予算委員会第二分科会

1986-03-06 衆議院 全512発言

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会議録情報#0
本分科会は昭和六十一年三月五日(水曜日)委員
会において、設置することに決した。
三月五日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
 れた。
      伊藤宗一郎君    中島源太郎君
      平沼 赳夫君    大出  俊君
      近江巳記夫君
三月五日
 伊藤宗一郎君が委員長の指名で、主査に選任さ
 れた。
―――――――――――――――――――――
昭和六十一年三月六日(木曜員)
    午前九時開議
出席分科員
  主 査 伊藤宗一郎君
      中島源太郎君    平沼 赳夫君
      大出  俊君    広瀬 秀吉君
      細谷 昭雄君    小川新一郎君
      近江巳記夫君    長田 武士君
   兼務 稲葉 誠一君 兼務 小川 国彦君
   兼務 奥野 一雄君 兼務 金子 みつ君
   兼務 関  晴正君 兼務 和田 貞夫君
   兼務 渡辺 嘉藏君 兼務 有島 重武君
   兼務 小谷 輝二君 兼務 日笠 勝之君
   兼務 青山  丘君 兼務 塩田  晋君
   兼務 菅原喜重郎君 兼務 滝沢 幸助君
   兼務 米沢  隆君 兼務 岡崎万寿秀君
   兼務 柴田 睦夫君 兼務 正森 成二君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 竹下  登君
 出席政府委員
        大蔵大臣官房会
        計課長     田中 誠二君
        大蔵大臣官房総
        務審議官    北村 恭二君
        大蔵大臣官房審
        議官      大山 綱明君
        大蔵大臣官房審
        議官      尾崎  護君
        大蔵省主計局次
        長       保田  博君
        大蔵省関税局長 佐藤 光夫君
        大蔵省理財局長 窪田  弘君
        大蔵省証券局長 岸田 俊輔君
        大蔵省銀行局長 吉田 正輝君
        大蔵省国際金融
        局長      行天 豊雄君
        国税庁次長   塚越 則男君
        国税庁間税部長 村本 久夫君
 分科員外の出席者
        公正取引委員会
        事務局取引部景
        品表示指導課長 黒田  武君
        大蔵省主計局主
        計官      田波 耕治君
        大蔵省銀行局保
        険部長     関   要君
        労働省労働基準
        局監督課長   菊地 好司君
        建設省都市局都
        市高速道路公団
        監理官     竹内  啓君
        建設省都市局特
        定都市交通施設
        整備室長    村山 弘治君
        参  考  人
       (日本銀行総裁) 澄田  智君
    ―――――――――――――
分科員の異動
三月六日
 辞任        補欠選任
  大出  俊君    広瀬 秀吉君
  近江巳記夫君    長田 武士君
同日
 辞任        補欠選任
  広瀬 秀吉君    大出  俊君
  長田 武士君    小川新一郎君
同日
 辞任        補欠選任
  大出  俊君    細谷 昭雄君
  小川新一郎君    近江巳記夫君
同日
 辞任        補欠選任
  細谷 昭雄君    大出  俊君
同日
 第一分科員稲葉誠一君、奥野一雄君、関晴正君
 、和田貞夫君、小谷輝二君、菅原喜重郎君、米
 沢隆君、第三分科員渡辺嘉藏君、有島重武君、
 日笠勝之君、柴田睦夫君、正森成二君、第四分
 科員小川国彦君、第五分科員金子みつ君、滝沢
 幸助君、第六分科員塩田晋君、第七分科員岡崎
 万寿秀君及び第八分科員青山丘君が本分科兼務
 となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和六十一年度一般会計予算
 昭和六十一年度特別会計予算
 昭和六十一年度政府関係機関予算
 (大蔵省所管)
     ――――◇―――――
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伊藤宗一郎#1
○伊藤主査 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました。何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 本分科会は、法務省、外務省及び大蔵省所管について審査を行うことになっております。
 なお、各省所管事項の説明は、各省審査の冒頭に聴取いたします。
 昭和六十一年度一般会計予算、昭和六十一年度特別会計予算及び昭和六十一年度政府関係機関予算中大蔵省所管について、政府から説明を聴取いたします。竹下大蔵大臣。
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竹下登#2
○竹下国務大臣 昭和六十一年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算につきまして御説明申し上げます。
 まず、一般会計歳入予算額は、五十四兆八百八十六億四千三百万円となっております。
 このうち主な事項につきまして申し上げますと、租税及び印紙収入は四十兆五千六百億円、雑収入は二兆四千二百四十四億八千七百万円、公債金は十兆九千四百六十億円となっております。
 次に、当省所管一般会計歳出予算額は、十二兆五千九百七十八億八千百万円となっております。
 このうち主な事項につきまして申し上げますと、国債費は十一兆三千百九十五億千八百万円、政府出資は二千九十億円、予備費は三千五百億円となっております。
 次に、当省所管の各特別会計の歳入歳出予算につきまして申し上げます。
 造幣局特別会計におきましては、歳入、歳出とも七千百八十億千五百万円となっております。
 このほか、印刷局等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等によりましてごらんいただきたいと存じます。
 最後に、当省関係の各政府関係機関の収入支出予算につきまして申し上げます。
 国民金融公庫におきましては、収入四千百五十二億二千万円、支出四千二百二十七億千七百万円、差し引き七十四億九千七百万円の支出超過となっております。
 このほか、住宅金融公庫等の各政府関係機関の収入支出予算につきましては、予算書等によりましてごらんいただきたいと存じます。
 以上、大蔵省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。
 なお、時間の関係もございまして、お手元に配付しております印刷物をもちまして詳細な説明にかえさせていただきたいと存じますので、記録にとどめてくださるようお願いいたします。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
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伊藤宗一郎#3
○伊藤主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま竹下大蔵大臣から申し出がありましたとおり、大蔵省所管関係予算の概要につきましては、その詳細な説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#4
○伊藤主査 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
  〔参照〕
   昭和六十一年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算に関する説明
 昭和六十一年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算につきまして御説明申し上げます。
 まず、一般会計歳入予算額は、五十四兆八百八十六億四千三百万円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、一兆五千八百九十億円の増加となっております。
 以下、歳入予算額のうち主な事項につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、租税及び印紙収入は、四十兆五千六百億円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、二兆百億円の増加となっております。
 この予算額は、現行法による租税及び印紙収入見込額四十兆二千四百二十億円に、昭和六十一年度の税制改正による増収見込額三千百八十億円を加えたものであります。
 次に、各税目別に主なものを御説明申し上げます。
 まず、所得税につきましては、住宅減税による減収見込額三百七十億円を差し引いて、十六兆八千百九十億円を計上いたしました。
 法人税につきましては、民間活力の活用等を通じ内需の拡大等に資するための所要の改正及び租税特別措置の整理合理化等による増減収見込額を調整して、十二兆七千六十億円を計上いたしました。
 たばこ消費税につきましては、従量税率の引上げ等による増収見込額千二百億円を加えて、九千八百六十億円を計上いたしました。
 以上申し述べました税目のほか、相続税一兆千三百二十億円、酒税一兆九千七百四十億円、揮発油税一兆五千七百二十億円、物品税一兆六千二百七十億円、関税五千五百三十億円、印紙収入一兆四千六百二十億円、及びその他の各税目を加え、租税及び印紙収入の合計額は、四十兆五千六百億円となっております。
 第二に、雑収入は、二兆四千二百四十四億八千七百万円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、三千七十三億四千七百万円の増加となっております。
 この収入のうち主なものは、日本銀行納付金一兆二千三億円、日本中央競馬会納付金千九百二十二億七百万円、特別会計受入金玉千四百十億二千三百万円、補助貨幣回収準備資金受入四千三百九十八億七千八百万円等であります。
 第三に、公債金は、十兆九千四百六十億円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、七千三百四十億円の減少となっております。
 この公債金のうち、五兆七千億円は、建設公債の発行によることとし、残余の五兆二千四百六十億円は、特例公債の発行によることと致しております。
 なお、特例公債の発行につきましては、別途、「昭和六十一年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案」を提出し、御審議をお願い。いたしております。
 最後に、前年度剰余金受入は、七億八千九百万円となっております。
 次に、当省所管一般会計歳出予算額は、十二兆五千九百七十八億八千百万円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、一兆千三百二十八億九千九百万円の増加となっております。
 これは、国債費が一兆九百五十三億六千万円増加いたしましたこと等によるものであります。
 以下、歳出予算額のうち主な事項につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、第一に、国債費につきましては、十一兆三千百九十五億千八百万円を計上いたしておりますが、この経費は、一般会計の負担に属する国債の償還、国債及び借入金の利子等の支払並びにこれらの事務の取扱いに必要な経費の財源を、国債整理基金特別会計へ繰り入れるためのものであります。
 なお、普通国債の償還財源につきましては、先ほど申し述べました「昭和六十一年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案」に基づき、昭和六十一年度において、前年度首国債総額の百分の一・六に相当する額及び割引国債に係る発行価格差減額の年割額に相当する額の繰入れは行わないこととしておりますが、国債整理基金の状況にかんがみ四千百億円の予算繰入れを行うことと致しております。
 第二に、政府出資につきましては、中小企業信用保険公庫等二機関に対し、一般会計から出資するため必要な経費として、二千九十億円を計上いたしておりますが、その内訳は、中小企業信用保険公庫二百九十億円、海外経済協力基金千八百億円であります。
 第三に、経済協力費につきましては、六百五十四億千三百万円を計上いたしておりますが、この経費は、発展途上国に対する食糧増産援助等に必要なものであります。
 第四に、国民金融公庫補給金につきましては、三百三億八千九百万円を計上いたしておりますが、この経費は、国民金融公庫の業務の円滑な運営に資するために必要なものであります。
 最後に、予備費につきましては、予見し難い予算の不足に充てるため、三千五百億円を計上いたしております。
 次に、当省所管の特別会計のうち主な会計につきまして、その歳入歳出予算の概要を御説明申し上げます。
 まず、造幣局特別会計におきましては、歳入、歳出とも七千百八十億千五百万円となっております。
 次に、印刷局特別会計におきましては、歳入八百六億百万円、歳出七百二十九億七千三百万円、差引き七十六億二千七百万円の歳入超過となっております。
 以上申し述べました各特別会計のほか、資金運用部、国債整理基金、外国為替資金、産業投資、地震再保険及び特定国有財産整備の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等によりまして御覧いただきたいと存じます。
 最後に、当省関係の各政府関係機関の収入支出予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、国民金融公庫におきましては、収入四千百五十二億二千万円、支出四千二百二十七億千七百万円、差引き七十四億九千七百万円の支出超過となっております。
 このほか、住宅金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、北海道東北開発公庫、公営企業金融公庫、中小企業信用保険公庫、環境衛生金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行の各政府関係機関の収入支出予算につきましては、予算書等によりまして御覧いただきたいと存じます。
 以上、大蔵省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。
 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
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伊藤宗一郎#5
○伊藤主査 以上をもちまして大蔵省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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伊藤宗一郎#6
○伊藤主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。奥野一雄君。
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奥野一雄#7
○奥野(一)分科員 時間が限られておりますので、要点を絞ってお尋ねをしてまいりたいと思います。
 予算の編成について従来からずっと関心を持っておったわけでありますが、なかなか私どもの場合には出る機会がございません。私の場合には商工委員会で経済企画庁長官にはたびたびお尋ねはしてまいります。経済政策と財政政策は表裏一体だ、こう思っておりましたので、そちらの方で何回か質問もさせていただいておりますが、やはり予算の編成ということになりますと大蔵省が本命でございます。こういう短い時間でありますからすべてについてお伺いするというわけにはまいりませんので、そのうちの一つだけに絞ってお尋ねをしてまいりたいと思っております。
 大蔵省は、例年大変財政が厳しいという中で編成には相当な御苦労をされていることは私どももよく承知をしているところでございます。そういう面で、マイナスシーリングだとかゼロシーリングだとかいろいろなことで御苦労されておられるわけでありまして、私も何年か前に、大蔵省というのは本気になって財政再建ということに取り組んできているのだろう、実はそう思ってきておったわけであります。しかし、例えば防衛費なんかの問題でも相当厳しい線を出して折衝されているわけですが、結果を見ますと大体防衛庁の方の要求にほぼ近いという形で決められていっているわけですね。当初私どもは、マイナスシーリングが始まりましたころにはそう深く感じなかったのでありますけれども、何年もそういう状態が続きますとまたかということになるわけですね。大蔵省が、予算編成に当たってはことしは相当厳しいぞ、こう言っているんだけれども、防衛庁なんかに対しても厳しい線を示しておりながら、結果的には今言ったように防衛庁の線に近いような形で決められていく、このまたかということが何年も続いてまいりますと国民の皆さん方は、大蔵省は本気になって財政再建ということを考えているんだろうか、こういう気持ちになってくると思うのです。財政再建ということは国民挙げて取り組まなければならないということで、いろいろな負担の転嫁などもされているわけですね。そういう国民に対してまたかという感じを持たせるということは、財政運営上非常にまずいことだろうと思うのです。私ども地元に帰りましても、どうしてそうなんだろう、もうほかのものはどんどん削られていって我慢せい我慢せいということでやられ、国民の負担というものについてもやられ、あるいはまた自治体の方に対して負担ということもまたなされておりながら、何で防衛費予算も同じような形の中で節約をしていくというような措置がとられないんだろうか、説明してくれ、こう言われるのですけれども、私どもなかなか的確な説明ができないわけであります。
 それで、ぜひきょうは大臣の方から、防衛予算だけがどうしてマイナスシーリングの対象から外されていっているんだろうか、そのことについてできるだけわかりやすくお伺いをしたいと思うわけであります。その点ひとつお願いしたいと思います。
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竹下登#8
○竹下国務大臣 まず先生、いわゆるシーリング、概算要求基準とでも申しましょうか、昭和三十六年のころを見ますと、五〇%増しまではいいんだよ、こういうところから始まったわけであります。それで私が五十五年の予算をつくりますときの大蔵大臣でありましたが、そのときも一〇%増しまではいいんだよ、こういうことでございました。それで五十六年から七・五%増しになって、五十七年からゼロになって、五十八、五十九、六十、六十一、ここのところがいわゆる前年同額以下、最初そういう基準、考え方を、第一着手は通常国会等のいろいろな意見を整理しながら八月末の概算要求というところから始まるわけであります。その際例外といたしますのが、ことしの場合、今年度予算の場合は、投資的経費は五%減に、一般の行政経費は一〇%を天井にいたしました。そこで例外といたしますのが、既に債務負担行為等で約束しておる、まあ防衛費の中にもございます例えば兵器でございますとかそういうものを既に契約をしている、その年次払いがあって、ちょうどことしは完全に入手する時期であるからこれは義務的に払わなければいかぬ、こういうようなものをあらかじめ例外として臨むわけであります。したがって防衛費というものも聖域ではなくして、一応そういうものをも含めながら概算要求基準の中で一例外項目は確かに多うございます。それと、もう一つは四五%が人件費でございますから、したがって、言ってみればカットできない要素とでも申しましょうか、そうしたものが確かにございます。その概算要求基準に基づいて防衛庁から予算要求がなされまして大蔵省が査定、あるいは調整と申しておりますが調整をしていくわけであります。その中で途中で何だか防衛庁の要求どおりに結果として落ちつくというような感じをお与えするとするならば、概算要求基準の中で一定の縛りをかけるわけでありますから、ただその中で第一次内示、第二次内示として出します場合においては、およそ金額の枠組みは決めながらも優先順位の点について最終まで詰めていくわけでございます。ことしは飛行機を十五機にするとか十四機にするとか、艦船を二隻にするとか一隻にするとか、そういうことを優先順位を詰めていくわけであります。そこで今度は、いつも最後に議論になりますのが、党三役と相談する段階になりますのは、いわゆる総枠とその中における後方でございます。言ってみれば、蚕棚のベッドはもっとスピードアップしてなくせとか隊舎はもっとスピードをかけて改築しろとか、一番最後に残ってまいりますのは、どっちかといえば正面装備でなく、そういういわば後方とでも申しましょうか、宿舎とか隊舎とかというものであります。それでもって、結局他の予算とのぎりぎりの調和点をどこに求めていくかということの最終的な決着として必要最小限の経費を計上する、こういうことになるわけでございます。
 したがって、今度は五カ年計画をつくらせていただきました。第四次防というのがありました。これは昭和四十七年度からでございましたが、私が内閣官房長官をしておりまして、先取りをしたというので国会でいろいろ批判をいただいたときでございますが、それ以来は、単年度ということになっておりましたのを、やはりシビリアンコントロールということになれば、年次防というのがあって初めて国会やいろいろなところでチェックしてもらうのが本筋ではないかというような意見を私も持っておりまして、今度新防衛計画をつくったわけでありますが、それは「防衛計画の大綱」を達成するための計画でございますから、その大綱達成と現下の財政状況、それから大蔵大臣として一番感じますのは他の諸施策、今おっしゃった教育でございますとか社会保障でございますとか、そういうものとの調和をどうするかというのが最後のぎりぎりの判断、こういうことになるわけでございます。
 ただ、概算要求のときから例外事項が多いということは、既に発注したものの支払いがちょうど来るとか、そういう点は確かにほかの省の予算に比しては多いということが言えると思います。
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奥野一雄#9
○奥野(一)分科員 後年度負担のことも大変問題になることだと思うのですが、財政当局とすれば後年度負担について将来のことを全く考えないでどんどんやるということはないと思うのですね。当然そういうものが将来財政的にどういう影響を及ぼすかということを勘案しながら予算を決めていくだろうと思うのですよ。だから、そのことが防衛費が余計に膨らむんだということの理由にはならないと私は思うのです。
 それと、時間がありませんから端的にお尋ねをいたしますが、大蔵大臣とすればどうなんでしょう。国民的な目というのは、そういう中身のことについてはそう深く知らなくても、防衛予算はことしはかの予算に比べて幾ら伸びているかということはすぐ目につくわけですよ。例えば教育費なり社会保障費は前年度並みとか、伸びても大して伸びてない。しかし、防衛予算だけは六・五八伸びますというと、どうしてもそこに目がいくわけです。だから、そういうような予算を組むことについて大蔵大臣としてはやむを得ないのだというふうにお考えになるのか。今聖域でないとおっしゃっているわけですから、それだったら他の予算と同じようなレベルで予算を編成することが正しいのではないか。そうして、もし後年度負担分が今出てくるということであれば、その部分は私はそんなに大きな金額になっていかないと思うのですよ、そうすれば、その部分は例えば一%だとか一・五%だとかということであれば多少まだ説明はつくと思うのですね。大臣の考え方として、本来一般の予算と同じように投資的なものは五%減、一般のものは一〇%減という組み方の方が正しいとお考えになっているか、あるいはどうしてもやむを得ないからこれだけ飛び離れてもいいんだというふうにお考えになっているのか、その点をひとつお尋ねしたいと思います。
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竹下登#10
○竹下国務大臣 他の施策との調和ということにつきましては、私ども財政当局からいえば、伸び率は低ければ低いほどいいという感じは持っております。
 それからもう一つは、一%ということは私どもの念頭にはいつもあるわけでございます。しかしながら、結局いわば長期に見てみますと、かつては社会保障費よりも防衛費の方が多かった時代があるわけでございますから、そういう伸び率の中での調和からして、率直に言いまして、この辺がぎりぎりだなという感じでございます。ただ、国民の皆さん方は伸び率だけ見て、ことしは防衛突出で社会保障低いなとか、あるいは公共事業費落としているな、こういう見方で見られますのは事実でございますので、したがって地方との経費負担のあり方でございますとか、それから中身で、しかしながら重点的なのはこういうところに置いておりますよというような説明は、私どもから申しますと財務局を通じながら、あるいは主観はいろいろありましても本当は国会の先生方の演説が一番国民に普及するわけでございますけれども、そういうことで国民の理解を得るということであります。 それからもう一つ、いわゆる債務負担行為の問題でございますが、防衛関係費においては国庫債務負担行為及び継続費が計上されております。艦船、航空機、地対空誘導弾等の調達は数年を要する事柄でありまして、これは約束事でございますからいわゆるカットの対象にすることが非常に難しい。もう一年繰り延べさせてくださいということは皆無ではございませんけれども、初めから概算要求のときにそれは一〇%切ってこいという性格にはなじまないということは確かにございます。
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奥野一雄#11
○奥野(一)分科員 政府の方でもそうですし、民間でもよく世論調査をやりますね。政府の方で世論調査をやられる場合には単に国民の動向をつかむということでやられるのか。そういう世論調査に出てきたものについては参考にしながら、可能な限り尊重して国民の意向を酌みながら政治をやっていかなければいけないと思うのですが、そういう点については大蔵省としてはどういう考え方を持っておられますか。
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竹下登#12
○竹下国務大臣 世論調査を政府広報としてやりますのは総理府の予算でやるわけでございますが、それは行政の上に反省させなければいかぬ。各省それぞれございますが、特に私どもの方でいろいろな世論を吸い上げる一つの機会は、私の立場からいえば財務局長会議というようなもので各界の意見を聞きながらそれを報告書として、二日間くらい会議を開いて私どもがそれを聴取するというようなのがいわば世論の反映の一つの手法でございます。政府広報予算の中でやっておりますのは総理府でございまして、その世論というものは十分私どももその都度知らされる機会は持っております。
    〔主査退席、中島(源)主査代理着席〕
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奥野一雄#13
○奥野(一)分科員 国民の世論というのは、中曽根総理もいろいろな面でよくお聞きになるのだろうと思うのですが、大切にしなければいけないと思う。私がちょっと心配しておりますのは、大蔵大臣が予算案の決定後、中期防達成のための毎年の伸び率五・四%の確保は必要だ、こういうふうに語ったということが報道されているわけなんですよ。それは前段があります。防衛費がこれ以上太らないために云々というのが前段にあるわけですけれども、今言ったように、予算案の決定後竹下大蔵大臣は中期防達成のための各年の伸び率五・四%の確保は必要。そうすると、毎年防衛費というものはほかの予算が削られていったって伸びていくということが今から想定されているわけなんです。
 国民世論の調査については、これは総理府が毎年やられているわけでありまして、今さら申し上げるまでもなく御案内だと思うのですが、五十九年十一月に防衛予算に関する調査をやっているわけですが、増額した方がいいというのは一四・二%でございます。現状のまま、あるいは少なくした方がいいというのはもう七一%になっているわけです。そういうことを考えますと、国民がある程度納得するということは、先ほど言いましたように、ほかの経費もマイナスであれば防衛予算だってそれに基準を合わせて、中期防というものをやらなければならないのだったら三年とか五年とかということにこだわらないで、例えば少し年度を延ばすとかという措置をとってやると、予算を組まれたときに国民の皆さん方が、ああ政府の方は財政再建に本当に真剣に取り組んでいるんだなということがわかるのではないかと私は思うのですよ。それがまた税金を納めていただくときに大変協力的になっていただけるということになるのではないだろうか。こういう予算の編成が毎年度続きますと、そういうふうに使われる税金なら払いたくない、そういう訴訟だって起きかねないと思うのでありまして、そういう面についてはぜひ留意をしていただきたいものだ、こう思っているわけであります。時間があれば、本来ならもっと中身を突っ込んでお伺いしたいところですが、何せ時間がございませんので、次に移らせていただきます。そういう点だけ特に申し上げておきたいと思います。
 次は、これは私も全くわからないのですけれども、今確定申告の時期になっているわけでございます。私も毎年確定申告をやるわけでありますけれども、去年の三月二十七日に所得控除の関係についての最高裁の判決が出ております。それについての論議も読ませていただきましたし、大蔵省の意見もその中で読ませていただきました。ですから、そういう基本的なことについて今議論をしようという気はさらさらございません。自分でやってみて全くわからない、そういうことでお伺いしたいと思うのです。
 いろいろな控除がございます。最高裁の方では、サラリーマン給与についても控除の必要性というのは認める、ただなかなか具体的に数字にあらわせないということで出されているわけですが、私は根拠を知りたいと思っているのです。例えば配偶者控除であれば三十三万円、これは前から見ると段階的に上がってきているというわけですが今は三十三万円、こうなっている。それから基礎控除も三十三万円ということになっている。それから所得控除はそれぞれの収入に応じてまたパーセントがそれぞれ出ているわけなんですが、この三十三万という根拠は何から出てきているのか。法律の条文には三十三万と書いてある、これが根拠だと言われても困ると思うのですが、三十三万になった根拠をわかりやすく教えていただきたいと思います。
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大山綱明#14
○大山政府委員 御指摘のように、所得税には配偶者控除、扶養控除等の控除がございますが、私ども、それぞれの一つ一つの控除につきましてその根拠やいかんといいますよりも、それらの諸控除を総合いたしましたところでいわば課税最低限というのができ上がっておりますが、課税最低限という形でその水準はどうあるべきかということを議論いたしております。
 その課税最低限なるものは、どこから所得税の負担を求めるのが適当かという線を画するものなのでありますけれども、それではそれを那辺に定めるかということにつきましては、所得税の持ちます所得再分配機能というのをどのあたりから進めるのがいいのか、ある水準まではゼロの税率で、それから上は何%の税率でという、そういう再分配の機能あるいは言いかえますれば累進構造というのをどう描くかということ、それからもう一つは国民の標準的なあるいは最低の生活水準というものも念頭に置く、あるいは税務の執行上の観点も考慮する、さらには国家財政上の要請というものを総合して勘案する、こういったものが複合してでき上がっているものでございまして、それでは三十三万というものの根拠は何かと言われますと、これはかなり歴史的にでき上がっているものでございまして、今二百三十五万七千円という課税最低限、これが今申しましたような観点から妥当な水準であるかどうかという、いわばマクロ的に我々はよしあしというものを判断しておるところでございます。
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奥野一雄#15
○奥野(一)分科員 もう時間がないのでありますけれども、これは去年の三月の最高裁の判決が出た後の大蔵省のコメントの中には載っていなかったのでありますが、最高裁の場合には判決として必要経費というのは一応認めているわけですね。それは大蔵省としてはそのとおりお認めになっているわけですか。
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大山綱明#16
○大山政府委員 ただいま申し上げましたのは、基礎控除、扶養控除、配偶者控除の物の考え方について申し上げたわけでございます。先生の御指摘の控除、経費と申しますのは給与所得控除という意味かと思います。給与所得控除の持つ意味は、給与所得者に対する担税力を配慮した面と、もう一つは必要経費というものが何がしかある。その点につきましては、最高裁の考え方と同様に、私ども必要経費に当たる部分というのは何がしかあるのではないかという点はそのとおりと考えております。
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奥野一雄#17
○奥野(一)分科員 今でもサラリーマンの重税感というのはぬぐい切れないのですね。とにかく税金高い、税金高い。我々も実際高いと思うのです。引かれるときにはやはり高いと思うのですよ。普通のサラリーマンの方だって、手当のときなんか特に税金をごっそり持っていかれるというのは痛いんじゃないかと思うのですね。それは天引きで取られるからだと思うのですよ。事業所得者なんかのように自分で申告をして別に納めるということであればそれなりに理解をしてやるんだろう、それでも理解しないかなと思うのですけれども、サラリーマン、給与所得者の場合にはとにかく待ったなしですから、今月ちょっと都合が悪い、ローンの支払いとか何かがあって困るなと思ったって、これは有無を言わさず持っていかれるわけですから、高いという感じを搾っているわけですね。ですから、所得税の国税関係のもの、これをずっと見ておりましても、源泉所得の場合はもう法人所得を上回っているわけでしょう。国の財政面では給与所得者の税金というものが歳入面では非常に大きなウエートを占めていると思うのですね。必要経費というものは、もちろん最高裁でも認められ、大蔵省の方も認められる。そうすれば、これは課税最低限との関係も出てきますけれども、可能な限りそういう人力の税負担を少なくしてやる、重税感というものをなくしてやる、それからもう一つは、なるほどとわかるような仕組みにしてやるということが納税者の協力を求める一番大事なことだと思うのです。今余り納税される方の方々はわからないと思うのですよ、税の仕組みそのものについて。給料から天引きされるからただ払っているというだけだと思うのですね。これではなかなか納税意欲というのはわいてこないと思うのです。
 今恐らく政府の方では来年度の税制、六十二年度からですか、税制改革で政府税調の方にやられているんじゃないかと思うのですが、こういうサラリーマンの方々の納税意欲を向上させるということのために、必要経費だとか課税最低限だとか、税が軽くなるような仕組みについて、大蔵省としてはこうありたいのだとか、何かそういうことを考えてやられているのですか。その辺ちょっと教えてもらいたいと思います。
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竹下登#18
○竹下国務大臣 今政府税調へお願いしておるのは、諮問文と諮問のときの総理のあいさつ等からいたしまして、昭和二十五年のシャウプ勧告以来のいろいろなゆがみ、ひずみと、もう一つは今おっしゃいましたいわゆる重税感、一般的には重圧感と申しますか、そういうものがどこにあるかというところからまずさばいてください、こういう諮問の仕方をしておるわけであります。
 それで、そのためには公平、公正、簡素という言葉を使っておりますのは、刻みが十五段階もあればわかりにくいんじゃないかとか、もっと少なくしようという意見もたくさんございます。そういうのをかれこれ勘案して、これで税調へ持ち込んで今専門部会にまで入った議論をしていただいておるということです。
 それから、給与所得者控除も、今大山審議官からもお答えしましたように、何がしか必要経費があると思います。だから、それを全部申告でやれ、こうおっしゃっている議論も、国会でもかなり税金博士はいらっしゃいますから、町の税金博士というような感じがいたしますが、皆さんがいろいろなことをおっしゃっているのを整理しまして、だが、さあいわゆる給与所得控除ということになりますと、ネクタイは必要経費かとかいろいろな議論をしますとなかなか結論は出ない。そこで、一般的にいわゆる給与所得控除というような形で現行税制が仕組まれておる。そんないろいろな議論が出ておりますから、それらを全部報告しました。中には、思いつきと言っては失礼でございますが、奇想天外なのも出てきたり、それらも整理してやって、今分科会から専門部会、これは主として学者の方を集めておりますが、そこへ移ってもろもろの議論がなされておるというのがちょうど今の税調の審議状況でございます。
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奥野一雄#19
○奥野(一)分科員 時間ですから、終わります。
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中島源太郎#20
○中島(源)主査代理 これにて奥野一雄君の質疑は終了いたしました。
 次に、渡辺嘉藏君。
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渡辺嘉藏#21
○渡辺(嘉)分科員 税は公平、公正、妥当でなければならぬということは今さら申し上げるまでもないわけですけれども、と同時に、所得の再冊分と弱者救済のために税を徴収し、それを有効に活用するということも、これまた必須条件であることは議論をまたないわけです。
 そこで、まず国税庁にお伺いいたしますが、今ある事業主が五千万円の銀行保証をしなければならぬことになった。五千万円の借り入れを申し込んだら、銀行が保証人を立ててこいということで、その事業主は同業下請のAという方に依頼をいたしまして、そして保証人を出した。ところが、銀行の方で、それではまだ足らぬからもう一人追加せよと言うたので、そこの会社の工場長Bにも頼んだ。二人保証人をつけたら銀行は貸してくれた。ところが、数年たったらこの事業主は倒産して行方不明になってしまった。そこで、今度は銀行はそのAとB、この二人に対して弁済を要求し、話し合った結果、両者で二分の一ずつ負担をすることになった。まず、同業下請のAは二千五百万円の元金と利息約一千万円を支払った。この場合の元金は同社の経理上は損金になるのか、あるいはまた利息は損金になるのか、あるいはまたその元利三千五百万円を借り入れしたときの利息はどうなるのか、国税庁から御答弁ください。
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塚越則男#22
○塚越政府委員 ただいまのお尋ねは、工場長さんが借り入れをされた場合、そうではなくて……。
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渡辺嘉藏#23
○渡辺(嘉)分科員 では、時間がもったいないけれども、もう一遍言います。
 ある事業主が五千万円の銀行借り入れを申し込んだときに保証人をつけよと言われたので、同業下請の方をAとします、この方に依頼したら、その方は受けてくれた。ところが、銀行はもう一人つけよと言ったので、もう一人、今度はBという人にしますが、この方はそこの会社の工場長に、とりあえずおまえなっておってくれ、心配かけぬからと、それでそこでなった。そうしたところが、それが倒産、事業主は行方不明になった。保証人は同薬下請のAと工場長Bになったわけですね。その場合に、まずAの場合に、その元利あるいはまた借り入れをしたときの利息はどうなるか、こういうことです。
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大山綱明#24
○大山政府委員 税制に絡まる問題でございますから、私からお答えを申し上げます。
 事業所得者の場合には、その総収入金額から控除されるものとして、その事業の遂行上生じた売掛金等その他これらに準ずる債権というふうになっております。ただいまの同業下請の方の場合に、それがその事業の遂行上というふうに認定されるかどうか、この認定は国税庁の問題でございますけれども、その事業の遂行上生じたものというふうに認められますれば損金に算入されるということになります。
 工場長の場合には、これは普通のサラリーマンの方でございますので、そのサラリーマンの収入を得るためにどういう必要経費が要るのかどうか、その関連性というのは極めて希薄であろうと思われますし、もともと給与所得者の場合には概算的な控除として給与所得控除がございますが、それ以外の控除というのは認められないのが法制でございますので、それは認められない、控除されないということになります。
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渡辺嘉藏#25
○渡辺(嘉)分科員 そうすると、A事業主、同業下請の事業をやっていらっしゃる方は元金それから利息、時には借入金をしたときの利息も含めて経費になる。ところがBの工場長の場合は一切経費にならない。一切自分の給与所得から、税金を払った残りの中から払わなければならぬ、こういうことなんですね。それでいいですね。
 そうすると大臣、ここで非常に不公平だと思いませんか。片一方は経費になる。利息や何かも引いていただける、そして残ったものを所得で申告すればいいのです。給与所得者の場合は税金を払って、自分の実取手取りの中から元金も利息も、借入金をしたらまたその利息も負担しなければならぬというのは、これはどう考えても不公平だと思うのですが、大臣どう思われますか。
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竹下登#26
○竹下国務大臣 保証人になるということそのものは、一般的に頼まれてなったというのが普通でございましょうが、本来ならばそういうことがあり得るということを承知の上でなるわけでありますが、その事業主さんのAの方も、自分の事業を経営していくための必要性が認められなければやはりならぬわけでございます。したがって税法上そのことは、感覚的な不公平と税法上のそれをなくしていくということは税制の仕組みの中では難しいことだと私は思います。
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渡辺嘉藏#27
○渡辺(嘉)分科員 今大臣の答弁聞いておりまして、税法上の不公平と感覚上の不公平、感覚的にはわかる、しかし税法上は解決できない。私は感覚であり道義であり良識が税法なり法の基本だと思うのです。これは言うまでもないと。思うのです。そうすれば、今のような現実に起きておる問題、片一方は課税の対象になり片一方は経費、損金に扱うということは、これはどう考えても不公平だと思うのですよ。実際に公平の原則を欠くと思うのですね。そして片一方の工場長は拒否すれば工場長格下げになるかもしれない、あるいはまたやめていけと言われるかもしれない。片一方も同業下請ですから、これも仕事を断られたら困る。両方とも事業の遂行、職務の遂行上やむを得なく保証人になった。ところがこういう片手落ちの実態。これは今の税法の中ではなかなか難しい、それは私は知っているのです。しかし、難しいからといって放置することはできないと思うのですね。これは当然同一基準になるように、同一次元で解決できるように改めなければならぬのじゃないか。そうでなければ、今の税法の中で何らかの方法でこれが解決できる方法はないかどうか、大臣と担当者の方に伺いたい。
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大山綱明#28
○大山政府委員 工場長の場合には給与所得者でございますから、その給与所得を得るために、何と申しますか保証債務の履行というのが何か関連があるかという点でどうしても結びつきようがないと思います。ですから、もしも給与所得者の方が何か救われるべきだというならば、それはむしろ工場主といいますか、事業者が工場長に保証せよと言ったこととの関連で工場長と事業主との関連において処理されるべき、これは余分なことでございますけれどもそういった問題であろうと思います。給与所得の中で解決しようというのは立法論も含めまして無理であろうと思います。
 それからもう一点、先ほど大臣もお答えになりましたけれども、事業所得者の場合に保証債務の履行が損金になるかどうかというのは、その事業を遂行していく上にどうしても必要であったかというふるいはかかるわけでございます。ただ個人的な友達関係ということで保証したような場合に、そこまで事業所得の経費になるものではない。ここは執行の問題として厳しく認定がなさるべき問題だろうと思います。
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渡辺嘉藏#29
○渡辺(嘉)分科員 今の答弁を聞いておって、いかにも国税庁らしいお役所的な答弁だと聞いておったのです。では、それを断った場合に工場長は、さっきから何回も言うように自分の職務の地位が危なくなるかもしれぬじゃないですか。だからそれを、事業主の保証を受けるときに解決する問題だ、民事的な方向でやってはいかぬのですよ。僕は税法で聞いておるのだ。税は公平でなければいけないのです。片一方の事業主は現実に税法では、この人は損金扱いを受けたのだ、同業下請は。片一方の給与所得者は現実に受けておらぬ。だから私は聞いておる。そんなよその話ではないのです。そういう意味から見て、立法上も問題ないじゃない、こんなこと立法上も問題がある。だから給与所得者の場合でも、事業遂行、職務の遂行、そういうやむを得ない事情があるときには当然同じ土俵で扱ってやらなければいけないじゃないかと思うのですが、これは給与控除の問題外の問題ですからその点御理解いただいて、大臣どうですか。
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