農林水産委員会

2021-03-17 衆議院 全182発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
令和三年三月十七日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 加藤 寛治君 理事 齋藤  健君
   理事 津島  淳君 理事 宮腰 光寛君
   理事 宮下 一郎君 理事 亀井亜紀子君
   理事 矢上 雅義君 理事 稲津  久君
      伊東 良孝君    池田 道孝君
      泉田 裕彦君    今枝宗一郎君
      上杉謙太郎君    江藤  拓君
      金子 俊平君    木村 次郎君
      小寺 裕雄君    佐々木 紀君
      斎藤 洋明君    鈴木 憲和君
      中村 裕之君    西田 昭二君
      根本 幸典君    野中  厚君
      福田 達夫君    福山  守君
      細田 健一君    堀井  学君
      村井 英樹君    渡辺 孝一君
      石川 香織君    大串 博志君
      金子 恵美君    神谷  裕君
      近藤 和也君    佐々木隆博君
      佐藤 公治君    緑川 貴士君
      江田 康幸君    田村 貴昭君
      藤田 文武君    森  夏枝君
      玉木雄一郎君
    …………………………………
   農林水産大臣       野上浩太郎君
   農林水産副大臣      葉梨 康弘君
   環境副大臣        笹川 博義君
   農林水産大臣政務官    池田 道孝君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            牧元 幸司君
   政府参考人
   (林野庁長官)      本郷 浩二君
   政府参考人
   (水産庁長官)      山口 英彰君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 土居健太郎君
   農林水産委員会専門員   森田 倫子君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十七日
 辞任         補欠選任
  佐々木 紀君     堀井  学君
  鈴木 憲和君     村井 英樹君
  福田 達夫君     中村 裕之君
  濱村  進君     江田 康幸君
  藤田 文武君     森  夏枝君
同日
 辞任         補欠選任
  中村 裕之君     福田 達夫君
  堀井  学君     佐々木 紀君
  村井 英樹君     鈴木 憲和君
  江田 康幸君     濱村  進君
  森  夏枝君     藤田 文武君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第三三号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
 有明海及び八代海等を再生するための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案起草の件
 有明海及び八代海等の再生に関する件
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
高鳥修一#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として林野庁長官本郷浩二君、水産庁長官山口英彰君及び環境省大臣官房審議官土居健太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
高鳥修一#2
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
高鳥修一#3
○高鳥委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。斎藤洋明君。
この発言だけを見る →
斎藤洋明#4
○斎藤(洋)委員 おはようございます。自由民主党の斎藤洋明です。
 本日は、政府提出の間伐等特措法の改正法案に関連しまして質問させていただきます。
 私の地元も、かつて林業が盛んだった地域を大変多く抱えておりますが、いずれも林業が盛んだった地域は今過疎化が進んでおります。それは、林業が今なかなか経営が成り立たないことが大きな原因となっております。
 この法改正は、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けた再造林の促進ということでありますが、林業に関する施策は、林業の振興という観点から継続的に取り組んでいただきたいと考えております。
 では、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 私は新潟県でございますが、この法律で特定母樹の開発ということが盛り込まれておりますが、積雪地あるいは寒冷地に適した特定母樹の開発ですとか、あるいは、苗木の生産者、資料を拝見しますと現在のところやや西高東低の傾向にあると思いますが、苗木の生産者が地域的な偏りなく育成されることが長期的には望ましいと考えます。農林水産省の見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
本郷浩二#5
○本郷政府参考人 お答えをいたします。
 本法案においては、成長に優れた苗木を積極的に用いた再造林を計画的かつ効率的に推進するための措置を新たに追加することとしておりますが、そのためには、それぞれの地域の気候に適した品種の苗木を開発し、安定的に生産していくことが重要と考えております。
 これまでに指定された特定母樹は、この三月に指定された二十六品種を含めて四百十三品種あり、このうち、積雪地に適した品種として、雪害抵抗性を有するものが十九品種ございます。今後、地域のニーズを踏まえつつ、より増やしていきたいと考えており、現在、林木育種センターにおいて新品種の開発を積極的に進めているところでございます。
 また、苗木の生産者については長期的に減少傾向にありますことから、苗木生産への新規参入及び生産規模の拡大を図るため、新たな苗木生産者の確保に向けた技術研修に対する支援、苗木生産に必要な機械や施設等の整備に対する支援、苗木の需要者や生産者に対する生産、需要に関する情報提供等を推進しているところです。
 これらの取組により、地域の気候に適した品種開発及びこれらの苗木の安定的な供給を図ってまいります。
この発言だけを見る →
斎藤洋明#6
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。是非、地域の特性に応じた苗木の生産体制の構築に格段の御配慮をお願いしたいと思います。
 二点目にお伺いしたいと思います。
 森林吸収量の確保等の点で、この法律ですと、あるいは今現在のスキームにのっとって開発された特定母樹の樹種なんかを拝見していますと、針葉樹が中心となっております。法律の目的であります森林吸収量の確保という観点からしますと、広葉樹より杉などの針葉樹が優れている点はどういう点でしょうか。今後、広葉樹等の様々な樹種の特定母樹を開発する考えはないか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
本郷浩二#7
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 森林の二酸化炭素吸収量は、樹種や地域等の様々な要因によって異なります。広葉樹にも成長が速く吸収量が大きい樹種もありますが、我が国の森林においては、一般的に、杉などの針葉樹の人工林は、天然の広葉樹林に比べて成長量が大きく、二酸化炭素の吸収量も大きい傾向があり、森林吸収量の確保の観点から優れていると考えております。
 特定母樹については、杉、ヒノキ、カラマツなどの主要な造林樹種を指定していますが、地域の木材需要も踏まえた多様な森林整備を進める上で、広葉樹の造林も重要と考えております。
 近年では、家具やバイオマス用の広葉樹材の確保に向けて、センダンや柳などの短期間で成長して早期に活用できる早生樹に注目が集まっており、こうした早生樹種の開発や造林技術の開発が進められているところです。
 今後、成長に優れた特性を有する広葉樹の開発や広葉樹造林の動向を踏まえつつ、特定母樹の指定について検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
斎藤洋明#8
○斎藤(洋)委員 是非、偏りのない、幅広い特定母樹の開発に取り組んでいただきたいと思います。
 針葉樹は、大変優れた特性を有することは今御答弁いただいたとおりですが、一方で、花粉症の問題もありますし、また、材の価格が低迷している状況で、今までと同じ割合で人工林の整備を進めていいのかということについてはいろいろな考え方があり得ると思います。幅広い、様々な樹種によって構成される森林の形成ということが長期的には災害防止などの観点も含めて望ましいと考えておりますので、是非御配慮をお願いしたいと思います。
 三点目にお伺いしたいと思います。
 この法律によりまして特定増殖事業を実施するに当たりまして、優れた形質を有する特定母樹ということでございますが、特に挿し木の場合は、いわばクローンを生産して植えるということになると思います。挿し木の場合は、優れた遺伝的形質が伝わりやすいということはあると思いますが、一方で、遺伝的欠陥が仮にあった場合、遺伝的欠陥もたくさんの個体が共有するということになるおそれはないか、農水省の見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
本郷浩二#9
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 林木育種センターが実施している林木育種事業では、これまで、各地域で成長が優れたものを、精英樹と申しますけれども、精英樹として選抜し、これらを人工交配によりかけ合わせ、その中から更に優れた樹木の選抜を進めてきたところでございます。
 特定母樹は、この選抜の過程の中で、病虫害にかかりやすいなどの欠陥のあるものを排除するとともに、選抜されたものの中から成長や材質に優れたものとして指定するといった方法で選定しておりまして、特定増殖事業を実施するに当たって、このような過程の中で遺伝的に欠陥のあるものは既に排除されているものと考えております。
この発言だけを見る →
斎藤洋明#10
○斎藤(洋)委員 同じ種類の樹木であっても、同じ場所に植わっていても全く成長が違うということは、私も田舎育ちですので、よく見ております。
 遺伝的欠陥を排除するように配慮していますということでありますが、是非それはお願いしたいのと、それから、やはり、樹木というのは年数をかけて成長するものですから、後から分かるような欠陥ももしかしたらあるかもしれないという懸念はあると思います。ですので、是非長期的に経過観察をしていただいて、よりよい母樹の開発に努めていただきたいと思います。
 四点目にお伺いをしたいと思います。
 林業は、どこでも、私の地元でもそうですが、担い手の確保が非常に重要になっておりますし、また、待遇の面もちょっと後でお伺いしたいと思いますが、その中で、作業環境をよくするというのが非常に重要だと考えております。
 その観点で、路網の整備ということに関連してお伺いしたいんですが、効率化、省力化のために、多様なスペックの路網の整備を心がけていただきたいと考えております。
 と申しますのは、技術が進展して、大型の重機を入れたいのでもっと高規格の林道あるいは作業路を整備してほしいというニーズもございますし、また一方で、手持ち機材からして、こんなハイスペックの路網は要らない、これで十分というような話がある場合もあります。
 多様なスペックの路網整備が重要と考えますが、農林水産省の見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
本郷浩二#11
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 林業の担い手の確保のためには、高性能林業機械の導入や木材の効率的な輸送で生産性の向上や省力化を図り、山側への利益の還元や働く方々の労働環境の向上を図っていくことが重要だと考えております。
 このためには、基盤となる路網整備を地域の実情に応じて推進していくことが不可欠と認識しております。森林の傾斜や担い手の状況といった地域の実情に応じて、大量の木材の輸送に必要な幹線となる林道、森林施業用のトラックが走行するような林業専用道、森林内で高性能林業機械が作業するための森林作業道ということで、広さや、あるいは最大荷重ですとか、そういうものが違った、多様なスペックの路網を適切に組み合わせた整備を進めていくこととしております。
 特に、令和三年度予算においては、森林整備事業を拡充し、幹線となる林道の開設、改良を重点的に進める山村強靱化林道整備事業を創設したところであり、今後とも、これらの予算を最大限活用して路網整備の推進に取り組んでまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
斎藤洋明#12
○斎藤(洋)委員 是非よろしくお願いします。
 事路網整備を始めとする施業環境の整備ということに関しましては、実際に施業に当たる森林組合の関係者の皆さんとのコミュニケーションが非常に重要だと考えております。是非、継続的な現場とのコミュニケーションをお願いしたいと思います。
 次に、この法律に限らず、林業の振興を図るためには、何といっても林業の現場で働いていただく方々の確保が非常に重要だと思います。そのためには、処遇の改善は欠かせないと思います。
 平成二十九年の国税庁の民間給与調査によりますと、全産業従事者の給与平均四百三十二万円に対して、林野庁の統計によりますと、林業従事者が三百四十三万円と、八十九万円の差があります。林業労働者の確保のために、給与面での処遇改善を是非やっていただきたいと思いますが、見解を是非政務からお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
葉梨康弘#13
○葉梨副大臣 御指摘のとおり、林業従事者の年収ですが、非常に少ないということに加えて、日給制が七割と非常に多い、そこら辺が非常に大きな問題だと思っております。
 そこで、まずはやはり経営体の力をつけてもらうということ、販売力やマーケティング力の強化、この法律にもありますけれども、エリートツリーの導入、造林、間伐コスト削減など、生産性の向上による林業経営体の収入増大、そして、一年を通じた複数の林業作業の習得によって通年雇用化の促進に必要な支援を行いまして、林業従事者の所得向上や処遇改善につながるよう、引き続き取り組んでいきたいというふうに思っています。
 また、林業従事者が有する技能を適切に評価する技能検定制度に林業を追加することについて、業界団体による仕組みの早期創設に向けた取組への支援を強化し、技能に応じた処遇の改善を進めていく考えでございます。
この発言だけを見る →
斎藤洋明#14
○斎藤(洋)委員 是非、継続してお願いしたいと思います。
 地元の森林組合にお伺いしますと、若い人たちも入ってきてはいるんですね。入ってきてはいるんですが、なかなか定着しない、それは処遇、給与の面の問題も非常に大きいということをやはり伺います。とりわけ、初任給もさることながら、入って五年、十年してもなかなか給与が伸びないという、中堅の方々の処遇改善がなかなか進んでいないという現状があるというふうに認識しておりますので、是非ともよろしくお願い申し上げたいと思います。
 最後にお伺いしたいと思います。
 最近、自然災害が激増しております。緑の強靱化、つまり、間伐をしっかりやって災害に強い森林をつくっていくということが重要と考えますが、農林水産省の見解をお伺いします。
この発言だけを見る →
本郷浩二#15
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 国土の七割を占める森林の整備、保全を進めていくことは、国土の強靱化にとって極めて重要だと考えております。
 災害に強い森づくりの観点から、個々の樹木の成長と根の発達を促していくこと、林内に適度な光を入れ下草の発生を図ることが重要であり、間伐を適切に実施していくことが必要です。
 このため、農林水産省では、平成三十年度から、防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策として、間伐、林道の改良等の森林整備対策を集中的に実施してきております。
 さらに、この三か年対策に引き続き、令和二年度補正予算から措置されることとなった防災・減災、国土強靱化のための五か年加速化対策にも森林整備対策が位置づけられ、氾濫した河川上流域や重要インフラ周辺における森林整備等を重点的、集中的に実施するため、必要な予算を計上したところでございます。
 引き続き、国土強靱化や地球温暖化対策の取組を加速化し、地域の安全、安心を確保するため、必要な森林整備を進めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
斎藤洋明#16
○斎藤(洋)委員 ありがとうございます。
 質問を終わります。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →
高鳥修一#17
○高鳥委員長 次に、稲津久君。
この発言だけを見る →
稲津久#18
○稲津委員 おはようございます。公明党の稲津でございます。
 森林間伐特措法の改正案について質疑をさせていただきます。非常に大事な法案だというふうに思っております。特に、林産物の供給など森林が持つ多面的な機能、これをこれから遺憾なく発揮していくということが、やはり我が国の地域経済の発展等々に大きな影響があると思っています。
 今日はこのことは質問しませんが、実は、やはり出口対策ですね。川上から川下まで一貫して様々な課題があると思うんですけれども、とりわけ出口対策。特に、公共物の建築のみならず、様々なところで木材の利活用をこれから図っていく必要があるだろう、こういう問題意識を持っておるところでございまして。ちょうど戦後の人工林の造林から今日に至るまで五十年以上経過して伐期を迎える、伐期をもう既に超えている、そういうところも多いことから、この法案をしっかり成立させて、施策を大いに前に進めていきたい、こう思っております。
 まず初めに、特定苗木を用いた再造林についてお伺いをさせていただきますけれども、再造林の確保に向けては費用の低減を進めることがやはり一つの課題であると思っております。同時に、当然ですけれども、苗木の安定供給が必要であるということ。造林コストの縮減、これはこれまでも伐採と造林の一貫作業システムの導入が図られてきておりますけれども、加えて、この度の本法案においては特定母樹由来の苗木、いわゆるエリートツリーの導入をうたっているということで、非常に大事なポイントだと思っています。
 そこで、伺いますけれども、特定苗木を用いたこの取組、具体的にどのように再造林を促進するのか。この点について、まずお伺いさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
本郷浩二#19
○本郷政府参考人 お答えいたします。
 今回の改正法案では、特定母樹から育成された苗木である特定苗木による再造林を促進する措置を新設することとしております。
 通常の苗木では、植栽してから五、六年間、下刈りという作業を毎年猛暑の中で行っておりますけれども、特定苗木は成長に優れているため、その回数を減少させることで費用や労働強度の縮減が期待できると考えております。
 また、植栽に当たっては、通常、一ヘクタール当たり三千本程度の植栽をされてきましたが、成長に優れた特定苗木であれば早期の成林も期待できることから、植栽本数を一ヘクタール当たり一千本から二千本程度とする低密度植栽も可能となり、効率化できるのではないかと考えております。
 このような特定苗木の使用による造林の作業の省力化、効率化によりまして、造林費用の低減を図り、森林所有者の意欲を高め、主伐後の適切な再造林がなされるよう促進してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
稲津久#20
○稲津委員 ありがとうございました。
 先ほど私が申し上げました我が国の森林の多面的機能を遺憾なく発揮するためには、当然、人工林等の主伐後の再造林、間伐、こうしたことが欠かせないわけでございまして、今、やはり問題点がコストの低減ということで、それについての答弁がございましたので、しっかりこれを進めていっていただきたいと思います。
 次に、広葉樹化の取組についてお伺いさせていただきますが、先ほど斎藤議員の質問、そして答弁にも一部ありましたが、確認も含めてお話を伺いたいと思います。
 人工林の樹種別の内訳を見ますと、やはり圧倒的に杉が多くて四百四十四万ヘクタール、全体の四四%を占めているということ。それから、次いでヒノキが多くて二百六十万ヘクタールで、全体の二五%を占めている。今回の法案の再造林についての基本はやはり杉、ヒノキであろうと思います。そうしたことを念頭に置いていると思います。
 私は、そのことを否定するのではなくて、それをしっかり進めながらも、生物多様性などの公益的機能を発揮する観点では広葉樹化の取組も必要で、災害に強い森づくりという観点でも、そういう意味では混交林の育成、また、経済的な視点でも、家具、インテリア、クラフト、さらにフローリング、こうしたことも大変活用を期待していきたいというふうに思います。杉等の植栽だけではなくて、こうした広葉樹化の取組についても進めていくべきだと思いますが、この点についての見解を伺います。
この発言だけを見る →
野上浩太郎#21
○野上国務大臣 今御指摘のとおり、森林が有する生物多様性などの公益機能の発揮ですとか、あるいは広葉樹材を活用した家具、内装材また栽培キノコ原木等の需要への対応の観点からも、広葉樹も含めました多様で健全な森林の育成を進めるということは重要であると認識しております。
 このために、立地条件に応じて、針葉樹と広葉樹が交じり合った森林ですとかあるいは広葉樹林の造成を進めることとしまして、森林整備事業による針広混交林化や、ナラ類、桜類等の十数種類以上にわたる広葉樹造林への支援を実施をしております。
 また、一般的には広葉樹は杉、ヒノキ、カラマツ等と比べると成長が遅いんですが、近年、家具等への利用が期待されますセンダン等の成長が速い広葉樹の造林実証等に対する支援も実施をいたしております。
 今後とも、地域の実情も踏まえて、針広混交林化や広葉樹林化など多様な森林づくりを進めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
稲津久#22
○稲津委員 今大臣から御答弁いただきましたが、センダンなどの、成長の速い、そうした苗木等も有効に活用いただくということで、やはり経済的な側面を見ても非常に期待していきたいと思うんです。
 それと、お話にもございましたが、二〇一九年の九月、十月の台風それから低気圧で大きな被害が出ました。私も、千葉の方に足を運んで、後に現場を見させていただきましたけれども。
 そのときに、山崩れ等の山地災害が多く発生したということ、このことは、やはり一部、林業の衰退とともに、残念ながら、杉などは主伐、間伐の当然必要なところが放置されていたのではないか、こんなこともありまして、そうした観点からもこの法案にしっかり取り組んで施策を進めていただきたい、このことも併せて申し上げておきます。
 次に、今回の法案とは直接のつながりはございませんけれども、関連で一問お聞きしたいんですが、日本海のホタテの稚貝のへい死ということなんです。何でそんなことを質問するのか、この場でと思われるかもしれませんが。
 森は海の友達、森は海の恋人、そのように言われますけれども、森の有機物が河川を通して海に入って、前浜などで栄養を与えて植物性プランクトンを発生させる。森林は海とつながりが大きい、この関連から質問させていただきたいと思います。
 ここ数年、北海道、とりわけ日本海側のホタテの稚貝のへい死や生育不良が多くなっております。先日も、北るもい漁協から連絡をいただいて、状況を伺いました。それから、三日前の十四日には新星マリン漁協を訪問して、詳細について聴取をしたところでございます。
 北海道留萌管内では、四つの漁協で今年の一月から二月にかけてホタテの稚貝の生育状況調査を行いました。独自に行ったんですけれども。その結果、種まきをして、この時点での生存率が、平年は九〇%前後のところ、いいところでも八〇%台、悪いところは五〇%、平均しても六〇から七〇%程度でございました。それから、貝の長さですけれども、これも平均して、平年は八センチぐらいですけれども、三センチから七センチ前後となっている状況です。こうした中で、計画量に満たないのではないか、それだけ稚貝が生産できないんじゃないかという不安が走っています。
 原因としては、先ほど申しましたように、餌となるプランクトンの不足があるんじゃないだろうか、水温の変化、それから、台風、低気圧に伴うしけの影響ではないかと。要するに、分かっていないわけですね。ただ、いずれにしても海況の変化、いわゆる海の環境に起因する可能性が高い、このように普及指導所は示しています。こうした状況の中で、関係者からは、国において原因についての調査を実施してほしい、こういう強い要望が出ております。
 水産庁においては、養殖業成長産業化推進事業、これを実施しておりまして、その中で養殖業関係者の取組等を支援しているということは私も承知しておりましたが、このほど、ホタテやカキ、アコヤガイ、こうした貝を対象とした、貝類の適正養殖管理手法開発事業、これを新たに予算化しました。
 そこで、伺いますけれども、この事業によってホタテ稚貝へい死等の対策に有効な手だてとなることを期待をしたいところなんですけれども、それゆえに、この取組が機能するかどうか、事業内容も含めてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
山口英彰#23
○山口政府参考人 お答えいたします。
 北海道の日本海側においてホタテ稚貝のへい死や成長不良が発生しているということは我々も承知しているところでございます。
 現在、北海道において状況の調査や対策の検討を行っているところでございますが、今委員からも御指摘がございましたような、日本海の水温が例年より一、二度高くて、貝の活力が低下したことがへい死等の要因の一つではないかというようなことが言われているところでございます。
 今後も、北海道において、水温や流速などの海洋環境の情報を漁業者に発信するとともに、高水温時期の作業を極力避けることや、施設の設置水深を調整する手法などを指導されると聞いているところでございます。
 水産庁といたしましては、令和三年度から、今御紹介がございましたように、新たに貝類の適正養殖管理手法開発事業を実施することとしております。これは、関係者の意見を聞きながら、ホタテを含む近年の自然環境等に適した貝類の養殖管理手法のモデル開発を行うこととしております。
 そのやり方としましては、既存の養殖管理マニュアルやモニタリング用のICT機材また省力化機器等を組み合わせた管理手法、さらに、新たな養殖管理体制の構築等を具体的に導入するモデル、こういったものの開発を行うこととしております。
 この事業の成果がまとまりましたら、適切な養殖管理が行われるよう、関係者に対して十分周知してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
稲津久#24
○稲津委員 長官、是非しっかり取り組んでいただきたいと思います。漁業者の方々の期待は大きい。
 そして、今、日本の農林水産物・食品の輸出の、和牛もそうですけれども、牛肉、そしてホタテが先頭を走っていただいています。今私は日本海側のホタテの稚貝のへい死等についてお話を申し上げましたけれども、オホーツク海側とか、ホタテは北海道噴火湾、それから青森、そういった地域もありますので、そうした観点で是非お取り組みいただきたいと思います。
 最後の質問をさせていただきます。人工林の間伐促進について。二〇〇八年に間伐特措法を制定し、地球温暖化防止を目的とした間伐の推進を森林所有者の努力で行ってきましたが、森林所有者が経営意欲を持てず、また、所有者不明などが原因で手つかずとなっている人工林の間伐をどう進めるのか、伺います。
この発言だけを見る →
本郷浩二#25
○本郷政府参考人 お答えをいたします。
 森林吸収量の確保など森林の公益的機能の発揮に向け、更なる間伐を推進していくためには、所有者が不明である森林への対応も進めていく必要があると考えております。
 このため、林野庁では、平成二十三年及び平成二十八年に森林法を改正し、新たに森林の土地の所有者となった者の市町村への届出制度や、森林所有者や境界の情報等を一元的に取りまとめた林地台帳の創設による所有者情報等の整備に取り組んできたところです。
 さらに、平成三十年には、森林経営管理法を制定し、所有者が不明な森林についても、公告するなどの一定の手続を経た上で、市町村が経営管理を行う権利を取得できる特例を措置した森林経営管理制度を創設し、運用を開始しました。
 これらの制度をしっかりと活用し、所有者が不明な森林を含め、手入れが遅れた人工林の間伐を推進してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
稲津久#26
○稲津委員 終わります。
この発言だけを見る →
高鳥修一#27
○高鳥委員長 次に、亀井亜紀子君。
この発言だけを見る →
亀井亜紀子#28
○亀井委員 おはようございます。立憲民主党、亀井亜紀子でございます。
 今日は、環境省からも笹川副大臣にお出かけいただきました。よろしくお願いいたします。
 最初の質問は環境省に対してです。
 本法案、間伐特措法というのは、日本が宣言したカーボンニュートラルに大きく関係している法律だと思います。
 昨年十月に、菅総理が所信表明演説において、二〇五〇年までに温室効果ガスの排出をゼロにすると宣言をしました。この宣言については私たちも率直に評価をしております。二〇一九年十二月にマドリードでCOP25が開催され、そのときに小泉環境大臣が演説を行ったわけですけれども、その演説が各国を落胆させ、不名誉な化石賞をNGOのネットワークから受賞したということから考えれば大転換であり、非常に評価できるカーボンニュートラル宣言だと思います。
 現在までのところで、二〇五〇年カーボンニュートラルを宣言している国の数ですとか、あるいは、カーボンニュートラルに向けて日本としてどのような方法で、例えば何割が森林吸収、何割が再生可能エネルギーというような、具体的な数値目標等があるのかどうか、その点について笹川副大臣にお尋ねいたします。
この発言だけを見る →
笹川博義#29
○笹川副大臣 委員におかれましては予算委員会の分科会でも御指導を賜り、ありがとうございました。同時にまた、政府の、総理の御発言も含めて、カーボンニュートラル二〇五〇年、この宣言に対しても御評価を賜りまして、ありがとうございました。
 今、具体的な数値等々の御質問もございましたが、これにつきましては、総理の方から大臣に対しまして、政府の地球温暖化対策推進本部において、地球温暖化対策計画、エネルギー基本計画、パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略等々の見直しを加速して、全閣僚一丸となって取り組むようにというような指示が小泉大臣にありました。それを含めた上で、今委員の御指摘いただいた数値についても、今具体的な検討をしている作業の最中というふうに御承知いただければというふうに思っております。
この発言だけを見る →
← 戻る