農林水産委員会

2017-04-04 参議院 全314発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月四日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 猛之君
    理 事
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                進藤金日子君
                中西 祐介君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                櫻井  充君
                田名部匡代君
                舟山 康江君
                竹谷とし子君
                矢倉 克夫君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   山本 有二君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       消費者庁審議官  吉井  巧君
       厚生労働大臣官
       房審議官     椎葉 茂樹君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   山口 英彰君
       農林水産省消費
       ・安全局長    今城 健晴君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       環境大臣官房審
       議官       正田  寛君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林物資の規格化等に関する法律及び独立行政
 法人農林水産消費安全技術センター法の一部を
 改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
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渡辺猛之#1
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林物資の規格化等に関する法律及び独立行政法人農林水産消費安全技術センター法の一部を改正する法律案の審査ため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁審議官吉井巧君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺猛之#2
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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渡辺猛之#3
○委員長(渡辺猛之君) 農林物資の規格化等に関する法律及び独立行政法人農林水産消費安全技術センター法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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藤木眞也#4
○藤木眞也君 ありがとうございます。自由民主党全国比例区の藤木眞也でございます。
 これは昨日の新聞の記事ということで通告はいたしておりませんけれども、もう本当に昨日午前中から、いろいろな方から電話が殺到いたしました。日本農業新聞の一面に、優良農地の転用が可能にということで、経済産業省が進められている法律が今回出てくるということでございます。全く初耳でありまして、これに関して大臣がどのような情報をお持ちであるのか、また、どのような感度でこれに対して取組を進めていかれるおつもりなのかをお聞かせいただければと思います。
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山本有二#5
○国務大臣(山本有二君) 優良農地を守るということは国の農業の基本でございます。したがいまして、その意味におきましては、守るべき場所は守らなきゃなりませんが、ただ、工場誘致あるいは今までの物流センター誘致等という古い地域振興モデルが、これが変化をいたしております。
 特に、例えばでございますが、道の駅事業等々、そうしたサービス関連産業というのも、言わば農業の盛んな地域、農村においてむしろあるべき姿ではないかというようなことを考えたときに、ひとつ農地転用でもって農業者の利益が得られるというところであるならば、そうしたこともおもんぱかって、そして地域の振興あるいは地方創生、こういった目的を達したいと、こういう所存でございます。
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藤木眞也#6
○藤木眞也君 一種農地が今回転用ができる可能性が出てくるということで、非常に私も心配をいたします。特に、条件のいい平場の農地を使って担い手の方が大規模化を計画をされている中で、本当にその皆さん方の経営の計画が崩れていくんじゃないかという心配をいたします。是非ともこの辺はしっかりと議論を重ねてもらえればというふうにお願いをしておきます。
 一昨年のTPP大筋合意後に自民党では、今後の見通しを踏まえて農政新時代という方針を策定し、日本農業の構造改革を進めるという旗印の下、検討課題とされてきた生産資材、流通加工などの十二項目について検討を進めました。一方、政府が設置する規制改革推進会議では、昨年六月に規制改革実施計画を決定し、生乳流通改革について昨年秋までに検討、結論を得るとしました。
 こうした検討項目を抱合した形で、昨年末に農業競争力強化プログラムとして十三項目にわたり今後の農業政策における基本方向が決まったと認識しています。日本農業を強くするため、農業者が一円でも高く農産物を売り、一円でも安く資材を仕入れることができる、このような環境整備を進めるといったことや輸出促進といったことが声高に主張されております。
 こうした構造改革と農協改革は車の両輪と論調されることもあります。地域農業のみならず、地域住民の暮らしを支えてきた農協がまるで悪者のような扱いを受けるようなことがあり、現場の生産者の仲間は大変な疑問を持っているということも忘れてほしくないというふうに思います。
 さて、農業競争力強化プログラムの内容を踏まえた関連法案が今回国会で提出、審議されることになりましたが、農業者の所得向上を図るために、農業者の努力だけでは解決できない課題について立法で対処していくものと認識をしております。今後の法案審議がとりわけ農業者の所得向上に資するものかどうかという観点から質問させていただきたいと思います。
 まずはJAS法の改正のことについてお聞きをしたいと思いますが、まず、今回のJAS法の改正の目的についてお伺いをしたいと思います。
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山本有二#7
○国務大臣(山本有二君) まずは農業の国内市場が縮小傾向にございます。そういう中で、農林水産業の輸出力の強化を図るということは喫緊の課題でございます。他方で、海外市場では食文化あるいは商慣行、これは国や地域によって大変差がございます。産品、取組の内容については、客観的で説得力のある説明や証明、こういったことが必要となってきておりまして、その意味で規格・認証の活用が重要な要因となっている昨今でございます。このために、輸出力強化というものについては、規格・認証をきちっと整備するということが戦略的でもございまして、また、産品、取組の強みを海外の取引先等に訴求していくことができるというような有意義な面もございます。
 そうした意味でJAS法の改正をしたわけでございますが、しかしながら現行のJAS規格の対象というものは産品の成分等の品質に限定しておりまして、例えば産品の製法や保管、輸送の方法について、これは含まれておりません。そういう意味では改正をすべきところでございます。
 こういう背景をもちまして、今回の改正は、例えばでございますが、抹茶、伝統的な製法がございます、こうしたものも規格・認証していくべきではないかと、あるいは鮮度保持の保管・管理方法、優れたコールドチェーンの展開というようなこともアピールできるのではないか、我が国の強みのアピールにつながる多様な規格ができれば、むしろ海外への輸出について戦略的な有効な手段になるのではないかということでございますので、繰り返しになりますが、輸出力強化につながるというように思っている次第でございます。
 以上でございます。
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藤木眞也#8
○藤木眞也君 ありがとうございました。
 一方で、食品表示制度については、従来、JAS法、食品衛生法、健康増進法やその他の関連法令でいろいろと規定をされています。食品表示法により包括的で一元的な制度にしたと認識しておりますけれども、しかしながら食品の供給側からすれば、表示ルールが大変複雑化をしているというふうに思います。消費者の側から考えてみても、表示内容が容易に理解し難いような状況にあると思いますが、このような現状を役所としてはどのようにお考えなんでしょうか。
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吉井巧#9
○政府参考人(吉井巧君) お答えをいたします。
 これまで食品の表示につきましては、一般的なルールを定めておりました食品衛生法、JAS法、健康増進法の三つの法律の食品表示に関する規定を統合いたしまして、平成二十七年四月に新たに食品表示法に基づく包括的かつ一元的な食品表示制度を施行したところでございます。
 それまで、食品表示法制定以前は、目的の異なる三法それぞれに表示のルールが定められておりまして、制度が複雑で分かりにくいものであったという御指摘も受けておりました。このため、それぞれの法律の下に定められておりました生鮮食品、加工食品、あるいは遺伝子組換え食品等々の五十八本の表示基準、これを新たな法律に基づく食品表示基準といたしまして一本化したところでございます。
 さらに、消費者、事業者双方にとって分かりやすい表示となりますよう、従来の食品表示制度の改善等も行ったところでございます。具体的に申し上げますと、これまで任意表示でありました加工食品に係る熱量、たんぱく質、脂質等の栄養成分表示につきまして義務化をいたしますこと、また、科学的根拠に基づき、事業者などの責任におきまして食品に機能性を表示できる機能性表示食品制度を新たに創設をしたこと、さらには、個々の原材料ごとにその中に含まれるアレルゲン等が明確となるような個別表示を行うなどのアレルギー表示に係るルール改善を行ったこと等々の措置を講じたところでございます。
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藤木眞也#10
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 適正な食品表示というのは基本であります。流通の変化や実需者、消費者の要望により改善し拡充する中で複雑化していくことはやむを得ないと思いますが、もう一つ取組に工夫が必要ではないかというふうに思ってございます。
 JAS法規格への理解もそうですが、食品表示そのものへの理解を含めて、消費者への普及啓発という観点からどのような取組をなさっていくおつもりなのか、お聞かせいただければと思います。
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吉井巧#11
○政府参考人(吉井巧君) お答えいたします。
 食品表示に関する制度の内容につきましては、消費者の理解増進を図っていくこと、これが消費者の自主的かつ合理的な商品選択を確保する上で非常に重要なことであるというふうに考えております。このため、平成二十七年三月に閣議決定をされました消費者基本計画におきましても、その旨が明記されているところでございます。
 これまでも消費者庁といたしましては、新たな食品表示制度に関わるパンフレット等の普及啓発用資料の作成や全国説明会の開催等を行ってきたところでございます。今後は、消費者と接する機会も多く、食品に関する幅広い知識を有している管理栄養士や消費生活相談員など、これらの方々を重点的な対象といたしまして、食品表示制度に関する理解を一層深めてもらうことによりまして、その方々を通じた一般の消費者に食品表示制度を更に浸透するよう普及啓発に取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。
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藤木眞也#12
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 確かに、現行の、現行といいますか、消費者の方々に分かりやすくしていく一つの方法かとは思いますけれども、今後のこれからの消費者にしっかりと認識をしていただくという意味では、私は、義務教育課程での食の教育をしっかり強化をし、国民理解を形成していくという方法も一つの方法ではないかというふうに思ってございます。是非検討をいただければと思います。
 今回のJAS法の改正については、国際的に通用する認証を目指した環境整備も行われるということで大変期待をしております。一方で、先ほど質問させていただきましたが、表示に関するルールや規格が複雑化していますので、マークが意味する内容などを含め、しっかりとした国民理解をつくっていくことも重要なことだと思いますので、これから関係省庁含めて連携しながら是非取り組んでいただければというふうにお願いをいたします。
 続きまして、これまでの規格から農業生産の工程に関するGAPの取組についてのお伺いをしたいというふうに思います。
 農業生産工程管理、GAPの取組について伺いますが、先日決定されたオリンピック・パラリンピックの食材調達基準でも関心が高まっております。こうしたGAPの認証の取得に関しまして伺いたいと思います。政府としてGAP導入の効果をどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。
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枝元真徹#13
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 GAPは安全でより良い農業生産を目指していく取組でございますけれども、国際的に通用するGAP認証の取得によりまして、最近増加している食品安全への意識が高い海外、また国内の小売業者、食品メーカーへの要求に対応できるというものになってございます。
 また、オリパラ東京大会の調達基準を満たすものといたしまして位置付けられてございますので、自らの生産物を選手村、競技会場などの食材として提供できるようになる、GAP認証を要求する国内小売業者、海外市場への販路開拓も可能になるなど、新たな販路の拡大につながるメリットがあるというふうに考えてございます。
 また、国際水準のGAPの認証を取得した生産者に対するアンケート調査の結果によりますと、販路の拡大以外に、販売先の信頼の改善、資材の不良在庫の削減、従業員の責任感や自主性の向上などといった点を経営上のメリットとして挙げる方が多いというふうに承知してございます。
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藤木眞也#14
○藤木眞也君 東京オリンピック・パラリンピックを見据え、食材調達の基準に照らしていくと、どのようなGAP認証の普及を図っていくのか、また、GAP認証の普及に係る現行の推進体制はどのようになっているのかという点をお伺いできればと思います。
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礒崎陽輔#15
○副大臣(礒崎陽輔君) お答え申し上げます。
 まず、GAPの推進、一つの目標は東京オリンピック・パラリンピック大会ということがあると考えておりますが、こうした調達基準を満たす国産農作物の供給だけではなく、農作物の輸出拡大や農業人材の育成など、我が国の農業の競争力を図る観点から、国際的に通用するGAP認証、具体的にはグローバルGAP、JGAPなどの取得の推進が極めて重要であると考えておるところでございます。
 そのために何を行うかということでございますが、一つはやはり生産者への働きかけが重要であると考えておりまして、そのために、GAPの認証取得に対する様々な補助等の具体的な支援をやっていきたいというのがございます。それからさらに、GAPにまとまって取り組む産地へ対しましては、強い農業づくり交付金等でやはり加算ポイントとして考えて優先的な採択をしていくと、そういうことも考えてまいりたいと思います。
 また、関係団体への働きかけも極めて重要でございまして、都道府県、JA、それから農業法人協会、こうしたものに対しても認証取得に対した取組をお願いをするとともに、農林水産省としてもそれに対する、関係団体に対する支援を行っていきたいと思います。
 さらに、こういう取組を通じまして、オリンピック・パラリンピック東京大会においては、日本の国産品、国産食材の魅力をアピールすることによって、必ずしもオリンピックで終わるものではなくて、オリンピック後も見据えてしっかりとした国際的な広報宣伝にも取り組んでまいりたいと思います。
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藤木眞也#16
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 過去五年のGAP認証取得数の推移を御報告いただければというふうに思います。また、GAP認証の有効期間はおおむね一年とお聞きをしておりますが、年間認証数のうち、どの程度が継続認証、歩留り率等々が分かるのであればお教え願えればと思っておりますが、直近の新規認証取得の件数を把握しておられれば教えていただければというふうに思います。
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枝元真徹#17
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 グローバルGAP、またJGAPは一年ごとの審査ということになってございます。申し訳ございませんけれども、これらの規格を運営する民間団体は、年間認証件数全体に占める継続、新規の内訳は公表してございません。ただ、過去五年間の年間の認証の取得件数を平均いたしますと、グローバルGAPにつきましては平均約七十件、JGAPについては平均約五百件ずつ毎年増加している状況でございます。
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藤木眞也#18
○藤木眞也君 参考資料にまとめてありますとおり、我が国のグローバルGAPの認証農場は現在約四百件、JGAPの認証農場は約四千件となっております。これは、全体の農業経営体数からすれば、ほんの数%、二、三%という比率になっております。
 近年、GAP認証を取得する農家が増加をしているということでありますけれども、我が国全体として認証取得が低調だというふうに私は思いますが、要因として考えられるのは何なんでしょうか。
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枝元真徹#19
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 こういう国際的に通用いたしますGAP認証の取得が進んでこなかった主な理由といたしまして、一点目としては、国産農産物の大半が国内向けに流通する中で、国内の流通関係者からこういうGAP認証の取得が特に求められてこなかったこと、二点目といたしまして、欧米を除きます日本の農産物輸出相手国、例えば香港ですとか台湾、東南アジア等におきましては、GAPの普及が進んでおらず、輸出に際しましてGAP認証を求められることが少なかったことから、GAP認証のコストに見合ったメリットを生産者が認識しなかったことが考えられるというふうに考えてございます。
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藤木眞也#20
○藤木眞也君 私は、一番の要因は、認証取得のメリットが何なのか、実感として農家の方が分かっていらっしゃらないという点ではないかと思います。政府がメリットとして主張する販路拡大や取得向上に直結するかという点に疑問がございます。私の知り合いにも、ここ最近、このグローバルGAPの取得に向けて取り組んでいる方、また取得をされた方、たくさんいらっしゃいますけれども、反面、もう継続認証、これには取り組まないと言われる農家の方も非常に多くいらっしゃるのが現実かというふうに思います。できれば、しっかりとした出口対策、これを確立した上で現場に落としていただければというふうに思います。
 次に、輸出促進のためには、GAP認証の取得により農産物の輸出実績や販路が拡大したという事例はよく紹介をされるところでありますが、費用対効果の面から個々の農家では取り組むメリットが低いとの指摘があるのが実態だというふうに思っております。役所としてどのように認識をしていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。
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枝元真徹#21
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 こういう国際水準のGAPの認証によりまして、輸出も含めました販路の拡大、販売先の信頼の改善などのメリットがございます。
 このように安全でより良い農業生産を目指す取組、すなわち、GAP自体は個々の農家で行うものでございますけど、その認証というのは基本的には販売する単位で取得することが合理的だろうというふうに考えてございます。また、GAPの認証の取得には、審査の費用ですとか場合によってはコンサルタント費用など一定程度の費用が掛かりますので、小規模な生産者が費用を掛けて個々に取得するのではなく、具体的な例もございますけれども、例えばJAの生産部会など販売する単位で団体認証を取得することを推進すべきだというふうに考えてございます。
 このため、生産者の費用負担の軽減を図るために団体認証の取得を推進するとともに、県、都道府県の普及指導員、またJAの営農指導員の方々による指導の実施を推進いたしますとともに、生産者の方々に対しまして認証取得後の具体的なメリットや取組の内容を丁寧に説明してまいりたいというふうに考えております。
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藤木眞也#22
○藤木眞也君 今お話にあったように、審査費のほかにもコンサルタントの費用であるとかいろいろとお金が掛かるようであります。非常に認証のコストが高いというのが農業者の皆さん方の実感のようであります。
 例を挙げれば、最近よく、個人で取得をすると結構なお金が掛かるので組織で取ったらどうかというようなお話もございますけれども、JAのある部会でこのグローバルGAPに取り組まれた方がいらっしゃいます。十三名の部会員さんで取得に向けて、認証に掛かる費用だけでも五百四十万だったというお話でありますし、これに関しては、個々の農家は個々の農家で農業現場の改善をしなくてはいけないという別の費用が別途加算をされるという点で、特にお金の掛かられた方というのは、トイレを新設をしたり倉庫を、何か収穫物を置く倉庫と、肥料、農薬を置く倉庫を、同じ倉庫に置いたら駄目だというところで新たな倉庫の取得までしなくてはいけなかったということで、本当にこれだけのお金を掛けて取り組んで、そのお金が取り戻せるだけのメリットがあるんだろうかというのを本当に現場の方は心配をしていらっしゃいます。
 こういう意欲的にお金を掛けて取り組まれている農家の方もいらっしゃるんですけれども、そういう反面、指摘といいますか、そういうお話も出てまいります。実際として、このような点、役所としてはどのようなお考えをお持ちなんでしょうか。
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枝元真徹#23
○政府参考人(枝元真徹君) 今御指摘いただきました審査費、コンサルタント費、このようなものが、物によりますけれども非常に高いということは承知をしてございます。そういう意味では、団体認証を進めていくというのも一つのあれでございますし、営農指導員さん、また普及指導員、改良普及員、そういう方々が指導できるとすればコンサルタントが必要ないと、そのようなことはまた進めていきたいというふうに思ってございます。
 また、御指摘がございました、例えば農薬の保管庫等々でございますけど、これはGAPの認証の有無というよりは、GAPを実践する過程で改善点が確認されて、例えば農薬を分別する、保管する場所がないだとか、小さい話だと救急箱がないとか、そういうことの場合にはこれらを用意するために一時的に費用が発生いたしますけど、これ自体は認証の有無にかかわらず改善のために必要なものでございますけれども、この費用についても補助の対象にしているところでございます。
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藤木眞也#24
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 補助というお話ですけれども、やはり私は、しっかりと農家の方がこれに取り組んでメリットを感じていただける、しっかりとした出口対策を国の方で進めていただく話じゃないかなというふうに思います。その辺にしっかりと力を入れていただければなというふうに要望をいたします。
 視点を変えてみたいと思います。
 今回、GAP認証の議論の中で、青森県の五所川原農林高校の取組がクローズアップをされました。すばらしい取組だと思います。この点について、先日の衆議院の農林水産委員会で政府より重要な答弁がありましたので、確認させていただきたいと思います。こうした動きについて、政府は、農業関係の学科を設置する三百六校の全ての農業高校についてグローバルGAPに取り組んでいけるように努めると答弁をされました。
 農業高校にグローバルGAP認証を取得させる目的をどう考えていらっしゃるのか、また、農業大学校や農学部を有する高等教育機関についても同様のお考えをお持ちなのかということをお伺いしたいと思います。
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矢倉克夫#25
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えをいたします。
 目的ということでありますが、将来の日本農業を担う若者のこれは育成であるというふうに考えております。持続性のある強い農業をつくるためには、やはり生産技術に加えまして、経営マインドや国際感覚を兼ね備えた農業人材として育成していくことが非常に重要であるというふうに考えております。先ほど挙げていただいた例などは、まさにそういった人材が育っている例であるというふうに考えております。
 国際的に通用するGAPの認証取得を経験する、このプロセス等も含めて経験するということは、こういった人材を育てる上で非常に効果が高いと考えているところであります。また、農業高校や農業大学校、さらに大学の農学部等もグローバルGAPの認証をこれ取得するように推進することは、同じような観点から重要であるというふうに考えております。
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藤木眞也#26
○藤木眞也君 ありがとうございます。農業高校へのGAP認証の取得に関する政府の考え方としては分かりました。
 私も、三年前まで熊本県のある農業高校のPTAの会長をやっておりました。昨年の五月までは熊本の農業大学校の後援会の会長も務めてまいりました。そういう中で、やはり農業高校の生徒さんというか、農業高校の学校自体にこのGAPの取得というのはかなり私はハードルが高いんじゃないかなというふうに思います。
 一番私が懸念をするのは、今農業高校の現場で、予算が非常に厳しい中で農業機械の更新すらままならないというような現象が現れております。私は、できることでしたら、農業高校に通われる生徒さん方は、最新の機械で最新の農業環境の中で、農業経営というのはこういうものなんだよというような教育をまずは行っていただくことが先決ではないかなというふうに思いますし、そういう環境整備ができて次にそのような次の手というのは考えていただく必要があるんじゃないかなというのは本当に現場の切実な思いだというふうに思ってございます。
 特に、多くの農業高校、今定員割れをして、生徒さんをどのように集めていこうかというような、非常に別の意味で重たい課題も抱えられている中で、このような新たな取組を国の方から提案をされるというのがどれほど先生たちにとって重荷になるのかという点も同時に考えていただきながら今後進めていただければなというふうに思います。当然、そのGAPを取っていくということの必要性辺りは学科の方ででも教えていただければ生徒さん方も理解はしていただけるんじゃないかなというふうに思います。余力のある学校は、当然、その五所川原農林のように取得に向けて取組をされる学校もあってもいいのかもしれませんけれども、一律にというのはなかなか私は問題があるんじゃないかなというふうに思ってございます。
 今回の法改正によるJAS規格の拡充や国内のJGAP認証を国際規格として進化させていくため、齋藤副大臣より、国際交渉と同様の体制ということで、国内部局と国際部局が連携して強い体制で臨んでいくという力強い発言がございました。私もそのとおりだと思います。
 できれば、民間のいろいろな小さいGAPをそれぞれ取得をしていくというような話ではなくて、できれば日本からの提案で国際的に統一のルールの中でこういう認証制度が生まれていければなというふうに思いますし、できれば民間の団体でこういう認証をしていくのではなくて公的機関で行っていただくことによって取得の費用辺りも相当低減されていくんじゃないかなというふうに思います。
 この辺について国としてどのような今後のお考えをお持ちなのか、お聞きをしたいと思います。
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礒崎陽輔#27
○副大臣(礒崎陽輔君) お答えいたします。
 衆議院の委員会の方で齋藤副大臣から、JGAPアドバンスの国際規格化について国際交渉と同様の体制で臨むという答弁をさせていただきました。私も全く同じように考えておりまして、このJGAPアドバンスの国際規格化をやっぱり徹底的に頑張っていくことが私は必要だと思います。
 そのためには、二月下旬にGFSIの新審査基準というものに対応したJGAPアドバンスの規格の改定と、それから早期のGFSI承認申請に向けた日本GAP協会への支援というのをまずやっていきたいと思います。
 それから、東南アジアでは我が国がかなりの力を持っておりますから、東南アジアのデファクトスタンダードということで、特にアジアでの日本のJGAP、GAPの宣伝をしっかりとやっていかなければならないということを思います。
 それからさらに、国内でも、先ほどから御指摘ありますように、まだまだ浸透していませんので、JGAPアドバンスの認証取得の拡大ということに頑張って、こういうところに取り組んでいかなければなりませんが、GFSIと日本との関係強化を行っていきたいと思います。平成二十九年にはGFSIの日本食品安全会議が、三十年には世界の食品安全会議が日本で開かれることになっておりまして、こういうところでその開催の協力をするとともに、我が国のJGAPのアドバンスの宣伝、広報にも努めてまいりたいと思っております。
 こうしたことを含めまして、民間団体ともしっかり連携をしながら、JGAPアドバンスの国際規格化に一生懸命取り組んでまいりたいと思います。
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藤木眞也#28
○藤木眞也君 ありがとうございます。是非、日本提案の世界基準につながるような取組を行っていただければと思います。
 また、既に多くの産地でGAPに取り組んでおられます。オリンピック・パラリンピックは日本の農畜産物を売り出すチャンスでありますが、それには農業現場レベルでGAP認証に適合した形で生産体系を変えていかなければなりません。現時点で、大会終了後にどうなるか分からない、出口が見通せないという声が相当あるのも事実でございます。
 食の安全基準について厳しい欧州では、農業生産の現場だけでなく、外食産業を巻き込んだ取組が図られていると耳にしたことがございます。消費者も、レストランでどんな食材を使っているのかに非常に関心が高いと聞いております。日本は、生鮮食品にのみこうした関心の対象が向けられているような気がいたします。我が国においても、農業サイドだけではなく、外食産業を含めて食品産業全体の取組として進める必要があるのではないかと思います。
 グローバルGAPがまだ十数万件、十五万件という数、取得認証の農家数でありますけれども、果たして本当の世界的なスタンダードなのかという点も検討の余地があると思います。こうした点を踏まえ、生産現場の実態に配慮した形で普及に努めていただきたいというふうに思ってございます。
 続きまして、輸出促進についてお伺いをしたいと思います。農林水産物の輸出促進対策についてお伺いをいたします。
 海外に打って出るとのことで、政府は平成三十一年に農林水産物・食品の輸出額を一兆円にするという目標を掲げておられます。そのために、輸出体制の整備を進めるとともに、日本版SOPEXAを創設するとしています。こうした政府の輸出促進戦略はどのような方に対するメッセージなのでしょうか。具体的には、食品関係の会社であったり農業法人であったり個々の農家であったりという点がよく分からないというふうに思います。三十一年の目標値について是非ともお伺いができればというふうに思います。
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山本有二#29
○国務大臣(山本有二君) 御指摘の昨年五月に取りまとめられました農林水産業の輸出力強化戦略、この強化戦略と申しますのは、輸出を実行していく主体でございます農林漁業者の方々あるいは食品事業者の方々、そういう方々のチャレンジの意欲、これを一層引き出しまして、取組が更に進むようにという考え方で、政府の支援、国・地域別の課題、取組、そういうものをまとめて発表したところでございます。
 このため、この戦略に基づく取組の推進に当たりましては、多くの農林漁業者等にこの戦略を知ってもらう必要がございまして、御指摘のとおりでございますし、輸出の意義あるいは戦略の理解、これを深めていくことが何より重要でございます。その意味で、農林漁業者等を対象として説明をする必要がございますので、全国の地域地域で説明会の開催をさせていただいておりまして、地方九ブロックの説明会、道府県単位で三十五か所での説明会、今までで約四千人の方々に御説明を申し上げました。また、情報誌で、農林水産物等の輸出促進のメールマガジン、登録者数は約一万でございますが、情報発信をさせていただいております。
 こういうように周知に努めているわけでございますが、何より、やはりその輸出力強化戦略、これが着実に実行する、そして農林漁業者の所得が向上するというところまで達するには緒に就いたばかりでございまして、今後努力を重ねていきたいというように思っている次第でございます。
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