは、北方領土問題の解決に向けた重要な第一歩として、大きな期待を寄せるところであります。
この合意に対し、本年三月、隣接地域として取りまとめました北方四島における共同経済活動実現に向けた要望書には、十分野にわたり、取り組むべき施策の例を記載してございますが、その中で、我々が直接的なかかわりを持つ水産加工業分野におきましては、一つ目に、隣接地域と四島との企業間連携及び発展支援、二つ目に、北方四島から原料となる漁獲物の受け入れ、三つ目に、水産物、水産加工品の輸出及び移出拡大、四つ目に、これらに必要となる環境整備を求めております。
特に、サケ・マス流し網漁業禁止元年となりました昨年、根室市における総漁獲量は、七万トンを下回り、昭和三十年以来、実に六十一年ぶりの低水準に落ち込んだところであります。こうした漁獲量の落ち込みは、我々、水産加工業を初めとしたあらゆる関連産業に甚大な影響を及ぼし、そのなりわいが崩れてきているというまさに危機的な状況となっております。
こうしたことから、国策における原魚確保に向けた取り組みが求められており、北方四島からの原料となる漁獲物の受け入れを何としても実現していただきたいと切にお願いするものであります。
一方で、水産加工技術に関しましては、隣接地域の有する高度な加工技術を北方四島側に伝授してしまうことに抵抗感や懸念を抱いている地元事業者が多数いることも事実であり、慎重な対応が求められます。
いずれにしても、北方四島における共同経済活動が日ロ両国にとってお互いに経済的な恩恵を享受できるよう、その仕組みの構築が何より重要と捉えております。
これからさまざまな形で北方四島との経済交流が行われると思いますが、これは、地域エゴかもしれませんが、根室の基幹産業、ひいては隣接地域の経済安定のために、ロシアの方々とともに有効な活動を展開していけるようにきちんとしたルールづくりをしていただきたいと思います。
決して、地元の声を無視することなく、机上の空論で終わらないように、現地の声に耳を傾けていただきたいと思います。さまざまな見解があるので、何が正解ということはないと思います。しかしながら、根室を、我々水産協会会員の頭上を水産資源が飛んで通過してしまわないようお願いいたします。
また、根室市を挙げて陳情しているロシア二百海里内サケ・マス流し網漁業禁止対策の要望が早期にかないますようお願い申し上げます。できますれば、北方四島との経済交流を先駆けとしての日ロ関係、北方四島、ひいては根室市の将来を政府がどのように描いておられるのか、お教えいただければ、私どももその実現に向け、共働できるのではないかと思う次第であります。
根室で主に漁獲され、取り扱いされている魚は、春のサケ・マス、サンマ、アキサケ、マダラ、スケトウダラ、カニ、昆布などであります。その大半が北方四島海域に深くかかわっているものであります。四島海域における漁獲枠の拡大に御助力いただきたいとお願い申し上げます。
とりわけ、水揚げ日本一を誇るサンマにおきましては、温暖化の影響なのか、公海による外国船の操業の影響なのかは定かではありませんが、ここ数年、極端な水揚げの減少となっております。
サケ・マス流し網禁止による代替漁業においては、漁業者の、国産サンマの魚価に影響する、そういう懸念の声が多く、冷凍品で海外輸出が水揚げの条件となっており、これでは工場稼働という観点からは文字どおりゼロであります。我々水産加工業はもとより、製缶、運輸などの業界においても何の一助にもなっていないのが実情であります。
日本漁船の公海での冷凍サンマ漁業で海外限定というのはいかなるものかと思うところであります。大衆魚と広く認識されている日本国民財産でもあると言っていいほどのサンマの国内流通の実現に向けて、そのことにおいても委員の皆様の特段の御理解と御支援をお願い申し上げるところであります。
我々根室市民は、北方領土問題の解決なくして戦後はなく、経済的にも社会的にも北方領土問題が解決して初めて正常になる、まさに北方領土問題の今後によって町の将来が大きく左右されるという宿命を背負っております。
我々は、北方領土問題の早期解決を願いながら、政府の外交交渉を後押しする立場で、いかなる困難に遭おうとも、北方領土返還要求運動原点の地の責務として、今後も全国の先頭に立って返還要求運動に邁進してまいる所存でありますので、委員の皆様におかれましては、北方領土問題の解決、さらには、そのための第一歩としての取り組みである北方四島における共同経済活動の実現、さらには隣接地域の振興、発展につきまして、絶大なる御支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、政府におかれましては、これまで以上に具体的かつ積極的な政治対話を推進していただきますよう強く要望させていただいて、参考人としての私の意見陳述を終わらせていただきます。
ありがとうございました。拍手
鈴
鈴
渡
渡辺孝一#9
○渡辺(孝)委員 皆さん、おはようございます。
特に、きょうは本委員会に大変お忙しい中、脇理事長、中村先生、高岡会長理事、三名の参考人の皆さんには、わざわざ貴重な御意見を賜る機会を逆につくっていただいたことに、心から感謝を申し上げたいと思います。
私は北海道選出の議員でございますが、きょうのこの委員会の中には、同じ理事の仲間として、釧路市選出の伊東代議士、そして北見中心の選出の武部代議士もいらっしゃいまして、その二人にはかないませんけれども、私も、北海道人の一人として、この北方領土にそれなりにかかわってきた経験をもとに、皆さんにぜひ御意見を伺いたいというふうに思います。
十五分の質問時間しかございませんので、早速皆さんの意見を多く聞きたいと思いますので、ぜひ、委員長も言っておりましたとおり、忌憚のない御意見をよろしくお願いしたいと思います。
さて、昨年の十二月十五日のことですが、日ロの首脳会談、その後の報道では、かなり期待度が大きかったものですから、非常に残念な結果だというふうな方もいらっしゃいますし、あるいは新たな第一歩としてこれを評価する、いろいろな声があったやに私も記憶をしております。私自身も、どちらかというと期待が大きかったものですから、非常に、ううんという気持ちでいることは事実でございます。
そこで、まず一点目。お三方にそれぞれ、この日ロの首脳会談、百点満点で採点した場合、何点だろうということをぜひ遠慮しないでお答えいただき、その理由を簡単に述べていただくことをまずお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →特に、きょうは本委員会に大変お忙しい中、脇理事長、中村先生、高岡会長理事、三名の参考人の皆さんには、わざわざ貴重な御意見を賜る機会を逆につくっていただいたことに、心から感謝を申し上げたいと思います。
私は北海道選出の議員でございますが、きょうのこの委員会の中には、同じ理事の仲間として、釧路市選出の伊東代議士、そして北見中心の選出の武部代議士もいらっしゃいまして、その二人にはかないませんけれども、私も、北海道人の一人として、この北方領土にそれなりにかかわってきた経験をもとに、皆さんにぜひ御意見を伺いたいというふうに思います。
十五分の質問時間しかございませんので、早速皆さんの意見を多く聞きたいと思いますので、ぜひ、委員長も言っておりましたとおり、忌憚のない御意見をよろしくお願いしたいと思います。
さて、昨年の十二月十五日のことですが、日ロの首脳会談、その後の報道では、かなり期待度が大きかったものですから、非常に残念な結果だというふうな方もいらっしゃいますし、あるいは新たな第一歩としてこれを評価する、いろいろな声があったやに私も記憶をしております。私自身も、どちらかというと期待が大きかったものですから、非常に、ううんという気持ちでいることは事実でございます。
そこで、まず一点目。お三方にそれぞれ、この日ロの首脳会談、百点満点で採点した場合、何点だろうということをぜひ遠慮しないでお答えいただき、その理由を簡単に述べていただくことをまずお願いしたいと思います。
脇
脇紀美夫#10
○脇参考人 ただいまの御質問にお答えしたいと思いますけれども、点数というのはなかなかつけづらい部分がございます。私の連盟では、会員がかなりいる中でいろいろな意見を持つ人もおりますし、私自身は、マスコミを含めて随分期待があった分だけ、結果がなかなかその道筋が見えなかった。少なくても、今までの経過からいって、二島は何とかそういう道筋が見えるのかなと思っていましたが、それもなかなか成らなかった。
しかし、七十年動かなかったこの北方領土問題、安倍総理が熱意を持ってこれに取り組もうとしているということについては、私自身、それなりに評価したいというふうに思っております。それを点数にしてどうこうということには決してならないと思いますけれども、そういう感じを持っております。
それともう一つ、今まで七十年間、全国民の問題、国の問題、領土の問題、主権の問題として、この北方領土問題にいろいろ取り組んできたわけでありますけれども、全国民的に、世論として、この領土問題が国民的に理解されていたかというと、必ずしもそうでなかった部分があるのではないのかなと。
そういう面では、今回の十二月十五日の両首脳会談のときにこれだけマスコミが大きく取り上げたということによって、全国民的に、この領土問題ということがクローズアップされて、理解が深まったんじゃないのかなという部分を考えたときに、啓発という面では、非常に今後の領土問題の解決運動に寄与したのではないかなというふうに私は受けとめております。
以上であります。
この発言だけを見る →しかし、七十年動かなかったこの北方領土問題、安倍総理が熱意を持ってこれに取り組もうとしているということについては、私自身、それなりに評価したいというふうに思っております。それを点数にしてどうこうということには決してならないと思いますけれども、そういう感じを持っております。
それともう一つ、今まで七十年間、全国民の問題、国の問題、領土の問題、主権の問題として、この北方領土問題にいろいろ取り組んできたわけでありますけれども、全国民的に、世論として、この領土問題が国民的に理解されていたかというと、必ずしもそうでなかった部分があるのではないのかなと。
そういう面では、今回の十二月十五日の両首脳会談のときにこれだけマスコミが大きく取り上げたということによって、全国民的に、この領土問題ということがクローズアップされて、理解が深まったんじゃないのかなという部分を考えたときに、啓発という面では、非常に今後の領土問題の解決運動に寄与したのではないかなというふうに私は受けとめております。
以上であります。
中
中村逸郎#11
○中村参考人 得点ですけれども、率直に申し上げまして、私は四十九点だと思っています。つまり、五十点、半分にいかなかったと思っています。
その最大の理由は、十二月にあった日ロ首脳会談で、大きな枠として八項目、これから官民合わせて約三千億円の投資という案件が提示されましたけれども、果たして、私の見方からしますと、それだけの経済交流をしたところで、その先に領土はどうやって返ってくるのか、そこがなかなか見えてこない。逆に言いますと、経済交流はどんどん進むけれども、どんどん島が遠くなってしまうのではないのかという非常に私は危惧をしております。そういう意味で五十点はつけられなかったなと思っています。
以上です。
この発言だけを見る →その最大の理由は、十二月にあった日ロ首脳会談で、大きな枠として八項目、これから官民合わせて約三千億円の投資という案件が提示されましたけれども、果たして、私の見方からしますと、それだけの経済交流をしたところで、その先に領土はどうやって返ってくるのか、そこがなかなか見えてこない。逆に言いますと、経済交流はどんどん進むけれども、どんどん島が遠くなってしまうのではないのかという非常に私は危惧をしております。そういう意味で五十点はつけられなかったなと思っています。
以上です。
高
高岡義久#12
○高岡参考人 私は六十点だと思っています。
というのは、大学でいうと、進級ができる、とりあえず可、そういった点数だと思います。とりあえず先に一歩進めたという実感は覚えております。
ただ、我々にしてみれば、北方領土の実態、インフラ、水道、電気、ガス、こういったものを含めまして、我々が経済交流をする上で一体何ができるのか、全く白紙の状態であります。これからいろいろと調査団が行ったり、我々が出向く機会もあればぜひともお伺いしたいとは思いますが、まず、水産加工業といたしましては、向こうに工場を建てて共同でやるということも可能かもしれませんが、その中におきまして、必ず、電気、ガス、水道、労働力という問題があります。
今、根室は人口不足によって労働力が非常にタイトになっておりまして、それぞれの水揚げ、加工を維持するのに大変な思いをしておりますが、四島において果たして働いてくれる方がいるのか。もし四島で労働力が確保できないのであれば、一次加工、二次加工、いろいろなさまざまな形で根室に原魚を持ってきて根室で加工する、こういったような経済交流の仕方もあると思います。
強いて言えば、日本漁船が向こうに、建物がないので、母船加工という形で係留して、ロシアの方々がキャッチャーとして魚をとっていただいて持ってくるというような方法もありかなと。
ただし、北方領土はあくまでも日本の領土であり海域であるということから、国産という形の販売を認めていただければ、非常に魚としての付加価値もつくということで、経済にとって大いにプラスになると思います。
以上です。
この発言だけを見る →というのは、大学でいうと、進級ができる、とりあえず可、そういった点数だと思います。とりあえず先に一歩進めたという実感は覚えております。
ただ、我々にしてみれば、北方領土の実態、インフラ、水道、電気、ガス、こういったものを含めまして、我々が経済交流をする上で一体何ができるのか、全く白紙の状態であります。これからいろいろと調査団が行ったり、我々が出向く機会もあればぜひともお伺いしたいとは思いますが、まず、水産加工業といたしましては、向こうに工場を建てて共同でやるということも可能かもしれませんが、その中におきまして、必ず、電気、ガス、水道、労働力という問題があります。
今、根室は人口不足によって労働力が非常にタイトになっておりまして、それぞれの水揚げ、加工を維持するのに大変な思いをしておりますが、四島において果たして働いてくれる方がいるのか。もし四島で労働力が確保できないのであれば、一次加工、二次加工、いろいろなさまざまな形で根室に原魚を持ってきて根室で加工する、こういったような経済交流の仕方もあると思います。
強いて言えば、日本漁船が向こうに、建物がないので、母船加工という形で係留して、ロシアの方々がキャッチャーとして魚をとっていただいて持ってくるというような方法もありかなと。
ただし、北方領土はあくまでも日本の領土であり海域であるということから、国産という形の販売を認めていただければ、非常に魚としての付加価値もつくということで、経済にとって大いにプラスになると思います。
以上です。
渡
渡辺孝一#13
○渡辺(孝)委員 どうもありがとうございます。大変厳しくも、また温かく、いろいろ御答弁いただいたのかというふうに思います。
それでは第二問目の質問ですが、これはそれぞれに御質問したいんですが、いろいろ各団体、地域、また中村先生においては、北方四島の今の現状ということで非常にショックな話も聞かせていただきました。
まず、脇理事長に、羅臼の町長の御経験もあろうかと思います。その中で、この経済交流をいわゆる道東地域の経済の活性化につなげるには、政府に対してこの経済活動にどのようなアドバイスがあるか、ぜひ御示唆をいただきたいと思います。
また、中村先生には、恐らく先生も両首脳の会談の議事録みたいなものを見ていらっしゃるかと思いますけれども、私、スタートですから、それぞれが国益をしょっての会談ですから、ちょっとかみ合わない部分もあったような気がするんですが、ロシア、いわゆるプーチン大統領の本気度、できましたら、この北方四島の返還についての本気度はどのぐらいうかがえたかというのをお聞きしたいと思います。
また、高岡会長理事には、先ほど漁業問題等々について詳しく聞かせていただきました。ぜひ、政府にまだこのことだけは言いたいというようなことがございましたら、一言お願い申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →それでは第二問目の質問ですが、これはそれぞれに御質問したいんですが、いろいろ各団体、地域、また中村先生においては、北方四島の今の現状ということで非常にショックな話も聞かせていただきました。
まず、脇理事長に、羅臼の町長の御経験もあろうかと思います。その中で、この経済交流をいわゆる道東地域の経済の活性化につなげるには、政府に対してこの経済活動にどのようなアドバイスがあるか、ぜひ御示唆をいただきたいと思います。
また、中村先生には、恐らく先生も両首脳の会談の議事録みたいなものを見ていらっしゃるかと思いますけれども、私、スタートですから、それぞれが国益をしょっての会談ですから、ちょっとかみ合わない部分もあったような気がするんですが、ロシア、いわゆるプーチン大統領の本気度、できましたら、この北方四島の返還についての本気度はどのぐらいうかがえたかというのをお聞きしたいと思います。
また、高岡会長理事には、先ほど漁業問題等々について詳しく聞かせていただきました。ぜひ、政府にまだこのことだけは言いたいというようなことがございましたら、一言お願い申し上げたいと思います。
脇
脇紀美夫#14
○脇参考人 共同経済活動のことであります。
今いろいろと、経済活動を進めるということの中で具体的に検討が進められているようでありますし、調査団もこの後派遣するというふうなことも伺っているところであります。
特に根室管内は、水産と酪農の町という、第一次産業であります。
したがって、今、現実には、ロシアと日本の間でもって、安全操業という形の、領土問題を棚上げした形で、特殊なそういう漁業の経済活動が行われているわけでありますけれども、それらを参考にしたことも経済活動の一環かなと思いますし、あるいは、特にロシアのトロール船があそこで操業しているというような現状の中で、お互いに共同の、資源の調査と資源の管理ということも必要でないのかなというふうに思っています。
そういう中にあって、一市四町、北隣協と言われているその地域の経済活動でありますけれども、特に、経済活動を行う中心がその四町の中で行われるべきであって、それが、北海道あるいは日本全体の中における大きな企業がどんと入っていっているようなことでなくて、地域に密着した形のそういう経済活動であってほしいなというふうに思っているところであります。
そのほかにもいろいろと、この後、専門家によっていろいろな方法論があるんでしょうけれども、私はとにかく、今、四島がどんどん開発されていって、管内一市四町が逆に逆転するようなそういう地域振興というか、地域のそういう実態というのを何とかそれをまた逆にしていってほしいなと思っているところであります。
この発言だけを見る →今いろいろと、経済活動を進めるということの中で具体的に検討が進められているようでありますし、調査団もこの後派遣するというふうなことも伺っているところであります。
特に根室管内は、水産と酪農の町という、第一次産業であります。
したがって、今、現実には、ロシアと日本の間でもって、安全操業という形の、領土問題を棚上げした形で、特殊なそういう漁業の経済活動が行われているわけでありますけれども、それらを参考にしたことも経済活動の一環かなと思いますし、あるいは、特にロシアのトロール船があそこで操業しているというような現状の中で、お互いに共同の、資源の調査と資源の管理ということも必要でないのかなというふうに思っています。
そういう中にあって、一市四町、北隣協と言われているその地域の経済活動でありますけれども、特に、経済活動を行う中心がその四町の中で行われるべきであって、それが、北海道あるいは日本全体の中における大きな企業がどんと入っていっているようなことでなくて、地域に密着した形のそういう経済活動であってほしいなというふうに思っているところであります。
そのほかにもいろいろと、この後、専門家によっていろいろな方法論があるんでしょうけれども、私はとにかく、今、四島がどんどん開発されていって、管内一市四町が逆に逆転するようなそういう地域振興というか、地域のそういう実態というのを何とかそれをまた逆にしていってほしいなと思っているところであります。
中
中村逸郎#15
○中村参考人 プーチン大統領の本気度についてですけれども、私はかなり高いと思っております。
その最大の理由は、先ほど申し上げましたように、プーチン政権になって隣国との領土問題を約十件解決してきて、かなり前向きに取り組んできています。そうした中で北方領土問題がなぜ進展しないかというのは、最大の理由は、ロシア側にもありますけれども、私たち日本人にとっても、やはりプーチン政権に対してもっともっといろいろな提案をすべきではないかと思っています。
交渉の主導権を日本が握って、そして北方領土の現状について抗議すべき問題はきちんと抗議する。そして、日本がこれまで北方領土に果たしてきた役割というものも強調した上で、先ほど申し上げました、例えばですけれども、スバールバル条約という、ソ連、今のロシア、そして日本も参加した領土問題の解決の国際的な条約もあるわけですので、そうした問題をどんどんプーチン政権側に突きつけていく、主導権をとっていくというやり方を今後すべきではないかと思います。
御存じのように、今、極東情勢は非常に緊迫しています。北朝鮮問題、中国問題、そしてフィリピン等のいろいろな問題が出てきています。プーチン大統領は、そうした中でやはり中国に対して非常に警戒感を強くしておりますので、そこに、北方四島に中国が入ってきている現状を考えると、極東におけるパートナーとしての日本という役割もかなり期待も大きくなってきていますので、これからですけれども、私たちが積極的にプーチン政権に働きかけていけば、プーチンさん、もともと大統領は領土問題を解決したいという潜在的な意欲を持っている方なので、私たちもそれにどんどん働きかけていくというような姿勢で臨めば、必ず領土問題は解決できると思っています。
以上です。
この発言だけを見る →その最大の理由は、先ほど申し上げましたように、プーチン政権になって隣国との領土問題を約十件解決してきて、かなり前向きに取り組んできています。そうした中で北方領土問題がなぜ進展しないかというのは、最大の理由は、ロシア側にもありますけれども、私たち日本人にとっても、やはりプーチン政権に対してもっともっといろいろな提案をすべきではないかと思っています。
交渉の主導権を日本が握って、そして北方領土の現状について抗議すべき問題はきちんと抗議する。そして、日本がこれまで北方領土に果たしてきた役割というものも強調した上で、先ほど申し上げました、例えばですけれども、スバールバル条約という、ソ連、今のロシア、そして日本も参加した領土問題の解決の国際的な条約もあるわけですので、そうした問題をどんどんプーチン政権側に突きつけていく、主導権をとっていくというやり方を今後すべきではないかと思います。
御存じのように、今、極東情勢は非常に緊迫しています。北朝鮮問題、中国問題、そしてフィリピン等のいろいろな問題が出てきています。プーチン大統領は、そうした中でやはり中国に対して非常に警戒感を強くしておりますので、そこに、北方四島に中国が入ってきている現状を考えると、極東におけるパートナーとしての日本という役割もかなり期待も大きくなってきていますので、これからですけれども、私たちが積極的にプーチン政権に働きかけていけば、プーチンさん、もともと大統領は領土問題を解決したいという潜在的な意欲を持っている方なので、私たちもそれにどんどん働きかけていくというような姿勢で臨めば、必ず領土問題は解決できると思っています。
以上です。
高
高岡義久#16
○高岡参考人 この件に関しまして、私、個人的に思うのは、もし仮に北方四島が日本に返還されたというときに、非常に、日本の今の漁労技術では資源の枯渇に直につながってしまうのではないかという懸念もありますし、今、日本の漁労技術をロシア側に提供するということになりますと、またこれも資源の枯渇につながる可能性が十二分にあるという中で、漁獲資源保護の観点からきちっと調査をしていただいて、未来永劫この資源がサイクル的にずっととれる、漁獲できるというような形で資源量調査をして、その上での漁獲量決定による安定操業にしていただきたい。
着底トロールのような、海底をも変えてしまうような根こそぎ漁法であれば必ず資源は枯渇する。公海におけるサンマ漁もそうですが、実際の水揚げトン数がわからないのに、ABCだのTACだのと言っていても、実際に魚がどんどん減っていっているわけです。この現実を直視しながら、どのような取り決めをして、孫子の代までの水産加工業、強いて言えば、日本の国民財産である魚というものがなくならないように、ひとつお願いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →着底トロールのような、海底をも変えてしまうような根こそぎ漁法であれば必ず資源は枯渇する。公海におけるサンマ漁もそうですが、実際の水揚げトン数がわからないのに、ABCだのTACだのと言っていても、実際に魚がどんどん減っていっているわけです。この現実を直視しながら、どのような取り決めをして、孫子の代までの水産加工業、強いて言えば、日本の国民財産である魚というものがなくならないように、ひとつお願いいたしたいと思います。
渡
渡辺孝一#17
○渡辺(孝)委員 質問時間が終わったみたいでございますので、我々国会議員も、ただ単に皆さんの話を聞いて、感銘を受けたとか参考になったというようなことだけで済ませては、大変皆さんにも失礼かと思います。
総理も、互いの正義を主張し合っても、この問題については解決は不可能だろう、さらには、次世代にどうつなげていくかということも言っております。
我々も、きょう、参考人の皆さんのお話を自分なりに解釈しつつも、大所高所に立った中で、これから議員活動の中で、ぜひ、この北方領土返還の夢を実現させるために頑張りますので、これからも御指導をよろしくお願い申し上げまして、私の皆さんに対しての質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →総理も、互いの正義を主張し合っても、この問題については解決は不可能だろう、さらには、次世代にどうつなげていくかということも言っております。
我々も、きょう、参考人の皆さんのお話を自分なりに解釈しつつも、大所高所に立った中で、これから議員活動の中で、ぜひ、この北方領土返還の夢を実現させるために頑張りますので、これからも御指導をよろしくお願い申し上げまして、私の皆さんに対しての質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
鈴
佐
佐々木隆博#19
○佐々木(隆)委員 おはようございます。
きょうは、参考人の皆さん方には、それぞれやりくりをしていただいて、貴重な御意見をいただきました。かなり新しい視点での提案的な発言もいただきまして、大変参考になりました。お礼を申し上げたいというふうに思います。
参考人の皆さん方の十五分も短いかもしれませんが、私の質問も十五分でございますので、非常に限られた時間でありますので、ポイントだけお伺いをしたいというふうに思います。
お三人とも、今回の共同経済活動についての評価あるいは懸念というものをそれぞれ吐露されたところであります。その中で、評価と懸念をそれぞれお伺いしたいのでありますが、まず、脇参考人に。
要するに、脇参考人は、領土の返還の道筋が示されなかったことは非常に残念だということを時々御発言をされているわけでありますけれども、その中で、今回の会談の成果として、返還の道筋というものについてどう読み取っておられるのかということと、それから、五月十五日の交流が残念だったという話を先ほどされましたが、私も非常に残念だったというふうに思います。そこの、何か、脇さん自身がこういうふうにすればというような御提案があれば、ぜひそこもお聞かせいただきたいなというふうに思っているんですが、よろしくお願いをいたします。
この発言だけを見る →きょうは、参考人の皆さん方には、それぞれやりくりをしていただいて、貴重な御意見をいただきました。かなり新しい視点での提案的な発言もいただきまして、大変参考になりました。お礼を申し上げたいというふうに思います。
参考人の皆さん方の十五分も短いかもしれませんが、私の質問も十五分でございますので、非常に限られた時間でありますので、ポイントだけお伺いをしたいというふうに思います。
お三人とも、今回の共同経済活動についての評価あるいは懸念というものをそれぞれ吐露されたところであります。その中で、評価と懸念をそれぞれお伺いしたいのでありますが、まず、脇参考人に。
要するに、脇参考人は、領土の返還の道筋が示されなかったことは非常に残念だということを時々御発言をされているわけでありますけれども、その中で、今回の会談の成果として、返還の道筋というものについてどう読み取っておられるのかということと、それから、五月十五日の交流が残念だったという話を先ほどされましたが、私も非常に残念だったというふうに思います。そこの、何か、脇さん自身がこういうふうにすればというような御提案があれば、ぜひそこもお聞かせいただきたいなというふうに思っているんですが、よろしくお願いをいたします。
脇
脇紀美夫#20
○脇参考人 今回の首脳会談の結果において、安倍総理が今まで動かなかった北方領土問題を動かそうという熱い熱意は感じている中で、結果として、共同経済活動を進めることになった。経済活動を進めるというその延長線というか、その最後のゴールには、北方領土問題を解決するんだ、そこにつなげるんだということがあるということで、私どもはそこを期待したいと思いますし、そうなってほしいと思っています。
ただ、もう一つそこで懸念されるのは、先ほど申し上げましたけれども、経済活動そのものがどんどんどんどん先へ進んで、領土問題が置き去りにならないのか、このことと、含めて、これも先ほど申し上げましたけれども、元島民の財産権の問題。既にもうあの島には、ロシアの建物が建ったり構築物があったりということになっているわけです。したがって、今度、経済活動を進めるとなれば、さらにそれが加速されるだろうというふうなことも思うわけです。
今まで、私どもは、政府に対して、この財産権の問題を随分言ってまいりました。しかし、政府の方では、国の方では、平和条約が解決した時点でということでありましたので、当連盟としても、余り積極的にというか、具体的にそういう要望は強力にしていなかったということであります。したがって、今度は、これを契機に、その要望運動も強く進めてまいりたいというふうに思っています。
政府は、このことに関して、経済活動を進める中で、領土の我々の財産の問題をどう基本的に考えているのか、と同時に、我々としても、元島民としてどうやって国にやってほしいのかということもまとめたいというふうに思っています。
もう一つは、経済活動をすることによって領土問題の解決につながるんだということでありますので、そうなってほしいと思いますし、我々として、それに対して、元島民の立場で、方法論なり、どういう方法があるのかということはなかなか一概に、今案を持っているわけではありませんけれども、何とか、この経済活動を先頭にして、さらにそのほかにいろいろありますけれども、墓参の問題であるとか自由訪問の問題であるとかありますけれども、まずは経済活動をてこ入れとして、領土問題に結びつけていってほしいということを強く願っているところであります。
この発言だけを見る →ただ、もう一つそこで懸念されるのは、先ほど申し上げましたけれども、経済活動そのものがどんどんどんどん先へ進んで、領土問題が置き去りにならないのか、このことと、含めて、これも先ほど申し上げましたけれども、元島民の財産権の問題。既にもうあの島には、ロシアの建物が建ったり構築物があったりということになっているわけです。したがって、今度、経済活動を進めるとなれば、さらにそれが加速されるだろうというふうなことも思うわけです。
今まで、私どもは、政府に対して、この財産権の問題を随分言ってまいりました。しかし、政府の方では、国の方では、平和条約が解決した時点でということでありましたので、当連盟としても、余り積極的にというか、具体的にそういう要望は強力にしていなかったということであります。したがって、今度は、これを契機に、その要望運動も強く進めてまいりたいというふうに思っています。
政府は、このことに関して、経済活動を進める中で、領土の我々の財産の問題をどう基本的に考えているのか、と同時に、我々としても、元島民としてどうやって国にやってほしいのかということもまとめたいというふうに思っています。
もう一つは、経済活動をすることによって領土問題の解決につながるんだということでありますので、そうなってほしいと思いますし、我々として、それに対して、元島民の立場で、方法論なり、どういう方法があるのかということはなかなか一概に、今案を持っているわけではありませんけれども、何とか、この経済活動を先頭にして、さらにそのほかにいろいろありますけれども、墓参の問題であるとか自由訪問の問題であるとかありますけれども、まずは経済活動をてこ入れとして、領土問題に結びつけていってほしいということを強く願っているところであります。
佐
佐々木隆博#21
○佐々木(隆)委員 時間が限られておりますので、本当は、こうした課題、実は北海道にとってはアイヌの課題も同じでありますが、最終的には財産権の問題、特に北方領土に関しては漁業権と財産権と両方あるわけで、そこを同時に進めていかないと最終的な決着にはならないんだろうというふうに思いますが、まだその前段階でありますので、脇会長の御指摘はしっかり踏まえてまいりたいというふうに思ってございます。
中村先生に大変新しい視点でお話をいただいたというふうに思っております。特に、先生のレポートにもありますけれども、外国人が大変ふえているという、きょうもそのお話をいただいて、ある意味、我々にとっては大変新しい視点でありまして、ある意味ショックでもあるわけでありますが、これと今回の共同経済活動というものがどういうふうにリンクをしていくのかということと、もう一つ、これは先生の今ここで言える範囲で結構でございますが、プーチン大統領が、米軍基地が四島に来るのではないかというような懸念を表明しておられますが、その辺についても、先生の何かお考えがあれば、お願いします。
この発言だけを見る →中村先生に大変新しい視点でお話をいただいたというふうに思っております。特に、先生のレポートにもありますけれども、外国人が大変ふえているという、きょうもそのお話をいただいて、ある意味、我々にとっては大変新しい視点でありまして、ある意味ショックでもあるわけでありますが、これと今回の共同経済活動というものがどういうふうにリンクをしていくのかということと、もう一つ、これは先生の今ここで言える範囲で結構でございますが、プーチン大統領が、米軍基地が四島に来るのではないかというような懸念を表明しておられますが、その辺についても、先生の何かお考えがあれば、お願いします。
中
中村逸郎#22
○中村参考人 大変重要な御指摘をいただきました。
まず、外国人がたくさん入っているということで、私も非常に憤りを感じております。これを解決するにはどうしたらいいか、これと日ロの共同経済活動をどうリンクさせていったらいいのかということですけれども、先ほど、何度も申し上げまして大変恐縮なんですけれども、スバールバル条約を結んで、これは日ロ間で経済活動をどうやるのかという、両国間でまず条約を結ぶわけです。この条約を、まず日ロ間で結んだとします。そうすると、第三国が北方領土に入って経済活動をすることを排除すればいいわけですね。ですから、日ロ間でまずスバールバル条約のようなものを結んで、そこで経済活動をする。
その場合に、非常に大きな問題になるのは、どこの国の法律のもとにおいて経済活動をするかということが非常に大きな問題になるわけですけれども、それを突破する方法として、今言いましたスバールバル条約のような日ロ間で合意できる定めというものをつくれば、私は、そこはまずクリアできるんじゃないかと思っています。
次に、もう一つ重要な御指摘をいただきました。北方四島で軍事化が進んでいるんじゃないかという御指摘です。三年前からそういう話は出てきております。
私は、プーチン大統領の本音として、推測になってしまいますけれども、領土問題に対するハードルを高くしてやろうというところが本音かなと思っています。なぜかといいますと、今、北方領土をめぐる軍事的な緊張が特に高まったというふうに私は認識していませんので、これはあくまでも、北方四島に対するハードルを高くしているんじゃないかというふうに思っています。ただ、私の推測です。
今、一つ御指摘したいのは、日ロ外相・防衛閣僚会議というものがこの三月に再開されました。二〇一三年十一月に日ロ外相・防衛閣僚会議というものが開催されまして、日本の外相そして防衛大臣、そして、ロシア側の外相そして国防大臣、この四者が集まった、協議する機会が二〇一三年十一月にできたんです。御存じのように、その後、クリミアをロシアが半ば強行に併合したということで頓挫してしまったんですけれども、ことし三月二十日にまた再開されましたので、ロシアが、北方領土の軍事化について、本音はどこにあるのか、何を狙っているのか、こういった2プラス2の場で、今後そういう問題については明らかにしていただきたいと思っております。
以上です。
この発言だけを見る →まず、外国人がたくさん入っているということで、私も非常に憤りを感じております。これを解決するにはどうしたらいいか、これと日ロの共同経済活動をどうリンクさせていったらいいのかということですけれども、先ほど、何度も申し上げまして大変恐縮なんですけれども、スバールバル条約を結んで、これは日ロ間で経済活動をどうやるのかという、両国間でまず条約を結ぶわけです。この条約を、まず日ロ間で結んだとします。そうすると、第三国が北方領土に入って経済活動をすることを排除すればいいわけですね。ですから、日ロ間でまずスバールバル条約のようなものを結んで、そこで経済活動をする。
その場合に、非常に大きな問題になるのは、どこの国の法律のもとにおいて経済活動をするかということが非常に大きな問題になるわけですけれども、それを突破する方法として、今言いましたスバールバル条約のような日ロ間で合意できる定めというものをつくれば、私は、そこはまずクリアできるんじゃないかと思っています。
次に、もう一つ重要な御指摘をいただきました。北方四島で軍事化が進んでいるんじゃないかという御指摘です。三年前からそういう話は出てきております。
私は、プーチン大統領の本音として、推測になってしまいますけれども、領土問題に対するハードルを高くしてやろうというところが本音かなと思っています。なぜかといいますと、今、北方領土をめぐる軍事的な緊張が特に高まったというふうに私は認識していませんので、これはあくまでも、北方四島に対するハードルを高くしているんじゃないかというふうに思っています。ただ、私の推測です。
今、一つ御指摘したいのは、日ロ外相・防衛閣僚会議というものがこの三月に再開されました。二〇一三年十一月に日ロ外相・防衛閣僚会議というものが開催されまして、日本の外相そして防衛大臣、そして、ロシア側の外相そして国防大臣、この四者が集まった、協議する機会が二〇一三年十一月にできたんです。御存じのように、その後、クリミアをロシアが半ば強行に併合したということで頓挫してしまったんですけれども、ことし三月二十日にまた再開されましたので、ロシアが、北方領土の軍事化について、本音はどこにあるのか、何を狙っているのか、こういった2プラス2の場で、今後そういう問題については明らかにしていただきたいと思っております。
以上です。
佐
佐々木隆博#23
○佐々木(隆)委員 高岡参考人にお伺いをいたします。
水産加工といいますか、水産協会という協会を束ねていただいているわけでありますが、その視点で申し上げれば、今回の共同経済活動に対する期待もかなりあるのではないか、先ほど六十点というお話もありましたけれども。
その中で、ロシアとの漁業のやりとりの中でやはり一番ネックになるのは、あそこに境界があって、結局はロシアの漁獲になってしまう。加えて、いろいろな交渉がありますけれども、サケ・マスが締め出された。私も、あの直後、根室にお伺いをいたしました。本当にすばらしいサケが並んでいるのに、これが来年から並ばなくなるんだという本当に生のお話を聞かせていただいたんです。
その場合に、先ほど、原料を受け入れて、そして日本で加工するというような主張というふうに伺ったんですが、そうするためにも、結構ハードルが高い話だというふうに思うんですけれども、その辺のことについて、高岡さんはどのようにそのハードルをクリアされようとしているのかということについてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →水産加工といいますか、水産協会という協会を束ねていただいているわけでありますが、その視点で申し上げれば、今回の共同経済活動に対する期待もかなりあるのではないか、先ほど六十点というお話もありましたけれども。
その中で、ロシアとの漁業のやりとりの中でやはり一番ネックになるのは、あそこに境界があって、結局はロシアの漁獲になってしまう。加えて、いろいろな交渉がありますけれども、サケ・マスが締め出された。私も、あの直後、根室にお伺いをいたしました。本当にすばらしいサケが並んでいるのに、これが来年から並ばなくなるんだという本当に生のお話を聞かせていただいたんです。
その場合に、先ほど、原料を受け入れて、そして日本で加工するというような主張というふうに伺ったんですが、そうするためにも、結構ハードルが高い話だというふうに思うんですけれども、その辺のことについて、高岡さんはどのようにそのハードルをクリアされようとしているのかということについてお伺いしたいと思います。
高
高岡義久#24
○高岡参考人 確かにハードルは非常に高いと思います。
まず、ロシア側でどれだけの漁労技術があるか、それを日本側がいかに指導していくかということによりまして、国産としての魚の価値というか、現在の日本の漁船が行っている、製品に付加価値をつける漁労努力、技術がきちっと伝わっているかによって、魚で頭、尾っぽがついていれば何でも売り物になるというものではございませんので、その辺のところのハードルがまず一つあるのと、あとは、ロシアの法律で縛られていくということになりますと、労働条件、ロシアの労働法の問題にかかわってきてしまうのではないかなと思っています。
労働条件が非常に厳しい。日本みたいに、残業してでも、揚がったものは、安全、安心の食品をつくるという観点の中からその日のうちに処理してしまわなきゃいけないというところが抜けてしまったときに、日本に持ってきたときに不良品が入ってきたりなんかするということを水際で防がなきゃいけないということもありますので、そういった観点からは、労働の環境をどのように、ここはやはり、双方の国の主張の中で新たな法制度というものが必要になってくるんじゃないかなと思っています。
原料的には、魚はあるので、そういった問題はないと思うんですが、あとは、日本側がどれくらいの漁獲量を主張して、それが適正であるかどうかというのを見きわめていく必要があると思います。
以上です。
この発言だけを見る →まず、ロシア側でどれだけの漁労技術があるか、それを日本側がいかに指導していくかということによりまして、国産としての魚の価値というか、現在の日本の漁船が行っている、製品に付加価値をつける漁労努力、技術がきちっと伝わっているかによって、魚で頭、尾っぽがついていれば何でも売り物になるというものではございませんので、その辺のところのハードルがまず一つあるのと、あとは、ロシアの法律で縛られていくということになりますと、労働条件、ロシアの労働法の問題にかかわってきてしまうのではないかなと思っています。
労働条件が非常に厳しい。日本みたいに、残業してでも、揚がったものは、安全、安心の食品をつくるという観点の中からその日のうちに処理してしまわなきゃいけないというところが抜けてしまったときに、日本に持ってきたときに不良品が入ってきたりなんかするということを水際で防がなきゃいけないということもありますので、そういった観点からは、労働の環境をどのように、ここはやはり、双方の国の主張の中で新たな法制度というものが必要になってくるんじゃないかなと思っています。
原料的には、魚はあるので、そういった問題はないと思うんですが、あとは、日本側がどれくらいの漁獲量を主張して、それが適正であるかどうかというのを見きわめていく必要があると思います。
以上です。
佐
佐々木隆博#25
○佐々木(隆)委員 今、高岡さんからも、先ほど脇会長からもお話あったんですが、あそこが豊かな漁場であることはもう誰もがわかっている話でありますけれども、要するに、資源管理というもの、これは漁業全般で日本が世界じゅうでもリードしていかなきゃいけない話なんですが、資源管理、調査がその前にあるわけですよね、調査して管理して、それを双方が納得できるような形にしていくということのリーダーシップが、必ずしも、私は日本がとれていないというふうに感じているんです。
時間がなくなってまいりましたので、本当は両方から聞きたいんですけれども、脇さんとは今回で何度目かのお話し合いになりますけれども、ぜひ、その辺を含めて、漁業の資源管理あるいは資源調査というものについて御提言があればいただきたいと思うんです。
この発言だけを見る →時間がなくなってまいりましたので、本当は両方から聞きたいんですけれども、脇さんとは今回で何度目かのお話し合いになりますけれども、ぜひ、その辺を含めて、漁業の資源管理あるいは資源調査というものについて御提言があればいただきたいと思うんです。
脇
脇紀美夫#26
○脇参考人 特に、資源調査と資源管理、これは、先ほど申し上げましたように、あの狭い根室海峡でロシアのトロール船が操業しているという実態の中で、あえて乱獲とは申しませんけれども、どれだけの量でとっているのかということが定かでない。したがって、それをお互いにどれだけの量をとっているんだということをきちっと公開して、そしてその上でどうするべきかということを検討すべきでないのかなということも、以前から北隣協あたりも提言は、国に対して要望もしているところであります。
したがって、そういうことも含めると、調査した上で管理をしていくということ、これは今後当然必要になってまいります。特に経済活動を進めていく中で、この問題は重要になってくるんだろうというふうに思います。
モデルということではありませんけれども、今、実際、ロシアは安全操業ということをやっていますので、安全操業ということを一つのモデルにしながら、その延長線上の中でこの漁業の問題も経済活動の一環として捉えていく必要があるのではないかというふうに思っています。
この発言だけを見る →したがって、そういうことも含めると、調査した上で管理をしていくということ、これは今後当然必要になってまいります。特に経済活動を進めていく中で、この問題は重要になってくるんだろうというふうに思います。
モデルということではありませんけれども、今、実際、ロシアは安全操業ということをやっていますので、安全操業ということを一つのモデルにしながら、その延長線上の中でこの漁業の問題も経済活動の一環として捉えていく必要があるのではないかというふうに思っています。
佐
佐々木隆博#27
○佐々木(隆)委員 時間が参りましたので終わらせていただきますが、大変貴重な御意見、同時に現場の声、あるいはまた、そこにかかわってこられた方々ばかりでありましたので、しっかり参考にさせていただいて、これから取り組んでまいりたいと思います。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →ありがとうございました。
鈴
稲
稲津久#29
○稲津委員 おはようございます。公明党の稲津と申します。
きょうは、三名の参考人の皆さんにお越しをいただきまして、大変重要な視点のお話を幾つかいただきました。その上で、私の方からも質問させていただいて、今後の私どもの北方領土返還の取り組みにしっかり生かしていきたい、こう思っておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
それでは、私の方から、特に共同経済活動について、具体的にお伺いをしたいというふうに思っております。
昨年の十二月の日ロ首脳会談、その折に、もう既に御案内のとおり、日本とロシアの双方の立場を害さない特別な制度のもとで共同経済活動を進めていこうと。これは総理もおっしゃっていますけれども、このことが平和条約締結に向けた重要な第一歩になるだろう。私もこれは同感でございまして、戦後七十年間、いろいろな機会、チャンスもあったんですけれども、今日まで北方領土返還ということが現実のものになっていないということを踏まえたときには、こうしたことの取り組みというのは、まさしく成功する中で大事なその一歩になっていくだろうというふうに思っております。
私ども公明党も、四月四日に公明党の北方領土問題特別委員会というのをつくっておりまして、私が委員長を務めさせていただいておりますけれども、そのもとで、菅官房長官に公明党としての提言、申し入れをさせていただきました。
簡潔に申し上げますと、例えば、先ほど高岡参考人からもお話のありました漁業資源等の調査については、やはり、日ロ共同で四島周辺の漁業の資源調査、これをしっかりやって、沿岸から沖合までの水産資源の持続的な利用を図ること。
それから、これはいろいろな御議論もあるとは思うんですけれども、しかしながら、共同経済活動を進めていく、また墓参と自由訪問を進めていくという立場に立てば、今の北方四島のインフラがあの状況でいいのかということもありまして、島の道路や港湾等の社会基盤の整備、それから自由訪問の対象の拡大、これは、元島民の子の配偶者、孫、孫の配偶者、そしてひ孫の同行、こうしたことも提言させていただいています。
それから、国後島の古釜布に加えての出入域手続の箇所をふやすということ、それから、墓参等の航空機の利用、これはもちろんヘリコプターも含めての話でございますけれども。
それと、今後、共同経済活動を持続的に進めていくとなれば、あるいは墓参、自由訪問を拡充、拡大していくとなれば、今の「えとぴりか」の船舶だけで済むのかということもありまして、その船舶の増便についても提言をさせていただきました。
政府におかれましては、その後、五月三十一日、官民の調査団がサハリンに派遣をされまして、五時間に及ぶサハリン州関係者との議論があったというふうに承知をしております。特に、漁業、観光、医療、その他の幅広い分野で専門家を含めた関係者の御意見があった、特にロシア側からの提案によるプロジェクトというものの説明があったというふうに聞いていますが、詳細については、これは外交上の制約の中で詳しくは発表されておりませんが、こうしたことを踏まえて、共同経済活動についてお三方にお伺いしたいと思っています。
まず、これは脇千島歯舞居住者連盟の理事長にお伺いしたいというふうに思っておりますが、その前に、昨年十一月に理事長からも私どもに要請をいただきまして、大変ありがとうございました。それらを踏まえて、四月四日の日に官邸に参って提言をさせていただいた次第でございます。
今回のこのサハリンでの意見交換では墓参の話は出なかった、このようにも聞いておるところなんですが、しかし、先ほどのお話のとおり、今月十八日にはいよいよ空路での墓参が始まるということで、関係者の方々も大変大きな期待があると思っております。
それで、今後の墓参のあり方として、まずやはり航空機による入域をふやしていくということ、要するに、今回一回に限らず可能な限りふやしていくということ、それから複数の出入域を、特に色丹とか、それから先ほど私が申し上げました増便の問題、さらに、墓参をもっと加速的に拡充をしていったらどうだろうか。これはロシア側に強く主張してそれの実現を図るということが私は重要だと思っていますが、これらのことを含めて、今後の墓参について理事長としての思い、あるいはそのお考えをお示しいただければと思っております。お願いします。
この発言だけを見る →きょうは、三名の参考人の皆さんにお越しをいただきまして、大変重要な視点のお話を幾つかいただきました。その上で、私の方からも質問させていただいて、今後の私どもの北方領土返還の取り組みにしっかり生かしていきたい、こう思っておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
それでは、私の方から、特に共同経済活動について、具体的にお伺いをしたいというふうに思っております。
昨年の十二月の日ロ首脳会談、その折に、もう既に御案内のとおり、日本とロシアの双方の立場を害さない特別な制度のもとで共同経済活動を進めていこうと。これは総理もおっしゃっていますけれども、このことが平和条約締結に向けた重要な第一歩になるだろう。私もこれは同感でございまして、戦後七十年間、いろいろな機会、チャンスもあったんですけれども、今日まで北方領土返還ということが現実のものになっていないということを踏まえたときには、こうしたことの取り組みというのは、まさしく成功する中で大事なその一歩になっていくだろうというふうに思っております。
私ども公明党も、四月四日に公明党の北方領土問題特別委員会というのをつくっておりまして、私が委員長を務めさせていただいておりますけれども、そのもとで、菅官房長官に公明党としての提言、申し入れをさせていただきました。
簡潔に申し上げますと、例えば、先ほど高岡参考人からもお話のありました漁業資源等の調査については、やはり、日ロ共同で四島周辺の漁業の資源調査、これをしっかりやって、沿岸から沖合までの水産資源の持続的な利用を図ること。
それから、これはいろいろな御議論もあるとは思うんですけれども、しかしながら、共同経済活動を進めていく、また墓参と自由訪問を進めていくという立場に立てば、今の北方四島のインフラがあの状況でいいのかということもありまして、島の道路や港湾等の社会基盤の整備、それから自由訪問の対象の拡大、これは、元島民の子の配偶者、孫、孫の配偶者、そしてひ孫の同行、こうしたことも提言させていただいています。
それから、国後島の古釜布に加えての出入域手続の箇所をふやすということ、それから、墓参等の航空機の利用、これはもちろんヘリコプターも含めての話でございますけれども。
それと、今後、共同経済活動を持続的に進めていくとなれば、あるいは墓参、自由訪問を拡充、拡大していくとなれば、今の「えとぴりか」の船舶だけで済むのかということもありまして、その船舶の増便についても提言をさせていただきました。
政府におかれましては、その後、五月三十一日、官民の調査団がサハリンに派遣をされまして、五時間に及ぶサハリン州関係者との議論があったというふうに承知をしております。特に、漁業、観光、医療、その他の幅広い分野で専門家を含めた関係者の御意見があった、特にロシア側からの提案によるプロジェクトというものの説明があったというふうに聞いていますが、詳細については、これは外交上の制約の中で詳しくは発表されておりませんが、こうしたことを踏まえて、共同経済活動についてお三方にお伺いしたいと思っています。
まず、これは脇千島歯舞居住者連盟の理事長にお伺いしたいというふうに思っておりますが、その前に、昨年十一月に理事長からも私どもに要請をいただきまして、大変ありがとうございました。それらを踏まえて、四月四日の日に官邸に参って提言をさせていただいた次第でございます。
今回のこのサハリンでの意見交換では墓参の話は出なかった、このようにも聞いておるところなんですが、しかし、先ほどのお話のとおり、今月十八日にはいよいよ空路での墓参が始まるということで、関係者の方々も大変大きな期待があると思っております。
それで、今後の墓参のあり方として、まずやはり航空機による入域をふやしていくということ、要するに、今回一回に限らず可能な限りふやしていくということ、それから複数の出入域を、特に色丹とか、それから先ほど私が申し上げました増便の問題、さらに、墓参をもっと加速的に拡充をしていったらどうだろうか。これはロシア側に強く主張してそれの実現を図るということが私は重要だと思っていますが、これらのことを含めて、今後の墓参について理事長としての思い、あるいはそのお考えをお示しいただければと思っております。お願いします。