農林水産委員会

1960-05-19 参議院 全79発言

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会議録情報#0
昭和三十五年五月十九日(木曜日)
   午前十一時三分開会
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 出席者は左の通り。
   委員長     堀本 宜実君
   理事
           櫻井 志郎君
           仲原 善一君
           大河原一次君
           東   隆君
           森 八三一君
   委員
           秋山俊一郎君
           石谷 憲男君
           植垣弥一郎君
           重政 庸徳君
           田中 啓一君
           藤野 繁雄君
           北村  暢君
           藤田  進君
           棚橋 小虎君
           千田  正君
  政府委員
   経済企画庁総合
   開発局長    藤巻 吉生君
   農林政務次官  大野 市郎君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       安楽城敏男君
  説明員
   農林省農地局参
   事官      庄野五一郎君
   水産庁漁政部漁
   業調整課長   木戸 四夫君
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  本日の会議に付した案件
○農林水産政策に関する調査
 (臨海地域開発と農漁業に関する
 件)
○連合審査会開会に関する件
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堀本宜実#1
○委員長(堀本宜実君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 臨海地域開発と農漁業に関する件を議題といたします。
 第三十一国会に衆議院議員川島正次郎君外三名から提出、第三十一国会、第三十二回及び第三十三回国会において衆議院で継続審査となっておりました臨海地域開発促進法案が、去る五月十三日、衆議院本会議において全会一銭修正議決され、即日衆議院から本院に提出、建設委員会に付託されておりますので、本日、同法案について、経済企画庁、建設省及び農林省当局から、法案の要旨及び政府の見解等を聞くことにいたします。
 経済企画庁総合開発局長藤巻吉生君並びに漁政部漁業調整課長木戸四夫君か出席されております。
 ちょっと速記とめて。
   〔速記中止〕
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堀本宜実#2
○委員長(堀本宜実君) 速記つけて。
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藤巻吉生#3
○政府委員(藤巻吉生君) 臨海地域開発促進法案という法律案は、実は政府提案ではございませんで、議員提案でございますので、私どもから提案の理由等を御説明いたすのは筋が違うと思いますので、法案の内容で私どもが御説明でき得ます点につきまして、概略御説明いたしたいと存じます。ただ資料といたしましては、提案の理由を書きましたものがお配りいたしてございますようなので、これに基づいて御説明いたした方が便宜かと存じますので、そうさしていただきます。
 そこに書いてございますように、最近のわが国経済の伸長発展と人口の増加の勢いは大へん急激なものがございます。そこで工業用地、公共用地その他、いろいろ土地に対する利用が急にふえてきております。そこで、その結果といたしまして、適地がだんだんと減ってきておる。土地の価格はだんだんと上がってきております。土地を取得することも非常に困難になってきておる、こういうような状態でございますので、臨海地域における公有水面の埋め立て等によりまして新たに土地を造成いたしまして、そこに大いに産業を興し、その他土地を利用して参るということが必要ではないかというふうに考えられておるわけでございます。数字で申し上げますと、今後およそ十年間の土地の利用といたしましては、工業用地として約一億坪、住宅用地といたしまして約一億二千万坪、それから公共用地その他といたしまして一億四千万坪ばかりが必要になるものというふうに推定されるわけでございまして、合計いたしまして三億六千万坪程度の土地の需要が今後十年間に新たに起こって参るというふうに推定いたしております。で、そのうち臨海部に対しまして土地の需要があると思われますのが、工業用地として八千万坪、それからそれに伴いまして住宅、公共用地その他として三千五百万坪、合計いたしまして一億一千五百万坪程度が、海に面しました地域におきまして土地を造成いたさなければならないような関係になっておるわけでございます。で、この法案は、そういうような臨海部における土地の造成を計画的に行ないまして、現在行なわれているようにばらばらに、小刻みに埋め立てが行なわれ、せっかく埋立地ができましても、これに伴って必要な関連諸施設が整備されないで、せっかくの埋立地がなかなかうまく利用されないというような状態にならないように、しっかりした調査と計画のもとに臨海地域の土地造成を促進して参ろうと、こういうのがこの法案の趣旨でございます。
 それから法案の内容に入りますが、お配りしてございます資料の二枚目の紙に書いてございますように、第一に、政府は、臨海開発区域の指定及び基本計画の策定の円滑な実施をはかるため、必要な基礎調査を行なわなければならないものといたしまして、その結果については、これを尊重しなければならないということにいたしておるわけでございます。従来、いろいろな土地造成の事業が行なわれておりますが、どういうような土地の利用をはかるかというような問題やら、そのほかこれに関連いたしまして、どういうような施設が必要であるかというようなこと、あるいは、その他実際の埋め立てを行なう場合に地質の調査等も必要でございますが、そういうような基礎的な調査が行なわれておらないために、せっかく造成いたしました土地もうまく使われないというようなこともございますので、この法案では、臨海開発区域の指定あるいは基本計画の策定のために必要な基礎調査をしっかり行なうということを規定しておるわけでございます。
 それから第二に、この法案では臨海開発区域というものを指定いたしまして、その区域に土地を造成するということになっております。この区域の指定については、内閣総理大臣が臨海地域開発審議会の審議を経てこれを行なうこととなっておりまして、その審議会の審議の際には、あらかじめ関係都道府県知事の意見を聞き、これを尊重するとともに、最終的には閣議の決定を経るようになっておるわけでございます。
 それから第三に、さような手続によりまして、内閣総理大臣が臨海開発区域の指定をいたしました場合には、関係各大臣と協議いたしまして、臨海開発基本計画というものを作るわけでございます。で、この計画を立案いたしましたならば、臨海地域開発審議会の審議を経て、閣議の決定を求めることにいたしております。その審議会の審議にあたりましては、区域の指定の場合と同様に、関係都道府県知事の意見を聞き、これを尊重するということにいたしております。そこで、この基本計画はどういうものかということを法律にうたってございますが、土地の造成、利用及び関連諸施設の整備に関する総合的な計画の基本事項について定める、こういうことになっております。なお、これらの関連諸施設と密接不可分の関係にある、臨海開発区域以外の諸施設につきましても、必要に応じて基本計画にこれを含めることができるということにしておるわけでございます。
 それから第四に、基本計画の円滑な実施をはかるため、この法律と現行の関係法規との調整につきまして規定をいたしております。特に都道府県知事が行なっております公有水面の埋め立て免許につきましては、現在小面積の埋め立ては都道府県知事が独自で免許を行なっておりますが、これを所管大臣の認可を得て免許をいたす、こういうようなふうに規定をいたしておるわけでございます。そのほか国土総合開発計画、首都圏整備計画その他各種の法律に基づきます特定地域の計画と、この法律に基づく臨海開発基本計画との調整につきましては、内閣総理大臣がそれぞれ関係審議会等の意見を聞いて調整をいたすということにしておるわけでございます。
 それから第五に、損失補償等について規定いたしておりますが、埋め立て等の事業の実施によりまして損失を受けるものがあります場合においては、事業を実施をいたして損失を受ける者に対して公正な補償をしなければならないということにいたしております。なお、その補償と相待って行なうことを必要とする生活再建等の措置を講じなければならないということにしておるわけでございます。
 それから第六に、この法律の実施にあたって、関係行政機関の長等の方面におきましては、この法律の実施に協力しなければならないということを規定いたしておるとともに、政府は基本計画の実施に要する資金の確保をはかり、かつ、国の財政の許す範囲内において実施を促進することに努めなければならないという規定を置いてございます。
 それから第七に、総理府に臨海地域開発審議会を設置し、その所掌事務、組織その他所要の事項について規定をいたしております。特に組織につきましては、臨海地域開発審議会の重要性にかんがみまして、関係大臣、国会議員、都道府県知事、学識経験者等の方々をもって委員とすることにいたしております。
 その他附則におきまして、内閣総理大臣が都道府県知事の意見を聞く場合の経過措置の規定を設け、あるいは総理府設置法、経済企画庁設置法及び北海道開発法等につきまして必要な改正を行なうことといたしておるわけでございます。
 概略を申し上げますとさような内容になっておるものでございます。なお詳細は御質問に応じましてお答えいたしたいと存じます。
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堀本宜実#4
○委員長(堀本宜実君) ただいまの説明に対し、御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
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櫻井志郎#5
○櫻井志郎君 法案がないので質問に多少困るのでありますが、今の御説明で、臨海地域の開発、土地の造成をやろうという地域については、すべて臨海開発区域の指定ということをやるのですか。
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藤巻吉生#6
○政府委員(藤巻吉生君) この法律案では、臨海地域の開発を行ないますのに、臨海開発区域というものを指定することになっておりますが、埋め立てをやる所全部を指定するわけではございませんので、この法律案が成立いたしました暁に、私どもその法律の実施をしなければならない立場にあるわけでございますが、ただいまのところ考ておりますことは、全国的に見まして、非常に大きな規模で土地の造成をやっていかなければならないというような必要のある所、あるいは関連した諸施設が非常にたくさんございまして、何か基本的な計画を立ててやらなければうまく土地の利用が行なわれないというような所を選びまして、区域に指定して参りたいというふうに考えておるわけでございます。
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櫻井志郎#7
○櫻井志郎君 大きな規模というのは、大体考えておられる程度はどの程度ですか。
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藤巻吉生#8
○政府委員(藤巻吉生君) 実は、この臨海開発区域の指定につきましては、一切審議会の審議を経てきめることになっておりますので、私どもまだ具体的にどれだけの規模のものを指定して参るとかいうような案がないわけでございましてこれは審議会の審議の結果を待ってきまって参るものというふうに考えております。
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櫻井志郎#9
○櫻井志郎君 そうすると、先ほど御説明のあった、今後十年間に新しく開発しようという土地の需要は約三億六千万坪だ、工業用地が一億、住宅用地が一億二千、公共用地が一億四千だと、こういう説明があって、うち臨海地域で一億一千五百万坪の造成をしたい、こういうお話であったと思うのですが、その一億一千五百万坪というのは、指定地域になるであろう中で考えておられるのか、あるいは全体の新しい土地造成計画を言っておられるのか。
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藤巻吉生#10
○政府委員(藤巻吉生君) 先ほど私が申し上げました数字は、今後十年間にこのくらいの土地の需要があるであろうという推定をいたした数字でございまして、そのうちどれだけがこの法律による臨海開発区域に指定されるかわからないわけでございまして、その一部であることは確かでございますが、どの程度が区域に指定された面積になるかわからないわけでございます。
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櫻井志郎#11
○櫻井志郎君 そうしますと、あなたの御説明の一億一千五百万というのは、いわゆる十年間に新しく造成せられるであろう土地だ、そのうちでこの法律案による指定地域というものはその内輪になる、こういう解釈でよろしいのですね。そういたしますと、十年間に約一億一千五百万坪—四万町歩足らずですか、それだけ作るのだ、それは工業用地、住宅地、それから公共用地という言葉でお話しになっておりますが、農地等はこの中に包含しておるのかどうか、新しく作ろうとする農地ですね。
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藤巻吉生#12
○政府委員(藤巻吉生君) 臨海部に作りますと申しますか、臨海部に需要がございます一億一千五百万坪の中には、農地の造成の面積はまだ入れてございません。
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櫻井志郎#13
○櫻井志郎君 農地を入れていないということになると、どうなんですか、この法律案では、新しく臨海地に農地を作ろうという、そういう計画は、この法律案では含まない、こういう意味になるのですか。
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藤巻吉生#14
○政府委員(藤巻吉生君) 特に農地だけの造成を目的とする土地造成は、この法律案では考えておりませんが、この法律案では、臨海開発区域を指定して、そこの土地造成を行なって参りますと、その中には農地に供せられる土地も入ってくる場合があると考えております。それから、ただいま申しました数字は、工業関係だけではじいてみたものでございますので、農地の関係の、今後の土地需要はまだ私ども手にしておらないわけでございます。
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櫻井志郎#15
○櫻井志郎君 ここの最初の説明に、ページの終わりから五、六行目からありますが、「工業、農業その他の用に供する土地の造成、」云々、こうありますね。私はそういう説明からいたしましても、当然これは新しい農地の造成というものをこれに含むものではなかろうかという解釈で聞いておったのです。今の御説明だと、農地だけを作ろうとするものはこれには包含しないのだ、こういうお話のようでした。だとすると、新しく農地を主体にして干拓をやろうという計画と、公共用地、その他の工業用地を作ろうとするこの法案に基づく計画とが、所管官庁で競合したという場合にはどうするのですか。
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藤巻吉生#16
○政府委員(藤巻吉生君) 臨海開発区域が指定されまして、そこに開発の基本計画を作ることになっておりますが、その基本計画でさような点は調整がついて参るわけでございます。この基本計画は、審議会で御審議を願ってから閣議で決定になるわけでございますので、その間に、その辺の調整は十分ついて参るものというふうに考えております。
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櫻井志郎#17
○櫻井志郎君 今のお話だと、結局、主として農地をやるものは含まないのだという話ではないのじゃないですか。主として農地をやるかやらぬかということ自体もが指定区域に指定され、そうしてそこに基本計画を策定して、どの部分は農地にするとか、これは主として農地にする、これを主として農地にするかわりに、現在ある陸地に工業地帯を設定していこうということもありましょう、現実の問題としては。そういうことが私は非常に多いのじゃないか。私は、むしろそういう場合もあり得る。だから、主として農地を造成する臨海地帯の土地造成であっても、この法律の網をかぶせるのだ、こういう考え方の方が妥当じゃないでしょうか。あなたの御説明とは違うのですが、どうでしょうか。
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藤巻吉生#18
○政府委員(藤巻吉生君) 実は、これは議員提案でございまして、提案者の御説明を私代弁いたしているわけでございます。この法案は、主として、工業、公共、農業その他の用に供する土地の造成をはかることを目的とするということで、農業だけに供せられる土地を造成することをもっぱら目的とする土地造成はこの法律案でやるという趣旨ではないように伺っておるわけでございます。
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櫻井志郎#19
○櫻井志郎君 そこに私は非常に、これは局長にあまり突っ込むと、おれの提案じゃないからということになるかもしらぬのだが、そこに非常に何か合理的でない点がありはしないだろうか。具体的な例をとって申し上げると、新しく海面を埋め立てるなりして、土地造成をやる、それを住宅地帯なり工業地帯にするためには、最高潮位であるとか、あるいは波の高さ等を勘案して相当高い地盛りをしなければならない。少なくとも埋め立てをしなければならない。それよりは、場合によっては現在ある陸地に住宅地を設定する、それでつぶれる農地を補てんする意味で新しく臨海地帯の土地造成はある程度やってもいい、農地にしていくんだというような具体的なやり方の方が資源開発、国土開発という点から見て有利な場合が私は、幾らでもある。そういうような場合には、この法律は適用されないのだということであると、何かこう仏作って魂入れずという感を深くするのですが、いかがでしょう。
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藤巻吉生#20
○政府委員(藤巻吉生君) まあ農地だけを作ると申しましても、できました土地が農地だけになるということもない場合が多いかと思います。大体これからの臨海開発地域の土地造成は、必ずしも工業だけ、あるいは農業だけというふうには分けられないで、いろいろな場合に使う場合が多いかと存じます。で、農業用に供する土地を造成するために計画を立て、そこに工業用地、住宅用地その他のいろいろな用に供せられる土地もできるという場合がかなりあるかと存じますが、まあ私ども伺っているところによりますと、この法案の立案の趣旨は、主として工業に供する土地を造成することにある、その場合、造成した土地が一部農地に使われる場合もある、こういうように伺っておりますので、そういうようにお答えしておるわけでございます。
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櫻井志郎#21
○櫻井志郎君 あまり私だけで質問をしているのもどうかと思いますが、農地局の庄野参事官、それについてどういう見解を持っておられるか。
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庄野五一郎#22
○説明員(庄野五一郎君) この法案ができます過程におきまして、原案は工業その他の用に供する土地の造成、利用及び関連諸施設の整備に関する計画を策定すると第一条にはなっておりまして、その際、農林省の第一条につきまする意見といたしましては、「その他の用に供する土地の造成」、「その他の用」の中には、工業を主体にする開発と関連して、やはり農地造成の必要がその地区内にある場合には農業も含む、こういうような解釈でよろしいかと、こういう意見を提出いたしましたところ、「その他の用に供する」というのは、もちろん農業その他住宅用地あるいは公共用地等も含むのだと、こういうような解釈で、それならば感じといたしまして、この臨海地域開発促進法案は工業用地造成ということが主体で、その地区の中における立地条件その他からやはり農業も当然含まざるを得ないという場合には、あわせて農地の造成も含むと、こういうように開発していったらいいんじゃないか、そういうことで私了解しておったわけでありまして、大体この法律でいく場合には、工業が主である場合というふうに解釈いたしております。それが修正ではっきりと工業、農業並列のような形になってきたわけでありまして、多少その感触は違って参っておりますが、農業プロパーで干拓をやっていくといった場合には、この法律でやらないで土地改良法によってわれわれは施行する、その間の調整は、地域指定の調整の場合、あるいは基本計画の策定の場合の調整において十分調整していく、そういうふうな考えであります。
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櫻井志郎#23
○櫻井志郎君 まだ多少私は基本的な問題で疑問を残しておりますが、提案者でないからという局長のお話でありましたので、私の質問はこれで終わります。
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秋山俊一郎#24
○秋山俊一郎君 まず、これも提案者でございませんのでどういうお答えがあるかわかりませんが、この法案は、ただいまの御説明によりまして、工業用地及びこれに加えて農業用地も造成するのだということでございますが、土地の造成が臨海地域、すなわち海面に及んでくるわけでございまして、従いまして、海面においてやっておりまする漁業、これらについて重大な影響があることはこれは申すまでもない。すなわち漁場が失われるわけであります。海が陸になるのでありますから、魚もあるいは水族も住む所がなくなる。特にこれは浅い海、いわゆる浅海が埋め立てをせられることになるのでありまして、非常な重大な関係があると思うのでございますが、それとともにまた、工場その他によって利益するところも非常に多い。これらの点を総合しまして、政府としては一体どういう見解をとっておるか。一方においては非常な損失を受ける面があり、一方においてはまた利益するところがあるのでありますが、これらの点について政府はどういう見解を持っておられるかお伺いしたいのであります。
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藤巻吉生#25
○政府委員(藤巻吉生君) 臨海地域におきまして土地を造成して参りますと、当然そこに漁業がございまして、その漁業の実施が困難になる場合が予想されるわけであります。そこで、この法案におきましても、それらの点を十分気をつけておりまして、まず基本計画におきまして、どういう地域の造成をするとどういう被害がある、これに対してはどうするということを事業の実施に関する事項として規定することにいたしております。従いまして、基本計画の内容になりますので、審議会におきまして十分そういう点の審議が行なわれることに相なるかと思います。
 それから基本計画においてさような点を調整いたしますほか、損失補償の基準につきましても、審議会で十分御審議を願うことにいたしておりますし、また、いよいよどうしても漁業に対してある程度の被害を及ぼさなければならないという場合におきましては、損失補償の必要が出て参るわけでございますが、これに対しましては、十一条に「基本計画に基く事業の実施により損失を受ける者がある場合においては、当該事業を行う者は、その者に対し、公正な補償をするものとする。」、こういう条文と、それからその同じ条文の二項に「基本計画に基く事業の実施により生活の基礎を失う者がある場合においては、その者に対し、政令で定めるところにより、その受ける補償と相まって行うことを必要と認める生活再建又は環境整備のための措置を講ずるものとする。」というような規定も置いておりまして、その方面の被害者の救済につきましては、遺憾なきを期するようになっているのであります。
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秋山俊一郎#26
○秋山俊一郎君 ただいまの御説明によりますと、この法案が実施されていきます場合に、主としてこうむる被害者は漁業者であると思う。しかしながら、今のような被害者に対する救済措置が、補償であるとか、あるいは生活再建の道を講じてやらなければならぬというような法律があるから、これはそういう被害者が出てもやむを得ないと、それよりもこれはどこまでも漁業者の被害というものは大きく見ないで、遂行せにゃならぬ、こういう見解でございますか。
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藤巻吉生#27
○政府委員(藤巻吉生君) この法律は、ほかにどんな被害があってもぜがひでも臨海地域における土地造成をやらなければならぬというようなものではございませんで、そこにございます漁業その他の産業と、今後造成されます土地の上にできる産業との権衡ということを十分考えた上で、ここはある程度漁業の方にがまんをしていただいて、土地造成をやらなければならぬというような場合にのみ計画を立て、事業を実施し、しかも、その補償は公正に行なうということにいたしておるわけでございまして、私どもそういうふうにこの法律が運営されて参るものというふうに考えておるわけでございます。
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秋山俊一郎#28
○秋山俊一郎君 この開発区域を指定することになっておるようでありますが、この指定というのは、この法案が通りますと、開発しようと考えております地域を一斉に指定し、公布することになるのでありますか。また順次調査のできた所からぼつぼつ何年かの間にやっていくという趣旨でありますか、その点を伺います。
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藤巻吉生#29
○政府委員(藤巻吉生君) おそらくあとの方になると存じますが、基本計画を立てる場合にも、あるいはその前の区域を指定する場合にも、しっかりした基礎調査を行なってからやるようになっておりますので、調査の結果必要と認められた地域から順次指定して参るということに相なろうかと存ずるわけでございます。
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