国土交通委員会
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会
会議録情報#0
令和四年四月七日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
四月五日
辞任 補欠選任
真山 勇一君 白 眞勲君
四月六日
辞任 補欠選任
鶴保 庸介君 三木 亨君
伊藤 孝江君 杉 久武君
榛葉賀津也君 小林 正夫君
倉林 明子君 武田 良介君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 斎藤 嘉隆君
理 事
足立 敏之君
大野 泰正君
長浜 博行君
塩田 博昭君
浜口 誠君
委 員
青木 一彦君
朝日健太郎君
こやり隆史君
佐藤 信秋君
長峯 誠君
牧野たかお君
増子 輝彦君
三木 亨君
渡辺 猛之君
野田 国義君
白 眞勲君
鉢呂 吉雄君
杉 久武君
竹内 真二君
小林 正夫君
浜野 喜史君
室井 邦彦君
武田 良介君
木村 英子君
事務局側
常任委員会専門
員 清野 和彦君
参考人
東京大学大学院
法学政治学研究
科教授 藤田 友敬君
一般社団法人関
東交通犯罪遺族
の会代表理事 小沢 樹里君
自動車損害賠償
保障制度を考え
る会座長
日本大学危機管
理学部長・教授 福田 弥夫君
─────────────
本日の会議に付した案件
○自動車損害賠償保障法及び特別会計に関する法
律の一部を改正する法律案(内閣提出)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
四月五日
辞任 補欠選任
真山 勇一君 白 眞勲君
四月六日
辞任 補欠選任
鶴保 庸介君 三木 亨君
伊藤 孝江君 杉 久武君
榛葉賀津也君 小林 正夫君
倉林 明子君 武田 良介君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 斎藤 嘉隆君
理 事
足立 敏之君
大野 泰正君
長浜 博行君
塩田 博昭君
浜口 誠君
委 員
青木 一彦君
朝日健太郎君
こやり隆史君
佐藤 信秋君
長峯 誠君
牧野たかお君
増子 輝彦君
三木 亨君
渡辺 猛之君
野田 国義君
白 眞勲君
鉢呂 吉雄君
杉 久武君
竹内 真二君
小林 正夫君
浜野 喜史君
室井 邦彦君
武田 良介君
木村 英子君
事務局側
常任委員会専門
員 清野 和彦君
参考人
東京大学大学院
法学政治学研究
科教授 藤田 友敬君
一般社団法人関
東交通犯罪遺族
の会代表理事 小沢 樹里君
自動車損害賠償
保障制度を考え
る会座長
日本大学危機管
理学部長・教授 福田 弥夫君
─────────────
本日の会議に付した案件
○自動車損害賠償保障法及び特別会計に関する法
律の一部を改正する法律案(内閣提出)
─────────────
斎
斎藤嘉隆#1
○委員長(斎藤嘉隆君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告をいたします。
昨日までに、真山勇一君、倉林明子君、伊藤孝江君、榛葉賀津也君及び鶴保庸介君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、武田良介君、杉久武君、小林正夫君及び三木亨君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告をいたします。
昨日までに、真山勇一君、倉林明子君、伊藤孝江君、榛葉賀津也君及び鶴保庸介君が委員を辞任され、その補欠として白眞勲君、武田良介君、杉久武君、小林正夫君及び三木亨君が選任されました。
─────────────
斎
斎藤嘉隆#2
○委員長(斎藤嘉隆君) 自動車損害賠償保障法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、東京大学大学院法学政治学研究科教授藤田友敬君、一般社団法人関東交通犯罪遺族の会代表理事小沢樹里君及び自動車損害賠償保障制度を考える会座長・日本大学危機管理学部長・教授福田弥夫君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、本日はどうぞよろしくお願いをいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、藤田参考人、小沢参考人、福田参考人の順にお一人十五分以内で御意見を述べていただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきをください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず藤田参考人からお願いをいたします。藤田参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、東京大学大学院法学政治学研究科教授藤田友敬君、一般社団法人関東交通犯罪遺族の会代表理事小沢樹里君及び自動車損害賠償保障制度を考える会座長・日本大学危機管理学部長・教授福田弥夫君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、本日はどうぞよろしくお願いをいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、藤田参考人、小沢参考人、福田参考人の順にお一人十五分以内で御意見を述べていただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきをください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず藤田参考人からお願いをいたします。藤田参考人。
藤
藤田友敬#3
○参考人(藤田友敬君) 東京大学の藤田と申します。
本日は、このような機会、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
私は、金融庁において自動車損害賠償責任保険審議会の会長を拝命しているほか、今回の制度改正に係る関係者における議論の場となりました今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会の座長も務めさせていただいておりました。この検討会は、令和三年八月から検討を開始し、本年一月に中間とりまとめを公表しております。本日は、この検討会の審議に関与した立場から、中間とりまとめの内容を御紹介しつつ、今回の制度改正について意見を述べさせていただきます。
簡単なものではございますが、お手元に自動車事故対策勘定のあり方についてという資料をお配りさせていただいておりますので、これに基づいて説明させていただければと思います。
まず、このような検討を始めることとなった経緯でございますが、令和二年八月に国土交通省におきまして、福田先生を座長とする今後の自動車事故被害者救済対策のあり方に関する検討会が設置され、今後の被害者支援の在り方について、被害者の方々の声を丁寧に伺ったところ、施策を充実し維持する必要があるということが分かりました。
他方、被害者支援等の財源に係る現在のスキームは、平成十三年に積立金の運用益を活用する、そういう形で確立したものですが、これが将来に向けての財源の裏付けとしては破綻しており、これによって被害者支援等を継続していくことは不可能であるということも明らかになってまいりました。
これが今回の検討が行われるに至った経緯でございます。
そこで、二点目としまして、議論の前提となる被害者支援、事故防止対策をめぐる現在の状況を確認させていただきます。
まず、財源ですけれども、施策を行う財源となる積立金の運用益は金利水準の大幅な低下等により施策を実施するには全く不足しており、毎年施策実施を積立金の取崩しによって行うという状態が続いております。このため、積立金額の、積立金の総額は大きく減少を続けておりまして、このままですとそう遠くない将来には枯渇してしまうことが避けられません。
他方、交通事故の減少に伴い負傷者数は減少しているものの、毎年発生する重度後遺障害者数は横ばい状態でありまして、このような被害者の方に対して今後も長期間にわたって支援を行う必要があります。また、事故被害者をケアする家族が高齢化し被害者を介護する人がいなくなってしまう、いわゆる介護者なき後の事故被害者の生活支援の問題ですとか、被害者のリハビリ機会の充実など、更なる対策が必要となる問題がいろいろあり、今後の被害者支援の充実が強く求められております。また、依然痛ましい交通事故も度々発生し続けて、被害者やその家族、御遺族から、同じ思いする人を一人でも減らしたいという強い声をいただいており、事故防止対策の充実を求める声も大きくなってきております。
このような状況を踏まえ、交通事故被害者等が安心して生活できるようにするためには、被害者支援、事故防止対策のための財源が近い将来枯渇してしまうといった不安が残る状態、これを速やかに解消し、持続可能な仕組みへの転換を図る必要があるという問題意識が生まれたわけであります。
このような状況の下、今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会における検討が開始されました。この検討会には、学識経験者のほか、交通事故被害者の団体及び自動車ユーザーの団体の御参加をいただいておりました。
以下、検討会における関係者の意見について簡単に紹介させていただければと思います。
まず、全ての委員に共通していたのは、被害者支援、事故防止対策を更に充実させつつ維持していくべきであるということです。逆に言うと、財源が厳しいんであれば縮小、廃止しても構わないといった発想はありませんでした。
議論が分かれたのはそのための財源確保の在り方でありまして、こちらについては若干温度差がありました。
つまり、一部の委員からは、過去に自動車安全特別会計から一般会計に繰り入れられた繰入金の問題が重要視されました。この繰入金は元々自動車ユーザーの保険料を原資とした運用益なのであって、ユーザーに負担を求めるんであれば、まずは令和四年度における一般会計からの繰戻し額の増額と令和五年度以降の繰戻しの継続を約束していただくと同時に、今後の繰戻し額返済のめどをロードマップとして示してもらいたいと、こういう声が一方で提示されました。
これに対して、厳しい財政状況を踏まえると、被害者支援の施策を継続していくための安定的な財源を別途確保することは避けられないこと、車社会において誰もが加害者、被害者となる可能性がある中、その被害者を救済する仕組みが今後長く続く社会でなければならないといった観点から、もう繰戻しの議論とは別に、被害者支援や事故対策、事故防止対策が持続可能な仕組みを直ちに議論すべきであるという意見もありました。
このように、財源確保の在り方についてはメンバーの間で若干の温度差はあったのですが、令和三年十二月に至り、財務大臣と国土交通大臣の間の大臣間合意がなされ、この合意において令和四年度予算における繰戻し額の増額、令和五年度以降の繰戻し額の目安とその継続という返済計画の大枠が提示されました。
これを受け、その後の検討会においては、現実的な選択肢として、賦課金制度を導入して財源を確保することにより被害者支援や事故防止を長い将来にわたって安定的、継続的に実施するようにしてはどうかという方向性が示され、関係者間での真剣な議論を経て、最終的に本年一月、中間とりまとめとして合意に至ったわけであります。
以上が検討会の中間とりまとめに至る経緯ですが、次に、四点目として、検討会の中間とりまとめの提言内容について若干の補足をさせていただきたいと思います。
中間とりまとめは、財源の確保方法として賦課金方式を提案してございます。財源確保の方式としては、これ以外にも例えば租税方式といったことも論理的には考えられるのですが、自賠責保険料の中に賦課金を設ける方が、車社会の利益を享受する者の負担により車社会の犠牲となる被害者を支援するという受益、負担の関係が明確になること、また、自賠法においては既に事故被害者のために政府保障事業の財源を徴収するため賦課金が用いられていることなどから、現実的な選択肢としては賦課金方式の方がより受け入れられやすいだろうと考えたからでございます。
ただし、賦課金の導入に当たっては、ユーザーの負担が不当に増加しないような配慮が必要でございます。
具体的な金額については、事業規模や自動車事故対策勘定の積立金として確保すべき水準を勘案して検討することになりますが、保障勘定の剰余金をひき逃げ等の損害の填補に支障がない範囲で活用するほか、早い段階で賦課金を導入し、将来の負担軽減を図るべきだという意見も踏まえ、積立金の取崩しによる財源の確保も並行して行うといった措置によって賦課金の水準は抑えて、ユーザー負担の軽減、抑制を図るということが必要となってきます。
以上のような観点を踏まえ、具体的な賦課金額としては、現時点で試算し想定される最大値である百五十円を超えない範囲で、できる限りユーザー負担の抑制を考慮した水準を長期にわたって維持するという観点から更に引き続き検討するということにしてございます。この点については、また後で少し触れさせていただきます。
五点目として、安定的な財源の使途について申し上げます。
自動車ユーザーに新たな負担を求める以上は、これを財源として行われる被害者支援、事故防止対策の内容が自動車ユーザーの納得感が得られるように配慮されなければならないということは論をまちません。今後の被害者支援や事故防止対策の具体的な使途の選定に際しては、費用対効果を意識し、無駄を排することが重要となってまいります。このため、できる限り施策の見える化を行い、その効果検証を定期的に行う必要があります。
さらに、安定的な財源の確保が野方図な歳出の拡大につながらないように、中間とりまとめでは法律その他の措置によりその使途を明らかにすることを提言しておりますが、今回の法案ではこれに対応するための規定の整備が含まれていると理解してございます。
六点目の導入時期について、中間とりまとめは、令和五年度以降の可能な限り速やかな導入に向けて可及的速やかに制度設計を行うべきであるとしてございます。検討会では、介護者なき後の対策、被害者支援の充実が喫緊の課題となっていることなど、現状では決して時間的余裕はないという強い声が聞かれ、円滑な導入のための準備期間が必要であることは踏まえつつも、今申し上げたように、可及的速やかに導入するという結論になってございます。
もちろん、導入に際しては、自動車ユーザーへの丁寧な説明を行い、納得を得るための努力を続けることは大前提ですけれども、制度の速やかな導入により、被害者、御遺族の先行き不安をできるだけ早く払拭していただきたいというのが中間とりまとめの立場でございます。
最後に、七点目として、継続して検討すべき課題についても触れておきます。
中間とりまとめの提言は、今後も一般会計からの繰戻しを着実に行うことを前提として、賦課金を導入することにより被害者支援や事故防止対策を恒久的な仕組みの下で実施できる体制に転換するというものですが、具体的な財源の使途や詳細な賦課金額の水準について更に十分な検討をする必要がございます。また、先ほど触れました実施される被害者救済、事故防止対策に関する効果検証の在り方についても更なる検討が必要となってきます。これらにつきましては、今後、ユーザー団体、被害者遺族団体等の御意見も十分伺いながら、更に議論を深めていきたいと考えております。
また、検討会では、これまで多くの委員より、被害者支援や事故防止に積極的な情報発信と丁寧な説明を行うことで自動車ユーザーの理解を得る努力が必要であるという、そういう意見を数多くいただきました。例えば、被害者支援、事故防止の実施の中核を担う独立行政法人自動車事故対策機構、NASVAと呼ばれていますが、この認知度が低いといったことは大変大きな問題だと認識しております。さらに、情報の積極的な発信は、現実に支援を必要とする方へのアウトリーチという観点からも必要です。したがって、制度改正に際しては、是非とも関係者において広報の充実にも積極的に取り組んでいただきたいと考えております。
以上、自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会における検討内容について御説明させていただきました。
今回の法案は、自動車ユーザーの団体、被害者、遺族団体を始めとした関係者の方々による長年の真剣な議論と調整の結果を反映していただいていると理解しております。この法案が成立し、新たな制度の下、中間とりまとめで示された観点を踏まえた適切な運用が行われることにより、ユーザーの理解の下、今後とも充実した被害者救済、事故防止対策が安定的に継続されることを期待して、私の意見陳述を終わらせていただきます。
本日はありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、このような機会、貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
私は、金融庁において自動車損害賠償責任保険審議会の会長を拝命しているほか、今回の制度改正に係る関係者における議論の場となりました今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会の座長も務めさせていただいておりました。この検討会は、令和三年八月から検討を開始し、本年一月に中間とりまとめを公表しております。本日は、この検討会の審議に関与した立場から、中間とりまとめの内容を御紹介しつつ、今回の制度改正について意見を述べさせていただきます。
簡単なものではございますが、お手元に自動車事故対策勘定のあり方についてという資料をお配りさせていただいておりますので、これに基づいて説明させていただければと思います。
まず、このような検討を始めることとなった経緯でございますが、令和二年八月に国土交通省におきまして、福田先生を座長とする今後の自動車事故被害者救済対策のあり方に関する検討会が設置され、今後の被害者支援の在り方について、被害者の方々の声を丁寧に伺ったところ、施策を充実し維持する必要があるということが分かりました。
他方、被害者支援等の財源に係る現在のスキームは、平成十三年に積立金の運用益を活用する、そういう形で確立したものですが、これが将来に向けての財源の裏付けとしては破綻しており、これによって被害者支援等を継続していくことは不可能であるということも明らかになってまいりました。
これが今回の検討が行われるに至った経緯でございます。
そこで、二点目としまして、議論の前提となる被害者支援、事故防止対策をめぐる現在の状況を確認させていただきます。
まず、財源ですけれども、施策を行う財源となる積立金の運用益は金利水準の大幅な低下等により施策を実施するには全く不足しており、毎年施策実施を積立金の取崩しによって行うという状態が続いております。このため、積立金額の、積立金の総額は大きく減少を続けておりまして、このままですとそう遠くない将来には枯渇してしまうことが避けられません。
他方、交通事故の減少に伴い負傷者数は減少しているものの、毎年発生する重度後遺障害者数は横ばい状態でありまして、このような被害者の方に対して今後も長期間にわたって支援を行う必要があります。また、事故被害者をケアする家族が高齢化し被害者を介護する人がいなくなってしまう、いわゆる介護者なき後の事故被害者の生活支援の問題ですとか、被害者のリハビリ機会の充実など、更なる対策が必要となる問題がいろいろあり、今後の被害者支援の充実が強く求められております。また、依然痛ましい交通事故も度々発生し続けて、被害者やその家族、御遺族から、同じ思いする人を一人でも減らしたいという強い声をいただいており、事故防止対策の充実を求める声も大きくなってきております。
このような状況を踏まえ、交通事故被害者等が安心して生活できるようにするためには、被害者支援、事故防止対策のための財源が近い将来枯渇してしまうといった不安が残る状態、これを速やかに解消し、持続可能な仕組みへの転換を図る必要があるという問題意識が生まれたわけであります。
このような状況の下、今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会における検討が開始されました。この検討会には、学識経験者のほか、交通事故被害者の団体及び自動車ユーザーの団体の御参加をいただいておりました。
以下、検討会における関係者の意見について簡単に紹介させていただければと思います。
まず、全ての委員に共通していたのは、被害者支援、事故防止対策を更に充実させつつ維持していくべきであるということです。逆に言うと、財源が厳しいんであれば縮小、廃止しても構わないといった発想はありませんでした。
議論が分かれたのはそのための財源確保の在り方でありまして、こちらについては若干温度差がありました。
つまり、一部の委員からは、過去に自動車安全特別会計から一般会計に繰り入れられた繰入金の問題が重要視されました。この繰入金は元々自動車ユーザーの保険料を原資とした運用益なのであって、ユーザーに負担を求めるんであれば、まずは令和四年度における一般会計からの繰戻し額の増額と令和五年度以降の繰戻しの継続を約束していただくと同時に、今後の繰戻し額返済のめどをロードマップとして示してもらいたいと、こういう声が一方で提示されました。
これに対して、厳しい財政状況を踏まえると、被害者支援の施策を継続していくための安定的な財源を別途確保することは避けられないこと、車社会において誰もが加害者、被害者となる可能性がある中、その被害者を救済する仕組みが今後長く続く社会でなければならないといった観点から、もう繰戻しの議論とは別に、被害者支援や事故対策、事故防止対策が持続可能な仕組みを直ちに議論すべきであるという意見もありました。
このように、財源確保の在り方についてはメンバーの間で若干の温度差はあったのですが、令和三年十二月に至り、財務大臣と国土交通大臣の間の大臣間合意がなされ、この合意において令和四年度予算における繰戻し額の増額、令和五年度以降の繰戻し額の目安とその継続という返済計画の大枠が提示されました。
これを受け、その後の検討会においては、現実的な選択肢として、賦課金制度を導入して財源を確保することにより被害者支援や事故防止を長い将来にわたって安定的、継続的に実施するようにしてはどうかという方向性が示され、関係者間での真剣な議論を経て、最終的に本年一月、中間とりまとめとして合意に至ったわけであります。
以上が検討会の中間とりまとめに至る経緯ですが、次に、四点目として、検討会の中間とりまとめの提言内容について若干の補足をさせていただきたいと思います。
中間とりまとめは、財源の確保方法として賦課金方式を提案してございます。財源確保の方式としては、これ以外にも例えば租税方式といったことも論理的には考えられるのですが、自賠責保険料の中に賦課金を設ける方が、車社会の利益を享受する者の負担により車社会の犠牲となる被害者を支援するという受益、負担の関係が明確になること、また、自賠法においては既に事故被害者のために政府保障事業の財源を徴収するため賦課金が用いられていることなどから、現実的な選択肢としては賦課金方式の方がより受け入れられやすいだろうと考えたからでございます。
ただし、賦課金の導入に当たっては、ユーザーの負担が不当に増加しないような配慮が必要でございます。
具体的な金額については、事業規模や自動車事故対策勘定の積立金として確保すべき水準を勘案して検討することになりますが、保障勘定の剰余金をひき逃げ等の損害の填補に支障がない範囲で活用するほか、早い段階で賦課金を導入し、将来の負担軽減を図るべきだという意見も踏まえ、積立金の取崩しによる財源の確保も並行して行うといった措置によって賦課金の水準は抑えて、ユーザー負担の軽減、抑制を図るということが必要となってきます。
以上のような観点を踏まえ、具体的な賦課金額としては、現時点で試算し想定される最大値である百五十円を超えない範囲で、できる限りユーザー負担の抑制を考慮した水準を長期にわたって維持するという観点から更に引き続き検討するということにしてございます。この点については、また後で少し触れさせていただきます。
五点目として、安定的な財源の使途について申し上げます。
自動車ユーザーに新たな負担を求める以上は、これを財源として行われる被害者支援、事故防止対策の内容が自動車ユーザーの納得感が得られるように配慮されなければならないということは論をまちません。今後の被害者支援や事故防止対策の具体的な使途の選定に際しては、費用対効果を意識し、無駄を排することが重要となってまいります。このため、できる限り施策の見える化を行い、その効果検証を定期的に行う必要があります。
さらに、安定的な財源の確保が野方図な歳出の拡大につながらないように、中間とりまとめでは法律その他の措置によりその使途を明らかにすることを提言しておりますが、今回の法案ではこれに対応するための規定の整備が含まれていると理解してございます。
六点目の導入時期について、中間とりまとめは、令和五年度以降の可能な限り速やかな導入に向けて可及的速やかに制度設計を行うべきであるとしてございます。検討会では、介護者なき後の対策、被害者支援の充実が喫緊の課題となっていることなど、現状では決して時間的余裕はないという強い声が聞かれ、円滑な導入のための準備期間が必要であることは踏まえつつも、今申し上げたように、可及的速やかに導入するという結論になってございます。
もちろん、導入に際しては、自動車ユーザーへの丁寧な説明を行い、納得を得るための努力を続けることは大前提ですけれども、制度の速やかな導入により、被害者、御遺族の先行き不安をできるだけ早く払拭していただきたいというのが中間とりまとめの立場でございます。
最後に、七点目として、継続して検討すべき課題についても触れておきます。
中間とりまとめの提言は、今後も一般会計からの繰戻しを着実に行うことを前提として、賦課金を導入することにより被害者支援や事故防止対策を恒久的な仕組みの下で実施できる体制に転換するというものですが、具体的な財源の使途や詳細な賦課金額の水準について更に十分な検討をする必要がございます。また、先ほど触れました実施される被害者救済、事故防止対策に関する効果検証の在り方についても更なる検討が必要となってきます。これらにつきましては、今後、ユーザー団体、被害者遺族団体等の御意見も十分伺いながら、更に議論を深めていきたいと考えております。
また、検討会では、これまで多くの委員より、被害者支援や事故防止に積極的な情報発信と丁寧な説明を行うことで自動車ユーザーの理解を得る努力が必要であるという、そういう意見を数多くいただきました。例えば、被害者支援、事故防止の実施の中核を担う独立行政法人自動車事故対策機構、NASVAと呼ばれていますが、この認知度が低いといったことは大変大きな問題だと認識しております。さらに、情報の積極的な発信は、現実に支援を必要とする方へのアウトリーチという観点からも必要です。したがって、制度改正に際しては、是非とも関係者において広報の充実にも積極的に取り組んでいただきたいと考えております。
以上、自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会における検討内容について御説明させていただきました。
今回の法案は、自動車ユーザーの団体、被害者、遺族団体を始めとした関係者の方々による長年の真剣な議論と調整の結果を反映していただいていると理解しております。この法案が成立し、新たな制度の下、中間とりまとめで示された観点を踏まえた適切な運用が行われることにより、ユーザーの理解の下、今後とも充実した被害者救済、事故防止対策が安定的に継続されることを期待して、私の意見陳述を終わらせていただきます。
本日はありがとうございました。
斎
小
小沢樹里#5
○参考人(小沢樹里君) 一般社団法人関東交通犯罪遺族の会の小沢と申します。
本日は、このような貴重な機会をいただき、本当にありがとうございます。
私は、二〇〇八年、平成二十年に、飲酒運転による交通事故により義理の両親を亡くし、双子の弟妹が後遺症になるという事故に巻き込まれた遺族です。交通事故により、死亡事案、後遺症事案、そして当事者家族として、この交通事故において多角的な視点で家族を見てまいりました。命の尊さ、また生きていくことの苦しさ、さらには支えていく家族の苦しさやもどかしさ、これを知っている家族であると思っております。だからこそ、遺族、後遺症、どちらにも滞ることなく、両方に支援をしていただきたく、どちらにも支援が行き届く、そのような仕組みが国土交通省内においてしっかりと構築されることの必要性を強く感じております。
これまで遺族団体として多くの被害者の方と接点を持ってきた中で感じたことも踏まえまして、本日は意見を述べさせていただければと思います。
多くの被害者や遺族の方とお話しさせていただく中で、具体的なニーズとしては、被害者や遺族として当然抱く喜怒哀楽、この様々な感情が外に出せる場所が欲しいという思い、これまでの日常の急激な変化、同じ家族であってもどのように接していいか分からないなどといった経験、さらには、通常経験することもない裁判というような対応をしていかなくてはなりません。この様々な支援の必要性をそれぞれに感じてまいりました。
このため、遺族団体として、活動では、当たり前のことを当たり前に聞いて安心していただけるような団体づくりを目指して活動をしてまいりました。こうした取組を続けていく中、被害者や遺族が当たり前のことを当たり前にすることに対して、これができる社会を実現するためには、関係各省に要望、又は国土交通省に対しては一昨年秋、当時は赤羽交通大臣でございましたが、団体として直接御要望を伝えさせていただく機会もございました。大臣というお立場でありながら、遺族や支援の理解を同じ目線で寄り添って聞いていただくことができました。また、国土交通省の職員の方の多くが非常に交通事故防止、そして被害者支援の救済対策についても強い関心を持っていただいていることに、実は大変驚き、本当に心より感謝をしました。
そうした中で、国土交通省における被害者支援のあり方の検討会にも委員として参画をさせていただくようになりまして、自賠責制度における被害者支援、事故防止について具体的な内容を知り、その財源をめぐる状況についても認識してきたところでございます。その中で、支援事業の内容につきましては、支援者、遺族支援と事故防止の両輪の体制が充実してもらいたいということを強く願います。交通事故による被害に遭った被害者や遺族への支援の充実、これは大変重要な課題です。そして、同じ思いをする方を一人でもなくしたいということも重要な施策であると思っております。
私自身は遺族団体の代表をしておりますので、まずは遺族の観点から伝えさせていただこうと思います。
自賠責制度における支援の内容として、ひき逃げなどの被害に対しては対応はされております。ですが、遺族への支援についてはこれまでほとんどなかったということに対して、被害者救済の情報や心のケアの支援の充実が必要ではないかと思っております。
特に、遺族や遺児のための教育環境面のフォロー、交通事故の被害に遭った後、大人だけではなく子供に対しても、しっかりと心のケアが受けられる環境整備が必要です。その一つとして、交通事故を経験した当事者が交通遺児又は家族の家庭教師を担えるような仕組みができたらいいのではないかと思っております。
また、後遺症が残る場合ですが、まずは、医療面についてはリハビリテーションの対策、体制の充実が必要でございます。私も参加した検討会の委員には、約三十年もの長期にわたりまして遷延性意識障害の介護をされている方や、又は自分自身が脊髄損傷が残り、必死にリハビリを経て検討委員会へと参加されている方、高次脳機能障害の家族を見守りサポートを約二十年間続けられている方々が参加をしていらっしゃいます。
それぞれの障害に応じたリハビリテーションが受けられることは非常に重要です。遷延性意識障害の場合は、療護センターやその機能を持つ委託病床があります。この在院期間中にはもちろんのことですが、退院後も療護センターや委託病棟のリハビリテーション受けたいという場合には受けれるような環境になってもらえると、遷延性意識障害の介護をする家族にとって大変安心ではないかと思います。
また、脊髄損傷や高次脳機能障害については、昨年七月に今後の被害者救済対策の在り方についてまとめられた報告書で、初めて両者がリハビリテーションを受けられる環境整備に取り組むことを示されました。今後、急性期の病院を退院した後、一つの病院で比較的長期にわたって脊髄損傷からの社会復帰、又はリハビリテーションを継続して受けられる病院探しや、高次脳機能障害の社会復帰に取り組む自立訓練施設を探すなど、やっと探し始めたという段階でございます。これらの取組をもっと充実させていっていただきたいと思います。
次に、福祉面についてお話をさせていただきます。
何より圧倒的にヘルパーの方の数が不足しております。特に、医療ケアをできるヘルパーの不足は深刻でございます。障害者が地域の中で生活を営むことが大変厳しい現実がございます。様々な障害に応じたスキルのあるヘルパーも少なく、質の面、量の面からヘルパーの確保に取り組んでいただきたいと思います。
加えて、介護者が介護ができなくなったときの対応が非常に困難な現状がございます。厚生労働省の施策として、入院、入所施設から地域生活へとの流れがございます。それについては納得しておりますが、これに対応できる地域の受皿が足りていないと委員会で聞いております。地域の受皿を確保するために是非とも取り組んでいただきたいと思います。
これまでの全ての交通被害者や家族、遺族の話をしてまいりました。親なき後の介護が急務と叫ばれている一方で、ヤングケアラーの存在を知っていただきたいと思います。
このお話につきましては個人的な話になりますが、私の義理の両親が死亡、弟、妹は高次脳機能障害、第四腰椎脱臼骨折など、本当に多くの、何度もの手術を受けてまいりました。病院通いは約二十三か所、薬局もそれに合わせて行ってまいりました。家族が、家族の中でも手が回らない、でも介護を頼めるほどでもない。そこで、当時四歳であった息子は、この春ちょうど大学生となりましたが、裁判の期間中、事故から約八年間という時間の間、ずっと彼の人生を犠牲にしてきたことを本当に親として情けなく感じております。お友達と遊びたかったと思います。宿題を犠牲にして御飯作りを優先してくれたときもありました。一番ひどかったのは、自殺しないか見ておいてちょうだいねと心から頼んだこともありました。
遺族になると、心も体も壊れます。障害を持つ家族がいれば、家族の犠牲は当然と思われるかもしれません。ですが、心を病んでいたり障害を持った家族がいれば、その介護を家族だけで担わなくてはならない、社会に頼ることができない、これが今の社会の現状なのです。だからこそ、介護の問題は、高齢化だけではなく、若き社会の担い手である、交通事故に遭った瞬間、誰もが苦しむことになります。
これは一例であり、決して私たち家族が特別ではございません。声に出すことも、私は今日、戸惑いました。それでも、被害者支援からこぼれ落ちている、これが社会問題でございます。
このような課題のほかにも、ショートステイの課題、家庭崩壊、介護者のうつ、これらの課題が山積してございます。これまで以上に被害者、遺族の声に寄り添った施策をしていただきたい。もし財源が厳しいなら歳出の抑制をすればいいという声も伺います。ですが、これ以上命が奪われることを目の前で見たくはありません。課題はとても多いですが、国民一人一人に愛のある政策を今後も期待していきたいと思います。
事故防止についても、高齢ドライバーがハンドルを握らなくてもよい生活ができる社会実現、ドライブレコーダーの導入の促進、飲酒運転の探知器の導入、事故を未然に防ぐための対策が必要だと思っております。
国土交通省やNASVAから出される交通、自動車のアセスメントなど、しっかりとしたデータは、これまでの多くの事故を防いできた、命を守るデータであると思っております。事故防止の取組が、自動車業界の方々に知っていく機会を持っていただくことが安全な車社会の実現につながるのではないかと思っております。
さらに、ソフト面の対策として、子供たちへの交通教育に対して、加害者目線だけではなく被害者目線をしっかりと取り入れていっていただきたいと思います。命の大切さや家族の大切さ、そしてグリーフケアを浸透させていただきたいと思っております。
交通事故は、誰もが被害者にも加害者にもなり得ます。ですから、被害者支援の充実は、被害に遭ったそれぞれの被害者に対して、施策の中で滞った支援ではなく平等に講じていただくことが必要と思っております。社会の誰もを救済できる受け口として、自賠責保険が被害者支援の要であっていただきたいと感じております。
このほかにも充実していただきたいことを挙げれば切りがございませんが、このような施策の充実に取り組むためには財源の裏付けが必要でございます。
検討会における議論でも、先ほど意見が述べられました藤田様のおっしゃるとおり、まずは一般会計からの繰戻しが今後もしっかりと継続して行われることが何より重要と考えております。
一方で、それだけに頼る状態では、数十年後の未来、子供たちの未来を考えたとき、大きな不安が残ります。そのためには、手元に積立金がある程度ある今、賦課金制度を導入していただくことが必要であり、これをこれ以上後回しにはできないと思っております。
自動車そのものの安全性向上により、将来的に事故は更に減っていったとしても、これまでの事故の被害者に、遭った方も多くおり、将来にわたって継続した支援が必要になることが見込まれております。この観点からも、被害者支援や事故防止が永続的な仕組みの下で実施される体制がすぐにでも確立していただくことが必要であると思います。
一方で、賦課金導入は、自動車ユーザーの皆様の負担を求める取組であると思います。自動車ユーザーの皆様の御理解をいただけることが重要であると考えております。そのために、国土交通省におきまして、自賠責のお金の使い道について、自動車ユーザーに届くよう、私たち遺族や被害者の方の置かれた状況において、広報を通じてしっかりと伝えていただきたいと思います。
そして、皆さんにいま一度、御自宅の道路を通るときを想像していただきたいんです。日本の横断歩道を通るとき、どれだけの車が止まっていただけるでしょうか。現状は、手を上げている子供を無視してまで横切る交通社会です。いま一度、車は凶器であること、道路には、年齢も様々でまた障害を持つ方も道路を使っているという認識を、改めて自動車ユーザーが一人一人、自分自身のハンドルを持つ自覚と他者への愛を考える、歩行者優先の道路であることを意識付けられる機会になっていただきたいと思います。
改めて広報の在り方につきまして検討いただき、広報の充実を図っていただきたいと思いますし、広報の充実の際は、交通事故被害に遭った方を救済する制度を早期に情報を届ける、このような被害者ノートなどを活用して知っていただけたらと思います。
この両方が十分に充実するということが十分に必要になります。そして、これのことに対して保険会社や様々なところと連携を図っていただくことを検討していただきたいと思います。
私からは以上となります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、このような貴重な機会をいただき、本当にありがとうございます。
私は、二〇〇八年、平成二十年に、飲酒運転による交通事故により義理の両親を亡くし、双子の弟妹が後遺症になるという事故に巻き込まれた遺族です。交通事故により、死亡事案、後遺症事案、そして当事者家族として、この交通事故において多角的な視点で家族を見てまいりました。命の尊さ、また生きていくことの苦しさ、さらには支えていく家族の苦しさやもどかしさ、これを知っている家族であると思っております。だからこそ、遺族、後遺症、どちらにも滞ることなく、両方に支援をしていただきたく、どちらにも支援が行き届く、そのような仕組みが国土交通省内においてしっかりと構築されることの必要性を強く感じております。
これまで遺族団体として多くの被害者の方と接点を持ってきた中で感じたことも踏まえまして、本日は意見を述べさせていただければと思います。
多くの被害者や遺族の方とお話しさせていただく中で、具体的なニーズとしては、被害者や遺族として当然抱く喜怒哀楽、この様々な感情が外に出せる場所が欲しいという思い、これまでの日常の急激な変化、同じ家族であってもどのように接していいか分からないなどといった経験、さらには、通常経験することもない裁判というような対応をしていかなくてはなりません。この様々な支援の必要性をそれぞれに感じてまいりました。
このため、遺族団体として、活動では、当たり前のことを当たり前に聞いて安心していただけるような団体づくりを目指して活動をしてまいりました。こうした取組を続けていく中、被害者や遺族が当たり前のことを当たり前にすることに対して、これができる社会を実現するためには、関係各省に要望、又は国土交通省に対しては一昨年秋、当時は赤羽交通大臣でございましたが、団体として直接御要望を伝えさせていただく機会もございました。大臣というお立場でありながら、遺族や支援の理解を同じ目線で寄り添って聞いていただくことができました。また、国土交通省の職員の方の多くが非常に交通事故防止、そして被害者支援の救済対策についても強い関心を持っていただいていることに、実は大変驚き、本当に心より感謝をしました。
そうした中で、国土交通省における被害者支援のあり方の検討会にも委員として参画をさせていただくようになりまして、自賠責制度における被害者支援、事故防止について具体的な内容を知り、その財源をめぐる状況についても認識してきたところでございます。その中で、支援事業の内容につきましては、支援者、遺族支援と事故防止の両輪の体制が充実してもらいたいということを強く願います。交通事故による被害に遭った被害者や遺族への支援の充実、これは大変重要な課題です。そして、同じ思いをする方を一人でもなくしたいということも重要な施策であると思っております。
私自身は遺族団体の代表をしておりますので、まずは遺族の観点から伝えさせていただこうと思います。
自賠責制度における支援の内容として、ひき逃げなどの被害に対しては対応はされております。ですが、遺族への支援についてはこれまでほとんどなかったということに対して、被害者救済の情報や心のケアの支援の充実が必要ではないかと思っております。
特に、遺族や遺児のための教育環境面のフォロー、交通事故の被害に遭った後、大人だけではなく子供に対しても、しっかりと心のケアが受けられる環境整備が必要です。その一つとして、交通事故を経験した当事者が交通遺児又は家族の家庭教師を担えるような仕組みができたらいいのではないかと思っております。
また、後遺症が残る場合ですが、まずは、医療面についてはリハビリテーションの対策、体制の充実が必要でございます。私も参加した検討会の委員には、約三十年もの長期にわたりまして遷延性意識障害の介護をされている方や、又は自分自身が脊髄損傷が残り、必死にリハビリを経て検討委員会へと参加されている方、高次脳機能障害の家族を見守りサポートを約二十年間続けられている方々が参加をしていらっしゃいます。
それぞれの障害に応じたリハビリテーションが受けられることは非常に重要です。遷延性意識障害の場合は、療護センターやその機能を持つ委託病床があります。この在院期間中にはもちろんのことですが、退院後も療護センターや委託病棟のリハビリテーション受けたいという場合には受けれるような環境になってもらえると、遷延性意識障害の介護をする家族にとって大変安心ではないかと思います。
また、脊髄損傷や高次脳機能障害については、昨年七月に今後の被害者救済対策の在り方についてまとめられた報告書で、初めて両者がリハビリテーションを受けられる環境整備に取り組むことを示されました。今後、急性期の病院を退院した後、一つの病院で比較的長期にわたって脊髄損傷からの社会復帰、又はリハビリテーションを継続して受けられる病院探しや、高次脳機能障害の社会復帰に取り組む自立訓練施設を探すなど、やっと探し始めたという段階でございます。これらの取組をもっと充実させていっていただきたいと思います。
次に、福祉面についてお話をさせていただきます。
何より圧倒的にヘルパーの方の数が不足しております。特に、医療ケアをできるヘルパーの不足は深刻でございます。障害者が地域の中で生活を営むことが大変厳しい現実がございます。様々な障害に応じたスキルのあるヘルパーも少なく、質の面、量の面からヘルパーの確保に取り組んでいただきたいと思います。
加えて、介護者が介護ができなくなったときの対応が非常に困難な現状がございます。厚生労働省の施策として、入院、入所施設から地域生活へとの流れがございます。それについては納得しておりますが、これに対応できる地域の受皿が足りていないと委員会で聞いております。地域の受皿を確保するために是非とも取り組んでいただきたいと思います。
これまでの全ての交通被害者や家族、遺族の話をしてまいりました。親なき後の介護が急務と叫ばれている一方で、ヤングケアラーの存在を知っていただきたいと思います。
このお話につきましては個人的な話になりますが、私の義理の両親が死亡、弟、妹は高次脳機能障害、第四腰椎脱臼骨折など、本当に多くの、何度もの手術を受けてまいりました。病院通いは約二十三か所、薬局もそれに合わせて行ってまいりました。家族が、家族の中でも手が回らない、でも介護を頼めるほどでもない。そこで、当時四歳であった息子は、この春ちょうど大学生となりましたが、裁判の期間中、事故から約八年間という時間の間、ずっと彼の人生を犠牲にしてきたことを本当に親として情けなく感じております。お友達と遊びたかったと思います。宿題を犠牲にして御飯作りを優先してくれたときもありました。一番ひどかったのは、自殺しないか見ておいてちょうだいねと心から頼んだこともありました。
遺族になると、心も体も壊れます。障害を持つ家族がいれば、家族の犠牲は当然と思われるかもしれません。ですが、心を病んでいたり障害を持った家族がいれば、その介護を家族だけで担わなくてはならない、社会に頼ることができない、これが今の社会の現状なのです。だからこそ、介護の問題は、高齢化だけではなく、若き社会の担い手である、交通事故に遭った瞬間、誰もが苦しむことになります。
これは一例であり、決して私たち家族が特別ではございません。声に出すことも、私は今日、戸惑いました。それでも、被害者支援からこぼれ落ちている、これが社会問題でございます。
このような課題のほかにも、ショートステイの課題、家庭崩壊、介護者のうつ、これらの課題が山積してございます。これまで以上に被害者、遺族の声に寄り添った施策をしていただきたい。もし財源が厳しいなら歳出の抑制をすればいいという声も伺います。ですが、これ以上命が奪われることを目の前で見たくはありません。課題はとても多いですが、国民一人一人に愛のある政策を今後も期待していきたいと思います。
事故防止についても、高齢ドライバーがハンドルを握らなくてもよい生活ができる社会実現、ドライブレコーダーの導入の促進、飲酒運転の探知器の導入、事故を未然に防ぐための対策が必要だと思っております。
国土交通省やNASVAから出される交通、自動車のアセスメントなど、しっかりとしたデータは、これまでの多くの事故を防いできた、命を守るデータであると思っております。事故防止の取組が、自動車業界の方々に知っていく機会を持っていただくことが安全な車社会の実現につながるのではないかと思っております。
さらに、ソフト面の対策として、子供たちへの交通教育に対して、加害者目線だけではなく被害者目線をしっかりと取り入れていっていただきたいと思います。命の大切さや家族の大切さ、そしてグリーフケアを浸透させていただきたいと思っております。
交通事故は、誰もが被害者にも加害者にもなり得ます。ですから、被害者支援の充実は、被害に遭ったそれぞれの被害者に対して、施策の中で滞った支援ではなく平等に講じていただくことが必要と思っております。社会の誰もを救済できる受け口として、自賠責保険が被害者支援の要であっていただきたいと感じております。
このほかにも充実していただきたいことを挙げれば切りがございませんが、このような施策の充実に取り組むためには財源の裏付けが必要でございます。
検討会における議論でも、先ほど意見が述べられました藤田様のおっしゃるとおり、まずは一般会計からの繰戻しが今後もしっかりと継続して行われることが何より重要と考えております。
一方で、それだけに頼る状態では、数十年後の未来、子供たちの未来を考えたとき、大きな不安が残ります。そのためには、手元に積立金がある程度ある今、賦課金制度を導入していただくことが必要であり、これをこれ以上後回しにはできないと思っております。
自動車そのものの安全性向上により、将来的に事故は更に減っていったとしても、これまでの事故の被害者に、遭った方も多くおり、将来にわたって継続した支援が必要になることが見込まれております。この観点からも、被害者支援や事故防止が永続的な仕組みの下で実施される体制がすぐにでも確立していただくことが必要であると思います。
一方で、賦課金導入は、自動車ユーザーの皆様の負担を求める取組であると思います。自動車ユーザーの皆様の御理解をいただけることが重要であると考えております。そのために、国土交通省におきまして、自賠責のお金の使い道について、自動車ユーザーに届くよう、私たち遺族や被害者の方の置かれた状況において、広報を通じてしっかりと伝えていただきたいと思います。
そして、皆さんにいま一度、御自宅の道路を通るときを想像していただきたいんです。日本の横断歩道を通るとき、どれだけの車が止まっていただけるでしょうか。現状は、手を上げている子供を無視してまで横切る交通社会です。いま一度、車は凶器であること、道路には、年齢も様々でまた障害を持つ方も道路を使っているという認識を、改めて自動車ユーザーが一人一人、自分自身のハンドルを持つ自覚と他者への愛を考える、歩行者優先の道路であることを意識付けられる機会になっていただきたいと思います。
改めて広報の在り方につきまして検討いただき、広報の充実を図っていただきたいと思いますし、広報の充実の際は、交通事故被害に遭った方を救済する制度を早期に情報を届ける、このような被害者ノートなどを活用して知っていただけたらと思います。
この両方が十分に充実するということが十分に必要になります。そして、これのことに対して保険会社や様々なところと連携を図っていただくことを検討していただきたいと思います。
私からは以上となります。ありがとうございました。
斎
福
福田弥夫#7
○参考人(福田弥夫君) 御紹介いただきました日本大学危機管理学部長の福田弥夫でございます。この度の自賠法改正に関し参考人としての意見を陳述させていただく機会を与えてくださったことにお礼申し上げます。
参議院における参考人としての陳述は実は二回目でございます。前回は、保険法制定に際し、平成二十年五月二十七日の法務委員会にお招きいただきました。当時は福田康夫氏が首相を務めておりましたので、漢字は違いますが、同じフクダヤスオということでお招きいただいたと申し上げましたが、今日は日本で唯一、財務大臣にお金を返してくださいと言うことができる会の代表としてお招きいただいたかと思います。
初めに、今回の改正には賛成であるとの意見をまず述べさせていただきます。我々の会としても賛成で意見は一致しております。
まず、自動車損害賠償保障制度を考える会についてお話しいたします。
この会は平成二十二年に結成されました。民主党政権の下で事業仕分と埋蔵金の発掘が話題となりまして、交通事故被害者救済事業の原資である交通安全特別会計がその対象となるのではないかとの危惧感から、被害者救済事業を守るために、当時の自賠責保険審議会委員を中心に結成されたものです。自動車総連や日本自動車会議所、そしてJAFなどのユーザー団体や複数の被害者団体の代表、あるいは有識者などから構成されております。
平成二十九年からは、特別会計へ繰り戻されていない約六千億円の早期繰戻しを求めて、財務大臣、国土交通大臣などへ働きかけてまいりました。平成三十年から継続しての繰戻しが実現し、昨年十二月には大臣間合意で向こう五年間の繰戻しが約束されておりますが、元利合計で現在の残高が六千億円を超えており、将来にわたっての被害者救済事業の継続実施への影響を心配してきたところであります。
当時は運輸省でございましたが、私は平成十一年から自賠責保険制度の在り方を考える大臣懇談会のメンバーとして自賠責保険に関係しており、平成十七年から十年間、自賠責保険審議会の委員を務め、現在でも国土交通省の自動車損害賠償保障制度の在り方を考える検討会のメンバーであります。足掛け二十三年間、この問題に関係しております。四十だったんですけど、六十三になりまして、頭も真っ白になりました。
今回の自賠法の改正は、平成十三年改正において積み残しあるいは将来の課題とされた点についての改正です。平成十三年改正前の自賠責保険は、国が六割の再保険を引き受ける形になっておりました。自賠責保険が昭和三十年に創設された当時は、日本の損害保険会社の財政的基盤が十分ではなく、リスクヘッジ及び被害者保護の観点から、政府が再保険によって六割を引き受けるという形で運営されてきました。保険料の六割を国が預かり、保険金の支払に際してもその六割を国が支払うという形です。四割は民間の保険会社です。損害保険というものは、保険料が入ってきても、それがすぐに保険金として出てはいきません。その間のタイムラグによって資金運用による運用益が発生します。もっとも、ノーロス・ノープロフィットの原則の下に運用される自賠責保険は、損害率の検証によって定期的に見直しが行われます。
平成十三年当時ですが、それ以前の運用利回りが好調であったところから、特別会計へ滞留した運用益が約二兆円ございました。損害保険会社の財政的基盤も強固となり、再保険制度を維持する必要性が減少しましたので、平成十三年の改正で再保険制度を廃止することとなり、この運用益の処理が問題となりました。二兆円を二十分の十一と二十分の九、すなわち一兆一千億と九千億円に切り分け、一兆一千億円はユーザー還元を目的として自賠責保険料への充当を行い、残りの九千億円を運用して被害者救済事業に充てることとなりました。
当時の試算では、約九千億円を運用すれば被害者救済事業に必要な額は確保できると考えられました。既に一般会計への元本残高が約六千三百億円となっておりましたが、それは短期間で繰り戻されるものと考えられておりました。平成六年と平成七年に繰り入れられたものの、平成八年以降、毎年ではないのですが順調に繰り戻されておりました。ところが、平成十五年の五百八億円を最後に、我々が働きかけを行った平成三十年まで繰戻しは行われませんでした。運用によって賄うはずであった被害者救済のための原資は切り崩されてまいりました。
今回の改正で導入される予定の賦課金ですが、再保険制度を廃止した平成十三年改正に際しての衆議院及び参議院の附帯決議において、社会経済情勢の推移等を踏まえ、施行後五年以内の賦課金導入の可能性の検討と示されております。あれから二十年を経過し、今回はこの賦課金を選択する必要が生じたための改正であると理解しております。
自賠責保険は、交通事故の加害者の賠償資力を確保することを目的として昭和三十年に制定された強制保険です。戦後の経済成長に伴い、自動車の数が増加するモータリゼーションが進むと同時に、交通事故件数は増加し、死者数も増加しました。ところが、加害者には十分な賠償能力がなく、泣き寝入りをせざるを得ない被害者が続発して、大きな社会問題となりました。それを解決する手段として強制保険としての自賠責保険が導入され、被害者に対する基本的な保障を提供することになりました。なお、スタートしたときの保険金の上限は死亡で三十万円です。
その後の日本の経済発展とモータリゼーションの発展は先生方御存じのことだと思います。日本の経済成長を牽引する産業の一つとして、自動車産業は日本が世界をリードする基幹産業へと大きく成長しました。自動車台数の増加とともに不可避的に交通事故は発生します。そのため、ある意味で交通事故の被害者は国の政策の犠牲者とも言うべき存在です。ところで、自賠責保険が誕生した頃は、歩行者が被害者というのが中心でした。しかし、モータリゼーションの発展により車対車の事故が増加し、乗車中に死亡する被害者が増加してきました。言わば走る凶器型の事故から走る棺おけ型の事故への変容です。ここで、自動車ユーザーは加害者にも、そして被害者にもなるという位置に立つことになります。
積立金を活用して実施されている自動車事故対策事業は、安定した運用益が確保され始めた昭和四十二年からスタートし、昭和四十八年に自動車事故対策センター、現在の自動車事故対策機構が設置されてから本格化します。現在の被害者救済対策事業の柱は、重度後遺障害者への支援事業であり、療護施設の設置、運営、介護料の支給、訪問支援などが実施されています。
私は、今後の自動車事故被害者救済対策のあり方に関する検討会の座長を務めましたが、これは当時の赤羽国土交通大臣の被害者救済に寄せる強い思いによって設けられました。これまでは、最重度の後遺障害である遷延性意識障害に遭われた方を中心とした対策でありましたが、社会保障制度の変化や介護者の高齢化等を踏まえたとき、きめの細かい被害者救済対策の在り方について検討を加えたものです。
報告書の概要は、一、療護施設の充実、二、リハビリ機会の確保、三、介護者となる家族の高齢化の進展等により介護が困難になった後、いわゆる介護者なき後への備え、四、事故後の支援、そして今後留意すべき事項から成ります。その中でも私は、介護者なき後への備えが特に最優先課題ではないかと考えています。
先ほど、自動車ユーザーは交通事故の被害者にも加害者にもなると申しましたが、このことが、自動車ユーザーが負担する自賠責保険料を被害者救済事業にも利用することが許される理由です。自賠責保険は、単に加害者に対する賠償資力の確保だけではなく、被害者救済事業とセットになった、自動車ユーザーによる言わば自助、共助の仕組みだということです。自賠責保険と被害者救済事業は表裏の関係に立ち、このような自動車保険制度は比較法的に見ても例がなく、世界に誇ることのできる被害者救済のための制度であると言うことができます。
今回の賦課金の導入により、これまでは附則として、言わば限りのある積立金を原資として当分の間実施するものとされていた被害者救済事業を、本則によって恒久的に実施することとなり、この制度の安定的かつ継続的な維持が可能となります。その意味でも、賦課金の導入は必要であると考えます。
なお、賦課金導入によって安定的な財源は確保することができますが、五点ほど指摘させていただきます。
まず、繰戻しの問題です。
先ほど、藤田先生も小沢さんも御指摘のとおり、一般会計へ繰り入れられていていまだ繰り戻されていない約六千億円は、自動車ユーザーが自助、共助のために支払った自賠責保険料が原資であって、税金ではないということです。この法改正の当然の前提として、繰戻しの継続及び早期の返済があると考えます。
次に、被害者救済事業の効果検証の必要性です。
被害者救済のレベルを下げることは決してあってはなりませんが、医療技術などの進歩によって新たな施策が必要となる一方、必要性や効果の乏しいものも出現することが予想されます。その必要性や効果を定期的に検証する仕組みは必要だと考えます。事故件数や死者数は減少していますが、支援を必要とする重度後遺障害者は必ずしも減少しておらず、脊髄損傷、高次脳機能障害、あるいは被害者の遺族など、この制度による支援が必要な方はいまだ増加しているのです。
三番目は、賦課金導入に際しては、新たな負担を自動車ユーザーに求めるわけですから、中間とりまとめにも記載があるとおり、負担者である自動車ユーザーの納得感が得られるようにすべきであることは言うまでもなく、自動車ユーザーへの丁寧な説明と広報などによる理解を得る活動が必要だと考えます。
四番目として、繰戻し額とも連動しますが、賦課金のレベルは自動車ユーザーに負担感を余り与えることがないレベルであるべきだと考えます。
五番目として、今回の法改正は令和五年四月一日からの施行となりますが、実際の賦課金額等については、引き続き国土交通省において開催される検討会において議論されることが予定されており、そこで慎重な議論がされることを望むとともに、三点目にもお話ししたとおり、負担者となる自動車ユーザーの納得感、理解を得ることが、本制度を真に維持していくには必要だと思います。
最後に、私と一緒にこの会を立ち上げた桑山雄次さんは、交通事故に遭われた遷延性意識障害の息子さんの自宅での介護を二十五年以上続けています。高校教師の職も介護のために辞めました。今最大の心配は、介護者なき後の問題です。なかなか結論が出ない問題ですが、そう言っているうちにも時間は経過します。先ほど申し上げましたように、交通事故の被害者は国の経済的繁栄の犠牲者とも言えます。一刻も早い対応が必要です。
以上でございます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →参議院における参考人としての陳述は実は二回目でございます。前回は、保険法制定に際し、平成二十年五月二十七日の法務委員会にお招きいただきました。当時は福田康夫氏が首相を務めておりましたので、漢字は違いますが、同じフクダヤスオということでお招きいただいたと申し上げましたが、今日は日本で唯一、財務大臣にお金を返してくださいと言うことができる会の代表としてお招きいただいたかと思います。
初めに、今回の改正には賛成であるとの意見をまず述べさせていただきます。我々の会としても賛成で意見は一致しております。
まず、自動車損害賠償保障制度を考える会についてお話しいたします。
この会は平成二十二年に結成されました。民主党政権の下で事業仕分と埋蔵金の発掘が話題となりまして、交通事故被害者救済事業の原資である交通安全特別会計がその対象となるのではないかとの危惧感から、被害者救済事業を守るために、当時の自賠責保険審議会委員を中心に結成されたものです。自動車総連や日本自動車会議所、そしてJAFなどのユーザー団体や複数の被害者団体の代表、あるいは有識者などから構成されております。
平成二十九年からは、特別会計へ繰り戻されていない約六千億円の早期繰戻しを求めて、財務大臣、国土交通大臣などへ働きかけてまいりました。平成三十年から継続しての繰戻しが実現し、昨年十二月には大臣間合意で向こう五年間の繰戻しが約束されておりますが、元利合計で現在の残高が六千億円を超えており、将来にわたっての被害者救済事業の継続実施への影響を心配してきたところであります。
当時は運輸省でございましたが、私は平成十一年から自賠責保険制度の在り方を考える大臣懇談会のメンバーとして自賠責保険に関係しており、平成十七年から十年間、自賠責保険審議会の委員を務め、現在でも国土交通省の自動車損害賠償保障制度の在り方を考える検討会のメンバーであります。足掛け二十三年間、この問題に関係しております。四十だったんですけど、六十三になりまして、頭も真っ白になりました。
今回の自賠法の改正は、平成十三年改正において積み残しあるいは将来の課題とされた点についての改正です。平成十三年改正前の自賠責保険は、国が六割の再保険を引き受ける形になっておりました。自賠責保険が昭和三十年に創設された当時は、日本の損害保険会社の財政的基盤が十分ではなく、リスクヘッジ及び被害者保護の観点から、政府が再保険によって六割を引き受けるという形で運営されてきました。保険料の六割を国が預かり、保険金の支払に際してもその六割を国が支払うという形です。四割は民間の保険会社です。損害保険というものは、保険料が入ってきても、それがすぐに保険金として出てはいきません。その間のタイムラグによって資金運用による運用益が発生します。もっとも、ノーロス・ノープロフィットの原則の下に運用される自賠責保険は、損害率の検証によって定期的に見直しが行われます。
平成十三年当時ですが、それ以前の運用利回りが好調であったところから、特別会計へ滞留した運用益が約二兆円ございました。損害保険会社の財政的基盤も強固となり、再保険制度を維持する必要性が減少しましたので、平成十三年の改正で再保険制度を廃止することとなり、この運用益の処理が問題となりました。二兆円を二十分の十一と二十分の九、すなわち一兆一千億と九千億円に切り分け、一兆一千億円はユーザー還元を目的として自賠責保険料への充当を行い、残りの九千億円を運用して被害者救済事業に充てることとなりました。
当時の試算では、約九千億円を運用すれば被害者救済事業に必要な額は確保できると考えられました。既に一般会計への元本残高が約六千三百億円となっておりましたが、それは短期間で繰り戻されるものと考えられておりました。平成六年と平成七年に繰り入れられたものの、平成八年以降、毎年ではないのですが順調に繰り戻されておりました。ところが、平成十五年の五百八億円を最後に、我々が働きかけを行った平成三十年まで繰戻しは行われませんでした。運用によって賄うはずであった被害者救済のための原資は切り崩されてまいりました。
今回の改正で導入される予定の賦課金ですが、再保険制度を廃止した平成十三年改正に際しての衆議院及び参議院の附帯決議において、社会経済情勢の推移等を踏まえ、施行後五年以内の賦課金導入の可能性の検討と示されております。あれから二十年を経過し、今回はこの賦課金を選択する必要が生じたための改正であると理解しております。
自賠責保険は、交通事故の加害者の賠償資力を確保することを目的として昭和三十年に制定された強制保険です。戦後の経済成長に伴い、自動車の数が増加するモータリゼーションが進むと同時に、交通事故件数は増加し、死者数も増加しました。ところが、加害者には十分な賠償能力がなく、泣き寝入りをせざるを得ない被害者が続発して、大きな社会問題となりました。それを解決する手段として強制保険としての自賠責保険が導入され、被害者に対する基本的な保障を提供することになりました。なお、スタートしたときの保険金の上限は死亡で三十万円です。
その後の日本の経済発展とモータリゼーションの発展は先生方御存じのことだと思います。日本の経済成長を牽引する産業の一つとして、自動車産業は日本が世界をリードする基幹産業へと大きく成長しました。自動車台数の増加とともに不可避的に交通事故は発生します。そのため、ある意味で交通事故の被害者は国の政策の犠牲者とも言うべき存在です。ところで、自賠責保険が誕生した頃は、歩行者が被害者というのが中心でした。しかし、モータリゼーションの発展により車対車の事故が増加し、乗車中に死亡する被害者が増加してきました。言わば走る凶器型の事故から走る棺おけ型の事故への変容です。ここで、自動車ユーザーは加害者にも、そして被害者にもなるという位置に立つことになります。
積立金を活用して実施されている自動車事故対策事業は、安定した運用益が確保され始めた昭和四十二年からスタートし、昭和四十八年に自動車事故対策センター、現在の自動車事故対策機構が設置されてから本格化します。現在の被害者救済対策事業の柱は、重度後遺障害者への支援事業であり、療護施設の設置、運営、介護料の支給、訪問支援などが実施されています。
私は、今後の自動車事故被害者救済対策のあり方に関する検討会の座長を務めましたが、これは当時の赤羽国土交通大臣の被害者救済に寄せる強い思いによって設けられました。これまでは、最重度の後遺障害である遷延性意識障害に遭われた方を中心とした対策でありましたが、社会保障制度の変化や介護者の高齢化等を踏まえたとき、きめの細かい被害者救済対策の在り方について検討を加えたものです。
報告書の概要は、一、療護施設の充実、二、リハビリ機会の確保、三、介護者となる家族の高齢化の進展等により介護が困難になった後、いわゆる介護者なき後への備え、四、事故後の支援、そして今後留意すべき事項から成ります。その中でも私は、介護者なき後への備えが特に最優先課題ではないかと考えています。
先ほど、自動車ユーザーは交通事故の被害者にも加害者にもなると申しましたが、このことが、自動車ユーザーが負担する自賠責保険料を被害者救済事業にも利用することが許される理由です。自賠責保険は、単に加害者に対する賠償資力の確保だけではなく、被害者救済事業とセットになった、自動車ユーザーによる言わば自助、共助の仕組みだということです。自賠責保険と被害者救済事業は表裏の関係に立ち、このような自動車保険制度は比較法的に見ても例がなく、世界に誇ることのできる被害者救済のための制度であると言うことができます。
今回の賦課金の導入により、これまでは附則として、言わば限りのある積立金を原資として当分の間実施するものとされていた被害者救済事業を、本則によって恒久的に実施することとなり、この制度の安定的かつ継続的な維持が可能となります。その意味でも、賦課金の導入は必要であると考えます。
なお、賦課金導入によって安定的な財源は確保することができますが、五点ほど指摘させていただきます。
まず、繰戻しの問題です。
先ほど、藤田先生も小沢さんも御指摘のとおり、一般会計へ繰り入れられていていまだ繰り戻されていない約六千億円は、自動車ユーザーが自助、共助のために支払った自賠責保険料が原資であって、税金ではないということです。この法改正の当然の前提として、繰戻しの継続及び早期の返済があると考えます。
次に、被害者救済事業の効果検証の必要性です。
被害者救済のレベルを下げることは決してあってはなりませんが、医療技術などの進歩によって新たな施策が必要となる一方、必要性や効果の乏しいものも出現することが予想されます。その必要性や効果を定期的に検証する仕組みは必要だと考えます。事故件数や死者数は減少していますが、支援を必要とする重度後遺障害者は必ずしも減少しておらず、脊髄損傷、高次脳機能障害、あるいは被害者の遺族など、この制度による支援が必要な方はいまだ増加しているのです。
三番目は、賦課金導入に際しては、新たな負担を自動車ユーザーに求めるわけですから、中間とりまとめにも記載があるとおり、負担者である自動車ユーザーの納得感が得られるようにすべきであることは言うまでもなく、自動車ユーザーへの丁寧な説明と広報などによる理解を得る活動が必要だと考えます。
四番目として、繰戻し額とも連動しますが、賦課金のレベルは自動車ユーザーに負担感を余り与えることがないレベルであるべきだと考えます。
五番目として、今回の法改正は令和五年四月一日からの施行となりますが、実際の賦課金額等については、引き続き国土交通省において開催される検討会において議論されることが予定されており、そこで慎重な議論がされることを望むとともに、三点目にもお話ししたとおり、負担者となる自動車ユーザーの納得感、理解を得ることが、本制度を真に維持していくには必要だと思います。
最後に、私と一緒にこの会を立ち上げた桑山雄次さんは、交通事故に遭われた遷延性意識障害の息子さんの自宅での介護を二十五年以上続けています。高校教師の職も介護のために辞めました。今最大の心配は、介護者なき後の問題です。なかなか結論が出ない問題ですが、そう言っているうちにも時間は経過します。先ほど申し上げましたように、交通事故の被害者は国の経済的繁栄の犠牲者とも言えます。一刻も早い対応が必要です。
以上でございます。ありがとうございました。
斎
斎藤嘉隆#8
○委員長(斎藤嘉隆君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
長
長峯誠#9
○長峯誠君 自由民主党の長峯誠でございます。
今日は、お三方、大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。特にお三方共通でおっしゃった繰戻しの問題ですね、これはもう本当に私どもの責任でございますので、今後ともこの制度がしっかりと継続できるような繰戻しを実現するために、政府にしっかり働きかけてまいりたいというふうに思っております。
それでは、お一方ずつ質疑をさせていただきます。
まず、藤田参考人、今回のこのとりまとめの会長として御尽力いただきましたことに厚く御礼を申し上げたいと存じます。
その上で、資料にもありますが、五番の安定的な財源の使途検証ということでございます。
今回、ユーザーの皆様方に理解をいただくためにはしっかりとした説明をしていかなければいけないというふうに思います。その中で、費用対効果を示す、それから効果検証を定期的に行う、そして見える化を行うということの御提案をいただいているわけでございますけれども、ただ、遷延性意識障害とか重度の脊髄損傷とかになりますと、なかなか短期的に効果が出るという類いの疾病ではございませんので、そういったところの説明の仕方の工夫というのが必要になってくるのかなというふうに思っております。
具体的にはどんな形で施策の見える化、効果検証というのを行っていけばいいのかということを一点お伺いしたいと存じます。
この発言だけを見る →今日は、お三方、大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。特にお三方共通でおっしゃった繰戻しの問題ですね、これはもう本当に私どもの責任でございますので、今後ともこの制度がしっかりと継続できるような繰戻しを実現するために、政府にしっかり働きかけてまいりたいというふうに思っております。
それでは、お一方ずつ質疑をさせていただきます。
まず、藤田参考人、今回のこのとりまとめの会長として御尽力いただきましたことに厚く御礼を申し上げたいと存じます。
その上で、資料にもありますが、五番の安定的な財源の使途検証ということでございます。
今回、ユーザーの皆様方に理解をいただくためにはしっかりとした説明をしていかなければいけないというふうに思います。その中で、費用対効果を示す、それから効果検証を定期的に行う、そして見える化を行うということの御提案をいただいているわけでございますけれども、ただ、遷延性意識障害とか重度の脊髄損傷とかになりますと、なかなか短期的に効果が出るという類いの疾病ではございませんので、そういったところの説明の仕方の工夫というのが必要になってくるのかなというふうに思っております。
具体的にはどんな形で施策の見える化、効果検証というのを行っていけばいいのかということを一点お伺いしたいと存じます。
藤
藤田友敬#10
○参考人(藤田友敬君) どうもありがとうございました。
施策を見える化し、効果検証を定期的に行うということは、恐らくユーザーの理解を得るための最も重要なことでございます。
実は、この中間とりまとめを行いましたのがこの一月なんですけれども、先週でしたかね、更にこの検討会、再度開催いたしまして、この辺りどういう形でその検証の仕組みをつくっていくかということを早速検討させていただきました。今御指摘があったような点ですね、効率性を余りにも強調する結果、例えば長期的に取り組まないと効果が出ないようなものが全部切り捨てられるなんということがあったら本末転倒だといった御意見も被害者団体の方からは伺いましたし、そういう単純に定量化したような仕組みだけじゃなくて、定性的なことも踏まえたきめ細かな検討が必要だということは既に我々の共通の認識となりつつあります。
具体的には、今後、仕組みをつくっていく検討を積み重ねていかなきゃいけませんので、現段階でこういう制度になるということは申し上げられませんけれども、ただし、毎年効果を検証するためにアセスメントを行う、またそのためのどこを重視するか、どういう観点で検討するかということをあらかじめ明示する、具体的な内容については今まだ検討中でございますが、そういったことをした上で、今後続けるべき事業であるか否かということを検討したいと思います。
重要なのは、そもそもこういう種類のお金を使って続けていい事業なのか否かという観点からの検討も重要となってくると思います。確かに、交通被害者保護あるいは事故防止として必要な対策であることは分かるけれども、でもこのお金でやるのにふさわしいかどうかという検証というのは必要です。例えば、安全性を高めるような新しい技術というのはいろいろありますけれども、それ、メーカーが開発する補助金になってはいけないわけですね。だから、やはりそういったふさわしい事業か否かという観点は加えながらきっちり検証して、毎年検証し、事業の継続あるいは新規採用を検討していきたいと思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →施策を見える化し、効果検証を定期的に行うということは、恐らくユーザーの理解を得るための最も重要なことでございます。
実は、この中間とりまとめを行いましたのがこの一月なんですけれども、先週でしたかね、更にこの検討会、再度開催いたしまして、この辺りどういう形でその検証の仕組みをつくっていくかということを早速検討させていただきました。今御指摘があったような点ですね、効率性を余りにも強調する結果、例えば長期的に取り組まないと効果が出ないようなものが全部切り捨てられるなんということがあったら本末転倒だといった御意見も被害者団体の方からは伺いましたし、そういう単純に定量化したような仕組みだけじゃなくて、定性的なことも踏まえたきめ細かな検討が必要だということは既に我々の共通の認識となりつつあります。
具体的には、今後、仕組みをつくっていく検討を積み重ねていかなきゃいけませんので、現段階でこういう制度になるということは申し上げられませんけれども、ただし、毎年効果を検証するためにアセスメントを行う、またそのためのどこを重視するか、どういう観点で検討するかということをあらかじめ明示する、具体的な内容については今まだ検討中でございますが、そういったことをした上で、今後続けるべき事業であるか否かということを検討したいと思います。
重要なのは、そもそもこういう種類のお金を使って続けていい事業なのか否かという観点からの検討も重要となってくると思います。確かに、交通被害者保護あるいは事故防止として必要な対策であることは分かるけれども、でもこのお金でやるのにふさわしいかどうかという検証というのは必要です。例えば、安全性を高めるような新しい技術というのはいろいろありますけれども、それ、メーカーが開発する補助金になってはいけないわけですね。だから、やはりそういったふさわしい事業か否かという観点は加えながらきっちり検証して、毎年検証し、事業の継続あるいは新規採用を検討していきたいと思っております。
以上でございます。
長
長峯誠#11
○長峯誠君 ありがとうございます。
早速検討に入っていただいているということですので、また具体的なものをしっかり見させていただきたいなというふうに思っております。
次に、小沢参考人にお伺いをいたします。
小沢参考人、そして今日お越しの松永副代表も、遺族会のためにお忙しい中大変な御尽力をいただいておりますことに、心から敬意を表したいと存じます。
小沢参考人は、やはりいろんな境遇にある被害者の方、被害者家族の方々からいっぱいお話を伺っていると思います。先ほど福田参考人も強調されましたが、やはり制度ができて年数もたちまして、介護者なき後の生活がどうなるかというのは本当に皆さん心配だと思うんですね。
今のところ、どんな制度を活用しながらやっていける方法があるのかなと私もちょっといろいろ考えるんですけれども、具体的に、例えば自治体の事業とかそういったものもあると思うんですけれども、どういった形でこの介護者なき後の生活の場というのを確保して、実際にしていらっしゃる方もいらっしゃるんじゃないかなと思うんですが、その辺をちょっと具体的に教えていただきたいなと思います。
この発言だけを見る →早速検討に入っていただいているということですので、また具体的なものをしっかり見させていただきたいなというふうに思っております。
次に、小沢参考人にお伺いをいたします。
小沢参考人、そして今日お越しの松永副代表も、遺族会のためにお忙しい中大変な御尽力をいただいておりますことに、心から敬意を表したいと存じます。
小沢参考人は、やはりいろんな境遇にある被害者の方、被害者家族の方々からいっぱいお話を伺っていると思います。先ほど福田参考人も強調されましたが、やはり制度ができて年数もたちまして、介護者なき後の生活がどうなるかというのは本当に皆さん心配だと思うんですね。
今のところ、どんな制度を活用しながらやっていける方法があるのかなと私もちょっといろいろ考えるんですけれども、具体的に、例えば自治体の事業とかそういったものもあると思うんですけれども、どういった形でこの介護者なき後の生活の場というのを確保して、実際にしていらっしゃる方もいらっしゃるんじゃないかなと思うんですが、その辺をちょっと具体的に教えていただきたいなと思います。
小
小沢樹里#12
○参考人(小沢樹里君) 具体的には、私の方からはしっかりとしたお答えは出すことができないと思っております。というのは、先ほど藤田様もおっしゃいましたが、どのように仕組みをつくっていくかというのは本当にまだ見えない課題であると思っております。
ですから、本来であれば、先ほどお話しさせていただいたように、病院から地域に戻る、地域の中での取組、受皿が全くないというところが問題である。と同時に、生活をするにおいて、例えば大黒柱であるお父様がお仕事を失うというのは交通事故ではよくお伺いするお話なのですが、その中に介護者がいるといった場合、共倒れになるということが本当に多く見受けられます。
その中で、それぞれが自立した生活を行っていくという中では、やはり市区町村の中の取組を、しっかりと受皿として取り組むということを、市区町村ごとそれぞれのニーズに合ったものを付け加えていかなくてはならないということと、それから病院の確保というものも一つ重要でございます。
病院に関しては、本当に必要な病院というのが、うちの事件もそうなんですけれど、もう事故後に、急性期の病院というのはすぐ近くにあるんですね。ところが、その県をまたいで、私は埼玉県なんですけれど、埼玉県で事故に遭ったのに、近くに適切な病院がないということで山梨まで入院しなくてはならないという状況がありました。
このようなことを考えると、介護をする側、又は介護を受ける側においてもその地域を離れるということ自体が大変負担になるということに着目していただきたいな。そう考えると、やはり地域の中でしっかりとしたケアができること、介護ができることということは、やはり病院であったりヘルパーさんの確保が身近であることとともに、その病院でのこの介護者への理解、それからヘルパーさんをしっかりと教育していく中で、専門性のあるヘルパーさんを育てていくということが近々な課題なのではないかなと思います。
そして、一番多くは、やはり親がいなくなる、要は見る方がいなくなるということに関しては、一番は、見る人は誰かというものに対して、家族から見て安心できる人に対してしっかりと依頼ができるという仕組みづくりが必要ではないかなと思っております。
これが正確なお話ではないかもしれませんが、私の考え得る限りをお話をさせていただきました。
以上でございます。
この発言だけを見る →ですから、本来であれば、先ほどお話しさせていただいたように、病院から地域に戻る、地域の中での取組、受皿が全くないというところが問題である。と同時に、生活をするにおいて、例えば大黒柱であるお父様がお仕事を失うというのは交通事故ではよくお伺いするお話なのですが、その中に介護者がいるといった場合、共倒れになるということが本当に多く見受けられます。
その中で、それぞれが自立した生活を行っていくという中では、やはり市区町村の中の取組を、しっかりと受皿として取り組むということを、市区町村ごとそれぞれのニーズに合ったものを付け加えていかなくてはならないということと、それから病院の確保というものも一つ重要でございます。
病院に関しては、本当に必要な病院というのが、うちの事件もそうなんですけれど、もう事故後に、急性期の病院というのはすぐ近くにあるんですね。ところが、その県をまたいで、私は埼玉県なんですけれど、埼玉県で事故に遭ったのに、近くに適切な病院がないということで山梨まで入院しなくてはならないという状況がありました。
このようなことを考えると、介護をする側、又は介護を受ける側においてもその地域を離れるということ自体が大変負担になるということに着目していただきたいな。そう考えると、やはり地域の中でしっかりとしたケアができること、介護ができることということは、やはり病院であったりヘルパーさんの確保が身近であることとともに、その病院でのこの介護者への理解、それからヘルパーさんをしっかりと教育していく中で、専門性のあるヘルパーさんを育てていくということが近々な課題なのではないかなと思います。
そして、一番多くは、やはり親がいなくなる、要は見る方がいなくなるということに関しては、一番は、見る人は誰かというものに対して、家族から見て安心できる人に対してしっかりと依頼ができるという仕組みづくりが必要ではないかなと思っております。
これが正確なお話ではないかもしれませんが、私の考え得る限りをお話をさせていただきました。
以上でございます。
長
長峯誠#13
○長峯誠君 いや、本当に大変、今現状では何もそろっていないといいますか、非常に不便な状況に追い込まれているんだなというのがよく分かりました。
恐らく国交省だけじゃ駄目で、厚労省、総務省、それから多分、県のコーディネートなんかも必要になってくると思うんで、そういったところは政策課題として我々もしっかり受け止めていきたいというふうに思っております。
それでは、福田参考人にお伺いをいたします。
福田参考人はこの分野の生き字引というか、第一人者と言って過言ではないと思うんですけれども、長い長い歴史の中でいろんなことがあったと思います。
今回、賦課金を導入するということ、本来ですとユーザー団体は消極的なはずで、多分まあ今までもそうだったと思うんですね。今回このユーザー団体まで含めてこの制度を進めていこうという、賦課金制度を導入していこうということに御了解いただいた今までの経緯と、そしてなぜこのタイミングでこうなったのかというお話を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →恐らく国交省だけじゃ駄目で、厚労省、総務省、それから多分、県のコーディネートなんかも必要になってくると思うんで、そういったところは政策課題として我々もしっかり受け止めていきたいというふうに思っております。
それでは、福田参考人にお伺いをいたします。
福田参考人はこの分野の生き字引というか、第一人者と言って過言ではないと思うんですけれども、長い長い歴史の中でいろんなことがあったと思います。
今回、賦課金を導入するということ、本来ですとユーザー団体は消極的なはずで、多分まあ今までもそうだったと思うんですね。今回このユーザー団体まで含めてこの制度を進めていこうという、賦課金制度を導入していこうということに御了解いただいた今までの経緯と、そしてなぜこのタイミングでこうなったのかというお話を伺いたいと思います。
福
福田弥夫#14
○参考人(福田弥夫君) 我々の検討会には、被害者、遺族団体のほか、有識者に加えてユーザー団体も参加されていました。ユーザー団体としては、被害者、遺族団体の方々からも御意見として出たんですけれども、まずは一般会計から繰戻しされるべきだろうと、そっちが先だろうという意見が主にございました。
一方で、一般会計の厳しい財政状況を見る、それから金利低下によって二十年前の法改正で想定した運用益で回していくという前提が実はもう破綻していると。これまでの一般会計からの繰戻しの経緯、それから自動車事故による被害者、遺族の方々が置かれている現状を踏まえると、もうこれは、安定的な財源を確保することはもう待ったなしだろうという、そういう状況にあるということの意見もあったわけですね。
ユーザー団体としても、まずは一般会計からの繰戻しがあるべきという考えもございますが、こういう被害者の遺族の方の状況を踏まえると、被害者支援の充実、それから将来に向けた財源の不安解消が必要だと。そのためには、賦課金制度の導入は必要だということで、法改正に合意するということになりました。
法改正された後の制度の運用に際しましては、ユーザー団体や被害者、遺族団体の意見を丁寧に伺っていただきたいと思っています。
以上でございます。
この発言だけを見る →一方で、一般会計の厳しい財政状況を見る、それから金利低下によって二十年前の法改正で想定した運用益で回していくという前提が実はもう破綻していると。これまでの一般会計からの繰戻しの経緯、それから自動車事故による被害者、遺族の方々が置かれている現状を踏まえると、もうこれは、安定的な財源を確保することはもう待ったなしだろうという、そういう状況にあるということの意見もあったわけですね。
ユーザー団体としても、まずは一般会計からの繰戻しがあるべきという考えもございますが、こういう被害者の遺族の方の状況を踏まえると、被害者支援の充実、それから将来に向けた財源の不安解消が必要だと。そのためには、賦課金制度の導入は必要だということで、法改正に合意するということになりました。
法改正された後の制度の運用に際しましては、ユーザー団体や被害者、遺族団体の意見を丁寧に伺っていただきたいと思っています。
以上でございます。
長
長峯誠#15
○長峯誠君 ありがとうございます。
今回のユーザー団体の御英断に、私としては心から敬意を表したいなというふうに思っております。
最後に、福田参考人に保険の専門家としてちょっとお伺いしたいんですけど、これから人口減少、そして若者の志向がマイカーを持たない、カーシェアリングなんかもずっと出てきています。そうすると、多分台数減っていくと思うんですね。さらには、安全機能が強化されて交通事故も減っていく。そして、ちょっと遠い未来ですけど、完全自動運転の世界になると事故がなくなるんじゃないかということで、これは民間の保険会社もいろいろ想定をしていろんな研究をされているというふうに伺っています。
この保険、民間保険とそれから自賠責のこの補完関係というのは、今自動車事故に対応されているんですが、この将来展望ですね、保険というのは、自動車保険というのはどうなっていくのかってちょっと教えていただきたい。それで、当然その後賦課金の問題にも跳ね返ってくるので、やっぱり賦課金の決め方もかなり柔軟性を持った決め方をしっかりしておいた方がいいんじゃないかなという問題意識からちょっと伺わせていただきたいと思います。ヤジ
この発言だけを見る →今回のユーザー団体の御英断に、私としては心から敬意を表したいなというふうに思っております。
最後に、福田参考人に保険の専門家としてちょっとお伺いしたいんですけど、これから人口減少、そして若者の志向がマイカーを持たない、カーシェアリングなんかもずっと出てきています。そうすると、多分台数減っていくと思うんですね。さらには、安全機能が強化されて交通事故も減っていく。そして、ちょっと遠い未来ですけど、完全自動運転の世界になると事故がなくなるんじゃないかということで、これは民間の保険会社もいろいろ想定をしていろんな研究をされているというふうに伺っています。
この保険、民間保険とそれから自賠責のこの補完関係というのは、今自動車事故に対応されているんですが、この将来展望ですね、保険というのは、自動車保険というのはどうなっていくのかってちょっと教えていただきたい。それで、当然その後賦課金の問題にも跳ね返ってくるので、やっぱり賦課金の決め方もかなり柔軟性を持った決め方をしっかりしておいた方がいいんじゃないかなという問題意識からちょっと伺わせていただきたいと思います。ヤジ
斎
福
福田弥夫#17
○参考人(福田弥夫君) ただいまの御質問ですけれども、非常に難しい御質問でございまして簡単な回答ができないんですけれども、当分の間は、例えば自動運転車が普及してきても当分の間、既存の従来型の車は走り続けます。とすると、当然のことながら、交通事故はやはり不可避的に発生します。
それから、完全な自動運転車と完全な、のみが一般道路を走行する時代になったとしても、今度は様々な製造物責任の問題だとかいろいろなことを事故原因として事故は発生します。さらに、完全自動運転車が走っても、それでは歩行者の飛び出し、子供の飛び出しなどということに一〇〇%対応できるという自動運転車はできるのだろうかということもあります。
そういう意味では、外国の議論を見ていますと、三十年から五十年近く、そこまで掛かるでしょうと。ということは、確かに自動運転車はかなりの高額な金額になることが予想されて、そうすると購入者も、一般的な我々が持つような状況ではなくて、大きな会社であるとかあるいは地方公共団体であるとか、そういうところが所有者となってカーシェアするような形態になっていくと。ということは、当然車の台数は減ってくると。
それで、あと交通事故の件数も減ってくれば、当然のことながらそれは自賠責保険料に反映されます。将来的に、三十年、五十年の先のことであるということの認識の下に、それでは今の自賠責保険はどうするかということなんですけれども、現在の自賠責は、先ほど申し上げましたように、賠償資力の確保とそれから被害者救済というこの二つの表裏、表裏一体となっている仕組みでありまして、任意自動車保険はそういうことにはなっておりません。ですので、私としては、この自賠責保険、このスキームは自動運転車の普及の段階においても必ず維持していかなければならない。
交通事故の被害者、犠牲者がゼロとなったときは、それは、もうこれで大丈夫ですねということになるかもしれませんが、それの道のりはまだまだ長いというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →それから、完全な自動運転車と完全な、のみが一般道路を走行する時代になったとしても、今度は様々な製造物責任の問題だとかいろいろなことを事故原因として事故は発生します。さらに、完全自動運転車が走っても、それでは歩行者の飛び出し、子供の飛び出しなどということに一〇〇%対応できるという自動運転車はできるのだろうかということもあります。
そういう意味では、外国の議論を見ていますと、三十年から五十年近く、そこまで掛かるでしょうと。ということは、確かに自動運転車はかなりの高額な金額になることが予想されて、そうすると購入者も、一般的な我々が持つような状況ではなくて、大きな会社であるとかあるいは地方公共団体であるとか、そういうところが所有者となってカーシェアするような形態になっていくと。ということは、当然車の台数は減ってくると。
それで、あと交通事故の件数も減ってくれば、当然のことながらそれは自賠責保険料に反映されます。将来的に、三十年、五十年の先のことであるということの認識の下に、それでは今の自賠責保険はどうするかということなんですけれども、現在の自賠責は、先ほど申し上げましたように、賠償資力の確保とそれから被害者救済というこの二つの表裏、表裏一体となっている仕組みでありまして、任意自動車保険はそういうことにはなっておりません。ですので、私としては、この自賠責保険、このスキームは自動運転車の普及の段階においても必ず維持していかなければならない。
交通事故の被害者、犠牲者がゼロとなったときは、それは、もうこれで大丈夫ですねということになるかもしれませんが、それの道のりはまだまだ長いというふうに考えております。
以上でございます。
長
鉢
鉢呂吉雄#19
○鉢呂吉雄君 大変、今日は参考人の皆さん、御苦労さまでございます。
立憲民主党の鉢呂吉雄と申します。
十五分という限られた時間でありますので、早速質問をさせていただきたいと思います。
私も詳しくはないんですが、この法案見て、国に、一般会計に六千億も貸しておると、約、平成六年、七年ですから大変昔で、三十年近く。やっぱりこれをきちんと返させるのが最初のことでないかなと。賦課金の恒久的な対策という形が出てくるんですが、これはおかしいぞと、こう思ったわけです。
皆さんのこの検討会、今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会、お三人ともこの委員あるいは座長と。藤田さんが座長ということであります。
議事概要等しか見せてもらえませんものですから、その中で、六回行われて十二回ほど、やっぱりそのことをきちっと明確にすべきだと、こういう議論が出ておるように議事概要にはなっておるんですが。
お三人の方に聞きますが、もう少し中身を見ればどうであったのか。最終場面でも、やっぱりそこをきちんとはっきりさせてほしいという意見が第六回でも二回ほど出て、今回、五十四億で返してもらっても百二十年掛かるぞというような御意見もありました。その辺、またその返す方法としてどうあるのか、どうあるべきなのか、このことも含めてお三人の方に陳述していただければ有り難いと思います。
藤田参考人の方から。
この発言だけを見る →立憲民主党の鉢呂吉雄と申します。
十五分という限られた時間でありますので、早速質問をさせていただきたいと思います。
私も詳しくはないんですが、この法案見て、国に、一般会計に六千億も貸しておると、約、平成六年、七年ですから大変昔で、三十年近く。やっぱりこれをきちんと返させるのが最初のことでないかなと。賦課金の恒久的な対策という形が出てくるんですが、これはおかしいぞと、こう思ったわけです。
皆さんのこの検討会、今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会、お三人ともこの委員あるいは座長と。藤田さんが座長ということであります。
議事概要等しか見せてもらえませんものですから、その中で、六回行われて十二回ほど、やっぱりそのことをきちっと明確にすべきだと、こういう議論が出ておるように議事概要にはなっておるんですが。
お三人の方に聞きますが、もう少し中身を見ればどうであったのか。最終場面でも、やっぱりそこをきちんとはっきりさせてほしいという意見が第六回でも二回ほど出て、今回、五十四億で返してもらっても百二十年掛かるぞというような御意見もありました。その辺、またその返す方法としてどうあるのか、どうあるべきなのか、このことも含めてお三人の方に陳述していただければ有り難いと思います。
藤田参考人の方から。
藤
藤田友敬#20
○参考人(藤田友敬君) 御質問をどうもありがとうございます。
御指摘の繰入金ですね、一般会計の貸出しの話は、特にユーザー団体の方が強く問題視し、最後の最後までいろいろこの議論において条件付けて、なかなか首を縦に振ってくれなかった最大の原因ではありました。ただし、まず注意していただきたいのは、ユーザー団体ですら、つまりユーザーの立場、これ以上の負担というのに対して一番慎重な立場を取るはずのユーザー団体ですら、賦課金というのはおよそあり得ない選択肢だというふうな立場ではなかったということです。繰戻しさえ続ければ、もう賦課金のようなことを導入しなくても被害者保護対策や安全対策が取れるんだというふうな、そんなことは考えておられなかったということです。
この点は是非御理解いただきたいのですが、現実にいきなり六千億が今年返ってくるということは考えられませんが、仮にそれが可能だったとして、六千億返ってきたとして、その運用益というのは、どこかに書いてあったと思いますけれども、七百五十万円程度なんですね。我々が想定している対策の額というのはまあ二百億円前後を考えているわけですけれども、およそ話にならないような運用益しか返ってこない。仮に今日返ってきたとしても、そんなものでしかない。それはとても賄えるような費用では、ような収入にはならないというふうに思いますね。
そういうことを考えると、仮に将来的にその繰戻しがあり得るとしても、積立金を取り崩すというふうなスキームになっていかざるを得ない。そうなると、何十年、二十五年も介護を続けておられる方の話がありましたが、我々のこの問題というのは非常に長期で安定的にやっていかなきゃいけない施策ですから、そういうものを賄うものとして有限のお金を取り崩すということを続けるということ、それ自体はやっぱり適切じゃないということは、これはユーザー団体の方も認識されていたんだと思います。
したがって、幾ら強く言われても、それは一般会計に貸したのが返ってこないまま放置するようなことになっては困るから筋は通してほしいと言ったんですが、返ってくればそもそもこんな賦課金なんて要らないだろうというふうな議論ではなかったです。ここは、温度差はあると申し上げましたけれども、ここはまず共有していただければと思います。
その上で、どの程度のことが将来に向けて約束できればこの賦課金、ユーザーの更なる負担がのめるのかという辺りが最後の議論、調整があったわけですけれども、確かにユーザー団体からすると、今回の大臣間合意でも、まあもろ手を挙げて賛成ではないのかもしれません。ただ、さはさりながら、過去よりはまず繰戻しの額は上がった上に、少なくとも五年間は確約されたし、今後も更に継続するということも抽象的には約束はされていると理解しております。
具体的な額まで今コミットすることができないのは、これは将来どのような緊急の財政的な必要があるか分からないことを考えますと、非常に長期にわたって具体的な固定額でコミットできないのはこれは仕方ないことと言わざるを得ないと思いますので、辛うじて今回の大臣間合意でぎりぎり納得できるということはユーザー団体は最後は認めていただけたと理解しておりますので、これ、将来にわたって繰戻しの問題をきっちり解決していただくことは、これは我々全員の委員の共通した要望ではありますけれども、辛うじて今回、賦課金を制度化できるぎりぎりのラインはクリアできたというふうに私は理解しておりますし、それは委員の、あの検討会のメンバーの共通の認識だったと私は理解しております。
以上でございます。
この発言だけを見る →御指摘の繰入金ですね、一般会計の貸出しの話は、特にユーザー団体の方が強く問題視し、最後の最後までいろいろこの議論において条件付けて、なかなか首を縦に振ってくれなかった最大の原因ではありました。ただし、まず注意していただきたいのは、ユーザー団体ですら、つまりユーザーの立場、これ以上の負担というのに対して一番慎重な立場を取るはずのユーザー団体ですら、賦課金というのはおよそあり得ない選択肢だというふうな立場ではなかったということです。繰戻しさえ続ければ、もう賦課金のようなことを導入しなくても被害者保護対策や安全対策が取れるんだというふうな、そんなことは考えておられなかったということです。
この点は是非御理解いただきたいのですが、現実にいきなり六千億が今年返ってくるということは考えられませんが、仮にそれが可能だったとして、六千億返ってきたとして、その運用益というのは、どこかに書いてあったと思いますけれども、七百五十万円程度なんですね。我々が想定している対策の額というのはまあ二百億円前後を考えているわけですけれども、およそ話にならないような運用益しか返ってこない。仮に今日返ってきたとしても、そんなものでしかない。それはとても賄えるような費用では、ような収入にはならないというふうに思いますね。
そういうことを考えると、仮に将来的にその繰戻しがあり得るとしても、積立金を取り崩すというふうなスキームになっていかざるを得ない。そうなると、何十年、二十五年も介護を続けておられる方の話がありましたが、我々のこの問題というのは非常に長期で安定的にやっていかなきゃいけない施策ですから、そういうものを賄うものとして有限のお金を取り崩すということを続けるということ、それ自体はやっぱり適切じゃないということは、これはユーザー団体の方も認識されていたんだと思います。
したがって、幾ら強く言われても、それは一般会計に貸したのが返ってこないまま放置するようなことになっては困るから筋は通してほしいと言ったんですが、返ってくればそもそもこんな賦課金なんて要らないだろうというふうな議論ではなかったです。ここは、温度差はあると申し上げましたけれども、ここはまず共有していただければと思います。
その上で、どの程度のことが将来に向けて約束できればこの賦課金、ユーザーの更なる負担がのめるのかという辺りが最後の議論、調整があったわけですけれども、確かにユーザー団体からすると、今回の大臣間合意でも、まあもろ手を挙げて賛成ではないのかもしれません。ただ、さはさりながら、過去よりはまず繰戻しの額は上がった上に、少なくとも五年間は確約されたし、今後も更に継続するということも抽象的には約束はされていると理解しております。
具体的な額まで今コミットすることができないのは、これは将来どのような緊急の財政的な必要があるか分からないことを考えますと、非常に長期にわたって具体的な固定額でコミットできないのはこれは仕方ないことと言わざるを得ないと思いますので、辛うじて今回の大臣間合意でぎりぎり納得できるということはユーザー団体は最後は認めていただけたと理解しておりますので、これ、将来にわたって繰戻しの問題をきっちり解決していただくことは、これは我々全員の委員の共通した要望ではありますけれども、辛うじて今回、賦課金を制度化できるぎりぎりのラインはクリアできたというふうに私は理解しておりますし、それは委員の、あの検討会のメンバーの共通の認識だったと私は理解しております。
以上でございます。
斎
小
小沢樹里#22
○参考人(小沢樹里君) 私の方からは、細かな具体的なお話については多分先生方の方がお詳しくお話ししてくださると思いますが、遺族や当事者の団体は、やはり今の現状が、それぞれの段階で支援施策がしっかりとしていないということがまず一点でございます。
まず、その中からしっかりとまだ支援がされていない部分をどうにか安定的にしていくというふうなことを考えたときに、十年後、二十年後は大丈夫かもしれない、ですが、三十年後となったときに、今あるこの金額の中で運用していくということ自体が難しくなるということが、しっかりとお話をされていく中で、だんだんと崩れていっている。一番最初に考えていたスキームが、そもそも運用益としても返ってはきていないし、もう崩れていっている。返ってきたとしても対応することはできない状態だということであれば、もう一度、車のユーザー団体の方、本当にこれに関しては、私も一主婦でございますから、ほんの少しの値上がりであっても、本当少し、百円のものでも安く買いたいと思います。そういうふうなことを考えてもどうなのかということを話しました。
一番最初は、これがどちらがよいのかというので、運用の話となりますと、被害者、まあ皆さん本当にどれが当たりか分からないということは一貫して言っておりましたが、途中でだんだんと状況が見えていく中で、やっぱり今の運用方法では最終的に枯渇すると。この枯渇してしまって支援が続かなくなるというのは一番怖いと。支援を継続していくということが一番重要であるということを考えたときに、やはりこの問題点はしっかりと繰戻しをしていていただきながら、プラス賦課金を導入する。
賦課金をまたこれを先延ばししてしまえば、学資の問題ではないですけど、少しずつ積立てしていけば将来に備えることができますけれど、いきなり、また三十年後にこのお話がしましたとなったときに、一般ユーザーの方の負担も更に増え上がる。であれば、今の金額、小さな金額からこつこつと積み上げていくということを考えてもいいんではないかというお話が出ておりました。特に私に関しては、この学資の問題、学資のような、このしっかりと積み立てて将来を検討していくということが重要かなと思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず、その中からしっかりとまだ支援がされていない部分をどうにか安定的にしていくというふうなことを考えたときに、十年後、二十年後は大丈夫かもしれない、ですが、三十年後となったときに、今あるこの金額の中で運用していくということ自体が難しくなるということが、しっかりとお話をされていく中で、だんだんと崩れていっている。一番最初に考えていたスキームが、そもそも運用益としても返ってはきていないし、もう崩れていっている。返ってきたとしても対応することはできない状態だということであれば、もう一度、車のユーザー団体の方、本当にこれに関しては、私も一主婦でございますから、ほんの少しの値上がりであっても、本当少し、百円のものでも安く買いたいと思います。そういうふうなことを考えてもどうなのかということを話しました。
一番最初は、これがどちらがよいのかというので、運用の話となりますと、被害者、まあ皆さん本当にどれが当たりか分からないということは一貫して言っておりましたが、途中でだんだんと状況が見えていく中で、やっぱり今の運用方法では最終的に枯渇すると。この枯渇してしまって支援が続かなくなるというのは一番怖いと。支援を継続していくということが一番重要であるということを考えたときに、やはりこの問題点はしっかりと繰戻しをしていていただきながら、プラス賦課金を導入する。
賦課金をまたこれを先延ばししてしまえば、学資の問題ではないですけど、少しずつ積立てしていけば将来に備えることができますけれど、いきなり、また三十年後にこのお話がしましたとなったときに、一般ユーザーの方の負担も更に増え上がる。であれば、今の金額、小さな金額からこつこつと積み上げていくということを考えてもいいんではないかというお話が出ておりました。特に私に関しては、この学資の問題、学資のような、このしっかりと積み立てて将来を検討していくということが重要かなと思っております。
以上でございます。
福
福田弥夫#23
○参考人(福田弥夫君) 私の方からは、賦課金の導入は、これはもう避けることのできない課題だというふうに理解しておりました。つまり、先ほど御説明申し上げましたように、平成十三年の際に、既に将来的な安定的な運用のためには賦課金の導入は検討しなさいということになっていたわけですね、これは附帯決議、衆議院も参議院もしております。
それで、ただ、当時は、貸し出したお金がこんなに返ってこないというふうに、国土交通省の皆さんも思っていたと思うんですね。私、自賠制度を考える大臣懇談会のメンバーになったときに、いや、実は一般会計にお金貸しているんですよと言うから、それは何の話ですかと、ちょっとにわかには分からなかったんですね。で、話を聞いて、あともう一つは、特別会計に二兆円たまっていますという話を聞いたときも、何のことですかというふうに思ったんですけれども、それで、その処理に、法改正に際して処理することになって、九千億を回していけば、回していけば何とかなりますよと、新たな負担も何も、税の投入もなしでできると。
ところが、平成十五年からずっと返してもらえなくて、どんどんどんどん切り崩していって、もう積立金の残高ががあっと減ってきたんですね。これ、私途中で、これ危なくないですかと国土交通省の方にお話ししました。このままの勢いでいったら、ずうっと返ってこなかったらとんでもないことになるよねと。お金がなくなりました、じゃそのときにどうしましょうかという話はどうするんだという話をしてですね。これは私が感じていたことです。
実は、この賦課金を導入することによって、財務省は、あっ、賦課金が入ったから返さなくていいだろうと、もう安定的な財源ができたんだから返さなくていいだろうという議論をされることを恐らく国土交通省の方では心配していたと思います。実はこれはチキンゲームなんですね。鶏が先か卵が先かの問題です。
で、今回国土交通省の方で決断して賦課金導入ということに至ったのは、私は赤羽大臣の検討会だと思います。それで精査して、いや、新しい被害者救済事業を展開していく必要もあるし、いろいろなことも見直していかなきゃならない。今までが割と遷延性意識障害中心だったものに対して、脊髄損傷であるとかあるいは高次脳機能障害であるか、あるいは遺族の問題である、やっぱりちょっと手が届いていなかったことがこういう見直しをすることによって見えてきたよねと。だから、こういうこともやって安定的に被害者を救済していくためにはどうするの、安定的な財源が必要だし、今までのやり方でいったら、なくなってしまったらもうできなくなるよね。一般財源でやるということはかなり厳しい問題になると思います。
ですから、私としてはというか、私の会としても導入については賛成であると。ただし、やっぱり繰入れがきちんと、繰戻しがきちんとされるのが当然の前提だよねということですね。
で、この会は一回活動を中止していました。なぜかというと、事業仕分のときに事業仕分の対象から外れちゃったので、ああ良かったねと、埋蔵金のお取り潰しの対象にならなかったので、一旦それで目的は達成したということで活動を中止したんですが、えっ、もう十何年も返ってきていないのと。だんだんだんだん減ってきて、これ大変ですねということで活動を再開させていただきました。
そのときに、財務大臣のところに毎年陳情に行くんです、麻生さん、お金返してくださいって。それから、国土交通大臣のところに行って、返してもらうように強く言ってくださいと、大臣間合意の証文の書換えが来るからって。毎年毎年やって、実はやっと去年、五年間は先のきちんとした合意ができました。それまでは昔の米価審議会のように、毎年毎年、金返せ金返せって、麻生さんのところに行っていたんです。これをやらなくて済んだと、私本当に有り難いと思っていました。よくここまで踏み込んで、財務大臣と国土交通大臣の間でやってくれたと思っています。
私の方からは以上です。
この発言だけを見る →それで、ただ、当時は、貸し出したお金がこんなに返ってこないというふうに、国土交通省の皆さんも思っていたと思うんですね。私、自賠制度を考える大臣懇談会のメンバーになったときに、いや、実は一般会計にお金貸しているんですよと言うから、それは何の話ですかと、ちょっとにわかには分からなかったんですね。で、話を聞いて、あともう一つは、特別会計に二兆円たまっていますという話を聞いたときも、何のことですかというふうに思ったんですけれども、それで、その処理に、法改正に際して処理することになって、九千億を回していけば、回していけば何とかなりますよと、新たな負担も何も、税の投入もなしでできると。
ところが、平成十五年からずっと返してもらえなくて、どんどんどんどん切り崩していって、もう積立金の残高ががあっと減ってきたんですね。これ、私途中で、これ危なくないですかと国土交通省の方にお話ししました。このままの勢いでいったら、ずうっと返ってこなかったらとんでもないことになるよねと。お金がなくなりました、じゃそのときにどうしましょうかという話はどうするんだという話をしてですね。これは私が感じていたことです。
実は、この賦課金を導入することによって、財務省は、あっ、賦課金が入ったから返さなくていいだろうと、もう安定的な財源ができたんだから返さなくていいだろうという議論をされることを恐らく国土交通省の方では心配していたと思います。実はこれはチキンゲームなんですね。鶏が先か卵が先かの問題です。
で、今回国土交通省の方で決断して賦課金導入ということに至ったのは、私は赤羽大臣の検討会だと思います。それで精査して、いや、新しい被害者救済事業を展開していく必要もあるし、いろいろなことも見直していかなきゃならない。今までが割と遷延性意識障害中心だったものに対して、脊髄損傷であるとかあるいは高次脳機能障害であるか、あるいは遺族の問題である、やっぱりちょっと手が届いていなかったことがこういう見直しをすることによって見えてきたよねと。だから、こういうこともやって安定的に被害者を救済していくためにはどうするの、安定的な財源が必要だし、今までのやり方でいったら、なくなってしまったらもうできなくなるよね。一般財源でやるということはかなり厳しい問題になると思います。
ですから、私としてはというか、私の会としても導入については賛成であると。ただし、やっぱり繰入れがきちんと、繰戻しがきちんとされるのが当然の前提だよねということですね。
で、この会は一回活動を中止していました。なぜかというと、事業仕分のときに事業仕分の対象から外れちゃったので、ああ良かったねと、埋蔵金のお取り潰しの対象にならなかったので、一旦それで目的は達成したということで活動を中止したんですが、えっ、もう十何年も返ってきていないのと。だんだんだんだん減ってきて、これ大変ですねということで活動を再開させていただきました。
そのときに、財務大臣のところに毎年陳情に行くんです、麻生さん、お金返してくださいって。それから、国土交通大臣のところに行って、返してもらうように強く言ってくださいと、大臣間合意の証文の書換えが来るからって。毎年毎年やって、実はやっと去年、五年間は先のきちんとした合意ができました。それまでは昔の米価審議会のように、毎年毎年、金返せ金返せって、麻生さんのところに行っていたんです。これをやらなくて済んだと、私本当に有り難いと思っていました。よくここまで踏み込んで、財務大臣と国土交通大臣の間でやってくれたと思っています。
私の方からは以上です。
鉢
鉢呂吉雄#24
○鉢呂吉雄君 了解です。
最後に一つだけ、時間がこんなに掛かると思わなかったので、申し訳ないです。
藤田参考人にお伺いします。
「自動運転と法」という編著者にもなっておりまして、今後、自動運転の技術がもう非常に向上すると思うんですね。そこで、未来のこの自動車の事故というものはやっぱりどういうふうに変化するのか。まあ激変するのではないかと思いますが、その事故が起きた場合、自動運転の事故が起きた場合の責任の所在ですとか、あるいはまた、その自賠責保険の制度の変化、この見直しの方向性、こういったものが分かれば。
あるいは、近年、ドライブレコーダーを義務付けすれば相当この事故のひき逃げ等が減るのじゃないかと。本当は小沢さんにも質問したかったんですけれども、非常にその辺の御関心があるようですので。あっ、もう終わりましたので、一応問題提起だけ。そういうものの義務化あるいはその保障、補助制度の導入等についてのお考えあれば、藤田先生から三十秒だけでお願いします。
この発言だけを見る →最後に一つだけ、時間がこんなに掛かると思わなかったので、申し訳ないです。
藤田参考人にお伺いします。
「自動運転と法」という編著者にもなっておりまして、今後、自動運転の技術がもう非常に向上すると思うんですね。そこで、未来のこの自動車の事故というものはやっぱりどういうふうに変化するのか。まあ激変するのではないかと思いますが、その事故が起きた場合、自動運転の事故が起きた場合の責任の所在ですとか、あるいはまた、その自賠責保険の制度の変化、この見直しの方向性、こういったものが分かれば。
あるいは、近年、ドライブレコーダーを義務付けすれば相当この事故のひき逃げ等が減るのじゃないかと。本当は小沢さんにも質問したかったんですけれども、非常にその辺の御関心があるようですので。あっ、もう終わりましたので、一応問題提起だけ。そういうものの義務化あるいはその保障、補助制度の導入等についてのお考えあれば、藤田先生から三十秒だけでお願いします。
斎
藤
藤田友敬#26
○参考人(藤田友敬君) 実は、自動運転に伴う責任の制度の在り方ということは国土交通省も以前から関心を持っており、かつて民事責任に関する検討会を設けたことがあります。
当面は法改正しなくても何とかもつだろうということは理解されているんですけれども、非常に長期的に見た場合、そもそもどういう方に責任を負担させるかということを検討しなきゃいけない、とりわけ完全自動運転が実現した場合にはそうなるだろうという問題意識はその場でも共有されておりましたし、まあ今後検討されていくものと理解しております。
以上です。
この発言だけを見る →当面は法改正しなくても何とかもつだろうということは理解されているんですけれども、非常に長期的に見た場合、そもそもどういう方に責任を負担させるかということを検討しなきゃいけない、とりわけ完全自動運転が実現した場合にはそうなるだろうという問題意識はその場でも共有されておりましたし、まあ今後検討されていくものと理解しております。
以上です。
鉢
竹
竹内真二#28
○竹内真二君 公明党の竹内真二です。
本日は、三人の参考人の方々にお忙しい中を御臨席をいただきまして、本当にありがとうございます。
先ほどの意見陳述をお聞きいたしまして、皆様方が本当にこれまで長い間この問題について取り組まれてきて、様々な御努力をされてきたことに対しまして、本当に敬意と、そして政治家としては、これまで御迷惑をお掛けした部分が多々あったことについては、私も一人の政治家としては本当におわびしたい気持ちでいっぱいでございます。
そして、最初に藤田参考人にお聞きをいたしますけれども、参考人は、国土交通省の今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会の座長を務められています。昨年八月から議論をされて、本年一月、中間とりまとめの作成をされましたけれども、藤田参考人にお伺いいたしますけれども、このときの最大の論点というのは一体参考人としてはどこにあったのかということが一点と、それから、先ほどの意見陳述にもございましたけれども、今後の論点として幾つかの点挙げられていましたけれども、この中で一番これから課題となっていくというものはどこなのか。
特に、私自身は、御指摘のありましたこの被害者の支援や事故防止の実施の中核を担う独立行政法人の自動車事故対策機構、このNASVA、この認知度というのが大変低くなっているこの現状については、私も憂慮をしている一人でございます。この認知度を高めるということ、具体的にどうしていったらいいのか。
そしてもう一つは、現実に支援を必要とされている被害者の皆さん方へのアウトリーチ、これも私は遅れているところだと思いますので、このアウトリーチの充実ということについても参考人の御意見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、三人の参考人の方々にお忙しい中を御臨席をいただきまして、本当にありがとうございます。
先ほどの意見陳述をお聞きいたしまして、皆様方が本当にこれまで長い間この問題について取り組まれてきて、様々な御努力をされてきたことに対しまして、本当に敬意と、そして政治家としては、これまで御迷惑をお掛けした部分が多々あったことについては、私も一人の政治家としては本当におわびしたい気持ちでいっぱいでございます。
そして、最初に藤田参考人にお聞きをいたしますけれども、参考人は、国土交通省の今後の自動車事故対策勘定のあり方に関する検討会の座長を務められています。昨年八月から議論をされて、本年一月、中間とりまとめの作成をされましたけれども、藤田参考人にお伺いいたしますけれども、このときの最大の論点というのは一体参考人としてはどこにあったのかということが一点と、それから、先ほどの意見陳述にもございましたけれども、今後の論点として幾つかの点挙げられていましたけれども、この中で一番これから課題となっていくというものはどこなのか。
特に、私自身は、御指摘のありましたこの被害者の支援や事故防止の実施の中核を担う独立行政法人の自動車事故対策機構、このNASVA、この認知度というのが大変低くなっているこの現状については、私も憂慮をしている一人でございます。この認知度を高めるということ、具体的にどうしていったらいいのか。
そしてもう一つは、現実に支援を必要とされている被害者の皆さん方へのアウトリーチ、これも私は遅れているところだと思いますので、このアウトリーチの充実ということについても参考人の御意見をお伺いしたいと思います。
藤
藤田友敬#29
○参考人(藤田友敬君) 御質問どうもありがとうございます。
まず第一に、検討会における議論の一番重要なポイントはどこだったかということですが、これ今まで繰り返し申し上げましたように、被害者支援、事故防止対策を持続的に行っていくことの必要性はもう共通の認識で、これは異論は全くなかったところです。また、充実させていく様々な、今足りない様々な部分があることも共通の認識でした。
だから、議論があったのは、もう繰り返しですけれども、今繰戻しがされないで残っているお金の存在についてどういうスタンスを取るか。もうとにかく、そちら側がまずめどが付いてから賦課金を議論すべきなのか、いや、それとも、いやもう待ったなしで、それは放置するつもりはないけれども、賦課金の議論はもうすぐに始めるべきかという、そこが最大の温度差があったポイントだったと思います。
結論は、これも繰り返しですけれども、年末の大臣間合意がなされて、ある程度の約束をいただいたというところで何とか折り合いが付いて、賦課金の導入ということを合意できたということでした。ただ、その大前提は、繰戻しは必ず継続する、今後も継続するという、これを前提とし、またユーザーへの説明ですね、説明を果たすということを前提に合意されたということであります。この辺りが一番大きな論点だったと理解しております。
その上で、そのユーザーへの説明も含めてですけれども、広報の在り方というのがその場でも最後の最後までやはり強く指摘された、中間とりまとめのときでも指摘されまして、先ほど少し申し上げましたけれども、この中間とりまとめの後の最初の会合が、先週でしたか、開催されたんですが、そこでは先ほどの効果検証の話と併せて広報の在り方についても議論されました。
いろんなアイデアが出ました。SNSなど使ったらどうかとか、ユーチューブなどに動画ファイルを上げたらどうか、いろんなアイデア出たんですけれども、誰に向かってその広報をするかということが非常に大切かもしれません。ユーザーの方に少しでも知ってもらうでしたら、例えば車検証の更新などの機会を捉えて、できるだけそういうものを見ていただくということも必要かもしれません。また、一般の方々が一番見やすいような、今ユーチューブと申し上げましたけど、あの新しいメディアを使うことも必要かもしれませんし、伝統的なメディアももちろん捨てる必要はないですし、いろんな、全方位で活動することは重要なのではないかと思います。
アウトリーチの方は、これは非常に大切でして、被害者の方が、こういう制度、せっかくいい制度用意しているのに、それを知らないということがあるんではないかということはあります。この辺りについても様々な意見が出されまして、それは間をつなぐような方ですね、ケアをされるような方なんかを通じてそういう周知を図っていくなど、いろんな方法があるんじゃないかということが意見として出ました。
まだまだいろんなアイデアが山積みのようになった状態で、いろんな意見が出ているという段階ですけれども、今後、もしこの制度、承認いただけ、法改正が成立すれば、この検討会でも皆様の意見を伺いながら是非実施していただきたいと思いますし、また、この問題は決して専門家だけの話ではないので、一般目線を取り入れることが必要ですので、もしいろんな声をお聞きになることがあれば是非お教えいただければと思っております。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →まず第一に、検討会における議論の一番重要なポイントはどこだったかということですが、これ今まで繰り返し申し上げましたように、被害者支援、事故防止対策を持続的に行っていくことの必要性はもう共通の認識で、これは異論は全くなかったところです。また、充実させていく様々な、今足りない様々な部分があることも共通の認識でした。
だから、議論があったのは、もう繰り返しですけれども、今繰戻しがされないで残っているお金の存在についてどういうスタンスを取るか。もうとにかく、そちら側がまずめどが付いてから賦課金を議論すべきなのか、いや、それとも、いやもう待ったなしで、それは放置するつもりはないけれども、賦課金の議論はもうすぐに始めるべきかという、そこが最大の温度差があったポイントだったと思います。
結論は、これも繰り返しですけれども、年末の大臣間合意がなされて、ある程度の約束をいただいたというところで何とか折り合いが付いて、賦課金の導入ということを合意できたということでした。ただ、その大前提は、繰戻しは必ず継続する、今後も継続するという、これを前提とし、またユーザーへの説明ですね、説明を果たすということを前提に合意されたということであります。この辺りが一番大きな論点だったと理解しております。
その上で、そのユーザーへの説明も含めてですけれども、広報の在り方というのがその場でも最後の最後までやはり強く指摘された、中間とりまとめのときでも指摘されまして、先ほど少し申し上げましたけれども、この中間とりまとめの後の最初の会合が、先週でしたか、開催されたんですが、そこでは先ほどの効果検証の話と併せて広報の在り方についても議論されました。
いろんなアイデアが出ました。SNSなど使ったらどうかとか、ユーチューブなどに動画ファイルを上げたらどうか、いろんなアイデア出たんですけれども、誰に向かってその広報をするかということが非常に大切かもしれません。ユーザーの方に少しでも知ってもらうでしたら、例えば車検証の更新などの機会を捉えて、できるだけそういうものを見ていただくということも必要かもしれません。また、一般の方々が一番見やすいような、今ユーチューブと申し上げましたけど、あの新しいメディアを使うことも必要かもしれませんし、伝統的なメディアももちろん捨てる必要はないですし、いろんな、全方位で活動することは重要なのではないかと思います。
アウトリーチの方は、これは非常に大切でして、被害者の方が、こういう制度、せっかくいい制度用意しているのに、それを知らないということがあるんではないかということはあります。この辺りについても様々な意見が出されまして、それは間をつなぐような方ですね、ケアをされるような方なんかを通じてそういう周知を図っていくなど、いろんな方法があるんじゃないかということが意見として出ました。
まだまだいろんなアイデアが山積みのようになった状態で、いろんな意見が出ているという段階ですけれども、今後、もしこの制度、承認いただけ、法改正が成立すれば、この検討会でも皆様の意見を伺いながら是非実施していただきたいと思いますし、また、この問題は決して専門家だけの話ではないので、一般目線を取り入れることが必要ですので、もしいろんな声をお聞きになることがあれば是非お教えいただければと思っております。よろしくお願いいたします。