原子力問題調査特別委員会

2019-03-28 衆議院 全169発言

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会議録情報#0
平成三十一年三月二十八日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高木  毅君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 斎藤 洋明君
   理事 津島  淳君 理事 細田 健一君
   理事 吉野 正芳君 理事 阿部 知子君
   理事 浅野  哲君 理事 富田 茂之君
      井林 辰憲君    石崎  徹君
      泉田 裕彦君    岩田 和親君
      上杉謙太郎君    北村 誠吾君
      高村 正大君    佐々木 紀君
      齋藤  健君    西田 昭二君
      野中  厚君    百武 公親君
      福山  守君    古田 圭一君
      星野 剛士君    堀井  学君
      松本 剛明君    三ッ林裕巳君
      三原 朝彦君    宮内 秀樹君
      宮澤 博行君    宮路 拓馬君
      宗清 皇一君    八木 哲也君
      簗  和生君    山際大志郎君
      生方 幸夫君    菅  直人君
      田嶋  要君    宮川  伸君
      牧  義夫君    佐藤 茂樹君
      中野 洋昌君    藤野 保史君
      足立 康史君    井出 庸生君
    …………………………………
   文部科学副大臣      永岡 桂子君
   衆議院委員部長      矢尾板丈明君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            更田 豊志君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           増子  宏君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           岡村 直子君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  新川 達也君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   荻野  徹君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制技監)          櫻田 道夫君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房緊急事態対策監)      山形 浩史君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官) 片山  啓君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          青木 昌浩君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房審議官)          片岡  洋君
   政府参考人
   (原子力規制庁原子力規制部長)          山田 知穂君
   参考人
   (東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長)           守谷 誠二君
   参考人
   (国立研究開発法人日本原子力研究開発機構理事)  伊藤  肇君
   参考人
   (原子力委員会委員長)  岡  芳明君
   衆議院調査局原子力問題調査特別調査室長      関  武志君
    —————————————
委員の異動
三月二十八日
 辞任         補欠選任
  野中  厚君     百武 公親君
  福山  守君     三ッ林裕巳君
  松本 剛明君     宮内 秀樹君
  宗清 皇一君     宮路 拓馬君
  簗  和生君     上杉謙太郎君
  山際大志郎君     石崎  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  石崎  徹君     山際大志郎君
  上杉謙太郎君     簗  和生君
  百武 公親君     野中  厚君
  三ッ林裕巳君     福山  守君
  宮内 秀樹君     高村 正大君
  宮路 拓馬君     宗清 皇一君
同日
 辞任         補欠選任
  高村 正大君     八木 哲也君
同日
 辞任         補欠選任
  八木 哲也君     松本 剛明君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力問題に関する件
     ————◇—————
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高木毅#1
○高木委員長 これより会議を開きます。
 この際、御報告いたします。
 第百九十三回国会、原子力問題調査特別委員会理事会の決定により、本委員会の活動等について専門的見地から助言を求めるため、会員七名から成る衆議院原子力問題調査特別委員会アドバイザリー・ボードを設置いたしました。
 本アドバイザリー・ボードにつきましては、各会派の理事等の協議により、今国会においても設置することとなりました。
 以上、御報告申し上げます。
     ————◇—————
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高木毅#2
○高木委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 原子力問題に関する件の調査のため、本会期中、アドバイザリー・ボード会員から意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人として出席を求めることとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高木毅#3
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ————◇—————
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高木毅#4
○高木委員長 原子力問題に関する件について調査を進めます。
 この際、原子力規制委員会の活動状況について説明を聴取いたします。更田原子力規制委員会委員長。
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更田豊志#5
○更田政府特別補佐人 原子力規制委員会委員長の更田豊志でございます。
 衆議院原子力問題調査特別委員会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 原子力規制委員会は、原子力に対する確かな規制を通じて、人と環境を守るという使命を果たすため、さまざまな課題に取り組んでおります。
 まず第一に、原子力施設等に係る規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえ制定した新しい規制基準への適合性審査については、これまで、発電用原子炉について十一の事業者から二十七基の原子炉に係る申請が、核燃料施設等について九つの事業者から二十一の施設に係る申請がなされております。
 これまでに、九州電力川内原子力発電所一号炉及び二号炉、玄海原子力発電所三号炉及び四号炉、関西電力高浜発電所一号炉、二号炉、三号炉及び四号炉、美浜発電所三号炉、大飯発電所三号炉及び四号炉、四国電力伊方発電所三号炉、東京電力柏崎刈羽原子力発電所六号炉及び七号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所の計十五基に対して設置変更許可を行いました。
 また、関西電力高浜発電所一号炉及び二号炉、美浜発電所三号炉並びに日本原子力発電東海第二発電所について運転期間延長の認可を行いました。
 このほか、九州電力玄海原子力発電所一号炉、日本原子力発電敦賀発電所一号炉、関西電力美浜発電所一号炉及び二号炉、中国電力島根原子力発電所一号炉並びに四国電力伊方発電所一号炉の計六基について、廃止措置計画の認可を行いました。
 核燃料物質の加工施設については、グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン、日本原燃濃縮・埋設事業所、三菱原子燃料並びに原子燃料工業東海事業所及び熊取事業所の加工事業の変更許可を行い、廃棄物管理施設については、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の大洗研究所廃棄物管理事業の変更許可を行いました。
 試験研究炉については、国立大学法人京都大学複合原子力科学研究所の臨界実験装置及び研究用原子炉の設置変更承認、近畿大学原子力研究所原子炉の設置変更許可並びに国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の定常臨界実験装置、原子炉安全性研究炉及びJRR3の設置変更許可を行いました。
 また、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構のJRR4、過渡臨界実験装置及び高速増殖原型炉「もんじゅ」について、廃止措置計画の認可を行いました。
 以上のとおり、原子力施設等に関する審査、検査を順次進めております。
 規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に係る適合性審査の実績等を踏まえて、有毒ガスからの防護、高エネルギーアーク損傷対策、降下火砕物対策等に係る改正を行い、継続的に改善を図っております。
 第二に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の安全な廃炉や汚染水対策の実施に向け、規制当局としての立場から、積極的な監視を行っており、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、実施計画の審査などに当たっております。
 引き続き、安全上の観点からの優先順位を明確にした中期的リスクの低減目標マップを廃炉作業の進捗に応じて改定し、完了した措置と引き続き監視が必要な措置を明示するなどして、処理した水の処分や使用済み燃料プールからの燃料の取り出しなどの対策が適切に行われるよう、監視、指導を行ってまいります。
 第三に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、最新の国際的知見を積極的に取り入れるなど、防災計画の立案に使用する判断基準等が常に適正なものになるよう原子力災害対策指針の充実を図るとともに、原子力災害拠点病院の指定促進の支援など、原子力災害時における医療体制の着実な整備を進めております。
 放射線モニタリングについては、原子力規制事務所におけるモニタリング担当職員の配置等により、緊急時モニタリング体制の充実強化を図っております。また、総合モニタリング計画に基づき、東京電力福島第一原子力発電所事故に係る状況に応じた環境放射線モニタリングを継続するとともに、モニタリング結果について、関係自治体その他の国内外への情報発信にも努めています。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を、継続して国際原子力機関、IAEAより得ております。
 最後に、原子力利用における安全対策の一層の強化のための制度の見直しについて申し上げます。
 第百九十三回国会において、IAEAの総合規制評価サービス、IRRSミッションによる勧告等を踏まえた原子力事業者等に対する検査制度の見直し、放射性同位元素の防護措置の義務化等を内容とする関係法律の改正が成立しました。原子力規制委員会としては、法改正の趣旨を実現すべく、順次、関係政令、規則等の整備や新たな検査制度の試運用などを行ってきたところです。来年四月の全面施行に向け、透明性を確保しつつさまざまな関係者の意見等を踏まえて関係政令、規則等を整備するとともに、さらなる組織体制の強化と人材育成に取り組むことにより、新たな制度の運用が円滑に進むよう、万全を期してまいります。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 我が国の原子力規制に対する信頼の回復は、いまだ道半ばにあります。原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、今後とも努力してまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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高木毅#6
○高木委員長 以上で説明は終わりました。
    —————————————
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高木毅#7
○高木委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として原子力委員会委員長岡芳明君、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構理事伊藤肇君及び東京電力ホールディングス株式会社代表執行役副社長守谷誠二君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として文部科学省大臣官房審議官増子宏君、文部科学省大臣官房審議官岡村直子君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官新川達也君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、原子力規制庁次長荻野徹君、原子力規制庁原子力規制技監櫻田道夫君、原子力規制庁長官官房緊急事態対策監山形浩史君、原子力規制庁長官官房核物質・放射線総括審議官片山啓君、原子力規制庁長官官房審議官青木昌浩君、原子力規制庁長官官房審議官片岡洋君及び原子力規制庁原子力規制部長山田知穂君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高木毅#8
○高木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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高木毅#9
○高木委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。宮澤博行君。
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宮澤博行#10
○宮澤委員 皆さん、おはようございます。自民党の宮澤博行でございます。
 本日は、こうして質疑の機会をお与えいただきましたことに、まずもって感謝を申し上げたいと思います。
 早速ではございますが、質疑に入らせていただきます。
 本日私が取り上げさせていただくのは、原子力発電をめぐる廃棄物についてでございます。
 廃棄物といってもさまざまあるわけでございますが、低レベル放射性廃棄物あり、高レベル放射性廃棄物あり、そして福島の汚染水あり。そして、この高レベル放射性廃棄物に関して言うと、使用済み燃料の中間貯蔵も問題としてあるわけであって、それを考えると、では再処理はどうするんだ、こういう問題もいっぱい出てくるわけなんですね。
 そういう中において、きょうは、全てを扱うことはできませんので、二点に絞って質疑をさせていただきたいと思います。
 一つは福島の汚染水について、もう一つは高レベル放射性廃棄物について、この二点について質問をさせていただきたいと思います。
 まずは、福島第一原発の汚染水についてであります。
 ことしの一月十日に、多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会、これが報告書を出してくださいました。一月十日、発表されたんですね。一月十日は私の誕生日なんですけれども、ヤジありがとうございます。この資料に基づいて質疑させていただきたいんですが、まずは、この汚染水、毎日裏山の方から地下水が三百トン流れてくる、そして、汚染水が、増加量が、当初一日に五百四十立米だったものが、現在は百八十立米となっている。そして、処理済みの水が百十一万立米。ですけれども、今後のタンクの建設計画は百三十七万立米となっております。
 この報告書にも、「タンクを建設するために適した用地は、限界を迎えつつある。」というふうに書いてあります。用地が限界と書いてありますけれども、むしろこの汚染水問題がもうリミットが近づいているというふうに解釈してもいい問題だと思うんですね。だからこそ、これはもう先送りすることができない重要な問題だというふうに考えております。
 では、どういうふうにこれを処理していくのかについては、実はもう案が出ているんですね。
 これが、汚染水処理対策委員会の中のトリチウム水タスクフォースという方々が平成二十八年六月に発表したトリチウム水タスクフォース報告書というものがあって、この中で幾つか書かれているわけです。一つは、地層注入、地層に注入してしまう。又は、海洋に放出する、海洋放出。それで、大気放出というのもあるんですが、これは水蒸気として出してしまうというものと、水素ガスとして出してしまうもの、これが二つに分かれているんですね。そしてもう一つは、地下埋設。この地下埋設も、固化したもの、ゲル状化したもの、若しくは高濃度・少量にしたものというこの二つのものが挙げられているわけでございます。
 これらについて今後どのように決断していくのかというのは、これは政府にとっても大きな問題だと思うんですが、その前に聞いておきたいんです。
 これに関して公聴会を開いているというふうにこの報告書には書いてあるんです。八月三十日には富岡町、三十一日には郡山市と東京で説明・公聴会が開かれている。この説明会の国民の皆さんの御意見については、ここに簡単に書かれているんですけれども、余りにも簡単に書かれ過ぎているんです。ですので、ここのところをまず説明をしていただきたい、そのように思います。
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新川達也#11
○新川政府参考人 お答え申し上げます。
 多核種除去設備、いわゆるALPS等で浄化処理した水につきましては、その取扱いの決定に向けて、風評被害など社会的な観点も含め、国の小委員会で総合的に議論をしているところでございます。
 昨年八月には、処分方法や処分した際の県民、国民の皆様の御懸念を把握し、今後の小委員会での検討を深めるために、説明・公聴会を実施をしております。
 その説明・公聴会におきましては、処理水にトリチウム以外の核種が含まれることによる安全性に対する不安、トリチウムの危険性について、風評被害の懸念があるので海洋放出は反対、トリチウムのモニタリングの難しさ、処理水の長期保管を検討すべき、国民への丁寧な情報発信が必要などのさまざまな御意見をいただいたところでございます。
 まずは、説明・公聴会でいただいた論点について議論を尽くすことが重要であると考えております。
 これまでの小委員会において、トリチウム以外の核種の取扱いやトリチウムの健康影響などについても議論を行ってきましたが、引き続き、その他の論点についても国の小委員会で丁寧に議論を進めていく所存でございます。
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宮澤博行#12
○宮澤委員 簡単に御説明をありがとうございました。
 もう少し説明していただきたいんです。特に、このトリチウムが生物に与える影響、この三に書いてあります「トリチウムの生物影響について」、本当に、これはどのように答えたのか。どのような意見があったのかではなく、どう説明したのかについて答えていただけますか。
 それから、「合意形成の在り方について」、これについても御意見があったようですが、どう答えたのか、それについても補足して説明していただきたいと思います。
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新川達也#13
○新川政府参考人 トリチウムの生物影響に関しましては、トリチウムはDNAを破壊し、風評ではなく実被害が出る危険物質であるというような御指摘をいただいております。それに関しましては、専門家の委員の方から、トリチウムの危険性について、トリチウムは放出の際に濃度をしっかりと薄めることによって安全性が確保できるというような御説明をしていただいたところでございます。
 また、国民の合意形成に関しましては、このような説明・公聴会若しくは国民の意見を聞く場というのを更に設けてほしいという御意見をいただいておりまして、それにつきましては、更に、国民の合意形成のあり方について国の小委員会で総合的に議論して、しっかりと対策をとってまいりたいというふうに考えております。
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宮澤博行#14
○宮澤委員 そのトリチウムについてですけれども、トリチウム自体は害のあるものではあるけれども、希釈等によって生物に影響のない形で技術的に放出することができる、そういうふうに私も捉えました。なるほどというふうに思ったんですけれども。
 では、この公聴会の意見の中で、出された意見をこの報告書の中で書いているときに、風評被害が懸念されるため海洋放出には反対と、ここが特別に出されているわけであります。
 それと、この報告書をめくっていくと、次には、十二ページですけれども、六、「環境放出する際の放射性物質の管理(モニタリング等)の考え方について」と書いてあるんですね。
 つまり、環境放出というのも十分これは検討されているような、そんな雰囲気が感じられます。そして、それについてはちゃんとモニタリングしていくんだ、まあ、セットでしょうけれども、こういうふうなことも考えられている。
 ということは、海洋放出それから大気放出、選択肢として十分考えられるし、考えているということなんでしょうけれども、先ほどおっしゃったとおり、希釈、モニタリング、それは本当に技術上可能なのか、どの程度まで希釈すれば本当に安全と言えるのかどうか、それについてどういうふうに説明されるんですか。お願いします。
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新川達也#15
○新川政府参考人 お答え申し上げます。
 トリチウムを含みますALPS処理水の処理の方針につきましては、現在、その取扱いの決定に向けて国の小委員会で総合的に議論をさせていただいているところでございまして、その何らか処分方法について現時点で方針を出しているものではございません。
 ただ、処分を仮に行うとした場合には、処分時の規制基準を満足しているかという処分の安全性を確認すること、また、周辺環境の濃度が十分低い水準を保っているかという周辺環境の安全性を確認すること、そして、その測定結果を活用し、処分に関する不安を払拭し、安心を追求するという、いずれも重要であるというふうに考えております。
 以上でございます。
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宮澤博行#16
○宮澤委員 それではやはりわからないんですよ、聞いている方が。
 トリチウムはこれだけ希釈すれば大体どこどこのこれこれと同じとか、ふだん吸っている空気と同じとか、何か例えがないとわかりにくいと思うんですね。
 モニタリングについては、きちんと測定器をたくさん設置するしかないと思うんですけれども、ぜひちょっと説明の仕方を工夫していただかないと、不安が残る、そんな感じがいたしますので、ぜひお願いいたします。
 それで、この報告書の中に非常に興味深いものがございまして、この処理方法について、五ページなんですけれども、前例あり、海洋放出の例、前例あり、水蒸気放出の例、前例あり。これはどこかの国の前例なんでしょうかね。それをちょっと説明してください、前例の説明。そして、それに対して、その国の国民の皆さんの評価、そして合意形成、どういうふうになされたのか、ぜひ答えていただきたいと思います。
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新川達也#17
○新川政府参考人 今御指摘ありました点につきましては、ALPS小委員会のもとにありますトリチウム水タスクフォースで検討させていただいております。
 その中で、海洋放出、大気放出も、いずれの処分方法であっても、環境中に放出する際の規制基準を満足する形の処分が可能であるという評価を得ておりますし、また、規制の成立性、それから前例があるということについても説明をされているところでございます。
 トリチウムを含む放射性の液体廃棄物につきまして、まず、国内外の原子力施設においては、各国の定める規制基準を満足する形で海洋放出、大気放出が行われております。
 例えば、スリーマイル島の原発事故の際には、トリチウムを含む放射性液体廃棄物について、アメリカ合衆国原子力規制委員会が、河川への放出や大気放出といった九つの選択肢について、影響が非常に小さいと評価をしまして、この中から、事業者がステークホルダーへの説明等を経て、大気放出を行うなど、環境中への処分を行っております。
 いずれにせよ、処理水の取扱いにつきましては、風評被害など社会的な観点も含めて総合的な検討を行う必要がございまして、まずは小委員会で議論を尽くすことが重要と考えております。
 引き続き、予断を持たずに小委員会で丁寧に検討を進めてまいります。
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宮澤博行#18
○宮澤委員 スリーマイル島の事例が出されました。スリーマイル島でいろいろ選択肢が検討されたけれども、最終的に大気放出になったということですね。
 だとすると、海洋放出の事例はどうなんでしょうか。
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新川達也#19
○新川政府参考人 海洋放出につきましては、国内のさまざまな原子力施設におきまして、各国の定める規制基準を満たす形で海洋への放出が行われております。
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宮澤博行#20
○宮澤委員 各国でもなされているということなんでしょうか。(新川政府参考人「はい」と呼ぶ)そういうことですか。
 だとすると、一つ質問を戻しますけれども、その国々でどれだけの基準に希釈すれば大丈夫なのかということが数値として出されるわけでありますから、そこのところを事例をちゃんと国民の皆さんにわかりやすいような用意をしておいていただきたいと思います。
 この件についてはこの辺にしておきます。
 もう一点、地層注入と地下埋設ということも書いてあるんですけれども、これ、どうなんですかね、これをやろうとすると適地選定ということが非常に重要になってくるんですが、これについての可能性、見通し、どのように考えていらっしゃるんでしょうか。
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新川達也#21
○新川政府参考人 お答え申し上げます。
 地層注入につきましては、技術的に実施は可能でございますが、適切な地層を見つけ出すことができない場合には処分を開始することができない、地下埋設につきましても、技術的に実施は可能だが、新たな規制基準の策定が必要になる可能性があると、トリチウム水タスクフォースにおきまして評価をされておるところでございます。
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宮澤博行#22
○宮澤委員 大体、趣ということはわかりました。わかりやすい説明を今後ともぜひよろしくお願いいたします。
 総合的に判断してどうなのかということを、最後の最後、聞きたいんですけれども、今の御答弁、やりとりを見ていて、何となく感じとしてわかりました。なかなかお答えにくい問題かもしれませんが、では、総合的にどうするかについては、今時点で答えられる問題なんでしょうか、どうでしょうか。
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新川達也#23
○新川政府参考人 御指摘の点につきまして、現在、国の小委員会におきましてまさに総合的に議論しているところでございます。
 昨年八月に実施しました説明・公聴会で出ました論点につきましても、小委員会で予断を持たずに検討しているところでございます。スケジュールありき、結論ありきで進めるものではなく、小委員会で議論を尽くすことがまずは重要と考えておりまして、引き続き丁寧に検討を進めてまいりたいと考えております。
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宮澤博行#24
○宮澤委員 ありがとうございました。
 では、大きい二点目の、高レベル放射性廃棄物について質問をさせていただきたいと思います。
 私が他で所属している経済産業委員会においても、この高レベル放射性廃棄物の問題については、与党、野党問わず、多くの方が御質問されておりました。
 原子力発電に賛成であっても反対であっても、この問題は非常に重要です。いつかやらなくちゃいけない。他国に押しつけるということがあってはならないと思います。自分たちで使った原子力燃料ですから、自分たちでちゃんと処分する、そういう責任が必要だと思いますし、それは政府の皆さんも御苦労されていると思いますが、我々国会議員一人一人も、では地元はどうなんだろう、そういう視点でこの問題に取り組んでいくことが私は非常に重要だと思うんです。
 日本としては、現在、この高レベル放射性廃棄物、使用済み燃料を再処理して、濃縮して、高レベル放射性廃棄物を地層処分するという方針なんですね。
 それで、この冊子があるんです、「諸外国における高レベル放射性廃棄物の処分について」。これは結構量も多いんですけれども、もうじき新しいものができるというふうに聞いたんですが、二〇一八年版、拝見したんですが、これはなかなかわかりやすくまとめられているなというふうに思いました。
 これに沿って質問をさせていただきたいんですが、その前に、この高レベル放射性廃棄物について、政府の方で全国で説明会をなさっているということなんですね。その御努力にも感謝を申し上げますけれども、どんな御意見が出されているんでしょうか。まずはお願いします。
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村瀬佳史#25
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、高レベル放射性廃棄物の最終処分は現世代の責任として解決すべき重要な課題であるという問題認識に立ちまして、国が前面に立って取り組むこととし、二〇一七年に科学的特性マップを公表したことをきっかけに、現在、全国で対話活動に取り組んでいるところでございます。
 そうした中で、ガラス固化体から放射性物質が地下水に溶け出さないのかといった懸念ですとか、地震や火山の多い日本で本当に地層処分ができるのかといったような意見もいただいているところでございます。
 他方で、社会全体で解決すべき問題であり、電気を使ってきた一人一人がこの問題に向き合わなければいけないといったような意見もいただいているところでございます。
 また、処分事業の実現に向けた今後の具体的なプロセスはどのようになるのか、また、受け入れた地域の将来にとってどのようなメリットがあるのか、より詳しい説明が聞きたいといったような御意見もいただいているところでございます。
 現在、このような声も踏まえまして、我が国で地層処分が可能であることを科学的に示すマップの説明だけでなく、処分地選定に向けた今後の進め方ですとか、処分事業が地域の雇用や生活に及ぼし得る影響などにつきまして、海外の事例なども交えながら、先ほど委員から御指摘いただいた資料なども使いながら、より具体的な説明や情報を行うべく取組を進めているところでございます。
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宮澤博行#26
○宮澤委員 ありがとうございました。
 一点目のガラス固化体の地下水の問題、それから二点目の地震、地殻変動の問題。地殻変動の問題は学者さんのお知恵をかりないといけないかもしれませんが、ガラス固化体と地下水の問題については、これは聞かれるでしょう、やはり。どう答えるんですか。
 これは技術的に安全ですよ、安全ですよ安全ですよと言ったって、国民の皆さんは不安になるわけでありますから、ここをどう説明するかというのは非常に大事なところだと思います。どう説明をされているんでしょうか。
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村瀬佳史#27
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、科学的、客観的な事実をしっかりお示しすること、政府がどう考えているかということではなく、事実をしっかりと正確にお示しすることが重要だと考えてございます。
 ガラス固化体は、再処理の過程から出てきた廃液を、科学的に安定していて放射性物質を閉じ込めるのにすぐれた性格を持っているガラス原料と溶かし合わせまして、ステンレス容器にこれを入れて固化したガラス固化体を地層処分することにしているところでございます。
 ただ、これだけではなく、処分に当たっては、ガラス固化体をそのまま地中に埋めるのではなく、オーバーパックという厚さ二十センチ程度の分厚い鋼鉄製の容器に封入いたしまして、さらに、ベントナイトという水を容易には通さない粘土物質で更に覆うことにして、このオーバーパックと粘土材で一メーター程度の厚さの人工バリアを形成することで放射性物質を地下水から隔離をいたしまして、しっかりと閉じ込められるように対策をした上で、三百メーターより深い地下の安定した岩盤に埋設するということとしているところでございます。
 こういった対策を施すことによって客観的な評価、科学的な評価を得まして、将来にわたって人間の生活環境には悪影響を及ぼさないという科学的な評価を得られているところでございます。
 こうした長期の安全性をより確かなものにするために、NUMOなどによるさらなる技術開発を進めるとともに、先ほど申し上げたように、客観的な事実をしっかりと正確に透明性を持って国民にお示しをし、説明を丁寧にさせていただくことによって御理解を賜ってまいりたいということで取り組んでいるところでございます。
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宮澤博行#28
○宮澤委員 これについては、もうちょっとわかりやすい方がいいのかなという感じがしますけれども、ぜひまたブラッシュアップをしていただきたいと思います。
 そして、先ほどの説明会の御意見の中にもありましたが、地域として何がメリットという言葉ではないでしょうけれども、将来の地域のことについても言及がありました。
 やはり、この冊子にも、どの国にも地域振興方策について言及されているわけですね。これは日本においてはどういうふうに考えられているんでしょうか。
 例えば、スウェーデンでは、付加価値事業としての投資、教育、ビジネス開発、インフラ、フィンランドでは固定資産税の優遇、フランスでは、公益事業共同体を設置して、地層処分場の設置、操業のみならず、周辺区域の国土開発や経済開発事業を推進すると書いてあるんですが、日本としては、やはり、そろそろこの地域振興方策も策定しながら、想定しながら説明会に臨んでいく時期なのではないかと思うんですが、それについてはいかがでしょうか。
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村瀬佳史#29
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、我が国でも、まずは、処分事業の実施に伴う税収増などの効果があるのはもちろんなわけでございますけれども、処分事業に協力いただける地域に対しての敬意や感謝の念を持って、社会として適切に当該地域の発展に貢献していく必要があるという認識に基づきまして、政府といたしまして、例えばでございますけれども、文献調査段階では年間十億円、概要調査段階では年間二十億円、毎年交付できる交付金制度などの政策措置を準備をしているところでございます。
 また、これにとどまらず、地域におきまして、選定調査段階から設置されることになっております対話の場というものを設置をいたしまして、この対話の場を通じてさまざまなコミュニケーションを重ねまして、その中から出てくる地域の声に対応する政策対応をするという方針としているところでございまして、こういった、地域のニーズに寄り添った振興策を総合的に展開してまいりたいと考えてございます。
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