予算委員会第四分科会
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会
会議録情報#0
昭和四十一年二月二十六日(土曜日)
午前十時九分開議
出席分科員
主査 植木庚子郎君
今松 治郎君 坂村 吉正君
橋本龍太郎君 山本 勝市君
角屋堅次郎君 川俣 清音君
芳賀 貢君 村山 喜一君
山口丈太郎君
兼務 稲富 稜人君
出席国務大臣
農 林 大 臣 坂田 英一君
出席政府委員
総理府事務官
(経済企画庁総
合開発局長) 鹿野 義夫君
農林事務官
(大臣官房長) 大口 駿一君
農林事務官
(大臣官房予算
課長) 大河原太一郎君
農林事務官
(農林経済局
長) 森本 修君
農林事務官
(農政局長) 和田 正明君
農林事務官
(農地局長) 大和田啓気君
農林事務官
(畜産局長) 檜垣徳太郎君
農林事務官
(園芸局長) 小林 誠一君
農林事務官
(農林水産技術
会議事務局長) 久宗 高君
食糧庁長官 武田 誠三君
林野庁長官 田中 重五君
分科員外の出席者
大蔵事務官
(主計官) 嶋崎 均君
—————————————
二月二十六日
分科員今松治郎君及び加藤清二君委員辞任につ
き、その補欠として山本勝市君及び芳賀貢君が
委員長の指名で分科員に選任された。
同日
分科員山本勝市君及び芳賀貢君委員辞任につ
き、その補欠として今松治郎君及び山口丈太郎
君が委員長の指名で分科員に選任された。
同日
分科員山口丈太郎君委員辞任につき、その補欠
として村山喜一君が委員長の指名で分科員に選
任された。
同日
分科員村山喜一君委員辞任につき、その補欠と
して加藤清二君が委員長の指名で分科員に選任
された。
同日
第五分科員稲富稜人君が本分科兼務となった。
—————————————
本日の会議に付した案件
昭和四十一年度一般会計予算中農林省所管
昭和四十一年度特別会計予算中農林省所管
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時九分開議
出席分科員
主査 植木庚子郎君
今松 治郎君 坂村 吉正君
橋本龍太郎君 山本 勝市君
角屋堅次郎君 川俣 清音君
芳賀 貢君 村山 喜一君
山口丈太郎君
兼務 稲富 稜人君
出席国務大臣
農 林 大 臣 坂田 英一君
出席政府委員
総理府事務官
(経済企画庁総
合開発局長) 鹿野 義夫君
農林事務官
(大臣官房長) 大口 駿一君
農林事務官
(大臣官房予算
課長) 大河原太一郎君
農林事務官
(農林経済局
長) 森本 修君
農林事務官
(農政局長) 和田 正明君
農林事務官
(農地局長) 大和田啓気君
農林事務官
(畜産局長) 檜垣徳太郎君
農林事務官
(園芸局長) 小林 誠一君
農林事務官
(農林水産技術
会議事務局長) 久宗 高君
食糧庁長官 武田 誠三君
林野庁長官 田中 重五君
分科員外の出席者
大蔵事務官
(主計官) 嶋崎 均君
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二月二十六日
分科員今松治郎君及び加藤清二君委員辞任につ
き、その補欠として山本勝市君及び芳賀貢君が
委員長の指名で分科員に選任された。
同日
分科員山本勝市君及び芳賀貢君委員辞任につ
き、その補欠として今松治郎君及び山口丈太郎
君が委員長の指名で分科員に選任された。
同日
分科員山口丈太郎君委員辞任につき、その補欠
として村山喜一君が委員長の指名で分科員に選
任された。
同日
分科員村山喜一君委員辞任につき、その補欠と
して加藤清二君が委員長の指名で分科員に選任
された。
同日
第五分科員稲富稜人君が本分科兼務となった。
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本日の会議に付した案件
昭和四十一年度一般会計予算中農林省所管
昭和四十一年度特別会計予算中農林省所管
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植
植木庚子郎#1
○植木主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。
昭和四十一年度一般会計予算及び特別会計予算中、農林省所管を議題といたします。
この際、一言申し上げます。本日は多数の方々から質疑の申し出がありますので、質疑の持ち時間は、つとめて本務員は一時間、兼務員もしくは交代で分科員となられた方は三十分にとどめることとして、議事の進行に御協力願いたいと存じます。
これより質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。山本勝市君。
この発言だけを見る →昭和四十一年度一般会計予算及び特別会計予算中、農林省所管を議題といたします。
この際、一言申し上げます。本日は多数の方々から質疑の申し出がありますので、質疑の持ち時間は、つとめて本務員は一時間、兼務員もしくは交代で分科員となられた方は三十分にとどめることとして、議事の進行に御協力願いたいと存じます。
これより質疑を行ないます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。山本勝市君。
山
山本勝市#2
○山本(勝)分科員 私がお伺いいたしますことは、租税特別措置法の第七十条の問題でありますが、御案内のとおり、三十九年の一月から、これは農民保護と了解しておりますが、農家の農業のあと継ぎの方が安心して農業をやれるようにというようなことから、生前に贈与を行なった場合に、その贈与税の納税延期を認めて、そして後に相続税として扱う、こういう特別措置ができておるわけであります。すでに実施二カ年になりますが、しかし、何しろ農民保護の立場からできた特別法でございますので、私は大蔵委員会のほうで後にお伺いする前に、農政当局の考え方を承っておきたいと思うのであります。
最初の一年間ぐらいは、この農民に対する特別な配慮をした法律が徹底していなかったせいか、昨年の所得申告期にはあまり問題にならなかったと思いますけれども、しかし、本年の所得の申告期にあたっては、おそらく全国的に、この法律の非常な不備な点があるということが問題になっておると思います。私どもの選挙区の税務署におきましても、窓口において非常なトラブルを引き起こしておるのであります。私は、そのトラブルを引き起こしております問題点を一応申し上げまして、そしてこれに対して今後どう対処していくか。つまり、せっかく農民のためにつくった法律が、事実農民の利益にならない場合が多いし、逆に非常な損害を与えておる場合が多い。こういう実情を実は申し上げてみたいと思う。
どこから申し上げてもいいのですけれども、第一点は、御承知のとおり、この生前贈与の問題は、最初贈与を行なうときには税務署とは何らの関係を持たないで、ただ農業委員会を通して県の知事から農地法第三条に基づいて贈与を認めるという許可を得ておるわけであります。だから、最初の段階においては、それが生前贈与であるのか、あるいは生前贈与でないのかというのは全然区別なしに、一般の贈与として許可を得ておるわけです。税務署のほうでは、知事の許可があった日をもって贈与が行なわれたものと認めることになっておるのでありますが、ところで、その後に、生前贈与の場合には税務署に向かって生前贈与として納期の延期を願い出る。そこで初めてこれが生前贈与の扱いを受けるか受けないものかきまるわけであります。ところが、そういう関係から、自分は生前贈与を受けるつもりで贈与を受けておって、すでに登記までしてしまった。ところが今度税務署へ延期願いを出してみますと、税務署のほうでは、これは生前贈与のこの条項には当てはまらない、だからこれは一般贈与であるからというので、非常に高い贈与税を徴収される。それではたいへんだ。つまり、贈与税が高いから、それでこれを延期して、税率の低い相続税で扱ってやろうという親心でやっておるにかかわらず、今度はそれは生前贈与と認められぬとなりますと、その贈与を取り消すほかはない。取り消しは簡単に知事に願い出ればできますけれども、そうしますと、登記をしてしまっておる場合は、登録税を何万円と払ったものがふいになってしまう。それで、いよいよ所得申告期になって納税延期を願い出て、これは当てはまらぬとやられた場合に、非常な問題を引き起こしておるわけであります。それでこの点まず最初に願い出るときに、これは生前贈与としてりっぱに通過するものかしないものかということを何か税務署との間に連絡をとってからやるような方法を講じる必要があるのではないかというのであります。
それで、特にどの点がひっかかるかといいますと、その特別措置法の七十条の規定には、三年間を継続して農業を営む者が、三年間継続して農業に従事しておる者で、そうして法定相続人の一人として一定の条件を備えた者に対して贈与できる、その場合は延期する、こういうことになっておるのです。三年間継続して農業を営んでおる者から贈与するというのでありますが、その「営む」ということばの解釈であります。私もこれは最近国税庁のほうに問題を持ち込んで検討してもらった結果、かなり「営む」の解釈を広く解釈するようになったようであります。しかし、従来といいますか、最近まで、国税庁の通達には、「営む」というのは、まず第一に、所得の申告者になっておる者を営む人間と認める、こういう通達が出ておるわけです。ところが、御承知のとおり、農村におきましては、おじいさんが登記面ではその田畑の所有者になっておるけれども、年をとっております場合においては、子供であるとかあるいはおじさんであるとかいうのが所得の申告者になっておるのが実情であります。また、所得申告者をかえるということは、これまで税務署が簡単に認めてきた。ところが、所得の申告者をもってその農業を営む者の第一の代表的なものになっておるものですから、そこで、この法律では営む者からやるのに、営む者はすでにおじいさんじゃない、所有権者じゃないということで、当てはまらぬというので、結局、局のほうにいって検討してもらわないと返事ができないというふうにして突っ返しておる事例がたくさんあるわけです。この点が一つです。
それからその場合に、「営む」というのは必ずしも所得の申告者でなくてもいいのだ、指図をしておればいいのだ、寝ておってもおじいさんが大体農業経営について指図しておれば、それは営むと認めるというふうに解釈しようとしてきておるのですけれども、しかしその場合に、実際は三年以上寝ておるおじいさんがあるのですよ。そうすると、それは農地委員会に頼んで、指図しておりましたという証明書をとってくればいい、それは農地委員会に頼めばくれます。くれますけれども、そういううそを言って、実際はもう全然農業から離れて、同じ家で寝ておる、それを指図をしておりましたという証明書を持ってくれば営む者と認めるというふうな、農民にうそをつかしてやるなんということは、私はそういうことは改めなければならぬと思う。だから、この「営む」ということの解釈、はたして「営む」ということばをつけておく必要があるのかどうか。そうではなしに、たとえば同じ家、世帯に住んでおる、あるいは隣近所に住んでおるというような場合に、おじいさんが年を取ってきた、ことに長年わずらっておって、いつ何どき死ぬかわからない、死んだときに、きょうだいが寄ってきて、民法の規定で争いが起こるのはうるさいから、早くひとつ安心してあと百姓がやれるようにということでやろうというのに、それがどうしても三年間継続して営んでおらなければいかぬというふうな規定がはたして必要なのかどうか。私はその必要はないのじゃないかと思う。本来、立法の趣旨からいって、あとの百姓を安心してやれるようにというところに主眼があるといたしますれば、そういう必要はないのじゃないか、もし、しいて必要ならば、「営む」という解釈については、そういう指図をしなくても、寝ておるおじいさんでも適用できるように、問題の起こらぬようにしてやってほしいということであります。
それから、もう一つ問題になりますのは、これはまあ農政当局でも大問題のようでありますが、田と畑とそれから牧場などもありますが、要するに、宅地とか家とかあるいは原野とかいうものは対象にならないが、しかし田畑の場合に、これを全部一括して、一坪残らず全部一人の人間に贈与してしまわぬ限りは、この法律の恩典にあずかることができない、法律の適用ができないということにいまなっておる。これは法文で「全部」とあるためにそうなっておる。ところが、実際問題としてどういう場合が起こってきますかというと、具体的に一つ起こりました事例は、書類を提出するときのミスで、実は九反九畝歩あったやつを、九反歩を全部だと思って贈与して、昨年の二月に県知事の許可を得まして登記したわけです。ところが、あとで気がついてみましたら、一反歩足らずでございますが、九畝歩残っておった。ミスで漏れておった。それでさっそくまたこれを県に願い出まして、同じ人間が贈与を受けることにして、それでいよいよ全部になったわけです。しかし、登記所へ行きましたら、これは分割しておるからして、一括でないから、これに当てはまらない、しかも最初の九反歩は、これは普通贈与である、あとに九畝歩というものが残っておるのだから、全部じゃないから、これは普通贈与だ、あとの九畝歩のほうだけは、これは当時残っておる全部であるから、これだけを生前贈与と認めるという判定をした。それで本人は、そんなばかなことはないといって憤慨しておるけれども、手のつけようがないからみんなあきらめておる。たまたま私のことを聞いて、山本先生に相談したらというので飛んできた。それでいろいろ持ち込んで、国税庁のほうで、この具体的事例についてはまあミスであったからということで、全部認めてもらうことにはなりましたけれども、おそらく全国的にもこういう事例があると思います。
私が申し上げたいのは、手続上のミスの場合はこれで片づきましたが、しかし、ミスでなしに、もう一つこういう事例があるのです。それは、おじいさん、おばあさんは七十幾つですけれども、達者でまだ働いておる。しかし子供はもうすでに五十近くなって、農学校まで出てやっておるのですが、これに譲りたい。安心してやれるように、自分が死んだときに、きょうだいが寄ってきてトラブルが起こらぬようにしたいということで、これに対して実は田んぼを二町歩ばかし贈与して手続をした。ところが、畑が少し残っておるのですが、これはまだほかに子供があるのです。だから、そのあと継ぎの子供が安心できるようにしたいということは親の念願でありますから、そうしましたけれども、しかし自分自身もなお何年生きるかわからない、来年死ぬか五年生きるかわからない、まだほかの子供もあることだから、少しぐらいはやはり——全部一坪残らずやってしまったんでは、自分ら老夫婦のことも心配だし、またほかの子供もあることですから、子供も安心してやれるように、またあとのことも心配のないようにというので、少し残したわけです。そうしますと、これは明らかに全部でないから当てはまらぬというわけなんです。ところが、私はこの法律の趣旨は、あと取りも安心してやれるが、しかしあとに残ったじいさん、ばあさんというか、所有権を現在持っておる者が、手放す人間が一坪残らず全部手放さねばこの恩典にあずかれぬなんというふうなことは、少しく実情に合わぬのじゃないか、それは理屈といたしましては、そういうことをやれば分割してやるということになって、農業がだんだん小規模になっていくというようなことはありましょう。しかし、いまのような場合には、分割して贈与するのではなくて、ほとんど大部分は子供に贈与しておるのだけれども、自分自身が贈与しない分を幾らかあとに残しておこうというだけなんですね。そして自分の小づかいも、子供にもらわなくても、そこでトマトやキュウリくらいはつくって、そして老夫婦は働いておるのですからやっていけるし、また中学校に行っておる子供のことなども考えれば、まるまる全部一人にやってしまうということも——民法の均分相続のほうはこれは不都合だということで、こういう是正を考えておるわけですけれども、均分相続の法律がそのままあるのに、民法の規定があるのに、五年間の時限立法の特別法で、一坪残らず一人にやって、あとの子供にはやるところが残らぬようにしないとこの法律は適用できないなんということは、これは少し私は行き過ぎじゃないかと思う。だから農家の農業経営のことも考えて、あまりこまかくならぬことを考慮する必要があるし、またあと取りが安心してあとの農業が、そのお父さんの生きておる間に、死んだときに問題が起こらぬように、安心してやれるように考えてやるということはまことにけっこう。しかし、同時に、あとに残っておる贈与するお父さんが、くどいようですけれども、何年生きるかわからぬし、ほかにもきょうだいがあるのに、若干の一反歩や——まあたとえば二町歩持っておる者なら、一反歩や二反歩の家の回りの畑くらいは贈与しないで残しておいてもいいということにしますと、八方うまくいく。ところが、一坪でも残ったらもうだめだ、ことに、いま私が申し上げたような場合には、そういうふうに常識上差しつかえないと思ってやって登記してしまって、取り消せば今度はもう納めてしまった登録税を五万円も六万円も損をするし、そうかといって、それならあとの残った分を全部子供に一緒にあとから追加して譲ったらいいかというと、これは年度が変わっておるからもうだめだという。ミスじゃないから、年度が変わって、去年の十月のとこれからの分と合わして、それで全部になってもそれは認められぬ、こういうことですね。いま坂田さん、あなたはもう農民にこまかい愛情のある大臣だから、私は、特にこの点は事務当局は何と言うか知らぬけれども、一応検討してみる必要があると思う。
それからもう一つあるのです。それはどういう点が問題になっておるかといいますと、これまででも贈与はできるはずです。生前に贈与は幾らでもできるわけですけれども、納税の延期という制度を設けたのは、そうして相続税として扱うということにしたのは、贈与税ではたいへんな金を取られるからなんです。ところが、生前贈与を適用して、一年たって死んだ。死んだときに今度再評価をする。そうすると、実は生前贈与じゃなしに、普通贈与で払ったよりももっと高く今度税金が来た。これは私のほうの税務署で、実は電話をかけたら、きのうもおこって帰ったというのです。そんなのなら初めに生前贈与じゃなしに高い税を払ったほうがなお得だった、こういう実例があるわけです。これは税務署のほうではそのときに評価して、一年たって評価額が上がったのだから、それはあたりまえだという理屈もありましょう。ありましょうけれども、この法律を設けた趣旨は、贈与税を相続税として納めさせるということは、贈与税が高いからそういう措置をとっておるのですが、この制度を適用した結果、かえって高くなった。しかも農家のいまの場合には、分割して売るということを前提としないでこの法律はできておるわけです。売ったら高くなるかもしれませんよ。しかし、もし売ったら、もうこの法律は取り消されるということになっておるのですから、売らぬという前提でできておる。ただ、評価の上だけで最初の普通贈与でやったほうがかえって得だったというふうな結果になるということは、これも考えてやらないといけないと思う。いろいろな方法はありましょう。たとえば最初贈与したときの評価、そのときの相続税なら幾らぐらいかかっただろうかというようなことで査定するのも方法でございましょうし、いろいろありましょうけれども、とにかくこの法律を適用してもらったために、かえって高くなったというふうなことが事実あるのです。そういうことのないようにすべきだ。
いろいろまだありますが、大体いままで申し上げたところを申しますと、その全部を渡す、一坪でも残っておったらいかぬという、この点について実際その実情に沿わぬ点もある。それから「営む」ということば、これがいろいろ解釈上の疑義を起こしておるということ。それから最初生前贈与ということで知事の許可を受けて贈与を受けるときに、生前贈与で税務署に持っていったときにひっかからないか、ひっかかるかということをあらかじめそこで連絡済みで行かないと、せっかく知事の認可を受けておいて登記までして、登録税まで払って、そして今度認められないということになると非常な損害を農民に与える、こういう点ですね。いま即席でここでこうすると言うことはできなくても、少なくともこれは検討してもらわないといけないと思う。私は月曜日に大蔵の分科会に行って、これは税の問題ですから大蔵関係で言いますけれども、何と申しましても、これはすべて納税当局のイニシアでできた法律で、現に今度の国会におきましても、贈与を受けた人間が贈与した人間より先に死んだ場合に、それの贈与税はもう帳消しにするという改正が出るわけです。これもみな農林当局からのイニシアで大蔵省では改正を行なっておるものだと思いますから、まず農林当局にその実情を申し上げて、いかに対処されるかということを伺いたいと思うのです。
この発言だけを見る →最初の一年間ぐらいは、この農民に対する特別な配慮をした法律が徹底していなかったせいか、昨年の所得申告期にはあまり問題にならなかったと思いますけれども、しかし、本年の所得の申告期にあたっては、おそらく全国的に、この法律の非常な不備な点があるということが問題になっておると思います。私どもの選挙区の税務署におきましても、窓口において非常なトラブルを引き起こしておるのであります。私は、そのトラブルを引き起こしております問題点を一応申し上げまして、そしてこれに対して今後どう対処していくか。つまり、せっかく農民のためにつくった法律が、事実農民の利益にならない場合が多いし、逆に非常な損害を与えておる場合が多い。こういう実情を実は申し上げてみたいと思う。
どこから申し上げてもいいのですけれども、第一点は、御承知のとおり、この生前贈与の問題は、最初贈与を行なうときには税務署とは何らの関係を持たないで、ただ農業委員会を通して県の知事から農地法第三条に基づいて贈与を認めるという許可を得ておるわけであります。だから、最初の段階においては、それが生前贈与であるのか、あるいは生前贈与でないのかというのは全然区別なしに、一般の贈与として許可を得ておるわけです。税務署のほうでは、知事の許可があった日をもって贈与が行なわれたものと認めることになっておるのでありますが、ところで、その後に、生前贈与の場合には税務署に向かって生前贈与として納期の延期を願い出る。そこで初めてこれが生前贈与の扱いを受けるか受けないものかきまるわけであります。ところが、そういう関係から、自分は生前贈与を受けるつもりで贈与を受けておって、すでに登記までしてしまった。ところが今度税務署へ延期願いを出してみますと、税務署のほうでは、これは生前贈与のこの条項には当てはまらない、だからこれは一般贈与であるからというので、非常に高い贈与税を徴収される。それではたいへんだ。つまり、贈与税が高いから、それでこれを延期して、税率の低い相続税で扱ってやろうという親心でやっておるにかかわらず、今度はそれは生前贈与と認められぬとなりますと、その贈与を取り消すほかはない。取り消しは簡単に知事に願い出ればできますけれども、そうしますと、登記をしてしまっておる場合は、登録税を何万円と払ったものがふいになってしまう。それで、いよいよ所得申告期になって納税延期を願い出て、これは当てはまらぬとやられた場合に、非常な問題を引き起こしておるわけであります。それでこの点まず最初に願い出るときに、これは生前贈与としてりっぱに通過するものかしないものかということを何か税務署との間に連絡をとってからやるような方法を講じる必要があるのではないかというのであります。
それで、特にどの点がひっかかるかといいますと、その特別措置法の七十条の規定には、三年間を継続して農業を営む者が、三年間継続して農業に従事しておる者で、そうして法定相続人の一人として一定の条件を備えた者に対して贈与できる、その場合は延期する、こういうことになっておるのです。三年間継続して農業を営んでおる者から贈与するというのでありますが、その「営む」ということばの解釈であります。私もこれは最近国税庁のほうに問題を持ち込んで検討してもらった結果、かなり「営む」の解釈を広く解釈するようになったようであります。しかし、従来といいますか、最近まで、国税庁の通達には、「営む」というのは、まず第一に、所得の申告者になっておる者を営む人間と認める、こういう通達が出ておるわけです。ところが、御承知のとおり、農村におきましては、おじいさんが登記面ではその田畑の所有者になっておるけれども、年をとっております場合においては、子供であるとかあるいはおじさんであるとかいうのが所得の申告者になっておるのが実情であります。また、所得申告者をかえるということは、これまで税務署が簡単に認めてきた。ところが、所得の申告者をもってその農業を営む者の第一の代表的なものになっておるものですから、そこで、この法律では営む者からやるのに、営む者はすでにおじいさんじゃない、所有権者じゃないということで、当てはまらぬというので、結局、局のほうにいって検討してもらわないと返事ができないというふうにして突っ返しておる事例がたくさんあるわけです。この点が一つです。
それからその場合に、「営む」というのは必ずしも所得の申告者でなくてもいいのだ、指図をしておればいいのだ、寝ておってもおじいさんが大体農業経営について指図しておれば、それは営むと認めるというふうに解釈しようとしてきておるのですけれども、しかしその場合に、実際は三年以上寝ておるおじいさんがあるのですよ。そうすると、それは農地委員会に頼んで、指図しておりましたという証明書をとってくればいい、それは農地委員会に頼めばくれます。くれますけれども、そういううそを言って、実際はもう全然農業から離れて、同じ家で寝ておる、それを指図をしておりましたという証明書を持ってくれば営む者と認めるというふうな、農民にうそをつかしてやるなんということは、私はそういうことは改めなければならぬと思う。だから、この「営む」ということの解釈、はたして「営む」ということばをつけておく必要があるのかどうか。そうではなしに、たとえば同じ家、世帯に住んでおる、あるいは隣近所に住んでおるというような場合に、おじいさんが年を取ってきた、ことに長年わずらっておって、いつ何どき死ぬかわからない、死んだときに、きょうだいが寄ってきて、民法の規定で争いが起こるのはうるさいから、早くひとつ安心してあと百姓がやれるようにということでやろうというのに、それがどうしても三年間継続して営んでおらなければいかぬというふうな規定がはたして必要なのかどうか。私はその必要はないのじゃないかと思う。本来、立法の趣旨からいって、あとの百姓を安心してやれるようにというところに主眼があるといたしますれば、そういう必要はないのじゃないか、もし、しいて必要ならば、「営む」という解釈については、そういう指図をしなくても、寝ておるおじいさんでも適用できるように、問題の起こらぬようにしてやってほしいということであります。
それから、もう一つ問題になりますのは、これはまあ農政当局でも大問題のようでありますが、田と畑とそれから牧場などもありますが、要するに、宅地とか家とかあるいは原野とかいうものは対象にならないが、しかし田畑の場合に、これを全部一括して、一坪残らず全部一人の人間に贈与してしまわぬ限りは、この法律の恩典にあずかることができない、法律の適用ができないということにいまなっておる。これは法文で「全部」とあるためにそうなっておる。ところが、実際問題としてどういう場合が起こってきますかというと、具体的に一つ起こりました事例は、書類を提出するときのミスで、実は九反九畝歩あったやつを、九反歩を全部だと思って贈与して、昨年の二月に県知事の許可を得まして登記したわけです。ところが、あとで気がついてみましたら、一反歩足らずでございますが、九畝歩残っておった。ミスで漏れておった。それでさっそくまたこれを県に願い出まして、同じ人間が贈与を受けることにして、それでいよいよ全部になったわけです。しかし、登記所へ行きましたら、これは分割しておるからして、一括でないから、これに当てはまらない、しかも最初の九反歩は、これは普通贈与である、あとに九畝歩というものが残っておるのだから、全部じゃないから、これは普通贈与だ、あとの九畝歩のほうだけは、これは当時残っておる全部であるから、これだけを生前贈与と認めるという判定をした。それで本人は、そんなばかなことはないといって憤慨しておるけれども、手のつけようがないからみんなあきらめておる。たまたま私のことを聞いて、山本先生に相談したらというので飛んできた。それでいろいろ持ち込んで、国税庁のほうで、この具体的事例についてはまあミスであったからということで、全部認めてもらうことにはなりましたけれども、おそらく全国的にもこういう事例があると思います。
私が申し上げたいのは、手続上のミスの場合はこれで片づきましたが、しかし、ミスでなしに、もう一つこういう事例があるのです。それは、おじいさん、おばあさんは七十幾つですけれども、達者でまだ働いておる。しかし子供はもうすでに五十近くなって、農学校まで出てやっておるのですが、これに譲りたい。安心してやれるように、自分が死んだときに、きょうだいが寄ってきてトラブルが起こらぬようにしたいということで、これに対して実は田んぼを二町歩ばかし贈与して手続をした。ところが、畑が少し残っておるのですが、これはまだほかに子供があるのです。だから、そのあと継ぎの子供が安心できるようにしたいということは親の念願でありますから、そうしましたけれども、しかし自分自身もなお何年生きるかわからない、来年死ぬか五年生きるかわからない、まだほかの子供もあることだから、少しぐらいはやはり——全部一坪残らずやってしまったんでは、自分ら老夫婦のことも心配だし、またほかの子供もあることですから、子供も安心してやれるように、またあとのことも心配のないようにというので、少し残したわけです。そうしますと、これは明らかに全部でないから当てはまらぬというわけなんです。ところが、私はこの法律の趣旨は、あと取りも安心してやれるが、しかしあとに残ったじいさん、ばあさんというか、所有権を現在持っておる者が、手放す人間が一坪残らず全部手放さねばこの恩典にあずかれぬなんというふうなことは、少しく実情に合わぬのじゃないか、それは理屈といたしましては、そういうことをやれば分割してやるということになって、農業がだんだん小規模になっていくというようなことはありましょう。しかし、いまのような場合には、分割して贈与するのではなくて、ほとんど大部分は子供に贈与しておるのだけれども、自分自身が贈与しない分を幾らかあとに残しておこうというだけなんですね。そして自分の小づかいも、子供にもらわなくても、そこでトマトやキュウリくらいはつくって、そして老夫婦は働いておるのですからやっていけるし、また中学校に行っておる子供のことなども考えれば、まるまる全部一人にやってしまうということも——民法の均分相続のほうはこれは不都合だということで、こういう是正を考えておるわけですけれども、均分相続の法律がそのままあるのに、民法の規定があるのに、五年間の時限立法の特別法で、一坪残らず一人にやって、あとの子供にはやるところが残らぬようにしないとこの法律は適用できないなんということは、これは少し私は行き過ぎじゃないかと思う。だから農家の農業経営のことも考えて、あまりこまかくならぬことを考慮する必要があるし、またあと取りが安心してあとの農業が、そのお父さんの生きておる間に、死んだときに問題が起こらぬように、安心してやれるように考えてやるということはまことにけっこう。しかし、同時に、あとに残っておる贈与するお父さんが、くどいようですけれども、何年生きるかわからぬし、ほかにもきょうだいがあるのに、若干の一反歩や——まあたとえば二町歩持っておる者なら、一反歩や二反歩の家の回りの畑くらいは贈与しないで残しておいてもいいということにしますと、八方うまくいく。ところが、一坪でも残ったらもうだめだ、ことに、いま私が申し上げたような場合には、そういうふうに常識上差しつかえないと思ってやって登記してしまって、取り消せば今度はもう納めてしまった登録税を五万円も六万円も損をするし、そうかといって、それならあとの残った分を全部子供に一緒にあとから追加して譲ったらいいかというと、これは年度が変わっておるからもうだめだという。ミスじゃないから、年度が変わって、去年の十月のとこれからの分と合わして、それで全部になってもそれは認められぬ、こういうことですね。いま坂田さん、あなたはもう農民にこまかい愛情のある大臣だから、私は、特にこの点は事務当局は何と言うか知らぬけれども、一応検討してみる必要があると思う。
それからもう一つあるのです。それはどういう点が問題になっておるかといいますと、これまででも贈与はできるはずです。生前に贈与は幾らでもできるわけですけれども、納税の延期という制度を設けたのは、そうして相続税として扱うということにしたのは、贈与税ではたいへんな金を取られるからなんです。ところが、生前贈与を適用して、一年たって死んだ。死んだときに今度再評価をする。そうすると、実は生前贈与じゃなしに、普通贈与で払ったよりももっと高く今度税金が来た。これは私のほうの税務署で、実は電話をかけたら、きのうもおこって帰ったというのです。そんなのなら初めに生前贈与じゃなしに高い税を払ったほうがなお得だった、こういう実例があるわけです。これは税務署のほうではそのときに評価して、一年たって評価額が上がったのだから、それはあたりまえだという理屈もありましょう。ありましょうけれども、この法律を設けた趣旨は、贈与税を相続税として納めさせるということは、贈与税が高いからそういう措置をとっておるのですが、この制度を適用した結果、かえって高くなった。しかも農家のいまの場合には、分割して売るということを前提としないでこの法律はできておるわけです。売ったら高くなるかもしれませんよ。しかし、もし売ったら、もうこの法律は取り消されるということになっておるのですから、売らぬという前提でできておる。ただ、評価の上だけで最初の普通贈与でやったほうがかえって得だったというふうな結果になるということは、これも考えてやらないといけないと思う。いろいろな方法はありましょう。たとえば最初贈与したときの評価、そのときの相続税なら幾らぐらいかかっただろうかというようなことで査定するのも方法でございましょうし、いろいろありましょうけれども、とにかくこの法律を適用してもらったために、かえって高くなったというふうなことが事実あるのです。そういうことのないようにすべきだ。
いろいろまだありますが、大体いままで申し上げたところを申しますと、その全部を渡す、一坪でも残っておったらいかぬという、この点について実際その実情に沿わぬ点もある。それから「営む」ということば、これがいろいろ解釈上の疑義を起こしておるということ。それから最初生前贈与ということで知事の許可を受けて贈与を受けるときに、生前贈与で税務署に持っていったときにひっかからないか、ひっかかるかということをあらかじめそこで連絡済みで行かないと、せっかく知事の認可を受けておいて登記までして、登録税まで払って、そして今度認められないということになると非常な損害を農民に与える、こういう点ですね。いま即席でここでこうすると言うことはできなくても、少なくともこれは検討してもらわないといけないと思う。私は月曜日に大蔵の分科会に行って、これは税の問題ですから大蔵関係で言いますけれども、何と申しましても、これはすべて納税当局のイニシアでできた法律で、現に今度の国会におきましても、贈与を受けた人間が贈与した人間より先に死んだ場合に、それの贈与税はもう帳消しにするという改正が出るわけです。これもみな農林当局からのイニシアで大蔵省では改正を行なっておるものだと思いますから、まず農林当局にその実情を申し上げて、いかに対処されるかということを伺いたいと思うのです。
和
和田正明#3
○和田(正)政府委員 ただいま農地の生前贈与にかかります税法について、いろいろ具体的な問題をお述べになりまして、問題点のお尋ねがあったわけでございますが、御承知のように、いま山本先生御自身もおっしゃいましたように、この制度は、第一には、民法にあります相続の規定の共同相続の制度をこういう形で細分化を防止する特例にいたしたいということが一つ。それからなるべく早い世代に経営の責任者の世代交代が行なわれることを税法面七推進をすると申しますか、そういう二点をねらいにいたしまして、この特殊の制度をつくったわけでございます。したがいまして、御指摘のございました「営む」の解釈についての点につきましては、やはりなるべく早く若い世代に経営の交代をはかりたいということを推進するという前提でございますので、すでに所有名義はともあれ、その経営の責任主体が若い世代に移ってしまっておるという場合にまで相続税法あるいは贈与税法の特例を認めますことは、制度の趣旨としては、必ずしもすでに終わってしまったことを推進する必要はないという点があるのではないかというふうに考えられます。
それから一反歩も残さないで一括して渡すべきではないかという御意見につきましても、これはやはり相続による分割を防いで経営の細分化を防ぎたいという趣旨でございますので、ある意味ではしゃくし定木だといわれる面もあろうかと思いますが、いろいろな応用の範囲を広げますと、制度の趣旨に反した使われ方等も懸念をされますので、非常にこまかな制限を付して現在やっておるようなわけでございます。
それから評価の時期について、贈与の時期と、死亡いたしまして相続の解消いたしました時期と、時期によって差があることは不公平だというお話でございますが、この実態としては、言いかえれば、父親の死亡時に本来遺産相続という形で相続されるべきものを、後継者へのなるべく早い世代の交代と農地の経営の細分化を防止する意味で生前相続を先にしてしまっておるという形でございますので、その後の財産評価の変化に対応いたしまして、いわば一種の相続の変形のようなものでございますから、やはり死亡時の土地の評価で評価をせざるを得ないというふうに私どもとしては考えております。ただ先生御指摘の老後の生活安定というような問題になりますと、むしろこの法律の制限を緩和するよりは、国民年金制度などをもっと拡充をしていくというようなことで救済の方法もあるいはあるのではないかと思っております。
なお、冒頭におっしゃいました贈与の時期、生前贈与の税法上の手続と農地法上の許可の手続とがばらばらに行なわれておって、その間に関連がないという点につきましては、御指摘の点十分理解ができますので、手続面としては十分実情に合うように今後大蔵当局とも打ち合わせをして処理してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →それから一反歩も残さないで一括して渡すべきではないかという御意見につきましても、これはやはり相続による分割を防いで経営の細分化を防ぎたいという趣旨でございますので、ある意味ではしゃくし定木だといわれる面もあろうかと思いますが、いろいろな応用の範囲を広げますと、制度の趣旨に反した使われ方等も懸念をされますので、非常にこまかな制限を付して現在やっておるようなわけでございます。
それから評価の時期について、贈与の時期と、死亡いたしまして相続の解消いたしました時期と、時期によって差があることは不公平だというお話でございますが、この実態としては、言いかえれば、父親の死亡時に本来遺産相続という形で相続されるべきものを、後継者へのなるべく早い世代の交代と農地の経営の細分化を防止する意味で生前相続を先にしてしまっておるという形でございますので、その後の財産評価の変化に対応いたしまして、いわば一種の相続の変形のようなものでございますから、やはり死亡時の土地の評価で評価をせざるを得ないというふうに私どもとしては考えております。ただ先生御指摘の老後の生活安定というような問題になりますと、むしろこの法律の制限を緩和するよりは、国民年金制度などをもっと拡充をしていくというようなことで救済の方法もあるいはあるのではないかと思っております。
なお、冒頭におっしゃいました贈与の時期、生前贈与の税法上の手続と農地法上の許可の手続とがばらばらに行なわれておって、その間に関連がないという点につきましては、御指摘の点十分理解ができますので、手続面としては十分実情に合うように今後大蔵当局とも打ち合わせをして処理してまいりたいと考えております。
山
山本勝市#4
○山本(勝)分科員 結局現在あるいろいろな法律をつくったのは非常な恩恵ですけれども、御承知のとおり、受けた者が先に死んだ場合、そのときはどうするという改正案が今度出ておるわけです。その一点を見てもこの法律というものは、最初つくったときにそんなことはわかり切ったものですよ。先に死んだ場合もあるのですから、そのときにどうするというようなことで、たちまち今度は変えなければならぬということを見ても、この法律は十分実際にどういう場合が起こるということを検討済みではないと思う。それなら今度の、受贈者が先に死んだときにそれはもう帳消しにするなんという改正をしなくてもいいわけです。ですから、ほかにもあるのでしょう、現に起こっておるのが。それを、いま申しましたように、ただ分割されると困る、それはその点も私は考慮される必要があると思いますよ。思いますけれども、大きな理由は、あと取りの者が早く安心をして農業に従事できるようにということが大きなポイントであります。それでそのあと取りのほうも安心してやれるし、同時にまたあとへ残ったおじいさん、おばあさんも、何年生きるかわからぬのに、一坪でも残しておいたらいかぬというようなことは、その点は分割を防ぐためにはしかたないんだというふうな答弁に響くのです。そういうことを言われるのなら——大体受けた人間は、二割以内は売ってもいいんでしょう。受けた人間が三割以内売ってもいいということは、現に売って二割だけの農地が減ってほかのものになってしまってもそれを認めているわけです。それなら初めから、分割するのではない、やる人間自身が、おじいさん自身、おとうさん自身が一割とか二割とかを留保しておいて、あとになってよそへ売ってもいいくらいのものなんだ。いいですか。少なくともそういう点を考慮しようという心の姿勢がなければ、きまったものでしかたがない、あるいは農林部会で話をしてみたら、もうそういうことにきまったんだからしかたがないということでは、私はちょっと引っ込めないのですよ、検討するというくらいの心がまえがなければ。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#5
○坂田国務大臣 ただいま山本分科員からお話しになりました問題について私もいま承っておるのでありますが、まず手続のそごから来る問題は、これはほんとうにたいへんな迷惑になると思いますから、さっき局長からお話もありましたとおり、その手続から来るそごというものがないようにぜひとも検討しなければなりませんし、やっていただきたい、こう思うのでございます。
それから細分化の問題も問題でございますが、これも、こういうことが非常に大きな問題でありますのと、一つは若い世代に少し早く循環させたいということが、これは山本先生もよく前からお話のことでありますが、これは早く世代をかえていきたい。それはむちゃくちゃに早くということもなんでしょうけれども、適当に、まあ現在のようにおそくなるのは困るから早く交代させていきたいという問題、それから細分化を防ぎたいという、これは多年の農政上の要望事項でございましたので、税制の上においてこれをある程度実現していただいたことになりましたことに対して、私どももたいへん敬意を表して喜んでおるのでございます。問題はそういう本質から来ておることでございまして、しかしいまお話になったようないろいろの点、この本旨にそむかない範囲において何か考えることができないかという問題でございまするので、私は、手持ちに少し持っておるというよりも、若い世代に分けてやったやつは、もうかってにお互いが使えるという親子の関係が一番いいと思うのです。だから多くの場合は私は問題でないと思うのですが、例外的にはそういう事例も起ころうかと思います。そういったようないろいろな問題もございまするので、原理原則を税制の上に認めていただきましたことに対しては、むしろ私も非常に感謝しておるようなことでありまして、できることならば、これで当分いっていただきたいと思うのでございますけれども、山本分科員からお話になりましたような、具体的ないろいろな点については、私どもとしてもなお検討させていただきたいと思います。
この発言だけを見る →それから細分化の問題も問題でございますが、これも、こういうことが非常に大きな問題でありますのと、一つは若い世代に少し早く循環させたいということが、これは山本先生もよく前からお話のことでありますが、これは早く世代をかえていきたい。それはむちゃくちゃに早くということもなんでしょうけれども、適当に、まあ現在のようにおそくなるのは困るから早く交代させていきたいという問題、それから細分化を防ぎたいという、これは多年の農政上の要望事項でございましたので、税制の上においてこれをある程度実現していただいたことになりましたことに対して、私どももたいへん敬意を表して喜んでおるのでございます。問題はそういう本質から来ておることでございまして、しかしいまお話になったようないろいろの点、この本旨にそむかない範囲において何か考えることができないかという問題でございまするので、私は、手持ちに少し持っておるというよりも、若い世代に分けてやったやつは、もうかってにお互いが使えるという親子の関係が一番いいと思うのです。だから多くの場合は私は問題でないと思うのですが、例外的にはそういう事例も起ころうかと思います。そういったようないろいろな問題もございまするので、原理原則を税制の上に認めていただきましたことに対しては、むしろ私も非常に感謝しておるようなことでありまして、できることならば、これで当分いっていただきたいと思うのでございますけれども、山本分科員からお話になりましたような、具体的ないろいろな点については、私どもとしてもなお検討させていただきたいと思います。
山
山本勝市#6
○山本(勝)分科員 時間もありませんので、早くやめてくれというから私はこれでやめますが、ただ二割までは売ってもいい、贈与を受けたものを売ってもいいということがある以上は、分割を防ぐというのではなくて、贈与のほとんど大部分はやるのだけれども、一部分、うちの回りの畑くらいはじいさん、ばあさんが自分で保留しておくというのであって、二回に分けてやるというのではないですよ。他人に対して二割までは売ってもいいというのに、本人が一畝歩保留しておいてもいかぬというようなことは、これはどなたに聞いても常識に反しますよ。だからこれはもうこれ以上はまた別の機会にしますが、ひとつよくお考え願いたいと思います。
この発言だけを見る →植
芳
芳賀貢#8
○芳賀分科員 詳しい問題については所管の農林委員会でお尋ねすることにいたしまして、きょうはごく重要な問題だけに限定して農林大臣に質問したいと思います。
第一の点は、林業に関する問題でありますが、昭和三十九年に林業基本法が制定されましてから、農林省の林政に取り組む姿勢というものが、むしろそれを契機にして後退したという感じが非常に強いわけですが、その理由はどこにあるかという点を大臣から直接聞かしてもらいたい。
この発言だけを見る →第一の点は、林業に関する問題でありますが、昭和三十九年に林業基本法が制定されましてから、農林省の林政に取り組む姿勢というものが、むしろそれを契機にして後退したという感じが非常に強いわけですが、その理由はどこにあるかという点を大臣から直接聞かしてもらいたい。
坂
芳
芳賀貢#10
○芳賀分科員 それでは、基本法制定のときに附帯決議を付してあるわけです。この附帯決議は相当重要な点を列挙してあるわけでありますが、この附帯決議を尊重して実行された問題というものは一つもないのですよ。もう一つは、基本法はこれは宣言法であることは大臣も御承知のとおりであります。したがって、基本法の趣旨に沿ってこれを実際に施策に移すということになれば、現在ある法律の整備あるいは新しい法制化ということが必要になるのですが、これに対しても何ら努力をしていないわけです。したがって、国会の附帯決議の軽視、あるいは関連立法を実現することを怠っておる、この二点から見ても、これは明らかに林政が前向きでない、むしろうしろ向きになっておるような、国民の側から見ればそういう感じが非常に強いわけです。どういうわけでそういうことになっておるのかという点を大臣から直接聞かしてもらいたい。特にあなたが農林大臣になられてから一そうその傾向が強いわけですから。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#11
○坂田国務大臣 先ほど申したように、林政の問題は決して後退はいたしていない、こう申し上げたのでありますが、現在、ただ、国有林の特別会計の経理関係がいままでのように収支の関係がよくない、こういう現象はございます。したがって、そういう面につきましても、治山事業のごときは一般会計から特別会計のほうに繰り入れをしていただいておるということでございます。それから、そのほか、四十一年度の予算等においても、林政の問題に対して、また、それに関連の政策等についても、林政の面について相当進めて、准展できるように進めておるつもりであります。なお、詳細は長官からお答えさせます。
それから、附帯決議の問題は、これはいつも申しておりまするし、また、そのとおりでありますが、十分これを尊重してまいりたいというので、その趣旨に沿うようにできる限りの努力を払っておるのでございます。まず、今度もまた入会権の問題等について、入会林地というものをどう活用するかというような点については、近いうちに法律案を提出することにいたしたい、こう思いますので、その節は特別に御審議を願いたい、こう思います。
それから、林業政策全体の具体的問題についても相当進めておるわけでありまして、詳細がこの際御必要ならば、引き続いて長官からお話を申し上げます。
この発言だけを見る →それから、附帯決議の問題は、これはいつも申しておりまするし、また、そのとおりでありますが、十分これを尊重してまいりたいというので、その趣旨に沿うようにできる限りの努力を払っておるのでございます。まず、今度もまた入会権の問題等について、入会林地というものをどう活用するかというような点については、近いうちに法律案を提出することにいたしたい、こう思いますので、その節は特別に御審議を願いたい、こう思います。
それから、林業政策全体の具体的問題についても相当進めておるわけでありまして、詳細がこの際御必要ならば、引き続いて長官からお話を申し上げます。
芳
芳賀貢#12
○芳賀分科員 いま国有林経営の収支の面において、予測としては今後十年間くらい現状をもって推定すれば、年間百億円程度ずつの損益上の赤字が出るということは聞いておりますが、一体、国有林野特別会計の中で、目的を十分果たすために、一年間百億円くらい計算上の赤字が出るということについて、どうしておびえなければならぬのかという点なんです。たとえば、食管特別会計の場合においては、当初予算においても一千三百億円の一般会計からの繰り入れをもう予定しておるじゃないですか。これも国民経済上必要な措置であるということで、一般会計から一千三百億の繰り入れをやる。国有林野の使命というものは、食管の一千三百億の赤字補てんよりも重要な意義を持っておると思うわけです。それを、わずか百億足らず赤字が出るということでもう戦々恐々として、何とかしなければならぬとか、公社化しなければならぬとか、そういう考え方自身が林政を大きく後退させるということになるのじゃないですか。その点はどうなんですか。いまの物価高騰の時代に、わずか百億くらいのはした金が赤字とか黒字とかいう問題じゃないですよ。むしろ林政の姿勢というものをどういうふうに明らかにして、国有林野事業の使命というものの負荷されておる公共性の完全な実行、あるいはまた、企業の近代的な実施という両面が百億円の赤字で果たされるとすれば、これに越したことはないと思うのです。その点はどう考えておるのですか。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#13
○坂田国務大臣 芳賀委員の激励をいただいてありがとうございます。実は、この国有林の特別会計が、これはできることならばやはり赤字にならずにいかれて、そうしてそれがさらに民生協力なり、あるいは林業の発展のために使われるということが私どもとしては望ましいと思うのでありますが、現在そうでなしに、そうはいかないということに相なっておるわけです。しかし、そうなりましたことについては、やはり国有林の経営の面についてでき得る限り高能率的に運営をしなければならないということは、これはその職に当たる者としては当然であると思うのでありますが、こういう実態になって、赤字が出たからというておびえるということは絶対ございません。国有林野の公共性からいい、また、国民経済の上からいい、きわめて重要なものでありまする使命を持っており、しかもそれは永年にわたってこの使命を達成しなければならないものであると確信いたしておりますから、そういうことでは少しもおびえることはございません。それは御安心をいただきたいと思うのであります。ただ、繰り返して申すことは、やはりその職に当たる者として、公職に立つ者といたしましては、でき得る限りそれを高能率的に運営するということに努力を払うということは、これは当然だ、こう思っておるわけでございます。
この発言だけを見る →芳
芳賀貢#14
○芳賀分科員 昨日の角屋委員や永井委員の質問を聞いておっても、盛んに公共性優先を、きのうは三十回くらい大臣が繰り返しておられたわけだからして、国有林野事業というものは公共性優先、最優先ということは、これはもう国会の中では全部徹底してしまったわけですね。ですから、その公共性を堅持しながら事業を完全にやっていくということの形態というものは、むしろ特別会計制度のほうが公共性の堅持ということは可能なわけなんです。これを切り離して公団・公社ということにした場合は、これは何としても企業優位という形でやってもらわなければならぬということになるわけです。この点は国鉄の運賃値上げ問題等の論議の中においても明らかになっておるわけでしょう。それを、現在のような公共性というものを長期的に持続する事業の性質上、必要な場合には一般会計から制限を付さないで補てんできるという制度をみずから放棄して、窮屈な、公共性を維持することのできないような公団や公社に向かう路線というものを、しかも正々堂々とやっているならまだ話がわかりますけれども、全くこそどろのように隠密裏にそういうような作業をして、ことしの六月に大体その案を作成して——八月の下旬には四十二年度の予算に対する各省の編成を行なって要求書を出さなければならぬわけだからして、作業の順序から言うと、六月までに、公社案なりがあれば公社案というものをつくって、そうして予算化するためにそれは八月一ぱいに農林省としてまとめて、大蔵省に概算要求を行なう、こういう計画でおるわけだからして、そこに全く時代に逆行する状態というものは、われわれとしては見ていられないわけです。どうしてそういう無用な逆コースをたどって、いま日本の置かれた林業の状態というものをますます悪化の方向に追いやらなければならぬかという点については、農林大臣としても、それは長官にまかしてあるから、わしは知らぬというわけにはいかぬと思うのですよ。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#15
○坂田国務大臣 昨日からもよく申しておったのでありますが、現在公団にするとか公企業体にするとかということは一つもきめておりません。問題は、繰り返して申すようでございますが、国有林の使命は、先ほども申しましたように、国土保全の堅持といい、また地元民に対する寄与の問題といい、非常にその公共性が強いということは言うまでもないことであります。それからまた、一面は木材の需給関係もありまして、これらの国民経済の需要に即応すべく強い力を隠然としてここに持っておるわけでございます。そういう点からいって、国民経済の上においても大きな力を持っておることは、これはもう御存じのとおりでございます。さようなことであって、その重要なものが、結局これは一時的な仕事ではないので、永続して永遠にこの役割りを果たしていくというのが国有林の仕事でございます。したがいまして、私どもは、それを果たす上において、繰り返して申しますならば、その公共性の必要なことは十分頭に置く必要はもちろんでありますが、それと同時に、高能率的なものの運営をさすようにいたしてまいらなければなりません。こういう考え方でございます。
そこで、そういう考え方でありますので、これらの問題について検討は加えております。そのときに、昨日も申しておりますように、中央森林審議会においての答申もございます。それらを含めまして真剣に検討を加えておるということでございます。しかし、何も公団をつくるとか、あるいは公企業体にするとかということは一つもきめておりません。長官にまかせっ切りなんということは絶対ありませんから、御了承願いたい。
この発言だけを見る →そこで、そういう考え方でありますので、これらの問題について検討は加えております。そのときに、昨日も申しておりますように、中央森林審議会においての答申もございます。それらを含めまして真剣に検討を加えておるということでございます。しかし、何も公団をつくるとか、あるいは公企業体にするとかということは一つもきめておりません。長官にまかせっ切りなんということは絶対ありませんから、御了承願いたい。
芳
芳賀貢#16
○芳賀分科員 それでは一個の独立の人格を持った新たな企業体をつくるということに対して、検討とか作業をやるということは、まだ長官に命令はしてないのですね。現状においては指示してないのですね。そういうことも考えていないのですね。
この発言だけを見る →坂
芳
芳賀貢#18
○芳賀分科員 それでは、大臣としては考えていない、どういうふうにやるとか公社・公団構想を研究して、速急に成案をつくれということは指示していない。この点は大事ですからね。農林大臣が指示しないものを、かってに長官であろうともやるわけにいかない。その点明確にしてもらいたいのですよ。農林大臣がのんびりしている間に、下のほうではいろいろなおぜん立てを全部してしまって、これで判こを押してくださいということになると、とんでもないことになるのですから、この際、そういう無暴な案の検討等については、わしとしては全然考えてもおらぬし、指示してもおらぬということであれば、明確にしていただきたい。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#19
○坂田国務大臣 これは明確にいたしておるし、申しておるのでありますが、以前申したように、公共性をよく考えて、行き方を高能率的に運営できることについて慎重に検討を加えるということは申しております。
この発言だけを見る →芳
芳賀貢#20
○芳賀分科員 そこで、附帯決議の問題に戻りますが、附帯決議の問題は全部で七項目にわたっておるわけですが、その劈頭に「森林資源の維持、開発の施策としての林道網の整備拡充と造林の推進については国庫負担及び補助率の引上、貸付条件の改善並びに予算及び融資の飛躍的増大等特段の措置を講ずること。」ということが明記されておるわけですが、ここで一番大事なことは造林ですね。資源論的に見た場合に、日本の森林は、世界各国で見ても世界一蓄積が少ないわけですからね。世界一といっても自慢にならないことですよ。国土の面積に対しての森林面積の割合はおおよそ七〇%を占めておる。この割合は世界一です。世界一であるけれども、蓄積の量あるいは単位当たりの蓄積においては世界一劣悪である、こういうことになっておるわけです。ですから、これを資源論的に資源の飛躍的増大をはかるということになれば、第一義的には、まず造林を積極的に行なう、あるいはまた、育林を強度に進めて成長を促進する、あるいは林道を公共事業という位置づけの上に立って、奥地林の開発等を行なうという林道網を積極的に建設していくというようなことは、これは公社化の問題だとか職員の首切りをやって収支のバランスをとるというようなうしろ向きの考えよりも、まず第一にやらなければならない点です。これが全然行なわれていないでしょう。基本法の審議の場において、農林大臣は与党の筆頭リーダーでしょう。そこで関運法案としては、たとえば造林法であるとか、あるいは林道法という単独法をすみやかに制定して、それを基礎にして、今後行なう林道の開発あるいは造林の実施等については、少なくとも国の公共事業と同様な位置づけを行なって、これを長期的に強力に国の責任で実行しなければならぬ、やるべきことであるということがきまっておるのですよ。これを全然やっていないじゃないですか。一体どういう形で今後の資源の拡大あるいは国民経済に対する積極的な貢献をするかという点に対して明確にしてもらいたい。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#21
○坂田国務大臣 いま御指摘の造林の問題のごときはきわめて重要であります。今度の予算におきましても、補助単価を造林については引き上げておりますし、それから、この造林の問題についていろいろの問題を解決すべく努力をいたしておる。詳細は長官からお答えしますが、なお林道の補助総額の拡大、それから造林の補助金額総額の増拡大のほかに、融資ワクの拡大等について、今年度の予算ではずいぶん拡大しておるつもりでございます。
なお、先ほど言われたように、首切りばかりを考えておるということは、毛頭そういうことはないのでありまして、それは何かの誤解でございます。農林大臣が中央森林審議会に諮問したことに対する答申がありますが、その答申がありましたので、もちろんこれは検討を加えるべきであるということは命じておりますが、したがって、そういうことを加味しながら、全体の問題をもう少し能率的に動くようにすることを検討しておる、こういうことであります。首切りとかそういう意味の合理化なんてことは全然考えておりませんから、その点は了承されたいと思います。
この発言だけを見る →なお、先ほど言われたように、首切りばかりを考えておるということは、毛頭そういうことはないのでありまして、それは何かの誤解でございます。農林大臣が中央森林審議会に諮問したことに対する答申がありますが、その答申がありましたので、もちろんこれは検討を加えるべきであるということは命じておりますが、したがって、そういうことを加味しながら、全体の問題をもう少し能率的に動くようにすることを検討しておる、こういうことであります。首切りとかそういう意味の合理化なんてことは全然考えておりませんから、その点は了承されたいと思います。
芳
芳賀貢#22
○芳賀分科員 それでは林道法あるいは造林法を速急に用意して国会に提出する意思はあるんですね。そういう法律の根拠がないと、公共事業としての規定ができないんですよ。単に補助金を出すとか、あるいは再造林に対しては助成を認めぬとか、そういう消極的な態度では、資源の拡大は当然できないでしょう。造林をするということは、これは国有林、公有林は別ですが、私有林の場合においても、その国土に造林を行なって、森林資源を豊富にするということは、これは当然社会資本を充実させるということになるわけですよ。それが国民経済に寄与する源泉になるじゃないですか。そのぐらいのことをやらぬと、世界一おくれておる成長あるいは蓄積を挽回することはできないと思うのです。
もう一つは、昭和三十六年に官行造林法というものを無理やり廃止した経緯があるわけですね。これも国会で必要がないから廃止せよと言ったんじゃないでしょう。時の林野庁長官の山崎君が先頭に立って、あらゆる方法、手段を弄してようやく国会の中で、これは与党の賛成を得て押し切ったような経過があるわけです。いまにして思えば、この国が行なう分収方式によるところの官行造林というあの制度は大きな貢献と成果をあげてきたわけです。それを林野庁みずからが、そういうものは要らぬということで、やめてしまうということをやっておるわけです。そのあと次々に愚を繰り返しておることは大臣も承知のとおりですが、積極的に造林をやるということになれば、現在の造林関係の状態というものは、造林の面積というものは、もう停とん状態に置かれておるでしょう。いろいろ理由はあるが、個人の意思とか希望のままに放置しておいた場合においては、これは積極的な造林ということは今後進まない。成長は停滞する。しかし国民の需要にこたえて、無計画な乱伐、過伐をしなければならぬというようなそういう傾向が当然出てくるわけですから、この際、官行造林という名前が時代的であるとすれば、これは名称は別としても、国有林事業が中心となって、公有林あるいは民有林等に対しても、長年の事業の経験と優秀な陣容を整えているわけですから、積極的に官行造林の制度の復活をはかるべきであるというふうにわれわれは考えているわけですが、農林大臣としてはそういう意欲的なお考えがあるかどうか、いかがですか。
この発言だけを見る →もう一つは、昭和三十六年に官行造林法というものを無理やり廃止した経緯があるわけですね。これも国会で必要がないから廃止せよと言ったんじゃないでしょう。時の林野庁長官の山崎君が先頭に立って、あらゆる方法、手段を弄してようやく国会の中で、これは与党の賛成を得て押し切ったような経過があるわけです。いまにして思えば、この国が行なう分収方式によるところの官行造林というあの制度は大きな貢献と成果をあげてきたわけです。それを林野庁みずからが、そういうものは要らぬということで、やめてしまうということをやっておるわけです。そのあと次々に愚を繰り返しておることは大臣も承知のとおりですが、積極的に造林をやるということになれば、現在の造林関係の状態というものは、造林の面積というものは、もう停とん状態に置かれておるでしょう。いろいろ理由はあるが、個人の意思とか希望のままに放置しておいた場合においては、これは積極的な造林ということは今後進まない。成長は停滞する。しかし国民の需要にこたえて、無計画な乱伐、過伐をしなければならぬというようなそういう傾向が当然出てくるわけですから、この際、官行造林という名前が時代的であるとすれば、これは名称は別としても、国有林事業が中心となって、公有林あるいは民有林等に対しても、長年の事業の経験と優秀な陣容を整えているわけですから、積極的に官行造林の制度の復活をはかるべきであるというふうにわれわれは考えているわけですが、農林大臣としてはそういう意欲的なお考えがあるかどうか、いかがですか。
坂
坂田英一#23
○坂田国務大臣 国有林にいたしましても、人工造林は最近面積も増高いたしております。年々の造林面積は三十六年から四十万ヘクタール、——最近ややそれは減退いたしておりますが、(芳賀分科員「林業白書と違う、どっちがほんとうだ」と呼ぶ)どっちもほんとうです。三十六年以来四十万ヘクタール増しております。最近やや停滞、こういう状態なのであります。
なお、この造林の問題について、詳細は長官からお答えいたします。
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芳
芳賀貢#24
○芳賀分科員 この点はすみやかに検討する必要があると思うのです。大臣、どうですか。何かむずかしい問題になりますと、ことさら音調を下げてみたり、長官から答えますと言う。あなたの悪いくせですよ。わしの在任中にそういうことはすみやかに検討して何とかやってみる、このぐらいの迫力がないと、農政全体あるいは林政というものはなかなか前進を示さねぬと思うのですよ。農政というのは、あなたのせいではないが、だんだん斜陽化していることが現実でしょう。こういう問題は、かつて、あって成果をあげた制度等については、この際反省して再検討をして、いまの時点においてこれが必要であるというような場合には、十分これは作業を進めてやりますというぐらいのことでぜひやってもらいたいですね。いかがですか。
この発言だけを見る →坂
坂田英一#25
○坂田国務大臣 現在、法律としては、いま二百何十万町歩の入会原野があるわけですが、これらを有効に活用する意味で入会権に関する法律を提出して、これについては皆さんの絶大な御援助をお願いしたい。ここでまた特にその点をお願い申し上げます。
この発言だけを見る →芳
芳賀貢#26
○芳賀分科員 その次に、先般の農林委員会において資料の要求をいたしまして、その中で、昭和四十一年度の木材需給見通しを示してもらいたいということで、資料を提出されました。その内容を見ると、外材の輸入量というものが全体の二八%を占めているわけです。これはことしや来年だけがこういう状態ということではないわけですね。おそらくいまの国内の森林の状態とかあるいは需給関係を見た場合には、長期的にあるいはこれ以上の割合を外材に依存しなければならぬということになると思いますが、先般来も議論されているとおり、木材の輸入というものが、国内の林業の生産部面において、あるいは価格、所得の面等においても、あるいは造林事業の面においても、これは非常に圧迫の要素になっておるわけです。いろいろ内容的には理由はあるわけですが、この際、そういうような外材の輸入量が高まるというような現況が相当長い間続く限り、どういうふうに対応するかということになれば、これは重要な問題だと思うわけです。ここでたとえば食管会計においては、輸入食糧は全部食管がいわゆる管理貿易の形で管理しておるわけですが、この際積極的に外材に対しては、方法はいろいろあると思いますけれども、たとえば現在の国有林特別会計において、計画に基づいた必要量の外材というものは特別会計がこれを買い付ける。そして国内の生産需給あるいは価格を十分調整し、そうして国内の林業を大きく発展させるということも目的の一つに入れて、輸入外材の特別会計による管理、こういうことをすでに打ち出す必要があると思いますが、この点に対して農林大臣はいかようにお考えですか。
この発言だけを見る →坂
芳
芳賀貢#28
○芳賀分科員 これは即答を求めているわけじゃないですよ。すみやかに検討すべきである。国有林の生産材の数量と外材の輸入数量が全供給量のちょうど半分を占めておるわけですね。国有林は自分でやっておるわけですから、国営方式だから、あるいは外材を買う場合においても、相手のソ連圏等は、これは国家貿易でやっておるわけですから、一般の産品を国が輸入管理するということはなかなか問題はあるが、こういう木材資源のごときは、いまの国有林の制度から見ると、そういうことは食糧の場合よりも容易にできると私は考えるわけです。ですから、こういう問題こそ公社化とか公団化とか、職員の首切りを検討するよりも、やはり国家百年の計を進める場合になかなか検討に値する事項だと思うわけですからして、ぜひこれは検討を進めていただきたいと思うわけです。
もう一つお尋ねしたい点は、農林大臣は首切りをやるようなことは毛頭考えておらぬ、もしそういう説をなす者があれば、これは全く誤解に基づくものだということを言っておるが、昨日からもっと能率の上がる企業を云々ということを繰り返し、繰り返し言われておるが、これは最少の人員に従業者をしぼって、そうして過大なノルマを与えて生産を期待するということは、どうしても腹の中に隠されておると思う。大臣は正直だからそれほどでないが、林野庁長官の考えはそこにあるわけですね。長官からこれは別な機会にまたよく聞きますが、ですから、大臣がまじめに言っておるように、絶対に首切りはやらぬ、雇用の安定は十分に進める、しかも林業白書によっても、林業に従事する中堅的な基幹労働者というものは他産業にどんどん流出しておるということは、これは白書にもうたってありますし、あるいは農業白書にもそのことは同様にうたっておるわけです。ですから、人間を整理するとか首切りなんということでなくて、どうしたならば林業の生産分野に優秀な労働力を長期的に安定的に確保するかということが、これが林政に与えられた大きな課題であると考えるわけです。そういうことを忘れて、赤字をなくすためには公社化したらいいじゃないか、五千人、六千人首を切れば何とか収支のバランスがとれるとか、あるいはまた営林局単位で一定のノルマというものを与えて、是が非でも年間示された収益というものはこれを確保せい、それをやるためにはどんな方法をやってもかまわぬということが示されておるでしょう。あるいは長期計画によって、皆伐方式で逐次造林を進めていくというような場合にも、一定の収益をどうしてもあげなければならぬということになれば、奥地林の伐採はできないということになる。繰り返してやはり黒山とかそれに近い生産条件の有利なところにそれを振りかえて、そうして生産をあげる。造林するのもやめてそうして皆伐方式をやらないで、択伐方式を昔のように採用する、そういうことが現地でいや応なしにやらなければならぬというような状態が出てくるわけです。そういうことでなくて、ほんとうに雇用の確保をするとか、雇用の安定をはかるということであれば、現在の林業基本法でも、われわれが国会で審議をして、雇用関係の問題については、もう至れり尽くせり、これは法文上にはそういうものをうたってあるわけです。しかし、それが実行されていない。それでは首を切らぬで雇用の安定を確保するということになれば、どういうふうな制度をこの際判定して、特に国有林労働者の雇用の安定、あるいはまた民有林労働者の雇用の安定、あるいは社会保障制度を具体的に進めるかという点について、この際大臣から明確に答えてもらいたいわけです。
この雇用の安定の問題については、一昨年の十二月の、当時の臨時国会のときに、予算委員会において私から農林大臣並びに当時の石田労働大臣に対して、この雇用安定の問題特に国有林における定期作業員ですね、一年じゅう続けて仕事をする意欲があっても、林業の特徴、性格上、年間の一定期間は仕事が休止される、中断される、しかしまた次の年には、一定の時期が来れば事業が再開されて、労働力が当然必要になるというような、こういう反復した事業の状態あるいは雇用の状態というものが特徴的に出ておるわけだから、それに対応する雇用安定の制度というものを国有林が率先して制定すべきである。それに続いて民有林、公有林等の労働者に対する雇用安定制度というものを確立すべきであるということを指摘した。当時の石田労働大臣は、労働省としてもそれの必要性は認めておる、しかし、残念ながら農林省のほうが非常に消極的である、特に林野庁長官が全く熱意がないので、やはりこれは農林省の問題として十分やってもらわなければならぬ、こういう趣旨の答弁が行なわれたことは、これは長官も御承知のとおりでしょう。一体その後何をやっているのですか。全然何もやっていないじゃないですか。そこでこの際首切りはしない、雇用安定むしろ事業を拡大していかなければ、これからの林力の拡大、再生産ということはできないわけですから、そういう意味における雇用安定の国の制度というものをすみやかに制定する作業が進められておるかどうか。その点について農林大臣から明快に答えてもらいたいわけです。
この発言だけを見る →もう一つお尋ねしたい点は、農林大臣は首切りをやるようなことは毛頭考えておらぬ、もしそういう説をなす者があれば、これは全く誤解に基づくものだということを言っておるが、昨日からもっと能率の上がる企業を云々ということを繰り返し、繰り返し言われておるが、これは最少の人員に従業者をしぼって、そうして過大なノルマを与えて生産を期待するということは、どうしても腹の中に隠されておると思う。大臣は正直だからそれほどでないが、林野庁長官の考えはそこにあるわけですね。長官からこれは別な機会にまたよく聞きますが、ですから、大臣がまじめに言っておるように、絶対に首切りはやらぬ、雇用の安定は十分に進める、しかも林業白書によっても、林業に従事する中堅的な基幹労働者というものは他産業にどんどん流出しておるということは、これは白書にもうたってありますし、あるいは農業白書にもそのことは同様にうたっておるわけです。ですから、人間を整理するとか首切りなんということでなくて、どうしたならば林業の生産分野に優秀な労働力を長期的に安定的に確保するかということが、これが林政に与えられた大きな課題であると考えるわけです。そういうことを忘れて、赤字をなくすためには公社化したらいいじゃないか、五千人、六千人首を切れば何とか収支のバランスがとれるとか、あるいはまた営林局単位で一定のノルマというものを与えて、是が非でも年間示された収益というものはこれを確保せい、それをやるためにはどんな方法をやってもかまわぬということが示されておるでしょう。あるいは長期計画によって、皆伐方式で逐次造林を進めていくというような場合にも、一定の収益をどうしてもあげなければならぬということになれば、奥地林の伐採はできないということになる。繰り返してやはり黒山とかそれに近い生産条件の有利なところにそれを振りかえて、そうして生産をあげる。造林するのもやめてそうして皆伐方式をやらないで、択伐方式を昔のように採用する、そういうことが現地でいや応なしにやらなければならぬというような状態が出てくるわけです。そういうことでなくて、ほんとうに雇用の確保をするとか、雇用の安定をはかるということであれば、現在の林業基本法でも、われわれが国会で審議をして、雇用関係の問題については、もう至れり尽くせり、これは法文上にはそういうものをうたってあるわけです。しかし、それが実行されていない。それでは首を切らぬで雇用の安定を確保するということになれば、どういうふうな制度をこの際判定して、特に国有林労働者の雇用の安定、あるいはまた民有林労働者の雇用の安定、あるいは社会保障制度を具体的に進めるかという点について、この際大臣から明確に答えてもらいたいわけです。
この雇用の安定の問題については、一昨年の十二月の、当時の臨時国会のときに、予算委員会において私から農林大臣並びに当時の石田労働大臣に対して、この雇用安定の問題特に国有林における定期作業員ですね、一年じゅう続けて仕事をする意欲があっても、林業の特徴、性格上、年間の一定期間は仕事が休止される、中断される、しかしまた次の年には、一定の時期が来れば事業が再開されて、労働力が当然必要になるというような、こういう反復した事業の状態あるいは雇用の状態というものが特徴的に出ておるわけだから、それに対応する雇用安定の制度というものを国有林が率先して制定すべきである。それに続いて民有林、公有林等の労働者に対する雇用安定制度というものを確立すべきであるということを指摘した。当時の石田労働大臣は、労働省としてもそれの必要性は認めておる、しかし、残念ながら農林省のほうが非常に消極的である、特に林野庁長官が全く熱意がないので、やはりこれは農林省の問題として十分やってもらわなければならぬ、こういう趣旨の答弁が行なわれたことは、これは長官も御承知のとおりでしょう。一体その後何をやっているのですか。全然何もやっていないじゃないですか。そこでこの際首切りはしない、雇用安定むしろ事業を拡大していかなければ、これからの林力の拡大、再生産ということはできないわけですから、そういう意味における雇用安定の国の制度というものをすみやかに制定する作業が進められておるかどうか。その点について農林大臣から明快に答えてもらいたいわけです。
坂