国土交通委員会

2022-05-18 衆議院 全242発言

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会議録情報#0
令和四年五月十八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 中根 一幸君
   理事 柿沢 未途君 理事 小島 敏文君
   理事 塚田 一郎君 理事 土井  亨君
   理事 城井  崇君 理事 小宮山泰子君
   理事 市村浩一郎君 理事 伊藤  渉君
      秋本 真利君    伊藤 忠彦君
      石原 宏高君    泉田 裕彦君
      小里 泰弘君    大西 英男君
      加藤 鮎子君    金子 俊平君
      菅家 一郎君    小林 茂樹君
      櫻田 義孝君    笹川 博義君
      鈴木 英敬君    田中 良生君
      谷川 とむ君    中川 郁子君
      根本 幸典君    宮内 秀樹君
      宮崎 政久君    和田 義明君
      稲富 修二君    枝野 幸男君
      大串 博志君    神津たけし君
      福田 昭夫君    藤岡 隆雄君
      谷田川 元君    渡辺  周君
      池下  卓君    高橋 英明君
      山本 剛正君    河西 宏一君
      北側 一雄君    古川 元久君
      高橋千鶴子君    福島 伸享君
      櫛渕 万里君    たがや 亮君
    …………………………………
   国土交通大臣       斉藤 鉄夫君
   総務大臣政務官      三浦  靖君
   国土交通大臣政務官    加藤 鮎子君
   国土交通大臣政務官    泉田 裕彦君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  澤田 史朗君
   政府参考人
   (デジタル庁審議官)   菅原  希君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 明渡  将君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   奥  達雄君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房長) 瓦林 康人君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房政策立案総括審議官)     高田 陽介君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官)            島田 勘資君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  淡野 博久君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  上原  淳君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  高橋 一郎君
   政府参考人
   (国土交通省政策統括官) 松本 貴久君
   政府参考人
   (運輸安全委員会事務局長)            城福 健陽君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    奥島 高弘君
   国土交通委員会専門員   武藤 裕良君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十八日
 辞任         補欠選任
  和田 義明君     鈴木 英敬君
  稲富 修二君     大串 博志君
  たがや 亮君     櫛渕 万里君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木 英敬君     和田 義明君
  大串 博志君     稲富 修二君
  櫛渕 万里君     たがや 亮君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国土交通行政の基本施策に関する件(統計問題・知床遊覧船事故問題等)
     ――――◇―――――
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中根一幸#1
○中根委員長 これより会議を開きます。
 国土交通行政の基本施策に関する件、特に統計問題・知床遊覧船事故問題等について調査を進めます。
 この際、政府より報告を求めます。国土交通大臣斉藤鉄夫君。
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斉藤鉄夫#2
○斉藤国務大臣 建設工事受注動態統計調査の不適切処理問題については、先週十三日に、第四回遡及改定検討会議において報告書が取りまとめられ、推計手法の決定や大まかな影響度試算をいただきました。今後、決定された推計手法により、国土交通省において遡及改定の作業を急ぎ、今年の秋頃までには結果を公表したいと考えております。
 また、同じく十三日に、本件不適切処理問題に係る追加調査の結果と、再発防止のために当面速やかに取り組む事項及び今後の検討の視点を公表しました。今後、これらの結果も踏まえ、再発防止検証タスクフォースの下、統計委員会とも歩調を合わせつつ、再発防止策について更に検討を進めてまいります。
 国土交通省において、今般の事態により失われた国民からの信頼を回復し、再生できるかは、ひとえに、省を挙げた組織風土の刷新を始めとする再発防止策の確実な実施に懸かっており、私自身が先頭に立って、迅速かつ徹底的に進めてまいります。
 次に、北海道知床における遊覧船事故につきまして、お亡くなりになられた方々、その御家族の皆様方に対し、心からお悔やみ申し上げるとともに、今回の事故に遭遇された方々、その御家族の皆様方に対し、お見舞い申し上げます。
 依然として多くの方が行方不明となっており、本日も海上保安庁が、自衛隊や北海道警察、民間船舶と連携し、捜索を実施しております。
 また、御家族の皆様への御説明等についても、誠心誠意、対応しております。
 運航会社についても、徹底的な特別監査を行うとともに、全国の小型旅客船に対する緊急安全対策も実施しております。
 さらに、安全対策を総合的に検討する知床遊覧船事故対策検討委員会を五月十一日より開催しており、七月に予定する中間取りまとめに向け、早急に検討を進めてまいります。
 引き続き、捜索活動等の事故対応に全力で取り組むとともに、安全対策の徹底に万全を期してまいります。
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中根一幸#3
○中根委員長 以上で政府の報告は終わりました。
    ―――――――――――――
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中根一幸#4
○中根委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長瓦林康人君、大臣官房政策立案総括審議官高田陽介君、大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官島田勘資君、住宅局長淡野博久君、鉄道局長上原淳君、海事局長高橋一郎君、政策統括官松本貴久君、運輸安全委員会事務局長城福健陽君、海上保安庁長官奥島高弘君、内閣官房内閣審議官澤田史朗君、デジタル庁審議官菅原希君、総務省大臣官房審議官明渡将君及び財務省主計局次長奥達雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中根一幸#5
○中根委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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中根一幸#6
○中根委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。菅家一郎君。
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菅家一郎#7
○菅家委員 自民党の菅家一郎でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、令和四年四月二十三日午後一時十三分頃、北海道知床半島沖で乗客乗員二十六人が乗った観光船カズワンが浸水し、遭難し、十四人の方がお亡くなりになられ、心から御冥福をお祈り申し上げます。また、十二人の方がいまだ行方不明だということで、一日も早く発見されますことを心からお祈りをしているところであります。
 さて、私の地元でも、会津の経済を担う人材で、将来を期待されていた青年が犠牲になりました。未来を奪われたのであります。地元では衝撃が走り、深い悲しみでおります。本人もさぞや無念だと思います。御両親や御遺族の思いはいかばかりか、悲しみのどん底に突き落とされ、悔しくて言葉にならない無念な思いでおられます。
 私も彼とは友人でおつき合いをさせていただいたものですから、本当に、これから会津の経済をと期待をしていた青年を失ったということで、本当に悔しくて、残念で、無念でなりません。
 犠牲になられた方々の御遺族も、同じような思いでおられるかと存じます。その思いを踏まえながら、以下、御質問をさせていただきます。
 この事故は、運航会社知床遊覧船のずさんな安全管理の実態が明らかになっています。
 観光船などの運航事業者は、法律に基づき、安全管理規程を作成し、国に届ける義務があるにもかかわらず、当時、強風、波浪注意報が発令されていたにもかかわらず条件運航した、運航中の船から定点連絡を怠っていた、最後の命をつなぐ通信手段である事務所の無線アンテナが故障していた、船の衛星電話が修理中で使えなかった、携帯電話も使えなかったなど、次々とずさんな安全管理が確認されています。これは知るほど、御遺族の方々の思いはいかばかりかと心が痛いです。
 この事故は天災ではなく人災だ、私はそう思います。絶対あってはならない事故だと思います。十四人の方が犠牲になり、いまだ十二人の方が発見されていない大変な海難事故が起きたことへの、まず斉藤大臣の所見を伺いたいと思います。
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斉藤鉄夫#8
○斉藤国務大臣 今、依然として十二名の方が行方不明となっており、その捜索に全力を尽くしてまいります。まず、これが一つ。
 それから、今回この事故を起こした会社に対して、昨年、監査や指導等を行ってきたにもかかわらず、こういう事故が発生したことについて、これを真摯に重く受け止めております。
 まず、会社のどこに問題があったのか等を解明すべく、特別監査をしっかりやっていきたい。
 それから、この国土交通省の監査や指導の在り方も含め、あらゆる角度から安全対策を総合的にもう一度見直していかなければならない、このように決意をし、有識者による検討委員会を立ち上げたところでございます。
 今回のこの事故、二度とこういう事故を起こさない、その固い決意の下で、全力を挙げていく決意でございます。
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菅家一郎#9
○菅家委員 是非ひとつ、そういう思いで頑張っていただきたいと思いますが、本当に遺族の皆さん方はつらい思いでおりますので、受け止めていただきたいと思います。
 私は、運航基準どおりであればこの度の事故は回避できた、当然そう思っています。国に提出している安全管理規程、これに違反している。条件付運航、そしてアンテナの故障、衛星電話の故障、電話が使えない、携帯電話が使えない、定点連絡を怠っている、これは日常的に怠っていたことも実は明らかになっているわけでありますから。新たに、当日、運航管理補助者は船長しかいなかった、事務所は空っぽだった、こんな報道もされているわけでありますから、安全管理上、絶対許されない対応だと考えます。
 御遺族の御心痛を考えれば、運航会社へ、許可の取消しは当然ながら、厳しい法的な措置をすべき、私はそう思います。遺族もそう思っていると思いますよ。その対応について伺います。よろしくお願いいたします。
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高橋一郎#10
○高橋政府参考人 お答えを申し上げます。
 有限会社知床遊覧船の安全管理規程における運航基準におきましては、発航前において、航行中に風速八メートル以上又は波高一メートル以上になるおそれがあると認められるときは、発航を中止しなければならないとされてございます。
 当日は、朝から夜遅くまで海上の最大風速十五メートルとの強風注意報が発表されておりましたことから、絶対に出航してはならない状況でございました。
 このような中、同社が条件付運航と称して運航を行ったことはもってのほかでありまして、安全管理規程に従い出航を中止していれば、委員御指摘のとおり、事故は起こらなかったものだと考えてございます。厳正に対処する必要があると考えてございます。
 現在、委員から御指摘をいただきました有限会社知床遊覧船に対して、特別監査を実施中でございます。同社の運航管理体制や安全管理規程の遵守状況などについて、徹底的に調査を行ってございます。
 今後、特別監査の結果を速やかに取りまとめ、同社に対する行政処分についても早急に決定してまいります。
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菅家一郎#11
○菅家委員 乗客の皆様方は、本当にこの知床クルーズ船を楽しみにしておられた。まさかこういうような会社だとは皆さん分かっていないですよ、安全だと思って乗っているわけですから。なぜ防げなかった。悔やんで、悔やまれてなりません。
 カズワンは、令和三年五月十五日、浮遊物接触事故を起こして、令和三年六月十一日に座礁事故を起こしている。二回も起こしているんですよ、一か月に。国は知床遊覧船へ、六月二十五日ですか、臨時検査をやっている。七月九日には、知床遊覧船から是正報告書が出された。七月二十日に、輸送の安全確保に関する指導を国がやっている。七月三十日には、知床遊覧船から改善報告書が提出されている。しかし、十月十三日には、改善対策、これを国は確認しているわけですよね。
 何でこういうずさんな、途中で、船長から事故後解雇して、スタッフまで全部解雇して、新たに入れて申請までしていて、この申請だって虚偽申請だと言われているぐらいでしょう。
 何で事故が起きるのか。そういった実態を何で確認できなかったか。これはみんな本当につらいですよ。その辺のところをひとつお示しをいただきたいと思います。
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高橋一郎#12
○高橋政府参考人 お答えを申し上げます。
 有限会社知床遊覧船は、委員御指摘のとおり、昨年五月と六月に海上の浮遊物への接触や浅瀬への乗り上げを起こしてございまして、事故後に北海道運輸局が特別監査を実施しております。
 その結果、昨年七月に同社に対して指導を行い、昨年十月には、北海道運輸局職員が、抜き打ちで本船及び事務所を訪問し、改善内容について確認を行ってございます。
 しかしながら、こうした監査などを行ってもなお今回の事故が発生しましたことについて、重く真摯に受け止めてございます。委員御指摘のように、提出された書面の確認にとどまらず、第三者への聞き取りや申請内容の裏づけなど行い、これらに基づき必要な指導を行うなど、私ども自身の監査方法について改善を図る必要があると考えてございます。
 国土交通省といたしましては、二度と今回のような痛ましい事故を起こすことのないよう、徹底的な安全対策の検討が必要であると考えてございます。知床遊覧船事故対策検討委員会におきまして、御指摘の監査の在り方も含めてしっかりと議論をし、必要な措置を講じてまいりたいと思っております。
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菅家一郎#13
○菅家委員 残念でなりません。確認できなかったということですよね。
 そして、実は、事故三日前、令和四年四月二十日、この日に小型船舶検査機構による中間検査が行われているんですね。三日前ですよ。これで何とかと思いますよね。しかし、事故が起きている。ですから、この実態というか、これを確認、ずさんな安全管理だったという確認が取れていればと思うんですけれども、なぜこれが防げなかったか。これもやはり遺族の皆さんは悔しがっているんですよ。ちょっとお示ししていただきたいと思います。
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高橋一郎#14
○高橋政府参考人 お答えを申し上げます。
 日本小型船舶検査機構が、委員御指摘のように、本年四月二十日にカズワンを中間検査してございます。機構の規則に従いまして、船体の外観の確認、エンジンの作動確認、救命設備の状態の確認等を行ってございます。
 しかしながら、今回のような痛ましい事故が起きてしまったことを真摯に重く受け止めてございます。真に小型旅客船の安全に資する検査を行いますように、知床遊覧船事故対策検討委員会におきまして、船舶検査の実効性の向上、あるいは監査を行う国と検査を行う機構の情報共有の在り方など、しっかりと議論をし、必要な措置を講じてまいりたいと考えてございます。
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菅家一郎#15
○菅家委員 そのときに、携帯電話の通話可能の確認、船体だけでなく、運航基準どおりなのかなど、安全確認がなされて改善命令が出されていれば、この度の事故を防げたのではないか。本当に悔やまれます。知床遊覧船から是正報告書が提出されていた、しかし、全く是正されていない、虚偽申請だと言わざるを得ない。ですから、実態を確認すればと、本当に悔やまれてなりません。結果として、この度の転覆事故が起こったのでありますから。ですから、現状の国の監査も中間検査も抑止力にはならなかったと言わざるを得ません。
 まず、幾ら改善報告しても守らず、虚偽申請や日常的に安全規則違反している悪質な事業者に対して、抑止力になるような、そういった業者が改善されない場合、厳しい罰則規定などを検討すべきだ、このように考えますが、いかがでしょうか。
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高橋一郎#16
○高橋政府参考人 お答えを申し上げます。
 累次の監査、指導、抜き打ち確認を行ってもなお今回の痛ましい事故、起こってはならない事故が発生しましたことを、重く真摯に受け止めてございます。
 委員御指摘のように、事業者による虚偽申請などを許すことがないよう、提出された書面による確認にとどまらず、第三者への聞き取りや申請内容の裏づけ確認など行いますとともに、法令違反を繰り返すような悪質な事業者に対する行政処分の厳格化などについても、検討委員会の議論も踏まえながら、しっかりと検討をし、必要な措置を講じてまいりたいと思ってございます。
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菅家一郎#17
○菅家委員 この度の特別監査そして中間検査が結果として事故を防げなかった、これを重く受け止めるべきだと思いますよ。国は観光事業者に対し、監査の在り方や中間検査の在り方、これをしっかりと見直しをして、船体だけでなく、運航基準どおりにしっかりと行って、貴い人命を守るために安全運航をしっかり行っているのか確認をして、抑止力になるよう見直しをすべきだと思いますよ。
 しかし、安全基準にのっとってしっかりやっている業者もある。みんな風評被害も受けているんです。ですから、しっかりと取り組んでいる、安全にやっている事業者はそれなりにやはり評価をしたり、駄目なところは駄目だと。観光船に乗る観光客は分からないんですよ。ここも、全部が悪いわけじゃない、一部の悪質な業者のためにという部分はあるわけだから、そこも踏まえながらしっかりと見直しをすべきだと思いますよ。
 今後の対応について、お示しをいただきたいと思います。
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高橋一郎#18
○高橋政府参考人 お答えを申し上げます。
 今回のような事故を二度と起こさないためには、国による監査や検査の在り方につきまして、委員御指摘のように、事故の抑止力となるよう、その実効性を高める見直しが必要であると考えてございます。
 虚偽の申請や届出を抑止する、あるいは国と機構との情報共有を進めるなど、監査と検査の実効性を向上させてまいりたいと考えてございます。
 また、委員御指摘のように、利用者の安全、安心の確保の観点から、旅客船の安全情報を広く周知し、利用者による選択や、第三者による監視を通じた事業者の適正な事業運営の確保を図ることも重要ではないかと考えてございます。
 これら監査、検査方法の具体的な見直しや利用者への安全情報の提供などについて、知床遊覧船事故対策検討会での議論も踏まえまして、必要な措置をしっかりと講じてまいりたいと考えてございます。
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菅家一郎#19
○菅家委員 次は、沈没の原因といいますか、カズワンがなぜ沈没したのか。高波なのか、浸水なのか。ある情報では、前の事故における船体の亀裂があったのではないかというような見方も一方であって、この船体をしっかりここで引き揚げて、何が原因だったのか、ここはやはりしっかりやらないと抑止力にならないと考えるわけなので、これは今後どのようなスケジュール等をもって対応されるのか、お示しをいただきたいと思います。
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城福健陽#20
○城福政府参考人 お答えを申し上げます。
 本事故につきましては、運輸安全委員会では、事故発生翌日から事故調査官を現地に派遣するなど、事故の原因究明に向けた調査を進めております。
 現在、これらの調査で収集した資料、情報の精査、整理、分析を行っておりまして、今後、委員会での検討、精査などを踏まえて更に必要な調査、分析を行い、調査報告書をまとめてまいります。
 運輸安全委員会といたしましては、御指摘の点も含め、徹底した原因究明を行ってまいりますとともに、今後の事故防止や被害軽減を図る上で有益な情報は、調査の過程であっても、関係行政機関などに対して速やかに情報提供を行ってまいります。
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島田勘資#21
○島田政府参考人 引揚げの点についてお答えを申し上げます。
 四月の二十九日に知床沖の海底にて発見をされたカズワンにつきましては、五月の八日から、サルベージ業者の遠隔操作型の無人潜水機、いわゆるROVでございます、これにより、行方不明者の捜索、それから船体の調査等を現在実施をしているという状況でございます。
 今後は、更に民間の潜水士による、人による行方不明者の捜索を行うとともに、船体の引揚げに向けた検討を行うこととしてございます。
 なお、船体の引揚げにつきましては、これらの調査を行った上で、引揚げが技術的に可能か否かなど、引揚げを決定する前に、引揚げに向けた課題を早急に整理したいというふうに考えてございます。
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菅家一郎#22
○菅家委員 しっかりとこれは確認しなくてはなりませんから、何が原因だったのか、そこはしっかりと検証していただきたいと思います。
 次に、初動対応についてであります。
 このような事故が起きた場合、国は迅速に人命救助するのは当然であり、これは当たり前なことですよ。しかし、海上保安庁の救助船そしてヘリコプターが現地に到着したのは、事故が発生し、発動した十三時二十二分から、救助ヘリは現場に到着したのが十六時三十分ですよ。救助船は現場到着が十七時五十五分なんですね。三時間から四時間たってから現場に到着しているんですよ。
 これは三、四時間たっている。なぜこのように遅れたのか。その原因ですか、ひとつお示しをいただきたいと思います。
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奥島高弘#23
○奥島政府参考人 お答えをいたします。
 海上保安庁では、四月二十三日午後一時十三分頃、遊覧船カズワンの海難情報を受け、同日午後一時二十二分頃、巡視船艇、航空機等に対し、発動指示をいたしました。
 まず、航空機について御説明申し上げます。最も近い釧路航空基地所属の回転翼機は、当時、哨戒業務中でありました。このため、当該救助活動を行うため海上保安庁の潜水士を同乗させる必要があったこと、また、現場海域が遠方であり、かつ、つり上げ救助等の活動時間を確保するため燃料を補給する必要があったことから、午後二時三十八分に釧路航空基地へ帰投、給油活動及び海上保安庁潜水士を同乗させた後、午後三時二十分に同基地を出発し、午後四時三十分頃に現場付近海域に到着したというものでございます。
 次に、巡視船艇について御説明を申し上げます。現場海域から距離的に近い根室、羅臼海上保安署所属巡視船艇が現場に向かうに当たり、通常の速力であれば早期に現場付近海域に到着できたと考えられますが、当時、海上が非常に悪天候でありましたことから通常の速力を出すことができず、最初に到着した巡視船であっても午後五十五分頃に現場海域に到着したというところでございます。
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菅家一郎#24
○菅家委員 遭難事故というのは、悪天候というか条件が悪いときに起きるのは常識じゃないですか。海上保安庁は、日頃から、特に悪天候のときこそ危機意識を持って、いつどのような状況であっても、遭難事故が発生したら迅速に救助するという意識と準備、これを怠らない認識、そして対応を日頃から備えるべきだと思いますよ。海が高いからとか風があった、こういうときに遭難は起きるわけですから。当然、日頃からそういう危機意識を持ってシミュレーション体制をしっかり整えておくのが、私は当たり前だと思っていますよ。
 この点、しっかり反省して、この度の事故、いかなる遭難事故発生から少なくとも一時間以内には救助活動が行えるようにすべきと考えますけれども、今後の対応についてお考えをお示ししていただきたい。
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奥島高弘#25
○奥島政府参考人 お答えをいたします。
 先ほど御説明をいたしましたとおり、海上保安庁の勢力が現場に到着するのに時間を要したというところでございますが、しかしながら、今回のような一刻を争う事案、こういったものにおきましては、海上保安庁のみならず、関係機関が総力を挙げて人命救助に取り組むことが必要であると考えております。
 このため、委員御指摘も踏まえ、初動対応を早め、迅速な人命救助が行えるよう、自衛隊や警察等への協力要請や連携協力について関係省庁とともに検討を行い、改善をしてまいります。
 また、本事案の発生をいたしました北海道東部海域でございますが、これは、海上保安庁が捜索救助を実施する場合、現状において、ヘリコプターからのつり上げ救助を行う機動救難士等がヘリコプターに同乗し出動してから約一時間で到着することができない海域ということになってございます。このような海域は、実は、この海域のほか、北海道の北部と奄美大島北部海域の三海域存在してございます。
 海上保安庁では、迅速な人命救助体制の構築が必要であると考えており、海難救助体制の在り方に関し、航空基地のヘリコプターの配備や、機動救難士が配置されていない航空基地への機動救難士の配置など、救助、救急体制の強化について検討を進めており、捜索救助に万全を期してまいりたいと考えております。
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菅家一郎#26
○菅家委員 事故が起きたからでは済まないでしょう。日頃何やっているんだということだよ、認識。救助するために準備している、日頃から、そういうことを申し上げているんだ。
 この三、四時間、御遺族の思いを受け止めれば、これは皆殺しだと言っても仕方がないと思いますよ。何とかならなかったのか、私はそう悔やまれてなりません。当時、自衛隊へ救助要請したのは十七時二十五分過ぎだった。なぜもっと早くできなかったか、残念でなりません。
 国民のいかなる遭難に対し、国民の命を守るために、自衛隊など各省庁と連携したり、民間の機関に要請したり、でき得る限りの可能性を追求して、早期救出を目指し、初動体制に万全に対応すべきと思いますが、いかがでしょうか。
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奥島高弘#27
○奥島政府参考人 お答えをいたします。
 海上保安庁では、海難情報を受けた段階では現場付近海域の具体的な状況が不明でありましたことから、まずは海上保安庁の航空機による現場確認を実施した上で、災害派遣を要請することとしたものでございます。
 このため、海上保安庁の航空機による現場確認の後、自衛隊との災害派遣に係る調整を行ったため、時間を要するということとなりました。
 しかしながら、今回のような一刻を争う事案におきましては、海上保安庁のみならず、関係機関が総力を挙げて人命救助に取り組むことが必要であると考えます。
 委員御指摘も踏まえ、自衛隊との間では災害派遣要請の迅速化について所要の調整を進めているほか、警察や消防等の関係機関との間におきましても、中央及び地方レベルにおいて、情報共有の迅速化と相互の連携等の再確認を行っているところでございます。今後も、総力を挙げて人命救助に取り組んでまいりたいと考えております。
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菅家一郎#28
○菅家委員 事故対策本部等の設置状況も、海上保安庁の場合は当日十三時十三分に設置されたが、北海道運輸局対策本部あるいは国交省の事故対策本部は三時間後なんですね。現地対策本部は、翌日の十一時二十七分に設置されているんですよ。これ、どうなんでしょうか。問題なかったのか。
 私は、やはり対策本部というのは早急に取り組んで対応すべき、このように考えます。もう時間になりましたけれども、この辺の簡単なお答えと、大臣、しっかりと、二度とないようなことを踏まえながらお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
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島田勘資#29
○島田政府参考人 事故対策本部の関係につきましてお答えを申し上げます。
 四月の二十三日の午後一時十三分、情報を受けて、委員御指摘のとおり、海上保安庁、第一管区海上保安部には事故対策本部が設置されてございます。
 その後、海上保安庁の回転翼機が現地に到着して船舶を発見できなかったという連絡を受けた同日の午後四時三十分頃に、国土交通本省と北海道運輸局それぞれに事故対策本部を設置したという経緯でございます。
 加えまして、国交省では、事故の発生した知床ウトロ地区に国土交通省の事務所がございませんでしたので、現地で対策本部として使用可能な事務所の選定に直ちに着手をいたしまして、事故当日の夜に、斜里町の多大な御協力の下、斜里町ウトロ支所にスペースを確保させていただくことができました。このため、翌日早朝から東京の職員を派遣しまして、この職員が現地に入った時点で事故対策本部を設置したという経緯でございます。そして、地元の自治体、警察等、関係機関と緊密な連携の上で、行方不明者の捜索等に全力を挙げているところでございます。
 いただいた御指摘も踏まえ、引き続き、国交省一丸となって、行方不明者の捜索等に全力を尽くしてまいりたいと思ってございます。
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