外務委員会

2024-04-05 衆議院 全193発言

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会議録情報#0
令和六年四月五日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 勝俣 孝明君
   理事 城内  実君 理事 鈴木 貴子君
   理事 中川 郁子君 理事 藤井比早之君
   理事 源馬謙太郎君 理事 鈴木 庸介君
   理事 青柳 仁士君 理事 竹内  譲君
      上杉謙太郎君    小田原 潔君
      尾身 朝子君    黄川田仁志君
      高村 正大君    塩谷  立君
      島尻安伊子君    高木  啓君
      西銘恒三郎君    平沢 勝栄君
      深澤 陽一君    古川 直季君
      穂坂  泰君    宮路 拓馬君
      保岡 宏武君    小熊 慎司君
      佐藤 公治君    松原  仁君
      鈴木  敦君    徳永 久志君
      和田有一朗君    金城 泰邦君
      穀田 恵二君    吉良 州司君
    …………………………………
   外務大臣         上川 陽子君
   総務副大臣        馬場 成志君
   法務副大臣        門山 宏哲君
   経済産業副大臣      岩田 和親君
   外務大臣政務官      高村 正大君
   外務大臣政務官      深澤 陽一君
   外務大臣政務官      穂坂  泰君
   防衛大臣政務官      松本  尚君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 千代延晃平君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁出入国管理部長)        君塚  宏君
   政府参考人
   (外務省大臣官房国際文化交流審議官)       金井 正彰君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岡野結城子君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 中村 和彦君
   政府参考人
   (外務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化参事官)           松尾 裕敬君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 門脇 仁一君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    中込 正志君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局アフリカ部長)       堀内 俊彦君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    片平  聡君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    岩本 桂一君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           杉浦 正俊君
   政府参考人
   (防衛装備庁装備政策部長)            坂本 大祐君
   外務委員会専門員     大野雄一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月五日
 辞任         補欠選任
  黄川田仁志君     保岡 宏武君
  武井 俊輔君     尾身 朝子君
  穂坂  泰君     高木  啓君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     古川 直季君
  高木  啓君     穂坂  泰君
  保岡 宏武君     黄川田仁志君
同日
 辞任         補欠選任
  古川 直季君     武井 俊輔君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とアンゴラ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
 所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
 経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
     ――――◇―――――
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勝俣孝明#1
○勝俣委員長 これより会議を開きます。
 投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とアンゴラ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とギリシャ共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件及び経済上の連携に関する日本国と欧州連合との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房国際文化交流審議官金井正彰君、大臣官房審議官岡野結城子君、大臣官房審議官中村和彦君、大臣官房サイバーセキュリティ・情報化参事官松尾裕敬君、大臣官房参事官門脇仁一君、欧州局長中込正志君、中東アフリカ局アフリカ部長堀内俊彦君、経済局長片平聡君、領事局長岩本桂一君、警察庁長官官房審議官千代延晃平君、出入国在留管理庁出入国管理部長君塚宏君、経済産業省大臣官房審議官杉浦正俊君、防衛装備庁装備政策部長坂本大祐君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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勝俣孝明#2
○勝俣委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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勝俣孝明#3
○勝俣委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。鈴木貴子君。
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鈴木貴子#4
○鈴木(貴)委員 おはようございます。
 今日は、三つの条約審議ということであります。私は、三つとも、日本とそれぞれの国との経済活動を推進していく上でも、日本人の権利を守っていく上でも必要だというスタンスで質問に入らせていただきます。
 まず、日・アンゴラ投資協定でありますが、いつもこの委員会で、私は機会があるたびにTICAD、そしてアフリカに関連した質問をさせていただいております。
 改めてでありますが、ここ二十年間で各国からのアフリカへの投資が約六倍以上に増えております。日本の実に八十倍というアフリカの国土の広さ。十四億人余り存在する人口の多さ。日本の平均年齢は四十八・七歳に対し、アフリカで考えると十八・七歳という圧倒的な若さ、マンパワー。日本企業のアフリカ進出というものもなお一層重要になってくる。そして、それらの国は天然資源を豊富に有する国も多く、我が国にとっても経済安全保障上非常に重要だと思っております。
 今回の投資協定のアンゴラは、まさにその典型例の一つではないか。アフリカ屈指の産油量を誇り、豊富な鉱物資源を有する、経済的潜在力の高い国の一つであります。
 そのアンゴラでありますが、現在、日本企業はどれぐらい頑張っていらっしゃるのか。ロウレンソ大統領も何やら外資の誘致に向けて様々な取組に注力されているということでありますが、具体的にどのような環境整備に取り組んでいらっしゃるのか、外務省、お聞かせください。
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堀内俊彦#5
○堀内政府参考人 我が国からアンゴラには、二〇二三年三月現在で九社の企業が進出しています。
 ロウレンソ大統領は、二〇一七年九月の就任以降、汚職対策や税制改革等、ビジネス環境の改善に向けた取組を推進しています。例えば、同大統領による税関や警察の汚職対策強化の取組は、アンゴラの輸出入体制の改善や物流促進につながっていると承知しています。
 日・アンゴラ投資協定については、投資環境整備を進めるアンゴラ側からの要請も踏まえて交渉を行い、昨年八月に署名に至ったものです。本協定の締結によって良好な投資環境の創出又は整備が促されることは、企業がアンゴラを投資先の選択肢と検討する際の重要な要素となり得ると考えており、これにより、二国間の投資の増大及び経済分野での交流が一層促進されることが期待されます。
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鈴木貴子#6
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 今、答弁の中でも、去年の八月に署名ということだったわけでありますが、当時、西村経産大臣でありましたけれども、署名でアンゴラを訪れた際に、ビジネスミッションも帯同されていらっしゃいました。そのビジネスミッションの中ではスタートアップミッションも中核を成していらっしゃったということで、前回のTICADもそうでありますが、スタートアップとアフリカ、これ自体は引き続き重要な要素になっていくのであろう、このように見ていたところであります。
 このスタートアップというのは、いわゆる社会課題解決型とよく言われておりまして、私はここが非常に重要だと思っております。というのは、アンゴラもそうですけれども、こういった天然資源というものは、単なる市場、マーケット、お金をつくる場所というだけではなくて、それを基にして環境汚染であったり様々な課題も出てくる。そういったところに社会課題解決型のタイムリーでかつスピーディーに動いてくれる機動的なスタートアップが入っていくということ、そして、それを日本が後押しできるということが非常に重要ではないかと思っております。
 今回の投資協定がスタートアップの促進につながっていくのではないかと私自身は考えますが、その関係性はいかがでしょうか。
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堀内俊彦#7
○堀内政府参考人 御指摘のとおり、スタートアップを含む企業の中には、個社で開発した技術をもって途上国の社会課題の解決に貢献している企業も多いと承知しています。
 日・アンゴラ投資協定は、日本及びアンゴラの投資家が安定的に、予見可能性を持って相手国において投資活動を行うための法的枠組みを定めるものであります。その主な内容としては、内国民待遇、最恵国待遇の付与、公正かつ衡平な待遇、不当な収用の禁止、紛争解決手続等が挙げられます。
 また、本協定は、参入後の投資財産の保護のみならず、参入段階の投資自由化についても規定する、いわゆる自由化型の協定であり、既に進出している日本企業による投資を保護し、良好な投資環境を整備することはもちろんのこと、今後アンゴラに進出する日系企業を後押しする上でも意義が大きいと考えております。
 本協定により、アンゴラにおける投資環境の透明性、法的安定性及び予見可能性が向上し、スタートアップを含む日系企業の海外展開並びに日本からの投資の促進及び保護が促進されることが期待されます。
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鈴木貴子#8
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 スタートアップは本当に重要だと思っているんですけれども、まさに、これまでの我が国の歴史を振り返っても、広島、長崎、二度原爆が落とされ、そのときには、向こう百年ペンペン草一枚生えないだろうと言われていた。その中で、奇跡の復興とも評される現在の経済復活、復興を遂げた我が国であります。その背景には、私は、人材育成であるとか人への投資、教育、こういったことに我が国がしっかりと根を張ってきた、重きを置いてきた、その裏打ちではないか。そして、それら自分たちの歩みというものをアフリカ、そして諸外国にもしっかりとロールモデルの一つとして示していくことも重要だという観点から、是非この次の問いは大臣にお答えをいただきたいと思っているんです。
 今、TICADでスタートアップという話もありました。一方で、例えば、ABEイニシアチブであるとかNINJAプロジェクト、様々な枠組みがあるわけでありますけれども、女性にターゲットを絞っての枠組み、支えるというものをもう少し力を入れてもいいのではないか。上川大臣のイニシアチブで、まさにWPSの視点、若しくは、男女平等というよりも、メインストリーミングジェンダー、ジェンダー主流化という観点を常に取り入れてくださっている大臣であるからこそ、例えば、次のTICAD9の柱若しくはこれからの我々の柱の中に、WPS掛ける人材育成掛けるスタートアップ、こういった枠組みというものを柱として是非とも打ち出していただきたい、このように思っておりますが、いかがでしょうか。
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上川陽子#9
○上川国務大臣 委員御指摘のとおり、我が国は従来から、対アフリカ協力におきましては人づくりに着目した取組を進めてきているところであります。具体的には、御紹介いただいたABEイニシアチブに代表されるようなアフリカの若者の人材育成を通じ、アフリカ自らが主導する開発を後押ししてきているところであります。
 また、先ほど来テーマになっておりますスタートアップでありますが、これは、二〇二二年のTICAD8におきまして、ビジネスを通じてイノベーションを起こし、そして、複雑化する社会課題解決に対応するアフリカ自身の試みに共に取り組んでいく、こうした視点で推進してまいりました。
 その一環として、JICAを通じまして、プロジェクトNINJAによるスタートアップ支援などの起業家支援活動や、専門家の派遣等によるスタートアップ育成プログラム、法制の整備等に関わる協力を実施してきているところであります。
 私自身、就任以来、WPSの視点に注力してきておりまして、御一緒にWPSの取組もこの間精力的にしていただいてきたところでありますが、紛争問題の解決や開発におきまして女性の参画やリーダーシップを発揮していただくべく取り組んでいくという、まさにメインストリーム化、主流化に向けて動いているところでございますが、アフリカにおきましても政治やビジネス界で多くの女性が活躍しているところであります。こうした方々ともコミュニケーションをしっかり取りながら、二〇二五年八月のTICAD9と本年八月のTICAD閣僚会合に向けまして、WPSや女性のスタートアップ支援、こうした重要な取組につきまして、日本の強みを生かしながらどのようなものを具体的に打ち出すことができるのか、しっかりと検討してまいりたいと考えております。
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鈴木貴子#10
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 というのも、間違いなく私は、WPSの視点とスタートアップ、そして、それをTICADに反映させていく、非常に重要だと思っていたんですけれども、問取りレクのときになかなか外務省が渋かったんですよ、大臣。大臣が一丁目一番地でやっているものに対してまだ浸透し切っていないのではないかというような思いがあって、是非とも大臣と外務省の意思統一の懸け橋になりたいというような思いでこの質疑も投げかけさせていただきました。
 せっかくですから、今日こうやって見渡しましても、圧倒的に男性の方が多いんです。なぜ私がこの問題をやりたいかというと、例えば、今、能登半島地震でも生理用品、衛生用品の重要性が出ておりますが、アフリカでは生理用品というのはぜいたく品の扱いです。価格はここ数年だけでも一・五倍、二倍に上がっていってしまっています。アフリカといえば、日本人にもなじみの深い例えばケニア、あの大国ケニアですら六五%の人たちが生理用品を使えずに生理を迎えているんです。
 これがいかに不衛生であって、不快なことであって、人間の権利というものが尊重されていないかということの一つでもあるということを是非御理解いただきたいですし、国連人口基金はこのようなことも述べています。生理用ナプキンと引換えに、男性が女性らを性的関係に誘っている。若しくは、ケニア医学研究所とアメリカの疾病予防対策センター、いわゆるCDC、ここの二つは共に、これはケニア西部のとある農村部での調査でありますけれども、十五歳の少女の一〇%以上が生理用品を入手するために男性と性的関係を結んでいる。これが現実であります。
 また、ガーナでも、生理用品は二〇%の輸入関税、そして一二・五%の付加価値税というものをつけています。
 いかに女の子たちが、そして女性がそれを手に入れることが難しいか。
 という意味では、今のような例えば女性スタートアップ、そして日本の支援の中で、物を提供するだけではなくて、現地で生産する。そして、現地の人たちをしっかりと雇用していく。女の子たちの健康、人権尊重をしっかり守っていく。こういった枠組みというものが日本が果たしていく大きな役割であるし、上川大臣だからこそ今ここでしっかりと旗を掲げていただけるものではないか、私はこのように強く期待しております。
 実際に、タンザニアで日本人の女性が現地で製造販売、現地の女の子たちの教育、雇用もしながら頑張っていらっしゃるという実態もありますので、私は間違いなく近い将来大臣がアフリカを訪問してくださると期待しておりますが、そういったときにも、視察先であるとか意見交換の際に、現地で頑張っている女性たち、若しくは女性特有の課題解決に向けて頑張っている方たちと是非意見交換していただきたいと思います。
 大臣、これは通告を出しておりませんが、一言、乾坤一擲の決意をお願いいたします。
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上川陽子#11
○上川国務大臣 WPSの視点から広がる世界は、今皆さんが共有している世界とは全く違う広がりを持っているものと私自身強く感じているところであります。
 今、まさにアフリカにおける実態という形で御紹介をいただきましたけれども、そういったことを、しっかりとネットワーキングを広げながら、そして、実際の具体的な事例を掘り起こしながら、事例をつくりながら展開していく中にメインストリームの大きな流れができるというふうに思いますので、アフリカにおきましてもしっかりと取り組んでまいりたいと思います。
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鈴木貴子#12
○鈴木(貴)委員 ありがとうございます。
 最後、残り一分だと思いますが、日・EU経済連携協定であります。
 サイバーセキュリティー、個人情報は非常に重要になってきますが、もう一つ新たな課題としてAI倫理があるのではないかと思っております。
 日本政府として、国際ガイドライン、ルールの重要性はAI倫理という観点でも重要かと思いますが、一言、端的にいただければ幸いです。
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片平聡#13
○片平政府参考人 お答え申し上げます。
 AIの急速な発展は、生産性の向上など、様々なメリットをもたらす一方で、個人情報の保護やサイバーセキュリティーの問題等のリスクも存在いたします。これらに対応するためには、まさに委員御指摘のとおり、AIに関する国際ガバナンスの重要性が高まっていると認識しております。
 そのような観点から、日本は昨年、G7議長国として、生成AIの国際ガバナンスに関する広島AIプロセスを立ち上げ、国際的な議論を主導しております。同プロセスの議論を踏まえ、昨年十二月には、安全、安心で信頼できる高度なAIシステムの普及を目的とした国際指針と行動規範を含む広島AIプロセス包括的政策枠組みを策定することができました。G7が結束し、生成AIが社会や経済にもたらす影響に対処するための初の国際的な政策枠組みを迅速に世界に示せたことは大きな成果と認識しております。
 引き続き、広島AIプロセスに対する賛同国や企業の拡大に取り組んでおり、今後とも、安心、安全で信頼できるAIの実現に向け、関係省庁で連携し、AIガバナンスに関する国際的なルールづくりを主導してまいりたいと思います。
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鈴木貴子#14
○鈴木(貴)委員 ありがとうございました。
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勝俣孝明#15
○勝俣委員長 次に、金城泰邦君。
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金城泰邦#16
○金城委員 おはようございます。公明党、金城泰邦でございます。
 私の方から、冒頭、おととい、四月三日の朝の台湾の東部を震源としたマグニチュード七・七を観測した地震について、まず被災された方に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 花蓮市では建物の倒壊も報道されておりまして、多くの負傷者とお亡くなりになられた方もいらっしゃると伺っております。私の地元の沖縄においても津波警報が出されまして、多くの方々が高台に避難するなど、一時騒然とした雰囲気となっておりました。
 政府としても、台湾に対して早急に支援を行っていく方針があると伺っておりますけれども、現時点での被害状況と邦人に関する情報、また、政府からの支援の詳細についてお伺いしたいと思います。
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上川陽子#17
○上川国務大臣 三日に発生をいたしました台湾東部における地震について、今朝までに死者十名、負傷者一千名を超える大きな被害が出ていると承知をしております。亡くなられた方にお悔やみ申し上げますとともに、被害に遭われた方々に対しまして心からお見舞いを申し上げるところでございます。
 日本台湾交流協会による確認及び台湾当局の発表によりますと、今朝の時点で邦人の生命身体に被害が及んでいるとの情報には接しておりません。
 東日本大震災、また先日の能登半島地震の際にも、大切な友人である台湾の皆様から本当に心温まる支援をいただいたことに、日本政府として心から感謝をしているところであります。
 総理からも言及されているとおり、日本政府といたしましても、必要に応じて支援を行う用意がございます。その上で、現時点で台湾側からの支援要請はございませんが、まずは台湾側での対応に注力していらっしゃるもの、そうした段階であると承知をしているところであります。
 引き続き、日本台湾交流協会を通じまして、支援のニーズを含めまして、台湾側と緊密に意思疎通をしつつ、支援要請があれば迅速に対応ができるよう準備を進めている状況でございます。
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金城泰邦#18
○金城委員 ありがとうございます。
 日本は、東日本大震災や能登半島地震の際に台湾の政府また民間の両方から多額の寄附をいただいていると伺っておりまして、台湾からいただいた恩義に報いる意味でも、今回の被災に対しまして、日本として迅速かつ充実した災害復興支援をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 それでは、条約に関する質疑でございますが、日・アンゴラ投資協定に関しまして、グローバルサウスとの連携強化などについてお伺いしたいと思います。
 アンゴラ共和国は、サブサハラ・アフリカ地域最大の産油国であり、農業、漁業等の潜在能力も高く、経済成長率も高い水準を維持していると伺っております。また、アンゴラ共和国は、石油依存型経済からの脱却に向け、経済の多角化や安定化を目指しているということで、今後も更なるビジネス環境の改善についても期待できる。我が国とグローバルサウスとの連携強化においても、本投資協定の締結がアフリカ地域への日系企業の進出促進の大きな足がかりになると期待をしております。
 一方で、その他のアフリカ諸国との間では、依然としてFTA、EPA、投資協定、租税条約、社会保障協定などの政府間協定の締結が進んでいない状況がございます。その理由としては、アフリカ諸国においては、法制度がそもそも未整備であったり、整備されていたとしても不明瞭な箇所があったり、運用が不透明であったり、当局間での協力関係がうまく構築できていないというような様々な事情があると伺っております。
 我が国としましても、アフリカ諸国との経済による国際的な連携強化は、国際社会でのプレゼンス向上や国連での円滑な合意形成につながるなど、非常に重要な安全保障上の政策になり得ると考えております。
 そこで、政府には、経済的関係の強化を図る政府間協定が進んでいないアフリカ地域に対して、人的なリソースやODAなどをアフリカ諸国に投入して、法制度の整備支援やルールに基づく運用の徹底に向けた研修などを積極的に行っていただきたいと考えておりますが、現在の政府の取組と今後のビジョンや方向性について考えを伺いたいと思います。
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上川陽子#19
○上川国務大臣 ルールに基づく自由で公正な経済秩序を維持拡大していくということにつきましては、日本にとりましても不可欠であると認識をしております。
 また、アフリカにおきましての法制度の整備でありますが、各国が持続可能で包摂的な経済成長を実現するために不可欠な基盤となるものと認識をしております。このため、我が国は、アフリカとともに成長するパートナーとして、法の支配の促進を重視しているところであります。
 我が国の経済分野におきましての近年の具体的な取組として、例えば、本年二月でありますが、ケニアやガーナなどアフリカ四か国を対象として、競争法や知的財産法等のビジネス関連法の運用能力強化の研修を実施いたしました。また、本年一月でありますが、ジブチやエチオピア等八か国の法務官に対しまして、ビジネスと人権に関する能力強化に関する研修も実施しているところであります。
 アフリカにおきましては、委員御指摘のとおり、様々な可能性があるとともに、そうした環境整備の中の法の支配は極めて重要な要素である。それによりまして、日本の投資が今停滞している状況でありますが、それを転換していく時期にあると考えております。
 TICADのプロセスも活用をし、法の支配の促進や、経済制度の強化、改善を通じまして、投資、ビジネス環境整備に積極的に取り組み、日本企業の競争力強化を官民一体となって推進していきたいと考えております。アフリカの成長を日本の成長に取り込みつつ、アフリカの経済的な強靱性の強化を図ってまいりたいと考えております。
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金城泰邦#20
○金城委員 ありがとうございました。
 先ほどの鈴木先生との議論にもありましたように、アフリカは、人口増加に見られるように、巨大なマーケットになり得る地域であります。日本企業がアフリカの発展に貢献をして、まさに我が国の国益にもつながる、そういった活動が展開していけるよう前向きに取り組んでいただきたいと思いますし、やはり二十一世紀はアフリカの世紀と言っても過言ではないと思いますので、日本との関わりを、連携強化をしっかりと取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 また、関連して、グローバルサウスとの連携強化を行う外務省としての体制についてお伺いをしたいと思います。
 日本政府としましては、グローバルサウスに対して、新FOIPプランを始めとするこれまでの政策を着実に実施する上で、ODAを始めとする投入リソースや進出日系企業の不足などの課題に対処し、我が国とグローバルサウス諸国の相互の経済成長やサプライチェーン構築の強化に向けて、個別の地域、国の事情に応じてきめ細かく対応していくとしております。
 このように、広範囲なグローバルサウス諸国を対象とし、個別の地域、国の事情に合わせて、日系企業の進出なども支援し、相互の経済成長やサプライチェーン構築の強化に対応していく上で、現在は、各地域局や経済局、在外公館と連携し、推進会議で取りまとめを行っていると認識しております。
 日系企業のグローバルサウスへの進出を後押しするためには、日本政府が、グローバルサウス諸国のリサーチはもちろんのこと、相手国からのニーズの聞き取りや、日本企業の担当者が相談できる窓口の設置、現在のビジネス環境の整備など、多岐にわたる支援や調整をする必要があると考えております。また、国際社会の安全保障における情勢を鑑みると、より戦略的かつ重点的に、スピードを上げて、グローバルサウスとの連携強化を図る必要があるのではないでしょうか。
 そこで、総合外交政策局など全省横断的な連携を可能にする局の下に、例えばグローバルサウス部のような部署を設置するなど、グローバルサウス連携強化のための戦略構築や、時宜に応じた適切な支援を可能とするような、グローバルサウス専門の組織を外務省として設置してはいかがでしょうか。外務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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上川陽子#21
○上川国務大臣 委員御指摘のとおり、グローバルサウス、存在感を増している途上国や新興国であります、その連携を更に強化し、それらの国々をパートナーとしていくことは、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化し、また、国際社会全体を分断、対立ではなく協調に導く上で極めて重要であると考えております。
 私自身、就任以来でありますが、多数のグローバルサウスと言われる国々からの日本外交への大変高い信頼と期待をいただいているということ、そして、日本との協力を深めていきたい、こうした意欲を肌で感じてまいりました。
 そうした信頼に基づきまして、グローバルサウスとの連携を深めるべく、外務省といたしましては、総合外交政策局を始めとし、各地域部局、また経済局、国際協力局等で議論を重ねながら、関係強化や支援に省内横断的に取り組んでいるところでございます。
 グローバルサウスの国々の御意見、また課題、置かれた状況は様々でございまして、決して一くくりに考えることはできないところでございます。引き続き、各府省庁、各部局の持っている知見総動員という形の中で、各国の多様性の理解と、様々なニーズをきめ細かな形で対応することができるアプローチ、このことについては工夫をしながら連携強化に努めてまいりたいと考えております。
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金城泰邦#22
○金城委員 大臣、ありがとうございます。
 今回は一つの可能性として提案をさせていただきましたけれども、グローバルサウス諸国との連携強化については非常に期待をしているところでございます。アフリカ諸国など、法整備やルール運用体制がままならない国であったとしても、早い段階から日本側から連携を働きかけることで、将来的な強い連帯を築くことができると思っておりますので、是非、進め方や体制について、予算の要望も含めて積極的な検討をお願いしたいと思います。
 続きまして、日・ギリシャ租税条約についてお伺いしたいと思います。
 ギリシャは、二〇〇九年の信用不安による経済危機が発生したものの、二〇二二年に欧州委員会の監視強化が終了するなど、経済危機から回復中であると伺っております。地理的にも地中海における交通の要であり、商社や船舶関連会社といった日系企業も進出していることや、欧州や中東、北アフリカと深い関係を持っていることから、今回の租税条約締結によって、更なる経済関係の緊密化やギリシャを通じた周辺国との連携強化についても期待しております。
 その上で、今回締結する租税条約に、OECD承認アプローチという、政府として導入を目指すとしている事業利得の算定方法の規定が盛り込まれていない理由についてお伺いをしたいと思います。
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中込正志#23
○中込政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生からお話がございましたOECD承認アプローチ、AOAでございますけれども、これにつきまして、その導入によりまして、恒久的施設に帰属する利得の算定方法がより明確となり、二重課税や二重非課税のリスクをより小さくすることができるというメリットがあると考えております。したがいまして、政府としましては、日本が租税条約を締結、改正する際には、相手国との交渉結果次第ではあるものの、OECD承認アプローチ、AOAに基づいた規定とすることを目指すという方針でございます。
 しかしながら、このAOAの実施に当たりましては、本店と支店との間の内部取引の厳格な認識が必要であり、精緻な国内法と高度な執行能力が求められるということでございます。
 ギリシャとの租税条約交渉におきましては、ギリシャ側に、我々、AOAの導入を求めたわけですけれども、国内事情からAOAを導入することはできないという立場が示され、ギリシャとの間でAOAの導入に合意できる可能性はないというふうに判断をされたところでございます。
 他方で、ギリシャとの深化する経済関係を踏まえますと、早期に租税条約を締結することは、課税範囲や限度税率についての法的安定性、予見可能性を高めて、日本との間の投資、経済交流を促進するとともに、脱税、租税回避への的確な対処にも資するもので、日本にとって重要な意義があるというふうに考えましたところ、AOAに関する規定の導入は見送ることとし、租税条約の締結を優先することとした、このような経緯でございます。
 以上でございます。
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金城泰邦#24
○金城委員 答弁、ありがとうございました。
 時間も参りましたので、これで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
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勝俣孝明#25
○勝俣委員長 次に、小熊慎司君。
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小熊慎司#26
○小熊委員 立憲民主党の小熊慎司です。
 まず始めに、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とアンゴラ共和国との間の協定、いわゆる日・アンゴラ投資協定についてお伺いをいたします。
 アンゴラ共和国は、最近になって、石油輸出国機構、いわゆるOPECを脱退されました。これに関して、この脱退がもたらす影響、日本に対する影響も含め、あと世界に対する影響を含め、どういった見解を政府はお持ちか、まずお伺いをし、あわせて、一部では、この脱退に関して、アンゴラが国益に資せないということで脱退しているわけですけれども、中国、アメリカ共に、これはいいことだというふうに考えていると承知しているところですが、この脱退によって、アメリカとアンゴラとの間、アメリカと中国との間がどのように変化をしていくのか、どのような見立てを立てているのか、政府の見解をまずお伺いいたします。
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上川陽子#27
○上川国務大臣 ただいま委員から御指摘いただきましたとおり、昨年の十二月でありますが、アンゴラは、原油生産枠をめぐる対立等を理由に、OPECからの脱退を発表いたしまして、本年一月一日をもって同機構から脱退したと承知をしております。
 アンゴラと米中の関係についてでありますが、ロウレンソ大統領が、二〇二三年十一月に米国に、また二〇二四年三月に中国を訪問するなど、米中双方とのハイレベルの往来が行われているものと承知をしております。
 アンゴラは、輸出の九割以上を石油、天然ガスに依存しております。経済の多角化や経済のパートナーの多角化を図っているものと承知をしております。したがいまして、今次のアンゴラとの投資協定でありますが、アンゴラのこのような政策を踏まえますと、今後アンゴラに進出する日本企業を後押しする上で意義が大きいと考えております。
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小熊慎司#28
○小熊委員 さっきの質疑でもありましたとおり、グローバルサウスの一角を占めていて、今、別に各国の覇権争いということではなくて、世界の安定のためにグローバルサウスをどうしていくかということは非常に重要なテーマになってきているわけであります。
 アンゴラ共和国は、伝統的には、いわゆる昔風に言うと東側陣営だったものが、いろいろ内戦とかもあったり、元首が交代したりして、これからは、バランスよく、中立的に、いろいろな国としっかり発展をしていくんだという外交戦略を取っているということで、これはいいことだというふうに思います。
 そういう意味では、今まで伝統的な友好国でなかったいわゆる西側陣営、我々も含め、日本も含めしっかりと交流をしていく、外交上友好関係を保っていくということは非常に重要なことであり、今回の協定というのはそれに資する一つの協定であるというふうには思います。
 ただ、これまでの伝統的な友好国との関係が強く、とりわけ、このアンゴラだけではなくて、今、こうしたグローバルサウス、また財政的に脆弱な島嶼国を含め、中国の債務超過をもたらしている国が散見をされますし、アンゴラにおいては、多分、対中債務は、GNI比にすると世界二位ぐらいに比率が大きい国となってしまっています。
 それはアンゴラと中国との関係を切らせようという話ではなくて、やはりこの債務状況を改善していくためにも日本は資する必要があるというふうに思います。ただ日本とだけよくしようということじゃなくて、この債務問題、対中債務の問題を解決するために、日本はどのようにアンゴラと協力していくのか、お伺いいたします。
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上川陽子#29
○上川国務大臣 アンゴラでありますが、サブサハラ・アフリカ地域において有数の経済規模を有する国でありますし、また、アフリカ屈指の産油国、そして豊富な鉱物資源を背景に高い潜在成長力を持っている、その意味で日系企業の関心も高いと承知をしております。
 他方、同国の経済でありますが、依然、石油依存が非常に高く、そして、産業の発展に資する人材及び資金が決定的に不足をしている。加えまして、内戦の影響によりまして、崩壊した基礎的な社会基盤の整備や地域開発につきましては、内戦後十数年たっている今も十分ではないということでございます。
 このような状況を受けまして、我が国自身、産業多角化のためのインフラ整備、また技術協力を通じました人材育成、こうしたことを通じまして、所得向上や産業育成に対する支援を行ってきたところでございます。
 また、委員御指摘のとおり、アンゴラの債務の持続性の改善のためには、世銀やIMFといった国際機関とも連携をし、JICAを通じた技術協力によりまして、透明で公正な開発金融に向けた債務管理能力の構築支援等を実施してきているところであります。
 政府といたしましては、引き続き、アンゴラに対する開発支援を通じまして、その経済発展の後押しとともに、日・アンゴラ投資協定等を通じまして、日本企業のアフリカ投資を促し、官民一体となって、アンゴラの安定的で持続可能な経済成長に寄与していきたいと考えております。
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