政府開発援助等に関する特別委員会

2020-03-19 参議院 全127発言

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会議録情報#0
令和二年三月十九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 順三君
    理 事
                こやり隆史君
                佐藤 正久君
                松川 るい君
                古賀 之士君
                難波 奨二君
                高瀬 弘美君
    委 員
                朝日健太郎君
                岩井 茂樹君
                小川 克巳君
                大野 泰正君
                高橋 克法君
                中西  哲君
                藤井 基之君
                本田 顕子君
                松山 政司君
                山田 太郎君
                礒崎 哲史君
                大塚 耕平君
                岸 真紀子君
                熊谷 裕人君
                田島麻衣子君
                高橋 光男君
                竹谷とし子君
                新妻 秀規君
                梅村  聡君
                清水 貴之君
                井上 哲士君
                伊藤  岳君
                ながえ孝子君
   国務大臣
       外務大臣     茂木 敏充君
   副大臣
       財務副大臣    藤川 政人君
   大臣政務官
       外務大臣政務官  中山 展宏君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        清野 和彦君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       安居  徹君
       外務省大臣官房
       長        垂  秀夫君
       外務省大臣官房
       地球規模課題審
       議官       塚田 玉樹君
       外務省大臣官房
       審議官      吉田 泰彦君
       外務省大臣官房
       サイバーセキュ
       リティ・情報化
       参事官      大隅  洋君
       外務省大臣官房
       参事官      赤堀  毅君
       外務省大臣官房
       参事官      山中  修君
       外務省大臣官房
       参事官      赤松 秀一君
       外務省総合外交
       政策局軍縮不拡
       散・科学部長   久島 直人君
       外務省国際協力
       局長       鈴木 秀生君
       外務省国際法局
       長        岡野 正敬君
       財務省大臣官房
       審議官      有泉  秀君
       厚生労働省大臣
       官房総括審議官  佐原 康之君
       環境省大臣官房
       審議官      瀬川 恵子君
   参考人
       独立行政法人国
       際協力機構理事
       長        北岡 伸一君
       独立行政法人国
       際協力機構理事  本清 耕造君
       独立行政法人国
       際協力機構理事  鈴木 規子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○令和二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、令和二年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、令和二年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (政府開発援助関係経費)
○政府開発援助等に関する調査
 (派遣委員の報告)
    ─────────────
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山本順三#1
○委員長(山本順三君) ただいまから政府開発援助等に関する特別委員会を開会いたします。
 この際、中山外務大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。中山外務大臣政務官。
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中山展宏#2
○大臣政務官(中山展宏君) おはようございます。外務大臣政務官の中山展宏でございます。
 私は、本年一月、東ティモールに訪問し、日本政府による対東ティモール支援二十周年記念行事に出席をいたしました。東ティモール側からは、これまでの日本の支援に対する謝意が繰り返し表明され、二十年間にわたる国づくりを通じて両国が深いきずなで結ばれていることを実感いたしました。
 日本のODAは、開発途上国の安定と発展を実現するための国づくりに大きく貢献しています。引き続き、ODAを効果的に活用し、茂木外務大臣の下、外務大臣政務官として多様な外交課題にしっかりと取り組んでまいる所存でございます。
 山本委員長を始め、理事、委員の先生方の御指導と御鞭撻を心からお願い申し上げます。
 ありがとうございます。
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山本順三#3
○委員長(山本順三君) 中山外務大臣政務官は御退席いただいて結構でございます。
    ─────────────
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山本順三#4
○委員長(山本順三君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官安居徹君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山本順三#5
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山本順三#6
○委員長(山本順三君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構理事長北岡伸一君、同理事本清耕造君及び同理事鈴木規子君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山本順三#7
○委員長(山本順三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山本順三#8
○委員長(山本順三君) 去る十六日、予算委員会から、三月十九日の一日間、令和二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 政府から説明を聴取いたします。茂木外務大臣。
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茂木敏充#9
○国務大臣(茂木敏充君) おはようございます。
 令和二年度政府開発援助に係る予算案について、その概要を説明いたします。
 令和二年度一般会計予算案のうち、政府開発援助、ODAに係る予算は、政府全体で対前年度比○・八%増の五千六百十億一千五百万円となっており、五年連続の増額となっています。
 このうち、外務省所管分については、前年度比一・二%増の四千四百二十九億百万円となっております。
 ODAは日本外交を進める重要な政策ツールです。包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開するため、自由で開かれたインド太平洋の実現や質の高いインフラ投資の推進、SDGsの達成を始めとする地球規模課題への対応にODAを戦略的に活用していきます。
 次に、協力の形態ごとに概略を御説明申し上げます。
 まず、無償資金協力については、対前年度比○・一%増の一千六百三十一億九千七百万円を計上しております。
 技術協力については、対前年度比一・○%減の二千五百五十億七千八百万円となっております。このうち、JICAの運営費交付金等は、前年度比○・四%増の一千五百十六億円を計上しております。
 国際機関への分担金、拠出金については、対前年度比八・五%増の九百四十九億三千万円となっております。このうち、外務省所管分については、対前年度比一一・四%増の五百四十九億四千二百万円を計上しております。
 有償資金協力の出融資については、対前年度比〇・四%増の一兆四千億円を計画しております。
 以上が令和二年度ODAに係る予算案の概要です。
 なお、令和元年度補正予算においては、ODA予算は、政府全体で一千三百十五億三千二百万円となっております。このうち、外務省所管分については、一千七十四億六千八百万円となっております。
 以上の予算案につきまして、山本委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御理解を心からお願い申し上げます。
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山本順三#10
○委員長(山本順三君) 以上で予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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朝日健太郎#11
○朝日健太郎君 おはようございます。自由民主党、朝日健太郎です。
 本日は、茂木大臣始め、政府参考人の皆様、どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず、通告をしていないんですけれども、昨日のニュースで、JICAの世界に派遣されている隊員の方々に帰国指示を出されたという報道を拝見しました。その状況について、まず確認をさせていただければと思います。
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本清耕造#12
○参考人(本清耕造君) 新型コロナウイルスの感染症の世界的な広がりを受けまして、出入国規制を取る国が急増する中、民間企業を含め、海外で活動するODA事業関係者が新型コロナウイルス感染症に感染するリスクが急速に高まっており、また、感染の場合の適切な治療の確保に関する懸念が生じておるところでございます。
 このような状況も踏まえまして、JICAといたしましては、JICA関係者のうち、脆弱な状況に置かれております海外協力隊、長期専門家のうち、感染した場合に重篤化するリスクのある高齢者や基礎疾患保有者、妊婦又は随伴家族等について予備的に一時帰国させる方針でございます。
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朝日健太郎#13
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 隊員の皆様始め、関係者の皆様の安心、安全をしっかりと確保いただきたいと思います。
 それでは、質問に入ってまいります。
 まず、新型コロナウイルスについてお伺いをいたします。
 日々もうなかなか終息の見えない状況下にある中で、世界的にも本当にひどい状況が続いているなというふうに思っています。我々のこのODAに関しても、やはり保健分野、医療分野、こうした強みをこれまでも十分に生かしてきていただいていると思います。
 先日のG7のテレビ会議でも、安倍総理がG7のリーダー始め一致結束して、国際社会が一致結束してこのコロナに立ち向かっていこうということも表明をされました。
 また、先日の三月十七日の参議院の予算委員会で、茂木大臣の方でも、このSDGs、この到達目標には、世界で協力するのには、本当のゴールを目指すには世界で二・五兆ドル必要だというふうな試算というふうにお聞きをしております。
 その上で、今回、ODAはこれまでも推進をされてきていると思いますけれども、日本が特に強みとしているユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、こうした取組を更に推進をしていただきたいと思うんですけれども、これまで、それに含めた感染症対策、そして保健分野の開発援助について、これまでどのように取り組んでこられたのか。また、コロナに対してこうした教訓を生かして今後どのようにお取り組みになられるのか、茂木大臣にお聞きをいたします。
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茂木敏充#14
○国務大臣(茂木敏充君) 朝日委員の方から、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、そして保健分野の開発援助について、非常に高い位置から御質問をいただきました。
 我が国は、全ての人が負担可能な費用で、基礎的な保健サービスを受けられる状態、いわゆるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、UHCを提唱し、世界各国における達成を後押ししております。UHCが達成されることは、各国の国内の保健システムの強化を通じて、今回のような緊急時の対応強化にもつながるものと考えているところであります。
 感染症対策含みます国際保健の更なる推進のため、保健システム強化に向けた保健人材の育成等の二国間の援助に加えまして、グローバルファンドやGaviワクチンアライアンス等、感染症対策に高い専門性を有する国際保健機関への資金拠出を行っているところであります。
 さらに、昨年、我が国は、Gaviワクチンアライアンス増資準備会合を主催する等、国際的な議論もリードしてきております。
 今後とも、UHCの達成を目指して支援を行い、我が国としてリーダーシップを発揮していきたいと考えております。
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朝日健太郎#15
○朝日健太郎君 ありがとうございます。志高く進めていただきたいと思います。
 続きまして、国際協力を通じた日本のプレゼンス向上についてお聞きをしてまいります。
 このODAというのは、国際社会の我々日本がその一員としてのその責任と、また支援国先とのそういった相互理解を深める意味でも、先ほどの御説明にもありましたけれども、政策ツールとして非常に有効だというふうに私も認識をしております。また、参議院においては、このODAについて、中長期的な視点に立ってしっかりと取り組んでいこうというのがこの参議院の役割かというふうに思っています。
 そうした観点でいくと、昨年、二〇一九年において我が国のこの国際社会におけるリーダーシップというのは非常に発揮されたのではないかと。G20の大阪サミット、そしてTICAD7、そしてSDGsサミット等ですね、本当に大きな国際会議が日本で開催をされました。
 そうした中で、大阪サミットでは大阪首脳宣言というものが、ある意味しっかりとした成果がこのサミットでも発出されたわけですけれども、実際、この現政権において、この外交の面においてですね、日本がどのようなリーダーシップを発揮し、そして、今まさにこの国際社会の中で我が国がどのようなプレゼンスを発揮しているのか、この点について茂木大臣に確認をさせていただきたいと思います。
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茂木敏充#16
○国務大臣(茂木敏充君) 昨年の九月に外務大臣に就任いたしまして、九月の国連総会を皮切りに様々な国際会議、また各国のカウンターパート、外相との会談等も重ねておりますが、昨日も夕刻からイタリアの外相、そしてカナダの外相、来週はG7の外相の電話会議も予定されておりまして、電話会談を持たせていただきましたが、こういった様々な会談を通じて、間違いなく、国内で見ている以上に日本のプレゼンス、存在感というのは高い。これを、これから世界が抱えている様々な問題を解決していく上で日本のリーダーシップに変えていくということが重要だと考えております。
 昨年六月の日本が初めて議長国を務めましたG20大阪サミットでは、主要国のリーダーたちが一堂に会する中、これまで会議でも、お互いの違い、これが何というか際立つことが多かったんですが、お互いの相違点ではなく共通点を見出して、主要な世界経済そして国際社会の課題に団結して取り組んでいく姿を打ち出すことができたと考えております。
 特に、御指摘いただきましたが、質の高いインフラ投資に関するG20原則については、二〇一六年に我が国が議長国として取りまとめました質の高いインフラ投資の推進のためのG7伊勢志摩原則を基礎として、質の高いインフラ投資こそが途上国の自立的かつ持続的な発展に寄与する、こういった認識の下で、新興ドナー国も交えて日本が議論を主導して、四つのポイント、開放性、透明性、経済性、債務持続可能性といった日本が重視する要素を含みます原則を新興ドナーも含みますG20首脳間で承認をしたところであります。
 また、喫緊の地球規模課題の一つであります海洋プラスチックごみ対策として、日本が世界に先駆けて取り組んできました廃棄物管理やイノベーションの重要性、これを指摘しつつ、二〇五〇年までに海洋プラスチックごみによります新たな汚染をゼロにすることを目指します大阪ブルー・オーシャン・ビジョンをG20首脳間で合意をいたしました。
 これ以外の分野でも様々なことを達成しております。議長国としてリーダーシップを発揮して、自由貿易の推進、イノベーションを通じた世界の経済成長の牽引と格差への対処、SDGsの達成に向けた貢献等、多くの分野でG20としての力強い意思を大阪首脳宣言を通じて世界に発信できたことは、世界経済の安定的成長や国際社会が直面する課題解決に向けて極めて有意義であったと思っておりますし、それを通じて更に日本の存在感、プレゼンスも高まってきていると考えております。
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朝日健太郎#17
○朝日健太郎君 ありがとうございます。非常に分かりやすく御説明いただきました。
 まさにこの世界規模の課題という点においては、このコロナには本当に今、まさに世界が一致団結して立ち向かわなければならない、その中で日本がしっかりと国際議論をリードしていくというのが重要かというふうに思います。
 続きまして、自由で開かれたインド太平洋の取組についてお伺いをいたします。
 先日の茂木大臣の所信でも、包容力と力強さを兼ね備えた外交というキーワードが出てまいりました。私も昨年のこのODAの委員派遣でアフリカ大陸に行かせていただいて、ケニアのモンバサ港を視察をさせていただきました。東アフリカのまさに港湾の拠点としてこれから運用が期待をされているわけですけれども。
 やはり、この日本が掲げる自由で開かれたインド太平洋戦略、二〇一七年頃だったでしょうか、現政権で打ち出されたと思いますけれども、その中で、外交政策の中でよく出てくるのは、この質の高いインフラ整備、この点において、具体的にこの質の高いというのはどういった点を示しているのか、また、そうした質の高いインフラ整備というのがこの支援先国、途上国の発展にどのような形で寄与するのか、御説明をいただきたいと思います。
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鈴木秀生#18
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 自由で開かれたインド太平洋の実現のためには、物理的、人的、制度的な連結性を強化し、人、物、金の流れを活性化させるということが不可欠と考えております。先生御視察いただきましたケニア、モンバサ港も、まさにアフリカにおいてそのような巨大な物流の基地を造ろうというものでございまして、インド太平洋の象徴的な案件と考えております。逆に、質の低いインフラ、こういうものを造りますと、やっぱり成長や連結性強化のボトルネックとなってしまうということですので、やはりインフラについては量とともに質を確保していくことが重要でございます。
 こうした考えの下、我が国は、自然災害などに対する強靱性、誰一人取り残されないという包摂性、社会や環境への影響にも配慮した持続可能性を有する質の高いインフラを推進してまいりました。
 また、G20大阪サミットにおいては、開放性、透明性、経済性、そして債務持続可能性といった要素を含む質の高いインフラ投資に関するG20原則の策定を主導したところでございます。
 今後は、関係国や開発金融機関と協力し、このような原則の具体化、国際スタンダード化を推進していくほか、途上国の公的債務、リスク管理などの能力構築支援も実施していって、この自由で開かれたインド太平洋、質の高いインフラを具体的に支援してまいりたいと考えております。
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朝日健太郎#19
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 続きまして、このODAによる支援先国、また地域の自立発展について伺っていきたいと思います。
 先ほども御説明ありましたけれども、このODAの大原則というのは、やはり開発国の自助努力、経済成長、そして人間の安全保障、こうしたものが大原則かというふうに認識をしています。
 ODA、今回いろいろ勉強させていただいて、一九五〇年頃から国際社会の一員としての役割を果たすという意味で開始されているというふうに伺いました。その中で、今いろいろな時代の変遷とともに質の高いインフラ整備というような、本当にこの時代の変化とともにこのODAの様変わりもしているのかなというふうに思いました。
 そうした観点で考えていくと、世界的に、世界地図に目を移すと、東南アジアのように目まぐるしい経済成長を遂げようとしているところもあれば、一方で、先ほどのアフリカのように、これからの開発が非常に期待される、ラストフロンティアというような表現もされますけれども、様々な情勢があるかというふうに思います。
 その上でお聞きをしていくんですけれども、国際社会や開発途上国の情勢の変化、こういったものも考慮しつつ、また国内の活力、民間企業やNGO、こうしたものも活用しながら開発途上国の主体的な成長、発展を実現するためのこのODAの計画、設計というものが必要だというふうに考えますけれども、この点についてお聞かせをいただければと思います。
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鈴木秀生#20
○政府参考人(鈴木秀生君) 我が国は、開発協力の担い手として六十五年を超える長い歴史の中で、一貫して相手国の自助努力と自立的発展を後押しする協力を重視しております。その精神は二〇一五年に改定されました国際協力大綱においても継承されているところでございます。
 そのような観点から我が国が行ってきた国際協力は、質の高いインフラ整備や機材供与といったハード面はもちろんのこと、相手国の事情を考慮したきめの細かい人材育成支援又は法制度支援といったソフト面にも力を入れてまいりました。
 援助の実施に当たっては、相手国政府との緊密な調整の下、その国の開発ニーズや開発政策を踏まえて、我が国の援助重点分野、方向性を示す国別開発協力方針を策定し、これに沿った具体的な案件を計画、実施しております。
 この国別開発計画策定に当たっては、相手国の自主性、オーナーシップというものをもちろん最重視しておりますし、また、政府のみならず、NGOや企業、地方自治体を始めとする様々な担い手の活躍が期待されているところでございます。その観点から、国別開発協力方針の策定に当たっても、NGOや企業などの意見を踏まえて策定するということにしております。
 今後とも、対等なパートナーとしての関係の下、相手国に合ったものを共に考えた支援を計画、実施するということで、途上国の主体的な成長と発展に協力してまいりたいと考えております。
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朝日健太郎#21
○朝日健太郎君 ありがとうございます。今の御説明にもありましたけれども、民間企業を始め、NGOの意見もしっかり参考にしていくと。
 その上でなんですけれども、ちょっと順番を入れ替えさせていただいて、このJICAの海外協力隊について質問をしていきたいと思います。
 まさに、先ほど、冒頭ありましたけれども、今回、千八百人近い方が、JICAの隊員の方が一時帰国されるというふうにお聞きをいたしました。まさに世界中にこのJICAの隊員の皆様が隅々まで、また本当に小さなコミュニティーまで派遣をされて、本当に技術協力を始め、様々な分野において国際協力されているというふうに思います。
 まさに、こうした生きた経験値、声、こうしたものも今後のODAの計画、そうした運用にしっかりと役立てるべきだというふうに考えておりますけれども、まさに、このJICAの海外協力隊の隊員の皆様の声やそうしたものの連携、こうしたネットワーク、こういったフレームというのは一体どのようになっているのか、確認をさせていただければと思います。
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鈴木秀生#22
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 海外協力隊員による任期中の取組や現地での貴重な経験の共有と活用は、JICA、海外協力隊への応募者発掘や我が国ODAに対する国民の理解促進の観点からも重要でございます。
 JICAでは、事務所職員が隊員を定期的に訪問し、活動をフォローするとともに、隊員から活動内容や提言を含む定期活動報告書の提出を受けて、隊員の経験、提言を将来の案件形成等に反映させる仕組みを整えているところでございます。
 また、大使館におきましては、国によっていろいろございますけれども、大使公邸に隊員を招待した意見交換の実施や、各種大使館事業、業務への隊員参加の確保を通じて、隊員の生きた経験、声を吸い上げて、ODAを含む外交政策への参考とするなどの様々な工夫を行っているところでございます。
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朝日健太郎#23
○朝日健太郎君 ありがとうございます。実際、本当に視察をさせていただいて、本当に日本にいては気付かないようなそうした経験値が本当にJICAの隊員の皆様には蓄積をされているというのを感じた次第でもあります。
 今の御説明にもありましたけれども、続いて、JICA隊員の確保の点についてお聞きをしていきます。
 本当にピーク時を見ると、国内にもこのJICAの隊員の皆さん、一万数千人いらっしゃったときから比較をすると、現在は二、三千人で隊員の皆様が推移をしているというふうなデータを確認をさせていただきました。
 また、スポーツに目を移すと、私、一緒にプレーしたスポーツの仲間とかもスポーツ指導者としてJICAの隊員としていまだに活躍されている方もいらっしゃったり、こうした隊員の確保というのは、このODAの観点、また外交政策の観点でも非常に重要だというふうに思います。
 隊員の確保を考えたときに、JICAの隊員を経験したやはりその先のキャリア、出口の部分というのが非常に重要だというふうに考えますけれども、JICA隊員のそうした人材活用についてどのようにお取り組みになっているのか、確認をさせていただきたいと思います。
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鈴木規子#24
○参考人(鈴木規子君) 常日頃よりサポートをいただきまして、ありがとうございます。
 近年、協力隊経験者に対しましては、民間企業、自治体、大学、そういったところからの関心が非常に高くなっております。グローバルな視点を持ったフロンティア人材ということで、協力隊経験者に関しての期待は大きくなっております。ただ、御指摘のとおり、日本の景気が非常にいいというところで応募者が減少しているということで、ここは是非皆様からも御支援をいただきたいと思っているところでございます。
 JICAは、帰国後の隊員が日本国内でも活躍できますように、帰国後のキャリア相談、各種研修を実施しております。また、加えまして、免許、資格等の取得、これを支援する制度を設けまして、キャリアアップの支援を行っております。
 大学、自治体及び教育委員会等と協力しまして、入学や採用を優遇する制度の導入、帰国隊員が日本国内で地域の国際化や多文化の共生の推進に貢献できる環境整備も行っております。
 今後も、帰国隊員がその経験を生かして社会で活躍できるような支援に努めてまいりたいと思っております。
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朝日健太郎#25
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 今の御回答にもつながってくるかと思うんですけれども、やはり我々、冒頭大臣より今年度のODA関係予算、関連予算をお示しいただきましたけれども、やはりこうした活動をしっかりと国内外に周知をさせていくというのが重要かというふうに思います。
 その情報発信についてお伺いをいたします。
 ケニアのモンバサ港もそうなんですけれども、様々な道路であるとか橋であるとかそういうインフラ、又は、私もアフリカに視察させていただいたときにバレーボールを何球か持ってまいりまして現地にお渡ししたり、様々なレベルで支援をさせていただいていると。そうしたこの日本からのそういった支援がしっかりとその支援国先でも共有をされ、また、ひいてはそういったものが日本への支援へとつながってくる、還元するのではないかなというふうに考えています。
 その点で、この国際協力を行う上で、協力先国でどのような広報とかPRが行われているのか、お示しいただければと思います。
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鈴木秀生#26
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 我が国の開発協力を現地で積極的に広報し、相手国における日本の協力に対する理解を促進することは、二国間関係の強化など、ODAの意義を更に深める観点から極めて重要であると考えております。そういう観点から、我が国の協力が顔の見える支援となるような様々な取組を行っているところでございます。
 例えば、専門家派遣、海外協力隊の積極的な活用や人材育成、これは我が国の顔が見える支援として最も効果的な方法の一つでございます。我が国のNGOや市民社会との連携の強化も効果的だと考えております。
 資金協力におきましても、我が国の協力によって建設する施設の起工式や支援物資等の引渡式の際には、先方政府の高いレベルの出席を得ることで現地メディアにも大きく取り上げられているところでございます。また、供与機材や施設へ日章旗のステッカーを貼付することで、利用者にもそれが日本からの支援であることは一目見て分かるような広報も行っているところでございます。
 さらに、現地メディアによる我が国の開発協力事業の現地視察を行うプレスツアーの実施、在外公館による講演活動や現地語の新聞やインターネットによる発信等を通じ、海外におけるODA広報に積極的に取り組んでいるところでございます。
 今後とも、我が国の開発協力による貢献が相手国内に十分に周知、評価されるように対外発信を更に拡充していきたいと考えております。
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朝日健太郎#27
○朝日健太郎君 ありがとうございます。
 まさに、国際協力のシーンにおいて、日本からの支援を余り控えめにすることなく、堂々と胸を張って国際社会の一員としての役割をしっかりと果たしていただきたいと思います。
 もう一問なんですが、今のお話に関連をして、実際、我が国の国内においても、このODA始めこうした活動をしっかりと広報していくという重要性があるかというふうに思っていますけれども、日本国内においてどのような広報活動を行っているのかをお示しをいただければと思います。
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鈴木秀生#28
○政府参考人(鈴木秀生君) お答え申し上げます。
 ODAは税金を原資としていただいております。その実施に当たっては、納税者である国民の皆様の理解と支持、これは極めて重要であると考えております。
 我が国の国際協力は、相手国の安定と発展、人材の育成や生活レベルの向上に大きく貢献するとともに、各国とのきずなを強め、国際社会における我が国の地位を向上させる、その上で確かな成果を上げてまいりました。これらの事実を国民の皆様に分かりやすく説明するべく、国内広報を積極的に進めているところでございます。
 そういう観点から、ホームページやSNSによる発信、全国の学校でODAに関する授業を行うODA出前講座といった取組に加え、国内最大級の国際協力イベントであるグローバルフェスタを毎年開催しております。
 さらに、昨年は人気アニメの鷹の爪団のキャラクターをODAマンに任命いたしまして、関連の広報動画を東京メトロのトレインチャンネルやユーチューブといった新たな媒体を通じて広く伝える取組を実施したところでございます。
 こうした取組の結果もあり、内閣府世論調査における今後の開発協力の在り方に対する調査結果では、積極的に進めるべきへの回答率は、平成十六年度には一八・七%であったのに対し、平成三十年度には三二%へ上昇しており、ODAに対する国民の理解が促進されているのではないかと考えております。
 今後も、引き続き国民の皆様の理解をいただけるよう、国内における広報活動を強化してまいります。
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朝日健太郎#29
○朝日健太郎君 今御説明ありましたODAマン、確かにポップな感じでいいと思います。英語を勉強し始めたうちの小学生の娘がオダマン、オダマンって言っているので、しっかりと伝えていきたいというふうに思います。
 続いて、スポーツと開発について伺ってまいります。
 先ほど来、私も、スポーツを通じた国際協力、これ非常に私も今回勉強させていただいたんですけれども、スポーツの開発とスポーツを通じた開発という文脈があるのだなと。
 まさに、例えばアフリカとかへ行きますと、まさにスポーツをするフレーム自体がない。例えば、ボールを持っていくとか、機材を持っていってルールを伝える、まさにスポーツをやる環境を整える側面と、一方で、スポーツというような、運動会のような様々な形式があるかと思いますけれども、スポーツを通じて地域の連携であるとか民族の相互理解とか様々な波及効果があると。こうした観点でこれまでも国際協力をされてきたんだなというふうに確認をさせていただきました。
 その点で、今後もこのスポーツ分野における開発協力を積極的に私は進めていただきたいなというふうに思っていますけれども、これまでの事例も踏まえて、どういった理念に基づいて取り組まれてこられたのかをお聞かせをいただければと思います。
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