予算委員会

1980-02-09 衆議院 全471発言

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会議録情報#0
昭和五十五年二月九日(土曜日)
    午前九時三十三分開議
 出席委員
   委員長 田村  元君
  理事 小此木彦三郎君 理事 瓦   力君
  理事 小宮山重四郎君 理事 村田敬次郎君
   理事 渡辺美智雄君 理事 大出  俊君
   理事 川俣健二郎君 理事 二見 伸明君
   理事 寺前  巖君 理事 小沢 貞孝君
      荒舩清十郎君   稻村左近四郎君
      越智 伊平君    奥野 誠亮君
      狩野 明男君    片岡 清一君
      金子 一平君    倉成  正君
      小山 長規君    始関 伊平君
      澁谷 直藏君    田中 龍夫君
      根本龍太郎君    橋本龍太郎君
      浜野  剛君    福家 俊一君
      藤田 義光君    松澤 雄藏君
      村山 達雄君    渡辺 省一君
      阿部 助哉君    稲葉 誠一君
      大原  亨君    川崎 寛治君
      兒玉 末男君    野坂 浩賢君
      八木  昇君    安井 吉典君
      横路 孝弘君    市川 雄一君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      坂井 弘一君    中島 武敏君
      東中 光雄君    松本 善明君
      大内 啓伍君    岡田 正勝君
      中野 寛成君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  大平 正芳君
        法 務 大 臣 倉石 忠雄君
        外 務 大 臣 大来佐武郎君
        大 蔵 大 臣 竹下  登君
        文 部 大 臣 谷垣 專一君
        厚 生 大 臣 野呂 恭一君
        農林水産大臣  武藤 嘉文君
        通商産業大臣  佐々木義武君
        運 輸 大 臣 地崎宇三郎君
        郵 政 大 臣 大西 正男君
        労 働 大 臣 藤波 孝生君
        建 設 大 臣 渡辺 栄一君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長
        北海道開発庁長
        官       後藤田正晴君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長
        官)      伊東 正義君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖繩開発庁長
        官)      小渕 恵三君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      宇野 宗佑君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 細田 吉藏君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      正示啓次郎君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      長田 裕二君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 土屋 義彦君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 園田 清充君
 出席政府委員
        内閣官房内閣審
        議室長
        兼内閣総理大臣
        官房審議室長  清水  汪君
        内閣法制局長官 角田禮次郎君
        内閣法制局第一
        部長      味村  治君
        人事院総裁   藤井 貞夫君
        人事院事務総局
        給与局長    長橋  進君
        内閣総理大臣官
        房総務審議官  和田 善一君
        総理府人事局長 亀谷 礼次君
        公正取引委員会
        委員長     橋口  收君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 伊従  寛君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 妹尾  明君
        警察庁長官官房
        長       山田 英雄君
        警察庁刑事局長 中平 和水君
        警察庁刑事局保
        安部長     塩飽 得郎君
        行政管理庁長官
        官房審議官   中  庄二君
        行政管理庁行政
        管理局長    加地 夏雄君
        行政管理庁行政
        監察局長    佐倉  尚君
        防衛庁参事官  岡崎 久彦君
        防衛庁参事官  佐々 淳行君
        防衛庁参事官  多田 欣二君
        防衛庁長官官房
        長       塩田  章君
        防衛庁防衛局長 原   徹君
        防衛庁装備局長 倉部 行雄君
        防衛施設庁施設
        部長      森山  武君
        経済企画庁調整
        局長      井川  博君
        経済企画庁物価
        局長      藤井 直樹君
        科学技術庁原子
        力安全局長   牧村 信之君
        沖繩開発庁総務
        局長      美野輪俊三君
        法務省刑事局長 前田  宏君
        外務省北米局長 淺尾新一郎君
        外務省欧亜局長 武藤 利昭君
        外務省中近東ア
        フリカ局長   千葉 一夫君
        外務省経済局長 手島れい志君
        外務省条約局長 伊達 宗起君
        外務省情報文化
        局長      天羽 民雄君
        大蔵省主計局長 田中  敬君
        大蔵省主税局長 高橋  元君
        大蔵省理財局長 渡辺 喜一君
        国税庁長官   磯邊 律男君
        文部省体育局長 柳川 覺治君
        厚生大臣官房長 大和田 潔君
        厚生省公衆衛生
        局長      大谷 藤郎君
        厚生省環境衛生
        局長      榊  孝悌君
        厚生省社会局長 山下 眞臣君
        農林水産大臣官
        房長      渡邊 五郎君
        農林水産大臣官
        房予算課長   田中 宏尚君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    二瓶  博君
        農林水産省畜産
        局長      犬伏 孝治君
        農林水産省食品
        流通局長    森実 孝郎君
        食糧庁長官   松本 作衞君
        水産庁長官   今村 宣夫君
        通商産業大臣官
        房審議官    神谷 和男君
        通商産業省通商
        政策局長    藤原 一郎君
        通商産業省産業
        政策局長    宮本 四郎君
        通商産業省基礎
        産業局長    大永 勇作君
        通商産業省機械
        情報産業局長  栗原 昭平君
        通商産業省生活
        産業局長    児玉 清隆君
        資源エネルギー
        庁長官     森山 信吾君
        資源エネルギー
        庁長官官房審議
        官       児玉 勝臣君
        資源エネルギー
        庁公益事業部長 安田 佳三君
        中小企業庁長官 左近友三郎君
        運輸省鉄道監督
        局国有鉄道部長 石月 昭二君
        運輸省自動車局
        長       飯島  篤君
        運輸省航空局長 松本  操君
        海上保安庁長官 真島  健君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  寺島 角夫君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  神保 健二君
        労働大臣官房長 谷口 隆志君
        労働省労働基準
        局長      吉本  実君
        労働省職業安定
        局長      関  英夫君
        労働省職業安定
        局失業対策部長 加藤  孝君
        建設省住宅局長 関口  洋君
        自治大臣官房審
        議官      久世 公堯君
        自治省行政局長 砂子田 隆君
        自治省行政局公
        務員部長    宮尾  盤君
        自治省財政局長 土屋 佳照君
        自治省税務局長 石原 信雄君
 委員外の出席者
        原子力安全委員
        会委員長    吹田 徳雄君
        日本国有鉄道総
        裁       高木 文雄君
        日本電信電話公
        社総裁     秋草 篤二君
        参  考  人
        (日本銀行総
        裁)      前川 春雄君
        予算委員会調査
        室長      三樹 秀夫君
    —————————————
委員の異動
二月九日
 辞任         補欠選任
  荒舩清十郎君     渡辺 省一君
  江崎 真澄君     越智 伊平君
  金子 一平君     浜野  剛君
  塩崎  潤君     狩野 明男君
  藤田 義光君     片岡 清一君
  正木 良明君     市川 雄一君
  矢野 絢也君     近江巳記夫君
  木下 元二君     松本 善明君
  工藤  晃君     東中 光雄君
  榊  利夫君     中島 武敏君
同日
 辞任         補欠選任
  越智 伊平君     江崎 真澄君
  狩野 明男君     塩崎  潤君
  片岡 清一君     藤田 義光君
  浜野  剛君     金子 一平君
  渡辺 省一君     荒舩清十郎君
  市川 雄一君     正木 良明君
  近江巳記夫君     矢野 絢也君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和五十四年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和五十四年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和五十四年度政府関係機関補正予算(機第一
 号)
     ————◇—————
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田村元#1
○田村委員長 これより会議を開きます。
 この際、倉石法務大臣より発言を求められておりますので、これを許します。倉石法務大臣。
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倉石忠雄#2
○倉石国務大臣 いわゆる防衛庁秘密漏洩事件につきまして御報告を申し上げます。
 元陸将補宮永幸久ほか二名に対する自衛隊法違反事件については、東京地方検察庁において、去る一月十九日、警視庁公安部から事件送致を受けて以来、鋭意捜査を続けてきたところでありますが、昨八日、宮永幸久並びに現職自衛官である香椎英一及び大島経利の三名を東京地方裁判所に起訴いたしました。
 起訴事実は、一、宮永が昭和五十四年八月三十日ころ、大島に対し、防衛に関する秘密を漏らすよう教唆した事実、二、大島が宮永の教唆に基づき同年九月二十六日ころ、同人に秘密を漏らした事実、三、宮永及び香椎が共謀して同年十一月末ころ、大島に対し、防衛に関する秘密を漏らすよう教唆した事実及び四、大島が右両名の教唆に基づき同年十二月初めころ、香椎に秘密を漏らした事実であり、いずれも罪名は自衛隊法違反であります。
 本件に関しては、犯行の動機、目的、態様を初めとして、秘密が漏洩した期間、漏洩した秘密の内容、これらの秘密が宮永を介してどこに流されたか等の背景事情についてもできる限りの捜査を尽くした上、宮永ら三名を右の事実により起訴したものであり、これらの事情については、起訴事実の立証に必要な限度においていずれ公判廷で明らかにされるものと存じます。
 以上、御報告申し上げます。
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田村元#3
○田村委員長 大平内閣総理大臣より発言を求められておりますので、これを許します。大平内閣総理大臣。
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大平正芳#4
○大平内閣総理大臣 ただいま法務大臣から報告のありましたとおり、先般発覚した秘密漏洩事件の宮永ほか二名は、昨日起訴されました。
 厳正な規律と秘密の保全が強く要求される自衛隊の内部から、かかる不祥事件が発生しましたことはまことに遺憾であり、私として深くみずからの責任を痛感し、国会と国民に対し心からおわび申し上げます。
 私は、本事件を厳しく受けとめ、さきに防衛庁における規律の振粛と秘密保全体制の総点検を指示したところでありますが、総点検の結果を踏まえて、二度とこの種の事件を再発させないよう万全の措置をとり、自衛隊に対する国民の期待と信頼の回復に努力する決意であります。
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田村元#5
○田村委員長 昭和五十四年度一般会計補正予算(第1号)、昭和五十四年度特別会計補正予算(特第1号)及び昭和五十四年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三件を一括して議題とし、質疑に入ります。安井吉典君。
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安井吉典#6
○安井委員 ただいま法務大臣から報告、そして大平総理から弁明があったわけでありますが、一応そういう経過を、つまりそういう総理大臣の言明があったということをひとつお聞きだけしておきます。
 ただ、一点だけ総理に伺っておきたいのは、これで責任追及の問題はけりがついた、だからあとは処理の問題として、罰則を強化したり機密保護法をつくったり、そういうような方向に問題を持ち込まれては困ると思います。そういうようなお気持ちがないということをこの際明確にしていただきたいと思います。
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大平正芳#7
○大平内閣総理大臣 ただいま申し上げましたとおり、この事件を厳しく受けとめまして、政府といたしましては機密保持体制の総点検をいたすこと、自衛隊の士気の振粛に努めるということを通じて、国民の自衛隊に対する期待と信頼の回復に努めることが私どもがなさねばならぬ仕事でございまして、これに関連づけて、これを理由といたしましてもろもろの立法措置を構えるというようなことをお願いするつもりは持っておりません。
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安井吉典#8
○安井委員 ただいまの法務大臣並びに総理の御発言については後刻党の委員からさらに質問をすることにして、私はきょうの補正予算に関する総括質問に移ります。
 今度の五十四年度補正予算について税の自然増収一兆九千億円の計上でありますが、これはかなり大きな額であります。当初予算のときの見積もりの誤りではないのか、あるいは隠し財源として大蔵省が持っていたのではないかという感じも受けるわけでありますが、会計締め切り期までには、いまの趨勢からいってもっと大きな増収額が出るのではないかとも思います。お見込みはどうですか。
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竹下登#9
○竹下国務大臣 昭和五十四年度税収につきましては、最近までの収入実績や政府経済見通し等を基礎として見込みまして、当初予算額に対して一兆九千九十億円の増収が見込まれましたので、今回の補正予算案において同額を補正増として計上したところでありますが、ただいまの質問につきましては数字的な問題もございますので、事務当局からすぐお答えさすことにいたします。
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高橋元#10
○高橋(元)政府委員 お尋ねの一兆九千九十億円の自然増収でございますが、これは実は発生的にと申しますか、二つに分けて考えることが適当であろうかと思うわけでございます。五十四年の当初予算をはじきましたときに、五十三年度の税収見積もりは五十三年度の当時の実績見込みによってはじきました。その段階では五十三年度の当初予算に対して五十三年度の税収は総体として異同なしと見ておったわけでございますが、その後五十三年の秋以来の景気の好況によりまして法人の収益がふえてまいりました。法人税が六千五百億円増収になりました。それから土地の移動が思ったよりも大きく動きまして、譲渡所得税が千六百億円ぐらい入りました。かれこれ合わせまして五十三年度ですでに七千七百五億という自然増収が出ておったわけでございます。
 ただいまのお尋ねの中にもございましたが、また大臣のお答えの中にもございましたのですが、経済見通しの伸びを使います場合に、伸びとして見ておるわけでございますから、五十三年度の実績がふえてまいる、それによって自然にふえていく分が九千億あるわけでございます。残ります一兆円、それが五十四年度の経済見通しの異同によって生じてまいったということになると思います。それは五十四年度の当初予算をつくりましたときの雇用者所得の伸びを七と見ておりましたのが、実績見込みでは、経済企画庁で御作成になりました資料に従いますと、八・四でございます。それから鉱工業生産は六と見ておりましたのが八でございます。卸が一・六と見ておりましたのが一二・一でございます。それから消費者物価四・九と見ておりましたのが四・七でございますから、これらから所得税、給与にかかる源泉所得税、法人税の見込み等を作成して伸ばしますと、所得税で五千九百九十億円、法人税が七千八百四十億円、あと大きく動きましたものは円レート、輸入量等に関連いたします石油税と関税でございます。これが石油税が千八十億、関税が千九百十億、あとは消費の好調によりまして物品税が約千四百億円ふえております。それらを合計いたしますと、土台の増七千七百五億円に起因いたしますものと五十四年度の経済見通しの修正に伴います分と合わせまして一兆九千九十億円になるというのが補正予算の積算の内訳でございます。
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安井吉典#11
○安井委員 いまの問題はもうそれ以上詰めませんけれども、必要に応じて財源がぼろぼろ出てくるという感じを受けるわけです。必要のないときは財源はないないということで抑えられていく。そういう何かからくりがあるのじゃないかという疑いを持たれざるを得ないような状況であるということを一つ指摘しておきたいのと、それからもう一つは、今度も五十四年度予算に計上されている公共事業費を五%執行留保するという閣議決定があったそうです。実はこれは毎年こういう仕組みでやっているわけですね。当初予算を組むときに、私たちは公共事業をもう少し詰めた方がいいのじゃないかという主張をすると、いやもうこれだけはどんなことがあっても必要なんですからこのとおりお認めくださいと言う。ところが、年度の終わりになったら五%縮減とか一〇%縮減とかと言う。ですから、一番初めの予算編成のとき、いっぱい地方から出て大騒ぎをして公共事業どうだなんて組んだやつはあのときだけのお祭りであって、もう補正予算の段階になったらどこか別の世界へ行ったような、静かに五%削減がされる。これはことしだけじゃないわけですよ。去年もそうだし、おととしもそうだし、その前も、毎年それをやってきているわけですね。削減をされて、財政再建の厳しい状態ですから、節約してもらうのはいいのですけれども、審議をさせられる国会の身になってください。私はその点、閣議が公共事業費がどうしても必要だという決定をしながら後になってこれは要りませんから削りますというその感覚を疑いたいと思うのですが、どうですか。
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竹下登#12
○竹下国務大臣 先般閣議決定いたしましたいわゆる公共事業費の五%の留保の問題の御指摘でございます。このことしとりました留保の措置というのは、おのずから例年いわゆる公共事業をてこにして景気の刺激を図らなければならないというときは、年度末の契約率が、一〇〇%とは申しませんが、一〇〇%になるようなもろもろの準備をして努力をいたすわけでございます。ことしの場合は、先般物価関係の閣僚会議がございまして、そのとき決定した方針に基づいて、やはり公共事業費が物価に与える影響というものを配慮し、そこで留保措置をとる、しかしながら、これはいつの時点でも状況に応じて弾力的に執行に移せる準備は万々整えた上で留保措置を行っておるという性格のものでございますので、経済運営全体の動向の中でそのような措置をとらしていただいた。毎年毎年五%やっておるわけじゃございません。いわゆる促進の年度もありますれば、またある程度セーブする年度もございますので、まさに経済の弾力的な運営の中における予算執行の措置として、あくまでも年度内の留保という形で五%を決めたという背景でございます。
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安井吉典#13
○安井委員 大蔵大臣としてはそれより説明の方法はないと思いますが、不自然さを指摘しておきます。
 それから、一兆二千二百億円の国債発行を削減するということになっているようですが、自然増収の大きさからいってもっと削れるのではないかという気もするわけです。そして特に五十四年度の公債の未発行額が年度内にまだあるのじゃないかと思うのですが、それはどれくらいですか。
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竹下登#14
○竹下国務大臣 国債消化の具体的な数字でございますので、事務当局からお答えをさせます。
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渡辺喜一#15
○渡辺(喜)政府委員 五十四年度の国債の未発行額は一月末現在で全体といたしまして三兆三千百二億円ということに相なっております。なお、二月はまだ発行いたしておりませんが、シ団引き受け十年債で八千億円を発行するということでシ団と話がついておりますので、これは二月中に八千億は発行される、こういうことに相なろうかと思います。
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安井吉典#16
○安井委員 そのいま言われたそれで全部発行済み、終わるわけですか。
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渡辺喜一#17
○渡辺(喜)政府委員 なお三月がございますので、さらに残りは三月までに発行をする、こういうことになろうかと思います。
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安井吉典#18
○安井委員 一月末の三兆三千億はあれですが、二月の八千億を発行しても、まだ三月に至っても二兆五千億もまだあるわけですね。そういう発行が可能なのかどうか。それと、現在の条件で中期債のスムーズな消化はむずかしいのではないかという金融筋の話もあるのですが、どうでしょう。
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渡辺喜一#19
○渡辺(喜)政府委員 なお、中期債のうち一兆円は運用部が引き受けることになっております。これは年度末までに運用部が引き受けるということでございますので、残りは何とか消化は可能である、こういうふうに考えておるわけでございます。(「それじゃ、しまいには日銀引き受けじゃないか」と呼ぶ者あり)
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安井吉典#20
○安井委員 日銀引き受けという話が出ましたが、どんなことがあってもそんなばかなことがないように御留意を願いたいが、はっきりしためどをさらにお立てをいただきながら運営をしていただきたいと思うわけであります。
 次に、地方財政との絡みについて伺います。
 大蔵省は六十年度までの財政収支試算を出したわけですが、自治省も地方財政収支試算を国の計算に準じて出していただきたいと思うのですが、自治大臣、どうですか。
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後藤田正晴#21
○後藤田国務大臣 国の財政収支試算も出ておりますので、それを基礎にいたしまして目下作成中でございます。大体二月中にお出しできるかと考えております。
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安井吉典#22
○安井委員 五十五年度の地方財政計画では歳入、歳出の規模は四十一兆六千億円余り、久しぶりに国の一般会計規模より下回り、前年度と対比いたしますと、国は一〇・三%の伸び率であるのに対し、地財計画では七・三%の伸びで、国の伸びよりも低いわけです。地財計画全体でも七・三%の伸びにとどまって、これはもう昭和三十年以後の低い伸びということになっています。
 中身を見ますと、地方税は一六・五%の増ではありますが、地方交付税は不足財源の操作を行って八兆七百七十五億円と、前年当初に比べて五%増ということにはなっていますけれども、実はいま審議の対象になっております五十四年度の補正で、五十四年度の交付税は六千三百九十二億円追加されたわけです。ですから、八兆三千二百八十七億円ということになるわけなので、五十四年度よりも五十五年度の交付税の実額が少なくなるのではないかという感じも受けます。その上、地方債の方も前年度四兆九千億円余りあったのが、ことし五十五年度は四兆四千億円余りで、九・七%地方債が減る。ですから、形の上では地方財政が総体的には健全化されたようには見えますけれども、しかし、税収の増加が余り見込めない県や市町村があります。そういうところは起債の充当率も下げられるわけですから、国の財政以上に厳しい財政運営を強いられることになると思うのですが、それはどうでしょう。
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後藤田正晴#23
○後藤田国務大臣 御説のように、地方の財政計画はことし初めて国と逆転をしたわけです。国の方が一〇・三%伸びておる、地方は七・三じゃないか、こういうことでございますが、国の方の一〇・三の中身を見ますと、やはり交付税に割かなければならぬ、あるいは国債償還費に充てなければならぬ、こういうものをのけますと、かねがね大蔵当局からお答えがございますように、五・一%でございます。それで、地方の方の七・三という中から公債費に充てる金を引きますと、たしか六・六%ぐらいでございまして、まずまずこの程度であれば、形の上では逆転をいたしましたけれども、今日のような厳しい財政状況のもとでございますから、財政再建の第一歩ということで歳出全般の節減合理化ということをやったわけでございまして、地方団体としても、この程度の財政計画であればまずまず地方団体としての仕事は十分やれるのではなかろうか、かように私自身は考えておるわけでございます。
 なお、数字的な点につきましては事務当局から答えさせたいと思います。
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安井吉典#24
○安井委員 いや、結構です。私はきょう総体論をやりたいと思って、事務当局の詳しい御説明はまた別の機会にお聞きをしながら、さらにお尋ねをしていきたいと思います。
 もう一つ、五十五年度の地方債の元利償還金が三兆七百六十六億円、前年度より実に一六・六%も増加しておりますね。それだけ地方財政の総体的な硬直化が進んだということにもなるわけで、年度末の地方債の残高は二十八兆九千十九億円と書かれております。この地方財政も借金体質、国と同じようにそういう状況になっているというのが、将来の運営のかなり重荷になるのではなかろうかとも思うわけであります。
 そういう中で私が一番心配しているのは、五十六年度以降において地方財政を再建するためにはもう増税よりほかにないんだというふうに自治省が考えておられるという話を漏れ聞くわけです。実は一般消費税という問題は、大蔵省サイドの国税の問題だけではなしに、その一部が地方消費税という形で地方財政に回っていくのだという仕組みで構想されていたときがあるわけです。ですから、どうも新しい増税構想なるものが、大蔵省サイドの一般消費税の待望論と一緒になって出てきはしないかという心配をするわけです。五十五年度までは一般消費税はいたしませんと、まあ五十五年度は過ぎた、いま現実の問題になっているわけなんだが、五十六年度以降について大蔵大臣も明言していないものですから、自治省も同じように、そういうような気持ちを持っているんじゃなかろうかという推測もあるわけでありますが、どうでしょう。
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後藤田正晴#25
○後藤田国務大臣 御説のように、地方財政も厳しい状況が続くと思います。五十五年度末の地方債の残高がやはり二十九兆円前後、これは普通会計債の残高でございますが、それ以外の残高が十七兆ぐらいですか、それくらいありますし、なお地方財政の場合には、それ以外に交付税の中でずいぶん借金をしておりますから、やはり国と同じように地方財政がまことに厳しい状況にあるということは、御指摘のとおりでございます。
 そこで、増税を考えておるのじゃないか、こういう御質問でございますが、私どもがやはりやるべきことは、何といっても経費の節減、合理化、重点的な経費の使用、行政の改革、合理化、こういうようなことで、まずともかく高度成長時代に、言葉は悪いですけれども、水ぶくれをしておる面が否定できません。こういうような点についてできるだけ、ともかくこの際やってみようということで、地方団体と協力をしてその線でまず努力をいたしたい。それ以降のことにつきましては、国の財政当局、大蔵大臣から先般来御答弁を申し上げておるとおり、これと歩調を合わせて考えていきたい、かように考えております。
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安井吉典#26
○安井委員 次に、外交、防衛の問題に移ります。
 この間、外務省欧亜局の兵藤東欧第一課長が北海道で、北方領土についての講演会で話されたという記事が新聞に出ていましたが、ソ連がアフガニスタンに軍事介入したというその法律的な根拠は、ソ連とアフガニスタンの両国の間の善隣協力条約の第四条、両国の安全と平和の維持に危険な場合、情勢改善にお互いに接触するという規定がある、この規定によってソ連軍はアフガンに介入したんだ、こういう説明がされています。ところが、いま読みましたこの第四条と同じ規定が、ソ連が日本に示して締結を要求してまいりました日ソ善隣友好条約の第五条にあるわけですね。同じ規定があるわけですよ。ですから、日本が善隣友好条約にそのまま乗らなかったというのは正しかったという講演であるようであります。
 私は、そのお話をどうこう言うわけじゃありませんけれども、やはりアフガニスタンの問題はアフガニスタン人に任せるべきであり、いかなる理由があってもほかの国が介入するということは間違いだと思います。それは、国連での決議に対して予想以上の多数の国が参加をしたということでも私はこれは明らかではないかと思います。ですから、いまのような事態が高じて、アフガニスタンと中東をめぐる危機に発展をし、これは際限なく深まり、広がる心配があります。ソ連が出兵のときに強調をした言葉、ソ連の軍事援助を必要とした原因が除去されるなら直ちに撤退する、こういう言葉があったのを私たちも覚えているわけですが、ソ連軍に対するゲリラ作戦がなかなか激しいようだし、そういうような事情もあって、なかなか撤兵がむずかしいような状況もあるのかもしれませんが、それが居座れば居座るほどアメリカ側の硬直化が進んでいく、もう取り返しのつかない戦争に陥るおそれもあるわけです。ですから、ソ連軍のアフガニスタンからの撤兵計画を明確にして、一日も早く平和五原則の根本に立ち返って内政不干渉の原則を守って撤兵してほしいという願いを私たちも率直に持っています。そのためにもう少し政府も努力をすべきではないか。外務大臣、どうですか。
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大来佐武郎#27
○大来国務大臣 ただいま安井委員の御指摘の点は、私も全く同感でございまして、このアフガン進駐という問題がきわめて不安定な状態を世界的につくり出しておることは事実でございます。日本側としても、いろいろな機会にソ連側に申し入れをし、あるいは、安保の討議のときに御指摘のような点についての日本政府の立場を表明してきておるわけでございますが、今後もいろいろな機会をとらえてそういう努力を続けたいと考えております。
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安井吉典#28
○安井委員 私は、日本政府がこれからこの問題でとるべき態度というのは、直接にソ連に撤兵を強く要求するという具体的な行動をとるということが一つと、それからもう一つは、ソ連が撤兵しにくくなるような状況をつくらないということだと思います。幾ら撤兵しようといったって、アメリカの方がエスカレートしてどんどんいけば、なかなかそれは出られませんよ。だから、撤兵をしにくくなるような状況をつくらないという努力、これをもう少し日本政府は外交努力としてやるべきじゃないかと思います。重ねて伺います。
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大来佐武郎#29
○大来国務大臣 この問題につきましては、一つには、すでに軍事介入がアフガニスタンについて行われておりますので、そういう軍事介入がソ連にとってコストが高くつくということをやはり悟らせるということが一面において必要かと考えられます。同時に、緊張がエスカレートしていく、加速していくことは世界的に避けなければならないことだと考えるわけでございまして、この両面をにらみ合いながら日本としても必要な手を打っていくということになるかと思います。
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