農林水産委員会

2025-06-03 参議院 全180発言

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会議録情報#0
令和七年六月三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     永井  学君     進藤金日子君
     竹内 真二君     高橋 光男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         舞立 昇治君
    理 事
                上月 良祐君
                佐藤  啓君
                山下 雄平君
                田名部匡代君
                舟山 康江君
    委 員
                進藤金日子君
                滝波 宏文君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                山本佐知子君
                徳永 エリ君
                羽田 次郎君
                横沢 高徳君
                窪田 哲也君
                高橋 光男君
                松野 明美君
                紙  智子君
                寺田  静君
   国務大臣
       農林水産大臣   小泉進次郎君
   副大臣
       農林水産副大臣  滝波 宏文君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       山本佐知子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        西村 尚敏君
   政府参考人
       内閣官房新しい
       資本主義実現本
       部事務局次長   馬場  健君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  宮浦 浩司君
       農林水産省大臣
       官房統計部長   深水 秀介君
       農林水産省消費
       ・安全局長    安岡 澄人君
       農林水産省農産
       局長       松尾 浩則君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案(閣法第四五号)(衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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舞立昇治#1
○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、竹内真二君及び永井学君が委員を辞任され、その補欠として高橋光男君及び進藤金日子君が選任されました。
    ─────────────
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舞立昇治#2
○委員長(舞立昇治君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長馬場健君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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舞立昇治#3
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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舞立昇治#4
○委員長(舞立昇治君) 食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。小泉農林水産大臣。
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小泉進次郎#5
○国務大臣(小泉進次郎君) おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
 食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主な内容を御説明申し上げます。
 生産資材・原材料価格の高止まりなどの中で、食品等の持続的な供給を実現するためには、持続的な供給に要する費用を考慮した価格形成を促進するとともに、農林漁業と食品産業との連携強化を始めとする食品産業の持続的な発展に向けた事業活動を促進することが必要であります。
 このため、食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進と食品等の取引の適正化のための措置を強化するため、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主な内容につきまして、御説明申し上げます。
 まず、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律の一部改正であります。
 第一に、法律名を食品等の持続的な供給を実現するための食品等事業者による事業活動の促進及び食品等の取引の適正化に関する法律に改めます。
 第二に、食品等事業者が、農林漁業者との連携強化を図る取組などを行おうとする場合には、これらの計画について農林水産大臣の認定を受けられるものとし、認定を受けた食品等事業者には株式会社日本政策金融公庫による貸付けの特例などの措置を講ずることとしております。
 第三に、農林水産大臣は、取引の相手方から持続的な供給に要する費用等の考慮を求める事由を示して取引条件の協議の申出がされた場合には、誠実に協議に応ずることなどの飲食料品等事業者等の努力義務を定めます。また、これらの措置に関し、判断の基準となるべき事項を定め、当該基準に照らして必要に応じ、指導及び助言、勧告及び公表などの措置を講ずることとしています。また、指定飲食料品等を対象に、農林水産大臣は、その持続的な供給に要する費用に関して参照すべき指標の作成、公表などを行う団体を認定できることとしております。
 次に、卸売市場法の一部改正であります。
 中央卸売市場及び地方卸売市場において、その開設者が、指定飲食料品等の持続的な供給に要する費用に関して参照すべき指標などを公表することとしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び主な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますよう、お願い申し上げます。
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舞立昇治#6
○委員長(舞立昇治君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上月良祐#7
○上月良祐君 茨城県選出の上月でございます。大臣と初めてのこの質疑になりますが、農水委員会で、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 食料システム法は誠に画期的な法律であります。法案作成に携わった方々、そして、審議に対応されておられる大臣始め役所の皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。
 実はほんの三、四年前のことなんですが、党本部における議論で価格転嫁の重要性を私は指摘したことがありますというか、何度も指摘しました。当時の農水省の答弁は、これは民民の取引なので役所としては意見を挟めませんと、手を出すことはできませんといったものでした。それでは農家は支えられないと強く指摘しましたが、この法案を見ると隔世の感があるというふうに思います。そのときのことはうそのような感じすらいたします。でも、本当のことだったんです。つい最近のことです。
 小泉大臣とは、実は大臣になられる直前まで、新しい資本主義実行本部のPTにおいて座長と事務局長として一緒に働かせていただきました。その議論の中で沖縄の宮崎政久先生が指摘されたことが私、強く頭に残っております。それは、労働の価値あるいは備えへの価値といった、場合によって見えにくい価値を正しく評価して価格に表すことの重要性というお話でありました。そのことはしっかり取り込んで提言にもしたところであります。
 農家が採算割れの価格で販売し続けなければいけない状態は、まさしく労働の価値を正しく評価してこなかったことにほかなりません。また、そのままでは食料を作る農家はいなくなってしまうわけであります。産地を維持するという食料安全保障の備えへの価値をしっかり見据える必要があるというふうに思います。
 食料システムという言葉はみどり戦略で初めて出てきた言葉で、概念でありますけれども、いわゆるサプライチェーンというものが産地から消費者に届けるところまでを対象にしているのと比べて、食料システムはより深く消費者の考え方や行動まで対象にしている点で少し違いが、少しだけど大きな違いがあるように感じます。法文で言えば、生産から消費に至る各段階の関係者の有機的な連携というところなのかなと思います。
 この自由主義経済の中において、まあ大変珍しいというんでしょうか、価格の下支え効果を持つこの食料システム法案の、しかもデフレからインフレに変わりつつある今の時代における意義について、大臣にお伺いしたいと思います。
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小泉進次郎#8
○国務大臣(小泉進次郎君) 上月委員と私は、今御指摘いただいたように、私が座長で、上月先生が事務局長をやっていただいて、デフレからインフレの中で、しっかりと働く人が報われる、そういった状況に持っていこうという取組をやっていたので、まさにこの法案はその一環としても非常に大きな意義を感じています。
 約三十年にもわたりデフレの状況が続いてきた中で、国民の生活に欠かせない農産物や食品の価格は、多くの品目が物価の優等生と言われるよう大きな変化もなく推移してきた結果、このぐらいであるべきといった値頃感が根強く定着してきました。他方、こうした状況が約三年前から円安の進行等により一変したため、政府では、現在、賃上げと物価上昇の好循環の実現を目指すよう官民で協力して取り組んでいますが、生活に密着した農産物や食品ではこの値頃感が非常に強く、肥料、飼料等の資材価格の高騰の中でも価格転嫁が十分に進まず、食料の持続的な供給に懸念が生じていました。
 昨年、食料安全保障の確保を最大のテーマとして食料・農業・農村基本法が改正され、これから国内の農林水産業、食品産業の事業基盤を強化していかなければならないわけであります。食料の持続的な供給を実現していくため、食料システム全体で費用を考慮した価格形成を促す、この法案はその第一歩として大きな意義があるのではないかと考えております。
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上月良祐#9
○上月良祐君 ありがとうございます。
 食料システムというシステムなんですけれども、私は人間社会におけるペケペケシステムというのを余り信用していないんです。ITのシステムとかは別ですよ、もちろん別なんですけれども、結局のところ、食料システムとかって格好よく言っても、何かが勝手に動き出すわけではないんだと思います。有機的な関係者の連携というのは、結局は話合いやコミュニケーションが必須でありまして、それはまあ極めて人間による人間的な、論理だけではない、データだけではない、感情的な面も含めた活動の産物だというふうに思います。そういった食料システムをつくり上げていかなければいけないということなんだと思います。
 是非、大臣には、この食料システムがちゃんとうまく動いていくような関係者の御尽力というんでしょうか、もちろん行政や政治はその先頭に立たないといけないと思いますが、そういうふうに御配慮あるいは御差配を是非お願いしたいというふうに思っております。
 続いて、宮浦総括審議官に何点か伺いたいと思います。
 私は、実は茨城県庁で総務部長、副知事をやっているときに宮浦さんと一緒に働かせていただいたんです。茨城県に課長級、次長級で来られて、部長までなられて、まあ大変やや難しい時代にあった茨城県農政を宮浦さんが一変させてくれたというか、本当に土台をつくってくれた方なんです。私、本当に尊敬もいたしております。その宮浦さんがこの難しい課題に、ここまで持ってこられたという、その間の努力もずっと見ていまして、本当に感謝をいたしているところであります。
 それで、まず、何点かあるんですが、一点目で、米の価格高騰が今非常に課題になっております。小泉大臣が今備蓄米の低価格での早急な流通に一生懸命取り組んでいただいているところでありまして、本当に感謝を申し上げたいと思います。
 そのような中、この本法案は、価格の底割れを防ぐ、下支えをするという法案でありますので、基本的に価格高騰を抑えるという機能はないのかなというふうに思っているんですが、そういう理解でいいのかどうか。
 ただ、そうであったとしても、食料システムだから、流通関係者、流通の事業者を含め、価格高騰への間接的な効果といったようなものは何か期待できないものなのか、そういう点についてちょっと教えていただきたいと思います。
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宮浦浩司#10
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。
 この法案では、費用などを示して協議の申出があった場合に誠実に協議することなどを努力義務として、必要に応じて指導、助言、勧告、公表などを行うことによりまして、コスト割れでの供給を抑止しようとするものでございます。基本的にはこの価格高騰を抑止することを想定したものではございません。
 他方で、米、野菜などを候補といたします指定品目につきましては、生産、製造、加工、流通、販売の各段階を通じましてコストの指標を公表するということにいたしてございます。この各段階でどれだけのコストが掛かっているのか、あるいはどれだけのマージンを取っているのかといったことも明確化してまいります。
 こうした措置を通じて、各段階の関係者に対しましては、そのコスト削減努力が十分に行われているのか、あるいはいたずらにその過大なマージンを取っていないか、こういったことも見えることになりますので、一定の抑止効果は生じ得ると考えてございまして、御指摘の価格高騰への間接的な効果というのは一定程度は期待されるのではないかと考えているところでございます。
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上月良祐#11
○上月良祐君 ありがとうございます。
 そういう効果はあるんだと思いますので、しっかり、やはり関係者でよく話をしていただくとか、そういうことを是非よろしくお願いしたいと思います。
 続きまして、もう一点、済みません。需給バランスが完全に崩れた状態では、幾らこんだけコストが掛かっているんだというふうに言ったとしても、消費者にも小売店にも響かないというんでしょうか、ふうになってしまうんじゃないか、買いたたかれてしまうような状況になるんじゃないかというふうにちょっと感じます。
 そうすると、この法案による合理的な価格形成の前提には、需要に応じた生産ということがやっぱりベースにあるんでしょうか。ならば、農家としては、マーケットの情報とか需給の見通し等を踏まえておく必要がありますし、そのための手だてを考えて、自ら考えて、情報を取って作付けするか、JAのような協同組合、その部会等を通じて対応するといったような取組が前提にないと、それなしに勝手に作っても、この法案があるから支えがあるんだといっても実際には機能できないような場面になるんじゃないかと思うんですけど、その点について教えていただきたいと思います。
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宮浦浩司#12
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、この法案は万能の特効薬ではないというふうに考えてございます。食料の価格形成、需要に応じた生産を推進するために、需給事情と品質評価を基本としながらも、今回は、コスト割れを抑止するためにこの基本を補完して費用を考慮することを促すという考え方でございます。
 仮にその需要に即さない食料を供給したとしても消費者から顧みられることは期待できませんし、この法案を通じて幾ら費用を考慮した価格形成を行ったとしても、関係者の経営のプラスになることは想定し難いと考えてございます。このため、価格形成の基本、つまり需要に応じた生産の前提がなければ、この法案による費用の考慮も関係者の支えにはなり難いのではないかと考えているところでございます。
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上月良祐#13
○上月良祐君 需要に応じた生産をしないと売れないとか値が付かないというのは、農業だけではないんですね。世の中のもの全て、当たり前ですけど、そういうことなんだと思います。ただ、農業の場合は、天候が関わったり、種のその仕入れがあったり、時間が掛かったり、自由自在に作れないということもあるから、そこが難しいということはあろうかと思います。
 なので、そのことを考えながら、やはり価格転嫁はしかしちゃんとしていって産地を支えないといけないということでありますので、これは重要な、何というんでしょうか、ツールであり、重要な法案ではあるんですけれども、これだけに頼るんじゃなくて、全体のことをよく見ながら是非やっていっていただきたいというふうに思っております。万能ではないという言葉はおっしゃるとおりだと思うんで、重要ではあるし、物すごく画期的な法案ではありますけれども、そういう面も考えて、我々も意識していかなければいけないんだというふうに思います。
 それから、お花のことなんですけどね、フラワー、花卉のことなんですが、私、そっちの方も一生懸命やっていまして、これは食品ではないんですけど、同様に、温暖化もあって気候の変動もあって、計画的な供給、それも難しいし、価格転嫁も大変大きな問題になっておりまして、この法案が花卉のようなもの、そういうものをどういうふうにカバーしているか教えてください。
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宮浦浩司#14
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。
 この法案でございますが、食料安全保障を柱といたします食料・農業・農村基本法に基づきまして、食料の持続的な供給を実現するための措置として講じてございます。したがいまして、食料を主眼としたところでございます。
 改正の主要事項でありますその努力義務などの措置につきましては、御指摘のとおり、花卉には適用はされないといったところでございますが、取引実態調査というものを行うこととしてございます。これは花卉を含めて対象としてございまして、生産、集荷、流通、販売の各段階でどういった取引が行われているのか、あるいは取引条件に関する協議はどのような実態にあるのかなどを調査することといたしてございます。
 取引実態調査の結果によりましては、調査に基づく措置といたしまして、法律上、指導、助言ですとかガイドラインの策定などの措置も講ずるということといたしてございますので、花卉につきましては、関係業界の協力もいただきながら、取引実態調査を通じてコストの実態を把握し、取引の適正化の課題を明確化していきたいというふうに考えているところでございます。
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上月良祐#15
○上月良祐君 ありがとうございます。
 何というんでしょうか、部分的に適用されるということでありまして、これ、価格の転嫁、価格の下支え、農産物全体に重要なことでありますので、是非適切な運用をお願いしたいと思います。
 続きまして、内閣官房の馬場さんにお聞きしたいと思います。
 この法案を準備するために、農水省では、消費者や流通の関係者、あるいは生産者、様々なステークホルダーに入っていただいて協議会でいろいろ議論をしてきたんですね。それで、私も、議事概要は公開されていますので、経産副大臣の頃からずうっとこれ見続けてきました。どんなふうに議論が流れているか、これとても重要なテーマだと自分で思っていたので、もうつぶさにフォローをしてきたんです。
 その中では、やはり消費者側の理解を得るということが本当に大切だということをつくづくそこの発言を見て感じておりました。やっぱりできるだけ安く買いたいんだと、あるいは価格が上がるんだから付加価値も上げてほしいといったような意見が強かったと思います。これ、もっともなことだと思うんです。
 それで、価格転嫁を進めていくためには、先ほど申し上げたような、農業の中で努力しないといけないことは大きいと思うんですが、それだけでもやっぱり駄目で、やはり農業以外のこと、特に賃上げと価格転嫁、所得の改善、これがないと、今のような年明け以降大幅に悪化している実質賃金の状況では、これ幾ら価格転嫁といっても消費者の理解というのはなかなか得られない、価格転嫁の出口を産業側から見付けていくというのは難しい面があろうかというふうに痛切に感じております。
 三十年余り価格破壊と賃下げを繰り返してきたわけですよ、我々は。今回は、政府を挙げて賃上げと価格転嫁、正確に言うと価格転嫁と賃上げだと思うんですけど、それをしっかりやっていかなければいけないというふうに思います。
 特に、資料でお配りしたんですが、ちょっと見ていただきたい。この青い線が、棒グラフが上から下にずらずらっと並んでいるものなんですけれども、これは公的需要が都道府県GDPに占める割合であります。
 一番下にあるのは東京都、やはり東京都で、民需が強いわけです、九〇%以上民需なわけです。全国平均は約二六%、まあ四分の一ぐらいですよ。GDPの四分の一が公的需要、GDPの四分の三が民間需要なんです。
 しかし、この公的需要というものは百五十兆ありまして、これとても重要なんですね、賃上げと価格転嫁を進めていくためには。特に、上の方の県、一番高い高知県、沖縄、鳥取、四〇%内外のところなどは、僕の感覚では、茨城は一七・四%なんですけど、官公需頼み、公的需要頼みというのはとても大きいんですよ、私の実感では、現場回っている実感では。
 一七・四%でもそれだけ高いということはですよ、四〇%内外のところというのはもうほとんど官公需しかないぐらいの感覚、感覚ですけどね、じゃないかというふうに思っておりまして、そういう意味では、公的需要、官公需のことも含めて、そこをしっかりやっていっていただかないといけないと思うんですが、馬場次長に、御見解といいますか、取組を教えてください。
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馬場健#16
○政府参考人(馬場健君) お答え申し上げます。
 賃上げの大きな流れへのサポートということでございます。
 御案内のとおり、本年の春季労使交渉におきます賃上げでございますが、連合の集計によりますと、全体で五・三二%、中小組合で四・九三%の賃上げとなってございまして、昨年同時期を上回る高い水準となっておるところは御承知おきいただいているとおりでございますが、御指摘いただきましたとおり、他方、本年三月の実質賃金でございますが、物価上昇率が名目賃金の伸びを上回り、前年比マイナス一・八%となっておるわけでございます。
 政府といたしましては、石破総理も申し上げておりますとおりでございますが、賃上げこそが成長戦略の要との認識の下、二〇二九年度までの五年間で、日本経済全体で持続的、安定的な物価上昇の下、実質賃金で年一%程度の上昇を定着させ、大臣も申されていましたとおり、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現することといたしております。
 このため、中小企業・小規模事業者の賃金向上推進五か年計画に基づきまして、中小企業・小規模事業者の経営変革の後押し、また賃上げ環境の整備に政策資源を総動員してまいります。
 賃上げを全国津々浦々に波及すべく、また、御党、自由民主党の新しい資本主義実行本部から頂戴いたしました提言もしっかり踏まえながら、具体的には、先生御指摘のとおり、官公需をしっかり含めながら価格転嫁、取引適正化を徹底する、また、生産性の向上、事業承継、MアンドA、買収と合併などの経営基盤の強化、人材の育成と処遇改善など、施策パッケージと私ども申しておりますが、政府一丸となりまして全力で取り組んでまいりたいと考えてございます。
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上月良祐#17
○上月良祐君 ありがとうございました。
 公的需要の役割を本当によく見ていただきたいと思うんです。特にローカルの場合は、さっきの絵にありましたように、大きな効果があります、依存度がありますので、そっちは民間需要が少ないんですよ。だから、今政府は民間にはかなり厳しくお願いをしておられますけれども、それはそれで結構なことです。それで一定の効果を創出しつつあるのも事実です。しかし、むしろその前に、公的需要、官公需。
 その中に一つ、診療報酬とか介護報酬というのも、六百兆の中の五十兆ですよ。それは、公的需要の中に大きな需要がありまして、例えばその中に食事療養費みたいなものが入っているわけですよ。今、お米も例えば病院とかには安いのしか出せないと、つまりそれは食事療養費が価格転嫁できないわけですから。だから、そういうものも全部つながっているので、ちょっと官公需が引っ張ってもらう、公的需要が引っ張ってもらわないと、それは農産物の価格転嫁にも大きな影響があるということを政府の中でしっかり伝えていただきたいということをお願いしたいというふうに思います。
 私も、これ何十年も据え置かれたままの基準値ですよ、閾値の問題。あるいは診療報酬、介護報酬などの公定価格、あるいは官公需。官公需のその発注だけで三十兆あるんでね。こういったものは、しっかり、今回も骨太に向けた議論でも訴えておりますけれども、書けばいいんじゃないんです。大概のことは、実は中小企業への発注の契約の基本方針という閣議決定を四月にやっておられるんですよ、政府は。政府がやっているのに、閣議決定で決まったことをやっていないからちゃんとやってくれという閣議決定をもう一遍するみたいな話になりましてね、そんなあほな話はないので、私、ちゃんとフォローしていきたいと思っておりますので、是非、これ、農業だけじゃない、全ての価格転嫁に関わる大きな、何というんですか、賃上げというのがテーマですから、是非しっかりやっていただきたいと思います。
 それから、滝波副大臣に商慣習の是正についてお聞きしたいと思います。
 三十六条の第二号に、提案があった場合には必要な検討、協力を行うという規定もあります。
 食料システムの中の重要なプレーヤーに加工、流通、小売の皆さんがあります。これはどっちかといえば、さっき申し上げたように、農水省としてはちょっとやや苦手な方の、生産サイドじゃない方だったわけですが、ここは、日本の食品の多様性というのは大変大きな日本の食の強みでありますが、それゆえにサプライチェーンの方々には複雑で大変負荷の大きなものになっております。
 日本の加工品は物すごく多品種で、二百万以上あると聞いておりまして、場合によっては諸外国より一桁多いというふうになっています、お聞きをしました。多頻度かつ小ロットな配送ですから、品目数が増えれば増えるほど幾何級数的にサプライチェーン、配送とかは大変になるわけです。コンビニやスーパーに行くと多品種のものが当たり前のようにあるけれども、この働き方改革、二〇二四年問題、人手不足の中で、それが当たり前じゃないんだと、大変流通の方々に負担を掛けているんだということを、我々は本当有り難みを忘れちゃいけないなというふうに改めて感じています。
 いわゆる三分の一ルールがあります。納品時に許される経過賞味期限の割合、これが二分の一になろうという、しようということで、今動きがあるとも聞いています。また、棚を常に埋めておかなきゃいけないというビヘイビアですね、このために、卸が在庫を、すぐ来たら出せるように卸が在庫を持つ、その上の卸はそのためにまた在庫を持つということで、これがどんどん大きくなっていって、在庫が物すごく繰り返しで大きくなるという問題。
 それから、納品時における日付逆転不可ルール。これは、工場と売店が一個だったらそういうことは起こらないんだけど、同じ商品をいろんな工場で分けて作っていて、それをばらばらのところに配送しているから、納品するときに日付が逆転しかねないことが間々あるのを、それを止めるために物すごいマトリックスを、業界の方々は複雑なマトリックスに対応されているということです。
 このような商慣習というのは一定の必要性があってできてきたものだから、全く意味がないというんだったらすぐに直せるのかもしれないけど、そういうものではないし、法律のように何か改正したらずばっと変わるというものでもないわけであります。ただ、そのための食ロスは大変大きいものがありまして、サステナビリティー上大変な問題だし、価格転嫁という意味ではこれほどまずいものはないわけですよね。ゼロどころか廃棄費用まで掛かっちゃうわけです。
 業界関係者の御努力というのを様々していただいているわけですが、行政としても的確に対応していっていただく必要があると思います。また、消費者の方も少し、まあ確かに棚は満杯であると売れるというんですけど、ちょっと僕らも考え方を変えなきゃいけない面もあるんじゃないかというふうにも思います。ここについて、滝波副大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
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滝波宏文#18
○副大臣(滝波宏文君) 上月理事の御指摘のとおり、商慣習の見直しについては、適正な取引の推進の観点からも、また食品ロス削減の観点からも極めて重要と考えております。
 農林水産省ではこれまで、食品製造業者・小売業者間における適正取引推進ガイドラインを策定したほか、食品廃棄物等の発生抑制に向けた取組の情報連絡会を開催し、官民で協力して見直しを進める体制を構築してまいりました。また、本年ですけれども、三月には食品リサイクル法に基づく省令を改正し、食品業者の取り組むべき事項として、納品期限の緩和など商慣習の見直しについて明記したところでもあります。
 その上で、この法案では、商慣習の見直し等の提案があった場合には必要な検討、協力を行うことを努力義務とし、必要に応じて指導、助言、勧告、公表等を行うこととしており、商慣習の見直しを一層促進してまいります。
 そして、御指摘のとおり、商慣習の見直しは消費者の理解も大事で、大切であります。毎年十月を食品ロス削減月間と設定し、啓発活動を行っているほか、手前取り運動、手前から賞味期限に近いかどうかにかかわらず取る、こういった運動等も実施しておりまして、不断に消費者への働きかけを継続してまいります。
 以上です。
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上月良祐#19
○上月良祐君 ありがとうございます。
 手前取りとか、大分もうみんななじんできたと思うので、消費者の方もやっぱり、何というんでしょうか、そういったこともちょっと意識してあげなきゃいけない、それが食料システムということなんじゃないかとも思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 時間がなくなってきたので、宮浦さんにコスト指標のことをお聞きしたかったんですけど、後から先生方の質問もあろうかと思います。
 がちがちの規範性があって、これに絶対従いなさいというコスト指標ではないので、まずは太いところから、サプライチェーンのところから作っていっていただいて、いいところに落ち着いていくように、何というんでしょうか、少し緩やかさというんでしょうか、そういうのを持ちながら、大変難しい運用だと思いますけれども、しっかりやっていただきたいというふうに思いますので、そのことだけ申し上げておきたいと思います。
 最後に、食と農のつながり、その教育を含めたことについて山本政務官にお伺いしたいと思います。
 消費者の所得が改善したからといって、必ずしも産地の大切さが直ちに理解してもらえるわけではないと思います。農林部会長となって、食育とか食と農のつながり、消費者の方々の理解醸成のPTなどにも必ず出ております。山本政務官もよく出てこられていただいております。
 それで、児童が農家の現場に行って農作業を一緒に体験したりすると、食べ物を作る大変さとか、どのように作られているかということも分かって、その後食べ残しがなくなると、給食とかでもですね。それ、異口同音に複数の方からお聞きをいたしました。
 子供の頃から産地への思いを持ってもらう、体験を通じて現場の大切さや大変さを実感してもらうということは、長じて大人になったときに産地理解をしてもらうための大切な基礎になるのではないかというふうに思います。消費者に産地の理解を求めていくための布石というんでしょうか、子供の頃からの食育、食と農のつながりの教育、こういったことの大切さはすごい重要なテーマだと思いますが、山本政務官にお考え伺いたいと思います。
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山本佐知子#20
○大臣政務官(山本佐知子君) お答えいたします。
 私も全く委員と同感でございます。
 生産現場の実態を知らない方が最近大変増えています。子供の頃から食を支える農業への理解を深める食育、これがますます重要になってくると認識しています。中でも農林水産業、この体験を経験した子供は、小学生などを対象とした研究によりますと、生産現場を知ることで、おっしゃいましたように、食べ残しや食べ物の好き嫌いが少なくなる、それから食べ物を大切にする意識や食べ物への関心を持つようになる、こうしたことがエビデンスとしても報告されています。
 そのため、特に感受性の豊かなお子さんのときに食や農への、これ漁業もそうだと思いますけれども、理解と関心を深めることができるように、農林水産業としては、農林漁業体験などの農林漁業教育の推進に向けて、文部科学省等との連携をより一層密にして取り組んでまいりたいと思っております。
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上月良祐#21
○上月良祐君 ありがとうございました。
 子供の頃の体験というのは、修学旅行であるとか体育祭であるとか、そういったものは普通の日常と違う物すごく大きな記憶になっていると思います。是非そういう現場教育を通じて理解が進むようによろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。
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徳永エリ#22
○徳永エリ君 立憲民主党の徳永エリです。今日もどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
 今日は、食料品の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律及び卸売市場法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきますが、その前に備蓄米について確認をさせていただきたい点がありますので、お願い申し上げたいと思います。
 小泉大臣が想定していたよりも早く、随意契約により大手小売業者に売り渡された備蓄米の店頭販売が始まりました。八百人並んだとか千人並んだとか、長蛇の列で完売ということでありますけれども、先日、日本農業新聞に、全米販の試算によると、随意契約で放出された政府備蓄米三十万トンのうち約二十五万トンが精米工場を持たない小売に引き渡されると見通しているということであります。
 小売業者に行ったお米が、精米できないからといって卸に委託して精米してもらっていると、こんなことになっているということなんですが、そのことによって、今後、店頭に並ぶまでに時間が掛かるようになるんではないかというふうに言われておりますけれども、この問題に関してどう対応されますか。
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小泉進次郎#23
○国務大臣(小泉進次郎君) 今の物の流れというのは、徳永先生が御指摘の点もあると思います。
 一方で、五月の三十一日、そこに並べることができた事業者は、独自に精米をする施設を持っている事業者、そしてまた、独自にその随意契約の備蓄米を精米をしてもらうルートを持っている事業者、こういったところがいち早く並べることができたのも事実で、なので、今までのように集荷業者から卸、卸から小売、小売から消費者というこのルートはやはり一定の時間が掛かる中で、小売からむしろ店頭にこれぐらい並べたいからこのスケジュールで精米をよろしくという、具体的なこういった流れになったことで早く店頭に並べることができているという評価もできると思います。
 ただ一方で、先生御指摘のとおり、今その精米してくれるところを探しているという、こういった事業者がいることも事実だと思います。なので、今、世の中に、そういった、どこが余力があるのか、こういったところも農水省が一定程度マッチングの努力をするなど必要なことがあると思っています。
 そして、この前、全米販の皆さんともお会いをさせていただきましたが、やはり今どれぐらいの余力が精米の施設の中であるのかということは、私は明らかにしていただいて、ここはどれぐらいだよ、ここはどれぐらいだよと、そういったことというのは、今この緊急事態ですから御協力をいただきたいと思っています。
 卸の皆さん、決算見れば大分もうかっていますから。こういった状況に含めても、しっかりメッセージを届けたいと思っております。
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徳永エリ#24
○徳永エリ君 それから、これも報道でありますけれども、共同通信によりますと、政府備蓄米の大量放出によって倉庫会社が受けるはずの保管料が一か月当たり計約四億六千万円失われる見通しであるということが分かったということであります。中には、もうやっていけなくなるんじゃないかと廃業を検討している業者もあるというふうに報道されております。
 政府は、当初、原則一年以内で買い戻す前提だったけれども、原則五年以内に延長しました。随意契約によって売り渡した備蓄米は買い戻すという条件も付いていないということでありますので、備蓄米百万トン、これを正常な形に戻すまでにどのくらい掛かるか、今のところ想定ができないという状況でありますけれども。
 これまでの保管料を受け取るめどが立たなくなったということで、いずれはまた備蓄米を引き受けなきゃいけないわけでありますから、この保管施設が維持できなくなるということになると今後大きな問題が起きてくるんではないかということを大変懸念をいたしておりますけれども、とはいえ、保管するものがないのに保管料を政府が払うというのもおかしな話でありますから、どう対応していくのかということ、現時点でどうお考えか、お伺いしたいと思います。
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松尾浩則#25
○政府参考人(松尾浩則君) お答えいたします。
 政府備蓄米は、不作や災害などにより米の供給が不足する場合に機動的に活用すると、こういうふうにしていることでございますので、保管期間はあらかじめ定まっていると、こういうことではないということでございます。
 このため、政府備蓄米の保管に係る受託事業体と倉庫の業者の方々との間の契約におきましては、保管期間や保管数量を約定で最初に決めるということではなくて、保管料単価のみを定めまして、実際に保管した期間に応じて保管料を支払うと、そういうふうにしております。
 したがって、政府米を保管していない期間について倉庫事業者の方々に保管料を支払うということにはなかなかならないんですけれども、今回の一連の対応につきまして、生産・流通・備蓄政策全般について必要な検証をしっかり行いながら対応していきたいと思っております。
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徳永エリ#26
○徳永エリ君 政府の今回の緊急対応によって、その保管事業者が、倉庫事業者が倒産や廃業に追い込まれるということになってはならないと思いますし、また、今後その引き受ける際どうするのかということもしっかり考えていかなければならないと思いますので、早急に政府としてどう対応していくかということを検討して答えを出していただきたいというふうに思います。
 それから、前回の委員会でも申し上げましたけれども、売買差損とか、それから輸送コスト、あるいは保管費用、こういったところも、今回のこの一連の対応が終わったときにはしっかりと明らかにしていただいて、いずれも国民の税金が掛かっているものでありますので、透明性を持ってしっかりと表に出していただきたいということもお願いしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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松尾浩則#27
○政府参考人(松尾浩則君) 議員御指摘の備蓄米の売買に係る差損でございますとか、経費でございますとか、こういったことにつきましては、食料安定供給特別会計と、こういったところの中で、決算の説明の中で毎年公表しているところでございます。今回の差損あるいは経費、こういったものにつきましても適切に公表してまいりたいというふうに考えております。
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徳永エリ#28
○徳永エリ君 ただでさえ農林水産予算が少ないという中でありますから、農林水産省の予算を使って対応するということでありますので、しっかりと明らかにしていただきたいというふうに思います。
 それでは、法律案について質問させていただきたいと思います。
 二〇一八年にフランスのエガリム法、これができたわけでありますけれども、今回の法の制定に至って、そのエガリム法を参考にしたということでありますけれども、エガリム法は、主に生産者と小売業者の価格交渉における不均衡を是正することを目的としているということであります。価格転嫁を促進し農家の収入安定化を促す目的で、小売業者の農産物の価格設定に関し書面の契約の義務化で価格交渉の透明性を高めるなど、規制を強化したということであります。
 農林水産省の担当者もフランスまで行っていろいろ勉強されてきたということでありますけれども、今回の法改正でエガリム法を参考にしたところは具体的にどこなのか、また、新たな価格転嫁のための新法を作成することには至らず、食品等流通法の改正によって対応したのはどうしてなのか、教えてください。
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宮浦浩司#29
○政府参考人(宮浦浩司君) お答え申し上げます。
 この費用を考慮した価格形成の検討でございますが、御指摘のとおり、フランスのエガリム法を議論の端緒としたところでございます。一方で、この法案の内容自体は、結果として、生産から消費までの関係者に参画をいただきました協議会での議論、これを踏まえて取りまとめたというような状況でございます。
 今御紹介がございましたとおり、フランスのエガリム法につきましては、生産者が取引する際に価格の決定方法などを記載した書面契約を義務付けるといったことですとか、品目別の団体が作成するコスト指標などが変動した場合には、書面契約による価格決定方式に従って円滑に価格転嫁を進める、こういった内容が盛り込まれているところでございます。
 こういった中で、協議会におきましては、関係者から、価格決定はやはりあくまでもその取引当事者間で行うべきであって、価格が自動的に改定されるような強制的な価格決定方式では需給が考慮されなくなるという、そういった御意見がございました。また、むしろ消費者の理解を得る上で一定の柔軟性がなければ需要減退を招く、こういう意見が多く出たところでございます。
 こういった経緯も踏まえて検討をいたしました結果、書面契約に従った価格改定といったそういうものは採用せずに、消費者にどれだけのコストが掛かっているのかということを明確に示す意味でコスト指標、この考え方を取り入れたところでございます。
 また、食品流通法の改正によった理由でございますが、この現行の食品流通法というものがそもそも流通の合理化を図るための計画制度というものを定めてございます。また、流通に関する調査などによって取引の適正化を図るという形で二本柱になってございます。
 今回の法案は、食料の持続的な供給を実現するために、流通の合理化を含めて様々な計画制度を拡充をいたしてございます。また、取引の適正化を一層強化いたしまして、この費用の考慮を促すための努力義務、それから指導、助言、こういった仕組みを措置したものでございまして、そういう意味で食品等流通法を下敷きに改正をするとしたことにしたところでございます。
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