財政金融委員会

2022-03-08 参議院 全167発言

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会議録情報#0
令和四年三月八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月七日
    辞任         補欠選任
     岡田 直樹君     三木  亨君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         豊田 俊郎君
    理 事
                西田 昌司君
                藤末 健三君
                森屋  宏君
                牧山ひろえ君
                山本 博司君
    委 員
                大家 敏志君
                櫻井  充君
                三木  亨君
                宮沢 洋一君
                宮島 喜文君
                勝部 賢志君
                熊谷 裕人君
                古賀 之士君
                難波 奨二君
                杉  久武君
                大塚 耕平君
                浅田  均君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                浜田  聡君
                渡辺 喜美君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        鈴木 俊一君
   副大臣
       内閣府副大臣   黄川田仁志君
       財務副大臣    岡本 三成君
       財務副大臣    大家 敏志君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        宗清 皇一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小松 康志君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      茨木 秀行君
       金融庁監督局長  栗田 照久君
       外務省大臣官房
       審議官      遠藤 和也君
       財務省大臣官房
       総括審議官    小野平八郎君
       財務省国際局長  三村  淳君
       国税庁次長    重藤 哲郎君
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        奈尾 基弘君
       経済産業省大臣
       官房首席エネル
       ギー・地域政策
       統括調整官    小澤 典明君
       資源エネルギー
       庁次長      山下 隆一君
       防衛省大臣官房
       サイバーセキュ
       リティ・情報化
       審議官      上田 幸司君
   参考人
       日本銀行総裁   黒田 東彦君
       日本銀行決済機
       構局長      神山 一成君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (財政政策等の基本施策及び金融行政に関する
 件)
○所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
    ─────────────
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豊田俊郎#1
○委員長(豊田俊郎君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、岡田直樹君が委員を辞任され、その補欠として三木亨君が選任されました。
    ─────────────
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豊田俊郎#2
○委員長(豊田俊郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官茨木秀行君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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豊田俊郎#3
○委員長(豊田俊郎君) 御異議がないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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豊田俊郎#4
○委員長(豊田俊郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君及び同決済機構局長神山一成君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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豊田俊郎#5
○委員長(豊田俊郎君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
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豊田俊郎#6
○委員長(豊田俊郎君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策及び金融行政に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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森屋宏#7
○森屋宏君 おはようございます。自民党、森屋宏でございます。
 参議院にいさせていただきまして九年目でございますけれども、財政金融委員会、初めての参加でございます。県会議員等をして地方の姿はもう長く見てきましたけれども、こうしてマクロの、国会において財政政策あるいは金融支援について議論をさせていただくということは初めてでございます。どうか先生方あるいは役所の皆さん方の御指導をいただきたいというふうに思います。
 今日は、二年弱続いてまいりましたコロナ禍ということの中での財政支援で、財政政策であったり金融支援、どういうふうなことだったのだろうかというふうなことをテーマにさせていただいて、そして地方財政に対する支援もありましたので、こうしたところをテーマに今日はお話を、質問をさせていただきたいというふうに思っております。
 ところで、まず最初に、まずはロシアによりますウクライナ侵攻、大変世界経済に大きな影響を与えているというふうに思います。いろんなテレビでも、あるいはウクライナからの、あるいはヨーロッパからの報道等を見ていても、まさか二十一世紀になってこんな事態が起きるなんて夢にも思っていなかったというふうな発言をされている方々が世界中で大勢おいでになりますけど、私もまさにそういうふうに思います。
 しかし、私たちの国の周辺事情ということを考えますと、これはもう他人事ではなくて我が事としてやはりしっかりとこのことを、進んでいかなければいけない、取り組んでいかなければいけない大きなことだというふうに思います。
 そこでまず、今回のウクライナ情勢の国内経済に与える影響及びその対応についてお話を、現状において刻一刻と変わっておりますけれども、現状についてまずお話を伺いたいと思います。
 先ほども言いましたように、今回G7で連携を取ってということが強調されております。私たちの周辺環境を考えても、G7の中で協調して世界に対してやっぱり何がしかの発信を常にしていくということは大変重要なことでなかろうかと思います。G7としてどのようにこれから協調して対応されていくのか、お伺いをしたいと思います。
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鈴木俊一#8
○国務大臣(鈴木俊一君) ウクライナ情勢が日本に、日本経済に与える影響についてでありますが、森屋先生御指摘のとおり、状況が刻一刻と変わっておりますので、確定的に申し上げることはなかなか難しいわけでございますが、エネルギー価格を始めとする国際商品市況やサプライチェーン、金融市場に与える影響を含め、幅広く注視をしていく必要があるんだと思っております。
 そのうちエネルギー価格につきましては、高騰のリスクがあるということは以前から指摘をされておりまして、国民生活等への不測の影響を緩和するため、三月四日に原油価格高騰に対する緊急対策を取りまとめたところでございます。
 また、ウクライナ情勢や原油価格高騰等の影響を受けました中小企業に対しましては、この対策におきまして、資金繰りに支障が生じないよう、きめ細やかな支援を引き続き徹底することを金融機関等に重ねて要請するとともに、日本公庫等の低利融資により支援していくこととしております。
 そして、国際協調でございますが、G7を始めとする国際社会と緊密に連携することが大切であると考えております。ロシアに対する経済制裁によりましてロシアに対して最大のコストを課するよう、今後とも連携を密にしながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
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森屋宏#9
○森屋宏君 ありがとうございました。
 何度もお話ししますけれども、これは本当に他人事ではなくて、私たちにとりましては非常に近いところで将来起きる可能性のあるということで、私は何よりもやっぱりG7との連携、武力衝突が起きる前に、これはもうない方がいいわけでありまして、その前に外交努力としてできるということを考えると、やっぱり我が国が、一つの国がそういうふうな努力をしていくんではなくて、やっぱりG7という枠組みの中で、同じ思いを持ったグループの中でやっぱり世界にその思いというものを発信していく、これ非常に重要なことだと思いますので、どうか大臣におかれましても、G7の会合等もこれから重ねられていくと思いますので、どうか積極的な参加、そして我が国の立場というものを是非訴えていっていただきたいなというふうに思います。
 また、コロナに併せてのこのウクライナの影響ということでありますから、昨日の予算委員会も一日聞いていましたけれども、参加しておりましたけれども、やはりいずれ何らかの形で少なからず国民の皆さん方にも影響がこれから出てくるんだろうなというふうに思います。そうした意味で、国内においてはしっかりと国民の皆さん方にこれからの取組というものを、あるいは現状というものを時あるごとにやっぱり大臣の口から発信をしていただきたいというふうに思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 それでは、今日の本題に入らさせていただきたいと思います。
 二年と何か月かという形でコロナ禍ということで暮らしてきたわけでありますけれども、若干ちょっと私の地元の話からさせていただいて、ちょっと環境からお話をさせていただきたいと思います。
 私の地元は山梨でございます。東京から一時間半くらいで甲府に着きますけれども、人口は僅か八十万というところでございますけれども、地域産業の中心は、世界的なロボットの会社もありますし、半導体装置産業も大変世界を代表するような企業があります。そういうことで、電気機械等の基幹産業と、装置産業と言われる産業が主産業でございます。県下の製造品出荷額は約、直近ですと二兆五千億ぐらい、その七〇%をそうした産業が占めているという、実は機械、電機というところが主産業でございます。
 その周辺を埋めるような形で、富士山がありますので、インバウンド観光でありましたり、桃とブドウというのは日本でも一番の出荷量。最近でありますと、中国、台湾、韓国等々にですね、海外に高価値のある果物として出荷をしておりまして、これも大変最近では多くの金額を出しているということでございまして、二〇二〇年の年明けまではインバウンドも本当に、西田先生の京都と同じように、非常に良くて、ホテルの新規の計画であったり、あるいは増築、あるいは既存のホテルが改装していくというふうなことが多く計画をされているというところで、いよいよというところで二〇二〇年の春を迎えたというのが実情でございます。
 そうした中で、今回のコロナ禍で国が行ってきた財政政策あるいは金融政策について振り返っていきたいというふうに思いますけれども、端的に言って、製造、先ほど言いました私たちの地域の製造業でありますけれども、最初は働き方の少し抑制、リモートワークであったり、工場も稼働を少し休めたりということで、一旦は、実は製造過程が、ラインが止まるというふうなことがありましたけれども、その夏ぐらいには復活をしてまいりまして、昨年辺りは、ロボット会社にしましても半導体を作っている会社も実は過去最高益というふうなことを出しているということでございます。
 一方、先ほどから言いますように、インバウンド関係のホテルあるいは飲食というところは大変厳しいところを過ごしてきたということで、地域の景色というのはどういう景色かといいますと、実は過去最高益を出している産業界、製造業を中心としたところと、一方には、ホテルや飲食、そしてインバウンド関係というようなところがあって、地域の中で景気感といいますか、経済が二分化されたような、極端にそういうところが出ているというのが今現状じゃなかろうかというふうに思います。
 そうした中で行われてまいりました、国によります、まずは財政政策について少しお聞きをしていきたいというふうに思います。
 二〇二〇年から特別定額給付金でありましたり、一人親の世帯臨時特別給付金、そして子育て世代への臨時特別給付金等々、いろいろな財政政策において支援をいただいてきたというふうに思います。特に、二〇二〇年、最初に、四月に実施されました特別定額給付金、全国民に十万円を配るということでございました。その多くが、ある報告によりますと、多くが貯蓄に回ったんではなかろうかというふうな分析もあるようでございます。今回のように突然発生した社会変化において、迅速な対応は国民の命や生活を守る意味において国の責務であるというふうに思います。一方において、その効果というものは常に検証されるべきであり、次なる事態に備えておくということが重要なことではなかろうかというふうに思います。
 そこでまず、今回の給付の効果、この特別定額給付金について財務省の見解をお伺いをしたいと思います。
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大家敏志#10
○副大臣(大家敏志君) 森屋先生御下問の特別定額給付金についてでありますけれども、緊急事態宣言を全国的に拡大した状況を踏まえ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行い、低所得者や新型コロナの影響の大きかった世帯について、その所得、消費を下支えしたと考えております。
 他方、家計の消費と貯蓄の状況を経済全体で見てみますと、二〇二〇年度は給付金等の政策対応の結果、可処分所得が増加した一方で、外出自粛等の影響で消費が抑制されていることもあり、結果的に貯蓄が増加したことは事実であると考えております。こうしたことは統計に反映されておりまして、二〇二〇年度は前年と比べまして、消費は十八・四兆円の減少、一方貯蓄は三十・七兆円の増加、結果として可処分所得が十二・四兆円増加となっております。
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森屋宏#11
○森屋宏君 ありがとうございました。
 この現象というのは日本だけじゃなくて世界各国、財政出動して個人給付するということが、いろんな政策が行われたわけなんですね。今たまたま朝一番で予算委員会に出てまいりまして、公聴会で慶應義塾大学の総合政策学部教授の中室先生のお話をちょうど伺ってきたら、やっぱりアメリカでも同じことが起きたと。結局、アメリカの場合にクレジットカードの支出額を見ると個人の消費が分かるということで、それの分析をされているようですけれども、COVID―19で、いつ誰にどのような影響をもたらしたかを詳細に分析し、次の打ち手に生かすデータ政策の動きが今加速しているというふうなことだそうです。一つには、結論ではありませんけれども、必要な支援をプッシュ型で迅速に追うことが必要だというふうな一定の結論が今出ているというふうなことは、たまたま今そんなお話を伺いました。
 そこで、我が国においても、今後、これからもいつこのような緊急の公的給付をしなければならないときがあるのか分かりませんけれども、しかし、この時期にやっぱりしっかりとした給付を、対象者を絞った給付の在り方というのは、それぞれの子ども手当なんかの基準ということであれば厚労省が自らいろんな議論をしていただいていくわけでありますけれども、しかし、給付ということになると、やっぱり財務省の方で迅速かつ的確な給付の在り方というのをあらかじめやっぱり議論をして整備をしていく必要があるんではなかろうかというふうに思いますけれども、これについて御所見をお願いいたします。
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鈴木俊一#12
○国務大臣(鈴木俊一君) 一昨年の定額、特別定額給付金の際も必ずしも迅速にお届けすることができなかったという、そういう経験も踏まえまして、昨年五月に成立した公金受取口座登録法によりまして、特定公的給付に指定された給付金の支給事務を行う際には、市区町村が所得情報の確認等を容易に行えるようになるとともに、マイナンバーを利用した照合作業が可能となりました。また、マイナンバーを活用し、あらかじめ給付金等の受取口座を登録しておくことで迅速かつ確実な支給を受けられるようにする制度も創設されておりまして、現在、デジタル庁において公金受取口座登録のためのシステム整備など準備が進められていると、そのように承知をいたしております。
 公的給付の制度設計や執行は事業実施省庁において行われるものではありますが、必要な方に迅速かつ効率的に給付がなされることは重要なことであると考えております。デジタル庁や事業実施官庁とよく連携し、これからも適切に対応してまいりたいと考えております。
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森屋宏#13
○森屋宏君 ありがとうございました。
 コロナが出る前から、私、政治の立場に参画させていただいて、特に国政に来て、一つ、いつもいろんな意味で自分自身で思うことが一つありまして、それは何かというと、体制なんです、政治体制。アメリカのような大統領制というのと日本のような議院内閣制、いろんなスピード感というのがやっぱりそこに違いが出てくる。どちらがいいのかというふうなことをいつも悩んでくるわけですけれども、特に今回のコロナ禍においては、やっぱりそれぞれの国の今お話があった財政の支援の出動の、政策の面についてもいろんなやり方があって、いろんな賛否があるんだというふうに思います。結論的には、私はやっぱり日本のような議院内閣制、やっぱりいいんだろうなというふうに思っているんですけれども、やっぱりそこでスピード感というのは非常に大切なことだというふうに思います。
 是非、何か起こったときにこの議論をするんではなくて、平時のときにしっかりとした、この制度、特にマイナンバーを活用した在り方と今大臣からもおっしゃっていただきましたので、是非その辺をしっかりとこれからは議論をしていただきたいというふうに思います。
 それでは次に、金融支援についてお話をさせていただきたい、質問をさせていただきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症対策の初動として行われました金融、政策金融による積極的な融資支援は、多くの企業を救い、地域経済の安定に寄与したと感謝をしております。日本政策金融公庫が出された資料によりますと、今回の融資の申込み全体を分析をしてみると、今まで日本政策金融公庫とお付き合いがなかった人たち、会社、企業が五割なんだというふうなことが出ていますし、私、地元の政策金融公庫に行きましてお話何度も伺いましたけど、やはり今までのお客さんじゃない方とお付き合いができるようになった、そういう方々を支援することができたというふうなお話を伺いました。大変有り難いことだというふうに思っております。その結果、二〇二一年の企業倒産件数、五十七年ぶりの低水準であったというふうなことも言われているわけです。まあ大変緊急時の支援としては有り難かった。
 一方で、私、余り経済ということは分かりませんけれども、通常の経済循環の中で、どうしても企業というものは倒産、おやめになってしまう、倒産してしまうということがあるわけですね。まあ、通常を見ましたら、通常の、平時の経済循環の中で約、日本国中で八千から九千ぐらいの企業倒産があるんだというふうなお話でありましたけれども、この二〇二一年は約六千弱ということでありましたから、それが五十七年ぶりの低水準であったというふうなことだというふうに思います。
 今後の地域経済の再生を考えていく上で、こうした現状は、急激な倒産企業の、今後、コロナが明けて次のステップに行くときに、ある意味でそうした耐え忍んできた企業が一気に倒産をしてしまうというふうなリスクもあるんではなかろうかというふうに思います。
 そこでまず、コロナ禍で行われた金融支援について、財務省として、これからの出口戦略どういうふうにお考えになっているのか、お願いいたします。あっ、出口戦略じゃありません、ごめんなさい。その前に評価ですね、金融支援の評価について、まずお聞きしたいと思います。
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大家敏志#14
○副大臣(大家敏志君) 僣越ですが、私から評価をと思います。
 新型コロナの影響を受けた中小・小規模事業者の事業継続のため、資金繰り支援は重要であると考えております。このため、令和二年三月より政府系金融機関では実質無利子無担保融資等を行っており、今年の一月末時点で約九十八万件、約十八兆円の融資を決定いたしました。
 こうした資金繰り支援等により倒産件数が抑えられているとの見方が、先生も言及されましたけれども、民間の調査でも示されているところであり、感染状況や経済状況が見通せない中、新型コロナの影響を受けた多くの中小・小規模事業者の資金繰りや事業継続を支え、成果を上げてきたと評価をしております。
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森屋宏#15
○森屋宏君 そこで、いよいよ出口戦略ということになると思うんですね。全国を細かく見ているわけではありませんけれども、想像するに、地域の格差、よく、早く経済回復していくところとそうじゃない地域、あるいは、私のところなんかもそうなんですけれども、同じ業態でもやっぱり早く良くなっていくところとそうじゃないところ、いろんな濃淡があって、何か一様に全体、全国の経済状況良くなっていくというふうにはなかなかならないんじゃないかというふうに感じることも多くあります。
 そこで、いよいよ、これからの金融、政策金融における資金繰りの支援について、出口戦略どのように今現状考えていらっしゃるのか、大臣からお聞きしたいと思います。
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鈴木俊一#16
○国務大臣(鈴木俊一君) 御質問の資金繰り支援の出口戦略でございますが、これにつきましては、今後の感染状況や資金需要の状況等を踏まえ検討していく必要があると考えております。新型コロナの影響が長期化する中で、資金繰りのみならず、増大した債務に苦しむ事業者など様々な課題を有する事業者がいらっしゃると認識をしておりまして、今後はより一層こうした方々にも目配りしながら必要な支援を講じていくことが重要であると考えております。
 そのため、三月四日に、経済産業省、金融庁、財務省の連名で中小企業活性化パッケージを公表いたしました。このパッケージは、成長と分配の好循環のエンジンであります中小企業について、実質無利子無担保融資の六月末までの延長などコロナ関連の資金繰り支援の見直しや、全国銀行協会が策定した中小企業の事業再生等に関するガイドラインなど、収益力改善、事業再生、再チャレンジの促進を図るための施策を取りまとめたものであります。
 昨日、私からも直接官民金融機関に対しまして、こうした政府の支援メニューも有効に活用して、厳しい経営環境にある事業者支援にしっかりと取り組んでいただくように重ねてお願いをしたところであります。コロナの影響を受けた事業者の方々に対しては、資金繰り支援のみならず、事業再生支援等にもより一層力を入れてまいりたいと考えております。
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森屋宏#17
○森屋宏君 ありがとうございます。
 いつが出口ということは言えないわけですけれども、しかしながら、そこに向かっていくことは確かだと思います。どうか、取り残さない、先ほど言いましたように、元気になるところはどんどん元気になってもらうけれども、取り残しません、国はしっかり見ていますということを、是非そういう姿勢でこれから向かっていっていただきたいと思います。
 そして、金融支援についての最後ですけれども、地域の金融機関が大分体力を落としているんじゃないかなというふうに感じるんですね。私は、昭和五十年代に就職期を、大学を出てきて就職を迎えた、職業に就いていった世代なんですけれども、私たちの田舎ですと、大学出てきて大体地域で勤めるといったら、役所とかそれからやっぱり金融機関なんですね。相当多くの金融機関に同級生が就職をして、最後は支店長ぐらいをして退職をしていったというふうなことなんですけれども、今の金融機関を見て、昔のように、本当に昔は、私たちの世代のときは、もう本当に細かく毎日金融機関の人たちが会社を訪問して、社長さんたちの相談に乗って、そしてあるときに、国のこういう金融支援とかがあったときにはそれを紹介したりとかという、本当に末端の政策実行のための部隊であったなというふうに思うんです。
 ところが、最近の地域の金融機関を見ていくと、お店はあるんですよ。お店はあるんだけども、ATMになってしまったりして、実際にそこには行員はいないというふうな姿もかいま見られるところがあります。大臣も所信の中で、地域金融機関等の地域経済の回復、成長に一層貢献できるような持続可能なビジネスモデルの構築を図っていくんだというふうにおっしゃっていますけれども、改めて、地域金融機関の役割についての重要性、認識をお伺いをしたいと思います。
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鈴木俊一#18
○国務大臣(鈴木俊一君) 森屋先生御指摘のとおりに、政府の金融支援策を行き渡らせて地域経済を維持、再生、発展させていくためには、事業者にとって身近な存在であり、また身近な支え手である地域金融機関の役割が極めて重要であると、そのように考えております。
 地域金融機関においては、個々の事業者の実情を十分に、実情を丁寧に把握して、地域の商工会や信用保証協会、中小企業再生支援協議会等の支援機関と密接に連携しながら、事業再生構築補助金等の各種施策も活用しつつ、積極的に地域の事業者を支援していただくことを期待をいたしております。
 先ほども申し上げましたけれども、昨日、私から直接金融機関の方々に対し、資金繰りや事業再生等の支援の徹底をお願いしたところであります。金融庁として、引き続きまして、地域の事業者に必要な支援が行き届きますように、地域金融機関の取組、これをしっかりと促していきたいと考えております。
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森屋宏#19
○森屋宏君 ありがとうございました。
 全国金融協会が、全国銀行財務諸表分析というのがあって、これ見ると、各金融機関の店舗数というのが報告があるんですよ。そうすると、二〇一六年と二〇二〇年度末というのがあるんですけど、実は数字上見るとそんなに減っていないんですよ、店が。でも、実情はもっと違うというふうに思います。是非またどこかの場面で調査等していただければと思います。
 最後でありますけど、地方財政についてということで質問を二点させていただきたいと思います。
 まず、まず今回のような本当にコロナ禍ということでパンデミックが起きたわけですね。そのときに、場面場面によって国は積極的な財政措置を行ってきたわけであります。大変これは地方にとっては有り難かった、助けられたというふうに思います。
 こうしたように、緊急時における積極的な国の財政措置、コミットメントというのは不可欠ではなかろうかというふうに思います。これについて、まず大臣の所見をお伺いしたいと思います。
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鈴木俊一#20
○国務大臣(鈴木俊一君) 新型コロナ感染症対応に当たりましては、これまで緊急包括支援交付金あるいは地方創生臨時交付金など、地方自治体が地域の実情に応じ着実に対策を実施できるよう、必要な財源措置をしっかりと講じてきたところでございます。
 今後、今回のような非常事態が起きた場合におきましては、その事態の内容に即して必要となる施策の効果的な実施や、国の厳しい財政事情といった観点も踏まえながら、財政面からも適切に対応していくことが重要であると考えているところであります。
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森屋宏#21
○森屋宏君 ありがとうございます。
 最後になりますけれども、今の話の続きであります。
 私、県会議員に初めて当選しましたのが一九九九年、どういう年であったかといいますと、国において地方分権一括法が定められ、法律が制定され、二〇〇〇年から施行されるということでありました。国と地方の新たな役割というのを分担、それに合わせて財政構造、財政の国と地方の在り方、役割の在り方というのが議論されてきた、あるいはいろんな施策が実施、実行されてきたこの二十数年だというふうに思います。
 私は、全くの政治の素人で参画しましたから、皆さんに教えていただいて、このことを見てきて一つ良かったなというのは、地方交付税の原資というものが国の、言ってみれば親の借金を知らずに地方がそれをもらっているみたいなことで、なかなか、特別会計でどれだけの国費をそこに積んで、地方がそれを分配をされているかというもののその感覚というのが余りなかった。でも、臨時財政対策債、この今積み合わせが上がっていますから、この問題性を今は総務なんかでは指摘をしていますけれども、これは一つの成果があったんじゃなかろうかというふうに思います。
 ただ、この二十年間、三位一体の改革という名の下に、地方団体の自主性とか主体性を高めるために多くの補助金というのが廃止されてしまって、どちらかというと一般財源化をされてきたという流れだというふうに思うんですね。
 一方においては、しかし、先ほどから話がありますように、全てが地方の主体性、自主性の下に一般財源化して地方にお配りしますよということになると、なかなか国が積極的に進めていこう、こういう世界が変動が厳しい中で、我が国としても迅速なやっぱり政策の実施というのをしていかなければならないときに、なかなかそのスピード感というのが失われるんじゃないかなというふうな気がいたします。
 大きなスキームの話するつもりはありませんけれども、少なくとも、一般財源化された中においても、この積極的な、今、岸田内閣が挙げているような政策実現を見ましても、やっぱりその補助金スキームというのを活用してダイレクトに国が政策の財源を持って政策をリードしていくということは、もう一度その役割というものを考えていく時期に来ているのではなかろうかというふうに思います。これについての御所見をお伺いしたいと思います。
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大家敏志#22
○副大臣(大家敏志君) お答えの前に、先ほどの十万円の定額給付金の効果を言うときに、結果として可処分所得が十二・四兆円増加と申しましたけれども、結果として貯蓄が三十・七兆円増加というのが正しい話であります。訂正しておきます。
 今、森屋先生の御指摘のとおり、災害対応を始め一定の政策分野につきましては、国としてスピード感を持っての施策実現が求められています。このため、国の財政措置については、これまでの交付金一般財源化等々の議論の経緯もありますので、それを踏まえつつ、国として対応すべき政策課題の趣旨や内容に応じて、森屋先生の言う補助金化も含め、最も効果的、効率的な執行となるように不断の検討が重要であると考えております。
 また、県議会当選同期の森屋先生の強い問題意識でもございますので、引き続き予算編成過程で各省庁とよく議論をしてまいりたいと思います。
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森屋宏#23
○森屋宏君 ありがとうございます。
 こういう政策というのは、やっぱりその時代時代で柔軟に、何がやっぱり今、今のときに、正しいということはありませんけれども、適切な財政出動、あるいは金融政策もやっぱり議論を不断にしていかなければいけないというふうに思います。
 特にこの、私が政治に参画させていただいた二十何年間というのは大きな変革のときであったというふうに思います。そこにこのコロナのパンデミックというのは起こったわけですから、恐らく、先ほども言いましたように、この明け方というのは、皆さん一様に日本経済が一気に、今まで過去にあった金融の落ち込みみたいなときのようじゃなくて、恐らくばらばらにそれぞれが、地域の中で元気が出るところは元気を出してもらう、しかし、なかなかそこに元気になれないところは国がしっかり責任を持ってそこを見ていくというふうな姿勢というのは、私これから大切になるんじゃなかろうかというふうに思います。
 そして、あわせて、恐らくここから次の段階に行くときには、コロナ前のときに、先ほど冒頭言いましたように、私のところも外国人観光客もたくさんおいでになっていた、そしてまた機械とか電機とかいった、ロボットとか半導体装置の皆さん方が非常にいいというお話をしましたけれども、コロナ前の段階に戻ってよしとするんじゃないんだと思いますね。DXを始め、あるいは働き方改革を始め、やはりこの期を、二年半、あるいはこれからもしかしたら三年ぐらい掛かってしまうけれども、この経験を生かして、前に戻るというよりも、むしろ前よりも更にレベルアップした次元に国全体として、あるいは地方も含めてその段階に行くんだということでなければ、将来、歴史が後に行ったときに過去を見たときに、あの三年間は何だったんだ、失われた三年間であったと言われるだけではいけないというふうに思います。
 あの期を通して、大変厳しかったけれども、日本の国というのは更に進化して新たな経済大国、あるいは平和、安全を見ても、外国の皆さん方が日本に来て、何て安全な、女性が夜一人で歩けるこんな国があるのか、先進国の中であるのかなんて言われるくらいのやっぱりそうした体制というものが我が国にあるわけであります。ですから、ここからやっぱり真剣にこのコロナ禍の次元というところを私たちは共有をして、やっぱり更にいいところに持っていかなければいけないというふうに思います。
 そうした意味で、この財務省を中心とした財政の在り方、あるいは金融の在り方というのは非常に大きな役割を担っているんだろうなというふうに思います。
 今後ともまた御指導いただけますようにお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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牧山ひろえ#24
○牧山ひろえ君 立憲民主・社民の牧山ひろえでございます。
 昨年に引き続きまして、大臣所信についての質問を担当させていただきたいと思います。
 今回は、岸田内閣発足後、そして鈴木大臣就任後初めての質問の機会ですので、麻生前大臣の下での財政政策、それから金融行政の評価についてまずは御質問したいと思っております。
 麻生前大臣は、平成二十四年十二月の第二次安倍内閣発足以来八年九か月にわたり財務大臣と金融担当大臣を務め、その在任日数は、第二次大戦前を含めて歴代三位、現憲法下では最長となりました。その任期中には、法人税の最低税率を始めとする国際課税のルール作り、金融関係の国際機関としては日本初となったIFIAR、監査監督機関国際フォーラムの常設事務局誘致など、一定の成果を見た政策もございました。
 しかし、消費税率の二度の引上げにもかかわらず、コロナ禍以前においても財政健全化については思うように進まなかったと言わざるを得ないと思うんですね。
 また、金融行政においても、金融処分庁から金融育成庁への転換や、国際金融センターとしての機能強化などを打ち出したものの、道半ばとなっている点も多くあります。
 鈴木大臣は、就任時の記者会見で、麻生カラーと鈴木カラーは違い過ぎちゃって、普通にやっていれば麻生カラーとはすごく違う、麻生流に仕事をするということは所詮それは無理ですといった発言をされていました。
 それでは、麻生前大臣当時の政策そのもの、さらには財務省、また金融庁で生じた種々の問題点につきまして、どのように評価され、今後の政策運営に生かしていくおつもりなのか、鈴木大臣の認識をお伺いしたいと思います。
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鈴木俊一#25
○国務大臣(鈴木俊一君) 麻生前大臣、大変長らくこの財務大臣、金融担当大臣を務められましたので、この間様々なことがあったと私も理解をしております。いろいろなことがありましたが、まず、私として最初に触れなければならないのは森友学園案件であると、こういうふうに思っております。
 森友学園案件につきましては、改めて真摯に反省をして、そして決裁文書の改ざん、もうこんなことはあってはならないことでありますが、これも含め、今後二度とこうしたことが起こらないように、麻生大臣在任中からも様々取組を進めてまいりましたが、それを更に進めて、財務省の失った信用を回復をしなければいけないと、こういうふうに思っております。
 具体的には、組織風土の改革を目指した財務省再生のための取組、これは財務省再生プロジェクトと我々呼んでおるわけでございますが、これを進めてまいります。例えば、これまで組織理念の浸透やコンプライアンスの確保に向けた取組、働き方改革や業務効率化、コミュニケーションの樹立などにこれからも取り組んでまいりたいと思います。
 こうした取組を継続、進化させ、コンプライアンス、内部統制が実質的に機能し、国民の視点に立った、時代にふさわしい働き方ができ、高い価値を社会に提供できる組織風土をつくり上げてまいりたい、私も財務大臣としてこのことはしっかり肝に据えながら仕事をしていきたいと思っております。
 財政健全化につきましては、麻生大臣の下では、平成二十五年度以降、新型コロナの前まで、当初予算の新規国債発行額を八年間連続で縮減させ、プライマリーバランスを改善させるとともに、GDPは過去最高となるなど、経済再生と財政健全化の取組を着実に進めてきたと評価をしているところでございます。
 他方で、日本の財政は、少子高齢化が進む中、社会保障におきましては受益と負担の間にアンバランスが生じているという、そういう構造的な課題に直面をしており、さらに、足下では新型コロナの影響等によりまして財政状況が大幅に悪化しているということ、これは事実であり、強く認識をしているところでございます。
 財政は国の信頼の礎でありまして、財政健全化の旗を下ろすことなく、二〇二五年度のプライマリーバランスの黒字化目標等の達成に向けて、歳出そして歳入両面の改革を進めていかなければならないと思っております。
 そして、金融行政の転換でございますが、金融面では、麻生前大臣の在任期間中、一貫して金融処分庁の印象から金融育成庁への転換を目指し、企業、経済の持続的成長と安定的な資産形成等に資する金融行政の推進を指揮してこられたと思っております。
 特に、新型コロナの感染拡大後は、その影響を受けた事業者への支援を最優先事項と位置付け、金融機関による資金繰り支援の徹底に全力を挙げてこられました。
 こうした方向性については私もしっかりと引き継いで、金融仲介機能の発揮を通じて力強く経済を支えていくとともに、国内外の資金の好循環の実現や多様な金融サービスの創出に向けて必要な政策を着実に進めてまいりたいと、そのように思っております。
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牧山ひろえ#26
○牧山ひろえ君 麻生大臣につきましては、一つ一つの政策の是非もさることながら、在任中に相次いだ財務省を揺るがす不祥事へ正面から向き合わない姿勢に疑問符が付されました。また、批判や自らと異なる意見に謙虚に耳を傾けるという姿勢は残念ながら全然見受けられませんでした。鈴木大臣におかれましては、そのような意味でも、是非、麻生カラーとは異なる鈴木カラーを示していただきたいと思います。
 岸田内閣の発足前、平成二十四年末の第二次安倍内閣以降、長期にわたり継続してきた経済財政政策、いわゆるアベノミクスは、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間需要を喚起する成長戦略の三本の柱を掲げてきました。しかし、その成果については疑問があり、疑問であり、格差や貧困の問題の改善にはつながらず、コロナ禍であることを別にしても、日本経済が長期低迷から抜け出せない、抜け出せていないと言えます。
 一方で、岸田内閣において新たに打ち出された新しい資本主義では、成長戦略と分配戦略の双方を重視し実現する成長と分配の好循環を目指すという考え方が示されました。昨年の十一月の緊急提言を踏まえて新たな経済対策が作成されたほか、今期国会で審議されている税制改正法案にも、賃上げ税制やオープンイノベーション促進税制の拡充などが盛り込まれています。
 ただ、新しい資本主義がアベノミクスの考え方を修正し、日本の目指すべき進路や将来像にどのような変革、どのように変革させるのかはいまだに明らかではないと言えると思うんですね。むしろ、安倍元内閣総理大臣は、日経ビジネス二月七日号において、今の段階で新しい資本主義を理解している人はほとんどいない、マクロ政策としてはアベノミクス以外にはないとの考えを主張しています。
 岸田内閣の主要閣僚の一人として、これまでのアベノミクスによる成果をどのように評価しているのか、また新しい資本主義ではどのように変わると考えているのか、鈴木大臣の基本的な認識を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。
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鈴木俊一#27
○国務大臣(鈴木俊一君) アベノミクスにつきましてはいろいろな評価があるということは私も承知をしているところでございますが、私といたしましては、アベノミクスによりまして、デフレではない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大したほか、総雇用者所得も増大するなど、我が国経済の成長に大きな役割を果たしたと、そのように認識をいたしております。
 そして、岸田内閣においてこれから新しい資本主義を進めるわけでありますが、それは、アベノミクスなどの成果の上に立ちまして、新しい資本主義、市場や競争に全て任せるのではなくて、官と民が協働して成長と分配の好循環を生み出してまいりたいと、そのように思っております。
 このために、成長戦略として、科学技術立国、デジタル田園都市国家構想、経済安全保障といった分野に予算を重点的に措置をするとともに、分配戦略といたしましては、各種の施策の実施により賃上げの実現等を目指すこととしております。
 今後とも、デジタル化や気候変動問題への対応など、デジタル化というのは日本の脆弱性が示されたわけでありますし、気候変動問題というのも大きな課題であるわけでありますが、そうした社会課題を、むしろ投資分野、投資分野として官と民が協働して社会課題を解決しながら成長を実現することで持続可能な経済社会を目指していく、それが岸田内閣での一つの方向性であると、そういうふうに思っております。
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牧山ひろえ#28
○牧山ひろえ君 私たち立憲民主党は、昨年の九月、党内で設置されましたアベノミクス検証委員会におきまして、客観的なデータに基づきアベノミクスの総括を行いました。
 アベノミクスは、お金持ちを更に大金持ちに、強い者を更に強くしただけに終わった、期待されたトリクルダウンは起きずに、格差や貧困の問題の改善にはつながらなかったと事実認証いたしました。その上で、適正な分配と安心を高めることこそが何よりの経済対策と、総括に基づいた対案も具体的に私どもは提案しております。
 岸田政権がアベノミクスと異なる新しい資本主義を標榜されるのならば、今からでも私は遅くないと思います、政権与党としてのアベノミクスの検証を具体的、そして客観的なデータに基づき行うべきだと私は強く思っております。
 鈴木大臣には、財政金融政策につきまして、アベノミクスの総括を行う意欲はございますでしょうか。通告しておりませんけれども、関連ですので御答弁よろしくお願いいたします。先ほどの御答弁では、大きな役割を果たしたとか、何か絶賛されているように聞こえたんですけれども、具体的に、私どものようにデータとかいろんなファクトを用いて総括するというのは当然のことだと思うんですけれども、その当然のことをおやりになるお気持ちがあるかどうか、そして、どのように行うのかという基本的なことをお聞かせいただければと思います。
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鈴木俊一#29
○国務大臣(鈴木俊一君) 先ほど申し上げましたとおり、アベノミクスにつきましては様々な評価があるんだと思います。そして、私どもの評価としては、先ほど申し上げたところでございます。
 そうした成果によって、特に日本の国はデフレの状況が非常に大きなマイナス要因でありましたが、少なくともデフレという状況ではなくなった、そういう上に立って、岸田内閣が目指す新しい資本主義、その中で安定した経済成長、それを目指していきたいと、そのように思っております。
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