社会労働委員会医療保険制度に関する小委員会

1980-03-19 衆議院 全111発言

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会議録情報#0
昭和五十五年三月十九日(水曜日)
    午後二時五分開議
 出席小委員
   小委員長 戸沢 政方君
      越智 伊平君    瓦   力君
      住  栄作君    八田 貞義君
      箕輪  登君    山崎  拓君
      前川  旦君    村山 富市君
     平石磨作太郎君    浦井  洋君
      田中美智子君    米沢  隆君
 出席政府委員
        厚生大臣官房審
        議官      竹中 浩治君
        厚生大臣官房審
        議官      幸田 正孝君
        厚生省保険局長 石野 清治君
        社会保険庁医療
        保険部長    此村 友一君
 小委員外の出席者
        社会労働委員長 葉梨 信行君
        厚生省社会局老
        人保健課長   古市 圭治君
        社会労働委員会
        調査室長    河村 次郎君
    —————————————
三月十九日
 小委員田中美智子君同月八日委員辞任につき、
 その補欠として田中美智子君が委員長の指名で
 小委員に選任された。
同日
 小委員竹内黎一君同日小委員辞任につき、その
 補欠として八田貞義君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
同日
 小委員八田貞義君同日小委員辞任につき、その
 補欠として竹内黎一君が委員長の指名で小委員
 に選任された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 医療保険制度に関する件(老人保健医療制度に
 関する問題)
     ————◇—————
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戸沢政方#1
○戸沢小委員長 これより小委員会を開会いたします。
 医療保険制度に関する件について調査を行います。
 本日は、前回政府から説明を聴取いたしました老人保健医療制度に関する問題について調査を進めることといたします。
 前回御説明いたしました資料等につきまして質疑の申し出がありますので、順次これを許します。
 それでは、慣例に従いまして、ひとつ自民党の方から順次一巡をしたいと思いますので、簡潔に質疑応答をお願いいたしたいと思います。議題以外のことはひとつ御発言は遠慮していただくことにいたしまして、よろしくお願いいたします。自民党の方からどなたか一人か二人ぐらい老人医療問題について御質疑がございましたらどうぞ。山崎拓君。
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山崎拓#2
○山崎(拓)小委員 ではまず、昭和五十五年度の予算編成の際に、老人保健医療制度の新設を五十六年度等において考えるということを厚生、大蔵両省の間でそういう覚書が交わされたということですが、その内容について御説明いただきたい。
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竹中浩治#3
○竹中(浩)政府委員 五十五年度予算の最後の大臣折衝、三役折衝の段階でいわゆる覚書と称する厚生、大蔵両大臣の合意を見たものがございますが、このうち老人保健医療に関しましては、老人保健医療制度につきまして五十五年度には現行どおりとするけれども、五十六年度に向けて老人保健医療制度の基本的な見直しをするということで両大臣の間で確認がされたものでございます。
 その内容といたしまして、全体について制度の基本的な見直しをいたすわけでございますが、財政調整、受益者負担の導入、保健事業の拡充等も含めて基本的な見直しをする、関係審議会に諮問をしてできるだけ早く結論を見出すというような内容でございます。
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山崎拓#4
○山崎(拓)小委員 そうしますと、現在見直しを行うということについて厚生省としては、財政調整といういまお話がありましたが、財政調整でやるのか、あるいは新しい制度をつくるのか、その辺のところの基本的な取り組み方というものは決まっているのですか。
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竹中浩治#5
○竹中(浩)政府委員 現行の老人保健医療制度につきましては老人保健医療問題懇談会の意見書を初めといたしまして、各方面から、医療費保障への偏重あるいは保健サービスの一貫性の欠如あるいは費用負担の不均衡、こういった問題点がすでに指摘をされておるわけでございます。私どもといたしましては、これらの問題点の解消を図り、健康な老後を保障するためどうすればいいかということで各般の見地からすでにいろいろな点で検討し、これからも検討いたしたいと考えておるわけでございますが、その際にどういう形で今後考えていくのか、主な検討のポイントを申し上げてみますと、一つは、制度の立て方をどうするか。いまお話にございました現行の制度のままで不十分な点を拡充強化するということでよいのか、あるいはまた老人だけ特別の制度として別建てにした方がいいのかといったような点でございます。
 それから、二番目には、保健事業、いわゆるヘルスサービスでございますが、健康教育、健康相談、健康診査その他が考えられるわけでございますけれども、この保健事業の範囲と内容をどういうふうに考えていくか。
 それから、第三番目には、費用負担のあり方。現在費用負担に非常に不均衡を生じておる。特に国民健康保険の加入者に負担が非常にかかっておるというような御指摘があるわけでございますが、国民各層に老人の医療費保障について必要な負担を公平に分担をしていただくということでございますが、そのための方策の一つとして財政調整という方式もあるだろうと思いますが、そういうことも含めまして費用負担のあり方というのが第三の検討の柱。
 それから、四番目に、一部負担をどういうふうに考えていくか。
 五番目に、老人保健医療制度に関連のございますたとえば老人福祉でございますとか、あるいは一般の公衆衛生サービスでございますとか、もっと広く言いますれば年金、雇用、こういった問題があるわけでございますが、こういった関連諸施策との関係をどう考えるか。
 いま申し上げましたような五つぐらいの問題が中心になろうかと思いますけれども、こういうものを中心に今後鋭意検討を進めていきたいというのが現在の段階でございます。
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山崎拓#6
○山崎(拓)小委員 その制度の立て方の問題ですが、現行の制度をベースとしてそれを補完していくという考え方と新しい制度をつくるという考え方、両方あるといういまのお話だったのですが、この問題に関心の深い諸団体、たとえば先ほどお話が出ましたような国保とか健保連あるいは医師会等々のこの問題に対するいろいろな考え方があろうかと思うのでありますが、総じていま国民世論的なものでありますが、それはどういうふうに判断しておられますか。どういう方向を求めているのか、その点どうです。
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竹中浩治#7
○竹中(浩)政府委員 いまお話のございました健保連あるいは国保中央会、日本医師会、それから各政党でもいろいろと御検討になられまして、それぞれ構想を御発表になっておるわけでございます。健保連、国保中央会等につきましては、おおむね老人のための特別の制度を創設をいたしまして保健サービスあるいは医療、リハビリテーションといった包括的なサービスを行う、費用の負担につきましては国費、公費のほか別の財源もそれぞれ検討するというようなのが、大まかに申し上げまして国保中央会なり健保連のお考えだろうと理解をいたしております。それから、日本医師会でございますが、日本医師会は、医療保険の各制度を地域保険に統合をする、その上で四十歳以上の予防給付を行うための老齢保険制度というものを創設をするというようなお考えであろうかと思っております。
 老人のための特別の制度をつくるという御主張が、私どもの感じでは幾らか多いのじゃなかろうか、いろいろの関係の方々の御意見の中ではそういうお考えが多いのではなかろうかという感じは抱いております。
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山崎拓#8
○山崎(拓)小委員 いまお話がありました包括的な医療のサービスということで保健事業ということが指摘されておるわけですけれども、現に全国の市町村の中には保健事業をやっておられるところがあると思うのです。そういう市町村においてどういう実績が上がっているか。老人の医療費を低下せしめるような効果的な保健事業の実態といいますか、その点について調査しておられると思うのですが、どうですか。
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古市圭治#9
○古市説明員 総合的な老人保健医療対策の効果というものを何を指標に見ていくかという形が一つむずかしいということがございますが、端的な話で老人の保健医療に対する受ける側の安心感というものが非常にその地区にはある、それからまた、その結果いわゆるいま問題と言われております医療費保障への偏重ということでなくて保健予防事業へバランスのとれた支出が行われているというようなこと、その成果から見て一人当たりの老人医療費がたとえば県平均、全国平均より低くなっているというような地区は何か所かございまして、そういうことからたとえば沢内村、よく例に出されますが、そこの例で見ますと、受診率は岩手県内でもほとんど最高に近い。一番高い。しかし、非常に早期にかかるものですから、一人当たりの医療費というのは非常に安い。そういうことから相対的に老人医療費が県内ではほとんど最低のランクになる。いつでもかかりやすく行くけれども、行ったときには健康相談等で対応して安くなっている、そういう地区がございます。そこでは病院長が健康管理の課長を務めていて、総合的な老人保健医療体制がとられている、保健婦活動が盛んである、そういう例がよく紹介されておりますが、先般の行政管理庁の老人医療に対する監査の中の報告におきましても、医療費が相対的に安い市町村を見たところ、そこの地区では健康診断それから保健婦による訪問指導等が活発に行われていたということから、現在の老人保健医療制度というものについてバランスのとれた方式が効果的ではなかろうか、このような御指摘もいただいているわけでございます。
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山崎拓#10
○山崎(拓)小委員 今度の新しい老人保健医療制度をつくるに当たりまして、かねてから医師会が言っているプライマリーケアなるものを取り入れるという方向だろうと思うのですが、プライマリーケアなるものの定義は何です。どんなことですか。
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竹中浩治#11
○竹中(浩)政府委員 プライマリーケアでございますが、翻訳といたしまして初期医療と申しますか、プライマリーケアの定義につきましていろいろ御議論があろうかと思いますけれども、一つは、住民と直接接する地域の第一線で医療を担当する、そういう医療であるということ、それからまた単に狭い意味での診療と申しますか治療と申しますか、そういうことだけでなくて、ふだんから健康管理を含めた幅の広い診療を行うというようなことも、一般にプライマリーケアという言葉の中で考えられているようでございます。いろいろお考えの違う方もあろうと思いますが、私はそんな理解をいたしております。
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山崎拓#12
○山崎(拓)小委員 要するに、今度の新しい仕組みを考えるに当たってはプライマリーケアの考え方を取り入れる、そういう積極的な方針はお持ちでございませんか、どうなんですか。
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竹中浩治#13
○竹中(浩)政府委員 従来からいろいろ御指摘をいただいております点の一つといたしまして、総合的な保健医療対策が必要である、健康管理から治療、リハビリテーションまで一貫したものが必要であるという考え方でございますが、その点が先ほど申し上げましたプライマリーケアの第二点の考え方に通ずるものでございますし、また今後新しい制度あるいは新しい施策として考えていきます場合に、地域医療の中にいかにうまく溶け込んだ形で老人保健医療対策を考えていくかということがやはり大きな問題であろうかと思いますので、そういう観点からもプライマリーケアと言われておる考え方につきまして十分理解をし、プライマリーケアというものがいろいろの点で効果の発揮できるような形のものを、私ども、今後新しい制度を考えていく中でそういうことも十分踏まえてまいりたいと思っております。
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山崎拓#14
○山崎(拓)小委員 予算編成の際に、大蔵省と厚生省が最終的に覚書を交わして、五十六年度までの間に老人保健医療制度について見直しを行うということにされました背景の中には、いろいろなことがありましょうが、一つは、増高する医療費、なかんずく老人医療費対策をどうするかという問題意識があったと思うのです。
 その具体的な対策の一つとして、一部負担制度の導入問題があったと思います。この問題について、国民世論はまさに二分されておる感じがするのですが、私ども政治家といたしまして、国民に接する機会は官僚の皆さんよりも頻度が高いわけなんですが、私は、国民の声として一部負担制度を導入すべしという考え方の方が強いというふうに、日ごろの政治活動を通じましてはだで感じておる者の一人です。
 そういう国民世論の動向についてどういうふうに受けとめておられるか、お伺いします。
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竹中浩治#15
○竹中(浩)政府委員 先ほど申し上げましたように、私ども、制度全体として基本的な見直しをいたしたい。その全体の見直しの中で、いまお話のございました一部負担をどう考えていくかということで検討いたしてまいりたいわけでございますが、その際にも、お話がございました国民の合意がどういう形で得られるのかという点が一番重要でございます。
 五十五年度の厚生省の事業の一つといたしまして、いわゆるグリーンペーパーと称しております、一般国民並びに有識者につきまして当面の厚生行政の重要課題について御意見を伺うという計画もございます。このグリーンペーパーの中には当然老人医療費の問題も織り込んで実施することになろうかと思いますが、それらを通じましてもう少し幅広い国民各層あるいは有識者の方々の御意見を把握いたしてまいりたい、そんなふうに考えております。
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山崎拓#16
○山崎(拓)小委員 日本の世界に誇るべき成果として、国民の平均寿命が世界第一級の水準であるということがあると思うのです。それはもちろん今後ともそういう方向で発展せしめていかなければならぬわけです。したがって、財政上の見地からだけこの問題を論ずることは間違いだと思いますし、慎重を要することであります。しかし、そういう基本的な国民の健康の問題を損なわずに、やはり現在の医療制度の中でしばしば問題視されるような社会的な現象がございますが、そういうものについてきめ細かく問題をつかまえられて、合理的な一部負担制度の導入ということについては積極的に取り組んでもらいたいというふうに私は考えております。
 そこで、五十六年度からぜひ老人保健医療制度などの改革なりあるいは新しい出発なりをやってもらわなければいかぬと思うのですが、その日程といいますか、五十六年度に出発せしめるためのこれからのスケジュールはどういうふうな段取りで考えておられますか。
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竹中浩治#17
○竹中(浩)政府委員 現在私ども老人保健医療制度の詰めの点で一番最初に考えておりますのは関係の審議会でございますが、幸い社会保障制度審議会には各般の関係の方々がほとんど入っておられますので、社会保障制度審議会にできるだけ早く御諮問申し上げまして、社会保障制度審議会の審議を早く始めていただきたいということを当面考えております。なお、もちろん厚生省におきましても、それと並行いたしまして、先ほど申し上げましたような問題点を中心に厚生省としての煮詰めもやってまいりたい。できますれば、社会保障制度審議会の御答申をできるだけ早い機会にいただきまして、それらを踏まえまして五十六年度予算案の編成に間に合うように厚生省としての結論を見出していきたいというふうに考えておる次第でございます。
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山崎拓#18
○山崎(拓)小委員 終わります。
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戸沢政方#19
○戸沢小委員長 それでは、時間の都合上、次へバトンタッチさせていただきます。村山富市君。
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村山富市#20
○村山(富)小委員 一つは、きのうでしたか、参議院で社会党の質問に答えていますね、社会保障制度審議会に白紙で諮問したいと。白紙で諮問したいというのはどういう意味なんですか、わかればお答え願いたいと思います。
 もう一つは、老人保健医療制度の問題は、公に議論になってずいぶん久しいわけです。私が記憶している範囲でも、たしか齋藤厚生大臣、田中厚生大臣、それからずっと歴代の大臣と必ずと言っていいぐらいに委員会で議論されているわけですが、それなりにそれぞれの大臣の立場で見解は表明されているわけです。そして最終的に、遅くとも五十五年一月から実施をしたい、こういう答弁を行っていたわけですね。先ほどお話がございました老人保健医療制度を考える上での五つか六つの柱についても、それぞれ検討が若干ずつされて、一応の見解も述べられているわけです。そういう経過があるのにもかかわらず白紙で諮問をするというのは一体どういうことなのかということを聞きたいと思います。そして、そういう経過を踏まえて、そういう答弁までしておるにもかかわらず今日まで日の目を見ずにおる理由、原因は一体どこにあるのかということについて、お聞きしたいと思います。
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竹中浩治#21
○竹中(浩)政府委員 いまお話がございましように、老人保健医療問題につきましては、厚生省といたしましては五十一年の二月に厚生大臣の私的諮問機関といたしまして老人保健医療問題懇談会を設置いたしております。これが一年半の御審議の上で、五十二年の十月に意見書をいただいておるわけでございます。厚生省といたしましては、その時点から、厚生省の中に準備室をつくりまして、そこで鋭意検討をしてまいったということでございます。その間に、当時の小沢厚生大臣から小沢試案ないしは小沢構想、あるいは昨年でございますが、当時の橋本厚生大臣から橋本構想、橋本試案というものが公表されておるわけでございます。
 私どもといたしましてはそういう経過の中で、老人懇の意見を踏まえ、また各層からお出しいただいております種々の御提案を踏まえて鋭意検討をいたしてまいっておるわけでございますが、残念ながら現時点におきましては、国民各層の合意をいただけるような案が厚生省としては用意ができていないということでございます。
 一方、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたようなこと、あるいはまたこの問題は非常に緊急を要する問題であるというようなことから、各般の関係者の方々がほとんど入っておられます社会保障制度審議会にできるだけ早く御諮問申し上げまして、その制度審議会での関係の方々の御意見を踏まえながら、厚生省としての検討もさらに続けていきたいという考え方で、現時点では残念ながら厚生省としましてのある程度の考え方をお示しして御諮問申し上げるということが非常にむずかしい段階でございますので、いわゆる白紙と申しますか、包括的な形で御審議をお願いし、御意見をいただきたいという形の、まだその内容を詰めておるわけではございませんけれども、そういう包括的な形の諮問という可能性が非常に強いというのが現状でございます。
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村山富市#22
○村山(富)小委員 いまお話がありましたように、老人保健医療問題懇談会、これを五十一年の二月につくっていますね。そして、それに諮問をして答申を得て、そして厚生省の中に準備室をこしらえてやっているのでしょう。結論も方向も案も、何も出ないものですか。この小沢試案というのは、その答申を踏まえ、厚生省に設けられた準備室の中で検討を加え、その成果を踏まえて出しておるわけでしょう。全然関係ないわけですか。
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竹中浩治#23
○竹中(浩)政府委員 老人懇の意見書でございますが、五十二年十月に厚生大臣あてに出されておるわけでございます。この老人懇の意見書は、御承知のように、大まかに申しまして、一つは、健康教育あるいは健康増進からリハビリテーションまでの一貫した総合的な老人保健医療対策を確立することが必要だ、まずそういう考え方が出されておるわけでございます。そのほか各論的な事項につきましては、たとえば費用負担の方法等につきましては、若干のアクセントはございますけれども、五つばかりの方法を列記いたしまして、どれを採用すべきであるかは今後の検討にまつというような形の内容になっておるわけでございます。したがいまして、先ほど申しました総合的な老人保健医療対策を確立するという場合にどういう制度の立て方なり仕組みが適当であるかというものは、老人懇としての結論は明確には出ておりませんが、それを受けて厚生省なら厚生省が検討するという形になっておるわけでございます。
 そこで、小沢構想でございますが、確かに老人懇の意見書を基盤に置きましていろいろお考えになられました上で、当時の小沢厚生大臣が御発表になったものでございます。もちろん老人懇とは無縁のものではございませんし、むしろ老人懇の基盤に立ったものという理解はできようかと思います。ただし、いま申しましたような老人懇の意見書の内容でございますので、老人懇の意見書から出てくる考え方というものが即小沢構想である、あるいは小沢構想に近いものしかあの老人懇の意見書からは出てこないということではございませんで、老人懇の意見書を基盤にいたしましても、現在の制度をほぼそのまま残した上で必要なものを拡充強化していくというような構想も成り立つ可能性は十分あるわけでございます。老人懇の意見書と小沢構想はそういう関係にあると私どもは理解をしておるわけでございます。
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村山富市#24
○村山(富)小委員 では、その老人懇の答申を受けて、そしていまお話があったように、たとえば費用負担の問題にしても幾つかの事例を上げて、この場合はこうなるといったような問題点の提起をしておるという問題があるでしょう。そういう問題を受けて厚生省の中に準備室をこしらえて、そしてどれぐらいの期間か知らぬけれども、検討を加えていったのですね。準備室で検討を加えたその方向とかなんとか、全然ないのですか。
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竹中浩治#25
○竹中(浩)政府委員 老人懇の意見書を踏まえまして、準備室を中心に種々検討をいたしておるわけでございますが、先ほども申し上げましたように、検討の柱と申しますか、最も大きな検討項目というものが五つばかりあるわけでございます。そのそれぞれの検討項目につきましてどういうことが考えられるか、たとえば制度の立て方ということであればどういうことが考えられるか、あるいはまた費用負担でございますればどういう方法があり得るか、その場合の問題点はどういうことかというような点につきましては、各般の見地からいろいろな検討を加えておるわけでございます。しかし、現在の段階では、先ほども申し上げましたように、これが厚生省としての考え方であるということで大方の国民各層の合意をいただけるようなまとまった考え方をつくるまでには現在のところ至っていないという状態でございます。
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村山富市#26
○村山(富)小委員 そうしますと、国民的なコンセンサスを得る、合意を得るというのは一体どういうことなんですか。たとえば、社会保障制度審議会に諮問を行い、そこから答申を得た、それもやはり一つの合意を得たという背景になるでしょうね。ですから私は、いままであなた方がとってきた経緯を振り返ってみてまた同じことを繰り返すのじゃないか、こういう気がするわけですよ。どうですか、その辺は。
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竹中浩治#27
○竹中(浩)政府委員 老人懇の意見書につきましては、私どもとしては、むしろそれを基盤にして検討するということで、老人懇の意見書を横に置いたというふうな形では決してございません。それは先ほど御説明申し上げたとおりでございます。今回、仮に社会保障制度審議会に御諮問申し上げまして一定の結論、御答申をいただきました場合には、私どもは、新しい制度ないしは施策について厚生省としての考え方を制度審の御答申に沿ってつくりまして、それを実行に移すということでございます。
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村山富市#28
○村山(富)小委員 よくわからぬけれども、厚生省自体の考え方というのは全然もうないわけですね。
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竹中浩治#29
○竹中(浩)政府委員 これは何度も繰り返して申しわけございませんが、現時点におきましては、いろいろの検討は続けておりますけれども、厚生省としてまとまった考えは現在のところでき上がっていない。仮に社会保障制度審議会に包括的な形で御諮問申し上げたといたしましても、私どもといたしましては、それで私どもはそれ以降は検討しないということではもちろんございませんで、並行いたしまして私どもとしても鋭意検討し、煮詰めをしていく。その過程で、もし社会保障制度審議会での審議の状況に応じましていろいろ御指示がございますれば、それぞれの時点におきまして、その時点までに私どもが検討いたしました経過なり内容というものは逐次審議会の場でも御披露して、審議の御参考にしていただく。したがいまして、私どもとしては制度審に仮に御諮問申し上げたといたしましても、厚生省としての考えをまとめることをあきらめると申しますか、やめると申しますか、そういう考えは毛頭ございませんで、並行して厚生省としての考え方の煮詰めを鋭意続けていきたいということでございます。
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