厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
令和六年五月二十一日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 比嘉奈津美君
理 事
羽生田 俊君
福岡 資麿君
星 北斗君
打越さく良君
秋野 公造君
委 員
生稲 晃子君
石田 昌宏君
片山さつき君
神谷 政幸君
友納 理緒君
三浦 靖君
山田 宏君
石橋 通宏君
大椿ゆうこ君
奥村 政佳君
高木 真理君
杉 久武君
山本 香苗君
猪瀬 直樹君
梅村 聡君
田村 まみ君
倉林 明子君
天畠 大輔君
上田 清司君
事務局側
常任委員会専門
員 佐伯 道子君
参考人
独立行政法人労
働政策研究・研
修機構副統括研
究員 池田 心豪君
三菱UFJリサ
ーチ&コンサル
ティング株式会
社政策研究事業
本部執行役員・
主席研究員 矢島 洋子君
NPO法人とな
りのかいご代表
理事 川内 潤君
障がい児及び医
療的ケア児を育
てる親の会会長 工藤 さほ君
─────────────
本日の会議に付した案件
○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う
労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援
対策推進法の一部を改正する法律案(内閣提出
、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 比嘉奈津美君
理 事
羽生田 俊君
福岡 資麿君
星 北斗君
打越さく良君
秋野 公造君
委 員
生稲 晃子君
石田 昌宏君
片山さつき君
神谷 政幸君
友納 理緒君
三浦 靖君
山田 宏君
石橋 通宏君
大椿ゆうこ君
奥村 政佳君
高木 真理君
杉 久武君
山本 香苗君
猪瀬 直樹君
梅村 聡君
田村 まみ君
倉林 明子君
天畠 大輔君
上田 清司君
事務局側
常任委員会専門
員 佐伯 道子君
参考人
独立行政法人労
働政策研究・研
修機構副統括研
究員 池田 心豪君
三菱UFJリサ
ーチ&コンサル
ティング株式会
社政策研究事業
本部執行役員・
主席研究員 矢島 洋子君
NPO法人とな
りのかいご代表
理事 川内 潤君
障がい児及び医
療的ケア児を育
てる親の会会長 工藤 さほ君
─────────────
本日の会議に付した案件
○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う
労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援
対策推進法の一部を改正する法律案(内閣提出
、衆議院送付)
─────────────
比
比嘉奈津美#1
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、独立行政法人労働政策研究・研修機構副統括研究員池田心豪君、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社政策研究事業本部執行役員・主席研究員矢島洋子君、NPO法人となりのかいご代表理事川内潤君及び障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会会長工藤さほ君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様からの忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、池田参考人、矢島参考人、川内参考人、工藤参考人の順にお一人十五分以内で御意見を述べていただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと思います。
また、御発言の際には、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず池田参考人からお願いいたします。池田参考人。
この発言だけを見る →育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、独立行政法人労働政策研究・研修機構副統括研究員池田心豪君、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社政策研究事業本部執行役員・主席研究員矢島洋子君、NPO法人となりのかいご代表理事川内潤君及び障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会会長工藤さほ君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様からの忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、池田参考人、矢島参考人、川内参考人、工藤参考人の順にお一人十五分以内で御意見を述べていただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと思います。
また、御発言の際には、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず池田参考人からお願いいたします。池田参考人。
池
池田心豪#2
○参考人(池田心豪君) 池田でございます。
本日は、貴重な意見陳述の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。お手元に配付しております今後の仕事と育児・介護の両立支援についてという資料に沿って私の意見を述べさせていただきます。
初めに、簡単に自己紹介をさせていただきますが、私は、先ほど御紹介いただきました労働政策研究・研修機構という厚生労働省の労働分野の研究機関で研究員をしております。主な業務は、厚生労働省の政策立案に当たりまして、その現場の実態を調査し、これを報告するというのが主な業務でございますが、二〇〇五年に研究員になってから今日に至るまで一貫してこの育児・介護休業法の改正に関わる調査研究を担当してまいりました。
また、平成二十八年の、本日お話しする介護休業制度について大幅な制度改定が行われたときの厚生労働省の研究会、審議会に先立って行われた研究会、今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会及び今般の育児・介護休業法の改正に先立って開かれました今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会の参集者、委員として意見を、議論に参加したということもございますので、本日は、私が行ってきた調査研究及びこの厚生労働省の研究会での議論を踏まえた意見を述べさせていただきたいと思います。
一枚めくっていただきまして、まず、育児と介護両方お話しさせていただきますが、まず子育て、仕事と育児の両立支援について、研究会での議論も踏まえた一つ結論めいたことを先にお話しさせていただきます。
それは、仕事と育児の両立支援制度、一九九一年に育児休業法ができてから幾度となく改正を重ねてまいりまして、相当な制度の充実が図られているところ、で、今もそれでもなお仕事と子育ての両立が難しいという声がやまないことは我々も承知しておりますが、従来の考え方をそのまま延長するのではなく、新しい発想の下、新しいステージにこの両立支援は進んでいかなきゃいけないというのが研究会での主な議論でした。
それはどういうことかと申しますと、従来どおり、両立支援制度を利用しやすくするということは大事なんですが、やはり制度の利用に伴ういろいろな副作用があるということも分かってきております。
例えば、主に女性ですが、長い期間の育児休業の取得あるいは短時間勤務が長くなることによってその後のキャリア形成がやはり男性に比べて不利になってしまうとか、あるいは子育てしていない人に比べて、やはりいろいろなチャンスの面でやっぱりそのキャリア形成のブレーキになってしまうということが分かっていますので、制度は必要なんですけど使い過ぎには注意しましょうという、適切な使い方というのはどういうことなのか、あるいは、女性だけじゃなくて男性も使えるような制度の在り方というのを考えなきゃいけないという、そういったことがあります。
また、もう一つ、今までは子育てをしている当人の方が制度を利用できるようにということでいろいろ給付を付けたり手厚い支援をしてきたんですが、やはり、その方が仕事を休んだり早く帰っている間にその代わりの仕事をする、カバーする同僚の負担ということもやはり問題になってくる。制度を拡充すればするほど、利用者が増えれば増えるほどそのしわ寄せの問題というのがやっぱり顕在化してきておりまして、その同僚の支援ということも視野に入れて考えなければいけない、同僚に掛かる負担ということも考えないといけないということです。
あともう一つ、今までの仕事と子育ての両立支援は、やはり夫婦がそろっているという前提で、妻だけじゃなくて夫も育児休業を取りましょうという、そういったことでやってまいりましたが、やはりシングルマザーのような一人親家庭、これが、今までは福祉政策の対象として一人親家庭の就業支援ということもやってきたんですが、通常働いている人の中にも一人親家庭というのがやっぱり増えてきている、目立ってくるようになってきていますので、そういった場合は、夫婦で分担できないという前提で考えた場合にどういうことを考えなきゃいけないか。あるいは、今日この後、工藤さんからお話ありますが、やはり、今までは健常者の子供が年齢とともに育っていって親の手を離れていく、そのプロセスをフォローするという発想でしたが、やはり障害児や医療的ケア児の子育ての実態を伺うと、今までの発想の延長ではなかなか難しいところが出てくるという、そういったところで新しい考え方で両立支援制度を考えていく必要があるだろうという、そういった認識になっています。
そうしたときに、じゃ、どういう発想が必要かと申しますと、ここに定食型からビュッフェ型へというふうに書いてありますが、従来は、法制度は、最低限必要なものをまるで定食のメニューのように主菜、副菜、汁物という感じで、これを全て上手に使っていくと子育てしながら働けますよという、そういう考え方だったんですが、先ほど申しましたように、全ての制度を使うことが果たして、例えば特に女性活躍という文脈で考えたときに望ましいのかとか、あるいは、もっと必要としている人がいるけれども、その制度をつくったからといってみんなが使いましょうという、そういう話でいいのかということを考えたときに、ビュッフェというのはいろいろな種類の料理が多数並んでいますが、これを完食して全て食べるという前提ではないと思います。少ない量で済む人は少ない量、少し多めに必要な人は少し多めな量という形で、制度の利用の仕方というのを少し発想を変えながら制度の拡充をしていく必要があるだろうというふうに考えております。
その根拠となるデータを少し研究会の資料の中から出していますが、まず一枚めくっていただくと、やはりその短時間勤務や残業免除等の制度を拡充するとやはり制度の利用者が女性に偏るというところで、女性だけでなく男性も子育てに関わりながら働けるということを考えていくときにどういったことが必要かということをやはり考える必要がありますよということです。
もう一枚めくっていただきまして五ページ目ですが、この今般のその改正において、子供が三歳に達した後の両立支援制度の拡充ということが一つ論点になっておりますが、やはりそのニーズも非常に多様で、短時間勤務のニーズも当然あるんですが、同時にフルタイムで残業のない働き方や柔軟な働き方できるということを望んでいる労働者の方もいらっしゃりますので、先ほど申しましたように、短時間勤務を拡充したからみんな短時間ですよという、そういう話ではなく、当人の事情に応じて柔軟に制度を利用できるようにしていくことが大事だということが言えます。
また、次のスライドには、短時間勤務をしている理由として、当然、保育園のお迎えが早く行かなきゃいけないとかいろんな子育ての事情があるというのはあるんですが、一つ見逃せないのが、本人が勤めている会社がやはり残業が多くて、フルタイムというのは定時八時間で帰れるわけじゃなくて、その後、十時間、十二時間と残業があるという、それを回避する、避難するために短時間勤務に頼っているという方ですとか、パートナーの方が長時間だから自分がやらなきゃいけない、つまり、残業体質というか残業をすることが当たり前の職場では、なかなか通常どおり働きながら子育てと両立できないがために短時間勤務が発生している、そして、その残業を本人が短時間勤務をしている上で代わりにしているのは誰ですかというと、やはり同僚ということになりますので、やはり同僚のサポートということも含めて、残業削減の取組を同時に進めていくことが大事ですねという、そういった話に、結論になっております。
次に、介護の方のお話ですが、これは、いよいよ来年、二〇二五年が参ります。団塊の世代が七十五歳以上になって、いよいよ日本は未曽有の大介護時代に突入するということが前々から言われておりますが、この二〇二五年を見据えまして平成二十八年の改正で大幅な制度の拡充と改定を行いまして、介護の始まりから終わりまでカバーする体系的な制度を拡充しました。
しかし、実は制度の外形が、例えば介護休業がありますとか、介護休暇と子の看護休暇はよく似ていますし、所定外労働の制限が使えるというような形で、非常に子育てとよく似た制度の立て付けになっているので、子育てと同じように使おうとか子育てと同じように制度を拡充すればいいんじゃないかというふうに思いがちなんですが、実は、それをやると介護離職うまく回避できないんですね。子育てと介護は違うというのがここの、前回の平成二十八年の改正のときの研究会の結論でしたので、どういうふうにこの制度を使ったら介護離職を回避できるのかということについて、ノウハウをしっかり労働者の方に伝えていくということが大事です。
実は、厚生労働省は平成二十五年ぐらいから、やはり何といってもいろいろ予備知識が必要な難しい制度ですので、これをうまく労働者の方に伝えて上手に使っていくためのマニュアルやツールをもう既に作成しております。そうしたノウハウの蓄積の上に、今般、制度周知や雇用環境の整備といったことを企業に義務付けるとともに、実際に介護に直面したときに個別周知、意向確認という形で制度の利用意向を聞いていくということになります。
実は、先ほど申しました定食型からビュッフェ型というのは、まさに育児よりも介護の方ではまさにそのとおりでございまして、前回の改正でも、制度全て使うということではなくて、必要な制度を場面に応じて、要介護状態、あるいは症例、あるいは家族環境、いろんな状況に応じて使っていくことが必要ですねという、そういった考え方の下に、平成二十八年度にこのような、スライドの八ページにあるような制度をつくりました。
さらに、今回のその新しい義務化と関係するのがスライドの九ページ目でして、既にその仕事と介護の両立支援の取組方法というフレームを作って、厚生労働省でこれをホームページで公開したりマニュアルとして配布したりといったことでしてきました。
今回の改正は、ここのチャート図にあります三番と四番に当たるところを企業に義務化していくということになりますが、大事なことは、このワンアクション、ワンアクションで伝えましたよ、意向確認しましたよということではなくて、この一つのフローとして、体系的なシステムとして企業にこの取組を促していくということが大事であります。そういった意味で、例えば一番にあります実態把握ですとか、あるいは五番にある働き方改革、働き方改革というのはこれ、先ほど見たふだんの働き方を介護と両立しやすいものにしていくという、そういった考え方です。
一枚めくっていただきまして、やはり、例えば介護休業についても、これも介護に専念するためじゃなくて介護のいろんな準備に当てるための休業となっているんですが、そのことが正確に伝わっていないという実態が明らかになっていたり、あるいは次に、十一ページにありますが、介護休業、実は、労働者が申請したらこれを付与するということになっているんですが、実は勤務先に介護のことを話さないという方も結構いらっしゃいます。
話さないでふだんどおりの勤務時間の中でやれる方もいらっしゃるんですが、いよいよ手詰まりになってきたときに、なかなかこの制度のことがちゃんと分かっていないがために離職してしまう、企業としても言ってくれたらできることがあったのにという、こういったコミュニケーションの擦れ違いでの離職というのもございますので、やはり今度のその制度周知や雇用環境の整備というのは、単に企業からメッセージを発するだけじゃなくて、従業員の方が企業に介護のことを相談しに来やすい呼び水として、労使双方のコミュニケーションを活性化するためのきっかけとして期待されている面があります。
実際相談されてきたら、やっぱり休みたいんですと言われたら休ませてあげられるような職場環境をつくっていないと相談しがいがないということになりますので、十二ページにありますように、やっぱり介護のためにいろんな事情で休みたいというときに休められるような環境を、例えば年次有給休暇を取るとか、残業の免除も、ふだんから残業のない働き方をするとかという形で職場環境も整えていくことが大事だということが既に調査で分かっております。
十三ページ目に、最後、締めとして、これまでの考え方とこれから、どういった違いがあるかということを図にしてまとめておりますが、従来の仕事と育児、介護の両立支援は、トップダウンで、みんなが共通して持っているニーズに応えましょう。だから、育児休業の取得率が典型ですが、みんなが育休を取れるように、女性が取れるようになったら男性も取れるようにということで取得率の向上に取り組む。また、短時間勤務制度が義務化されたら、その利用率はどうなっているかというのをチェックして、利用率を上げていくようにという形でやってきました。
しかし、先ほど申しましたように、まず子育てにおいては、やはりそのキャリアの在り方あるいは子育て家庭のいろんな事情に応じて多様なニーズに応えていくことになってきますので、個別的なニーズに対して、ボトムアップ型というのは、当人が何を望んでいるかということをしっかりと聞き取って制度を運用していくということが大事になってきます。既に子育てについては制度周知とか雇用環境の整備、個別周知、意向確認というのは義務化されておりますが、まさにこのコミュニケーションの部分をしっかりやっていくことによって定食型からビュッフェ型に移していくことができるというふうに考えております。
介護においても、申しましたように、一人一人介護の事情は違いますので、みんなが同じ制度を使うという前提ではなく、一人一人違ったニーズをしっかり聞き取り、その人に合った制度の利用の仕方を企業としては勧めていくということが大事になってきますので、両立支援制度、これ、個別労使関係といいまして、従業員個人の方と企業の方の問題という意味では労使関係の一つのタイプですので、労使の対話がこれまでにも増して重要になっていく、そういった改正になるだろうというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →本日は、貴重な意見陳述の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。お手元に配付しております今後の仕事と育児・介護の両立支援についてという資料に沿って私の意見を述べさせていただきます。
初めに、簡単に自己紹介をさせていただきますが、私は、先ほど御紹介いただきました労働政策研究・研修機構という厚生労働省の労働分野の研究機関で研究員をしております。主な業務は、厚生労働省の政策立案に当たりまして、その現場の実態を調査し、これを報告するというのが主な業務でございますが、二〇〇五年に研究員になってから今日に至るまで一貫してこの育児・介護休業法の改正に関わる調査研究を担当してまいりました。
また、平成二十八年の、本日お話しする介護休業制度について大幅な制度改定が行われたときの厚生労働省の研究会、審議会に先立って行われた研究会、今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会及び今般の育児・介護休業法の改正に先立って開かれました今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会の参集者、委員として意見を、議論に参加したということもございますので、本日は、私が行ってきた調査研究及びこの厚生労働省の研究会での議論を踏まえた意見を述べさせていただきたいと思います。
一枚めくっていただきまして、まず、育児と介護両方お話しさせていただきますが、まず子育て、仕事と育児の両立支援について、研究会での議論も踏まえた一つ結論めいたことを先にお話しさせていただきます。
それは、仕事と育児の両立支援制度、一九九一年に育児休業法ができてから幾度となく改正を重ねてまいりまして、相当な制度の充実が図られているところ、で、今もそれでもなお仕事と子育ての両立が難しいという声がやまないことは我々も承知しておりますが、従来の考え方をそのまま延長するのではなく、新しい発想の下、新しいステージにこの両立支援は進んでいかなきゃいけないというのが研究会での主な議論でした。
それはどういうことかと申しますと、従来どおり、両立支援制度を利用しやすくするということは大事なんですが、やはり制度の利用に伴ういろいろな副作用があるということも分かってきております。
例えば、主に女性ですが、長い期間の育児休業の取得あるいは短時間勤務が長くなることによってその後のキャリア形成がやはり男性に比べて不利になってしまうとか、あるいは子育てしていない人に比べて、やはりいろいろなチャンスの面でやっぱりそのキャリア形成のブレーキになってしまうということが分かっていますので、制度は必要なんですけど使い過ぎには注意しましょうという、適切な使い方というのはどういうことなのか、あるいは、女性だけじゃなくて男性も使えるような制度の在り方というのを考えなきゃいけないという、そういったことがあります。
また、もう一つ、今までは子育てをしている当人の方が制度を利用できるようにということでいろいろ給付を付けたり手厚い支援をしてきたんですが、やはり、その方が仕事を休んだり早く帰っている間にその代わりの仕事をする、カバーする同僚の負担ということもやはり問題になってくる。制度を拡充すればするほど、利用者が増えれば増えるほどそのしわ寄せの問題というのがやっぱり顕在化してきておりまして、その同僚の支援ということも視野に入れて考えなければいけない、同僚に掛かる負担ということも考えないといけないということです。
あともう一つ、今までの仕事と子育ての両立支援は、やはり夫婦がそろっているという前提で、妻だけじゃなくて夫も育児休業を取りましょうという、そういったことでやってまいりましたが、やはりシングルマザーのような一人親家庭、これが、今までは福祉政策の対象として一人親家庭の就業支援ということもやってきたんですが、通常働いている人の中にも一人親家庭というのがやっぱり増えてきている、目立ってくるようになってきていますので、そういった場合は、夫婦で分担できないという前提で考えた場合にどういうことを考えなきゃいけないか。あるいは、今日この後、工藤さんからお話ありますが、やはり、今までは健常者の子供が年齢とともに育っていって親の手を離れていく、そのプロセスをフォローするという発想でしたが、やはり障害児や医療的ケア児の子育ての実態を伺うと、今までの発想の延長ではなかなか難しいところが出てくるという、そういったところで新しい考え方で両立支援制度を考えていく必要があるだろうという、そういった認識になっています。
そうしたときに、じゃ、どういう発想が必要かと申しますと、ここに定食型からビュッフェ型へというふうに書いてありますが、従来は、法制度は、最低限必要なものをまるで定食のメニューのように主菜、副菜、汁物という感じで、これを全て上手に使っていくと子育てしながら働けますよという、そういう考え方だったんですが、先ほど申しましたように、全ての制度を使うことが果たして、例えば特に女性活躍という文脈で考えたときに望ましいのかとか、あるいは、もっと必要としている人がいるけれども、その制度をつくったからといってみんなが使いましょうという、そういう話でいいのかということを考えたときに、ビュッフェというのはいろいろな種類の料理が多数並んでいますが、これを完食して全て食べるという前提ではないと思います。少ない量で済む人は少ない量、少し多めに必要な人は少し多めな量という形で、制度の利用の仕方というのを少し発想を変えながら制度の拡充をしていく必要があるだろうというふうに考えております。
その根拠となるデータを少し研究会の資料の中から出していますが、まず一枚めくっていただくと、やはりその短時間勤務や残業免除等の制度を拡充するとやはり制度の利用者が女性に偏るというところで、女性だけでなく男性も子育てに関わりながら働けるということを考えていくときにどういったことが必要かということをやはり考える必要がありますよということです。
もう一枚めくっていただきまして五ページ目ですが、この今般のその改正において、子供が三歳に達した後の両立支援制度の拡充ということが一つ論点になっておりますが、やはりそのニーズも非常に多様で、短時間勤務のニーズも当然あるんですが、同時にフルタイムで残業のない働き方や柔軟な働き方できるということを望んでいる労働者の方もいらっしゃりますので、先ほど申しましたように、短時間勤務を拡充したからみんな短時間ですよという、そういう話ではなく、当人の事情に応じて柔軟に制度を利用できるようにしていくことが大事だということが言えます。
また、次のスライドには、短時間勤務をしている理由として、当然、保育園のお迎えが早く行かなきゃいけないとかいろんな子育ての事情があるというのはあるんですが、一つ見逃せないのが、本人が勤めている会社がやはり残業が多くて、フルタイムというのは定時八時間で帰れるわけじゃなくて、その後、十時間、十二時間と残業があるという、それを回避する、避難するために短時間勤務に頼っているという方ですとか、パートナーの方が長時間だから自分がやらなきゃいけない、つまり、残業体質というか残業をすることが当たり前の職場では、なかなか通常どおり働きながら子育てと両立できないがために短時間勤務が発生している、そして、その残業を本人が短時間勤務をしている上で代わりにしているのは誰ですかというと、やはり同僚ということになりますので、やはり同僚のサポートということも含めて、残業削減の取組を同時に進めていくことが大事ですねという、そういった話に、結論になっております。
次に、介護の方のお話ですが、これは、いよいよ来年、二〇二五年が参ります。団塊の世代が七十五歳以上になって、いよいよ日本は未曽有の大介護時代に突入するということが前々から言われておりますが、この二〇二五年を見据えまして平成二十八年の改正で大幅な制度の拡充と改定を行いまして、介護の始まりから終わりまでカバーする体系的な制度を拡充しました。
しかし、実は制度の外形が、例えば介護休業がありますとか、介護休暇と子の看護休暇はよく似ていますし、所定外労働の制限が使えるというような形で、非常に子育てとよく似た制度の立て付けになっているので、子育てと同じように使おうとか子育てと同じように制度を拡充すればいいんじゃないかというふうに思いがちなんですが、実は、それをやると介護離職うまく回避できないんですね。子育てと介護は違うというのがここの、前回の平成二十八年の改正のときの研究会の結論でしたので、どういうふうにこの制度を使ったら介護離職を回避できるのかということについて、ノウハウをしっかり労働者の方に伝えていくということが大事です。
実は、厚生労働省は平成二十五年ぐらいから、やはり何といってもいろいろ予備知識が必要な難しい制度ですので、これをうまく労働者の方に伝えて上手に使っていくためのマニュアルやツールをもう既に作成しております。そうしたノウハウの蓄積の上に、今般、制度周知や雇用環境の整備といったことを企業に義務付けるとともに、実際に介護に直面したときに個別周知、意向確認という形で制度の利用意向を聞いていくということになります。
実は、先ほど申しました定食型からビュッフェ型というのは、まさに育児よりも介護の方ではまさにそのとおりでございまして、前回の改正でも、制度全て使うということではなくて、必要な制度を場面に応じて、要介護状態、あるいは症例、あるいは家族環境、いろんな状況に応じて使っていくことが必要ですねという、そういった考え方の下に、平成二十八年度にこのような、スライドの八ページにあるような制度をつくりました。
さらに、今回のその新しい義務化と関係するのがスライドの九ページ目でして、既にその仕事と介護の両立支援の取組方法というフレームを作って、厚生労働省でこれをホームページで公開したりマニュアルとして配布したりといったことでしてきました。
今回の改正は、ここのチャート図にあります三番と四番に当たるところを企業に義務化していくということになりますが、大事なことは、このワンアクション、ワンアクションで伝えましたよ、意向確認しましたよということではなくて、この一つのフローとして、体系的なシステムとして企業にこの取組を促していくということが大事であります。そういった意味で、例えば一番にあります実態把握ですとか、あるいは五番にある働き方改革、働き方改革というのはこれ、先ほど見たふだんの働き方を介護と両立しやすいものにしていくという、そういった考え方です。
一枚めくっていただきまして、やはり、例えば介護休業についても、これも介護に専念するためじゃなくて介護のいろんな準備に当てるための休業となっているんですが、そのことが正確に伝わっていないという実態が明らかになっていたり、あるいは次に、十一ページにありますが、介護休業、実は、労働者が申請したらこれを付与するということになっているんですが、実は勤務先に介護のことを話さないという方も結構いらっしゃいます。
話さないでふだんどおりの勤務時間の中でやれる方もいらっしゃるんですが、いよいよ手詰まりになってきたときに、なかなかこの制度のことがちゃんと分かっていないがために離職してしまう、企業としても言ってくれたらできることがあったのにという、こういったコミュニケーションの擦れ違いでの離職というのもございますので、やはり今度のその制度周知や雇用環境の整備というのは、単に企業からメッセージを発するだけじゃなくて、従業員の方が企業に介護のことを相談しに来やすい呼び水として、労使双方のコミュニケーションを活性化するためのきっかけとして期待されている面があります。
実際相談されてきたら、やっぱり休みたいんですと言われたら休ませてあげられるような職場環境をつくっていないと相談しがいがないということになりますので、十二ページにありますように、やっぱり介護のためにいろんな事情で休みたいというときに休められるような環境を、例えば年次有給休暇を取るとか、残業の免除も、ふだんから残業のない働き方をするとかという形で職場環境も整えていくことが大事だということが既に調査で分かっております。
十三ページ目に、最後、締めとして、これまでの考え方とこれから、どういった違いがあるかということを図にしてまとめておりますが、従来の仕事と育児、介護の両立支援は、トップダウンで、みんなが共通して持っているニーズに応えましょう。だから、育児休業の取得率が典型ですが、みんなが育休を取れるように、女性が取れるようになったら男性も取れるようにということで取得率の向上に取り組む。また、短時間勤務制度が義務化されたら、その利用率はどうなっているかというのをチェックして、利用率を上げていくようにという形でやってきました。
しかし、先ほど申しましたように、まず子育てにおいては、やはりそのキャリアの在り方あるいは子育て家庭のいろんな事情に応じて多様なニーズに応えていくことになってきますので、個別的なニーズに対して、ボトムアップ型というのは、当人が何を望んでいるかということをしっかりと聞き取って制度を運用していくということが大事になってきます。既に子育てについては制度周知とか雇用環境の整備、個別周知、意向確認というのは義務化されておりますが、まさにこのコミュニケーションの部分をしっかりやっていくことによって定食型からビュッフェ型に移していくことができるというふうに考えております。
介護においても、申しましたように、一人一人介護の事情は違いますので、みんなが同じ制度を使うという前提ではなく、一人一人違ったニーズをしっかり聞き取り、その人に合った制度の利用の仕方を企業としては勧めていくということが大事になってきますので、両立支援制度、これ、個別労使関係といいまして、従業員個人の方と企業の方の問題という意味では労使関係の一つのタイプですので、労使の対話がこれまでにも増して重要になっていく、そういった改正になるだろうというふうに考えております。
以上でございます。
比
矢
矢島洋子#4
○参考人(矢島洋子君) 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの矢島と申します。
本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。私は、仕事と育児、介護の両立支援の課題の中でも、本日は、時間に限りがありますことから、育児期の柔軟な働き方とその運用に絞って意見を述べさせていただきます。
一ページめくっていただきまして、私のプロフィールですけれども、私は、三菱UFJリサーチ&コンサルティングという民間のシンクタンクで研究員として仕事をしてまいりました。一九九〇年から介護関連の調査を行い、二〇〇〇年頃からは子育てと仕事の両立に関する調査研究を行ってまいりました。そして、二〇〇八年頃から短時間勤務制度の導入、運用、この辺りに注力して研究してまいったわけです。近年は、ダイバーシティー経営に関する調査研究と民間企業へのコンサルティングなども行っております。
現在、厚生労働省労働政策審議会雇用環境・均等分科会の委員も務めさせていただいておりますので、こちらの審議会の議論も踏まえて今日はお話をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
二枚めくっていただきまして、四ページですね、育児期の柔軟な働き方とその運用ということで論点を書かせていただいております。
まず、課題一として、柔軟な働き方を更に拡充していく必要性についてです。
こちら、二つの視点がございまして、一つ目は、子育て期の就労者の多様なニーズへの対応という、言うまでもなく、更に多様なニーズに対応していく必要性ということがあります。
ただ、この改正を検討する際に留意すべき点として、幾つか問題があると思っております。
一つは、現在の支援制度の利用率の男女差、特に短時間勤務利用が女性に偏っている状況。それから二つ目には、大企業では独自に制度を拡充しており、大企業と中小企業の差が開いているという状況があるということです。それから、先ほど池田さんからのお話にもありましたけれども、働きやすさだけを配慮していくと働きがいやキャリア形成の視点が落ちてしまう、そのことによっていわゆるマミートラックにはまるというような問題が起きてしまうということです。
ただし、短時間勤務に対するニーズも根強くあるということも十分考慮する必要があると私は考えております。それは、日本に限らず、欧米先進国に目を転じますと、育児期には男性も含めてかなり労働時間が分散している、短時間で働いている人も多くいるということです。日本や韓国では男性が長時間労働にかなり集中して、そこに固定化されているということが課題ですので、男性も女性も育児期に様々な労働時間で働ける、このことも重要ではないかと考えております。
また、子供の健康とか生活の視点から、厚生労働省では健康づくりのための睡眠指針の改訂というのを令和五年に出しておりますけれども、三歳―五歳、十から十三時間、小学生で九から十二時間という指針が出ています。こうしたことに子育て家庭が対応するためにも、一定程度短時間勤務というニーズは残るのではないかというふうに考えております。
それから二つ目に、多様な業務、職場特性への対応です。
どうしても柔軟な働き方を導入するというと労働者のためということが優先されがちですけれども、実は職場の側にも柔軟な働き方を取り入れるメリットがあるということが重要ではないかと考えております。ただ、その際、今現状ですと、短時間勤務、子育て中の社員は短時間勤務が当たり前という形で、短時間勤務に余りにも集中していることは職場のマネジメントを少し困難にしている面があるということです。
それから、短時間勤務、同じ短時間勤務でも、企業によっては法定の六時間以外に七時間、七時間半と様々な時間帯を設定できるように制度を工夫しています。あるいは短日勤務というものを設定しています。こうしたより柔軟な制度設計をすることが、職場の中で様々な時間を組み合わせて職場運営をしていく上で重要ではないかと。このことを自主的にやっている企業もありますけれども、まだ認識していない企業もありますので、こうした活用ができるということも周知していくことが重要ではないかと考えております。
そして、やはり企業も労働者も、仕事に適した柔軟な働き方を選んで使っていくという発想がまだまだ不足しているので、この辺りを周知することも重要ではないかと考えております。
次のページは、皆様御承知のとおり、今般の改定で検討されております柔軟な働き方の拡充ということで、特に三歳から就学前までにフルタイムでの柔軟な働き方の選択肢を増やすということが重要なわけですけれども、審議会でも既に、この三歳から就学前のところで短時間勤務が使えていた人たちがこの改定で使えなくなるということがないようにということが何度か議論されておりますので、この辺りの留意が必要ではないかと考えております。
次のページからは、私どもの会社が独自に調査しておりますデータで、ライフイベントに即した女性の働き方の理想と現実という図を付けております。
こちら、二〇〇八年頃から何度も当社で調査をしておりまして、今お示ししているデータは二〇二二年のものです。左側の理想を見ていただきますと、結婚していない場合から子供が生まれて子供が三歳未満、そしてだんだん子供が大きくなっていくに従って働き方の理想が変わっていく様子が分かります。やはり、子供が三歳未満、小さなときは短時間勤務のニーズが圧倒的に多いのですが、子供が大きくなっていくに従ってフルタイムでいいという人も増えてくるので、こういったニーズに合わせて制度が利用できるようになるということが必要かと思います。
一方で、二〇〇八年頃から何度もこの調査をやっていく中で、現実が理想にだんだん近づいてきていると、女性の場合ですね。つまり、女性は子育て期に柔軟な働き方ができてきていると。そのことによって、理想の方の働きたくないというM字の溝ですね、子供が三歳のところのM字カーブの溝がだんだん浅くなってきているんですね。ですので、現実が理想に近づいていくに従って、子供が小さいときには働きたくないという女性が減っていくという、このことも重要なポイントかと思っています。
次のページ見ていただきますと、一方、男性のデータというのも取っております。男性も十年ぐらい前から何度か取っているんですけれども、御覧いただくように、男性もライフイベントに合わせて働き方を変えたい、残業もあるフルタイムの仕事は子供が生まれたらもう希望する人はかなり少ないんだということが分かります。こちらの男性の希望も、十年前から比べますとかなり、短時間勤務ですとか、フルタイムだが残業のない仕事で柔軟性のある仕事、こういったものに対するニーズが拡大しています。今後はこうした男性の柔軟な働き方のニーズにも応えていくことが必要だと考えております。
次のページ、八ページに参りまして、今度はその柔軟な働き方の運用の工夫をしていく必要があるという視点です。
多様で長期化する制度の有効な活用方法の周知と、それを有効に、まあ何が有効な活用かということを労使共に認識していくために、キャリアという視点を強く持っていくことが重要なので、キャリア支援の強化ということが重要ではないかと考えております。
子育て家庭の多様なニーズへの対応と多様な業務、職場特性への対応ということをさきに示しましたけれども、この両者の視点から、柔軟な働き方の選択肢を増やし、組み合わせて活用する、そのことが双方にプラスになるんだという視点で活用していくことが重要です。
日本の企業の場合、どうしても柔軟な働き方の選択肢や対象者はできるだけ絞りたいんだと、その方が効率的に職場運営ができるんだという発想がまだまだ根強いです。一方、英国でワーク・ライフ・バランスを進めている中では、働き方や対象が多様である方が職場運営が進みやすいと。一つの、例えば子育て中の女性で十時から四時ぐらいだけ働きたいみたいな人だけがいると、朝と夕方の職場の人手は不足してしまうわけですよね。もっと、フレックスタイムで朝にずらす人、夕方にずらす人、あるいは高齢で短時間勤務を使う人、そういった人たちのニーズが多様になってきて、それぞれの違ったニーズを組み合わせた方が職場の仕事のニーズを満たせるんではないかと、イギリスはこういった発想で早くから柔軟な働き方の対象やメニューを広げてきたという経緯がございます。こういった視点も重要ではないかと考えております。
それから、制約社員、特に短時間勤務制度利用者等のマネジメントや評価について工夫していくことが必要です。
業務配分、評価、キャリア形成支援、こういったものを企業が支援していくためのマネジメントを導入するということが重要なテーマで、厚生労働省ではもう十年以上前からマニュアル等のツールを作成しておりますが、残念なことに、ほとんど普及していない、知られていないということがあります。ですので、こういったことを普及していくということが大事です。
十二ページを御覧いただきますと、済みません、少し飛びますけど、十二ページを御覧いただきますと、この時間制約社員の働き方の質を高める業務配分ということで、時間制約社員には質を落とさずに働き、仕事量を勘案するような仕事配分を行うこと、そして職場全体に働き方改革を行い、就業時間内で収まる業務の見直しを行うといった考え方が、これ、こちら厚生労働省のマニュアルにも示されているところですけれども、書かさせていただいております。
そして、次のページには、目標設定のポイントとして、フルタイムの人に対して、六時間勤務の人であれば、目標の量を勘案して、そしてその設定した目標を一〇〇として評価を行うことの必要性、こういったものを示させていただいております。
済みません、また八ページに戻っていただきまして、こういったこと、行うことは男女の賃金格差の縮小にも非常に有効な手だてになるというお話をさせていただきます。
こういったことは、十四ページ、済みません、また飛びますけど、十四ページに飛んでいただきまして、データを示させていただいております。
こちら、令和四年の賃金構造基本統計調査から、育児期の短時間勤務者とフルタイム勤務者の処遇差というのを算出しております。一番右側のところで、短時間労働者と一般労働者、正社員、大学卒に絞っておりますけれども、こちらの労働時間の比率が、全産業では三十から三十五歳のところで労働時間比率は七一%、それに対して時間当たり給与比率は一一四・四%、短時間の人の方が若干いいという状況です。ただし、賞与は四一・四%にまで落ち込むということが分かります。さらに、金融業になりますと三六%まで落ち込んでいます。
こちら、理想を申し上げれば、この労働時間比率の七〇%に近いところまで賞与比があっていいんではないかと。これは、評価だけではなくて、適切な業務の与え方、こういったことも含めて取り組むとここが改善してくるのではないか、そうなると、男女の賃金差異の縮小、こういったところにもダイレクトにつながってくると考えております。
また八ページにお戻りいただきまして、もう一つの視点として、周囲の同僚の方々のフォローというのが十分に行われていない問題があります。
制度の理解を醸成することと、職場全体の働き方改革を進め、そして制度利用者のフォローに対して報いる評価、そして組織目標についても、短時間の人のいる組織目標を少し勘案すると。実際にこういったことに取り組み始めた企業も最近は出てきております。こういったことによって周囲の同僚の負荷を下げていく、こういった工夫が今後期待されるところです。
次のページの、済みません、一ページ飛ばしまして、十ページには、次世代育成支援に向けた職場環境の整備。今回併せて改定が検討されております次世代法において、行動計画に盛り込むことが望ましい事項の中に、育児休業取得者や短時間勤務制度利用者、その周囲の労働者に対するマネジメントや評価に関することと書かれております。この視点が私は非常に重要ではないかと考えております。
最後に、一番最後の十五ページ、こちら御覧いただきますと、今後人材の多様化が更に進んでいく中で、これまで時間制約のない男性社員を主体としていた職場から様々な時間制約を持つ社員が多い組織へと変わっていきます。
私が民間の企業で研修やコンサルティングさせていただいていると、経営者の方や人事担当の方の中には、またいつかこの時間制約のない男性社員だけの組織に戻せるんじゃないかと、そういう期待を持っていらっしゃる方、まだまだ多くいらっしゃいます。
仕事や組織に常にフルコミットできる人材だけで組織を運営できる時代は二度と戻ってこないという考え方で、様々なニーズを持った柔軟な働き方をする社員、こうした人たちが本当に活躍できる組織をつくるということが今後非常に重要で、そのために、短時間勤務に限らず様々な柔軟な働き方が選択できること、そして、それらの働き方をうまく組み合わせてキャリア形成という視点も持って企業が運営していくこと、こういったことが今後非常に重要ではないかと考えております。
以上です。
この発言だけを見る →本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。私は、仕事と育児、介護の両立支援の課題の中でも、本日は、時間に限りがありますことから、育児期の柔軟な働き方とその運用に絞って意見を述べさせていただきます。
一ページめくっていただきまして、私のプロフィールですけれども、私は、三菱UFJリサーチ&コンサルティングという民間のシンクタンクで研究員として仕事をしてまいりました。一九九〇年から介護関連の調査を行い、二〇〇〇年頃からは子育てと仕事の両立に関する調査研究を行ってまいりました。そして、二〇〇八年頃から短時間勤務制度の導入、運用、この辺りに注力して研究してまいったわけです。近年は、ダイバーシティー経営に関する調査研究と民間企業へのコンサルティングなども行っております。
現在、厚生労働省労働政策審議会雇用環境・均等分科会の委員も務めさせていただいておりますので、こちらの審議会の議論も踏まえて今日はお話をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
二枚めくっていただきまして、四ページですね、育児期の柔軟な働き方とその運用ということで論点を書かせていただいております。
まず、課題一として、柔軟な働き方を更に拡充していく必要性についてです。
こちら、二つの視点がございまして、一つ目は、子育て期の就労者の多様なニーズへの対応という、言うまでもなく、更に多様なニーズに対応していく必要性ということがあります。
ただ、この改正を検討する際に留意すべき点として、幾つか問題があると思っております。
一つは、現在の支援制度の利用率の男女差、特に短時間勤務利用が女性に偏っている状況。それから二つ目には、大企業では独自に制度を拡充しており、大企業と中小企業の差が開いているという状況があるということです。それから、先ほど池田さんからのお話にもありましたけれども、働きやすさだけを配慮していくと働きがいやキャリア形成の視点が落ちてしまう、そのことによっていわゆるマミートラックにはまるというような問題が起きてしまうということです。
ただし、短時間勤務に対するニーズも根強くあるということも十分考慮する必要があると私は考えております。それは、日本に限らず、欧米先進国に目を転じますと、育児期には男性も含めてかなり労働時間が分散している、短時間で働いている人も多くいるということです。日本や韓国では男性が長時間労働にかなり集中して、そこに固定化されているということが課題ですので、男性も女性も育児期に様々な労働時間で働ける、このことも重要ではないかと考えております。
また、子供の健康とか生活の視点から、厚生労働省では健康づくりのための睡眠指針の改訂というのを令和五年に出しておりますけれども、三歳―五歳、十から十三時間、小学生で九から十二時間という指針が出ています。こうしたことに子育て家庭が対応するためにも、一定程度短時間勤務というニーズは残るのではないかというふうに考えております。
それから二つ目に、多様な業務、職場特性への対応です。
どうしても柔軟な働き方を導入するというと労働者のためということが優先されがちですけれども、実は職場の側にも柔軟な働き方を取り入れるメリットがあるということが重要ではないかと考えております。ただ、その際、今現状ですと、短時間勤務、子育て中の社員は短時間勤務が当たり前という形で、短時間勤務に余りにも集中していることは職場のマネジメントを少し困難にしている面があるということです。
それから、短時間勤務、同じ短時間勤務でも、企業によっては法定の六時間以外に七時間、七時間半と様々な時間帯を設定できるように制度を工夫しています。あるいは短日勤務というものを設定しています。こうしたより柔軟な制度設計をすることが、職場の中で様々な時間を組み合わせて職場運営をしていく上で重要ではないかと。このことを自主的にやっている企業もありますけれども、まだ認識していない企業もありますので、こうした活用ができるということも周知していくことが重要ではないかと考えております。
そして、やはり企業も労働者も、仕事に適した柔軟な働き方を選んで使っていくという発想がまだまだ不足しているので、この辺りを周知することも重要ではないかと考えております。
次のページは、皆様御承知のとおり、今般の改定で検討されております柔軟な働き方の拡充ということで、特に三歳から就学前までにフルタイムでの柔軟な働き方の選択肢を増やすということが重要なわけですけれども、審議会でも既に、この三歳から就学前のところで短時間勤務が使えていた人たちがこの改定で使えなくなるということがないようにということが何度か議論されておりますので、この辺りの留意が必要ではないかと考えております。
次のページからは、私どもの会社が独自に調査しておりますデータで、ライフイベントに即した女性の働き方の理想と現実という図を付けております。
こちら、二〇〇八年頃から何度も当社で調査をしておりまして、今お示ししているデータは二〇二二年のものです。左側の理想を見ていただきますと、結婚していない場合から子供が生まれて子供が三歳未満、そしてだんだん子供が大きくなっていくに従って働き方の理想が変わっていく様子が分かります。やはり、子供が三歳未満、小さなときは短時間勤務のニーズが圧倒的に多いのですが、子供が大きくなっていくに従ってフルタイムでいいという人も増えてくるので、こういったニーズに合わせて制度が利用できるようになるということが必要かと思います。
一方で、二〇〇八年頃から何度もこの調査をやっていく中で、現実が理想にだんだん近づいてきていると、女性の場合ですね。つまり、女性は子育て期に柔軟な働き方ができてきていると。そのことによって、理想の方の働きたくないというM字の溝ですね、子供が三歳のところのM字カーブの溝がだんだん浅くなってきているんですね。ですので、現実が理想に近づいていくに従って、子供が小さいときには働きたくないという女性が減っていくという、このことも重要なポイントかと思っています。
次のページ見ていただきますと、一方、男性のデータというのも取っております。男性も十年ぐらい前から何度か取っているんですけれども、御覧いただくように、男性もライフイベントに合わせて働き方を変えたい、残業もあるフルタイムの仕事は子供が生まれたらもう希望する人はかなり少ないんだということが分かります。こちらの男性の希望も、十年前から比べますとかなり、短時間勤務ですとか、フルタイムだが残業のない仕事で柔軟性のある仕事、こういったものに対するニーズが拡大しています。今後はこうした男性の柔軟な働き方のニーズにも応えていくことが必要だと考えております。
次のページ、八ページに参りまして、今度はその柔軟な働き方の運用の工夫をしていく必要があるという視点です。
多様で長期化する制度の有効な活用方法の周知と、それを有効に、まあ何が有効な活用かということを労使共に認識していくために、キャリアという視点を強く持っていくことが重要なので、キャリア支援の強化ということが重要ではないかと考えております。
子育て家庭の多様なニーズへの対応と多様な業務、職場特性への対応ということをさきに示しましたけれども、この両者の視点から、柔軟な働き方の選択肢を増やし、組み合わせて活用する、そのことが双方にプラスになるんだという視点で活用していくことが重要です。
日本の企業の場合、どうしても柔軟な働き方の選択肢や対象者はできるだけ絞りたいんだと、その方が効率的に職場運営ができるんだという発想がまだまだ根強いです。一方、英国でワーク・ライフ・バランスを進めている中では、働き方や対象が多様である方が職場運営が進みやすいと。一つの、例えば子育て中の女性で十時から四時ぐらいだけ働きたいみたいな人だけがいると、朝と夕方の職場の人手は不足してしまうわけですよね。もっと、フレックスタイムで朝にずらす人、夕方にずらす人、あるいは高齢で短時間勤務を使う人、そういった人たちのニーズが多様になってきて、それぞれの違ったニーズを組み合わせた方が職場の仕事のニーズを満たせるんではないかと、イギリスはこういった発想で早くから柔軟な働き方の対象やメニューを広げてきたという経緯がございます。こういった視点も重要ではないかと考えております。
それから、制約社員、特に短時間勤務制度利用者等のマネジメントや評価について工夫していくことが必要です。
業務配分、評価、キャリア形成支援、こういったものを企業が支援していくためのマネジメントを導入するということが重要なテーマで、厚生労働省ではもう十年以上前からマニュアル等のツールを作成しておりますが、残念なことに、ほとんど普及していない、知られていないということがあります。ですので、こういったことを普及していくということが大事です。
十二ページを御覧いただきますと、済みません、少し飛びますけど、十二ページを御覧いただきますと、この時間制約社員の働き方の質を高める業務配分ということで、時間制約社員には質を落とさずに働き、仕事量を勘案するような仕事配分を行うこと、そして職場全体に働き方改革を行い、就業時間内で収まる業務の見直しを行うといった考え方が、これ、こちら厚生労働省のマニュアルにも示されているところですけれども、書かさせていただいております。
そして、次のページには、目標設定のポイントとして、フルタイムの人に対して、六時間勤務の人であれば、目標の量を勘案して、そしてその設定した目標を一〇〇として評価を行うことの必要性、こういったものを示させていただいております。
済みません、また八ページに戻っていただきまして、こういったこと、行うことは男女の賃金格差の縮小にも非常に有効な手だてになるというお話をさせていただきます。
こういったことは、十四ページ、済みません、また飛びますけど、十四ページに飛んでいただきまして、データを示させていただいております。
こちら、令和四年の賃金構造基本統計調査から、育児期の短時間勤務者とフルタイム勤務者の処遇差というのを算出しております。一番右側のところで、短時間労働者と一般労働者、正社員、大学卒に絞っておりますけれども、こちらの労働時間の比率が、全産業では三十から三十五歳のところで労働時間比率は七一%、それに対して時間当たり給与比率は一一四・四%、短時間の人の方が若干いいという状況です。ただし、賞与は四一・四%にまで落ち込むということが分かります。さらに、金融業になりますと三六%まで落ち込んでいます。
こちら、理想を申し上げれば、この労働時間比率の七〇%に近いところまで賞与比があっていいんではないかと。これは、評価だけではなくて、適切な業務の与え方、こういったことも含めて取り組むとここが改善してくるのではないか、そうなると、男女の賃金差異の縮小、こういったところにもダイレクトにつながってくると考えております。
また八ページにお戻りいただきまして、もう一つの視点として、周囲の同僚の方々のフォローというのが十分に行われていない問題があります。
制度の理解を醸成することと、職場全体の働き方改革を進め、そして制度利用者のフォローに対して報いる評価、そして組織目標についても、短時間の人のいる組織目標を少し勘案すると。実際にこういったことに取り組み始めた企業も最近は出てきております。こういったことによって周囲の同僚の負荷を下げていく、こういった工夫が今後期待されるところです。
次のページの、済みません、一ページ飛ばしまして、十ページには、次世代育成支援に向けた職場環境の整備。今回併せて改定が検討されております次世代法において、行動計画に盛り込むことが望ましい事項の中に、育児休業取得者や短時間勤務制度利用者、その周囲の労働者に対するマネジメントや評価に関することと書かれております。この視点が私は非常に重要ではないかと考えております。
最後に、一番最後の十五ページ、こちら御覧いただきますと、今後人材の多様化が更に進んでいく中で、これまで時間制約のない男性社員を主体としていた職場から様々な時間制約を持つ社員が多い組織へと変わっていきます。
私が民間の企業で研修やコンサルティングさせていただいていると、経営者の方や人事担当の方の中には、またいつかこの時間制約のない男性社員だけの組織に戻せるんじゃないかと、そういう期待を持っていらっしゃる方、まだまだ多くいらっしゃいます。
仕事や組織に常にフルコミットできる人材だけで組織を運営できる時代は二度と戻ってこないという考え方で、様々なニーズを持った柔軟な働き方をする社員、こうした人たちが本当に活躍できる組織をつくるということが今後非常に重要で、そのために、短時間勤務に限らず様々な柔軟な働き方が選択できること、そして、それらの働き方をうまく組み合わせてキャリア形成という視点も持って企業が運営していくこと、こういったことが今後非常に重要ではないかと考えております。
以上です。
比
川
川内潤#6
○参考人(川内潤君) 皆さん、初めまして。NPO法人となりのかいごというところで代表をしております川内潤といいます。
今日は、本当に貴重な機会をいただいて、私の声を聞いていただくと分かると思うんですけど、すごく緊張していますが、何とか皆さんにいろんな思いを届けていきたいと思っております。是非よろしくお願いします。
今日のテーマは、本質的な仕事と介護の両立なんです。仕事と介護の両立が本質的な形というのはどういうものかということを、ちょっと高邁ながら御提案できると有り難いと思っています。そこに必要なのは、家族介護、家族を介護するということによるマインドセットではないかというふうにうちの法人は考えています。
では、私の自己紹介から行きたいと思います。
幾つか福祉とか介護とかの資格を持ち、次のページですね、自己紹介のページです、持ちながら、今仕事をしています。厚労省の幾つか検討委員にも入らせていただいています。実家が介護の会社やっているんです。だから、私、ずっと父と母を目指してとかということは全く思っていませんでした。高校生のときにちょっと器械体操で大きめのけがをして車椅子に座っていたことがあって、やっぱり自分も介護をやってみようと思って大学行きました。四年間、介護保険の研究してみたんですけど、やっぱりお金持ちになりたいなと思って外資のコンサル会社に一時期所属していたんですが、やっぱり直接人を支える仕事がしたいと思って、寝たきりの方をお風呂に入れてさしあげたり、認知症の方と日々会話をしたり、老人ホームでみとりのケアをしたりとかという介護職をやっていました。
それやっていると、一生懸命家族のことを介護しているんだけど、つい声が大きくなるとか、つい手が出てしまうとかということをたくさん目の当たりにしました。嫌というほど見ました。これは、加害されている方は何も悪くないと思いました、正直言って。いや、これだけ追い込まれたらそれはやらざるを得ないだろうなと思ったときに、もっともっともっと早いところで支援を届けなければ、きっとこれはずっとずっとずっと繰り返されると思ったので、もっと早いところ、つまり、今まさに働いている人たちのところにこちらから出かけていって個別の相談を受けたり、次のページですね、個別の相談を受けたり介護のセミナーをしたり、そして、そこで得られたものを書籍、ラジオで発信するというのがうちの法人の今の仕事となっています。
介護相談でいろんな誤解に出会いました。私、今、年間に大体七百件ぐらいの個別の介護相談、御家族からの相談を受けています。一人五十分ずつお時間使うんですけど、あれっということたくさん出会いました。年七百件の家族介護相談で出会った両立支援の誤解ということです。これ、企業の方もこういう誤解をされているんだろうなと思っています、人事労務の方がですね。
誤解の一つ目です。申出がなければ、従業者の方が言ってこなきゃ、それはニーズがないんでしょうと判断している。ここはもう皆さん御存じのとおりと思うんですけど、これはいわゆる隠れ介護という状況であって、ぎりぎりまでその状況を抱え込んで、言っていないだけの状態ですね。土日で一生懸命介護しているという感じです。
二つ目の誤解です。休暇、休業の取得率を向上を目指そうとするんです。良くないです、良くないです。体制づくりのためにと、申請があったところで、体制づくりのためなんです、この休暇はと説明しても、いや、もう、いつも介護している妹が倒れちゃって、とにかく自分が行かなきゃいけないので、もうどうにもならないんですよと言っている状況で幾ら説明をしても、その人は直接の介護に使うでしょうという状況が日々起きています。
三つ目。できる限り従業者の申出を実現することが両立支援でしょう。いや、違います。休暇、休業の延伸、実家での無期限のテレワークは離職を後押しするのでおやめになられた方がいいと正直思っています。
四つ目。家族が直接介護することを親孝行だと多くの方が思っているかもしれませんが、我々支援者が最初に習うことは、クールヘッド・バット・ウオームハートとかというんですが、頭は常に冷静であり、心は温かくいましょうねなんですが、対家族に対してこのクールヘッドを維持することは相当難しいのではないでしょうか。我々介護職であっても、自分の家族の介護はするなと、私は学校で習いました。本当に難しいことだと思っています。
で、大事なのは、家族介護のマインドセットを前提にしなければ、ありとあらゆる支援策をああでもない、こうでもないとやったとしても、残念ながら離職を後押ししている現場があるんだということを是非知っておいていただきたいということでした。
次のページです。介護離職理由調査で分かったことです。これは厚労省の老健局事業で分かったことです。
介護離職者の傾向の中で、一つ目、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談できている人の割合が高いんです。離職者の割合ですよ。離職していない人の割合じゃないです、離職した人の割合です。自主的に介護に関する情報収集を行っている人の割合が高い。三つ目、職場から両立支援の情報を受けている。
あれっ、今まで仮定としては、こういうことをすることで離職防止になるんじゃないかと思っていたんだが、これだけでは片手落ちだということなんです。個別周知、意向確認、早期情報提供とともに、やっぱりマインドセットが必要なんじゃないだろうかということですね。
家族で介護をするべきというこのマインドセットがなければやっぱり離職は止められないんではないかということで、私が日々やっているマインドセット、世の中でのセミナーってどういうふうにやっていますかということを、ちょっと事例を挙げていきたいと思うというのが次です。
仕事と介護をてんびんに掛けないというページに行きます。
多くの方が仕事と介護をこうやっててんびんに掛けちゃうんですね。何か、仕事を取ったら親不孝者なんですかね。介護を取るんだったら、もう自分のキャリアは諦めるべきなんでしょうか。私は全くそう思いません。仕事と介護は絶対両立ができます。多分、私、累積すると三千とか四千件ぐらいの相談を受けていると思うんですけど、一件として、辞めた方が親孝行になりますよ、いい介護になりますよというケースがないんです。恐らく、これからも出会わないんじゃないかと思っています。その方が、仕事と介護を両立していた方が、仕事を継続していた方が親にとっても穏やかで継続性のある体制がつくれるから、だから辞めちゃいけないんですというふうに説明をしています。
次です。休業制度の活用のイメージです。
介護を、ちょっと乱暴ですけど、四つのフェーズに分けてみました。フェーズ一で初期体制を構築し、フェーズ二で体制を強化し、そしてそれが安定運用されるフェーズ三、で、残念ながら最後は必ずみとりが迎えられていくというフェーズの四です。
仕事と介護の両立といったときに、このフェーズの一の初期体制に至らないまま、ここでどばっと休暇、休業、ないしはそれを取る前に辞めるという状況でお辞めになる方が多かったりします。で、それが何が悪いって結構言われるんです、セミナーでこういうこと言うと。いや、一応、私も人の支援者なので、それが高齢者の方のためになるんだったら、それも人生の選択肢のうちの一つでしょう。でも、フェーズの四のこのみとりのときまで御家族の関係が残っていないことが高齢者の方々にとってどれだけつらいことか。
老人ホームで働いて、みとりのケアをやっていました。ええ、そろそろ、あと一時間ぐらいです、お越しになられますか、連絡します。いいんです、亡くなってから連絡下さいということが一件、二件じゃない。でも、このケースはそれだけつらい介護があったということを是非御承知おきください。頑張って頑張って介護した結果、そういうことがあるんだということです。
で、この全体像を把握したときに、休んでいただきたい期間、少し長めに書いています。赤字で示しましたが、これぐらいで、ピンポイントで済むんですというお話でした、ちょっと長めに書いていますけど。これ以上どうして必要だろうかというふうに正直思っています。
ただ、ポイントは、支える側ですね、働いていらっしゃる方々の不安解消なのか、本当に本人にとって望ましいケアを届けるのかをやる側が見極める余裕とか距離感がなければ、やっぱりどばっと休むでしょう。又は、親が老いていくのを直視したら、それは不安になるでしょう。だからもっと近くにいてあげないとと思うでしょう。でも、それがさっき言ったような悲しい状況を生むんです。だとすると、やっぱり介護で長期休業は、やる側にとっても当然ですけど、やられる側、やられる側というか支えられる側にとってもマイナスではないかというお話でした。
次のページです。家族介護の効果的な関わりというのをちょっと整理してみました。
効果的な関わり、上ですね、は、家族介護を受け入れる心構えを持っておくことであり、相談先を確保することであり、さっきお示しした全体像を把握することですが、多くの方が非効果的な関わりをイメージしています。
歩行、入浴、排せつの介護方法、認知症を進行させないための声掛け、介護保険制度の詳細を調べる。認知症を進行させないための声掛けを、私これ普通にできるようになるまで三年掛かりました。その方の記憶の状況に合わせて、霧島昇さんやフランク永井さんの歌が普通に歌えるようになるまで鍛え続けるわけですが、それは一般の方々にはなかなか難しいのではないでしょうかということです。
効果的な理由、下の段ですね、事前準備ができます。短時間で済むので仕事と両立ができます。そして、一番大事なこと、優しくできる余裕も持てるということです。家族という間柄は最も感情がストレートに向き合う関係性という定義をしたときに、優しくするには余裕が必要ではないですかということですね。私はどうしても母にどなっちゃうんです、どうしましょう。いや、接触の頻度を下げませんかという御提案をしているということです。
非効果的な理由の方に行きます。習得に時間と労力すごく掛かります。先ほどお示ししたとおりですね。事前準備、難しいです。親が認知症になるのか脳梗塞になるのか転倒骨折するのか心筋梗塞起こすのか、心疾患ですね、分からないということです。だから、変化に弱い体制にどうしてもなっちゃう。家族のこれだけ頭数が少ない状況の中で支えるというと、なかなか大変だということです。家族だからこそ強いメンタル負荷掛かるということは、我々専門職も同じだというふうにお話ししたとおりで、元気だったときの父、母を知っているがゆえに、そうでない姿を見てつらくなるのは当たり前だと思います。
私は、義理の父ががんの末期で寝たきりになったときに、おむつ交換ができませんでした。びっくりしました、こんなこと起きるんだなって。全身に力が入ってできなくなるということです。
大事なのは、家族の役割を担うこと、この左側の御家族の役割担うこと。専門職の役割についつい手を出さないことができさえすれば、両立は無理なくできませんかというお話です。
次のページです。必要以上に費用が掛かってしまった事例というのをお示ししています。
これはどういうことかというと、いや、だってそうやって人に頼んだら何か青天井にお金掛かるんじゃないですかと言われるので、本当にそうかどうかを証明したいと思います。
まずは、家族で抱え込みましたAさんですね。お母さんも嫌がるし、まあ自分でやってみよう、頑張ってやってみよう。息子さん来るからお母さんは安心するんです。交通費節約するためにテレワーク始めます。平日も息子が来るので、だから何でも息子に聞くんですね、マイナンバー何ちゃらという何か封筒が届いた、うわっ、分かんないからあんたお願いと言って、頭を使う機会を失うわけです。だから、何でも聞いてくるからテレワーク集中できないんですね。会議中にも乱入されます。そうすると、お母さん、もうデイサービス行ったらいいんじゃないと言っても、なかなかお母さんデイサービス行ってくれなかったりします。そうすると、息子さんは、昼夜問わずずっとその仕事と介護と、これを両立というんでしょうかね、まあ、でも睡眠時間削られてしまって、結局、息子さんばたんと倒れちゃって、急遽入れる老人ホームしか選べなかったというのがAさんなんですけど。
全く同じ状況だったBさんは、最初から、お母さんにあれっと思ったときから包括支援センターに行ったんです、地域の高齢者の何でも相談所に行ったんですね。行ったというか、最初電話したんですけどね。そうしたら、包括支援センターの職員がちょこちょこ訪問するようになって、お母さんお財布なくしたということがあったら、包括支援センターが訪問して、いや、お母さん、お掃除お手伝いさせてもらえないですか、なくし物減るんですよ、そうしたら安心できませんかという御提案をして、で、じゃ、むげに断れず、ヘルパーさんお願いしようとか。そうすると、お母さん、ヘルパーさんと何か世間話するのが楽しかったので、じゃ、デイサービスお誘いしてみようという、で、デイサービスへ行ってみたと。そんなこんなして、だんだんだんだん介護度が進んでいったときに公立の老人ホームを申請して、順番が回ってきたから老人ホームに入居しましたというのがBさんなんですけど。
AさんとBさん、どっちのお母さんがいい表情をしているでしょうかということですね。そして、頑張ったのは間違いなくAさんです。でも、Aさんのお母さんは、息子さんがいきなり倒れて、いきなり老人ホームに入居させられているわけです。きっといい表情はされていないでしょうということです。
次のページです。
大事だったのは、早くから地域包括支援センターに相談をして連携ができているかどうか、たったこれだけのことです。たったこれだけなんですが、今なかなかここが、さっき言ったその家族でやるべきというマインドセットが、今の段階ではマインドがあるから、そのマインドがセットされていないから、だからこういう状況がずっと繰り返されているというふうに認識しています。
で、次のページですね。人に話すと大きく書いていますけど。
私、御家族の介護において一番大事なことは、上手におむつ交換する方法でも認知症の方に丁寧にお声掛けする方法でもないと思っています。それは二の次、三の次です。そうじゃないです。人にその状況を話せているかどうかです。人に話ができていれば、それは不安や悩みが整理できるように私たちの心理はできているし、人に話ができている方というのは職場でも地域でもいろんな支援を結果として集めている方が多いということです。だから、人に話ができているかどうかが家族介護において一番重要なことだというふうにお伝えをしています。
最後ですね。家族介護を通して豊かな生活につなげるということです。ここを目指すことが本当の両立支援ではないでしょうかという御提案です。介護はただの苦労ではないということです。私たちに生きるその学びをいただけるものではないか、ちょっと何か高邁な言い方で恐縮ですけど、そう思っているんです。
個別相談をしていると、大事なお父様、お母様をみとった後の方からの御相談もたくさんいただくようになりました。それはとても重要、何かグリーフケアとかというんですけど、でも、これ両立支援において非常に重要で、みとった後のそのショックが強過ぎてなかなか職場に復帰ができなく、介護が終わった後にうつになる方もいらっしゃるぐらいなので、非常に大事にしています。
そのみとりの後の相談でこんなコメントいただいています。
父が無理をして親の役目をしていることに気付きましたと言ってくれているんですね。本当のお父さんの姿が見えたときに、ああ、父って無理やり父だったんですねということを分かったりされるそうなんです。
母が自分に何を望んでいるか分かった気がしますということですね。ついつい、認知症になられて非常に厳しく母親から叱責されている中でも、でも、今の母と昔の母とを比べたときに、本当の母はどっちなんだろうかとか、そして、今、亡くなったとき、今、母は上から何を言ってくれるんだろうかみたいなことを一緒に議論したりしたときにこんなコメントが出ました。
老後の不安が大分下がりましたというのは、老後というのは、ある意味、その社会的責任を一度下ろして自由に生きられる時間というふうに勝手に定義をさせていただくと、それは、何か、いろんな方の介護をすることで、ごめんなさい、家族の介護に向き合うことで大分不安が下がったんだということです。
自分もいろんな人に助けられたんで、やっぱりボランティアやってみようと思ったんですということをおっしゃるような方もいました。ここまで行ってやっと両立支援じゃないかなというふうに思っています。
これをやるには、企業が先回りしてプッシュ型の支援をしなければ、従業者が困ってから支援をしたんではこういかないのです。マインドセットに行く前にその人は会社から辞めてしまうんです。そのときに、やっぱり我々専門職のような者が出張っていって個別の相談を受けていくということが支援として必要だと思うんです。だから、制度だけじゃなく、こういったソフトの支援も是非必要だと思っています。
以上です。御清聴いただいてありがとうございました。
この発言だけを見る →今日は、本当に貴重な機会をいただいて、私の声を聞いていただくと分かると思うんですけど、すごく緊張していますが、何とか皆さんにいろんな思いを届けていきたいと思っております。是非よろしくお願いします。
今日のテーマは、本質的な仕事と介護の両立なんです。仕事と介護の両立が本質的な形というのはどういうものかということを、ちょっと高邁ながら御提案できると有り難いと思っています。そこに必要なのは、家族介護、家族を介護するということによるマインドセットではないかというふうにうちの法人は考えています。
では、私の自己紹介から行きたいと思います。
幾つか福祉とか介護とかの資格を持ち、次のページですね、自己紹介のページです、持ちながら、今仕事をしています。厚労省の幾つか検討委員にも入らせていただいています。実家が介護の会社やっているんです。だから、私、ずっと父と母を目指してとかということは全く思っていませんでした。高校生のときにちょっと器械体操で大きめのけがをして車椅子に座っていたことがあって、やっぱり自分も介護をやってみようと思って大学行きました。四年間、介護保険の研究してみたんですけど、やっぱりお金持ちになりたいなと思って外資のコンサル会社に一時期所属していたんですが、やっぱり直接人を支える仕事がしたいと思って、寝たきりの方をお風呂に入れてさしあげたり、認知症の方と日々会話をしたり、老人ホームでみとりのケアをしたりとかという介護職をやっていました。
それやっていると、一生懸命家族のことを介護しているんだけど、つい声が大きくなるとか、つい手が出てしまうとかということをたくさん目の当たりにしました。嫌というほど見ました。これは、加害されている方は何も悪くないと思いました、正直言って。いや、これだけ追い込まれたらそれはやらざるを得ないだろうなと思ったときに、もっともっともっと早いところで支援を届けなければ、きっとこれはずっとずっとずっと繰り返されると思ったので、もっと早いところ、つまり、今まさに働いている人たちのところにこちらから出かけていって個別の相談を受けたり、次のページですね、個別の相談を受けたり介護のセミナーをしたり、そして、そこで得られたものを書籍、ラジオで発信するというのがうちの法人の今の仕事となっています。
介護相談でいろんな誤解に出会いました。私、今、年間に大体七百件ぐらいの個別の介護相談、御家族からの相談を受けています。一人五十分ずつお時間使うんですけど、あれっということたくさん出会いました。年七百件の家族介護相談で出会った両立支援の誤解ということです。これ、企業の方もこういう誤解をされているんだろうなと思っています、人事労務の方がですね。
誤解の一つ目です。申出がなければ、従業者の方が言ってこなきゃ、それはニーズがないんでしょうと判断している。ここはもう皆さん御存じのとおりと思うんですけど、これはいわゆる隠れ介護という状況であって、ぎりぎりまでその状況を抱え込んで、言っていないだけの状態ですね。土日で一生懸命介護しているという感じです。
二つ目の誤解です。休暇、休業の取得率を向上を目指そうとするんです。良くないです、良くないです。体制づくりのためにと、申請があったところで、体制づくりのためなんです、この休暇はと説明しても、いや、もう、いつも介護している妹が倒れちゃって、とにかく自分が行かなきゃいけないので、もうどうにもならないんですよと言っている状況で幾ら説明をしても、その人は直接の介護に使うでしょうという状況が日々起きています。
三つ目。できる限り従業者の申出を実現することが両立支援でしょう。いや、違います。休暇、休業の延伸、実家での無期限のテレワークは離職を後押しするのでおやめになられた方がいいと正直思っています。
四つ目。家族が直接介護することを親孝行だと多くの方が思っているかもしれませんが、我々支援者が最初に習うことは、クールヘッド・バット・ウオームハートとかというんですが、頭は常に冷静であり、心は温かくいましょうねなんですが、対家族に対してこのクールヘッドを維持することは相当難しいのではないでしょうか。我々介護職であっても、自分の家族の介護はするなと、私は学校で習いました。本当に難しいことだと思っています。
で、大事なのは、家族介護のマインドセットを前提にしなければ、ありとあらゆる支援策をああでもない、こうでもないとやったとしても、残念ながら離職を後押ししている現場があるんだということを是非知っておいていただきたいということでした。
次のページです。介護離職理由調査で分かったことです。これは厚労省の老健局事業で分かったことです。
介護離職者の傾向の中で、一つ目、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談できている人の割合が高いんです。離職者の割合ですよ。離職していない人の割合じゃないです、離職した人の割合です。自主的に介護に関する情報収集を行っている人の割合が高い。三つ目、職場から両立支援の情報を受けている。
あれっ、今まで仮定としては、こういうことをすることで離職防止になるんじゃないかと思っていたんだが、これだけでは片手落ちだということなんです。個別周知、意向確認、早期情報提供とともに、やっぱりマインドセットが必要なんじゃないだろうかということですね。
家族で介護をするべきというこのマインドセットがなければやっぱり離職は止められないんではないかということで、私が日々やっているマインドセット、世の中でのセミナーってどういうふうにやっていますかということを、ちょっと事例を挙げていきたいと思うというのが次です。
仕事と介護をてんびんに掛けないというページに行きます。
多くの方が仕事と介護をこうやっててんびんに掛けちゃうんですね。何か、仕事を取ったら親不孝者なんですかね。介護を取るんだったら、もう自分のキャリアは諦めるべきなんでしょうか。私は全くそう思いません。仕事と介護は絶対両立ができます。多分、私、累積すると三千とか四千件ぐらいの相談を受けていると思うんですけど、一件として、辞めた方が親孝行になりますよ、いい介護になりますよというケースがないんです。恐らく、これからも出会わないんじゃないかと思っています。その方が、仕事と介護を両立していた方が、仕事を継続していた方が親にとっても穏やかで継続性のある体制がつくれるから、だから辞めちゃいけないんですというふうに説明をしています。
次です。休業制度の活用のイメージです。
介護を、ちょっと乱暴ですけど、四つのフェーズに分けてみました。フェーズ一で初期体制を構築し、フェーズ二で体制を強化し、そしてそれが安定運用されるフェーズ三、で、残念ながら最後は必ずみとりが迎えられていくというフェーズの四です。
仕事と介護の両立といったときに、このフェーズの一の初期体制に至らないまま、ここでどばっと休暇、休業、ないしはそれを取る前に辞めるという状況でお辞めになる方が多かったりします。で、それが何が悪いって結構言われるんです、セミナーでこういうこと言うと。いや、一応、私も人の支援者なので、それが高齢者の方のためになるんだったら、それも人生の選択肢のうちの一つでしょう。でも、フェーズの四のこのみとりのときまで御家族の関係が残っていないことが高齢者の方々にとってどれだけつらいことか。
老人ホームで働いて、みとりのケアをやっていました。ええ、そろそろ、あと一時間ぐらいです、お越しになられますか、連絡します。いいんです、亡くなってから連絡下さいということが一件、二件じゃない。でも、このケースはそれだけつらい介護があったということを是非御承知おきください。頑張って頑張って介護した結果、そういうことがあるんだということです。
で、この全体像を把握したときに、休んでいただきたい期間、少し長めに書いています。赤字で示しましたが、これぐらいで、ピンポイントで済むんですというお話でした、ちょっと長めに書いていますけど。これ以上どうして必要だろうかというふうに正直思っています。
ただ、ポイントは、支える側ですね、働いていらっしゃる方々の不安解消なのか、本当に本人にとって望ましいケアを届けるのかをやる側が見極める余裕とか距離感がなければ、やっぱりどばっと休むでしょう。又は、親が老いていくのを直視したら、それは不安になるでしょう。だからもっと近くにいてあげないとと思うでしょう。でも、それがさっき言ったような悲しい状況を生むんです。だとすると、やっぱり介護で長期休業は、やる側にとっても当然ですけど、やられる側、やられる側というか支えられる側にとってもマイナスではないかというお話でした。
次のページです。家族介護の効果的な関わりというのをちょっと整理してみました。
効果的な関わり、上ですね、は、家族介護を受け入れる心構えを持っておくことであり、相談先を確保することであり、さっきお示しした全体像を把握することですが、多くの方が非効果的な関わりをイメージしています。
歩行、入浴、排せつの介護方法、認知症を進行させないための声掛け、介護保険制度の詳細を調べる。認知症を進行させないための声掛けを、私これ普通にできるようになるまで三年掛かりました。その方の記憶の状況に合わせて、霧島昇さんやフランク永井さんの歌が普通に歌えるようになるまで鍛え続けるわけですが、それは一般の方々にはなかなか難しいのではないでしょうかということです。
効果的な理由、下の段ですね、事前準備ができます。短時間で済むので仕事と両立ができます。そして、一番大事なこと、優しくできる余裕も持てるということです。家族という間柄は最も感情がストレートに向き合う関係性という定義をしたときに、優しくするには余裕が必要ではないですかということですね。私はどうしても母にどなっちゃうんです、どうしましょう。いや、接触の頻度を下げませんかという御提案をしているということです。
非効果的な理由の方に行きます。習得に時間と労力すごく掛かります。先ほどお示ししたとおりですね。事前準備、難しいです。親が認知症になるのか脳梗塞になるのか転倒骨折するのか心筋梗塞起こすのか、心疾患ですね、分からないということです。だから、変化に弱い体制にどうしてもなっちゃう。家族のこれだけ頭数が少ない状況の中で支えるというと、なかなか大変だということです。家族だからこそ強いメンタル負荷掛かるということは、我々専門職も同じだというふうにお話ししたとおりで、元気だったときの父、母を知っているがゆえに、そうでない姿を見てつらくなるのは当たり前だと思います。
私は、義理の父ががんの末期で寝たきりになったときに、おむつ交換ができませんでした。びっくりしました、こんなこと起きるんだなって。全身に力が入ってできなくなるということです。
大事なのは、家族の役割を担うこと、この左側の御家族の役割担うこと。専門職の役割についつい手を出さないことができさえすれば、両立は無理なくできませんかというお話です。
次のページです。必要以上に費用が掛かってしまった事例というのをお示ししています。
これはどういうことかというと、いや、だってそうやって人に頼んだら何か青天井にお金掛かるんじゃないですかと言われるので、本当にそうかどうかを証明したいと思います。
まずは、家族で抱え込みましたAさんですね。お母さんも嫌がるし、まあ自分でやってみよう、頑張ってやってみよう。息子さん来るからお母さんは安心するんです。交通費節約するためにテレワーク始めます。平日も息子が来るので、だから何でも息子に聞くんですね、マイナンバー何ちゃらという何か封筒が届いた、うわっ、分かんないからあんたお願いと言って、頭を使う機会を失うわけです。だから、何でも聞いてくるからテレワーク集中できないんですね。会議中にも乱入されます。そうすると、お母さん、もうデイサービス行ったらいいんじゃないと言っても、なかなかお母さんデイサービス行ってくれなかったりします。そうすると、息子さんは、昼夜問わずずっとその仕事と介護と、これを両立というんでしょうかね、まあ、でも睡眠時間削られてしまって、結局、息子さんばたんと倒れちゃって、急遽入れる老人ホームしか選べなかったというのがAさんなんですけど。
全く同じ状況だったBさんは、最初から、お母さんにあれっと思ったときから包括支援センターに行ったんです、地域の高齢者の何でも相談所に行ったんですね。行ったというか、最初電話したんですけどね。そうしたら、包括支援センターの職員がちょこちょこ訪問するようになって、お母さんお財布なくしたということがあったら、包括支援センターが訪問して、いや、お母さん、お掃除お手伝いさせてもらえないですか、なくし物減るんですよ、そうしたら安心できませんかという御提案をして、で、じゃ、むげに断れず、ヘルパーさんお願いしようとか。そうすると、お母さん、ヘルパーさんと何か世間話するのが楽しかったので、じゃ、デイサービスお誘いしてみようという、で、デイサービスへ行ってみたと。そんなこんなして、だんだんだんだん介護度が進んでいったときに公立の老人ホームを申請して、順番が回ってきたから老人ホームに入居しましたというのがBさんなんですけど。
AさんとBさん、どっちのお母さんがいい表情をしているでしょうかということですね。そして、頑張ったのは間違いなくAさんです。でも、Aさんのお母さんは、息子さんがいきなり倒れて、いきなり老人ホームに入居させられているわけです。きっといい表情はされていないでしょうということです。
次のページです。
大事だったのは、早くから地域包括支援センターに相談をして連携ができているかどうか、たったこれだけのことです。たったこれだけなんですが、今なかなかここが、さっき言ったその家族でやるべきというマインドセットが、今の段階ではマインドがあるから、そのマインドがセットされていないから、だからこういう状況がずっと繰り返されているというふうに認識しています。
で、次のページですね。人に話すと大きく書いていますけど。
私、御家族の介護において一番大事なことは、上手におむつ交換する方法でも認知症の方に丁寧にお声掛けする方法でもないと思っています。それは二の次、三の次です。そうじゃないです。人にその状況を話せているかどうかです。人に話ができていれば、それは不安や悩みが整理できるように私たちの心理はできているし、人に話ができている方というのは職場でも地域でもいろんな支援を結果として集めている方が多いということです。だから、人に話ができているかどうかが家族介護において一番重要なことだというふうにお伝えをしています。
最後ですね。家族介護を通して豊かな生活につなげるということです。ここを目指すことが本当の両立支援ではないでしょうかという御提案です。介護はただの苦労ではないということです。私たちに生きるその学びをいただけるものではないか、ちょっと何か高邁な言い方で恐縮ですけど、そう思っているんです。
個別相談をしていると、大事なお父様、お母様をみとった後の方からの御相談もたくさんいただくようになりました。それはとても重要、何かグリーフケアとかというんですけど、でも、これ両立支援において非常に重要で、みとった後のそのショックが強過ぎてなかなか職場に復帰ができなく、介護が終わった後にうつになる方もいらっしゃるぐらいなので、非常に大事にしています。
そのみとりの後の相談でこんなコメントいただいています。
父が無理をして親の役目をしていることに気付きましたと言ってくれているんですね。本当のお父さんの姿が見えたときに、ああ、父って無理やり父だったんですねということを分かったりされるそうなんです。
母が自分に何を望んでいるか分かった気がしますということですね。ついつい、認知症になられて非常に厳しく母親から叱責されている中でも、でも、今の母と昔の母とを比べたときに、本当の母はどっちなんだろうかとか、そして、今、亡くなったとき、今、母は上から何を言ってくれるんだろうかみたいなことを一緒に議論したりしたときにこんなコメントが出ました。
老後の不安が大分下がりましたというのは、老後というのは、ある意味、その社会的責任を一度下ろして自由に生きられる時間というふうに勝手に定義をさせていただくと、それは、何か、いろんな方の介護をすることで、ごめんなさい、家族の介護に向き合うことで大分不安が下がったんだということです。
自分もいろんな人に助けられたんで、やっぱりボランティアやってみようと思ったんですということをおっしゃるような方もいました。ここまで行ってやっと両立支援じゃないかなというふうに思っています。
これをやるには、企業が先回りしてプッシュ型の支援をしなければ、従業者が困ってから支援をしたんではこういかないのです。マインドセットに行く前にその人は会社から辞めてしまうんです。そのときに、やっぱり我々専門職のような者が出張っていって個別の相談を受けていくということが支援として必要だと思うんです。だから、制度だけじゃなく、こういったソフトの支援も是非必要だと思っています。
以上です。御清聴いただいてありがとうございました。
比
工
工藤さほ#8
○参考人(工藤さほ君) 本日は、障害児や医療的ケアが必要な子供たちを育てながら働く親たちの両立の問題についてお話しさせていただく機会を下さり、深く感謝申し上げます。
この度、育児・介護休業法改正法案の中でも、特に働き手の個別の意向確認と配慮の義務化に関する改正点や、障害児や医療的ケア児を育てる親の短時間勤務や看護休暇などについて、子の年齢の制限を超えて対応することが望ましいとする指針が盛り込まれたことは心から有り難く思っております。
子によって障害の特性や疾患の状況は様々です。生まれてすぐ長期間の入院が必要になる子もいれば、思春期に入ってから状態が悪化したり、進行性の難病や退行性の遺伝子疾患もあります。ですので、条文案にございますように、個別ニーズに合わせた支援につながる改正が重要です。
これまでの育児・介護休業法は、健常児の育ちに合わせて、短時間勤務は三歳まで、子供が病気になったときの看護休暇は小学校に上がるまでなどとなっております。介護の方も、老いた親のみとりを前提とした設計で、短時間勤務は三年、休業は九十三日しかありませんので、私たちのように我が子が生涯にわたり養育が必要な終わりのない育児をしている親たちにはこれではとても足りません。
親亡き後の子の経済的な蓄えも考えて働く必要がある私たちにとって、就労を継続できるかどうかは死活問題です。しかし、知恵を絞って働き続けながらも、現行の支援制度を使い果たし失業していった人、今にも失業しそうな人、この改正法案の施行を一縷の望みにして休職に入った人もおります。改正法案の早期の成立、施行に対する私たちの期待は極めて大きく、一刻を争う問題です。
障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会は、二〇一六年十一月に朝日新聞社内の親たち八人で発足しました。当時、私の勤め先でもある朝日新聞社では、小学三年生までしか短時間勤務を取得することができませんでした。重度の知的障害のある自閉症の娘を育てる私は、娘を学校に送迎する必要があるため、小学四年生以降も引き続き短時間勤務をできるようにする必要がありました。娘の知能水準は二歳程度です。名のれませんし、字も読めません。一人で登校もできません。私の死後も自立のできない娘の生涯賃金を稼ぐためにも、働き続けられるかどうかは私にとっては生きるか死ぬかの問題でした。
当時八人で発足した親の会は、勤め先の労働組合を通じて会社側と協議した結果、子の年齢で区切らず、子の状態に応じて臨機応変に何度でも短時間勤務を使うことができる障害児育児支援制度の導入を実現しました。二〇一七年度に創設されたこの制度を娘が小学六年生になるまで利用できたことで私は育児と就労の両立がかない、今の我が家の暮らしがあります。
同じような悩みを抱える家族は社外にもたくさんおり、現在、親の会は、マスコミ各社のほかに、メーカー、建設、金融、コンサル、教育、医療、公務員など様々な分野で働く三百五十人以上の親たちが職種や地域を超えてつながり、支え合っています。私たちの子供は、発達障害や重度心身障害、視覚障害、聴覚障害、ダウン症、小児がん、脳性麻痺、知的障害や難病など様々です。乳幼児から成人したお子さんまで、年齢層も幅広いです。
今や、共働き世帯が七割以上を占め、夫婦で稼ぎを持ち寄り家計をどうにか回している世帯が一般的です。ところが、昭和女子大学現代ビジネス研究所の美浦幸子研究員の調査によると、都立特別支援学校に通う子の母親の四四%は未就労で、平均世帯収入の半数以上が五百五十万円未満とのことでした。児童のいる世帯の平均所得は七百四十五万円以上で、全世帯平均所得も五百五十万円を上回ります。
仏教大学の田中智子教授らの二〇二二年の調査によると、京都市に住む知的障害児者や医療的ケア児者を育てる三十から五十代の母親のうち、フルタイムで働いている人は一割弱です。全国の同世代の有配偶女性の就労率が七割を超えているのに比べ、極めて低い水準です。
私たちのような親が子を養うために働き続けようとすると、幾重もの壁が行く手を立ちはだかります。そもそも出産後、子の特性で母子分離不安が強かったり医療的ケアが必要でまだ保育園に預けられる段階ではなく、育児休業期間が過ぎてしまい離職を余儀なくされる親が相当います。何とか育休から復職できても、受け入れてもらえる保育園がないという壁、受け入れられてもらっても子の体力や保育士の人手不足などの問題で短時間しか預けられないこともよくあります。医療的ケアが必要なお子さんの場合、保育園の看護師がお休みの日は登園できません。
次に、小学校の壁です。特別支援学校には全国どこにも学童保育がありません。そのため、放課後等デイサービスに通いますが、満室のことも多く、毎日通えるとは限りません。放デイの一義的な目的は療育ですので、預かり時間も短く、夏休みでも半日というところもございますし、一般的には午前十時から午後三時、四時までというところが多いです。
私たちには、付添い登校や、高等部に入ると付添い実習のように、親の同伴が求められる機会もたくさんあります。一部の企業では慣らし保育休暇という制度があり、子供が保育園に入園してからの数日間お休みを取ることもできますが、これでは全く足りません。スクールバスに乗せてもらえないケースや公共交通機関を利用することが厳しいお子さんもいます。
こうした幾つもの壁を乗り越えても、更に立ちはだかるのが十八歳の壁と言われる卒後の問題です。
ほとんどの障害児は高等教育を受ける機会がありません。高等部の先の専攻科を置く学校が全国に十校も満たないからです。ただでさえゆっくり育つ子の教育の機会が保障されていないというのは大きな問題です。
学校を卒業すると、子の居場所は更に狭まります。放課後等デイサービスに相当する場所がなくなるため、障害が重い子ほど過ごす場所は少なくなります。日中に通う作業所は午前十時前後から午後三時過ぎまでというところが多く、原則、親が送迎することになります。そのため、子が学校を卒業する時期にいよいよ仕事との両立が難しくなり、離職する親が少なくないのです。この問題はまだまだ社会に知られておらず、理解されていないと感じています。健常児の育児と違い、学校の卒業がおめでとうとならない親がたくさんいます。この現実を是非御理解いただき、十八歳の壁を崩す対策を早急に講じていただくことを切にお願いいたします。
娘が特別支援学校高等部に在籍する私が置かれている状況をお話しします。
私が住む自治体では、現行制度では、親が就労証明書を出せば、子が学校に通っている間は放デイや自宅への送迎を移動支援のヘルパーさんにお願いすることができます。しかし、学校を卒業すると、移動支援は週末のお出かけなどの余暇活動にしか利用できません。午後三時過ぎのお迎えは家族がする必要に迫られます。そのため、私は娘が小学六年生のときにようやくフルタイムの仕事に戻ることができましたが、娘が卒業する数年後は再び短時間勤務に戻るのが仕事と育児を両立できる唯一の道かと思います。でも、その道が残されている私は幸せで、恵まれている方なのです。
この春、特別支援学校高等部を卒業したお子さんが生活介護に通うことになった方のケースでは、三時半に終わる生活介護の送迎を親がしなくてはならず、今ある育児・介護支援制度を使い果たし、十数年勤めた仕事を辞めざるを得なくなりました。再就職先もなかなか見付からないそうです。
そのほか、親の会のメンバーのケースを幾つか御紹介いたします。
シングルマザーとして働いているメンバーは、知的障害の八歳の子の体力を考えて放課後のお預かりを午後四時三十分までにして短時間勤務で働いていますが、あと数年で制限が切れてしまうため、短時間勤務の利用の延長を求めて会社と交渉中です。重度の医療的ケア児を育てている家族のケースですと、学校や登下校などの付添いが求められ、両親共に失業してしまうケースも珍しくありません。正社員の父親と派遣社員の母親の双方が現行制度で利用できる育児・介護支援制度を使い果たし、失業し、登下校の送迎や介護の合間にアルバイトをしたり、個人事業主としてホームページの作成をしたりして、何とか生計を維持している人もいました。収入が途絶え、貯金を切り崩して暮らしている家族もあります。
改正法案が成立し、施行されれば、私たちは会社に個別に困り事を相談し、柔軟に制度を利用して働き続けることができるようになります。経済的基盤が安定すれば、将来を悲観することなく希望を持って家族を養うことができます。対価を払って外部からの支援を受けるという選択肢も増えます。そうすれば、兄弟児によるヤングケアラーの問題の解決にもつながります。
障害児や医療的ケア児の中には、寝たきりではないけれど常時見守りが必要なお子さんもいます。本来は育児支援制度を利用したいところでも、年五日付与される介護休暇を使えることが有り難いという御家族も少なくありません。介護の制度を利用するためには要介護の基準を満たす必要がありますが、高齢者を基準にした現行の要介護基準とは別に、障害児や医療的ケア児のための新たな要介護基準の作成も喫緊の課題だと考えております。離職を余儀なくされた個人事業主や非正規雇用の親も含め、安心して子を養える包括的支援の整備も望みます。
日々の暮らしに精いっぱいで声を上げる余力もない私たちのような親の多くは、その実情を社会に知られることもなく数々の困難に耐えて生きています。理解のある上司に恵まれたから、たまたま実家が近くの親の支援を受けることができたからといった運や縁に左右されることなく、私たちが安心して働き、子を育てていくことができる社会を築いていただくことは、多様性を認め合う風通しの良い誰にとっても暮らしやすい社会をつくることにつながると信じています。
今回の法改正はその大きな一歩であり、私たちにとって生きていくための心のよりどころです。そして、社会を更に良くしていくためのステップになると切に念じております。どうか皆様、お力添えのほどよろしくお願い申し上げます。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →この度、育児・介護休業法改正法案の中でも、特に働き手の個別の意向確認と配慮の義務化に関する改正点や、障害児や医療的ケア児を育てる親の短時間勤務や看護休暇などについて、子の年齢の制限を超えて対応することが望ましいとする指針が盛り込まれたことは心から有り難く思っております。
子によって障害の特性や疾患の状況は様々です。生まれてすぐ長期間の入院が必要になる子もいれば、思春期に入ってから状態が悪化したり、進行性の難病や退行性の遺伝子疾患もあります。ですので、条文案にございますように、個別ニーズに合わせた支援につながる改正が重要です。
これまでの育児・介護休業法は、健常児の育ちに合わせて、短時間勤務は三歳まで、子供が病気になったときの看護休暇は小学校に上がるまでなどとなっております。介護の方も、老いた親のみとりを前提とした設計で、短時間勤務は三年、休業は九十三日しかありませんので、私たちのように我が子が生涯にわたり養育が必要な終わりのない育児をしている親たちにはこれではとても足りません。
親亡き後の子の経済的な蓄えも考えて働く必要がある私たちにとって、就労を継続できるかどうかは死活問題です。しかし、知恵を絞って働き続けながらも、現行の支援制度を使い果たし失業していった人、今にも失業しそうな人、この改正法案の施行を一縷の望みにして休職に入った人もおります。改正法案の早期の成立、施行に対する私たちの期待は極めて大きく、一刻を争う問題です。
障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会は、二〇一六年十一月に朝日新聞社内の親たち八人で発足しました。当時、私の勤め先でもある朝日新聞社では、小学三年生までしか短時間勤務を取得することができませんでした。重度の知的障害のある自閉症の娘を育てる私は、娘を学校に送迎する必要があるため、小学四年生以降も引き続き短時間勤務をできるようにする必要がありました。娘の知能水準は二歳程度です。名のれませんし、字も読めません。一人で登校もできません。私の死後も自立のできない娘の生涯賃金を稼ぐためにも、働き続けられるかどうかは私にとっては生きるか死ぬかの問題でした。
当時八人で発足した親の会は、勤め先の労働組合を通じて会社側と協議した結果、子の年齢で区切らず、子の状態に応じて臨機応変に何度でも短時間勤務を使うことができる障害児育児支援制度の導入を実現しました。二〇一七年度に創設されたこの制度を娘が小学六年生になるまで利用できたことで私は育児と就労の両立がかない、今の我が家の暮らしがあります。
同じような悩みを抱える家族は社外にもたくさんおり、現在、親の会は、マスコミ各社のほかに、メーカー、建設、金融、コンサル、教育、医療、公務員など様々な分野で働く三百五十人以上の親たちが職種や地域を超えてつながり、支え合っています。私たちの子供は、発達障害や重度心身障害、視覚障害、聴覚障害、ダウン症、小児がん、脳性麻痺、知的障害や難病など様々です。乳幼児から成人したお子さんまで、年齢層も幅広いです。
今や、共働き世帯が七割以上を占め、夫婦で稼ぎを持ち寄り家計をどうにか回している世帯が一般的です。ところが、昭和女子大学現代ビジネス研究所の美浦幸子研究員の調査によると、都立特別支援学校に通う子の母親の四四%は未就労で、平均世帯収入の半数以上が五百五十万円未満とのことでした。児童のいる世帯の平均所得は七百四十五万円以上で、全世帯平均所得も五百五十万円を上回ります。
仏教大学の田中智子教授らの二〇二二年の調査によると、京都市に住む知的障害児者や医療的ケア児者を育てる三十から五十代の母親のうち、フルタイムで働いている人は一割弱です。全国の同世代の有配偶女性の就労率が七割を超えているのに比べ、極めて低い水準です。
私たちのような親が子を養うために働き続けようとすると、幾重もの壁が行く手を立ちはだかります。そもそも出産後、子の特性で母子分離不安が強かったり医療的ケアが必要でまだ保育園に預けられる段階ではなく、育児休業期間が過ぎてしまい離職を余儀なくされる親が相当います。何とか育休から復職できても、受け入れてもらえる保育園がないという壁、受け入れられてもらっても子の体力や保育士の人手不足などの問題で短時間しか預けられないこともよくあります。医療的ケアが必要なお子さんの場合、保育園の看護師がお休みの日は登園できません。
次に、小学校の壁です。特別支援学校には全国どこにも学童保育がありません。そのため、放課後等デイサービスに通いますが、満室のことも多く、毎日通えるとは限りません。放デイの一義的な目的は療育ですので、預かり時間も短く、夏休みでも半日というところもございますし、一般的には午前十時から午後三時、四時までというところが多いです。
私たちには、付添い登校や、高等部に入ると付添い実習のように、親の同伴が求められる機会もたくさんあります。一部の企業では慣らし保育休暇という制度があり、子供が保育園に入園してからの数日間お休みを取ることもできますが、これでは全く足りません。スクールバスに乗せてもらえないケースや公共交通機関を利用することが厳しいお子さんもいます。
こうした幾つもの壁を乗り越えても、更に立ちはだかるのが十八歳の壁と言われる卒後の問題です。
ほとんどの障害児は高等教育を受ける機会がありません。高等部の先の専攻科を置く学校が全国に十校も満たないからです。ただでさえゆっくり育つ子の教育の機会が保障されていないというのは大きな問題です。
学校を卒業すると、子の居場所は更に狭まります。放課後等デイサービスに相当する場所がなくなるため、障害が重い子ほど過ごす場所は少なくなります。日中に通う作業所は午前十時前後から午後三時過ぎまでというところが多く、原則、親が送迎することになります。そのため、子が学校を卒業する時期にいよいよ仕事との両立が難しくなり、離職する親が少なくないのです。この問題はまだまだ社会に知られておらず、理解されていないと感じています。健常児の育児と違い、学校の卒業がおめでとうとならない親がたくさんいます。この現実を是非御理解いただき、十八歳の壁を崩す対策を早急に講じていただくことを切にお願いいたします。
娘が特別支援学校高等部に在籍する私が置かれている状況をお話しします。
私が住む自治体では、現行制度では、親が就労証明書を出せば、子が学校に通っている間は放デイや自宅への送迎を移動支援のヘルパーさんにお願いすることができます。しかし、学校を卒業すると、移動支援は週末のお出かけなどの余暇活動にしか利用できません。午後三時過ぎのお迎えは家族がする必要に迫られます。そのため、私は娘が小学六年生のときにようやくフルタイムの仕事に戻ることができましたが、娘が卒業する数年後は再び短時間勤務に戻るのが仕事と育児を両立できる唯一の道かと思います。でも、その道が残されている私は幸せで、恵まれている方なのです。
この春、特別支援学校高等部を卒業したお子さんが生活介護に通うことになった方のケースでは、三時半に終わる生活介護の送迎を親がしなくてはならず、今ある育児・介護支援制度を使い果たし、十数年勤めた仕事を辞めざるを得なくなりました。再就職先もなかなか見付からないそうです。
そのほか、親の会のメンバーのケースを幾つか御紹介いたします。
シングルマザーとして働いているメンバーは、知的障害の八歳の子の体力を考えて放課後のお預かりを午後四時三十分までにして短時間勤務で働いていますが、あと数年で制限が切れてしまうため、短時間勤務の利用の延長を求めて会社と交渉中です。重度の医療的ケア児を育てている家族のケースですと、学校や登下校などの付添いが求められ、両親共に失業してしまうケースも珍しくありません。正社員の父親と派遣社員の母親の双方が現行制度で利用できる育児・介護支援制度を使い果たし、失業し、登下校の送迎や介護の合間にアルバイトをしたり、個人事業主としてホームページの作成をしたりして、何とか生計を維持している人もいました。収入が途絶え、貯金を切り崩して暮らしている家族もあります。
改正法案が成立し、施行されれば、私たちは会社に個別に困り事を相談し、柔軟に制度を利用して働き続けることができるようになります。経済的基盤が安定すれば、将来を悲観することなく希望を持って家族を養うことができます。対価を払って外部からの支援を受けるという選択肢も増えます。そうすれば、兄弟児によるヤングケアラーの問題の解決にもつながります。
障害児や医療的ケア児の中には、寝たきりではないけれど常時見守りが必要なお子さんもいます。本来は育児支援制度を利用したいところでも、年五日付与される介護休暇を使えることが有り難いという御家族も少なくありません。介護の制度を利用するためには要介護の基準を満たす必要がありますが、高齢者を基準にした現行の要介護基準とは別に、障害児や医療的ケア児のための新たな要介護基準の作成も喫緊の課題だと考えております。離職を余儀なくされた個人事業主や非正規雇用の親も含め、安心して子を養える包括的支援の整備も望みます。
日々の暮らしに精いっぱいで声を上げる余力もない私たちのような親の多くは、その実情を社会に知られることもなく数々の困難に耐えて生きています。理解のある上司に恵まれたから、たまたま実家が近くの親の支援を受けることができたからといった運や縁に左右されることなく、私たちが安心して働き、子を育てていくことができる社会を築いていただくことは、多様性を認め合う風通しの良い誰にとっても暮らしやすい社会をつくることにつながると信じています。
今回の法改正はその大きな一歩であり、私たちにとって生きていくための心のよりどころです。そして、社会を更に良くしていくためのステップになると切に念じております。どうか皆様、お力添えのほどよろしくお願い申し上げます。
御清聴ありがとうございました。
比
比嘉奈津美#9
○委員長(比嘉奈津美君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言を願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言を願います。
山
山田宏#10
○山田宏君 自由民主党の山田宏でございます。
本日は、参考人の皆様、貴重な御意見をありがとうございました。
時間が十分なので全員に御質問できるかちょっと微妙なんですけれども、実は、まあ少し前になりますが、私は杉並区の区長を務めておりました。そのとき、まあ大変待機児の問題とかも大きな問題ではあったんですが、保育士さん、今日保育士さん出身の奥村先生、新委員いらっしゃいますけれども、保育士さんたちと話していると、保育園の預かる時間がどんどん長くなって、朝昼晩全部保育園で食べる子供たちが増えているという、大変そういう危機感を持っておられました。
それは、背景としては、親が働かざるを得ない、休業を取れない、こういったことで、国の方も今、こどもまんなか社会言っているんだけれども、結局その流れにあるのは大人真ん中社会で、子供が端っこ社会になっていると。やっぱり子供の成長を考えると、本当に小さい間に親と接点が少ない、少なくならざるを得ない、こういった環境というのはいかがなものかとずっと考えておりました。
とりわけ、ゼロ歳児保育につきましては、区立保育園でいうと、あの頃で一人当たり、大体、月、公費が六十万近く、一人、子供、赤ちゃんに費やしておりました。六十万もあれば二十万ずつ分けて三人の親に分けてあげてもいいんじゃないかと思うぐらい、まあ本当に高い公立保育園でした。
そういったことを考えると、この流れを推進するというのはどうなのかなと、自治体経営者として、多くの人を救えないのではないかというふうに考えるようになったわけであります。
ちょっとそういったことが前提で今日御質問させていただきますが、まあ働き方ですね、そうならざるを得ないような親の働き方を何とか改善したいという思いで御質問したいと思うんですけれども、とりわけ小さい間のお父さん、お母さんの働き方について、特に男性の様々な休業、育児休業や又は短時間休業の取り方とか、今でもお話しのように少なくなっているという状況をどう改善したらいいのか。まあ決定打はないと思うんだけれども、今お話もございましたが、改めて池田参考人に御意見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、参考人の皆様、貴重な御意見をありがとうございました。
時間が十分なので全員に御質問できるかちょっと微妙なんですけれども、実は、まあ少し前になりますが、私は杉並区の区長を務めておりました。そのとき、まあ大変待機児の問題とかも大きな問題ではあったんですが、保育士さん、今日保育士さん出身の奥村先生、新委員いらっしゃいますけれども、保育士さんたちと話していると、保育園の預かる時間がどんどん長くなって、朝昼晩全部保育園で食べる子供たちが増えているという、大変そういう危機感を持っておられました。
それは、背景としては、親が働かざるを得ない、休業を取れない、こういったことで、国の方も今、こどもまんなか社会言っているんだけれども、結局その流れにあるのは大人真ん中社会で、子供が端っこ社会になっていると。やっぱり子供の成長を考えると、本当に小さい間に親と接点が少ない、少なくならざるを得ない、こういった環境というのはいかがなものかとずっと考えておりました。
とりわけ、ゼロ歳児保育につきましては、区立保育園でいうと、あの頃で一人当たり、大体、月、公費が六十万近く、一人、子供、赤ちゃんに費やしておりました。六十万もあれば二十万ずつ分けて三人の親に分けてあげてもいいんじゃないかと思うぐらい、まあ本当に高い公立保育園でした。
そういったことを考えると、この流れを推進するというのはどうなのかなと、自治体経営者として、多くの人を救えないのではないかというふうに考えるようになったわけであります。
ちょっとそういったことが前提で今日御質問させていただきますが、まあ働き方ですね、そうならざるを得ないような親の働き方を何とか改善したいという思いで御質問したいと思うんですけれども、とりわけ小さい間のお父さん、お母さんの働き方について、特に男性の様々な休業、育児休業や又は短時間休業の取り方とか、今でもお話しのように少なくなっているという状況をどう改善したらいいのか。まあ決定打はないと思うんだけれども、今お話もございましたが、改めて池田参考人に御意見を伺いたいと思います。
池
池田心豪#11
○参考人(池田心豪君) 御質問ありがとうございます。
御指摘、本当にごもっともだと思います。
まず、今回の改正の、先ほども残業削減が大事ということを申し上げましたが、まさにその男性の働き方において残業をなくしていくということが一つ大きな課題としてありますが、もう一つ、子育て世帯においては、残業という労働時間の長さもそうなんですが、子供と過ごす時間帯ですね、つまり、何時から何時まで働いているかというと、夕方の子供と食事をして一緒にお風呂に入って寝かし付ける時間に働いているということですので、例えば、働き方を夕方遅くまで働くんじゃなくて朝型に変えるとか、あるいは、今回テレワークの義務化がされましたが、余り助長すると風呂敷残業になってしまうので良くないですが、子供と過ごす時間はしっかり確保した上でテレワークを上手に使って柔軟化することで子供と過ごす時間を確保するという、そういった考え方を浸透させていくことがすごく大事じゃないかなと思います。
そういう意味では、お父さんが、保育園で今お父さんのお迎えを推奨していくということはすごく大事な課題じゃないかなと思っております。
この発言だけを見る →御指摘、本当にごもっともだと思います。
まず、今回の改正の、先ほども残業削減が大事ということを申し上げましたが、まさにその男性の働き方において残業をなくしていくということが一つ大きな課題としてありますが、もう一つ、子育て世帯においては、残業という労働時間の長さもそうなんですが、子供と過ごす時間帯ですね、つまり、何時から何時まで働いているかというと、夕方の子供と食事をして一緒にお風呂に入って寝かし付ける時間に働いているということですので、例えば、働き方を夕方遅くまで働くんじゃなくて朝型に変えるとか、あるいは、今回テレワークの義務化がされましたが、余り助長すると風呂敷残業になってしまうので良くないですが、子供と過ごす時間はしっかり確保した上でテレワークを上手に使って柔軟化することで子供と過ごす時間を確保するという、そういった考え方を浸透させていくことがすごく大事じゃないかなと思います。
そういう意味では、お父さんが、保育園で今お父さんのお迎えを推奨していくということはすごく大事な課題じゃないかなと思っております。
山
山田宏#12
○山田宏君 矢島参考人もお話を伺いました。比較的池田参考人と近いお話で、職場が様々な働き方をやっていかなければならないという、こういったお話もございました。
今、池田参考人の方からもそういう御指摘があったわけですが、職場にとってはそれがプラスなのかマイナスなのかとなるとなかなか一歩踏み出せない。これは、やっぱりビジネスを維持していかなきゃいけないというような中でどういうふうに職場を変えていくのか、つまり、経営者にとって、会社にとってそれがメリットだというふうにしていくためにはどのようなやっぱり支援というか考え方というか制度が必要なのか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。
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矢
矢島洋子#13
○参考人(矢島洋子君) 御質問ありがとうございます。
おっしゃるとおり、職場にとっても重要だということ、先ほど申し上げましたけれども、現在のところなぜ短時間勤務の人が職場にとってなかなか難しい存在になっているかということなんですが、単純に八時間勤務ではなくて二時間短い六時間しか働いていないということだけではなくて、ほとんどの人が八時間働いている、その前提の中で六時間しか働けないことで、できないことが物すごく多くなっているということなんですよね。
六時間勤務の人も職場にいて、その人たちももうしっかりと役割を果たせてもらえるような、そういった職場環境づくりをすると、六時間の人が、言い方あれですけど、一人前の仕事ができて、そしてそのフルタイムの人とカバーし合いながら職場で生産性を上げていくことができるということが可能だと思います。
そのようなそのマネジメントですとか目標設定というのがきっちりできていないので、今はもう短時間になった途端に非常にもう職場の生産性が下がっても仕方ないみたいにもう諦めている、企業が諦めているということが私は問題ではないかなというふうに思っています。
以上です。
この発言だけを見る →おっしゃるとおり、職場にとっても重要だということ、先ほど申し上げましたけれども、現在のところなぜ短時間勤務の人が職場にとってなかなか難しい存在になっているかということなんですが、単純に八時間勤務ではなくて二時間短い六時間しか働いていないということだけではなくて、ほとんどの人が八時間働いている、その前提の中で六時間しか働けないことで、できないことが物すごく多くなっているということなんですよね。
六時間勤務の人も職場にいて、その人たちももうしっかりと役割を果たせてもらえるような、そういった職場環境づくりをすると、六時間の人が、言い方あれですけど、一人前の仕事ができて、そしてそのフルタイムの人とカバーし合いながら職場で生産性を上げていくことができるということが可能だと思います。
そのようなそのマネジメントですとか目標設定というのがきっちりできていないので、今はもう短時間になった途端に非常にもう職場の生産性が下がっても仕方ないみたいにもう諦めている、企業が諦めているということが私は問題ではないかなというふうに思っています。
以上です。
山
山田宏#14
○山田宏君 ありがとうございました。
それでは、川内参考人に伺いますが、大変参考になりました。私はもう親がおりませんので、私が介護される側になるわけですから、子供によく伝えておかなきゃいかぬと、こう思っておるんですけれども、ポイントは早期の相談と連携というお話でございました。
これ、制度というよりは、何かそういうことを促すような仕組みというか、考え方とか啓発になるんだろうとは思うんですが、この辺、本当にこうなればいいと思うんですけれども、その辺を促進して促していくために今必要なことがもし行政側であるとすれば御指摘をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、川内参考人に伺いますが、大変参考になりました。私はもう親がおりませんので、私が介護される側になるわけですから、子供によく伝えておかなきゃいかぬと、こう思っておるんですけれども、ポイントは早期の相談と連携というお話でございました。
これ、制度というよりは、何かそういうことを促すような仕組みというか、考え方とか啓発になるんだろうとは思うんですが、この辺、本当にこうなればいいと思うんですけれども、その辺を促進して促していくために今必要なことがもし行政側であるとすれば御指摘をいただきたいと思います。
川
川内潤#15
○参考人(川内潤君) 御質問ありがとうございました。
まさに今回の育児・介護休業法の改正案の中に盛り込まれている周知ですね、個別周知ということが、まさに企業に対してルール化していくという、これ非常に重要になります。
今までは個人の自助努力に頼って家族介護と向き合ってきたわけですが、が、それはなかなかできないですね。働いてすごく、もう今も議論ありましたが、忙しい中で、親の介護が、親が認知症になったらどうしよう、親が今日転倒骨折したらどうしようということは普通考えない中で、本当は地域の中でも認知症になったときのその暮らし方とか転倒しないための家の整備の仕方みたいな講座って実は地域でたくさんあふれているんです、実は知らないだけで。でも、私たちはそれに目を向ける時間がないんですよね。となったときに、企業を経由してプッシュ型である意味強制的に発信することでマインドを変えていくということが今までにない支援なんじゃないかと思っています。
以上です。
この発言だけを見る →まさに今回の育児・介護休業法の改正案の中に盛り込まれている周知ですね、個別周知ということが、まさに企業に対してルール化していくという、これ非常に重要になります。
今までは個人の自助努力に頼って家族介護と向き合ってきたわけですが、が、それはなかなかできないですね。働いてすごく、もう今も議論ありましたが、忙しい中で、親の介護が、親が認知症になったらどうしよう、親が今日転倒骨折したらどうしようということは普通考えない中で、本当は地域の中でも認知症になったときのその暮らし方とか転倒しないための家の整備の仕方みたいな講座って実は地域でたくさんあふれているんです、実は知らないだけで。でも、私たちはそれに目を向ける時間がないんですよね。となったときに、企業を経由してプッシュ型である意味強制的に発信することでマインドを変えていくということが今までにない支援なんじゃないかと思っています。
以上です。
山
山田宏#16
○山田宏君 ありがとうございます。
それでは、最後に工藤参考人にお聞きをさせていただきます。
私の勤めておりました杉並区は、結構障害者に対しての施策が厚いところで、多くの重度の障害を持った方々ともよくお話をしていたんですが、何よりもやっぱり今お話しいただいたように、卒業後の子供ですね、また親亡き後の子供の状況に対して非常に多くの不安を抱えておられること、よく認識をしております。
今も工藤参考人からもお話がありましたように、十八歳の壁を越えて、その先、一体どうなるんだろうという、一番のやっぱり必要なものは、やっぱり居住ですかね。この辺、卒後の、親亡き後を考えたときの、今どれぐらい地域でそれが進んでいるか分かりませんけれども、対策として何を一番要望されるか、お聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、最後に工藤参考人にお聞きをさせていただきます。
私の勤めておりました杉並区は、結構障害者に対しての施策が厚いところで、多くの重度の障害を持った方々ともよくお話をしていたんですが、何よりもやっぱり今お話しいただいたように、卒業後の子供ですね、また親亡き後の子供の状況に対して非常に多くの不安を抱えておられること、よく認識をしております。
今も工藤参考人からもお話がありましたように、十八歳の壁を越えて、その先、一体どうなるんだろうという、一番のやっぱり必要なものは、やっぱり居住ですかね。この辺、卒後の、親亡き後を考えたときの、今どれぐらい地域でそれが進んでいるか分かりませんけれども、対策として何を一番要望されるか、お聞かせをいただきたいと思います。
工
工藤さほ#17
○参考人(工藤さほ君) ありがとうございます。
おっしゃるとおり、杉並区、大変進んでいらして、今、私のメンバーの方でも杉並区でお世話になってようやく両立ができたという報告をいただいて一緒に喜んでいたり、そんな日々、春でございました。
卒後の一番の要望は、やはり親亡き後も子が安心して暮らせるようなおうちが必要です。それが足りなくて、生き別れのような形で遠方に子を出さなければいけないことも多うございまして、それは何とかなくしてほしいと思っていることが一番でございます。
それから、子の居場所です。放課後等デイサービスに代わる余暇活動の場所が今なくて、親が手探りで運営しているところが、やむにやまれず放課後デイを運営した親が、その子たちが大きくなったのでしようがなくて場所を、今度、親たちがぜいぜい自費で運営していますけれども、それではやはりサステーナブルではございませんので、そういったところの支援も目配りしていただけると有り難いです。
以上でございます。
この発言だけを見る →おっしゃるとおり、杉並区、大変進んでいらして、今、私のメンバーの方でも杉並区でお世話になってようやく両立ができたという報告をいただいて一緒に喜んでいたり、そんな日々、春でございました。
卒後の一番の要望は、やはり親亡き後も子が安心して暮らせるようなおうちが必要です。それが足りなくて、生き別れのような形で遠方に子を出さなければいけないことも多うございまして、それは何とかなくしてほしいと思っていることが一番でございます。
それから、子の居場所です。放課後等デイサービスに代わる余暇活動の場所が今なくて、親が手探りで運営しているところが、やむにやまれず放課後デイを運営した親が、その子たちが大きくなったのでしようがなくて場所を、今度、親たちがぜいぜい自費で運営していますけれども、それではやはりサステーナブルではございませんので、そういったところの支援も目配りしていただけると有り難いです。
以上でございます。
山
高
高木真理#19
○高木真理君 立憲民主・社民の高木と申します。
参考人の皆さん、本当に貴重なお話をありがとうございました。
なかなか私も、四人それぞれの皆さんに質問できるかどうかちょっと分からないんですけれども、質問をさせていただきたいというふうに思います。
まず、矢島参考人から伺いたいというふうに思います。
私、この両立支援、本当に管理職の側の理解というのが非常に重要なキーを握っていると以前から思っていて、働かせ放題で思うように使える社員さんだけで運営していれば確かに楽ではあるかもしれないですけど、マネジメントは、でも、そうではない、組み合わせて働いてもらうということのやり方がうまくできるようにならないと、もう短時間の人など、いろんな事情、子育てで出てくるような人は使いにくいから排除する、そしてそういう人たちが辞めていってしまうということになってしまうのではないかと常々思っていたので、フルコミットできる人材だけで組織を運営できる時代は二度と戻ってこないという認識が必要というのは非常に気持ちよく読ませていただいて、これもう本当にこれから認識として必要ではないかなというふうに思うんですが。
なかなか管理職側がうまく運営できるように、いただいていた資料でも評価の仕組みとかスキルアップとかに関して運営の基準が必要ということが書かれてありましたけれども、こういうのをどうやったら広めていけるのか、みんながうまくできるようになっていくのかというところを御示唆いただければと思います。
この発言だけを見る →参考人の皆さん、本当に貴重なお話をありがとうございました。
なかなか私も、四人それぞれの皆さんに質問できるかどうかちょっと分からないんですけれども、質問をさせていただきたいというふうに思います。
まず、矢島参考人から伺いたいというふうに思います。
私、この両立支援、本当に管理職の側の理解というのが非常に重要なキーを握っていると以前から思っていて、働かせ放題で思うように使える社員さんだけで運営していれば確かに楽ではあるかもしれないですけど、マネジメントは、でも、そうではない、組み合わせて働いてもらうということのやり方がうまくできるようにならないと、もう短時間の人など、いろんな事情、子育てで出てくるような人は使いにくいから排除する、そしてそういう人たちが辞めていってしまうということになってしまうのではないかと常々思っていたので、フルコミットできる人材だけで組織を運営できる時代は二度と戻ってこないという認識が必要というのは非常に気持ちよく読ませていただいて、これもう本当にこれから認識として必要ではないかなというふうに思うんですが。
なかなか管理職側がうまく運営できるように、いただいていた資料でも評価の仕組みとかスキルアップとかに関して運営の基準が必要ということが書かれてありましたけれども、こういうのをどうやったら広めていけるのか、みんながうまくできるようになっていくのかというところを御示唆いただければと思います。
矢
矢島洋子#20
○参考人(矢島洋子君) ありがとうございます。
おっしゃるとおり、私も十年ぐらい前からこの短時間勤務の運用、これを広めることが非常に重要だと考えて、細々と企業向けの研修など、あるいは講演などさせていただいているんですが、力不足でまだまだなところがあります。
厚生労働省でも、マニュアルを作るだけではなくて、短時間正社員のサイトで情報発信しているんですが、このところ、柔軟な働き方でも、ほかの様々な、週休三日ですとかいろいろなこともありまして、少し短時間勤務の運用の好事例ですとか、あるいはその有効な活用策についてのアイデアとかそういったものを収集すると、その辺りの情報のアップデートが少し滞っているかなという印象を受けております。
ですので、更にそうした情報収集とそして発信ということで、私もここ二年ぐらい、地方、私、岩手のアドバイザーなどもさせていただいていますが、地方に行ったときに、御高齢の、高齢者の方でも、私の話を聞いて、なるほど、短時間の運用が問題だったんですねというふうに腑に落ちてくださる方が増えているんですね。いよいよここのところが残っている課題だと認識する経営者の方増えていると思いますので、今こそそうした情報の収集と発信というチャンスかなと思っております。
この発言だけを見る →おっしゃるとおり、私も十年ぐらい前からこの短時間勤務の運用、これを広めることが非常に重要だと考えて、細々と企業向けの研修など、あるいは講演などさせていただいているんですが、力不足でまだまだなところがあります。
厚生労働省でも、マニュアルを作るだけではなくて、短時間正社員のサイトで情報発信しているんですが、このところ、柔軟な働き方でも、ほかの様々な、週休三日ですとかいろいろなこともありまして、少し短時間勤務の運用の好事例ですとか、あるいはその有効な活用策についてのアイデアとかそういったものを収集すると、その辺りの情報のアップデートが少し滞っているかなという印象を受けております。
ですので、更にそうした情報収集とそして発信ということで、私もここ二年ぐらい、地方、私、岩手のアドバイザーなどもさせていただいていますが、地方に行ったときに、御高齢の、高齢者の方でも、私の話を聞いて、なるほど、短時間の運用が問題だったんですねというふうに腑に落ちてくださる方が増えているんですね。いよいよここのところが残っている課題だと認識する経営者の方増えていると思いますので、今こそそうした情報の収集と発信というチャンスかなと思っております。
高
高木真理#21
○高木真理君 ありがとうございました。
次に、工藤参考人に伺いたいというふうに思います。
冒頭のところで、今回の改正案の中に個別の働き方の意向の聴取と配慮などが盛り込まれていくことを大変待たれているし、ここに期待するというお話もあったんですが、これ、私、これ入ることで広がるところは絶対あるというふうには思うんですが、とはいっても、これ、どこまでこの個別の意向に企業側が対応して配慮が実際になされるかというのは分からないし、あと、これが三歳までというのは、いろいろ障害だったり病気だったりあるお子さんが、先ほども年齢によってどの時期にどういうことが出てくるかって全くお子さんによって違うというお話があった中で、三歳ということで区切られることの問題点なども感じるんですが、その辺の受け止め方は、当事者の皆さんたち、どんな感じでしょうか。
この発言だけを見る →次に、工藤参考人に伺いたいというふうに思います。
冒頭のところで、今回の改正案の中に個別の働き方の意向の聴取と配慮などが盛り込まれていくことを大変待たれているし、ここに期待するというお話もあったんですが、これ、私、これ入ることで広がるところは絶対あるというふうには思うんですが、とはいっても、これ、どこまでこの個別の意向に企業側が対応して配慮が実際になされるかというのは分からないし、あと、これが三歳までというのは、いろいろ障害だったり病気だったりあるお子さんが、先ほども年齢によってどの時期にどういうことが出てくるかって全くお子さんによって違うというお話があった中で、三歳ということで区切られることの問題点なども感じるんですが、その辺の受け止め方は、当事者の皆さんたち、どんな感じでしょうか。
工
工藤さほ#22
○参考人(工藤さほ君) お答えいたします。
個別ニーズというところの聞き取り、個別の意向確認と配慮という文言が入ることによって、必要な方にとっては企業側と交渉しやすくなりますので、これまでは幾ら交渉しても、いや、今はもう制度がこうですからというところではねられてしまうことが大変多うございまして、もうそれで思い切って声を上げたわけでございますけれども。ですから、三歳まで必要のない方は本当に早めに切り上げて、皆さん、可能な限りフルタイムで働きたいというのは誰しも同じ思いでございますので、そこはあってもよいかと思いますが、その個別の配慮、つまりこの法改正後ですね、企業側がどれだけ本当に実行力のある制度を入れてくださるかというところに懸かっていると思います。
その実装力というか実行力をこれからしっかりと広めて、そして活用して、役に立ったという声をしっかりと拾っていかなければいけないのではないかと思っております。
この発言だけを見る →個別ニーズというところの聞き取り、個別の意向確認と配慮という文言が入ることによって、必要な方にとっては企業側と交渉しやすくなりますので、これまでは幾ら交渉しても、いや、今はもう制度がこうですからというところではねられてしまうことが大変多うございまして、もうそれで思い切って声を上げたわけでございますけれども。ですから、三歳まで必要のない方は本当に早めに切り上げて、皆さん、可能な限りフルタイムで働きたいというのは誰しも同じ思いでございますので、そこはあってもよいかと思いますが、その個別の配慮、つまりこの法改正後ですね、企業側がどれだけ本当に実行力のある制度を入れてくださるかというところに懸かっていると思います。
その実装力というか実行力をこれからしっかりと広めて、そして活用して、役に立ったという声をしっかりと拾っていかなければいけないのではないかと思っております。
高
高木真理#23
○高木真理君 ありがとうございました。
入口の扉が開くきっかけができているという感じだというふうに受け止めさせていただきましたけど、まさにこれからの取組で、どこまで実際にというところがあるかと思いますので、私も注視をしていきたいというふうに思います。
次に、池田参考人に伺いたいと思いますけれども、定食からビュッフェ形式に、それぞれ必要な支援が行き渡るようにということで、本当にそうだなというふうにお話伺ったんですが、今回この育児の関係の方では、柔軟な働き方を実現するための措置は、四つある中から二つを雇用主の方は選んで、その中から結局、従業員は選べるのが選択肢一つというふうになると、何かビュッフェ形式といっても、いろんなお料理が並んでいるんだったらいいんですけど、幾つか取れるんだったらいいですけど、とっても陳列棚には少ない中から、あなた一個だけお取りなさいというのは、余り柔軟な働き方、まあ一歩進みはするとは思うんですけれども、ちょっと足りないかなという印象は持ちますが、その辺りいかがでしょう。
この発言だけを見る →入口の扉が開くきっかけができているという感じだというふうに受け止めさせていただきましたけど、まさにこれからの取組で、どこまで実際にというところがあるかと思いますので、私も注視をしていきたいというふうに思います。
次に、池田参考人に伺いたいと思いますけれども、定食からビュッフェ形式に、それぞれ必要な支援が行き渡るようにということで、本当にそうだなというふうにお話伺ったんですが、今回この育児の関係の方では、柔軟な働き方を実現するための措置は、四つある中から二つを雇用主の方は選んで、その中から結局、従業員は選べるのが選択肢一つというふうになると、何かビュッフェ形式といっても、いろんなお料理が並んでいるんだったらいいんですけど、幾つか取れるんだったらいいですけど、とっても陳列棚には少ない中から、あなた一個だけお取りなさいというのは、余り柔軟な働き方、まあ一歩進みはするとは思うんですけれども、ちょっと足りないかなという印象は持ちますが、その辺りいかがでしょう。
池
池田心豪#24
○参考人(池田心豪君) 御指摘はごもっともだと思いますので、理想を言えば、この中から好きなものを選べることが労働者というか子育てしている当事者にとっては理想的だと思いますが、やはり、そのようにすることによるやっぱりその副作用とか弊害といいますか、やっぱりその職場の人事労務管理が煩雑になると、かえって、そのいろんなメニューを使うことによって職務分担ですとか特定の人にしわ寄せが行くとか、あるいは、何ですか、本人が利用したものをそのまま使えればいいですけど、職場のやり取りの中で、意向確認の中でやはり違ったメニューに誘導されたりとか、やっぱり実際の実態がその理論どおりに進むとは限りませんので、今回一つメニューが増えたことによって、職場の中でその二つが本当に望むように利用できているのか、何か偏りが生じたり労使の認識にそごが出ないかということは、我々がまさにそういうことを研究機関としてフォローアップすることで次の改正の議論につなげていくことが大事かなというふうに認識しております。
この発言だけを見る →高
高木真理#25
○高木真理君 それでは最後に、川内参考人に伺いたいと思うんですが、この介護休業、九十三日あれば今伺ったお話だと十分いろんなこと対応できるんだなというふうに思ったんですが、これ、なかなか、このフェーズごとに分かれてそこできっちりきっちり行けるかというと、いろいろそのときの状況の見極め難しいというのもあるのではないかと思います。
そこからいくと、九十三日あっても、回数三回とかではなくて、むしろ回数の縛りはない方が使いやすいかなというふうに思うところがあるんですが、そこについての御意見と、あともう一つ、やはりなかなか、日常生活全般に手助けが必要になった場合、施設に入居するというような選択肢が大きく出てくるかと思うんですが、今実際、そこ入居待ちで入れないといったようなことも実際にはあるかと思われ、そうすると、なかなかこの制度の中でやっていくのは、この期間、代わってくれる人がいないけど、もう親は動けないみたいなところで日数を消化してしまってというようなことも出るんではないかと思いますが、そこをお願いします。
この発言だけを見る →そこからいくと、九十三日あっても、回数三回とかではなくて、むしろ回数の縛りはない方が使いやすいかなというふうに思うところがあるんですが、そこについての御意見と、あともう一つ、やはりなかなか、日常生活全般に手助けが必要になった場合、施設に入居するというような選択肢が大きく出てくるかと思うんですが、今実際、そこ入居待ちで入れないといったようなことも実際にはあるかと思われ、そうすると、なかなかこの制度の中でやっていくのは、この期間、代わってくれる人がいないけど、もう親は動けないみたいなところで日数を消化してしまってというようなことも出るんではないかと思いますが、そこをお願いします。
川
川内潤#26
○参考人(川内潤君) 御質問ありがとうございます。
まず、介護休業制度の回数制限については、そうですね、緩和していくということも考えていただきたいのですが、ただ、ただ、ここで一つ是非慎重に議論いただきたいのは、それをすることで御家族の不安がむしろ増えていくのであれば、私はするべきではないということです。その不安が増えれば増えるほど、もっとやらなきゃ、もっと近くにいてあげなきゃという気持ちが強くなる可能性があるので、そこが実態、本当にどうなっていくのかということは、慎重に調査など、個別のヒアリングなどをしながら検討いただきたいというところでした。
そして、施設への入居についてです。
今の御指摘というのは、勝手にこちらで想定をすると、特別養護老人ホームという要介護三以上の公立の老人ホームと、要介護三以上の方が申請できる公立の老人ホームが待機者がそれなりにいらっしゃるのでということの御質問と勝手に解釈をし、御返答していきたいと思いますが、施設に入れない、大変だ、だから休暇を取るんだというケースは、私の相談においてですが、家族で一生懸命介護して、頑張って頑張って頑張ってやっているから入れないという状況になられている方が圧倒的に多かったです。やはり、マインドセットをし、いつ施設に入って、施設からお声が掛かっても大丈夫なような運用を日々の中で持っておくことが結果として入れないという状況を防ぐことになるのではないかというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →まず、介護休業制度の回数制限については、そうですね、緩和していくということも考えていただきたいのですが、ただ、ただ、ここで一つ是非慎重に議論いただきたいのは、それをすることで御家族の不安がむしろ増えていくのであれば、私はするべきではないということです。その不安が増えれば増えるほど、もっとやらなきゃ、もっと近くにいてあげなきゃという気持ちが強くなる可能性があるので、そこが実態、本当にどうなっていくのかということは、慎重に調査など、個別のヒアリングなどをしながら検討いただきたいというところでした。
そして、施設への入居についてです。
今の御指摘というのは、勝手にこちらで想定をすると、特別養護老人ホームという要介護三以上の公立の老人ホームと、要介護三以上の方が申請できる公立の老人ホームが待機者がそれなりにいらっしゃるのでということの御質問と勝手に解釈をし、御返答していきたいと思いますが、施設に入れない、大変だ、だから休暇を取るんだというケースは、私の相談においてですが、家族で一生懸命介護して、頑張って頑張って頑張ってやっているから入れないという状況になられている方が圧倒的に多かったです。やはり、マインドセットをし、いつ施設に入って、施設からお声が掛かっても大丈夫なような運用を日々の中で持っておくことが結果として入れないという状況を防ぐことになるのではないかというふうに考えております。
以上です。
高
杉
杉久武#28
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
本日は、池田参考人、矢島参考人、川内参考人、工藤参考人、お忙しいところ、また貴重な御意見をいただきまして、大変にありがとうございます。
先ほどの高木議員からの質問と若干重複するところはあるんですけれども、まず、池田参考人と矢島参考人にお伺いをしたいというふうに思います。
今回の育児・介護休業法の改正の中で、柔軟な働き方を実現するための措置といたしまして、三歳から就学前まで、事業主は、始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設等の設置運営等、新たな休暇の付与、また短時間勤務制度の中から二つ以上の制度を選択して措置をするということが今回入るわけでございますけれども、そういった中で、労働者はその中から一つを選べる、選択肢が増えたということは私自身も評価をしているところでございますけれども、一方で、それが本当に労働者のニーズとマッチをしていなければなかなか今回の制度も実効性のあるものになっていかないというふうに思っておりまして、そういった意味では、事業主が労働者のニーズを精緻に把握するためにどういう工夫をしていけばいいのか、そういった点について御所見を、池田参考人、矢島参考人の順で御意見をいただければと思います。
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先ほどの高木議員からの質問と若干重複するところはあるんですけれども、まず、池田参考人と矢島参考人にお伺いをしたいというふうに思います。
今回の育児・介護休業法の改正の中で、柔軟な働き方を実現するための措置といたしまして、三歳から就学前まで、事業主は、始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設等の設置運営等、新たな休暇の付与、また短時間勤務制度の中から二つ以上の制度を選択して措置をするということが今回入るわけでございますけれども、そういった中で、労働者はその中から一つを選べる、選択肢が増えたということは私自身も評価をしているところでございますけれども、一方で、それが本当に労働者のニーズとマッチをしていなければなかなか今回の制度も実効性のあるものになっていかないというふうに思っておりまして、そういった意味では、事業主が労働者のニーズを精緻に把握するためにどういう工夫をしていけばいいのか、そういった点について御所見を、池田参考人、矢島参考人の順で御意見をいただければと思います。
池
池田心豪#29
○参考人(池田心豪君) 御質問ありがとうございます。
一言で申しますと、やはり職場のコミュニケーションを密にしていくということがすごく大事になってくると思います。
柔軟な働き方と申しますのは、御本人にとって都合のいい柔軟性を確保できれば非常に子育てと両立しやすい面がありますが、逆に、仕事に振り回されて生活が不規則になってしまって、例えばお子さんが寝た後に深夜に遅くに仕事をして、フレックスタイムの時間をずらしたりとかということが行われていたりとか、テレワークも結局持ち帰り残業を増やすだけになってきたりとかということがやっぱり懸念されますので、そうすると、しっかりお子さんとの時間を確保していただく、先ほどの山田先生からの御指摘とも重なりますが、お子さんといる時間をしっかり確保できた上で、また御本人がそういう生活が不規則になって健康を害すことがないよう、しっかりと綿密にコミュニケーションを取りながら、特に職場の健康管理、安全衛生管理という面から運用のノウハウを蓄積していくということが大事だというふうに思っております。
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柔軟な働き方と申しますのは、御本人にとって都合のいい柔軟性を確保できれば非常に子育てと両立しやすい面がありますが、逆に、仕事に振り回されて生活が不規則になってしまって、例えばお子さんが寝た後に深夜に遅くに仕事をして、フレックスタイムの時間をずらしたりとかということが行われていたりとか、テレワークも結局持ち帰り残業を増やすだけになってきたりとかということがやっぱり懸念されますので、そうすると、しっかりお子さんとの時間を確保していただく、先ほどの山田先生からの御指摘とも重なりますが、お子さんといる時間をしっかり確保できた上で、また御本人がそういう生活が不規則になって健康を害すことがないよう、しっかりと綿密にコミュニケーションを取りながら、特に職場の健康管理、安全衛生管理という面から運用のノウハウを蓄積していくということが大事だというふうに思っております。