法務委員会

2025-05-27 参議院 全155発言

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会議録情報#0
令和七年五月二十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     藤井 一博君     森 まさこ君
     嘉田由紀子君     青島 健太君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     梶原 大介君     福岡 資麿君
     青島 健太君     嘉田由紀子君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     山東 昭子君     永井  学君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         若松 謙維君
    理 事
                古庄 玄知君
                渡辺 猛之君
                田島麻衣子君
                矢倉 克夫君
                川合 孝典君
    委 員
                小川 克巳君
                岡田 直樹君
                片山さつき君
                永井  学君
                森 まさこ君
                山崎 正昭君
                打越さく良君
                福島みずほ君
                谷合 正明君
                嘉田由紀子君
                仁比 聡平君
                鈴木 宗男君
   国務大臣
       法務大臣     鈴木 馨祐君
   副大臣
       法務副大臣    高村 正大君
       文部科学副大臣  武部  新君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  神田 潤一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        武蔵 誠憲君
   政府参考人
       法務省大臣官房
       長        佐藤  淳君
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       上原  龍君
       法務省大臣官房
       司法法制部長   松井 信憲君
       法務省民事局長  竹内  努君
       法務省刑事局長  森本  宏君
       法務省矯正局長  小山 定明君
       法務省保護局長  押切 久遠君
       出入国在留管理
       庁次長      杉山 徳明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (刑事施設における理学療法士等の活用に関する件)
 (選択的夫婦別氏制度に関する件)
 (不法滞在者ゼロプランに関する件)
 (離婚後の子の養育に関する件)
 (技能実習制度に関する件)
 (民事法律扶助制度に関する件)
 (元大阪地検検事正の刑事事件に関する件)
○譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律案(閣法第四三号)(衆議院送付)
○譲渡担保契約及び所有権留保契約に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(閣法第四四号)(衆議院送付)
    ─────────────
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若松謙維#1
○委員長(若松謙維君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、藤井一博君、梶原大介君及び山東昭子君が委員を辞任され、その補欠として森まさこ君、福岡資麿君及び永井学君が選任されました。
    ─────────────
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若松謙維#2
○委員長(若松謙維君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省大臣官房長佐藤淳君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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若松謙維#3
○委員長(若松謙維君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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若松謙維#4
○委員長(若松謙維君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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小川克巳#5
○小川克巳君 おはようございます。自民党の小川克巳でございます。法務委員会では初めての質問になります。どうぞよろしくお願いいたします。
 私は、リハビリテーション医療の専門職である理学療法士でありますけれども、リハビリテーションという言葉の語源というものを少しお話しさせていただきたいと思います。
 御承知のとおり、頭のREは再びということですけれども、その後の言葉、これはラテン語で適したという意味を表すハビリスという言葉が結び付いたものだというふうに言われています。そのままいいますと、再び適した状態にするという意味になるわけでありますが、現代では、御承知のとおり、リハビリといえば医学的なリハビリテーションが一番に想起されます。単に医学的な側面だけでなく、社会的、教育的、経済的な側面を包含する極めて広い言葉として理解をされています。それゆえに、リハビリテーションといえば全人間的復権と言われるゆえんでございます。
 このリハビリテーションという言葉、中世ヨーロッパにおいて使われるようになったということですけれども、元々は、戒律を破るなどの破戒行為をして破門された人が許されて教会に復帰する場合などに名誉の回復という意味で使われたと言われています。その後、次第に社会的な意味を持つまでに広がりまして、犯罪者がその罪を償って社会に復帰することもリハビリテーションと言うようになりました。まさにこの法務委員会で審議しているとおりの精神でございます。
 さて、今日は、そうしたリハビリ専門職の一つである理学療法士としての視点からも幾つか質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、さきの刑法改正により懲役刑と禁錮刑に代わりまして新たに拘禁刑が創設され、来週六月から施行されることになっています。作業につきましても、まさに懲罰としての労務作業ではなく、様々な作業を通して自らを振り返り、社会へ帰っていくための糧としての作業という意味合いに衣替えをするというふうに理解しております。
 受刑者の中には、高齢者や障害者など、心身に何らかの課題をお持ちの方も少なくないと聞いております。罪を犯した方々の更生、つまり、さきに申し上げましたとおり、いわゆるリハビリテーション、社会復帰に向けて、受刑者個々の特性に応じた対応が必要だと思いますが、個々の受刑者の身体能力や精神状態を判断し割り当てる作業を決めるなどのことは、どのような方がどのような方法で行っているのでしょうか。
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小山定明#6
○政府参考人(小山定明君) 今委員お尋ねの調査の主体と方法につきましては、心理専門官や処遇調査を担当いたします刑務官のほか、必要に応じまして福祉専門官、就労支援専門官等が、医学、心理学、教育学、社会学その他の専門的知識及び技術を活用いたしまして、面接、診察、検査、行動観察その他の方法によりまして、その資質及び環境に関する科学的な調査を行っているところでございます。
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小川克巳#7
○小川克巳君 ありがとうございました。
 私どもリハビリ専門職といいますのは、そのあるものに対して人を合わせるのではなくて、全く逆な発想をいたします。その人の能力に応じた環境あるいは装置などを用意することによって自立を促進していくというふうな発想をいたしますので、そういったいわゆる個々の特性に応じての対応というのが絶対に必要になるのではないかと。その中で自己肯定感であるとか達成感、そういったものを高めていくことで社会復帰に貢献していくというふうなことが必要なんだろうというふうに思います。是非その点を進めていただきたいと思いますが。
 令和六年度版犯罪白書によりますと、検挙人員に占める高齢者の割合は二二・四%と高い水準にあります。刑務所における受刑者の高齢化に伴い、フレイルの進行や身体能力の低下、さらには介護を要する状態となる受刑者が増えることが危惧されます。
 令和五年三月の参議院法務委員会で、刑務所におけるリハビリ専門職の活用に関する田中昌史議員からの質問に対し、法務省政府参考人から、高齢、障害等のある受刑者の再犯防止のため、理学療法士や作業療法士の専門性を活用しつつ、身体機能や生活能力などの維持向上に資する処遇や福祉的支援の充実を図ってまいりたいという回答をいただきました。
 現在、理学療法士や作業療法士を活用している刑事施設は全国に幾つあるのか、また理学療法士等の配置状況をお教えいただきたいと思います。あわせて、今後の積極的な増員について副大臣からお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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高村正大#8
○副大臣(高村正大君) お答えいたします。
 令和七年度において、常勤の理学療法士は刑事施設十庁に十一人、常勤の作業療法士は刑事施設十六庁に十九人が配置されているところでございます。
 拘禁刑の導入により、刑事施設においては、刑務官を始めとする多職種の職員によるチーム処遇を実施するなどして、これまで以上にきめ細やかに対応していく必要があると考えております。そのため、理学療法士や作業療法士を含む専門スタッフの確保も一層重要になるものと認識をしているところであり、今後も引き続き必要な人材の確保の取組を進めていきたい、このように考えております。
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小川克巳#9
○小川克巳君 ありがとうございます。
 理学療法士、作業療法士というのは、どっちがどうなんだと、その職業特性が正しく理解されていないということがよくあって困るんですけれども、正しく適用していただいているようで、どうぞよろしくお願いいたします。
 ここで少し視点を変えまして、私も法務委員会でいろいろな方々のいろいろな質問、いろんな視点をお伺いしておりましてよく考えるんですけど、そもそも法律というのは一体何なんだというふうに、そもそも論になってしまうんですけれども、元々、憲法なんかというのは、国のありようを表すものというふうなこと、それから強い権力を持つ者に対してその権力の限界、限界といいますか、適用を制限をするということと、弱い者に対してはそれを庇護するというふうな立場のものであろうというふうに大まかには理解しているんですけれども。
 書物などによりますと、法というのは社会生活を規律する準則としての社会規範の一種、このとおりだというふうに思います。最終的に国家の強制力が法に定める規範の実現を保障しているというふうにされていますが、法は確かに強大な社会規範ですが、社会規範と呼ばれるものはほかにもありまして、道徳もその一つであると言えるというふうに考えています。
 近年、国家の強制力を持った社会規範である法律の存在感が増し、社会生活において適切かつ自発的行動を導くべき社会規範としての道徳の存在感というのは薄くなっているように感じます。取り締まられる前に自律的に行動をするというふうなことが、多分、今求められているんだというふうに思います。
 そこで、文科省にお伺いします。基礎中等教育における道徳について、現在の状況を教えていただきたいと思います。
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武部新#10
○副大臣(武部新君) 委員お話しのとおり、自立した人間として他者とより良く生きていくための基盤となる道徳性を養うことは極めて重要なことであります。
 平成二十七年の学習指導要領の一部改正により、道徳の時間を特別の教科として位置付けました。この道徳の教科化を通じまして、検定教科書の導入、いじめ問題への対応の充実や発達段階を一層踏まえた内容の改善、問題解決的な学習や体験的な学習などを取り入れた指導方法の工夫などを図っておりまして、答えが一つではない道徳的な課題を自分自身の問題として捉え、向き合う、考え、議論する道徳に向けて、道徳教育の改善充実に取り組んでいるところです。
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小川克巳#11
○小川克巳君 ありがとうございます。
 我が国、仏教国とは言われていますけれども、余り信仰心がそれほど厚くないということで、我が国にはそういう意味では国家規範としての宗教等はないと言ってもいいかと思いますが、そのために、その価値観が多様化している現代社会において道徳教育を展開するのはなかなか難しい課題があるかと思います。
 現状での現場での課題や、今後の方向性についての認識をお伺いします。
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武部新#12
○副大臣(武部新君) 特別の教科化によりまして、教師の意識が高まった、児童生徒の学習意欲が高まったと前向きな肯定的な変化を感じている学校も多くある一方ですが、課題としまして、議論して考えを深めたり、まさに御指摘のとおり、多面的、多角的に考えたりする指導、あるいは教材の吟味等のための時間の確保に課題を感じている学校もあるといった状況があると承知をしております。
 文部科学省では、こうした学校現場の課題も踏まえまして、授業づくりの参考となる授業映像や指導資料などを掲載した道徳教育アーカイブの拡充や研修機会の充実などに取り組んでいるところであり、引き続き学校現場の取組をしっかりと後押ししてまいります。
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小川克巳#13
○小川克巳君 ありがとうございます。
 基礎教育の段階でのそういったいわゆる人としての基本的な在り方といいますか、その考え方であるとか、いわゆる社会的に社会人の一人として適応していく、一つの集団の中で自分の身の処し方をしっかりと考えていくというふうなことは、多分、基礎教育の段階じゃないとなかなか難しい部分があるのかなというふうに思っております。
 昨今ちょっと問題になっておりますSNS上の過剰な批判であるとか他者攻撃であるとか、こういったものについて、もう少し寛容の精神であるとか、それに寄り添うような基本的な人としてのありようというものがもう少し成長期にしっかりと自分と向き合って考えられる、そういう時間があるといいなというふうに思っております。どうぞ今後もよろしくお願いいたします。
 これまでの本委員会での議論や今の議論を踏まえまして、基本法制の維持及び整備や法秩序の維持等を任務とする法務省のトップである鈴木法務大臣は、そもそも法とは何だとお考えでしょうか。御自身の御認識をお伺いいたします。
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鈴木馨祐#14
○国務大臣(鈴木馨祐君) そもそも法とは何なのかという話でありまして、恐らくこの部屋の委員の皆様方も、それぞれそういった法というのがそれぞれの皆様方にとってあろうかと思います。
 まさにこれ多義的なものでもありまして、一概にこれがということは言いづらいことかなと思いますが、法務大臣としてということで申し上げれば、まず、我が国憲法ということから申し上げますと、主権者たる国民の意思に基づいて、国家の統治組織の基本を始め国家権力の行使の在り方について定めると、そして、これによって国民の基本的人権を保障するということにその基本的な役割がある根本規範であろうと思います。
 その上で、憲法の下で様々な機能を持つ法というものがあって、例えばその一つには、人の活動を促進をする機能、これがあろうかと思います。例えば、それは契約を結んだら契約の内容を守らなければならないという、そういった原則があるということで安心をしてそうした契約をする、あるいは様々なビジネスをしていくことができる、そういった機能があろうかと思いますし、またあるいは、人の行動を規制をし、社会の秩序を維持をする機能、こういったものもあろうかと思います。これはまさに、例えば犯罪というものを犯した場合に、その犯罪に対して刑罰を科すということを明示するということで犯罪を行わないという、そういった心理的な抑制を働かせると、そういったある意味で秩序を維持をする、そういった機能ということもあろうと思います。あるいは、紛争を解決をする機能、こういったこともあろうと思いますので、まさにそうしたことを、そうした機能を持つということが法ということであろうかと考えております。
 そういった意味で、この法というもの、これはこうした様々な機能によって国民の皆様方の自由を守り、あるいは安全、安心、こうしたことを守っていくと、そういった重要な、先ほど規範ということをおっしゃっていましたけれども、そういった意味では、法ということについてもこの重要な規範、社会規範であろうかと私は考えております。
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小川克巳#15
○小川克巳君 ありがとうございました。
 基本的にやっぱりルールって少ない方がいいと私は思っておりまして、先ほどもちょっと申し上げましたように、自律的にやっぱり行動していくという、そういう在り方がやっぱり求められるんだろうなというふうに思いますが、今、鈴木大臣の方からおっしゃっていただきましたように、国民の安心、安全、安寧をしっかりと保障していくとともに、国家のありよう、そして国民としての在り方を規定していくというふうなことがルールだろうというふうなことのお話をいただいたかと認識をしております。ありがとうございました。
 また、少し視点を戻しまして、犯罪被害者の配慮についてお伺いをいたします。
 時間がちょっと迫っておりますが、犯罪と人権を考える上で、被疑者、被告人の人権は、さきの刑法改正でも示されているように、よく課題として言われます。その一方で、被害者の尊厳や被害者家族等への配慮が置き去りになっていないかというふうなことが懸念されます。
 自民党内では、現在、犯罪被害者等に寄り添い、中長期的にも支援につなげていく体制の抜本的拡充に向け検討を重ねているところですが、大臣が今年三月の所信にも述べていたように、犯罪被害者等への方々に対してきめ細やかな支援を実施することが大事だと認識しております。この点についての御見解をお願いいたします。
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若松謙維#16
○委員長(若松謙維君) 時間過ぎておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
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鈴木馨祐#17
○国務大臣(鈴木馨祐君) 犯罪の被害に遭われた方、あるいはその御家族、御遺族の方が被害から回復をし、再び平穏な生活を営むことができるようにきめ細やかな充実した支援を行うこと、これは極めて重要であります。
 そういった観点から、私どもといたしましては、第四次犯罪被害者等基本計画等に沿いまして、関係府省庁とも連携をしながら、犯罪被害者の方々を支援する取組の更なる推進、充実に努めてまいりたいと考えております。
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小川克巳#18
○小川克巳君 ありがとうございました。
 時間が来ておりますのでこれで終わりますけれども、共同親権等についてもまた機会がありましたらお伺いをさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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打越さく良#19
○打越さく良君 立憲民主・社民・無所属の打越さく良です。
 法務省のサイトにある我が国における氏の制度の変遷の記述について、私、三月の当委員会でもこれは間違いではないかと指摘させていただいたんですが、しかし、いまだにそのまま維持されていると。明治民法には、御存じのとおり、家の氏の規定しかなくて、夫婦の氏の規定はなかったわけですよね。明治三十一年民法でも昭和二十二年の改正民法でも「(夫婦同氏制)」と記載しておくのは、あたかも家の氏と夫婦の氏が一致しているものかのような、家制度廃止後も廃止前も同じものなのだと、まるで夫婦同氏が家制度の残滓であるというような誤解をこれは誘発する記載であるわけです。
 大臣、この記載、過ちであるわけですから修正していただければと思います。よろしくお願いします。
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鈴木馨祐#20
○国務大臣(鈴木馨祐君) 今御指摘ありましたように、明治三十一年に施行されました明治民法、ここで家の制度が導入をされ、夫婦ともに家の氏を称することを通じて同氏ということになっていると私どもとしては承知をしているところであります。
 そのホームページということでおっしゃいましたけれども、そこのところ、「(夫婦同氏制)」と書いているところで、この明治三十一の民法成立のところでありますけれども、米印として、「旧民法は「家」の制度を導入し、夫婦の氏について直接規定を置くのではなく、夫婦ともに「家」の氏を称することを通じて同氏になるという考え方を採用した。」と書いてございます。
 まさに、夫婦の立場から見れば、夫婦が同氏になるという効果をもたらしていたという理解の下で「(夫婦同氏制)」と書いてございますが、こうした、米印のところでこうした説明もありますので、そういった意味においては、削除するべきではないかということについては、訂正の必要、こうしたある意味では事実関係の記述がございますので、そういった必要はないのではないかというのが私どもの見解でございます。
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打越さく良#21
○打越さく良君 それはやっぱり不正確な理解を続けさせているわけですよ、法務省が。
 それでは、二番目に行きますけれども、法制審答申に至る過程で、平成六年、一九九四年公表の要綱試案では三つの案が示されました。その中にC案がありました。どのような案だったかを簡単に御説明お願いします。
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竹内努#22
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。
 委員御指摘のC案でございますが、夫婦は同一の氏を称するものとする現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改めた夫婦の一方が婚姻前の氏を自己の呼称として使用することを法律上承認する案でございます。
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打越さく良#23
○打越さく良君 このC案では、以後、社会生活における個人の特定、表示は専らこの呼称によると、婚姻によって称することとなった夫婦の氏を併用することは認めないとされていました。つまり、婚姻前の氏の単独使用を認めていましたよね。念のためもう一度お願いします。
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竹内努#24
○政府参考人(竹内努君) 委員御指摘のとおりでございます。
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打越さく良#25
○打越さく良君 このC案ですけれども、元々委員からの発案ではなくて、法務省から示した複数案の中の一つの案ということでよろしいでしょうか。
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竹内努#26
○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。
 法制審議会の民法部会身分法小委員会の議事録及び配付資料を調べましたところ、平成三年七月九日の身分法小委員会におきまして、夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫の氏又は妻の氏を夫婦の共通の氏として称しなければならない、この場合において、自己の氏を共通の氏と定めなかった夫又は妻は、届出により婚姻前の氏を称することができるものとする案が提示をされ、これがその後、平成六年七月に公表された婚姻制度等に関する民法改正要綱試案におけるC案になったものと承知をしているところでございます。
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打越さく良#27
○打越さく良君 このC案についてですけれども、この部会の委員たちの意見はどのようなものだったのでしょうか、御紹介お願いします、端的に。
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竹内努#28
○政府参考人(竹内努君) この際、身分法小委員会では、A案、B案、C案ということで、それぞれ検討されたところでございまして、言わば婚姻によって氏を改める者の不利益、不都合の解消という要求に応える範囲において現行制度を改めようとするものでありましたところ、意見の募集手続におきましても、現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改める者の社会生活上の不利益を回避することができるものであることを理由として、この案を支持する意見があったものと承知をしております。
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打越さく良#29
○打越さく良君 いや、ほとんどなかったじゃないですか、その支持する意見はね。もう消極的に妥協的で仕方ないかなというお一人の、たった一人の意見があったぐらいで、あとの皆さんはほとんど反対だったわけですよね。その辺りを正確におっしゃっていただきたかったです。
 このC案にはほとんど賛成がなかったというのはどうしてでしょうか。様々意見が主張されていたと思うんですけれども、よろしく御答弁お願いします。
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