国土交通委員会

2018-05-24 参議院 全130発言

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会議録情報#0
平成三十年五月二十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     足立 敏之君     衛藤 晟一君
     朝日健太郎君     中川 雅治君
     柳田  稔君     増子 輝彦君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     衛藤 晟一君     足立 敏之君
     中川 雅治君     朝日健太郎君
     増子 輝彦君     石上 俊雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         長浜 博行君
    理 事
                阿達 雅志君
                井上 義行君
                酒井 庸行君
                山本 博司君
                羽田雄一郎君
    委 員
                足立 敏之君
                青木 一彦君
                朝日健太郎君
                石井 正弘君
                金子原二郎君
                末松 信介君
                高橋 克法君
                中野 正志君
                牧野たかお君
                吉田 博美君
                高瀬 弘美君
                竹内 真二君
                石上 俊雄君
                山添  拓君
                室井 邦彦君
                青木  愛君
                行田 邦子君
                平山佐知子君
                野田 国義君
   国務大臣
       国土交通大臣   石井 啓一君
   副大臣
       国土交通副大臣  牧野たかお君
   大臣政務官
       国土交通大臣政
       務官       高橋 克法君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 利幸君
   政府参考人
       外務大臣官房審
       議官       飯田 圭哉君
       外務大臣官房参
       事官       志水 史雄君
       財務省理財局次
       長        富山 一成君
       経済産業大臣官
       房審議官     上田 洋二君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        山田 邦博君
       国土交通省鉄道
       局長       藤井 直樹君
       国土交通省港湾
       局長       菊地身智雄君
       国土交通省航空
       局長       蝦名 邦晴君
       国土交通省国際
       統括官      篠原 康弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促
 進に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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長浜博行#1
○委員長(長浜博行君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、柳田稔君が委員を辞任され、その補欠として石上俊雄君が選任されました。
    ─────────────
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長浜博行#2
○委員長(長浜博行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、国土交通省国際統括官篠原康弘君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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長浜博行#3
○委員長(長浜博行君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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長浜博行#4
○委員長(長浜博行君) 海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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末松信介#5
○末松信介君 おはようございます。自民党の末松信介でございます。今日は質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 昨年の八月まで牧野副大臣の席に座っておりました。したがいまして、石井国土交通大臣始め国交省の皆様方には大変お世話になりました。
 国交省は、国内問題が中心といいましても、海外から大勢の方々が要望に来られたり、意見交換にお見えになります。私も幾つか覚えております。
 ミャンマーのピョー・ミン・テイン・ヤンゴン地域政府首相、東京都知事のような立場の方ですが、都市開発を、インフラの整備について、例えば一階はショッピングセンター、二階は道路、三階は鉄道といった、こうした都市のインフラ整備ができないかという、そういう話もありました。
 また、カンボジアからは、トイ・チャンコサル公共事業運輸省長官がお見えになりまして、下水道分野における覚書を交わしたわけであります。あらゆる要望がその場所で出されました。車検制度まで出たことを覚えてございます。
 一方、アジアから遠く離れましたアフリカへ四回出張させていただきました。少し偏った地域ではありましたけれども、良い勉強になったと思ってございます。
 思い出に残っております一つに、ガーナ共和国がございます。昨年、野口英世博士がガーナに黄熱病の研究に渡航されて九十年でありました。ガーナには野口記念医学研究所という施設がございます。そこに新たに先端感染症研究センターを建設することになりました。二十三億無償供与、日本側が建設することになって、その起工式に出席をしたわけであります。
 野口英世博士は、八か月間研究された後、一九二八年、昭和三年五月二十一日に五十一歳の若さで首都アクラで死去されました。当時使っておられました研究室を訪れましたが、今はもう使われておりません。隣の執務室は小さな書斎で、古ぼけた顕微鏡と記念品が飾っていたわけであります。ここに今資料をお配りさせておりますけれども、壁に忍耐という字で、自分で揮毫されました額が飾ってありました。当時のにおいが伝わってくる思いがいたしました。
 現地の方が、当時ここから海が見えていましたと、野口博士はここから海を眺めるのが大変好きだったようですと話をされておられました。博士の最後の言葉は、アイ・ドント・アンダースタンドと、私には分からないと。病原菌のことが分からない、意味はよく分かりません、そういう言葉でありました。誰でも感慨深くなるわけであります。野口英世博士のような存在は、我々にとっては誇りであります。
 一方、ザンビア共和国に行きましたときには、東京ウエーという日本人が造った道路の名前がございました。やはり、海外へ展開していくには情熱が必要だと思うんです。相手の国をこうしてあげたいとか地図を塗り替えてあげたいとかいう、そういう熱意が必要だと思うんです。
 しかし、一方で、国ごとの風習も違いますし、法制度も違います。それに関係する法律すらない国もたくさんあるわけでございます。厳しい国際環境の中で、受注が必ずしもできないケースもございます。
 こういった意味で、日本ならではの有意義な投資を整備計画立案といった川上から携わっていくには、要はネタ探しから入っていかなきゃいけないという、もうそういう思いでございます。
 そこで、今日のこのインフラシステムの海外展開の政策の必要性と意義につきまして、独立行政法人が一体参画する意義はどういうことなのかということ、このことを質問したいと思います。
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篠原康弘#6
○政府参考人(篠原康弘君) お答えを申し上げます。
 まず、意義でございますけれども、新興国を中心といたします膨大なインフラ需要を取り込むということが日本経済の成長の戦略であるというふうにまず考えてございます。また、相手国における経済、社会的な基盤強化が図られる、あるいは海外に進出しております日本企業のサプライチェーンの強化が図られるということもあると思います。さらに、相手国の人々のライフスタイルを豊かにし、環境、防災等の課題解決にも貢献できることから、日本のソフトパワーの強化、あるいは外交的地位の向上にもつながると考えてございます。
 今回の法案は、このようなインフラシステムの海外展開の意義を踏まえまして、日本の質の高いインフラ技術についてノウハウを持ち、また中立性、交渉力を持っております独立行政法人等に日本企業が参入しやすい環境整備を行わせようとするものでございます。
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末松信介#7
○末松信介君 ありがとうございます。今の統括官の御答弁で趣旨はよく分かりました。
 そこで、私、二つ要望をしておきたいと思ってございます。
 全国の中堅・中小企業は海外で通用するいろんなノウハウとか技術を持っております。しかし、他方で、相手国の情報がない、ネットワークがないということで、商売をしていくきっかけすらないわけなんですね。したがって、そうした、この前、JASMOCというのを設立いたしましたけれども、中小企業の皆さん方も巻き込んで展開をしていくという姿勢が絶対必要だと思うんですよ。インフラ輸出といえば大企業が中心ということの概念を一つ捨てていただきたいということ、このことを思います。
 二つ目の要望は、これは、大臣おられますけれども、統括官に申し上げたいんですが、私、いた者として思うんですけれども、国交省というのは非常に頑張っておられるんです。でも、組織が見えにくい。統括官がおられます。で、土地・建設産業局で建流審と言われる方がおられる、建設流通審議官。一方で、総合政策局に国際政策課がある。各局にも国際担当がおられるという。誰もがそれぞれ加わっているんですけれども、見づらいと。私は、やはり一つの大きな、例えば国際局のような太い組織に変えていくということも一つの方法かなということを、そういうことを実は考えてございます。せっかくこういった法律を出そうということになりましたので、いずれの時期かこうした組織のことについて御検討いただきたいということ、このことをお願いを申し上げたいと思います。
 次に、質問に移ります。
 ここに一冊の本があります、国土交通省インフラシステム海外展開行動計画二〇一八という。全部読みました。大変よく書けています。五つの戦略という要素で書かれているわけなんです。特に競争力の強化という点では、よく国交省の内部の会議でもいろんな指摘があったんですけれども、確実だが遅いと、決めるのが遅い、それを確実で速いに変えていこうという。特に、FS、事業可能性から実際の詳細設計までの間を短縮しようではないかという。具体的にはいろいろ書いておられるんですけれども、細かなことは申しません。この作成責任者は牧野副大臣でございます。
 牧野副大臣、この二〇一八行動計画ですけれども、どこに注力されたかということ、このことをお聞きをしたいということと、それと、行動計画二〇一七年においてリスト化されました主要プロジェクトのうちどれだけ受注をされたのかということ、実績についてお尋ねをいたします。
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牧野たかお#8
○副大臣(牧野たかお君) お答えさせていただきます。
 今年三月に改定いたしました行動計画二〇一八においては、特に重要と思われる視点として、分野横断的に五つの視点を提示しております。
 具体的には、まず一番目として、ただいま御審議していただいております独立行政法人等の活用による官民一体となった海外展開、二つ目は、相手国のニーズに対応した提案を行うことなどによる競争力の強化、三つ目として、海外交通・都市開発事業支援機構の積極的な活用などによる官民連携、PPP案件への対応、四つ目が、相手国の課題の解決に向け貢献することを通じた日本の質の高いインフラの受注機会の拡大、そして最後五番目でありますが、代金の未払に対する相手国政府への働きかけなどの受注後の企業への継続的支援の五つの点であります。
 また、行動計画二〇一七でリストアップした七十六件のプロジェクトの受注状況でありますが、七十六件のうち十四件が入札が行われまして、そのうちの九割近い十二件を日本企業が受注しております。
 具体的には、末松委員がトップセールスされたマダガスカルのトアマシナ港の拡張事業を始め、総事業費がおよそ三千三百億円のインドのムンバイ湾の横断道路の建設計画や、総事業費がおよそ二千八百億円のバングラデシュのダッカ都市交通の整備事業について日本企業が受注しているところであります。
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末松信介#9
○末松信介君 ありがとうございます。
 この二〇一八、よくできていると思うんです。このとおりやればかなりの実績が上がってくると。日本人のこの攻め方の弱さ、こうやったらどうかという、そういうような提案含まれておりますので、是非この趣旨に沿って頑張っていただければなと思うんです。
 前へ進めます。現在のインフラシステムにつきましての海外展開というのは、アジアとか先進国が中心でございます。総理がおっしゃる地球儀を俯瞰するという視点からいいますと、アフリカ大陸はまさにフロンティア地域であります。二〇五〇年には、アフリカ大陸の人口は二十五億人に達するということであります。
 そこで、先般、南アフリカの方に出張された高橋克法政務官にお聞きをします。牧野さん、出番が終わりました、済みません。
 来年、横浜市で開催予定のTICADⅦへ向けましてアフリカへの取組は一層強化する必要があると考えますけれども、国交省のアフリカにおけるインフラシステム海外展開について、特に重点を置くべき点、留意しておくべき点についてお尋ねをしたいと思うんです。あわせて、JAIDAの最近の活動状況につきましてもお願いを申し上げます。
 高橋政務官からは活動の写真も全部読ませていただきまして、すばらしい活動を続けてございます。これでございます。それでは、御答弁ください。
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高橋克法#10
○大臣政務官(高橋克法君) 御答弁申し上げます。
 まず冒頭に、四回のアフリカ訪問ということで、大変、日本のアフリカへのインフラ展開について末松先生が汗を流してこられたことに敬意を表したいと思います。
 アフリカ地域は、全般的に、豊富な天然資源、増加する人口を背景といたしまして、近年目覚ましい経済成長を遂げております。インフラ市場としても高いポテンシャルを有しておりますが、競合国と比べまして日本企業進出が遅れているという現実もあることも事実です。このため、我が国土交通省といたしましては、質の高いインフラに対する理解促進と日本企業進出支援の観点、この二点から、これまで十一か国で官民インフラ会議を開催をし、トップセールスやビジネスマッチングを行ってまいりました。
 私自身も、今月五月三日、日・アフリカ官民経済フォーラム出席のために南アフリカを訪問いたしまして、ケニア、モザンビークなど六か国のインフラ担当大臣とお会いをし、トップセールスを行ったほか、具体的なインフラ案件について意見の交換を行ってまいりました。
 また、先ほど委員お尋ねのアフリカ・インフラ協議会、通称JAIDAと申しますが、我が国の質の高いインフラを支える技術や経験等を積極的にアフリカに向けて情報発信をされているとともに、相手国との関係構築、交流を促進するために平成二十八年九月に設立をされた組織がJAIDAでございます。
 JAIDAは、官民インフラ会議への参加はもちろんですが、在京アフリカ大使館との交流、アフリカのインフラ関係者来日の際にインフラ視察の機会の提供など大変積極的に活動しておりまして、日・アフリカ官民経済フォーラムにも、今回、会長を始め二十三社の会員が参加をいただいております。
 国土交通省といたしましては、このJAIDAとも連携しつつ、官民インフラ会議を引き続き開催をしていきまして、日本企業のアフリカへの関心を高めるとともに、現地とのネットワークを深化させまして、案件の受注につなげていきたい、そのように考えております。
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末松信介#11
○末松信介君 どうもありがとうございます。
 アフリカの大陸というのは、日本人が八千人しかおられないと、中国人の方は百万人おられるということでありますから、空港に降りますと、ほとんど金融機関の看板は中国の看板でありまして、圧倒されているというその実態を見るわけでありますけれども、健全な競争、協力できるところは協力していくということも大事なことだと思うんですけれども、その辺りをしっかり念頭に置きながら、これからのアフリカへのインフラ展開、システムの輸出に努めていただきたいと思います。
 大分時間なくなってまいりまして、飯田審議官、質問が当たらないようでございますので、済みません。最後のインドへの鉄道の輸出の状況についての質問で終えたいと思います。
 インドへの新幹線の輸出、ムンバイとアーメダバード間高速鉄道につきましては、二〇三〇年に開業を目指して、日本の新幹線のシステムを利用した整備、円借款、人材育成、技術育成などの計画がなされております。昨年、インドのモディ首相が来日されまして、安倍総理と一緒に神戸にお見えになりまして、実は私も御一緒させていただいたんですけれども、川崎重工業の兵庫工場を見学をいたしました。新幹線を始めとする鉄道車両の受注は、神戸の地方経済にとっても大変重要なものでございます。
 インドへの鉄道輸出の取組の状況と国交省の決意につきまして、藤井鉄道局長に御答弁をお願い申し上げます。
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藤井直樹#12
○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
 今委員御指摘のありましたインドのムンバイ―アーメダバード間の高速鉄道事業でございますけれども、これは、二〇一五年十二月の日印首脳会談時に署名をされました協力覚書におきまして、円借款等の資金援助により日本の新幹線システムを活用して整備を進めるということが確認をされております。昨年九月には、日印の両首脳の立会いの下、本プロジェクトの起工式典が開催されたところであり、現在、高速鉄道の本体工事の着工に向けた作業が進められているところでございます。
 インドにおきましては、今申し上げました高速鉄道事業に加えまして、デリーを始めとする各都市でのメトロ事業、さらにはDFCと呼ばれる貨物専用鉄道の建設など、多くの鉄道プロジェクトが進捗をしております。このうち、メトロ事業におきましては、既にモーターなどの電気関係部品や信号システムなどを日本企業が受注しているところでございます。今後、高速鉄道事業が進捗をする中で、鉄道車両も含め、更なる日本の企業の受注が期待されるところでございます。
 国土交通省としましては、日本の強みである技術、ノウハウを最大限に生かし、インドにおけるインフラ需要を取り込むべく、高速鉄道を始めとする各種プロジェクトの着実な推進に向け、引き続き官民一体となって取り組んでまいります。
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末松信介#13
○末松信介君 ありがとうございます。
 新幹線は、半世紀以上、安全、信頼の実績を有します我が国が誇る交通インフラでありますので、引き続きこのプロジェクトを進めていただきますように、当地はなかなか用地の買収等いろんな複雑な要素が絡んでいることも伺っております。よろしくお願いを申し上げます。
 時間がやってまいりました。外務大臣官房審議官の飯田審議官には深くおわびを申し上げまして、私の質問を終えます。
 ありがとうございました。
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竹内真二#14
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。
 本日は、海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律案について質問をさせていただきます。
 本法案では、我が国の成長戦略として、国土交通分野におけるインフラシステムの海外展開を図るために官民を挙げて取り組む、そのための新たな措置が盛り込まれております。
 そこで、まず伺います。
 本法案の提出に至った背景と期待される効果とはどのようなものでしょうか。
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篠原康弘#15
○政府参考人(篠原康弘君) お答えを申し上げます。
 新興国を中心といたします世界のインフラ需要は大変膨大でございます。このインフラ需要は、御指摘のとおり、取り込むということが我が国経済の成長戦略にとって不可欠と考えてございます。一方、競合国との受注競争が大変熾烈化をしております。また、新興国におけるインフラ開発は現地政府の影響力が大変強いものですから、日本側も公的な信用力、交渉力が求められるというところがございます。また、民間部門には、大規模都市開発のマスタープラン作り、あるいは新幹線、道路等々のノウハウが不足している、さらには、日本の民間事業者が専門分化しているためにコーディネート役が不在であるといったような課題もございます。
 このような課題を踏まえまして、公的機関としての中立性、交渉力に加えて、国内業務を通じて蓄積してきた技術、ノウハウを有する独立行政法人等が日本企業が参入しやすい環境づくりを行って、官民一体となったインフラ輸出を可能とするためにこの法案の提出に至ったものでございます。
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竹内真二#16
○竹内真二君 今、受注競争が大変激化しているという答弁もございましたけれども、やはり海外市場でのインフラ整備や都市開発などのプロジェクト、これを受注していくためには、やはりトップセールスによって相手国の政府にしっかりと食い込んでいく、提案もしていく、こういうことがやはり有効であると考えますけれども、これまで、まず世界各国で様々な国家プロジェクトがあったと思うんですけれども、国土交通省によるこのトップセールスの実績について、説明をお願いいたします。
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篠原康弘#17
○政府参考人(篠原康弘君) 国土交通省のトップセールスの実施状況でございますが、平成二十九年四月から平成三十年三月の一年間を取りますと、大臣を筆頭とする政務三役によりまして外国を十八回訪問し、訪問先としては延べ三十二か国に及んでいるところでございます。
 そのトップセールスが実った代表的な例としましては、インドのムンバイ―アーメダバード間の高速鉄道について、国土交通大臣さらには安倍総理のトップセールスで二〇一五年に日本の新幹線システムが決まったということがございますし、また、先ほど話題に上りましたトアマシナ港の拡張事業では、昨年七月に末松前副大臣がマダガスカル共和国でトップセールスを行われ、さらに石井大臣が昨年十二月に来日されたマダガスカルの大統領にトップセールスを行った結果、今年二月に日本企業による受注が決定したということがございまして、こういった形でトップセールスを行いながら受注につなげていきたいというふうに考えてございます。
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竹内真二#18
○竹内真二君 まさに今お聞きしましたように、トップセールスによってやはり高い効果というものはあると思うんですね。
 それと関連してもう一点。国土交通省関連では、今後三、四年間に注視すべき主要プロジェクトが東南アジアを中心に相当数に上ると伺っております。
 そこで、日本企業による受注を成功させるためには、質の高い日本規格というものを、単にアピールするだけにとどまらずに、相手国のニーズにやはり合わせた、例えばコストを少し下げるとか、そうした具体的な提案というものも行っていくことが重要であると考えますけれども、国土交通省のお考えをお聞かせ願います。
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篠原康弘#19
○政府参考人(篠原康弘君) ただいま御指摘いただきましたとおり、相手国の目線に立って、そのニーズに応じてカスタマイズしていくという視点が極めて重要であろうと考えてございます。特に、新興国は経済発展段階に応じて様々なニーズがございますので、そのニーズに応じた適切な技術水準のインフラシステムの展開が求められていると考えておりまして、本法案で国土交通大臣が定めることとしております基本方針、この基本方針の中でも、相手国のニーズに応じた我が国技術のカスタマイズの必要性といったことも定めていきたいと思っております。
 国交省といたしましては、相手国が必要としているサービス水準、財政への負担、こういったものも考慮しながら適切な提案を行っていきたいと考えてございます。
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竹内真二#20
○竹内真二君 次に、人材育成という側面についてお聞きします。
 海外から様々な留学生あるいは研修生というものが教育機関あるいは企業等に学んで、日本の優れたインフラシステムというものを研修されているわけですけれども、実際にそういう方々、日本に来られた方というのは、日本の様々なインフラの高い品質というものを体験する、目の当たりにしているわけですね。母国に戻ってからも、我が国がインフラを輸出する際に、そこの関係機関等にいれば、やはり日本の品質の高さ等を理解しているわけですから、大きな推進力になり得ると考えます。
 こうした人的なネットワークというものもこれから存分に活用していくことが必要だと思うんですけれども、このインフラシステムの海外展開のために、単に制度というものを整えるだけではなくて、留学生や研修生というものをもっと積極的に受け入れて日本のインフラシステムの知見やノウハウ、これをよく理解していただく、またその一方で、我が国においても、今回の独立行政法人や進出する民間事業者の海外人材というものを育て、確保していく、こうした人材育成、両面にわたる人材育成というものが必要だと思うんですが、どのようにお考えでしょうか。
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篠原康弘#21
○政府参考人(篠原康弘君) 御指摘いただきましたとおり、日本に来た留学生あるいは研修生に日本のインフラの良さを理解していただくということは、大変インフラシステムの海外展開を進める上で重要であるというふうに考えてございます。特に、外国政府機関からの研修生等は、帰国後、相手国の政府機関等において活躍をしていくということが期待されるものですから、我が国のインフラの災害に対する強靱性、あるいは都市鉄道の整備等によって交通渋滞を軽減してきたといったような我が国の知見、経験といったものを理解いただくことで、日本の質の高いインフラに関する理解を促進するという観点から非常に効果的であるというふうに考えてございます。このため、外務省等の関係府省あるいは関係機関等とも一体となりながら、様々な人的ネットワークを有効活用していきたいと考えております。
 また、日本の側の人材育成という観点の御指摘もございました。
 今回の法案におきまして、独立行政法人が海外業務を本来業務と位置付けるということになりますので、その海外業務に必要な人材の採用あるいは育成が計画的に行えるようになるということがございます。こういうところを踏まえながら、各法人で体制整備が進むことを期待しておりますし、また、民間企業におきましても、例えば産官学の連携をいたしまして、民間企業の職員を対象にインフラ海外展開に必要な実務的な知識やスキルを習得できるような研修の機会、そういったものも検討しながら官民双方の人材育成もやっていきたいというふうに考えてございます。
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竹内真二#22
○竹内真二君 次に、先ほど末松委員からもありましたけれども、中小企業という視点で、政府はもちろん全体的に成長戦略としてこの中小企業の海外進出というものを支援しているわけですけれども、今回、独立行政法人の海外業務の追加ということで民間事業者の海外展開を促す措置を新たに講じるわけですけれども、大企業という視点だけではなくて、やはり中小企業は更に海外進出がしやすくなると、こういう視点も忘れてはならないと思います。
 そこで、本法案を踏まえて、中小企業の海外進出の促進については国土交通省としてどのように取り組んでいかれるおつもりなのか、お聞かせ願いたいと思います。
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篠原康弘#23
○政府参考人(篠原康弘君) 御指摘いただきました中堅・中小企業の参入というところですけれども、この中堅・中小企業が有する優れた技術、ノウハウを活用して海外市場に進出する企業の裾野を広げていくということは、日本経済にとっても非常に重要なことであるというふうに考えてございます。中堅・中小企業の海外展開に向けては、まず海外進出のきっかけづくり、あるいは意欲の喚起といったことが大変重要ですので、その点を積極的に支援していきたいというふうに考えてございます。
 具体的には、中堅・中小建設企業の海外進出を促進するためのプラットフォームとして、中堅・中小建設業の海外展開推進協議会、JASMOCと申しますが、こういったものを昨年の六月に立ち上げましたし、今年の三月には、海外において先導的に活躍しております中堅・中小建設関連企業の表彰制度を創設をいたしております。
 さらに、この法案によりまして独立行政法人等が日本の企業の支援をするわけですけれども、中堅・中小企業に対しましても情報提供や支援を積極的に行う中で、これまで以上に中堅・中小企業の海外進出を後押ししてまいりたいと考えてございます。
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竹内真二#24
○竹内真二君 それから、インフラシステムの海外展開については、既にJOIN、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構が存在しております。そこで、本法案で措置されるこの独立行政法人とこのJOINとの関係というものはどのように捉えればいいのか。また、両者による連携した取組というものも必要だと思うんですけれども、国交省の見解をお伺いします。
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篠原康弘#25
○政府参考人(篠原康弘君) 今回の法案におきます独立行政法人等の役割といたしましては、独立行政法人等が有します技術、ノウハウ等を活用して、民間事業者を技術面から支援するということになろうかと思います。これに対しまして海外交通・都市開発事業支援機構、JOINは、主に資金供給を通じまして民間事業者を経営面から支援するということかと思っております。
 そこで、この独立行政法人等とJOINが効果的に連携いたしますと、技術面、経営面の両面から支援が行われることになるというふうに考えておりまして、具体的な連携の仕方と申しますと、案件形成段階でまず独立行政法人等が日本企業が参入しやすい環境づくりを案件形成をする、それを踏まえて、今度は日本企業が具体的に参入しようというときに、JOINが日本企業とともに出資を行って負担の軽減やリスク分担を行うことで日本企業の具体的な進出が支援されると、こういう形になっていこうかと考えてございます。
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竹内真二#26
○竹内真二君 それでは、最後の質問になりますけれども、こうした海外の巨大なインフラ市場にあって日本がインフラ輸出の強豪国に競り勝っていくためには、やはり官民が一体となったチーム・ジャパンによる取組というものがその成否を握っていると言っても過言ではないと思うんですけれども。
 そこで、国土交通大臣の強いリーダーシップを発揮していただく、そのために本法案を踏まえて、今後のインフラシステムと海外展開に向けた石井国交大臣の御決意をお伺いできればと思います。
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石井啓一#27
○国務大臣(石井啓一君) インフラシステムの海外展開は、日本の強みである技術、ノウハウを最大限に生かしまして、新興国を中心とした膨大な世界のインフラ需要を取り込む日本経済の重要な成長戦略の一つであります。
 本法案は、公的機関が有します交渉力や技術、ノウハウを活用いたしまして日本企業の海外展開を支援するものでありますが、さらに中堅・中小企業の参入促進や官民双方における海外プロジェクト要員の育成等とも相まって、官と民が有する資源を効果的に投入をし、官民一体となって成果につなげていくことが重要と考えております。また、外務省等の関係府省やJICA等の関係公的機関とも一体となって取り組むことも不可欠であります。このような、政府一体、官民一体となった対応を実現していくためには、国土交通大臣が強いリーダーシップを発揮をしまして、関係者が共通の方針の下で情報共有を図りながら取組を進めていくことが必要となります。
 このため、本法案では、国土交通大臣が海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進のための基本方針を定めることとするほか、国土交通大臣が関係者に対して必要な情報、資料の提供や指導、助言を行い、また関係者が相互に連携を図りながら協力しなければならない旨の規定も設けております。国土交通大臣が先頭に立ちまして、積極的にトップセールスも行いながら、インフラシステムの海外展開にオールジャパン体制で取り組んでまいりたいと考えております。
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竹内真二#28
○竹内真二君 石井国交大臣から今強い御決意をお伺いしましたので、是非とも、これから新しい第一歩を踏み出すわけですから、海外輸出展開の加速をお願いいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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羽田雄一郎#29
○羽田雄一郎君 国民民主党の羽田雄一郎でございます。
 本来、私は推進する立場ですので、すぐにでもこの法案の質疑に入りたいわけであります。残念ながら、森友事件、また加計問題について聞かなければなりません。
 我々立法府、国会は、この事件、問題を放っておくわけにはいきません。大切な国民の税金が使われる、直接国民に関わる問題であるからであります。
 森友事件では、廃棄したはずの交渉記録があり、やっと昨日、四千ページに及ぶものが提出をされました。我々が一年以上議論をしてきたことが何だったのか自問自答しているわけでありますけれども、国土交通省も、大阪航空局が直接関わった事案であり、委員会でも何度も議論をされ、内部調査も行っているとされています。
 疑念を晴らすためには、大臣のリーダーシップで、政府・与党も含めて最大限の努力をしていただきたいと思いますし、来週月曜日には予算委員会が衆参で行われるというふうに聞いております。また、火曜日には、この問題が中心になると考えますけれども、委員会で一般質疑を行うことで今調整をさせていただいております。
 そこで、現在までの調査、中間報告ぐらい、今度の火曜日ですね、そこで現在までの調査、中間報告ぐらいできるよう、大臣からもしっかりと指示を出していただきたいと思います。石井大臣のお考えを伺いたいと思います。
 そして、加計問題についても、疑念が晴れていないと考える国民が多い中、安倍総理は、これまでの答弁と五月二十一日に愛媛県が参議院予算委員会に提出した資料との間に大きな食い違いがあるということが分かってまいりました。総理はこれまで、加計学園による獣医学部新設計画を知ったのは昨年一月であり、加計理事長からの相談や働きかけも一切なかったと説明してきました。しかし、愛媛県側の資料では、平成二十七年二月二十五日に加計理事長が安倍総理に説明し、総理も新しい獣医大学に賛意を示していたことが記されていました。
 この食い違いについて、もう一年以上このことについても国会内外で議論が続いております。これらの問題について、国民の疑念が晴れているというふうに考えるのか、晴れていないとするならばその理由、このことも石井大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
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