厚生労働委員会

2017-04-28 衆議院 全200発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月二十八日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 丹羽 秀樹君
   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君
   理事 高鳥 修一君 理事 とかしきなおみ君
   理事 三ッ林裕巳君 理事 井坂 信彦君
   理事 柚木 道義君 理事 桝屋 敬悟君
      赤枝 恒雄君    秋葉 賢也君
      穴見 陽一君    今枝宗一郎君
      江渡 聡徳君    大隈 和英君
      木原 誠二君    小松  裕君
      白須賀貴樹君    新谷 正義君
      田中 英之君    高橋ひなこ君
      谷川 とむ君    冨岡  勉君
      豊田真由子君    中川 郁子君
      長尾  敬君    丹羽 雄哉君
      福山  守君    堀内 詔子君
      務台 俊介君    村井 英樹君
      山下 貴司君    阿部 知子君
      大西 健介君    岡本 充功君
      郡  和子君    中島 克仁君
      長妻  昭君    初鹿 明博君
      水戸 将史君    伊佐 進一君
      角田 秀穂君    中野 洋昌君
      高橋千鶴子君    堀内 照文君
      足立 康史君    河野 正美君
    …………………………………
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   内閣府副大臣       石原 宏高君
   内閣府副大臣       松本 洋平君
   法務副大臣        盛山 正仁君
   厚生労働副大臣      橋本  岳君
   厚生労働副大臣      古屋 範子君
   文部科学大臣政務官    樋口 尚也君
   厚生労働大臣政務官    堀内 詔子君
   厚生労働大臣政務官    馬場 成志君
   会計検査院事務総局第三局長            戸田 直行君
   政府参考人
   (内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長) 川合 靖洋君
   政府参考人
   (内閣府子ども・子育て本部審議官)        中島  誠君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 大西 淳也君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官)    佐藤 安紀君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  神田 裕二君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  福島 靖正君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局長)         武田 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長)           北島 智子君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            山越 敬一君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局安全衛生部長)       田中 誠二君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       吉田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           定塚由美子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    堀江  裕君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  蒲原 基道君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  鈴木 康裕君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策局環境保健部長)       梅田 珠実君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
四月二十八日
 辞任         補欠選任
  赤枝 恒雄君     今枝宗一郎君
  河野 正美君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  今枝宗一郎君     赤枝 恒雄君
  足立 康史君     河野 正美君
    —————————————
四月二十八日
 国の責任でお金の心配なく誰もが必要な医療・介護を受けられるようにすることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一〇〇〇号)
 同(池内さおり君紹介)(第一〇〇一号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第一〇〇二号)
 同(大平喜信君紹介)(第一〇〇三号)
 同(笠井亮君紹介)(第一〇〇四号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一〇〇五号)
 同(斉藤和子君紹介)(第一〇〇六号)
 同(志位和夫君紹介)(第一〇〇七号)
 同(清水忠史君紹介)(第一〇〇八号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一〇〇九号)
 同(島津幸広君紹介)(第一〇一〇号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一〇一一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一〇一二号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一〇一三号)
 同(畠山和也君紹介)(第一〇一四号)
 同(藤野保史君紹介)(第一〇一五号)
 同(堀内照文君紹介)(第一〇一六号)
 同(真島省三君紹介)(第一〇一七号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一〇一八号)
 同(宮本徹君紹介)(第一〇一九号)
 同(本村伸子君紹介)(第一〇二〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第一〇九二号)
 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(富田茂之君紹介)(第一〇二一号)
 同(小川淳也君紹介)(第一〇七一号)
 同(田嶋要君紹介)(第一〇七七号)
 同(福田達夫君紹介)(第一〇七八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一〇九三号)
 同(宮腰光寛君紹介)(第一〇九四号)
 同(濱村進君紹介)(第一一二一号)
 難病患者が安心して生き、働ける社会の実現に関する請願(秋葉賢也君紹介)(第一〇六四号)
 同(斉藤鉄夫君紹介)(第一〇六五号)
 同(長妻昭君紹介)(第一〇六六号)
 同(平口洋君紹介)(第一〇六七号)
 同(桝屋敬悟君紹介)(第一〇六八号)
 同(吉川貴盛君紹介)(第一〇六九号)
 同(馳浩君紹介)(第一〇七五号)
 同(宗清皇一君紹介)(第一〇七六号)
 同(志位和夫君紹介)(第一〇八七号)
 同(菅原一秀君紹介)(第一〇八八号)
 同(中川正春君紹介)(第一〇八九号)
 同(中根康浩君紹介)(第一〇九〇号)
 同(宮腰光寛君紹介)(第一〇九一号)
 同(柚木道義君紹介)(第一一二〇号)
 安全・安心の医療・介護の実現と夜勤交代制労働の改善に関する請願(小川淳也君紹介)(第一〇七〇号)
 子供のための予算を大幅にふやし安心できる保育・学童保育の実現を求めることに関する請願(田嶋要君紹介)(第一〇七四号)
 医療・介護の負担増の中止に関する請願(鈴木克昌君紹介)(第一〇七九号)
 負担増、給付抑制を国民に強いる医療・介護・年金の改悪中止を求めることに関する請願(池内さおり君紹介)(第一〇八四号)
 同(笠井亮君紹介)(第一〇八五号)
 同(宮本徹君紹介)(第一〇八六号)
 障害福祉についての法制度の拡充に関する請願(上西小百合君紹介)(第一一一八号)
 同(門博文君紹介)(第一一一九号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 厚生労働関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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丹羽秀樹#1
○丹羽委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局次長川合靖洋君、内閣府子ども・子育て本部審議官中島誠君、総務省大臣官房審議官大西淳也君、文部科学省生涯学習政策局生涯学習総括官佐藤安紀君、厚生労働省医政局長神田裕二君、健康局長福島靖正君、医薬・生活衛生局長武田俊彦君、医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長北島智子君、労働基準局長山越敬一君、労働基準局安全衛生部長田中誠二君、雇用均等・児童家庭局長吉田学君、社会・援護局長定塚由美子君、社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君、老健局長蒲原基道君、保険局長鈴木康裕君、環境省総合環境政策局環境保健部長梅田珠実君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第三局長戸田直行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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丹羽秀樹#2
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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丹羽秀樹#3
○丹羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。務台俊介君。
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務台俊介#4
○務台委員 おはようございます。長野二区選出の務台俊介でございます。
 質問の機会を与えていただき、まことにありがとうございます。
 まず、資料を見ていただきたいと思います。
 私は今六十歳で還暦でございますが、私の生まれた昭和三十一年、人口ピラミッドで見ると、六十五歳以上の人たちが非常に少ないピラミッド形を示していた時代でございました。そして、六十年後の去年、二十八年の人口ピラミッドを見ると、これが大分様相が変わってきた。六十五歳以上の皆様のシェアが全体の三分の一を占める、それに対して年少人口が非常に先細る、そんな図になっております。
 これが当時の予算と今日の予算にどのように反映しているかというのをその下の三ページの図につけております。
 当時、三十一年度の予算は、歳出が一兆をちょっと超えたくらいだった、今は九十六、七兆になっておりまして、しかも、当時、一般歳出の一三%程度の社会保障費が、今は一般歳出の五五%を超えるということになっています。国債費も大分多くなっておりますが、国債費の大宗は赤字国債ということで社会保障財源に充てられているということを見ると、日本の財政が人口ピラミッドをそのまま反映した予算になっている、そんなことが言えるのではないかというふうに思います。
 厚生労働委員会に属させていただいて議論を聞いておりますと、当然のことながら、社会保障の充実を訴える声がこの委員会では特に強いと思います。当たり前のことだと思います。ただ、その一方で、持続可能な社会保障のあり方について、やはり財源論を踏まえたしっかりとした議論をしていくということも、やはり我々政治家の責任ではないかというふうに思います。
 介護保険の見直しを初め、厚生労働省が提出している法案にはそうした思いがにじんでいるというふうに思いますが、一方で、自己負担の拡大といったような議論になりますと、各論になるとなかなか反発も強くて、その作業が容易なことではないところにこの問題の難しさがあるということを改めて感じさせていただきます。
 きょうは、持続可能な社会保障制度のあり方を考えるという観点で、幾つかの切り口で御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 私は長野県選出の国会議員ですが、長野県はいろいろないいところがございます。特に、高齢化社会の中で長野県が最も誇るべき点の一つは、一人当たりの医療費が少ない中で日本一の長寿県を実現しているということでございます。
 四ページの資料を見ていただきたいと思います。
 厚労省の事務方にお願いして、一人当たりの医療費と平均寿命の相関関係を図に示させていただきました。
 一番左の下に、一人当たり医療費が低くて平均寿命が短い県、青森県が、医療費は少ないんだけれども平均寿命は短い。一方で熊本県は、医療費が高くて平均寿命が長い。一方で、左の上に行きますと、医療費が高いにもかかわらず平均寿命が短いというのが大阪、和歌山といったようなところが出ております。一方で我が長野県、右下を見ていただきたいと思いますが、平均寿命が長くて一人当たりの医療費が少ない。
 恐らく、この長野県のような姿が日本じゅうで実現すると、相当程度いいことがあるのではないかというふうに思われます。こういう図をなかなか目にすることはないんですが、この図を目にすることで私は誇らしく思うということでございます。
 そこで、厚労省に伺いたいんですが、もし日本全国が長野県のような姿になったら社会保障費はどのくらい低減すると考えられるのか、単純化した計算をする前提で結構ですので、そこら辺を教えていただきたい。そして、長野県に学ぶ点があるとするとどんな点なのか、あわせて伺わせていただきたいと思います。
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鈴木康裕#5
○鈴木政府参考人 全国と長野県の医療費の違いについてお尋ねがございました。
 仮に、全国の都道府県の一人当たりの医療費が長野県並みになったと仮定をいたしまして、さまざまな条件の違いを考慮せずに機械的に試算をさせていただきますと、平成二十六年度の国民医療費の実績は四十・八兆円でございますけれども、仮定の数字では、これが三十九・四兆円になるということになっております。
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古屋範子#6
○古屋副大臣 国民の健康寿命を延ばしていくためには、国民の皆様一人一人がみずからの健康により一層気をつけていただくと同時に、健康を支え、守るための社会環境の整備も重要であると考えております。
 長野県におかれましては、健康づくりに関する施策が積極的に行われており、私も着目をしてまいりました。健康寿命延伸都市を目指す松本市では、町づくりの全ての分野が健康を切り口に進められて、身体的、精神的、社会的に健康な都市づくりを目指していらっしゃいます。
 また、須坂市では、地域の主婦たちなどがみずから市民の健康保持増進のための活動をする保健指導員制度を昭和三十三年から設けられており、市民も地域の健康の守り手として健康な地域づくりに貢献をされています。
 これらの取り組みは、厚生労働省主催の「健康寿命をのばそう!アワード」で、健康寿命の延伸につながるすぐれた取り組みとして、いずれも厚生労働大臣賞を受賞していらっしゃいます。
 このような取り組みが県民の健康意識の向上につながり、一人当たりの医療費が低いことの一つの要因となっていると考えられることから、他の地域も参考にできるよう、厚生労働省としても引き続き情報発信を行い、好事例の横展開を図ってまいりたいと考えております。
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務台俊介#7
○務台委員 ありがとうございます。
 社会保障費が数千億規模で減少するという見積もりは大変大きなインパクトがあると思います。そして今、古屋副大臣がおっしゃっていただいたように、長野県は、健康長寿延伸都市という松本市を初めとしてさまざまな取り組みが行われております。
 そしてちょっと見逃せないのは、長野県は兼業農家の比率が日本一高いんです。サラリーマンが終わった後も畑、田んぼの作業をする。土に触れ合って季節の変化に応じた生活をするということが非常にいい効果を生んでいるというふうに実感として感じておりますので、健康づくりという政策に加えて、生活のパターンといったようなことについても目を向けていっていただきたい、そんなふうに思います。
 誰もが異論なく反発しない施策というのは、やはり健康づくりだというふうに思います。これからは、その健康づくりを国民運動として進める取り組みが大変大事だというふうに思います。四十兆円を超える医療費の中で生活習慣病の医療費が三割に達している、そういう統計もあると思います。高齢期に病気になると大変な医療費がかかるということにもなります。予防措置を講じていくことがこれからの日本の社会保障のあり方を占う鍵になるというふうに思います。
 私、けさも明治神宮を歩いてきたんですが、朝六時半過ぎに明治神宮の広場で御高齢の皆様がラジオ体操をやっているんです。すごく爽快な顔をされている。松本市内のスポーツクラブはもう午前中から高齢者であふれ返っております。私のおじ、ことし八十四歳になるんですが、八十四歳で毎日三千メートル泳いでおります。大変な体躯を保っておる。こういう人が結構いるものですから、こういうことをバックアップする。自助努力は何としても必要だと思うんですが、厚労省で、個人が行う健康づくり支援についてどんな政策を行っているのか教えていただきたいと思います。
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福島靖正#8
○福島政府参考人 先ほど副大臣からお答えしたように、疾病予防、健康づくりにつきましては、国民お一人お一人がみずから健康管理を行って、生活習慣の改善を継続的に行う必要があるわけでございますけれども、同時に、健康を支え守るための社会環境の整備、これも重要であると考えております。
 厚生労働省では、健康教育、健康相談など、市町村が地域の実情に応じて行う健康増進につながるような施策につきまして、その事業費の三分の一を補助する健康増進事業を実施しております。また、第二次健康日本21に基づきまして、国民の健康づくり運動を実施しておりまして、平成二十三年からは、運動、食生活、禁煙、検診の受診、これについて、企業などに具体的なアクションを呼びかけるスマート・ライフ・プロジェクト、これを推進しております。
 このプロジェクトは、健康寿命を延ばしましょうということをスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日を送れることを目標とした国民運動でございまして、プロジェクトに参画する三千七百の企業、団体、自治体と協力連携しながら、一日の身体活動の時間を今より十分間延ばすというような、身体活動プラステンなどのアクションを呼びかけております。
 厚生労働省といたしましては、こうした取り組みを通じて、さらなる健康寿命の延伸に向けて国民の疾病予防や健康づくりを推進してまいりたいと考えております。
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務台俊介#9
○務台委員 ぜひ強力に進めていただきたいと思います。
 その一つの手段として一つ御提案申し上げたいのが、火曜日の二十五日に大臣も署名いただいて、自転車活用推進法が施行になります閣議決定がされております。五月一日に施行される法律でございますが、この結果として、厚労大臣も本部員となられます自転車活用推進本部というのが立ち上がります。自転車を活用した健康政策を積極的にバックアップしていきたいと、私も議連で法律をつくるのに一生懸命頑張ったものですから。
 三年前にデンマークに行ったときに、デンマークは国を挙げて自転車活用を推進しております。そのときに聞いたのが、デンマークは、自転車を活用することで医療費が相当程度下がっているということを伺いました。こうしたデータというのはとても貴重でございます。厚労省としてどのように把握しているのか、医療費の抑制のためにも、自転車政策を国民的な健康づくりに活用するということについてどのようにお考えなのか、これは希望でございますが、伺いたいと思います。
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福島靖正#10
○福島政府参考人 お答えいたします。
 デンマークにおきまして、自転車政策の推進と並行して医療費の大幅な低減が見られたという報告については私どもは把握をしておりませんが、デンマークで行われました自転車政策の費用対便益分析、この報告によりますと、自転車政策を導入した今後五十年間の便益でございますけれども、健康の改善によって二十七億ユーロでございますが、それを含んで全体としては約七十億ユーロの便益がございます。一方、費用でございますが、約四十億ユーロ、差し引きしますと約三十億ユーロぐらいの利益が出る、こういう推計があるということは承知をしております。
 自転車活用推進法におきましては、自転車の利用の促進を総合的かつ計画的に推進することによって、国民の健康増進など公共の利益の増進に資するという基本認識のもとに、その活用の推進が基本理念として規定されておるわけでございます。
 私ども厚生労働省では、身体活動や運動の重要性についてこれまで普及啓発を推進しておりまして、平成二十五年に取りまとめました健康づくりのための身体活動基準二〇一三におきまして、日常生活で体を動かす具体例として自転車に乗るということを掲げておりまして、今後引き続き、生活習慣病予防につながる身体活動の増加に資する自転車の活用、この普及を私どもとしても支援してまいりたいと考えております。
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務台俊介#11
○務台委員 よろしくお願いしたいと思います。
 健康づくりをバックアップするために、さまざまなインセンティブというのがとても大事だと思います。けさの新聞にも載っておりましたが、ローソンが、健康診断をサボる社員の賞与を一五%減額する、その上司の賞与も一〇%減額する、そういう制度を入れたところ、健康診断の受診率が一〇〇%になっているという、そんな記事がございました。
 それはすごく極端だとは思うんですが、健康運動を行っている人に何らかのメリットがあるような制度というのは考えられないか。さまざまな保健事業で、いろいろな、クーポンを渡すとかいうようなこともあると思いますが、例えばスポーツクラブへの会費の助成といったような保健事業で導入する、そんなようなことを考えられるのではないかと思いますが、伺いたいと思います。
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鈴木康裕#12
○鈴木政府参考人 個人の健康づくりに対するインセンティブについてお尋ねがございました。
 御指摘のとおり、住民など個人がみずから健康づくりに取り組むことを自治体や保険者がインセンティブで支援するということは、予防、健康づくりの推進の観点からも非常に重要だというふうに思っております。
 一昨年の医療保険制度の改正で、個人の健康づくりにインセンティブを提供することを保険者の方々の保健事業として位置づけをいたしました。御指摘のありましたような、ウオーキングなど自治体の健康づくりの取り組みに参加した場合、または住民健診を受診された場合などに、各種コンビニ等で利用可能なポイントを付与すること、またスポーツ施設の利用券、地元の商品券などを提供することを通じて、住民の健康づくりを積極的に支援する自治体もふえております。
 例えば、民間主導で自治体や企業における健康予防づくりを推進しております日本健康会議では、こうしたインセンティブを推進する市町村を二〇二〇年までに八百市町村以上にするという目標を掲げております。
 実態といたしましては、平成二十七年度の実施市町村は百十五市町村でありましたけれども、平成二十八年度は五百二十二市町村ということで約五倍近くに増加をしておりまして、全国で約三割程度の自治体が実施をしているという状況でございます。
 国民健康保険制度におきましては、平成二十八年度より、特別調整交付金を活用いたしまして、保険者努力支援制度の前倒し実施を行っております。国民健康保険の保険者の医療費適正化努力等に応じたインセンティブ付与を行っておりまして、引き続きこうした普及啓発を図ってまいりたいというふうに思います。
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務台俊介#13
○務台委員 ありがとうございます。
 これまでは何かをする方向での健康づくりの話だったんですが、何かをしないということで健康が増進されるということもあろうかと思います。
 自民党の勉強会で、この間、お医者さんの話を聞いたら、仮に日本が禁煙を実施したら日本人の平均寿命が二歳延びるんだということをおっしゃった方がおられました。禁煙が平均余命を延ばすのに効果的だというのは一般的にはわかるんですが、厚労省でそういう統計があるかどうかよりも、仮に日本で禁煙を導入したとしたら平均余命がどの程度延びるのかという試算をされているのか。
 そして、受動喫煙により、毎年一万五千人もの方がお亡くなりになっている、そういう資料も見たことがあるんですが、受動喫煙の防止を図ることでどのぐらいの効果があるのか、ちょっと数字的なところを教えていただきたいと思います。
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福島靖正#14
○福島政府参考人 お答えいたします。
 日本人全員が禁煙をした場合、あるいは受動喫煙防止対策を行った場合に、平均余命がどれくらい延びるかということについては、研究報告、こういうものはございませんで、私どももその試算を推計しておるわけではございませんが、喫煙者と生涯たばこを吸ったことがない方、この平均余命を比べた研究、これは国内外で報告をされておりまして、イギリスにおきましては、三万四千人の男性を五十年間追跡した研究がございまして、ここでは、喫煙者は生涯非喫煙者と比べまして平均余命が十年短いという研究がございます。
 また、日本では、広島、長崎の六万八千人の調査、二十三年間追跡した研究がございますけれども、ここでは、喫煙者は生涯非喫煙者と比べまして、これもやはり十年平均余命が短いという研究がございまして、喫煙が平均余命を短縮させているということは科学的には明らかであると考えております。
 また、受動喫煙でございますけれども、これは今先生御紹介がありましたように、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中などの疾病リスクを増加させることは科学的に明らかでございまして、昨年、国立がん研究センターが推計した数で申し上げますと、受動喫煙を受けなければ亡くならずに済んだ方が少なくとも国内では年間一万五千人、こういうふうに推計されているということでございます。
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務台俊介#15
○務台委員 ありがとうございます。
 なかなか難しい問題ではありますが、一歩でも進めていかなければならない課題だというふうに思います。
 今、受動喫煙防止に関する議論が行われております。私も、受動喫煙防止の議連に入らせていただいて、できるだけ早い法律提出を期待している側でございます。昔、ロンドンにいたときに、英国のパブで受動喫煙をしない仕組みを入れて、当初、パブが潰れるんじゃないかなんという議論がありましたが、その後、たばこを吸わない方もパブにいらっしゃって、かえってお客がふえているというようなこともあると思います。
 そういうことで、できるだけ理解を得るような努力をさらにしていただきたいと思うんです。WHOからの強い要請もあり、オリパラを機会に、少しでも国際水準に近づける対応をお願いしたいというふうに思います。
 報道によれば、地域特性を踏まえた都道府県の条例で規制内容を決めていったらどうかというような議論も出ているというふうに聞いておりますが、受動喫煙に対する大臣のお考えを、この際お伺いできればというふうに思います。
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塩崎恭久#16
○塩崎国務大臣 今、WHOの書簡の話をお触れいただきましたが、四月七日に、マーガレット・チャン事務局長からの正式な要請の書簡というものを受け取りました。
 この書簡では、二〇二〇年東京オリパラ競技大会での、長い伝統であるタバコフリーという政策を維持してほしい、そして、特に今、屋内の公衆の集まる場、いわゆるパブリックプレーシズと呼ばれているような場所での喫煙の完全禁止を、それも全国レベルで実施することを公式に要請してこられたところでございます。
 これは、喫煙の完全禁止を全国レベルでという大変厳しい要請でありますので、私どもとしては、厚生労働省として、基本的考え方の案というのを今出しておりますけれども、これを下回らない水準で対策を行うようにという意味合いというふうに受けとめました。
 確かに、北京以降、オリンピック開催地、バンクーバー、ロンドン、ソチ、リオ、そして今度、平昌がございますが、いずれも、飲食店を含む公衆の集まる場での罰則つきの屋内禁煙ないしは敷地内禁煙という措置をとってきているところでございます。
 総理も受動喫煙対策の徹底ということを一月の施政方針演説で述べられて、もちろん我々は、喫煙の自由というのを奪おうと言っているわけでは全くなくて、国民の八割を超える非喫煙者、妊娠をされている女性、子供さんたち、がん患者、ぜんそく患者、そして、インバウンドで最近外国人が多いわけでありますから、そういったサイレントマジョリティーの皆様方に、喫煙の自由よりも健康の方が後回しにされないということに意を尽くしてまいりたい。子供たちの未来のために何をするかという問題ではないかというふうに思っております。
 もちろん、飲食店の経営への影響や喫煙の減少というようなことでのたばこ関係者のなりわいについての御指摘はありますけれども、今回、WHOが、書簡の中で、米国NCI、国立がん研究所との共同研究の報告書の中でも、今お話が務台先生からありましたが、レストラン、バー等にマイナスの影響は特にないというふうに言われています。
 都道府県の条例に任せればいいじゃないかという御意見がありますけれども、これは、全ての国民を受動喫煙による健康被害から守って、国全体での対策が必要というふうに我々は考えておりまして、WHOの事務局長の書簡の中で要請をされていることもしかと受けとめながら、これから省一丸となって、今国会での法案提出に向けて、関係省庁とも、そして与党ともしっかりと連携しながら議論を深めて、この法案提出にこぎつけたいというふうに思います。
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務台俊介#17
○務台委員 今の大臣の思いがしっかりと各方面に伝わるように、さらに汗をかいていただきたいと思いますし、私も一生懸命やっていきたいというふうに思います。
 最後になりますが、成年年齢引き下げの議論があります。今、喫煙年齢は二十ですが、私はこれを二十五歳に引き上げるようなこともあり得るんじゃないかというふうに思います。
 私の息子がたばこのみになってしまったんですが、やめさせるのに大変な苦労をしました。やはり、衆議院の被選挙権ではありませんが、しっかりと判断ができる年になってから喫煙の可否を判断するというようなことも、これは相当な極論だとは思いますが、受動喫煙の対策と並行して議論していくべき価値はあるというふうに思います。
 以上申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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丹羽秀樹#18
○丹羽委員長 次に、角田秀穂君。
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角田秀穂#19
○角田委員 おはようございます。公明党の角田秀穂でございます。
 まず、本日、質問の機会をいただきましたことを感謝申し上げたいと思います。
 それでは質問をさせていただきたいと思いますけれども、通告した大項目と少し順番が異なりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最初に、社会保障に関してお伺いをしていきたいと思います。
 平成三十年度は経済・財政再生の集中改革期間の最終年度となります。平成二十八年度から、集中改革期間における社会保障関係費の伸びを高齢化による伸びにとどめる、具体的には三年間で一兆五千億円にとどめるとの歳出改革の枠組みのもとで、医療、介護等の制度の見直し等が行われてきました。
 ここまでの二年は、さまざまな議論もありましたが、そうしたことも経て、実質的な伸びを年〇・五兆円程度という目安の枠内におさめてきたわけですが、集中改革期間の最終年度となる平成三十年度は、六年に一度の診療報酬と介護報酬の同時改定の年でもあり、これらも含めて、社会保障関係の歳出の伸びを目安の範囲内にどうおさめていくのか。来年度の社会保障関係費の伸びは現状のままだとどの程度となるのかはまだ具体的には明らかになっておりませんが、少子化、高齢化が進行する中で制度の持続可能性を確保しながらの難しい作業となることが見込まれております。
 政府の財政制度等審議会において、医療・介護制度等について、改革の具体的な方策についての議論も行われておりますが、診療報酬、介護報酬の同時改定に当たってどのようなことに重点を置いて検討を進めていくお考えなのか。基本的なお考え方についてまずお伺いをしておきたいと思います。
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鈴木康裕#20
○鈴木政府参考人 平成三十年の同時改定についてお尋ねがございました。
 少子高齢化が進行し、社会保障経費の伸びが引き続き見込まれる中で、社会保障制度を持続可能なものにしていくためには、御指摘のように、サービスの質を維持向上させつつ、いわゆる骨太の方針二〇一五に基づく歳出改革の取り組みを含め、費用の増加を抑えるための重点化、効率化も同時に進めていく必要があるというふうに思っております。
 平成三十年度は、御指摘のように六年に一度の診療報酬と介護報酬の同時改定でございますけれども、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年までの残された期間を考えますと、非常に重要だというふうに思っております。
 今回の同時改定におきましては、恐らく四点ほど大きな点があると思いますが、一点は、地域包括ケアシステムの構築、それから、同時改定でございますので、医療と介護の連携強化と効率化ということがございます。二点目は、病院につきまして、急性期から回復期、慢性期、在宅医療までの医療機能の分化、連携の推進でございます。三点目は、ICTの活用も含めて、現場の負担軽減にもつながります効率的な医療、介護の推進。そして最後は、高齢者の自立支援に資する取り組みの推進ということでございまして、質が高く効率的な提供体制の整備をぜひ進めてまいりたいと思います。
 二〇二五年以降の超高齢化社会におきましても制度を維持していくためには、適正化、効率化をすべきことは実施しつつ、質が高い医療、介護を安心して受けていただけるような同時改定にしたいというふうに思っております。
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角田秀穂#21
○角田委員 今、基本的に重点を置く項目についても御説明いただいたわけですけれども、まず医療についてお伺いをしたいと思います。
 財政審の議論において、今後の方向として、平成三十年度から都道府県が地域医療構想実現に向けた医療提供体制改革、医療費適正化計画の推進、国保の財政運営を一体的に担うようになることを踏まえて、都道府県の権限強化とともに、取り組みの結果に応じた強力なインセンティブを設けることによって、医療保険、医療提供体制を通じたガバナンス体制の整備強化を進めるというような方向も示されております。
 具体的にどのようなインセンティブを考えているのかといいますと、病床機能の分化、連携の進捗に応じた新たな保険者努力支援制度であるとか、地域医療介護総合確保基金の配分に大胆にめり張りをつけるとか、さらには、国保の普通調整交付金の配分を、実際の医療費に応じた配分から、全国平均の性別、年齢別の平均医療費をもとにした配分に見直すことなどがこの場では示されております。
 ただ、どのようなインセンティブをとるにしても、インセンティブで導こうとする方向が本当に正しい方向なのかどうか、その前提としては、地域ごとに真に必要な医療提供体制なのかどうか、地域医療介護総合確保基金にしても、その使い道に対する評価、適正な医療水準とはそもそも何なのか、少なくとも全国一律で論じられるものではないと思いますが、実態の把握、データに基づく丁寧な分析がなければ、こうした議論を進めていくこともできないと考えます。
 こうした点も含め、都道府県の役割の見直しについて、また役割の強化について、今後どのように取り組んでいくお考えなのか、お伺いしたいと思います。
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鈴木康裕#22
○鈴木政府参考人 医療政策における都道府県の役割についてお尋ねがございました。
 御指摘のとおり、都道府県は、医療費適正化計画、地域医療構想を策定するとともに、平成三十年度以降は国民健康保険制度の財政運営の責任主体ということになりますので、そのガバナンスを抜本的に強化して、都道府県が地域の予防、健康、医療等の司令塔としての役割を果たせるようにしていくことが極めて重要だと思っております。そのために、制度の強化、予算の強化等をぜひ強力に推進していきたいというふうに思っております。
 制度の強化といたしましては、住民の健康づくり、それから効果的な医療提供体制など、さまざまな地域の課題に取り組むために、都道府県を取りまとめるさまざまな協議体の構築について、またその中における都道府県の役割について検討を進めていきたいというふうに思っております。
 また、予算の強化につきましては、平成三十年度以降、御指摘の国民健康保険の保険者努力支援制度、これがございますので、都道府県の医療費適正化等の努力を正当に評価するということが大事だと思っております。具体的な制度設計については現在検討中でございますけれども、地方団体ともよく協議をさせていただいて、実態をきちっと把握した上で、データに基づいて制度設計を行ってまいりたいというふうに思います。
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角田秀穂#23
○角田委員 これは介護についても、前回改定の影響や介護サービス事業者の経営状況について、やはりきめ細かな分析を行った上で、適正化、効率化をする、実態調査をした上で介護報酬の適正化、ケアプランの検証を通じて真に必要なサービスの利用を徹底する、丁寧な実態把握、分析がいずれにしても大前提となると思いますし、それなしの改革はあり得ないとも考えます。
 厚生労働省として、こうしたことにも重きを置いて必要な財源を確保して、適切な改革となるよう今後検討を進めていただきたいと、これは要望させていただきたいと思います。
 続きまして、地域包括ケアシステムの強化について。これは、前回、地域共生社会について質問をさせていただいた際、時間がなくなりましてできなかった質問、一番お伺いをしたかった質問なので、その続きとしてやらせていただきたい、お聞きさせていただきたいと思います。
 従来の介護や障害、子育てなど、対象者ごとに縦割りで整備されてきた各分野の支援制度の枠を越えて、住まい、就労、教育、地域からの孤立なども含めて、丸ごと地域で解決する社会、町づくりをこれから目指していこうという方向が打ち出されているわけですが、全国でそのような町づくりを進めていくために最も必要なことは何か。それは、まず国がこれまで以上に現場の声に対して聞く耳を持つようになるということ、即座に手を打てる体制をつくることだと考えております。
 塩崎大臣も引き合いに出されている富山型デイサービスのこのゆびとーまれも、子供から高齢者まで、障害のあるなしに関係なく一つ屋根の下で暮らせる、そんなある意味当たり前のケアサービスを提供したいとの思いで始まった事業も、制度の壁との格闘だけではなく、あそこの事業所は法律に違反したことをやっていると周囲から陰口をたたかれるなど、さまざまな困難を乗り越えて、創設メンバーの情熱で理想を実現したのは、ある意味、これができたのは不屈の根性の持ち主であったからなし遂げられたことであろうと思います。
 そして、こうした不屈の根性を持っている人というのは、世の中、そうそういないとも思います。制度の壁を乗り越えるのに何年もかかっているようでは、大抵の人はなえてしまうんではないかと思います。
 今週初めに北海道の人口五千人の町を訪ねて町長にお話を伺いましたが、ここは推計では二十五年後には人口が半減をする、それ以前にも、介護、医療、また金融も含めて、生活関連サービスの提供も極めて困難になるということで、まさに今、町の存亡をかけて地方創生に取り組んでいる町の一つです。
 仕事づくりの面では、基幹産業の農業に若い人を呼び込もうと農業経営の法人化を進めるなどして、これはUターンだけでなく、町の外からも若い人がわずかずつでありますけれども入ってきて、少し元気が出てきた。
 人を呼び込み定着してもらうために次にやろうとしていることが福祉のまちづくりということでした。この町に住めばどのような人でも安心して暮らし続けられる町にすることが大事だということで、特にこれまで余り進んでいなかった障害者支援の充実を目指して、昨年初めて町内に就労継続支援B型の事業所を立ち上げ、先月には初めて障害者グループホームを開設した。
 ただ、このような福祉のまちづくりを進めようとして、はたと突き当たった問題が人材が確保できないということでありました。国の制度に何とか乗せようとしても、定員や配置基準が小さな町では間尺に合わない、弾力的にもっと考えてもらえないかというお話を伺いました。
 全国それぞれの地域で、目の前のニーズに応える既存の枠の中では提供できないサービスが提供できるようにするためには、これからさまざまな課題が見えるようになってくると思います。そうした課題を乗り越えて地域共生社会というものを目指していく上で、何よりも国が我が事として寄り添う姿勢を示すことが大きな鍵を握っている、省内の部局、府省の連携体制を強化していくことが重要と考えますが、地域共生社会構築へ向けて、その中核を担うであろう厚生労働省の決意をお伺いしておきたいと思います。
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堀内詔子#24
○堀内大臣政務官 厚生労働省の決意を伺うとのことでございますが、地域におけるさまざまな課題に対応するためには、地域の助け合いや、支えられる側が支える側に回るといった、土台となるいわゆる地域力、インフラ強化が必要でございまして、その上で、高齢者、障害者、子供・子育て世帯、それぞれの支援や複合する課題への支援を充実していくことが必要であると考えております。
 こうした地域共生社会の考え方につきましては、地域力強化検討会の中間とりまとめや本年二月の当面の改革工程においてお示しし、それを受けて、社会福祉法の改正案を地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案に盛り込み、御審議いただいたところでもございます。
 地域共生社会の実現に向けては、先ほど角田議員が御指摘いただきましたように、関係者との連携が重要でございますことから、省内の部局横断的な体制をしっかりと構築した上で、昨年十二月に国土交通省と局長級の連絡協議会を設置するなど、住宅分野や教育などの関係省庁とも問題意識を共有し、連携しながら取り組んで、そして現場や市町村の皆さんにも地域共生社会の考え方について積極的に説明させていただくことによって、しっかりと取り組みを進めてまいりたいと存じます。
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角田秀穂#25
○角田委員 この問題に関してはこれからもさまざま議論をさせていただきたいと思いますが、ここでは次に、アスベスト健康被害の補償、救済についてお伺いをしたいと思います。
 一九五五年ごろから建材製品に使われ始め、特に高度成長期に大量に輸入をされ、広く使われてきた石綿、アスベスト暴露による健康被害に対しては、主に労働者災害補償保険法に基づく労災補償と二〇〇六年施行の石綿健康被害救済法によって行われておりますが、石綿がつい十数年前まで、五十年以上の長きにわたり、総量で約一千万トンと大量に使われてきたこと、石綿暴露による中皮腫や肺がんなどの潜伏期間が数十年と長い、例えば中皮腫では暴露から発症まで三十年から五十年と長い時間がかかることなどから、石綿による健康被害というものは、むしろこれからさらに深刻になってくる問題だろうと考えております。
 原因はほぼアスベスト暴露だと言われている中皮腫による死亡者数も、人口動態統計によれば、二〇〇〇年に七百十人だったものが、二〇一五年には一千五百四人と倍以上になっております。これに対して、労災補償、健康被害救済の認定者数はいずれもほぼ横ばいで推移していることから見ても、被害者が漏れなく補償、救済の対象になるよう検討すべき課題も多いのではないかと考えますので、この観点から少し質問させていただきたいと思います。
 健康被害救済制度ですけれども、この対象となる非職業暴露の方以外にも、本来労災で補償が受けられる可能性があるにもかかわらず、本人が職場でアスベストを使用していることを知らなかったことなどで、健康被害救済の方に申請をしているケースが相当数あるのではないかと考えられますが、そのような実態についてはそもそも調査をされているのか、あわせて、この制度間の連携についてはどのように取り組みをされているのか、お伺いしたいと思います。
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山越敬一#26
○山越政府参考人 お答え申し上げます。
 労災補償と石綿健康被害救済制度に基づく救済給付の間の連携についての御質問だと承知をいたします。
 御指摘のとおり、石綿関連疾患につきまして、すき間のない救済を行うことが重要であるというふうに考えております。このため、労災保険給付を担当する厚生労働省と、石綿健康被害救済制度に基づく救済給付を担当する環境再生保全機構とが連携をして対応しているところでございます。
 具体的には、例えば石綿健康被害救済制度の認定を受けた方の中にも、過去に労働者で石綿関連作業に従事したことのある方がおられまして、そうした場合は労災保険給付の対象となる可能性がございますので、こうした方の氏名等の情報を、可能な場合には環境再生保全機構から厚生労働省に御提供いただきまして、この情報をもとに労災の請求勧奨を行っているところでございます。
 引き続き、環境再生保全機構との連携を図りながら、すき間のない救済ができるように努めてまいりたいと考えております。
 なお、御質問ございました数値については、手元に今持ち合わせてございません。
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角田秀穂#27
○角田委員 健康被害救済の方について、迅速な救済ということに関して質問をいたしますけれども、今、健康被害救済制度の仕組みは、独立行政法人環境再生保全機構が被害者また遺族からの申請請求の窓口になり、そこから環境大臣を経て、全件全てについて中央環境審議会で認定の審査が行われておりますが、昨年認定をされた方は、判定が出るのは早くて三月と言われ、その後、追加の資料の再提出を求められ、その手続を進めていく間にお亡くなりになられました。再提出を求められた資料は、最初から出せと言われれば提出できていたものでした。
 石綿健康被害は予後が極めて思わしくないことからも、迅速な救済を図るために、認定の際の審査のあり方について積極的な検討、見直しを求めるものですけれども、この点について見解をお伺いしたいと思います。
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梅田珠実#28
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 石綿健康被害の認定に当たりましては、石綿による疾病であることを医学的な観点から適切に判定することが重要であり、その上で医学的判定を迅速に行うことができるよう努めているところでございます。
 具体的には、認定実務を担う環境再生保全機構と連携いたしまして、申請内容に不足がある場合には、患者さん御本人の同意を得て、不足資料を医療機関から直接収集することや、医学的判定の考え方を医療機関に周知しておく、そして医療従事者向けに診断技術の向上のための講習会を開催するなどの取り組みを行っております。
 この結果、申請から認定、不認定までの平均処理日数は、療養中の方からの申請の場合、直近の平成二十八年度では速報値で九十八日となっておりまして、平成十八年度の百七十三日と比べて大幅に短縮してきたところでございます。
 今後とも、環境再生保全機構と連携しながら、石綿健康被害の迅速な救済に努めてまいります。
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角田秀穂#29
○角田委員 漏れなく補償、救済につなげる上で、医療の現場への周知も今後さらに進める必要があると考えております。
 石綿暴露による肺がんは中皮腫の二倍くらいという推計がある一方で、中皮腫よりも認定件数が少ない背景として、肺がんはたばこという思い込みが見逃しを生んでいるという指摘もあります。
 さらに、制度の周知。先ほどの方は、検査を受けた大きな病院で、医師から救済制度のようなものがあるはずだと言われて、そこからは自分でインターネットで調べて制度にたどり着いたのですが、パンフレット等も配付しているそうですが、制度の入り口から本人、家族が探さなければならないといったことがないよう、こうした制度も含めて積極的に現場への周知を図っていってほしいと思いますが、最後にこのことについてお伺いをしたいと思います。
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