農林水産委員会

1965-08-02 衆議院 全94発言

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会議録情報#0
本国会召集日(昭和四十年七月二十二日(木曜
日)(午前零時現在)における本委員は、次の通り
である。
   委員長 濱地 文平君
   理事 長谷川四郎君 理事 本名  武君
   理事 赤路 友藏君 理事 東海林 稔君
   理事 芳賀  貢君
      伊東 隆治君    池田 清志君
      宇野 宗佑君    金子 岩三君
      草野一郎平君    倉成  正君
      小枝 一雄君    小山 長規君
      笹山茂太郎君    白浜 仁吉君
      田口長治郎君    田邉 國男君
      高見 三郎君    舘林三喜男君
      綱島 正興君    中川 一郎君
      丹羽 兵助君    野原 正勝君
      藤田 義光君    松田 鐵藏君
      森田重次郎君    亘  四郎君
      卜部 政巳君    栗林 三郎君
      兒玉 末男君    千葉 七郎君
      松井  誠君    松浦 定義君
      森  義視君    山田 長司君
      湯山  勇君    小平  忠君
      中村 時雄君    林  百郎君
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昭和四十年八月二日(月曜日)
   午前十一時十七分開議
 出席委員
   委員長 濱地 文平君
   理事 倉成  正君 理事 田口長治郎君
   理事 舘林三喜男君 理事 長谷川四郎君
   理事 本名  武君 理事 赤路 友藏君
   理事 芳賀  貢君
      伊東 隆治君    池田 清志君
      金子 岩三君    笹山茂太郎君
      白浜 仁吉君    中川 一郎君
      丹羽 兵助君    野原 正勝君
      森田重次郎君    卜部 政巳君
      兒玉 末男君    千葉 七郎君
      松浦 定義君    湯山  勇君
      中村 時雄君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 坂田 英一君
 出席政府委員
        農林政務次官  仮谷 忠男君
        農林事務官
        (大臣官房長) 大口 駿一君
        農林事務官
        (農林経済局
        長)      森本  修君
        農林事務官
        (農政局長)  和田 正明君
        農林事務官
        (農地局長)  大和田啓気君
        農林事務官
        (蚕糸局長)  丸山 文雄君
        農林事務官
        (園芸局長)  林田悠紀夫君
        食糧庁長官   武田 誠三君
        林野庁長官   田中 重五君
        水産庁長官   丹羽雅次郎君
 委員外の出席者
       専  門  員 松任谷健太郎君
    —————————————
八月二日
 理事坂田英一君六月三日委員辞任につき、その
 補欠として倉成正君が理事に当選した。
同日
 理事仮谷忠男君及び谷垣專一君六月八日委員辞
 任につき、その補欠として田口長治郎君及び舘
 林三喜男君が理事に当選した。
    —————————————
七月三十一日
 繭糸価格安定法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第四号)
 日本蚕糸事業団法案(内閣提出第五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 国政調査承認要求に関する件
 農林水産業の振興に関する件(農林水産業の基
 本施策)
     ————◇—————
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濱地文平#1
○濱地委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事の補欠選任の件についておはかりいたします。
 現在理事三名が欠員となっておりますので、これよりその補欠選挙を行ないたいと存じますが、これは先例によりまして委員長より指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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濱地文平#2
○濱地委員長 御異議なしと認めます。よって、
 倉成正君  田口長治郎君  舘林三喜男君
を指名いたします。
     ————◇—————
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濱地文平#3
○濱地委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。すなわち、
 一、農林水産業の振興に関する事項
 二、農林水産物に関する事項
 三、農林水産業団体に関する事項
 四、農林水産金融に関する事項
 五、農業災害補償制度に関する事項以上の各事項について、衆議院規則第九十四条により、議長に対し国政調査の承認を求めることとし、その手続につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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濱地文平#4
○濱地委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。
     ————◇—————
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濱地文平#5
○濱地委員長 この際、坂田農林大臣より発言を求められておりますので、これを許します。坂田農林大臣。
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坂田英一#6
○坂田国務大臣 このたび農林大臣を拝命いたし、農林水産行政をになうことになり、その職責のきわめて重大なことを痛感しております。つきましては、農林漁業の国民経済に占める役割りの重大性に思いをいたし、全力をあげてこの重責を果たしてまいる覚悟でありますので、何とぞ皆様方の御理解ある御協力を賜わるよう特にお願い申し上げます。
 この機会に、わが国農林漁業の当面しております問題点とこれに対処する施策の基本的方向について、私の所見を申し述べたいと思います。
 御承知のとおり、近年国民所得水準の上昇につれまして、農産物に対する需要は消費形態の高度化を伴いつつ、かなりの増大を示しており、農業生産及び農業所得は、このような需要の動向を背景に、これまでおおむね順調な伸びを示してまいりました。
 ところが、この間にありまして他産業における雇用機会の増大に伴い、農業就業者の減少、青少年を中心とした農家世帯員の他産業への就業の増大、農業就業者の老齢化、女性化、第二種兼業農家の増加が見られ、これに伴い裏作の不作付け等土地利用率の低下が目立つようになり、これに加えて、一両年気象条件が悪かったこと等の事情もあって、農業生産の伸びに停滞気味の傾向のあることも否定できない事実であります。
 このような情勢に対処して、経済の動向に歩調を合わせて、国民食糧の安定的な供給の確保と農業所得の増大、農家生活水準の向上とを農政の基本的な目標とし、これが達成に努力いたしたい所存であります。これがため、農業基本法の精神に即して、農業の近代化を進めつつ、生産性の向上、総生産の増大のための施策を拡充強化してまいる考えであります。
 この場合、わが国におきましては、今後における食糧農産物の需要は引き続き増大が見込まれる情勢にありますので、農業生産の発展上は有利な環境にあると考えられます。しかし、現状においては、増大する需要に対し生産が必ずしもこれに追いつかず、農産物の輸入が増大する傾向にあり、他面開放経済への移行に伴つて、国際競争力の一そうの強化が強く要請されております。こうした情勢に対処し、私といたしましては、さらに農業の近代化と生産性の一そうの向上につとめつつ農産物の国内自給度の維持向上をはかることが肝要であると考えております。
 しかしながら、これらの施策を進めるにあたりましては、何よりも、農村に踏みとどまり、農業に専念する優秀な人々を確保することが大切なことであると考えます。それには、農業生産の維持増大と生産性の向上をはかるための生産政策、構造政策を地域の実情に即して、さらに推進していくことはもとよりでありますが、これと同時に、平和にして安定した社会を構成する上における農山漁村の重要性についての十分な認識に立つて、農村環境の整備、住宅の改善、農家生活の改善等の諸施策の拡充と相まつて農村対策を講じてまいることが特に必要であると存ずるのであります。
 以上述べましたような考え方のもとに、農業について次の重点施策を推進してまいる所存であります。
 第一には、農業生産基盤の整備と農業構造の改善であります。このため、農業技術の改良発展及び農業経営の近代化の方向に即して、圃場及び農道の整備、基幹かんがい排水施設の整備、農用地の開発等農業生産基盤の整備事業を計画的に拡充実施するとともに、資本装備の充実、農業経営規模の拡大等農業構造の改善を各地域の実情に応じて進めてまいる考えであります。
 第二には、農産物需要の動向に即応して、農業生産の維持増大をはかることであります。
 まず、わが国農業の基幹作物である米麦につきましては、最近における生産の動向にかんがみ、生産性の向上と生産の維持増大をはかるため、能率的な技術の導入普及と経営の改善を推進することとし、このため、米麦生産対策の拡充強化をはかつてまいる所存であります。
 次に、畜産の振興につきましては、生産性の高い畜産経営の育成をはかるため、飼料自給基盤の強化につとめるほか、飼養規模の拡大等をはかるための施策を推進することとし、特に酪農については、飲用乳の比重を高めるよう考慮しつつ、その振興のための施策を引き続き拡充強化するとともに、今後牛肉の安定的供給をはかり、あわせて和牛飼養により山村の振興に資するため、肉牛対策について検討を進めてまいりたいと考えております。
 さらに、近時消費者物価対策上重要な野菜等生鮮食料農産物については、その生産の安定的増大をはかることが特に大切でありますので、大消費地における主要野菜の需要の見通しに即応して、集団産地を育成するため野菜指定産地の拡充とこれに対する生産対策の強化をはかり、また果樹についても、果樹農業振興特別措置法に基づき、樹園地の集団化と合理的な果樹園経営の育成をはかるため、施策の拡充につき検討を進めてまいる考えであります。
 第三に、農産物の価格の安定及び流通の改善合理化であります。
 まず、野菜につきましては、生産面の施策とあわせて、生産、出荷の自主的調整のための指導体制の強化、価格安定のための基金制度の改善強化について検討を進め、酪農については、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法の円滑な運用につとめるほか、鶏卵の生産、出荷の調整と価格の安定のための対策の強化についても検討いたしたいと考えております。
 また、中央卸売市場の整備を計画的に進める等、生鮮食料品の流通機構の合理化につとめる所存であります。
 さらに蚕糸につきましては、蚕糸業の経営の安定と生糸の輸出の増進に資するため、繭及び生糸の価格を適正な水準に安定させるように生糸の買い入れ及び売り渡し等の操作を行なう機関として日本蚕糸事業団を設立することといたしております。このため、本国会におきまして、関係法案の御審議をお願い申し上げたいと存じております。
 第四には、農業金融の改善拡充をはかることであります。
 農業の近代化をはかるために金融の果たすべき役割りがますます重要となっておりますことは、御承知のとおりでありまして、農林漁業金融公庫資金及び農業近代化資金等農業の近代化に必要な資金の確保をはかるとともに、資金がこれを必要とする農家に円滑に流れていくよう農業金融の改善のため今後一そう検討を進めてまいる所存であります。
 以上のほか、農業の近代化を進めてまいりますためには、農業後継者を育成するとともに、農民の技術的水準を高めることが肝要であることは申すまでもありませんので、農業後継者育成資金の拡充及び各種農業研修施設等の整備、活用をはかるほか、試験研究の充実強化に意を用いてまいりたいと存じます。
 次に、本年は、春以来異常気象が断続的に発生しており、近畿地方及び東北地方の降雪、全国的な異常低温、中国地方、九州地方及び東北地方の豪雨等に見舞われたのであります。
 特に異常気象による冷害の懸念に対しましては、政府としても重大な関心を持って対処しているところであります。五月中旬以降六月下旬ごろまでは幸いにして好天候に恵まれましたことにより、一部の地方を除いては、稲の生育は回復を見ておりましたが、七月下旬には北日本を中心に相当な低温が見られ、今後の気象も必ずしも順調ではないとの予報が出ております。
 したがつて、今後の気象の推移によっては、稲作に対する障害も懸念されますので、政府といたしましては、各都道府県と緊密な連絡をとりながら、防除体制の整備、農業改良普及員等の技術指導等について万全を期してまいる所存であります。
 また、被害の復旧及び被害農家の経営の再建のためには、共済金の早期支払いその他農業災害補償の円滑な実施をはかるとともに、被害の実態に即して国庫補助及び経営資金の融通等の措置を講じてまいることといたしております。
 なお、本年産米の集荷につきましては、予約概算金の増額、米価の引き上げ、予約奨励金の支給、時期別格差の据え置き等の措置によりその確保に意を用い、輸入量の確保と相いまって需給操作の円滑化と需給の安定に万全を期しております。
 次に、林業について申し上げます。
 近年における国民経済の発展に伴い、木材需要は増大を続けておりますが、国内材の供給がこれに対応し得ず、外材輸入が増大する傾向にあります。このような動向に処行して、林業基本法の趣旨に基づき各般にわたる施策を強力に推進し、林業総生産の増大と生産性の向上をはかり、あわせて林業所得の向上につとめる所存であります。
 このため、林業生産の基盤である林道の整備事業及び造林事業を積極的に推進するとともに、林業構造改善事業及び治山事業の計画的な実施をはかることといたしております。
 また、国有林野事業の適切な運営をはかるほか、国有林野の活用につきましては、国土の保全その他国有林野事業の使命達成との調整をはかりつつ、農業構造の改善、林業構造の改善等の事業の推進に資するよう積極的かつ適正な運用につとめてまいることといたしております。
 次に、漁業について申し上げます。
 水産物に対する需要は、堅調に推移しておりますが、漁業生産の面では、資源の制約、国際規制の強化に加えて労働力不足等の問題があり、また漁業の生産性及び漁業者の生活水準は上昇してきてはいるものの、その水準はなお低位にとどまっております。このような事情にかんがみ、水産資源の維持増大につとめるとともに、漁業の近代化を推し進め、水産物の安定的供給と漁業従事者の地位の向上をはかる所存であります。
 これがため、漁港の整備、漁場の造成等漁業生産基盤の整備を促進し、沿岸漁業の振興及び中小漁業の近代化のための諸施策を推進するとともに、水産物の加工流通対策の充実をはかることといたしております。また、海外漁業については、国際協調を確保しつつその発展につとめる考えであります。
 なお、日韓漁業協定につきましては、去る六月二十二日、他の諸協定とともに正式調印が行なわれたのであります。このことは、過去十数年にわたり両国間において討議が重ねられた懸案事項であり、日韓両国間の国交の正常化の上に占める漁業問題の重要性から見て、意義深いものと考えるのでありますが、今後協定が批准され、円満に実施されますまでには、なお多くの準備が必要であります。このため、政府といたしましては、早急に協定の実施に必要な諸般の準備をとり進め、関係漁民の指導について慎重に配慮してまいる考えであります。
 以上、農林行政全般にわたり当面の施策の重点について申し述べたのでありますが、今後農林漁業施策が円滑に行なわれますよう、各位の御支援、御協力をお願いする次第でございます。
     ————◇—————
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濱地文平#7
○濱地委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。芳賀貢君。
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芳賀貢#8
○芳賀委員 坂田農林大臣には多難な農政担当者として御苦労いただくわけでありますが、その意味において、御就任に対して敬意と期待をまず表明するものであります。
 ただいま所信表明がありましたが、何と申しましても、昭和四十年度の年の中途において大臣が交代されたわけでありますからして、おそらく昭和四十年度に行なうべき施策の方針等については変わりがないと私は考えておるわけですが、変わりがあれば後刻説明を願いたいわけであります。したがって、この際、四十年度、農業基本法に基づいて政府が表明された農業施策の強力なる実現とそれに伴う予算の確実な実行というものに対しては、大臣として責任を持って進めていただきたいわけであります。
 そこで、まず当面した主要な問題点について質問をいたしまして、あとで明四十一年度における坂田農林大臣が中心となった農業施策の重要構想等についてあわせてお伺いしたいと思うわけであります。
 第一の点については、政府は、今年の通常国会が終わった直後に、いわゆる佐藤色を出すということで、大幅な閣僚の入れかえを行なったわけでありますが、その直後に、閣議決定といたしまして、昭和四十年の予算の中で特に公共事業等を中心としたいわゆる予算の一割留保を地方に通達したわけであります。特に公共事業は、中でも農林関係の問題等についても、これは非常な混乱が地方に起きまして、一体政府としてせっかく国会で決定した予算の実行に先立って、一番重要な公共事業費等を留保するというのはけしからぬ、政府の真意がわからぬというような、こういう不信感が起きたわけであります。当然、われわれといたしましても、今回の臨時国会を機会としてこれらの政府の不信行為等についての責任を追及するかまえを持っておったわけでありますが、臨時国会開会直前に、政府としてはこれを解除するというような方針をきめたとも伝えられておるわけでありますが、この際、農林大臣から、この一割留保の問題と、それがどのような形で解除されて、四十年度の予算というものは完全に実行されるかどうかという点について説明を願いたいわけです。
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坂田英一#9
○坂田国務大臣 芳賀委員の御質問でありますが、予算の留保については、先般来景気対策の一環としてその解除が検討されてまいりまして、その結果、公共事業費についてはその大部分、また非公共事業についても、公共事業に準ずる実質的な性格のものについてはその解除をするということにいたして、計数的には目下事務的に整理をいたさせておる次第でございます。
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芳賀貢#10
○芳賀委員 それでは、正式な閣議決定として一割留保は解除したということなんですか。
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坂田英一#11
○坂田国務大臣 お答えいたしますが、予算の留保については閣議決定じゃありません。いまお答えした予算の解除については、いま申しましたように、閣議決定の上で、はっきり解除することに決定いたしたわけです。
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芳賀貢#12
○芳賀委員 そうすると、一割留保の措置は閣議決定ではない、大蔵大臣の専断でこれはやった措置であるが、解除については閣議決定でこれを解除した、そういうことになるのですか。
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坂田英一#13
○坂田国務大臣 お答えいたしますが、先ほどの一割留保の問題は閣議決定ではございません。したがって、今度の場合も、閣議決定でないものであるから、それを解除するということも別に閣議決定でないわけでありますが、あたかも先般来経済政策会議で経済政策についていろいろ検討した結果、それらを解除するということにいたしましたので、したがって、その点を閣議に報告いたしまして、この公共事業及びこれに準ずるものについては解除するということに決定いたしたわけであります。
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芳賀貢#14
○芳賀委員 それでは農林省関係全般の予算においては、予算の留保というものは行なわれない、今後これは着実に四十年の年度内において計画を実行するということに間違いないですね。
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坂田英一#15
○坂田国務大臣 そういうことで決定いたしておりますので、数字的にはいま計数的に事務処理をしておるわけでありますが、間違いございません。
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芳賀貢#16
○芳賀委員 特に農林関係については、農林省関係の公共事業、直轄はもちろんでございますが、土地改良事業関係あるいは構造改善事業、これは農業、漁業もそうでありますし、こういうような主要な事業というものは、一割留保ということになると、当初の事業計画を全面的に改定しなければならぬという問題が生じてくるわけです。ただ一割削減だから補助金が一割少なくなったというだけでは済まないわけです。基本になる事業計画というものを根本的に変更させるという大きな問題が生ずるわけで、こういう障害が起きるということが農林省としては事前にわかるわけですから、そういうような気配がある場合には、閣議決定でもないとすれば、農林大臣の責任において、そういう不法な予算上の措置が講ぜられないように努力するということは当然なことだろうと思うわけです。特に北海道等においては、積雪寒冷の地帯ですから、年当初にこのような混乱が惹起されると、留保を解除したとしても、事業が順調に進展するかどうかということについては、大きなマイナスが生じておるわけです。したがって、事業の遅延とか支障というものについては、これは当然政府あるいは農林省としての責任は重大であると思うわけです。そういう支障とか障害を今後すみやかに除去して、順調に事業を進めるということに対して、農林大臣としても責任を持ってやられると思いますが、その点はいかがですか。
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坂田英一#17
○坂田国務大臣 さような状態でありますので、なお閣議においても、さきに解除した公共事業その他の事業については、その趣旨により促進すべしというところまでうたっておるわけであります。その点は十分心得てやりますから、御了承願います。
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芳賀貢#18
○芳賀委員 それではさっそく地方の農政局あるいは北海道開発庁等の出先機関があるわけですから、迅速に大臣通達等を出して不安を一掃するように努力してもらいたい。この点はいかがですか。
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坂田英一#19
○坂田国務大臣 公共事業等については、その実施に支障のないよう迅速に処理する考えでございます。御了承願います。
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芳賀貢#20
○芳賀委員 次にお尋ねしたいのは、先般決定されました昭和四十年産米の価格決定の経過については、本委員会においても了承しがたい点が多々あるわけでありますが、特にお尋ねしたいのは、今回の決定にあたっては、政府として指数化方式を採用したということを説明しておられるわけでありますが、これは当初から指数化方式でやるということを既定の方針として米審に諮問され、そしていかような答申が出ても指数化方式でやるということで終始されたように考えられるわけでありますが、その点についてはどうですか。
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坂田英一#21
○坂田国務大臣 米価審議会に十分意見を諮問いたしまして、御審議を願ったわけであります。四日ほどかかりました。たいへん御審議を願ったわけであります。その結果、この前のように米価を決定することにいたしたわけであります。
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芳賀貢#22
○芳賀委員 だから今回政府のとった態度は、指数化方式を既定方針として米審に臨み、あるいはいかような答申が出ても指数化方式でやるということで今回の米価を決定したというふうな判断をして差しつかえないわけですね。
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坂田英一#23
○坂田国務大臣 審議会の意向を十分尊重した上で、現在の米価決定をいたしたわけであります。
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芳賀貢#24
○芳賀委員 私の聞いておるのは、算定の様式というものをいかようにやられたか。それは農林大臣の談話によっても、ことしから指数化方式でやるということを明らかにされたわけですね。しかし、米審の答申の内容というものは、厳密に言えば、これは三様の答申が出ておるわけです。もちろん、その中には、米価審議会委員の中で、最初から政府となれ合って御用的な動きをされたごく一部の委員から、指数化方式を採用すべしという意見が出たことは、われわれも承知しておりますが、これを尊重してやったということになるわけですか。ごく一部のなれ合いの委員あるいは御用的な委員が、政府の意向をくんで、指数化方式でやるべきである、これが答申の一部に出ておるわけですが、列挙された指数化方式というものを尊重したという形を大臣はとられたわけですか。それとも最初からことしは指数化方式でやるということで既定方針を貫いたのか、その点はいかがですか。
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坂田英一#25
○坂田国務大臣 米価審議会におきまして非常に慎重に御審議を願ったことは御存じのとおりでございますが、ことごとくそれは生産費及び所得補償方式によるということについては意見が一致しておるわけでございます。その生産費及び所得補償方式を具現する方法としていかなる方法がいいかという問題については、三つばかり意見がございました。それは、一つは、御存じのとおりに、従来どおりの行き方を改善していったらどうかという意見であり、一つは、都市と農村における生計費の均衡をはかるという方向でいくということであり、一つは、いわゆる指数化方式であり、これは、言うまでもなく、都市の労働賃金がどれだけ上がったかという上がり方、それからまた資材、物資その他の値段の上がり方というものを土台にして、指数化的に検討したものでございます。
 さようなわけで、それらについて審議を願ったわけでありますが、最後はさような答申を受けましたので、私としては指数化方式をとることにいたしたのであります。
 なお、昨年の米価が一万五千一円、こういうことになっておりまして、その決定は、五百五十円を加えてそうなっておったのであります。そこで、これらについて、ある議論としては、五百五十円を差し引いたものを基礎にして指数化をやるのが当然ではないかといろ議論が相当あったのでございますが、やはり昨年の米価そのものがすでにきまっておるものでありますから、そこから五百五十円を引くというようなことでなしに、それを加えたいわゆる現実の一万五千一円を基礎にして指数化をやるということに最後はいたしたようなわけでございます。
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芳賀貢#26
○芳賀委員 私の聞いておるのは、政府の既定方針としてことしからいわゆる指数化方式というものを実行したかどうかということなんです。これは答申を尊重したということにはならぬわけですね。答申は列挙されておるわけだから、一番少数の指数化方式支持の意見というものは全体を支配しておるわけじゃないのですから、正直にここは一言ってもらいたいのです。
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坂田英一#27
○坂田国務大臣 それは、芳賀委員もよく御存じであろうと思いますが、審議会でもいろいろの議論があり、いろいろの主張がございますので、私としてはよく御審議を願った上でないとそれらをきめるわけにはいきません。十分御審議を得て、そしてその答申がありましたので、そのうちのいま申しました指数化方式というものをとることにしたということなんでございますから、御了承を願いたいと思います。
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芳賀貢#28
○芳賀委員 この際、農林大臣に、国会に対する農林大臣としての姿勢について明らかにしてもらいたいと思うのです。
 米価問題は、もちろん食管法の規定に基づいて、米価審議会に決定前に諮問して、その意見を尊重して決定しなければならぬことになっておるが、これはやはり国民経済的にも重要な問題ですから、当然国会の場においても十分論議を尽くす機会というものはあってしかるべきだと思うわけです。ところが、最近の政府の態度を見ておりますと、たとえば昨年の米価決定の際にも、決定の前に二日間にわたって農林水産委員会を開いたわけでありますが、ついに時の農林大臣あるいは政府委員の出席のないままに米価が決定された。今年もそのような結果になったわけです。ちょうど七月の八日の日に、われわれ理事が濱地委員長と相談いたしまして、委員長の配慮によって農林委員会をわざわざ緊急に開いたわけでありますが、そのときには農林大臣がすでにもう交代しておるので、この際、農林大臣の就任についてのあいさつを受けることはもちろんであるが、九日の朝までには米価が決定されるという気配になっておるので、短時間であっても農林大臣として委員会に出席して、米価決定に対する基本的な方針等については説明をすべきではないかということで、委員長から出席の要求をしたはずでありますが、一言のあいさつもなくして八日の委員会は終わっておるわけです。そうして九日の未明に米価の決定が発表されまして、逃げるように倉皇としてアメリカの会議に出発されたわけです。一体、こういう点は、長年国会議員として、あるいは当委員会の先輩の委員として終始された坂田さんとして、農林大臣になったとたんに昔の官僚の地金を出して、国会を軽視するというような行動を意識的にとられたのかどうか、あるいは取り巻きの役人にそう言われて、人のいいあなたですから、委員会に出ることを断わったのか、その点はいかがですか。特に最近、官僚出身の政治家とそうでない大衆政治家の違いというものは、一たん政権とか権力の座についたときに本質が遺憾なく発揮されるということが指摘されておるわけですが、平素は非常に善良な大衆的な坂田さんが、一たん農林大臣に就任するやいなや、直ちに権力の座から委員会を軽視する、こういうやり方は、われわれとしてもあなたのために惜しむべき事柄であると思うわけなんです。どう考えていますか。やはり委員会の求めに応ずるとか、国会の場においてもこういう国民経済的に重要な事案については十分な審議を尽くす、これは政府側においても国会の側においても一番大事な点であるというふうに考えるわけです。米価問題だけでなくて、最近は、法律に定められた農畜産物の価格決定等の重要な問題については、何らかの口実を設けて委員会に出席を断わったり審議をいやがるというようなきらいが、年を追って露骨になってきておるようでありますが、こういう点に対して、農林大臣としては、一体どのようなお考えで今後国会に臨まれるか、聞かしてもらいたいと思います。
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濱地文平#29
○濱地委員長 ちょっと大臣の御答弁の前に、少しく私弁解さしていただきたいと思います。
 去る七月八日の委員会を開催するときにあたりまして、実は農林大臣の御出席を願おうと思って、再三再四本省のほうへも連絡をとりましたけれども、何しろ米価問題で非常に大臣が忙しゅうございまして、あちらこちらへ動いておられますので、私はそのあとを追うのに非常に困りまして、ついに連絡をとることが私の不敏のためにできなかった。そして自然に大臣に御出席を願うことができなかったということになりましたので、この点委員長の不徳でありましたから、その点だけはひとつ私のほうからあやまりますので、御了解を願いたい。
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