政治改革に関する特別委員会

1994-01-07 参議院 全443発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成六年一月七日(金曜日)
   午前十時三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 一月六日
    辞任         補欠選任
     大木  浩君     服部三男雄君
     星野 朋市君     片山虎之助君
     岩本 久人君     庄司  中君
 一月七日
     会田 長栄君     糸久八重子君
     聴濤  弘君     橋本  敦君
     青島 幸男君     下村  泰君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         本岡 昭次君
    理 事
                下稲葉耕吉君
                関根 則之君
                松浦  功君
                一井 淳治君
                上野 雄文君
                白浜 一良君
                平野 貞夫君
                吉田 之久君
                吉川 春子君
    委 員
                岡  利定君
                片山虎之助君
                鎌田 要人君
                久世 公堯君
                坂野 重信君
                清水 達雄君
                鈴木 貞敏君
                楢崎 泰昌君
                服部三男雄君
                村上 正邦君
                森山 眞弓君
                会田 長栄君
                糸久八重子君
                川橋 幸子君
                志苫  裕君
                庄司  中君
                角田 義一君
                峰崎 直樹君
                渡辺 四郎君
                猪熊 重二君
                続  訓弘君
                寺澤 芳男君
                中村 鋭一君
                直嶋 正行君
                橋本  敦君
                下村  泰君
       発  議  者  橋本  敦君
   衆議院議員
       修正案提出者   堀込 征雄君
       修正案提出者   前田 武志君
       修正案提出者   三原 朝彦君
       修正案提出者   太田 昭宏君
   国務大臣
       内閣総理大臣   細川 護煕君
       外 務 大 臣  羽田  孜君
       法 務 大 臣  三ケ月 章君
       大 蔵 大 臣  藤井 裕久君
       文 部 大 臣  赤松 良子君
       厚 生 大 臣  大内 啓伍君
       農林水産大臣   畑 英次郎君
       通商産業大臣   熊谷  弘君
       運 輸 大 臣  伊藤  茂君
       郵 政 大 臣  神崎 武法君
       労 働 大 臣  坂口  力君
       建 設 大 臣  五十嵐広三君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    佐藤 観樹君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 武村 正義君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  石田幸四郎君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (沖縄開発庁長
       官)
       (国土庁長官)  上原 康助君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  愛知 和男君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       久保田真苗君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       江田 五月君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  広中和歌子君
       国 務 大 臣
       (政治改革)   山花 貞夫君
   政府委員
       内閣法制局長官  大出 峻郎君
       内閣法制局第三
       部長       阪田 雅裕君
       防衛庁参事官   太田 眞弘君
       防衛施設庁総務
       部長       草津 辰夫君
       経済企画庁調整
       局長       小林  惇君
       法務省刑事局長  則定  衛君
       外務大臣官房長  林  貞行君
       外務大臣官房審
       議官       野上 義二君
       外務大臣官房領
       事移住部長事務
       代理       小林 秀明君
       外務省北米局長  佐藤 行雄君
       外務省条約局長  丹波  實君
       大蔵省主計局次
       長
       兼内閣審議官   武藤 敏郎君
       大蔵省主税局長  小川  是君
       国税庁次長    三浦 正顯君
       国税庁課税部長  若林 勝三君
       文部大臣官房長  吉田  茂君
       文部省初等中等
       教育局長     野崎  弘君
       農林水産大臣官
       房長       上野 博史君
       自治大臣官房審
       議官       谷合 靖夫君
       自治省行政局選
       挙部長      佐野 徹治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤  勝君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○衆議院議員選挙区画定審議会設置法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○政治資金規正法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○政党助成法案(内閣提出、衆議院送付)
○公職選挙法の一部を改正する法律案(橋本敦君
 発議)
○政治資金規正法の一部を改正する法律案(橋本
 敦君発議)
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
本岡昭次#1
○委員長(本岡昭次君) ただいまから政治改革に関する特別委員会を開会いたします。
 公職選挙法の一部を改正する法律案(閣法第一号)、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案(閣法第二号)、政治資金規正法の一部を改正する法律案(閣法第三号)及び政党助成法案(閣法第四号)(いずれも内閣提出、衆議院送付)並びに公職選挙法の一部を改正する法律案(参第三号)及び政治資金規正法の一部を改正する法律案(参第四号)(いずれも橋本敦君発議)、以上六案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
本岡昭次#2
○委員長(本岡昭次君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 ただいま議題となりました六案の審査のため、来る十一日、参考人の出席を求め、その意見を聴取することとし、その数及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
本岡昭次#3
○委員長(本岡昭次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
本岡昭次#4
○委員長(本岡昭次君) それでは、六案について前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
この発言だけを見る →
会田長栄#5
○会田長栄君 おはようございます。御苦労さまでございます。
 私は、政治改革関連法案全般に関連をいたしまして、どうしても担当大臣に御認識を率直に聞かせていただきたいというのが第一の問題であります。
 それは何かといえば、今とかく政治不信が極に達しているというようなことが毎日言われておりますが、この政治不信というのは一体何なんだろうかということをもう一度確かめてみる必要がある、こう思いまして、ぜひ政治不信ということについての御認識をひとつ聞かせていただきたい、こう思います。山花大臣にお願いいたします。
この発言だけを見る →
山花貞夫#6
○国務大臣(山花貞夫君) 今日、政治改革の四法案を御審議いただいておりますが、政治改革の目的は国民の政治不信を解消する、こうしたテーマに沿ったものと考えております。今御指摘のとおり、長らく政治不信がその極に達したと言われておりますが、背景としては、言うまでもなくロッキード、リクルート以来の政治腐敗、政治と金とのかかわり、そのことについての国民の怒りが頂点に達して今日の政治不信を招いているものと承知をしているところであり、この点につきましてはおよそ異論がないのではなかろうかと思っております。
 政治不信は民主主義の否定でもあり、国政の場にある者としてその一日も早い解消のためにすべての努力を注いでいかなければならないと思っています。そのためには、政治不信解消のための今回の政治改革四法の実現こそがまず政治不信解消のための第一歩になるものと確信をしているところでございます。
 一日も早くその実現を期すために、どうぞよろしく御協力のほどをお願い申し上げたいと思いますし、また我々としてもそのために全力を尽くしたい、このように決意をしているところでございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#7
○会田長栄君 私がなぜこの質問からお尋ねしましたかといえば、これは一九二八年、昭和三年二月二十日に我が国で第一回の普通選挙が行われました。このとき、田中内閣というのが金権体質ということで大批判を受けました。もちろん松島事件や機密費事件などの汚職から国民の怒りが頂点に達したときでございますし、政党政治というのが徹底的に批判されたわけであります。この進路には何が待っていたかといえば、一九三二年の五・一五事件、一九三六年の二・二六事件と進んでいったわけであります。それだけに政党政治というものが、まさしく民主主義の根幹が問われているということでありますから、このことを思い起こさざるを得ないわけでありまして、今や政党政治、議会制民主主義が問われて最大の頂点に達するのではないか、こう思うから、この問題についてお尋ねに入ったわけであります。
 もう一度お尋ねしたいわけでありますが、政治不信というのはまことに多くの国民から今日語られているところでありますが、この政治不信というものを取り除かない限り私が今申し上げたように政党政治の岐路に立つ、こう私は断言せざるを得ないわけでありまして、このようなチャンスというのはそんなに訪れるものではない。その点につきましてどういう御所見をお持ちか、お聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →
山花貞夫#8
○国務大臣(山花貞夫君) お話しのとおり、政党に対する不信、そして政治に対する不信は民主主義の根幹にかかわるゆゆしき事態であるという認識については、全く気持ちを同じくするものでございます。そして、民主主義が失われた場合には国を滅ぼす、そうした戦前の歴史の教訓ということについても改めてかみしめなければならないものと考えているところでございます。
 御指摘のとおりの状況の中で、今そのチャンスだと御指摘いただきましたけれども、言葉をかえれば、最後の機会ではなかろうかと考えているところでございまして、この機会に民主主義を復権させる、そして国民主権を復権させる、そうした道に通ずる改革の第一歩をなし遂げなければならないものと私たちも考えているところでございます。
 この国民の政治不信解消という最大のテーマが国民生活、あるいは経済、外交、すべてにわたって大きな深刻な影響を及ぼしてきているというのが現実の今日の姿だと思いますし、その意味におきましては、御指摘の点を我々も十分重く受けとめながらこれからの努力を尽くしてまいりたい、このように考える次第でございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#9
○会田長栄君 それでは、この政治不信というのが、通常行われている選挙、衆議院選挙、参議院選挙、地方自治体の首長選挙あるいは議会議員選挙に一体どのような形で国民の怒りというのがあらわれているのか、その点を分析していると思いますが、御所見があったら聞かせていただきたい。
この発言だけを見る →
佐藤観樹#10
○国務大臣(佐藤観樹君) 全体的な認識につきましては山花大臣から言われたとおりでございまして、我々お互いに今やがけっ縁に立っている、ここでこの政治改革四法案が成立をしない場合には全く議会制度、日本の政治そのものがますます危機感に陥ってしまうという認識を持っておるわけでございます。
 あれだけ政治改革が言われましたこの前の衆議院選挙の投票率が六七・二六%という戦後最低になったことが、このことを私は如実にあらわしているのではないかと思うのであります。それから、参議院の平成四年に行われました選挙の投票率が五〇・七二%、これまた残念ながら戦後最低でございましたし、また平成三年に行われました統一自治体選挙、これも知事選で五四・四三%ということで、それから県議選でいいますと六〇・四九%ということで、いずれにしろ今までの選挙の中で最低であるということが政治不信の一つの結果ではないかと思っておるわけでございます。
 政治不信の中には、一つは金銭によるところの政治スキャンダルが相次いだということもありますと同時に、もう一つは自分の一票で政治が変わらないのではないかということもこの原因ではないかと思っておりますが、今度政権交代ということで、ぜひこれを機会に日本の政治自身をもう一回よみがえらせる絶好のチャンスだというふうに考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#11
○会田長栄君 これは、私が日経ニュース・テレコンによる朝日新聞記事の検索の結果をパソコンを使って出してみました。日経ニュースニアレコンという新聞記事データベースを検索してみて、政治不信というものをキーワードとして朝日新聞の記事を検索したところ、次の結果が出ました。
 いわゆる政治家と金にまつわる汚職、疑惑事件というのは、八五年には十二件、八六年には十一件、八七年には十三件、八八年には四十七件、八九年には三百八十八件、九〇年には五十二件、九一年には六十件、九二年には四百二十五件、九三年には五百十八件という膨大な数字になっているわけでありますから、国民の政治に対する、政治家に対する不信というのはまさしく頂点に私は達しているものと思っているわけであります。
 実はここで自治大臣にお伺いしたいのは、いわゆる選挙の結果あらわれている棄権者数、投票率、これが第一回の通常選挙から年々下がっているという問題を私は忘れることができないんじゃないか、こう見ているんです。これは決して軽視できない問題だと見ているんですよ。
 そこで、地方自治体にかかわる選挙、これも同様であります。今やもうとてつもない数字になっているわけでありまして、御承知のごとく第一回から第十二回までいくと毎たび、第一回の統一地方選挙における投票率というのは、実は昭和二十二年四月でございましたが、知事選挙では七一・八五%、都道府県議会議員選挙では八一・六五%、第二回から第十二回まで推移していきますと年々棄権者数がふえている傾向にあります。
 そこで私は、分析する点で、この棄権者、投票率と絡めて、高齢化社会に入ったので棄権数がふえているのか、それとも政治不信が極に達しているためにどの層が一体この政治参加の選挙に選挙権を拒否しているのかという点について、改めて自治省だって私は考えてみなきゃいけないんじゃないか、こう思ってお尋ねしているわけでありますが、この点についての見解をお尋ねいたします。
この発言だけを見る →
佐藤観樹#12
○国務大臣(佐藤観樹君) 会田委員が言われます直の数字が手元にはございませんけれども、地方選挙の場合には、やっぱり一番身近な市区町村の議会の選挙というのが一番投票率が高い、その次は県議選、そして残念ながら一番投票率が悪いのが知事選挙だという一つの傾向がそこから推察できると思うのであります。
 それからもう一つは、これ、ちょっと古いのでありますが、平成二年に明るい選挙推進協会が調べた、なぜ棄権したのですかという理由の中で、用があったから、病気だったから、まあ病気だったからというのはある意味ではやむを得ないかと思いますけれども、選挙に余り関心がなかったから、適当な候補者も政党もなかったからというような理由を挙げられている場合が多いわけですね。これだけのマスメディアの時代でございますから、そういった意味でのいろいろ教宣活動その他というのを我々としても、今日までもかなりやってきておるわけでございますけれども、これからしていかなきゃならぬ。その前提として政治不信というものを政治家自身があるいは地方議会も含めて取り除いていかないと、幾ら自治省がかねと太鼓をやってもなかなかこれは上がるものではないというふうに思っているわけであります。
 ただ、先生今御指摘のように年代別ということになりますとちょっと今手元にございませんので、また調べて御報告の機会があればさせていただきたいと存じます。
この発言だけを見る →
会田長栄#13
○会田長栄君 それでは、最近の首長選挙の状況についての見解を伺います。
 御承知のとおり、仙台市長選、平成五年八月二十二日、投票率三九・二〇%ですよ。それから茨城県知事選、同じく九月二十六日、三九・二四%ですよ。徳島県の知事選、九月二十六日、三九・九七%ですよ。十一月二十一日に行われた宮城県知事選、三九・二〇%ですよ。そして東京都の葛飾区長選、十二月十九日に行われたわけでありますが、何と二一・七三%ですよ。これはまさしく大変な状態だと私は見ているんですよ。これで当選して、私、首長ですなんて言ってはいられない心境ではないかと見ているんですよ。それはなぜかといったら、十人のうち七人強が選挙を拒否しているわけでありますからね。これは民主主義政治にとりまして大変な問題でありますから、私はその点についてどのような御認識をお持ちか改めて伺いたい、こう思っております。自治大臣。
この発言だけを見る →
佐藤観樹#14
○国務大臣(佐藤観樹君) 私の記憶しておる限り、仙台におきましても、茨城におきましても、あるいは宮城県知事選挙におきましても、選挙の帰趨はわからないという非常に厳しい選挙そのものだったわけでありますが、なおかつ、委員今御指摘になりましたような四割を切るような投票率ということでございまして、率直に言って有権者が白けてしまっているというか、結局だれがやっても同じではないか、そういうところに行き着いてしまっているのではないかということでございますと、私は各種のいろいろな分析を見てそう思っているわけでございます。
 したがいまして、私たちといたしましてはこの政府提出の政治改革四法案の成立をもってこれですべて政治改革ができると思っておるわけではない。まだまだやらなきゃいかぬ点が多々あるわけでございますけれども、これを成立をさせていただいて政治に関心を持っていただく。政治というのは人ごとではない、みずから納めていただいた税金でこれは全部執行しておることでございますから、有権者の皆さんの政治不信を取り除くことがその根本のことではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →
会田長栄#15
○会田長栄君 実は、今御答弁ありましたとおり、有権者が白ける、あるいはだれがやっても同じということであれば、これは民主主義政治にとりましてこれ以上の危機感はない。このことが今後二十一世紀に入っていったときに一体克服できるのかどうかという際どい岐路に立っていると今日の政治は思われる。
 そこで見解をお聞きしたわけでありまして、本来であれば、きょう文部大臣に来ていただいて、私はこれは教育と非常に深いかかわりがあるということを見逃すことはできないということを質問したかったわけでありますが、実は昨年の四月ですか、森山前文部大臣に私はこの点についてお尋ねしたことがあります。
 このとき前文部大臣が何と答えていたか。これは決して見逃すことのできない私どもの問題だと思うから、このことを申し上げて、改めて見解を聞きたいんです。
 政治の世界には大変残念な事件が相次ぎまして、私ども政治家の一人として非常に恥ずかしく、また情けないという気持ちを述べられました。その上で、十年以上たっても一向に改善されるどころかますます困った状況になってきております、特に胸が痛みますのはこのようなニュース、情報をテレビや新聞や雑誌を通して目にし耳にする子供たちの心にどのような影響を与えるだろうか、どんな深刻な傷を与えているのだろうか、本当にいても立ってもいられないという心情を表明されました。
 私は、このことはまことにそうだと思っています。二十一世紀の主権者は、何といっても今の青少年であり子供たちなんです。この子供たちが日本の行く末を決めるんです。そのとき、我々政治の世界にいる者が特定の政治家が金にまつわる汚職とスキャンダル、金もうけをやって、それを選挙に金が必要だからやらざるを得ないという考え方で踏襲していったら、私は二十一世紀はバラ色どころか灰色になってしまうということを、これは教育の立場でも相当強く突っ込んでいかなければならない課題ではないかと思って質問したわけでありました。
 ところが、御承知のとおり、この問題については学校の先生方は一切解説や指導というものを個々の事例に基づいてやれないという法律のもとに今日あります。テレビや新聞、マスコミ、これを通して子供たちが直接受けているわけでありますから、それだけにこの点について何としても、いい教訓は、二度とこういう問題の起きないように政治改革関連法案というのは仕上げていかなきゃならないのは我々にとって急務だということを申し上げたくてこの例を出したわけであります。
 その点、両大臣に、篤と肝に銘じて、今後青少年や子供たちの将来を含めて決意を込めて答えていただきたいということを申し上げる次第でございます。それだけに、今度の政治改革関連法案と関連いたしまして政治資金規正法というのが最も大事になってきております。
 そこでお尋ねいたします。
 昭和二十三年に議員立法で政治資金規正法というものが成立いたしました。その後九回にわたって改正されていますが、簡潔にお答えいただきたいのは、この規正法の目的と理念というのは一体何であったかということをお答え願います。
この発言だけを見る →
山花貞夫#16
○国務大臣(山花貞夫君) 前段は今日の政治不信に対する先生の御見解をお伺いした上での質問でございますので、お答えに当たりましても、この現行の政治資金規正法の目的、理念、まさにそうした政治不信解消のためにはこの目的、理念というものをどのように実現することができるのかここに大変大きなテーマがあると承知をしているところでございます。
 現行政治資金規正法は、御指摘のとおり幾度か改正され、そしてその目的、理念に沿って一歩一歩改善されてきたと承知をしておりますけれども、本来の、そして今日も一貫している目的は、政治団体や政治家の政治活動が国民の監視と批判のもとに行われるようにするために、政治団体の届け出、政治団体や政治家の政治資金の収支の公開、政治資金の授受の規正等の措置を講ずることにより政治活動の公明と公正を確保し、これによって民主政治の健全な発展に寄与することを目的としているものでございます。
 今、私は規正法の条文に従って説明させていただいたわけですが、私は、政治資金規正ということにつきましては、法律ができましてから今日までの、例えば選挙制度審議会におけるその時点時点における判断、提案、第三次、第五次、第八次等の審議会においてかなり議論が尽くされているところでありますけれども、柱は三本あるのではないかと思っています。
 第一は、政治に金がかかっている、総量をどう規制するかということだと思っています。第二番目は、規正法の一章に書かれておりますとおり、資金をできる限り透明にする、そのことによって国民の監視と批判、そのことを受けながら政治資金が取り扱われなければならないということです。第三番目は、全体のこれまでの経過を振り返るならば、やっぱり企業・団体献金を廃してできる限り個人献金をもって政治資金が賄われるようにしなければならない。この三つの柱というのが、こうした目的、理念ということをもって運用されてきた政治資金規正法についての基本的な視点ではなかろうかと考えているところでございます。
 今回の改正につきましてもまさにこうした目的、理念に沿って法案を提案させていただいているところでございますので、その意味におきましては、前段に先生が御主張されました政治不信解消のためには、政治不信のよって来る政治と金の関係を正すためには、今回の政治資金規正法の改正につきましては従来の九次の改正に加えてかなり徹底した内容が盛り込まれているものと確信をしているところでございまして、この法案の成立が御指摘の問題解消のための一つの大きな素材となるのではなかろうかと考えているところでございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#17
○会田長栄君 それでは重ねてお尋ねいたしますが、政治資金規正法が成立以来、政治家と金にまつわる疑惑事件が発覚するたびごとに政治資金規正法というのが改正されてきました。その規正法を改正するころ、新たなものがまた出発をしているということを繰り返してきました。
 そこで、成立以来この政治資金規正法には理念、目的に沿わない六つの欠陥がある。すなわち、学者が言っているのは、この法律はざる法で抜け道が幾つもあるということで六点指摘しているわけでありますが、この点について今度の改正法案では是正されているのかどうかその点をお聞きしたいと、こう思います。
この発言だけを見る →
山花貞夫#18
○国務大臣(山花貞夫君) 先生御指摘のとおり、これまでの政治資金規正法改正の経過を振り返りますと、必ず大きな汚職事件等をきっかけとして国会で議論が行われ、そしてその時点における法改正というものがなされてきたものと私も承知をしているところでございます。
 しかし、なお抜け道と申しましょうか、政治資金規正法が十分でなかった部分が新しい疑獄事件が起こるごとに改めて浮き彫りされているわけでありまして、今日までの経過の中で先生御指摘のとおり各方面から、先生六点とおっしゃいましたけれども、今日の時点における新しい汚職事件をめぐって改めて問題点が浮き彫りされていると、こういうように承知をしているところでございます。
 そうした問題についてできる限り対応しなければならない、こうした考え方のもとに今回の法案を提出させていただいているところでございまして、一〇〇%かと言われますと、法律だけで問題を律することはできないというテーマもございます。何よりも政治倫理の確立、政治家一人一人の倫理の確立さえあればといった大前提がやっぱりどうしても必要になってきているわけでありまして、そうした問題点は当然前提とした中で御指摘のような欠陥についてはできる限り是正をしよう、こういう方向で今回も法案の準備をさせていただいた、そして提案させていただいているということでございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#19
○会田長栄君 それじゃ自治大臣にお尋ねいたしますが、従来言われていた六つの欠陥というのはどういうことであるか、簡潔に聞かせてください。
この発言だけを見る →
佐藤観樹#20
○国務大臣(佐藤観樹君) 時間の関係もありますので、六つの欠陥に対しましてどういう対応をしたかということを、もう先生もよく中身を御存じでございますから、簡単に述べさせていただきたいと思います。
 まず第一番目には、現行の政治資金規正法というのは、一団体百五十万円まで受けられるという量的規制が付してありますけれども、数の制限は全くしておらぬわけでございますので、一億円受け取ろうと思えば百万円ずつ、つまり百万円超は公開するものですから、百万円ずつのものを百個つくれば一億円は全く国民の目に触れない、こういうことになっておったわけでございますので、これは、まずもとの企業・団体献金というのは政党及び政治資金団体しかいけませんと、それから公開基準につきましても五万円超ということにしたことがまず第一番目でございます。
 それから、透明性につきまして、政治団体や政党に対するものは、従来の場合には百万円超ということになっておりましたけれども、透明性を高めるということで、政党に行く場合には五万円超、それからパーティー券の場合には、政府案では五万円超でございましたが、これが衆議院の改正で二十万円超ということになり、いずれにしろ透明性は極めて高まったわけでございます。
 三番目に、パーティー券の購入でございます。今まではこれは寄附ではなくて事業収入ということになっておりましたので、いわば出し手の方の制限はございますけれども、非常に無制限に近かったわけでございますけれども、一昨年の改正によりまして、一回のパーティーにつきまして百五十万を超えて購入してはならないということで、量的な規制がされました。その際、公開基準も政治資金規正法にございます百万円超ということになったわけでございますが、これは先ほど触れましたように政府案で五万円超としておりましたが、衆議院の改正で二十万円超ということで、パーティーにつきましても厳しい量的規制と公開基準の規制をしたところでございます。
 それから、政治資金の公私混同につきまして、いつも、秘書が秘書がということで、あるいは会計責任者がということで逃れられておったわけでございますけれども、今度の場合には、一人の政治家が資金管理団体というのを持っておって、これにはみずからが代表者になるということになり、そしてそこで受けられるものは企業・団体献金はだめです、個人献金のみですということにしたわけでございます。正確に言えば、選挙中のものあるいは政党からのものはいいわけでございますが、企業・団体献金は禁止をしたということで、公私の峻別を厳しくしたことでございます。
 それから、収支報告書に対する虚偽記載が、従来は会計責任者のみ処罰されておったわけでございますが、今回はこの資金管理団体というのは政治家みずからが代表者にならなければならぬということで、そこで会計責任者に対します監督責任というのが発生をしてまいりまして、「相当の注意」を怠ったときにはその政治家本人も処罰をされ、かつ公民権が停止をされるという大変厳しいものになっております。ましてや、違法であるということを知って会計責任者といわば意思を通じて違法な寄附を受け取った場合には、共同正犯といたしましてさらに厳しい処罰、五年以下の禁錮あるいは百万円以下の罰金ということ、加えて公民権の停止がされるということになっております。
 それから、選挙区内に対します寄附につきましても非常に厳しくなり、かつもっと範囲を広げましたし、また罰則についても非常に厳しくしたということで、山花大臣からお話しございましたように、当初、現在考え得るものに対しては穴をふさいだというふうに考えております。
この発言だけを見る →
会田長栄#21
○会田長栄君 なるほど、わかりましたが、十八年ぶりに大きな前進であるということだけは認められますね。
 しかし、ただ一点、政治資金の透明度の点ではどうかというところで、政治資金管理団体を一つにして献金額も百万から五万にするというようなことで、これは大きな前進だと思いますが、果たしてこの百万から五万にしていっての収支報告というのは明らかになるんですか。
この発言だけを見る →
山花貞夫#22
○国務大臣(山花貞夫君) 今の委員の御質問で、受けるのが百万から五万ということではなく、公開の基準が百万から五万ということでございますので、そういう趣旨でお答えさせていただきたいと思います。
 私は、透明度につきましては、今、自治大臣が六点にわたって御説明させていただいたこと、全体として相互に関連している部分もございますけれども、かなり高まるのではなかろうか、こう思っているところでございます。六点の問題点、重複しますから避けますけれども、全体として透明度を高めるということに焦点を置いているというのが一つのポイントでございます。
 そして同時に、資金の管理団体を一つにするということは、現実の透明度を確かめる手続ということをお考えになっていただきましても、今例えば、じゃ一体どの政治家がどれくらいの収支で政治活動を行っているかということを調べるためには自治省などに行って各政治団体の収支の報告書を調べなければならないわけです。大体一人の政治家が幾つ政治団体を持っているのか。一つという方はいらっしゃらないはずでありまして、多い人は、聞くところによれば五十あるいは百近く、あるいはそれぞれの政治団体相互のやりくり等もございまして、そういった意味におきましては、調べるといってもなかなか調べることが困難ではなかろうかと思っております。
 プロのマスコミの方が行って毎年見ておるという、そうしたかなり熟練した方でないとわからないというのが現実ではなかろうかと思っておりますが、一つにしてそれを見ればその政治家についての収支が明らかになるということであれば、そうした監視、批判にさらされるという面からも透明度を高めなければたえ得ないということにもなってくるわけでありまして、その資金の百万超を五万ということだけではなく、そうした全体の構成の中で透明度についてはかなり高まってくる、こういうように私は確信をするところでございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#23
○会田長栄君 それでは、きのう関根委員から質問のあった「政党献金「抜け穴」」というきょうの新聞をお読みになりましたか。
 きのうの質問に対して、「政治資金規正法改正案では、政党への企業・団体献金の公開基準は「五万円超」となっている。政治家が「支部献金」を利用して十の支部をつくり、一企業から各支部に五万円、計五十万円の献金を受け取っても、政治資金収支報告書には記載しなくともよいことになる。」。
 佐藤自治大臣はこうした指摘を認めたのに対し、自治省の佐野選挙部長が一般にできるとは言っていないと答弁したため、解釈が食い違っているというので、山花政治改革担当大臣が、現行の政党組織では青年部や婦人部は地域支部のもとにあるのが常識的でその場合は献金を受けられない、ただそうでない単位としてつくれば規定に該当すると説明、事実上の無制限であることを認めたと言っている。
 今まさしく政治資金規正法が二度とこういう厳しい批判を受けないように改正しようと言っている審議のさなかに「政党献金「抜け穴」 政府側「無制限」認める」という新聞が出ているわけでありまして、これはまことに、せっかく十八年ぶりに大きな前進だと私は高く評価しているところでありますが、その意味では今度の政治資金改正法案の立法趣旨というのは一体何だったんですか。改めてお尋ねいたします。
この発言だけを見る →
山花貞夫#24
○国務大臣(山花貞夫君) 改正案の立法趣旨という御質問をいただいたわけですが、本来の政治資金規正法の冒頭申し上げました目的、理念ということに沿って法改正を準備したことは当然でございますけれども、これはやはり選挙が終わった後、政治改革の政権をつくろうということで今日の連立与党が受け入れたそのときのテーマが、企業・団体献金の禁止に一歩踏み出すことを含め、資金の透明度をふやす、そして政党からの関係についてできるだけこれをきれいにしていくことに努力しよう、こうしたいわば合意に基づいているところでございまして、今回もその趣旨に沿って法案を準備したところでございます。
 今、委員、新聞を引用して抜け穴ということで御指摘いただきましたけれども、関根委員の御質問は抜け穴ということで御質問したのではなく、いわば地域支部ということについての法律の解釈として御指摘があって問題が整理されたものと、こういうように承知をしているところでございます。
 根本の問題は、企業・団体献金禁止に一歩踏み出すということから、企業・団体献金については、政治家個人については即時全面的に廃止するというのが今回の法律の眼目でございます。そして、一挙に企業・団体献金を全部なくすというところまでは残念ながら現実的な解決としては踏み出すことができなかったわけですが、今回のように政党、政治資金団体に対する寄附と政治家個人あるいは政治家の政治団体に対する寄附、企業の寄附について、これを現状で考えてみれば、昨年明らかにされました収支の透明度ということで考えますと、企業・団体献金のうち政党、政治資金団体になされた寄附につきましては、私の記憶ではたしか九七・二%が正確に内容を出しているところでございまして、その意味におきましては、政党に対する入りの部分につきましては企業献金について約九七%、ほとんどが明らかにされているわけであります。
 ところが、政治家個人に対する企業・団体献金につきましては、先ほど抜け道と御指摘いただきましたような部分等があったことも原因して、わずか透明度三%というのが現実の状況でございました。
 一方においては九七%明らかになっているけれども一方においては九七%不透明である、こうしたこれまでの実績ということを考えますと、ここで政党、政治資金団体に絞ったこと、そして政党の地域の支部が本部と一体のものとして企業・団体献金を受け入れるといたしましても、従来の実例、実態から申しますとほとんど九七%その内容が明らかになる、こういうことでございまして、その意味におきましては地域に支部をつくることができる。そして、その場合の収支はまさに厳しい内部監査と公示されるということも考えれば、ほとんどその部分について透明度が飛躍的に増すものではなかろうか、こういうように考えているところでございます。
 そうした意味において、地域支部ということについては、これは本部の規約あるいは法律の要件に合致するならば認めることになると思っておりますけれども、その透明度という点一点を考えましても、従来とは全く違った透明度の増大ということが期待できるのではなかろうか、以上のように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#25
○会田長栄君 これは抜け穴というのは逆に言えば悪用するということですから、悪用すればできるということできのうから問題になっているんですよ。悪用されたのでは十八年ぶりの大きな前進は意味がないんです。
 先ほどから私が申し上げているとおり、これ以上政治家と金にまつわるところの汚職事件が続発するということであれば、日本の政党政治そのものが国民から私は否定されるのではないかという危機感を持っているんです。そういう危機感からいうと、どうも悪知恵を働かして次々とやりさえすれば可能になるというのではこれは立法の趣旨からいって困りますから、その点は十二分に配慮して私はやってほしいということなんですよ。
 したがって、立法の趣旨とは何だ、この際悪用されないようにどういう歯どめをかけるべきなのかということをきちっとしてもらいたいという意見を持っているんです。
 これはなぜかというと、二十三年以来九回にわたって政治資金規正法というのは改正されている。改正される国会審議などの状況のときには、新たな不正、疑惑というのが醸成されているんです。そういうことを言いたくありませんけれども、今まさしくこれほど真剣に議論をして前進させたいとこう思っているのに、今またどこかであるんじゃないかという疑いの目を持ちたくなるんです。だから、そういうことが二度とないように、この際、十八年ぶりに大きな前進を見たところでありますから、私は勇断を持ってそこは対応してもらいたいという意見なんです。
 私、本来は企業・団体献金は即時禁止した方がいいと思っているんですよ、これは悪の根源だから。幾ら企業は社会的存在なんと言ってみたって、今日まで九回の政治資金改正法案の中身を見ればおわかりのとおり、常に話題を提起する一方の側なんです。今は政治家だけ悪いように言われておりますけれども、政治家だけではないんです。出す方も悪いんです。したがって癒着ができるんですから。こういう前進する改正法案を提起して、その悪知恵にまた負けることのないようにひとつ真剣にやってもらいたいというところで、次の質問に入ります。
 企業献金、団体献金の五年後の見直しという問題についてお尋ねいたします。
 私は、今度の政治改革法案の中では、これは大目的だと思っています。この点について五年後、担当大臣として見直すに際しての決意のほどを聞きたい。どうぞよろしくお願いします。
この発言だけを見る →
山花貞夫#26
○国務大臣(山花貞夫君) 今の委員の御質問は政治資金規正法を中心としてということで御質問をいただいておりますけれども、関連四法案全体として腐敗防止、政治と金の関係に対して国民の批判にどうこたえるか、そうした見地から構成されているということについて冒頭ぜひ御理解いただきたいと思っているところでございます。
 御質問の政治資金の五年後見直しの問題につきましても、一方において個人献金が一体どうなるのか、あるいは政党本位の選挙制度、そして政党本位の政治活動ということにしておりますけれども、政党の活動というものが一体どのような形で展開されるのか等々のことを見きわめた中で五年後見直しと、こうした法の仕組みになっているわけであります。同時にこれは、先ほど申し上げましたとおり、経過がございまして、今回の政治改革政権樹立に当たって、企業・団体献金に踏み出す、こうした大前提のもとに少なくとも政治家個人、政治家の後援会等については即時全面的に禁止すると、ここまで大きく踏み出したものでございます。
 さらに、先生の御主張は全面的に禁止する、こうした問題につきましても、法案作成の経過におきましては、連立与党でも協議された中、五年後見直しに際しまして廃止の意見に考慮して見直す、こうした合意に基づいて今回の法案が作成されているところでございます。
 したがって、廃止の意見に考慮して見直す、こうした議論を踏まえて今回の法案を提出させていただいておりますので、全体の見直しの方向につきましては、そうした方向づけはきちんとなされているものと、こういうように考えているところでございます。これから新しい選挙制度あるいは新しい政治資金の制度というものを五年間見きわめた中で今申し上げました方向に沿って見直しがなされるものと私は考えているところでございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#27
○会田長栄君 私は気持ちの上では、五年後では遅い、こう思っているんです。そういう意味であります。細川政権の国民に対する公約ですからね、これは。政権が交代したときでなければこういう問題というのは前進しないんですよ。それは今日まで繰り返されてきたことでおわかりでしょう。そういう意味では、大臣の決意を今承ったわけでありますが、できる限り、五年などと言わずに一年でも早く政治が国民の信頼にこたえる意味でも努力されるようにこの機会にお願いしておきます。
 これと関連をいたしまして、商法と大変関係があるわけでありますが、私は企業の使途不明金問題というのをこのままにしておいたら決してよくならないと思う。現在のところは、企業・団体献金というのはこれは表舞台の話でありますね。ところが、今国民の怒りが頂点に達しているのは裏献金問題なんです。裏献金はどうしてできるかといったら主に使途不明金の問題なんですから、この使途不明金というのは商法を改正しない限りなかなかできない。ところが、今までの政府はなかなか腰が重かった。どうしても使途不明金問題を国民が納得するように解明していかなきゃいけないし、当然その対応の法改正もしなきゃいけない、私はこう思っていますが、それについてどういう御意見を持っていますか。
この発言だけを見る →
山花貞夫#28
○国務大臣(山花貞夫君) 今の御指摘の使途不明金問題についても大変関心を持っております。
 商法のということで今御指摘いただきましたけれども、この問題は諸外国の立法例等についても勉強させていただいておりますけれども、税務上の罰則等を科しているところもございます。そうした使途不明金問題についてさまざまな角度から検討を進めているという段階でございまして、これに対する直接的な対応ということは残念ながらまだ間に合っておりませんけれども、これからの最優先の検討課題の一つである、こういうように考えているところでございます。
 同時に、先生、それが結局やみ献金につながるのではないかと。まさに御指摘の問題は、最近まで引き続いているゼネコンをめぐる汚職の事件などを見てみればもう問題点は直結している、こういうようにとらえるべきだと思います。そうしたやみ献金に対して一体どうするか、もし、そういうことが明らかになった場合の罰則については、この法案におきましてかなり厳しく盛り込んでおるということをつけ加えて御説明させていただきたいと思っております。
 何といっても一番の大きな歯どめというものは、政治家個人に対する寄附は個人献金であっても原則として禁止するとしておりますから、まずこれに違反した場合には直ちに政治資金規正法の違反になることに始まりまして、寄附の量的制限違反あるいは収支報告書への虚偽記入の罪等々にすべて該当してくる問題である、こういうように考えております。
 こうして企業等の団体献金の禁止の違反、政治家個人に対する寄附の制限違反、寄附の量的制限違反の罪に問われた場合には一年以下の禁錮または五十万円以下の罰金に、収支報告書への虚偽記入の罪につきましては五年以下の禁錮または百万円以下の罰金に処せられることになっております。かつて話題となりました五億円もらって二十万円罰金払えばそれで済むのかこういった疑問にはきちんとこたえる重い罰則を科しているところでございます。
 同時に、今回の改正案におきましては、罰金刑の場合を含めて、公民権の停止という措置をとることになっているところでございます。公民権停止がありますから、政治家がこうした違反行為の罪に問われた場合には公民権が停止され次の選挙には出られない、こうした重い効果もあることについて強調して説明をさせていただく次第でございます。
 先ほど佐藤大臣御説明のとおり、従来は政治資金規正法違反の場合、今日の政治資金規正法の仕組みを考えれば結局政治家本人は未来永劫処罰されない、こういう構造があるんじゃないだろうかということを私は幾度がこれまでの国会におきまして主張してきたことを私自身の経験として記憶をしているところでございます。
 今回は、資金管理団体を一つにする、そしてその責任者、代表者には政治家本人が就任する、監督義務もある。こういうことなどを考えれば、今御指摘の使途不明金に直結するやみ献金などにつきまして政治家が責任を問われる、政治家本人が責任を問われる、こうしたことについてはかなり厳しい構成になっており、同時に禁錮刑、罰金刑に加えて公民権停止も科せられる、こうした内容になっておりますので、冒頭申し上げました使途不明金に対する措置につきましては、最優先の検討課題としながらも今日そのことについて具体的な提案をするまでには至っておりませんけれども、今回の規正法の中におきましては、そうした観点についてかなり対策については盛り込まれているということについて、この機会に御説明をさせていただいた次第でございます。
この発言だけを見る →
会田長栄#29
○会田長栄君 時間でございますから改めて簡潔に私の意見を申し上げておきますが、どんなに罰則を強化しても、これは従来から結果的には罰則を乗り越えてやるのがやみというやつですから、したがって、その大もとになるところをきちっとさせなければ私はいけないと。企業といえども株主がいるわけでありますから、株主に明確にしていかない限りそれは決して公正ではない。したがって、使途不明金と言われている会計経理上の始末のつけ方というものは、これは商法上も細川政権としては五年後の見直しを目指して手をつけなきゃいけない、私はこう思っています。そういう意見だけ申し上げておきます。
 これは、私、決算委員会で使途不明金の問題について随分やり合いました。通常、一般の人であれば使途不明金などというのは、これは大体公務員だったら全部首です。しかし、社会的存在だということで重要な役割を認められている企業が使途不明金をつくってどこに使ったかわからないということを経理上認めておいて、そして株主に承認を受けて逃げ切って、それを政治家に上げて事業を獲得しようなどというのはまさしくもってのほかだということを申し上げておきました。
 なかなか難しいようなことを言いましたけれども、これはぜひこの点を、根っこを断ち切らない限り決して私はこの問題は解消しないだろうと、こう思っていますから、そのことをひとつ肝に銘じておいてほしいということをお願いしておきます。
 最後になりますが、もう一つ自治大臣にお尋ねすることは、地方首長が大変国民の期待を裏切っている現象がありますが、そういう意味では今度の改正法案で、有権者と候補者の接点である立会演説会というのが消えてから久しいんですが、これが一つ議論の対象にならなかったのかということ。一方で戸別訪問ということを認めるから、その点は大きな評価を私はいたします。
 この二点について質問をして私の質問を終わりたい、こう思いますから、どうぞよろしく。
この発言だけを見る →
← 戻る