農林水産委員会

2019-05-16 参議院 全179発言

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会議録情報#0
令和元年五月十六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     こやり隆史君     松下 新平君
     長峯  誠君     礒崎 陽輔君
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     松下 新平君     徳茂 雅之君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         堂故  茂君
    理 事
                上月 良祐君
                藤木 眞也君
                田名部匡代君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                岩井 茂樹君
                進藤金日子君
                高野光二郎君
                徳茂 雅之君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                松下 新平君
                小川 勝也君
                鉢呂 吉雄君
                藤田 幸久君
                徳永 エリ君
                森 ゆうこ君
               佐々木さやか君
                里見 隆治君
                儀間 光男君
   国務大臣
       農林水産大臣   吉川 貴盛君
   副大臣
       農林水産副大臣  高鳥 修一君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       高野光二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       農林水産大臣官
       房長       水田 正和君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   光吉  一君
       農林水産省消費
       ・安全局長    新井ゆたか君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省農村
       振興局長     室本 隆司君
       農林水産省政策
       統括官      天羽  隆君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部
 を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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堂故茂#1
○委員長(堂故茂君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、長峯誠君及びこやり隆史君が委員を辞任され、その補欠として礒崎陽輔君及び松下新平君が選任されました。
    ─────────────
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堂故茂#2
○委員長(堂故茂君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産大臣官房長水田正和君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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堂故茂#3
○委員長(堂故茂君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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堂故茂#4
○委員長(堂故茂君) 農地中間管理事業の推進に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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岩井茂樹#5
○岩井茂樹君 自由民主党の岩井茂樹でございます。
 本日は、農地中間管理事業の推進に関する法律、その改正案について質問をさせていただきます。今日、てんこ盛りなので、この法案に一本に絞って質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 元号が令和に変わりました。新しい元号にふさわしい農業はどのようなものか、これを機会にもう一度しっかり考えることが必要かと思っております。
 令和の令、これは使役の意味があるそうで、令和で和せしむということで、平和にするとか調整を図るというような、そんな意味があるとも聞いております。一方で、令和の令というのは今まで元号に使われたことが一度もないという話があって、また令和の和というのは過去に二十回既に元号に使われているということで、新しいものと昭和の面影を持った古い和という両方入った元号ではないかなと思っております。まさに保守の精神、守るべきものは守りながらも変えるべきものは変えていくという、そんなものがにじみ出た元号だと感じております。
 実はこれ、農政改革においても全く同じだと思っておりまして、変えるべきもの、そして守るべきもの、この両者をどうやって適切に考えていくかというのが大切だと私も思っております。大切なのは、何を変えて何を守っていくのか、その調和を図っていくこと、現状をしっかりと把握をして変えるべきものと守るべきもののバランスをしっかり取っていく、これが政治の役割だとこの委員会を通しても感じているところであります。
 平成二十五年十二月に制定されました農地中間管理事業推進法も、農業者の高齢化や耕作放棄地の拡大が進展する中で、大切なもの、つまり、農産物という経済的価値のほかに多面的で公益的な価値、機能を併せ持つ農業を、それ自体をどうやって守っていくか、このために制定されたものだとも感じております。
 農地中間管理事業推進法が制定されてから五年が経過をいたしまして、今回の法改正の意味、これは、今回の法改正は変えるべきものと守るべきもののバランスを再調整する作業だとも感じております。守るべきものまで変えてしまっていないのか、反対に、もう少しここを変えた方がいいんではないかというようなこと、それを確認をする、守るべきものと変えるべきもののバランスを調整をする、そんな審議だと感じております。
 先月、本委員会が栃木県足利市で視察を行い事業の運用状況を伺った際にも、そこには農地の集積、集約化に成功に導いた立て役者の方がいました。自ら農業を営み、地域の農地の利用状況を熟知している農業委員でありました。このように、熱意あふれる現場のキーマンの存在、そして現場での活躍が農地の集積、集約化を実現するためには大変重要であるというのを肌身をもって感じたところです。
 本改正案は、このような現場レベルでの取組をより一層重視し、地域での話合いを活性化させる方向を目指すものになっていること、また、現場が動きやすいように事業の手続を簡素化する方向になっていることは、私自身評価をしているところです。
 その上で、守るべきものが守られているか、反対に、まだ足りないものはないのか、運用で困ることが起きていないかという点を中心に、短い時間でありますが、質問させていただきます。
 各論に入る前にまず確認をしておきたいのは、我々が目指すものは、農林水産業の成長産業化など、変えること一辺倒ではなくて、多面的機能の発揮、農村の振興、地域の活性化、これら守るべきものがあるということが重要な点だと感じております。農林水産業・地域の活力創造プランにおいても、産業政策と地域政策、これ車の両輪でやらなければいけないという話になっておりますし、総理も、農は国の礎であり、美しい田園風景を守ることは政治の責任であると、これ繰り返して答弁をされているところであります。
 そこで質問です。担い手への農地集積によって、農村の人口減少、コミュニティーの弱体化が進むとの懸念もあります。政府が目標とする担い手の農地集積率八割を達成したときの我が国の農業と農村の姿について、農林水産大臣はどのように思い描いていらっしゃるのか、お考えをお聞かせください。
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吉川貴盛#6
○国務大臣(吉川貴盛君) 農業人口の減少、高齢化が進む中で、これから地域農業を担う方が意欲を持って生産活動を行うためには、農地の分散確保を解消をし、担い手が使い勝手のよい形で農地を利用することで効率的な農業を展開することが必要であると考えております。このため、担い手への農地集積目標を設定をいたしまして、農地バンクによって農地の集約化を進めようとしているところでございます。
 目標が達成されますと、全国の大宗の農地におきまして、スマート農業の展開も含めた効率的な農業が展開される基盤が構築されるため、農業全体の成長産業化や、新たに農業を営もうという方々の参入増にもつながります。地域にとりましても、農業人口が減少する中で、担い手に農地が引き継がれ、農地が放棄されず維持されていくことにもなるのではないかと考えております。
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岩井茂樹#7
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 まさに、やはり究極的な目的というのは、我が国の歴史、伝統、文化にも一緒に歩んできたこの農業というものをどうやって守っていくか、継続的に維持していくかということでありますので、その集約化が、あくまでもこれは手段であって目的にならないように、是非しっかりと取り組んでいただければと思います。
 次に、農地集積、集約化における農地中間管理機構の実績と課題について御質問いたします。
 担い手の農地集積率は、平成二十九年度末の時点において全国平均で五五・二%、なかなか目標に及んでいないのが現状にあります。
 そこで質問なんですが、担い手の農地利用面積シェアが上昇しているものの、その伸びが鈍化している理由、また農地集積、集約化における農地中間管理機構のこれまでの実績及び課題について端的にお答えください。
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大澤誠#8
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、平成二十六年度の農地バンクの発足以来、それまで停滞していました担い手への農地の集積につきましては、当時の四八・七%から、平成二十九年度には五五・二%まで上昇しております。これは農地バンクが一役買っているというふうに私どもも認識しております。
 ただ、これも委員の御指摘のとおり、近年、集積率の伸びが鈍っているということも事実でございます。これは、この要因分析を今回の見直しに際していたしましたけれども、既に農地の集積、集約化の機運があった平場の水田地帯での取組が一巡して、中山間地域など、新たに地域の話合いから始めなければならない地域が多くなっているということではないかと思っております。委員のお言葉で、よれば、立て役者、キーマン、こういうところの不足が一因となっていると考えております、話合いの活性化が行われない一因となっておると考えております。
 そこで、今回の見直しにおきましては、このように、新たに地域の話合いを活性化させるという課題に対処するために、農地バンクとJA、農業委員会など、地域でコーディネーター役を担ってきた組織が一体となって農地集約化のための地域の話合いを推進していくと、こういう構想を持っております。
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岩井茂樹#9
○岩井茂樹君 集約化が進まない理由の一つが、中山間地などのなかなか農地集約が進まないところがあるということだというお答えだと思います。
 平成二十五年に成立した農地中間管理事業の推進に関する法律、これが参議院の農林水産委員会で可決をしたときに、その附帯決議第六項目にも、平たん地と格差を考慮し、中山間地等直接支払制度と連携するなど創意工夫を凝らして事業展開が可能となるように措置をすることということで、しっかりと政府に求めているところであります。
 これを踏まえて、この附帯決議第六項目、これを念頭に置きながら中山間地域でどのような事業を今まで展開をしてきたか、また今後の推進策についてお伺いいたします。
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大澤誠#10
○政府参考人(大澤誠君) この附帯決議を受けまして、中山間地域における農地集積を進めるために様々な措置を講じてまいりました。
 一番大きいのは、平成二十九年の土地改良法改正によりまして、農家負担や同意によらない基盤整備事業、こういうものを創設いたしまして、その中でも、特に中山間地域の面積要件を緩和したところでございます。
 また、運用上も、特に中山間地域には果樹地帯も非常に多うございます。こういうところでどうやってこの農地バンクを機能させていくかということを関係局とも相談をいたしまして、果樹園地の集積を重点的に進めるモデル地区、こういうのを関係局が共同して設定をするとともに、果樹産地につきましては、人・農地プラン、単独の話合いというよりも、やはり産地の協議会がキーマンとしての役割を果たしているという認識の下に、この産地協議会と農地バンクが連携した場合に、農林省の補助事業であります果樹の改植等の支援する予算、これを優先配分すると、こういうような措置を講じてきたところでございます。今回の見直しの中で更に強化したいと思っております。
 具体的には、何よりもこの地域の徹底した話合い、これを、人・農地プラン作成に向けて関係者が一体となって、地域主導で農地の利用の在り方を検討する体制をつくっていくと、これがまさに中山間の一番求められていることだと思いますけれども、それを後押しするために、予算面におきましても、地域集積協力金を中山間地農業ルネッサンス事業に新たに位置付けまして、その六割を中山間地域の優先枠として設けることといたします。また、中山間地域における農地の最低集積要件、事業を活用するための最低集積要件を平場の五分の一に緩和したところでもございます。
 これらの措置を組み合わせることによりまして、中山間地域における農地集積、集約化の取組を重点的に推進してまいりたいと考えております。
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岩井茂樹#11
○岩井茂樹君 今のお話、様々な、例えば中山間地の面積要件の緩和をしてきたり、これからにおいては、例えば協力金に関して言えば優先枠の設定とか、これも要件の緩和という話が入ってきている。ある意味、中山間地域での事業推進が必要だとすごく認識をされていて、それに対してインセンティブを今回も少し増やしているという、そんな認識でいるんですけれども、この点については評価をしたいと思います。
 中山間地というちょっとキーワードが出たので、そこで少し深掘りしたいと思うんですけれども、まず基本的な定義を押さえたいと思います。
 中山間地域というのはどのように定義されているか、御説明願います。
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室本隆司#12
○政府参考人(室本隆司君) 中山間地域の定義に関する御質問でございますが、食料・農業・農村基本法の第三十五条では、山間地及びその周辺の地域その他の地勢等の地理的条件が悪く、農業の生産条件が不利な地域を中山間地域等としてまず規定しております。
 この中山間地域等につきましては、一つは、農林統計に用いられる地域区分における、都市的地域、平地農業地域、中間農業地域、山間農業地域の四つの区分がございますが、このうち中間農業地域と山間農業地域、この二つを合わせた中山間地域に加えまして、この先ほど申し上げた「等」には、山間地及びその周辺の地域には該当しませんが、特定農山村法、山村振興法、過疎法、半島振興法、離島振興法、こういった地域振興立法の指定を受けている対象地域が含まれております。
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岩井茂樹#13
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 今の御説明、ざっくり言うと、例えば耕地に傾斜地が多いとか林野率が高いとか、高齢化が進んでいる、人口減少が進展をしているというような、そのような指標によって平場と比べると条件が不利な地域であるというふうに定められているのではないかなと感じました。
 その中で、耕地の傾斜地について少し、ちょっと地元の話でもあるんですけど、更にちょっとここ深掘りしたいんですけれども。
 静岡県に三島市という市がございまして、東京から新幹線で四十分から五十分、伊豆半島の玄関口の一つでありまして、箱根の山々の麓に位置しております。この地域は若い農業者も多く、古くから、箱根の西側、標高大体五十メートル以上の斜面に広がる畑では大根やバレイショなどの露地野菜が栽培をされており、箱根西麓三島野菜ということでブランドとして大変人気が実はございます。また、三島馬鈴薯という地理的表示、GIも取得するなどチャレンジ精神も旺盛で、若手農家の皆さんも非常に頑張っている。
 ただ、この地域、斜面で露地野菜を栽培しております。でも、中山間地域に認められていないのが現状です。現地に行くと分かるんですけれども、箱根山麓だけあって傾斜地は大変多くて、どう見ても平地農業地域にはこれ見えない、そんなふうに私は感じます。現場の農業者からは、斜面地の圃場が多くあり、点在する小規模な農地を持つ地権者をまとめて、農地整備事業で定められている平地の実施要件である、これ平地はたしか十ヘクタールということでありますけれども、それ以上の農地を集約するの、これ実際は傾斜地なので非常にハードルが高い、困難だという、そんな声が実は聞こえてまいります。
 条件不利地域とされている中山間地域と平場の境界はどこなのか、明確に定義することはなかなかこれ難しいんではないかと感じます。境界は、様々な条件が連続的に徐々に変化していくものであって、きれいにこうやって線引きができるものでもないと思います。平場と区分される地域であっても、実際には傾斜地が多く農地集積や基盤整備事業がやりづらい、言わば準中山間地域と言うべきところが実は全国にも結構あるんではないかなと思います。
 そこで質問いたします。
 今回の法改正は、農地の集積を加速化するものだと認識しています。平場であろうが中山間地であろうが、あまねくその推進を図るものだと認識をしております。もし地形的に平場でなく集積が困難なのに、中山間地域にも指定されず農地の集積が進まないエリアがあるとすれば、これは速やかに対応を図っていくべきだと私は思っております。中山間地域の指定がなくとも、傾斜地の多い地域あるいは基盤整備事業の対象範囲に傾斜地を一定割合含む場合などには、平場と異なることを加味した要件緩和や中山間地域に準ずる措置など、柔軟に支援を行っていただきたいと思うんですけれども、この点に関して、高野政務官、よろしくお願いします。
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高野光二郎#14
○大臣政務官(高野光二郎君) 岩井茂樹委員の質問に答えさせていただきます。御質問ありがとうございます。
 委員の御地元、三島市は都市的地域に該当しますが、傾斜地において、御紹介がありました箱根西麓三島野菜や三島馬鈴薯等のブランド農産物の生産やGIを進めていると承知しております。GIの取組を支援をする地理的表示保護制度活用総合推進事業については、自然条件等の条件不利性にかかわらず統一的に支援することから、中山間地域に対する特例措置を設けず、全国同一に一律となっているところでございます。
 農林水産省といたしましては、地域の農業者が創意工夫を発揮し、地域の所得向上や活性化に向けてチャレンジしていただいている取組にはこれまでも多様な施策により支援を行ってきており、今後とも、チャレンジ精神旺盛な若手農業者の前向きな取組についてしっかりと支援をしていきたいと思います。
 なお、中山間地域に準ずる地域ということでございますが、現場の意見も踏まえ、中山間地域等直接支払交付金の交付対象農地であれば、中山間地域の交付単価を適用することといたしております。中山間地域以外であっても、実施要領上、地域の実態に応じて都道府県知事が指定する地域を交付対象地域にできるとしております。また、地方農政局長等が特に必要と認める地域では、受益面積要件の緩和など特例を設けることができるとされておりますので、よろしくお願いします。
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岩井茂樹#15
○岩井茂樹君 ありがとうございます。
 中山間地域の、ちょっと話、少しずれるんですけれども、一方で農林水産業の成長産業化を目指している我が国であります。日本が目標に掲げる農林水産物・食品の輸出額、年一兆円、これ達成をするためにも、このようなポテンシャルの高い耕地はこれフル活用していく。そのためには、集約化も含めあらゆる支援を惜しまない、こんな姿勢が私は大事だと思っています。
 加えて、三島市周辺は道路などのインフラも整備をされておりまして、少し行けば農水産物の輸出拠点と期待されております清水港もあったり、何といっても地元の農家の方々がブランディングをしたり大変頑張っている。問題は、先ほどお話ししましたけど、この地域が傾斜地なのになかなか中山間地として要件の緩和が受けられないこと、この辺り、是非柔軟な対応をしていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 それでは、人・農地プランの実質化に向けた推進役への支援策、この辺をちょっと念頭に質問をさせていただきます。
 もう一つの課題であります、新たに地域の話合いから始めなければならない地域が多いという点についてでありますけれども、先ほども申し上げましたように、農地が動くためには、人と人との関係、そして顔の見える関係が大事であると思います。五年前の制度創設時、規制改革会議等から、その指摘で、政府原案には人・農地プランが位置付けられていなかったところを国会修正によって法定化された、その経緯もあると認識しています。もちろん、地域外から担い手を誘致することも大事でありますが、その場合も外から誘致することへの地域内での話合いがベースになると考えます。
 法律制定時の参議院農林水産委員会におけるこれまた附帯決議、今度は第一項、ここにも、人・農地プランの作成、見直しを強力に推進すること、農地中間管理機構は人・農地プランの内容を尊重し、事業を行うこと、人・農地プランと関連する各種予算措置を適切に確保すること、そして人・農地プランのより円滑な実施を図るための法制上の措置の在り方について検討し、そして措置を講じることと政府に求めています。
 これを踏まえまして、この附帯決議第一項、人・農地プランをどのように尊重して事業が推進されてきたのか、また本改正において地域協議の実質化が図られ、協議の場における農業委員会の役割も明確となっておりますけれども、この改正によってどのような効果が生まれるか、御説明ください。
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大澤誠#16
○政府参考人(大澤誠君) 法律制定時の国会におきます修正及び御指摘いただきました附帯決議を踏まえまして、この農地バンク事業の運営におきましては、その事業規程におきまして、事業の重点地区あるいは貸付先の決定に当たりまして人・農地プランの内容を考慮すると、こういうことを定めております。そういうことも含めまして、プランを尊重して実施してきたつもりでございます。
 他方、これまでの人・農地プランの中には、やはり、先ほど幾つかお話をしましたように、農地の出し手が特定されていないというようなものもかなり多く見られまして、プランはできたんだけれども、その中身がなかなか実質的になっていないというような状況にあったわけでございます。
 そこで、今回の見直しにおきましては、話合いをどうやって実質化させるかという点を最重点の見直し項目として考えております。
 その方策としては、これは法律に努力規定的に書いてございますけれども、まず地域の現況を地図によって関係者に示す、これによってその地域の過去、現在、それから将来について思いを致していただきまして、関係者がやはりこれは真剣に議論しなきゃいけないと。その地図の中には、可能な限り年齢別の構成、農業者の年齢別構成や後継者の確保状況、こういうことをいろんな工夫をもって示すことによりまして、地域の話合いを真剣に行っていただくということをやっていこうと。
 それから、人的資源におきましても、やはり市町村のコーディネーター役としての農林関係職員の減少という問題もありますので、新たに農業委員会を話合いのコーディネーター役として位置付けると。これは農業委員会からも要望を受けていたことでございます。これを位置付けます。
 こういうような改善を行うことによりまして、人・農地プランの実質化を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
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岩井茂樹#17
○岩井茂樹君 今お話あった人・農地プランの実質化というところがまさに肝でありますので、ここについてはしっかりと進めていただきたいと思います。
 さて、次に、円滑化事業を農地中間管理事業に統合する、これについて少し質問したいと思います。
 本改正において、農地利用集積円滑化事業を農地中間管理事業に統合一本化することで、地域の関係組織が一体となって農地集積、そして集約化を推進する体制を構築すること、これが目指されていると認識しています。
 一昨日の農水委員会の参考人の意見陳述でもありましたけれども、この統合一体化の背景には、二つの事業が併存すること、これによっていろんな問題が起きるということも、そんな話も出ておりました。
 そこで、この円滑化事業についてまずちょっと振り返ってみたいと思うんですけれども、円滑化事業の果たしてきた役割、そして統合一体化の目的、趣旨について説明願います。
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大澤誠#18
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 農地利用集積円滑化事業につきましては、この農地バンク創設以来、この事業の実績が全体としてピーク時の三分の一程度に減少しております。全国的には農地バンク事業への移行が進んでいると評価しております。
 他方で、一部の道県におきましては、農地バンクというよりも、この円滑化事業を中心に回っているようなところがあります。そういうところにつきましては、ブロックローテーションや新規就農者と結び付けまして特色ある取組を行って、形式的に農地を仲介するというだけではなくて、そういうような特色のある取組とともに行うことによりまして、現在でも非常に農地の集積、集約化に寄与しているものというふうに認識しております。
 こういう状況の下で、先ほど委員から御指摘もありましたように、担い手からは、農地のリストが仲介する機関で統一されていた方がやはり利用する農地の集約化のチャンスが更に広がるというような御指摘もございましたので、我々としては、活発に活動されている円滑化団体、一部は私も直接お伺いして意見交換をさせていただきまして、どうやったら、その活発に活動されている方々をプライドを傷つけず、事業においても引き続き活発に活動していただきながら、農業者の要望でございます農地のリストを統一していくということがどうやったらできるかということを現場とともに考えさせていただきました。
 これは一つの円滑化団体の方のアイデアでもあったんですけれども、今回の見直しにおいては、こういう実績のある団体が農地バンクの配分計画案を作成できることにしたらいいんじゃないかと、こういう御要望もありましたので、それを採用いたしまして、あるいはその他幾つかの措置をとることによりまして、旧円滑化団体の事業を一体、農地バンクの事業として実施できるようにすることとしたところでございます。
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岩井茂樹#19
○岩井茂樹君 今回は統合と一体化ということでありますので、旧体制も捨てることでなくて、しっかりといいところを酌み取ってやっていただければと思います。
 次の質問に移ります。
 農地利用集積円滑化事業が中間管理事業に統合一体化され、制度的には農地集積の取りまとめ事務、これは農地中間管理機構と市町村行政が担うことになりますけれども、高度な専門知識、そして事務処理能力が要求をされる上に、これ、時間と労力むちゃくちゃ掛かるという話も聞こえてきました。
 この点に関して、現場の声として地元のJAさんからは、円滑化事業の実施に当たり事業推進と事務処理を担う専門職員を農地利用調整推進委員として配置して対応してきましたけれども、多くのJAでは、本来行政が担うべき中間管理事業の取りまとめ事務も実質的にやってきたんだと。一方で、市町村行政の担当職員、これ、町の方、行政の方からは、今後の農地集積の取りまとめ事務を主体的に行うことへの不安や否定的な意見、これが多く聞こえてきているという、そんな話もあるんです。
 そこで質問なんですけれども、このような状況を踏まえると、法律改正後も、法的位置付けと予算措置の中でなし崩し的にJA、例えばJAが取りまとめ事務を担わざるを得ない、そんな状況になるんではないか、そんな危惧持っている方が結構いるみたいです。その辺りの不安に対して、農水省の見解をお聞かせください。
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大澤誠#20
○政府参考人(大澤誠君) 先ほどの答弁させていただいた中で、その円滑化団体の中で活発に活動されている方と直接意見交換をさせていただいたというお話をいたしました。省を挙げまして、私は現地に一回行って、東京で一回お会いしたということですけれども、そのほか、審議官、担当課長、担当室長ですね、複数回、特にその活発に行われている道県を中心に意見交換を、現場に赴き、させていただいているところでございます。
 先ほどは、法律上の措置についてアイデアを受け取らせていただいたというお話をいたしましたけれども、その後も意見交換を続けさせていただいておりまして、例えば、円滑化団体、円滑化事業については、農地バンクが農家から手数料を取っていないのに、実は高度なサービスをやっているということもありまして手数料を取っていると、これをどうしていくんだと、これもなかなか難しい問題でございます。農家の立場からすれば手数料がない方がいいのかもしれませんけれども、その分やっぱりサービスが弱くなっては困るということもありますし、そういうところを一つ一つ今解決しようと思っているところでございます。
 その中に、やはりこの業務委託ですね、業務委託の手数料、これは国が補助をして機構から業務委託先にも支援できるようになっておりますけれども、その額をどうしていくんだと、特に特色ある取組をしているときにどうするんだとか、そういう論点もございます。
 私どもも、今議論している円滑化団体だけではなくて、そういう不安を持っておられるJAの方がいらっしゃいましたらどこでもお伺いしたいと思っておりますので、個別にそういうものは解決していきたいという思いでございます。
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岩井茂樹#21
○岩井茂樹君 現場の声、しっかりと聞いて取り組んでいただきたいと思います。
 これ、最後の質問になります。
 実績を有する円滑化団体、旧円滑化団体、その位置付けについて少し触れたいと思います。
 本改正案は市町村や農業委員会に期待する役割が大きいものとなっておりますけれども、地域によっては、これまでの農地利用集積円滑化団体として実績を上げてきた市町村やJAなどが農地利用調整のノウハウをこれ有していると思います。中心的な役割を発揮する、そんなところもあると思うんですけれども、それに関して本改正は、農業委員及び農地利用最適化推進委員については地域協議の場への出席等について法律に明確化されることになっております。ただ、JAなどの地域の関係組織については、これ明記がございません。
 政府は、円滑化団体として実績のあるそのような組織について、今後、農地集積、集約化を進めるに当たってどのような役割を期待をしているのか、また、その活動をどのように支援をしようと考えているのか、最後にお伺いいたします。
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大澤誠#22
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 円滑化団体につきましては、先ほど少しお話ししましたとおり、約九割の円滑化団体は実質的に事業を、今、現状ではほとんど行っていないところでございます。他方で、農地バンクから業務委託を受けて窓口業務等々を行っているところは、これは全体の六割ぐらいございます。それから、以前と同様に特色ある取組を行っているところ、これは五つの道県ぐらいに集中してございます。
 今回の見直しにおいて、法律上のJAの位置付けについては、そのようにJAの実態が多様なものですから、その多様さに合わせた位置付けを与えようというふうに考えてございます。
 まず、特色ある取組を行っているものについては、改正後の農地バンク法第十九条におきまして、先ほどもお話ししましたとおり、市町村以外の者が新たに配分計画案を作成できることといたしております。それは、具体的には、その者は省令に落ちておりますので、省令において、特色ある取組を行っている旧円滑化団体を配分計画案の作成主体として位置付けるつもりでございます。
 そのほか、先ほどのようにノウハウを持っておられる方がいらっしゃるJA、こういうところにつきましては人・農地プランの中でコーディネーター役として活動していただきたいんですが、これにつきましては条文上は既に措置されておりまして、農地バンク法第二十六条第一項におきまして、農業者その他の区域の関係者はなるべく協議に集まってくださいという規定がございます。この中でやっていこうと思っています。
 支援措置につきましては、先ほどお話ししたような機構の関係の業務委託に関わる支援あるいは人・農地プランの作成に関する支援、こういう中で対応してまいりたいというふうに考えてございます。
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岩井茂樹#23
○岩井茂樹君 これは、冒頭の変えるべきもの守るべきものという話の中で、いろんな状況の中で、変えていかなければいけないから進んでいる話だと思います。ただし、やはりそれを進めるに当たっては、守るべきものもしっかり守っていただきたいという思いと、産業政策と地域政策、これしっかりと分けて考えながら、しかもバランスを取ってやっていくということが大変重要だと思いますので、引き続きしっかりと取り組んでいただければと思います。
 以上で終わります。
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進藤金日子#24
○進藤金日子君 自由民主党・国民の声の進藤金日子でございます。
 本日は質問の機会与えていただきまして、理事の皆様方、委員の皆様方、本当にありがとうございます。
 早速入りたいと思います。
 これまでの質疑におきまして、G20新潟農業大臣会合や農業大臣会合参加国要人との二国間会談の結果につきまして吉川大臣から御答弁いただいているところでございます。
 そうした中で、農業大臣宣言の中に、我々は、国際獣疫事務局、OIEを含む国際機関への支援と情報共有の強化及び特にアフリカ豚コレラや高病原性鳥インフルエンザ等の越境性動物疾病に対処するためのOIE基準の実施が重要であることを再確認するということを明記いたしております。また、二国間会議におきましても、中国及び韓国との間でアフリカ豚コレラなど越境性動物疾病への対応や旅客による違法な持込み防止について各国で協力していくことを確認し、さらには、OIE事務局が所在するフランスとの間で、アフリカ豚コレラについて、情報共有の強化など国際社会が一致団結して対処することが重要であることを確認しております。
 これ、農林水産省におきましては、越境性動物疾病の蔓延防止につきまして日頃から外交ルート等を通じて注意喚起や相互確認などを行っているというふうに思いますけれども、このG20大臣会合の宣言に明確に盛り込むということと、吉川大臣が直接、中国、韓国及びフランスの担当大臣に申入れを行い、相互に認識を確認して共有したということは、私は、大いに評価されるべきことでありまして、今後の事務的な調整等の円滑化に大きく貢献するということを確信いたしているわけであります。是非とも、豚コレラの早期終息とともにアフリカ豚コレラ等の防止に全力を尽くしていただきたいというふうに思います。
 さて、お手元に配付した資料を御覧いただきたいと思います。
 実は、一年半前の平成二十九年十二月五日の本委員会の質疑で同じ資料をこれ提示いたしました。当時の農林水産大臣は齋藤健大臣でありまして、齋藤大臣は、私が今回配付した資料、これ御覧になりながら次のように答弁されたわけであります。私、進藤の資料につきまして、「食料安全保障対策が広範にわたって推進されていることが一目で分かるいい資料だと思っていますので、これも踏まえて活用させていただこうかと思っております」と冒頭述べられて、最後に、「現場にこれらの施策が浸透して、何のためにやるのかということがよく理解されるということが重要であると思っていますので、品目ごとの課題や活用できる施策について分かりやすく説明を行う努力はこれからより一層強化していかなくちゃいけないのではないかと思っております。」と答弁されているわけであります。
 この図につきましてまた少し、これ、吉川大臣は初めてだと思いますので少し説明申し上げますが、カロリーベースの食料自給率の向上を図るためには、この図の中の白の部分、白色の部分を青色に変えていかなければならないわけであります。そして、黄色の部分、これは、国産の畜産物でも海外からの輸入飼料で生育した牛や豚等の畜産物は自給率にカウントしないので、輸入部分と同じ扱いになっているわけでありまして、この黄色の部分を青色に変えなければならないわけであります。
 この白色と黄色を青色に変える政策が配付資料の右に整理しているものでありまして、これ全て現行制度であります。ここには、主に供給側の対策、いわゆる食料自給力を高める政策を列記しているわけであります。需要側の政策は、この中の四の③番、青字にちょっとしたんですけれども、食育の推進だとか国産農産物消費拡大対策、そして、この等の中には食品表示の適正化なども含まれるというふうに思っております。この需要側の政策につきましては、これ省庁の枠を超えて更に整理が必要だと思っております。
 私自身、最も危惧するのが、国産の農産物の需要があるのに、国内の生産体制の弱体化で需要に見合う供給ができずに結果的に輸入に頼らざるを得なくなって、輸入の増加により更に国内の生産体制が弱体化していく。まさにこの負のスパイラルの中で自給率が落ち込むこと、これ一番危惧しているわけであります。
 そこで、吉川大臣にお尋ねいたします。
 食料自給率の向上と食料供給力の強化に向けて、国民の理解を深めつつ施策をスピーディーかつ着実に実施して、成果を可視化して、見える形にして、国民全体で課題認識を共有しながら目標の達成を目指すべきと考えますが、大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
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吉川貴盛#25
○国務大臣(吉川貴盛君) 食料自給率、食料自給力を維持向上させていくためには、その水準や関連する施策について、国民に分かりやすく説明しながら着実に施策を講じていくことが必要であると考えております。
 特に、需要面におきましては米の消費の減少が進む一方で、生産面におきましては農業従事者の高齢化ですとかあるいはリタイアなどが進む中で、食料自給率等の維持向上に向けてどのような政策を講じていくことが必要があるかにつきまして、農業者を始め国民の理解を得ることは大変重要であると考えているところであります。
 このため、政府といたしましては、需要の旺盛な海外への農産物の輸出促進ですとか、水田のフル活用による消費者ニーズに対応した麦、大豆の生産拡大や飼料用米の推進、担い手への農地の集積、集約化等の各種の施策を食料・農業・農村基本計画に基づき講じているところでもございます。また、平成三十年度の食料・農業・農村白書におきまして、食料自給率について品目別に生産努力目標の達成状況をレーダーチャートを用いて示した上で課題解決に向けた取組の記載も予定するなど、様々な工夫も重ねていく所存でもございます。
 引き続き、必要な政策努力を積み重ねますとともに、国民の皆様の理解が進みますよう分かりやすい情報提供に努めてまいりたいと存じます。
 この進藤先生のお作りになられた資料、大変分かりやすいと思います。極めて高い私も評価をさせていただきたいと思います。
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進藤金日子#26
○進藤金日子君 大臣、今答弁なさいました、しっかりとやはり国民の理解を得ていくと。そして、具体的にやはり数字に出てくるような、そういった取組、是非ともお願い申し上げたいというふうに思います。
 また、私の配付資料の米の部分を御覧ください。一番下のところですね。これ、五十四年前、一九六五年、昭和四十年、振り返りますと、これ、全体で一人一日当たりの供給熱量、約二千四百六十カロリーあったわけであります。現在とほとんど変わりないんですね。ところが、その米の消費量が現在の約二倍あったんです。その分、畜産物と油脂類の消費が少なかったわけでありまして、こうしたこともあって、当時の食料自給率は七三%ありました。
 我が国は高齢化とともに人口減少社会に突入しておりまして、国内の農産物の市場規模は縮小していくことが見込まれている一方で、世界人口は増加していきます。世界の農産物市場を拡大することが見込まれているわけでありますが、それゆえに、海外への販路を積極的に開拓して、輸出の増大を図って農業振興を図っていこうというのが現在の政策の流れというふうに理解しております。
 ここで、米の輸出について考えますと、単に輸出額を増やすという視点だけじゃなくて、食料自給率の向上という視点からも私は評価すべきだと思います。実はこれ、米の輸出量が増えていけば食料自給率は向上するわけであります。配付資料でいえば、一番下の米の部分が一〇〇%を超えて右に張り出していくんですね。張り出していくと、これ自給率向上ということになるわけです。
 自給率の向上というのは、黄色と白を青に変えていく、これ基本なんです。基本なんですが、米の部分の青色が枠外にはみ出していくことによっても食料自給率向上するわけですから、私自身は、米の輸出を食料安全保障の観点から改めて位置付けし直すことも一案ではないかなと考えております。
 それでは、法案の中身に直接関連することにつきまして質問をさせていただきます。
 人・農地プランの実質化を進める上で、農林水産業・地域の活力創造プランにおいて、二〇二三年度までに担い手の農地利用が全農地の八割を占める農業構造の確立を目標としておりますけれども、気候条件や地形条件、稲作や野菜、果樹、園芸などの作目によっても農地利用の形態が異なるわけであります。
 こうした中にありまして、現在、全国で一万五千を超える区域におきまして人・農地プランが作成されているわけでありますけれども、今回の人・農地プランの実質化に当たっては、これらプランごとに農地利用集積の具体的な目標を設定すべきではないかと私考えるわけですが、御見解お聞かせ願いたいと思います。
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大澤誠#27
○政府参考人(大澤誠君) 大変いい点を御指摘いただいたというふうに考えてございます。
 ここは実は、今後、法案もしお認めいただきましたときに、具体的に運用するときにどうするかというところの肝となる重要な論点の一つだと思っております。
 いろんな観点があると思っております。一つは、まずこの担い手への農地の集積、集約化を具体的に進めていくに当たっては、全国一律の進め方というのはこれはあり得ないと思っております。ですので、地域の気象条件、地形条件、栽培等に応じて具体的な方法を考えていくと。それだからこそ我々は人・農地プランに注目し、その最活性化を図ろうとしているところでございます。
 他方で、今までの人・農地プラン、五割が出し手さえも位置付けられていないということを御紹介いたしましたけれども、そこも、これを必ずやらなきゃいけない、あれを必ずやらなきゃいけないという、ある意味で指導をしたときに、それは結果的に、そういう細かいことを書くということになったときに、それが結果的に形式的なプランが多くなってしまったという反省もあるわけでございます。
 ですから、そういう中でどういう道があるのかということが、今のお答えとしては、できる限り地域の実態に沿った、かつ具体的なものになることにしようということでございますけれども、なかなか一律に全プランで集積目標を作れとまでは言えないのかなとは思っておりますけれども、さらに、この委員会の御議論なり各現場の意見を聞きながら、その辺のバランスがどこにあるのか、これは考えていきたいというふうに考えています。
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進藤金日子#28
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 次に、関連しまして、先ほど農地集約とスマート農業の展開ということで大臣から御答弁いただいたわけでございますが、私は、このスマート農業を展開していく上で、農地集積だけじゃ駄目なんですね、やはり集約しないとスマート農業のメリットというのはこれは発揮できないんだろうというふうに思います。
 そういった意味におきまして、スマート農業の普及、定着を見据えて、農地利用集積だけではなくて農地利用集約の目標というのもある程度設定すべきだというふうに考えるんですが、御見解お聞かせ願いたいと思います。
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大澤誠#29
○政府参考人(大澤誠君) お答えいたします。
 先ほど、今までの人・農地プランの指導の中で細かいことまで要求していたということは御説明したんですが、逆に、この集約化については一切、抽象的に書くことは可能だったかもしれませんけれども、具体的な指導という形ではなかったわけでございます。農地バンクが、何年かやって、ここで見直しというふうになりますと、やはり集積だけを進めていく段階から集約化の段階にやはり移っていくべきだろうというふうに考えてございます。
 そういうふうに考えまして、昨年末に政府で取りまとめました農林水産業・地域の活力創造プランにおきましても、この人・農地プランの中では、中心的経営体への農地の集約化の将来方針を記載するということは必須化するという方向を出しているところでございますので、そういうような形で、これもまた、どこまで数値化するかどうかとか、そういう議論はまたこれから詰めなければいけませんけれども、少なくともこの集約化の方針を作るということにつきましては、これを必須化していきたいというふうに考えてございます。
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