法務委員会

2023-05-31 衆議院 全141発言

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会議録情報#0
令和五年五月三十一日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 伊藤 忠彦君
   理事 谷川 とむ君 理事 藤原  崇君
   理事 牧原 秀樹君 理事 宮崎 政久君
   理事 鎌田さゆり君 理事 寺田  学君
   理事 沢田  良君 理事 大口 善徳君
      青山 周平君    東  国幹君
      五十嵐 清君    石橋林太郎君
      岩田 和親君  英利アルフィヤ君
      奥野 信亮君    加藤 竜祥君
      熊田 裕通君    鈴木 馨祐君
      田所 嘉徳君    高見 康裕君
      土田  慎君    平口  洋君
      平沼正二郎君    深澤 陽一君
      山下 貴司君    渡辺 孝一君
      鈴木 庸介君    中川 正春君
      山田 勝彦君    吉田はるみ君
      米山 隆一君    阿部 弘樹君
      市村浩一郎君    漆間 譲司君
      日下 正喜君    平林  晃君
      浅野  哲君    鈴木 義弘君
      本村 伸子君
    …………………………………
   法務大臣         齋藤  健君
   内閣府副大臣       和田 義明君
   総務大臣政務官      中川 貴元君
   法務大臣政務官      高見 康裕君
   最高裁判所事務総局総務局長            小野寺真也君
   政府参考人
   (内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官)          榊原  毅君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 原  典久君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 友井 昌宏君
   政府参考人
   (こども家庭庁長官官房審議官)          野村 知司君
   政府参考人
   (総務省自治行政局長)  吉川 浩民君
   政府参考人
   (法務省大臣官房司法法制部長)          竹内  努君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    金子  修君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    松下 裕子君
   政府参考人
   (法務省人権擁護局長)  鎌田 隆志君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 西山 卓爾君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           原口  剛君
   法務委員会専門員     白川 弘基君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月三十一日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     渡辺 孝一君
  熊田 裕通君     青山 周平君
  鳩山 二郎君     平沼正二郎君
  阿部 弘樹君     市村浩一郎君
  鈴木 義弘君     浅野  哲君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     熊田 裕通君
  平沼正二郎君     土田  慎君
  渡辺 孝一君     岩田 和親君
  市村浩一郎君     阿部 弘樹君
  浅野  哲君     鈴木 義弘君
同日
 辞任         補欠選任
  土田  慎君     鳩山 二郎君
    ―――――――――――――
五月三十日
 民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第六〇号)(参議院送付)
同月二十九日
 民法・戸籍法の差別的規定の廃止・法改正に関する請願(大河原まさこ君紹介)(第一二四〇号)
 同(櫛渕万里君紹介)(第一二四一号)
 子供の性虐待・性搾取被害悪化の現状に鑑み子供の尊厳と人権を守るための国際的連携の強化と国内関係法規の早期改正に関する請願(寺田学君紹介)(第一二六五号)
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(荒井優君紹介)(第一二九二号)
 同(井坂信彦君紹介)(第一二九三号)
 同(大石あきこ君紹介)(第一二九四号)
 同(大河原まさこ君紹介)(第一二九五号)
 同(鎌田さゆり君紹介)(第一二九六号)
 同(菊田真紀子君紹介)(第一二九七号)
 同(櫻井周君紹介)(第一二九八号)
 同(寺田学君紹介)(第一二九九号)
 同(西村智奈美君紹介)(第一三〇〇号)
 同(山岡達丸君紹介)(第一三〇一号)
 同(米山隆一君紹介)(第一三〇二号)
 同(安住淳君紹介)(第一三二五号)
 同(石川香織君紹介)(第一三二六号)
 同(枝野幸男君紹介)(第一三二七号)
 同(金子恵美君紹介)(第一三二八号)
 同(神谷裕君紹介)(第一三二九号)
 同(佐藤公治君紹介)(第一三三〇号)
 同(白石洋一君紹介)(第一三三一号)
 同(たがや亮君紹介)(第一三三二号)
 同(徳永久志君紹介)(第一三三三号)
 同(柚木道義君紹介)(第一三三四号)
 同(湯原俊二君紹介)(第一三三五号)
 同(渡辺創君紹介)(第一三三六号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一三五六号)
 同(小沢一郎君紹介)(第一三五七号)
 同(菅直人君紹介)(第一三五八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三五九号)
 同(福島伸享君紹介)(第一三六〇号)
 同(道下大樹君紹介)(第一三六一号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三六二号)
 選択的夫婦別姓の導入など、民法・戸籍法改正を求めることに関する請願(大河原まさこ君紹介)(第一三二二号)
 民法を改正し、選択的夫婦別氏制度の導入を求めることに関する請願(鈴木敦君紹介)(第一三二三号)
 同(古川元久君紹介)(第一三二四号)
 同(前原誠司君紹介)(第一三六三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 民事関係手続等における情報通信技術の活用等の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第六〇号)(参議院送付)
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件
     ――――◇―――――
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伊藤忠彦#1
○伊藤委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官榊原毅君、内閣府大臣官房審議官原典久君、警察庁長官官房審議官友井昌宏君、こども家庭庁長官官房審議官野村知司君、総務省自治行政局長吉川浩民君、法務省大臣官房司法法制部長竹内努君、法務省民事局長金子修君、法務省刑事局長松下裕子君、法務省人権擁護局長鎌田隆志君、出入国在留管理庁次長西山卓爾君及び厚生労働省大臣官房審議官原口剛君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#2
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#3
○伊藤委員長 次に、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局総務局長小野寺真也君から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤忠彦#4
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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伊藤忠彦#5
○伊藤委員長 この際、裁判所の記録の保存・廃棄の在り方に関する調査検討結果について最高裁判所当局から報告を聴取いたします。小野寺総務局長。
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小野寺真也#6
○小野寺最高裁判所長官代理者 裁判所の記録の保存・廃棄の在り方に関する調査検討の結果につきまして、御報告を申し上げます。
 最高裁判所は、神戸連続児童殺傷事件等、社会の耳目を集めた少年事件の記録を二項特別保存に付さずに廃棄していたことなど、記録の保存、廃棄をめぐる一連の問題を重く受け止め、有識者委員会を立ち上げて調査、検討を行ってまいりました。昨年十一月二十五日に第一回の会合を開催し、以降、去る五月二十三日まで合計十五回の会合を重ね、同月二十五日、有識者委員会において了承いただきました調査報告書を、最高裁判所事務総局として公表した次第でございます。
 最高裁判所は、これまでの記録の保存、廃棄の実情や、特別保存に付さずに廃棄した原因等を明らかにするため、報道機関から問合せのあった少年事件や憲法判例百選に掲載された民事事件など、合計百四件の個別事案について、当時の関係職員に対するヒアリングを行いました。また、全ての高地家裁を対象としたアンケート、神戸連続児童殺傷事件の被害者御遺族である土師守さんを始めとした関係者、専門家の方からの御意見の聴取なども行いました。
 これら調査の結果からは、令和二年の運用要領策定前の問題として、裁判所組織の中で、歴史的、社会的意義を有する記録の国民の財産としての価値に目が向けられることなく、保存期間が経過した記録は原則として廃棄するとの考え方、特別保存に付するのは極めて例外的な場面であるという消極的な姿勢が醸成、定着していたことが明らかとなりました。また、二項特別保存について、安定的、確実な判断を行っていくための認定プロセスや、具体的かつ客観性を持った認定基準がなかったことなど、認定プロセスや基準の在り方に問題があったことも影響しておりました。
 これらの問題は、平成四年の運用通達発出の頃からの最高裁判所の不適切な対応に起因しております。当時、最高裁判所は、特別保存の記録の膨大化の防止に取り組むべきとの強いメッセージを各庁に発するなどしており、これにより、裁判所内にあった原則廃棄の考え方や特別保存への消極的な姿勢を強めることとなりました。その後も、最高裁判所は、認定プロセスや基準の整備など、運用の適正化を図るための指導等も行っておりませんでした。下級裁判所を指導監督する立場として、最高裁判所の対応は誠に不適切であったと考えております。
 令和二年に、各庁で認定プロセスや基準を定めた運用要領が整備され、二項特別保存の件数が大幅に増加するなど、運用は相当程度改善されたことがうかがえます。
 他方で、運用要領の策定後においては、本来、既に終局している事件の記録について遡って運用要領の基準を当てはめること、これを私どもは遡及適用と呼んでおりますけれども、そのために必要となる過去の日刊紙への掲載状況を確認する作業等が積極的に講じられておりませんでした。
 このような遡及適用の問題について、最高裁判所は、問題意識は持っていたものの、各庁に対して明確に方針を示すなどの対応をせず、その結果、多くの庁において、既に終局している事件の記録について、運用要領の日刊紙二紙掲載基準に該当するか検討することなく漫然と廃棄されてしまいました。このように、遡及適用の問題についても、最高裁判所の不適切な対応に起因したものであります。
 ただいま申し上げた問題点や原因を踏まえまして、今後の記録の保存、廃棄の在り方について御説明をいたします。
 裁判所は、歴史的、社会的意義を有する記録を二項特別保存により適切に拾い上げる枠組みを改めて構築し、裁判所自らによる安定的、確実な判断に加え、常設の第三者委員会を通じて国民の意見や専門家の知見を取り入れて、適切な運用を確保していくことを目指してまいります。
 そのための取組ですが、組織に定着した考え方、姿勢を改善すべく、第一に、記録を保存する意義を組織的に共有してまいります。記録の中には、歴史的、社会的意義を有し、国民共有の財産として後世に引き継ぐべきものが含まれております。このことを組織的に共有するための方策として、規程に、記録を保存する意義を明記した理念規定を追加したいと考えております。
 第二に、常設の第三者委員会を設置するということであります。歴史的、社会的意義を有する記録を適切に二項特別保存に付し、後世に引き継いでいくためには、裁判所の判断を国民の意見や公文書管理等の専門家の知見等も取り込んだものとしていく必要がございます。そこで、法曹関係者や法学者、報道関係者等の有識者のほか、アーカイブズ学の専門家などにより構成される常設の第三者委員会を立ち上げ、国民目線での意見を反映していくことを想定しております。
 第三に、国立公文書館への移管の拡大です。現在は民事訴訟事件の記録など一定の範囲で移管しておりますが、民事、家事、少年という事件種別を問わず、歴史的公文書として速やかな移管が可能となるよう、移管対象の拡大等を検討することとし、内閣府や公文書館との協議を進めてまいります。
 また、認定プロセスや基準につきましては、可能な限り全国一律のものとなるよう見直していくことを予定しております。その際には、認定プロセスについては、二項特別保存に付すべきものは保存期間の満了を待たずに直ちに認定を行う形に改め、基準については、日刊紙の地域面を含めた掲載状況を確認することや、事件担当部申出の範囲を拡大することを検討してまいります。
 以上申し上げた取組のほか、特別保存の適切な運用の確保に向けて、体制の整備や支援等に取り組んでまいります。
 まず、令和二年の運用要領策定時には、遡及適用の問題に対する対応が不十分でありましたことから、最高裁判所においてしっかりと指針を示していくことを予定しております。
 また、外部からの特別保存の要望を促進するための取組として、裁判所のホームページからの容易な申出を可能とすることや、特別保存の判断結果について要望申出を行った方に通知をすること、広く国民の皆様に継続的な広報活動を行っていくことなどを検討してまいります。
 さらに、職員に対する職責に応じた研修等を継続的に行い、理解を深めていくことも行ってまいります。
 今回の一連の問題は最高裁判所による不適切な対応に起因しており、後世に引き継ぐべき記録を多数失わせてしまったことについて、深く反省をし、事件に関係する方々を含め、国民の皆様におわびを申し上げます。
 有識者委員会からは、補足的な意見として、今回の問題は、裁判所の記録管理に対する国民の信頼を大きく揺るがせたものであること、過去を検証し、そこから得られた教訓を生かし、特に組織に存する構造的な問題を改善していくことが信頼回復のために不可欠であること、今後は、新たに設置される第三者委員会の意見を参考にしつつ、最高裁が先頭に立って、関係職員においても現場の視点から改善に努め、これらの取組が実を結び、同様の問題が再発しないことを心から望むものであるなどと指摘を受けているところであります。
 最高裁判所としましては、このような有識者委員会からの意見を重く受け止め、現在保存に付しているものを含め、歴史的、社会的な意義を有する記録を後世に確実に引き継いでいくために、将来にわたって記録の保存、廃棄の適切な運用が確保されるよう、関係諸規定について速やかに改正作業を進めていくとともに、裁判所における体制の整備等を行ってまいります。
 また、今後の運用状況を踏まえ、更なる改善点がないか等、不断の見直しをしてまいりたいと考えております。
 報告は以上でございます。
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伊藤忠彦#7
○伊藤委員長 これにて報告は終わりました。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉田はるみ君。
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吉田はるみ#8
○吉田(は)委員 立憲民主党の吉田はるみです。
 今、最高裁判所からの謝罪をしっかりお伺いさせていただきました。ここに至るまで、最高裁の方でも、様々な調査、そして葛藤もおありになったんだろうというふうにお察しを申し上げます。
 そこで、私が、これから先、こういったことが二度と再発しないように、私なりにいろいろ考えました。持ち時間も限られていますので、具体的にお伺いしていきたいというふうに思います。
 まず、令和二年まで特別保存の具体的、客観的基準がなかったということなんですけれども、過去のことではありますが、これは私、ちょっと民間出身者としては信じられなかったです。これだけ全国に裁判所がある中で、かつ、司法といえば、三権分立、民主主義の基盤である大切なところだと思うんですね。
 考えてみると、裁判所の裁判官を始め、職員さんが全国にいらっしゃると思うんですが、誰からも声が上がらなかったんでしょうか。これはちょっとおかしいなとか、このまま機械的に廃棄していいのかなと。民間では、改善という形で、あれ、おかしいと言ったら、現場から声が上がり、常に改善の努力をするんですけれども、裁判所の場合、こういった声は上がらなかったんでしょうか。お伺いします。
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小野寺真也#9
○小野寺最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
 委員から御指摘をいただきました件につきましては、下級裁から特別保存に対する意見があったかどうか把握しておらず、明確にお答えすることはできませんが、いずれにいたしましても、令和二年に各庁において運用要領が策定されるまで、最高裁において特別保存の基準を更に具体的かつ客観性を持ったものにするための具体的な検討がされたことはないものというふうに認識しておるところでございます。
 このことの背景には、報告書にも御報告したとおり、裁判所組織の中で、歴史的、社会的意義を有する記録の国民の財産としての価値に目が向けられることなく、保存期間が経過した記録は原則として廃棄するという考え方、特別保存に付するのは極めて例外的な場面であるという消極的な姿勢が醸成、定着していたことにあるものと考えているところであり、このような状況を生んだのは、最高裁の不適切な対応に起因するものと考えているところでございます。
 委員から、組織の硬直化というような御懸念もいただいたというふうに理解しているところでございますけれども、私どもといたしましても、御指摘の点を含めて問題意識を持って、しっかりと裁判所内部での取組を行い、将来にわたって記録の保存、廃棄の適切な運用が確保されるよう積極的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
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吉田はるみ#10
○吉田(は)委員 裁判所の中にもおかしいなというふうに思う方が、心ある方がいらっしゃると思います。そういった現場の声をしっかり酌み上げることに取り組んでいただきたいんですが、今、小野寺総務局長もおっしゃいました、国民の財産という意識が欠けていたのではないかということなんですけれども、これは、二〇二二年十一月二日の衆議院法務委員会で寺田委員が、この廃棄された事件記録というのは誰のものですかということを問うたときに、まさに小野寺総務局長が、裁判所が保有しております記録は国のものでありまして、それはすなわち国民のものであるというふうに理解しておりますと、こう明言していただいたところから、私は今回の謝罪につながる大きなきっかけになったというふうに理解をしています。是非ここの点は全裁判所の中で共有していただきたい、そのようにお願いを申し上げます。
 そこで、令和二年、これが出てからもまだ廃棄された書類がありましたよね。もう一歩ちょっと踏み込んで伺います。
 裁判記録の廃棄の際、これは伺ったんですけれども、元帳ですね、元々こういう記録がありますという元のデータと、そして、今記録してある、紙のものですので、書庫というんでしょうか、そこにあるものと突き合わせるというふうに聞きました。ここにそごはありませんか。一つも紛失していないと言えないと、私、聞いたんですけれども、ちょっとこれは聞き逃すことができないなというふうに思ったんですが、保存期間中に失われた書類、そのほかにも、この元帳とそれから現物と突き合わせたときのそごはありますか。
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小野寺真也#11
○小野寺最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
 最高裁判所として、保存期間中に記録の所在が不明となったことが判明したような場合に、各庁において、必要に応じて上級庁の方に、高裁などに相談をしながら対応するということになってございますが、最高裁に対して全ての報告が来るという仕組みにはなっていないものでございますので、具体的にどれだけのものが所在不明になっているのかということについて把握しているわけではございませんけれども、そういう事例がないわけではないというふうに理解しております。
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吉田はるみ#12
○吉田(は)委員 やはりこれは、私、とても問題だと思います。どういう意図か分からないですけれども、裁判記録が破棄されるのか、あるいは、その書庫から持っていかれるのか。なくなっているということは、これは私はやはり大問題だと思うんですね。もう一度調査していただきたいというふうに思うのですが、是非、そこに取り組んでいただけるかどうか伺います。
 今、高裁の方には連絡が行っているけれども、最高裁の方には来ていないということでしたが、これは国民の財産ということがはっきりしたわけですから、やはり、せっかく謝罪まで、最高裁、ここまでやってくださったわけですから、今、この現物の元データとそして保存の書類の間にそごが、そごというか、失われたものがあるかもしれない、これは盗難なのか廃棄なのか分かりませんけれども、私は、これも含めて、まさに今、ここに取り組んでいただきたいと思うのですが、調査を実施していただけないでしょうか。
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小野寺真也#13
○小野寺最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
 各庁で保存中の記録につきましては、事件記録等保存規程やその運用通達に基づきまして、適切に保存を継続していかなければならないものであり、保存期間中に記録の所在が不明となった事案の把握の在り方につきましては、委員の御指摘の点も踏まえまして今後検討してまいりたいというふうに考えております。
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吉田はるみ#14
○吉田(は)委員 小野寺総務局長、期待しています。本当に、これが私は司法への信頼回復になっていくのではないかなと思うんですね。
 私、気になりました。今回、まさに小野寺総務局長が国民の皆様に対して謝罪するそのニュースを見て、うわあとちょっと思ったんですね。こんな形で最高裁の謝罪を見るというのは、私は初めてかななんて思ったんですよ。
 改めてちょっと、これまで最高裁が、何度というんですかね、謝罪したのか調べてみましたところ、一九八一年安川事件、一九九四年印鑑偽造事件、二〇一四年裁判所職員採用試験における採点処理のミス、二〇一六年特別法廷問題、二〇二一年最高裁判所判例集の誤記、欠落という形で謝罪をされています。
 これをちょっと改めて私は見てみて、一九八一年から十三年後の一九九四年、それから二十二年後、ここは間が空いているんですね。しかし、ここから、二〇一六年から二〇二一年の謝罪の間までは五年、そして二〇二一年から二二年の謝罪の間までは一年、そして今回の件です。ちょっと私、あら、こんなに謝罪されているのかと逆に驚いたんですけれども、特に近年、大変頻発しているように感じます。
 これは、済みません、質問通告していないんですけれども、この状況を、小野寺総務局長、どのように捉えていらっしゃいますでしょうか。
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小野寺真也#15
○小野寺最高裁判所長官代理者 お答えいたします。
 突然のお尋ねでございますので、過去の状況についてつまびらかに承知しているところではございませんけれども、最高裁といたしましては、問題が生じたときには、きちんとその点について御説明を国民の皆様に差し上げ、反省すべきところは反省するという姿勢で臨んでいるというふうに承知しております。問題があれば、しっかり御説明をして、そして判断をしていくという姿勢で今後とも……(吉田(は)委員「頻発していると思われますか」と呼ぶ)
 そこが、頻度がどうかというのについて私の方からちょっとお答えするのは差し控えさせていただきますが、いずれにいたしましても、しっかりと問題があればお応えをしていくという姿勢で臨んでまいりたいというふうに思っております。
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吉田はるみ#16
○吉田(は)委員 明らかにちょっとこのところ、五年、一年、また一年以内という形で、私はちょっと頻発していると。これは客観的な見方ですね。
 問題が発生したらということを今おっしゃっていただいたんですけれども、問題が発生する前に是非それを防ぐような、先ほど私、申し上げました、組織が硬直化していないか。私のような者が申し上げるのは甚だ僭越かもしれませんけれども、これはやはり、司法への信頼、本当に大事だと私は思います。三権分立、そして民主主義の本当に基盤であり、司法に対して絶対的な信頼を是非つくっていただきたいという思いで、私は、先ほどの元帳と現物の書類、ここにそごがあることも、是非この際全て調べていただいて明らかにしていただいて、そして国民の皆様に御報告をいただきたいということをお願い申し上げます。
 このようなことで、ちょっと時間が押してきましたので、最後に一つだけ法務大臣に伺います。
 こんなことが発生しているのも、紙ベースで保存されているわけなんですけれども、もう普通に国民の皆さんが、そんなの電子保存にすればいいでしょうというお声があります。
 実際、裁判記録の保存、これは電子保存が有効であるというふうに思いますが、その一点だけ、法務大臣のお考えを伺います。
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齋藤健#17
○齋藤(健)国務大臣 最高裁判所が五月二十五日に公表した報告書においても、事件記録の中には、歴史的、社会的な意義を有するものも含まれており、そのような記録については、事件処理の必要性を超え、国民共有の財産として保存し、後世に引き継いでいく必要がある、そういう指摘があるわけであります。
 委員御指摘のとおり、事件記録の保存、廃棄の適切な運用を確保するための方策として、事件記録を電子保存すること、これも考えられることだと思っています。もっとも、現在紙媒体として保管されている事件記録をデジタル化することについては、その作業に伴う事務負担は多分膨大なものになろうと思いますし、電子化した記録と紙の記録との関係性等、様々な検討課題があると考えられるということであります。
 こうした課題があることから、報告書の中では、事件記録の管理の適切な運用を確保するための方策として、常設の第三者委員会の設置ですとか、国立公文書館への移管対象の拡大などに言及がされているというふうに承知をしています。
 私としては、最高裁判所は、今回の一連の記録廃棄の問題について、事件関係者の方々を含む国民の皆様におわびをし、今後、将来にわたって記録の保存、廃棄の適切な運用の確保に向けた取組を進める旨を明らかにされていると承知をいたしておりますので、法務大臣としては、その取組を見守ってまいりたいというのが申し上げられるぎりぎりのところかなというふうに思っています。
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吉田はるみ#18
○吉田(は)委員 是非、法務大臣としてということをおっしゃっていただいたんですけれども、当然、裁判の内容とか、そういうことに政治家が全く口出しするべきではないと私は思います。ただし、こういった事務的なものであり、この裁判記録は国民の財産というところですので、そこは法務大臣も、一政治家として国民の利益、財産を守っていただくよう動いていただきたいなというふうに思います。
 必要ならば、私は、これはきちんと予算をつけて電子化すべきというふうに考えております。来年度の予算要求に入れていただきたいなと思っているんですが、これを聞いているとちょっと時間がなくなりますので、八月、概算要求になるかと思うんですが、是非この点は入れていただきたいということをお願い申し上げます。
 限られた時間、残りの時間で、今度はちょっと、今日は人権局に関してお伺いしたいと思います。
 私、司法の専門家でもなく、一国民として感じたのが、法務省には人権擁護局があるんだ、積極的に人権擁護に取り組んでくださっているんじゃないかというふうに感じていた一人なんですけれども、数字だけ教えてください。昨年一年間の法務省の人権擁護機関に寄せられた人権相談件数及び人権侵犯事件数、つまり相談件数と事件になったもの、何件か教えてください。
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鎌田隆志#19
○鎌田政府参考人 令和四年に法務省の人権擁護機関に寄せられた人権相談件数は十五万九千八百六十四件であり、新規に救済手続を開始した人権侵犯事件の件数は七千八百五十九件となっております。
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吉田はるみ#20
○吉田(は)委員 すぐ聞きます。この中に、入管に関する人権相談はございますか。ありましたら件数を教えてください。
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鎌田隆志#21
○鎌田政府参考人 統計上、入管職員の職務執行に伴う人権侵害に特化した項目は設けておりません。入管職員の職務執行に伴う人権侵害に関する人権相談件数及び人権侵犯件数につきましては、統計上どうなっているかと申しますと、公務員等の職務執行に関するもののうち、警察官等の特別公務員、教育職員、刑務職員等を除いた、その他の公務員関係の、国家公務員の統計項目に含まれ得るところでございます。
 ちなみに、当該項目の令和四年の人権相談件数は八百三十件、人権侵犯事件の新規救済手続開始件数は十七件となっております。
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吉田はるみ#22
○吉田(は)委員 私、ちゃんと、今回入管法でも注目されましたウィシュマさんの事件もありました、人権擁護局がこの入管の中での人権侵害のことを、本当に私は真剣に捉えていただきたい。
 人権擁護局の方も、ちょっと私、職員の方を調べてみましたら、本省で二十八人、現場で二百七十三人、合計三百一人の方が、先ほどお話しになりました十五万件の人権相談、そして人権侵犯事件という意味では七千八百五十九件、この人数で対応して、一体どのぐらいの時間を一つの相談に費やしてくれているんだろうと、ちょっと不安になりました。相談は寄せられるけれどもスルーされているということがとても多いんじゃないかなというふうに思いました。
 今日はちょっと時間がないので、引き続き、質問の機会がいただけたときに、ここをちょっともう少し深掘りしていきたいんですが。
 私、まず、人権侵害に関するところで、ある方にお声を聞いたので、ちょっとこの点だけは今日御質問させていただきたいというふうに思います。
 その方は、政治活動をスリランカでやっていて、弾圧を受けられて、そこから逃げるということで来日したスリランカ人の方です、その方と結婚した日本人女性の方なんですが、結婚までに十一年間の交際を経て結婚されて、結婚して七年目の日本人女性の方からお話を伺いました。
 この方が、このスリランカ人の旦那さんが仮放免にあるということで、その仮放免の延長申請に入管に行った際にこう言われたそうです。結婚しているだけでは配偶者ビザは認められない、せめて実子がいれば別の話なんだけれどもねというふうに入管職員に言われたそうです。
 私は、まず、結婚というのは、子供のありなし、関係ないと思うんですね。婚姻する二人というのは、両者の合意によってのみ成立する結婚です。年齢上の理由からあるいは健康上の理由から子供を持ちたくても持てない人もいますし、逆に、子供を持たないという選択をする御夫婦だっているはずなんです。それをこの基準に出してくるということは、私は大変な問題発言だというふうに思うのですが、これは、法務大臣、今入管局に聞いてもあれですので、これは一般論としてしか多分お答えになれないと思うんですが、短く、こういうことは私はあってはならないというふうに思うんですが、法務大臣の御意見を伺います。
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齋藤健#23
○齋藤(健)国務大臣 個別の件について私がお答え申し上げているというふうに受け止めないでいただきたいんですけれども、在留特別許可にはやはりそれぞれ考慮事情があるわけでありまして、結婚していることについて、子供がいるかいないかについて、区別をしているわけじゃなくて、在留特別許可に考慮事情があるということでありまして、それについて職員が説明をするということ自体に問題があるとは私は考えていないわけであります。
 その上で、出入国在留管理行政に携わる職員は、当事者の方に対して、その方の状況に応じて適切な接し方をすべきであることは当然でありまして、従来からこの点については研修等を通じて徹底を図っているところでございます。
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吉田はるみ#24
○吉田(は)委員 入管施設の中でも、私、今回質問にはできなかったんですけれども、研修プログラムがあるということは伺いました。でも、こういうことをやはり軽々に言ったり、そのことによって在留許可の基準が設けられているとすれば、そもそも結婚というのは何なんだ、夫婦というのは何なんだ、私はそこの大きなところに立ち返ります。相手がどんな人であれ、結婚するとき、その二人が合意をして結婚し、一緒にいたいというふうに願うのは、これは私は当然の人権だと思っています。
 それで、このスリランカ人の男性なんですけれども、難民申請二回目です。今回の入管法の基準でいくと、もう三回目申請で強制送還になるかもしれないんですよ。この旦那さんも、うつ病になり、自殺未遂までして、かつ、その診断書もある、精神障害の二級の手帳もあるということで、こういう状況である方を強制送還するというのは、まさに人権侵害になる、人道に私は反するものだというふうに思います。
 最後に一つ聞きます。
 このように、二回目以降の難民申請の際、私、ちょっとびっくりしました、配偶者の欄がない書類だというふうに聞いたんですね。一回目の申請書類は結構詳しいもの、二回目は簡易なものというふうになっています。
 二つ聞きます。二回目の申請の審査のとき、きちんと一回目の審査の書類、内容を見ますか。また、一回目の審査のときの参与員と違う人がまた別の目で一回目、二回目の書類をしっかり審査しているのでしょうか、この点、お答えください。
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西
西山卓爾#25
○西山政府参考人 まず、二回目の難民認定申請の審査につきまして、一回目の審査に用いられました資料は当然精査するということにはなります。
 それから、一回目の審査と二回目の審査で参与員を分けて、区別しているかというのは、順次配点するという関係もございますので、必ずそのように配慮をして分配しているというわけでもございません。
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吉田はるみ#26
○吉田(は)委員 配偶者の欄はないということでよろしいですよね。
 ちょっと今、やはり、二回目申請している人、これはすごい思いで二回目申請していますよ。最初の参与員と違う人でないと多分納得できないです。
 同じ人だったら、もうどうせ一回目、見たから、二枚目の方だけ見てさっとやりますよ。今、参議院の方でも、一人何件審査しているのかというのが問題になっていますけれども、私、これはちょっと問題だと思います。是非、別の参与員の方にやっていただかなければ納得できません。
 この点、ごめんなさい、最後に一つだけ質問させていただきますけれども、この二回目申請者のうち、私、以前の法務委員会で、日本人配偶者のいる方は何人いますかと聞いたら、分かりませんというふうに聞かれたんです。
 これは質問通告もさせていただいたんですが、この二回目以降で日本人配偶者のいる方、夫婦として一緒にいたいと思っていらっしゃる方が結構いらっしゃると思うんですが、何人いますでしょうか、何組。
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西
西山卓爾#27
○西山政府参考人 私どもとしては、お尋ねのような数字につきましては、業務上統計を取っておりませんので、お答えは困難でございます。
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吉田はるみ#28
○吉田(は)委員 それはやはりおかしいですよ。どんな苦しい思いをして、自分のパートナーと引き裂かれるというのはどれだけの苦しみでしょうか。私は、これを真剣に取っていただきたい。御自分の、ちょっと西山次長がどうか分かりませんけれども、やはり自分の大切なパートナーと引き離されるというのは非常な苦しみですよ。
 紙ベースでこの申請書類があるということだったんですけれども、データベース化もしていないのかなとか、やはりそこに注目していないのかな、今、この入管法の中で、どうなるんだろうという、震えていらっしゃる方々の気持ちを、是非、西山局長、分かっていただけないでしょうか、調べていただけないでしょうか。
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伊藤忠彦#29
○伊藤委員長 西山次長、時間が来ていますので。
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