建設委員会

1992-05-26 参議院 全244発言

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会議録情報#0
平成四年五月二十六日(火曜日)
   午前十時八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     三重野栄子君     渡辺 四郎君
     三上 隆雄君     松本 英一君
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     松本 英一君     三上 隆雄君
     渡辺 四郎君     糸久八重子君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     遠藤  要君     鹿熊 安正君
     及川 順郎君     太田 淳夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 正和君
    理 事
                井上 章平君
                石井 一二君
                種田  誠君
                山田  勇君
    委 員
                井上 吉夫君
                石原健太郎君
                石渡 清元君
                鹿熊 安正君
                沓掛 哲男君
                坂野 重信君
                青木 薪次君
                糸久八重子君
                三上 隆雄君
                太田 淳夫君
                中川 嘉美君
                上田耕一郎君
                山田耕三郎君
   衆議院議員
       建設委員長    古賀  誠君
   国務大臣
       建 設 大 臣  山崎  拓君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  東家 嘉幸君
   政府委員
       国土庁長官官房
       長        藤原 良一君
       国土庁計画・調
       整局長      田中 章介君
       国土庁大都市圏
       整備局長     西谷  剛君
       国土庁地方振興
       局長       小島 重喜君
       農林水産省構造
       改善局長     海野 研一君
       通商産業大臣官
       房審議官     中田 哲雄君
       通商産業省立地
       公害局長     鈴木 英夫君
       郵政省通信政策
       局長       白井  太君
       建設大臣官房長  望月 薫雄君
       建設省建設経済
       局長       伴   襄君
       建設省都市局長  市川 一朗君
       建設省道路局長  藤井 治芳君
       建設省住宅局長  立石  真君
       自治省行政局長  紀内 隆宏君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        駒澤 一夫君
   説明員
       文部省高等教育
       局専門教育課長  若林  元君
       農林水産大臣官
       房参事官     岩村  信君
       運輸省運輸政策
       局消費者行政課
       長        浅井 廣志君
       労働省職業安定
       局地域雇用対策
       課長       上村 隆史君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再
 配置の促進に関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
○都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
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山本正和#1
○委員長(山本正和君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二十一日、三重野栄子君が委員を辞任され、その補欠として渡辺四郎君が選任されました。
 また、昨二十五日、渡辺四郎君が委員を辞任され、その補欠として糸久八重子君が選任されました。
    ―――――――――――――
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山本正和#2
○委員長(山本正和君) 地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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糸久八重子#3
○糸久八重子君 社会党の糸久でございます。
 私は、四年前に成立いたしました多極分散型国土形成促進法の審議に加わりましたので、その関連からまず質問させていただきたいと思います。
 東京一極集中を是正するために、多極法はまず第一に東京都区部に立地する国の行政機関、特殊法人の移転に努めることを挙げておりますし、当時の国土庁長官も、「まず率先垂範して政府機関から移転を進める」として政府機関や特殊法人の二十三区からの移転を掲げたわけでございます。さらに、「民間企業等にもその趣旨を理解していただいて民間の協力もいただこう」と答弁をしていらっしゃいます。
 今回の地方拠点法の産業業務機能の移転が円滑に進むかどうかを考える際には国の行政機関の移転の状況が参考になると思いますが、現在までの進捗状況はどうなっておりますでしょうか、お伺いいたします。
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西
西谷剛#4
○政府委員(西谷剛君) 国の政府機関と特殊法人の移転の状況でございますが、平成元年の八月に七十六機関と自衛隊の十一部隊につきまして移転先地あるいはその候補地を政府部内で取りまとめをいたしました。
 現在時点におきましては、そのうち二機関が既に移転を完了しております。それから、十機関と自衛隊の十一部隊につきましては、用地取得ないし建物整備の段階にございます。さらに、国の地方支分部局、東京なり関東なりを所管いたします地方支分部局十六機関につきましては大宮、与野、浦和地区へ集団移転するということにしておりまして、これについては平成四年度本年度中に用地取得に着手する予定となっております。
 そうなりますと、あと四十八機関残るわけでございますが、この四十八の内訳は、十八機関が国の機関で三十機関が特殊法人、こういうことになります。そこで、残りましたこれらの機関につきましては平成四年度中に具体的な移転実施計画を策定して順次移転を推進していく、このような状況になっております。
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糸久八重子#5
○糸久八重子君 移転推進の閣議決定をして以来四年近くになりますけれども、ただいまお伺いいたしますと、移転完了が二機関だけということですから、移転準備は着実に進んでいるとはちょっと言いがたいのではないかなというふうに感じます。
 特に特殊法人の移転計画はうまく進んでいないと聞いておりますけれども、どうして特殊法人の場合にはうまく進んでいないのでしょうか。
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西
西谷剛#6
○政府委員(西谷剛君) 特殊法人は国そのものと違いまして独立の法人格を持っているということもございます。個別にそれぞれの事情もございまして、移転に向けた検討に時間を要しているということと理解しております。
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糸久八重子#7
○糸久八重子君 特殊法人の場合は、政府機関の本庁が移転しないのに特殊法人だけが一方的に本社機能を移転するということはどうも納得いかないというような意見があるということも伺っておりますし、それからまた、その背景には職員の住宅問題等にも関係があるのではないかということも聞いているわけです。住宅確保等の問題が未解決だということで進まないということですが、移転を予定している特殊法人は大体ほとんどが大宮とか浦和とか横浜とか川崎とか、一都三県に集中しておりますので、この住宅問題を解決しませんと、例えば千葉県に住んでいる職員が東京を通って埼玉とか神奈川とかに通勤をしなければならないという事態が起こるのではないか。そうしますと、東京圏内での分散というのは通勤難をさらに助長するおそれはないのかなという心配があるんですけれども、その辺の御見解はいかがでしょうか。
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西
西谷剛#8
○政府委員(西谷剛君) その点は大変重要な点かと思っております。
 移転に当たりましては、当然、職員住宅の問題を初め良好な勤務環境を確保するという視点は重要でありまして、政府部内においてもそのことを推進する、移転とともにその辺について十分意を用いていくという約束もしております。今後の移転の進展状況に応じてこれらの点については十分配慮してまいりたいと考えております。
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糸久八重子#9
○糸久八重子君 今申し上げましたけれども、多極法の移転計画で政府機関が首都圏、一都三県に集中している、これでは一極集中というのはどうも是正できないのではないか。政府機関の中で地方に行くというのは幾つもないわけですね。例えば広島に移転する予定の大蔵省の醸造試験所の例のように、地方へ移転を図るべきではないのかなというふうに私は考えるんです。
 また、今提案されております地方拠点法の地方拠点都市地域あるいは多極法の振興拠点地域に政府機関を移転してはどうかなというふうに考えるのですが、多極法のあの審議の際にも当時の国土庁長官は、政府の中央機関もできるだけ率先して地方に移転する、それを核にして地方も活性化を図ると述べていらっしゃるんですが、その辺、大臣、御意見いかがでしょうか。
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東家嘉幸#10
○国務大臣(東家嘉幸君) 今日、もう既に行政機関等の移転については移転先地等が決まっておりますし、また移転候補地も取りまとめているところでございますので、現在の方針はこのまま実行して取り組む以外にはないだろう、その方が適当かなというふうに考えております。
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糸久八重子#11
○糸久八重子君 とにかく、一極集中を是正するということはなるべく政府機関が率先して地方に行くということが大きな課題だと思いますので、これはぜひとも努力をしていただきたいと思います。
 政府関係機関の移転が済めば二十三区内には多くの跡地が生まれてくると思いますが、その移転跡地はどのように利用、処分をされるのでしょうか。そして、具体的にはどんなことを考えていらっしゃるのかをお伺いさせてください。
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西
西谷剛#12
○政府委員(西谷剛君) 現在、先ほど申し上げました行政機関の移転で約三十六ヘクタールの跡地が生み出されると見込んでおりますが、跡地の利用の問題につきましては、移転に関する閣議決定で「極力公共・公益的利用を図る」というように定めております。
 現段階におきましてはま仁具体の跡地利用計画を策定するまでには至っておりませんけれども、「極力公共・公益的利用を図る」という趣旨に沿いまして具体計画を今後関係各省と協議してまいりたいと考えております。
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糸久八重子#13
○糸久八重子君 国有財産中央審議会の答申によれば確かに、公用・公共用優先の原則を徹底させる、そしてできるだけ広範囲で多数に効果が及ぶように活用する、こう言っているようですね。そして、国有地利用研究会の報告によりますと、一極集中是正に沿って利用する、それからなるべく重層的活用に努める、こういうことが書かれてあります。
 具体的にどんなことを考えていらっしゃるのか、まだということなんですか。恐らく公共用といいますと公園とか公共施設とか住宅とかということが考えられるのではないかと思いますが、例えば未利用国有地を直接分譲とか賃貸住宅に利用しても量的効果は余り期待できないし、しかも利用者というのは限られてしまう。それよりも、住宅の場合は一時的な住宅として複数の再開発に繰り返し使えばより大きな効果が期待できるのではないかなというふうに思うのですけれども、これは意見でございます。
 拠点法によりますオフィスの移転跡地については、これはどう考えていらっしゃるのか、その辺をお伺いいたします。
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鈴木英夫#14
○政府委員(鈴木英夫君) 御指摘の産業業務施設跡地の利用でございますけれども、これはただいま御審議いただいております新法の三十七条で「過度集積地域における産業業務施設の移転に係る産業業務施設の跡地が公共の用途その他住民の福祉の増進に資する用途に利用されるよう努めなければならない。」という規定が置かれておりまして、具体的には跡地の適切な利用という観点からは、例えば移転の跡地を公園でありますとか広場でありますとか、福祉施設でありますとか、そういった公共の用途、その他住民の福祉の増進に資する用途に活用されることが適切であるというふうに考えております。
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糸久八重子#15
○糸久八重子君 自治体による公有地化を進めるべきだと思いますが、幸い今国会で公有地拡大の推進とそれから資金融資の法律が成立をいたしました。この公拡法を拠点法に連動して適用させ、東京における公有地の一層の拡大を促すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
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伴襄#16
○政府委員(伴襄君) 先ほどおっしゃった公有地拡大法と低利資金融資法、これを今国会で可決成立させていただきましたが、この公有地拡大法に基づく土地の先買い制度というのは、地権者が土地を手放したいという機会を機敏にとらえて公有地を確保していくという制度でございます。したがって、二十三区内の企業等跡地につきましても、手放したいという意思があれば、特に将来公共事業用地とかあるいはその代替地として活用が見込まれる土地につきましては、この制度の積極的な活用によって計画的に取得していくというのは有用かと思っております。
 また、資金的にも都市開発資金制度というのがございまして、これでもって工場等の敷地について買い取り資金を用意できておりますし、それから今年度からは開銀とか中小金融公庫とか国民公庫で融資制度もできております。そういうものを活用して積極的に拡大していくのが得策だと思っております。
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糸久八重子#17
○糸久八重子君 移転を推進する機関として検討されることになっております住宅金融公庫について、現在、所管官庁であります建設省でどのような検討がなされておるのでしょうか。水道橋にある本店の建てかえが現在行われているようですけれども、今後、本社機能のうち一部でも移転する予定はあるのかないのか、その辺のところはいかがでしょうか。
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立石真#18
○政府委員(立石真君) まず住宅金融公庫の庁舎の状況でございますけれども、既存の住宅金融公庫の庁舎は昭和二十九年に建築されまして、同三十六年、四十一年に増築されたものでございますので、非常に老朽化が著しい。そしてまた、最近の例えばOA機器を利用した事務の合理化にも対応できない状況となっておりましたため、現地において建てかえを行うこととして、本年三月には仮事務所に移転の上、現在、工事を実施中でございます。
 移転問題との関係についてでございますが、公庫を含む政府関係金融機関につきましては、平成元年の十月三十日の国の機関等移転推進連絡会議におきまして、昭和六十三年七月十九日の閣議決定の趣旨を踏まえまして、機能の一部の地方への移転等も含め、引き続き検討を行うこととされているところでございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、公庫本店の老朽化が著しいという物理的な必要性があることから、政府における移転の検討と並行して建てかえることとしたものでございます。
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糸久八重子#19
○糸久八重子君 日本国内の民間企業の進んだ事例を見ましても、移転前に職員の採用時点から出身地を考慮したり、移転に際しては地元の公共団体に公社の建設資金を提供したり、さまざまな配慮を行っているようです。建設大臣はこの法案で、若者にとって魅力のある職住遊学の生活空間を地方においてつくっていく、そうお述べになってしらっしゃるようですが、実際、政府機関の移転とか今回の法案の目的とする民間のオフィスの移転を円滑に進めるための条件として欠かせないのは、働く人とその家族の生活面、それにきめ細かな配慮をしていかなければならないのではないかと思います。
 東京から地方圏に移転していくことが貧乏くじを引いたとか都落ちになったとかというようなことのないように、魅力のある職住遊学の生活空間モデルを早急に国民に示す必要があるのではないかと思いますが、その辺のことについては、大臣、いかがでしょうか。
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山崎拓#20
○国務大臣(山崎拓君) このたびの地方拠点都市地域の整備に当たりましては、現在の国土の発展状況を見ておりますと、東京一極集中に示されますように、複合的な高次の都市機能を持ちましたところに若者たちが魅力を感じて集まってきているということは否めない事実でございます。したがいまして、そういう実情に注目をいたしまして、このたびの拠点都市地域の整備に当たりましては、先生も御指摘いただきましたような職住遊学といった若者たちが魅力を感じます生活空間を造成していくということに、とりわけ留意をしてまいりたいと思っているのでございます。
 そういうことから、我が建設省だけではございませんで、他省庁におきましても御協力いただく、こういうことになっておりまして、例えば郵政省でございますとか運輸省でございますとか、文部省でございますとか、あるいは厚生省でございますとか、労働省ももちろん入ると思いますが、それぞれ協議をしてまいりまして、そういった高次の都市機能を持つように努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
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糸久八重子#21
○糸久八重子君 労働省の方にお伺いします。
 大都市圏に住む地方移転希望者が地方における生活のイメージが描けるように、住宅、仕事、教育など、勤労者及びその家族の生活に関する情報をセットした情報提供を定期的に行っていく必要がある、そう考えます。そのために、今大臣おっしゃいましたけれども、各種施策の一体化が望まれると思うのですが、労働省は労働者にとって魅力のある地域づくりを支援するためにどのような施策を行っているのでしょうか。
 特に、昨年の地域雇用開発等促進法の改正によって新たに創設をされました、若年層の労働力の流出が見られる地域を指定して行う地域雇用環境整備施策の実施状況についても、簡単に説明をしていただきたいと思います。
 また、この法案に基づいて指定される地方拠点都市地域に対して労働省として特別の支援施策を行えるのかどうか、そのあたりも含めてお答えをいただきたいと思います。
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上村隆史#22
○説明員(上村隆史君) 先生からお話がございましたが、労働者にとって魅力ある地域であることの前提は、雇用機会の存在が大前提だと考えております。さらにその上で雇用そのものが魅力あるもの、さらには雇用を取り巻きます環境が労働者にとって魅力あるものであることが必要だというふうに考えております。
 そういった考え方から、まず、雇用機会の少ない地域では雇用機会を開発するという施策を展開しておりますが、先ほど先生からお話がございましたように、昨年スタートいたしました地域雇用環境整備施策といたしまして、地域の自主的な取り組みを支援するための基金の造成ですとか、雇用構造改善モデルプロジェクト推進事業といったモデル的な事業の支援措置ですとか、そういった施策を展開しているところでございます。
 それから、昨年スタートいたしました地域雇用環境整備施策の実施状況でございますけれども、昨年の十月からスタートしておりますが、昨年度は新潟県の上越地域あるいは熊本県の八代・球磨地域など六地域が雇用環境整備地域として承認され、早い地域では基金の造成がスタートし、その果実で地域での人材定着に向けた各種の活動等がスタートしたところでございます。さらに今年度、まだ環境整備地域は承認されておりませんけれども、その前提となります、法律上特定雇用機会不足地域と言っておりますが、その地域も六地域四月一日で指定したところでございます。
 それから最後に、この今回御審議されております施策との関係でございますけれども、労働省の雇用環境整備地域を県と相談しながら地域を指定して承認しておりますが、今回の拠点都市地域も知事が指定するというふうに理解しております。その指定に当たりましては、労働省も主務省庁から協議を受けるということになっておりますし、さらには産業業務施設の移転計画の認定の内容等につきまして通産省からも連絡を受け、協力関係に立った上で連携をとりながら雇用情報等の提供に努めて、人材の円滑な地方への還流が進むように努力したいと思っております。
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糸久八重子#23
○糸久八重子君 一つ国土庁にお伺いいたしますけれども、国土庁はイギリスやスウェーデンにおける政府機関の分散について調査をなされたそうでございますけれども、移転対象者の何割ぐらいが移転したのか、仕事を持つ配偶者に対してどのような配慮を行っているのか等を含めて、簡単に説明をしていただきたいと思います。
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西
西谷剛#24
○政府委員(西谷剛君) イギリスの場合、実は官庁の多くが賃貸ビルに入居しているようでございまして、我が国と相当事情が違うようでございます。現在、ロンドンの賃料が非常に高いものですから、その経費削減も図るということからと、もう一つ、ロンドンで非常に人材の確保が難しいという事情から、独立性のある機関を国内各都市に移転しつつあるという状況のようでございます。
 やや具体的に申し上げますと、段階を追って移転しているようでございまして、第一段階では二万二千人ほどがロンドン外に移転、第二段階では二千五百ポスト――ポストというのは人ということですが、二千五百人、それから最近、第三段階では六千ポスト、六千人が移転を完了した、こういう状況のようでございます。
 またスウェーデンにおきましては、むしろ地方都市部での失業対策やら地方振興、この辺に焦点を合わせまして、政策立案部局を除いたやや独立性の高い機関を一九七〇年から八〇年ごろにかけて国内各都市に分散させたようでございます。数字的に申し上げますと、これも何段階かに分かれているようでございますが、現在まで約一万一千人ほどの移転を行ったようでございます。
 なお、お尋ねの移転先での職員対策がどうかというような点については詳しく承知をしておりません。
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糸久八重子#25
○糸久八重子君 そういう先進国の参考になる例は大いに参考にしていただいて、目的にかなった移転ができるようにしていただきたい、そのように思っております。
 それから、通産省の答弁によりますと、アンケート調査によれば約四割の企業が本社機能の移転計画を策定中あるいは検討中としておりますけれども、具体的な計画を策定中なのは七・八%の企業のみで、残りは具体的な計画は当面ないけれども移転も検討の対象という非常に消極的な姿勢にすぎないようでございます。
 仮に移転するといたしましても、国土庁の調査によりますと、東京圏内、都心から二時間以下のところがほとんどで、地方移転する可能性は大変低いんではないか、そう心配するわけですが、効果がはっきりしない企業に対する優遇税制とか融資などの措置よりも、潜在的な地方移転希望のある労働者個人に対して情報提供を各省庁一体となって行うことを検討してはいかがかなというふうに考えるんですけれども、この辺の見解はいかがでしょうか。
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鈴木英夫#26
○政府委員(鈴木英夫君) 先生御指摘のように、ただいま私どものアンケートに関する限り、具体的な移転計画を策定中あるいは検討中という企業が約四割を占めておりますけれども、かって移転の経験のある企業にお話を伺ってみますと、先ほど来先生が御指摘のように、移転した動機の一つといたしまして、従業員の住宅でありますとか家族を含めました生活環境でありますとか、あるいは通勤上の問題、こういうことから移転に踏み切ったというところもかなり多うございまして、最近、企業はそういう従業員の立場というものを非常に重視する傾向になってるんではないかというふうに考えます。
 そうしたことからいたしますと、私どもも今後移転計画等を審査することになるわけでございますけれども、そういう面での従業員への配慮とともに、従業員に対します。そういう情報の提供のようなものも非常に大事な要素になると考えておりまして、各省と協力しながらその辺の施策についても検討してまいりたいというふうに考えております。
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糸久八重子#27
○糸久八重子君 若者を引きつけるような職住遊学の生活空間をこの地方拠点都市地域につくっていくにはどのような都市を指定していくのでしょうか。県内第二、第三の都市を中心とした地域というお話もあるようですが、この地域について自治省はおおむね人口十万以上の地域に設定されている広域市町村圏を考えておるようですし、また建設省は、一般の国道で車で三十分程度の地域あるいは広域市町村圏を幾つか合わせて建設省で設定されている地方生活圏を想定されているということなんですが、一つのモデルとしてはどのような広がりを持った地域にどの程度の人口集積があれば国としてこの施策が実効性が上がると考えていらっしゃるんでしょうか。
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市川一朗#28
○政府委員(市川一朗君) いろいろなケースを私どもは想定しておりますが、ただいま先生のお尋ねの点にある程度焦点を合わせましてお答え申し上げたいと思います。
 先ほどからの御答弁にもございますように、私ども今回の法案を考えるに当たりまして基本的に考えておりますことは、人口減少が進んでおる地方におきまして地方の活性化を促していきたいということでございます。ただ、その際に、県内の一極集中という問題も生じておりますので、そこにも十分配慮しながら考える必要があるというところから、大体の県におきましては、県全体としては人口が減少してございますが、例えば県庁所在都市等では人口がふえておるという状況がありますので、できますならば県庁所在都市を除いた県内第二、第三の都市ぐらいをイメージすることがより有効なのではないかと考えております。
 ただし、その際に、県内のバランスということも考えまして、南と北あるいは東と西といったようなところで県内が全体として均衡ある発展が図られるようなところで考えていくべきなのではないかということが一点でございます。それから、そういった場合に、ある中心市をイメージはいたしますが、その中心の市及びその周辺の市町村を含む地域としての発展ということは極めて重要でございまして、理想的にはそういった地域の総合体が県全体であればそれが一番いいわけでございます。
 そういう中で、その中心市及びその周辺というのは大体どういったところが範囲になるだろうかという場合に、日常の生活圏とかあるいは経済圏、文化圏、そういったようなことをいろいろ考えますと、実は県あるいは地域によりましていろいろ違うわけでございますが、一つのわかりやすい指標として、高速道路を使いますとちょっとあれでございますが、通常の道路を使って車で三十分ぐらいの範囲内でございますと、最近はほとんど通勤圏であり、通学圏であり、日常生活圏であり、共通の文化圏という感じになっておるというような分析結果もございまして、そういったようなことを建設省としても基本的にはイメージしながらいろいろ御説明しておったという事情があるわけでございます。
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糸久八重子#29
○糸久八重子君 そうすると、地方に十万なり二十万なりの都市が整備されるということになるでしょうが、この法案が成立しても十万ないし二十万程度の拠点都市が整備されるということは難しいんじゃないかなということが、巷間言われているわけです。それをよく聞いてみますと、この法案の本当のねらいというのは景気浮揚策なのではないか、景気浮揚へのアナウンス効果ではないかという地方自治体関係者の声もあるんですが、その辺のところは大丈夫でしょうか。
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