内閣委員会

2022-04-07 参議院 全210発言

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会議録情報#0
令和四年四月七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月六日
    辞任         補欠選任   
     杉尾 秀哉君     岸 真紀子君
     市田 忠義君     山添  拓君
 四月七日
    辞任         補欠選任   
     有村 治子君     中川 雅治君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         徳茂 雅之君
    理 事
                太田 房江君
                上月 良祐君
                江崎  孝君
                浜田 昌良君
                礒崎 哲史君
    委 員
                赤池 誠章君
                有村 治子君
                磯崎 仁彦君
                古賀友一郎君
                高野光二郎君
                中川 雅治君
                山田 太郎君
                山谷えり子君
                石川 大我君
                岸 真紀子君
                塩村あやか君
                高瀬 弘美君
                柴田  巧君
                高木かおり君
                田村 智子君
                山添  拓君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣官房長官) 松野 博一君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    二之湯 智君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    山際大志郎君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(規制改
       革))      牧島かれん君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    小林 鷹之君
       国務大臣     若宮 健嗣君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  木原 誠二君
       内閣官房副長官  磯崎 仁彦君
   副大臣
       デジタル副大臣  小林 史明君
       内閣府副大臣   大野敬太郎君
       内閣府副大臣   赤池 誠章君
       総務副大臣    田畑 裕明君
       法務副大臣    津島  淳君
       外務副大臣    鈴木 貴子君
       厚生労働副大臣  古賀  篤君
       厚生労働副大臣  佐藤 英道君
       国土交通副大臣  中山 展宏君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       鰐淵 洋子君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    川本 裕子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       川上恭一郎君
       内閣官房内閣人
       事局人事政策統
       括官       堀江 宏之君
       人事院事務総局
       総括審議官    池本 武広君
       人事院事務総局
       給与局長     佐々木雅之君
       内閣府大臣官房
       審議官      吉住 啓作君
       内閣府政策統括
       官        笹川  武君
       内閣府規制改革
       推進室次長    辻  貴博君
       内閣府男女共同
       参画局長     林  伴子君
       内閣府科学技術
       ・イノベーショ
       ン推進事務局統
       括官       米田 健三君
       警察庁刑事局長  大賀 眞一君
       デジタル庁統括
       官        村上 敬亮君
       総務省大臣官房
       審議官      阿部 知明君
       総務省統計局統
       計調査部長    岩佐 哲也君
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       吉川  崇君
       法務省大臣官房
       審議官      保坂 和人君
       法務省大臣官房
       審議官      花村 博文君
       出入国在留管理
       庁在留管理支援
       部長       君塚  宏君
       外務省大臣官房
       審議官      有馬  裕君
       外務省大臣官房
       審議官      安東 義雄君
       文部科学省大臣
       官房審議官    出倉 功一君
       文部科学省大臣
       官房審議官    淵上  孝君
       文化庁審議官   中原 裕彦君
       厚生労働省大臣
       官房危機管理・
       医務技術総括審
       議官       浅沼 一成君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    大坪 寛子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    宮崎 敦文君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    川又 竹男君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    本多 則惠君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    堀内  斉君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    榎本健太郎君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局雇
       用環境総合整備
       室長       岸本 武史君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    田原 克志君
       国土交通省大臣
       官房技術審議官  廣瀬 昌由君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
 (博士号取得者の積極的な登用のための国家公
 務員制度の在り方に関する件)
 (自律的労使関係制度導入についての検討に関
 する件)
 (新型コロナウイルス感染症に係る水際対策に
 関する件)
 (ワーク・ライフ・バランス等推進企業を公共
 調達において加点評価する制度による効果に関
 する件)
 (規制の一括見直しを通じた行政手続コストの
 削減についての取組に関する件)
 (LGBTをめぐる政府の取組とその推進体制
 に関する件)
 (不妊治療に係る政府の支援に関する件)
 (新型コロナウイルス感染症の感染再拡大を踏
 まえた総合的な対応方針を策定する必要性に関
 する件)
○道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出
 )
    ─────────────
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徳茂雅之#1
○委員長(徳茂雅之君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、市田忠義君及び杉尾秀哉君が委員を辞任され、その補欠として山添拓君及び岸真紀子君が選任されました。
    ─────────────
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徳茂雅之#2
○委員長(徳茂雅之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官川上恭一郎君外三十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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徳茂雅之#3
○委員長(徳茂雅之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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徳茂雅之#4
○委員長(徳茂雅之君) 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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有村治子#5
○有村治子君 皆様、おはようございます。自由民主党の有村治子でございます。
 質問の機会を賜りましたこと、また、大臣、総裁始め、準備に当たっていただきました政府の皆様にも感謝を申し上げます。二十五分という限られた時間でこの往来をできるだけ多くいたしたいと存じますので、御答弁はテンポよく、本質を簡潔にお答えいただけますれば大変幸いに存じます。御協力を仰ぎます。
 現在の国家公務員制度が、高い倫理観や責任感、専門性や国際性を持った人材を魅了し、養成できているかどうか、また、日本の科学技術力の凋落を食い止めて、博士号取得者に社会的敬意が向けられる、そんな日本になっていくためには何が必要かという問題意識の下で、一昨日に続き質問をさせていただきます。
 まず、科学技術のエキスパートとして大野副大臣に質問をさせていただきたいと思います。大野副大臣は、修士号を持ち、かつ博士号を修められた、国会議員の中でも貴重な存在でいらっしゃいます。
 大学院と一くくりに言っても、大学を卒業後二年の間研究を進めてきた修士号取得者と、五年間あるいはそれ以上研究を進めてきた博士号取得者、論文博士もありますが、専門的経験値に大きな差があるというふうに考えます。では、社会実務において修士と博士ではどのような能力の違いが出るのか、政府の御見解を伺います。
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大野敬太郎#6
○副大臣(大野敬太郎君) ありがとうございます。
 大学院におきましては、複数の領域にわたる高度な専門知識に加えて、様々な社会を先導するような汎用な能力が必要になるとされておりますが、このうち、修士課程につきましては、高度専門職業人や高度で知的な素養のある人材の養成が主、主たる目的であるとされておりますけれども、一方で、博士課程につきましては、様々な科学的手法を用いて仮説と検証を繰り返して、科学的結論や発見を見出し、構想力のある考え方を示すことができる人材の養成が期待されているということでありまして、まさに予見不可能な社会で未知の状況に置かれたときに、自分で問題を設定して、そして自分なりの答えをしっかりと創出して社会に変革を創出できるような、そういった役割が期待されているということでございます。
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有村治子#7
○有村治子君 大野副大臣、ありがとうございます。
 まさに今おっしゃっていただいたように、博士号を持っている方というのは、その学術的なトレーニングを通して仮説、検証を自ら説得力ある形で言語化して他者に説得できるような、そういう能力を積んでこられる方々だと私も思っています。
 今日の配付資料でも安西先生が資料一でおっしゃっていますが、博士課程の本質は、これまで誰も考えなかった、あるいは見付けられなかった新しい考え方を提唱するイノベーションの経験を積むことにあり、博士号はその証明書であるというふうにおっしゃっていらっしゃるのを、副大臣の御答弁を聞いて改めて自らに言い聞かせます。
 では、さて、今副大臣が御答弁されたような博士の付加価値というのは、国家公務員制度における処遇として人事制度にしっかりと反映できているのでしょうか。
 人事院にお伺いします。頑張って真理を探求する学術的な訓練を積んだ修士や博士なのに、その結果として、公務員として入省する年齢は大卒に比べて二年あるいは五年ビハインド、遅れての出発となります。しかし、国家公務員の定年は大卒と同じ一律の六十歳でございます。これは果たして公正なことなのでしょうか。
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佐々木雅之#8
○政府参考人(佐々木雅之君) お答えいたします。
 博士号取得者につきましては、採用までに専門的な経験に従事しており、こうした経験を有する博士号取得者について、定年までの長期的なキャリアパスをどのように考えていくかは重要な課題であると考えております。
 この点については、まず、各府省において、それぞれの担当行政分野において博士号取得者にその能力、経験をどう発揮していただくのか、職域の整理やキャリアパスについて検討していただく必要があります。あわせまして、公務全体として、個々人の能力、実績に応じた人事管理を一層進めることも必要です。こうした人事運用によりまして、博士号取得者がその専門性にふさわしいポストに登用され、処遇がなされていくことが望まれます。
 現行の人事制度におきましても、高い能力、実績を有する者の登用については柔軟な対応が可能となっておりますが、それらを機能させるためには、各府省に制度の内容を十分理解し実際に運用していただく必要がございます。そのため、研修等を通じまして制度内容を改めて理解していただく場を設けるなど、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
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有村治子#9
○有村治子君 真摯な御答弁ありがとうございます。
 今、各省において考えていただくということをおっしゃっていただいて、その自主性はとても大事なことですが、ともすると各省に丸投げになっていないかどうかということはこれからも見させていただきたいというふうに思います。
 大学卒業後五年の研究を積んだ博士は、今申し上げたようにその分勤務年数が五年短くなるわけですが、では、生涯賃金ということを考えた場合、大学卒で入る場合と博士で五年ビハインドで入省した場合とでは、生涯賃金はどちらが上回るのでしょうか。
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佐々木雅之#10
○政府参考人(佐々木雅之君) お答えいたします。
 先ほど申し上げましたとおり、現時点では各府省で博士号取得者のキャリアパスを設定している例は少数でございまして、博士号取得者の採用後の給与につきまして一概にお示しすることは困難な状況となっております。
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有村治子#11
○有村治子君 そのとおりですね。
 すなわち、生涯賃金としては学卒で入るのと博士を持って入るのとどちらが上回るのかという具体的なシミュレーションを組んでおられないという現状でございます。すなわち、博士号を取得することが、残念ながら、生涯を豊かにし、社会的に尊敬される人事上のインセンティブにはなっていないということを皆様確認されると思います。
 このような状況では、我が国においては、将来、大学で研究したい、教授になりたいということを志す学者や研究者を除いては、不必要な苦行、艱難をも耐えられる言わば物好きな努力家とか異端者しか博士号を目指さないということでは困ってしまいます。結果としては、日本社会において、聡明な公務員は大卒で入省し、キャリアの王道、主流派を占め、トップまで上り詰められる年数をちゃんと稼いで働いた方が得策だという生涯計算となるのは必然ではないでしょうか。
 資料一を御覧ください。
 私の問題意識に本当に我が意を得たりという論考で、安西祐一郎先生、これ慶應大学の、慶應義塾の塾長までされた方ですが、私は物好きな努力家、異端者にしてはいけないという思いですが、この安西先生御自身も、博士課程について、赤字を読みます。オタク的イメージを変えよということで、読み上げます、赤字の部分ですね。「世界では企業や行政、報道のリーダーに博士号取得者が多いのに日本ではほとんど見ない。博士課程は狭い意味でのオタク的研究者指向の人間が行くところ、という社会通念が固着している。」と、こびりついているということをアカデミアのトップを上り詰めた方もおっしゃっています。そして、このようなオタク的イメージというのは、日本特有のイメージでございます。このオタク的イメージをやっぱり警告しておられる、それを乗り越えていく日本になれるかどうかが問われているのだと思います。
 そこで、直球で国家公務員担当大臣にお伺いしますが、資源に乏しい日本においては人材こそ命だと言ってはきたものの、皮肉なことに、実は国家公務員制度こそが大卒を中心にして社会を動かす前提となっており、それは、戦後に本当に護送船団方式の大量生産という中では実際に機能してきたけれども、その反動として、結果的に、現在は博士を評価しない世間の仕組みを日本社会にこびりつかせる元凶にまでなっているのではないでしょうか。御見解をお伺いします。
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二之湯智#12
○国務大臣(二之湯智君) 私も今、安西先生の文章を読ませていただきました。共鳴するところも大変多うございます。
 ただ、現行の国家公務員制度では、この博士課程修了者には、初任給においては学部修了者あるいは修士課程修了者に比べて高い金額を決定することが可能でございますけれども、その後の人事運用につきましては、学歴、資格ではなくて、仕事を通じて発揮されたその能力、実績に基づいて処遇をしているのが現実でございます。
 一方で、御指摘のあった博士号取得者などの優秀な人材をどのように確保し活用していくかということは、公務における人材戦略としても極めて重要なことであると認識をしております。
 このため、各府省における博士号取得者の実態を更に把握し、公表することも含めて、どのような取組が可能か、人事院及び関係省庁と連携しながら検討を進めてまいりたいと、このように思っております。
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有村治子#13
○有村治子君 大臣が文字どおり前向きな御答弁をいただいたこと、大変有り難く存じます。
 属人的な、この人が大学卒なのか、院卒なのか、博士なのか、修士なのか、学卒なのかということは入口では見るけれども、その後は属人的なものではなく能力で見ると、建前でおっしゃっていただきます。そのとおりだと思いますが、実際にはほとんどの国家公務員がAランクに査定されて、便宜上、その形式的なことは毎年毎年の給与法でも答弁が出ているということを申し上げていますので、大臣の後半の御答弁を、私たちもしっかりと自らのこととして、人事当局が動いていただくことを切に願います。
 木原官房副長官、今日はありがとうございます。
 副長官は、政治家になる前、誰もが認める優秀な国家公務員でいらっしゃいましたと伺っております。財務省エースと目されていた木原財務官僚がイギリスの財務省に赴任されたときの御経験を率直にお話しいただきたいと思います。
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木原誠二#14
○内閣官房副長官(木原誠二君) 私事を委員会で答弁するのは大変申し訳ないと思いますが、御質問ですのでお答えしたいと思います。
 一九九九年から二〇〇一年まで二年間、英国大蔵省に初代の出向をさせていただきました。もう既にその時点で七年目の国家公務員でありましたので、大分自信を持ってイギリスに行かせていただきましたが、結果的にはほとんど仕事ができなかったということを申し上げていいというふうに思います。
 最初に与えられました仕事は、マネーロンダリング、地下経済の規模をまず測って、生のデータから、どれぐらいイギリスに地下経済があり、それからマネーロンダリングがどれぐらい行われていて、それに対する政策をつくれと、こういう仕事を与えられました。しかし、率直に申し上げて、生のデータに当たるということは日本の財務省ではほとんどありませんでしたし、そこを統計を処理するということもほとんどありませんでしたし、そこから自分で仮説をつくって政策をつくるということもありませんでした。端的に申し上げますと、今は違うと信じますが、当時の役所は、前例を見る、それから世界と比較する、その二つで政策をつくっていた、イギリスは全く違ったと、こういう経験でありました。
 なぜそれができているのかというと、私が行ったイギリスの課は七人の課でありましたが、うち四人が博士課程を持っているPhDの保有者でありました。そして、保有者のうち、金融工学のPhDと犯罪のPhDを持った方、専門家がまさにそこにおられました。あわせて、やはりエビデンスベース、エピソードベースでないエビデンスベースの政策をつくるというカルチャーも非常に徹底していたと、このように思います。そうした違いをまざまざと感じたということであります。
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有村治子#15
○有村治子君 含蓄のあるエピソードを誠に有り難いと思います。以前、木原副長官とこの話を科学技術の勉強会で伺って、私の問題意識を惹起していただいた、その一つの起点でございました。
 イギリスの財務省に新進気鋭の日本のエースとして交換赴任で一期生としていらした方が、語学の問題ではなく専門性の問題で歯が立たないということを痛感して帰っておられた。まさか財務省に金融工学のPhD、統計のPhD、博士、あるいは犯罪の博士がそこにいるというのは、やっぱり新鮮な情報でございます。
 副長官御発言のとおり、日本から欧米や国際機関あるいは外国の政府に赴任された際、周囲の同僚の多くが修士か博士号を持っているという環境に放り込まれる事例というのは少なくありません。副長官の場合は、七人の同僚の中の四人が博士を持っていたという状況であられました。
 そこで、科学技術担当大臣に伺います。
 現在少子化であり、今後なお一層、副長官がおっしゃったように、限られた人員、限られた予算でEBPM、証拠、論拠に基づく効果的な政策を打っていかなきゃいけない、そしてそれは真に国民に寄り添う政策であらねばならない。そんな我が国の現状にあって、博士号という最高学位までの訓練を積んだ人材の知恵を生かす活力に乏しい人事制度や慣行のままでは果たして日本は世界に伍していけるのかどうかということで、ほかの先進国が、資料三の右側御覧になってください、博士人材をどんどん増やしていく、特に米国と中国が博士の絶対数を近年倍増させている中、資料四、この十年間を比較しても、日本だけが博士を減らしています。
 博士号取得者に対する社会的関心が少なく、最高学位を取得してもその功績が人事の処遇とリンクしていない、むしろ報われないという我が国の現状のままで、果たして日本は今後も科学技術立国たり得るのでしょうか。
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小林鷹之#16
○国務大臣(小林鷹之君) まさに不確実性に富む時代を迎えていく中で、自ら課題を設定して自ら答えを出していく、そういう能力を持った人材というのが極めて重要だと思っています。したがって、博士号取得者がアカデミアの世界だけではなくて産業界、また行政機関、社会全体で活躍するその環境をつくっていくことが重要だと思っています。
 政府としてもその大きな明確な政策の方向性は持っておりまして、その中で、例えば博士後期課程の方への経済的な支援を充実させていくこと、また社会の多様なニーズに応えていく大学院教育を構築していくこと、また企業との連携によって長期の有給のインターンシップ制度を充実させていくこと、こうしたことを今関係府省と連携しながらやっているところでございます。
 これまで委員がちょっと公務員制度等の話をされてきたので、少し申し上げますと、委員御指摘のように、その公務員への積極的な活用という点につきましては、例えば第六期の科学技術・イノベーション基本計画がございまして、ここに、今後の国家公務員における博士号取得者の待遇改善について検討を進め、早期に結論を得るということとされていますので、内閣人事局また人事院含め、関係省庁としっかりと連携して早期にその答えを出していきたいと思っています。
 また、私自身国家公務員でございまして、自らの経験に照らしてもう一点だけ申し上げますと、やはり今公務員の中には国内外の留学制度というものがあって、大体一、二年行って修士号を取ってそこで完結するというのが大半だと思います。ただ、実際には、能力と意欲があって、PhD取りたいという方もいます。私はそうした後輩が本当に苦労する姿ということを見てきていますので、やはり行政としてそうしたところをバックアップしていく取組というのは私は必要だと思いますし、また社会全体として見たときも、先ほど申し上げた政策を駆使することによって、今世界のそのトップ、米中のそうした状況からは今劣後しているというふうには認識していますけれども、可能な限りそこを後押しできるように邁進してまいりたいと思います。
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有村治子#17
○有村治子君 小林大臣から実に的確なコメントをいただきました。まさに人事当局がイノベーティブでなければならないけれども、人事当局だけではできないことでございます。
 資料二の左を御覧になってくださいませ。
 民間の企業においても、博士号取得者の割合というのは他国に比べて低いのが現状です。これ文部科学省のデータなんですけれども、私もびっくりしました。十七か国中、民間企業の研究者に占める博士号取得者の割合が、トップはオーストリアの一六・三%、日本は四・四%で一番低いと、十七か国の中ではですね、衝撃的だったんですが、これで世界と伍していかなければならないということを考えると、やはり、研究職も恐らく大学卒あるいは修士で回しておられるというのが日本の前提になっているのかもしれませんが、やはり博士号をしっかりと応援できて、その知恵をみんなの利益のために、国益や利益、公益のために使っていただくという仕組みを回していけるかどうかが問われているのだと自らに言い聞かせます。
 では、外務省にお伺いします。
 国連など国際機関でマネジャー、管理職として働くためには、どの程度の学力が事実上求められているのでしょうか。
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有馬裕#18
○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。
 国連関係機関の専門職員につきましては、ほとんどの場合、修士号以上の学歴が求められております。
 そのため、我が国としては、そういった実情も踏まえて、国際機関への若手人材派遣制度であるジュニア・プロフェッショナル・オフィサー制度においても修士号以上を有することを応募条件として定めております。
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有村治子#19
○有村治子君 国連、十五の専門機関がありますけれども、その人たち、トップを目指して、トップになっている人たちの学歴を教えてください。
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有馬裕#20
○政府参考人(有馬裕君) お答え申し上げます。
 十五ある国連専門機関の現在の事務局トップの最高学歴でございますけれども、八つの機関では修士号を有する人材、五つの機関におきましては博士号を有する人材が、また二つの機関では学士号を有する人材がトップを務めております。
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有村治子#21
○有村治子君 国連ではほとんどが修士であるということを最初におっしゃっていただいて、国連の十五の専門機関のトップは、修士号、最終学歴、修士号が八つ、博士が五つ、そして大学卒、学士が二つということでございました。
 十五の専門機関の最高責任者として大卒の人が就任しているのは二つの組織のみ。そのうちの一つは、日本人が率いているUPU、万国郵便連合であります。
 誤解が生じないようにこの点明確にいたしますが、私は、UPU、万国郵便連合のトップを担っておられる目時政彦さんを茶化しているわけでは全くありません。むしろ優秀な方だというふうに伺っております。日本の期待を背負った方だと伺っております。けれども同時に、国連トップクラスの人事を狙うなら修士号、博士号を持っていることがごくごくスタンダードになってきている現状を日本政府も直視して、これに備える人材育成をする必要があります。
 国連の専門機関は、国際秩序や技術標準を決めていく中枢にあります。出身国で長年その分野の行政、国際経験を積んだ業界のプロばかりが世界の中でインナーを成し、事実上その限られたインナーが発言力、影響力を行使して相場観をつくり上げ、多数派工作を進めながら将来的な標準技術、国際秩序を決めていきます。その有力者の多くが博士号や修士号、学術的訓練を積んで猛者の集まるカオスの中で頭角を現していきます。日本は、この厳しい国際環境に対応できる公務員を育てているでしょうか。
 そこで、人事院総裁にお伺いします。
 日本の科学技術の凋落を食い止めるためにも、また日本の国際秩序の中での存在感を高めていくためにも、博士号取得者が日本の未来を牽引するような活躍ができる仕組みをつくり上げていくために、人事院総裁は例えばどのような方策を具体的に提案していただけるでしょうか、お聞かせください。
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川本裕子#22
○政府特別補佐人(川本裕子君) 霞が関の人事管理、とりわけ総合職の人事管理は、ジェネラリスト重視の傾向がございました。博士号取得者のような専門性の高い人材について積極的に評価してこなかったのは事実だと思います。
 しかしながら、行政の複雑高度化が進む中で、公務の職場においても博士号取得者の持つ専門性を適切に評価して採用して活躍してもらうことは重要なことだと思っております。そのためには、各府省において適切なキャリアパスを確立する必要がございます。その中では専門性をどう評価するのかという能力も求められます。
 人事院としては、内閣人事局及び関係省庁と連携しながら、博士号を有する職員などについて、その専門性を尊重するような土壌づくりを進めてまいりたいと思っております。
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有村治子#23
○有村治子君 総裁、ありがとうございます。
 最後の質問になろうかと思います。
 木原官房副長官、日本が引き続き世界を牽引する先進国の一角にいられるかどうかの大事な岐路に立っています。公務員が劣化して割を食らうのは私たち国民であります。だからこそ、優秀な人材を魅了して、その能力を公益のために生かす国家公務員制度構築に向けてどう動かれるのか、岸田内閣の見解を官房副長官としてお聞かせいただきたいと思います。
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木原誠二#24
○内閣官房副長官(木原誠二君) まず、アカデミアであれ産業界であれ行政であれ、社会全体として専門性の高い博士号取得者をしっかり活用していくと、その雰囲気をつくるということは非常に大切だというふうに思います。そして、人事院総裁からもありましたけれども、行政はとりわけ高度化、多様化しているときでありますから、その要請がなお一層高いというふうに認識をいたします。
 その上で、具体的に何かということに問われれば、先ほど小林大臣が明確におっしゃったように、やはりキャリアパスしっかり明示をすると、そしてあわせて、待遇改善ということを、関係各省庁でも議論をいたしますが、今後政府として全体感を持ってしっかり検討していくことが重要ではないかというふうに考えております。
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有村治子#25
○有村治子君 議会人になって苦しいこと、つらいこともいっぱいありますが、最も有り難い喜びの一つは、本当にすばらしい人格を持った、能力を持った国家公務員の皆さんと公益のために一緒に働けること、これは本当にうれしい喜びの一つでございます。その能力を伸ばしていただいて、日本の未来のために科学技術力を再び力を付けていただけることを念じ、また自らの責任も自らに言い聞かせて、私、有村治子の質問を終わります。
 誠にありがとうございました。
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江崎孝#26
○江崎孝君 前回に引き続いて、二之湯大臣と公務員制度改革についての議論をさせていただきます。
 今日は官房長官にも来ていただきました。大きな考え方で結構ですから、御質問させていただきます。
 まず、先ほど、前回給与法が可決、成立いたしました。質疑の中にもありましたとおり、去年の八月に人事院勧告が出されて、年度をまたぐということはかつてなかったことでございまして、日本の公務員制度というのは国家公務員制度が中心になってできていますので、二百八十万人と言われる地方公務員も国家公務員の給与が決まらないと決まらないという、こういう立て付けになっていまして、あるいはその人事の在り方も、逐一人事院規則というものが小さな町にも影響している。これは、ある面では公務員の質を担保する、あるいは悪く言えば自主的な様々な運営ができなくなっている、賃金の問題も含めてですね。いろんな側面があるというふうに思いますけれども、そういう意味で、国家公務員制度というのは、国家公務員だけでなくて、地方公務員も入れた三百三十万人ぐらいの日本の公務員に対する影響力があると。
 特に、人事院という強大な組織は、国の決定に関わる国家公務員だけではなくて、全ての公務員に対する、地方公務員も入れてですね、その人事行政含めて極めて大きな影響力を持っているという、こういう組織は恐らく世界中でないんじゃないかなと私は思っています。
 そこで、前回から、これ与野党の皆さんも議論させていただいているんですけれども、若年者の退職の増、国家公務員のですね、それと総合職の志願者が減っているということもありまして、その問題点について前回議論させていただいたんですが、昨年の四月の十九日にですね、十九日に、記者会見です、官房長官の記者会見。当時、官房長官、加藤官房長官が、総合職試験の申込者数が減少した要因の一つとして長時間勤務を挙げて、中途退職者の増加の理由としても働き方改革が急務、長時間労働を是正する取組を強化すると強調したわけですけれども、若年退職者の急激な増加、総合職志願者の減少の要因、そして対策に関する認識について、松野官房長官、この加藤官房長官の認識と同じでしょうか、その辺の思いを聞かせていただきたいと思います。
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松野博一#27
○国務大臣(松野博一君) 江崎先生にお答えをさせていただきます。
 国家公務員試験の申込者数は、減少傾向については、私も、昨年四月十九日の加藤前官房長官の記者会見における発言と同様、その要因は一概には申し上げられないものの、長時間労働の是正ややりがい向上などの働き方改革は急務だと認識をしております。
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江崎孝#28
○江崎孝君 ありがとうございます。
 それで、人事院が平成三十一年の四月一日に人事院規則一五―一四ということで、超過勤務の上限等に関する措置を出しました。また、超過勤務についても、国家公務員のサービス残業をなくすということで、超過勤務を全部出しますよということも含めて政府は対応されていると思いますが、資料一見ていただきたいと思うんですけれども、これ、人事院の資料を基に私が作ったんですが、平成二十五年からその人事院の規則が出されて以降、あるいは超過勤務を全部払いますよと言って以降も、実は余り変わっていない。もっと言えば、本来だったらばサービス残業をなくすということでありましたので、仮にサービス残業が多かった、ありますか、資料一でございます。
 黄色いところが人事院規則出されて以降の話なんですけれども、ほとんど変わっていない。本来だったら、サービス残業を出すということであれば、本当は増えてもしかるべきなんですけれども、ほとんど影響がないということでございまして、これ二之湯大臣に、担当大臣にお伺いするんですけれども、この人事院規則の超過勤務の上限等に関する措置についてですが、効果があったというふうに、この資料を見られてどうお考えになりますか。
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二之湯智#29
○国務大臣(二之湯智君) 二〇一九年四月から人事院規則により超過勤務の上限などに関する新たな措置が導入されたところでございます。各府省では、これに基づいて、例えば自分の部署のみでは管理できない他律的な業務が多いか否かといったことを考慮して、部署ごとに超過勤務の上限を設定したところでございます。
 人事院では、各府省におけるこの制度の運用状況を把握するほか、今後は各府省でそれぞれ設定していただいた超過勤務の上限の考え方を統一する方向で各府省に対する指導、助言を行っているものと承知しており、引き続き人事院においてこの制度の効果の把握や検証をしっかり行ってもらいたいと思っておりますけれども、今委員御指摘のとおり、なかなか残業、超過勤務が減らないというのが現実でございます。
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