決算委員会

2023-05-10 参議院 全210発言

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会議録情報#0
令和五年五月十日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     金子 道仁君     柳ヶ瀬裕文君
 四月二十五日
    辞任         補欠選任
     青島 健太君     石井 苗子君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     森屋  宏君     広瀬めぐみ君
     上田  勇君     新妻 秀規君
     三浦 信祐君     塩田 博昭君
     石井 苗子君     梅村  聡君
     吉良よし子君     紙  智子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐藤 信秋君
    理 事
                滝波 宏文君
                三宅 伸吾君
                和田 政宗君
                野田 国義君
                石川 博崇君
                柴田  巧君
    委 員
                生稲 晃子君
                今井絵理子君
                岩本 剛人君
                越智 俊之君
                加田 裕之君
                佐藤  啓君
                進藤金日子君
                比嘉奈津美君
                広瀬めぐみ君
                宮崎 雅夫君
                山田 太郎君
                鬼木  誠君
                高木 真理君
                羽田 次郎君
                三上 えり君
                塩田 博昭君
                高橋 光男君
                新妻 秀規君
                梅村  聡君
                柳ヶ瀬裕文君
                竹詰  仁君
                芳賀 道也君
                紙  智子君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        鈴木 俊一君
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  西村 康稔君
   副大臣
       財務副大臣    秋野 公造君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  宮本 周司君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     山中 伸介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        亀澤 宏徳君
   政府参考人
       内閣府健康・医
       療戦略推進事務
       局長       西辻  浩君
       金融庁総合政策
       局長       栗田 照久君
       金融庁総合政策
       局審議官     堀本 善雄君
       金融庁監督局長  伊藤  豊君
       外務省大臣官房
       審議官      伊藤 茂樹君
       財務省主計局次
       長        前田  努君
       財務省関税局長  諏訪園健司君
       文部科学省大臣
       官房審議官    林  孝浩君
       文部科学省大臣
       官房審議官    永井 雅規君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    大坪 寛子君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    斎須 朋之君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    朝川 知昭君
       経済産業省大臣
       官房長      藤木 俊光君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  湯本 啓市君
       経済産業省大臣
       官房審議官    蓮井 智哉君
       経済産業省大臣
       官房審議官    田中 哲也君
       経済産業省大臣
       官房審議官    藤本 武士君
       経済産業省大臣
       官房福島復興推
       進グループ長   片岡宏一郎君
       経済産業省通商
       政策局通商機構
       部長       柏原 恭子君
       経済産業省産業
       技術環境局長   畠山陽二郎君
       経済産業省電力
       ・ガス取引監視
       等委員会事務局
       長        新川 達也君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    山田  仁君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       井上 博雄君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        定光 裕樹君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      松山 泰浩君
       中小企業庁事業
       環境部長     小林 浩史君
       中小企業庁経営
       支援部長     横島 直彦君
       国土交通省鉄道
       局次長      平嶋 隆司君
       国土交通省航空
       局安全部長    平井 一彦君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  大島 俊之君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第一局長   田中 克生君
       会計検査院事務
       総局第三局長   長岡 尚志君
       会計検査院事務
       総局第五局長   宮川 尚博君
   参考人
       株式会社日本政
       策金融公庫代表
       取締役総裁    田中 一穂君
       株式会社国際協
       力銀行代表取締
       役総裁      林  信光君
       日本銀行総裁   植田 和男君
       日本銀行理事   清水 誠一君
       原子力損害賠償
       ・廃炉等支援機
       構理事長     山名  元君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○令和三年度一般会計歳入歳出決算、令和三年度
 特別会計歳入歳出決算、令和三年度国税収納金
 整理資金受払計算書、令和三年度政府関係機関
 決算書(第二百十回国会内閣提出)
○令和三年度国有財産増減及び現在額総計算書(
 第二百十回国会内閣提出)
○令和三年度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 二百十回国会内閣提出)
 (財務省、経済産業省、金融庁、株式会社日本
 政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の部)
    ─────────────
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佐藤信秋#1
○委員長(佐藤信秋君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨九日までに、金子道仁君、青島健太君、上田勇君、三浦信祐君、森屋宏君、吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として柳ヶ瀬裕文君、新妻秀規君、塩田博昭君、広瀬めぐみ君、梅村聡君及び紙智子君が選任されました。
    ─────────────
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佐藤信秋#2
○委員長(佐藤信秋君) 令和三年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、財務省、経済産業省、金融庁、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行の決算について審査を行います。
    ─────────────
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佐藤信秋#3
○委員長(佐藤信秋君) この際、お諮りいたします。
 これら決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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佐藤信秋#4
○委員長(佐藤信秋君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 質疑通告のない方は退席していただいて結構です。
    ─────────────
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佐藤信秋#5
○委員長(佐藤信秋君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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三宅伸吾#6
○三宅伸吾君 自由民主党の三宅伸吾でございます。
 本日は、質疑の機会をいただきまして、委員長始め理事、そして決算委員会の各位に心より御礼を申し上げます。
 本日は、金融関係について的を絞って質問をさせていただきたいと存じます。
 まずは、日本銀行にお聞きしたいと思います。
 日本銀行、大規模な金融緩和の一環といたしまして、上場投資信託、ETFを大量に買い入れ、そして現在も保有をしてございます。買入れの状況につきましては配付資料の一でございます。
 先月二十八日の記者会見におきまして、日本銀行植田総裁は、現行の金融緩和を継続するのが基本だとおっしゃられました。そして、様々な政策の効果と副作用のバランスを間違えないように常に注意深く分析し、できる限り情報発信をしていきたいというふうに植田総裁述べられました。ETF大量買入れ、保有の政策の効果はどのようにあったのか、教えていただきたいと存じます。
 その際に、これまで日本銀行はETF買入れの狙いとしまして、リスクプレミアムに働きかけるという狙いを説明してまいりましたけれども、これを分かりやすく言うと、投資意欲の行き過ぎた減少にブレーキを掛けるということだと私は理解しているんですけれども、この点も含めて植田総裁のお考えをお聞きしたいと思います。
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植田和男#7
○参考人(植田和男君) お答えいたします。
 委員御質問のETF買入れでございますけれども、私どもが行っております大規模な金融緩和の一環として実施してきております。おっしゃいましたように、株式市場のリスクプレミアムに働きかけることを目的としております。言い換えますと、リスクに対して要求される対価、これをプレミアムと呼んでおりますが、これが過度に拡大し、投資家のリスクテーク姿勢が極端に慎重化するということを防ぐ狙いがございます。
 この点、日本銀行が二〇二一年に点検というものを実施しておりますが、そこでは、特に感染症の急速な拡大等で市場が大きく不安定化したような局面で、今申し上げましたリスクプレミアムの抑制に効果を発揮したという結果も示されております。
 こういうふうに、ETFの買入れは、リスクプレミアムを抑制することで金融市場の不安定な動きが企業や家計のコンフィデンス、これを悪化させるということを防止して、設備投資あるいは個人消費の下支えに役立っているというふうに考えてございます。
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三宅伸吾#8
○三宅伸吾君 今、政策の効果の説明ございました。確かにそのような効果はあったんだろうと私は思います。
 その一方で、光強ければ影深しという言葉がございますように、やっぱり副作用もあるんだろうと思います。様々な識者が多くの副作用について論文書かれておられますけれども、私が考えるに、最大の副作用は、証券市場の株価形成機能を私は損なったんではないかと深く憂慮をいたしております。
 その理由は、日本銀行はいわゆるキャピタルゲインというか、もうけるために大量のETFを買っているわけではないんですね。そもそも証券市場というのは、利潤というか、証券投資をして稼ごうというその利潤動機を持った方々が、多数のプレーヤーがその市場に参画することによって、マーケットメカニズムを通じて、企業に対して株価というシグナルを通じて、もう少し頑張らないと株価下がるよ、いや、よくやっているから株価上がったよねという、こういうシグナル効果を与えることによって、資本市場の健全なその発展と、そして資本市場を通じた企業の経営に対する規律を働かせるということがあるんだろうと私は理解しておりますけれども、その点、私は、日本銀行の利潤を目的としない大量の長期の証券の保有は、その点で私は副作用があったと考えておりますけれども、植田総裁、いかがでしょうか。
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植田和男#9
○参考人(植田和男君) ETF買入れの副作用でございますが、委員御指摘のものも含めまして、株式市場の機能への影響などいろいろ指摘されていることは承知してございます。
 この点、日本銀行では様々な工夫も行ってきております。具体的には、市場が大きく不安定化した場合に大規模な買入れを行うということが効果的であるという点検作業の結果も踏まえまして、めり張りを付けた買入れを実施するということが一点でございます。
 また、買入れの対象についても、個別銘柄に偏った影響ができるだけ生じないように、指数の構成銘柄が最も多いTOPIX連動型に一本化してございます。さらに、ETFを構成する個別株式の議決権についてでございますが、これについてもスチュワードシップ・コードの受入れを表明した投資信託、投信委託会社により適切に行使される扱いというふうになってございます。
 こうした点を踏まえますと、これまでのところ、ETFの買入れについて特段の大きな問題が生じているとは考えてございません。
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三宅伸吾#10
○三宅伸吾君 このETFですね、いつかは処分するんだろうと多くの識者が言っております。極めて例外的にずっと持ち続けるという選択肢があるのかもしれませんけれども、普通はいつか処分するんだろうと思います。
 日本銀行が公表している方針によりますと、ETFの処分に際しては、損失を極力回避し、また市場等への攪乱的な影響も極力回避しながら適正な対価で行うという方針を公表しております。
 私の質問は、ここで言っている適正な対価でございますけれども、適正な対価のこの範囲の中に、可能性としてでございますけれども、手数料を除外して言えば簿価以上で時価未満が含まれると私は考えるんですけれども、この点、植田総裁はどうお考えでしょうか。
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植田和男#11
○参考人(植田和男君) ETFの処分に関する御質問でございますが、今お触れになりました私どもの基本要領では、この点に関する基本要領では、市場等の情勢を勘案して適正な対価によるものというふうにしてございます。
 現時点で処分の具体的な方法について申し上げるのは時期がちょっと早過ぎるというふうに思いますが、いずれにせよ、処分価格については時価によることとなるというふうに考えてございます。
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三宅伸吾#12
○三宅伸吾君 時価といっても、大量の金融商品を一気に売る場合には、普通はディスカウントをしないと買ってくれないというのが一般的だろうと思っておりますので、そういう意味で私は、手数料を除外して言えば時価未満が含まれる可能性があるのではないかというのが私の質問の意図でございます。
 次の質問でございますけれども、今の日銀のETFの保有状況を勘案しますと、日経平均が二万円前後を下回るとETFに含み損が出るそうでございます。さらに、一万四千円を下回れば大きな評価損が出まして、日銀の収益を悪化させ、国庫納付金が減ることになるそうでございます。そういう意味でも、可能な限りでございますけれども、早い段階で保有資産から切り離すというか、オフバランス化すべきではないかと私は考えております。
 賢明な日本銀行が内部でETFの将来のオフバランスについて頭の体操をしていないとは考えづらいわけでございまして、どう考えていらっしゃるか、総裁にお聞きしたいと思います。
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植田和男#13
○参考人(植田和男君) お答えいたします。
 ETFの処分方法でございますが、様々な点があるということはもちろん承知いたしておりますが、個別の提案に関して、具体的にこの段階でコメントすることは差し控えさせていただければと思います。
 その上で、先ほど申し上げましたが、この買入れは大規模な金融緩和の一環として実施しております。で、その前提となります現在の経済、物価、金融情勢でございますが、物価安定の目標の持続的、安定的な実現までになおしばらく時間を要する状況であるというふうに考えてございます。つまり、出口局面における政策運営について具体的に議論できる段階にはまだ入っていないというふうに考えております。
 したがいまして、将来、物価安定目標の実現が近づいてくれば、出口に向けた戦略や方針について金融政策決定会合で議論し、適切に情報を発信していくというふうに考えてございます。
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三宅伸吾#14
○三宅伸吾君 今、総裁、具体的に議論できる状況にはまだないとおっしゃいました。恐らく抽象的な議論を内部でされているんだろうと推測をいたします。
 識者の方からは様々なETFの処分方法について提案がなされておりまして、例えば、政府系金融機関といった第三者に買い取ってもらい、そして割引などをして国民の一部に売却をすると。まあ当然、株価の影響がございますので一定期間は売買できないとか、そういう条件が付くんだろうと思いますし、また、ETFを解約し、現物株に交換した上で、その配当金を使って経済成長につながる投資ファンドのようなものを使ったらどうかという提案も出ております。
 いずれにしても、金融政策の、しっかりと二%の安定的な目標を達成してからの話だろうということは分かった上で今日お聞きをいたしております。
 本年二月二十四日の国会での質疑で、植田総裁、たしか、ETFは大量に買ったものをどうしていくのか、大問題であるという御発言されました。
 私、二〇〇五年に植田総裁が出された御著書「ゼロ金利との闘い」、読ませていただきました。私、一番その中で記憶に残った表現がございまして、総裁は量的緩和による中央銀行の財務悪化の可能性について強い警鐘を鳴らした上で、次のようにお書きになっておられます。本当に損が発生すれば結局は国民の負担となる、しかし中央銀行の政策担当者は直接国民の投票によって選ばれているわけではない、国民に大きな負担が発生するかもしれないような政策は投票によって選ばれている政治家が決めるものと考えるべきであろうと記されておられます。黒田総裁を含めまして、これまでの日銀人事に同意をしてきた私たちの責任も問われているんだろうというふうに思いながら読ませていただきました。
 次に、ちょっと議決権のことについてお聞きいたしますけれども、日本銀行は二〇二二年九月末時点でプライム市場の時価総額の約七%の株式を所有しております。その議決権については、日本銀行ではなく、投資信託委託会社が行使をすることになっていると聞いております。日本銀行にお聞きいたしますけれども、実際に適切な議決権行使がなされていることを日銀は確認をされているのか、どのようにして確認をしているのか、具体的に教えていただけますか。
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清水誠一#15
○参考人(清水誠一君) お答え申し上げます。
 ETFを構成する株式については、投資信託法上、ETFを管理する投資信託委託会社が議決権を行使することとなってございます。また、日本銀行では、スチュワードシップ・コードの受入れを表明した投資信託委託会社が発行するETFのみを買入れ対象としております。
 その上で、日本銀行は、ETFの管理を委託している信託銀行から定期的に投資信託委託会社におけるスチュワードシップ・コードの対応状況に関する報告を受けており、それらを通じて投資信託委託会社におけるスチュワードシップ・コードの対応状況を適切にフォローしているところでございます。
 以上です。
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三宅伸吾#16
○三宅伸吾君 報告は受けているということでございました。
 ここで、鈴木金融担当大臣にお聞きをしたいと思います。
 公的年金だけに頼る老後はやっぱり心細いわけでございまして、個人の資産形成がますます重要になってきているということで、日本政府を挙げて貯蓄から投資へと、そしてまた、つみたてNISA等の税制拡充しまして、個人の資産所得の拡大を目指しているというわけでございます。
 その際に、株式投資をする場合には、その株式投資を通じて資産形成をする場合の前提条件がございまして、一番大事なのは、企業収益を上げなければならないという企業経営者に対する規律というかガバナンスでございます。それを支えるのが議決権だと思います。そしてまた、金融仲介事業者の誠実性というか効率性というか、目利き力と言ってもいいかもしれませんけれども、それがとても大きな鍵になるんだと思っております。
 そこで、鈴木大臣にお聞きしたいんですけれども、先月二十六日の経済財政諮問会議におきまして、岸田首相は、我が国の資産運用業等を抜本的に改革することが重要だというようにおっしゃいました。抜本的に改革すべきだということは、現状課題があるということではないかと推測をいたしました。
 鈴木金融担当大臣にお聞きをいたします。
 我が国の資産運用業の現状、何が問題で、どうやって強化されるのか、投資信託委託会社についても詳しくお聞かせください。
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鈴木俊一#17
○国務大臣(鈴木俊一君) 御承知のとおり、我が国の二千兆円を超える豊富な家計金融資産、これを有効に活用して、世界の金融センターとしての発展を目指していく上で資産運用業が果たすべき役割、これは非常に大きなものがあると認識をいたしております。
 そうした点から、我が国の資産運用業を高度化していく上で、現状の日本の資産運用業につきましては、三宅先生御指摘の投資信託委託会社を含めまして、課題、これが少なからずあるものと、そのように認識をいたしております。
 例えて申し上げますと、経営のトップが在任期間が短く、また資産運用会社での経験が少ない中でグループ内の他社から就任するケースが多いなど、経営の独立性や透明性が十分確保されていないこと、それから、運用体制や保有銘柄の開示が十分なされておらず、運用実態が不透明であること、また、我が国独自の慣習、それからシステムベンダーの寡占によりまして資産運用会社の事務の集約、効率化が進まないで、コスト高や新規参入障壁となっていることなどの課題があると考えております。
 具体的な対応策については今後関係省庁と連携をしてまいりますが、先ほど三宅先生から御指摘がありましたとおり、先般の経済財政諮問会議におきまして、岸田総理から政策プランを策定するよう指示を受けたところでございまして、政策プランを策定していく中におきまして、資産運用業に関する課題、こうしたものにしっかりと対処できる施策、こういうものを幅広く検討していきたいと考えております。
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三宅伸吾#18
○三宅伸吾君 鈴木大臣、ありがとうございます。
 最後に、植田総裁にお聞きいたします。
 今、金融担当大臣の鈴木大臣がお話しになったのをお聞きになられて、どのような御感想をお持ちでございましょうか。
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植田和男#19
○参考人(植田和男君) 資産運用業でございますが、これは金融庁の所管でございますので、日本銀行として具体的にコメントすることは差し控えさせていただければと思います。
 ただ、その上で、一般論として申し上げれば、我が国の資産運用業が強化されること等により我が国の中長期的な企業価値の向上や資本市場の活性化が後押しされる、こういうことは非常に望ましいことであるというふうに考えてございます。
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三宅伸吾#20
○三宅伸吾君 日本銀行総裁及び日本銀行関係者への質問はこれで終わりでございますので、委員長、お取り計らいをお願いいたします。
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佐藤信秋#21
○委員長(佐藤信秋君) 日本銀行総裁及び理事は御退席いただいて結構です。
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三宅伸吾#22
○三宅伸吾君 次に、日本銀行とほぼ同じぐらい大量に日本企業の株を保有しております年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIFについてお聞きをいたします。
 資料四の右側を御覧くださいませ。
 GPIFの投資のポートフォリオ、株と債券をまず半分ずつ、そして株についても債券についても国内と海外、また半分ずつというような基本的なポートフォリオを組んでおりますけれども、そういう内外を分けているような海外の政府系の大きな運用会社はありますでしょうか。
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朝川知昭#23
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。
 国内外の運用機関のポートフォリオを悉皆的に把握しているわけではございませんけれども、諸外国の例を取りますと、全額自国債券で運用する年金基金もあれば、株式の割合が非常に高い年金基金もあり、多様でございます。その中で、例えばでございますけれども、韓国の公的年金積立金でございますNPSは、二〇二三年度の目標ポートフォリオにおいて、国内債券と国内株式を合わせた自国資産の割合を四七・九%としていると承知しております。
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三宅伸吾#24
○三宅伸吾君 最近つくられました日本のいわゆる十兆円の大学ファンドでございますけれども、これは株に六五%、そして債券に三五%というふうにポートフォリオを分けておりますけれども、株の内訳ですね、国内半分とか海外半分とか、そういうのは決めておりません。グローバル株式で全体の六五%、グローバルな債券で全体の三五%ということでございます。
 一方で、GPIFは全体の半分が株式です。株式のうち半分が日本の株を買うということにしておりますけれども、金融庁にお聞きいたしますけれども、世界のその主要株式市場の総時価総額に占める日本市場の比率は大体どれぐらいで、そしてまた、我が国の株式、株式、株式市場はですね、失礼、世界の主要な株式市場の中で高いパフォーマンスを上げているんでしょうか。
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栗田照久#25
○政府参考人(栗田照久君) お答え申し上げます。
 国際取引所連合の本年三月末時点の統計によりますと、世界の株式市場の時価総額上位十市場の合計時価総額に占める日本の株式市場の時価総額の比率は約七%となってございます。それから、この十市場の主要株価指数十指数について直近十年間の上昇率を単純に比較いたしますと、日本の株価指数でございますTOPIXは五番目に高い上昇率となってございます。
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三宅伸吾#26
○三宅伸吾君 五番目に高いというお言葉ございましたけれども、それにしても全体のポートフォリオの二五%が国内株式だというのは、まあちょっと普通に考えますと高過ぎるんじゃないかという気が私はいたしております。
 次に、厚労省にお聞きしますけれども、GPIFは、被保険者の利益のために運用するという他事考慮の禁止という原則があると聞いております。つまり、国内株式市場を下支えするとか株価水準を維持するために運用してはいけないということだと理解しておりますけれども、この理解でよろしいですか。
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朝川知昭#27
○政府参考人(朝川知昭君) お答えいたします。
 まず、四資産区分にしているところなんですけれども、GPIFは、公的年金の財政検証を踏まえまして、国として求めております年金財政上必要とされる運用利回り、これが名目賃金上昇率プラス一・七%でございますが、これを最低限のリスクで確保するよう基本ポートフォリオを定めて、これに基づき運用しております。
 この基本ポートフォリオの策定に際しましては、GPIFの専門的な知見に基づいて、各資産のリスク、リターンの特性の違いや内外の経済動向を踏まえまして、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の四資産に区分した上で、それぞれ二五%ずつの資産構成割合とすることが適切であると整理されたものと理解しております。
 そして、ただいまの御質問の件でございますけれども、年金積立金の運用は、厚生年金保険法等の規定に基づきまして、専ら被保険者の利益のために長期的な観点から行うこととされてございます。したがいまして、他の政策目的や施策実現の手段として年金積立金の運用を行うことはこれらの法の規定に反するものであり、許されていないということでございます。
 このため、議員御指摘のとおり、日本の国内株式市場を下支えすることや株式水準を維持することを目的として年金積立金の運用を行うことはできないと考えてございます。
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三宅伸吾#28
○三宅伸吾君 GPIFの国内株式の保有の大きさですけれども、東証上場企業の全時価総額のうち約六・八%を占めておりまして、日銀のETF保有分を加えると軽く一〇%を超えるのだろうと思います。
 厚労省にお聞きしますけれども、GPIFが持っている株ですね、この議決権行使については運用受託機関に委託をするというふうに聞いておりますけれども、議決権行使原則そしてスチュワードシップ活動原則が実際に適正に遵守されているかを確認をされているんでしょうか。どのように確信されているんですか。
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朝川知昭#29
○政府参考人(朝川知昭君) GPIFは、スチュワードシップ活動原則と議決権行使原則を定めまして、運用受託機関におけるスチュワードシップ活動に関して求める事項や原則を明確に示しておりまして、運用受託機関の議決権行使を含むスチュワードシップ活動状況について適切にモニタリングや対話を実施しております。
 その中で、例えば、運用受託機関から議決権行使ガイドラインの提出を受けまして、毎年度議決権行使の状況について報告を受け、ミーティングを実施し、株式、権、株主議決権行使の取組を評価しておりますほか、各運用受託機関の議決権の行使状況を集計し、公表しております。
 また、こうした議決権行使の状況のほか、運用受託機関の体制面でありますとかスチュワードシップ活動の状況なども報告やヒアリングで確認をいたしまして、特にパッシブ運用においては、よりスチュワードシップ責任を果たしている運用受託機関を高く評価することもしてございます。
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