資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会

2024-04-17 参議院 全96発言

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会議録情報#0
令和六年四月十七日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月二十一日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     有村 治子君
 二月二十二日
    辞任         補欠選任
     窪田 哲也君     杉  久武君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         宮沢 洋一君
    理 事
                北村 経夫君
                広瀬めぐみ君
                藤井 一博君
                宮口 治子君
                河野 義博君
                青島 健太君
                浜野 喜史君
                吉良よし子君
    委 員
                有村 治子君
                井上 義行君
                石田 昌宏君
                神谷 政幸君
                高橋はるみ君
                滝波 宏文君
                船橋 利実君
                本田 顕子君
                青木  愛君
                鬼木  誠君
                村田 享子君
               佐々木さやか君
                杉  久武君
                若松 謙維君
                梅村みずほ君
                藤巻 健史君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        泉水 健宏君
   参考人
       国立研究開発法
       人産業技術総合
       研究所理事長兼
       最高執行責任者  石村 和彦君
       東京工業大学科
       学技術創成研究
       院特命教授・全
       固体電池研究セ
       ンター長     菅野 了次君
       山梨県公営企業
       管理者      村松  稔君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関
 する調査
 (「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能
 社会の調和」のうち、資源エネルギーの安定供
 給確保と持続可能社会の調和に向けた論点整理
 (資源エネルギー分野のイノベーション))
    ─────────────
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宮沢洋一#1
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、小野田紀美君及び窪田哲也君が委員を辞任され、その補欠として有村治子君及び杉久武君が選任されました。
    ─────────────
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宮沢洋一#2
○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査を議題といたします。
 本日は、「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和」のうち、「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和に向けた論点整理」に関し、「資源エネルギー分野のイノベーション」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
 御出席いただいております参考人は、国立研究開発法人産業技術総合研究所理事長兼最高執行責任者石村和彦君、東京工業大学科学技術創成研究院特命教授・全固体電池研究センター長菅野了次君及び山梨県公営企業管理者村松稔君でございます。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、石村参考人、菅野参考人、村松参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず石村参考人からお願いをいたします。石村参考人。
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石村和彦#3
○参考人(石村和彦君) 御紹介ありがとうございます。産総研の石村です。どうぞよろしくお願いいたします。(資料映写)
 今回、このような場で発言させていただく機会いただきまして、本当にありがとうございます。僕は初めて国会でしゃべらせてもらいます。どうもありがとうございます。
 今回は、資源エネルギー分野のイノベーションということで、産総研で今カーボンニュートラルに向けて取組をしていることを中心に今日はお話をさせていただきます。
 最初、ちょっと少しだけ経歴を紹介しておきますけど、僕は一九五四年に兵庫県に生まれまして、大学卒業した後、一九七九年に、僕は機械工学だったんですけれども、旭硝子、当時旭硝子、今AGCと言っていますけれども、の関西工場に入っています。結局、四十二年間旭硝子にいて、二〇二〇年、それで、二一年まで旭硝子いたんです。二〇年の時点ではまだ会長だったんですけれども、その時点で産総研の理事長になれと言われて、会長を辞めろと言われて辞めて、それで、でも取締役もう発表していたので一年だけ取締役やりましたけれども、二一年には旭硝子を完全退社して、二〇二〇年から産総研の理事長を拝命しています。
 経済界では、経済同友会で今も代表副幹事をやっていますけれども、その中で皆さんが関係しておられる環境・資源エネルギー委員会の委員長を三、四年やっていました。そこでは、当時政府の再生可能エネルギーの目標値が二二%だったときに、同友会としては四〇%の提言を出したと同時に、カーボンプライシングの導入というのも提言をさせていただいたのを覚えています。
 それから、あと、科学技術・イノベーション委員会の委員長をちょうどやっていたときに産総研の理事長になれと言われたんですけれども、そこでは、オープンイノベーションがいかに日本の中で少ないのかということで、もうオープンイノベーションの重要性ということを同友会で提言させていただいたという記憶がございます。
 ということで、それでは、まず産総研の概略について簡単に御紹介をさせてもらいます。
 産総研は、御存じのように、経済産業省所管の特定国立研究開発法人です。我々のミッションは、単に研究をしているだけということではなく、研究成果で社会課題解決と産業競争力強化をせよと、こういうミッションで、主に実用化に近い研究を実施している、そういう研究機関だというふうに御認識いただければと思います。
 現在、約二千二百名の研究職員と七百名の事務職員、総合職がいます。で、それ以外に企業からの研究員の方、また大学からの研究員の方、総勢で約一万名ほどが活動している、そういう機関になっています。二〇二二年の総収入額というのは、補正予算も含めますと一千八百億円程度になっています。拠点、活動拠点はつくばを中心にして全国十二か所で活動をしております。活動領域というのは、七分野ということで非常に広い領域で、後ほどこれはまた説明しますけれども、原子力以外はほぼカバーしているという、そういう研究機関になっています。
 我々の大きな目標は、産総研が中核となって企業や大学、また公的機関とも連携しながら、日本の中に次々にイノベーションが生み出されるようなエコなシステムをつくっていこうと、まあ我々はこれをナショナル・イノベーション・エコシステムと呼んでいますけれども、これを日本の中に実現することを目標として活動をしています。
 このエコシステムの実現のためには、研究成果を速やかに社会へ実装していくことが不可欠です。そういう意味では社会のニーズから研究をしていく必要があり、それをやる機関として、昨年、株式会社AISTソリューションズを設立しました。ここでは、社会課題に貢献する事業を提案して、それに必要な研究開発を産総研がしていくと、そういうことを今実施しているところです。今、マーケティング人材を中心に百六十名の体制で活動をしています。
 これが先ほど言いました七つの領域なんですけれども、本日のテーマでありますカーボンニュートラルの実現に向けた研究開発は、この七領域のうちエネルギー・環境領域で主に行っています。ただ、当然のことながら、ここには、デジタル技術も含めて、またバイオの技術、いろんな技術が、材料の技術、いろんな技術が必要になってくるので、他の領域も関与して、産総研全体として総力を挙げてこのカーボンニュートラルの問題には取り組んでいるというところであります。また、政府のエネルギー政策と密接に連動しながら研究開発を行っている、そういう機関であります。
 本日は、このカーボンニュートラルの実現に向けた産総研の取組として、四つ御紹介をします。
 まずは、国家戦略に基づく技術開発の代表例を五つほど御紹介をします。また、企業と共同研究をして、この中から清水建設と日立造船との共同研究の事例を御紹介をさせていただきます。さらに、共通基盤データの整備、提供としてIDEAを御紹介をします。また、国際連携についても、RD20という国際会議について御紹介をしたいと思います。
 これは、日本の国家プロジェクト、カーボンニュートラル、CO2排出削減に向けた国家プロジェクトの全体像です。電力分野、また非電力分野、省電力、また省エネルギー、それからネガティブエミッションと、幅広い分野でいろんな研究をしていく必要があるというのが国家の戦略になっています。革新的環境イノベーション戦略ということで、このカーボンニュートラルの技術と、カーボンニュートラルの革新技術として、国として三十九のテーマが挙げられています。このうちこの黄色で示した三十四のテーマにつきましては、産総研が関与しながら取り組んでいるところであります。このうち、今日、幾つか御紹介します。ただ、この電池は当然入っているんですけれども、菅野先生が今日はいらっしゃいますので、電池のところはほぼしゃべらないようにしようと思っています。
 例えば、このような技術開発に取り組んでいます。風力発電では風車を制御して発電電力を高める研究であったり、地熱発電では持続的、効果的に発電するための地熱のモニタリングなどを実施しているところです。また、次世代太陽電池、水素、アンモニアの利用、またCCUSについては後ほど少しだけ詳しくお話をします。
 産総研、このような研究を主にはGZR、これはゼロエミッション国際共同センターということで、G20各国が集まりながらこういうのをやろうということでつくった研究機関です。これ、主に基礎的な研究を中心にやっている。
 もう一つは、FREAというのが、これが福島再生可能エネルギー研究所ということで、ここ、まさに再生可能エネルギーを中心に、郡山、福島の郡山で実施しています。これは東日本大震災からの復興支援の一環としてこのFREAというのが二〇一四年に立ち上がって、そこで研究をしていると、そういう機関になっています。
 この国家戦略に基づく技術開発の例として、一つ、太陽電池の例としてペロブスカイトの太陽電池について御説明をします。
 これ、日本発の技術であるペロブスカイト太陽電池というのは、既存の、今一般的に使われているシリコン太陽電池の十分の一以下の重さになるということが言われています。かつフレキシブルであるということで、どこにでも付けれる。軽くてどこにでも付くということから、自動車であったり、耐荷重の低い工場、倉庫の屋根であったり、ビル、住宅の壁面などへも設置できる太陽電池として期待されているところであります。
 産総研では、独自材料の開発を実施していて、今、発電効率二四%以上という世界最高レベルの発電効率を達成、変換効率を達成しているところであります。産総研では、この二〇三〇年の本格的な社会導入を目指して、耐久性の向上、また量産化、大面積化に関する研究開発を進めているところです。
 次に、アンモニアについてです。
 アンモニアは、直接燃料として使用できる水素エネルギーキャリアであります。産総研では、東北大学と共同で一〇〇%アンモニアを燃料としたガスタービン発電にこれ世界で初めて成功をしています。現在、この技術の実証研究を関係企業と共同で進めており、二〇二五年の実用化を目指しているところであります。
 これは、次はEフューエルです。これも国家戦略に基づく研究開発の例です。産総研では、合成燃料、Eフューエルを製造する技術の開発も進めています。
 Eフューエルというのは、CO2と再エネ由来の水素を反応させて得られるガソリンなどの液体燃料のことです。欧州を中心に実証事業が始まっていますけれども、コスト低減が最大の課題であります。
 産総研では、低コスト化に向けたCO2と水の共電解システム、この共電解システムによって得られた一酸化炭素、COと水素の反応を組み合わせたEフューエルの一貫製造プロセスの開発を行っています。これ、世界的に見ても新しい効率的なプロセスであります。現在、このEフューエル製造プロセスのベンチプラントを産総研内に整備しており、二〇二四年中の運転開始を目指しているところであります。
 次に、このCO2を使うわけですけれども、CO2を空気から、大気から分離、回収していく必要があるわけです。そのために、大気からCO2を直接回収するDACという技術、DACと書きます、という技術が必須になってきます。この得られたCO2を、先ほどのCO2と水素を使ってEフューエルを作ると、このような仕組みに回していきたいというふうに考えているわけです。DACの実証は欧米を中心に進められていますが、現行の技術は多量の熱エネルギーを消費する、そういうシステムになっています。
 産総研では、原理的に熱を必要としない膜分離法に注目して、高い選択率で大気中のCO2を濃縮できるイオン液体を用いた膜分離法を開発しているところです。現在はこのモジュールの開発を進めています。二〇二六年から二七年頃には実証装置を設置し、二〇三〇年頃には膜モジュールを上市したいというふうに考えています。
 もう一つ、国家戦略に基づく技術開発の例です。
 これは、太陽光発電など変動するエネルギーを有効利用するには、電気エネルギーによって水を水素へと分解して化学エネルギーとして貯蔵する技術が重要になってきます。産総研では、現在、再エネが大量に導入されている状況を想定して、大型の水電解装置の性能を評価できる世界的にもユニークな拠点を構築しました。これを活用して、関係企業とともに、更なる効率の改善など実用化に向けた実証研究を進めていくところです。
 次に、企業との共同研究の例を二つ紹介します。
 これは、一つ目は清水建設との共同研究です。水素を活用してビルのゼロエミッション化を可能にする技術の開発です。産総研の水素吸蔵合金の技術と清水建設のエネルギーマネジメント技術を組み合わせて、Hydro Q―BiCと名付けた水素エネルギー利用システムを開発しました。現在、低コスト化への取組を加速しているところです。
 また、この水素吸蔵合金を活用して、山梨県で生産したグリーン水素、東京都が利用する社会実装事業を臨海副都心の青海地区で開始しているところであります。
 次の例は、日立造船さんと共同研究している例です。
 産総研と日立造船は、国内で毎年約二百三十万トン発生している下水汚泥を水素などに転換する独自の装置やプロセスの開発に成功しました。この技術によって、下水処理場の省エネや低炭素化が可能になります。現在、その実証化に向けて、スケールアップとしてフィールド試験を計画中であります。
 続いて、これは共通基盤データの整備、提供に対する取組を御紹介をします。
 カーボンニュートラルに向けては、各製品に起因するCO2排出量、いわゆるカーボンフットプリントを可視化して、低炭素の製品が選ばれるようにすることが重要です。カーボンフットプリントを算出するには、サプライチェーン全体のCO2排出量を見積もる必要があり、信頼できるデータベースが必要です。
 産総研は、ほぼ全ての種類の製品や原材料の排出原単位を網羅したデータベース、IDEAというデータベースを作成、提供をしています。世界三大データベースの一つです。カーボンニュートラルへの国際的な流れの中で日本の製品が競争力を持つには、その優位性が適正に評価されることが必要です。そのためにも、フェアな正しい計算方法と実態を正確に表したデータベースが世界で使われるようにしていくことが重要であり、IDEAが世界標準になるように頑張っていこうと考えています。
 産総研は、これ以外にも、海外の研究機関との国際連携も進めているところです。
 二〇一九年に、当時の安倍総理の提案によって、G20各国の地域の主要な研究機関がカーボンニュートラルの実現に向けて研究開発の国際連携を進める枠組み、RD20が設立されました。このRD20の国際会議を産総研が主催して毎年開催しているところです。
 この国際会議では、太陽光発電や水素などの分野で標準化などに向けた議論を進めています。また、各国の若手研究者育成のためのサマースクールも実施しているところです。
 最後に、カーボンニュートラルに向けたイノベーションについて私なりに考えていることを述べさせていただきます。
 この分野では、海外企業もカーボンニュートラルの動きを積極的に捉えて、市場獲得に向けて技術開発を精力的に実施している状況があります。また、各国政府もそうした企業に対して多額の支援を行っています。
 そのような中で、日本もスピードを持って研究開発を進めていくことが重要です。例えば、水素やアンモニアの製造、利用などについてはまだまだ日本にはチャンスがあるというふうに考えています。
 一方で、水素やアンモニアなど低炭素のプロセスは、技術開発によって実用化できても、当面は現状よりコストアップになるということが考えられます。開発した技術によって海外市場を獲得できるかどうかは国際的なルールに依存するところが大きいです。したがって、この日本がルール作りをリードしていくことが重要です。
 例えばカーボンプライシング、この国境調整付きのカーボンプライシングは一つの合理的な手法だと考えています。カーボンプライシングは低炭素製品への転換促進に有効な方法だと考えられます。しかし、海外から炭素排出量の多い安い商品が入ってきては意味がありません。輸出競争力への悪影響も出ると思います。
 したがって、国境調整付きのカーボンプライシングにより産業競争力を維持しつつ、日本が先行してカーボンニュートラルを推進して世界に広げていくべきだと考えています。あわせて、先ほど紹介したIDEAのような合理的なカーボンフットプリントの算出方法を国際的なルールとすることによって、国際的にフェアな課金を実現していくことが重要だというふうに考えています。
 以上で私からの発言とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。
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宮沢洋一#4
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。
 次に、菅野参考人にお願いいたします。菅野参考人。
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菅野了次#5
○参考人(菅野了次君) 東京工業大学の菅野です。
 本日は、参考人としてお呼びいただきまして、どうもありがとうございます。(資料映写)
 私からは、蓄電池、電池の開発について意見を述べさせていただきます。
 電池、エネルギーをためる役割を担っています。エネルギーを効率よく利用するための重要なデバイスで、現在、EV、電力貯蔵などの利用を目標として開発競争が激化しているデバイスの分野です。今日の私の意見の内容は、その電池を固体にしようという基礎研究の取組を御紹介させていただきます。
 電池、池と書きますけれども、電気を池にためると書きますが、通常、電池には電解液を用いています。その液の部分を固体にしてしまうという試みです。固体電池というのは古くから知られていましたけれども、この電池がエネルギーを蓄える電源の主力となるということはとても考えられていなくて、まさに夢物語だったんですけれども、幸いに、二〇一一年、我々が液体電解質の特性とほぼ同じ若しくはそれより上の材料を固体で見付けることができて、それをきっかけに固体電池というのが次世代の電池のトップバッターとして躍り出たという経緯があります。
 今日はその詳しい内容をかいつまんで御紹介させていただきたいんですけれども、基礎研究である物質開発、材料研究、それからスタートして、研究室レベルの電池開発、その次に産業に引き継いだ実デバイス開発、その粗筋というものを、雰囲気を感じ取っていただければと思います。
 今日の内容ですけれども、蓄電池の役割、それから歴史、ロードマップを最初に少しお話しさせていただいて、我々の研究の内容、少し細かいスライドを準備しましたけれども、かいつまんで御紹介させていただきたいと思います。さらに、今後の課題、将来に至る話をさせていただきたいと思います。
 まず、電池の歴史です。
 電池は、一八〇〇年、ボルタが発明して、その後、鉛蓄電池、マンガン乾電池が相次いで開発され、一九九〇年、九一年にニッケル水素、リチウムイオン電池というのが開発されました。このリチウムイオン電池というのは画期的な電池です。が、しかし、鉛蓄電池、今も産業を支える重要なデバイスですし、リチウムイオン電池も開発から三十年を経てようやくEVに搭載されようと。電池というのは、かくも開発に時間が掛かり、かつ、一旦社会に受け入れられた際には長く使い続けられるというデバイスであるということをまず述べたいと思います。
 リチウムイオン電池のすばらしいところ、それまで水溶液の電解液を使っていたんですけれども、有機溶媒系、水の分解電圧である一・二ボルトを打ち破ったという点がもう画期的な電池です。この電池、ノーベル賞の吉野先生始め、皆さんも御存じのことと思います。この電池がようやく車の主力電源として現在使われようとしていると。
 この電池を、次の電池があるのかというのが基礎研究の大きな目標です。電池というのは、単位体積、単位重量当たりエネルギーをどれぐらいたくさん詰め込むか、エネルギーの言わば缶詰です。したがって、エネルギーをたくさん詰め込めば詰め込むほど良い電池ということになり、この左の上のグラフにありますように、鉛蓄電池からリチウムイオン電池、さらに様々な次世代の電池が提案され、それに向かって各国、各地域、プログラムを組んで電池の開発が行われています。そこで、固体電池というのがこのリチウムイオン電池の次のデバイスであろうというように現在期待されているわけです。
 ただ、このロードマップに二十年前、十五年前は固体電池はなかったので、いかに新しいデバイスを見付け出すかということは、このロードマップを描くということにも重要であるということが認識していただけると思います。
 では、固体電池にしたときにどういうメリットがあるのかというのが次のグラフです。液体を固体にするだけということでエネルギー密度はそれほど変わらないようですけれども、実は積層ができることによってたくさんエネルギーを詰め込むことができる、さらに安全性が向上する、充放電が早くできる。様々なメリットがあるということが期待できますが、これまでそのメリットを我々基礎研究で示すことができなかったために固体電池というのが認識されなかったわけですが、幸い、現在、次のデバイスとして開発が行われているところです。
 現在、固体電池、様々に開発が進んでいます。主に硫化物系、酸化物系と分類できますが、細かいことはともかくとして、今日の我々の研究の内容の主な点であります硫化物系で、様々なチップ型電池、それから車載用への大型の電池というのが、今現在、主な自動車メーカー、電機メーカーが開発を真剣に行っているというような状況です。
 固体電池、実は歴史が古いということは最初も言いました。一九七〇年代から延々と開発進んでいます。その中で、これまでいろんな不連続な発見、発明というのがありましたが、特に、先ほども述べましたが、我々二〇一一年に報告した、これ、LGPS発見と書いていますけれども、この物質が液体電解質以上のイオン導電率を持つというところが一応ターニングポイントとなって、産業の方々から開発に乗り出して、今現在の状況にあるというように考えています。
 リチウムイオン電池の比較です。まだ大型の固体電池というのが実物が出ていないので、リチウムイオン電池、現在主力の電源となっているリチウムイオン電池と比較するというのはなかなかつらいところではあります。この後、基礎研究から明らかになったメリットというのはお示ししたいと思いますが。
 電池の開発者にとって、鉛蓄電池が、先ほども言いましたが、今現在も主力電源として使われている、リチウムイオン電池が開発から三十年たって主力電源としての地位を占めるようになっている、今後百年にわたってリチウムイオン電池が主力電源であるべきかという基本的な問いが我々電池の開発者にとってはあります。そうではないだろうと、次の電池というのがやはり次の時代を担うべきであるとの考えが次世代の電池を開発するというモチベーションになって、その一つとして固体電池というのがあるわけです。
 では、その固体電池について、少し話が細かくなりますので、かいつまんでお話しさせていただきたいと思います。
 固体の中をイオンが動く。固体の中をまるで液体のようにあるイオンが動くという物質をいかに探すかと。今現在、そのような物質が銅イオンでは存在し、リチウムイオンでもようやく当たり前に存在するようになったというような状況になっています。
 その開発の歴史も大変古く、一九六〇年代からありますが、このグラフ、縦軸はイオン導電率、抵抗の逆数です。抵抗がどんどん下がるのがいい電解質なんですけれども、物質が見付かってその抵抗がどんどん下がっていく、研究が進むにつれて下がっていく、下がった段階で固体電池にしようという試みが行われるという繰り返しが一九六〇年代から延々と続いてきています。今現在、二〇二〇年代で、二〇一〇年代に見付かったLGPSを始め幾つかの材料が液体電解液並みの特性を持つということが分かって、その材料をもとに固体電池が開発されているというような状況です。
 我々、二〇〇〇年代、二〇〇〇年にこの右下にある材料をまず最初に見付け出して、それをベースに、二〇一一年、二〇一六年と物質を開発して、電池に展開した、その電池が非常に特性がいいということを報告してきたわけです。
 この表は論文の数です。イオン導電体の論文の数で、二〇一〇年、一一年辺りから急激に論文数が増えているという状況が分かります。非常に活発な、競争の激しい研究分野になっているということがお分かりいただけると思います。
 我々の研究を振り返ってみますと、今も述べましたけれども、二〇〇〇年にそのもととなる材料を開発して、二〇一一年に液体電解液並みの材料を見出した。二〇一六年に少しバージョンアップして固体電池を作って、固体電池のメリットというのを初めて明らかにしました。実は電流は取れるというメリットがあるということを基礎研究で明らかにしました。昨年、さらに、リチウム金属を負極に使うなどして、固体電池も、次の世代の固体電池が存在するというような報告をしました。このような長い年月を掛けて固体電池の将来像を示すことができました。
 まあ、実際の研究開発というのは地味なもので、このような周期表に基づいて元素を組み合わせて、これは化学の世界ですので、このような指針に基づいて混ぜ合わせて物を作り出すという作業を、地味な作業を行っているわけです。その結果、最初の材料が見付かり、二〇一一年にキーマテリアルとなる材料が見付かり、二〇一六年にその電池を使った特性が非常にいいということを示すことができました。
 この図を少し御紹介させていただきますが、縦軸は出力、横軸はエネルギーで、右上ほどエネルギーデバイスの特性がいいということを示します。リチウムイオン電池は双方とも取れる電池に仕上がっているので大変優れた電池である、固体電池はその上に存在すると、電流を取れる、出力ができ、充電速度も速くなる可能性があるということを基礎研究の段階で示すことができたというのがこの図で、この図をお示しして以降、固体電池というのが次のエネルギーデバイスとして見てもいいのではないかというような雰囲気になったと考えています。昨年の成果です。これについてお示ししています。
 さて、これまで基礎研究の内容を御紹介いたしましたけれども、電池は、実用のデバイスにするには電池製造のプロセスというのが非常に重要です。ここにお示ししましたが、材料から、それを混ぜ合わせてシートにして、電極を貼り合わせて実デバイスに仕上げると。この製造プロセス、このプロセスの成否によって実デバイスの特性が決まると。このプロセスは日本の産業の非常に強いところです。このプロセスを最大限活用して、今現在、電池の開発が行われているというように認識しています。
 それでも、これまでの電池と違う形態の電池を開発するということは様々な課題が存在します。その材料、それに伴う課題をここに列挙していますが、課題が明らかになれば、日本の技術者大変優秀ですので解決ができるだろうと、いつの間にか解決するんではないかというような状況になると私自身は楽観的に見ています。
 我々、基礎研究をやっている、行っている研究者として、昨年まで、文科省、JST関連の産学連携のプロジェクトを進めてきました。そこでは、産業と基礎研究者と一緒になって競争領域ではなく協調領域の開発を行い、我々の成果を産業にフィードバックするというようなプロセスを行って、実務を行ってきました。
 その過程で、基礎研究の役割、産業の役割、その中間地点どのように乗り越えるか、様々に思い、思うこと、考えることというのは当然あります。それに関しては、そのような課題を施策に生かすというのはそのプロがいますので今日はお話ししませんが、少し参考資料に、マスコミのインタビューに書いたようなことをこのプロジェクトの過程で考えた次第です。産業と基礎研究との会話というのが大変重要であるということを、一点述べさせていただきたいと思います。
 電池、これからますます重要に、役割を担うと考えています。電池の特性がもしもっと良ければこのようなデバイスができるのに、更に電池の特性が良くなれば、これまで考え付かなかったようなデバイスが可能になるということもあると思っています。これから基礎研究、それを産業に展開する開発研究、ますます重要になると考えています。
 どうも御清聴ありがとうございました。
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宮沢洋一#6
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。
 次に、村松参考人にお願いいたします。村松参考人。
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村松稔#7
○参考人(村松稔君) 山梨県公営企業管理者の村松でございます。
 本日は、参議院資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会におきまして、我々の取組について発言の機会をいただきましたことに心から感謝を申し上げます。
 山梨県では、二〇一二年に東京電力と共同いたしまして、甲府市の米倉山という場所に、当時としては国内最大級でありましたが、十メガワットの太陽光発電所を設置いたしました。これを機にいたしまして、将来的に太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入の拡大を図っていく、そういうことを想定したときに、やはり、特に太陽光発電につきましてはお天気次第というようなところがございまして、出力の調整はできませんし、また出力自体も大変不安定であるという欠点がございます。そうした欠点を克服していかないとなかなか効率よく再生可能エネルギーの導入が図られていかないのではないかという問題意識から、電力を蓄える技術、蓄電技術というものに着目した研究開発に取り組んできたところでございます。
 幾つかのプロジェクトを行いまして、本日御説明させていただきます水素に関しましては、二〇一六年度から東京電力、それから東レ、さらにほかの様々な企業、研究機関と共同いたしまして、国の御支援などもいただきながら取り組んできたところでございます。
 ということで、本日は水素に関する取組を中心に御説明をさせていただきますが、本日の説明の項目といたしましては、お手元にお配りしております資料の二ページ目でございます。
 まず簡単に山梨県企業局につきまして御紹介をさせていただきまして、その次に水素エネルギーの役割ですとか果たす期待といったところ、それから水素に関する山梨県の取組でありますやまなしモデルP2Gシステムについて、それから最後に今後の水素社会の実現に向けた現在、それから、これからの取組ということで説明をさせていただきます。
 それでは、資料の三ページ目をお願いいたします。
 山梨県企業局は、企業会計による独立採算の公営企業でございます。住民からの税収ではなく、売電収入でありますとか利用者からの利用料によりまして事業運営を実施しております。
 山梨県企業局では、資料にございますとおり、温泉事業、地域振興事業、電気事業の三つの事業を実施しております。
 温泉事業につきましては、JR中央本線の甲府駅の二駅東京寄りの石和温泉におきまして、温泉供給事業を実施しております。次の地域振興事業につきましては、山梨県と長野県の県境、八ケ岳南麓エリアにおきまして、ゴルフ場やレストランなどのレジャー、レクリエーション事業を実施しております。それから、最後の三つ目の電気事業でございますが、水力発電所など三十三か所の発電所におきまして年間約五億キロワットアワーの電力を発電し、供給しております。年間の収入が約五十億円ほど、それによりまして十億円程度の純利益を上げているというところでございます。本日御説明いたします水素関連事業につきましても、この電気事業の中で実施しているという状況でございます。
 資料の四ページをお願いいたします。
 この電気事業から得られた収益を活用いたしまして、様々な地域貢献の取組も行っております。一例を申し上げますと、ミレーの絵画などを購入いたしまして県立美術館に寄託、展示し、多くの県民や観光客の皆様に楽しんでいただいております。また、利益の一部を一般会計へ繰り出しまして、環境保全や教育などの施策推進に役立てているところでございます。
 次に、本日の本題となります水素エネルギーについて、その特徴などについて御説明したいと思います。
 六ページ目をお願いいたします。
 水素エネルギーは、御案内のとおり、カーボンニュートラル実現のためのキーテクノロジーの一つとして世界中から注目を集めているところでございます。
 水素は、化石燃料の壊変や水の電気分解など、様々な資源を使って様々な方法により生成することができます。このため、国際情勢の影響を受けやすい石油などと比べまして、安定的に調達できる可能性が高いと考えられます。また、環境面では、水素をエネルギーとして利用する際に、地球温暖化の一因でありますCO2を一切排出しません。また、電力や熱エネルギーなど幅広く利用することができます。このため、例えば余剰の再生可能エネルギーを活用して水素を製造、貯蔵しておき、大規模停電や災害などの非常時に活用するといった使い方も可能となります。
 七ページを御覧いただきたいと思います。
 こちらは、水素の製造段階におけるCO2排出に着目した区分についての資料となります。
 水素は、化石燃料などから作る方法と水を電気分解して作る方法に大別されまして、さらに、発生又は放出されるCO2の有無により区分されております。私たちが開発いたしましたシステムは、この資料の一番下の、太陽光などの再生可能エネルギー由来の電力で水を電気分解してグリーン水素を製造するものであります。電力から気体の水素を作ることからパワー・ツー・ガス、P2Gと呼んでおります。
 続きまして、私たちが開発いたしましたやまなしモデルP2Gシステムの特徴や開発状況について御説明いたします。
 九ページを御覧いただきたいと思います。
 やまなしモデルP2Gシステムでは、水を電気分解して発生した水素と酸素のうち、水素のみを透過させる性質を持つ電解質膜を用いる方式を採用しておりまして、固体高分子型、PEM型の水電解装置により水素を製造するものでございます。
 このPEM型では、水道水をろ過した純水のみを原料といたしますことから、生成される水素の純度が極めて高いこと、薬品類を一切使わないため安全で安心であること、また、電力の変動に対する応答性が極めて迅速でありますことから、気象条件により刻々と変動する再生可能エネルギーとの相性が大変良いといった特徴がございます。
 さらに、やまなしモデルでは、東レ株式会社が開発いたしました極めて高効率な電解質膜を用いております。従来膜を利用したシステムと比較いたしますと、同一の電力量で二倍の水素を製造することができます。
 こうした特徴から、この資料の下側に記載してございますとおり、太陽光発電の発電状況などにより、電力の供給量が多く価格が低廉な時間帯に着目して水素を製造することで、より安価な水素の製造が可能になります。また、ディマンドレスポンス的な運用をすることによりまして、再生可能エネルギーの導入拡大を図っていく上で課題となる太陽光発電等の出力制御などの問題の解決にも寄与できるものと考えております。
 さらに、エネルギーの地産地消の推進やエネルギーセキュリティーを高めることへの貢献が期待されますとともに、熱エネルギーを多く使う工場などにこのシステムを設置しグリーン水素を供給利用することによりまして、再生可能エネルギー由来の電力の活用などと組み合わせまして、より完全に近い形で脱炭素化を図ることが可能と考えております。
 続きまして、十ページ目を御覧ください。
 こちらは、グリーン水素によるエネルギー需要転換のイメージを示したものでございます。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けましては、省エネルギーの取組と再生可能エネルギーの利活用を徹底的に追求することによりまして、化石燃料への依存度を低減させることが不可欠でございます。しかしながら、その一方で、我が国におけるエネルギー最終消費に占める電力の割合は三割程度となっておりまして、残りの七割を占める熱需要をいかに脱炭素化させるかが重要でございます。
 私たちが開発いたしましたP2Gシステムによりまして、再生可能エネルギー由来の電力でグリーン水素を製造し化石燃料に置き換えていく、その意味で私たちはこれを間接電化と呼んでおりますが、この間接電化を推進することによりましてCO2の発生を大幅に削減することが可能でございます。
 十一ページ目でございます。
 次に、実際に山梨県で実施しております水素の製造事業について御説明させていただきます。
 この写真でございますけれども、山梨県甲府市内の米倉山電力貯蔵研究サイトの全景となります。当サイトは、この周囲を十一メガワット、先ほどの東京電力と共同開発、設置しました十メガに加えまして、山梨県企業局独自の一メガワットを加えた十一メガワットの太陽光発電所が設置されております。その内側にP2Gシステムを始めとする実証設備が整備されているところでございます。
 この研究サイトに隣接いたしまして、左側の白い建物でございますが、次世代エネルギー関連の実証開発に取り組む事業者が入居する研究開発棟が整備され、また、この写真には写っておりませんが、この右側には次世代エネルギーの学習施設が整備されておりまして、研究開発から普及啓発まで一連の機能が集積したエリアとなっております。
 次に、十二ページでございます。
 米倉山におけます水素製造設備について御説明いたします。
 この米倉山のP2G実証棟におきましては、国とNEDOからの御支援をいただきまして、一・五メガワットの水電解装置を核とするP2Gシステムを構築しているところでございます。本システムは、一時間に三百六十ノルマル立方メートル、約三十キログラムのグリーン水素の製造が可能であります。さらに、二〇二一年六月から、本システムで製造いたしました水素を県内外の工場などへ輸送いたしまして御利用いただいております。これまで三年近くにわたりまして、グリーン水素の製造から輸送、利用までを通じたサプライチェーンの社会実証に取り組んでいるところでございます。
 次の十三ページにつきましては、この社会実証の一環といたしまして、利用していただく水素がグリーンであることを証明するために、山梨県知事名義による証書を発行しているところでございます。現状では、国などの認証制度がございませんので、山梨県独自の取組として行っているものでございます。水素をお使いいただく方々に対しましてグリーンであることを可視化して提供することによりまして、グリーン水素によるエネルギー転換への関心を高めていきたいと考えております。
 続きまして、水素社会の実現に向けた現在そして今後の取組ということで御説明をいたします。
 十五ページ目をお願いいたします。
 水素社会の実現に向けまして、米倉山での開発実証の成果を広く国内外へ普及させるために、二〇二二年二月に、東京電力ホールディングス株式会社、東レ株式会社、山梨県の三者によりまして、株式会社やまなしハイドロジェンカンパニー、通称YHCと呼んでおりますが、を設立いたしました。国内初のP2G事業会社といたしまして、現在、新たな技術開発や国内外へのシステム導入に取り組んでいるところでございます。
 十六ページでございますが、現在進行中の主なプロジェクトの一覧でございます。
 一番上でございますが、こちらはシステムの大容量化を目指す取組でございます。現在、十メガワット級の大容量化モデルの開発を進めておりまして、将来的には百メガワットクラスシステムの実現につなげてまいりたいと考えております。
 次の二番目は、小型パッケージ化の開発でございます。五百キロワットの水電解装置とその稼働に必要なシステム一式をコンテナに格納することでコンパクト化を図っているところでございます。
 それから三番目の海外事業でございますが、インドとインドネシアにおける事業化可能性調査の取組を進めております。インドにつきましては、自動車製造工場へのシステム導入に向けまして調査事業を実施しております。また、インドネシアにつきましては、インドネシア国営の石油会社と連携いたしまして、地熱発電を活用したグリーン水素とグリーンアンモニアの製造実証に向けた調査を行っているところでございます。
 十七ページ以降、ただいま申し上げましたプロジェクトのうち、国内プロジェクトについて御説明をさせていただきます。
 まず、十七ページ目でございますが、グリーンイノベーション基金事業を活用いたしまして、山梨県北杜市のサントリー天然水南アルプス白州工場及びサントリー白州蒸留所にP2Gシステムの導入を進めております。二〇二五年の稼働を予定しているところでございます。この写真にございますとおり、工場の隣接地に国内最大規模となります十六メガワットのP2Gシステムを導入いたしましてグリーン水素を製造いたします。製造した水素はパイプラインで工場へ送られ、水素ボイラーの熱源として活用される予定でございます。
 十八ページ目でございますが、こちらは福島県との連携協定に基づくプロジェクトとなります。
 福島県田村市の工業団地内の半導体用のガラス工場へNEDO事業を活用いたしまして十四・八メガワットシステムを導入し、バーナー燃料としてグリーン水素とグリーン酸素を供給することとしております。さらに、この余剰分の水素につきましては周辺地域へ輸送をいたしまして、地域経済圏内における水素利用にも取り組むことにしております。
 十九ページ目、二十ページ目につきましてはコンパクト化の取組でございます。
 まず、十九ページ目でございますが、大成建設グループの大成ユーレック川越工場に五百キロワットワンパック、ワンパッケージモデルを今年二月に設置したところでございます。資料の下側の写真にございますとおり、ほかの場所にある組立て工場でP2Gシステム一式をコンテナに格納し、コンテナごと搬送し現地に設置したものとなります。現在、五月からの本格稼働に向けまして試験調整を行っており、稼働後は製造されるグリーン水素をコンクリート養生用の熱源として利用することとしております。
 次の二十ページでございますが、東京都との共同実証事業となります。
 一昨年十月に両都県間で締結いたしましたグリーン水素の活用促進に関する基本合意書に基づきまして、昨年五月から東京ビッグサイト内に設置した燃料電池用に米倉山で製造したグリーン水素を供給しております。
 さらに、東京都と連携いたしまして、都内では初となる水素製造拠点として、現在、大田区京浜島内の都有地へコンパクトモデルを設置するプロジェクトを進めており、稼働後は都有施設などでの水素の活用が予定されております。
 最後となりますが、今後の本格的な水素利用に向けたYHCを中核とする事業展開についてでございます。二十一ページ目をお願いいたします。
 国におきましては、現在国会で審議されております水素社会推進法案に基づきまして、今後、カーボンニュートラルの実現に向けた具体的な施策が講じられていくものと承知しております。大規模かつ効率的な水素等サプライチェーンの構築に向けまして、国では、大規模発電利用型、多産業集積型、地域再エネ生産型の三つのイメージ例を示しております。
 私たちが取り組んでおりますやまなしモデルは、これまで説明してまいりましたとおり、地域再エネ生産型を担い得るものと考えております。輸入水素の活用を前提とする他のイメージ例と並行いたしまして、地域再エネ生産型の供給拠点を全国各地にバランスよく整備していくことによりまして、国全体として着実な水素利用が図られていくものと考えております。
 また、各地で地域単位の水素サプライチェーンの構築を進めることによりまして、水素社会の実現に向けて、大規模な水素利用の素地となる水素レディ社会の輪が広がっていくものと確信しているところでございます。
 最後、二十二ページ目でございますが、山梨県及びYHCでは、水素社会推進法案の審議状況など、国における施策の動向を注視しながら、速やかに価格差支援制度などの活用にエントリーできるよう、現在、水素のオフテーカーとなるパートナーの募集を行っております。
 こうした取組を通じまして、やまなしモデルP2Gシステムの国内外への普及拡大に取り組みまして、カーボンニュートラル社会の実現に積極的に貢献してまいりたいと考えているところでございます。
 説明は以上でございます。御清聴ありがとうございました。
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宮沢洋一#8
○会長(宮沢洋一君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 また、質疑者には、参考人が答弁しやすいように質疑の冒頭に答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いします。
 藤井一博君。
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藤井一博#9
○藤井一博君 自由民主党の藤井一博です。
 本日は、三人の参考人の皆様方、本当に我が国のみならず世界を見据えて今後のエネルギー問題どうするんだと、そういう問いに大きく資する大変貴重なお話をいただきまして、誠にありがとうございました。
 早速質問に入らせていただきます。
 まず、石村参考人にお伺いをいたします。
 産業技術総合研究所は、日本の国立研究機関としては最大級のものでありまして、まさに日本のイノベーションを牽引していく、そのような立場にいらっしゃると思います。そういった意味で、理事長が御説明いただいたアンモニア発電であったり、Eフューエルであったり、またDACであったり、本当にこの数年のうちに実証実験も含めて動き出される、そのスピード感に改めて心から感銘をいたしました。
 理事長が冒頭におっしゃったオープンイノベーションについてお伺いをいたしたいと思います。
 オープンイノベーションは、ダイバーシティーを入れた協働、協業によってイノベーションを促していく、そのような考え方であると思っておりますけれども、日本が先進諸国の中でそういったオープンイノベーションに投与する予算が少ないという問題点があると思いますけれども、その点について石村理事長のお考えを伺いたいと思います。
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石村和彦#10
○参考人(石村和彦君) 石村です。ありがとうございました。
 先ほど自己紹介のときに、同友会、経済同友会の科学技術・イノベーション会議の委員会のところで調査したときだったんですけれども、つい最近なんですけれども、日本の民間企業の研究開発費は全体で今十四兆円ぐらいあります。これって世界で多分三位だったと思うんですね。中国は六十兆円ぐらいあったと思うんですけれども。
 そのうち、じゃ、先生が御質問あったオープンイノベーションにどのぐらい日本の企業は投入しているのかというと、その十四兆円のうち、公的な機関とか大学とか産総研のような研究機関にはどのぐらい投入しているかというと、〇・七%なんですよ、約一千億です。
 ということで、非常に少ないですね。中国だと多分三・五兆円ぐらいをオープンイノベーションに投入しています。ドイツは日本より民間企業の研究開発費少ないですね、トータル九・六兆円だったと思うんですけれども、少ないです。ところが、全体としては、そのうち、多分、ちょっと正確ではないんですが、五・六%か六%近くオープンイノベーションに投入しているんですね。ということで、多分、日本の五倍近い研究開発費をオープンイノベーションに投入している。
 全体額が日本は少ないというだけじゃなくて、もう一つの大きな問題点は、一件当たりのその共同研究に費やされている額が、平均と、かつ、この一番多いところが二百六十万円なんですよ。一件、一件ですよ。これ、二百六十万円でイノベーションが起こせるかというところなんですね。
 これほとんど、企業から見ると、大学の先生にちょっとアウトソーシングしているというイメージなんですね、少しちょっとこれやっておいてよと。大学の先生、失礼、もいらっしゃるんだけど、二百六十万もらうとうれしい先生が、多分、菅野先生は違うと思うんですけれども、いっぱいいらっしゃって、二、三百万もらうと助かるよといってちょっとやってしまう。それじゃほとんどイノベーション起こらないんですよね。
 だから、やっぱりもっと、日本の企業の場合は、トップダウンで自社のポートフォリオを変えるような研究開発をオープンイノベーションでやっていく。そこまで掛けていかないと本当の意味でのイノベーションは起こらないと思うし、研究機関側もそのようなアウトソーシングで甘んじているのではなく、企業とこういうことをやって、企業のポートフォリオ変えましょうよというような、そういう積極的なアプローチが必要だというふうに思っています。
 やっぱり両者、研究機関側も企業側も、やっぱりその、何というのかな、意識を変えて、オープンイノベーションで本当にイノベーション起こして、そしてポートフォリオを変えて、世界でもう一度産業競争力を強化するんだという、そういう覚悟が必要なんだろうと。産総研はそのために先ほど御紹介したAISTソリューションズというのをつくって、企業との大型連携を推進する体制を整えたところです。
 ありがとうございました。
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藤井一博#11
○藤井一博君 ありがとうございました。
 イノベーションを起こすための予算であったり考え方の在り方をお示しいただきまして、ありがとうございました。
 続きまして、菅野先生にお伺いをいたします。
 まさに、二〇一一年の先生の超イオン伝導体の発見がまさに本当に大きなブレークスルーと、全固体電池におけるブレークスルーになったと大変よく分かりました。ボルタ電池から始まる二百年の電池の歴史の中でも本当に特筆すべき大発見であると思います。
 こういった全固体電池の将来性というものは、今の世界市場規模が百八十一億円と言われている中で、二〇四〇年には三兆八千六百億を超えるような、そのような将来性があるという予測もあると聞いております。そういった中で、これから、リチウム電池の轍を踏まないために、やはり産学連携が必要であるというお話であったと思います。
 そういった意味で、企業側の開発、製造に関わる方と基礎研究をする方がお互い何を考えているのか、そういったことの産学連携を図るために、なかなか個別では難しい中で国としてどういったその産学連携の役割を築いていくべきなのか、そのことをお考えをお示ししていただければと思います。
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菅野了次#12
○参考人(菅野了次君) ありがとうございます。大変難しい御質問です。
 大学での基礎研究、イノベーションを起こそうと考えている基礎研究というのは非常にスパンの長い研究です。十年、二十年、三十年単位の、成果が出ても出なくても続けなければいけないという、持続するというのが非常に重要です。ただ、その持続するところが目的になってはいけないというのは我々心しなければならないところですが。
 やはり、産業がどのように考えているかというのが大学側も基礎研究者側も知る必要があると。逆に、産業の側の技術開発、技術者も、基礎研究がどこにポイントがあるのかというのを知る必要があると。そこの会話をすることによって産業側は芽を、出た芽を早く注目することができるし、基礎研究の側も産業になる、産業の課題というのが分かることによって持っていきやすくなる、その会話が大変重要であるというように思います。したがって、そのような場をプロジェクトなどで形成できれば一番いいというようにも考えています。
 もう一点は、これまで、新しい技術開発、イノベーションを起こすという流れとして、芽が出て、それを死の谷を越えて産業に移管するという一直線のルートですね。ただ、この弱みがあるところはそれでいいんですけれども、強みが、現在産業に強みのあるところは、多分それではなかなかうまくいかないように感じています。それが今回私が思っていた、固体電池の研究で強く感じたところです。
 というのは、一旦実用化したときに、ああ、よかったねで終わりがちなんですね。そうではなくて、やはりその実用化した後も課題というのは山のように出てくる、それをもう一度基礎研究にフィードバックすることによってまた新しい種というのが出てくる。それはもう現場サイドの交流でのみ出てくるものであるというように考えています。
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藤井一博#13
○藤井一博君 ありがとうございました。
 実用化した後の産学連携の重要性、またそこへの予算ということの重要性というのを大変示していただいたと思います。ありがとうございました。
 時間になりましたので、終わります。
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宮沢洋一#14
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。
 宮口治子君。
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宮口治子#15
○宮口治子君 立憲民主党の宮口治子でございます。
 本日は、石村参考人、そして菅野参考人、村松参考人、お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきまして、本当にありがとうございます。
 それでは、最初に石村参考人にお伺いしたいと思います。
 先ほどEフューエルの製造のときの石村参考人のお話にもあったと思いますけれども、ゼロから作るグリーン水素など、やはり水素の効率的かつ低コストでの製造というのが求められるのかなというふうに思います。
 そこで、このコストの面についてどう対応するべきだとお考えでしょうか。産総研としてはどうやってそこをクリアしようとしているのか、また早期実現の可能性を含めてお伺いしたいと思っています。
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石村和彦#16
○参考人(石村和彦君) 御質問の趣旨は、Eフューエルのコストというふうに考えればよろしいでしょうか。ヤジはい。
 先ほど御説明させていただいたように、Eフューエル自身は水素と二酸化炭素から作れるんですけれども、やっぱり問題はコストなわけですね。
 それで、それを下げていくというので、今、済みません、国の戦略的には、値段的にははっきりとした目標がちょっと僕分かっていないんですけれども、後で後ろから聞いて答えるようにしますけれども、どうやっていくかというと、やっぱり産総研が持っている技術というのは、SOFC、SOEC共電解システムといって、少し専門的ですけれども、二酸化炭素と水を同時に電解するんですね。二酸化炭素を電解することによって、そこから酸素を取ってCOにします。で、水側もH2Oから酸素を取って水素にする。これを同時に行うことによって効率化すると、これが一つ大きなポイントになっています。従来の方法というのはこれ別々にやっているわけなんだけど、これを同時にやるというのが非常に大きなポイントになると思います。この方式を追求することによって値段を下げていくということですね。
 それともう一つは、最終的にはそこから、COと水素からいろんな液体燃料を作る必要があるんですけど、ここのところも高効率の触媒が必要になってきます。そこにおいて反応効率を上げることによってコストを下げていくということで、これも産総研の中ではFT合成法を用いた合成の一貫プロセスというのを開発している。それによって値段を下げていくというのが大きなポイントになると思います。
 いずれにしても、値段の問題も一つは、一方では当然あるんですけれども、Eフューエルが最終的にどこに必要になるのかというと、全てのところをEフューエル必要、必要性全くないんですよ。直接水素で発電すればいいところもありますし、それから、太陽光で作った電気、若しくは風力で作った電気、これを直接電気として使えばいいところもいっぱいあるわけですね。
 じゃ、しかし、なぜEフューエルが必要なのかというと、やっぱり液体燃料にすることによってエネルギー効率、エネルギー密度が格段に上がるわけですね。もちろん、最終的には、先ほど先生から説明あった電池というのがあればいいんですけれども、やっぱり今の電池のレベルだと、例えば飛行機を電池で飛ばそうとすると人が乗れないとか、電池だけが飛んでいっているとか、そのような世界になるわけで、しかし、それがやっぱり今の液体燃料だと飛行機が飛ばせているわけですけれども、それを実現化するのに一番近い技術としてやっぱりEフューエルはあるなと思っていて、やっぱり、コストはもちろん重要なんですけれども、コストだけではなく用途としてEフューエルが必要なところもあるというふうに考えています。
 値段については後で、後ろから教えてもらったら答えます。
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宮口治子#17
○宮口治子君 ありがとうございました。
 それでは、引き続き菅野参考人にお話を伺いたいと思います。
 私、文教科学委員会の委員でもございまして、やはり人材育成についてのことも少し気掛かりでございます。
 やはり、イノベーションというところについては人材というのが欠かせないと思います。少子化の中、地方における大学であったり、あるいはもう学生自体ということもすごく減少しているかと思います。
 東京工業大学の特命教授ということである菅野参考人でございますけれども、令和六年の十月に東工大と東京医科歯科大学、これが統合して東京科学大学というふうに設立することとなったと思います。
 そうした中、日本には大学だけじゃなくって企業の研究機関、そして国や地方の研究機関等もありますけれども、そうしたところとの連携した取組であったりとか、あるいはもうこの大学合併の話も含めて、次世代の研究者とか技術者等の育成策であったり、新しい電池とか蓄電池というところの研究、これすごく大切なことだと思いますので、後継者の課題についてなどの御意見をお伺いしたいなというふうに思います。
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菅野了次#18
○参考人(菅野了次君) 教育について、なかなか悩ましい課題です。人口が減っているところで、いかに次世代を担う、我々であればエネルギーデバイス開発に関与する人材を育成するか、大変重要なところです。
 今現在、ドクターに行く学生が減っているというような状況で、まあでもそれは修士の学生さん全て、ほぼ全て企業に就職するという状況がありますのである程度仕方ないところではありますが、大学の研究を更に魅力的に見せないといけないというのは我々大学人として大いに反省するところでもありますし、今後うまく展開していかなければならないという点と認識しています。
 差し当たり、今現在の状況をどのように、我々、エネルギーデバイスに関して人材を育成するか。一番早い道は、企業に一旦籍を置いた技術者、もう一度大学に戻ってドクターを取るという日本独自の制度があります、社会人ドクター。文科省の中でもそのようなことは推奨はしているんですけれども、企業の中で、技術者を再度最先端のテーマに研究を行ってドクターを取ると、その制度を大いに大学人としては企業の方々に活用していただきたいというように考えています。
 もっとも、それも、先ほどと同じなんですけれども、大学の研究内容というのが最先端であり、魅力的である必要があります。それがもう大前提ですが、このようなイノベーションを起こす場であるということを、企業から若い人が入ってきていただくというのが一番手っ取り早い道筋かなというように考えています。
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宮口治子#19
○宮口治子君 ありがとうございます。
 それでは最後に、ちょっと時間ないんですが、村松参考人にお話をお伺いしたいと思います。
 いただいたこの資料の表紙にエネルギー需要転換への挑戦というふうにあるんですけれども、日本では水素の製造ばかりに焦点が当たっていますけど、使いたいというふうな需要がなければ製造というのは増えていきませんし、製造が増えなければコストが下がらないというふうに思います。水素自動車など言われていますが、水素ステーションを見ることというのはほとんどないんですよね。
 山梨県として、水素の需給の今後の在り方と、県として国に求める支援などはあるでしょうか。
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村松稔#20
○参考人(村松稔君) おっしゃる御指摘のとおりでございます。やはり、その供給側と需要側がバランスよく育っていかないと水素のサプライチェーンというのは当然できないわけですし、水素社会というものもなかなか見えてこないということです。
 今、その水素を利用していく上で一番の課題になっているのは、やはりコストでございます。そのために、国でも水素社会推進法案を現在御審議いただいて、それに基づく施策を実施していただくということが想定されるわけではありますけれども、そういったものを活用しながら、やはり具体的にどういう形で熱エネルギーを置き換えていくのかという具体的な提案をしながら、オフテーカーの皆さんと一緒になって解決を模索していくということが重要であると思います。
 我々はこれまで、実際、サントリーさんにしても福島のヒメジ理化さんにしても、具体的な案件に応じて、こういう形でやったらどうだろうかということで、やっぱり膝を突き合わせて協議しながらプロジェクトを具体化させているというところでございます。
 国には、やはり具体的な案件に応じて、やはりその具体的、水素を利用する様々な施設、設備が必要になりますので、きめの細かい支援メニューを御用意いただければ有り難いと思いますし、それに伴いまして、やはり水素に関しましては、安全基準がまだ全体に、水素としての安全基準というものが整備されておりませんので、これは現在、国において水素保安戦略に基づく検討がなされているというふうに承知していますけれども、やはりその実態に即した形で、余り重装備にならずに、安全を確保しつつ、できる限りIoTやDXといったところを活用しながら、効率的な形での保安基準というようなものを御提示いただければ大変有り難いと思います。
 以上でございます。
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宮沢洋一#21
○会長(宮沢洋一君) 石村参考人、何か付け加えることがあればお願いします。
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石村和彦#22
○参考人(石村和彦君) ありがとうございます。
 まず、先ほどの御質問の答えられなかったやつに答えたい。よろしいですか。
 Eフューエルは現在七百円ぐらいするそうですね、七百円パー・リッターと。今ガソリン価格百六十円とか百七十円ですから、それに対して五倍ぐらいするよという。それが、今、二〇三〇年に三百五十円から三百円ぐらいにしようというのが一つの目標になっています。それから、これも水素の値段次第、先ほどの話なんですけれども、水素の値段が二十円パー・ノルマル立米になれば二百円パー・リッターぐらいまで行くだろうと。だから、二百円ぐらいまで行けば、カーボンプライシング等とうまく組み合わせれば十分使うというインセンティブが働く可能性は出てくるなというふうに思いました。
 それから、今、補足というのは水素についてでよろしいですか。
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宮沢洋一#23
○会長(宮沢洋一君) いや、もう時間が来ておりますので。
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石村和彦#24
○参考人(石村和彦君) はい、済みません。じゃ、これで結構です。
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宮口治子#25
○宮口治子君 ありがとうございました。御丁寧にありがとうございました。
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宮沢洋一#26
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。
 杉久武君。
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杉久武#27
○杉久武君 公明党の杉久武でございます。
 本日は、石村参考人、菅野参考人、村松参考人、貴重な御意見をいただきまして、大変にありがとうございます。勉強になりました。
 まず、村松参考人にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
 今日御説明いただいた資料も拝見する中で、山梨県企業局として本当にすばらしい事業をされているなというふうに感銘を受けたところでございます。
 本来民間でもできることではありますけれども、それが公の自治体がやっているというところでございますけれども、自治体が実施を、自治体が主体として行ってきたことによる、やられてきた中でどういうメリットがあったのか、逆に、こういった点は逆に自治体だと難しかったとか、そういった点について御教示いただければというふうに思います。
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村松稔#28
○参考人(村松稔君) 自治体といいましても、先ほど御説明いたしましたとおり、独立採算制の公営企業でございますので、民間的な立ち位置もございます。ただ、そういった中で、やはり自治体の企業部門が実施することによりまして、やはり中立的な立場で様々な多くの企業、まあ大学なども含めてですね、いろんなことを調整しながらこれまでプロジェクトを成立させて推進しているところでございますので、やはりそういった面での公的な立場というものは非常に有効であったのではないかなと思います。
 それから、やはり国の御支援も大変手厚くいただいているところでございますけれども、国に対しての様々なお願いですとか調整といった点でも、自治体が担当することによりまして、やはり対民間ではない部分で御理解いただけるところもあるのかなというふうに感じているところでございます。
 以上でございます。
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杉久武#29
○杉久武君 続けて、村松参考人にお伺いしたいと思います。
 資料の十三ページで、グリーン水素証明の発行というところで、今、知事のお名前でですかね、この証明書の発行をされていると思います。
 御説明いただきましたとおり、やっぱり水素はいろんな作り方がありますので、やはりこのグリーン水素の証明、これをしっかりそういった仕組みをつくっていくことは非常に大事な視点ではないかというふうに思っておりますけれども、これについて、やっぱりどういう形で、やはり自分でこれはグリーンですという自己証明だけではやはりなかなかこれ信頼性の確保というのは難しいところがありますので、やはり第三者による認証みたいなものを含めて、どういった仕組みが今後つくられていくことが望ましいと考えていらっしゃるのか、教えていただければと思います。
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