厚生労働委員会

2018-05-02 衆議院 全111発言

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会議録情報#0
平成三十年五月二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君
   理事 橋本  岳君 理事 堀内 詔子君
   理事 渡辺 孝一君 理事 桝屋 敬悟君
      赤澤 亮正君    秋葉 賢也君
      安藤 高夫君    井野 俊郎君
      池田 佳隆君    上野 宏史君
      尾身 朝子君    大岡 敏孝君
      勝俣 孝明君    木村 哲也君
      木村 弥生君    国光あやの君
      小林 鷹之君    後藤田正純君
      高村 正大君    佐藤 明男君
      繁本  護君    白須賀貴樹君
      杉田 水脈君    田中 和徳君
      田畑 裕明君    高橋ひなこ君
      長尾  敬君    船橋 利実君
      穂坂  泰君    星野 剛士君
      三谷 英弘君    三ッ林裕巳君
      山田 美樹君    太田 昌孝君
      中野 洋昌君    浦野 靖人君
    …………………………………
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   厚生労働副大臣      高木美智代君
   厚生労働副大臣      牧原 秀樹君
   厚生労働大臣政務官    田畑 裕明君
   政府参考人
   (内閣官房内閣人事局内閣審議官)         古澤 ゆり君
   政府参考人
   (人事院事務総局給与局次長)           佐々木雅之君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            山越 敬一君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局安全衛生部長)       田中 誠二君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         宮川  晃君
   政府参考人
   (厚生労働省人材開発統括官)           安藤よし子君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
五月二日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     池田 佳隆君
  木村 哲也君     穂坂  泰君
  国光あやの君     高村 正大君
  小泉進次郎君     星野 剛士君
  塩崎 恭久君     田中 和徳君
  伊佐 進一君     太田 昌孝君
  足立 康史君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     上野 宏史君
  高村 正大君     国光あやの君
  田中 和徳君     塩崎 恭久君
  穂坂  泰君     木村 哲也君
  星野 剛士君     勝俣 孝明君
  太田 昌孝君     伊佐 進一君
  浦野 靖人君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  上野 宏史君     三谷 英弘君
  勝俣 孝明君     尾身 朝子君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     小泉進次郎君
  三谷 英弘君     杉田 水脈君
同日
 辞任         補欠選任
  杉田 水脈君     穴見 陽一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第六三号)
     ————◇—————
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高鳥修一#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 開会に先立ちまして、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員に対し御出席を要請いたしましたが、御出席が得られません。
 理事をして再度御出席を要請させますので、しばらくお待ちください。
 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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高鳥修一#2
○高鳥委員長 速記を起こしてください。
 理事をして再度御出席を要請させましたが、立憲民主党・市民クラブ、希望の党・無所属クラブ、無所属の会及び日本共産党所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
 内閣提出、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣人事局内閣審議官古澤ゆり君、人事院事務総局給与局次長佐々木雅之君、厚生労働省労働基準局長山越敬一君、労働基準局安全衛生部長田中誠二君、雇用環境・均等局長宮川晃君、人材開発統括官安藤よし子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高鳥修一#3
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高鳥修一#4
○高鳥委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。大岡敏孝君。
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大岡敏孝#5
○大岡委員 おはようございます。滋賀県の大岡敏孝でございます。
 きょうからいよいよ委員会で働き方改革の審議ということで、トップバッターをさせていただきます。ありがとうございます。
 私たち自民党が支援をしております安倍内閣、取組の大きな一つがデフレ脱却、そして中間層の厚みの回復ということでございました。それに向けて、最低賃金の引上げ、そして異例とも言える春闘における賃上げ要求など、サラリーマンの目線で果敢に行動してきたことには率直に高く評価をしたいと思います。
 この一連の労働分野の改革の中で、まず第一に、長時間労働を規制をして、そしてワーク・ライフ・バランスを改善をしていく、二つ目として、時間幾らという労働の世界から、アイデアや成果、どれだけ知恵を絞ったか、どれだけ足を使ったかで給料が取れる世界に変えていく、そして、同じような仕事であれば同じように待遇をされるという同一労働同一賃金、これら、これまで議論してきた政策をいよいよ行動に移すのが今回の法案でありまして、論より実践こそ、私たち政治が果たしていくべき役割だと考えております。
 そうした前提のもとに、私から、特に同一労働同一賃金の部分につきまして幾つか質問させていただきたいと思います。
 まず一つ目、いわゆる賃金格差には、同じ企業で同じように働いているのに、正社員だとか非正規だとか、そういった身分に近いような待遇の差による格差。それから二つ目、同じような職務内容ではありますけれども、企業が違うから、収益力や生産性が違うから、給料の格差がついてしまっているという場合。また三つ目として、地域による格差。つまり、東京と沖縄で、同じ仕事をしていても給料が違う、このような格差。主にこの三つの種類の格差があると思いますが、今回の法案で格差是正の対象となっているのは一体どこまでなんでしょうか。
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宮川晃#6
○宮川政府参考人 今回、政府が導入しようとしております同一労働同一賃金でございますが、同一企業、団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者、有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指すものでございます。
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大岡敏孝#7
○大岡委員 ありがとうございます。
 つまり、企業が違う、あるいは企業体がお役所なのか民間なのかによる違い、あるいは地域による違い、これは今回、大きく是正はされないということになりますが、是正されない部分について少し聞いていきたいと思います。
 私は、企業が違うことによって生産性が違う、したがって人件費が違う、これは一定程度容認するべきだ、当面の間は一定程度容認するべきだと思っています。というのも、これまでの日本の経営の要諦の一つが、労使関係をしっかりと議論して、そして、企業別労働組合が中心になって、待遇だけではなくて、生産性の向上等も含めてしっかりと議論をして、労使関係をつくっていくということがございました。これがまさに日本の各企業の国際競争力をつけ、産業国家としての日本をつくり上げてきた、私は、これはまがうことのない事実だというふうに思っております。
 しかし一方で、我が国は、高度成長の時代、あるいは年功序列賃金、終身雇用の時代をいよいよ卒業する段になってきますと、ヨーロッパのような、職種別にある程度分厚い労働市場の整備を着実に進めなければならない時期に来ていると思います。
 これまでの日本の経過を踏まえまして、日本らしい、日本型のアプローチによる労働市場の深化についてどのように考えておられるのか、教えていただきたいと思います。
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田畑裕明#8
○田畑大臣政務官 お答えをいたします。
 今御指摘ございましたように、EUの諸国におきましては、産業別の労働協約によりまして、企業横断的に賃金水準が決定をされ、同一の賃金等級表が雇用形態を問わず適用されている傾向がございます。
 一方、我が国では、労働者の雇用管理を企業単位で行う慣行があり、各社の戦略に応じ、能力や経験など、さまざまな要素を考慮して、労働者の待遇が決定をされてきております。
 大岡委員も労働組合に所属をして勤労されていた時代もあったとお聞きをしておりますが、その強みは御自身でも感じていらっしゃるのではなかろうかと思いますし、私も労働組合員として働いた経験がございまして、まさに日本型のそうした慣行というのは、非常に強みを生かして、高度経済成長にマッチをしてきたのではなかろうかとも考えます。その面は人材育成の面でも大変すぐれていたことがあろうかと思います。
 そこで、今回の法案においては、こうした我が国の雇用慣行の強みを踏まえまして、企業の自由度を生かしながら、個々の待遇の性質、目的に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求めていくこととしたものでございます。
 これによりまして、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な格差の解消を目指してまいりたいと思います。
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大岡敏孝#9
○大岡委員 ありがとうございます。
 次に、先ほども申し上げました官民の格差について伺いたいと思います。
 企業間の格差は、労使が協力しての企業努力の成果でありまして、知恵と汗の差だということが言えますので、これは成長力の源泉と言えます。しかし、官民格差というのはそうではないですね。
 実際、例えば、市バスの運転手と民間の、民営のバスの運転手では、同じ仕事をしているのに、余りに待遇が違うんじゃないか。あるいは、これが民営化をするときの壁になったりもしています。また、業種によっては逆もある。つまり、公務員としてのこの職種は極めて待遇が悪いために人が集まらないという職種があるのも事実です。
 政府として、同一労働同一賃金という大きな題目を掲げて進めていく以上は、当然、公務員の給料を決定する仕組みを改革をして、この官民格差の是正について取り組むべきだと思いますが、どのように考えておられるか、教えていただきたいと思います。
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佐々木雅之#10
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
 人事院は給与の勧告をさせていただいておりますが、国家公務員法に基づきまして、国家公務員に対し、社会一般の情勢に適応した適正な給与を確保する、そういう機能を有するものでございまして、国家公務員の給与水準を民間企業従業員の給与水準と均衡させることを基本としております。
 官民の給与比較を行うに当たりましては、公務におきましては一般の行政事務を行っております常勤の行政職俸給表(一)適用の職員、民間におきましては公務の行政職俸給表(一)と類似すると認められます職種、事務・技術関係の職種の常勤の従業員につきまして、主な給与決定要素でございます役職段階、勤務地域、学歴、年齢、これらを同じくする者同士を対比させるラスパイレス方式によりまして、精確な比較を行っております。
 この民間給与との較差を解消するように行政職俸給表(一)を改定しておりまして、また、他の職種につきましては、行政職俸給表(一)以外が適用されておる者でございますけれども、行政職俸給表(一)におきます改定との均衡というものを基本にしながら、必要に応じまして、それぞれの職種の職務の特殊性、あるいは人材確保の必要性等を考慮することによりまして、適正な処遇の確保を図ってきたところでございます。
 委員御指摘のとおり、職種によりまして官民の給与をめぐる事情がさまざまとなっている状況でございますけれども、今後とも、行政職俸給表(一)における改定との均衡を基本としながらも、それぞれの職種の事情というものを考慮して、適正な処遇の確保に努めてまいりたい、そのように考えているところでございます。
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大岡敏孝#11
○大岡委員 ちょっと改めてもう一回お尋ねしますけれども、御説明いただいたとおり、確かに、民間と比較をして、一般職、皆さんのような一般職の給料をまず民間と均衡させる、あとはその他の職種、例えばバスの運転手であろうと、保育園の先生であろうと、あるいは上下水道で勤務をしている方であろうと、全てこの公務員の一般職に準じて変えるというやり方ですね。
 確かに、何十年も前は、それで一定程度、職種別の労働市場を形成する効果があったかもしれない。しかし、もう何十年もたって、民間の、ある程度労働市場の相場ができてきた。にもかかわらず、今、公務員の給料の改定の仕方は、ほかの公務員、同じ身分の一般職の公務員との均衡を考えて、バスの運転手であろうと、獣医さんであろうと、あるいは保育園や幼稚園の先生であろうと決めているということなんです。
 しかし、私たちがこれから進めようとしている同一労働同一賃金というのは、身分によって賃金を決める世界からやめようと言っているわけですね。つまり、正規と非正規、同じ場所で働いていたら給料をそろえていこうというのは、身分が違うからいいじゃないかと言っていたのを、身分じゃなくて、やっている仕事の内容で決めていこうじゃないかと言っているわけです。
 つまり、先ほど御説明された、これまでのやり方はわかりました。しかし、これを変えていこうとしているわけですから、やはりこの給与決定のメカニズムそのものを変えない限りは、いつまでたっても、公務員の身分同士の均衡であって、同一労働同一賃金の世界にはならないと思いますが、この点についてはどのように考えられますか。
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佐々木雅之#12
○佐々木政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生御指摘のような職種につきましては、基本的には、国の一般職にはございませんで、地方公務員であるということがございまして、一般職の国家公務員の給与につきまして勧告を行う立場にある人事院といたしましては、それらの職種のことについてなかなか申し上げる立場にないというところがございます。
 ただ一方、国におきます行政職俸給表(一)の適用職員以外の職種につきましては、今後とも、民間の従業員の勤務実態を把握していくということは重要であるというふうに認識しておりまして、民間の同種従業員の給与等の状況につきましては、引き続き注視してまいりたいというふうに考えております。
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大岡敏孝#13
○大岡委員 ありがとうございます。
 ぜひ、その注視の部分を制度にしっかりと変えていっていただきたいと思います。
 というのも、確かに言わんとすることはわかるんですが、一方で、この人事院の定めるルールと同じように各県とかの人事委員会はルールを決めているわけです。しかも、給与調査というのは人事院と人事委員会で共同してやっているはずです。更に申し上げれば、地方交付税の算定根拠だって人事院のルールが全てベースになっている。
 だとすると、それは地方のことだからわかりませんというのではなくて、やはり人事院が率先をしてこのルールを変えない限りは、いつまでたっても官民格差は残ってしまうんですね、考え方が違うわけですから。公務員との均衡をとるためのルールですから。
 そうじゃなくて、同一労働同一賃金の世界というのは同じ仕事をしている人同士の均衡をとる世界ですから、やはり今後、きょうはもうここまでにしておきますけれども、今後しっかりと制度改正に向けて皆さんも研究を重ねていただきたい。先ほど最後に言っていただいた民間との差について注視をしていただいて、そして、制度のあり方をもう一度抜本的に考えていただきたいと思います。
 次に、四番目、地域格差についてお尋ねしたいと思います。
 地域格差、これは最低賃金の制度とも非常に深くかかわっているわけでございますが、この最低賃金を上げてきていることには高く評価をしたいと思います。しかし、この上げ幅に注目をいたしますと、東京などの都市部の上げ幅が大きくて、どうしても田舎の方の上げ幅が小さい。
 地方創生といいながら、給料の格差をどんどんどんどん、給料改定は、最低賃金を上げることはいいんだけれども、上げるたびに差が広がっていくというのでは、これはやはり政策に矛盾がありますね。
 さらに、また同時に、日本は、単純には比較できないものの、生活保護と最低賃金の逆転あるいは近接ということが非常に問題となっておりまして、やはり働くことへの対価というのは、一定程度生活保護との間に差がないと、労働意欲が湧かないというのが実態でございます。
 そこで、もちろん将来的に、これは近い将来か少し遠い将来かにはよりますけれども、ヨーロッパのような全国統一の最低賃金制度を導入することも一部視野に入れて、一つ目として地域間格差を縮小すること、そして二つ目として生活保護と比べて一定の有意差をつけられるようにするべきだと考えておりますが、この点についてどのように考えておられるか、教えていただきたいと思います。
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山越敬一#14
○山越政府参考人 最低賃金法でございますけれども、御指摘の地域別最低賃金でございますけれども、これは労働者の生計費、それから賃金水準、企業の賃金支払い能力を考慮して定めるということにされておりまして、都道府県ごとに定めているものでございます。
 昨年、平成二十九年度の中央最低賃金審議会におきましては、この地域別最低賃金額の最高額に対します最低額の比率を引き続き上昇させていく必要がある、こういった意見も踏まえまして審議が行われました。
 その結果、各地方最低賃金審議会で審議が行われた結果としての最低賃金でございますけれども、最高額と最低額の比率は七六・九%と三年連続で改善をしているところでございまして、地域間格差に配慮した引上げが行われてきているというふうに認識をしているところでございます。
 また、生活保護の関係でございますけれども、平成十九年の最低賃金法の改正によりまして、労働者の生計費を考慮するに当たりましては、生活保護に係る施策との整合性に配慮すると規定されたところでございます。
 これは、最低賃金が生活保護の水準を下回らないものとなるように配慮するという趣旨でございますけれども、これを踏まえまして、最低賃金が生活保護を下回っていた都道府県につきまして、その逆転現象の解消に向けた取組、最低賃金の引上げが行われてきたところでございます。
 その結果といたしまして、平成二十六年度までにはこの逆転現象は解消されているところでございます。また、二十九年度におきましても、逆転現象は生じていないということを確認しているところでございます。
 この最低賃金でございますけれども、働き方改革実行計画などにおきまして、年率三%程度を目途とした引上げ、全国加重平均が千円になるようなことを目指して引き上げていくこととされておりまして、引き続きこの最低賃金の引上げに取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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大岡敏孝#15
○大岡委員 ちょっと確認をしますけれども、つまり、額は開いているけれども率は詰まっているという理解でよろしいのか。
 それと、最低賃金千円に向けて努力するということですけれども、最低賃金千円の世界というのは、先ほど私が申し上げた、生活保護と比べて一定の有意差をつけられるような世界をつくり出したいという理解でよろしいんでしょうか。
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山越敬一#16
○山越政府参考人 御指摘の額、最高額と最低額の額の差につきましては、これは拡大傾向にありますけれども、先ほど申し上げましたように、比率としては縮まる傾向にあるということでございます。
 それから、生活保護との関係につきましては、引き続き、生活保護の水準を下回らないような最低賃金となるように、最低賃金制度は最低賃金審議会で決められるものでございますけれども、それを踏まえた審議、決定が行われるようにされていくことが必要だというふうに考えているところでございます。
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大岡敏孝#17
○大岡委員 わかりました。しっかりと進めていただきたいと思います。
 次に、中小企業における対応について伺いたいと思います。
 私自身も、中小企業診断士としまして、中小企業の経営にアドバイスやコンサルティングをしてきました。実際に、今回の改革、中小企業の一部からは、人件費の増加に耐えられない、あるいは労務の最適化、効率化に限界があるといった声が出ているのも事実です。
 しかし、だからといって、私は、中小企業で働く人たちの環境改善をおくらせるわけにはいかないというふうに思っておりまして、中小企業への配慮を求める声はあるものの、これを配慮として行うのではなくて、積極的に中小企業の経営改革、生産性の向上、そして、中小企業ならではのワーク・ライフ・バランスを目指して、大企業との人材獲得競争に勝てる環境整備を進めていくべきだと考えています。
 そこで、施行時期を変えたことの目的、そして中小企業への支援、このことについてどのように考えているのか、教えていただきたいと思います。
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田畑裕明#18
○田畑大臣政務官 お答え申し上げます。
 今回の働き方改革におきましては、中小・小規模事業者の皆様方に積極的に取り組んでいただくということは大変重要であるというふうに考えております。
 そのため、時間外労働の上限規制については、罰則つきの規制となることから、周知期間や準備期間の確保の観点から適用を一年間おくらせるとともに、同一労働同一賃金につきましては、各企業におきまして労使間で十分に話し合った上で措置する必要があることや、大企業の先行事例を参考に取り組めるようにする観点から、同一労働同一賃金の取組を円滑に進めるため、パート・有期雇用労働法の適用を一年おくらせることといたしたところであります。
 しかしながら、意欲ある中小・小規模事業者が施行に先立って取組を進めていただくことは、大変望ましいというふうにも考えているところであります。
 厚生労働省といたしましては、本年四月より、全国四十七都道府県におきまして、働き方改革推進支援センターを設置をしたところでございます。
 このセンターは、中小企業、小規模事業者に対しまして、同一労働同一賃金に対応するための賃金制度でありましたり就業規則等におきましてのつくり方、見直し等につきまして、労務管理などの専門家が事業所へ個別訪問などによりコンサルティングを実施するとともに、商工会議所ですとか商工会ですとかとの連携を図りまして中小企業、小規模事業者向けのセミナーですとか出張相談を行うということ、また、よろず支援拠点との連携を図って一体的に支援をすることとしているところでございます。
 また、二十八年十二月に公表いたしました同一労働同一賃金ガイドライン案におきましては、今国会での御審議ですとか関係者の御意向を、御意見を踏まえまして最終的に確定することとしておるところでございますが、できるだけわかりやすいものとするように努めていきたいと思っております。
 このような取組を通じまして、中小企業、小規模事業者等におきましても、正規雇用労働者と非正規雇用労働者との不合理な待遇差の解消に努めてまいりたいと考えております。
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大岡敏孝#19
○大岡委員 ありがとうございます。
 中小企業も、大企業の改革を横目に見ながら、それを上回るような改革を進めることによって、私は、十分人材獲得に勝てるというふうに思っておりますので、ぜひそちらのサポート、そして周知徹底を進めていただきたいと思います。
 次に、職種別の労働市場について伺いたいと思います。
 先ほど、各企業別の労働組合、そして労使の取組が日本の産業競争力を生んできたということは申し上げたとおりでございます。
 しかし、もう一段高い視点で見たときに、こうした個別企業の最適なことが社会全体に最適かどうかというのはわからないというふうに思っております。むしろ、日本の人材力を高めて日本人の総賃金をふやしていく、一人一人の給料の合計金額を高めていく必要があるというふうに考えております。
 そうして考えたとき、日本で申し上げると、この職種別労働市場にかかわるようなことでいえば、特定最低賃金の制度というのがありますけれども、これが必ずしも私は有効に働いているとは思いませんで、これを更に発展させて、例えば国家資格である看護師は、大体このぐらいの経験の人はこのぐらいもらえるという標準賃金、あるいはコンピューターの技術者の標準賃金、あるいはその他いろんな技術、技能を持つ方の、このぐらい頑張ればこのぐらいの給料が取れるんだという一つの目標設定も含めて、また、これから学んでいく若者へのインセンティブ的な目標設定も含めて、標準報酬ですとか、あるいは賃金への反映をしっかりと促していく評価の仕組みだとか、企業横断的な、職種ごとの労働市場の形成に資すような政策を進めていくべきだと考えますが、これについてはどのように考えておられますでしょうか。
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安藤よし子#20
○安藤政府参考人 委員御指摘のように、職業能力を評価するための適正な基準を整備し、それに見合った賃金が支払われるということは、働く方の職業能力の開発や経済的地位の向上に資するものと考えております。
 このため、厚生労働省としては、能力評価の基盤を整備するため、労働者の有する技能を一定の基準によって検定し、公証する国家検定制度である技能検定の実施のほか、業界団体との連携のもと、求められる知識や技術、技能に加え、職務遂行能力を職種、職務別に整理、体系化した職業能力評価基準の整備充実を図ってまいりました。
 この職業能力評価基準につきましては、現在、業種横断的な事務系九職種に加え、五十四業種における職種、職務について基準を作成しており、企業においては、能力開発指針や採用選考のときの基準などに使っていただいているところであり、活用マニュアルを作成するなどして、さらなる普及啓発を図ってまいりたいと考えております。
 さらに、御指摘の技能、技術に対する評価の賃金への反映ということにつきましては、現状の取組に係る実態把握を含め、どのような方策が考えられるか、検討してまいりたいと考えております。
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大岡敏孝#21
○大岡委員 ありがとうございます。
 最近、最近というのはここ数年の傾向ですけれども、若い人たち、手に職をつけることには非常に関心はあるけれども、それで果たして食っていけるのかどうかわからない、その後自分がどのぐらいの給料をもらえるのかイメージが湧かないので、なかなかそちらの世界に入れないという声もたくさん耳にします。
 安藤さん、滋賀県でも副知事をやっていただきました。残念ながら、滋賀県は全国数少ない高等専門学校のない県でございまして、手に職をつけたいと思っている子供たちがいても、同じ滋賀県では進む学校がない。京都に行くか、三重に行くか、岐阜に行くかしかないわけでございまして、もう少し手に職をつけたいと思う子供たちを育てていく意味でも、標準報酬を目指していく、あるいは大体こういう手に職をつけるとこのぐらいの給料が保障されるという世界をぜひつくり出していただきたいというふうに思っております。
 次に、待遇差に関する説明義務についてお尋ねをいたします。
 今回の法案で、待遇差に関する説明義務が付されることになって、これは私、非常に重要なポイントだというふうに思っています。説明しろと言われると、それはもう不合理なことはできなくなって、結果として格差が是正されるというふうに考えております。
 あわせて、待遇差が納得いかないという場合は裁判でも争いやすくなるわけですが、一方で、それによって紛争がふえるんじゃないか、あるいは、逆に居直られてしまった場合、裁判は費用も時間もかかるので、結局不利だという声もあります。
 そこで、この説明義務を強化する意義とあわせて、紛争がふえる、あるいはそれへの対応についてどのように考えているか、教えていただきたいと思います。
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田畑裕明#22
○田畑大臣政務官 お答え申し上げます。
 御指摘ありましたように、待遇差の内容、理由等の説明義務を事業主に課すとともに、説明を求めたことを理由とする不利益取扱いを禁止することを今回の法案に盛り込んでいるところであります。
 非正規雇用労働者がみずからの待遇をよく理解をし、納得するためにも、また、非正規労働者が待遇差について納得できない場合に、まず労使間で対話を行って不合理な待遇差の是正につなげていくためにも、待遇差に関する説明義務を課すことには意義があるというふうに考えているところであります。
 また、今回の法案におきまして、個々の待遇ごとに、当該待遇の性質、目的に照らして適切と認められる事情を考慮して判断されるべき旨を明確化すること、また、ガイドラインを整備し、どのような待遇差が不合理であるか否かを明確化することで、待遇差が不合理と認められるか否かについて予見可能性を高めることといたしているところであります。
 こうした取組は、不合理に低くなっている非正規雇用労働者の待遇の改善を促し、紛争の未然防止につなげることになると考えているところであります。
 また、今回の法改正に関しまして、均衡待遇規定について、解釈が明確な場合は、行政による報告徴収、助言、指導等を行うことといたしているところであります。
 さらに、仮に労使間で紛争が生じる場合であっても、労働者が実際に裁判に訴えるには経済的負担を伴うため、法曹の資格者等を調停委員とする裁判外の紛争解決手段、いわゆる行政のADRを整備をし、無料で利用できることといたしているところでございます。
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大岡敏孝#23
○大岡委員 これにつきましても、非常に重要なことですので、ぜひ国民への周知を進めていただきたいというふうに思っております。
 次に、派遣労働者について伺いたいと思います。
 今回の改正、当然のことながら、パートであろうと有期雇用であろうと派遣であろうと対象ということになっていますが、派遣の場合、ちょっと難しい点があるんですね。
 それは、派遣先の会社で均等・均衡待遇を目指すのか、それとも派遣元の会社で、派遣元というのは、A社にもB社にもC社にも派遣している、そうすると、派遣元の方である程度均等・均衡待遇を目指すのか。これは、派遣する企業の収益力や生産性で当然待遇が変わってしまうことがあり得るわけで、一体どちらでもって均等・均衡待遇を目指していくのかというのが非常にわかりにくい点がございます。
 そこで、この派遣につきまして、今回どのような対応をするべきだと考えておられるのか、教えていただきたいと思います。
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田畑裕明#24
○田畑大臣政務官 お答えを申し上げます。
 不合理な待遇差を解消するための規定の整備に当たりまして、派遣労働者につきましては、一つに派遣先の労働者との均等・均衡方式か、二つに労使協定による一定水準を満たす待遇決定方式かの選択制といたしているところでございます。
 このような選択制としているのは、派遣労働者の納得感を考慮する上で、派遣先の労働者との均等・均衡は重要な観点である一方、派遣先との均等・均衡による待遇決定は、派遣労働者の所得が不安定となったり、派遣労働者の中長期的なキャリア形成支援が困難となったりすることを踏まえたものでございます。
 労使協定による待遇決定方式の場合、この労使協定は、一つには、同種業務に従事する一般の労働者の平均的な賃金水準と同等以上の賃金であること、能力等の向上があった場合には賃金を改善すること、段階的、体系的な教育訓練を実施すること等を要件としているところであります。
 いずれの方式を選択した場合であっても、派遣労働者の皆さんの待遇改善がしっかり図られるものとなるというふうに考えているところでございます。
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大岡敏孝#25
○大岡委員 選択制ということでございますが、不合理あるいは不利益な選択がなされないように、ぜひ皆様の方でも注視をしていただきたいというふうに思っております。
 それとあわせまして、次の質問に移りますが、派遣と似た形態に、請負というものがございます。
 まず、請負はこの法案の対象になっているのかどうか、教えていただきたいと思います。
 ここで、ことしの所得税法の改正を皆さん思い出していただければと思うんですが、ことしの所得税法の改正は、まさにこの請負、そしてフリーランスとサラリーマンとの公平を図ったものなんですね。具体的に言うと、給与所得控除を圧縮をして、そのかわり基礎控除をふやすという改革を行いました。
 当然、同様に、請負、とりわけフリーランスの人たちにつきましては、一定程度の労働者保護的な考え方が必要だと考えますが、今後、こうした政府のその他の施策との整合性をどのようにとっていかれるお考えか、教えていただきたいと思います。
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宮川晃#26
○宮川政府参考人 お答えいたします。
 議員御指摘のいわゆる請負従事者につきましては、今回の労働者派遣法の対象とはなりませんが、一方、請負事業主に雇用される正規雇用労働者と非正規雇用労働者との待遇差につきまして、今回の法案による改正後のパート・有期法の適用を受けまして、当該請負事業主に雇用されているパートタイム労働者又は有期雇用労働者であれば、保護の対象となるところでございます。
 また、事業主に雇用されていない請負従事者につきましては、非雇用型テレワークを始めとする雇用類似の働き方が拡大している現状に鑑みまして、働き方改革実行計画に基づき、いわゆるフリーランスなどの雇用類似の働き方についての法的保護の必要性を含めた中長期的検討をしていくこととしております。
 このため、その実態などを把握、分析し、あわせて、このような働き方に関する課題整理を行い、その保護等のあり方について検討しているところでございまして、引き続き、中長期的に検討してまいりたいと思っております。
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大岡敏孝#27
○大岡委員 ありがとうございます。
 残念ながら請負はこの対象外ということなんですが、先ほどの答弁で中長期的とおっしゃいました。これは一体どのぐらいのことを考えているのか。さらに、やはり労働者保護的な考えが必要なのかどうかについても、必要と考えているのか、不要と考えているのか、教えていただきたいと思います。
 請負というのは、まとめて全体的な請負ではなくて、フリーランスに限ってで結構です。フリーランスに限ってで結構ですので、お答えをいただきたい。
 というのも、ことし、もう既に税法はそういう理由で変えているんですね。今、フリーランスの働き方がふえている、これとサラリーマンとの均衡性をとらないといけないということを前提に、今回、所得税法を変えているわけです。
 中長期的といって、五年も十年も検討し続けるわけにはいかないと思うんですけれども、この点についてどのように考えておられるか、教えていただきたいと思います。
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宮川晃#28
○宮川政府参考人 お答えいたします。
 先ほども申し上げましたとおり、この雇用類似の働き方が拡大している現状に鑑みまして、実態を把握して、その法的保護の必要性を含めた検討というものが必要だと考えております。
 その際に、実態等を把握、分析し、課題整理を行う必要があるということで、今回、昨年度末に雇用類似の働き方に関する検討会報告をまとめまして、課題の把握、分析、あるいは課題整理を行ったところでございまして、今後、三者構成であります労働政策審議会等での議論を踏まえまして、さらなる議論を深めまして、中長期的とは申せ、できるだけ速やかな形での検討を行ってまいりたいと考えているところでございます。
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大岡敏孝#29
○大岡委員 最後に速やかと言っていただきましたので、期待をしたいというふうに思います。
 最後に、労働政策の基本方針について伺いたいと思います。
 この法案で、政府は閣議決定によって労働政策の基本方針を定めるということになっております。
 現在、労働に関して、さまざまな課題が日本には横たわっています。一つは、学齢期からいいますと、学び方、あるいはキャリア形成、キャリア教育、リカレント教育、男女共同参画、ワーク・ライフ・バランス、労働市場の活性化、生産性の向上、年功序列・終身雇用・定年一斉退職からの卒業、さらには地域格差や官民格差の見直しなど、先ほど申し上げましたとおり、やらなければならないことは山ほどあります。
 今回の法律を第一歩目として、国民全体、日本全体で働き方改革の目標を共有をして、着実に前進をさせていかなければならないと考えています。
 そのためには、省庁の垣根を越えるということ、そして、国、都道府県、市町村がしっかりと連携をして同じビジョンを共有するということが最も大事だというふうに考えております。
 最後は大臣に伺いたいと思います。
 この法律の中で、政府は基本方針を定めるとありますが、この意義と、大きなビジョンとして大臣はどのようなものを持っておられるのか、どのようなものを盛り込もうと考えておられるのか、教えていただきたいと思います。
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