政治改革に関する調査特別委員会

1993-04-16 衆議院 全250発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成五年四月十六日(金曜日)
    午前十時開議
出席委員
   委員長 田邉 國男君
   理事 大島 理森君 理事 北川 正恭君
   理事 中西 啓介君 理事 野田  毅君
   理事 浜田卓二郎君 理事 堀込 征雄君
   理事 伏木 和雄君
      石井  一君    衛藤征士郎君
      大原 一三君    奥野 誠亮君
      小林 興起君    佐藤謙一郎君
      自見庄三郎君    塩谷  立君
      島村 宜伸君    武村 正義君
      津島 雄二君    戸塚 進也君
      額賀福志郎君    葉梨 信行君
      深谷 隆司君    穂積 良行君
      細田 博之君    増子 輝彦君
      阿部未喜男君    池田 元久君
      岩垂寿喜男君    大畠 章宏君
      菅  直人君    小林  守君
      田並 胤明君    土井たか子君
      細川 律夫君    松前  仰君
      三野 優美君    吉田 和子君
      鍛冶  清君    北側 一雄君
      山口那津男君    木島日出夫君
      川端 達夫君
 出席政府委員
        自治大臣官房審 谷合 靖夫君
        議官
        自治省行政局選 佐野 徹治君
        挙部長
 委員外の出席者
        議     員 伊吹 文明君
        議     員 石井  一君
        議     員 小渕 恵三君
        議     員 塩川正十郎君
        議     員 武村 正義君
        議     員 津島 雄二君
        議     員 西岡 武夫君
        議     員 額賀福志郎君
        議     員 深谷 隆司君
        議     員 小澤 克介君
        議     員 佐藤 観樹君
        議     員 早川  勝君
        議     員 細川 律夫君
        議     員 松原 脩雄君
        議     員 井上 義久君
        議     員 北側 一雄君
        議     員 日笠 勝之君
        議     員 渡部 一郎君
        衆議院法制局第 内田 正文君
        一部部長
        衆議院法制局第 臼井 貞夫君
        一部副部長
        自治省行政局選 松尾 徹人君
        挙部選挙課長
        自治省行政局選 中野 正志君
        挙部管理課長
        自治省行政局選
        挙部政治資金課 大竹 邦実君
        長
        特別委員会第二 田中 宗孝君
        調査室長
    —————————————
委員の異動
四月十六日
 辞任         補欠選任
  細田 博之君     小林 興起君
  大畠 章宏君     吉田 和子君
  後藤  茂君     三野 優美君
  細川 律夫君     松前  仰君
  河上 覃雄君     山口那津男君
同日
 辞任         補欠選任
  小林 興起君     塩谷  立君
  松前  仰君     細川 律夫君
  三野 優美君     後藤  茂君
  吉田 和子君     大畠 章宏君
同日
 辞任         補欠選任
  塩谷  立君     細田 博之君
    —————————————
四月十六日
 企業・団体献金の禁止に関する請願(正森成二
 君紹介)(第一六三二号)
 同(山原健二郎君紹介)(第一六三三号)
 企業・団体等の政治献金の禁止等政治資金規正
 法の改正に関する請願(上田卓三君紹介)(第
 一七五二号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(梶山静六
 君外二十三名提出、衆法第六号)
 衆議院議員選挙区画定委員会設置法案(梶山静
 六君外二十三名提出、衆法第七号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(梶山
 静六君外二十三名提出、衆法第八号)
 政党助成法案(梶山静六君外二十三名提出、衆
 法第九号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(佐藤観樹
 君外二十四名提出、衆法第一〇号)
 衆議院議員小選挙区画定等審議会設置法案(佐
 藤観樹君外二十四名提出、衆法第一一号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(佐藤
 観樹君外二十四名提出、衆法第一二号)
 政党交付金の交付に関する法律案(佐藤観樹君
 外二十四名提出、衆法第一三号)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
田邉國男#1
○田邉委員長 これより会議を開きます。
 梶山静六君外二十三名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに佐藤観樹君外二十四名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党交付金の交付に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浜田卓二郎君。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#2
○浜田(卓)委員 自由民主党の浜田卓二郎であります。
 きょうは、政治改革の全般の考え方を中心にして少し議論を深めさせていただきたいと思います。
 政治改革とは一体何であるか。これは私は、あくまで手段であって、よりよい政治状況を実現するための努力である、またそうでなければならないと思うわけであります。言うまでもなく我が国は民主主義国家でありますから、我が国における政治改革とは、当然のことながら、いかなる政治の仕組みがよりよく民主主義を有効にかつ健全に機能させるかという観点から考えられなければならないと思います。
 今日、我が国で政治改革の必要性が緊急課題とされている理由は、政治の腐敗が言われて、国民の政治に対する不信が高まって、民主主義が健全に機能していないとする認識が急速に広まっていることにあると思います。いかにして政治に対する不信感を払拭し、民主主義を健全に機能させるかということが大きなテーマであるはずであります。
 しかし、問題はそれだけではないわけでありまして、今我が国のみならず多くの先進国で問われている問題が、民主主義の統治能力の問題であると思います。すなわち、民主主義政治のリーダーシップがいかに確保していけるかという問題でありまして、政治のリーダーシップが十分でなければ民主主義が有効に機能しているとは言えないと思います。我が国の現状について、言うまでもないわけでありますが、まず、今新たな国際秩序が模索されているわけでありまして、どのような新しい秩序がつくられるか、またその中で我が国がどのような役割を果たしていけるかという大きな外交的な課題があります。これを解決していくためには、私は、今申し上げた政治のリーダーシップというものが強く求められると言わなければならないと思うわけです。
 また、国内政治においても、バブル崩壊後の我が国経済の安定した軌道をどうやって取り戻せるかという現下の問題のみならず、高齢化の進展に伴い活力ある社会を将来に向けてどう確保していけるかこういう国内課題の解決に向けても大いなるリーダーシップが求められていると言わなければならないわけです。政治家が誤った行動をとらないように、また政治が腐敗しないようにチェックをする、そういう機能は極めて大事なわけでありますけれども、それだけでは民主主義は機能しないのであって、同時に政治のリーダーシップがきちんと確保されているかどうかが確認されなければならないと思うわけであります。
 こういう観点からいえば、我々が取り組もうとしている制度改革は、果たして政治改革の名に値するかどうかということは、一つは政治のリーダーシップが確保できるかどうか、そしてもう一つは、権力が乱用され腐敗しないためのチェック機能がきちんと組み込まれているかどうかという基準を当てはめて考えなければならないというふうに思います。
 また別の観点から、まあ同じことになるかと思いますけれども、政治の価値というものを考えた場合に、私は今までの中選挙区制の果たしてきた役割というものも決して無視をしてはならないと思っております。つまり、我が国がこの戦後の荒廃の中から今日の経済的な発展を実現し、かつその中で安定した社会福祉制度というものをつくり上げてきて、極めてレベルの高い成熟社会を実現をしてきた。その前提には、私は政治が安定をしてきたということがあると思います。そして、政治の安定した中で政策が継続的にとられてきたという面も私は大きな理由であったというふうに思うわけであります。
 こういうことを加えて考えますならば、これから我々が改革をして求めようとしている制度が果たして民主主義を有効にかつ健全に機能させているかどうか、さらには政治の安定性あるいは政策の継続性というもう一つの政治の価値が確保できているかどうか、こういう諸点から私はチェックされなければならないと思うわけであります。
 今我々は中選挙区制のもとで政治を行っております。そして、我が党が提出した案は小選挙区制であります。そして、社公案は小選挙区比例併用制の提案であります。あるいはまた、この中間の案というものもあり得るのかもしれません。したがって私は、これから行おうとする政治改革が、今申し上げた各種の点から、現行の中選挙区制よりもすぐれているという評価の制度にならなければ、これは何のための政治改革かということは極めて疑問になると思うわけであります。
 実は、我が党の野田委員そして中西委員から昨日御質問がありました。現行制度ではだめだと、もとに戻る橋を焼き切って、そういう決意で臨もうと。私はその決意の中身としてはそれで大いに結構だと思うわけであります。しかし、橋を焼き切ってどこに行くのだ、どういう制度であれば本当に橋を焼き切って進んでいけるのか、その点の吟味は冷静にかつ客観的になされなければならないと思うわけでありまして、私どもは、小選挙区制というのは、いろいろな角度から検討して、一つの目指すべき制度であり、中選挙区制を捨ててもそこに向かっていく価値のある方向であると考えているわけでありますけれども、それでは、野党の提案されている併用制、あるいはいろいろな折衷案というものはあり得るのかもしれませんけれども、それらが果たして現行中選挙区制よりもいい制度であるのかどうか、そこを吟味していかなければ、橋を焼き切ってしまっては大変無責任なことになるということも同時に考えるわけであります。
 ちょっと大まかな私の政治改革全体に対する考え方を申し上げたわけでありますけれども、この点について、この提案者の皆さんから、複数は要りませんけれども、それぞれお一人ずつ御意見をいただければありがたいと思います。
この発言だけを見る →
小渕恵三#3
○小渕議員 このたびの新しい制度を導入しようということは、まあ端的に言えば、ある意味では歴史の要請、あるいはもっと言えば歴史の必然だという気がいたしております。
 それは、やはり我が国といたしましても、冷戦構造がなくなりまして、長い間日本として戦後政治の中で我が国だけが清く正しく美しく、立派にしていけばいいということでなくて、今御指摘のように、世界の新しい冷戦後の秩序の中で日本としていかなる役割を果たすべきか、こういう大命題につきまして政治が日本としてダイナミックにこれに対応することとした場合に、いかなる制度によって議員が選ばれるべきか、こういうことに帰着するのではないかという気がいたしております。もちろん政治と金の問題等もありますし、国内政治に対する責任ももちろんありますが、そういったことをもろもろ考えますと、やはりこの機会に国民の意思を集約して大きな責任を果たし得る、そのためにはこの新しい単純小選挙区制度を入れて、国民の意思が明確にあらわれると同時に、国民一人一人も政治にとうとい一票をささげることが、国の政治あるいは日本が国際的な役割をいかに果たすかという責任感も持てる、そのことが大切なことではないかというふうに考えております。
 そこで、中選挙区制度、なるほど大正十四年から今日まで継続してきたことでございますし、しばしばお話しのように、この民主政体における選挙制度にはそれぞれ長短があることは事実だろうと思います。しかしながら、私どもは一方で比例代表の制度を考えましたときに、小党分立になりまして、いわば国民の意思が国会の場でいろいろ調整を図らなきゃならない。このことは、いわば今批判の対象にもなっております国対政治ということを言われますが、国会で小党分立の合従連衡というようなことが、ある意味では大国対政治の弊害もまた生むことになるのではないかという気もいたしておりまして、そういった観点から、我々としてはこの際単純な小選挙区を選び、そして国民の意思を集約して政権を樹立して、その御批判を得ながら政治を遂行していかなきゃならない、まさに歴史的な、今この時点に立ってとるべき制度だと、私はこういう認識のもとに提案させていただいているということでございます。
この発言だけを見る →
佐藤観樹#4
○佐藤(観)議員 今浜田委員の御指摘、大変もっともなところもございますし、我々と少し違うところもございます。今我々が持っております先に向かってのたくさんの課題、これはもう大体認識が一致をするものではないかと思います。ただ、とにかく当両国民に信頼をされる政治をつくらなければいかぬということ、これまた一致をしているところだと思うのであります。浜田さん、わざわざ大蔵省から、わざわざという言い方はどうかと思いますが、大蔵省から出られて衆議院議員になられたというのは、このように、現在のようにお互いに侮べつされるようなこんな国会議員になるために、有能なる、優秀なる浜田さんが大蔵省から出られて国会へ来られたのではない、やはりより高い見識を国会の中で生かそうと思われたのだと思うのであります。ところが、今置かれている状況というのは、残念ながら、お互いにそうでありますけれども、国会議員のバッジをして町を歩くのが恥ずかしいという状況まできちゃっておると思います。
 そこで、私たちとしましては、何としても政治改革を断行して、なし遂げて、そして本当に国民の皆さん方に、いろいろな経済的な負担もおかけをしていることでもありますし、また政治が本来果たさなければならない役割というのは本来は大変大きいわけでございますので、やはりそこに持っていかれる、私は本会議場で申し上げましたが、お互いに政治家であることが誇りを持てる、こういうものになっていかなきゃならぬのじゃないだろうか。
 そして、その腐敗をしている状況というのは何かといいますれば、一番簡単なことを言えば、政官財の癒着ということがここに一つ構造的な問題として出てきておるのじゃないだろうか。特に与党の皆さん方は大変な政治権力を持っていらっしゃるわけでございますので、その意味では、官界に対しまして、時には人事権、時には法律の成否ということで大変な権限を持っていらっしゃる。また、官界の方は、許認可権なり行政指導という格好で一つの権力を持っている。そして財界の方、経済界の方は、票と金という格好で政党を、特に多くは自民党でありますが、支えている。この三者の癒着構造が今日の腐敗をもたらした基本的な構造ではないだろうか。私は、今度の政治改革というのは、やはりこれを一つ一つ断ち切っていくことが非常に重要なことではないかと思うわけであります。
 なぜ、その三者の癒着構造がここまで完全に構造とまでなったかというと、やはり政権交代がなかったから、万年与党、万年野党になった、それがこの腐敗をもたらした。その意味での第一党としての一端の責任というのを私たちも感じなければならぬ。そのために今度の政治改革というものをぜひなし遂げていかなきゃならぬと思うわけであります。
 ただ、その際に、浜田議員もお使いになりましたけれども、政治のリーダーシップ、政治家のリーダーシップ、これは一見似ているようでありますが、 一字、「家」があるかないかで違うのじゃないか。政治家のリーダーシップというのは、宮澤派でいらっしゃるので言っていいかどうかわかりませんが、かなりこれは政治家の、上に立つ者の資質的な問題にもよるんじゃないか。
 例えば、例はいいかどうかわかりませんが、ドイツにおきまして、NATOの域外に派兵をすることについて、コール首相は外務大臣から憲法違反の訴訟を起こされても、憲法裁判所では憲法違反にならないということが出ましたけれども、そこまでとにかく連立を組んでいてもやるというようなリーダーシップ。中身がいいかどうか外交上の問題は別でありますが、やはりそれが政治家のリーダーシップというものじゃないのだろうか。
 ところが、政治のリーダーシップということでもし浜田議員が言われることが、結局それは尽きるところ、小選挙区制の方が政治のリーダーシップというのが発揮できるという結論に導くものだとすれば、これはまさに議員御指摘のように、日本の民主主義というのは何だろうか、またそれをチェックするものは何だったのだろうかという問題に帰着をするのではないだろうか。
 やはり民主主義というのは、一つは多数決原理であり、一つは少数意見を認める、認めるといいましょうか少数意見を尊重するという二つの柱で成り立っていて、そこに一つの協調があり、政治自身がリーダーシップを発揮するということになるのではないか。その視点に立って、具体的な中身についてはもう御承知おきでございますので申し上げませんが、そういう視点に立って今度の政治改革というのは大変大きな社会構造の変革をも本来もたらさなければならないものだと私は思っております。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#5
○浜田(卓)委員 簡単にひとつ。
この発言だけを見る →
渡部一郎#6
○渡部(一)議員 浜田委員にお答えいたします。
 今政治改革とは何かというお話の際に、リーダーシップがなければ民主主義は機能しないとおっしゃいました。その二言だけちょっとひっかかりました。というのは、リーダーシップはどうしてなくなったのかということなのです。恐らく参議院において野党が多いのでリーダーシップが発揮されないという意味かもしれないと私は思いました。しかし、そういう意味で言われたのでないとしたならば、最近の金権、汚職、腐敗、そして族議員の横行あるいは派閥の横行で政治的リーダーシップがなくなったとおっしゃるならば、それはその一つの見解であるわけであります。
 この場所は、答弁者が答弁するだけじゃなくて質問することができるわけでありますから、簡単に申しますと、今の御質問はわからない。つまり、リーダーシップをなくしたのは政権党の方にむしろ非常に大きな責任があったのではありませんか。そのリーダーシップのなくなった理由は一体何なのですか。まるで野党にあるみたいな言い方をなさいますと、うなずけない。それは政権党がまずみずから大きく反省しなきゃならぬテーマを述べておられるのではないかそこを逆に聞かせていただきたいと存じます。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#7
○浜田(卓)委員 答弁者は、立会演説会ではないわけでありますので、私もたくさん質問を用意しておりますから、できるだけ簡潔に答えをしていただきたいと思います。
 ただし、ただいま渡部議員の逆の御質問もあったわけでありますが、私が言っておりますのは、佐藤議員の言われるような個人の資質としての政治家のリーダーシップではなくて、政治の仕組みとして、つまりきちんとした決定が迅速にできる制度であるかどうか、そういう話をしているわけでありまして、後で申し上げますけれども、私は、民主主義の危機というのは、決定能力が落ちてそして必要なことを決められなくなる、これは過去のベネチアの歴史を引くまでもありませんけれども、やはり民主主義がきちんと機能していくためには、仕組みとして物事が迅速に判断され、決定されるか、そういう意味のリーダーシップが発揮し得るかという点が非常に大きな問題であるということを申し上げているわけであります。
 それで、あと具体的に、社公で提出されております案に沿って、今申し上げたような点を幾つかチェックしてみたいと思うわけであります。
 一つは、私は、社公案というのは小選挙区制を併用することによって比例制の欠陥というかマイナス点をカバーしよう、そういうふうに説明されているというふうに理解をいたしております。しかし、私は、実際にはそれは形だけであって、比例制の実質というのは少しもなくなっていない。比例制からもたらされる弊害というもの、これは幾つもあると思いますけれども、そういうものについては、この小選挙区制を組み合わせることで一つもカバーされていないということを結論的に感ずるわけであります。
 例えば、ドイツの場合には同じ併用制をとっておりますけれども、五%条項を設けて、小党乱立、それに伴う政治の不安定性ということについては一つの対応を行っているわけでありますけれども、私は、社公案のこの一%条項というのは極めて不完全であって、我が国の政治的な過去の得票の分布等で見た場合には、小選挙区制に伴う今言った問題点というものをカバーする結果にはなっていないというふうに感ずるわけでありますが、その点についてお答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
小澤克介#8
○小澤(克)議員 委員の御指摘のとおり、社公案は比例制に比重を置いたものでございます。比例制そのものと言っても過言ではないというふうに思います。
 今、比例制においてはいわゆる小党乱立の欠点があるのではないか、それがこの案では必ずしも補正ないし克服されてないのではないかという御指摘かと思いますが、ドイツのような五%条項というようなものは設けなかったわけであります。それはやはり、どんな小党といえども選挙民に支持されて出てくるからには、それは民主的な議会の一部を構成することはそれ自体決して間違いではないという考え方が基本にあるわけでございます。
 しかし、そうはいいましても、まあ一人一党のようなものがたくさん出てくるということは決して好ましいことではないことも事実でございましょう。そこで、私どもはこれをブロックに分けるという工夫をしたわけでございます。全国五百ということではなくて、最小で四国、定数十七でございますし、一番大きい東関東でも七十六でございますので、極めて少ないパーセントで当選者を出すということは事実上できない、そういう仕組みになっております。
 それから、今委員の方から御指摘ありました一%条項、これは政党要件でございまして、これがなくても、ブロックの一割の定数を立てれば既成政党でなくても名簿は出せるわけでございますが、この一割という条項あるいは今御指摘の一%条項、これらによって、極めて小党といいますか、微細な政党の乱立は防げる、こういう仕組みになっております。
 御理解をお願いいたします。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#9
○浜田(卓)委員 ブロック制と一%条項によってその点をカバーしておられるということでありますが、私も、ブロック制によって今おっしゃったことが定性的にどのように表現されるか、どのような効果を持つかということはちょっとその答弁ではわからないわけであります。しかし、いずれにせよ併用制、小選挙区制と組み合わせだということは、候補者の顔が見えないと言われるその欠陥についてはこれである程度のカバーはしていると言えても、全体として比例制に伴うそういう意思の反映というのはよくできたとしても、それが非常に分散していくという特徴といいますか、あえて欠点と言いますけれども、その点については私はカバーできていないというふうに考えるわけであります。
 そこで、次に、比例制の欠点といいますか弊害として言われていることは、比例制というのは、選挙後に各政党間で連合の組み合わせを決める制度である、すなわち、政権を担当する政党が国民によって直接選択されない、政党間の交渉によって決定されてしまうということがよく言われます。
 今、国民の永田町に対する批判の大きなものとして、密室談合政治ということがよく言われるわけであります。密室談合政治で、どういうプロセスで決定が行われているか不透明である、こういうことにこの国民の不満の大きな部分があるというふうに言われておりますけれども、私は、比例代表制はこうした国民の不満にこたえるものではなくて、むしろ密室談合政治の傾向を強めることになる。つまり、選挙のときには各党に投票されて、その結果として、その後で連合が行われる、その結果によって政権を担う政党の組み合わせが決まる、リーダーが決まるという仕組みだというふうに言われるわけでありますけれども、この点についてはどういうふうにお考えでしょうか。
この発言だけを見る →
井上義久#10
○井上(義)議員 浜田委員の御質問にお答えします。
 初めに申し上げておきたいことでございますけれども、選挙制度の基本というものをどういうふうに考えるか、それにつきましては、私の方は、やはり選挙で示された民意というものが議席に正確に反映をされるということが一番基本であろう、このように思うわけでございます。そこでもう一方、やはり議会というものは政権を選ばなければいけませんから、政権の構成というものをどういうふうにやるかということで、民意の集約という観点がもう一つ選挙制度として考えなければいけないことでございます。
 そこで、比例代表だから必ず連立になるとは限らないわけでございまして、これは単独政権の場合もありますし、連立政権の場合もあるわけでございます。国民が単独政権を望めば、五〇%以上の支持を与える政党が出れば当然単独政権になるということでございまして、これが比例制の一番の特色であろうということでございます。
 そこで、もし今、連立政権になる可能性が非常に高い、これまでの過去の選挙結果を見ますと確かにそのとおりでございます。したがいまして、選挙の結果、比較第一党がやはり政権を担う。したがいまして、国民は比較第一党を選ぶという形になるだろうと思います。そこで連立ということが起きてまいるわけでございますけれども、比例代表選挙でございますから、当然これは政党本位、政策本位の選挙になるわけでございます。したがいまして、各党は少なくとも基本政策、政策の骨格になる問題についてはきちっと示して、そして国民の審判を仰ぐわけでございますから、選挙後に例えば連立政権ができたといたしましても、基本政策の違うような連立というものはこれは明らかにできないわけでございまして、基本政策が一致している政党が連立を組むということになるわけでございますし、その中で、例えば政策の実行の順位とか、あるいはどのようなタイムスパンでやるかとか、そういう違いがあるわけでございまして、そこは選挙後に政策協定によってやっても構いませんし、あるいは、当然そういう連立が予想される場合は事前に、もしそういう連立政権というふうになったら我々はこういう形で連立政権を組みますよということを国民に提示することによって示すことも、もう一つの策としてはあるんだろうと思うわけです。
 私はいつも、ずっと議論をお聞きして思うのですけれども、そういうふうに比例制というのは単独で過半数をとれる、単独政権も十分つくれる選挙制度でございますから、自民党の皆さんも、今の支持率で何とか政権をとろう、それも圧倒的な議席をとろうということじゃなくて、やはり国民に五〇%以上理解を求めるような、ある意味で併用制じゃとても自分たちは単独政権がとれないということを何か毎回毎回おっしゃっているような感じがするわけでございまして、四〇%、今の勢力で過半数の議席を与えろ、政権を与えろ、そういう何か自信がどうもないようなふうに聞こえてまいるわけでございますから、そこはこの併用制でも十分単独政権は可能なわけでございますから、それぞれがやはり単独政権を目指して、これは新しい土俵をつくろうというわけでございますから、何か今のように三〇%、四〇%で圧倒的な議席をとれちゃうというようなことを前提にしないでやってはいかがかというふうに思うわけでございます。
この発言だけを見る →
伊吹文明#11
○伊吹議員 浜田先生のただいまの御意見でありますが、社公案の提案者からお話のあったことも、私はそのとおり一理あると思います。
 ただ、現実がどう動くかということが非常に問題なのであって、イタリアの例は言い尽くされておりますが、ドイツにおいても、御承知のように社民党とキリスト教民主同盟とは過半数をいつの場合においてもとれません。そして、そこに第三党がどちらにくみするかによって政権が構成されるというのがこれは現実であって、これをどう見るかということであります。比較第一党が政権を握るということなのか、それとも第三党の帰趨によって政権が決まってくるのか国民が実はそのことを直接選べない。そして、大変残念というか当然というか、第三党は常に与党であり続けて、そして外務大臣であり副総理、経済相をずっと維持しておる。これが国民の選択として正しいかどうか。これは、私はよく考えねばならないことだと思っております。
 それからもう一つは、自民党は何も単独政権を目指すためにこの改革案を出しておるわけではありません。自民党に緊張感がなくなり、もしも今までのようなことを繰り返しておれば、たちどころに政権の座から引きずりおろされるということになるだろう、そのような賢明な有権者のもとに我々は政治をお預かりしておるのだから、その国民の意向がぴんぴんと我々に響いてきて、我々も常にその緊張感の中に身を置かねばならない、こんな制度として我々は提示しておるわけです。
 特に、先ほど来お話がございましたが、これは他党のことでございますので我々が一々口を差し挟むということもできないかもわかりませんが、同時に国民のために政権をお預かりする公党の一員であるわけですから、現在の市場原理であるとか自由主義であるとか民主制であるとか、このような少なくとも国家の基本にかかわる外交、財政、税制、このようなものについて、あらかじめやはり社会党さんを含めて自分たちの、この比例制なら比例制の後どのような姿勢でだれと連合を組むのかということは事前にきちっと説明ができなければ、私は先生がおっしゃるように、密室の野合で政権が決まっていくということになると思います。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#12
○浜田(卓)委員 今、援軍に答えてもらったわけでありますが、私、今の井上さんのお説ですね、これは全く違うと思うのですよ。制度を理解していないと思うのですよ。
 つまり、小選挙区制と比例制の違いというのは、連合であるかどうかじゃないのですね。小選挙区制であっても、あらかじめ連合を組んでそして候補者を立てることは可能なわけでありますから、昨日も四〇%で政権をとって六〇%が死ぬという議論をされたけれども、しかし、次の選挙で六〇%が巧みな連合を組めば、これは取ってかわることが可能なわけですね。
 つまり、小選挙区制と比例制の大きな違いは、連合を事前に組むか事後に組むかの違いなんですよ。そうなんです。だから、例えばフランスにおける、フランスは小選挙区制でしょう、そしてちゃんと連合政権つくっているでしょう。そしてイタリアも、イタリアは比例制で連合政権。この似て非なるものは、事前に連合を組んでこれがリーダーだよということを明確にしつつ選挙を戦うかどうかということが私は大きな違いだと思うのですよ。
 だから、戦った後結果的に各党は何票とった、その割合で談合をして、じゃおまえのところは何大臣、おまえのところは何大臣という話をやる、これを私は談合の密室政治だと言うわけです。つまり、それはこの新たな比例併用制の導入によって、私は今のような政治状況がさらに改善されるとはちっとも思わないということを申し上げておきます。答えは要りません。後のときに答えてください。
 それから次に、このことは、私の次の質問に移るわけでありますけれども、さっき申し上げた政治のリーダーシップという点に大いにかかわってくるわけです。
 つまり、この小選挙区制によって、例えば自民党を中心とする連合あるいは野党で連合をつくられるかもしれない。それぞれにリーダーを立てて、こういう政策でこういうふうにこの国家の運営、社会の建設を行いますということを提示しつつ選挙をやる、そのことによって私は本当の意味のリーダーシップが生まれると思うのです。
 ところが、それぞれ、皆さんの例を考えてみてもわかります、具体的な政策の詰めになると物すごく時間がかかるでしょう。そういう方々が比例制の結果出てきてそして連合を組んで政権をつくる、そこにリーダーシップは生まれない。だから、私は外国の悪口を言うわけじゃありませんけれども、この比例制を導入している国々で、いわゆる私が冒頭申し上げました民主主義の統治能力、つまり政治のリーダーシップという問題において重大な事態を生じている。だからこそ比例制の国々では、もっとよりよい選挙制度はないのかという模索が行われている、そういうことであります。
 その点についてどういうふうにお答えになりますか。
この発言だけを見る →
小澤克介#13
○小澤(克)議員 井上提案者の方からお答えがあろうかと思いますけれども、その前に私もちょっと援軍として、一言だけ申し上げさせていただきたいと思います。
 先ほどからの御質問が、極端に政権をつくり出すことにバイアスのかかった、それを前提とした御質問だろうかと思いますけれども、まず基本的なところで御理解いただきたいのは、議会は、皆さん憲法を読んでいただければおわかりのとおり、まず立法府でございます。法律をつくるところなんですよ。ヤジちょっと聞いてください。衆議院も参議院も含めて国会は立法府なんですよ。憲法の大原則をまず踏まえてください。ですから、立法府ですから、国民の各政党に対する支持率が忠実に議席に反映するのが当然ではありませんか。その上で、おっしゃるとおり議院内閣制のもとでございますので、行政府の長を選ぶ、これまた国会の権限でございますけれども、これがすべてではありません。これは国会の権限の、機能の一部にすぎないわけです。
 皆様方は、現在のこの行政優位の政治を暗黙の上に前提にしておられる。そこに基本的な間違いがあるのです。現在では確かに立法作業もほとんど行政庁において案がつくられて、国会はそれを通すか通さないかだけ。与党の皆さんは事前にチェックする、野党の我々は後から抵抗したりチェックしたり、そういう実態でございますね。これ自体が、旧憲法下の要するに天皇の立法権の協賛機関であった帝国議会からの慣習をそのまま無批判に踏襲しているわけなんですよ。国会こそが本来の最高の政策機関であるべきですし、国会こそが国民の諸要求を政策として取り上げ、法律をつくるところなんです。行政府は本来そのできた法律を執行するだけの機関なんです。
 確かに外交あるいは安全保障問題、それから予算の編成権であるとか、そういったことは伝統的にも行政府に属します。したがって、行政府の役割が大きいことは私どもも認めますし、したがって我々も強烈に政権を担当したい、こういう意欲を持っているわけです。しかし、皆さん方、野党に対して、ネズミをとる意欲のない猫だとかいろいろおっしゃいますけれども、我々もそれは政権担当の意欲と能力を今以上持たなければならない、この点は反省いたしますけれども、皆様方、与党の皆さんも、まず国会というのは立法府である、議員立法をどんどんやるところだ、議会人として国会を本当の真の意味での立法府あらしめるということの意欲をぜひ持っていただきたい、このことをまずお願いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
深谷隆司#14
○深谷議員 浜田議員の指摘のように、基本的なのは、今全く意見違ってしまったのですが、議院内閣制だということなんですよ。議院内閣制であるんです、我が国の憲法は。ですから、国民の選ばれた政党が政権をつくり、そしてその国民全体の意思をまとめながら、どうやって民意を反映するかというのをその内閣を中心にしてつくっていき、国会の協力を得ながら結論を出していくということなんですね。
 ですから、選挙というのは、そもそも国民に政権をどの党がとるかということで問われなければならないんですね。だから、議員の数がそのまま出ればいいということではなしに、民意を生かすというのは、その議院内閣制を構成した政党と内閣とでどれだけ国民の民意を吸収し具体化するか、そこが問題なのであって、その点の基本が全く違うのが残念だと思うんです。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#15
○浜田(卓)委員 深谷議員の言うとおりでありまして、大統領制であればそれは行政の長というのを別の選挙で選ぶわけですよ。ただ、我々は議院内閣制をとっているから、選挙で第一党になった政党が内閣を組織する、行政府の責任者を出すわけです。そして、国会といわば首相官邸ですか、これが車の両輪で政治を運営する、私はまさにそういうことだと思いますよ。ですから、選挙によってリーダーを決められない、政権党を決められない選挙というのは、私はそれ自体制度として問題だということを言わざるを得ない。
 それから、井上さん、さっき私の申し上げた点についてひとつ、さっき何か一方的におっしゃったから、どうぞ。
この発言だけを見る →
井上義久#16
○井上(義)議員 議院内閣制に対するこの考え方の違い……
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#17
○浜田(卓)委員 いや、それじゃないですよ。さっきのその比例制について私がいろいろ申し上げたでしょう、リーダーを選ぶのが事後的になる、事前になると。それはおかしいですか。
この発言だけを見る →
井上義久#18
○井上(義)議員 ちょっと待ってくださいね、議院内閣制ですから要するに政権を選ぶんだ、そういうことなんだと思うんですね、おっしゃっていることは。ところが、我々は、衆議院選挙制度によって大統領の選挙人を選んでいるわけじゃないんですね。要するに、大統領の予備選をやっているわけじゃないわけで、やはりまず議会というのは、選挙で示された国民の民意というものが議会に反映されて、その議会が政権を担う人々を選出する、それが機能なんですから、ですから大統領を選ぶんじゃない、大統領の予備選をやっているわけじゃないわけですから。
 ですから、先ほど言いましたように、例えば四〇%ぐらいの得票率で九〇%も議席を占めるような、もしそういう議会が構成されたら、議会のチェック能力というのはもうなくなってしまうわけでございまして、議会の意味がなくなってしまうわけです。そこがやはり一番基本的な、まず議会に選挙で示された民意というものがきちっと反映しているということを基本に考えるべきだ、私たちはこう申し上げておるわけです。
 それから、政治のリーダーシップというのは、先ほど言いましたように、比例代表だから連立になる、あるいは小選挙区だから単独になる、こういうことは実はないわけでございまして、先ほどから申し上げておるように、たとえ単独でも、連立になったとしても、連立政権であれば、先ほど言ったように、基本政策が一致しているところが当然連立を組まざるを得ないわけですから、基本政策が一致している、そういう政党が連立を組む、連立になったとしてもですね。そこが一番基本ですから、そんなに国民の目から見て、これもまたなおかつ政党間同士でオープンに議論が行われて連立政権というものができるわけですから、連立政権が必ずしも国民の意思と反するものであるというのは、余りにもこれはためにする議論である、こんなふうに思うわけでございます。
 それと、今、単独政権だから何かリーダーシップが発揮されると。今自民党の皆さん単独政権になっておるわけです。新たなリーダーシップを何か、今リーダーシップがない、リーダーシップを確立しなければいけない、こう盛んにおっしゃっておるわけですけれども、単独政権だからリーダーシップが確立されているということでもないわけでございまして、そこはどういうふうに浜田さんお考えになっているのか、そのことをぜひお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#19
○浜田(卓)委員 私は、今まで日本の政治のリーダーシップは大いに発揮されてきたと思っていますよ。つまり、我々はPKO法案も成立させることができました。さらには消費税の導入、これは皆さん大反対をされた。私は初めから大賛成でありました。これはやはり高齢化時代に対応してきちんとした安定的な財政制度というものを考えていく上に非常に意味のある導入であります。
 今クリントン政権が何で苦しんでいるか。例えば医療保険の充実の問題あるいは財政赤字の問題、これらの問題について我々は皆さんとしょっちゅう議論しながら、押し合いへし合いをしながらでありますけれども、きちんと、国民皆保険は昭和三十六年に実現をしてきた。今我々がやっている医療保険の改正というのは、高齢化時代に向けて新たな医療体制、社会福祉体制と医療体制、混在化してきておりますけれども、それに向けての医療改革も今進んでいる。年金の改革も進んでいる。そういうことを考えれば、私は、今までの日本の政治のリーダーシップがなかったという点は絶対に認められないわけであります。
 それから、もう一点申し上げれば、私がさっきから言っている本質を理解されていないわけでありまして、小選挙区制と比例制の違いがどこにあるか、それは連合か単独かの違いではないということであります。連合であっても、あらかじめ連合をしてリーダーを決めて、統一的な政策を打ち出して選挙をやる、これが小選挙区制ですよ。それが事後的に、勝った政党が、あるいはそれぞれ議席をとった政党が議席に応じて発言力を持って、談合をして政権を決めるのが、これが比例制ですよ。端的に言えば私はそういうことを申し上げているわけであります。
 それで、次のテーマに移りますけれども……ヤジさんざん聞いた上で私の結論として申し上げたわけでありますから、これはきちんとしたディベートになっていると思うわけであります。
 その次に、昨日、公明党の北側さん、大変明快な御議論をされているように拝聴いたしましたけれども、ただ私は、 一点きのうあなたのおっしゃったことで異議があるのですね。
 政治改革のねらいは政権交代にある、これは我々もそう言っております。私は今すぐ政権交代しようなどと全然思っていないわけでありますけれども、しかし制度の可能性としては、この小選挙区制というのは政権交代の可能性をかなり持つ制度だと思うのですね。しかし、私は、日本において比例制を適用した場合にどういう事態が起こるかということは、もう少し見きわめをしていった方がいいと思うのですよ。
 つまり、比例制をとっている国で皆さんが例に出すのはドイツであります。ドイツは政権交代が確かに起こっているわけですね。しかし、ドイツの違いというのは、共産党がないことですよ。つまり、五%条項というのは共産党を成立させ得なかったわけであります。私は、ですから日本の場合に、じゃ皆さん伺いますけれども、それぞれ前回までの衆議院選挙の得票の結果というものを今手元に持っておりますけれども、これを土台にしてどういう連合を組もうというふうに具体的にお考えになるか。つまり、共産党を入れた連合を皆さんお組みになる考えありますか、ちょっとお答えください。
この発言だけを見る →
渡部一郎#20
○渡部(一)議員 御質問なさろうとなさっているのか御自分の一方的な思い込みをただ演説をされるのか、ちょっと不明なのでひどくわかりかねる、御質問が。
 それで、連合政権で共産党と組むかなどというお話は、当議題とは関係がありません。ここでやっているのは、土俵をどうつくるかという問題であって、そして選挙制度がこうも乱れており、そして政治資金問題がかくも乱れており、七十億円のお金が個人の議員のうちに集積されたなどという国民の大批判を受けるときに、どうしたら我々はリーダーシップを回復できるか信用を回復するかという問題なのでしょう。それなのに、あなたがその問題を矮小化されているだけではなくて、奇妙な議論をされるのはいかがかと思いますよ。
 ぜひ、あなたは私のリーダーシップに対する質問にもお答えにならないからもう一回言いますけれども、リーダーシップを確立するためには、国民の民意を反映するだけの選挙制度というのに切りかえなきゃなりません。そして、もう一つは、政治資金に対する厳格な規制をしなきゃなりません。それについてのあなたの御質問を聞かしていただけるとありがたいと存じます。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#21
○浜田(卓)委員 尊敬する渡部先生のお話とはちょっと信じられないわけでありますけれども、私が申し上げておるのは、今質問をしておりますのは、制度というのは紙の上で架空のものをつくったってしょうがないのですよ。我々がこれから導入しようとするかしないか議論している制度が、現実に日本の状況に当てはめて、どういう政治的な状況を生むかということをやはり吟味する必要があるということを言っているわけです。
 それから、私がさっきから申し上げていることを理解していらっしゃらない。私は、リーダーシップの問題を制度の問題として議論をして、いかに比例制の場合にはリーダーシップが制度の仕組みとして確立しにくいかということを申し上げたわけでありまして、それに対してはもう皆さんから、井上さんの御議論もあったわけであります。
 それで、お答えがないわけでありますから、質問だけ続けます。
 私は、もし共産党を除いて連合を考える場合には、ちょっと皆さん聞いていてください、共産党を除いて連合を仮に考えるとした場合には、どうしても私は、この得票率その他から見て、日本の状況では自民党を含めた大連合という形になる可能性が高いということであります。ということは、これは政権交代の可能性を恐ろしく小さくするわけですよ。
 例えば今イタリアにおいては、今までのあれで言いますと、キリスト教民主党をずっと中核与党としたいわば永久政権になっているわけですよ。つまり、比例制が少数の意見をよりよく反映する、それは認めますよ。その結果どういう、さっきから議論しているのは、リーダーシップが生まれるか、その結果どういう状態が日本の政治の中で現出する可能性があるか、そういう議論をしているわけでありまして、私は日本的な世論の分布構造の上に立って考えるならば、どうしても連合政権というのは自民党を含んだ連合政権にしかなっていかないのではないか。その場合には、さらに政権の長期化、政権交代の可能性のなさということに私はなっていくということを思うわけです。
 それに比べて、私は今、比例制と小選挙区制を比べているわけでありますけれども、もちろん制度にはそれぞれ欠点もあり長所もあるわけです。どっちが絶対にいいとは言いません。ただ、どちらが今申し上げた可能性が高いかという議論をしているわけでありますが、私のこの考え方に対して御議論があれば、どうぞ。
この発言だけを見る →
佐藤観樹#22
○佐藤(観)議員 今、浜田さんのお話をお伺いしていますと、最初に、皆さんのところも大平内閣のときに過半数をとれずに新自由クラブと組んだことがあるわけです。じゃ、このとき国民に約束していたでしょうか。ですから、皆さんのところもあるわけで、私たちは、あらかじめそれは、原則的には国民の皆さん方にこういう政権をつくりたいんだということを申し上げるということであります。
 それから、皆さん方の議論を聞いていると、総選挙を次のリーダーをつくることだということに非常にウエートを置いていらっしゃる。それならば、皆さん方の総裁選挙ごとに総選挙をやらなきゃいかぬという論理に帰着をしますよということを申し上げておきたい。
 それから、最後に、過去の選挙の結果からいいますと、確かに中選挙区制の場合には、私も率直に申し上げましたように、まだまだ我々は候補者が足りないので、今浜田さんが持っていらっしゃる選挙の結果からいうと得票率は少ない。したがって、あり得る可能性としては、比例代表になったって自民党が過半数をとる場合もあれば、あるいは、例えば社公民なら社公民が過半数をとる場合もあれば、したがって、自民党がこれではいかぬということで割れて、新しい政策のもとに自民党から脱党したグループと社会党なり公明党なりと組む場合もあるでしょう。それは十分あり得るんじゃないでしょうか。そのときそのとき必要な、重要な課題について、でき得れば国民の皆さん方に、政策協定をしてこういうことで新しい政権をつくりますということで、旧来にあった自民党が野党第一党になる場合だって、原則的にそれはあり得るということであります。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#23
○浜田(卓)委員 私、まだたくさん質問したいのですけれども、時間がありませんので、さっき北側さんの名前を出しましたから、私、北側さんに今のことでお考えを伺いたい。それともう一つ、さっきの続きで、伊吹さんに答弁を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
北側一雄#24
○北側議員 まず、政治改革とは一体何なのかという点、認識がまずそもそも違うのじゃないのかなと私は思っております。
 お聞きしておりますと、政治改革の根幹、一番大事なことは、制度の仕組みとして迅速に物事を判断する、政治のリーダーシップを確立していくんだと……(浜田(卓)委員「政権交代のことを聞いているんだ。あなた、政権交代が起こりやすいとおっしゃったから」と呼ぶ)まあ聞いてください、聞いてくださいね。今一番大切なことは、政治的なリーダーシップを確立するということであれば、先ほど来御説明になっている、自民党はこれまで政治的リーダーシップがあったんだと言うのであれば、今政治改革の必要性がないわけじゃないですか。だから、論理の進め方がまずおかしいと思いますね。今一番大切なことは、国民が一番願っているのは、こうした腐敗政治が連続して起こってくる、こうした政治が何とかならないのか、この一点にあるわけですよ。ここを認識しないで政治的リーダーシップとおっしゃっても、政治に対する信頼があって初めてリーダーシップが発揮できるわけでございまして、私は議論のやり方が違うというふうに思うのですね。
 それと、政権交代の可能性とおっしゃいますけれども、皆さんがよく例に引かれますこの間の参議院選挙、あれは定数一で社会党の皆さんや連合の皆さんが勝ったから与野党逆転したわけじゃなくて、比例区においても社会党の方が自民党の皆さんよりも得票率が高かったわけですよ。我々のような比例代表を基本とする併用制を採用しましても、前回の参議院選挙の結果によれば、与野党逆転はされているわけなんです。政権交代が起こらないということは、私は絶対にないというふうに思うわけです。
 それと、もう一点だけつけ加えさせていただきたいのですが、政策の決定とかそれから人事の決定とか、一番大切なことは、国民の前できちんとオープンにされているということが大切なことだと思うのですね。そういう意味では、我々併用制を仮に採用したとしても、大切なことはそういう政策の調整、妥協、決定、また人事の決定、これが国民の前でオープンにされている、これが一番大事なことだと思うのですね。皆様のこれまでの歴史の中で、この人事の決定とか政策の決定とか、果たしてオープンだったのでしょうか。ここが一番の問題点である、重要な点であるというふうに私は考えます。
この発言だけを見る →
伊吹文明#25
○伊吹議員 浜田先生の御質問について、社公の提案者からるる御答弁がありまして、私は、憲法の定めるところにより、国会が国権の最高機関であって立法機関であるということは否定をいたしません。我々自身も、野党の皆さんもそうですが、議員立法をもっと活発に出しておくべきであるし、同時に政府の出した法案について審査をする権限があるということは、そのとおりであります。
 同時に、我々は衆議院と参議院と二つの院から構成されているということも憲法に規定されております。その中で、衆議院のみが四年の任期の中で解散をされるということが規定されている意味は何かといえば、単なる立法の審査だけではなくて、やはり衆議院に、そこに内閣総理大臣の指名の優先権を与え、そしてその中から選ばれた内閣総理大臣に、あるいはその内閣に間違いがあった場合には民意を反映するために国会が解散される、そこに私は衆議院の持つ特殊性があるということを野党の皆さんによく理解していただきたいと思っております。
この発言だけを見る →
田邉國男#26
○田邉委員長 時間が参りました。
この発言だけを見る →
浜田卓二郎#27
○浜田(卓)委員 はい、一言、最後に。
 時間が終わりましたからやめますけれども、私は、冒頭、主として自民党の提案についてぜひ、我々は小選挙区制というのが、これが最もベターな制度であろう、そう思って法案を出しているわけでありますが、同時に、その小選挙区制、中選挙区制、それから比例制、この各制度を冷静、客観的に分析をして、要するに進めばいいというだけの議論ではない、要するにどういう制度をつくるか、これはつくり間違えれば悔いを千載に残すわけでありますから、そこは非常に冷静、客観的な議論をお願いしたいということを申し上げました。
 それから、野党の皆さんにもお願いをしますけれども、今の私との議論はほとんどかみ合ってなかったと思うのです。私は、もっと制度を出すのであれば、その制度がどういうふうに具体的に日本的な状況の中で機能していくか、そこを見きわめた上で、そして制度の特質というのを論じていくことが必要だと思うわけであります。まだ我々はこれから大いなる審議時間を持っているわけでありますから、ひとつお互いに冷静に、客観的にこの比較論というものを深めていく必要があるということを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
田邉國男#28
○田邉委員長 大島理森君。
この発言だけを見る →
大島理森#29
○大島委員 本会議で趣旨説明が行われまして以来、今日まで各党の先生方の議論を伺っておりまして、二年前に海部内閣時に政治改革三法案を出したとき、私は政府側に、ちょこっと片隅におった者でございます。今再びこうして政治改革論議が非常に活発に、そして委員会の運営そのものも新しいやり方でされておる姿を見ますと、あの二年前から今日まで大きな変化があったという気がしますし、これは先生方も同じであろう、このように思います。
 何が変化したのか、このところは、私は、政治情勢、政治環境の中で、ともに国民に対しても真剣に考えなきゃならぬところだ。確かに、いろいろな事件もあったこともそうでございますが、その中で大きな変化というのは、社会、公明両党の皆様方が大変御苦労され、努力をされて、中選挙区制というものにある意味では決別をして新しい制度を提案した。ここがもうあの二年前から大きな変化であった。敬意を表するとともに、その変化というものに対して、改めて私どもはその重さあるいは重大さに認識をいたさなければならないと思うのであります。
 残念ながら民社党さんは提案はできませんでした。しかしながら、委員会の場で、これは民社党さんの案だといって発表されたのも、やはり中選挙区制というものを変えようというふうなことを提案されたことを考えますと、すなわち自民党、社会党、公明党、民社党さん、日本の四つの大きな政党、残ったのはたった一つでございますが、その九割以上、まさに五百十二名の四百七十四名の衆議院議員が参加している政党が、今の制度に対して抜本的に考えよう、こういうことの変化というものを私は感じざるを得ませんし、そういう意味で国民に対しても、そこまで至った経過とそれを出したことの責任というのは非常に重いという気がいたします。
 したがって、まず最初に私の所感というものに対して、社会党さんの代表さん、公明党さんの代表さん、できれば自民党の小渕先生にもその所感についてお答えをいただきたい、こう思います。
この発言だけを見る →
← 戻る