資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会

2025-04-16 参議院 全80発言

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会議録情報#0
令和七年四月十六日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         宮沢 洋一君
    理 事
                神谷 政幸君
                北村 経夫君
                藤井 一博君
                村田 享子君
                新妻 秀規君
                青島 健太君
                竹詰  仁君
                吉良よし子君
    委 員
                有村 治子君
                井上 義行君
                石田 昌宏君
                高橋はるみ君
                滝波 宏文君
                船橋 利実君
                本田 顕子君
                舞立 昇治君
                青木  愛君
                鬼木  誠君
                柴  愼一君
                上田  勇君
                下野 六太君
                高橋 次郎君
                藤巻 健史君
                堂込麻紀子君
   副大臣
       経済産業副大臣  大串 正樹君
       環境副大臣    小林 史明君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        高野 智子君
   政府参考人
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  宮崎 貴哉君
       経済産業省大臣
       官房審議官    田尻 貴裕君
       資源エネルギー
       庁次長      畠山陽二郎君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       伊藤 禎則君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        和久田 肇君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      久米  孝君
       中小企業庁経営
       支援部長     岡田 智裕君
       環境省地球環境
       局長       土居健太郎君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  大島 俊之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査
 (「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和」)
    ─────────────
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宮沢洋一#1
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。
 原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査を議題といたします。
 本日は、「資源エネルギーの安定供給確保と持続可能社会の調和」について政府から説明を聴取し、質疑を行った後、委員間の意見交換を行います。
 本日の議事の進め方でございますが、経済産業省から二十分程度、環境省から十分程度それぞれ説明を聴取し、一時間三十分程度質疑を行った後、一時間程度委員間の意見交換を行いたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、初めに経済産業省から説明を聴取いたします。大串経済産業副大臣。
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大串正樹#2
○副大臣(大串正樹君) 経済産業副大臣の大串正樹でございます。
 本日は、調査会からお示しいただきましたエネルギー安全保障・脱炭素をめぐる情勢について御説明をさせていただきます。
 お手元の資料を御覧ください。
 まず、足下のエネルギー安全保障……
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宮沢洋一#3
○会長(宮沢洋一君) どうぞ着席してください。
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大串正樹#4
○副大臣(大串正樹君) ありがとうございます。
 まず、足下のエネルギー安全保障をめぐる環境変化について御説明をさせていただきます。
 三ページ目を御覧ください。
 二〇二二年二月以降、ロシアによるウクライナ侵略により、我が国を含め世界的なLNGの需給逼迫、価格高騰が発生しました。
 さらには、四ページ目にありますように、昨今の中東情勢の緊迫化は、原油の九割以上を中東からの輸入に依存する我が国のエネルギー安全保障に直結し、我が国の産業競争力に大きな影響を与える可能性があります。
 五ページ目を御覧ください。
 我が国の貿易収支の変遷をお示ししております。我が国は、足下においては、競争力のある自動車や半導体製造装置の輸出などで稼いだ外貨の大半を原油、ガスなどの鉱物性燃料の輸入に充てていることが分かります。
 六ページを御覧ください。
 エネルギー自給率と化石エネルギーの依存度の国際比較をお示ししております。我が国は、一次エネルギー供給の約八割、電源構成の約七割を化石エネルギーに依存しており、エネルギー自給率は一三・三%と、G7諸国中最低水準にとどまっております。
 七ページ以降、DXやGXによる電力需要増大の可能性について御説明をさせていただきます。
 八ページを御覧ください。
 昨年十月にIEA、国際エネルギー機関が公表した見通しでは、二〇三五年に向けて世界全体で年率三%で電力需要が増加すると予測されております。
 九ページを御覧ください。
 翻って、日本においても、電力広域的運営推進機関が、これまで減少傾向にあった電力需要について、データセンターや半導体工場の新増設等により、二〇二四年以降増加する見通しを示しています。科学技術振興機構も、省エネが進展したとしてもなおデータセンターによる電力需要が将来的に増加すると分析しています。
 脱炭素に関連する世界の動向について御説明をいたします。
 十一ページを御覧ください。
 世界では、百四十六か国・地域がカーボンニュートラル目標を表明しております。足下では、米国トランプ政権はパリ協定離脱を表明し、二〇五〇年カーボンニュートラル宣言も撤回しましたが、それでもなおGDPベースで世界の約七割の国・地域がカーボンニュートラルを宣言していることになります。
 十二ページを御覧ください。
 後ほど環境省から説明があると思いますが、我が国は、これまでのところオントラックで排出削減を進めています。本年二月には、新たな日本の次期排出削減目標として二〇三五年六〇%削減、二〇四〇年七三%削減との目標を国連に提出しました。
 十三ページを御覧ください。
 米国トランプ政権はパリ協定からの離脱を表明し、バイデン政権下で行われていたインフレ削減法に基づく気候変動対策やエネルギー投資支援策を大きく転換しました。
 しかしながら、十四ページにありますように、EUを含めその他の各国は、野心的な排出削減目標を掲げるとともにロシアからの化石燃料の脱却や再エネの拡大などを進める等、エネルギー・環境政策と産業政策を一体的に推進しております。
 これまで御紹介したようなエネルギーをめぐる国内外の環境変化を踏まえ、我が国としてもエネルギー・環境政策と産業政策を一体的に進めるため、本年二月、第七次エネルギー基本計画、GX二〇四〇ビジョンを策定いたしました。
 まずは、GX二〇四〇ビジョンについて御説明します。
 十七ページを御覧ください。
 GXの取組は、気候変動対策の加速、脱炭素の投資拡大を通じ、経済成長、産業競争力を強化を進めるもので、日本経済を再び成長軌道に乗せる大きなチャンスです。さらには、化石燃料への過度な依存から脱却し、エネルギー自給率を高め、危機に強いエネルギー需給構造を目指すものであり、スピード感を持って進める必要があります。
 その実現に向けて、十八ページにございます成長志向型カーボンプライシング構想を具体化し、GX経済移行債を活用した二十兆円規模の投資促進策と段階的なカーボンプライシングの導入を一体に進めております。
 その上で、二十ページに記載しておりますが、将来見通しに対する不確実性が高まる中でも脱炭素分野における投資の予見性を高めるべく、GXの中長期の見通しをお示ししたものがGX二〇四〇ビジョンです。DX、GX等を通じてサプライチェーンが高度化された産業構造を目指し、クリーンエネルギーの地域偏在性を踏まえ、効率的、効果的に新たな産業を集積させていく方向性をお示ししました。
 また、排出量取引制度の本格稼働に必要な制度整備等が規定されたGX推進法改正案が先般閣議決定され、今後国会で御審議をいただく予定です。今後、事業者の脱炭素投資を促進するような予見性のある仕組みとすべく、検討していきます。
 二十一ページを御覧ください。
 公正な移行の観点も踏まえてGXを推進する旨は、GX推進法やGX二〇四〇ビジョンに明記しております。新たに生まれる産業への労働移動を適切に進め、高度化されたサプライチェーンでも労働者が引き続き活躍できるよう関係省庁と連携して取り組んでいきます。
 続いて、二十二ページ以降、第七次エネルギー基本計画についての概要を御説明させていただきます。
 二十三ページを御覧ください。
 東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電事故から十四年が経過しましたが、福島の復興は道半ばであり、原発事故の経験、反省と教訓を肝に銘じ取り組むことがエネルギー政策の原点であります。
 二十四ページを御覧ください。
 今なお避難生活を強いられている被災者の方々の心の痛みにしっかりと向き合い、特定帰還居住区域については、二〇二〇年代をかけて帰還意向のある全ての住民の方が帰還できるよう、避難指示解除に向けた取組を進めていきます。
 二十五ページを御覧ください。
 東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向け、ALPS処理水の海洋放出や燃料デブリの試験的取り出し作業の成功などの進捗があり、今後も安全を最優先に進めます。
 復興に向け中長期的な対応が必要ですが、現場主義を徹底しながら、国が前面に立ち、福島の復興に最後まで取り組んでいく覚悟です。
 二十六ページを御覧ください。
 これまでのエネルギー基本計画同様、エネルギー政策の基本的な視点としてはSプラス3Eの原則を維持しておりますが、その中でエネルギー安定供給を第一として位置付けております。
 これまでのエネルギー基本計画同様、エネルギー政策の基本的な視点としてはSプラス3Eの原則を維持しておりますが、その中でエネルギー安定供給を第一として位置付けております。
 その上で、再生可能エネルギーを主力電源として最大限導入するとともに、特定の電源や燃料源に過度に依存しないようバランスの取れた電源構成を目指します。
 同時に、徹底した省エネに加え、再生可能エネルギー、原子力など、脱炭素効果の高い電源を最大限活用する方針を今回お示ししています。
 二十八ページでは、データセンター、半導体、鉄鋼、モビリティーなど、我が国の経済成長、地方創生、国民生活に不可欠な基幹産業にとって脱炭素電源の確保が不可欠であることをお示ししています。
 二十九ページでは、国内の電力需要が約二十年ぶりに増加していく見通しであり、脱炭素電源の供給力を抜本的に強化していくことが重要であることをお示ししています。
 以下、個別の論点に移ります。
 三十ページ、三十一ページを御覧ください。
 まず、徹底した省エネは変わらず重要であることに加え、二〇五〇年に向けて排出削減対策を進めていく上で、電化や非化石転換が今まで以上に重要となります。これらを両輪で推進してまいります。
 三十二ページを御覧ください。
 脱炭素電源の拡大に当たっては、再生可能エネルギーか原子力かといった二項対立的な議論ではなく、再エネや原子力などの脱炭素電源を最大限活用することが必要不可欠です。脱炭素電源への投資回収の予見性を高めるため、事業環境、ファイナンス環境の整備に取り組んでまいります。
 三十三ページを御覧ください。
 再生可能エネルギーについては、引き続き主力電源化を徹底し、地域との共生と国民負担の抑制を図りながら最大限の導入を促します。
 三十四ページを御覧ください。
 FIT制度の導入後、再エネ比率は、震災前の約一〇%から二〇二三年度には約二三%と、約十年間で倍増しています。
 三十五ページを御覧ください。
 再エネ政策における課題と今後の進め方をお示ししています。再エネ最大限導入に向けて、地域との共生、国民負担の抑制、出力変動への対応、ペロブスカイト等の次世代太陽電池や浮体式洋上風力、次世代型地熱といった分野で、イノベーションの加速、サプライチェーン構築、社会実装の加速化、そして使用済太陽光パネルへの対応といった課題に対して適切に取り組んでまいります。
 三十六ページを御覧ください。
 原子力については、安全性の確保を大前提に、地元の理解を得ながら再稼働の加速化に取り組みます。次世代革新炉の開発、設置については、廃炉を決定した原子力発電所を有する事業者の原子力発電所のサイト内での建て替えを対象として具体化を進めていきます。加えて、再処理や最終処分を含むバックエンドプロセスの加速化等にも取り組みます。
 三十九ページを御覧ください。
 火力発電は、供給力、再エネの変動性を補う調整力としての電力の安定供給に貢献しています。変動再エネの発電量が少ない状態が長く続く悪天候時などを念頭に置くと、再エネ及び蓄電池が火力に安全に代替することは難しく、二〇五〇年カーボンニュートラルに向けては、安定供給を確保しつつ、非効率な石炭火力のフェードアウト、水素、アンモニア、CCUS等を活用した火力の脱炭素化を進めていきます。
 四十一ページを御覧ください。
 電力の安定供給確保や再エネの大量導入に向けて、電力広域的運営推進機関が策定した広域連系系統のマスタープランを踏まえて、送電網の増強を着実に進めてまいります。
 四十二ページを御覧ください。
 水素等は、幅広い分野での活用が期待されるカーボンニュートラル実現に向けた鍵となるエネルギーです。
 四十三ページにありますように、日本が技術的強みを有する分野において国際競争力の維持強化を目指していきます。昨年成立した水素社会推進法に基づく価格差に着目した支援等によりサプライチェーンの構築を強力に支援し、さらには規制、支援、一体的な政策を通じてコストの低減と利用の拡大を両輪で進めていきます。
 四十四ページを御覧ください。
 化石燃料については、安定供給を確保しつつ現実的なトランジションを進めるため、資源外交、国内外の資源開発、供給源多角化、危機管理、サプライチェーンの維持、強靱化等に取り組んでまいります。また、SSのネットワークの維持強化など、災害時にはエネルギー供給の最後のとりでとなるガソリンやLPガスの供給体制確保に取り組みます。
 四十七ページを御覧ください。
 電化や水素等を活用した非化石転換では、脱炭素化が困難な分野においても脱炭素を実現できるCCUSについて、投資を促す支援制度の検討、コスト低減に向けた技術開発、国内外での貯留地開発等に取り組んでいきます。
 四十八ページを御覧ください。
 銅やレアメタルなどの重要鉱物は国民生活及び経済活動を支える重要な資源である一方、鉱種ごとに様々な供給リスクが存在しており、安定的な供給確保に向けて、備蓄の確保に加え、供給源の多角化等に取り組むとともに、国産海洋鉱物資源の開発にも取り組んでまいります。
 五十ページを御覧ください。
 電力システム改革の検証については本年三月に取りまとめを行い、今後の方向性をお示ししました。安定供給を大前提に、価格への影響を抑制しつつ、電力システムの脱炭素化を進めるため、脱炭素電源投資確保に向けた市場や事業環境、資金調達環境の整備、電源の効率的活用、大規模需要の立地を見据えた電力ネットワークの構築、安定的な量、価格での電力供給に向けた制度整備や規律の確保を進めてまいります。
 五十一ページを御覧ください。
 世界で脱炭素化に向けた動きが加速している一方で、エネルギー安全保障の確保の重要性が高まっている中、二国間、多国間の様々な枠組みを活用した国際協力を通じて、エネルギー安全保障、経済成長及び脱炭素と同時実現する形で進めていきます。
 特に、電力の大宗を火力に依存するなど共通の課題を抱えるアジアについては、五十二ページにございますアジア・ゼロエミッション共同体、AZECの枠組みを通じて、脱炭素、経済成長、エネルギー安全保障の同時実現、及び多様な道筋によるネットゼロ実現というAZEC原則の下、取組を進めます。
 五十三ページを御覧ください。
 エネルギー政策についての国民各層とのコミュニケーションについてお示ししております。エネルギー政策についての学習の機会や若者を含む幅広い層との双方向のコミュニケーションを充実させていきます。
 また、五十四、五十五ページにありますように、将来のエネルギー需給構造を支える人材の育成も重要であり、再エネや原子力など各領域における人材育成にも取り組んでいきます。
 五十六ページを御覧ください。
 二〇四〇年度温室効果ガス七三%削減といった野心的な目標との整合性などを考慮しながら、将来からバックキャストする考え方の下、二〇四〇年度のエネルギー需給の見通しをお示ししています。エネルギー自給率は三、四割程度、電源構成としては、再エネは四、五割程度、原子力は二割程度、火力は三、四割程度となる見通しを示しています。
 五十八ページ以降は参考資料として、エネルギー自給率を含むエネルギー需給の実績、化石燃料の輸入先、部門別最終エネルギー消費の現状、日本の電源構成推移、化石燃料輸入金額、輸入量のデータを添付しております。
 以上が経済産業省からの説明になります。
 国内外のエネルギー情勢の変化を踏まえ、GX二〇四〇ビジョン、第七次エネルギー基本計画に盛り込まれた政策をしっかりと実行に移してまいります。
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宮沢洋一#5
○会長(宮沢洋一君) 次に、環境省から説明を聴取いたします。小林環境副大臣。
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小林史明#6
○副大臣(小林史明君) 環境副大臣の小林史明でございます。
 それでは、着席して御説明をさせていただきます。
 本日は、気候変動をめぐる内外情勢と日本の気候変動対策に関する取組について、資料に沿って御説明をさせていただきますので、一ページ目おめくりください。全体の項目であります。
 まずは、内外情勢について御説明いたします。二ページ目です。
 世界気象機関は本年一月に、昨年が観測史上最も暑い年であり、世界全体の年平均気温が産業革命以前と比べて一・五五度上昇したと発表しました。気温の変化は中長期的な傾向を確認する必要があり、昨年の状況のみでパリ協定の一・五度目標を超過したとは言えないものの、引き続き危機感を持って取組を進めていくことが必要です。
 三ページ目、御覧ください。
 世界のエネルギー起源CO2排出量を国別に見ますと、先進国の排出は引き続き大きいものの、いわゆる途上国の排出割合が増加をしています。このため、先進国、途上国を含む全ての国が参加する気候変動対策の国際枠組みであるパリ協定を着実に実施することが重要です。
 四ページ目です。
 本年十一月には、COP30の開催がブラジルで予定をされています。各国はこれに向けて二〇三五年を目標とする新たなNDCを国連に提出するとされており、その内容を踏まえた更なる排出削減策が議題の一つとなる見込みです。
 五ページ目、お進みください。
 この二〇三五年以降のNDCを提出している国は、四月一日時点で、日本を含めて十八か国となっております。
 続いて、六ページ目です。
 アメリカの動向について、本年一月にトランプ大統領は、パリ協定からの脱退やエネルギー政策の転換を含む多くの大統領令に署名をしました。アメリカがパリ協定から脱退しようとも、パリ協定を着実に実施することの重要性は何ら変わっておりません。我が国としては、アメリカの政策動向を引き続き注視しつつ、アメリカとの協力を模索してまいります。
 七ページ目、お進みください。
 一方、EUにおいては、本年二月、欧州委員会がクリーン産業ディールを発表し、気候変動対策と産業競争力強化を同時実現させる方針を示しています。
 八ページ目です。
 我が国においては、金融業界とも連携して、本年三月、金融投資分野等のトップが一堂に会するESG金融ハイレベル・パネルを開催し、グリーンな経済システムの構築に向けた金融行動に関する宣言が取りまとめられ、持続可能な社会の構築に資金を振り向けるESG金融を更に推進していくことが確認をされました。
 脱炭素の取組については現在の世界的な潮流になっており、その潮目は変わっていないと考えております。
 九ページ目です。
 ここからは、我が国の気候変動対策に関する取組について御説明をいたします。
 十ページ目、御覧ください。
 まず、我が国は本年二月に、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けて、たゆまず直線的に排出削減を進める経路として、二〇一三年度比で、二〇三五年度六〇%減、二〇四〇年度七三%減という目標を設定をしました。
 十一ページ目、御覧ください。
 この削減目標の実現に向け、地球温暖化対策計画において、エネルギー基本計画及びGX二〇四〇ビジョンと整合的な対策、施策を盛り込んでいます。
 環境省としては、地域、暮らし、バリューチェーン、資源循環といった分野での国内対策を主導するとともに、我が国の技術や経験を生かして世界の排出削減にも貢献してまいります。また、この計画全体のフォローアップを着実に行ってまいります。
 十二ページ目、御覧ください。
 まず、環境省は、地方公共団体が主導する地域脱炭素の取組を推進しています。地域特性に応じた再エネポテンシャルを活用する地域脱炭素の取組は、企業誘致、農林水産業振興、防災力、レジリエンス強化等々、様々な地域課題解決にも貢献し、地方創生にも資するものです。
 十三ページ目です。
 現在、脱炭素先行地域を始め、地方創生、地域経済活性化に資する好事例が全国各地で創出をされております。
 十四ページ目、御覧ください。
 例えば、岩手県陸前高田市は、営農型太陽光発電により津波被災跡地を活用し、新規就農者の獲得、収益の増加や電気保安人材育成を目指します。このような好事例を全国展開し、地域脱炭素の加速化を図ってまいります。
 次のページ、十五ページ目です。
 脱炭素型の暮らしへの転換について、関係省庁と連携し、省エネ性能の高い新築の住宅建築物や既存の住宅建築物の断熱リフォームなどに対する補助事業を実施をしております。
 続いて、十六ページ目です。
 企業の脱炭素技術の開発や製造プロセスの脱炭素化を需要側から後押しすべく、ペロブスカイト等の新技術の導入支援、カーボンフットプリント表示製品の普及、国民運動、デコ活によるGX製品、サービス等の普及、浸透、グリーン購入法や政府実行計画の枠組みを活用した公共部門による率先調達の推進などを通じ、GX製品の需要創出、社会実装を進めてまいります。
 十七ページ目です。
 中小企業を含めたバリューチェーン全体の脱炭素化を進めるため、いわゆるスコープ3の排出削減計画の策定支援や省CO2設備導入等の補助、中小企業を地域ぐるみで支援する体制の構築などを通じ、企業の脱炭素化と競争力強化を図っております。
 続いて、十八ページ目です。
 循環経済への移行は、気候変動対策や生物多様性保全といった環境面の課題に加え、地方創生、産業競争力の強化や経済安全保障の確保にも貢献するものです。
 このような背景を踏まえ、昨年八月に第五次循環型社会形成推進基本計画を閣議決定し、循環経済への移行を国家戦略として位置付けました。
 十九ページ目です。
 この計画を推進するため、昨年末には、循環経済に関する関係閣僚会議において加速化パッケージを取りまとめました。本パッケージに基づいて、地方創生に向けて地域の循環資源を徹底活用していくことや、国内外一体の高度な資源循環ネットワークの構築などを進めてまいります。
 全国各地で発生する廃棄物等を循環資源として活用し、さらに、海外で発生する循環資源も取り込むことで新たな成長を生み出してまいります。
 二十ページ目です。
 吸収源対策について、我が国は藻場を始めとした多様なブルーカーボン生態系が存在しております。CO2の吸収、固定のほか、水質改善や観光資源としての活用等、多面的価値を有しており、関係省庁や企業などと連携し、ブルーカーボンの取組を進めてまいります。
 二十一ページ目です。
 こうした国内での取組を生かし、アジアを始め世界の排出削減にも貢献をしてまいります。具体的には、アジア・ゼロエミッション共同体、AZECの下、二国間クレジット制度、いわゆるJCMを活用し、我が国の優れた脱炭素技術の国際展開を進めてまいります。
 また、都市間連携事業を通じ、地方公共団体や地域の中堅・中小企業が築き上げてきた経験、ノウハウ、技術の移転を促進し、自治体や地域企業が環境で稼ぐ力を強化します。
 二十二ページ目。
 最後に、気候変動適応法に基づき、最新の科学的知見を踏まえ、気候変動による国民の生活、社会、経済、環境への影響などを取りまとめた報告書を今年度中に公表する予定です。この報告書を踏まえて、来年度中に気候変動適応計画の見直しを行ってまいります。
 最後、以上のとおり、環境省は、国内外の情勢を踏まえつつ、気候変動に関する取組を着実に進めてまいります。
 以上でございます。
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宮沢洋一#7
○会長(宮沢洋一君) 以上で政府からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
 まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
 質疑及び答弁の際は、挙手の上、会長の指名を受けてから着席のまま御発言いただくようにお願いいたします。
 また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくようお願いいたします。
 なお、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
 北村経夫君。
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北村経夫#8
○北村経夫君 自由民主党の北村経夫でございます。
 今日は、先ほど大串経産副大臣、小林環境副大臣から、日本のエネルギー事情、そして世界のエネルギー事情の変化、さらに脱炭素の動向について説明がありました。そうした大きな情勢変化の中で、私は、いかに対応していくのかについて幾つか伺いたいと思います。
 ロシアによるウクライナ侵略、そして中東情勢の緊迫化などによりまして、原油など化石燃料は高騰しております。このことによりまして、エネルギー自給率が低く、そして火力発電への依存が高い日本のエネルギー供給構造のリスクというものが改めて今顕在化しているわけでございます。
 さらに、大きな変化が今も続いております。トランプ大統領に世界が振り回されているわけでございますけれども、先日もトランプ大統領の追加関税、突然の発表がありましたけれども、その後、僅か半日でそれを訂正、延期するということも起きました。各国はその対応に追われ、混迷を極めているわけでございますけれども、一方、中国に対しては一段と圧力を強めている、それに対して中国は一歩も引かぬ姿勢を見せているわけであります。この米中の対立がどこまでエスカレートするのか、予断を許さない情勢であるわけでございます。世界は、世界の情勢というのはますます不確実性が高まっていると私は見ているわけでございます。
 こうした激動の局面にありまして、日本は新たなエネルギー基本計画を策定したわけであります。自由貿易の流れが大きく変わっていく今回のアメリカの関税措置、これが日本の経済あるいは世界の経済にどのような影響を与えるか、そして、間接的ではありますけれども、エネルギー市場に与える影響、これを、こういうのをどう見ているのか、これは政府参考人で結構ですので、お答えください。
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和久田肇#9
○政府参考人(和久田肇君) お答え申し上げます。
 まず、米国の関税措置については幅広い影響があると考えてございます。我が国の対米輸出を通じた直接的な影響に加えまして、世界経済の下押しを通じた間接的な影響も可能性としてはあり得ると考えてございます。
 また、エネルギー市場におきましては、四月二日に米国が関税措置を発表した後、世界経済の景気減速懸念が拡大したということで、四月三日にOPECプラスの一部の国が本年五月からの増産を発表したこと等もありまして、原油価格は下落をいたしまして、足下では、ブレント原油の価格は一バレル当たり六十五ドル前後で推移しているところでございます。
 また、ガスにつきましては、北東アジアのLNG市場につきまして、同様に、世界経済の悪化の懸念もございまして、四月第二週を通じて下落基調でございました。四月八日には、十か月ぶりの安値がインド等の買手を引き付けたこともありまして一旦上昇いたしましたが、その後は下落が続いたところでございます。
 原油やガス価格を含めたエネルギー価格は、世界経済や需給動向、国際情勢など様々な要因を踏まえ市場で決まるものと承知をしておりますが、引き続き、エネルギー市場の動向を緊張感を持って注視してまいりたいと考えてございます。
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北村経夫#10
○北村経夫君 日本は、二〇五〇年カーボンニュートラルという方針、先ほども説明がありましたけれども、そういう目標を掲げているわけであります。一方、トランプ政権はパリ協定からの離脱を表明し、化石燃料への回帰というものを鮮明にしております。
 また、ネットゼロ・バンキング・アライアンスという、NZBAというのがあります。これは、バイデン政権のときに脱炭素を目指した金融機関の枠組みというものがあるわけでございますけれども、そのNZBAから、アメリカの金融機関、多くの離脱が見られます。そして、日本も五社が離脱を表明しているわけでございますけれども、これは訴訟リスクを回避するためと言われております。
 また一方で、これまで気候変動交渉を牽引してきたヨーロッパにおいても、エネルギー政策の軸足が、CO2の削減から、エネルギーの安定供給、そしてコスト低減と、そちらの方向に今かじを切っているわけでございます。
 こうした脱炭素をめぐる動きの変化によって我が国の産業界の投資予見性が下がり、その結果、国際競争力がなくなっていくと、これは許されないということであるわけでございますけれども、そこで大串副大臣にお伺いいたしますけれども、こうしたアメリカの政策変更などを踏まえて、今後、日本としてエネルギーの脱炭素化を進めていくこと、これが国益にかなうのかどうか、率直にお伺いいたします。
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大串正樹#11
○副大臣(大串正樹君) 米国は、パリ協定の離脱を国連に通告をいたしまして、脱炭素化を重視する前政権の方針から転換をして、各種のエネルギー政策を打ち出しているところでございます。米国の動向は我が国や世界全体に大きな影響があるため、よく注視していかなければならないと考えております。
 他方で、世界全体では、脱炭素に向けて取り組んでいく必要性や大きな方向性は変わらないと考えております。実際に、米国内でも、巨大IT企業による脱炭素電源への大規模投資やサプライチェーン全体の脱炭素化が進められていると承知をしております。また、欧州でも、二月に欧州委員会が発表したクリーン産業ディールにおいて、気候変動に係る目標を維持しつつ、同時に産業競争力強化を実現するための方針を打ち出しているところであります。
 こうした中で、我が国においても、DXやGXによる電力需要の増加が見込まれる中、それに見合った脱炭素電源を十分確保できるかが国力を左右する状況でございます。脱炭素電源を拡大し、我が国の経済成長や産業競争力強化を実現できなければ、雇用の維持や賃上げも困難となるため、日本政府としては、第七次エネルギー基本計画にも明記しているとおり、徹底した省エネに加え、再エネや原子力などの脱炭素電源を最大限活用していく予定でございます。
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北村経夫#12
○北村経夫君 エネルギー脱炭素化を進めていく、その必要性に変わりはないわけでありますけれども、一方、今お話がありましたように、電力需要というのはこれから増加が見込まれているわけであります、データセンター、それと省エネということによって見込まれているわけでありますけれども、しかし、今おっしゃった、エネルギー基本計画にあるように原子力あるいは再エネを最大限活用すると言われても、そう簡単ではないと思うんですね。そして、ましてや供給力を強化していくためには時間が掛かるんだろうと思います。その移行期間においては、やはり火力発電、とりわけLNGの発電を活用しなければエネルギーの安定供給というのは無理だというふうに私は考えております。
 そこで、脱炭素の中で火力発電をどのように活用していくのか、また、新たな技術開発あるいは電源投資を確保していく上で政府としてどのような措置を考えているのか、これも大串副大臣にお伺いいたします。
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大串正樹#13
○副大臣(大串正樹君) ただいま御指摘のとおり、DXやGXの進展に伴う将来的な電力需要の増加が見込まれる中、足下の電力需要の増加に対しては、再エネや原子力に加えて、火力も含めてあらゆる電源を活用して安定供給を確保していく必要がございます。火力発電につきましては、第七次エネルギー基本計画において、脱炭素に向けたトランジション手段としてのLNG火力の確保や、水素、アンモニア、CCUS等を活用した火力の脱炭素化を進めることとしております。
 具体的には、脱炭素電源への新規投資を促進する長期脱炭素電源オークションでは、脱炭素型の火力のみならず、短期的な需給対策として、将来的な脱炭素化を前提としたLNG火力の新設、リプレースも対象としており、初回入札においては約五百七十六万キロワットのLNG火力が落札されました。加えて、火力の脱炭素化に向けては、水素、アンモニアを活用した発電技術の開発やサプライチェーンの構築、先進性のあるCCSプロジェクトへの支援も行っております。
 こうした取組を通じて、火力の脱炭素化に向けた取組を後押しし、カーボンニュートラルと電力の安定供給の確保の両立を図ってまいりたいと考えております。
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北村経夫#14
○北村経夫君 最後の質問になりますけれども、ちょっと飛ばしまして、再エネについて伺います。
 日本は洋上風力を再エネの切り札として推進しようとしておりますけれども、世界では事業の撤退あるいは遅延が相次いでいるわけであります。アメリカにおいては、トランプ大統領が洋上風力発電の開発を制限する大統領令に署名をいたしました。日本においても、これまで大規模入札で先陣を切った三菱商事も、このコストが上がったことによりまして事業性の再評価を行っております。
 こうした逆風が吹く風力発電についてどのように対応していくのか、政府参考人に伺います。
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伊藤禎則#15
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。
 委員から御指摘いただきましたとおり、洋上風力発電につきましては、インフレなどの影響を受けまして、世界的にも一部でプロジェクトの中断等が発生していると承知してございます。
 こうした中で、国内の洋上風力プロジェクトについて、事業が完遂されるための事業環境整備が大変重要であると考えておりまして、第七次エネルギー基本計画にも明記をしたところでございます。
 この観点から、具体的には、入札後の物価変動リスクに対応して価格を調整する仕組みの導入でありますとか、また、撤退や遅延を抑止するための保証金の増額など、関係審議会におきまして公募制度の見直しを行うこととし、次回の公募プロセスから適用することとしております。本制度見直しでは、事業者選定済みのプロジェクトにつきましても、保証金の増額を含む今般の制度見直しを受け入れる事業者については将来の物価変動等を反映する仕組みを適用することとしているところでございます。
 引き続き、国民負担に中立的な形で、洋上風力の事業実施の確実性を高めるための環境整備を進めるべく、着実かつ丁寧な対応を進めてまいりたいと存じます。
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北村経夫#16
○北村経夫君 終わります。ありがとうございました。
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宮沢洋一#17
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。
 青木愛君。
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青木愛#18
○青木愛君 立憲民主党の青木愛です。
 本日は、経産省に質問をさせていただきます。早速質疑に入ります。
 鉱物資源、ベースメタル、レアメタルのほぼ全量を輸入している日本は、安定供給強化のため、海洋エネルギー・鉱物資源開発計画に基づいて、日本周辺海域の海洋鉱物資源等の開発を目指しています。
 日本の最東端に位置します南鳥島は、国土よりも広い四十万平方キロメートル以上のEEZの根拠となっております。その南鳥島沖EEZにおいて、マンガン団塊、レアアース泥が発見され、資源の乏しい我が国として期待が高まるところです。
 レアメタル、レアアースは、脱炭素に向けた再エネ設備、電気自動車、蓄電池等の普及拡大に欠かせない資源です。そこでまず、海洋鉱物資源開発に対する政府の取組についてお伺いをいたします。
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大串正樹#19
○副大臣(大串正樹君) 鉱物資源のほぼ全量を海外に依存している我が国にとりましては、排他的経済水域等に存在する海底熱水鉱床やレアアース泥等の海洋鉱物資源は、商業化がなされれば我が国の自給率の向上に資する貴重な国産資源であります。
 政府といたしましては、海洋基本計画等に基づきまして、海底熱水鉱床、コバルトリッチクラスト、マンガン団塊、レアアース泥について資源量の調査や生産システムの確立等、資源開発の仕組みを着実に進めてまいります。
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青木愛#20
○青木愛君 令和六年六月、昨年ですが、東京大学と日本財団が南鳥島沖EEZでマンガン団塊が密集する鉱床を発見したと発表がありました。コバルトの資源量は六十一万トン、国内消費量の約七十五年分以上、ニッケルの資源量は七十四万トンと推定されています。
 令和七年、今年から、揚鉱実証試験を開始し、商業化に向けた検討を行うことが計画されていると承知しております。
 このような民間の開発に対して、政府としては戦略としてどのような位置付けで取組を進めていくのか、お伺いをいたします。また、あわせて、国としてもハワイ沖の深海底においてマンガン団塊の開発に向けた取組が行われてきたと思いますが、その進捗状況なども併せてお伺いをいたします。
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和久田肇#21
○政府参考人(和久田肇君) お答え申し上げます。
 まず、東京大学と日本財団が南鳥島沖のEEZでマンガン団塊につきまして将来的な開発に向けた検討を進めていることは承知をしてございます。
 政府といたしましては、南鳥島沖のマンガン団塊につきましては過去のサンプリング調査によりましてその存在を確認しておりますが、現在政府が取組を進めているハワイ沖のマンガン団塊に比べますと有用元素の含有量が少ないとの結果を受けているところでございます。
 こうしたことも踏まえまして、政府としては、マンガン団塊の開発につきましては、海洋基本計画に基づきまして、ハワイ沖の国際鉱区の開発に向けて資源量調査、それから生産システム開発などの資源開発の取組を今後も着実に進めてまいります。
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青木愛#22
○青木愛君 御答弁ありがとうございます。
 この南鳥島沖のEEZの海底面下には、さらに、世界需要の数百年分に相当するレアアースを含むレアアース泥が存在することも近年明らかになっています。
 我が国のEEZを形成している最東端のこの南鳥島、大変重要な海域を持っているわけなんですけれども、こちらは内閣府の所管ということなので今日はお聞きはいたしませんけれども、今後とも、このマンガン団塊とともにレアアース泥についても注視をしていきたいと思っております。
 最後の質問となるかと思いますが、エネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定、こちらは石油石炭税を財源として燃料安定供給やエネルギーの需給構造の転換が図られてきました。
 現在、気候変動対策が世界的な課題となる中で、各国共に脱炭素に向けた政策を重要課題として取り組んでおり、エネルギーをめぐる状況も大きく変わってきてございます。
 しかし、エネルギー需給勘定において、現在も依然として化石燃料への依存を前提とした事業に多くの予算が支出をされています。省エネや再生可能エネルギーなど、脱炭素に直接寄与する支出により多くの予算を振り向けるべきではないかと考えております。
 エネルギーをめぐる状況の変化を踏まえ、エネルギー需給勘定における目的、そして支出の在り方を見直すことを検討すべきと考えますが、経済産業省の御見解をお伺いいたします。
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大串正樹#23
○副大臣(大串正樹君) エネルギー需給勘定につきましては、石油石炭税を特定財源といたしまして、省エネの推進や再エネの最大限の活用、蓄電池の導入支援、水素等の次世代燃料の開発などのエネルギー需給構造の高度化対策、そして石油備蓄、資源権益確保などの燃料安定供給対策、これらを講じることを基本的な仕組みとしておりまして、我が国の国民生活や経済活動にとって不可欠なエネルギー政策を実施しているところであります。
 さらに、令和五年度からは、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を掲げるGXの実現に向けまして、複数年度にわたる省エネ、非化石転換に対する投資支援、あるいは次世代型太陽電池でありますペロブスカイト太陽電池などの大型設備投資支援、こういったものにGX経済移行債を活用した先行投資支援策も同勘定において実施しておりまして、政策経費の多くが省エネや再エネを始めとする気候変動対策に関連した支出となってきております。
 引き続き、こうしたエネルギーを取り巻く情勢の変化を踏まえ、事業の内容を不断に見直しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
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青木愛#24
○青木愛君 ありがとうございます。
 ただいま大串副大臣からGX移行債のお話もございましたが、政府が令和五年度から十年間で二十兆円、二十兆円規模を確保するとしてGX経済移行債の入札を行っておるものの、実際まだまだ低調との報道もあったところでございます。その理由の一つとして、その資金が石炭火力の延命につながりかねないと海外投資家の懸念がこの投資を控える動きにつながっている、こうした指摘もあるところです。
 政府として、脱炭素の方針、道筋をこのエネルギー需給勘定においてもより明確に示すことが必要だということを御指摘申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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宮沢洋一#25
○会長(宮沢洋一君) 他に御発言はありませんか。
 新妻秀規君。
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新妻秀規#26
○新妻秀規君 早速質疑に入ります。
 まず、小林環境副大臣に中小企業の脱炭素化について伺います。
 環境省では、工場の先端設備の更新や中小企業の省エネ促進を支援するとともに、地域の金融機関、商工会議所などと連携したモデル事業を通じて中小企業の脱炭素経営の普及を図っております。
 こうした支援によって中小企業の脱炭素化は実効的に進んでいると言えるのか、環境省の見解と今後の取組方針を小林環境副大臣に伺います。
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小林史明#27
○副大臣(小林史明君) 我が国の雇用の約七割を支える中小企業が日本全体の温室効果ガス排出量のうち二割程度を占めておりまして、二〇五〇年のカーボンニュートラル実現に向けては、やっぱりこの中小企業を取り残すことなく、脱炭素経営に向けた取組を推進していくことが重要だと考えております。
 一方、今御指摘いただいたように、昨年六月、日本商工会議所の調査では、中小企業の約七割が脱炭素に関する何らかの取組はしていただいているんですが、半分以上がノウハウやマンパワーが足りないというような回答をいただいています。
 環境省としては、こうした状況も踏まえて、中小企業等における省CO2設備投資への補助であったり、あと中小企業向けの脱炭素経営導入ハンドブックの作成、あと排出量の簡易な算定、公表システムの提供であったり、あと支援策を経産省とも連携して実施をしております。さらに、今年度は、バリューチェーン全体の排出量削減に向けて、企業間連携による設備投資への補助も充実をさせる予定です。大企業が取引先に投げかけて一緒に投資をすると、ここをしっかり支援するという形で牽引をしていただくというモデルです。
 また、日頃から中小企業との接点の多い地域金融機関や自治体、商工会議所が連携して、中小企業の脱炭素経営を地域ぐるみで支援する体制を構築するモデル事業を各地で実施しておりまして、モデル地域内の中小企業の意識向上や具体的な削減取組にもつながっていると認識しております。さらに、今年度は、こうした取組を全国に広げるべく、周辺地域に波及させるモデル事業等も実施する予定です。
 宮沢調査会長と私、地元一緒ですけれども、企業さん、やっぱり補助金を使って脱炭素やると省エネになってコストが削減できると。これ、やってみると、ああ、いいんだなということになって、これが将来のスコープ3にもつながっていくということで、非常に行動変容が広がっているというふうに感じていますので、更にしっかりきめ細やかな支援をやっていきたいと思っています。
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新妻秀規#28
○新妻秀規君 是非、企業に寄り添った支援を続けていただきたいと思います。
 続いて、気候変動対策でのリーダーシップの発揮について環境省に伺います。
 日本政府は、気候変動対策として、途上国の支援、また国際交渉でも主導的役割を果たすと掲げており、実際、二〇二一年のCOP26では、二〇二五年までの五年間で、適応支援の倍増を含め、官民合わせ七百億ドル規模の気候資金の支援を表明をし、二〇二三年のCOP28においても、ロス・アンド・ダメージ、損失傷害基金への拠出も開始をいたしました。
 今後、こうした国際交渉上のコミットメントや気候資金の拠出を踏まえながら、気候変動対策における日本の国際的リーダーシップをどのように発揮していく考えか、環境省に伺います。
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土居健太郎#29
○政府参考人(土居健太郎君) お答えいたします。
 我が国は、途上国支援につきましては、御指摘いただきましたように、二〇二一年から二〇二五年までの五年間で適応分野での支出増を含みます官民合わせて最大七百億ドルの支援を表明しており、こちらを着実に実施しておるところでございます。
 その上で、昨年十一月に開催されましたCOP29におきましては、一つ目が、二〇三五年までに少なくとも年間三千億ドルの途上国支援目標が決定されるとともに、二つ目といたしまして、全てのアクターに対しまして、全ての公的、民間の資金源からの途上国向けの気候変動に対する資金を二〇三五年までに年間一・三兆ドル以上に拡大するため、共に行動することを求める旨が決定されております。
 この目標につきましては、能力のある途上国につきましても任意に資金貢献を行うということが奨励されておりまして、我が国といたしましては、今年のCOP30等の場におきましてこうした国に資金貢献を求めていきたいというふうに考えております。
 さらに、我が国は、今年二月に定めました温室効果ガスの目標に基づきます温対計画を決定しておりますが、これに基づきまして、二国間クレジットなど、我が国の技術を生かしながら世界での脱炭素に貢献していきたいというふうに考えております。
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