外務委員会

1964-04-24 参議院 全198発言

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会議録情報#0
昭和三十九年四月二十四日(金曜日)
   午前十時三十九分開会
    —————————————
 出席者は左のとおり。
   委員長     黒川 武雄君
   理事
           井上 清一君
           草葉 隆圓君
           長谷川 仁君
           佐多 忠隆君
   委員
           青柳 秀夫君
          大野木秀次郎君
           鹿島守之助君
           木内 四郎君
           杉原 荒太君
           山本 利壽君
           岡田 宗司君
           羽生 三七君
           森 元治郎君
           曾祢  益君
           野坂 参三君
  国務大臣
   外 務 大 臣 大平 正芳君
   大 蔵 大 臣 田中 角榮君
   農 林 大 臣 赤城 宗徳君
   運 輸 大 臣 綾部健太郎君
   労 働 大 臣 大橋 武夫君
  政府委員
   外務省経済局長 中山 賀博君
   外務省条約局長 藤崎 萬里君
   外務省国際連合
   局長      齋藤 鎭男君
   大蔵省為替局長 渡邊  誠君
   文部省社会教育
   局長      齋藤  正君
   農林省農林経済
   局長      松岡  亮君
   運輸省海運局次
   長       澤  雄次君
   運輸省船舶局長 藤野  淳君
   労働大臣官房長 和田 勝美君
   労働大臣官房労
   働統計調査部長 大宮 五郎君
   労働省労働基準
   局長      村上 茂利君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       結城司郎次君
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  本日の会議に付した案件
○経済協力開発機構条約の締結につい
 て承認を求めるの件(内閣提出、衆
 議院送付)
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黒川武雄#1
○委員長(黒川武雄君) ただいまから外務委員会を開会いたします。
 議事に入る前に、先刻の理事会で決定いたしました本日のOECD条約の審議予定について御報告申し上げます。
 本日午前は、運輸大臣、労働大臣に対する質疑を行ない、午後は大蔵大臣、外務大臣、経済企画庁長官、農林大臣に対して質疑を行ないます。
 経済協力開発機構条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。昨日に引き続き質疑を続行いたします。御質疑のおありの方は、順次御発着を願います。
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岡田宗司#2
○岡田宗司君 運輸大臣にお伺いいたします。昨日いろいろ審議をいたしまして、首相以下政府側の御見解を伺ったのでありますが、いずれにいたしましても、今度OECDに入りまして、貿易外収支の自由化ということを受諾いたしまして、それによって海運の収支の問題で今後非常に大きな問題があるということが明らかにされ、そして、昨年どろなわ式ですけれども、海運政策の建て直しということが必要だということが明らかにされたわけであります。ところが、まだそのはっきりした具体的な政策を打ち出されていない。海運会社の統合というようなことは行なわれました。これからいままでの造船計画を改めて、さらに本年とりあえず追加をし、それから昭和四十何年ぐらいまでにもっと大きな計画を立てていくように総理は言われておったのでありますが、運輸大臣は、この海運収支の赤字対策として、日本の海運政策をここでもって一新していくというのについて、いかなる基本方針をお立てになっておるか、それをお伺いしたいのであります。
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綾部健太郎#3
○国務大臣(綾部健太郎君) 貿易外収支の中で、海運の収支が非常に重大な影響があるということは御趣旨のとおりでございます。私どもといたしましては、現在日本は御承知のように、七百万総トンであります。これが過当競争をやるため、その七百万総トンをフルに動かすに若干の懸念がありますので、OECD加盟を契機といたしまして、私どもといたしましては、海運の強力な再建にまず新政策をやりまして、それから引き続きまして、四十三年度を目途に海運収支がゼロになる、プラス、マイナスが均衡がとれるようにするためには、どうしても年々百五十万トンぐらいの船をこしらえまして、そして結局千三百五十万トンですか、この程度に昭和四十三年になるというような計画を立てまして、千三百五十万トンになりますというと、現在の所得倍増計画に要するいろいろな物資の輸入等の積み取り比率をよくするためにどうしてもそれが必要だという計算のもとに、着々と進めておるのでございます。御承知のように、本年度は大体百万トンの見通しがつきまして、船台の準備もいたしておりますが、今後さらに努力いたしまして、財政その他の資金面を、各省と交渉いたしまして、所定の百五十万トンに達するように努力いたしたいと考えております。
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岡田宗司#4
○岡田宗司君 これから四十三年くらいまでに年々百五十万トンくらいつくっていく、こういうことになりますというと、これはずいぶんいままでよりもよけいつくらなければならぬ。そういうことになってまいりますというと、これはやはりそれの裏づけになります財政計画というものがなければならぬわけであります。この四十三年までに千三百五十万トンに達するまでのこれは物価の変動もありましょうけれども、全体としての資金の所要量、そしてまた、それは一体政府でどれくらい供給するのか、それの大体の年次計画はどうなっておるのか、それらの点についてお伺いしておきたいと思います。
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綾部健太郎#5
○国務大臣(綾部健太郎君) 数字にわたることでございますから、事務当局をして答弁させます。
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澤雄次#6
○政府委員(澤雄次君) お答え申し上げます。
 ただいま大臣の言われました計画によりますと、三カ年計画で全体の所要資金は三千二百億でございます。そのうち、財政資金は、現在の財政融資率によりますと二千二百億程度に相なるわけでございます。それから、これの年次別計画につきましては、実はこの中期計画を経済企画庁ではやりまして、十一月ごろを目標にして中期計画ができますので、その際に年度別計画がきまることになると思っております。三十九年度につきましては、二百四十七億の財政資金がついております。これで約六十四万二千トンをつくれますので、その分につきましては、大臣の言われました百万総トンを目途として、財政資金の追加を今年度お願いしたい、このように考えております。
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岡田宗司#7
○岡田宗司君 本年度の追加はどれくらいになりますか。
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澤雄次#8
○政府委員(澤雄次君) これは百万総トン程度つくろうという方針は政府で決定いたしていただいておるわけでございます。現実に何方総トンというのはまだきまっておりません。六十四万二千トン、二百四十億の財政資金が現在ございますので、四月一日からすでに開発銀行で受付を開始いたして、どんどん契約のできたものの融資を許可いたしつつあります。それでこの金を大体つかい終わりまして、それから、この三十九年度にどれくらいの一体建造規模に達するであろうか、これが契約できますものが九十万あるいは九十五万トンかもしれませんし、あるいは百十万トンになるかもしれません。これは十二月の終わりごろになるとほぼ確定してまいると思います。そのときに、いかほどの財政資金の追加を必要とするかということを事務的に大蔵省と詰めたい、このように考えております。
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岡田宗司#9
○岡田宗司君 そういたしますと、四十三年までの全体の計画としては経済企画庁がつくる中期計画が立たなければできない、それからまた、本年度の追加分についてはやはり十二月ごろになると、こういうことでございますね。そういたしますと、これはやはり補正予算の問題と関連があるわけだと思うのですけれども、これは秋あるいはまた次の通常国会において補正予算として要求されることになりますか。
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綾部健太郎#10
○国務大臣(綾部健太郎君) 先ほど事務当局が申しましたように、所要資金の総額は大体私ども運輸省としてはめどがついておるものでございますが、その年度割りその他につきましては、経済企画庁、大蔵省といま折衝をいたしておりまして、それが年次計画のきまるのと同時に、造船の需給の問題等も同時にきまると思いますから、そのときに初めてあなたのおっしゃるような補正予算を組むか、あるいは現実に金を払う問題が起こるか、さようなことを詳細に検討いたしまして決定いたしたいと思います。
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岡田宗司#11
○岡田宗司君 だいぶ大きな計画が立つわけですけれども、これは四十三年の終わりごろに、この外航船は、たとえば一般的な貨物船あるいはタンカーあるいは鉱石等の専用運送船、そういうようなものがどういうような比率になりますか。
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澤雄次#12
○政府委員(澤雄次君) 四十二年度の末におきまして、これは運輸省が試算しました案でございまして、まだ政府全体の決定した計画になっているわけじゃございませんが、運輸省の試算によりますと、四十二年度末におきまして、定期船が約三百万トン、不定期船が二百五十五万トン、専用船が百八十一万トン——これは鉄鉱石や石炭の専用船、タンカーが五百六十七万トン、合計千三百万トンになる予定でございます。これは、しかし、あくまでも運輸省の試算でございまして、まだ政府全体の決定したあれではございません。
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岡田宗司#13
○岡田宗司君 そういたしますと、こまかい計画ができていないけれども、この運輸省の試算から見ましても、今後集中的になされていくのは、一番多いのはやはりタンカーでしょうか。
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綾部健太郎#14
○国務大臣(綾部健太郎君) もちろん、さようでございます。
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岡田宗司#15
○岡田宗司君 これは非常に金のかかる計画であるし、それからまた、今後の日本の経済の成長率とも関連のある問題であるし、また、日本の輸出入の増加とも非常に関係のあることでありますけれども、何ですね、千三百万トン四十二年度末に達せられるとすると、一体邦船による積み取り比率はどういうことになってまいるのでしょうか。
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澤雄次#16
○政府委員(澤雄次君) 輸出で六一%、それから輸入で七二%でございます。
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岡田宗司#17
○岡田宗司君 最近の郵船の積み取り比率が非常によくないわけでして、いただいた資料によりますというと、三十三年には輸出が五八・六%、輸入が五八・八%であったものが、三十八年には四六・三、四六・五になり、三十九年の見通しになりますというと四四・〇、四八・九と、こういうふうになっておるのであります。これはもちろん輸出入の増大に伴うことから起こって、それだけ日本船が不足して追っつけない、こういうことから来ておるのだと思うのでありますけれども、しかし、それと同時に、こういうふうに積み取り比率が低下していくのには、ほかに原因があるだろうと思うのです。単なる自然にこの日本から出入りする貨物の数量がふえたというだけのことじゃないと思うのですが、政府は、この積み取り比率の低下の原因は単に貨物の数量がふえた、それに対する邦船の供給量がそれに追っつけないということのほかに、どういう原因があるとお考えになっておりますか。
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澤雄次#18
○政府委員(澤雄次君) これは貿易の、輸出入の伸びに対しまして船腹の増加がバランスしなかったことが、積み取り比率が下がってきました一番大きな原因でございます。
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岡田宗司#19
○岡田宗司君 いや、それは先ほど私がそう言ったので、そのほかにもいろいろ原因があるから、その他の原因をあなたのほうでひとつ明らかにしてもらいたい。
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澤雄次#20
○政府委員(澤雄次君) これは輸出入の貿易量の増大に船腹の増加が追いつかないということでございますが、それに全部集中されるわけでございますが、御質問の御趣旨は、結局、日本の貿易が、輸出と輸入のバランスが、戦前に比べまして、輸出に対しまして輸入量が非常に多くなっておるということ、それから、戦前に比べまして、輸入物資の輸送距離が非常に長いということで、戦前と同じ積み取り比率を上げますのに、戦前の数倍の船腹を要するということだろうと思います。それで、結局、これは貿易の伸びがたとえば二伸びましても、船腹としましてはそれに対応する二ではなくて、三あるいは四という単位で船腹をふやさなければ、積み取り比率を維持しあるいは引き上げていくということが非常に困難であるわけでございます。そういうことが大きな原因であると思います。
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岡田宗司#21
○岡田宗司君 それはもう初めからわかり切っていることなんで、そのほかに、たとえば外国船との競争の問題とか、あるいはシップ・アメリカンのようなある種の制限とか、そういうものもやはり積み取り比率が下がっている原因じゃないのか、そういうことについてもう少し詳しく説明をお聞きしたいと思ったから質問したのです。
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澤雄次#22
○政府委員(澤雄次君) 日本をめぐります海運の競争は、御指摘のように、非常に激烈でございまして、アメリカのシップ・アメリカン政策、あるいは各国の自国船優先主義、特に戦後出てきました海運国の自国船優先主義というものによりまして、日本の競争も非常に激烈になっております。しかし、全体的に見ますと、船の絶対量は足らないわけでございまして、いま先生のおっしゃられましたのは、特に輸出につきまして影響がございます。輸入につきましては、大部分がいわゆる専用船で長期契約で張りついておるわけでございます。その船の絶対量が足りないというのが一番大きな原因であると思っております。
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岡田宗司#23
○岡田宗司君 外国船との競争ということがいまあげられたのですけれども、一体一番どこと激しい競争になっておりますか。
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澤雄次#24
○政府委員(澤雄次君) これは輸出の場合と輸入の場合と違うわけでございますが、輸出の場合はライナー・ボートー定期船でございまして、これは日本に就航いたしております定期船で、アメリカ向けの輸出につきましては、もちろんアメリカの船会社との競争が一番大きいあれでございます。それから、ヨーロッパ方面の船主との集荷競争が激しく展開されております。
 輸入につきましては、先ほど申し上げましたように、タンカーあるいは鉄鉱石、石炭の専用船の長期契約を外国の船主と競争してやっているわけでございます。具体的に申しますと、北欧諸国あるいはギリシアの船主との競争が一番激しく行なわれております。
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岡田宗司#25
○岡田宗司君 その運賃の競争ですね、どうせ輸入業者にしても輸出業者にしても安いほうを選ぶのですが、そういう点で日本側が不利であった、そのために積み取り比率にそれが響いてきた、そういう事情はなかったのですか。そういう事情もあったのでしょう。
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澤雄次#26
○政府委員(澤雄次君) 輸出につきましては、大部分の航路におきまして運賃同盟を結成いたしておりますので、運賃は日本船も外国船も同一でございます。輸入につきましては、これは全く自由競争でございまして、従来は日本の船会社の立ち直りがおくれているということ、それから、いろんな海運の助成策が十分でなかったということから、先生の御指摘のように、船の運航のコストが、先ほど申しましたノルウェーその他の北欧諸国、ギリシアの船主に比べまして、コストが日本船のほうが高かったので、非常に契約がとりにくかったという肝炎がありましたわけでございます。これが、去年の海運の一連の諸施策を実施していただきましてから、新造船につきましては、外国船と十分対抗できる競争力がついたと、このようにわれわれとしては考えております。
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岡田宗司#27
○岡田宗司君 アメリカのシップ・アメリカン政策ですか、これはどのくらい響いていますか。
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澤雄次#28
○政府委員(澤雄次君) シップ・アメリカン政策と全般に申しましても、政府がみずから法律、政令で実施いたしておりますものと、それから、アメリカの経済団体その他で米船に積めという精神的な運動のものとございますが、政府が法律あるいは規則で実施いたしておりますものは、これはアメリカの政府または政府関係銀行が融資する物資については、原則として一〇〇%アメリカ船でなければならないという規定でございますが、実際の運用といたしましては五〇%まではその相手国の船に、これをウエーバーと申しておりますが、五〇%までは積んでもよろしいという妥協をいたしております。それで、アメリカから参りますこういう関係の物資では、綿花、クレジット綿花、あるいはアメリカの輸出入銀行の融資を受けましたいろいろな機械類等がございますが、いずれも五〇%のそのウエーバーを得まして、ウエーバーの範囲で、日本船はほとんどその許容された範囲のものを積み取っております。
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岡田宗司#29
○岡田宗司君 そういたしますと、そのウエーバーの範囲で日本船も五〇%までは積んでおるのですか。
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