外務委員会

2023-03-10 衆議院 全263発言

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会議録情報#0
令和五年三月十日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 黄川田仁志君
   理事 小田原 潔君 理事 鈴木 馨祐君
   理事 中川 郁子君 理事 西銘恒三郎君
   理事 源馬謙太郎君 理事 徳永 久志君
   理事 和田有一朗君 理事 吉田 宣弘君
      秋本 真利君    伊藤信太郎君
      上杉謙太郎君    城内  実君
      島尻安伊子君    鈴木 貴子君
      鈴木 隼人君    高木  啓君
      辻  清人君    寺田  稔君
      平沢 勝栄君    青山 大人君
      篠原  豪君    松原  仁君
      米山 隆一君    浅川 義治君
      杉本 和巳君    掘井 健智君
      守島  正君    金城 泰邦君
      鈴木  敦君    穀田 恵二君
      吉良 州司君
    …………………………………
   外務大臣         林  芳正君
   外務副大臣        武井 俊輔君
   経済産業副大臣      中谷 真一君
   防衛副大臣        井野 俊郎君
   外務大臣政務官      秋本 真利君
   外務大臣政務官      高木  啓君
   外務大臣政務官      吉川ゆうみ君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  小柳 誠二君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  中田 昌和君
   政府参考人
   (内閣官房内閣情報調査室次長)          柳   淳君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  吉川 徹志君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 植村  哲君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電気通信事業部長)     木村 公彦君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       赤堀  毅君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岩本 桂一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化参事官)           大槻耕太郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 今福 孝男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 池上 正喜君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    中込 正志君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局アフリカ部長)       齋田 伸一君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    鯰  博行君
   政府参考人
   (外務省国際協力局長)  遠藤 和也君
   政府参考人
   (外務省国際法局長)   御巫 智洋君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    安藤 俊英君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           本多 則惠君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     猪狩 克朗君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        定光 裕樹君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 松本 啓朗君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 安藤 敦史君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十日
 辞任         補欠選任
  篠原  豪君     米山 隆一君
  青柳 仁士君     掘井 健智君
同日
 辞任         補欠選任
  米山 隆一君     篠原  豪君
  掘井 健智君     守島  正君
同日
 辞任         補欠選任
  守島  正君     浅川 義治君
同日
 辞任         補欠選任
  浅川 義治君     青柳 仁士君
    ―――――――――――――
三月九日
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一一号)
同月十日
 女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一六〇号)
 同(笠井亮君紹介)(第一六一号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一六二号)
 同(志位和夫君紹介)(第一六三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一六四号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一六五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一六六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一六七号)
 同(宮本徹君紹介)(第一六八号)
 同(本村伸子君紹介)(第一六九号)
 辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去に関する請願(志位和夫君紹介)(第二二〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一一号)
 国際情勢に関する件
     ――――◇―――――
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黄川田仁志#1
○黄川田委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長志水史雄君、大臣官房地球規模課題審議官赤堀毅君、大臣官房審議官岩本桂一君、大臣官房サイバーセキュリティ・情報化参事官大槻耕太郎君、大臣官房参事官今福孝男君、大臣官房参事官池上正喜君、欧州局長中込正志君、中東アフリカ局アフリカ部長齋田伸一君、経済局長鯰博行君、国際協力局長遠藤和也君、国際法局長御巫智洋君、領事局長安藤俊英君、内閣官房内閣審議官小柳誠二君、内閣審議官中田昌和君、内閣情報調査室次長柳淳君、内閣審議官吉川徹志君、総務省大臣官房審議官植村哲君、総合通信基盤局電気通信事業部長木村公彦君、厚生労働省大臣官房審議官本多則惠君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長猪狩克朗君、資源エネルギー庁資源・燃料部長定光裕樹君、環境省大臣官房審議官松本啓朗君、防衛省防衛政策局次長安藤敦史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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黄川田仁志#2
○黄川田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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黄川田仁志#3
○黄川田委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。鈴木貴子君。
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鈴木貴子#4
○鈴木(貴)委員 改めまして、皆さん、おはようございます。
 大臣に対して所信の質疑をさせていただく機会をいただきましたことを、感謝を申し上げさせていただきます。
 限られた時間でありますので、早速質問をさせていただきたいと思うんですけれども、まずは、トルコ、シリアの地震であります。
 発災から一か月が経過したところでありますが、依然として現地では厳しい状況が続いております。そういった中で、トルコも、例えば、まさに明日は三・一一でありますけれども、東日本大震災のときにはいち早く日本に対して温かな支援を行ってくださった国でもあります。日本としてもしかるべき支援というものが必要だと思っておりますが、改めて、トルコ及びシリアにおける地震の被害に対しての日本の支援の現状について教えてください。
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遠藤和也#5
○遠藤政府参考人 お答え申し上げます。
 トルコ南東部を震源とする今回の地震に関しましては、東日本大震災を含めて大きな自然災害を経験してきた日本といたしまして、援助隊、物資、資金面、各方面の支援を行ってきておるところでございます。
 発生直後から、国際緊急援助隊の救助チーム、医療チーム及び専門家チームの派遣や、緊急援助物資の供与などを行うとともに、国際緊急援助隊の医療チームには、必要な資機材を迅速かつ確実に届けるため、自衛隊機での輸送を行う等を行ってきておるところでございます。
 現在も医療チームが活動を続けているところでございますし、三月六日からは、専門家チームを派遣いたしまして、建物やインフラの状況の確認、復旧復興に向けた技術的な援助を行っているとともに、二月十六日には、資金面での支援といたしまして、WFPやIFRCなどの国際機関、日本のNGO等を通じて、トルコ、シリア両国に対しまして合計約二千七百万ドルの緊急人道支援を実施することを発表した次第でございます。
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鈴木貴子#6
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 発災直後から国緊隊が出て活動しているということ、そしてまた、現地に着いてその足で現場に向かって、まさに不眠不休の活動、援助に当たってくださっていること、改めて、この場をかりて私からも感謝と御礼をお伝えをさせていただきたいと思います。
 そして、この地震は、まさに、いみじくも遠藤局長もおっしゃられたわけでありますけれども、我々はある意味災害大国であります。東日本大震災だけでなく、様々な自然災害というものを経験し、そしてまた乗り越えてきた、命を我々はつないできた、そういった自負もあると思っております。
 そういったものをしっかりと、まさに大臣のお言葉の中にもある人間の安全保障の理念、まさに、この人間の安全保障というのは、歴史的にも日本が国際社会に対して働きかけてきた、主導してきた非常に大事な考え方である、このように思っておりますし、また、大変ありがたいことに、国際社会の中からも、日本が人間の安全保障ということを訴えることに対して大変温かく好意的に受け止めていただいている、信頼を寄せていただいていると思っております。
 ますます不透明で複雑化が増していくこれからの世の中において、日本が国際社会の中でしかるべき立場を、そしてまた発言力というものをしっかりと築き上げていく中でも、こういったときに、日本の第三国に対しての支援の在り方、動き方というものは非常に見られていると思っています。
 その上で、今も、緊急無償資金等々、また民間のNGO等への支援も含めて、様々やっていただいているということは承知しておりますが、具体的に改めてお願い、提起をさせていただきたいと思っております。それは、段ボールベッドであります。
 実際にトルコに入られた方からも、現場で、間違いなく、避難所生活、避難生活の長期化というものに対しての懸念が表明されています。私も報道などで見ると、いまだにいわゆる雑魚寝状態で、衛生管理、衛生面においてもまだまだ大きな課題があるなというところを危惧しているところであります。
 日本では、災害が発生すると、段ボールベッドがだんだんと定着してきたと思っております。それはやはり、効果があるから。エコノミー症候群であるとか、もちろん感染症対策、衛生管理の問題でも効果があるということ、そういった意味で、日本の知見というものをしっかりと打ち出しながら段ボールベッドの支援をするべきだと思っております。
 ただ、これは、日本から持っていくというのでは、お金もかかりますし、時間もかかります。既に、日本の段ボールベッドを進めていらっしゃる日本避難所・避難生活学会の先生方は、設計図、段ボールベッドをどうやったら作れるのかというのを現地に置いてこられている。現地の企業いわく、一日一万台のベッドが生産できる、かつ、その一台のベッドは日本円にして大体三千円程度であると。安い、早い、大量生産が現地でできるということも確認されております。
 是非ともここは、現地の要請に基づいて我々は支援をするということをこれまでもおっしゃられてきておりますが、二〇一六年熊本地震のときにも二百七十三名の方が亡くなられました。そのうちの八割の方が災害関連死です。本災、本震では命をつなぐことができたのに、避難所で命を落とされたということは、我々は、この痛ましいことを経験して、ここから学ばないといけないと思っております。
 この段ボールベッドを一日も早く、一人でも多くの方にお渡しする上でも、現地の生産体制を日本が支援していく、日本の顔の見える支援の在り方を是非ともやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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林芳正#7
○林国務大臣 トルコ南東部を震源とする地震被害に対しまして、トルコに対しては、同国政府からの要請に基づいて、テント、毛布、スリーピングパッド、発電機を供与しております。また、国際機関を通じて、先方のニーズの高い住居用のプレハブや冬用テント、暖房器具等を供与することを決定しておりまして、迅速に現場のニーズに合った支援を行っているところでございます。また、現在、専門家チームを派遣して、被災地の現地調査とともに、復旧復興に向けた技術的な助言等を行っているところでございます。
 今、鈴木委員のお話がありました段ボールベッドですが、現時点ではトルコ政府からの要請は受けていないところでございますが、復旧復興に向けて、専門家チームの調査結果を踏まえつつ、また、開発協力大綱の改定の議論におきまして、日本の強みを生かした支援メニューを積極的に提示していくべき、こういう意見もいただいております。これも念頭に置いて、トルコ政府と意見交換を行いながら、必要な支援の内容を引き続き検討してまいりたいと思っております。
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鈴木貴子#8
○鈴木(貴)委員 大臣、ありがとうございます。
 多分、トルコ政府においても、段ボールベッドがどういうものか、若しくはどういう意義があるのかということは、なかなかに分からないのではないのかな。災害大国日本に住む我々でも、ある意味、ここ数年で定着してきたものだと思っております。是非、そういった必要性というものを、まさにプッシュ型支援と日本でも言いますが、その意義も含めて、トルコ政府にも提案型で人道的な支援、人間の安全保障を是非とも進めていただきたいと強くお願いをさせていただきます。
 続きまして、対アフリカ外交についての質問に移らせていただきます。
 このアフリカ外交の質問は、私自身、副大臣をさせていただいたときにアフリカ地域を担当しており、興味、関心、思いがあるというところももちろんでありますが、今、まさに二・二四以降、ロシアによるウクライナ侵攻以降、改めて、民主主義であるとか、普遍的価値観の共有であるとか、国際秩序、こういったキーワード、大臣のまさに国際情勢についての文脈の中でも度々出てきたキーワードでありますけれども、それを考えた上で、アフリカ、そしてTICADプロセスというものは非常に、なお一層重要である、このように思っております。
 また、かつて、それこそアフリカは、貧困の問題、そしてまた経済、政治、様々落ち着かないということで、絶望の大陸とも言われていた時代もありましたが、今では、可能性の大地であり、最後のフロンティアとも言われており、各国がある意味で熱視線を注いでいると思います。
 実際に、例えば、今年一月、今年からで見ても、アメリカは、財務長官がアフリカを訪問されている。中国などは、新年の外相訪問は三十三回目だと。そしてまた、ロシアのラブロフ外相もアフリカを外遊しているということも報道等にも出てきているところであります。
 一月に私もエチオピアを訪問していた際に、たまたま中国の外相といみじくもAU本部でばったり出くわしまして、そのときに、その際の中国の外務大臣の会談の挨拶などもその後聞いたところ、非常に面白いのは、アフリカに必要なのは連帯、協力で、競争ではないと中国の外務大臣が述べておられました。ただ、これは裏を返すと、競争というものを意識しているからこそのコメントであるということも言えるのではないのかなと思って私は聞いていたところであります。
 また、アメリカは八年ぶりに、いわゆる日本がやっているTICADのアメリカ版、これを開催いたしました。そして、毎月アフリカに政府高官を送るという方針を決定し、二月には、先月はファーストレディーがケニア、ナミビアを訪問されたところでもあります。
 こういった意味で、アメリカのアフリカ戦略を駆り立てている背景には、もちろん中国やロシアのこういった積極的な動きということもあると思っております。
 また、我々、日本政府は、FOIPの実現というところに大変重きを置いていると思います。
 ただ、一方で気をつけなくてはいけないのは、FOIPの実現は決して東アフリカまでということではない。つまり、西アフリカまで、全体のことを指しているんだというメッセージというものもしっかりと出していかなくてはいけないんだろうなと思っております。とりわけ、西アフリカは今まさにワグネルの活動拡大なども叫ばれており、日本としてもなお一層注視していかなくてはいけないと思っております。
 国際秩序を堅持するというコミットメントをG7の外相会合でも強調していただいておりますけれども、今年はTICADから三十年の節目でもあります。対アフリカ外交、支援する国、される国、支援、エードというよりも、どちらかというと投資、そしてまた共に歩むパートナーシップにだんだんとフェーズというものが変わってきていると思いますが、今後のTICADプロセス全体の性格、また方向性というものはどのように据えていらっしゃるか、中国、韓国、そしてまたアメリカ、EUなど、アフリカフォーラムというものが様々ある種乱立している中で、日本の存在意義というものはどう打ち出していくのか、是非とも教えていただきたいと思います。
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林芳正#9
○林国務大臣 まず、西アフリカのお話がありました。まさに、対アフリカ外交において、インド洋沿岸諸国のみならず、西アフリカ諸国を含む全てのアフリカ諸国との関係が重要であり、今後もきめ細やかに外交を展開していきたいと思っております。
 また、TICADについてですが、一九九三年にTICADを立ち上げて以降、約三十年間にわたって、アフリカ自らが主導する開発を支援していく、この精神で取り組んできたわけです。
 私が総理特使として参加いたしました第八回のアフリカ開発会議においても、アフリカと共に成長するパートナーとしまして、人への投資、また成長の質、これを重視するという我が国らしい方針を打ち出したところです。また、三日間で計二十一か国の要人と二国間会談を行いまして、アフリカ諸国が抱える課題、また国際情勢についても意見交換を行いました。
 TICAD8後も、私は、モロッコ、エジプト、ブルンジ、南アフリカ、ガーナ、ケニア、セネガル、カーボベルデ及びコモロとの間で外相会談を実施いたしまして、ロシアによるウクライナ侵略への対応、また、安保理改革や、透明で公正な開発金融の重要性、こういったことについて議論を行い、アフリカ諸国と連携して対応していくということを確認したところでございます。
 アフリカの首脳や閣僚、そしてさらにビジネス関係者は、TICADのプロセスを通じたこうした日本の姿勢や取組に理解と賛同を示していると認識しております。
 今お話があったように、他国による対アフリカフォーラムが多数存在する中で、TICADはまさに先駆的かつ主導的な役割を果たしてきたわけです。TICADは持続的にプロセスとして取り組むということが重要だと考えておりまして、応援いただいている先生方の御意見もいただきながら、関係省庁と連携して今後もTICADのプロセスを推進して、これまで培われてきた日・アフリカ関係を一層深化させてまいりたいと考えております。
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鈴木貴子#10
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 自民党の中にもTICAD・PTというものを立ち上げさせていただいております。この三十年の節目に当たって、やはり見直すべきは見直しながら、共にウィン・ウィンな形にしてまいりたい、このように思っております。また、夏までに我々の考えというものも取りまとめさせていただきたいと思っておりますので、その際には是非、大臣、直接我々の提言、申入れ、また意見交換に御対応いただきますようにお願いをいたしたいと思います。
 そして、今日は働き方改革について質問をさせていただきたいと思っております。
 外交を進めていく上で、様々な技術が進歩していく中でありますけれども、やはり人だからこそできる外交、人でしかできない外交というものがあると思っております。
 そういった意味で、昨今、学生の官僚離れ、昔は、もしかしたら霞が関で働くというのは一つのステータスであったり夢であったかもしれませんが、今、それがだんだんと影を潜めていっているというようなこともよく聞こえてきます。また、若い層の離職率が高まっている傾向にあるとされておりますが、外務省としては、早期又は若い世代の離職者の理由、どのようなものがあると認識されていらっしゃるのか、教えてください。
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志水史雄#11
○志水政府参考人 お答え申し上げます。
 若手職員の中途退職につきましては、それぞれ事情が異なり、複合的な理由による場合も多いと承知しております。
 その上で申し上げますと、特に、最近の若手職員の中途退職におきましては、長時間労働により家庭との両立が難しいなどといった、働き方やワーク・ライフ・バランスに起因するものが主な理由の一つとなっております。
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鈴木貴子#12
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 まさに、長時間労働、ワーク・ライフ・バランス、いわゆる、よくブラック霞が関という言葉を何度となく我々も耳にしたことがあると思いますが、非常にそこの部分を外務省としても危機感を感じていただいていることと思っております。
 私自身、副大臣のときに、若手の職員をグループにして、全二年目の職員と意見交換をさせていただきました。日々の業務で感じていること、不条理に思っていることを闊達に意見交換できたと思っておりますが、そのときに私が強く印象に残っているのは、やりがいが感じられないという言葉なんです。私は、ここは、周りにいる者、つまり、先輩、そしてまた官房長、もちろん大臣、今日は政務官もいらっしゃいますけれども、の努力というかアイデア等々で何とかなる部分もあるんじゃないかと思っております。
 これは是非、今日は大臣と秋本政務官もいらっしゃいますし、高木政務官もいらっしゃいますが、あえてお願いをしたいと思います。是非とも、政務官等々が表敬だとか会談を行われるとき、若い職員を同席させていただきたい。大臣も是非お願いを。例えば、レクの際なんかも、そこにいてやり取りを聞かせる、携わらせる、こういったことだけでも、ああ、自分は外務省に入ったんだということを感じるだけでも、若い人たちというのは、小さなきっかけかもしれないけれども、大きなやりがいにつながっていくことと私は信じています。
 そして、私も副大臣時代に、自分でできることはそれなりに努力もさせていただいたと思いますが、もう一つ、是非、大臣は難しいと思いますが、政務官はできると思うんです。
 相模大野の研修所に私は足を運びまして、そこでもやり取りをさせていただきました。そのときに、例えば、初めて私は、実は終電がなくなっても十二時てっぺんを回らないとタクシー券が使えないんだ、これは何のために待たなきゃいけないんだという声を聞いて、それはおかしいということで、善処していただきました。今は、個々の省員の使う終電がなくなったタイミングでちゃんとタクシー券が使える。つまり、できることはまだまだあるんです。
 リーダーシップが問われているということで、大臣、答弁を求めませんけれども、是非ともこの部分をお含みいただき、できることから取り組んでいただきたいと思います。
 質問でありますけれども、危機感を感じていただいている、二〇二一年の二月には業務合理化推進室、二〇二二年四月にはデジタル化推進室が立ち上がりました。箱はできました。しかしながら、それだけでは十分ではない。働き方改革であるとかワーク・ライフ・バランス、この目的を果たすためには、例えば専門人材の活用などもあると思うんですけれども、何が必要と考えられるか、現場の意見をどのように捉えていらっしゃるか、教えてください。
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志水史雄#13
○志水政府参考人 お答えを申し上げます。
 委員御指摘のように、当省におきまして、業務合理化推進室、デジタル化推進室を設置するなどの改革を推進しているところでございます。
 この改革を更に推進するために必要なことと考えているものとして、この改革を進めていく中心となる官房課室を更に体制強化を図っていくこと、それとともに、職員の意識の変化を進めることが重要であると考えており、特に、幹部、管理職員が改革の推進は自らの職責であることを強く認識すること、また、不要となった業務の廃止や業務プロセスの見直しを不断に行うことについて全省員が問題意識を持つことなどを徹底していくことが必要であると考えております。
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鈴木貴子#14
○鈴木(貴)委員 大臣、是非一言いただきたいんですけれども、やはり人が足りないんだと思います。
 海外で、今、私は、WPSといって、ウーマン・ピース・アンド・セキュリティーということで、アメリカなどと、国防省とも定期的に意見交換などをさせていただいているんですが、そのときに教えていただいたのが、国務省、そしてまた軍においては、抗堪性であるとか組織力の維持のためには、不眠不休ということはさせないんだ、逆に、交代制、シフト制をしいて、それぞれの人間が最大限の能力を発揮できる環境というものを整えていくということが組織だ、組織力なんだということをおっしゃっておられました。やはり、コンピューターではありませんから、チャットGPTではありませんから、人間、省員は休まないといけないと思うんですね。
 そこで、大臣、シフト制なんというのは、まさに日本だとマンパワー、数がおりませんのでできないと思いますが、これまでの枠組みにとらわれない大胆な働き方改革といったものが必要だと思います。省員が、若手が辞めたくないと思うような前向きなメッセージを是非お願いいたします。
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林芳正#15
○林国務大臣 今のお話を聞いておりまして、たしか、ライスさんが大統領補佐官のときに、大統領に対して、あなたはぎりぎりまで寝ていてください、その間にできることを私がやります、あなたには私がやったことを見て決断を下すという大事な仕事がありますから、その決断がベストなものであるように十分休んでください、こういうことが何かの本に書いてございました。まさに、チャットGPTとは違って、人間は休まなきゃいけない、こういうことであろうというのを端的に表した事例だと思いますが、我々が山積する外交課題に対応するために、やはり、人的体制を含めて、外交・領事実施体制の抜本的強化は大事でございます。鈴木先生がいらっしゃった頃から、いろいろな予算の要求も含めて、そういう足腰予算ということで頑張ってきたところでございます。
 同時に、先ほど、若手の職員を陪席させる。俺たちはやらせてもらえなかったといって中二階ぐらいの人が少し嫉妬するかもしれませんけれども、しかし、いろいろなことがそんなにハードルなくできることを追求していくということは大変大事だろうというふうに思います。
 入省式のときに、大変目を輝かせてみんな入省してきている、その姿を我々は見ているわけですから、これがいい方向にどんどんどんどん伸びていくようにするということは、外交力を最大化する上で大変大事だと思っておりますので、前例、固定観念にとらわれることなく、業務状況に応じた柔軟な人員配置、それから徹底した業務の合理化、効率化、さらに業務分担の見直しをしっかり進めていきたいと思っております。
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鈴木貴子#16
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 是非とも大臣のリーダーシップで、今のような抜本的な大胆な改革、そしてまた、若い省員が、志を持って入ってきた省員がやりがいを感じられる、大きな外交ですから一朝一夕とは言いませんが、しかしながら、日々の業務の中で、ああ、自分は貢献できているんだ、自分は感謝されているんだということがにじみ出るような外務省であってほしいなと強く思います。
 最後に一問、これは邦人保護であります。
 外務省と孤独対策でありますが、実は、海外の邦人援護統計によりますと、二〇一九年、直近の在外邦人の死亡理由は、傷病に次いで自殺が二番目に多くなっております。これは何も二〇一九年だけでなく、全体的な長期の傾向として二番目の理由として自殺が出てきております。これはゆゆしき事態であると思っています。
 国内において、今、自殺対策推進、そしてまた孤独政策が進められております。在外にいる日本人に対しても同じような支援、また目配り、気配りの政策というものが私は必要だと強く思っております。
 おかげさまで、外務省の方から、チャット等々による二十四時間相談窓口など、連携をしていただいております。実際にこの取組は月平均で三百件ほど相談が寄せられている、そしてまた、自殺念慮が高い人も一定程度いるということも聞こえてきております。
 この取組をまずどう評価されているのか、そして、この取組を単発ではなくて持続的にやっていくという意味では予算化ということも非常に重要だと思っております。あわせて、是非とも大臣から、これについても前向きな答弁のみよろしくお願いいたします。
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林芳正#17
○林国務大臣 在外邦人の保護、支援は外務省の最も重要な責務の一つでありまして、各在外公館の領事自身が在外邦人からの個別の悩みや相談に応じるなど、問題の解決に向けて取り組んでおります。
 今お話のありました、SNS等で在外邦人からの相談を受け付けている国内五つのNPO、これを外務省また在外公館のホームページ等で紹介して在外邦人の間で周知を図るとともに、これらNPOとの間で緊急連絡体制を確立するなど、NPOと連携した取組を進めてきております。
 こうしたNPOとの連携の取組が在外邦人の孤独、孤立を予防して、また、在外邦人から寄せられる様々な相談へのきめ細やかな対応につながっていると評価をしておりまして、引き続き、これらのNPOと緊密に連携しながら、在外邦人の保護、支援に努めてまいりたいというふうに思っております。
 また、予算対応ということでございましたが、外務省として、在外邦人から寄せられる相談にきめ細やかに対応していくために、在外公館職員による対応に加えて、相談対応の最前線に立つNPOの活動にしっかりと寄り添うことが重要だと考えておりまして、必要な施策を不断に検討してまいりたいと思っております。
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鈴木貴子#18
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 この取組を副大臣時代に強くお願いをして、安藤局長も今日来ていただいていますが、大変な御尽力をいただきました。
 これをやって初めて在外で暮らす日本人の虐待の事案が見つかった、そしてまた関係各所と連携ができたという実績もあります。まだまだ見えない課題、聞こえてこない課題、こういったことにも全力を挙げていただきますようにお願いを申し上げまして、私の質疑とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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黄川田仁志#19
○黄川田委員長 次に、吉田宣弘君。
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吉田宣弘#20
○吉田(宣)委員 おはようございます。公明党の吉田宣弘でございます。
 本日も質疑の機会を賜りましたこと、感謝を申し上げます。
 早速ですが、質疑に入らせていただきます。
 さて、ロシアによるウクライナ侵略は、一年以上経過したにもかかわらず、いまだに続いております。世界はこの事実を対岸の火事とはみなしてはおりません。日本もこの事実について将来への戒めとして備えていかなければならないこと、これは言うまでもないことだと思っております。
 この点、ロシアは、ウクライナ侵略の一年以上前からウクライナの政府機関や重要インフラなどの情報システムやネットワークに侵入をして、破壊的サイバー攻撃の準備を進めてきたと見られます。加えて、昨年二月二十四日の侵略開始の一か月程度前からは、破壊的なサイバー攻撃や大規模なDDoS攻撃を開始していたということを聞いております。
 ここに、DDoS攻撃とは、複数のコンピューターから標的のサーバーにネットワークを介した大量の処理要求を送ることで、サービスを停止してしまう攻撃と聞いております。DDoS攻撃を受けると、サーバーやネットワーク機器などが、サーバーに大きな負担がかかるため、ウェブサイトへのアクセスができなくなったり、ネットワークの遅延が起きたりするというふうにお聞きしています。
 特に、ウクライナ侵略の前日には約三千のシステムを対象とした大規模な破壊的サイバー攻撃を実施したほか、侵略の当日には、ウクライナを含む欧州地域をカバーする衛星通信を使用不能としたとのことでございます。侵略開始後も、同一地域、セクターを対象とした物理的攻撃とサイバー攻撃とが近接した時期に発生するなど、物理とサイバー攻撃の手段の組合せにより、対象の機能低下や社会の混乱を起こそうとしている可能性が高いと思われます。
 現代の軍事行動は非軍事の手段を伴ったハイブリッド戦であることを直視し、備えを構築することは政府の責任であると思います。この点、今申し上げたウクライナの例から分かるのは、サイバー攻撃というものは、この対象は国家ばかりではないということです。電気、ガス、公共交通機関などの重要インフラ、国民の生命を直接預かる医療機関などの民間も攻撃の対象になっています。
 例えば、二〇二一年五月、米国コロニアル・パイプラインのシステムに侵入をし、データが暗号化され、身の代金が要求された事件、この事件では、パイプラインが一週間にわたって操業が停止した。石油製品の流通が東海岸でほぼ停止し、一時、混乱状態が発生をしたとお聞きをしました。
 また、昨年二月、国内でも、大手自動車メーカーに関連する企業のネットワークに侵入を許してしまい、データが暗号化された。この関連企業と大手自動車メーカーとの間で納品する部品の数や時期といったデータのやり取りができなくなって、昨年の三月一日は、大手自動車メーカーの車を製造している全ての工場が停止をしたとのことでございます。
 さらに、昨年九月に、デジタル庁や地下鉄事業者にDDoS攻撃が行われ、一時的にサイトの閲覧ができないような障害も発生しています。
 加えて、記憶に新しいのが、昨年十月、ランサムウェアの攻撃により医療機関の電子カルテシステムに障害が発生し、一時、急患以外の診療を停止するとともに、新規外来患者の受入れを停止せざるを得なかった事態も発生しています。
 このランサムウェアとは、主にメールやウェブサイト経由で感染し、パソコン内のデータやファイルを暗号化させ、パソコンやスマートフォンをブロックするといった被害を及ぼすコンピューターウイルスで、暗号化を解除するために、パスワードと引換えに身の代金を要求するために使われるとお聞きしています。
 このような状況の下、サイバーセキュリティーに対する体制強化、体制整備というのは私は喫緊の課題であろうと思っております。政府にはこの体制整備への対応をしっかり図っていただきたい、求めたいと存じますが、この点、政府は、本年一月三十一日、内閣官房にサイバー安全保障体制整備準備室を設置したとお聞きをいたしました。
 国のサイバーセキュリティーに対する司令塔機能の大幅な強化を目指す第一歩であると推察いたしますが、政府として、強化された司令塔機能をどのようにイメージしておられるかについて、お答えできる範囲で結構でございますので、国民の皆様の安心につながるような、分かりやすい答弁をお願いしたいと思います。
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小柳誠二#21
○小柳政府参考人 お答えいたします。
 近年のサイバー空間における厳しい情勢を踏まえますと、我が国の政府機関や重要インフラ等に対し、安全保障上の懸念を生じさせる重大なサイバー攻撃が行われるおそれがございます。
 こうした重大なサイバー攻撃は、国民の安全と安定した経済社会活動を確保するために可能な限り未然に排除するとともに、発生してしまった場合には、被害の拡大を防止する必要がございます。
 このような観点から、昨年十二月に国家安全保障戦略を閣議決定し、政府機関等のシステムのセキュリティー強化、能動的サイバー防御の導入、これらに必要となる組織や法制度を含む体制の整備等に取り組み、サイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させていくことといたしました。
 政府としては、これらの取組を実現、促進するために、内閣サイバーセキュリティセンターを発展的に改組し、サイバー安全保障分野の政策を一元的に総合調整する新たな組織を設置することといたしております。
 本年一月三十一日付で内閣官房に設置したサイバー安全保障体制整備準備室におきまして、国家安全保障戦略の具体化についてしっかりと検討を進めてまいります。
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吉田宣弘#22
○吉田(宣)委員 御答弁ありがとうございます。
 しっかりとした体制整備、力強く進めていただきたく存じます。
 次に、外務省や在外公館に対するサイバー攻撃、このようなものが行われたら、単純に業務に支障を来すのみならず、重要な外交情報を盗まれたり、緊急事態において情報伝達に支障を来し、国内外の国民の生命が危険にさらされることもあり得るかもしれません。外務省におかれましては、サイバー防御にも徹底して備えていただきたく存じます。
 そこで、外務省におけるサイバーセキュリティーについて、説明できる範囲で結構でございますので、御答弁をお願いしたく存じます。
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大槻耕太郎#23
○大槻政府参考人 お答えいたします。
 サイバー攻撃により我が国の重要な外交情報が窃取されれば、国民の生命や財産が危険にさらされるのみならず、他国や国際機関との信頼関係が損なわれるおそれもあることから、当省では、サイバーセキュリティー対策に特に万全を期してございます。
 外務省では、政府の統一基準に基づき策定いたしました外務省サイバーセキュリティーポリシーにのっとりまして、所要の対策を講じております。
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吉田宣弘#24
○吉田(宣)委員 技術的なことはなかなか、相手に手のうちを知られてしまうのでこれ以上答弁は求めませんけれども、しっかり体制を整え、サイバーセキュリティー、頑張っていただきたいと思います。
 次に、ハイブリッド戦における非軍事の方法として、認知戦という概念も登場をしております。
 ロシアによる偽旗作戦という言葉は、もう既に多くの国民が耳にしたことがあるのではないかと思います。攻撃対象国の心理に影響を与え、軍事目的の達成を促進する作戦であると認識をしております。極めてこそくな手段であると憤りも覚えますが、軍事目的達成のためのオペレーションの一つである以上、冷静にそのような戦略を講じてくることについて理解しておくことも安全保障の一つの重要な観点であろうと思っております。
 さらに、例えば、この認知戦と言われるものの中で、私、防衛研究所が発行している中国安全保障レポート二〇二三というものを、文献をちょっと見させていただいたんですけれども、この中に、中国では世論戦、心理戦、法律戦の三つの、三戦を軍事オペレーションに取り入れていると拝見いたしました。これらの戦略は、今から十年以上前の二〇〇五年の八月に既に人民解放軍の中で発表され、研究が進められているようでございます。
 さきの偽旗作戦は、この三戦における心理戦に含まれていると思われますが、こういったこともしっかり政府として認識をしておくことは非常に重要だと思っております。
 その上で、大切なことは、インテリジェンス機能の強化であると私は考えます。認知戦に対抗する重要な方法がインテリジェンスにあるのではないでしょうか。このことは、外交情報を扱う外務省において、より重要であると考えます。
 加えて、昨年末に閣議決定した国家安全保障戦略には、「偽情報等の拡散を含め、認知領域における情報戦への対応能力を強化する。その観点から、外国による偽情報等に関する情報の集約・分析、対外発信の強化、政府外の機関との連携の強化等のための新たな体制を政府内に整備する。さらに、戦略的コミュニケーションを関係省庁の連携を図った形で積極的に実施する。」とございました。ここにおいては、外務省の果たす役割も極めて重要である、多いと思われます。
 そこで、外務省にはこのインテリジェンス機能を強化していただきたく存じますが、林外務大臣からお受け止めをお聞きさせていただければと思います。
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林芳正#25
○林国務大臣 昨年末に決定をされました国家安全保障戦略におきまして、情報機能の強化について、人的情報、公開情報等、多様な情報源に関する情報収集能力を大幅に強化する、こういうふうにされておりますことも踏まえまして、外務省としても、情報機能強化のための予算、人員の充実強化に鋭意努めてきております。
 少し具体的に申し上げますと、令和五年度の政府予算案において、国際情報統括官組織については、前年度の約七億五千二百五十四万円から増額をして八億四千百八十五万円計上しております。
 加えまして、外務省は、世界全体に実館ベースで百五十四の大使館と六十七の総領事館、さらには十の政府代表部を設置しておりまして、ここにおける幅広い情報源、人脈を有しております。外務省の強みであるこれらの在外公館等を通じて、日頃から情報収集、分析の強化に取り組んでおります。
 さらに、インテリジェンスにおける公開情報の活用、これは情報戦への対応の観点からも極めて重要だと認識しておりまして、令和四年度補正予算及び五年度政府予算案において、AIを活用した公開情報収集、分析のための新たな予算、これを合計約三億三千万円計上しておるところでございます。
 国際情勢に関する情報収集、分析能力の重要性、これはますます高まっていくと思っておりまして、外務省としても、引き続き様々な形で情報機能の一層の強化を図ってまいりたいと考えております。
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吉田宣弘#26
○吉田(宣)委員 大臣、ありがとうございます。
 AIなどの最新技術を駆使した形でのインテリジェンス機能の強化について、改めて私もうれしく存じますし、しっかり進めていただければと思います。
 次に、話題は変わりますけれども、元徴用工問題について質問をさせていただきます。
 まず、先日韓国政府から発表された解決策についてですが、日本の政府の立場は一貫して揺るぎがないということがはっきり分かります。その上で、韓国政府から示された未来志向の日韓関係に進むための一つの方向性であり、今後の日韓関係においてプラスになると予想されることから、評価していいのではないかと私は思っております。
 私も、昨年の臨時国会における予算委員会において、ASEANが行われたカンボジアのプノンペンにて岸田総理が韓国の尹錫悦大統領と会談に臨まれた成果について質問したところ、岸田総理から、旧朝鮮半島出身労働者問題に関しては、私と尹大統領からそれぞれの外交当局に対し、協議の加速を、今年九月、今から言うと昨年の話です、昨年指示を出しました、この指示を受けて進められている協議の進展を踏まえつつ、懸案の早期解決を図ることで改めて一致をした、会談の中でこういった一致を見たということであります、なお、これを受けて、昨年の十一月二十四日ですが、日韓局長協議が実施されたところです、引き続き、我が国の一貫した立場に基づき、韓国側と緊密に意思疎通を図っていきたいと考えていますとの答弁がありました。
 日韓両政府の努力がこの度結実したものだと敬意を表するものであります。
 ただ、日韓関係は、過去に、韓国の政権交代により国家間の約束事がほごにされた経緯があります。今後、韓国政権に交代が起きようとも、国家間の約束事が遵守される、このことはある意味当然のことであるにもかかわらず、これを担保するようなことが必要であるのではないかというふうに思いますが、林外務大臣に答弁をお願いしたいと存じます。
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林芳正#27
○林国務大臣 政権交代があった場合という他国の内政に関する事項については、政府としてお答えすることは適切でなく、差し控えたいと思います。
 その上で申し上げれば、韓国政府は、今後、国内のプロセスを行いつつ、原告の理解を得るべく最大限努力するとしております。
 今後、措置の実施とともに、日韓の政治、経済、文化等の分野における交流、これが力強く拡大していくこと、これを期待しておりまして、そうした観点から、引き続き意思疎通をしてまいります。
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吉田宣弘#28
○吉田(宣)委員 ありがとうございます。
 次に、北朝鮮によるミサイル発射は相変わらず頻繁に行われています。暴走する北朝鮮に対して、日本の安全保障の基軸である日米同盟に加えて、日韓の協力関係の側面からも対峙することにより、北朝鮮への抑止力はより高まると思われます。
 そこで、これを契機に、日韓のみならず、日米韓、この三か国の協力関係をより強固なものへと発展させていただきたく存じますが、林外務大臣に決意をお聞かせいただければと思います。
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林芳正#29
○林国務大臣 北朝鮮が前例のない頻度と態様で弾道ミサイル等の発射を繰り返していること、これは我が国の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であるとともに、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦であります。
 こうした北朝鮮によるミサイル発射を含めて、地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米韓三か国の間では、首脳会合、外相会合を始めとして、重層的に連携を深めてきております。
 直近では、先月十八日の北朝鮮によるICBM級弾道ミサイル発射を受けて日米韓外相会合を行いまして、私とブリンケン米国国務長官及び朴振韓国外交部長官との間で、北朝鮮への対応に関し一層緊密に連携していくことを確認をいたしました。
 日米韓三か国の連携、これは北朝鮮への対応を超えて地域の平和と安定にとっても不可欠であり、今後とも連携を強化してまいります。
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