外務委員会

2024-05-17 衆議院 全223発言

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会議録情報#0
令和六年五月十七日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 勝俣 孝明君
   理事 城内  実君 理事 鈴木 貴子君
   理事 中川 郁子君 理事 藤井比早之君
   理事 源馬謙太郎君 理事 鈴木 庸介君
   理事 青柳 仁士君 理事 竹内  譲君
      上杉謙太郎君    小田原 潔君
      金子 容三君    神田 憲次君
      黄川田仁志君    島尻安伊子君
      高木  啓君    武井 俊輔君
      中曽根康隆君    西銘恒三郎君
      平沢 勝栄君    古川  康君
      穂坂  泰君    本田 太郎君
      宮路 拓馬君    柳本  顕君
      小熊 慎司君    佐藤 公治君
      松原  仁君    鈴木  敦君
      徳永 久志君    和田有一朗君
      金城 泰邦君    穀田 恵二君
      吉良 州司君    塩谷  立君
    …………………………………
   外務大臣         上川 陽子君
   外務副大臣        辻  清人君
   防衛副大臣        鬼木  誠君
   外務大臣政務官      穂坂  泰君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         猪原 誠司君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 松井 信憲君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 日下部英紀君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 中村 和彦君
   政府参考人
   (外務省大臣官房政策立案参事官)         金子万里子君
   政府参考人
   (外務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化参事官)           松尾 裕敬君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 門脇 仁一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 長徳 英晶君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    有馬  裕君
   政府参考人
   (外務省中南米局長)   野口  泰君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    中込 正志君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           山腰 俊博君
   外務委員会専門員     大野雄一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十七日
 辞任         補欠選任
  小田原 潔君     神田 憲次君
  高村 正大君     中曽根康隆君
  深澤 陽一君     高木  啓君
  宮路 拓馬君     古川  康君
同日
 辞任         補欠選任
  神田 憲次君     小田原 潔君
  高木  啓君     金子 容三君
  中曽根康隆君     本田 太郎君
  古川  康君     宮路 拓馬君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 容三君     深澤 陽一君
  本田 太郎君     柳本  顕君
同日
 辞任         補欠選任
  柳本  顕君     高村 正大君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 日本国の自衛隊とドイツ連邦共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
 航空業務に関する日本国政府とクロアチア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
 社会保障に関する日本国とオーストリア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
 刑事に関する共助に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第八号)
     ――――◇―――――
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勝俣孝明#1
○勝俣委員長 これより会議を開きます。
 日本国の自衛隊とドイツ連邦共和国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とドイツ連邦共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国政府とクロアチア共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、社会保障に関する日本国とオーストリア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び刑事に関する共助に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各件審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、外務省大臣官房長志水史雄君外十二名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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勝俣孝明#2
○勝俣委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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勝俣孝明#3
○勝俣委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。松原仁君。
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松原仁#4
○松原委員 おはようございます。
 非常に頻繁に上川大臣に質問する機会をいただいておりまして、関係各位に心より感謝を申し上げる次第であります。
 今日もまた様々質疑をするわけでありますが、上川大臣におかれては、もちろん、外務大臣という立場でここにいらっしゃっていることは承知をしておりますが、一人の日本人として真心こもった御答弁をしていただきたいというふうに申し上げておきたいと思っております。質問は既に通告しておりますので、それに関して御自身の言葉で語っていただきたいということを冒頭、心よりお願いを申し上げる次第であります。
 今日の日独の条約でありますが、この協定の締結により有事や緊急事態における支援体制も強化されるが、このことはインド太平洋地域における平和と安全の維持に貢献するとお考えかどうか、まず御所見をお伺いいたします。
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上川陽子#5
○上川国務大臣 おはようございます。
 ただいまの御質問でございますが、日独両国におきましては、自由、民主主義、人権及び法の支配、こうした基本的価値を共有する重要なパートナーであります。自由で開かれたインド太平洋の実現に向けまして取り組む意思について共有しているところであります。
 今回、日独間でACSAを締結することによりまして、自衛隊とドイツ軍隊との間におきます物品、役務の提供を円滑かつ迅速に行うことが可能となるわけであります。
 近年、両国間におきましては、安全保障や防衛分野におきましての協力の実績が積み上がっているところであります。こうした中におきましてACSAを締結することは、我が国の安全保障のみならず、日独両国がインド太平洋地域を含みます国際社会の平和及び安全に積極的に寄与することにつながるものと考えております。
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松原仁#6
○松原委員 日本とドイツは類似していますが、ちょっと違うのかなということがありまして、両国とも中国の経済とは極めて大きな経済交流をしているということは事実であります。他方において、ドイツは中国からかなり離れておりますので、その地理的脅威は日本におけるそれとは大分違っているというふうに感じております。
 そういった両国の立場の違いを超えながら、インド太平洋における自由な地域の維持のために頑張るということで、この条約は意味を持つだろうと私も思っております。
 次に、航空機についてでありますが、日・ブラジル間において直行便がないのは大変残念だと思っております。
 この直行便がないということは、私もブラジルに今から十年以上前に参りまして、ブラジルには日本から行った日系二世、三世がたくさんいらっしゃる。彼らは、昔は日本航空の直行便があったけれども、今はそれがない。今、韓国からのブラジルへの直行便はあるわけでありますが、日本からのものはないということでありまして、大変に現地の二世、三世の方は寂しい思いをしているわけであります。
 こんなことも含めて、クロアチアとの間の協定締結承認についてお伺いいたします。
 直行便が就航しやすくなると考えますが、同時に、このような協定があるところで直行便がないところはどこか、簡単にお伝えください。
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山腰俊博#7
○山腰政府参考人 お答え申し上げます。
 二国間航空協定につきましては、両国間で、定期航空路線の開設及び定期航空業務の安定的な運営を可能にするための法的枠組みについて定めるものでございます。
 我が国は、これまでに六十の航空協定を六十九か国・地域との間で締結してございます。そのうち、現在、我が国との間で直行便が運航されていない国、地域につきましては、ブラジルを含めて二十九か国となっているところでございます。
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松原仁#8
○松原委員 三番目の問いを先に、大臣にお伺いする前にいたします。
 オープンスカイ、こういったところについても同様の質問を国交省政府参考人にお願いします。
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山腰俊博#9
○山腰政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国は、国際線の就航に関しまして、航空会社がそれぞれの判断で、需要に応じて弾力的に新規路線の開設、増便を行うことができる航空自由化、いわゆるオープンスカイを推進しているところでございます。これまでに三十五の国・地域との間でオープンスカイに合意して、自由化が実現をしております。
 そのオープンスカイが実現しておりますこれら三十五の国・地域のうち、現在、我が国との間で直行便が運航されていない国、地域につきましては八つございまして、スウェーデン、ノルウェー、スペイン、ハンガリー、パプアニューギニア、ミャンマー、ラオス、カンボジアの八か国となっております。
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松原仁#10
○松原委員 ブラジルとはこのオープンスカイが締結されていないんですが、これを締結するべきだと私は思っております。御所見を政府参考人にお願いします。
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山腰俊博#11
○山腰政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほどの御答弁におきまして、我が国の推進するいわゆるオープンスカイとは、国際線の就航に関して、航空会社がそれぞれの判断で、需要に応じて弾力的に新規路線の開設、増便を行うことができる航空自由化であると御説明を申し上げました。
 一方で、先生御指摘の我が国とブラジルとの間につきましては、現在でも一定の便数の運航が認められておりますため、オープンスカイとなっていない現在においても、航空会社の経営判断によって両国間に直行便を就航することは可能となっております。
 国土交通省といたしましても、航空交通ネットワークの拡充は非常に重要な課題と認識をしております。委員からいただきました御指摘も踏まえながら、今後とも引き続いて、両国間の航空需要の状況も踏まえて適切な対応に努めてまいりたいと考えております。
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松原仁#12
○松原委員 大臣に御質問いたしますが、直行便の就航というのは、極めて二国間の文化、経済交流などを促進し、両国民、二国間の国民相互の理解も深まる。ビジネスに観光、これも効率的に拡大し、経済も活性化する。他国との国際交流を活性化することも視野に入れ、今後は、直行便就航実現のため、日本政府として外交的に取り組むべきと考えますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
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上川陽子#13
○上川国務大臣 各国と直行便を結ぶということについては、それぞれ民間の航空会社が、様々な需要、そしてその国との発展も含めて総合的に判断しながら決めるところであると思いますが、まさに国と国との関係性の中で、そうしたことにつきましては、私も外交の現場の中ではそうした要請も受けることがございまして、全ての国とというふうに申し上げるつもりはありませんが、でき得る限りの、そうした直行便を通じて、技術が進歩すれば長い時間飛べるわけでありますので、そういったことから、なるべく直行便を飛ばしていくということについては非常に重要な交流の要素の一つであるというふうに認識をしております。
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松原仁#14
○松原委員 重大なお話を承ったと思っております。
 私は、海外との関係で、もちろん、純粋に支援をしようということでODA予算等が組まれているのは承知をしております。
 しかし、ODA予算を、もちろん、積み上げで必要なものは必要であろうと思いますが、ODA予算で計上することも大事ですが、その一方、国費を投入して直行便を補助するということは、プライベートな全日空だ日本航空だがやっていますよという議論ではなくて、そこに国が援助をすることのメリットというのは、結果的に、さっき冒頭言ったように、大変重いわけであります。
 その国との両国関係を構築するためには、従来の、それはプライベートカンパニーがやっているから勝手に頑張れという話ではなくて、ODA予算を変えろとは言いませんが、ODA予算に国費を投入するならば、同じように、直行便に一定の国費を投入することは極めて国益にかなうと私は思っているわけであります。
 是非とも、今御答弁があったわけでありますから、御検討を外務省としてしていただきたいというふうに思っております。大臣、一言だけ、検討すると言ってください。
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上川陽子#15
○上川国務大臣 今、ODA予算との絡みで委員御指摘をいただきましたが、そもそもODA予算でありますが、開発途上国の経済開発及び福祉の促進を主たる目的として相手国に供与されるものでありまして、既存のODA予算を直行便就航を目的とした民間企業向けの補助金に直接的に振り替えることは、予算制度上なかなか困難であると認識をしております。
 その上ででありますが、例えば、今、ブラジルの件を冒頭委員から御指摘がありましたが、ODAを通じまして、両国間の人的交流また両国経済の活性化に資する取組を実施してきているところであります。
 今後とも、両国の関係強化に向けまして、政府として、ODAも通じました外交的努力も重ねつつ、将来的な直行便の就航に期待してまいりたいと考えております。
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松原仁#16
○松原委員 ちょっと済みません。私の質問はODA云々ということではなくて、国費を投入することに、ODAをどうのこうのではなくて、ODAはODAで尊重しますよ、しかし、直行便を飛ばすことの国益的なメリットは大きいということを大臣に言ってもらいたかったので。ODAの予算をこっちへ振り向けろとは言いませんよ。でも、結果として国費ですから、国費で初めからそこに予算をつけるべきだということを私は言っている。その方がはるかに、いわゆる日本の様々な国際関係を強くする。
 やはり、お金を出すのもそうですが、物を飛ばす方がはるかに日本とその国との紐帯を強くするのは事実でありますから、そのことは、大臣、明確に御認識をいただきたい。同じような答弁をされても時間がもったいないですから、今日は、後ろに座っている秘書官も今うなずいていましたから、だから、秘書官とよく相談して、こういったものはやるべきだというふうにおっしゃってください。
 次の質問でありますが、刑事共助におけるブラジルとの間の問題であります。
 国際社会において、グローバル化の進展により、国境を越えた犯罪も増加している中で、ブラジルとの間でも、より踏み込んで、容疑者や被告人の引渡しに関する規定を含む条約を成立させるべきと考える。外務省政府参考人、お答えをお願いします。
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野口泰#17
○野口政府参考人 お答え申し上げます。
 諸外国との間で人的往来が増大する中、我が国で犯罪を行った後、母国に逃亡する来日外国人犯罪者の問題は、関係省庁と連携しつつ、政府として適切に取り組むべき重要な課題であるというふうに認識をしております。
 その上で、犯罪人引渡条約をどの国と締結するかにつきましては、来日外国人犯罪者の問題のほか、相手国との犯罪人引渡しの具体的必要性の有無、犯罪人引渡しに関わる相手国の法制、相手国の刑事司法制度が適切に運用され、我が国から引き渡された者が不当な扱いを受けることがないか等、諸般の事情を勘案して検討していくこととしております。
 ブラジルとの間では、いかなる対応が可能か、引き続き話合いを行っていく考えでございます。
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松原仁#18
○松原委員 時間がないので、次の質問は少し飛ばしながら、この犯人引渡し、日本は韓国とアメリカとのみ締約しているということであります。
 今日はこの質問をいたしませんが、次回において竹島の問題をまた取り上げさせてもらいたいと思っておりますが、この竹島において、私は、ここは今日は言いっ放しです、竹島新法なるものを作るなりして、この間の二つの箇条を使うなりして、やはり上陸をした国会議員等に関しては明確にペナルティーを与えるべきだというふうに思っております。
 その場合は、こういった韓国との間の、この締結したものも使って行動するべきであるということを強くこの場で、次回の質問にもつながりますが、申し上げておきたいと思っております。
 次に、一九八四年十一月、ワシントン・ポストにおいて、米中が外交施設を相互に購入するための条件に同意したとある。これは相互主義によって行われているわけでありますが、外交施設について、アメリカのように、新たな相互主義に基づく立法は、日本として、一つの相互主義というものを考えたときに検討する必要があると思いますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
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上川陽子#19
○上川国務大臣 土地の利用、所有に関します法制度につきましては国によって異なるところでありますが、そもそも、外交関係に関するウィーン条約は、国家組織や社会制度に相違があるということを前提に、国を代表する外交使節団の任務の能率的な遂行を確保するために相互に遵守すべき規範を規定したものであります。
 同条約上、外交使節団の設置におきましては、接受国及び派遣国の相互の同意によって行うこととされているところであります。条約にのっとりまして、我が国におきましても、外交使節団が公館設置のための土地を取得するには、日本政府の事前同意を得ることを条件としているところであります。
 実際に、外交使節団から公館設置のための土地取得の同意申請があった場合におきましては、関係国内法令を参照しながら、同土地の取得が外交活動のための適切な取得であること等を厳格に審査した上で、同意の付与の是非を決定しているところでございます。
 これらに鑑みまして、現時点におきまして、委員御指摘のような立法を検討することにつきましては考えておりません。
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松原仁#20
○松原委員 今るるお話がありましたが、相互主義というのは、米国はそれを行っているわけであります。アメリカは、中国大使館に土地所有権を与えていないわけであります。一般の、民間であれば土地所有権を与えている。こういったところを毅然とした方が、私は、中国の昨今の日本に対する対応を見ていると、こういったところからもきちっとしていく必要があるんだろうと思っております。
 次の質問に移ります。FATFの日本に対する勧告。
 FATFは、マネロンやテロ資金供与、拡散防止のための各国の権限ある当局は、適時に、法人の受益者所有及び支配について、十分で、正確なかつ時宜を得た情報を入手することができ、又はそのような情報にアクセスできることを確保すべきと言っている。日本に対しては、法人について、正確かつ最新の実質的支配者情報はまだ一様に得られていないと指摘している。
 政府は、実質的支配者リスト制度の利用促進を図るとともに、法人の実質的支配者の情報を一元的、継続的かつ正確な把握を可能とする枠組みに関する制度整備に向けた検討を進める旨述べていたが、現状はどうなっているか、簡潔にお答えください。
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松井信憲#21
○松井政府参考人 お答え申し上げます。
 法人の実質的支配者の情報を把握、管理する制度の構築については、政府全体として検討すべき課題と認識しておりますが、今年の四月十七日に、関係省庁で構成されるマネロン・テロ資金供与・拡散金融対策政策会議において、マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策に関する行動計画(二〇二四―二〇二六年度)が決定、公開されております。
 この行動計画においては、法人等の悪用防止に関して、法人の実質的支配者情報に関する制度整備に向けた検討を推進しながら、株式会社が自らの実質的支配者情報を特定するため、株主である他の株式会社の実質的支配者リストを活用する方策の検討や、実質的支配者リスト制度につき、金融機関等による直接の確認等の検討を含む制度の利便性の向上、商業登記制度との連携により実質的支配者リスト制度の活用場面の確保などに取り組むこととしております。
 法務省としても、行動計画に基づき、関係省庁と連携しつつ、必要な取組を進めてまいります。
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松原仁#22
○松原委員 これはニュースとして入っていると思いますが、フランス裁判所は十五日、主要ワイン生産地ボルドーで九か所のシャトーを保有している中国人富豪、これはマネロンの疑いがあるとして、シャトーを没収するという判決を言い渡したわけであります。細かいことは時間の都合上言いませんが、フランスのこういった、いわゆるマネロンの観点から中国の不動産の没収等を既に行っている。アメリカも同じだろうと承知をしております。
 マネーロンダリングやテロ資金供与、拡散が法人を介して行われる危険があると同様に、不動産取引も多額の金銭を取引されることから、同様の危険を有している。まさにフランスの今回の事例はこのことを証左している。
 この点、イギリスは経済犯罪法を令和四年、二〇二二年に制定し、これは大事ですね、外国の法人がイギリスで不動産を所有又は取得する場合、イギリスで登記された外国の法人に限り所有権移転、登記を受けられることとした。これは極めて重要な指摘であります。
 その上で、大臣にお伺いしますが、日本政府も戦略的視点を持って、イギリス同様、外国法人の不動産取引を規制していくべきではないか。御答弁をお願いします。
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上川陽子#23
○上川国務大臣 今委員御指摘のイギリスにおきます経済犯罪法につきましては、二〇二二年の三月に、同国におきまして、資金洗浄への対応等を強化するために制定されたものと承知をしております。
 同法によりましては、新たな法人登記制度が設けられまして、英国内に不動産を所有し、また所有しようとする外国法人に対しまして、実質的支配者の申告等が義務づけられたものと承知をしております。この措置によりまして、実質的支配者が、不明の外国法人による不動産売買等を通じました資金洗浄を防ぐことが狙いであると認識をしております。
 マネロン、テロ資金供与、拡散金融対策は国際社会におきましての重要な課題でありまして、英国ほか主要国の政策等、国際的動向を引き続き注視しつつ、政府として適切に対応してまいりたいと考えております。
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松原仁#24
○松原委員 政府として適切に対応していただきたいと思っております。イギリスがこのような経済犯罪法を成立させた、そして、日本の政府もこういったものに続くということは、私は、同じ価値を有する国々の連携の中では極めて重要なことであるというふうに思っておりますので。今大臣は、こういったものも検討するやの発言だというふうに聞いております。フランスもやった、イギリスはそのような法律を作っている、日本もこれを作ると。
 パナマとかに本社がある会社なんか、全く何が何だか分からない者が東京の不動産も随分持っているということは、既に私が質問主意書で発言をしたとおりであります。中にはロシアの者が事実上不動産の実質的所有者ではないかというようなことも、この場では申し上げませんが、指摘をしたところであります。
 こういったことが非常にたくさんあるということ自体が、日本に対しての諸外国の懸念というか、日本は全くそういったものに対して厳しく対応していないというふうなことになってしまうと思っておりまして、是非とも、このイギリスにおける法律等も参考にしながら、大臣はまさに内閣の一員として全ての法律に対しても責任を負う立場でありますから、こういった法律を作っていただきたいと心からお願いを申し上げます。
 何かあれば、大臣、一言。
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上川陽子#25
○上川国務大臣 今御指摘の点でございますが、法人の実質的支配者に関する情報の把握、管理といった観点から、まさに関係省庁におきまして法整備、制度整備に向けました検討を行っているところでございまして、外務省としてもその議論に積極的に参加してまいりたいと考えております。
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松原仁#26
○松原委員 本当にすばらしい御答弁であります。よろしくお願いしたいと思っております。
 次に、原爆投下の問題についてお伺いいたします。
 日本原水爆被害者団体協議会が、グラハム上院議員による広島、長崎への原爆投下を正当化する主張に対し、発言の撤回を求める抗議文をアメリカ大使館へ送ったというふうに聞いております。大臣のコメントをお伺いします。
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上川陽子#27
○上川国務大臣 これまでこの委員会におきましてお伝えしているとおりでありますが、グラハム上院議員が現下の中東情勢の文脈におきまして広島、長崎に対します原爆投下を引用した議論を提起したことにつきましては適切ではなかったと考えており、受け入れられないことであります。上院議員がこのような発言を繰り返したことにつきまして、極めて残念に思っているところであります。
 唯一の戦争被爆国でございます。核兵器によります広島、長崎の惨禍は決して繰り返してはならない、こうした信念の下、被爆の実相の正確な理解を促進するため、グラハム議員側とは意思疎通を重ね、日本側の考えをしっかり申し入れてきているところであります。
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松原仁#28
○松原委員 私が質問した意味は違うのでして、この次の質問にもありますが、投下した側の責任を問わない姿勢がこうした発言になって繰り返されるのであって、この被爆団体は抗議をした。僕は大臣に抗議をしろとは言いませんよ、なかなか抗議しないんだから。ただ、抗議をしたということについて、それは理解するぐらいおっしゃっていただきたいんですよ。今みたいなト書きの長い御答弁ではなくて、率直に、一人の日本人として、抗議をしたことは理解できるぐらいおっしゃっていただけませんか。
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上川陽子#29
○上川国務大臣 日本原水爆被害者団体協議会によります抗議文の送付につきましては承知をしております。
 この点も含めまして、引き続き、被爆の実相の正確な理解を促進するため、不断の努力を行ってまいりたいと考えております。
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