国民生活・経済及び地方に関する調査会

2024-05-15 参議院 全16発言

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会議録情報#0
令和六年五月十五日(水曜日)
   午後二時五十六分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         福山 哲郎君
    理 事
                今井絵理子君
                清水 真人君
                長峯  誠君
                田名部匡代君
                下野 六太君
                中条きよし君
                舟山 康江君
                山添  拓君
    委 員
                白坂 亜紀君
                田中 昌史君
                堂故  茂君
                友納 理緒君
                長谷川英晴君
                星  北斗君
                山本 啓介君
                山本佐知子君
                和田 政宗君
                若林 洋平君
                柴  愼一君
                森屋  隆君
                竹内 真二君
                三浦 信祐君
                高木かおり君
                木村 英子君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        村田 和彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国民生活・経済及び地方に関する調査
 (「誰もが取り残されず希望が持てる社会の構
 築」のうち、社会経済、地方及び国民生活に必
 要な施策について)
    ─────────────
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福山哲郎#1
○会長(福山哲郎君) ただいまから国民生活・経済及び地方に関する調査会を開会いたします。
 国民生活・経済及び地方に関する調査を議題といたします。
 本日は、中間報告書を取りまとめるに当たり、これまでの調査を踏まえ、「誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築」のうち、「社会経済、地方及び国民生活に必要な施策」について委員間の意見交換を行います。
 本日の議事の進め方でございますが、まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 発言を希望される方は、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようにお願いいたします。
 また、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、委員の発言はお一人五分以内となるように御協力をお願いいたします。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、発言のある方は挙手をお願いいたします。
 白坂亜紀さん。
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白坂亜紀#2
○白坂亜紀君 自由民主党の白坂亜紀でございます。本日は発言の機会をいただいて、ありがとうございます。
 本調査は、誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築を三年間のテーマとして掲げ、二年目の本年におきましては、社会経済、地方及び国民生活に必要な施策について調査を進めてまいりました。
 本年の調査を振り返ると、地域経済とコミュニティーの活性化、若者への教育支援、ジェンダー平等と働き方、障害者、ユニバーサルデザイン、地域交通への対応と、広範多岐にわたり議論を行ってきております。
 これらにつきまして、我々政治家が全力で解決へと導く必要があると考えておりますが、本日は、調査会の議論を取りまとめるに当たりまして、家族を介護するケアラーへの支援、障害者のための災害時における福祉避難所の在り方に焦点を当てて意見を述べさせていただきます。
 調査会では、参考人からヤングケアラーの問題について貴重な意見を伺いました。この問題は、家庭内のデリケートな問題であることから周囲の人たちが気付きにくいという背景があり、ケアをしている子供たちや若者にその自覚がない場合もあります。こうした子供や若者が自らの負担に気付くことが重要であり、丁寧に説明することで、状況を理解し、支援について知ることができるようにすることが必要です。
 また、子育てと親の介護を同時に行っているダブルケアラーと呼ばれる方々への支援も重要だと考えております。ダブルケアラーは複合的な課題を抱えており、こうした方々を支援するためには、一つの機関だけで解決に導くことが困難な状況にあるため、複数の分野にまたがる課題に対応できる重層的な支援体制の整備を進めていくことが重要となります。
 次に、被害時における福祉避難所の在り方について意見を述べさせていただきます。
 災害が発生した場合の避難先には一般の方々が避難する避難所がありますが、障害者、高齢者、妊産婦など、通常の避難所での生活が困難で特別な配慮が必要な方々を受け入れる施設として福祉避難所があります。
 福祉避難所では、市区町村で取組を進めているところですが、人手不足などの要因もあり、施設を設けることに苦労しているとの声も聞こえてきます。
 令和六年能登半島地震では、手話通訳者のいない避難所での孤立を恐れて自宅にとどまった聴覚障害者の方がいたとの話をお聞きしました。聴覚障害者の方々は、アナウンスが聞こえないなど情報の取得が難しい場合もあります。調査会の議論の中では、参考人から、聴覚障害の当事者の立場で、福祉避難所の手話通訳者の常駐など情報保障に関する問題点が指摘されました。
 こうした災害時においても誰もが支援に取り残されないようにするためには、情報発信の方法を工夫する必要があります。また、災害時において自治体が福祉避難所を設けるに当たっては、障害のある当事者が参画した場で改善策を検討していくことが求められると考えております。
 本年の調査会では、誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築に向けて、子供、若者、女性、障害者等にも焦点が当てられました。また、こうした人たちの生活の場となる町をつくっていく上で、地域経済の活性化だけでなく、ユニバーサルデザイン、バリアフリー、コミュニティー、住民協働といった視点も含め、様々な観点から議論がなされたと感じました。
 各参考人から御指摘いただいた様々な論点を踏まえ、調査会の提言へとつなげていくことが重要だと考えます。誰もが取り残されず希望が持てる社会が少しでも早く実現されますよう、私も尽力してまいります。
 以上です。ありがとうございました。
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福山哲郎#3
○会長(福山哲郎君) 柴愼一君。
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柴愼一#4
○柴愼一君 立憲民主・社民の柴です、柴愼一です。
 誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築を大テーマとする本調査会二年目は、社会経済、地方及び国民生活に必要な施策を中テーマとして四回の調査会が開かれ、各回の小テーマに豊富な知見を有する参考人の皆様から御意見をお聞きし、議員からの質疑で理解を深めることができました。各回とも大きな学びと気付きを得られました。自分自身、今後の議員生活、議員活動を行う上で大きな財産となっています。
 少子高齢化、人口減少社会にあって、都市、特に東京への一極集中に歯止めが掛からない状況にあります。地方、地域経済とコミュニティーの活性化は、地方自治体の存続、食料安全保障にも資する農業の担い手確保や、都市部にも被害を及ぼしている鳥獣対策、そして、都市部の人口集中によるリスク、すなわち、度重なる大規模自然災害の発生や、未知のウイルスによるパンデミックなどのリスク低減にもつながる重要な取組です。
 一方で、都内のビル建設や大規模再開発などが進む様子を見ると、そんなことはお構いなしに、目先の経済活動を優先しているようにしか思えない状況となっています。地方消滅を促進しているとも言える重大な問題です。
 このことは、地方の移動の手段である地域公共交通を民間の営利事業として不採算地域からの撤退を余儀なくさせ、過疎化を加速させている状況にも見て取れます。移動の足を奪われた住民は、地域で暮らすことができなくなります。政府、自治体は、公共交通を公共サービスとする世界標準の公共交通政策へ転換すること、公共インフラを維持確保するための財政措置など、地域経済、コミュニティー活性化に取り組む必要があります。
 ジェンダー平等の実現、女性活躍を阻害している要因について、自らを省みつつ、そして、それぞれ社会、それぞれの個人の価値観を変える政策推進も急務です。
 ジェンダー平等の実現は、社会の二分の一を占める女性の尊厳を大切にすることだけではなく、性別にかかわらず互いを尊重することにあります。働き方改革や同一労働同一賃金の実現、男性の育児、家事参加の更なる推進など、社会の意識、働き方を変えることが求められています。
 先ほども申し上げましたが、四回の調査会を通じて、様々な要因で困難な状況に置かれている方々がおられること、そして、そうした方々に寄り添い、克服に向けて取り組む個人、団体の皆さんの存在を知ることができました。調査会全体を通じて強く心に残っているのは、何よりも知るということの大切さ、気付くことから全てが始まるということです。
 私自身、本当に多くの気付きがあり、政治が取り組むべき課題の多さを再認識することができました。そして、困難な状況があることを知り、その方々と同じ目線で一緒に考え、課題解決を進めるための教育の重要性、インクルーシブ教育の推進が極めて重要なものと感じました。子供時代から、障害のあるなしにかかわらず、共に学び、生活することで、バリアフリー、ユニバーサルデザインにとどまらず、多様な価値観があることを自然に身に付けることが誰もが取り残されない社会制度の構築につながるものと考えます。
 人口減少が進む我が国にあって、この社会を構成する一人一人の存在を大切にし、それぞれの幸せを実現することは、社会の活力を生み出すことにつながります。そのための教育、人材育成、DX推進、インフラ整備、公共サービスの維持、質の向上など、あらゆる政策を講じていく必要があります。本調査会において皆さんとともに更に議論を深めていきたいと思います。
 以上です。
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福山哲郎#5
○会長(福山哲郎君) 下野六太君。
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下野六太#6
○下野六太君 公明党の下野でございます。
 全十二人の参考人の皆様からは大変な学びの機会をいただきまして、これ以上ないというぐらいの勉強になったというふうに思っております。
 もう十二人の皆様の御指摘、意見は非常に多岐にわたっていたんですが、その中でも特に私が印象に残ったのは、富山大学大学院の中川教授の意見陳述でありました。やはり、日本の交通事業者は営利事業を基本としている、世界標準は、公共交通は公共サービスであるといったその視点、これは非常に私、目からうろこが落ちたような気持ちで、これが日本のやはり公共交通の考え方には完全に抜け落ちてきたんではなかろうかというふうに思っております。
 しかし、その一方で、私は、地域、いわゆる田舎と言われるような地域の皆さんにお会いしたときにこういうふうな言葉をよく聞きます。ここの地域には何もないと、何もないからねというような言葉を聞きますけど、私は、何もないのではないのではないかと思っています。自然があるではないかということを強く訴えたいというふうに思っています。
 一方で、子供たちが、私、中学校の教員三十年間やってきた中で、子供たちが毎日書いてくる日記の中に、今日は何もなくて暇だった、つまらなかったというようなことを書いてくる子供もいます。私は、その地域の中で、ある自然、これをどのような形で教育をしていくのかということが今回非常に重要ではないかということを改めて考えさせていただくきっかけになりました。
 NHKの朝の連続ドラマで「らんまん」というドラマがありました。あの中の舞台になったのは高知県の佐川町、この佐川町で坂本龍馬が登場してくるシーンに使われた音響があります。その音響が何が使われたのかということは、多くの方は素通りしてしまったのではないかと思いますけれども、そこに使われたBGMとしての音響効果として狙ったのは、キツツキのドラミングでした。
 そのキツツキのドラミングというのは、多くの方にキツツキがつつくのをちょっとやってみてと言うと、手でやってみると、こういう感じでやるんですね。これがキツツキのドラミングじゃないかというふうに皆さん思っていらっしゃるんですけど、そうではないです。もう限りなく連続音で、一番近いのはアスファルトの道路を崩すときのあのマシンガンみたいなガガガガガガっと、あれが一番近いと思っています。森中に響き渡るダダダダ、ダラララ、ダラララっていうこの音、この音は非常に神秘的な音であって、「らんまん」の中で四回か五回使われたというふうに思っています。
 この効果音に対しても非常に私は有効じゃないかというふうに思っていましたけど、多くの方はそれに気付いていない方が多いということが少し残念だなと思っています。地域の宝であるような自然をやはりもう一度教育によって再認識すべきじゃないかというふうに思っています。
 一方で、鳥だけではありません。例えば、先日、海外に輸出をしている、園芸品種を輸出をしていらっしゃる方とお会いして話を聞きましたら、林野庁が保有している国有林の中にドウダンツツジがあると、このドウダンツツジを伐採許可を得るまでに林野庁から三年も、交渉の結果三年掛かったと。しかし、林野庁から許可を得てそれを伐採して、高値で輸出ができている。
 要するに、日本の自然の中には気付いていないだけで多くの宝があるということを、これを私たちはもう一度再認識をしなければいけないのではないかということを、改めて教育の重要性を認識して、そこを課題にしながら、何もないのではない、自然があるということを、地域の活性化の中に取り残されそうな地域にはすばらしい宝である自然があるんだということをもう一度再認識をして、それをどうやって教育でそれをしっかり育てていくことができるのかということを考えさせていただけるきっかけになったというふうに思っています。
 以上です。
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福山哲郎#7
○会長(福山哲郎君) 中条きよし君。
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中条きよし#8
○中条きよし君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の中条きよしでございます。
 まず、二月七日には石田参考人から、農家に弟子入りする人も増えてはきたが、その一方で、テレワークなどもやりながら農業をしていきたいという人もいて、農業をするにはどのような時期に人手が必要なのかをリアルに伝えていくことと、半分農業、半分は別の事業という特定地域づくり事業協同組合をつくるには仲間を集めるのがとても難しく、商工会と農業界というように、業界の違う人々が参加して地域を盛り上げていくことが重要であると伺いました。
 私は、地域の魅力と必要な情報をしっかり伝えていく仕組みをつくり、人々が集まれる場所を創設することで、若者を始めとした現役世代を大都市からいかに誘引できるかが地域の活性化につながるんではないかと考えています。
 移住を促進していくためにも、ちゃんと働ける場所はあるのか、キャリアとしてステップアップしていけるのかを考慮しつつ、雇用の確保、多様な生き方への実現、そして持続可能な地域づくりの全てを達成していくことが重要だと思います。
 また、空き家問題については、平山参考人から、日本の持家の大きな特徴としては、ぼろぼろになるまで徹底的に住み続けることが多く、欧米のように中古取引が盛んな国々では、売買の際など、様々なタイミングでリフォームの手が入るとのことでした。
 住宅の耐用年数も欧米は日本の四倍以上と聞きます。我が国でも、リノベーションすることによって、最新の住宅技術で、耐震性や断熱性、機密性を備えた新築同様の住み心地と安心感のある住宅、加えて、住宅市場の支援を行うことで、価格の抑えられた、あるいは税制の優遇された物件となれば、大都市に住み続けるという形から自然豊かな地方への移住促進につながっていくと考えます。
 次に、四月十七日に伊藤参考人からは、障害を抱えた当事者の方々にも検討プロセスの中に入っていただいて情報格差をなくしていくことはとても大切であるものの、その困難を想像するだけでは限界があるというお話でした。
 特に私は、障害を抱えた方にとって災害の現場で情報へのアクセスを奪われることは命の危険を増すことにもつながりますので、当事者の方にももちろん議論プロセスへ参画いただくことがユニバーサルデザインを行っていくための基本と言えるのではないかと思います。
 中川参考人からは、赤字路線も多くある中で鉄道事業者だけに対応を求めるというのは現実的ではなく、このままでは公共交通機関そのものがなくなるリスクがあるという御意見をいただき、佐藤参考人からは、無人駅でのスロープの設置など、費用の余り掛からない方法もあると教えていただきました。
 自治体や鉄道事業者、そして何より障害を持つ当事者の方々の御意見やノウハウなど、これを全国的に集約して、その知識と工夫を平準化することがとても重要ではないかと思いました。
 本日申し上げました意見も含めて、持続可能な地域づくりを支援していけたらと思っております。
 ありがとうございます。終わります。
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福山哲郎#9
○会長(福山哲郎君) 舟山康江君。
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舟山康江#10
○舟山康江君 国民民主党の舟山でございます。ありがとうございます。
 今回のテーマは、誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築ということでしたけれども、私もこの参考人の皆さんからのお話は大変勉強になりました。これ、通常のいわゆる縦割りの委員会ではなかなか実現し得ない、本当に幅広い、分野横断的な様々な話を聞くことができ、また、この調査会だからこそ分野横断的に是非いろんな論点を政府に対しても提起をいただければと思っております。
 幾つかに分けてお話ししたいと思いますけれども、まず一番目は、やはりこの地方、地域という観点からのお話が幾つかありました。私も、これ参考人からもありました、ふるさと回帰フェアとかいろんなイベントをやっていても、結局、来てくださいと言いながら、実際に情報を見ると、なかなかネガティブな情報が多いんだという、そんなお話もありました。
 これ、下野議員からもありましたけれども、やっぱり自分の地域になかなか自信が持てていない、何もないんだと言うんですけれども、やっぱりそこが、自分の地域に自信を持って魅力をどう発信していくのか、この観点がないとなかなか地方の人口減少とか活力低下というのは止まっていかないのかなということを本当に強く感じました。
 ですので、やはり今ある資源にどう磨きを掛けていくのか。もうこれ、仕事もそうだと思うんですよね。親が、いや、この仕事つまんない、つまんないってやっていると、背中を見る子供は絶対その仕事に就こうと思わない。農業でも、本当に生きがいを持って、やりがいを持ってやっていれば、おお、その職業に就こうということで子供も付いてくるということを考えると、やっぱりまずはそこに住む人が、幾ら協力隊が来たりとかいろんな仕組みをつくっても、やっぱりそこに住む人が自分の地域の魅力に気付いて自信を持っていくと、ここからやっぱり地方、地域の活性化が進んでいくんじゃないのかなということを強く感じました。
 そして、その上で、やはり現実の問題としては、一つこれもお話がありましたけれども、住宅ですよね。中条議員からもありましたけれども、やっぱりこの空き家対策、この空き家対策をどう住宅市場に結び付けていくのか。ただでさえ今、世帯分離が増えていく中で、地方も人口減少しているんだけれども、世帯数が結構増えていたりするんですね。でも、いつまでも命が長らえるわけではありませんので必ず空き家が出てくる。その空き家が、じゃ、次にどう続いていく、バトンタッチされていくのか。やはり、そこの市場をしっかりと活性化することで今ある空き家を有効に活用していくことが、また人を地方に呼んだりとか、そういった活性化につながっていくと思います。
 それは農地でも同じことが言えると思います。何となく、今農業に関心がある、やってみたいなと思うんだけれども、これ面白いデータがありまして、外から移住希望者に対してアンケートを取ると、農地がない、農業ができる場所がないという答えが来るんですけれども、地元に行くと農地はいっぱい余っていると。農業委員会も同じですよね。農地が余っていると言いながら、あっせんできる農地がないと、こういった答えが返ってくるんですね。
 そういった意味で、やっぱりそこのマッチングをどうしていくのか。そういったことによって、やっぱり家と農地と、地方の仕事は農業が全てじゃないですけれども、そういった住宅、農業政策に対してきちっとマッチングできる仕組みがあると、もう少し、そして地域の魅力に磨きを掛けることができるのかなということを感じました。
 地方、地域の三点目は、やはりこれ交通政策ですよね。
 中川参考人からは、地域交通は事業者の営利事業、採算最大化ではなく、公共サービスだと。公共サービスとは、収入ではなく地域全体にもたらす効果の全体を見るべきだと、こういったような御提言がありました。
 まさに、こういう在り方を是非この調査会で、とかく民間事業者の採算ベースで、採算が取れなければ撤退していくということになっていますけれども、そうじゃない。やっぱり、こういった交通がしっかりと、移動の手段、足がなければ、地方での利便性、そして生活の手段というのが著しく制約されてしまいますので、まさにこの交通政策をしっかりと再構築することが地方、地域の活性化、経済の再生にもつながっていくということ、このことも調査会として是非政府に強く提言をいただきたいなと思っています。
 これからいかに分散社会をつくっていくのか、消滅自治体と言われるところをなくしていくのか、この思いというのは皆さん共通しているんじゃないかと思うんですね。まさにこれからリスクが高まる中で、地方分散こそが本当にこれからの日本の持続可能性を高めていくという観点から、是非こういった政策をこの調査会での成果として発信をしていきたいなと思っています。
 もう時間なの。ごめんなさい、済みません、じゃ、簡単に、もうすぐまとめます。
 ジェンダーとか働き方に関しても、やっぱり政策で壁をつくっているところがありますので、年金、社会保険制度の見直しも必要ではないか、それから障害者政策、若者政策に関しても、やっぱりいろんな壁がある中で、どうインクルーシブな社会をつくっていくのか、ここについても、教育も含めてきちっと見直していく必要があるのかなということを感じました。
 何かちょっと地方、地域で終わっちゃったんですけれども、取りあえず以上で終わります。ありがとうございました。
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福山哲郎#11
○会長(福山哲郎君) 山添拓君。
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山添拓#12
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
 本調査会のテーマ、誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築、今国会の論点である社会経済、地方及び国民生活に必要な施策に関わって意見を述べます。
 誰もが取り残されず希望が持てる社会のためには、人権後進国の現状を改めることが不可欠です。ジェンダー、若者、障害者、外国人など、個人の尊厳を基本とする人権尊重の施策としてこそ、希望につながります。
 女性の低賃金を告発した竹信三恵子参考人は、女性の賃金が上がらないと全体の賃金は上がらない、説明の付かない男女の賃金格差があり、性差別を直視すべきだと述べました。女性活躍推進法に基づく男女賃金格差の公表が昨年ようやく始まりましたが、項目も内容も不十分です。格差解消の具体策として、保育士、看護師、介護士など、ニーズもスキルも高い仕事で余りにも賃金が安い、業種別の最低賃金が切り札になるとの意見は実効性ある提案です。
 山口慎太郎参考人は、日本では男性の育児休業が世界トップクラスの内容である一方、取得率が低いと指摘しました。合理化、効率化で人減らしではなく、代わりの人がいて安心して育休を取れる職場となるよう、公務を含めて改めるべきです。
 五月十三日、東京地裁は、一般職の女性に社宅制度の利用を認めないことは間接的な男女差別に当たるとして、AGC子会社に損害賠償を命じました。性別を要件としていなくても、結果として、一方の性、多くは女性に不利益が偏る間接差別を初めて認めた画期的な判決です。間接差別の是正に政治も正面から取り組むべきです。
 若者の教育支援は、教育現場の実態に即した施策が不可欠です。特別支援学校、学級に通う子供が増加する一方、学校数は増えず、過密になり、カーテンで仕切るしかないなど過酷な実態があります。二年前、ついに設置基準が一部施行されましたが、既存校に適用はなく、依然として課題です。
 小国喜弘参考人は、むしろ普通学級の悲惨な現状を変えることが必要と述べました。全国学力テストの点数を上げるためテスト漬け、子供に役に立つとは思えないことで長時間労働を強いられる状況を改善する、学力テストを悉皆から抽出に変えるだけでも随分変わるとの指摘には直ちに対応すべきです。学び成長する子供の権利を阻害しています。根底にある教員の不足を解消するため、教育予算を増やし、定員を拡充すべきです。
 日本が障害者権利条約を批准して十年。私たち抜きに私たちのことを決めないでという当事者を始めとする運動は、ユニバーサルデザインの広がりなど、長期的に見ると様変わりをもたらしています。
 一方、障害者権利委員会が二〇二二年に行った日本審査では、条約が目指す社会と程遠い現実が厳しく批判されました。特に、日本の政策が障害者を人権の主体と捉えず、恩恵的に保護する考えに立っているという点は深刻です。
 佐藤聡参考人は、日本が緊急に行うべきこととして脱施設とインクルーシブ教育が指摘されたと述べました。政治の姿勢が問われます。
 伊藤芳浩参考人は、参議院に手話通訳がないことを指摘しました。議会の状況も手話通訳付きで情報保障を徹底することで、聴覚障害者も政治状況を十分把握し、参加しやすくなると提案されたことは、院としても受け止めるべきです。
 民間有識者会議、人口戦略会議が公表した消滅可能性自治体リストに、人口減少は自治体の責任かと強い批判の声が上がっています。教育や社会保障を切り捨て、財政力の強い都市部に人口が集まる現状は、国に大きな責任があります。
 平山洋介参考人は、頑張ったところを助けるという選択と集中で、頑張れなくて途方に暮れているところには支援が一切入らないと批判し、田口太郎参考人は、競争の手段がアピール合戦になっている、その結果、どこでも必要な普遍的なものはどんどんおろそかになっていると述べました。この掛け違いを正すべきです。
 中川大参考人は、公共交通を公共サービスとみなす必要性を強調しました。事業としての収支ばかりを物差しとするのではなく、公共サービスとして利便性を高めてこそ、利用者も増え、地域も活性化するという指摘に、今日も党派を超えて賛同の声がありました。交通政策の在り方に是非とも反映すべきと考えます。
 この間、自民党の裏金事件で、政治は結局金でしか動かないのかという怒りが広がっています。民意に基づき、命と暮らしを守り、希望ある政治に転換すべきであることを強調して、意見表明とします。
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福山哲郎#13
○会長(福山哲郎君) 木村英子君。
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木村英子#14
○木村英子君 れいわ新選組の木村英子です。
 この調査会のテーマである誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築には、社会で生きづらさを抱えている当事者の方たちが取り残されないための様々な取組が急がれています。
 まず、地域経済とコミュニティーの活性化については、障害者の方が地域で暮らすための家探しが非常に高いハードルとなっている現状において、平山参考人からは、空き家に対して行政がもっと補助金を出してバリアフリーに改造して障害者に供給するということが提言されていました。
 また、ジェンダー平等と働き方については、今の雇用施策が基本的に長時間労働や転勤をいとわずに働ける人を前提としており、障害や慢性疾患のある人、あるいは子育てや家族の介護などに携わる人たちが周辺に追いやられる中で、誰もが合理的配慮を受けて働き、その力を発揮できるような労働環境の整備が必要だと感じました。そして、特に介護の必要な障害者が就労から取り残されないためにも、就労中の介護保障の法整備も同時に進めていく課題であることを再認識しました。
 また、ユニバーサルデザインの町づくりについては、佐藤参考人が、新幹線のバリアフリーなどは進んでいる一方で、生活に欠かせない小規模店舗や住宅などの建物のバリアフリー化が特に進んでおらず、障害者が地域でバリアを感じずに生活するための環境整備が遅れていることを指摘されました。
 そして、伊藤参考人からは、聴覚障害者の方は、教育、労働、医療など様々な場面において十分な手話通訳の保障がないため、コミュニケーションが取れず、孤立感や疎外感を受ける環境にあることや、合理的配慮が行き届かない現状においては、災害時に情報が得られず逃げ遅れる人が多く、聴覚障害者の方の災害時の死亡率は健常者の二・五倍となっている実態をお話しされました。
 参考人の方々の重要な提言は、住宅、交通、労働、教育、介護、公共施設など、社会に混在する全ての課題につながっています。差別されることなく誰もが取り残されない社会を築くには、幼いときから分け隔てられず、多様性を認め合い、コミュニケーションを取れる環境づくりが不可欠です。そのためには、障害者も健常者も一緒に生きていける社会を築く糸口として、小国参考人がお話しされていた、同じ教室で学び、遊び、育つインクルーシブ教育を実現していくことが最も必要であると考えます。
 誰もが取り残されない社会を実現していくために、昨年の調査会でも提案させていただいた障害者基本法の教育の条文の改正や、学校における合理的配慮の提供のための制度などを検討するプロジェクトチームをつくり、インクルーシブ教育の推進を図るための具体的な施策を検討していくことを今回の調査会においても委員の皆様に再度提案させていただきたいと思いますので、御検討のほどよろしくお願いいたします。
 以上です。
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福山哲郎#15
○会長(福山哲郎君) 以上で各会派の一巡目の発言は終了いたしました。
 他に御発言はございませんか。──他に御発言もなければ、調査会長ではありますが、私から一言申し述べさせていただきます。
 まず、この調査会で御意見を陳述いただいた十二人の参考人の皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
 また、一年目同様、調査会それぞれの各回において、各委員におかれましては、真摯に、建設的に、また積極的に御意見をお述べいただいたことにも重ねて感謝を申し上げたいと思います。党派を超えて、移住、空き家活用、ヤングケアラー、インクルーシブ教育、ジェンダー平等と賃金格差、男性育休、情報保障、ユニバーサルデザイン、地域公共交通等々について認識を共有した上で、当事者、専門家等から御意見を伺いつつ、リアリティーのある議論ができたことはとても良かったと考えております。
 誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築に向けて、この調査会が何らかの貢献ができるように、委員の皆様におかれましては本日も具体的な提案もいただいたところでございますが、中間報告書の取りまとめや今後の調査におきましても引き続き更なる御協力をお願い申し上げまして、会長からの意見とさせていただきます。
 以上で委員間の意見交換を終了いたします。
 各委員におかれましては、貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。
 本日伺いました御意見も踏まえ、各理事とも協議の上、中間報告書を作成してまいりたいと存じます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十三分散会
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