大蔵委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十二年五月十九日(金曜日)
午前十時三十八分開議
出席委員
委員長 内田 常雄君
理事 原田 憲君 理事 藤井 勝志君
理事 三池 信君 理事 毛利 松平君
理事 吉田 重延君 理事 平林 剛君
理事 武藤 山治君 理事 竹本 孫一君
足立 篤郎君 大村 襄治君
奧野 誠亮君 菅 太郎君
鯨岡 兵輔君 小峯 柳多君
小宮山重四郎君 河野 洋平君
笹山茂太郎君 砂田 重民君
永田 亮一君 西岡 武夫君
村上信二郎君 村山 達雄君
山下 元利君 渡辺美智雄君
阿部 助哉君 只松 祐治君
野口 忠夫君 広沢 賢一君
堀 昌雄君 柳田 秀一君
山田 耻目君 横山 利秋君
春日 一幸君 永末 英一君
田中 昭二君 広沢 直樹君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
出席政府委員
大蔵政務次官 小沢 辰男君
大蔵省主計局次
長 岩尾 一君
大蔵省主税局長 塩崎 潤君
大蔵省証券局長 加治木俊道君
大蔵省銀行局長 澄田 智君
国税庁長官 泉 美之松君
委員外の出席者
大蔵大臣官房財
務調査官 志場喜徳郎君
専 門 員 抜井 光三君
—————————————
本日の会議に付した案件
所得税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
二五号)
法人税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
二一号)
相続税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
二二号)
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づ
き、税務署の設置に関し承認を求めるの件(内
閣提出、承認第二号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時三十八分開議
出席委員
委員長 内田 常雄君
理事 原田 憲君 理事 藤井 勝志君
理事 三池 信君 理事 毛利 松平君
理事 吉田 重延君 理事 平林 剛君
理事 武藤 山治君 理事 竹本 孫一君
足立 篤郎君 大村 襄治君
奧野 誠亮君 菅 太郎君
鯨岡 兵輔君 小峯 柳多君
小宮山重四郎君 河野 洋平君
笹山茂太郎君 砂田 重民君
永田 亮一君 西岡 武夫君
村上信二郎君 村山 達雄君
山下 元利君 渡辺美智雄君
阿部 助哉君 只松 祐治君
野口 忠夫君 広沢 賢一君
堀 昌雄君 柳田 秀一君
山田 耻目君 横山 利秋君
春日 一幸君 永末 英一君
田中 昭二君 広沢 直樹君
出席国務大臣
大 蔵 大 臣 水田三喜男君
出席政府委員
大蔵政務次官 小沢 辰男君
大蔵省主計局次
長 岩尾 一君
大蔵省主税局長 塩崎 潤君
大蔵省証券局長 加治木俊道君
大蔵省銀行局長 澄田 智君
国税庁長官 泉 美之松君
委員外の出席者
大蔵大臣官房財
務調査官 志場喜徳郎君
専 門 員 抜井 光三君
—————————————
本日の会議に付した案件
所得税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
二五号)
法人税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
二一号)
相続税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
二二号)
地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づ
き、税務署の設置に関し承認を求めるの件(内
閣提出、承認第二号)
————◇—————
内
内
小
小沢辰男#3
○小沢政府委員 ただいま議題となりました、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、税務署の設置に関し承認を求めるの件について、その提案の理由と内容の概略を御説明いたします。
最近における経済の発展に伴い、都会地の税務署では、管内の納税者及び課税物件等が年々増加しておりますが、一部の税務署におきましては、事務量が過大となり、税務指導等、納税者に対するサービスや事務管理の面で支障が生じようとしております。
このような事情に対処いたしまして、東京国税局において、世田谷税務署の管轄区域を分割して、世田谷区の北部の地域を管轄する北沢税務署を、大阪国税局において、淀川税務署及び北税務署の管轄区域を再編成して、東淀川区を管轄する東淀川税務署を、また、広島国税局において、広島東税務署の管轄区域を分割して、広島市の東南部及び佐伯郡の一部を管轄する広島南税務署をそれぞれ設置し、納税者の利便と税務行政の円滑な運営をはかろうとするものであります。
以上の理由によりまして、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づいて、国会の御承認を求める次第であります。
何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成くださるようお願い申し上げます。
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このような事情に対処いたしまして、東京国税局において、世田谷税務署の管轄区域を分割して、世田谷区の北部の地域を管轄する北沢税務署を、大阪国税局において、淀川税務署及び北税務署の管轄区域を再編成して、東淀川区を管轄する東淀川税務署を、また、広島国税局において、広島東税務署の管轄区域を分割して、広島市の東南部及び佐伯郡の一部を管轄する広島南税務署をそれぞれ設置し、納税者の利便と税務行政の円滑な運営をはかろうとするものであります。
以上の理由によりまして、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づいて、国会の御承認を求める次第であります。
何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成くださるようお願い申し上げます。
内
内
内田常雄#5
○内田委員長 所得税法の一部を改正する法律案、法人税法の一部を改正する法律案、相続税法の一部を改正する法律案を議題といたします。
質疑の通告がありますので、これを許します。阿部助哉君。
この発言だけを見る →質疑の通告がありますので、これを許します。阿部助哉君。
阿
阿部助哉#6
○阿部(助)委員 いままで所得の課税最低限七十四万円の問題をめぐっていろいろと論議もされてまいりました。また、その速記録もいろいろ調べてみるのですが、かえってわからなくなってくる。国民は、減税されたというけれども、さっぱり楽になったというような気がしないわけであります。そうすれば、何か国民全部が、いまこういう段階だからこういうふうでがまんせいというならば、それなりの理論的な根拠があれば、それなりにまた納得するだろうと思う。しかし、そういうものもさっぱり示されていない。たとえば、参議院の大蔵委員会でわが党の田中さんが質問しておりますけれども、生活基準というか、いわゆる大蔵省メモなどというものも、最近になると、塩崎さんのほうでは、あれは何かもう出せというから出しただけであって、何とかもうその問題は論議をしないでほしいというような発言もある。そうすると、どこを基準にして十万円引き上げた、何のどういう理由で七十四万円が一応いま現在の段階で適正だというのかわからなくなってくる。そういう点で、ひとつここで、交通整理をするような意味で、すっきりと、われわれにも、国民にも、約七十四万円が最低限だというのがいまの段階で正しいのだ、適当なんだということを明快に教えていただきたい。
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塩崎潤#7
○塩崎政府委員 非常にむずかしい問題でございますが、課税最低限はいかなる基準によってきめるべきかという基本的な御質問だと思うのでございます。
私は、いろいろ基準がありますが、主として三つの基準からきめられるであろうと思います。第一は、財政上の事情でございます。第二は、所得の再分配を所得税に期待しておるわけでございますが、これをどの程度の階層から始めるかという基準でございます。第三は、やはり、所得のうちでもどうしても支出せざるを得ない生計費的なものがありますれば、それに対しては課税しないほうがいいという、いわゆる生計費との関係。この三つが私は課税最低限の基準だろうと思うのでございます。
そういった意味で、先生は、生計費との関係でいろんな問題があるが、大蔵省は最近逃げ腰であり、この点についてはくさいものにふたをしておるような感じではないか、こういう御質問でございますが、私は決してそういった意味で申し上げておるのではございません。四十年から、御案内のように、生計費、いわゆる基準生計費を出しまして、非常な反響を招いたわけでございます。反響を招きました大きな理由は、何と申しましても、食料費あるいは生計費の見方について、大蔵省の主税局がこれを試算いたしまして課税最低限の基礎にするということ自体がどうもおかしい、税金を取らんがために無理した数字ではないか、こんなふうなお話がございます。私は決してそんなような意図もなかったと思いますけれども、そういうふうな見方が多い。そこで、これは客観的な資料あるいは権威ある外部の方々、あるいは厚生省でもいいかと思いますが、それが税の見地を離れてフランクな生計費を出していただいて、それからひとつ判断してもらう、こういったことのほうが適当である、こんなような意味で言っておるわけでございます。
私は、生計費の関係につきましては、今年度も御要求によりまして、いままでの基準生計費が私どもは正しいと思っておりますけれども、それをもとにいたしまして、四十一年度の消費者物価の上昇見込み五%、それから四十二年度の物価上昇の見込みをかけまして、二百五円というような食料費を一応計算いたしまして、エンゲル係数をいままでのものを借用いたしまして単純に出してみますとこの程度のゆとりがある、あとは、生計費の使い方は人によって違うのでございますから、そこでひとつ判断していただきたいということで出したのでございます。そういった意味から見ても、私は、いままででも適当だといたしますれば、今年度の課税最低限の引き上げは、過去にないほど、平均一八%という大きな引き上げ方でございます。消費者物価の上昇は四・五%という見込みでございますので、一八マイナス四・五%ということで考えていただきましても、これは妥当ではないか。
それから、もう一点は、そんなつくり上げたような恣意の入ったような生計費じゃなくて、現実に総理府の消費支出の家計調査がございます。この家計調査の金額を見ますと、四十一年度は、これはなまのままの数字でございますが、五人世帯で五万九千二百二十一円、食料費が二万一千六百九十二円、これを十二倍いたしまと約七十二万円ばかりになるわけでございます。こんなところから見て、これは平均でございますから、こういう高いところを別に所得税で取らなければならぬとは思いませんし、所得再分配機能はもう少し低いところから始めてもいいと思うのでございますが、そういった意味で適当である、こういうふうに思っております。
なお、所得単位でいまの税法はできておりますが、生計単位と申しますか、世帯単位で考えますと、大体四〇%の世帯は所得税からはずれているというようなことも御参考にしていただきたい。
なお、しかしながら、まだまだ今後におきまして課税最低限の引き上げの要望はいろいろな意味において強いのでございますから、例の百万円の目標というものは、これは私どもの努力すべき大きな目標だと考えております。
この発言だけを見る →私は、いろいろ基準がありますが、主として三つの基準からきめられるであろうと思います。第一は、財政上の事情でございます。第二は、所得の再分配を所得税に期待しておるわけでございますが、これをどの程度の階層から始めるかという基準でございます。第三は、やはり、所得のうちでもどうしても支出せざるを得ない生計費的なものがありますれば、それに対しては課税しないほうがいいという、いわゆる生計費との関係。この三つが私は課税最低限の基準だろうと思うのでございます。
そういった意味で、先生は、生計費との関係でいろんな問題があるが、大蔵省は最近逃げ腰であり、この点についてはくさいものにふたをしておるような感じではないか、こういう御質問でございますが、私は決してそういった意味で申し上げておるのではございません。四十年から、御案内のように、生計費、いわゆる基準生計費を出しまして、非常な反響を招いたわけでございます。反響を招きました大きな理由は、何と申しましても、食料費あるいは生計費の見方について、大蔵省の主税局がこれを試算いたしまして課税最低限の基礎にするということ自体がどうもおかしい、税金を取らんがために無理した数字ではないか、こんなふうなお話がございます。私は決してそんなような意図もなかったと思いますけれども、そういうふうな見方が多い。そこで、これは客観的な資料あるいは権威ある外部の方々、あるいは厚生省でもいいかと思いますが、それが税の見地を離れてフランクな生計費を出していただいて、それからひとつ判断してもらう、こういったことのほうが適当である、こんなような意味で言っておるわけでございます。
私は、生計費の関係につきましては、今年度も御要求によりまして、いままでの基準生計費が私どもは正しいと思っておりますけれども、それをもとにいたしまして、四十一年度の消費者物価の上昇見込み五%、それから四十二年度の物価上昇の見込みをかけまして、二百五円というような食料費を一応計算いたしまして、エンゲル係数をいままでのものを借用いたしまして単純に出してみますとこの程度のゆとりがある、あとは、生計費の使い方は人によって違うのでございますから、そこでひとつ判断していただきたいということで出したのでございます。そういった意味から見ても、私は、いままででも適当だといたしますれば、今年度の課税最低限の引き上げは、過去にないほど、平均一八%という大きな引き上げ方でございます。消費者物価の上昇は四・五%という見込みでございますので、一八マイナス四・五%ということで考えていただきましても、これは妥当ではないか。
それから、もう一点は、そんなつくり上げたような恣意の入ったような生計費じゃなくて、現実に総理府の消費支出の家計調査がございます。この家計調査の金額を見ますと、四十一年度は、これはなまのままの数字でございますが、五人世帯で五万九千二百二十一円、食料費が二万一千六百九十二円、これを十二倍いたしまと約七十二万円ばかりになるわけでございます。こんなところから見て、これは平均でございますから、こういう高いところを別に所得税で取らなければならぬとは思いませんし、所得再分配機能はもう少し低いところから始めてもいいと思うのでございますが、そういった意味で適当である、こういうふうに思っております。
なお、所得単位でいまの税法はできておりますが、生計単位と申しますか、世帯単位で考えますと、大体四〇%の世帯は所得税からはずれているというようなことも御参考にしていただきたい。
なお、しかしながら、まだまだ今後におきまして課税最低限の引き上げの要望はいろいろな意味において強いのでございますから、例の百万円の目標というものは、これは私どもの努力すべき大きな目標だと考えております。
阿
阿部助哉#8
○阿部(助)委員 いわゆる大蔵省メモが評判が悪いというのは、私は、端的に言って、お粗末だということだと思う。国民としては、計算がどうなっているかは一般にはわからないにしても、まことにお粗末な食費だ、それでは実際食っていけないという実感から評判が悪い、ある意味で言えば食堂のメニューよりももっと信用ができないというようなことで評判が悪いと思うのですが、国民のほうでは、実感から、もう少し税金を軽くしてもらいたい、こういうことですね。しかし、どうしても国の財政上の関係からとか、みんなが納得するような理由があって、みんなで切り詰めていこうということになれば、これもまた国民は納得するだろう。だけれども、片一方では、どう見たところではでな生活があって、きのう以来いろいろありました交際費の問題であるとか、あるいは遊び場の繁盛しておるのや、そういうアンバランスな面をまのあたりに見せつけられておる。そうすると、税金を取る大蔵省の側から、何か理論的にもう少しすっきりしたものを、こうこうなんだ、だからこの程度は税金を納めてもらいたいということにならないと、国民は納得しないのではないか。ここで一、二の人たちが納得しても、それはどうにもならない。だから、国民に納得させるには、もう少し理論的に納得させる面があってしかるべきじゃないか。そうすると、やはり生計費の問題なんかももう少し納得するようなメニューを出すべきだし、この基準もすっきりした理論を出すべきじゃないか。それが、いまの説明では私にもわからない。おそらく一般の国民にはその程度の理屈では納得ができないんじゃないか。大蔵当局はこれで十分だということではなかろうと思うのですが、どうですか。
この発言だけを見る →塩
塩崎潤#9
○塩崎政府委員 私も十分ではないと思っております。したがいまして、先ほど申し上げましたように、今後、主税局というのでなくて、広い見地で客観的な資料をどこかでつくっていただくようなことで、国民に納得していただくような検討あるいはPRをしていきたい、かように考えております。
この発言だけを見る →阿
阿部助哉#10
○阿部(助)委員 平均国民所得と免税点というのを比べると、戦前の場合は免税点のほうが低かった。しかし、いまは免税点のほうがはるかに高くなっておるということから見ても、なかなか納得できないんじゃないか。きのうもデノミの話が出ましたけれども、現実にデノミネーションをやってみたら、おそらく戦前の生活経験者は納得しないものが出てくると思うのです。税金の面ばかりでなしに、給与の面でもこれは納得できない。おそらく、戦前で六、七十万持っておれば、家を持って楽な生活ができた。しかし、今日その比率でいったら生活ができないわけです。そういう実感から、どうしてもいまの程度のものでは納得できないし、理論的な展開から見ても、これも国民を納得させるわけにいかない。そうすれば、野党各派が熱心に主張しております、せめて現在時点で百万円までの免税というものは、大蔵当局としてもっと真剣にこれに取り組むべきだ、こういう感じがするのですが、どうですか。
この発言だけを見る →塩
塩崎潤#11
○塩崎政府委員 百万円の問題は、私に与えられました至上命令の気持ちでございます。やはり所得税についての要望が非常に強いわけでございますので、これにつきましては、自然増収がふえましたらまず第一にこの問題を充足していただくように、私どもといたしましては努力するつもりでございます。
この発言だけを見る →阿
阿部助哉#12
○阿部(助)委員 ところが、その場合に、予算委員会でこの前附帯決議が通りましたが、この中身は、少なくとも現在の時点の貨幣価値で、物価で百万円まで免税しろ、こういうことだ。ところが、参議院の大蔵委員会等で大臣が言っておるのは、日本の経済の伸び方がいまの程度で進むならば四十五年度には何とかなるだろう、それをできるだけ早くしたいということで、この経済の伸びというのが一つは気にかかるわけなんですが、経済の伸びというのは同時に物価の値上げというものにも何がしか関連してくるんじゃないか。いまの物価の上がり方でどんどん上がっていけば、四十五年度になって百万円まで免税してもらっても、実際は物価の値上げで吸収されてしまうんじゃないだろうか。そうすれば何もならぬじゃないかという感じがするのですが、これは、あくまで名目じゃなしに現在の時点の貨幣価値で、そしていわゆる実質的な百万円免税というもので当然あるべきだと思うし、国会の意思はそうだと思うのですが、大蔵当局はどうですか。
この発言だけを見る →塩
塩崎潤#13
○塩崎政府委員 非常に基本的な問題でございます。その百万円という金額が名目であるか実質であるかという御質問でございますが、実は、これが名目であるか実質であるかという点についての議論はまだ煮詰まっていないと思うのでございます。そのことはできる限り早くしたいということが一つの要請でございます。そのために、名目か実質かという議論がまだ煮詰まってない。第二には、今後の物価上昇というものはそんなに大きいものではないということが社会発展計画にも若干示されておりますし、来年以降の見通しははっきりといたしませんが、最近は消費者物価の上昇も鈍化しつつあるような傾向でございますので、この第二の消費者物価の上昇の傾向から見ても、まだ十分煮詰まっていない。このようなことから、私は、百万円の問題をできる限り早く実現するということで考えているのがいまの政府の考えだろうと思います。
〔委員長退席、三池委員長代理着席〕
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阿
阿部助哉#14
○阿部(助)委員 そこはひとつ国会の意思を尊重してすっきりしてもらいたいのですが、いまのあなたのお話だと、煮詰まっていない、名目でいくか実質でいくかという点がまだはっきりしないとおっしゃるけれども、やはり、民主政治、議会主義というたてまえでいっておるのだから、当局も当然この問題はすっきりと、実質賃金でいくんだという国会の意志はあくまで尊重する、そういう立場で財源問題等の検討をするのが当然だと思うのですが、そこをもう少しすっきりできませんか。
この発言だけを見る →塩
塩崎潤#15
○塩崎政府委員 先ほども申し上げました二つの理由から、なかなかいま結論を出すことができないと思うのでございます。たとえば、先生、こういうことをひとつ御理解願いたいのでございますが、現在もう直ちにことし百万円にするならば納税者が何人減るかと考えますと、非常な減少を来たします。約千万人減って、半分になるという大きな影響があるわけでございます。実質的な現在の所得水準を前提とすればこんなようなことになるのですが、それがことしできないことは御案内のとおりでございます。そこでできる限り早くということになるわけでございますが、その次の問題は、先生のおっしゃいました名目か実質かという問題になります。しかし、これは私どもは、できる限り早く実現するということ、第二には、消費者物価の上昇はできる限り避ける政策を打ち立て、消費者物価の上昇は少ないという前提に立って考えておるので、まだ煮詰まった答えができない。しかし、できる限りそういった御趣旨は尊重していくというのが、私は課税最低限百万円という目標に組まれた大きな意味だろうと思っております。
この発言だけを見る →阿
阿部助哉#16
○阿部(助)委員 いまのお話は財政上の観点からお答えになったと思うのですが、それならば、少し観点を変えて、まあ最近は、第三次防衛計画であるとか、あるいは道路計画であるとかいうことになると、相当に長期の見通しを立てて、五ヵ年計画をつくられておるわけです。総理のことばをかりれば、人間を尊重する、人間尊重だ、こういうことになる。私は、こういう問題こそ、むしろ計画を立てて実施をするということが必要なんじゃないか。何か私の感じからすると、防衛だとか、そういうものだけはまことによく五ヵ年計画等を立てて着々と進めておるけれども、社会開発とか、そういう面になりますと、こっちのほうはそのときそのときで何か無理をして押えつけておる、世論が出てくるとやむなくその間に何がしかのおこぼれだけを与えるというような感じがしてならぬわけでありますが、百万円までというものも財源措置等を検討してもいいのじゃないかと思いますが、いかがですか。
この発言だけを見る →塩
塩崎潤#17
○塩崎政府委員 税制調査会におきまして、私どもは、長期税制構想を立てまして、三年間で八十万円という課税最低限の目標を昨年打ち出したばかりでございます。それからまた二年ぐらいすればまず百万になるだろうという各年の見通しを立てたわけでございます。私どもは決して長期の計画がないわけではありません。お約束いたしましたとおり、昨年もそういった計画をつくったわけでございますが、やはり国民の要望は、もう少しそれが上回り、もう少し強いものでなければということで、それは当時の選挙のあったせいもございましょうけれども、そのような税制調査会の案では不十分であるということに見られているようでございますので、今度の国会が終わりましたら、税制調査会でいまの八十万円という少し陳腐化したような目標はもう一ぺん検討していただく。それから、自民党の選挙公約では四十五年度と言っておりますが、それもできる限り早くというような御要望もございますので、去年立てたばかりで朝令暮改の感はございますけれども、ひとつもう一ぺん、国民の声を聞くという意味において検討してみたいと思います。
この発言だけを見る →阿
阿部助哉#18
○阿部(助)委員 それと関連するのですが、防衛費というものがだんだんふくらんでくる。だんだんふくらんでくると、あなたのあげました第一の理由である財政上の観点からということになると、これはますます悲観的になるのじゃないか。物価の上がった程度に免税点を引き上げたとしても、これから十月になれば消費者米価は上がってくる、また、公営事業関係も、ある意味では公営事業なんというものは軒並みに赤字を出しておるという現状からいってみれば、こういうものが上がらないという保証はない。国民は何も政府の言うことを安心して聞いてはいないのじゃないか。実際は上がるという危険性をみんなはらんでおるのじゃないかということを考えるわけですが、特に防衛費というものがだんだんふくらんでくる。しかもそれは年とともにふくらんでいって、なかなか縮めるわけにいかないのじゃないか。大体第三次防衛計画が二兆三千四百億、まあ二百五十億の上がり下がりということでありますが、大体最終年度には防衛費というものは逐次上がっていくと思うのです。というのは、第一年目は、それほど設備もないし、いろいろな問題が整備されてないからわりかた金額は少ないけれども、一年一年この防衛費は大きくなっていくのじゃないか。すると、五年目になると大体どれくらい防衛費を組む予定であるか。たしかあれは四十六年ですね。
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岩尾一#19
○岩尾政府委員 防衛力整備計画の最終年度に額はどれくらいになるかという御質問でございますが、防衛計画は、いま先生のお話しになりましたように二兆三千四百億でございますが、その間に上下二百五十億の幅ということできめられております。それから、これも御存じだと思いますが、あの計画をつくりますときには、その年々の財政の状況に応じてということが入っておりまして、計画どおりいくというわけではございません。そこで、毎年毎年の予算計上額というものは、そのときの財政事情に応じてこの計画の中で考えていくということに相なったと思います。試みに、四十二年にこの計画に基づきまして計上いたしました額は三千八百九億ということでございますので、このテンポで、かりに上下の幅がないといたしまして二兆三千四百億をさばいていくといたしますと、四千億から五千億くらいの数字になるのではないかと思いますが、それはそのときの財政の事情できまるわけでございますから、はっきりここで幾らということは申し上げかねます。
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阿部助哉#20
○阿部(助)委員 どこの国でもそうでありますが、ことに最近の防衛費というものは、一つは技術の進歩というものをどうしても考慮に入れなければならないわけであります。そうすると、技術が更新してくると前の設備は必ずしも役に立たないということになってくる。防衛関係の技術というものは非常な速度でいま進んでおります。そういうことになってくると、五カ年目には膨大な軍事の設備をせねばいかぬ、予算も組まねばいかぬ、そうなってくると思うのです。そうなってくると、その次の第四次のときには、これはまたはるかに大きな予算を組まないと防衛産業はつぶれてくる。これはアメリカにおいてもそうであります。そういう点で、防衛産業を整備してそれを維持するためには何がしかのそれに見合う注文をせねばいかぬ。しかもそれが、設備更新というか、技術が変わってくると前の設備必ずしも役に立たないというような形で、ことに最近の防衛産業は非常にむずかしい。またそれだけに予算も食うということになってくる。そうすると、そういう面からの圧迫というものが非常に大きくなってくるので、財政上の理由ということでこれをおっしゃられると、なかなか塩崎さんのおっしゃるようにはいかなくて、減税とかあるいは社会保障という問題のほうに回す金というものは非常に狭められてくるのじゃないか。だから、いまいろいろ租税特別措置のときに問題になりましたような、もう少し大きいところから取るとかいうようなことをしないと、やはり財源がないということでこれは押えられるのじゃないか。もしそういうことをやる気なら、今年は別にしても、来年直ちに百万円から免税にするぐらいのことは、私はそれほどむずかしいことではないのじゃないかという感じがするのですが、その辺、財政上の理由ということだけでなしに、やはりこの国会の意思を尊重し、国民大衆の要望というものを踏まえて、勇気をふるってこれが作業に入るべきだと思うのでありますが、いかがですか。
この発言だけを見る →塩
塩崎潤#21
○塩崎政府委員 国会の御要望、国民大衆の気持ち、これは課税最低限百万円にあらわれておると思うのでございます。しかし、先生のおっしゃいましたように、私どものほうでも、財政上減税を野放しにやっていけるほどのゆとりがあるとは決して思っておりません。そこで、いま先生のおっしゃいましたように、税制の中でもくふうを要することはもちろんでございますし、私どもは、専門家といたしまして、このための努力は大いに払わなければならぬというつもりでございます。今回の印紙税、登録免許税の定額税率部分の改正あるいは租税特別措置の整理合理化、そういうことはやはり所得税の課税最低限を引き上げるための税制の中での私どもの努力だというふうに考えていただきたいのでございますが、今後も、このような機会をねらって、あるいはできる限りひとつ国民の希望するところに従って税制全般の検討をしながら、この百万円の目標を達するように努力してまいりたい、かように考えております。
この発言だけを見る →阿
阿部助哉#22
○阿部(助)委員 いろいろ努力しておると、こう言うけれども、その努力がやはり、われわれから見れば、資本の自由化を控えて大きなところの資本集中をはかっていかなければならぬ、あるいは第三次防衛計画を進めなければいかぬというような形のほうにより大きなウエートがあるという感じがするわけです。現に、自民党の方々が選挙で宣伝されたように、日本の経済はもうすばらしいところまでいったとか、確かに日本の東芝とか八幡だとか日立とかいうような大産業は世界の何番目にランクされるというようなところに来ておるけれども、この勤労大衆の賃金あるいはそれにかかる税負担というようなものを外国の一流の資本主義国のおもだったところと比べてまいりますならば、これは非常に低いところに押えられておるのじゃないかということを考えていくと、何か日本の経済・財政という場合も、ごく一部の大資本のほうにだけ目が向いておって、国民大衆というものが忘れられておるのではないだろうかという感じを強く受けるわけであります。これだけ経済が伸びておる、しかも、大産業はすばらしい勢いで世界の何番目にランクされておる、しかし、国民大衆の生活というものは非常に低いところに押えられておる、しかもそれから税金を取られておるということになると、やはり日本の民主主義という基盤がくずれてくるのじゃないかということが私は一番心配なのであります。みんなで苦労していくということならば、それならわかります。しかし、こういう形で、片方では数少ない独占資本だけが大きくなっていく、数多くの大衆は生活が困難だというようなアンバランスが、日本の憲法に規定された民主主義という面から言って一番危険な要素を持ってくるのじゃないかというところに、私は税制を見ておっても一番心配があるわけでして、そういう点で、やはり、いまの皆さんの場合には大資本のほうへだけ目が向いて、得てしてウエートはそっちのほらにある、一般大衆の生活問題というものにはそのときそのときにいろいろな手は加えるけれども、それは塩崎さんが大きな声で努力のあとを認めろとおっしゃるけれども、そのあとは、比較対照するならばまことに微々たるものじゃないかという感じがするのですが、どうですか。
この発言だけを見る →小
小沢辰男#23
○小沢政府委員 せっかくの御議論でございますが、私は必ずしもそうは思わないのでございまして、課税最低限を大いに引き上げるということについては私どもも毎年努力をしてまいりたいと思いますが、先生御承知のように、一方において減税の恩典に全然浴さない国民というものが非常に大きな層があるわけでございます。そういたしますと、ある議論は、減税をやるかあるいは社会保障をやるかということについてのいろいろ真剣な議論もあるわけでございます。しかも私どもが、お説にありますように国民の税負担を軽減したいということから、今年度は思い切って課税最低限の引き上げをやったわけでございますから、そういう意味においては、政府の姿勢についてある程度、まあほめていただくまでにはいきませんけれども、御了解をいただかなければいかぬのじゃないだろうか。
しかも、先ほど来防衛費の問題についていろいろお話がございましたが、総予算の中で防衛費の占める割合というものは、諸外国に比べまして日本ほど低いものはございません。全体で約七%程度でございますし、しかも、毎年総予算に占める割合がどんどん上がってきているかというと、上がっておらないのでございます。今年度の予算全体の伸びが一四・八%と言われておる中で、防衛関係の費用はわずか一割の伸びにとどまっておる。四十年から四十一年についてはたしか一二、三%ふえておると思いますが、ことしはむしろ防衛予算の伸びは一割に押えているわけでございます。
そういう面からいろいろ考えまして、しかし、私どもとしては、おっしゃるように百万円までの目標に向かってできるだけ早く進みたいというようなことから、国会の与野党を通じての御意思を尊重して、可及的すみやかなる機会にこの目標に到達できるように努力しよう、こういう政府としての意思の表明もいたしておるわけでございますから、ひとつ総合的に御判断をいただければ、まあまあ納得していただけるのじゃないかと思うのでございます。
この発言だけを見る →しかも、先ほど来防衛費の問題についていろいろお話がございましたが、総予算の中で防衛費の占める割合というものは、諸外国に比べまして日本ほど低いものはございません。全体で約七%程度でございますし、しかも、毎年総予算に占める割合がどんどん上がってきているかというと、上がっておらないのでございます。今年度の予算全体の伸びが一四・八%と言われておる中で、防衛関係の費用はわずか一割の伸びにとどまっておる。四十年から四十一年についてはたしか一二、三%ふえておると思いますが、ことしはむしろ防衛予算の伸びは一割に押えているわけでございます。
そういう面からいろいろ考えまして、しかし、私どもとしては、おっしゃるように百万円までの目標に向かってできるだけ早く進みたいというようなことから、国会の与野党を通じての御意思を尊重して、可及的すみやかなる機会にこの目標に到達できるように努力しよう、こういう政府としての意思の表明もいたしておるわけでございますから、ひとつ総合的に御判断をいただければ、まあまあ納得していただけるのじゃないかと思うのでございます。
阿
阿部助哉#24
○阿部(助)委員 いまの議論は少しおかしいのでありまして、次官のお話は、あなたがアメリカの大臣や次官であるならばわかるのですが、日本の憲法は、大体戦力を持たないということになっておるのであります。やはり日本のお役所はだれよりも先に日本の憲法の精神に従っていくべきなんです。そういう点からいくと、防衛問題は、私ここで憲法論争であるとか政治論争をしようと思わないけれども、外国の防衛費に比べると多いとか少ないとかということは、私は、日本の憲法のもとで政治を行なおうとする立場を放棄された言い方ではないかという感じがするのです。そうじゃなしに、日本の憲法のもとにおいては、これは外国との信頼の中で外交で解決して、そういう争いごとをしないというたてまえになっておる。そういうところへいっておるから、実際問題としてあれだけ戦力を持ちながらも、自衛隊の人たちは何か日陰者のような感じをいまだにしておるではないですか。だから、やはりまず、日本があれだけの犠牲を払って平和憲法をつくった、その平和憲法を発展させるのだという立場に次官がお立ちにならないと、平面的に外国の防衛費と日本の防衛費との比較をされて云々されるということは、私はおかしいのではないかと思う。そういう点で私はこの防衛費の問題を言っておるわけでありまして、私はやはり、先ほど来申し上げましたように、みんなで苦労するのならば、それはわれわれもわかるわけであります。おそらく国民大衆も納得をするところだと思う。ところが、片方では非常にはでな場面がある。また、非常に裕福な面がある。また、税制の面でもいろいろなそういう特別措置法に代表されるようなアンバランスがある。そういう中で大衆が苦しいということで私はお伺いしておるわけでありまして、私は質問を終わりますけれども、百万円の問題は、あくまで実質百万円ということをたてまえにしてこれからの財源措置の検討に入ってもらいたいと思いますが、いかがでございますか。
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小沢辰男#25
○小沢政府委員 先ほど申し上げましたように、予算委員会で各党一致の附帯決議もございまして、これに対する政府側の正式な考え方は申し上げているわけでございます。その附帯決議の趣旨に沿いまして、可及的すみやかに百万円までの最低限の引き上げという点を実現すべく、できるだけ私どもも努力をしてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →阿
阿部助哉#26
○阿部(助)委員 そういう点で、私は、政府の出しておりますたとえば「昭和四十二年度予算の説明」というのを見るのですが、これは主計局から出ておるのですが、これだけいろいろなことを書いてありますが、防衛費のことは省いてある。私たとにとってみれば、国民にとってみても、パーセンテージはまだそれほど大きくはないとかなんとかいっても、三千数百億、やがては四千億、五千億になっていく防衛費です。なぜこの問題だけは総説というところから省いておるのか。これは、何かさわられたくない、何かこの問題にはさわりたくないという気持ちはわからぬではないのですが、それをここに載せないというのは、主計局のほうはどういうことなんですか。
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小沢辰男#27
○小沢政府委員 政府として防衛力の充実問題について触れたくないという気持ちは一つもございません。私どもは、憲法で許された範囲における自分の国の自衛という問題については、これは平和憲法でも許されるものだという考え方で統一をされて、過去もうずっと国会でも議論がございましたが、そういうことで来ているわけでございます。しかも、御承知のとおり、終戦後いろいろな問題がありましたけれども、日本の経済復興というものを中心に考え、それから社会保障なりあるいは他の日本の社会資本の充実ということを優先的に念頭に置いてやってきているものですから、それにもかかわらずいわゆる防衛関係の経費についてはできるだけ圧縮をし、この伸びについても過去は平均してずっと一割以内にとどめてきております。大体八%程度で来ておるわけでございますから、私ども、決してそういう点について触れたがらないとかいうような気持ちではございません。はっきりした考え方とその政策のもとに進めてまいっておるわけでございます。
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阿部助哉#28
○阿部(助)委員 そういうことを聞いてない。具体的にこの総説の十二番目には「地方財政の充実」というところまで載せてあるのです。ところが、防衛関係だけは除いてある。これはどういう意図なんですか。
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