総務委員会

2021-05-27 衆議院 全247発言

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会議録情報#0
令和三年五月二十七日(木曜日)
    午前九時八分開議
 出席委員
   委員長 石田 祝稔君
   理事 橘 慶一郎君 理事 寺田  稔君
   理事 冨樫 博之君 理事 松本 文明君
   理事 務台 俊介君 理事 岡島 一正君
   理事 岡本あき子君 理事 國重  徹君
      安藤 高夫君    井林 辰憲君
      石田 真敏君    小倉 將信君
      小田原 潔君    金子万寿夫君
      川崎 二郎君    木村 弥生君
      高村 正大君    佐藤 明男君
      斎藤 洋明君    杉田 水脈君
      鈴木 淳司君    谷川 とむ君
      深澤 陽一君    古川  康君
      穂坂  泰君    宮路 拓馬君
      山口 俊一君    奥野総一郎君
      神谷  裕君    川内 博史君
      櫻井  周君    高木錬太郎君
      松尾 明弘君    松田  功君
      道下 大樹君    山崎  誠君
      山花 郁夫君    桝屋 敬悟君
      本村 伸子君    足立 康史君
      井上 一徳君
    …………………………………
   総務大臣         武田 良太君
   総務副大臣        新谷 正義君
   総務大臣政務官      谷川 とむ君
   総務大臣政務官      古川  康君
   総務大臣政務官      宮路 拓馬君
   会計検査院事務総局第五局長            原田 祐平君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 難波 健太君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局官房総括審議官)     杉山 幸成君
   政府参考人
   (個人情報保護委員会事務局次長)         三原 祥二君
   政府参考人
   (総務省大臣官房長)   原  邦彰君
   政府参考人
   (総務省自治行政局長)  高原  剛君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局長)            吉田 博史君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局長)            竹内 芳明君
   政府参考人
   (文化庁審議官)     出倉 功一君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官)  浅沼 一成君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           志村 幸久君
   参考人
   (日本放送協会経営委員会委員長)         森下 俊三君
   参考人
   (日本放送協会監査委員会委員)          高橋 正美君
   参考人
   (日本放送協会会長)   前田 晃伸君
   参考人
   (日本放送協会副会長)  正籬  聡君
   参考人
   (日本放送協会専務理事) 松坂 千尋君
   参考人
   (日本放送協会理事)   松崎 和義君
   参考人
   (日本放送協会理事)   林  理恵君
   参考人
   (日本放送協会理事)   伊藤  浩君
   総務委員会専門員     阿部 哲也君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十七日
 辞任         補欠選任
  石田 真敏君     深澤 陽一君
  田嶋  要君     川内 博史君
同日
 辞任         補欠選任
  深澤 陽一君     石田 真敏君
  川内 博史君     山崎  誠君
同日
 辞任         補欠選任
  山崎  誠君     田嶋  要君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 日本放送協会平成二十八年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 日本放送協会平成二十九年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
     ――――◇―――――
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石田祝稔#1
○石田委員長 これより会議を開きます。
 日本放送協会平成二十八年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書、日本放送協会平成二十九年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書の両件を議題とし、審査に入ります。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 両件審査のため、本日、参考人として日本放送協会の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石田祝稔#2
○石田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 両件審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官難波健太君、公正取引委員会事務総局官房総括審議官杉山幸成君、個人情報保護委員会事務局次長三原祥二君、総務省大臣官房長原邦彰君、自治行政局長高原剛君、情報流通行政局長吉田博史君、総合通信基盤局長竹内芳明君、文化庁審議官出倉功一君、厚生労働省大臣官房生活衛生・食品安全審議官浅沼一成君及び厚生労働省大臣官房審議官志村幸久君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第五局長原田祐平君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石田祝稔#3
○石田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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石田祝稔#4
○石田委員長 まず、総務大臣から説明を聴取いたします。武田総務大臣。
    ―――――――――――――
 日本放送協会平成二十八年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 日本放送協会平成二十九年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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武田良太#5
○武田国務大臣 日本放送協会平成二十八年度及び平成二十九年度財務諸表等について、その内容の概要を御説明申し上げます。
 本資料は、放送法第七十四条第三項の規定により、会計検査院の検査を経まして国会に提出するものであります。
 まず、平成二十八年度の貸借対照表の一般勘定については、平成二十九年三月三十一日現在、資産合計は一兆九百十五億円、負債合計は三千六百八十億円、純資産合計は七千二百三十五億円となっております。
 損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は七千十九億円、経常事業支出は六千八百八十五億円となっており、経常事業収支差金は百三十三億円となっております。
 次に、平成二十九年度の貸借対照表の一般勘定については、平成三十年三月三十一日現在、資産合計は一兆一千四百三十七億円、負債合計は三千九百七十二億円、純資産合計は七千四百六十五億円となっております。
 損益計算書の一般勘定については、経常事業収入は七千百五十六億円、経常事業支出は七千七十三億円となっており、経常事業収支差金は八十三億円となっております。
 何とぞ慎重御審議のほどお願いいたします。
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石田祝稔#6
○石田委員長 次に、補足説明を聴取いたします。日本放送協会会長前田晃伸君。
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前田晃伸#7
○前田参考人 ただいま議題となっております日本放送協会の平成二十八年度及び平成二十九年度財務諸表等の概要につきまして御説明を申し上げます。
 初めに、平成二十八年度につきまして御説明申し上げます。
 貸借対照表におけます一般勘定の当年度末の資産総額は一兆九百十五億円、一方、これに対する負債総額は三千六百八十億円、また、純資産総額は七千二百三十五億円でございます。
 続きまして、損益計算書におけます一般勘定の経常事業収入は七千十九億円、経常事業支出は六千八百八十五億円でございます。以上の結果、経常事業収支差金は百三十三億円となり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期事業収支差金は二百八十億円となっております。
 このうち、建設積立金繰入額は八十億円でありまして、事業収支剰余金は二百億円でございます。
 なお、この事業収支剰余金は、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。
 引き続きまして、平成二十九年度につきまして御説明申し上げます。
 貸借対照表におけます一般勘定の当年度末の資産総額は一兆一千四百三十七億円、一方、これに対する負債総額は三千九百七十二億円、また、純資産総額は七千四百六十五億円でございます。
 続きまして、損益計算書におけます一般勘定の経常事業収入は七千百五十六億円、経常事業支出は七千七十三億円でございまして、以上の結果、経常事業収支差金は八十三億円のプラスとなり、これに経常事業外収支及び特別収支を加え又は差し引いた当期の事業収支差金は二百二十九億円となっております。
 なお、当期事業収支差金につきましては、全額、事業収支剰余金として、翌年度以降の財政安定のための財源に充てるものでございます。
 以上につきまして、平成二十八年度及び平成二十九年度の財務諸表とも、監査委員会の意見書では、会計監査人の監査意見は相当と認めるとされており、また、会計監査人の意見書では、財務諸表は、放送法、放送法施行規則及び我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、全ての重要な点において適正に表示しているものと認められるとされております。
 これをもちまして概要の説明を終わらせていただきますが、今後の協会運営に当たりましては、公共放送の原点を堅持し、事実に基づく公平公正で正確、迅速な放送をお届けしてまいります。また、事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、公共メディアとして視聴者の皆様の期待に応えてまいる所存でございます。
 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
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石田祝稔#8
○石田委員長 次に、会計検査院当局から検査結果について説明を求めます。会計検査院事務総局第五局長原田祐平君。
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原田祐平#9
○原田会計検査院当局者 日本放送協会の平成二十八年度及び二十九年度の決算につきまして検査いたしました結果を御説明いたします。
 協会の平成二十八年度、二十九年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書並びにこれらに関する説明書等は、二十八年度につきましては二十九年七月十二日、二十九年度につきましては三十年七月十日にそれぞれ内閣から送付を受け、その検査を行って、それぞれ二十九年十一月八日、三十年十一月九日に内閣に回付いたしました。
 協会の二十八年度の決算につきましては、二十八年五月二十三日に、参議院から、国会法第百五条の規定に基づき、協会における関連団体との取引の状況、関連団体の剰余金及び協会に対する配当の状況並びに関連団体の不適正経理の再発防止に向けた指導監督の状況について会計検査を行い、その結果を報告することを求める要請があり、二十九年三月二十九日にこれに関する報告書を参議院に提出し、その概要を検査報告に掲記いたしました。
 その概要を御説明いたします。
 検査しましたところ、業務委託額の妥当性を検証する実績原価調査の結果が業務委託費の積算等の見直しに結びついていなかったり、子会社による明確な投資計画が示されないまま特例配当の要請を行わない判断が行われていたり、関連団体における不適正経理の再発防止に向けた協会の取組にもかかわらず不適正経理が依然として生じていたりなどしていました。
 検査の結果を踏まえました本院の所見といたしましては、協会において、実績原価の確認の結果を適切に反映し、業務委託額の削減等に努めること、適切な特例配当の要請を行うことを検討し、子会社の利益剰余金額を適切な規模とするための指導監督を適切に実施していくこと、経理適正化策について関連団体の事業全般を対象として関連団体に対する指導監督を更に徹底していくことなどに留意して、関連団体の事業運営に対する指導監督を適切に実施する必要があると考えております。
 本院としては、協会における関連団体の事業運営に対する指導監督が適切に行われているかについて、今後も引き続き検査していくこととしております。
 また、二十九年度の決算につきまして検査いたしました結果、検査報告に掲記いたしましたものは、本院の指摘に基づき当局において改善処置を講じた事項一件であります。
 これは、衛星契約への契約種別変更の勧奨を目的とする郵便物の郵送に当たり、郵便料金の割引制度の活用について検討が十分でなかったことなどのため郵便料金の節減が図られていなかった事態が見受けられました。これについて指摘したところ、協会において、より割引率の高い広告郵便物の割引制度の適用を適切に受けるよう周知するなどの処置を講じたものであります。
 以上をもって概要の説明を終わります。
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石田祝稔#10
○石田委員長 以上で説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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石田祝稔#11
○石田委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。務台俊介君。
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務台俊介#12
○務台委員 自由民主党・無所属の会の務台俊介です。
 今日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 平成二十八年度以降の四年間の決算を拝見して、その時々のNHKの取組が数字に如実に表れていると感じます。今回の決算は、前田会長の前の籾井会長、上田会長の時代の運営の結果ではございますが、4K、8Kの準備、そしてその本格放送の開始、受信料徴収の努力、これが数字にしっかりと表れていると感じております。
 そこで伺いたいんですが、籾井会長時代、上田会長時代の経営の特徴、そしてそれを受け継いだ前田会長の下でのNHKの経営の特徴、これをまず伺いたいと思います。
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前田晃伸#13
○前田参考人 お答え申し上げます。
 籾井会長の時代は、国際放送の強化を掲げ、外国人向けのテレビ国際放送を刷新し、海外での視聴可能世帯を拡大したほか、スーパーハイビジョンの試験放送を開始した時期と承知しております。また、上田会長の時代は、放送と通信の融合時代にふさわしい公共メディアへの進化を最大の経営課題に掲げ、テレビ放送のほか、インターネット常時同時配信の実現に尽力したほか、地域放送の充実も図ったと承知しております。
 ただ、それまでの間に、NHKは受信料が右肩上がりに増えてきたこともございまして、構造的な問題を解決することに関しては、課題が先送りされてきたと私は認識しております。
 このために、私は、今年度から、中期経営計画に、業務、受信料、ガバナンスのいわゆる三位一体改革を総仕上げする年とし、また、今直ちに取り組まなければならないことを全て盛り込んだ形で、NHKを本気で変える改革に取り組んでおります。
 これからの時代に対応した新しいNHKらしさを追求し、スリムで強靱なNHKへと生まれ変わるために、番組のジャンル別管理、関連団体の改革、営業の抜本的改革、人事制度の抜本的改革などあらゆる改革に取り組み、NHKが、信頼される情報の社会的基盤として社会に貢献し続ける組織にしていきたいと思います。
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務台俊介#14
○務台委員 ありがとうございます。
 NHKの影響力というのは本当に大きいと思います。我が国の近代文化の相当部分は、ある意味でNHKが形成してきたと言っても過言ではないと思います。我が国の標準語、これも、NHKの放送で使われた言葉がデファクトスタンダードになったと承知しています。
 私自身を振り返ってみても、子供の頃からNHKの番組とともに育ってきたと思っております。幼少期は、「おかあさんといっしょ」、「ブーフーウー」、これを見て育ちました。子供の頃は、「ラジオ体操」、「ひょっこりひょうたん島」、中学生、高校生の頃は、朝の連続テレビ小説、大河ドラマ、社会人になっては、NHKニュース、各種ドキュメンタリー、ニュース解説、そして「大地の子」などのテレビドラマ。今から思うと、こうしたNHKの番組コンテンツによって私自身の考え方も相当形成されてきた、このように感じています。
 最近では、特に地球温暖化への問題意識、これはNHKの特集番組に負うところが大きい、そんなふうにも思っておりますので、その意味では感謝申し上げたいと思います。
 それだけに、NHKがどのような課題をどのように報道するか、これは国民の意識形成の上で非常に重要だと思います。そして、コロナ禍でもまさにその報道姿勢が問われていると感じております。
 日本のコロナ対応が諸外国に比べてよいパフォーマンスなのか、あるいは失敗しているのか、NHKの報道の仕方は死活的に重要でございます。悲観的に報道するのか、楽観的なのか、あるいは、個々の事象を全体像から取り上げるのか、それだけに特化して取り上げるのか、そういう姿勢の差が大きな結果の差になるというふうに思います。
 残念ながら、どちらかというと悲観的な取り上げ方というのが若干目立つのではないか、その結果、日本人が余りにも後ろ向きで自虐的になる、そんな嫌いもあるように感じております。
 お手元に資料を示させていただいておりますが、ブルームバーグが行っていますCOVIDレジリエンス、耐性ランキングという資料がございます。この四月の時点で、日本は世界七位という高評価です。上位にはニュージーランドや台湾が位置しておりますが、人口規模が大きい国の中では日本は最もパフォーマンスがよくて安全な国だ、そういう指標でございます。
 確かに、ワクチン接種のもたつき、これが非常に目立っておりますが、感染者数、死者数とも他の大国に比べ桁違いに少ないパフォーマンス、これは厳然たる事実だと思います。
 問題は、こうした事実が、NHKを始めとして、マスコミで報道されないということでございます。日々の悲観的なニュースを見ていると、我が国はコロナ対応に失敗した情けない国、そのような自意識にとらわれて、そして、そのニュースを見る外国人も、日本は本当にひどい状態になっているんだと誤解することにもなりかねません。
 影響力のあるNHKという組織の会長として、こうした報道の在り方、これをどのようにお考えでしょうか。
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前田晃伸#15
○前田参考人 お答え申し上げます。
 新型コロナウイルスの報道に当たりましては、命と暮らしを守る報道の使命を果たすために、事実やデータに基づく情報の発信を、テレビ、インターネット、ラジオ、それぞれの特性を生かしながら、全国放送、地域放送、共に強化をいたしております。
 国内外の状況を様々な角度から報道し、例えば、日本と欧米、アジア各国との感染者数や死者数などの違いも度々お伝えしております。また、ワクチン接種の状況、医療現場の取組や飲食店などの営業規制、水際対策などの違いにつきましても、取材に基づく客観的な事実を放送やインターネットで随時伝えております。
 こうしたニュースのほかに、「NHKスペシャル」などの番組では、医療や介護、教育などの現場で奮闘する人々の姿や、課題解決への糸口を紹介いたしております。
 また、政府の取組や国会での議論も迅速に伝えるために、緊急事態宣言決定の際には、総理大臣の記者会見や国会の議院運営委員会などを生放送でお伝えしております。
 委員の御指摘もしっかりと踏まえながら、引き続き、視聴者一人一人に真に役立つ情報の発信に向けて全力で取り組んでまいりたいと思います。
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務台俊介#16
○務台委員 個々の番組がどうこうということは申し上げるつもりはございません。NHKは、オピニオンリーダーであることを自己認識され、国民を過度に悲観主義に導かずに、希望を与える報道、これを引き続き期待したいと思います。
 ところで、NHKの番組の中身が日本の国以外でも意図的、恣意的な使われ方をすることがございます。
 過日、杉田水脈委員が、軍艦島が舞台の、昭和三十年に放送された「緑なき島」の映像に関して質問をしておられました。一部の映像が別の炭鉱で撮影されたものだと元島民が抗議している問題でございまして、その抗議の原因は、韓国メディアなどにより、朝鮮人戦時労働者が非人道的な扱いを受けていた根拠として引用されていることによります。元島民は、軍艦島の誤ったイメージが解消されることを求めております。これも、NHKが影響力のあるメディアであるからこその結果でございます。
 であればこそ、NHKは、その事実関係を検証し、その上で、韓国側にその取扱いを改めるようにあらゆる手段を使って行動すべきと考えますが、杉田委員が過日質問をした以降のNHKの対応を伺いたいと思います。
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前田晃伸#17
○前田参考人 お答え申し上げます。
 「緑なき島」は、今から六十六年前、昭和三十年に放送されましたNHKの短編映画でございます。当時の長崎県の端島で生き生きと暮らす人々の様子を取り上げ、高層の鉄筋コンクリート住宅の様子や炭坑での作業、子供たちの学校生活、娯楽施設で楽しむ様子などをまとめた風土記的な内容となっております。歴史問題等を取り上げた番組ではございません。
 元島民の方々からの御指摘を踏まえ、NHKとしては、取材、制作に関わった関係者への聞き取りや、保管をしております炭鉱の映像の精査など、できる限りの確認作業を行ってきたところでございます。
 その結果、別の炭鉱で撮影された映像が使用された事実は確認されておりませんで、「緑なき島」は、当時の取材に基づき制作されたものと考えられるという報告を受けております。
 これまでの確認作業はNHKの関係者や保管している映像などが中心でございましたが、六十六年前に制作された番組であることから、最近制作された番組に比べると、確認作業には制約が多数ございました。更に確認作業を深めるために、外部の有識者の意見を伺うことを含め、自らの責任で調査を進める上で、具体的に何ができるか検討するように指示をいたしました。その際、十分に元島民の方々に向き合うようにも指示をいたしております。
 また、風土記的な番組の趣旨とは関係なく、「緑なき島」の映像の一部が韓国の施設で展示されていることは承知いたしております。これについて韓国の法制度に詳しい外部の専門家に確認したところ、「緑なき島」の映像は、韓国の法律上では著作権の保護期間が二〇〇五年に満了しており、NHKの著作権が主張できない可能性が高いということでございました。
 こうした状況の中で、NHKとしてどのような対応ができるか、引き続き検討するように指示をいたしました。
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務台俊介#18
○務台委員 著作権の保護期間が経過しているという初めての御答弁をいただきました。法律上はそうかもしれませんが、取り上げられ方が、違法でなくても、妥当かどうか、適正かどうかという観点で引き続き関係方面と調整を行っていただきたい、そのように思います。
 NHKに対しては、総務大臣意見の中で、国際放送の充実等による海外情報発信の強化が指摘されておりますが、この「緑なき島」の事例のように、その内容が国際的にマイナスの情報発信として使われてしまっている例があります。NHKは、国内放送のコンテンツの精査、そしてその海外での使われ方にも注意を払ってほしいと要請したい。そして、総務大臣にも、そういう意見を是非大臣意見にも酌み入れていってほしい、そのように要請したいと思います。
 ところで、「緑なき島」に関しては、十七日の参議院決算委員会で前田会長が、外部の有識者の御意見を伺うことも含めて検討したいと答弁したと伺っております。これまで外部調査に慎重であった対応を転換されたこと、これは、元島民の気持ちに寄り添う形で一種のガバナンスが働いたものと受け止めておりますが、前田会長の目から見て、歴代のNHK会長の組織統括の在り方と比較し、自らのガバナンスの違いはどこにあるのか、具体的な事例に即して伺いたいと思います。
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前田晃伸#19
○前田参考人 お答え申し上げます。
 歴代会長のガバナンスの在り方を十分に承知しておりませんので、ちょっと申し訳ないんですが、比較をするのは大変難しいことでございます。
 放送法の規定にございますとおり、NHKは、会長が業務を総理するいわゆる独任制の機関のたてつけになっておりまして、会長である私が業務執行の責任者として責任を、責務を負っているものと理解しております。
 物理的な制約もございまして、全てに直接関与することは難しいことがございますが、私は、放送を始めとしたNHKの様々な業務に関して、極力、自らの目で確かめて、改善の必要があれば指示することに努めております。
 一例を申し上げますと、今年度の予算策定に当たりましては、昨年、私は自ら査定を全て実施いたしました。それから、局内で稟議制度を設けておりますけれども、会長稟議の決裁金額、従来は十億円以上という、決裁権限で決めておりましたが、十億円という高い金額にしますとほとんどの案件が抵触しない、これはほとんど機能していないので、私は五億円に下げました。個別にこれで正しいかというのをチェックする、そういう形で、受信料を使って業務をやっているわけでございますので、無駄のないような運営に努めてまいりたいと思います。
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務台俊介#20
○務台委員 NHKは、各地に放送局、支局を擁しております。ローカル放送にも力を入れており、質の高いものも目にしております。決算に対する総務大臣意見の中で、地方からの情報発信、地方創生への貢献の観点から、機能の地方分散について、早急に一定の結論を得ることが求められている、これは、同じ内容がこの数年書かれ続けております。
 NHKの活動における地方の放送局の活動の位置づけを含め、機能の分散について具体的にどのような検討が行われてきたのか、伺いたいと思います。
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石田祝稔#21
○石田委員長 時間が来ておりますので、簡潔に御答弁願います。
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前田晃伸#22
○前田参考人 お答え申し上げます。
 NHKは、いかなる災害時でも放送・サービスをお届けする重要な役割を負っております。このため、首都直下地震等で東京の放送センターが機能停止した場合でも放送が継続できるように、大阪拠点放送局を代替とする機能強化を進めており、昨年、理事の一人に大阪局長を兼務させ、体制の整備を更に進めるとともに、日頃からの放送枠も拡大をいたしました。
 また、地方分散の観点から、視聴者からの意見、要望の窓口機能を一部札幌拠点放送局に移すほか、渋谷の放送センター建て替えに伴い、埼玉県川口市に建設するスタジオや、地方放送局を活用することにしております。
 NHKにとりまして、地域からの情報発信は重要な役割でございます。全国の都道府県に放送局を置いてネットワークを形成していることはNHKの強みであり、地域放送局の取材、制作拠点としての機能をしっかりと維持し、地域のニーズに応えてまいりたいと思います。
 また、地域に根差し、地域を支える人材の強化が重要でございまして、各地域で採用する職員、地域職員数をこれからは増やす方針でございます。
 以上でございます。
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務台俊介#23
○務台委員 以上で終わります。ありがとうございました。
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石田祝稔#24
○石田委員長 次に、國重徹君。
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國重徹#25
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹でございます。
 質疑時間が限られておりますので、まずは前田会長に何点かお伺いしたいと思います。
 私、会長には細かいことを聞くつもりはありませんので、会長の感じていることを率直に、また国民に分かりやすく、そして、済みません、マイクを通してなかなか聞きにくい場合もありますので、できるだけ大きな声で言っていただければありがたいと思います。
 前田会長は、昨年の一月二十五日にNHK外部の民間出身者としてNHKの会長に就任をされました。これまでとは全く違う世界に入られて、会長就任前と会長就任以降とで、NHKに対する認識で異なる点もあったかと思います。どのような点で大きく違ったのか、まずはこの点についてお伺いしたいと思います。
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前田晃伸#26
○前田参考人 お答え申し上げます。
 昨年一月に会長に就任して一年四か月がたちますが、就任前にNHKに対して少し変だなと感じたことは、就任した後もそれほど大きく変わっておりません。外部から来ました私から見ますと、NHKという組織は金属疲労を起こしている部分が多々あると思います。NHKはこれまで、受信料が右肩上がりに増えてきたことによりまして、様々な構造的な問題を先送りしてきた面がございます。NHKは肥大化しているという指摘も、ある意味では私はそのとおりだと思います。
 このため、私は、中期経営計画の策定に当たり、業務、受信料、ガバナンスのいわゆる三位一体の改革の総仕上げとして、今直ちに取り組まなければいけないことを全て盛り込み、徹底した改革に取り組むところでございます。
 今変えなければNHKの未来はないと私は思います。改革が後戻りすることがないよう、本気で変える気持ちで改革をしてまいりたいと思います。
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國重徹#27
○國重委員 会長就任前と就任後とではさほど認識に大きな違いはなかったけれども、金属疲労を起こしているというようなことを感じていたものを、実際に会長に就任した後もまた、まざまざと感じているというようなお言葉だったかと思います。
 前田会長が昨年一月に会長に就任した直後に新型コロナが発生をしまして、想定外の大変なことも多々あったかと思います。会長に就任をして約一年四か月、会長職は一期三年でありますので、もうすぐ折り返し地点を迎えることになります。
 NHKには様々な課題があると思いますけれども、この一年四か月の間で前田会長御自身がNHKの最大の課題と感じていることは何なのか、これについてお伺いをいたします。
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前田晃伸#28
○前田参考人 お答え申し上げます。
 先ほども御説明したとおり、NHKという組織は金属疲労を起こしている部分が多々ありますが、何が一番最大の課題かということにつきましては、課題が多過ぎまして、いわば複雑骨折を起こしていると言った方がいいと思います。これは一個ではございません。そのためには、抜本的にいろいろなことをやらなければならないと思っております。
 昨年から既に始めております番組のジャンル別管理、関連団体の改革、それから、営業の改革、人事制度改革、人事制度は特に一度も抜本的に改革したことがなくて、時代に合わなくなっております。この改革を全てやらないと、新しくスリムで強靱なNHKへと変われませんので、全力で改革をしてまいります。
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國重徹#29
○國重委員 ありがとうございました。
 最大の課題ということでお伺いしましたけれども、いろいろあり過ぎるということで、複雑骨折しているような状況だというようなお話をいただきました。
 これまでのお話の中でも、こういったことを踏まえての取組を若干お話しをいただきましたけれども、そのような複雑骨折をしているこの今の状況を踏まえて、こういった抜本的な課題がある、これについて、前田会長が会長に就任して以降、どのように取り組んできたのか、また、今まだ改革の途上でありますけれども、それに対する手応えをどのように感じているのか、また、これまで一年四か月取り組んできて、自身が取り組んできたことの反省点もあれば、それも踏まえてお伺いしたいと思います。
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