環境委員会

2018-03-20 衆議院 全133発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成三十年三月二十日(火曜日)
    午前九時二十分開議
 出席委員
   委員長 松島みどり君
   理事 金子万寿夫君 理事 北川 知克君
   理事 関  芳弘君 理事 高橋ひなこ君
   理事 武村 展英君 理事 生方 幸夫君
   理事 柿沢 未途君 理事 江田 康幸君
      井上 貴博君    河井 克行君
      木村 弥生君    笹川 博義君
      武部  新君    中村 裕之君
      百武 公親君    福山  守君
      古田 圭一君    細田 健一君
      三浦  靖君    務台 俊介君
      近藤 昭一君    堀越 啓仁君
      横光 克彦君    下条 みつ君
      細野 豪志君    鰐淵 洋子君
      福田 昭夫君    田村 貴昭君
      玉城デニー君
    …………………………………
   環境大臣         中川 雅治君
   環境副大臣      とかしきなおみ君
   環境大臣政務官      笹川 博義君
   環境大臣政務官      武部  新君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 新川 浩嗣君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           早川  治君
   政府参考人
   (環境省大臣官房長)   鎌形 浩史君
   政府参考人
   (環境省大臣官房環境保健部長)          梅田 珠実君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            早水 輝好君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策統括官)           中井徳太郎君
   参考人
   (独立行政法人環境再生保全機構理事長)      福井 光彦君
   環境委員会専門員     関  武志君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
松島みどり#1
○松島委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として独立行政法人環境再生保全機構理事長福井光彦さんの出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として財務省大臣官房審議官新川浩嗣さん、国土交通省大臣官房審議官早川治さん、環境省大臣官房長鎌形浩史さん、環境省大臣官房環境保健部長梅田珠実さん、環境省水・大気環境局長早水輝好さん、環境省総合環境政策統括官中井徳太郎さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
松島みどり#2
○松島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
松島みどり#3
○松島委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。務台俊介さん。
この発言だけを見る →
務台俊介#4
○務台委員 ありがとうございます。
 公害健康被害の補償等に関する法律の一部改正法案について御質問させていただきます。
 この法律ができた昭和四十九年の翌年に、私は長野県から東京に出てきて大学に入学しました。希望に燃えて上京した東京でございましたが、全てが快適とは言えない、そういう現実もございました。通学の満員電車、それから住居の狭さ、そして空気の悪さは特に辟易しました。
 私は、安曇野、松本という非常に空気のきれいなところで生まれ育ったんですが、長野県にいたときは鼻毛が伸びるということはございませんでした。ところが、東京に来ると鼻毛が伸びるんです。ヤジ加齢ではないですね。そして、タオルで顔を拭くとタオルが黒くなる、そんな状況がございました。大気汚染の深刻さの兆候というのを改めて学生生活で初めて体験した、そんなことがありました。
 高校時代、私は、同世代の多くの人と同じように深夜放送を聞いておりまして、「オールナイトニッポン」というのがございまして、その中で、ソルティー・シュガーというフォークグループがありまして、「ハナゲの唄」というのが一時はやっておりました。鼻毛が伸びる、鼻毛が伸びる、一億人鼻毛で窒息死、そういう歌でしたが、大臣は御存じないとは思いますが。当時は随分ふざけた歌だなというふうに思っておりましたが、今から思えば、あの歌は、あの時代の大都市の局面を端的に映し出した内容であったというふうにも思っております。松島先生は御存じだというふうに思いますがね。
 しかし、当時、日本の各地では、より深刻な健康被害が生じていたということでございます。その健康被害に対する補償としては、本来、汚染原因者と被害者の間での個別の損害賠償として処理されるべきというのが本来の原則だと思います。その補償を迅速かつ公平に図ることを目的としてこの法律が構想されたということで、この質問に際して改めて私なりにこの法律制定の経緯を振り返ってみたところ、よく考え抜かれた完成度の高い仕組みであることに改めて感服させていただきました。
 その上で、この仕組みの考え方、これはさまざまな被害者救済に対する共通のルールとして展開し得るものという印象も持ちました。そして、そのシステム自体が、現在環境破壊、公害に悩んでいる開発途上国にも伝授できるもの、そういう思いを漠然と抱いた次第でございます。
 さて、今日、この法律が制定された当時と比べて、大気汚染の環境は大きく改善しております。その結果、被認定者の数、補償給付総額とも減少傾向にありますが、その推移の特徴について伺いたいと思います。
 この制度から外れる方は、ひところまでは治癒によるものが多かったと承知しておりますが、最近は死亡離脱が多い、そういう背景についてもお伺いしたいと思います。
 さらに、この制度の補償給付はいつごろまで続くものと見込まれているのか、その点についても伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
梅田珠実#5
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 昭和六十二年の法改正により全ての第一種地域の指定が解除され、その後新たな患者の認定が行われなくなったことから、ピーク時に約十一万人を超えていた被認定者数も、平成二十九年三月末で約三万四千人まで減少しております。
 補償給付総額につきましても、被認定者数の減少を反映して年々減少しておりまして、その所要見込み額が、昭和六十二年度の千九十一億円をピークに、平成二十九年度は四百十一億円となっております。
 御指摘のとおり、被認定者は死亡や治癒等により本制度から離脱することになりますが、最近の傾向といたしましては、被認定者の高齢化に伴いまして死亡による離脱の割合が増加傾向にあり、平成二十八年度におきましては、全離脱者一千八十二名のうち、約七四%に当たる八百二名が死亡による離脱となっております。
 なお、本制度による補償給付につきましては、最も若い被認定者の方、三十歳でございますので、今後数十年にわたり補償給付等を継続する必要があると想定しております。
この発言だけを見る →
務台俊介#6
○務台委員 将来、補償給付額が少なくなっていった折には、八千二百施設ものばい煙発生施設等の設置者の事務負担ということも考えれば、現行の、ある意味で精緻な制度の維持を行っていくというのは、将来、ある意味で過剰な仕組みのようになることも考えられると思います。そのような状況になった際の対応については現時点でどのような見立てを行っているのか、伺いたいと思います。事務負担に対する企業の側の現時点の声も踏まえて、お伺いさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
梅田珠実#7
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 ばい煙発生施設等設置者に御負担いただく汚染負荷量賦課金の申告納付手続につきましては、手続の簡素化や事務負担の軽減をばい煙発生施設等設置者や経済団体から要請いただいているところでございます。
 このため、独立行政法人環境再生保全機構におきましては、ばい煙発生施設等設置者の利便性の向上及び事務負担の軽減をする取組として、申告納付手続のオンライン化を進めており、毎年四月の申告納付説明・相談会やオンライン申告セミナーを通じて、ばい煙発生施設等設置者の利用を促しております。
 また、将来、補償給付支給費用等の必要額が減少し、委員御指摘のように、汚染負荷量賦課金の徴収に伴う徴収額のバランスが悪くなるような事態に至った場合の対応につきましては、現時点で予断を持っているわけではございませんが、制度の趣旨を踏まえた適切な対応方法につきまして、関係者や有識者の方々の意見を聞きつつ検討が必要となる場面も出てくるのではないかと考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#8
○務台委員 補償給付の財源として、ばい煙発生施設等の設置者の負担に加え、自動車重量税の税収の一部が充てられております。
 PPP、汚染者負担原則からすると、ばい煙発生施設等の設置者の負担は当然だと考えられますが、自動車の重量税については、例えば因果関係がないと認められる北海道あるいは長野県の自動車保有者にも負担が求められることになります。
 この点については、制度設定時に議論され尽くした論点ではあると思いますが、そしてその上で一つの大きな割り切りがあったと考えられますが、当時の議論を今日的に振り返ってどうなのか、この点について伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
笹川博義#9
○笹川大臣政務官 御質問ありがとうございます。
 自動車に係る費用負担につきましては、まず一点は、個々の自動車保有者に公害健康被害の民事責任を問うことは一般的には大変困難であるということであります。
 その中で、自動車を総体として見た場合に、大気汚染に対する共同責任者としての立場に立つという性格が強いことを踏まえつつ、自動車重量税が、自動車の走行がもたらす諸社会的費用に充てることを一つの理由としてこの制度が創設されたものでありますので、これまで自動車重量税収の一部に相当する額を引き当てるという方式を採用したわけであります。
 ただ、今般の改正におきましては、平成三十年以降の自動車に係る費用負担のあり方についても中央環境審議会においても御議論をいただきました。この自動車保有者集団による費用負担方式の採用に関しては、その基礎となる諸事情は現在も変化がないとの御判断をいただきました。
 したがって、今日においても、自動車重量税からの引き当て方式については、必要な費用を公正かつ効率的に徴収し得る現実的に可能な仕組みとして合理的なものというふうに考えています。
この発言だけを見る →
務台俊介#10
○務台委員 ありがとうございます。
 自動車重量税の税率は、本則税率と暫定税率から構成されております。そして、その自動車重量税の暫定税率は、現在、当分の間の税率とされています。しかし、そのことと、自動車重量税の収入見込みの一部を補償財源に充てることとは趣旨が異なると思います。公健法の制度の趣旨からすると、仮に暫定税率分がなくて本則税率分だけであっても、その税収の一部が補償財源に充てられるべきだと考えるからでございます。平成二十二年に重量税の暫定税率を当分の間とした折に、引き当て措置の改正をその時点で行わなかったのは、それを物語っているのではないかとも考えられます。
 このことを考え合わせますと、なぜ今回、引き当て措置の期限を当分の間としてこの時点で合わせたのか。十年あるいは五年くらいの延長で対応してもいいのではないか、そういう意見もあろうかと思いますが、これについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
梅田珠実#11
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 第一種地域の指定が解除されました昭和六十三年よりも前に認定された最も若い認定患者さん、三十歳でございまして、今後数十年にわたり継続的に補償給付等が必要となっております。このため、本来、この引き当て措置につきましては期限を定めないことが望ましいものでございます。
 他方で、補償給付等に充てる交付金は自動車重量税を財源としておりますので、これまでは、自動車重量税の暫定税率の措置期限が到来するたび、本法に基づく補償給付等のあり方についても検討してまいりました。
 自動車重量税につきましては、既に平成二十二年度に暫定税率が廃止され、当分の間の税率が適用されることとなりました。
 こうしたような点も踏まえまして、全ての認定患者の方々へ補償給付等を安定的に行うため、引き当て措置について期限を定めずに当分の間とするものでございます。
この発言だけを見る →
務台俊介#12
○務台委員 理想であれば、期限を定めない措置が理想であろうということでございますが、やむを得ない、当分の間ということで、期限を定めないという、実質的にそちらを選択したというふうに受けとめさせていただきます。
 一方で、この制度の運用状況は国会が適切にモニターするということも重要だと思います。ある意味で、ある一定の期間ごとに制度を見直す機会が国会の審議を通ずることで行われる、これも重要な観点ではないかというふうに思います。その意味では、当分の間ということで、制度の見直しに今後国会が関与する機会を逸しかねないという指摘もあろうかというふうに思います。
 そういった意見に対して、国会による関与の担保措置というのも考えていく、これは国会の側の意思なのかもしれませんが、政府の側のお考えも伺いたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
梅田珠実#13
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 公害健康被害制度の施行状況につきまして、環境省では、中央環境審議会に対して随時報告を行っており、審議をいただいており、制度の見直しの時期についてもかかる審議の中で見定めていくということになりますが、中央環境審議会における制度の見直しの結果、必要な場合には政府として法案として提出させていただくことになります。
 また、政府が環境の保全に関して講じた施策及び講じようとする施策につきましては、毎年環境白書として国会に提出しておりますが、本制度の施行状況も含まれているところでございます。国会においては、これらに対する御審議を賜りたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
務台俊介#14
○務台委員 さまざまな局面で国会が積極的に関与する、これは政府の側というよりも国会の側の責任なのかもしれませんので、我々もしっかりやっていきたい、そういうふうに思います。
 現在、我が国の大気汚染の状況は大幅に改善されております。NO2、SPMについては、環境基準をほぼクリアしているというふうに承知しております。一方で、PM二・五のようなものについての目標達成度は、比較の上では高くはなく、全国のぜんそく患者の数は、厚労省の調査では百万人以上いるとされております。累次の公健法の審議の際にも、局地的大気汚染と健康被害の関係、自動車排ガスと健康被害の関係についての知見集積、その救済策の検討が政府に求められてきた経緯もございます。
 環境省でも、環境保健サーベイランス調査あるいは「そらプロジェクト」といった調査により、これまで作業を行ってきていると承知しておりますが、これらの点についての現時点の政府の取組を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
梅田珠実#15
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 環境省では、平成八年度から環境保健サーベイランス調査を毎年度実施しており、これまでに、単年度解析によるオッズ比による検討において大気汚染とぜんそくについて有意な正の関連性を示す結果が得られたことが何度かあったが、常に有意な正の関連性を示すような一定の傾向として捉えられる状況にはないというふうに評価をされております。
 また、幹線道路沿道における局地的大気汚染と呼吸器疾患との関係について解明するため、平成十七年度から、局地的大気汚染の健康影響に関する疫学調査、いわゆる「そらプロジェクト」を実施し、平成二十三年五月に結果を公表いたしました。
 その結果、幼児調査及び成人調査において、自動車排出ガスへの暴露との関連性があるという一貫した結論は見出せておりません。学童調査におきましては、元素状炭素及び窒素酸化物の個人暴露量推計値を指標とした主要な解析等において、自動車排出ガスへの暴露とぜんそく発症との間に関連性が認められることが指摘されました。あわせて、暴露量推計などに起因する不確実性や関連性の程度を確定づけることの困難性についても指摘されております。
 「そらプロジェクト」の報告書において、「そらプロジェクト」により蓄積された科学的知見と結果を最大限に活用し、より効果的な環境保健サーベイランス調査となるよう留意することが必要であるとされたことから、調査方法を検討することを目的として、有識者によるワーキンググループを設置し、検討を行っているところでございます。
この発言だけを見る →
務台俊介#16
○務台委員 引き続きその作業を的確に進めていただきたい、このように思います。
 冒頭にも申し上げましたが、公害対策で苦しんだ日本が編み出した公健法という公害被害の補償システム、これを、現在世界で環境破壊、公害に悩んでいる開発途上国にも出していくべきではないか、こういうふうに考えておりますが、我が国の経験に基づく社会システムの一つとして、開発途上国での本システムの展開について、政府のお考えを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
とかしきなおみ#17
○とかしき副大臣 公健法には二つの特徴がございまして、一つ目は、激甚な公害の状況や社会情勢等を背景に、民事責任を踏まえつつも制度的な割り切りを抱え、また経済的な理解も得ながら制定されたものである。二つ目の特徴が、国、地方公共団体、さらに独立行政法人などが緊密に連携しながら制度を運営するという、世界の中でも希有な制度であり、これは日本の中でも誇れる法律の一つである、このように考えております。
 発展途上国でこれを御利用いただけるということで御提案いただきましたけれども、発展途上国も、お国によっていろいろ状況はさまざまであります。ただ、我が国の経験とか、この制度に対する考え方、これは発展途上国の皆様にも大変有益である、このように考えております。
 ということで、環境省といたしましても、発展途上国からの訪日の研修とか、発展途上国への職員の派遣、さらに国際会議等の機会を通じて、情報発信を心がけているところであります。
 ありがとうございます。
この発言だけを見る →
務台俊介#18
○務台委員 希有な制度ということではあるでしょうが、非常に社会的に有用な制度であることも事実なので、地道で結構ですので、こういうシステムを日本が持っているんだ、それをしっかりと宣伝、PRしていっていただきたいと思います。
 最後になりますが、この制度により、健康被害者は資金面の不安が軽減されております。そして、安定的な救済を得ることになっていて、皆さん大変喜んでいる、安心しているというふうに思っております。政府としても、今後、この救済を最後までやり遂げる、その決意を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
中川雅治#19
○中川国務大臣 認定患者は現在もなお約三万四千人おりまして、最も若い方は三十歳でございます。このため、今後数十年にわたり継続的に本法による補償給付等が必要でございます。
 本制度の財政的な基盤を整備し、安定的な制度運営を可能とする今般の改正は、まさに認定患者の方々にとっての安心に直結するものであると認識いたしております。
 環境省としては、今後とも、本制度を安定的に運営し、公害健康被害対策に真摯に取り組んでまいる決意でございます。
この発言だけを見る →
務台俊介#20
○務台委員 重要な法律改正でございますので、できるだけ早い段階でのこの法律の可決を期待して、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございます。
この発言だけを見る →
松島みどり#21
○松島委員長 次に、福田昭夫さん。
この発言だけを見る →
福田昭夫#22
○福田(昭)委員 民進党所属、無所属の会の福田昭夫でございます。
 本日は、公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案について、何点か政府の考えをただしてまいりますので、簡潔にお答えください。務台委員とかなりダブる点があるかな、こう思っております。
 まず、費用負担についてでありますが、一つ目は、汚染原因者を工場等と自動車に特定した理由についてであります。
 昭和四十四年の第六十二回国会で公害に係る健康被害の救済に関する特別措置法が、昭和四十八年の第七十一回国会で公害健康被害補償法が制定され、汚染の原因となった事業者の負担により補償等を行う公害健康被害補償制度が創設されたということになっておりますけれども、その汚染原因者を工場等と自動車に特定した理由について教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
梅田珠実#23
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 補償給付等に必要な費用につきましては、本制度の基本的性格が民事責任を踏まえたものであり、また、公平の見地から、汚染に対する汚染原因者の寄与の程度に応じて分担いただくことをその基本としております。
 まず、固定発生源、この負担分につきましては、一般家庭等、汚染寄与度が小さく零細な施設を含めた全ての発生源から個々に徴収することは不可能に近いことなどから、硫黄酸化物を一定量以上排出する汚染の寄与度の大きい工場等から賦課金を徴収することといたしました。
 また、移動発生源の負担分につきましては、航空機などの自動車以外の発生源は全体としての汚染原因物質の排出量が小さいことなどから、汚染寄与度の大きな自動車から負担いただくこととしたものでございます。
この発言だけを見る →
福田昭夫#24
○福田(昭)委員 何となく二つ目の質問も答えてもらったような気もいたしますが。
 それで、二つ目ですけれども、費用負担の割合を、工場等の固定発生源と自動車の移動発生源、それぞれ八対二にした理由についてお伺いをいたします。
この発言だけを見る →
梅田珠実#25
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 工場等の固定発生源と自動車の費用負担割合は、現在の補償給付等の対象が昭和六十三年三月の第一種指定地域解除前の大気汚染の影響によるものとして認定されたものであることから、指定解除前までの大気汚染に係る寄与度に基づいて定められております。
 この寄与度の割合でございますが、健康被害への寄与度の大きい硫黄酸化物及び窒素酸化物の発生源別の推定排出量、この割合を勘案して定められたものでございます。
 制度が創設された昭和四十八年度から昭和六十二年度の平均で、おおむね工場等の固定発生源が八に対して自動車が二となっているという推定排出量の割合、これを根拠として負担割合を定めたということになってございます。
この発言だけを見る →
福田昭夫#26
○福田(昭)委員 それでは、部長さん、その当時、八対二としたときの汚染物質の発生量は、例えば硫黄酸化物だとか窒素酸化物など、どれぐらいの量が当時発生していたんですか、八対二を決めたときに。
この発言だけを見る →
梅田珠実#27
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 制度発足時の八対二の根拠となる排出量、どのぐらいの量があったかという御質問でございます。
 今、済みません、手元に具体的な排出量の数字がないんですが、これは、全国で硫黄酸化物、窒素酸化物、例えば燃料をどのぐらい使用したかというようなデータであったり、あるいは実際にモニターをしている数字などを使いまして、それを推計することによって、全国量、推定排出量というのを計算する計算方法がございます。それによって、それぞれ硫黄酸化物と窒素酸化物、工場等由来と自動車由来のものを計算しまして、その割合をパーセントで出してきたということで、具体的な排出量そのもののデータは、恐れ入ります、今持ち合わせておりませんが、パーセントということであれば、これは一貫してほぼ八対二の割合で推移してきているという状況でございます。
この発言だけを見る →
福田昭夫#28
○福田(昭)委員 なかなか納得できる説明じゃありませんけれども、これ以上追及しませんが、どうしても、汚染原因者を工場等と自動車に特定した理由、これをやはりしっかり、私は余り明快じゃないんじゃないかな、こう思っているわけであります。今後またわかりましたら教えていただきたいと思います。
 三つ目でありますが、そうしたことから、工場等の汚染負荷量賦課金の計算の根拠と、それから、現在、企業がそれについてどの程度理解しているのかについてであります。
 中央公害対策審議会において、大気汚染と健康被害との因果関係の科学的評価、あるいは指定地域などについての答申があり、昭和六十二年、第百九国会で公害健康被害補償法が改正され、第一種地域の指定が全て解除されましたけれども、既に認定された患者に対し引き続き補償ができるように、解除時の納付義務者である工場、事業場、事業所等から汚染負荷量賦課金を徴収するようになったという話でありますけれども、その計算の根拠と、そして、依然として同じような割合で企業に納めてもらっているわけでありますが、その現在の企業が、その賦課金に対して、やむを得ないなといって理解をして納めてくれているのかどうか、その辺についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
梅田珠実#29
○梅田政府参考人 お答えいたします。
 汚染負荷量賦課金につきましては、制度創設時の検討において、健康被害への寄与度の大きい硫黄酸化物及び窒素酸化物のうち、技術的に排出量の把握が個々に可能であった硫黄酸化物に着目して徴収することとしております。
 昭和六十三年三月の地域指定の解除後は、過去の硫黄酸化物累積排出量、これを基準として賦課する方式を基本としつつ、指定解除によって大気汚染が進行することのないよう汚染防除のインセンティブに留意することとされたことを受けまして、徴収額の六割を過去の硫黄酸化物の累積排出量に応じて過去分として徴収し、四割を排出抑制のためのインセンティブ、現在の分、現在の排出量分として前年の排出量に応じて徴収する、そのような計算式を設けまして徴収をさせていただいているところでございます。
 そして、企業の理解度ということでございますが、汚染負荷量賦課金の納付義務者の方々の理解度につきましては、毎年、汚染負荷量賦課金の申告納付時期である四月に、独立行政法人環境再生保全機構と協力をいたしまして全国百カ所程度で説明会を開催しているほか、機構におきましては、電話等による相談受け付け等により納付義務者の御理解を得る努力をさせていただいております。
 こうした努力によりまして、汚染負荷量賦課金の申告納付率、これは近年九九・九%以上を維持しておりまして、納付義務者の御理解が得られているものというふうに考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る