経済産業委員会

2023-05-24 衆議院 全89発言

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会議録情報#0
令和五年五月二十四日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 竹内  譲君
   理事 井原  巧君 理事 岩田 和親君
   理事 関  芳弘君 理事 細田 健一君
   理事 落合 貴之君 理事 山崎  誠君
   理事 小野 泰輔君 理事 中野 洋昌君
      石川 昭政君    稲田 朋美君
      今枝宗一郎君    上川 陽子君
      岸 信千世君    小森 卓郎君
      國場幸之助君    杉田 水脈君
      鈴木 淳司君    土田  慎君
      冨樫 博之君    長坂 康正君
      深澤 陽一君    福田 達夫君
      堀井  学君    牧島かれん君
      松本 洋平君    宗清 皇一君
      山際大志郎君    山下 貴司君
      吉田 真次君    大島  敦君
      櫻井  周君    階   猛君
      田嶋  要君    馬場 雄基君
      山岡 達丸君    足立 康史君
      遠藤 良太君    前川 清成君
      中川 宏昌君    鈴木 義弘君
      笠井  亮君
    …………………………………
   経済産業大臣       西村 康稔君
   内閣府大臣政務官     鈴木 英敬君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局参事官)            新発田龍史君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    角野 然生君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            小林 浩史君
   参考人
   (株式会社商工組合中央金庫代表取締役社長)    関根 正裕君
   経済産業委員会専門員   藤田 和光君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十四日
 辞任         補欠選任
  石井  拓君     岸 信千世君
  上川 陽子君     深澤 陽一君
  宗清 皇一君     杉田 水脈君
  菅  直人君     階   猛君
  篠原  孝君     櫻井  周君
同日
 辞任         補欠選任
  岸 信千世君     石井  拓君
  杉田 水脈君     宗清 皇一君
  深澤 陽一君     上川 陽子君
  櫻井  周君     篠原  孝君
  階   猛君     菅  直人君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 中小企業信用保険法及び株式会社商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
     ――――◇―――――
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竹内譲#1
○竹内委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、中小企業信用保険法及び株式会社商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として株式会社商工組合中央金庫代表取締役社長関根正裕君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁総合政策局参事官新発田龍史君、中小企業庁長官角野然生君及び中小企業庁事業環境部長小林浩史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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竹内譲#2
○竹内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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竹内譲#3
○竹内委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。落合貴之君。
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落合貴之#4
○落合委員 立憲民主党の落合貴之でございます。
 本日は、中小企業信用保険法及び株式会社商工組合中央金庫法の一部を改正する法律案の審議ということで、トップバッターで質問させていただきます。
 今回の質問を準備するに当たりまして、過去の議事録を取り寄せて、見ましたら、私は、当選以降、八年半で十三回、商工中金について取り上げていることに気づきました。
 それで、国会議員になって初の質問も実は商工中金についてで、このままだとモラルハザードになっちゃうんじゃないかと。答弁されていたのが、政務官だった関筆頭でした。
 それを見返したわけですけれども、ただ、状況は、組織の形態、悪い部分も残してきたことでやはりモラルハザードが起こって、大きな不祥事も実際にその質問の後に起こっているわけでございます。
 元々、経緯を振り返りますと、二〇〇六年に商工中金の完全民営化が決まりました。リーマン・ショックそれから東日本大震災で、危機対応業務をやる政府系の金融機関は今後も必要だということで、完全民営化は二回延期になりました。そして、二〇一五年、第二次安倍内閣におきまして法改正が行われまして、実質的には無期限で、完全民営化をいわば先送りするという法律が通ったわけでございます。
 商工中金は政府系金融機関として必要だと国会で繰り返し説明がなされる中で、七年前、二〇一六年の秋くらいから続々と不祥事が発覚をいたしました。そのときの社長は元経済産業事務次官の方で、副社長は元国税庁の長官の方でありました。長年の天下り先にいわばなっていた、無理やり、必要以上に存在意義が強調され過ぎてしまったのではないかというふうに私は思っています。
 大規模な不祥事の発覚後に、今日お越しいただいております関根社長を民間からお招きしまして、経営再建がある程度なされて、この度の法改正、政府が保有株式を売却するというような法改正が行われるわけでございます。
 商工中金の存在が、天下り先の確保が大きな目的になってしまって、実態に合わない経営が行われてきた、そのことによって組織のガバナンスが利かなくなってしまったのではないかと思います。
 大臣、歴代の事務次官が社長に就いてきたというようなこと、そういったことから組織の存続自体が目的になってしまっていたのではないかということについて、大臣、いかがでしょうか。
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西
西村康稔#5
○西村(康)国務大臣 商工中金のこれまでの経緯について、誰よりも詳しい落合委員であります。商工中金のいわばファンとして、叱咤激励の意味での御質問だと思います。
 今御説明ありましたけれども、様々な不祥事あり、また、一時期、二〇一五年当時、財務状況も悪かったということもあり、いろいろな背景の中で、保有株式を売却せずに政府は来たわけであります。そうした中で関根社長が就任され、改革を進めてくる中で、政府が商工中金の株式を保有する意義が低下してきたということもあり、今回、このような法案を提出させていただいております。
 そして、御指摘の商工中金の人事の件でありますが、商工中金の取締役は、まず、取引先代表者や社外取締役等で構成される人事委員会の審議と答申を受ける、それから、社外取締役が過半を占める取締役会で選任議案を決定した上で、株主総会において選任されるというプロセスを踏んで決定される仕組みとなっております。特に、代表取締役については、選任された取締役会において代表取締役の選定の決議が行われ、その決議を主務大臣が認可するというプロセスを踏むことになっております。
 という中で、適材適所でふさわしい人材が選ばれてきたものというふうに思いますけれども、もう御案内のとおり、国家公務員の再就職につきましては、国家公務員法上、第三者機関であります再就職等監視委員会による厳格な監視の下、各府省による再就職のあっせん等は禁止されておりますので、商工中金の取締役候補者として、選定に当たっても経産省によるあっせんはないということで聞いておりますので、これまで、ふさわしい人材がこのプロセスを経て選任されたものというふうに認識をしております。
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落合貴之#6
○落合委員 法律にはひっかかっていないということですけれども、これは、株式会社化する前においては、理事長がずっと基本的には経産省からの方、それから副理事長は大蔵省からの方、そのルールどおりに、株式会社化されても、代表取締役社長は経産省の方、それから副社長は財務省の方と、きっちりすみ分けもなされているわけです。ちなみに、今、社長、副社長は官僚OBは就いていませんが、専務は経産省、常務は財務省という形で、ずっとこの伝統は残っています。
 これは、しっかりしたプロセスで選任されたという説明はされたとしても、誰がどう見ても、各省庁からの指定席になってしまっているということは明らかだと思います。
 それで、こういう状況で、でも商工中金は政府系金融機関である必要がある、危機対応業務がそれなりの量あるということを、アベノミクスの下でも、景気がいいと政府は言っているにもかかわらず、個別には危機対応業務はたくさんあるんだというようなことを商工中金については言ってきたわけです。
 実際には、危機対応融資というのは、商工中金の内部で、書類の改ざんや自作によって、実際には必要ないものまで全部、危機対応融資ということで処理をしていたわけです。従業員が約三千八百人なわけですけれども、この件で処分された従業員は八百名以上です。三千八百人の組織で八百名以上も処分を受けました。この規模の不祥事を起こした民間金融機関というのはあるんでしょうか。政務官、いかがですか。
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鈴木英敬#7
○鈴木大臣政務官 お答え申し上げます。
 委員御案内のとおり、商工中金と民間金融機関では取扱業務が異なっておりますので、処分事例に関する単純比較は難しいと考えておりますが、その上で、いずれにしましても、商工中金の本事例につきましては、長期間にわたって多数の職員が不正行為を行い、監査部等の本部の複数部署が不正行為の隠蔽に関与した等の点で、重大かつ異例な事案であったものと認識しております。
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落合貴之#8
○落合委員 三千八百人中八百名が処分を受けた、二割以上の職員が処分されているわけです。これは、はっきりとした証拠がないと処分しないと思いますので、ほかにもグレーな方もいらっしゃったと思います。普通、民間の金融機関であれば、お取り潰しになってしまうんじゃないかなというふうに思います。しかし、取り潰されませんでした。
 そもそも、中小企業庁が検査、監査をしてきたわけです。それから、金融庁もしてきました。不正を見抜けなかった責任、これは経済産業省や中小企業庁にあった、大きな責任があったということでよろしいですね。
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西
西村康稔#9
○西村(康)国務大臣 危機対応業務で不正事案、二〇一六年に危機対応融資の水増しが発覚をしたわけであります。この背景は、まさに政府系金融機関としての甘えがあったものというふうに私ども認識をしております。
 そうした下で、その後、経産省、財務省、金融庁の三省庁で解体的な出直しをしていくということの下に、民間の関根社長を迎え、検討会で様々議論をしてきたわけであります。
 現場の隅々までなかなか経産省として監督することは難しいわけでありますけれども、いわば、繰り返しになりますが、政府系金融機関としての甘えが全体としてあったということだと思いますし、その背景には、やはり、おっしゃるような、経産省としても十分に厳しい目で見てきたのかという部分は、我々、改めてこれからも問い直していかなきゃいけないというふうに思います。
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落合貴之#10
○落合委員 三千八百人中八百人が処分されるような事態で、書類の改ざんや自作が行われてきたわけです。これをずっと見抜けなかったわけです。それについて検査、監査が甘かった。商工中金も悪いんですけれども、それを監督する中小企業庁や経産省の責任も大きくあったんじゃないでしょうか。いかがですか。
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西
西村康稔#11
○西村(康)国務大臣 当時の状況をもう一度よく見直さなきゃいけないと思いますが、まず、商工中金内で甘えがあり、水増しがあり、それをチェックできなかったということ、これが組織的な大きな問題であったということであります。
 そして、そういう事態を招いてしまったことからいえば、これは幅広く言えば、当然、中小企業庁、役所側にも、監督なり日常の活動の中での様々な課題があったものというふうに思います。
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落合貴之#12
○落合委員 なので、検査体制等、不十分なところがあったと。それ以降も見直したでしょうが、今後も気をつけていきますということでよろしいですね。
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西
西村康稔#13
○西村(康)国務大臣 その後、民間から関根社長を迎えて、様々な改革がこの間進められてきております。そうした中で、私ども、政府として株式を保有することの必要性、意義が低下してきたということで、今回、民営化に向かって進み出すわけでありますので、そういう意味で、商工中金の体制も整ってきている、改革が進んできた。そして同時に、私どもも改めて、政府の株を保有することを、今後売却をしていくわけでありますので、そうした中で、一定期間は株式を持つ、二年以内ということでありますから、まだ持つわけでありますが、引き続き、この商工中金の改革を進めていく姿をしっかり見ていく、これは監督を含めてしていくということで進めていきたいと思っております。
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落合貴之#14
○落合委員 私が伺っているのは、商工中金自体も反省して改革をしているんです。ただ、所管は経産省で、しかも、検査をするのも中小企業庁がやってきたわけです。これだけ大規模な書類の改ざんをしていても、見つけられなかったわけです。それについて、しっかりと責任が中小企業庁側にもあったと認めるか。
 ちなみに、当時発覚したときの世耕大臣は、責任がありましたということで、大臣の報酬も一部カットしています。当時は経産省の体制にも責任があったというふうに認めています。大臣もそれは認めますね。
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西
西村康稔#15
○西村(康)国務大臣 御指摘のように、当時、世耕大臣は俸給の二か月分を自主返納し、また、事務次官、中小企業庁長官も厳重注意処分ということで俸給の一〇%、二か月分をそれぞれ自主返納しております。
 御指摘のように、そうした不祥事、水増しなど不正事案を防げなかったことについて、当時、商工中金を監督指導する主務省として重く受け止めてそうした対応を取ったということで、私自身も理解しております。
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落合貴之#16
○落合委員 まだ政府が株を持ちますからとかいう答弁でしたけれども、今回は、政府は株は手放しますけれども、経産省の所掌の中に入ったままになるわけですし、完全民営化ではありません。ですから、人ごとではなくて、経産省もびしっと線を引いて、しっかり役割を果たすという姿勢でいっていただかなければならないわけです。
 一番最初に指摘したように、元事務次官が歴代の社長になっていたら、中小企業庁長官は元部下がなるわけです。部下が元事務次官に対して厳しく言えるのか、そういう体制がもう何十年も続いてきたわけです。そういうなれ合いの状況があって、それでこういう大きな事件が起きた。ですから、私は、経産省、通産省の商工中金に対する姿勢、これに大きな問題があったというふうに思います。
 次、金融担当の政務官にも伺いますが、金融庁も金融機関を相手としての検査をしてきたわけです。これだけ大規模な不正が、民間金融機関では起こるようなことは普通はあり得ないわけです。これが政府系金融機関では起きました。金融庁の責任もあるんじゃないでしょうか。いかがですか。
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鈴木英敬#17
○鈴木大臣政務官 お答え申し上げます。
 金融庁としましても、不祥事件の前から、預金者保護、信用秩序の維持、そういう観点から商工中金のモニタリングを行ってまいりましたが、結果として、不適切な業務運営の根本原因であるところの内部統制あるいはガバナンスについて十分な指摘を我々は行えなかったということについて、反省すべきところは反省すべきであるというふうに考えております。
 その後、金融庁におきましては、外部からの情報の分析の高度化など、モニタリング手法の向上を図っておるところでありますけれども、今後も、様々な御指摘を踏まえまして、モニタリングの高度化に取り組んでまいりたいと考えております。
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落合貴之#18
○落合委員 念のための確認ですが、今は、経産省と財務省だけではなくて、金融庁からも取締役を、OBの派遣をしています。しっかりそこは、なれ合いではなくて、線引きをして、厳しく対応するということでよろしいですね。
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鈴木英敬#19
○鈴木大臣政務官 お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたとおり、今回、こういう重大かつ異例な事件があったということの中で、我々、預金者保護、信用秩序の維持という観点で所管をしておりますけれども、そこは大変重要な点でありますので、委員の御指摘も踏まえて、しっかりとした対応を取っていきたいと思います。
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落合貴之#20
○落合委員 民間金融機関と比べたら、大きい地銀と同じぐらいの規模でございます。そして、完全民営化されるわけでも今回ありません。日本の金融機関に対して大きな影響を商工中金の存在は与えますので、是非しっかりとした対応をお願いできればと思います。
 それでは、その次に、今後の商工中金についてお伺いできればと思います。
 本日は、関根社長にお越しをいただきました。商工中金の不祥事を受けて、元経産事務次官の当時の社長は辞任をされました。そして、民間から関根社長が就任をされて、組織を立て直して、そして今回、コロナ禍においての危機対応も私は評価されるべき内容であるというふうに考えています。
 過去になかったようなこの規模の不祥事を起こした政府系金融機関の立て直しというのは、今まで事例がなかったことだと思うんですが、ここまで立て直してきた改革の中身について、ポイントを伺えればと思います。
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関根正裕#21
○関根参考人 お答えいたします。
 まず、過去の不祥事の原因は、営業店への過度な業績プレッシャー、危機対応業務を武器として利用したこと、そしてコンプライアンス意識の低下、ガバナンス体制の欠如であったと認識しております。
 私も、この商工中金の立て直しのために、新たなビジネスモデルの確立など様々な手を打ってまいりましたが、就任以来、私が心血を注いだことは、コンプライアンスを第一とする組織風土改革であり、職員の意識改革でございます。
 風通しのよい組織で、一人一人の職員が自主性を持って、中小企業のお役に立つというミッションを体現できる組織へ変革することが重要であり、これがなければ真の意味での立て直しにはならない、組織改革、ビジネスモデル改革の大前提であると認識しておりました。
 具体的には、まず、営業店の割当てをなくし、各営業店がお客様にどう貢献するかという観点で、自主的に目標を作ることに変えました。そして、この計画は、管理職だけでなく、営業店の職員全員で作成するような仕組みにいたしました。また、個人ごとの数値目標、いわゆるノルマの設定もなくし、自律的、自主的に仕事ができるような仕組みに変えました。私自身、営業店のマネジメント層に対して、数字の話は一切せず、マネジメントの在り方を話すようにしてまいりました。部下が結果を出すためのマネジメント、部下がどう生き生きと仕事できるかを考えるように対話をしてまいりました。また、ダイバーシティーも積極的に進めてまいりました。女性職員が活躍できる場や、中途採用も積極的に実施してまいりました。
 こうした取組の効果は、三百六十度評価や職員のエンゲージメント調査などの活用により、定期的に確認をしつつ、定着を図ってまいりました。その結果として、組織風土が変わったと感じております。
 組織風土改革は一朝一夕に実現できるものでないと認識しておりますが、これが実現できたことが、商工中金が立ち直った最大のポイントであると承知しております。もちろん、この思いはこれからも変わりませんし、これがしっかりと定着するよう、引き続き努力してまいりたいと思っております。
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落合貴之#22
○落合委員 一歩ずつ一歩ずつ改善されているというふうに思います。
 一つ今後心配なのは、この法改正後も、改正案の二十二条の三のところに、民営化後も危機対応業務を実施する責務が課されるわけでございます。組織の特徴として、やはり危機対応業務を中心にやってきたので、民間の金融機関と比べると、破綻懸念先、要管理先、要注意先、特に要注意先がかなり多いわけで、今言った三つ足すと多分四割ぐらいに達していると思います。民間金融機関と比べたら、財務状況は余りよくない状況なわけです。
 こういった中で、政府が株を一%も持たない状況で、役割としては危機対応業務を実施する責務が課される、絶対にやらなきゃいけないということになるわけですが、このバランスというか、この財務状況のままこの責務を課されるということで、役割を果たしていくことは可能というふうに考えているかどうかについて伺えればと思います。
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関根正裕#23
○関根参考人 お答えします。
 まず、財務状況について、要注意先以下が多いということでございます。私どもは非常に査定を厳格にやっておりまして、通常、一期赤字になっても、民間ですと、改善が見込まれるということであれば正常先のままにするんですが、私どもは、一期赤字になっても要注意先にするということで、非常に保守的に厳格にやっております。かつ、個人向けのローンがないので、住宅ローン等もございませんので、まさに中小企業向けの融資ということの特徴の中からそういう高さになっているというふうにも言えるというふうに考えております。
 また、この危機対応業務を引き続き担うことができるのかという御指摘でございますけれども、私、就任してから、新たな経営改革プログラムに取り組み、危機対応業務に依存せず、民間金融機関とは差別化された新たなビジネスモデルの確立に挑戦をしてまいりました。その後、コロナ禍が起こり、新たなビジネスモデル確立の中で磨き上げた事業性評価力も生かして、不正を起こさないようにして危機対応業務を実施してまいりました。この新たなビジネスモデルとの両立ができたことから、今後も両立できるものと考えております。
 なお、昭和恐慌の中小企業運動から生まれた当金庫にとって、セーフティーネット機能はDNAであり、今後も当然に発揮していくべきものと考えております。危機対応業務も引き続き担ってまいる所存であり、法律上の責務継続も当然のことと認識しております。加えて、商工中金の根本規範である定款に規定することを、六月に開催される定時株主総会で付議することといたしております。
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落合貴之#24
○落合委員 こういう形の金融機関がないので、試行錯誤にはなっていくと思います。
 大臣に伺います。
 民間の金融機関になったとしても、危機対応業務は責務としてやってもらうわけです。もちろん、バックアップは経産省としてしていくということでよろしいですね。
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西
西村康稔#25
○西村(康)国務大臣 今、御説明もありましたけれども、まさに中小企業のための商工中金改革ということで、商工中金自身も、組織としてのいわばDNAとして危機対応、危機時の資金繰り支援を担っていく、そうした意思を表明しておりますし、御指摘のように、法律でしっかりと明記をしているところであります。
 そして、今回の改正法案では、商工中金が的確に危機対応業務を実施できるよう、危機対応準備金の制度は存置をすることとしております。
 加えて、この危機対応準備金については、リーマン・ショックの際の危機対応融資の残高の減少度合いを加味し、過去に一度返納したところはありますけれども、新型コロナで再度、危機対応業務を発動した際は、危機対応のための予算措置、これは令和二年度に二次補正で約四千億円も行っていたところであります。
 以上を踏まえて、今回の改革後も、危機対応業務については、危機対応準備金とともに万全な仕組みとなるよう、我々としても努めてまいりたいというふうに考えております。
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落合貴之#26
○落合委員 今後の将来についてなんですが、金融機関の経営をしていくに当たって、直近の経営も重要なんですけれども、こういう将来像に向かっていくということも重要だというふうに思います。地銀や地域金融機関の方々から意見を伺うと、民業圧迫になるんじゃないかというような懸念も多くされていることは確かだと思います。
 中長期的に、どういう金融機関を目指して経営をされていくのかについて、ポイントを伺えればと思います。
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関根正裕#27
○関根参考人 お答えします。
 まず、今後の商工中金の経営としては、中小企業の中長期的な構造改革課題、例えばDX、GX、グローバル化、人材不足、産業再編等が考えられますが、これらが高度化、多様化する中で、地域を支える金融機関の対応力や動向に呼応しながら、地域貢献を共通価値にした、中小企業専門金融機関としての役割が重要であると承知しております。
 具体的には、中小企業のニーズが大きいと考える出資業務の強化、人材不足、DX支援など、新たな取組を強化してまいりたいと考えております。
 例えば、商工中金では、二〇二二年度に出資専門チームを社内に創設いたしました。外部から招聘した専門人材をリーダーに据えて、出資業務を強化しているところでございます。今回の改革により出資業務において支援範囲、対象が広がることを生かして、これまで以上に再生企業等への出資業務を拡充してまいる所存です。
 また、中小企業の企業価値向上に向けたDX支援については、業務範囲の拡充も踏まえ、金融機能とも融合した中小企業向けのデジタル基盤となり得るサービスの構築を目指してまいります。昨今、SaaS業者等が提供するサービスは飛躍的に高度化しておりますが、それらを活用したシステム化やIT化を進めることができない企業は多く、何から手をつければいいか分からないといった声も聞かれております。こうした企業がワンストップで会計や受発注管理等の様々なSaaSサービスを利用できるプラットフォームとなるシステムを構築し、さらには、そのプラットフォームの中で商工中金を含む金融機関、専門家による経営支援や金融サービスの提供を行うことを目指し、検討、準備を進めてまいります。
 このように、今回の改革も生かし、ビジネスモデルの一層の高度化、深化をさせていくことに加え、不断の経営の合理化、効率化、経営戦略と連動した人的資本経営の推進、これらにより、強みである全国ネットワークや事業性評価を強力に磨き上げることとともに、それらを支えるシステムインフラを強化すべく刷新してまいる考えでございます。
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落合貴之#28
○落合委員 中盤から後半にかけておっしゃったことは、古きよき間接金融を現代版にするという形で、私は、非常に重要であり、日本の地域金融機関の、成功すればお手本になるというふうに思います。是非模索をしていくべきだというふうに思います。
 前段おっしゃったこと、これは私は、注意して行っていかなきゃならないというふうに思っています。出資とか事業再生、企業再生なんですが、ちょっと離れて見てみるといいことのように思えるんですけれども、実際にやっている具体例を見てみますと、リストラして、企業価値を高めてファンドなどに売る。結局、事業が商品化されて、企業が商品化されて、金融市場の中で売られるようなことが、特に平成の時代、行われてきたわけです。これが果たして地域経済の役に立ってきたのかというと、私は疑問だと思います。短期的には価値が、不良債権を減らすですとか、あったかもしれませんが、三十年もこれが行われてきたということは、デメリットの方が大きくなっている。平成のこの金融のビジネスモデルは改めていかないと、私は、日本経済を良好な状況に持っていけないと思います。
 政府の審議会のアドバイザーの方々も、平成のビジネスモデルでもうけてきた人たちが入っていることは確かです。その方々の言っていることは新しいようで実は古いモデルだというふうに思いますので、是非そこの部分は取捨選択をして経営判断をしていくべきだというふうに私は思います。
 次に、経産大臣に伺います。
 政府の保有株式は、今、四六%ちょっとございます。上場するのであればマーケットに売ればいいわけですけれども、組合金融ですので、不特定多数の方々に株を売るわけではないわけでございます。こういった中では、例えば不当廉売が行われたりですとか、いろいろ注意をしなきゃいけないことがあると思います。こういった政府の保有株を売却するに当たって注意しようと思っていること等ございましたら、御答弁いただければと思います。
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西
西村康稔#29
○西村(康)国務大臣 御指摘のとおり、現在、政府は商工中金株式の四六・五%に当たります一千十六億円を出資しているところでありますが、その株式につきましては、国会での御審議を経て改正法案が成立すれば、公布から二年以内に全部売却することが政府の基本方針であります。
 その手順としては、他の政府保有株式の売却事案と同様に、改正法案の成立後、まずは財政制度等審議会国有財産分科会におきまして売却スキーム等について御審議をいただいた後に、分科会の決定に基づいて政府保有株式の処分を進めていくことになります。
 あわせて、政府保有株式の全部処分に向けて、株主資格を有する方々への積極的な情報提供、そして、全国中小企業団体中央会からの要望を踏まえて、中小企業のための金融機関という根幹を変えない範囲において、株主構成の多様化を図る観点から、中小企業団体中央会などの中小企業を支援する機関も株主資格の対象とする政令の改正などを行うことを検討しているところであります。
 このような政府保有株式の全部処分に向けた取組について、政府としても適切に進めてまいりたいというふうに考えております。
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