厚生労働委員会

2025-04-10 参議院 全120発言

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会議録情報#0
令和七年四月十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月九日
    辞任         補欠選任
     塩田 博昭君     竹内 真二君
     猪瀬 直樹君     梅村みずほ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柘植 芳文君
    理 事
                神谷 政幸君
                羽生田 俊君
                三浦  靖君
                森本 真治君
                秋野 公造君
    委 員
                石田 昌宏君
                衛藤 晟一君
                こやり隆史君
                自見はなこ君
                比嘉奈津美君
                星  北斗君
                山田  宏君
                石橋 通宏君
                大椿ゆうこ君
                高木 真理君
                竹内 真二君
                新妻 秀規君
                梅村みずほ君
                山口 和之君
                田村 まみ君
                倉林 明子君
                天畠 大輔君
   国務大臣
       厚生労働大臣   福岡 資麿君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐伯 道子君
   政府参考人
       厚生労働省大臣
       官房高齢・障害
       者雇用開発審議
       官        藤川 眞行君
       厚生労働省健康
       ・生活衛生局長  大坪 寛子君
       厚生労働省労働
       基準局長     岸本 武史君
       厚生労働省労働
       基準局安全衛生
       部長       井内  努君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案(閣法第五七号)(先議)
    ─────────────
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柘植芳文#1
○委員長(柘植芳文君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、塩田博昭君及び猪瀬直樹君が委員を辞任され、その補欠として竹内真二君及び梅村みずほさんが選任されました。
    ─────────────
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柘植芳文#2
○委員長(柘植芳文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省労働基準局長岸本武史君外三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柘植芳文#3
○委員長(柘植芳文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柘植芳文#4
○委員長(柘植芳文君) 労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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石橋通宏#5
○石橋通宏君 立憲民主・社民・無所属の石橋通宏です。
 おとといの質疑に続きまして、議題となりました労安衛法改正案について、今日ちょっと時間も短いので、確認すべき事項を大臣に確認をさせていただいて、今後につながる質疑にできればというふうに思っております。
 まず、前回の質疑でも、前回の脳・心臓疾患、それから精神障害、労災認定基準の見直しについて改めて触れさせていただいて、前回の見直しが、やはりこれまでなかなか労災申請しても認められなかった、でも、新たな要素も加えていただいて、やっぱり適切に、救済すべき方々、認めるべき方々、これを認定していくのだと、その効果、ちゃんと検証して今後につなげてほしいということでも質疑をさせていただきましたが、今回の法案で、個人事業者等の方々を労安衛法、新たに同じ場所で作業する方については位置付けるということにしたわけですけれども、やはりこれだけ個人事業者の方々が多様な場所で、多様な形態で、多様な働き方で働いておられるということ、いろんな状況があり得ると思います。なかなか把握ができない、例えば労働時間が、あっちこっちで働いていただいている、それが通算してどんだけ働いておられるのかも把握できない、分からないということになると、労災認定といったってなかなか基準に合致しない、だから認定されないという問題があるというのを現場の当事者の皆さんからも訴えをされております。
 大臣、改めて、今回個人事業者の方々を一定保護するということであれば、この労災の基準についても、改めて、個人事業者の方々の働き方などの特性といいますか実態を確認をしっかりしていただいて、次なる労災認定基準の見直しの議論のときには、より適切に個人事業者の方々についてもきちんと労災認定がされる、そういった対応をつくっていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
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福岡資麿#6
○国務大臣(福岡資麿君) 過労死などの労災認定については、業務において特に過重な身体的又は心理的な負荷が認められるか否かという観点から判断しております。
 個人事業主といった労災の特別加入者につきましては、労働者と同様に、請求人本人、家族、同一現場で働いていた方からの聴取であったり、メール送受信記録等の関係資料を収集するなどによりまして、勤務実態を可能な限り特定した上で過重負荷や心理的負荷の強度について評価を行ってございます。このため、多様な働き方をしている特別加入者の方々についても現行の労災認定基準において適切に労災認定ができるものと考えておりますが、一方、認定業務が適切になされるかどうかは不断に見直すことが必要だと考えております。
 今後とも、個別の労災認定事例を通じて特別加入者の就労実態を把握した上で、最新の医学的知見も踏まえ必要な対応を行ってまいりたいと思います。
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石橋通宏#7
○石橋通宏君 大臣、答弁の中で、が以降のところが大事なので、そこを是非、もう当事者の方々から、残念ながら現行の基準では本当になかなか実態が反映されない、申請すらできない、申請してもなかなか認定されないという実態、先ほど申し上げたように労働時間の把握ができないとか就業環境の把握ができないとかいろんな実態があるわけですから、当事者の方々からも是非ヒアリングしてください。聞いていただいて、そして実態を把握して、次なる改善、改革に努めていくと。現行法でできるところは是非やっていただきたいと思いますが、そこは強くお願いしておきたいと思います。
 その上で、二点目ですけれども、今回は、資料の一、資料の二、特に資料の二でちょっと図式で改めて確認をしていきたいと思いまして作らせていただきましたけれども、今回は、アスベスト訴訟の判決を受けて、同じ場所で作業する個人事業者等の方々についてはという限定をした形で対象に加えていると。
 おとといもちょっと触れましたけれども、じゃ、同じ場所でないところで作業に従事をしている、同じ発注者から発注を受ける、同じ仕事のね。で、たまたま作業の場所が、その発注者の労働者とか特別な委託者の労働者とか、同じ場所で作業をするから対象にする。いや、でも、たまたま作業する場所が別の場所だったら除外するのか、保護しないのかというと、それはちょっと違うのではないかというふうに思うわけです。
 なぜ今回同じ場所に限定したのか、まず簡潔に確認をお願いします。
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福岡資麿#8
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘ありましたように、今回の改正の契機となりましたのは、令和三年五月の建設アスベスト訴訟最高裁判決において、労働者と同じ場所で作業する労働者以外の方も労働安全衛生法の一部の規定による保護対象であるとの判断がなされたからでございます。
 今回の改正については、この判決の趣旨でありましたり、機械等を現場に持ち込み危険有害な作業を行うことが多く、元方事業者や関係請負人の労働者と同じ場所での混在作業を行うことも多い建設業の一人親方において多くの死亡災害が発生している実態を踏まえ、労働者と同じ場所で作業に従事する労働者以外の方も労働安全衛生法による保護や義務の対象に位置付けることが適当と判断したものでございます。
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石橋通宏#9
○石橋通宏君 これ、訴訟の対象になったのがそうであったから、判決が出たからここだけやりますというね。でも、そうじゃないでしょう、大臣。今もうこれだけ働き方が多様になった、我々かねてから、大臣も筆頭理事のときに我々の質疑も聞いていただいていたと思いますが、本来は労働者であるにもかかわらず、偽装的に請負だったり、偽装的にフリーランスだったり、個人事業者として、使用者責任逃れが横行している。プラットフォームワーカーで、これ明らかに使用従属性がある労働者なのに、プラットフォーマーとして、いや、個人事業者だから自己責任ですと、だから、事故に遭って、でも労災申請すらできない、認定されないと。
 これ改善しなきゃ駄目だと、そちらはそちらでそういう判決も出ているわけですから、それに、実態に即して労安衛法もきちんと、そういう個人事業者の方々も使用従属性があればもちろんのこと、広く命、安心、健康を守るという改革をすべきじゃないですか。なのに、今回はあくまでこの訴訟に限定してそれに応えるということで除外してしまった。
 大臣、別の場所で作業する個人事業者についても、同じ仕事をしていただいていたら守るべきではないのですか。そういう方々が自己責任で守らなくていいというのは、大臣、そんな厚生労働行政でいいんですか。
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福岡資麿#10
○国務大臣(福岡資麿君) 今回、労働者と同じ場所で作業に従事する個人事業者等を法律に基づき保護や義務の対象にいたしましたのは最高裁判決の趣旨や災害発生の状況を踏まえたものでありますが、一方で、労働者と別の場所で作業する個人事業者等を法律に基づき保護の対象とすることにつきましては、仕事を注文する者の管理下にない、労働者とは異なる場所においてまで、かつ労働契約に基づく指揮命令関係もない中で個人事業者等を保護する責任を注文者に負わせることが適当かどうかなどの課題があり、慎重な検討が必要であると考えております。
 もっとも、個人事業者等が労働者とは異なる場所で就業する場合につきましても、注文者が作業場所を指定するなど、注文内容が作業場の安全衛生に影響を及ぼすこともありますことから、労働安全衛生法に基づき、注文者に対して、施工方法、工期等について、安全で衛生的な作業の遂行を損なうおそれのある条件を付さないような配慮が適切に果たされるよう、業所管官庁や関係団体とも連携しながら周知啓発に努めていきたいと考えています。
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石橋通宏#11
○石橋通宏君 本当に、何やら別の場所でやっているからそれは自己責任で自分でやってくださいということではないと思います。
 大臣、現行法、今回の改正法も含めて、できるだけそういった個人事業者の方々についてもきちんと命、安心、安全、健康が確保されるような形をやっていただきたいし、今回の改正でもなお足らざるところについては次の見直しできちんと検討した結果としての対応をやっぱりやるべきだというふうに強く思います。
 大臣、資料の二の下の右のところ、これが今申し上げているところなんですけれども、同じ注文者からの発注において、左のところはこれは政府が説明している混在作業で、今回そこに個人事業者を入れると、混在作業と認めるということですけれども、別の作業場でやっていました、でも同じ注文者からの発注です、関係請負人もいます、そこの労働者もいます、これも混在作業だろうと思うわけですよ。
 だから、同じ注文者であれば、そこも同じ機械を使ったり同じことをやっているので、そこも混在作業として注文者には一定きちんとした義務が課せられるべきだと思いますけど、それは違いますかね。
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岸本武史#12
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 配付いただきました資料二の右側の別の作業場という箱でございますが、ここには左側にある注文者がこの現場にはいないという前提であろうかと思います。そういたしますと、この別の作業場という現場における仕事を、注文者はそこにはいなくて全部を関係請負人に請け負わせている状態と思われますので、いわゆる分割発注について定めております三十条第二項という規定が適用される場面であろうかと思います。
 この別の作業場において二以上の請負人の労働者が作業を行う場合において、左側の注文者はこの右側の現場におります関係請負人の中から連絡調整等の措置を行う者を指名をしなければならず、指名を受けた者は当該措置を実施する義務を負うと、こういう仕組みになっております。
 さらに、今回の改正案では、指名を受けた者が行う連絡調整の措置の対象、これは現在は雇用労働者に限られておりますが、個人事業者が新たに含まれるように措置をする内容を含んでおりまして、そのような形で対応するようにしているところでございます。
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石橋通宏#13
○石橋通宏君 分割発注という、そこで一定対応ができるのではないかという御説明だったと思います。
 それは是非改めてきちんと整理をして今後指導もしていただければなというふうにも思いますが、今の参考人の説明だと、これあくまでその関係請負人がいて、個人事業者も一緒に作業をしているときに混在作業としての対応がという説明だったと思います。それが関係請負人の労働者がいない場合、つまり関係請負人、個人事業主が自ら別の場所で単独でやるような場合には今回は対象にならないということだと思いますが、そういう理解ですよね。
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岸本武史#14
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 御指摘の別の作業場の方に労働者が存在せず個人事業者のみが単独で作業をしている場合には、いわゆる複数の会社の労働者や個人事業者の混在ということ自体が生じませんので、その間の連絡調整の措置を義務付ける今回の規定の対象とはならないものでございます。
 ただし、一方、注文者と個人事業者との関係は、場所が離れておりましても注文者の責務に関する規定がございまして、関係請負人の対象について、そのような場合についても注文者が配慮の責務を負うことは同じでございます。
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石橋通宏#15
○石橋通宏君 ただし以下のところが極めて大事だと思いますので、また今回の法を契機にしっかりそこのところも発注者の責任を確認していただいて、今後の指導を徹底して、個人事業者の方々についてもきちんと労働安全衛生上の保護が及ぶような形で是非やっていただきたいし、できないところは重ねて次なる見直しに向けてしっかりと現場の状況を確認をいただいた上で次の検討につなげていっていただきたいということを、大臣、是非お願いしておきたいと思います。
 その上で、前回もちょっと触れさせていただきながら深掘りできませんでしたが、高年齢労働者の労働安全衛生上の対応について、今回努力義務を課すということで対応していただいたわけですが、まず、資料の三、大臣、これも大臣も重々お分かりのとおり、この間、政府は国の方針として、もちろん現場からのニーズということもあるんでしょうけれども、六十歳超え、古くは五十五歳超えだったかもしれませんが、六十歳超えの就労継続、高年齢労働者の就労継続を段階的に促進をしてきました。事実ですね、大臣。
 段階して促進をしてきた。今はもう七十歳まで御希望されれば就労継続、これは努力義務、もう前回お願いをして、そのための環境も整えてきたわけですけれども、資料の四にありますとおり、この段階的な就労継続措置の努力義務化、義務化、これを踏まえて、これだけ高年齢雇用、日本は本当に六十歳超えの方々が皆さん本当に頑張って、現場、就業継続をしていただいているわけです。ところが、資料の五にあるように、高年齢雇用が促進をされる、残念ながら労働災害が大きく増加をしてきています。
 大臣、これは昨日今日分かった話ではないんです。このトレンド見てください。高年齢雇用を推進してきた、高年齢者の雇用が継続が増える、そこで労働災害の増加はもうずっとこの間増えてきた。とすれば、この高年齢者の実態、状況に即したこの労働安全衛生上の事業主に対する義務というのは本来もっと早くやっておくべきではなかったのかということを改めて言う、なぜ今までやらなかったのか。
 大臣、もう一度そこはちゃんと説明してください。
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福岡資麿#16
○国務大臣(福岡資麿君) 厚生労働省といたしましても、高年齢雇用の進展状況等も見ながら、必要と考えられる施策を検討し、取り組んできたところでございます。
 令和元年度には、事業主の七十歳までの就業確保措置の努力義務化の検討に当たり、併せて必要な安全衛生対策についても検討し、高年齢労働者の安全と健康確保に関するガイドラインを通達により策定いたしますとともに、令和二年度にはエイジフレンドリー補助金を創設して、事業者による取組への着手、定着を図ってきたところでございます。
 今般、これまでの対応も踏まえながら、まずは現在ガイドラインにより求めているような対応を事業者の努力義務としながら、厚生労働省において、労働災害の発生動向を踏まえた必要な取組についての事業者への情報提供であったり対策の好事例の横展開、補助金などによる支援を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
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石橋通宏#17
○石橋通宏君 今大臣、ガイドライン等を触れられましたが、資料の六を見てください。皆さん、エイジフレンドリーガイドライン、御存じでしたかね。現場では多くの皆さんが知らないと。エイジフレンドリーガイドラインを知っている、これ厚労省調査ですけれども、二三%にとどまっています。大臣、とどまっていますね。高年齢労働者に対する労働災害防止対策に取り組んでいるはもっと少なくて一九%。これだけです、大臣。
 この現状を見て、厚生労働省として十分取り組んできたって言えますか。言えないでしょう。だから、もっと早く、せめてまずは第一段階、努力義務からというのであれば、十年前には努力義務にしておくべきだったんじゃないですか。
 これ、ちょっとこの調査結果、びっくりするんですけど、この下のところ、高年齢労働者の労働災害防止対策に取り組んでいない理由、必要性を感じない、二三%。自社の六十歳以上の高年齢労働者は健康である、半分。これ何の根拠に基づいて、企業の皆さん、いや、うちの労働者は健康だからと、だから必要ないんだと。これ、根拠はあるんですかね。
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岸本武史#18
○政府参考人(岸本武史君) お答えいたします。
 御指摘のとおり、令和五年度労働安全衛生調査によれば、高年齢労働者の労働災害防止対策に取り組んでいない理由について、四八・一%の事業場が自社の六十歳以上の高年齢者は健康であると回答していることは御指摘のとおりでございます。
 一方で、客観的には、高年齢労働者は若年世代と比べまして労働災害の発生率が高くなっており、災害が起きた際の休業期間も長い傾向にございます。これは、災害による労働災害リスクに加齢による身体機能の低下など高年齢労働者の特性に起因するリスクが付加されていることによるものと考えております。
 このため、自社の高年齢労働者は健康であると考えていただいている事業場におきましても、まずはリスクアセスメントなどによりまして高年齢労働者の身体機能の低下や、労働災害、ヒヤリ・ハット事例等の現状を把握していただき、自社の高年齢労働者の労働災害発生リスクを認識していただくことが重要でございます。
 法案が成立をいたしましたら指針を新たに定めてまいりたいと考えておりますが、その中でもリスクアセスメント等による現状把握の実施などを盛り込んで周知、指導に努めてまいりたいと考えております。
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石橋通宏#19
○石橋通宏君 つまり、高年齢労働者の実態と少なくともこの調査結果に表れている企業の認識は違うということでしょう。やっぱり正しく認識をされていないということ。それ、ためにする議論なのか知りませんよ、何らかの根拠あるかどうか。ただ、やっぱりこれが現実なんですよ、大臣。
 だから、本来であれば、高年齢雇用の就労継続の促進、政府がもう二十年やってきた、それに伴う措置をもっと早くから義務を課しておくべきだったし、今回は本来であれば義務化すべきではなかったのかというふうに強く思うわけです、大臣。だから、今回、段階を追っていって努力義務にとどめてしまったこと、既にこれだけの労働災害が起こっている、時に本当に深刻な事態も起こっている、しかし厚労省の歩みが極めて遅いということについては、大臣、これは一定責任を感じられた方がいいと私は強く思います。
 改めて、この努力義務を、今回は私は不十分だと思いますけど、努力義務を課す。高年齢雇用の労働者の実態、特に今、六十五歳以上の方についても希望されれば就労継続、努力義務を企業にお願いしている。六十歳超え、六十五歳超え、七十歳近くの方々、いろんな状況がありますから、そこをしっかりと現場からのデータきちんと集積いただいて、そして実態を把握した上で、そしてできることはやってほしいし、で、今後の次なる改正に向けての議論の中では、私は、是非、努力義務から義務化をして命を守るんだということを大臣にやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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福岡資麿#20
○国務大臣(福岡資麿君) 御指摘いただきましたように、今回その努力義務を課した後、引き続き現場の実態をよく見ながら必要な対応を検討していくということは委員御指摘のとおりだというふうに思います。
 今回義務化まで至らなかったのは、加齢による身体機能の低下等は個人によって大きなばらつきがございますし、また、業種や業態によって作業による労働災害リスクも安全な作業の実施のために求められる身体機能等も様々でございます。したがって、高齢者の労働災害を防止するために必要な取組はおのずから異なりますから、事業者に対して一律で特定の措置の実施を義務付けることができるかどうかについては検討を深めていく必要があるというふうに考えてございます。
 ですから、今回、その努力義務化をした上で、先ほども言いました、新たに指針を定めて、そして好事例を横展開する、そういった取組もしますとともに、御指摘いただきましたように現場の実態しっかり見ていきたいと思います。
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石橋通宏#21
○石橋通宏君 なので、大臣が今言い訳めいた説明されたことは二十年前にやっておくべきだったでしょう、十年前には少なくとも。だって、もう二十年間促進しているわけですから。実態としてそんなことはもっと早くやっておかなきゃいけなかったのが、厚労省の対応が遅れた結果、残念ながらいろんな労働災害が起こって拡大をしてしまっているという事実、これは是非改めて反省も含めて認識をいただいて、今後の対応をしっかりやっていただきたいということを重ねてお願いしておきたいと思います。
 最後に、今回いろいろ、個人事業者の方々への対応、そして今の高年齢雇用者の方々への対応、重要な改善があるわけですけれども、これしっかりやっていくためには、これはもう本当、徹底的に違反取り締まってくださいよ、しっかりやっていただかないところは。
 おとといもいろんな議論ありましたけれども、労働基準監督官、改めて大臣、いや、もう大臣、重々認識をされていると思いますが、資料の七、日本はいまだに国際比較をしてもこんだけ少ないんですよ、労働基準監督官が、こんなに。大臣、ILOが示している労働基準監督官の先進国の適正な数、何人か御存じですよね。知っている、知らないでお願いします。
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福岡資麿#22
○国務大臣(福岡資麿君) ILOが、日本のような先進工業市場経済国では労働監督官一人当たり最大労働者数一万人とすべきとしているというふうに承知しています。
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石橋通宏#23
○石橋通宏君 大臣、それできていますか。これずっと、僕も十五年、議員になって最初から一貫してこのことを指摘しています。
 で、これ、資料の八で改めて確認をしています。厚労省にこれ聞くと、いや、基準監督官もこの間増やしてきたんですよ、財務省と交渉してと言う。確かに数はちょっとずつちょっとずつは増えています。でも、見てください。グラフの②でずっと示している対労働者比、これ〇・〇〇六%でずっと変わっていないんです。全然変わっていないんです。だって労働者増えていますからね、就労者数が。
 大臣、これ見てどうですか。全く増えていないんですよ。つまり、労働基準監督官、監督の強化、ずっと言われていながら、これ与野党で言ってきた、でも実質は全然増えていないんです。特に高齢者が増えてきた、でもその対応が全然できていないという実態。大臣、これ見たら、改めて大臣の決意として、労働基準監督官、今回の法改正にも合わせてもう抜本的に数増やして、質も増やして、対応増やしていかないと、労働者の命、安心、安全、健康、守れない、そう思われたら、大臣決意して、これから是非それは自分の使命に懸けてやると言っていただけないですか。
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福岡資麿#24
○国務大臣(福岡資麿君) これまでも厳しい定員や財政的な制約がある中で増員に努めてきたところです。委員の御指摘もありますので、しっかりそこは引き続き必要な体制が組めるように取り組んでまいりたいと思います。
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石橋通宏#25
○石橋通宏君 時間が来たので終わりますが、大臣、それは我々もみんなで応援しますから、是非闘ってください。よろしくお願い申し上げて、質問を終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。
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森本真治#26
○森本真治君 立憲民主党の森本真治でございます。石橋委員に続いて質問させていただきます。
 今回の審議に当たって、私のところにももう様々な多くの皆様から御意見が寄せられております。もちろんこの法案の改正内容はそうなんですけれども、やはりこの労働安全ということに対しての、やっぱり働く皆さんのいろんな課題ということがいまだに多く山積しているということでございます。私も、地元、いろんな現場をお邪魔することが多くて、企業であったり、また工場であったり、特に私、広島でございますので、製造業、たくさんの皆さんが働いている中で、やっぱり意見交換をする中でも、例えば組合の皆さんなどもそうなんですけど、やっぱり一番に取り組んでいらっしゃるのはこの労働安全の取組ということですね。
 厚労省さんとしても、今回の改正などもそうですが、労働災害の減少に向けて様々な取組をするということでございますが、やっぱり働く皆さんのことを考えると、やっぱりこの労働災害ゼロですね、労働災害撲滅ということに向けてやっぱり不断の取組ということが求められておるわけでございます。
 その中で、様々な時代の変化の中で、例えば働き方の多様化ということはもうこの間も議論があって、新たな課題も出てくる。そして、例えば、後ほど触れさせていただきますけれども、気候変動などによって、非常に、新たな課題に対してもしっかりと取組もしていかなければならないということでございます。制度的な体制の構築ということはもちろんでございますが、もう直近の、現下の課題に対して今すぐにでも取り組んでいかなければならないことも多々あるということだというふうに思います。
 その中で、まず、ちょっとこれ全体的な話として伺いたいと思います。今、政府として、厚労省さん、第十四次の労働災害防止計画というものを策定されて、今その取組をされているわけでございます。二〇二三年からということで五年間の計画でございますが、これ、具体的なやっぱり重点項目、目標を立てられて、その目標についてしっかりと進捗を管理しながらやっていこうということだというふうに思うんですが、私、二〇二三年のその結果というのは手元にあるんですが、ちょっとまだ昨年度のは、まだ三月に終わったばっかりで数値などもまだ出ていないかもしれませんけれども、この災害防止計画に基づいた今の取組の進捗状況などについて今どのように認識をされていらっしゃるのかということからお伺いしたいと思います。
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井内努#27
○政府参考人(井内努君) 令和五年度から始まりました第十四次労働災害防止計画におきましては、労働安全衛生を取り巻く現状を踏まえ、八つの重点事項を定め、それぞれ具体的な取組を推進しております。
 例えば、重点項目のうち高年齢労働者の労働災害防止対策の推進につきましては、エイジフレンドリーガイドラインに基づく高年齢労働者の安全衛生確保の取組を実施する事業場の割合を二〇二七年までに五〇%以上とすることを目標としております。二〇二三年実績では一九・三%となっており、更なる対策の推進が必要な状況と考えております。
 このため、エイジフレンドリーガイドラインのポイントをまとめたリーフレットの作成やエイジフレンドリー補助金の一体的な周知により、計画期間中に目標達成に向けて取組を推進していくつもりでございます。
 また、重点事項のうち労働者の健康確保対策の推進のメンタルヘルス対策につきましては、メンタルヘルス対策に取り組む事業場の割合を二〇二七年までに八〇%以上とすることを目標としております。二〇二三年実績では六三・八%となっており、更なる対策の推進が必要な状況となっております。
 このため、産業保健総合支援センターや地域産業保健センターにおける対応の充実強化、働く人のメンタルヘルスサポートのこころの耳の充実、労働者等からの電話、メール、SNS相談ニーズに対応できる体制整備等によって、計画期間中の目標達成に向けて取組を推進していくつもりでございます。
 さらに、今回の改正法案におきましては、高年齢労働者の労働災害防止に必要な措置の実施を事業者の努力義務化、労働者数五十人未満の事業場におけるストレスチェックの実施の義務化などの内容を盛り込んでいるところであり、これらの対策の強化により、第十四次労働災害防止計画に掲げる重点事項のより一層の推進に資することとしております。
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森本真治#28
○森本真治君 なかなかこの目標に向けて、達成が例えば危ぶまれるようなところについて強化をしていくというようなお話もあったのかなというふうに思います。
 また、もう一つちょっと確認したいのは、その一方で、これ五年間ではあるんですが、やっぱり今この状況というのは刻一刻とやっぱり変わっていくようなこともあれば、新たないろんな声がやっぱり寄せられてくる中でいうと、そこは柔軟にやっぱり目標などについても追加をしていくとか、そのようなこともやっぱり不断に積極的に取り組んでいく必要もあろうかというふうに思うんですが。
 例えばこの重点項目などについて、やっぱりもっと強化をしなければいけないところが新たに出てきたときなどは、積極的にそれらの項目も組み込んでいきながら取組やっていく必要もあろうかと思うんですが、そのことについてもお伺いしたいと思います。
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井内努#29
○政府参考人(井内努君) 第十四次労働災害防止計画、これにつきましては五年単位での計画ということでございますが、これにつきましても、一旦決めてしまえばそれで終わりということではなく、労働政策審議会等におきましても、中間報告等、今後の対応というのも議論をしていただいております。
 議員御指摘のように、新たな対応が必要な事項等がございましたら、そういった中での議論を踏まえましてどのような対応ができるかということは考えてまいりたいと思います。
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