予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十六年三月十五日(水曜日)
午後一時五十四分開会
—————————————
委員の異動
本日委員小平芳平君及び森八三一君辞
任につき、その補欠として中尾辰義君
及び大竹平八郎君を議長において指名
した。
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 館 哲二君
理事
梶原 茂嘉君
中野 文門君
平島 敏夫君
米田 正文君
阿具根 登君
占部 秀男君
松浦 清一君
千田 正君
杉山 昌作君
委員
太田 正孝君
大谷 贇雄君
金丸 冨夫君
上林 忠次君
小林 英三君
小柳 牧衞君
小山邦太郎君
後藤 義隆君
塩見 俊二君
白井 勇君
手島 栄君
一松 定吉君
武藤 常介君
村松 久義君
村山 道雄君
山本 杉君
湯澤三千男君
横山 フク君
大矢 正君
木村禧八郎君
小柳 勇君
田中 一君
高田なほ子君
羽生 三七君
藤田藤太郎君
森 元治郎君
東 隆君
辻 政信君
中尾 辰義君
大竹平八郎君
岩間 正男君
国務大臣
外 務 大 臣 小坂善太郎君
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
農 林 大 臣 周東 英雄君
通商産業大臣 椎名悦三郎君
運 輸 大 臣 木暮武太夫君
郵 政 大 臣 小金 義照君
労 働 大 臣 石田 博英君
国 務 大 臣 池田正之輔君
国 務 大 臣 小澤佐重喜君
国 務 大 臣 西村 直己君
政府委員
総理府特別地域
連絡局長 大竹 民陟君
防衛庁教育局長 小幡 久男君
科学技術庁原子
力局長 杠 文吉君
外務省アジア局
長 伊関佑二郎君
外務省アジア局
賠償部長 小田部謙一君
外務省アメリカ
局長 安藤 吉光君
外務省条約局長 中川 融君
外務省国際連合
局長 鶴岡 千仭君
大蔵省主計局長 石原 周夫君
大蔵省理財局長 西原 直廉君
大蔵省銀行局長 石野 信一君
文部省初等中等
教育局長 内藤誉三郎君
文部省管理局長 福田 繁君
水産庁次長 高橋 泰彦君
通商産業大臣官
房長 樋詰 誠明君
通商産業省鉱山
局長 伊藤 繁樹君
運輸省海運局長 朝田 静夫君
労働省職業安定
局長 堀 秀夫君
事務局側
常任委員会専門
員 正木 千冬君
—————————————
本日の会議に付した案件
○昭和三十六年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十六年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十六年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午後一時五十四分開会
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委員の異動
本日委員小平芳平君及び森八三一君辞
任につき、その補欠として中尾辰義君
及び大竹平八郎君を議長において指名
した。
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出席者は左の通り。
委員長 館 哲二君
理事
梶原 茂嘉君
中野 文門君
平島 敏夫君
米田 正文君
阿具根 登君
占部 秀男君
松浦 清一君
千田 正君
杉山 昌作君
委員
太田 正孝君
大谷 贇雄君
金丸 冨夫君
上林 忠次君
小林 英三君
小柳 牧衞君
小山邦太郎君
後藤 義隆君
塩見 俊二君
白井 勇君
手島 栄君
一松 定吉君
武藤 常介君
村松 久義君
村山 道雄君
山本 杉君
湯澤三千男君
横山 フク君
大矢 正君
木村禧八郎君
小柳 勇君
田中 一君
高田なほ子君
羽生 三七君
藤田藤太郎君
森 元治郎君
東 隆君
辻 政信君
中尾 辰義君
大竹平八郎君
岩間 正男君
国務大臣
外 務 大 臣 小坂善太郎君
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
文 部 大 臣 荒木萬壽夫君
農 林 大 臣 周東 英雄君
通商産業大臣 椎名悦三郎君
運 輸 大 臣 木暮武太夫君
郵 政 大 臣 小金 義照君
労 働 大 臣 石田 博英君
国 務 大 臣 池田正之輔君
国 務 大 臣 小澤佐重喜君
国 務 大 臣 西村 直己君
政府委員
総理府特別地域
連絡局長 大竹 民陟君
防衛庁教育局長 小幡 久男君
科学技術庁原子
力局長 杠 文吉君
外務省アジア局
長 伊関佑二郎君
外務省アジア局
賠償部長 小田部謙一君
外務省アメリカ
局長 安藤 吉光君
外務省条約局長 中川 融君
外務省国際連合
局長 鶴岡 千仭君
大蔵省主計局長 石原 周夫君
大蔵省理財局長 西原 直廉君
大蔵省銀行局長 石野 信一君
文部省初等中等
教育局長 内藤誉三郎君
文部省管理局長 福田 繁君
水産庁次長 高橋 泰彦君
通商産業大臣官
房長 樋詰 誠明君
通商産業省鉱山
局長 伊藤 繁樹君
運輸省海運局長 朝田 静夫君
労働省職業安定
局長 堀 秀夫君
事務局側
常任委員会専門
員 正木 千冬君
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本日の会議に付した案件
○昭和三十六年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十六年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十六年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
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館
館哲二#1
○委員長(館哲二君) これより予算委員会を開会いたします。
まず、委員の変更について報告いたします。
本日、森八三一君及び小平芳平君が辞任されまして、その補欠として大竹平八郎君及び中尾辰義君が選任されました。
この発言だけを見る →まず、委員の変更について報告いたします。
本日、森八三一君及び小平芳平君が辞任されまして、その補欠として大竹平八郎君及び中尾辰義君が選任されました。
館
館哲二#2
○委員長(館哲二君) 昭和三十六年度一般会計予算、昭和三十六年度特別会計予算、昭和二十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
質疑を続けます。千田正君。
この発言だけを見る →質疑を続けます。千田正君。
千
千田正#3
○千田正君 私は、まず最初に外務大臣にお伺いいたしたいのですが、昨日、政府の関係閣僚懇談会におきまして、ガリオア、エロアの対米債務返済の交渉開始を申し入れることにしたということを記者会見において御発表になっておるようであります。そこで、このガリオア、エロアの返済という問題になりますると、大体これは先般来衆議院の予算委員会、あるいは当参議院の予算委員会等におきまして、相当論議されておった問題であって、この債務ということは、池田総理は債務ということを決定しておる。ただ、全部が債務であるかどうかというところに非常にわれわれは疑問に思っておるのでありまして、とにかく、いつからこの問題について交渉するのか、また債務と信じておる額がはたして政府が常に唱えておるところの二十億五千万ドルというものは的確なところの債務であるかどうかというところにわれわれは疑問を持つわけであります。それで、外務大臣としての御所信を承っておきたいと思います。
この発言だけを見る →小
小坂善太郎#4
○国務大臣(小坂善太郎君) 新聞に、近く関係閣僚がこの問題について協議して、アメリカに対しまして交渉を開始するということが出ておりましたのでございますが、これは私の方から積極的にそう申したのじゃございませんで、そういうことになるかということですから、これはいつか言わなきゃならぬことだろうからということで、否定をしないということを言いましたところが、ああいうふうになったわけであります。しかし、それはそれといたしまして、この問題については債務とわれわれ心得ておるのであります。そこで、その心得ている額が一体幾らになるかということが問題でございまして、占領下にありましたいろいろな書類がございますけれども、まあ非常に明瞭であるものもありますし、若干明確を欠くものもあると思うのでありまするし、そういうものを一々精細に検討いたしております段階でございます。そこで、その検討の結果に基づきまして、われわれは国民に対して十分御説明のできる資料というものをもとにいたしまして、そうして折衝をいたしたい、最終的な債務の額を決定いたしたい、かように考えております次第でございます。
われわれといたしましては、アメリカに対しては、その中のあるものについて、はっきりとその支払いの時期、方法についてはこう決定するということを請書を出しているものもございますので、アメリカに対しては、そういう約束をしてそのままほうっておく、この問題はうるさいから、ただ流しておけということにも、日本の国際信用の将来を考えまして、それだけにも参りませんのでございます。あえて困難なところでもよけて通らずに、この際戦後十五年にもなったのでございますから、ケリをつけた方が将来のためによろしかろう、こういう判断に立っておるわけでございます。しかし、その内容については非常に国民負担と関係のある問題でございます。当時のいきさつもいきさつでございますので、十分に検討いたして参りたいというふうに考えておる次第であります。
この発言だけを見る →われわれといたしましては、アメリカに対しては、その中のあるものについて、はっきりとその支払いの時期、方法についてはこう決定するということを請書を出しているものもございますので、アメリカに対しては、そういう約束をしてそのままほうっておく、この問題はうるさいから、ただ流しておけということにも、日本の国際信用の将来を考えまして、それだけにも参りませんのでございます。あえて困難なところでもよけて通らずに、この際戦後十五年にもなったのでございますから、ケリをつけた方が将来のためによろしかろう、こういう判断に立っておるわけでございます。しかし、その内容については非常に国民負担と関係のある問題でございます。当時のいきさつもいきさつでございますので、十分に検討いたして参りたいというふうに考えておる次第であります。
千
千田正#5
○千田正君 大蔵大臣にお伺いしますが、ただいま外務大臣からのお話がありました通り、関係閣僚の間においては、これは債務として、日本政府としては払う意思がある。先般あなたは衆議院の予算委員会の第一分科会では、返済する場合は、原則として国民に二重払いをさすようなことはしない、こういうようなお答えをなさっておられるのであります。しかしながら実際からいって、当時のこの代金としましては、この援助物資を国民に売って入ったところの代金は、見返り資金の特別会計に繰り入れてあって、それがやがて産業投資その他の一つの大きな原資になっておる。今日に至っては五千億という膨大な産業投資の原資を使っておられますが、そのうちにこのかつて国民に売りつけて入ってきた金が入っておるのでありますが、あなた方の方としましては、これを対米債務と心得て支払うという場合においては、支払うその金はどこからどういう項目のもとに、どういうところから出していかれるか、その点をお尋ねしたいと思います。
この発言だけを見る →水
水田三喜男#6
○国務大臣(水田三喜男君) 先日答弁いたしましたように、まだ政府部内において、払う場合にどういう払い方をするかというような問題をきめているわけでは全然ございませんが、質問によりまして、もし払うとしたらどういうことを考えるかということでございましたので、お答えしたわけでございますが、この見返り資金の積み立てについてどういう使い方を政府がしているかということを見ますと、いろいろの使い方をしておりまして、政府の債務を払ったものもあるし、公企業に支出したものもありますし、私企業に貸し付けているものもありますし、そういう使途を十分に検討して、国が国民のために使っているというものについては、これは一般会計から出すということも、国民にいわゆる二重払いをさせたということにはならぬでしょうし、私企業に貸し付けているものというものは、当然、その回収金をもって充てるのが当然でありましょうし、そういうものはこの援助の積立金の使途によって国民に最後は払い方を納得してもらうような方法を考えるつもりである、こう申したのでございまして、今でもそういうふうに考えております。
この発言だけを見る →千
千田正#7
○千田正君 大体、日本の産業の開発あるいは戦後に於けるところの日本の復興等に対して、いわゆるあなた方が適当と認める意味において使われておる金、あるいはその方面に利用した総額は、大体どれぐらいになっておりますか。
この発言だけを見る →水
水田三喜男#8
○国務大臣(水田三喜男君) 今ここにこまかい資料を持っておりませんが、大体私の承知している範囲では、この使途が、国が国民のためにこれは使われているものだと思われるものとそうじゃないものとの比重を申しますと、六割前後はやはりこれは国の要請で使っておる融資、そのほか公企業への支出とか、いろいろございますが、あとがその使途別に厳密に見ると、そうならぬというような性質のものではないかと思っておりますが、まだこれは、今詳しいそういう色分けをしておりませんが、大ざっぱに見て、半分は政府が国のために使っている、この資金を使っていると見ていいじゃないかと、こう言えるのじゃないかと思います。
この発言だけを見る →千
千田正#9
○千田正君 外務大臣に再びお尋ねいたしますが、先月の二十日に、これはアメリカからの電報で、われわれはまあ新聞で承知したわけでありますが、ブレンターノ西ドイツの外相がアメリカを訪問した際に、アメリカのボール国務次官が西独の外務次官に手渡した覚書を発表しまして、その一部に、米国は共同防衛、低開発国援助は富める国が貧しい国よりも多くを分担するという能力による支払いの原則をとる。なお、二、三つけ加えてありますが、そうして最後に、なお米政府当局は、米国は現在欧州の工業諸国、特に日本、カナダに対し、低開発国援助で大きな努力を払わせる計画を作成中である、この計画はOECDすなわち経済協力開発機構によって調整されることになるだろう、こういうことを発表されておるのでありまするが、ただいま外務大臣がおっしゃったように、このガリオア、エロアという債務をアメリカ側に返済するということに関連しまして、アメリカ側としましては西ドイツあるいは日本、カナダ等のように、終戦後富める国に変わってきた国は、アメリカにかわって低開発国援助の資金をまかなうべきである、こういう結論を出しておるようであります。そうしますと、このガリオア、エロアの債務は、アメリカとの折衝のいかんによってはアメリカ側に返済せずに、返済した形式のもとにおいて低開発田開発援助資金に日本側の担当分担金として回すことも可能であるというふうにわれわれは考えられるのであります。その点につきましては、ただいまアメリカ側で発表しておりますところの、この低開発に支払わせるための経済協力開発機構というような新しい機構内においてそういう問題の調整にかかるだろうと思いますが、こういう問題に対してはどういうふうにお考えになっておられますか。
この発言だけを見る →小
小坂善太郎#10
○国務大鹿(小坂善太郎君) 千田さんお話しのように、去る二月十七日、ブレンターノ西ドイツの外務大臣訪米の際に、ただいまお読みになりましたものは手交されておるのでございます。アメリカは西独が妥当な規模の後進国援助計画を推進することを歓迎するということを申しておりますし、なお、この文書は後進国開発計画についての先進国間の公平な分担についてOECDの中で早急に検討さるべきものであると信ずるということを言っております。従って、まあこの問題は直接ガリオア、エロアの返済金とは何らの関係のない形になっておるのであります。しかし、この後進国に対する援助といいますか、低開発国を開発する問題というものは、これは世界共通の新しい問題になっておりまして、南北問題とも言われておるのでありますが、われわれといたしましては、アジアの国でありまして、アジアの開発度の低い国に対しては、われわれとしてはできるだけこの援助をせねばならぬと思っておるのであります。このわれわれの気持というものを十分アメリカに納得させるということは必要でございまして、従来もその方針でおるのでありまするが、アメリカにおきましても、最近の日本の経済伸展というものに非常に大きな信頼と期待を持っておるのであります。
で、こうした情勢のもとにおいて、ガリオア・エロアの返済金の問題について、これは一応、もちろん先方から借りた債務と心得ておるというものについては、これはなさねばならぬと思いますが、そのこととの関連については十分慎重に検討をいたしまして、処置をいたしたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →で、こうした情勢のもとにおいて、ガリオア・エロアの返済金の問題について、これは一応、もちろん先方から借りた債務と心得ておるというものについては、これはなさねばならぬと思いますが、そのこととの関連については十分慎重に検討をいたしまして、処置をいたしたいというふうに考えております。
千
千田正#11
○千田正君 まあ、ガリオア、エロアとの間の問題は慎重にお考えになるというお話でありますから、十分にお考え願いたいと思います。
次に、今後、低開発国の開発に対しては、ほかの国々は日本に非常に期待するところが大きい。大きいにもかかわらず、日本側は輸出には非常に熱心であるけれども、援助に関しては無関心である。特にこれはインドあるいはパキスタンその他いわゆる東南アジアを中心とする国々はそういうことを言い出してきている。ロンドン・タイムズなどを見ましても、そういう問題を取り上げて批判しておりますが、昨年の秋の第三次債権国会議では面と向かって、日本は低開発国援助には不熱心であると攻撃されておるのであります。この三月の対印債権国会議に対して、援助問題に対する具体的な何かの方針を外務省として固めておられますか、どうでしょうか。その点はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →次に、今後、低開発国の開発に対しては、ほかの国々は日本に非常に期待するところが大きい。大きいにもかかわらず、日本側は輸出には非常に熱心であるけれども、援助に関しては無関心である。特にこれはインドあるいはパキスタンその他いわゆる東南アジアを中心とする国々はそういうことを言い出してきている。ロンドン・タイムズなどを見ましても、そういう問題を取り上げて批判しておりますが、昨年の秋の第三次債権国会議では面と向かって、日本は低開発国援助には不熱心であると攻撃されておるのであります。この三月の対印債権国会議に対して、援助問題に対する具体的な何かの方針を外務省として固めておられますか、どうでしょうか。その点はいかがでしょうか。
小
小坂善太郎#12
○国務大臣(小坂善太郎君) AA諸国の経済開発については、やはりアメリカとかソ連とかいう、いわゆる大国の大規模な工業あるいは農業に対する考え方よりも、われわれの日本の技術というもの、あるいは日本人の考え方というものは非常にマッチする点が多い。その意味で非常にわれわれの考える援助開発協力というものは有用であろうと信じております。その意味でインド、パキスタンに対しましても最初から債権者会議にも入っておりまするし、またDAGにも創始国として入りましたのでありますし、またコロンボ・ブランでもいろいろやっておるわけであります。そのほか、賠償に関しましても、これは戦後だいぶ年月が経過いたしまして、いわゆる賠償という考え方から、これを通じて経済的な推進の一つの支えにしたいという気持が被賠償国の間にも起きて参っておりますのでありますから、これにつきまして十分にわれわれとして今後最も適切なるものを考えていきたいというふうに思っております。昨日の閣議でもきめました問題で近く調印される問題に、これはセイロンとか、あるいはアフガニスタンとか、そういうような国々に対して漁業開発、あるいは中小企業の技術センターを作って、これに指針を与えていくというようなこともございますわけでございますが、そうしたいわゆるきめのこまかい、日本もそう金持ちであるわけでもございませんので、大量の資金、資材を投入するということは困難な面もあるわけでございますが、そういう間にできるだけ被援助国に対する適合した計画、そうしてそれをできるだけきめのこまかい形で積極的に推進して参りたい、かように思っておりますわけでございます。
この発言だけを見る →千
千田正#13
○千田正君 もう一つ、これはコンロン報告につきまして、この報告の実現に対して外務大臣はどういう御所信を持っておられるかお聞きしたいのであります。一九五八年のアメリカ上院外交委員会に報告されておるいわゆるコンロン報告なるものの内容を見ますと、アメリカは沖繩の軍政をやめ、文官政治に切りかえて行政水準を高揚する、そうして近い将来に日本に返還されることが望ましいということが報告されております。従って、この報告は沖繩住民のすべての希望であり、長い間の悲願でもある。こういう意味でアメリカの国内でもケネディ大統領が就任したならば、この問題の解決に一歩進むであろう、こういうことで特にフルブライト民主党の上院外交委員長とともに、この問題は一九六一年、すなわち本年の一月になりましたならば、この沖繩の問題についてはコンロン報告の採決をしようじゃないかという声が強く聞こえておった。ところが最近になりまするというと、中共問題あるいはその他をめぐりまして、沖繩に対する考え方がどうもケネディ大統領が新しい政権を担当しても変わりそうにない。むしろ当時唱えられておったように国防省から国務省へと沖繩の管理を移転しようじゃないかという話し合いが逆になっちゃって、また、ますます強化していきそうな傾向が強くなってきておる、こういうふうにわれわれには看取されるのであります。しかしながら、沖繩の住民からみますと、一日も早く日本への復帰を望んでいるし、ことに最近のように逆に軍事基地としての風貌を強化されていこうということに対しては絶対反対したいという声が強くなってきている。日本は何も考えてくれていないじゃないか、こういう声が最近沖繩の住民の諸君から強く叫ばれておりますが、日本としまして、外務大臣としまして、この点についてはどういうふうにお考えになっておりますか。
この発言だけを見る →小
小坂善太郎#14
○国務大臣(小坂善太郎君) 一昨年の十一月コンロン報告が米国上院の外交委員会に提出をされたのでありますけれども、これが実はその後一度も議題になっておらぬのであります。千田さんの御指摘のように沖繩の問題については、いずれはこれは日本に返還することという前提のもとに今からそのことを考えていなければならぬということはございますけれども、この「いずれは」というところに問題があろうかと思う。私は東西緊張の現在におきまして、この沖繩問題がはなはだわれわれの悲願にもかかわらず、ああした状況になっておりますことは残念には思っておりますけれども、しかし、その状況下においてもできるだけそういう状況を早く解消して、緊張の緩和が持ち来たされて、そうして沖繩がわが国に返還されますように、施政権が返還されまするように従来から努力いたしており、また今後もそうした努力を続けたいと思っているのであります。しかし現状が現状でございまするので、その間においてもできるだけ沖繩住民の福祉について、われわれも協力いたしたいということで、先般のこの三十六年度の予算においてはかなり、ただいまマイクロ・ウエーブの問題であるとか、あるいは農業開発の問題であるとか、あるいは厚生福祉に関する問題であるとかいうものにつきましても、われわれ予算上協力できる点については協力するということで事態を進めておりますのであります。太田主席も先般も見えられまして、非常に日本側のこうした気持に対して好意を謝しておられましたのでありますが、われわれこの沖繩住民の希望にも沿い、しかもこの国際緊張緩和という現実も見ながら、現在のところできる限り沖繩住民の福祉に貢献して参りたい。しかもこの施政権返還については、しんぼう強く交渉する、かように考えておる次第であります。
この発言だけを見る →千
千田正#15
○千田正君 十年前に、一九五一年でありますが、今度日本に赴任されるであろうというライシャワー博士が、かつてハーバード大学の燕京研究所におかれて、この沖繩の問題についてこういう発表をした。これは個人として話しているのでありますが、琉球は日本復帰を提唱し、復帰への権利を持つべきだ、従って私個人としては、将来再び琉球が日本に復帰することを期待するということを語っておられます。今度幸いにもライシャワー氏が日本へ来られるとすれば、特にこういうふうに日本を非常に理解しておられ、また沖繩の住民の気持をよく汲んでおられる大使でありますから、十分こうした折衝を一つ重ねていただきたい。ただ、一方においてはスパークマンアメリカ上院議員などは、沖繩は金で求めることのできないほど重要性を帯びてきた。こういうことを指摘しており、今度赴任しましたキャラウェー高等弁務官にしましても、金で買えるところのものでない、沖繩はあらゆる点において東洋におけるところの最重要点になってきたということを強く叫んでおるようなわけでありますから、この間に処して、日本としましては沖繩の住民の意思を汲み、またわれわれかつての苦しい立場で最後の戦いまで追い詰められていった沖繩の人たちのことを考えれば、安閑としておるわけにいきませんので、十分に国民の意思を汲んで外務大臣は折衝していただきたいと思います。
そこで、次の問題としまして、私がお尋ねいたしますのは、御承知の通り、かつて第一次欧州大戦のあとにおきましては、ウィルソン大統領が主張しましたところの国際連盟が発足しました。そうして数年足らずして日本、ドイツ、イタリーのようにこの連盟から脱退して、そうして第二次大戦の端緒を開いた。今度はいよいよ日本が負け、そうしてまたドイツもイタリーも負けて、終戦後新しく発足されたのは、やはり同じような世界平和を要望してできた国際連合であります。このかつてのウィルソンが叫んだ国際連盟と、当時ゼネヴァに本拠を置いて発足した国際連盟と、今日叫ばれて、また加盟して行なわれつつあるところのこの国際連合の差がどこにあるか。それは私があえて言うまでもないと思いますけれども、もう一度、再び世界戦争に巻き込まれないための、平和を目的とした国際連合の使命はどこにあるのだということを再検討する必要があるのじゃないか。こう思いますので、かつてのゼネヴァに置かれました国際連盟と今日アメリカに置かれておるところの国際連合との差がどこにあるか、その重点を一つもう一度お考え直しを願って、外務大臣から御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、次の問題としまして、私がお尋ねいたしますのは、御承知の通り、かつて第一次欧州大戦のあとにおきましては、ウィルソン大統領が主張しましたところの国際連盟が発足しました。そうして数年足らずして日本、ドイツ、イタリーのようにこの連盟から脱退して、そうして第二次大戦の端緒を開いた。今度はいよいよ日本が負け、そうしてまたドイツもイタリーも負けて、終戦後新しく発足されたのは、やはり同じような世界平和を要望してできた国際連合であります。このかつてのウィルソンが叫んだ国際連盟と、当時ゼネヴァに本拠を置いて発足した国際連盟と、今日叫ばれて、また加盟して行なわれつつあるところのこの国際連合の差がどこにあるか。それは私があえて言うまでもないと思いますけれども、もう一度、再び世界戦争に巻き込まれないための、平和を目的とした国際連合の使命はどこにあるのだということを再検討する必要があるのじゃないか。こう思いますので、かつてのゼネヴァに置かれました国際連盟と今日アメリカに置かれておるところの国際連合との差がどこにあるか、その重点を一つもう一度お考え直しを願って、外務大臣から御説明いただきたいと思います。
小
小坂善太郎#16
○国務大臣(小坂善太郎君) 一九四五年に発足いたしました現在の国際連合は、連盟時代に比べますると、さらに世界的に政治、経済、社会の一つの動き、しての作用を強めるという点が明らかになっておる点が大きな差だと思うのであります。御承知のように国際連盟時代に、規約十条、十六条におきまして制裁規定がございました。その制裁に反する国については、これは加盟国全体に対する反抗と見なして経済的な制裁を加えていくというような規定がありましたのでございまするが、しかしそうした規定がありますにもかかわらず、いろいろなその前の段階がございまして、その調査段階においてこれがやや死文化していたという点もございますわけでございます。そこで国際連合は連盟の失敗にかんがみまして、憲章上は平和維持のより有効な機能を果たし得るように作られております。しかしながら、これは五大国の協調を前提としておるのでありまして、現在国連が発足後、東西の対立のために必ずしも憲章の規定通りの国連の動きがないことが多くなっておるのであります。特に連盟時代になかった軍事的制裁、この軍事的制裁は安全保障理事会の決定として行なうことになっておりまするが、この憲章に定める国連軍というものがない現状では、この軍事的制裁というものは事実上不可能になっておるのであります。しかしながら、安保理事会または総会の決定によるところの、決議によるところの加盟国が侵略を排除するための事実上の行動として朝鮮事変の例もございまするし、あるいはレバノンの例もあり、また最近はコンゴーの例もあるのでございまするが、そうした点が従来の連盟よりさらに国際的な平和を乱すものについて政治的なあるいは社会的な、経済的な一つの動きによってこれを排除していこう、そうした動乱の要因を排除していこうという点が強くなっておる点は特に特徴としてわれわれ考えておるような次第であります。
この発言だけを見る →千
千田正#17
○千田正君 今外務大臣がお述べになった通り、国連がよい意味において、ほんとうの世界平和のための国際連合であるならば、まことに理想的なものだと思うのであります。ところが、ただ一つここに大きな問題が無視されておるのじゃないか。ということは、たとえば中共承認の問題等については、今世界の大国のうちで武力を持っていながら国際連合に参加しておらない国、国連のいわゆる旗じるしのもとに参加しない国はどこかといえば、すべての国民は直ちに中共であるということを指摘するでありましょう。われわれはやはり平和を求めるためには排除してはならない。連合の一員として組み入れて、その中に一つの制裁規定を設け、その中にさらに安保理事会等におけるところの国連の動き方に対して一つの大きな役割を演ずることによって世界の平和を保ち得るのだという観点から考えるならば、何も中共というものを排撃してその中に組み入れないというようなことをやる必要はないじゃないか。国連に加盟させて、そうしてメンバーの中でお互いに自粛する姿こそほんとうの国際連合の行くべき姿ではないか、私はそう思うのでありますが、外務大臣はどうお考えでありますか。
この発言だけを見る →小
小坂善太郎#18
○国務大臣(小坂善太郎君) 千田さんの仰せられた御意見は、まさに私もりっぱな御意見だと思います。しかしながら、この中共問題というものは非常に国際的な複雑な背景を現在持っておりまするし、まあわれわれといたしましては、この問題の扱い方というものは、ただ単に軍縮問題に、国連内に中共が入ることが望ましいということだけでこの問題を律するわけにもいかぬ点もございまして、それこれ考えながら今慎重にこの問題に対する態度を検討いたしておる次第でございまして、しばらく猶予を置かれたいと思うのであります。
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千田正#19
○千田正君 この間池田総理大臣もまあ中共の問題に対しては前向きの姿でいく。それからただいま外務大臣も慎重に考えたい。もうしばらく、ということは、やっぱり岸内閣と同じように静観の態度をもっていこうというお考えでありますか。どうですか。
この発言だけを見る →小
小坂善太郎#20
○国務大臣(小坂善太郎君) ただ一口に静観ということによって律せられる場合にもいろいろな内容があろうかと思うのであります。ある時期に至れば踏み切らなければならぬこともございましょう。その場合、そのことによって得る利益と、リパーカッションと申しますか、それによって生ずるところの諸種の反動というものに対しても、それこれ勘案して十分わが国としてどういう利益があるか、国としてどういう損失があるか、またわれわれとしてはアジアの平和というものに対してどういう影響があるかということも、それこれ考えなければならぬと思っておる次第でございまして、一口に静観とか能動的とか、それだけで律せられるように感じておる次第でございます。
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千田正#21
○千田正君 そこで、前向きの姿のうちで、特に今おっしゃられたようなことであるとするならば、私は先般アメリカ側が提示した問題の一つとして中共との問題。まず第一にそれならば、文化人の交流として一応新聞記者諸君の交換をやろうじゃないか、ジャーナリストの交換をすることによって一つアメリカと中共との間の今までの窓をあけたいということをケネディ大統領が考えて、中共側に対してジャーナリストの交換ということを言い出したようでありますが、それがまあうまくいかなかった。しかし、そういうような問題はむしろ日本側あたりが中に立っていわゆる国連におけるところの東西紛争をやめさせるためのかけ橋としての日本外交というような、自主的な一つの動き方が日本としては必要じゃないだろうか。いつでもアメリカのしり馬に乗ってでなければ仕事ができないということじゃなくて、むしろ東洋の平和のためには日本が自主的外交の立場に立って、そうして東西冷戦の緩和のため、もう一つ前進した働き方をするのがむしろ日本の外交として最もいい行き方ではないかと私はそう思うのでありますが、何かその間に立って自主的外交をやるというようなもう一段の決意を持ってほしいと思いますが、外務大臣お持ちでありませんか。
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小坂善太郎#22
○国務大臣(小坂善太郎君) それこれ、いろいろと考えておりますのであります。つまらぬ例を申し上げて恐縮でありますが、水鳥が水に浮かんでおるのを見ますと、これはいわゆる静観といいますか、動いていないように見えるかもしれませんが、その足の動かし方で、前にも進んだりあとにも進んだりするのであります。そういうことで、十分私ども今お話のことも含めて今検討しておるのであります。
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千田正#23
○千田正君 どうぞ平家の軍勢のように、水鳥の騒ぎにおそれをなさないように一つお願いをしたいと思います。笑い
次に、日ソ漁業交渉の問題ですが、日ソ漁業交渉に先立ちまして、小坂外相はソ連のイシコフ漁業相と会談したようでありますが、その際、魚族保護についての共同調査を行なうことについて合意に達したといわれるのでありますが、共同調査は、当然日ソ漁業の間の交渉の議題になっておりますが、すでにこれに対して今までよりは新しい計画が何か議題になっておるか、外務大臣もしくは農林大臣どちらでもよろしゅうございます。
この発言だけを見る →次に、日ソ漁業交渉の問題ですが、日ソ漁業交渉に先立ちまして、小坂外相はソ連のイシコフ漁業相と会談したようでありますが、その際、魚族保護についての共同調査を行なうことについて合意に達したといわれるのでありますが、共同調査は、当然日ソ漁業の間の交渉の議題になっておりますが、すでにこれに対して今までよりは新しい計画が何か議題になっておるか、外務大臣もしくは農林大臣どちらでもよろしゅうございます。
周
周東英雄#24
○国務大臣(周東英雄君) 御指摘のように、資源の調査という問題は、昨年から取り上げられております、まだしかし、同じ方法で同じ場所にということまでいっておりませんが、別々の調査方法をとっております。ことしの経過についてでありますが、ことしは二月の六日から二十二日までですから、大体、専門科学小委員会が相談いたしまして、サケ、マスに関する資源の状況についての討議をいたしました。で、それを大体この間二十日から開かれました本会議において一応採択しておるという形であります。今日におきましては、それは一応採択されまして、さらに現在網目の問題、あるいは規制区域の問題等、いろいろ問題が出ておりますが、まだ数量の問題なり規制区域の問題は今後の問題になると、かように思っております。
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千田正#25
○千田正君 いつでも私はこの問題が出るたびに思うのでありますが、日ソ間に行なわれておる漁業問題は、単に漁獲の多寡がどうしたとか、ここで漁業経営が成り立たないという問題、あるいは資源問題等というような問題以外に、日本としては大きな問題をはらんでおるが、それはそれとして、もっと大きな問題は、いわゆる日本の権益の問題だ、魚をとるとらないは一つの実質的な問題であるが、その背後にあるものは、日本の権益は終戦によってある程度放棄したけれども、ここからこっちはあくまで日本の権益だという一つの日本国としての権益をわれわれは保持しなければならない、そういう立場に立ってのいろいろな問題が出てくるわけであります。ただいまお話のありましたうちで、漁業の昨年の禁止区域以外に、最近はソ連はもっと拡張しようというどうも空気がありそうだというように新聞紙等が伝えておりますが、われわれは、これ以上に漁獲すべきところの範囲を——禁止区域を拡張されるのでは、北洋漁業におけるところの漁業経営は成り立たないのじゃないか。それを、もしもかりにそういう規制をされたことによって成り立たせようとするならば、国内におけるところの漁業態勢というものをさらに改めなければならない。改めることによってまた膨大なるところの計画変更をせなければならないというふうに考えるのでありますが、この点につきまして、あくまで昨年の規定以外は、禁止区域を拡張するということに対しては反対するという御意思を持っておられてしかるべきだと思いますが、農林大臣はどういうふうにお考えですか。
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周東英雄#26
○国務大臣(周東英雄君) お話の点はごもっともであります。まだ具体的にその問題について、いろいろうわさをされておりますが、問題が出て参りませんが、私どもは、お話のように、今日までかなりいろいろな点において話をまとめてきておるのでありますから、今後新たにさらに規制区域の拡大等に対しては、私どもは好ましくないと思っております。まだ問題が出ておりません。そういう具体的な問題が出たときに交渉の内容に入ると思います。
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千田正#27
○千田正君 それでは、農林大臣に重ねてお伺いいたします。それはこの国会でおそらく最大の問題として農業基本法の問題が提案されております。それで、これを検討してみまするうちに、私は非常にこれは農家にとってまた農家に生をうけたものにとって大きな法律的な問題が出てくる。それは、いわゆる農業資産の相続について、今までの法律であれば、御承知の通り親が死ねばその財産は子供たちが新しい民法によって等分に分けるのでありますけれども、長男が農家を継いで農業に従事するとするならば、一応その権利を放棄するか、あるいは価格に換算して、一応長男なら長男にその農地を与えるというような格好になって、まあどうやら進んできておる。ところが、今度農業基本法が出ると同時に、一方においてはその裏づけとしての農業法人化の問題がある。そこで、私はここにそれらをいろいろ考えてみた中で、二、三お尋ねいたしたいと思うのであります。土地細分化を防ぐために一子相続制を認めるとしましても、農業資産の評価の仕方に問題が残されていると思うのであります。それで評価の基準が、いわゆる時価価格になっているのは不合理ではないかという問題が出てきているのです。もう一つは、農業法人に——かりに、二・三男が、今までは長男に相続させたり、自分らが放棄しあるいは評価を受けてそのままあったものが、今度は農業法人として変わってきた場合ですね、民法とそれから民法上遺産と法人化との間に、実際に享受すべき、何といいますか、権利、それから価値等において、相当変更がくるのではないか、こう思いますが、これに対しては農林大臣はどういうふうにお考えになりますか。
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周東英雄#28
○国務大臣(周東英雄君) 今度の法律案によりまして、経営の細分化を防ぎたいというのが眼目でございます。従いまして、農業法人ができました場合において、相続さるべきものは大体現行の法律の通り各人が分割に相続するわけであります。これを経営を細分化させないために、できればその中のたとえば一人の方がそれを経営していって、あとはまかせるということになりましょうが、その土地をいかなる形に法人に出すかということが問題である。その場合に、各人が所有権を渡さないで貸借関係になったということにでもなれば、分割相続されたものに対する所有権はそのまま各人が持っている。またそれが出資の形になりますと、一応法人のものになりますけれども、しかし、それに対しては出資した土地についての持分権というものがあるわけであります。それら、おのおの各自残って参ります。そういうふうに考えております。これは経営の細分化を防ぐのであって、分割相続を一子にまとめるという形にはなっておりません。
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千田正#29
○千田正君 それで、もう一つは、小作料の決定については、農地法によりますと収益主義となっているのでありますが、農地そのものの価格については時価主義で取引が行なわれております。しかも収益価格よりも交換価格が大きいのが通例でありますから、農地の評価の仕方をどうするかという問題が非常に重大な問題であろうと思います。農地の評価というものと、今の小作料との問題等の関連しました点において、はっきりしたアイデアを示してもらいたいと思います。
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