地方行政委員会

1957-03-20 衆議院 全76発言

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会議録情報#0
昭和三十二年三月二十日(水曜日)
    午前十一時十五分開議
 出席委員
   委員長 門司  亮君
   理事 亀山 孝一君 理事 鈴木 直人君
   理事 永田 亮一君 理事 吉田 重延君
   理事 川村 継義君 理事 中井徳次郎君
      青木  正君    川崎末五郎君
      木崎 茂男君    櫻内 義雄君
      徳田與吉郎君    丹羽 兵助君
      福井 順一君    古井 喜實君
      今村  等君    大矢 省三君
      加賀田 進君    北山 愛郎君
      三宅 正一君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 田中伊三次君
 出席政府委員
        総理府事務官
        (自治庁財政部
        長)      小林與三次君
        総理府事務官
        (自治庁税務部
        長)      奥野 誠亮君
        通商産業事務官
        (公益事業局
        長)      岩武 照彦君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (自治庁財政部
        財政課長)   柴田  譲君
        建設事務官
        (河川局次長) 美馬 郁夫君
        専  門  員 円地与四松君
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三月十九日
 委員三宅正一君辞任につき、その補欠として小
 松幹君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員小松幹君辞任につき、その補欠として三宅
 正一君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十日
 委員渡海元三郎君辞任につき、その補欠として
 福井順一君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 四六号)
 地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の
 一部を改正する法律案(内閣提出第一〇七号)
 市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、第二十五回国会閣法第七号)
 地方財政に関する件
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門司亮#1
○門司委員長 それではこれより会議を開きます。
 まず最初に地方財政法及び地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、政府当局より趣旨の説明を求めます。田中国務大臣。きらいがないでもないこと等にかんがみまして、財政運営、ことに、契約の締結等につきましては、長期にわたる健全財政の堅持について十分な考慮を要すべきことを明らかにしたことであります。
 その二は、地方団体の事業にかかる経理の健全化をはかるため、地方団体が行う事業のうちたとえば屠場等のように、主としてその経費を当該事業の経営に伴う収入をもって充てるもので政令で定めるものについては、特別会計を設けて経理を行うべきことといたしまして、その経理の明確化をはかることといたしたことであります。
 その三は、国費、地方費の負担区分に関するものでありまして、国土調査法の改正に伴い地方財政法の経費の負担区分に関する規定を整備する必要が生じて参りましたこと等に伴いまして、国庫補助負担金に関する規定の整備をはかったことであります。
 次に、地方財政再建促進特別措置法に関する部分でありますが、財政再建団体のうち財政再建債を起している財政再建団体が、財政再建計画の承認を受ける日以前に許可を受け、承認を受けた日以後において借り入れを行なった退職手当債は、現行法では財政再建債としての取扱いができないために利子補給の対象とならないため不合理が生じておりますので、同法の一部に所要の改正を加えまして、これを利子補給の対象とすることといたした次第であります。
 以上がこの法律の一部を改正する法律案の趣旨でございます。
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門司亮#2
○門司委員長 本案に対する質疑は、他日に譲ることといたします。
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門司亮#3
○門司委員長 次に、地方税法の一部を改正する法律案、さらにこれに関連をいたしておることがあると思いますので、あわせて地方財政計画等に対することを議題といたしまして、質疑を続行いたしたいと思います。
 質疑の通告がありますので、これを許すことにいたします。中井君。
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中井徳次郎#4
○中井委員 本日お尋ねいたしまするのは、先般来議題になっておりまする地方税法の一部改正法案でございますが、それにつきましては社会党といたしましても、まだ最後的な態度を決定するに至っておりません。本委員会にも小委員会が作られまして、今鋭意検討中でありますが、その経緯の中にありまして、二、三大臣にお伺いをいたしておきたいと思います。
 その第一点でありますが、今回の改正案によりますると、ここ二、三年の間懸案になっておりました住民税の問題につきまして、第二方式、第三方式とそのただし書き、この四つの方法は第一に比べて相当な隔たりがある、このことはいけないから、どこかで線を引けというふうなことでございましてこの点について政府が今度の改正実を出されたということについては、私どももけっこうなことだと考えておるのでございまするが、ただその場合にどれくらいの減収になるかということが先般来非常に問題になりました。問題はこの減収部分をどうしてカバーするかというふうなことでございます。そういうことになって参りますると、大体政府の説明では四十九億であるといわれておりまするが、私どもがやかましく言いましたのは、こういう第二、第三あるいはただし書き、こういう高い税金をどこの市町村とも何も好んで取っておるところはございません。地方財政の困難によりまして、もうやむにやまれぬ事情によってこれは取ってきたのであります。従ってこれを全国的に見ましてあまり差がひどいから調整をするというのであるならば、これに対する財源の措置というものがなされなければならぬ、こういうことになってくると思うのであります。
 そこで先般来、その問題についていろいろと質疑もあったようでございますが、大体政府の御意向では、特別交付金でもってカバーをするのであるというふうな御回答もあったのでございまするが、この点についてどの程度の財源の措置を考えておるか、これを一つお尋ねをいたしたい。そうでありませんことには、これは地方財政計画に実は隠されておりました数字であります。隠されておった数字であるからそのままでいいということになれば、これはもう大へんな問題が全国の各市町村に起ると思います。今の市町村の八割までは第二、第三あるいはただし書きを使っておるのであります。この点について一つ政府の率直な意見を、この際この委員会を通じて私は表明をしてもらいたい。そういたしまして、私が今聞きましたらごくわずかなものを考えておるようでありますので、それではとうていわれわれは承服するわけにはいかない、かように考えまするが、大臣の意見を承わっておきたい。
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田中伊三次#5
○田中国務大臣 住民税課税の方式の選択に伴う不均衡是正のための改正を、お願い申し上げておるわけでございまするが、この場合に国全体としての計画を、財政計画にあげておりますのは、御承知の通り、詳細な数字は忘れましたが、ほぼ五十億内外の減収を見込んでおるわけでございます。しかしこれは全体の地方財政計画として五十億ということを見込んでおるのでありまして、個々の団体についてどうか、見通し違いというものもないとは言えませんので、そういう場合は特別交付税の配分において十分見ていきたい、これが大体の大ざっぱな方針でございます。
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中井徳次郎#6
○中井委員 今大臣のお言葉ではあったが、国の計画の中にはそういうものは書いてない。ただ説明に、どのくらい減収になるかといえば四十九億であります。とこういうことであります。これは四十九億まるまるカバーをしないことには、非常な問題が起ると思うのでありますが、一体特別交付金はどの程度出す考え方でありますか。大体ことしの予算書を見ますると、交付税の総額千八百六十七億でありまするか、これの八%というと相当な金額になって、特別交付税は百五十億ばかりあるだろうと思います。従ってそのうち五十億ばかりは出しても、例年の特別交付金の金額と比べますると、あまりほかには影響を及ぼさない。従って事務当局の今の返事では、その四十九億の半分程度なんと言っておりまするが、そういうものを簡単に事務当局が判断して、まあ半分でいこうやというようなことでは、私はだいぶ問題があると思う。一例を申し上げると、松山市におきましては、この方式の改正によって、人口二十万であるが、実に六千七百万円の減収になる、こういうことでございます。これは非常な減収である。これはあなたの方から出してもらった資料にちゃんと書いてある。その点についてどうでございますか。
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田中伊三次#7
○田中国務大臣 この特別交付税の幅がどれくらいあるかという問題でございますが、三十二年度は御承知の通りに、三十一年度と比較をいたしますと三百十五億円の増で、交付税全体としては千九百四十三億余りとなっておる、千九百億でございます。そこでこれらの百分の八ということになりますから、相当金額のゆとりは出てくるわけでございます。しかし今お言葉のございました減収が生じた場合に、この交付税の中でどれだけの部分をこれに充当する考えであるかという問題は、大へん技術的にもむずかしい問題でございますので、正確を期するために部長からお答えを申し上げます。
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小林與三次#8
○小林(與)政府委員 来年度の特別交付税の額は、今中井委員おっしゃいますように、大ざっぱに言って百五十億くらいだろうと考えております。今の住民税の税制改正に伴う補てんについて、どれだけ充てるかという問題につきましては、まだわれわれも具体的な数字を当っておりません。個々の団体によって実情も違いますし、団体全般として税の伸びるところもこれは相当あるわけでございまして、そういう一般的な税収の伸びによって全部がカバーできるとは私申しませんが、できるところもあり得るし、とうていでき得ない市町村もあるわけでありまして、そこらの状況をにらみ合せて遺憾のないようにせんけりゃいかぬじゃないか、こういう考えでございます。しかしながら、いつまでも特別交付税でさばきをすべき問題でもこれはないと思うのでありますが、しかし一度にできませんから、経過的にそういう措置はとらなくちゃいけない。そこで特別交付税の総額は去年よりも相当ありまして、それからその他多少の金がありますから、それにつきましては、実際の団体においては法律の改正の趣旨が十分に達せられてしかも財政の運営に支障のないようにということは配慮せぬといかぬという考えではおりますが、具体的の数字はもう少し検討してみたいと思います。
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中井徳次郎#9
○中井委員 どうも今の答弁は、はなはだ私は気に入らぬと言ってはなにだが、認識不足じゃないかと思います。ほかの財源でカバーするのだと言いまするが、あなたの方からお出しになった地方財政計画をごらんになれば一目瞭然である。不交付団体の方が自然増収がうんと多い。交付団体は非常に少い。これはこの間も北山委員から御質問があった通りであります。そういう面から見まして、自然増収の少いものが、特にまた政府の法律によって泣きの涙でやらなければいかぬ。そうなりますると、いわゆる富裕団体との差が非常に多くなる。今小林君の話ではよく検討してというようなことであるが、大体税務関係のこの間からの話では二分の一だと言っております。私は二分の一ではいかぬ、もっとうんとふやさなければいかぬ、こういう意味においてお尋ねをしておるのです。そうなりますと、これはあなたの方の関係になってくる。政府の法律によって特に大きな減収になる、それをもう一ぺん念を押しておきたいことと、さらにこの税法を使っておりますのは、個々の場合に当ってみますると、不交付団体でもこれをやっておるところがあります。そういう面については、今度の特別交付金の場合にはそこにも回るような計画にすることができるだろうと思うのでありまするが、どうでございますか。
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小林與三次#10
○小林(與)政府委員 特別交付税でございまするから、不交付団体でももちろんいき得ると思います。今お話しの通り、税務部の方では大体半額くらいはみたい、こういう気持でございまして、われわれといたしましてももちろんよくその制度の改正の趣旨を達成するようにはせんけりゃいけませんし、またそれによって個々の市町村が動きがつかぬようなことをしちゃいけませんから、その部分は特別交付税で見ざるを得ない。それで今何かいい標準でもないかといって、案を両者の間で検討中でございます。今お話の通り、どうせ自然増は不交付団体に多いことも明瞭でございますが、交付団体の間でも、やっぱり多少のちぐはぐがあろうと思います。そういうもの全体を通じて、公平な補てんの方法を考える必要があるわけでありますので、検討をいたしておるわけでございます。
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中井徳次郎#11
○中井委員 この点は、全国の市町村におきましては非常な関心事でございます。従いまして、きょうはっきりとした返事が無理であるならば、今国会中にはぜひ一つ結論を出してもらいたいと思いますが、大臣にお尋ねいたします。
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田中伊三次#12
○田中国務大臣 承知いたしました。
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鈴木直人#13
○鈴木(直)委員 それに関連して。ただいまの問題については、特別交付税をもって対処するというお話でありますが、これは交付団体、不交付団体を問わず、とにかく四十九億程度の財源不足を来たしまして、財政に欠陥を来たすことは明らかな点でありますから、今度の地方税の改正に対する跡始末といいますか、地ならしとして万遺憾ないように処置していただきたいということを、私からもお願いしておきます。
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中井徳次郎#14
○中井委員 次に問題となりまするのは、軽油引取税でございます。これにつきましては、大体今度の計画で、さらに三千円の増徴ということを計画しておるようであります。これはおそらく、ガソリン税との相関関係があろうかと思うのでありますが、ガソリン税がもし国会において修正をされるということになりますと、政府は自動的にこの案を修正する意思があるのかどうか、その点を伺っておきます。
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奥野誠亮#15
○奥野政府委員 お話のように、揮発油税の増額に対応いたしまして、軽油の税率の改正を考えておるわけでございます。政府が案を提出いたします場合におきましても、自由民主党の中でいろいろ御論議がございました。従いまして、揮発油税を修正するようなことになる場合においては、善処すべきだというふうな意見が政府に寄せられておるわけでございますので、そういう場合には慎重に考慮いたさなければならないというふうに存じております。
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中井徳次郎#16
○中井委員 聞いておるのは、そういうガソリン税の修正をされたら、政府自体において原案の修正をするかどうか、こういうことであります。
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奥野誠亮#17
○奥野政府委員 その通りに考えております。
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中井徳次郎#18
○中井委員 もう一点、遊興飲食税のことでございます。先般来審議を進めておるわけでありまするが、政府の調書を拝見いたしますと、遊興飲食税だけはちっとも説明がなされておらぬ。ただ三割を一割五分にするとか、下の方の免税点を上げるということだけでありまして、ちっとも材料がはっきりしておりません。私どもがすなおにすっと見まして、今回の地方税法の改正の中で、逆に税率が倍になっているというのは、遊興飲食税の、そば屋だとか、うどん屋だとか、すし屋だとか、そういった階級の三百円から五百円までの商、あるいは一般の旅館の宿泊料の八百円と千円の間、この点だけが非常に乱暴に、事務に藉口して倍になっている。計算がしやすいとか何とかつまらぬことを言う。そんなことは問題にならぬと思いまするが、これは一体どうなんですか。五分と一割との間でどれくらいの差があるか、この間から資料を出してくれと言っておきましたが、あるいはきているかもしれませんが、どんなふうになっているか、ちょっとお尋ねしたい。そうしてまた基本的に、これは遊興飲食税の内部においては大きな変革でありますが、それについて一向資料がないというようなことでは、私ども審議のしようがないのであります。
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奥野誠亮#19
○奥野政府委員 遊興飲食税の資料につきましていろいろ御意見を承わっておったのでございますが、さらに追加しまして数日前に資料を提出しておりますので御了承願いたいと思います。
 御指摘になりましたように、租税負担の均衡化という問題と、税率を単一化することによって、わかりやすい、また徴収しやすい税率に持っていって摩擦を少くしたいという考え方から、税率につきましても一番上の段階と一番下の段階ははずす、そのわかり大衆に対する苛酷な負担になってはならないのであって、思い切って課税しない範囲を拡張していく、こういう方向を選んでおるわけでございます。おっしゃいました問題は、税率五%を据え貫くが据え置かないかによってどれだけの金額が違うのか、こういう御趣旨であろうかと思います。もし据え置きます場合には、旅館におきまして二億二千三百万円、飲食店におきまして六億四千三百万円、金額が違って参るということになっております。
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中井徳次郎#20
○中井委員 どうもこの程度のことは、遊興飲食税の総額から見ましたら大した金額ではありませんが、どうしてこういうものを倍にいたしましたのですか。その辺の考え方がわれわれはどうしても、納得できません。この点について大臣はどういうふうな考えを持っておられるのか、一つ率直なお気持を伺ってみたいと思います。
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田中伊三次#21
○田中国務大臣 率直な意見を言えということでございますが、複雑な遊飲関係の税率をなるべくわかりやすく簡素なものにしたい、こういう努力の現われが、くどく御説明を申し上げておりますような理由なんでございますが、仰せの通り旅館につきましては、千円以下のものについて八百円を免税としておりますから、この八百円から千円までのものについては増税という結果を来たしておるわけであります。飲食関係においても同様に、両方合せまして九億内外の増収を見ておるという事情でございます。その簡素化したということの以外の理由といたしますものは、旅館の関係については従来は五百円まで、これは免税点でなく、基礎控除であった、それを八百円の免税点を新たに作ったという意味において、ここは非常に負担の軽減に苦心をしたところでございます。しかしながら税率を簡素化いたしました結果、八百円から千円までの部分につきましては、その間の負担の増が出てくる。旅館に対する課税の全体から見て、この税率の扱い方がよかろうということで、審議をわずらわしておるような事情でございます。特別にこれという深い事情があるわけじゃないわけであります。
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中井徳次郎#22
○中井委員 深い事情がなしに、簡単にそうやられては、取られる方ははなはだ迷惑だと思います。いろいろとお述べになりましたけれども、八百円と千円との間は、何としても基礎控除は据え置きでありますから、税率は倍額。三百円と五百円の間も倍額になることにはちっとも変りはありません。こういうことは五分を一割にして簡単になるとはわれわれは考えられない。三・五六とかこまかい数字を整理するのならとにかく、五分を一割にするということくらいでは、私は実質上はちっとも簡素化にも何にもなりはせんと思う。計算のときにちょっと都合がいいというだけで、それも三・八とか四・六とか、今申しましたようにむずかしい数字ならば一つ整理をしようということにもなろうが、この点は了承ができません。どうも政府の方では簡単にそれでいこうかいというふうなことでやった。ところが結果は非常な大きなことになったというのが実情じゃないですか、どうですか。
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田中伊三次#23
○田中国務大臣 いや、これはほんとうに深いものはないのです。深いものはないのですが、ちょっと一言お聞きを願いたいと存じますが、現在までは旅館について、具体的に申し上げますと、五百円が基礎控除でそのまま放任をしておくよりは免税点を八百円に引き上げる、ほんとうは基礎控除そのものを八百円にしたいわけでございますが、財源に響くものでございますからそうは参りませんので免税点を八百円にする。そうして八百円をこえるものについては一割に変えるということの方が、現行法の場合よりははるかによい。それは八百円から千円までの局部だけをおとりになって、これは負担の増になるがどうするのかというお言葉をいただきますと、これは頭を下げなければならぬのですが、現行法と比べると、五百円で押えていくより免税点を八百円にして一割にした方が、局部的には重くなる面はございますけれども、改正しないよりははるかにいい、こういう考え方なんです。
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中井徳次郎#24
○中井委員 どうもそういうことを言われると、五百円と八百円の間はたしかにいいでしょう。ですが八百円と千円の間は同じじゃありませんか。基礎控除は五百円据え置きでしょう、ちっとも変らぬじゃありませんか。従って八百円と千円の間は依然として前の倍になる。どうなんです。
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田中伊三次#25
○田中国務大臣 全国旅館の状況というものを眺めると、八百円までの宿賃で経営しておるという旅館の数が全国的に見て非常に多いわけなんです。しかし大都会のまん中に参りますと、八百円、千円では泊れないのです。大都会を除く一般の地方に参りますと、八百円までを免税にすると、ほとんど無税の経営ができるということで、私の観測から言うと、八百円の免税ということには大へん人気がいいわけであります。ところが大都会のまん中はけしからぬ、八百円の宿なんというものがあるかというおしかりがあるわけです。それから国の趨勢全体としてみますると、八百円までを免税にするということは非常な喜びである。ということは事実上事務当局では十五、六億円これ自体で減収があるというのですが、私はもう少し減収になるのではないかと見ておるわけでございます。全体としてみると、事実減収にはなっておる。これは減税の結果であるのです。しかし局部だけは今までの五分が一割になるのですから倍になる。その倍になる金額だって、どういうことかというと、そんなに倍になる倍になると大きく言いますほどの大きな増税にはならぬので、具体的に千円までのものを考えてみると、五百円の基礎控除を引いてあとの五分というのですから、現行法によれば二十五円です。ところが今度は五百円を引く。かりに千円のものと考えます場合においては、それが五十円になる。二十五円の負担増ということになるわけでございます。だから二十五円違うということはその局部だけなんです。(中井委員「局部が問題だ」と呼ぶ。)しかし全体計画としましては十五億円をこえる減税になっておるわけです。
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中井徳次郎#26
○中井委員 私は何も八百円を免税点にしたことが悪いということを言っておるのではないのです。けっこうなことです。だからそんなことを聞いておるのではなくて、八百円と千円の間はないかというと、それは全国にはたくさんありますよ。なぜそんなところだけを逆に上げたか、筋が通らんではありませんか、だれが考えても。それからあなたは率でも金額は大したことはないしと、そういうことをおっしゃるなら一千億国税の減税はどうですか、二十七万から三十万の人は五割一厘減税になるというけれども、金額にすると一年千二、三百円、大したことはない。そういうのと同じ議論ではありませんか。従ってそれを逆に返して考えていただけばわかると思うのです。私は政治をとる者は、そういうことはあなたからお考えになると小さいことかもしれませんが、やはりその点は筋を通してやっていただきたい。そう思いますのでお尋ねしておるわけであります。まあ、この点は私どもそう考えておりますから、本委員会としても今後十分検討させてもらいたいと考えております。
 その次に、この間からいろいろ問題になっております例の軍港の基地関係の交付金、納付金の配分方法であります。これは自治庁とされましても大いに御尽力をいただいて、そうしてできれば法律的な措置をしたいというので、関係方面と折衝されておるということを伺いましたが、その後の経過はどんなものでございましょうか、どういう見通しでございますか、この際伺っておきたいと思います。
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田中伊三次#27
○田中国務大臣 これは大へん御心配をいただいておりまして、政府内部の方針の決定が長引いておりますことは恐縮に存じております。これもありのままの御報告を申し上げますと、かねてより皆さんの御要望でもあり、また私自身の信念でもありまして新しい制度をとることでありますから、これは閣議決定で配分をしようという態度をやめて、あくまでも法律に根拠を持たしたものとしていくべきである。さて法律に根拠を持たすということになると、当然というわけではございませんが、最も無理のない方法としては二つの方法がございますが、一つは単行法でこれをやるということ、もう一つは国有資産等所在市町村交付金法という法律の附則を改正してこれにはめ込むという方法、こういう二つの方法があるわけで、そのいずれでもいいが、ぜひ法律を作って法律に基く配分をしなければならない。率をきめて坪数を掛ければ出てくるという安定をした計算において配分のできる交付金でなければ相ならないということを、私は閣議以来、熱心というより、強引に貫いておる次第であります。この法律に基くべきであるという問題につきましては、しからば三十二年度は閣議決定のつまみでいこう、三十三年度からは法律を作ろうではないかという意見も相当にありますが、それもまかりならぬ、三十二年度より断じて法律を作れ、こういう主張をいたしておりまして、この法律に基くものとして、単行法を作るという方針は、大体において動かないところとなっております。問題となりますのは、御心配をいただいております飛行場、それから演習場の問題でございますが、飛行場も演習場も対象からははずさない、これが一つの方針でございます。それからもう一つは駐留軍でない自衛隊の関係のもので、対象となるべきものはどういうものかということが問題になっておりますが、自衛隊の飛行場、演習場等のことについてもこれを扱っていく、扱い方はやや変っていくかわかりませんが、これは扱っていく、こういうように大体の方針は進んでおりまして、皆さんの御心配をいただいております事項は、時間は長引いておりますけれども、ことごとく御期待に沿い得る結果に今明日においてなろうかと考えます。おそらく本日の夕方か明日一ぱいには——もう実は法文の案も大体立案をいたしております。直ちに出せるようになっておりますが、最終的に政府の意向が決定いたしますれば、直ちに国会に提出して御審議を仰ぎたい、こういういわばよい方向に大体において進んでおります。
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永田亮一#28
○永田委員 ちょっと今の軍港の問題で関連してお尋ねしておきますが、国連軍がずっと今までおって、もう国連軍は日本にはおらぬようでありますが、具体的に申しますと呉市の問題であります。呉市には終戦以来ずっと国連軍が駐留しておりまして、そのために呉市としては非常に迷惑を受けておったようであります。ところが昨年の十一月に国連軍が撤退をいたしまして、今度の法律によりますと、期日が昭和三十二年の三月末日現在ということに、もしなりますと、今までずっと被害を受けておった呉市の方は、何ら特典を受けることができないという状態になるわけでありまして、これはちょっと気の毒でもあり、また不公平でもあるように思うのであります。それで基地交付金の問題で、今の関係ですと一年前の三月三十一日、三十二年は三十一年の三月三十一日、三十一年の分が三十年の三月三十一日という期日になっておりますが、呉市の方は今申しましたように、国連軍が去年十一月に撤退いたしておりますので、今度の法律が三十二年の三月末という期日になりますと、何ら特典を得られないということになります。この点を何とかお考え願えないものか、一つ御答弁を願いたいと思います。
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田中伊三次#29
○田中国務大臣 呉の場合はお説のような状況になっておりますが、まだ少し施設があとに残る様子であります。全部撤去されてしまってゼロになってしまいますと御心配があるのでありますが、あとに残る部分についてはやはり交付金の対象となりますので、そこで一部分でもあとに残れば、その残りましたものを扱う扱い方において十分調整をいたして、一部分残っておるが、全体あるがごとく、これに準ずるごとく調整をするゆとりは、今度の法律で多少作っておるわけでありますので、その調整の努力によって不利益をこうむらないように、極力努力をすることにいたします。
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